JP6221508B2 - キャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置、キャリア、現像剤、補給用現像剤、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

キャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置、キャリア、現像剤、補給用現像剤、及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Description

本発明は、キャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置、キャリア、現像剤、補給用現像剤、及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真方式による画像形成では、光導電性物質等の像担持体上に静電荷による静電潜像を形成し、この静電潜像に帯電したトナー粒子を付着させて可視像を形成した後、該可視像を紙等の記録媒体に転写し、定着することで、出力画像となる。
近年、電子写真方式を用いたコピーやプリンタの技術は、モノクロからフルカラーへの展開が急速になりつつあり、フルカラーの市場は拡大する傾向にある。フルカラー電子写真法によるカラー画像形成は一般に3原色であるイエロー、マゼンタ、シアンの3色のカラートナー又はそれに黒色トナーを加えた4色のカラートナーを積層させて全ての色の再現を行うものである。このため、色再現性に優れ、鮮明なフルカラー画像を得るためには、定着されたトナー画像表面をある程度平滑にして光散乱を減少させる必要がある。このような理由から、従来のフルカラー複写機等の画像光沢は10%〜50%の中〜高光沢のものが多かった。
一般に、乾式のトナー像を記録媒体に定着する方法としては、平滑な表面を持ったローラやベルトを加熱し、トナーと圧着する接触加熱定着方法が多用されている。この方法は熱効率が高く高速定着が可能であり、カラートナーに光沢や透明性を与えることが可能であるという利点がある反面、加熱定着部材表面と溶融状態のトナーとを加圧下で接触させた後加熱定着部材表面から剥離するために、トナー像の一部が加熱定着部材表面に付着して別の画像上に転移する、いわゆるオフセット現象が生じる。このオフセット現象を防止することを目的として、離型性に優れたシリコーンゴムやフッ素樹脂で加熱定着部材表面を形成し、更にその加熱定着部材表面にシリコーンオイル等の離型オイルを塗布する方法が一般に採用されている。しかし、この方法は、トナーのオフセットを防止する点では極めて有効であるが、離型オイルを供給するための装置が必要であり、定着装置が大型化しマシンの小型化には不向きである。このため、モノクロトナーでは、溶融したトナーが内部破断しないように結着樹脂の分子量分布の調整等でトナーの溶融時の粘弾性を高め、更にトナー中にワックス等の離型剤を含有させることにより、定着ローラに離型オイルを塗布しない(オイルレス化)、或いはオイル塗布量をごく微量とする方法が採用される傾向にある。
一方、カラートナーにおいてもモノクロトナーと同様にマシンの小型化、構成の簡素化の目的でオイルレス化の傾向が見られている。しかし、上述したようにカラートナーでは色再現性を向上させるために定着画像の表面を平滑にする必要があるため溶融時の粘弾性を低下させなければならず、カラートナーは、光沢のないモノクロトナーよりオフセットし易く、定着装置のオイルレス化や微量塗布化がより困難となる。また、トナー中に離型剤を含有させると、トナーの付着性が高まり転写紙への転写性が低下する。更にトナー中の離型剤がキャリア等の摩擦帯電部材を汚染し帯電性を低下させることにより耐久性が低下するという問題が生じる。
他方、キャリアに関しては、画像形成をより速く、より美しくという要望が高まっているが、近年のマシンの高速化に伴い、キャリアとトナーを含む現像剤が受けるストレスも飛躍的に増大しており、従来高寿命とされたキャリアにおいても充分な寿命が得られなくなってきている。また、高画質という面においては、トナーの小径化、キャリアの小径化に伴い、帯電量分布に対する画質面での許容幅が狭くなっており、特に非画像部におけるトナーの汚れ(地肌かぶり)については、非常に欠陥画像となり易くなっている。
更に、トナーにワックスを含有させてメンテナンスを容易にした現像剤の場合には、トナースペント量が非常に多くなり、トナー帯電量の低下、トナー飛散及び地肌汚れに対する余裕度が低下しており、キャリアの帯電性、抵抗調節性、及び耐久性の向上が重要になっている。
フルカラー電子写真システムにおいて、キャリアのトナースペントや被膜膜の削れ(剥がれ)が起こると、キャリア抵抗や現像剤の汲み上げ量が変化し、画像濃度、特にハイライト部の濃度が変化し、高画質が維持できないのが現状である。また、被膜膜の削れ(剥がれ)によるフィラーの離脱などによって、色汚れが発生するため、カラートナーでは高画質が維持できないという問題がある。
前記問題を解決するために、キャリアを被覆する結着樹脂に導電性粒子を含有させることが試みられている。前記導電性粒子としては、例えば、無機顔料粒子表面を二酸化スズで被覆し、更に前記二酸化スズを含む酸化インジウム層で被覆した導電性粒子が提案されている(特許文献1及び2参照)。
しかし、前記提案の導電性粒子は、比重が重く、結着樹脂を含む被覆用コート液においては、従来のスラリー攪拌機に用いられる、円筒型の攪拌槽、フラット翼型、アンカー型の攪拌羽根で攪拌を行っても導電性粒子が沈降してしまうという問題がある。これは、前記攪拌装置では、攪拌強度の弱い旋廻方向の循環流が生じ、導電性粒子のような比重の大きなものは、攪拌による浮力よりも、重力による沈降速度の方が強く、沈降してしまうためである。
前記導電性粒子が沈降することで、キャリアの芯材に被覆膜を形成する際に、被覆膜中の導電性粒子の濃度比率が場所によってばらついてしまうという問題がある。これは、キャリアの耐久性低下、品質のばらつきに繋がる。例えば、導電性粒子の存在比率が多い場所では、粒子の脱離により被覆膜が欠如し、芯材が剥き出しになる。これにより、キャリアの帯電付与能力や、キャリアの抵抗の変化が大きくなり、経時での抵抗低下に伴うベタ画像部におけるキャリア付着の発生、非画像部おけるトナーの汚れ(地肌かぶり)が生じて、欠陥画像となってしまうという問題がある。
したがって、長期に亘り安定した帯電付与能力を有し、耐摩耗性に優れ、キャリア抵抗の変化が少なく、経時での抵抗低下に伴うベタ画像部におけるキャリア付着が生じず、非画像部における地肌かぶりが生じないキャリアを製造できるキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置の提供が望まれている。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、長期に亘り安定した帯電付与能力を有し、耐摩耗性に優れ、キャリア抵抗の変化が少なく、経時での抵抗低下に伴うベタ画像部におけるキャリア付着が生じず、非画像部における地肌かぶりが生じないキャリアを製造できるキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置は、
キャリアの芯材を被覆する被覆用コート液を貯蔵し、コーティング装置に供給する貯蔵送液装置であって、
前記被覆用コート液が、結着樹脂及び粒子を少なくとも含み、
水平断面が円形である攪拌槽と、
前記攪拌槽内に設けられたバッフルと、
前記被覆用コート液を攪拌するための攪拌主翼と、を有してなり、
前記攪拌主翼の高さ成分の最大面積Sが、前記攪拌主翼の最大有効表面積Sに対して25%〜70%である。
本発明によると、長期に亘り安定した帯電付与能力を有し、耐摩耗性に優れ、キャリア抵抗の変化が少なく、経時での抵抗低下に伴うベタ画像部におけるキャリア付着が生じず、非画像部における地肌かぶりが生じないキャリアを製造できるキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置を提供することができる。
図1は、キャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置の全体の一例を示す概略図である。 図2は、キャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置の一例における攪拌槽の概略断面図である。 図3は、キャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置の一例における攪拌主翼の概略図である。 図4は、攪拌槽の水平断面の最大面積Sを説明するための説明図である。 図5は、攪拌主翼の最大有効表面積Sを説明するための説明図である。 図6は、攪拌主翼の高さ成分の最大面積S及び攪拌補助翼の総面積Sを説明するための説明図である。 図7は、攪拌主翼の他の一例を示す概略斜視図である。 図8は、攪拌主翼の他の一例を示す概略斜視図である。 図9は、本発明のプロセスカートリッジの一例を示す概略図である。 図10は、本発明で用いる画像形成装置の一例を示す概略図である。 図11は、本発明で用いる画像形成装置の他の一例を示す概略図である。 図12は、本発明で用いる更に他の画像形成装置(タンデム型カラー画像形成装置)の一例を示す概略図である。 図13は、図12に示す画像形成装置における一部拡大概略図である。
(キャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置)
本発明のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置は、
水平断面が円形である攪拌槽と、
前記攪拌槽内に設けられたバッフルと、
前記被覆用コート液を攪拌するための攪拌主翼と、を有してなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、キャリアの芯材を被覆する被覆用コート液を貯蔵し、コーティング装置に供給する貯蔵送液装置であって、該装置は、水平断面が円形である攪拌槽と、前記攪拌槽内に設けられたバッフルと、前記被覆用コート液を攪拌するための攪拌主翼と、を有し、前記攪拌主翼の高さ成分の最大面積Sが、前記攪拌主翼の最大有効表面積Sに対して25%〜70%であること、好ましくは前記攪拌主翼の最大有効表面積Sが、前記攪拌槽の水平断面の最大面積Sに対して5%〜20%であることにより顕著な改善効果が得られることを知見した。
結着樹脂と粒子を少なくとも含むキャリアの被覆用コート液において、粒子の濃度を均一に保ちコーティングでき、被覆膜中における粒子の存在濃度比率が均一であることが課題を解決するために重要であり、被覆膜中に均一に粒子が分布することで、安定した品質が得られる。即ち、被覆用コート液中の粒子の濃度均一性を向上させることで、コーティングした際に被覆膜のどの場所においても、同じ被覆膜状態を維持することが可能となるため、キャリア粒子間での均一性が増すこと(どのキャリア粒子を取っても同質のキャリア粒子となること)になり、帯電量分布及び耐摩耗性が飛躍的に向上させることが可能となる。更に、粒子が被覆膜中で均一に存在することで、粒子表面は結着樹脂で確実に覆われるため脱離し難くなる。また、大きな凝集状態で存在する場合と異なり、粒子の脱離による被覆膜がなくなり、芯材が剥き出しになることが抑えられる。従って、本発明の課題である、経時での抵抗低下に伴うベタ画像部におけるキャリア付着や、非画像部におけるトナーの汚れ(地肌かぶり)を改善することができる。
大きく密度の異なる粒子と結着樹脂とを含む被覆用コート液を攪拌させて均一に保つ方法として、従来技術における攪拌羽根の回転だけでは、旋回流が支配的(攪拌能力の低い流れ)となり、密度が高い粒子が沈降してしまう。そこで、バッフル、及び攪拌槽形状の検討を加えて上下循環流(粒子沈降に対して攪拌能力の高い流れ)を形成し改善を図った。その結果、粒子の沈降はかなり防止されたが、バッフルの背後(流れ方向に対し)では、デットスペースとなり、粒子が沈降してしまうという不具合があった。更に、本発明においては、攪拌主翼自体に上下方向の循環流を形成させる力を付与することにより、デットスペースにも流れを形成でき、攪拌槽全体の粒子濃度を均一に保つことができることを知見した。
<攪拌槽>
前記攪拌槽としては、その大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、鉄等の金属などが挙げられる。
前記攪拌槽の形状については、水平断面が円形であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、半球状、円柱状、円筒状、などが挙げられる。
前記攪拌槽の大きさについては、特に制限はなく、通常用いられる程度の大きさが好ましい。
前記攪拌槽の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、単層構造又は2層構造であることが好ましい。
本発明においては、キャリアの被覆膜中の粒子の分布が、キャリア品質において非常に重要であることに鑑み、粒子を均一に被覆膜に分布させるためには、コーティング装置まで被覆用コート液を均一な状態で送液する必要がある。しかし、被覆用コート液中の粒子は比重が重く沈降が容易に生じてしまうため、被覆用コート液中の粒子濃度を均一に保つには攪拌などによって粒子が重力に逆らう力を生じさせることが好ましい。
固液攪拌に一般的に用いられる装置としては、円筒型の攪拌槽、フラット翼(又はアンカー翼)型の攪拌翼での攪拌がある。しかし、これらの攪拌装置では、旋廻方向の循環流のみが発生し、上下方向に掻き揚げる循環流が弱いため、比重の重い粒子は重力に逆らえず沈降してしまう。
そこで、粒子を沈降させないためには、旋廻方向の循環流だけでは無く、重力に逆らう上下方向の循環流を形成することが重要である。
また、前記半球形状の攪拌槽を使うことで、球体形状に沿ったフローパターンが形成され、旋廻方向の循環流だけでは無く上下方向に掻き揚げる循環流のフローパターンも同時に形成されるため、粒子の沈降防止に対して改善効果が顕著となる。
<攪拌主翼>
前記攪拌主翼は、前記被覆用コート液を攪拌するための部材である。
前記攪拌主翼としては、その大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、鉄等の金属、テフロン(登録商標)等の耐溶剤性プラスチック、などが挙げられる。
前記攪拌主翼の形状及び大きさについては、特に制限はなく、通常用いられる程度の形状及び大きさが好ましい。
前記攪拌主翼の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、単層構造又は2層構造であることが好ましい。
本発明においては、ピッチド翼式の攪拌主翼を使うことが効果的である。前記ピッチド翼とは、ブレードが回転方向に対し、傾斜していることを特徴とする主翼のことである。これに対して、ブレードが回転方向に対して垂直であるフラット翼(又はアンカー翼)がある。フラット翼(又はアンカー翼)では、攪拌主翼が被覆用コート液を吐出する方向が回転方向と同方向、つまりは、旋廻方向のフローパターンのみとなってしまう。しかし、ピッチド翼式では、攪拌主翼が傾斜しているため、攪拌主翼が被覆用コート液を吐出する方向も、旋廻方向だけではなく、上下方向への吐出も行われるため、上下方向の循環流フローパターンが形成でき、粒子の沈降を防止できる。
本発明においては、前記攪拌主翼の高さ成分の最大面積Sが、前記攪拌主翼の最大有効表面積Sに対して25%〜70%であり、35%〜60%が好ましい。前記攪拌主翼の高さ成分の最大面積Sが前記攪拌主翼の最大有効表面積Sに対して25%未満であると、上下方向の循環流が不十分となり粒子が沈降する原因となることがあり、70%を超えると、旋回流が弱まり、粒子ムラが生じる原因となることがある。
ここで、前記攪拌主翼の最大有効表面積Sとは、回転方向に対し、被覆用コート液の吐出力を形成する攪拌主翼の表面積のうち最大のものを意味し、図5のSで示す塗り潰し部分の表面積である。
前記攪拌主翼の最大有効表面積Sは、攪拌主翼を垂直方向から投射した際の表面積の総和から算出することができる。具体的に、図5の場合には、最大有効表面積S=4×a×αから求めることができる。
前記攪拌主翼の高さ成分の最大面積Sとは、上下方向の循環流を形成する攪拌主翼の高さ成分の面積のうち最大のものを意味し、図6のSで示す塗り潰し部分の表面積である。
前記攪拌主翼の高さ成分の最大面積Sは、攪拌主翼を水平方向から投射した際の面積の総和から算出することができる。即ち、図6中の(攪拌主翼の外径d×攪拌主翼の高さb)から算出することができる。なお、攪拌主翼が傾斜している場合でも高さbで一定とする。
また、本発明においては、前記攪拌主翼の最大有効表面積Sは、前記攪拌槽の水平断面の最大面積Sに対して5%〜20%が好ましい。前記攪拌主翼の最大有効表面積Sが攪拌槽の水平断面の最大面積Sに対して5%未満であると、攪拌能力が低く、粒子の沈降が生じてしまい、キャリアの被覆膜を形成した際に不均一となり、経時での抵抗低下に伴うベタ画像部におけるキャリア付着や、非画像部におけるトナーの汚れ(地肌かぶり)及びベタキャリア付着の原因となることがあり、20%を超えると、攪拌能力が過剰となり、粒子の偏在や、過剰攪拌による結着樹脂の物性変化の原因となることがある。
ここで、前記攪拌槽の水平断面の最大面積Sとは、攪拌槽の水平断面積(円面積)のうち最大のものを意味し、図4のSで示す塗り潰し部分の表面積である。
前記攪拌槽の水平断面の最大面積Sは、円面積を算出することにより測定することができる。
前記攪拌主翼の外径dは、攪拌槽の最大内径Dに対して15%〜40%が好ましい。これは、攪拌主翼の外径dが大きいほど、攪拌エネルギーが増大するため、高い攪拌効果を得ることが可能となる。また、高粘度の被覆用コート液には、攪拌エネルギーが多く必要となるが、その対応も可能となる。
前記攪拌主翼の外径dが、攪拌槽の最大内径Dの15%未満であると、被覆用コート液の吐出能力が小さいことから充分な攪拌効果が得られないことがあり、40%を超えると、被覆用コート液の吐出能力が高すぎ、遠心力により粒子が攪拌槽壁面に偏ってしまい均一攪拌が難しくなることがある。
なお、同様の理由から、攪拌主翼の高さbは、攪拌槽の最大内径Dに対して2.5%〜10%が好ましい。
前記攪拌主翼の傾斜角度θ1は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、15°〜60°が好ましく、30°〜50°がより好ましい。
前記傾斜角度が、15°未満であると、攪拌主翼が回転時に被覆用コート液に接触する面積が小さく吐出能力が小さくなり、被覆用コート液中に粒子が沈降してしまうことがある。一方、前記傾斜角度θ1が、60°を超えると、旋廻方向の循環流が強くなり、粒子の沈降に一番効果のある上下方向の循環流が弱くなり、被覆用コート液中に粒子が沈降してしまうことがある。
前記攪拌主翼の傾斜角度θ1は、水平面に対する攪拌主翼の傾斜角度を意味し、図3中の角度θ1で示す。
前記攪拌主翼は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、回転方向に対し湾曲している湾曲板であることが好ましい(図7参照)。また、前記攪拌主翼は、回転方向に対し凹方向に湾曲していることが好ましい。従来では、前記攪拌主翼としては平板が使われているが、攪拌主翼を湾曲させることで攪拌主翼が回転し被覆用コート液と接触する際に、平板と比較して上下方向へのベクトルの吐出力をより大きくすることができ、粒子の沈降に対して改善効果が非常に大きくなる。
<攪拌補助翼>
前記攪拌主翼は、攪拌補助翼を有することが好ましい。前記攪拌補助翼は、一つの攪拌主翼に1つ又は複数個形成することができる。
前記攪拌主翼に攪拌補助翼を設けることにより、上下方向の循環流を強める向きへの被覆用コート液の吐出力を強化することができる。
前記攪拌補助翼の総面積Sは、攪拌主翼の最大有効表面積Sに対して30%以下が好ましく、15%〜25%がより好ましい。前記攪拌補助翼の総面積Sが、攪拌主翼の最大有効表面積Sの30%を超えると、過剰に上下循環流を強める可能性があり、粒子の偏在を引き起こす原因となることがある。
前記攪拌補助翼の総面積Sとは、攪拌主翼に付随している攪拌補助翼の被覆用コート液の吐出に関わる部分の総面積を意味し、図6のSで示す塗り潰し部分の表面積である。
前記攪拌補助翼の総面積Sは、攪拌補助翼の面積の総和を算出して求めることができる。即ち、図6中の(攪拌補助翼の幅c×攪拌補助翼の高さe)×攪拌補助翼の個数から算出することができる。なお、攪拌補助翼が傾斜している場合でも高さeで一定とする。
前記攪拌補助翼の傾斜角度θ2は、90°以下が好ましく、60°〜85°がより好ましい。前記攪拌補助翼の傾斜角度θ2が、90°を超えると、攪拌主翼が形成した旋回方向の流れや上下循環流の流れを妨げ、それにより攪拌能力が低下し、粒子の沈降の原因となることがある。
前記攪拌補助翼の傾斜角度θ2は、攪拌主翼の傾斜角度θ1と同様に、水平面に対する攪拌補助翼の傾斜角度を意味し、図3中の角度θ2で示す。
<バッフル>
前記攪拌槽は、2個〜6個のバッフルを有することが好ましい。前記攪拌槽が2個以上のバッフルを有することで、攪拌能力の低い旋廻方向の循環流が、バッフルに衝突することで、粒子の沈降に効果的な上下方向の循環流へと置換される。これにより、攪拌能力が大幅に向上し、粒子の沈降に大きな効果がある。
前記バッフルの個数が、6個を超えると、バッフル間の間隔が狭くなり、被覆用コート液が滞留するデットスペースが発生してしまう。デットスペースでは、被覆用コート液の滞留現象が発生し、粒子が沈降に逆らう流れが形成されておらず、粒子の濃度にバラツキを生じさせてしまう。
前記バッフルの長さDは、攪拌槽の最大内径Dに対して5%〜20%が好ましく、10%〜15%がより好ましい。前記バッフルの長さDが、攪拌槽の最大内径Dの5%未満であると、バッフルの面積が小さく旋廻流を上下方向の循環流に置換する効果が弱まってしまうことがある。一方、前記バッフルの長さDが、攪拌槽の最大内径Dの20%を超えると、バッフルの面積が大きくなり、回転方向の背後に当たるバッフル背面で、被覆用コート液が滞留するデットスペースが発生してしまい、デットスペースにおいて、粒子が沈降し、粒子の濃度にバラツキを生じさせてしまうことがある。
前記バッフルは、攪拌槽上部から攪拌槽下部に向かって垂直方向に攪拌槽に設置することで改善効果が顕著である。これは、バッフルはそもそも流れを邪魔する邪魔板として設置される。そのため、斜めに設置を行うことや角度を付けて設置することは、デットスペースの発生を招き、粒子の濃度にバラツキを生じさせてしまう原因となることがある。
<被覆用コート液>
前記被覆用コート液は、結着樹脂及び粒子を少なくとも含み、液媒体、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
<<結着樹脂>>
前記結着樹脂としては、一般的にキャリアに用いられるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、アクリル樹脂とアミノ樹脂の反応生成物、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂、エポキシ変性シリコーン樹脂、ウレタン変性シリコーン樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<<粒子>>
前記粒子としては、導電性を有していれば特に制限はなく、分散用ビーズと濾別でできる程度の小粒径のもの、即ち、一次粒子の平均粒径が5nm〜500nmのものが好ましい。
前記粒子としては、例えば、酸化スズ、酸化インジウムドープした酸化スズ、導電処理した酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、亜酸化鉄、チタンブラック、カーボンブラックなどが挙げられる。また、針状粉末(酸化チタン、酸化亜鉛等)、燐片状粉末(黒鉛、アルミニウムフレーク、銅フレーク、ニッケルフレークのような金属フレーク、導電処理マイカ等)を用いることができる。更に、これらに、疎水化シリカやアルミナ粉のような高抵抗のものを併用することができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<<液媒体>>
前記液媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ノルマルへキサン、ケロシン等の石油系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル(登録商標=メチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル(登録商標=エチルセロソルブ)等のグリコールエーテル、ジメチルホルムアミド等の含窒素有機溶媒などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記被覆用コート液は、前記液媒体100質量部中に、0.02質量部〜90質量部の前記結着樹脂を溶解又は分散したものであり、前記粒子、及び必要に応じてその他の成分を含有する。
前記結着樹脂に対する前記粒子の添加割合は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、質量比で、5/100〜600/100が好ましい。
<<その他の成分>>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結着樹脂の架橋剤、抵抗調節剤、などが挙げられる。
<被覆用コート液の送液方法>
前記被覆用コート液の送液方法としては、キャリア被覆膜中の粒子の存在濃度比率を一定にするため、攪拌槽に気体を注入し内圧を上げる加圧式で送液することが好ましい。これは、前記被覆用コート液の送液方法として、従来技術では、ギアポンプや、チューブポンプ方式などがある。しかし、粒子を含む被覆用コート液を送液する際に、ギアポンプでは、ギア部の摩耗、チューブポンプでは、脈動により、コーティングの際に流量が変動し、均一な膜の形成が困難になるという問題がある。これに対して、前記加圧式では、前述のような問題が生じず、常にコーティング装置へ粒子濃度が均一な状態で送液が可能となる。
<コーティング装置>
前記コーティング装置は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、スプレイノズルを少なくとも有し、更に必要に応じてその他の手段を有することが好ましい。
前記スプレイノズルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液体と気体が吐出される二流体ノズルなどが挙げられる。
<その他の手段>
前記その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、攪拌手段、制御手段、などが挙げられる。
ここで、図1は、本発明のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置の全体の一例を示す概略図である。図1中121はキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置、122はコーティング装置である。
図2は、キャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置における攪拌槽の概略断面図である。図2中1は攪拌槽、2はバッフル、3は攪拌回転軸、4は攪拌主翼、5は攪拌補助翼、Dは攪拌槽の最大外径、Dはバッフル長さをそれぞれ示す。
図3は、キャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置における攪拌主翼の概略図である。図3中3は攪拌回転軸、4は攪拌主翼、5は攪拌補助翼、Lは補助翼間隔を表す。
また、図7は、攪拌主翼の他の一例(湾曲)を示す概略斜視図、図8は、攪拌主翼の他の一例(屈曲)を示す概略斜視図である。
本発明においては、被覆用コート液中の粒子の存在比率を均一にした状態で、コーティング装置に送液することができ、キャリア被覆膜中の粒子の存在濃度比率を均一にすることが可能となる。その結果、長期に亘り安定した帯電付与能力を有し、耐摩耗性(削れ・剥がれ)に優れて、キャリア抵抗の変化が少なく、経時での抵抗低下に伴うベタ画像部におけるキャリア付着が生じず、非画像部におけるトナーの汚れ(地肌かぶり)が生じないキャリアを製造することができる。
(キャリア)
本発明のキャリアは、本発明の前記キャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置を用いて製造される。
具体的には、以下に説明するキャリアの製造方法により製造されることが好ましい。
<キャリアの製造方法>
本発明で用いられるキャリアの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、被覆用コート液調製工程と、被覆膜コーティング工程と、焼成工程と、解砕工程と、現像剤作製工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含むものが好ましい。
−被覆用コート液調製工程−
前記被覆用コート液調製工程は、所望の割合に原材料を計量したものを、分散機により分散処理を行う工程である。
前記分散機としては、原材料処方に適していれば特に制限はなく、一般に用いられる分散機であれば何でもよく、例えば、ホモミキサー、羽根回転型分散機(例えば、エバラマイルダー、キャビトロン等)、ビーズミル、などが挙げられる。
−被覆膜コーティング工程−
前記被覆膜コーティング工程は、得られたキャリアの被覆用コート液を、芯材粒子表面へコーティング装置により被覆を行う工程である。
前記コーティング方法としては、一般に用いられるコーティング方法であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スプレーを用いた転動流動層、分散液中に芯材を浸漬させて溶媒を乾燥させる方法、などが挙げられる。
前記芯材粒子としては、特に制限はなく、電子写真用二成分キャリアとして公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、鉄、フェライト、マグネタイト、ヘマタイト、コバルト、鉄系、マグネタイト系、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライト、Mn−Mgフェライト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト、などが挙げられる。
−焼成工程−
前記焼成工程は、コーティングがされた芯材粒子の被覆膜を乾燥や架橋反応を進めるため、焼成装置により焼成を行う工程である。
前記焼成装置としては、特に制限はなく、一般に用いられる装置であれば何でもよく、例えば、電気炉、ロータリーキルン、高周波誘導加熱を用いた焼成装置などが挙げられる。
−解砕工程−
前記解砕工程は、焼成により凝集した粒子を解すため解砕を行う工程である。
前記解砕装置としては、粒子が1粒に解砕できれば特に制限はなく、一般的には篩装置を用いることが多く、例えば、振動篩や超音波振動篩、などが挙げられる。更に、この篩装置を用いる場合には、粒子の凝集を解すだけではなく、粗大粒子の除去や異物の除去も同時に行うことも可能となるため、非常に効率がよい。
−現像剤作製工程−
前記現像剤作製工程は、得られたキャリア粒子とトナー粒子とを、適正な混合比率で混合を行い、電子写真用の現像剤及び補給用現像剤を作製する工程である。
得られた混合物が現像剤であるが、ここではその製造方法の1つを例示しただけで、ここに記した内容に限定するものではない
(現像剤)
本発明の現像剤は、本発明の前記キャリアと、トナーとからなる。
前記現像剤としては、前記キャリア1質量部に対して、トナーを2質量部〜50質量部含有する補給用現像剤であることが好ましい。
<トナー>
前記トナーとしては、一般的にカラー単色で用いられるカラートナーだけではなく、フルカラー用として用いられるイエロー、マゼンダ、シアン、レッド、グリーン、ブルーなどに加え、ブラックトナーも含まれる。更に、前記トナーとは、モノクロトナー、カラートナー、フルカラートナーを問わず、一般的にいうトナーを用いることができる。例えば、従来より用いられている混練粉砕型のトナーや、近年用いられるようになってきた多種の重合トナーなどが挙げられる。
更に、離型剤を含有するトナー、いわゆるオイルレストナーも用いることができる。一般的に、オイルレストナーは離型剤を含有するため、この離型剤がキャリア表面に移行するいわゆるスペントが生じやすいが、本発明で用いられるキャリアは耐スペント性が優れているため、長期にわたり良好な品質を維持できる。特にオイルレスフルカラートナーにおいては、結着樹脂が軟らかいため一般的にスペントし易いと言われるが、本発明で用いられるキャリアは非常に向いていると言える。
前記トナーに用いる結着樹脂としては、特に制限はなく、公知のものが使用でき、例えば、ポリスチレン、ポリ−p−スチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプロピル共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は芳香族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、などが挙げられる。
更に、圧力定着用結着樹脂としては、特に制限はなく、公知のものを混合して使用できる。例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂等のオレフィン共重合体、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸、マレイン酸変性フェノール樹脂、フェノール変性テルペン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、本発明で用いるトナーには、前記結着樹脂、着色剤、帯電制御剤の他に、定着助剤を含有することもできる。これにより、定着ロールにトナー固着防止用オイルを塗布しない定着システム、いわゆるオイルレスシステムにおいても使用できる。定着助剤としては、公知のものが使用できる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、パラフィンワックス、アミド系ワックス、多価アルコールワックス、シリコーンワニス、カルナウバワックス、エステルワックス等が使用でき、これらに限られるものではない。
前記カラートナー等のトナーに用いられる着色剤としては、特に制限はなく、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のトナーを得ることが可能な公知の顔料や染料が使用できる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
黄色顔料としては、例えば、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、などが挙げられる。
橙色顔料としては、例えば、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、などが挙げられる。
赤色顔料としては、例えば、ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、などが挙げられる。
紫色顔料としては、例えば、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、などが挙げられる。
青色顔料としては、例えば、コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、などが挙げられる。
緑色顔料としては、例えば、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、などが挙げられる。
黒色顔料としては、例えば、カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物、などが挙げられる。
前記帯電制御剤としては、例えば、ニグロシン、炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン系染料(特公昭42−1627号公報参照)、塩基性染料(例えばC.I.Basic Yello 2(C.I.41000)、C.I.Basic Yello 3、C.I.Basic Red 1(C.I.45160)、C.I.BasicRed 9(C.I.42500)、C.I.Basic Violet 1(C.I.42535)、C.I.Basic Violet 3(C.I.42555)、C.I.Basic Violet 10(C.I.45170)、C.I.Basic Violet 14(C.I.42510)、C.I.Basic Blue 1(C.I.42025)、C.I.Basic Blue 3(C.I.51005)、C.I.Basic Blue 5(C.I.42140)、C.I.Basic Blue 7(C.I.42595)、C.I.Basic Blue 9(C.I.52015)、C.I.Basic Blue 24(C.I.52030)、C.I.Basic Blue25(C.I.52025)、C.I.Basic Blue 26(C.I.44045)、C.I.Basic Green 1(C.I.42040)、C.I.Basic Green 4(C.I.42000)、又はこれらの塩基性染料のレーキ顔料、C.I.Solvent Black 8(C.I.26150)、ベンゾイルメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド等の4級アンモニウム塩、或いはジブチル又はジオクチルなどのジアルキルスズ化合物、ジアルキルスズボレート化合物、グアニジン誘導体、アミノ基を含有するビニル系ポリマー、アミノ基を含有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂、特公昭41−20153号公報、特公昭43−27596号公報、特公昭44−6397号公報、特公昭45−26478号公報に記載されているモノアゾ染料の金属錯塩、特公昭55−42752号公報、特公昭59−7385号公報に記載されているサルチル酸、ジアルキルサルチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn、Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体、スルホン化した銅フタロシアニン顔料、有機ホウ素塩類、含フッ素四級アンモニウム塩、カリックスアレン系化合物などが挙げられる。なお、ブラック以外のカラートナーは、当然目的の色を損なう帯電制御剤の使用は避けるべきであり、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等が好適に使用される。
前記外添剤としては、シリカや酸化チタン、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等の無機微粒子や樹脂微粒子を母体トナー粒子に外添することにより転写性、耐久性を更に向上させている。転写性や耐久性を低下させるワックスをこれらの外添剤で覆い隠すこととトナー表面が微粒子で覆われることによる接触面積が低下することによりこの効果が得られる。これらの無機微粒子はその表面が疎水化処理されていることが好ましく、疎水化処理されたシリカや酸化チタン、といった金属酸化物微粒子が好適に用いられる。樹脂微粒子としては、ソープフリー乳化重合法により得られた平均粒径0.05μm〜1μm程度のポリメチルメタクリレートやポリスチレン微粒子が好適に用いられる。
更に、疎水化処理されたシリカ及び疎水化処理された酸化チタンを併用し、疎水化処理されたシリカの外添量より疎水化処理された酸化チタンの外添量を多くすることにより湿度に対する帯電の安定性にも優れたトナーとすることができる。上記の無機微粒子と併用して、比表面積20m/g〜50m/gのシリカや平均粒径がトナーの平均粒径の1/100〜1/8である樹脂微粒子のように従来用いられていた外添剤より大きな粒径の外添剤をトナーに外添することにより耐久性を向上させることができる。
前記トナーが現像装置内でキャリアと混合・攪拌され帯電し現像に供される過程でトナーに外添された金属酸化物微粒子は母体トナー粒子に埋め込まれていく傾向にあるが、これらの金属酸化物微粒子より大きな粒径の外添剤をトナーに外添することにより金属酸化物微粒子が埋め込まれることを抑制することができるためである。
前記無機微粒子及び樹脂微粒子はトナー中に含有(内添)させることにより外添した場合より効果は減少するが転写性や耐久性を向上させる効果が得られるとともにトナーの粉砕性を向上させることができる。また、外添と内添を併用することにより外添した微粒子が埋め込まれることを抑制することができるため優れた転写性が安定して得られるとともに耐久性も向上する。
前記疎水化処理剤としては、例えば、ジメチルジクロルシラン、トリメチルクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルジクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、p−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、クロルメチルトリクロルシラン、p−クロルフェニルトリクロルシラン、3−クロルプロピルトリクロルシラン、3−クロルプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメトキシシラン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジビニルジクロルシラン、ジメチルビニルクロルシラン、オクチル−トリクロルシラン、デシル−トリクロルシラン、ノニル−トリクロルシラン、(4−t−プロピルフェニル)−トリクロルシラン、(4−t−ブチルフェニル)−トリクロルシラン、ジベンチル−ジクロルシラン、ジヘキシル−ジクロルシラン、ジオクチル−ジクロルシラン、ジノニル−ジクロルシラン、ジデシル−ジクロルシラン、ジドデシル−ジクロルシラン、ジヘキサデシル−ジクロルシラン、(4−t−ブチルフェニル)−オクチル−ジクロルシラン、ジオクチル−ジクロルシラン、ジデセニル−ジクロルシラン、ジノネニル−ジクロルシラン、ジ−2−エチルヘキシル−ジクロルシラン、ジ−3,3−ジメチルベンチル−ジクロルシラン、トリヘキシル−クロルシラン、トリオクチル−クロルシラン、トリデシル−クロルシラン、ジオクチル−メチル−クロルシラン、オクチル−ジメチル−クロルシラン、(4−t−プロピルフェニル)−ジエチル−クロルシラン、オクチルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン、ジエチルテトラメチルジシラザン、ヘキサフェニルジシラザン、ヘキサトリルジシラザンなどが挙げられる。その他チタネート系カップリング剤、アルミニューム系カップリング剤も使用可能である。この他、クリーニング性の向上等を目的とした外添剤として、脂肪酸金属塩やポリフッ化ビニリデンの微粒子等の滑剤等も併用可能である。
<<トナーの製造方法>>
前記トナーの製造としては、特に制限はなく、粉砕法、重合法など従来公知の方法が適用できる。例えば、粉砕法の場合、トナーを混練する装置としては、バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサーや連続式の2軸押出し機、例えば、神戸製鋼所製KTK型2軸押出し機、東芝機械社製TEM型2軸押出し機、KCK社製2軸押出し機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出し機、栗本鉄工所製KEX型2軸押出し機や、連続式の1軸混練機、例えば、ブッス社製コ・ニーダ等が好適に用いられる。以上により得られた溶融混練物は冷却した後粉砕されるが、粉砕は、例えば、ハンマーミルやロートプレックス等を用いて粗粉砕し、更にジェット気流を用いた微粉砕機や機械式の微粉砕機などを使用することができる。粉砕は、平均粒径が3μm〜15μmになるように行うのが好ましい。更に、粉砕物は風力式分級機等により、5μm〜20μmに粒度調整されることが好ましい。
次いで、外添剤の母体トナーへ外添が行われるが、母体トナーと外添剤をミキサー類を用いて混合・攪拌することにより外添剤が解砕されながらトナー表面に被覆される。この時、無機微粒子や樹脂微粒子等の外添剤が均一にかつ強固に母体トナーに付着させることが耐久性の点で重要である。
(プロセスカートリッジ)
本発明のプロセスカートリッジは、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に現像剤で静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段を少なくとも有し、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
前記現像剤が、本発明の前記現像剤である。
前記現像手段としては、前記トナー乃至前記現像剤を収容する現像剤収容器と、該現像剤収容器内に収容されたトナー乃至現像剤を担持しかつ搬送する現像剤担持体とを、少なくとも有してなり、更に、担持させるトナー層厚を規制するための層厚規制部材等を有していてもよい。
前記プロセスカートリッジは、各種電子写真方式の画像形成装置に着脱可能に備えさせることができ、後述する本発明の画像形成装置に着脱可能に備えさせるのが好ましい。
ここで、前記プロセスカートリッジは、例えば、図9に示すように、静電潜像担持体101を内蔵し、帯電手段102、現像手段104、転写手段108、クリーニング手段107を含み、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。図9中、103は露光手段による露光、105は記録媒体をそれぞれ示す。
次に、図9に示すプロセスカートリッジによる画像形成プロセスについて示すと、静電潜像担持体101は、矢印方向に回転しながら、帯電手段102による帯電、露光手段(不図示)による露光103により、その表面に露光像に対応する静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像手段104で現像され、得られた可視像は転写手段108により、記録媒体105に転写され、プリントアウトされる。次いで、像転写後の静電潜像担持体表面は、クリーニング手段107によりクリーニングされ、更に除電手段(不図示)により除電されて、再び、以上の操作を繰り返すものである。
<画像形成装置及び画像形成方法>
ここで、図面に基づき本発明で用いられる画像形成装置により本発明に用いられる画像形成方法を実施する態様について、説明する。
図10に示す例の画像形成装置100は、静電潜像担持体としての感光体ドラム10(以下、「感光体10」と称することがある)と、ローラ状帯電手段20と、露光手段30と、現像手段40と、中間転写体50と、クリーニングブレードを有するクリーニング手段60と、除電手段70としての除電ランプとを備える。
中間転写体50は、無端ベルトであり、その内側に配置されこれを張架する3個のローラ51によって、矢印方向に移動可能に設計されている。3個のローラ51の一部は、中間転写体50へ所定の転写バイアス(一次転写バイアス)を印加可能な転写バイアスローラとしても機能する。中間転写体50には、その近傍にクリーニングブレードを有するクリーニング手段90が配置されており、また、最終転写材としての転写紙95に現像像(画像形成粒子像)を転写(二次転写)するための転写バイアスを印加可能な転写手段80としての転写ローラが対向して配置されている。中間転写体50の周囲には、中間転写体50上の画像形成粒子像に電荷を付与するためのコロナ帯電器58が、該中間転写体50の回転方向において、感光体10と中間転写体50との接触部と、中間転写体50と転写紙95との接触部との間に配置されている。
現像手段40は、現像剤担持体としての現像ベルト41と、現像ベルト41の周囲に併設したブラック現像手段(ユニット)45K、イエロー現像手段(ユニット)45Y、マゼンタ現像手段(ユニット)45M、及びシアン現像手段(ユニット)45Cとから構成されている。なお、ブラック現像手段45Kは、現像剤収容部42Kと現像剤供給ローラ43Kと現像ローラ44Kとを備えており、イエロー現像手段45Yは、現像剤収容部42Yと現像剤供給ローラ43Yと現像ローラ44Yとを備えており、マゼンタ現像手段45Mは、現像剤収容部42Mと現像剤供給ローラ43Mと現像ローラ44Mとを備えており、シアン現像手段45Cは、現像剤収容部42Cと現像剤供給ローラ43Cと現像ローラ44Cとを備えている。また、現像ベルト41は、無端ベルトであり、複数のベルトローラに回転可能に張架され、一部が感光体10と接触している。
図10に示す画像形成装置100において、例えば、帯電手段20が感光体ドラム10を一様に帯電させる。露光手段30が感光ドラム10上に像様に露光を行い、静電潜像を形成する。感光ドラム10上に形成された静電潜像を、現像手段40から画像形成粒子を供給して現像して可視像(画像形成粒子像)を形成する。該可視像(画像形成粒子像)が、ローラ51から印加された電圧により中間転写体50上に転写(一次転写)され、更に転写紙95上に転写(二次転写)される。その結果、転写紙95上には転写像が形成される。なお、感光体10上の残存画像形成粒子は、クリーニング手段60により除去され、感光体10における帯電は除電手段(除電ランプ)70により一旦、除去される。
次に、図11に示す画像形成装置100は、図10に示す画像形成装置100における現像ベルト41を備えてなく、感光体10の周囲に、ブラック現像手段(現像ユニット)45K、イエロー現像手段(現像ユニット)45Y、マゼンタ現像手段(現像ユニット)45M、及びシアン現像手段(現像ユニット)45Cが直接対向して配置されていること以外は、図7に示す画像形成装置100と同様の構成を有し、同様の作用効果を示す。なお、図11においては、図10におけるものと同じものは同符号で示した。
また、図12に示すタンデム画像形成装置120は、タンデム型カラー画像形成装置である。タンデム画像形成装置120は、複写装置本体150と、給紙テーブル200と、スキャナ300と、原稿自動搬送装置(ADF)400とを備えている。複写装置本体150には、無端ベルト状の中間転写体50が中央部に設けられている。そして、中間転写体50は、支持ローラ14、15及び16に張架され、図12中、時計回りに回転可能とされている。支持ローラ15の近傍には、中間転写体50上の残留画像形成粒子を除去するための中間転写体クリーニング装置17が配置されている。支持ローラ14と支持ローラ15とにより張架された中間転写体50には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段18が対向して並置されたタンデム型現像手段120が配置されている。タンデム型現像手段120の近傍には、露光手段21が配置されている。中間転写体50における、タンデム型現像手段120が配置された側とは反対側には、二次転写手段22が配置されている。二次転写手段22においては、無端ベルトである二次転写ベルト24が一対のローラ23に張架されており、二次転写ベルト24上を搬送される転写紙と中間転写体50とは互いに接触可能である。二次転写手段22の近傍には定着手段25が配置されている。定着手段25は、無端ベルトである定着ベルト26と、これに押圧されて配置された加圧ローラ27とを備えている。
なお、タンデム画像形成装置120においては、二次転写手段22及び定着手段25の近傍に、転写紙の両面に画像形成を行うために該転写紙を反転させるためのシート反転装置28が配置されている。
次に、タンデム型現像手段120を用いたフルカラー画像の形成(カラーコピー)について説明する。即ち、まず、原稿自動搬送装置(ADF)400の原稿台130上に原稿をセットするか、あるいは原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じる。
スタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットした時は、原稿が搬送されてコンタクトガラス32上へと移動された後で、一方、コンタクトガラス32上に原稿をセットした時は直ちに、スキャナ300が駆動し、第1走行体33及び第2走行体34が走行する。このとき、第1走行体33により、光源からの光が照射されると共に原稿面からの反射光を第2走行体34におけるミラーで反射し、結像レンズ35を通して読取りセンサ36で受光されてカラー原稿(カラー画像)が読み取られ、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの画像情報とされる。
そして、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各画像情報は、タンデム型現像手段120における各画像形成手段18(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段及びシアン用画像形成手段)にそれぞれ伝達され、各画像形成手段において、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各画像形成粒子画像が形成される。即ち、タンデム型現像手段120における各画像形成手段18(ブラック用画像形成手段、イエロー用画像形成手段、マゼンタ用画像形成手段及びシアン用画像形成手段)は、図12の一部拡大概略図である図13に示すように、それぞれ、感光体10(ブラック用感光体10K、イエロー用感光体10Y、マゼンタ用感光体10M、及びシアン用感光体10C)と、該感光体を一様に帯電させる帯電手段59と、各カラー画像情報に基づいて各カラー画像対応画像様に前記感光体を露光(図13中、L)し、該感光体上に各カラー画像に対応する静電潜像を形成する露光手段と、該静電潜像を本発明の各カラー現像剤(ブラック現像剤、イエロー現像剤、マゼンタ現像剤及びシアン現像剤)を用いて現像して各カラー現像剤によるトナー画像を形成する現像手段61と、現像されたトナー画像を中間転写体50上に転写させるための転写帯電器62と、感光体クリーニング手段63と、除電器64とを備えており、それぞれのカラーの画像情報に基づいて各単色の画像(ブラック画像、イエロー画像、マゼンタ画像及びシアン画像)を形成可能である。こうして形成された該ブラック画像、該イエロー画像、該マゼンタ画像及び該シアン画像は、図12における支持ローラ14、15、及び16により回転移動される中間転写体50上にそれぞれ、ブラック用感光体10K上に形成されたブラック画像、イエロー用感光体10Y上に形成されたイエロー画像、マゼンタ用感光体10M上に形成されたマゼンタ画像及びシアン用感光体10C上に形成されたシアン画像が、順次転写(一次転写)される。そして、中間転写体50上に前記ブラック画像、前記イエロー画像、マゼンタ画像及びシアン画像が重ね合わされて合成カラー画像(カラー転写像)が形成される。
一方、給紙テーブル200においては、給紙ローラ142の1つを選択的に回転させ、ペーパーバンク143に多段に備える給紙カセット144の1つからシート(記録紙)を繰り出し、分離ローラ145で1枚ずつ分離して給紙路146に送出し、搬送ローラ147で搬送して複写機本体150内の給紙路148に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。あるいは、給紙ローラ142を回転して手差しトレイ54上のシート(記録紙)を繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。なお、レジストローラ49は、一般には接地されて使用されるが、シートの紙粉除去のためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。
そして、中間転写体50上に各トナーの合成された合成カラー画像(カラー転写像)にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転させ、中間転写体50と二次転写手段22との間にシート(記録紙)を送出させ、二次転写手段22により該合成カラー画像(カラー転写像)を該シート(記録紙)上に転写(二次転写)することにより、該シート(記録紙)上にカラー画像が転写され形成される。なお、画像転写後の中間転写体50上の残留トナーは、中間転写体クリーニング装置17によりクリーニングされる。
カラー画像が転写され形成された前記シート(記録紙)は、二次転写手段22により搬送されて、定着手段25へと送出され、定着手段25において、熱と圧力とにより前記合成カラー画像(カラー転写像)が該シート(記録紙)上に定着される。その後、該シート(記録紙)は、切換爪55で切り換えて排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされ、あるいは、切換爪55で切り換えてシート反転装置28により反転されて再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録した後、排出ローラ56により排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。ただし、実施例5、及び8を、参考例に読み替える。
(実施例1)
<キャリアの作製>
下記の組成を、ホモミキサーで10分間分散して、キャリアの被覆用コート液を調製した。
・アクリル樹脂溶液(固形分率:50質量%)・・・85質量部
・グアナミン溶液(固形分率:70質量%)・・・26質量部
・酸性触媒(固形分率:40質量%)・・・1質量部
・シリコーン樹脂溶液(固形分率:20質量%)・・・290質量部
・アミノシラン(固形分率:100質量%)・・・2質量部
・導電処理酸化チタン粒子(表面:ITO処理、1次粒子径:50nm、体積固有抵抗:1.0×10Ω・cm)・・・185質量部
・トルエン・・・500質量部
得られたキャリアの被覆用コート液を、以下に示す、半球状(水平断面が円形)であり、かつバッフルを有する攪拌槽に投入し、ピッチド翼型の攪拌主翼を備えた被覆用コート液の貯蔵送液装置を用いて攪拌を実施した。
<攪拌槽>
・形状 :半球(水平断面が円形)
・最大内径D :40cm
・攪拌槽の水平断面の最大面積S:1,257cm(半径20cmの円面積(20×20×3.14=1,257cm))
<バッフル>
・形状 :長方形(厚み10mm)
・バッフル個数 :4個
・バッフル長D:4cm(攪拌槽の最大内径Dの10%)
<攪拌主翼>
・回転数 :150rpm
・形状 :ピッチド翼型(4枚翼)
・最大有効表面積S:188.6cm(攪拌槽の水平断面の最大面積S(1,257cm)の15%)
・外径d :20cm
・高さb :4.7cm
・傾斜角度θ1:45°
・高さ成分の最大面積S:20×4.7=94cm(攪拌主翼の最大有効表面積S(188.6cm)の50%)
・翼形状 :平板
・送液方法 :加圧送液方式
次に、芯材粒子として平均粒径が35μmの焼成フェライト粉[DFC−400M(Mnフェライト、DOWA IPクリエイション株式会社製)]を用い、上記被覆用コート液の貯蔵送液装置から被覆用コート液1をスプレイノズルに送液し、芯材粒子表面に厚みが0.2μmになるように、スピラコーター(岡田精工株式会社製)によりコーター内温度40℃で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて150℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、[キャリア1]を得た。
<トナーの作製>
・結着樹脂:ポリエステル樹脂・・・100質量部
・離型剤:カルナウバワックス・・・5質量部
・帯電制御剤:E−84(オリエント化学工業株式会社製)・・・1質量部
・着色剤:C.I.Pigment Yellow180・・・8質量部
上記材料のうち、着色剤と結着樹脂及び純水を1:1:0.5(質量比)で、混合し、2本ロールにより混練した。混練を70℃で行い、その後ロール温度を120℃まで上げて、水を蒸発させマスターバッチを予め作製した。得られたマスターバッチを使用して、上記処方と同じになるように材料を計量し、ヘンシェルミキサーにより混合し、2本ロールにより120℃で40分間溶融混練し、冷却後、ハンマーミルで粗粉砕後、エアージェット粉砕機で微粉砕し得られた微粉末を分級して重量平均粒径5μmのトナー母体粒子を作製した。
更に、前記トナー母体粒子100質量部に対して、表面を疎水化処理したシリカ1質量部、表面を疎水化処理した酸化チタン1質量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合することでイエロートナーである[トナー1]を得た。
得られた[トナー1]7質量部と[キャリア1]93質量部を混合攪拌し、トナー濃度7質量%の現像剤を調製した。
(実施例2)
実施例1において、半球形状の攪拌槽を、最大内径Dが40cmの円柱形状の攪拌槽に変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア2]を得た。
得られた[キャリア2]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
(実施例3)
実施例1において、攪拌主翼を以下に示す攪拌主翼に変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア3]を得た。
得られた[キャリア3]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<攪拌主翼>
・回転数 :150rpm
・形状 :ピッチド翼型(4枚翼)
・最大有効表面積S:188.6cm(攪拌槽の水平断面の最大面積S(1,257cm)の15%)
・外径d :20cm
・高さb :2.4cm
・傾斜角度θ1:22°
・高さ成分の最大面積S:20×2.4=48cm(攪拌主翼の最大有効表面積S(188.6cm)の25%)
・翼形状 :平板
・送液方法 :加圧送液方式
(実施例4)
実施例1において、攪拌主翼を以下に示す攪拌主翼に変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア4]を得た。
得られた[キャリア4]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<攪拌主翼>
・回転数 :150rpm
・形状 :ピッチド翼型(4枚翼)
・最大有効表面積S:188.6cm(攪拌槽の水平断面の最大面積S(1,257cm)の15%)
・外径d :20cm
・高さb :6.6cm
・傾斜角度θ1:63°
・高さ成分の最大面積S:20×6.6=132cm(攪拌主翼の最大有効表面積S(188.6cm)の70%)
・翼形状 :平板
・送液方法 :加圧送液方式
(実施例5)
実施例1において、攪拌主翼を以下に示す攪拌主翼に変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア5]を得た。
得られた[キャリア5]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<攪拌主翼>
・回転数 :150rpm
・形状 :ピッチド翼型(4枚翼)
・最大有効表面積S:37.7cm(攪拌槽の水平断面の最大面積S(1,257cm)の3%)
・外径d :20cm
・高さb :0.94cm
・傾斜角度θ1:45°
・高さ成分の最大面積S:20×0.94=18.8cm(攪拌主翼の最大有効表面積S(37.7cm)の50%)
・翼形状 :平板
・送液方法 :加圧送液方式
(実施例6)
実施例1において、攪拌主翼を以下に示す攪拌主翼に変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア6]を得た。
得られた[キャリア6]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<攪拌主翼>
・回転数 :150rpm
・形状 :ピッチド翼型(4枚翼)
・最大有効表面積S:62.9cm(攪拌槽の水平断面の最大面積S(1,257cm)の5%)
・外径d :20cm
・高さb :1.6cm
・傾斜角度θ1:45°
・高さ成分の最大面積S:20×1.6=32cm(攪拌主翼の最大有効表面積S(62.9cm)の50%)
・翼形状 :平板
・送液方法 :加圧送液方式
(実施例7)
実施例1において、攪拌主翼を以下に示す攪拌主翼に変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア7]を得た。
得られた[キャリア7]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<攪拌主翼>
・回転数 :150rpm
・形状 :ピッチド翼型(4枚翼)
・最大有効表面積S:251.4cm(攪拌槽の水平断面の最大面積S(1,257cm)の20%)
・外径d :20cm
・高さb :6.3cm
・傾斜角度θ1:45°
・高さ成分の最大面積S:20×6.3=126cm(攪拌主翼の最大有効表面積S(251.4cm)の50%)
・翼形状 :平板
・送液方法 :加圧送液方式
(実施例8)
実施例1において、攪拌主翼を以下に示す攪拌主翼に変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア8]を得た。
得られた[キャリア8]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<攪拌主翼>
・回転数 :150rpm
・形状 :ピッチド翼型(4枚翼)
・最大有効表面積S:276.5cm(攪拌槽の水平断面の最大面積S(1,257cm)の22%)
・外径d :20cm
・高さb :6.9cm
・傾斜角度θ1:45°
・高さ成分の最大面積S:20×6.9=138cm(攪拌主翼の最大有効表面積S(276.5cm)の50%)
・翼形状 :平板
・送液方法 :加圧送液方式
(実施例9)
実施例1において、攪拌主翼を以下に示す攪拌主翼に変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア9]を得た。
得られた[キャリア9]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<攪拌主翼>
・回転数 :150rpm
・形状 :ピッチド翼型(4枚翼)
・最大有効表面積S:188.6cm(攪拌槽の水平断面の最大面積S(1,257cm)の15%)
・外径d :20cm
・高さb :4.7cm
・傾斜角度θ1:45°
・高さ成分の最大面積S:20×4.7=94cm(攪拌主翼の最大有効表面積S(188.6cm)の50%)
・翼形状 :湾曲
・送液方法 :加圧送液方式
(実施例10)
実施例1において、4枚の攪拌主翼の上部に2つずつ以下の攪拌補助翼を設置した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア10]を得た。
得られた[キャリア10]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<攪拌補助翼>
・攪拌補助翼の総面積S:28.29cm(攪拌主翼の最大有効表面積S(188.6cm)の15%)
・攪拌補助翼傾斜角度θ2:80°
(実施例11)
実施例10において、攪拌補助翼を以下に示す攪拌補助翼に変更した以外は、実施例10と同様にして、キャリア化し、[キャリア11]を得た。
得られた[キャリア11]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<攪拌補助翼>
・攪拌補助翼の総面積S:28.29cm(攪拌主翼の最大有効表面積S(188.6cm)の15%)
・攪拌補助翼傾斜角度θ2:0°
(実施例12)
実施例10において、攪拌補助翼を以下に示す攪拌補助翼に変更した以外は、実施例10と同様にして、キャリア化し、[キャリア12]を得た。
得られた[キャリア12]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<攪拌補助翼>
・攪拌補助翼の総面積S:28.29cm(攪拌主翼の最大有効表面積S(188.6cm)の15%)
・攪拌補助翼傾斜角度θ2:90°
(実施例13)
実施例10において、攪拌補助翼を以下に示す攪拌補助翼に変更した以外は、実施例10と同様にして、キャリア化し、[キャリア13]を得た。
得られた[キャリア13]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<攪拌補助翼>
・攪拌補助翼の総面積S:28.29cm(攪拌主翼の最大有効表面積S(188.6cm)の15%)
・攪拌補助翼傾斜角度θ2:95°
(実施例14)
実施例10において、攪拌補助翼を以下に示す攪拌補助翼に変更した以外は、実施例10と同様にして、キャリア化し、[キャリア14]を得た。
得られた[キャリア14]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<攪拌補助翼>
・攪拌補助翼の総面積S:56.58cm(攪拌主翼の最大有効表面積S(188.6cm)の30%)
・攪拌補助翼傾斜角度θ2:80°
(実施例15)
実施例10において、攪拌補助翼を以下に示す攪拌補助翼に変更した以外は、実施例10と同様にして、キャリア化し、[キャリア15]を得た。
得られた[キャリア15]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<攪拌補助翼>
・攪拌補助翼の総面積S:66.01cm(攪拌主翼の最大有効表面積S(188.6cm)の35%)
・攪拌補助翼傾斜角度θ2:80°
(実施例16)
実施例1において、バッフルを以下に示すバッフルに変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア16]を得た。
得られた[キャリア16]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<バッフル>
・形状 :長方形(厚み10mm)
・バッフル個数 :4個
・バッフルの長さD:1.2cm(攪拌槽の最大内径D(40cm)の3%)
(実施例17)
実施例1において、バッフルを以下に示すバッフルに変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア17]を得た。
得られた[キャリア17]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<バッフル>
・形状 :長方形(厚み10mm)
・バッフル個数 :4個
・バッフルの長さD:2cm(攪拌槽の最大内径D(40cm)の5%)
(実施例18)
実施例1において、バッフルを以下に示すバッフルに変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア18]を得た。
得られた[キャリア18]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<バッフル>
・形状 :長方形(厚み10mm)
・バッフル個数 :4個
・バッフルの長さD:8cm(攪拌槽の最大内径D(40cm)の20%)
(実施例19)
実施例1において、バッフルを以下に示すバッフルに変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア19]を得た。
得られた[キャリア19]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<バッフル>
・形状 :長方形(厚み10mm)
・バッフル個数 :4個
・バッフルの長さD:8.8cm(攪拌槽の最大内径D(40cm)の22%)
(実施例20)
実施例1において、バッフルを以下に示すバッフルに変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア20]を得た。
得られた[キャリア20]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<バッフル>
・形状 :長方形(厚み10mm)
・バッフル個数 :7個
・バッフルの長さD:4cm(攪拌槽の最大内径D(40cm)の10%)
(実施例21)
実施例1において、キャリアの被覆用コート液の送液をチューブポンプに変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア21]を得た。
得られた[キャリア21]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
(実施例22)
実施例1において、撹拌主翼の形状を実施例9、攪拌補助翼を実施例10に変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア22]を得た。
得られた[キャリア22]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
(比較例1)
実施例1において、半球状の攪拌槽から直方体攪拌槽に変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア26]を得た。
得られた[キャリア26]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
(比較例2)
実施例1において、バッフルを設けない以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア27]を得た。
得られた[キャリア27]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
(比較例3)
実施例1において、攪拌主翼を以下の示す攪拌主翼に変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア28]を得た。
得られた[キャリア28]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<攪拌主翼>
・回転数 :150rpm
・形状 :ピッチド翼型(4枚翼)
・最大有効表面積S:188.6cm(攪拌槽の水平断面の最大面積S(1,257cm)の15%)
・外径d :20cm
・高さb :1.9cm
・傾斜角度θ1:18°
・高さ成分の最大面積S:20×1.9=38cm(攪拌主翼の最大有効表面積S(188.6cm)の20%)
・翼形状 :平板
・送液方法 :加圧送液方式
(比較例4)
実施例1において、攪拌主翼を以下の示す攪拌主翼に変更した以外は、実施例1と同様にして、キャリア化し、[キャリア29]を得た。
得られた[キャリア29]と前記[トナー1]から、実施例1と同様の方法により現像剤を作製した。
<攪拌主翼>
・回転数 :150rpm
・形状 :ピッチド翼型(4枚翼)
・最大有効表面積S:188.6cm(攪拌槽の水平断面の最大面積S(1,257cm)の15%)
・外径d :20cm
・高さb :7.1cm
・傾斜角度θ1:68°
・高さ成分の最大面積S:20×7.1=142cm(攪拌主翼の最大有効表面積S(188.6cm)の75%)
・翼形状 :平板
・送液方法 :加圧送液方式
次に、実施例1〜22及び比較例1〜4で作製した各現像剤を用い、以下のようにして、地肌かぶり、及び経時ベタキャリア付着性を評価した。結果を表1〜表6に示した。
<地肌かぶり>
市販のデジタルフルカラープリンター(株式会社リコー製、imagio MPC5000)改造機に現像剤をセットし、画像面積5%のA4サイズ画像を1枚/JOBで1000枚出力した後、画像面積0%のA3サイズ画像を出力し、地肌部のトナーかぶり状態を観察し、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
AA:地肌かぶり全くなし
A:ルーペにて地肌かぶりが観察可
B:地肌かぶりが肉眼で殆どわからない
C:地肌かぶりが若干見られる
D:地肌かぶりがはっきりと見られる
<経時ベタキャリア付着>
市販のデジタルフルカラープリンター(株式会社リコー製、imagio MPC5000)改造機に現像剤をセットし、単色による300,000枚のランニング評価を行った。そして、このランニングを終えた現像剤のベタキャリア付着を評価した。
ベタ画像のキャリア付着評価方法については、上記複写機を用いて、地肌ポテンシャルを150Vに固定し、A3サイズ用紙に全面ベタ画像を現像し、ルーペで観察することにより評価した。画像上の白抜け個所の個数及び実際に付着しているキャリアの個数の総数を測定し、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
AA:0個
A:1個〜2個
B:3個〜6個
C:7個〜10個
D:11個以上
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> キャリアの芯材を被覆する被覆用コート液を貯蔵し、コーティング装置に供給する貯蔵送液装置であって、
前記被覆用コート液が、結着樹脂及び粒子を少なくとも含み、
水平断面が円形である攪拌槽と、
前記攪拌槽内に設けられたバッフルと、
前記被覆用コート液を攪拌するための攪拌主翼と、を有してなり、
前記攪拌主翼の高さ成分の最大面積Sが、前記攪拌主翼の最大有効表面積Sに対して25%〜70%であることを特徴とするキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置である。
<2> 前記攪拌主翼の最大有効表面積Sが、前記攪拌槽の水平断面の最大面積Sに対して5%〜20%である前記<1>に記載のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置である。
<3> 前記攪拌主翼が、回転方向に対し湾曲している湾曲板からなる前記<1>から<2>のいずれかに記載のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置である。
<4> 前記攪拌主翼の傾斜角度θ1が、15°〜60°である前記<1>から<3>のいずれかに記載のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置である。
<5> 前記攪拌主翼が攪拌補助翼を有し、前記攪拌補助翼の総面積Sが、前記攪拌主翼の最大有効表面積Sの30%以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置である。
<6> 前記攪拌補助翼の傾斜角度θ2が、90°以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置である。
<7> 前記攪拌槽が、2個〜6個のバッフルを有する前記<1>から<6>のいずれかに記載のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置である。
<8> 前記バッフルの長さDが、前記攪拌槽の最大内径Dの5%〜20%である前記<1>から<7>のいずれかに記載のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置である。
<9> 前記攪拌槽に気体を注入し前記攪拌槽の内圧を上げることでキャリアの被覆用コート液を送液する前記<1>から<8>のいずれかに記載のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置である。
<10> 前記<1>から<9>のいずれかに記載のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置を用いて製造されたことを特徴とするキャリアである。
<11> 前記<10>に記載のキャリアと、トナーとからなることを特徴とする現像剤である。
<12> 前記<11>に記載の現像剤が、キャリア1質量部に対して、トナーを2質量部〜50質量部含有することを特徴とする補給用現像剤である。
<13> 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に現像剤で静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段を少なくとも有するプロセスカートリッジであって、
前記現像剤が、前記<11>に記載の現像剤又は前記<12>に記載の補給用現像剤であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
1 攪拌槽
2 バッフル
3 攪拌回転軸
4 攪拌主翼
5 攪拌補助翼
10 感光体(感光体ドラム)
10K ブラック用感光体
10Y イエロー用感光体
10M マゼンタ用感光体
10C シアン用感光体
18 画像形成手段
20 ローラ帯電手段
21 露光手段
22 二次転写手段
25 定着手段
30 露光手段
40 現像手段
45K ブラック用現像手段(現像ユニット)
45Y イエロー用現像手段(現像ユニット)
45M マゼンタ用現像手段(現像ユニット)
45C シアン用現像手段(現像ユニット)
50 中間転写体
58 コロナ帯電器
59 帯電手段
60 クリーニング手段
61 現像手段
62 転写帯電器
63 感光体クリーニング手段
64 除電器
70 除電手段(除電ランプ)
80 転写ローラ
90 クリーニング手段
95 転写紙
100 画像形成装置
101 プロセスカートリッジ
110 ベルト式定着装置
120 タンデム型現像手段
121 キャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置
122 コーティング装置
150 複写装置本体
特開平6−338213号公報 特開平7−14430号公報

Claims (13)

  1. キャリアの芯材を被覆する被覆用コート液を貯蔵し、コーティング装置に供給する貯蔵送液装置であって、
    前記被覆用コート液が、結着樹脂及び粒子を少なくとも含み、
    水平断面が円形である攪拌槽と、
    前記攪拌槽内に設けられたバッフルと、
    前記被覆用コート液を攪拌するための攪拌主翼と、を有してなり、
    前記攪拌主翼の高さ成分の最大面積Sが、前記攪拌主翼の最大有効表面積Sに対して25%〜70%であり、
    前記攪拌主翼の最大有効表面積S が、前記攪拌槽の水平断面の最大面積S に対して5%〜20%であることを特徴とするキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置。
  2. キャリアの芯材を被覆する被覆用コート液を貯蔵し、コーティング装置に供給する貯蔵送液装置であって、
    前記被覆用コート液が、結着樹脂及び粒子を少なくとも含み、
    水平断面が円形である攪拌槽と、
    前記攪拌槽内に設けられたバッフルと、
    前記被覆用コート液を攪拌するための攪拌主翼と、を有してなり、
    前記攪拌主翼の高さ成分の最大面積S が、前記攪拌主翼の最大有効表面積S に対して25%〜70%であり、
    前記攪拌主翼が、回転方向に対し湾曲している湾曲板からなることを特徴とするキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置。
  3. キャリアの芯材を被覆する被覆用コート液を貯蔵し、コーティング装置に供給する貯蔵送液装置であって、
    前記被覆用コート液が、結着樹脂及び粒子を少なくとも含み、
    水平断面が円形である攪拌槽と、
    前記攪拌槽内に設けられたバッフルと、
    前記被覆用コート液を攪拌するための攪拌主翼と、を有してなり、
    前記攪拌主翼の高さ成分の最大面積S が、前記攪拌主翼の最大有効表面積S に対して25%〜70%であり、
    前記攪拌主翼が攪拌補助翼を有し、前記攪拌補助翼の総面積S が、前記攪拌主翼の最大有効表面積S の30%以下であることを特徴とするキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置。
  4. 前記攪拌主翼が攪拌補助翼を有し、前記攪拌補助翼の総面積S が、前記攪拌主翼の最大有効表面積S の30%以下である請求項1から2のいずれかに記載のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置。
  5. 前記攪拌補助翼の傾斜角度θ2が、90°以下である請求項3から4のいずれかに記載のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置。
  6. 前記攪拌主翼の傾斜角度θ1が、15°〜60°である請求項1から5のいずれかに記載のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置。
  7. 前記攪拌槽が、2個〜6個のバッフルを有する請求項1から6のいずれかに記載のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置。
  8. 前記バッフルの長さDが、前記攪拌槽の最大内径Dの5%〜20%である請求項1から7のいずれかに記載のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置。
  9. 前記攪拌槽に気体を注入し前記攪拌槽の内圧を上げることでキャリアの被覆用コート液を送液する請求項1から8のいずれかに記載のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載のキャリアの被覆用コート液の貯蔵送液装置を用いてキャリアを製造することを特徴とするキャリアの製造方法
  11. トナーとキャリアからなる現像剤の製造方法であって、前記キャリアを請求項10に記載のキャリアの製造方法を用いて製造することを特徴とする現像剤の製造方法
  12. ャリア1質量部に対して、トナーを2質量部〜50質量部含有する補給用現像剤の製造方法であって、前記キャリアを、請求項10に記載のキャリアの製造方法を用いて製造することを特徴とする補給用現像剤の製造方法
  13. 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に現像剤で静電潜像を現像して可視像を形成する現像手段を少なくとも有するプロセスカートリッジの製造方法であって、
    前記現像剤が、請求項11に記載の現像剤の製造方法により製造された現像剤、又は請求項12に記載の補給用現像剤の製造方法により製造された補給用現像剤であることを特徴とするプロセスカートリッジの製造方法
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