JP6216185B2 - ポリオキシアルキレンアルキルアミン型増粘剤、増粘剤組成物及び高粘度液体洗浄剤組成物 - Google Patents

ポリオキシアルキレンアルキルアミン型増粘剤、増粘剤組成物及び高粘度液体洗浄剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6216185B2
JP6216185B2 JP2013178754A JP2013178754A JP6216185B2 JP 6216185 B2 JP6216185 B2 JP 6216185B2 JP 2013178754 A JP2013178754 A JP 2013178754A JP 2013178754 A JP2013178754 A JP 2013178754A JP 6216185 B2 JP6216185 B2 JP 6216185B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
surfactant
thickener
liquid detergent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013178754A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014062247A (ja
Inventor
翔 大志田
翔 大志田
裕喜 須田
裕喜 須田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawaken Fine Chemicals Co Ltd filed Critical Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Priority to JP2013178754A priority Critical patent/JP6216185B2/ja
Publication of JP2014062247A publication Critical patent/JP2014062247A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6216185B2 publication Critical patent/JP6216185B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)

Description

本発明は、アニオン界面活性剤を含有する液体洗浄剤組成物を増粘する増粘剤、増粘剤組成物及び高粘度液体洗浄剤組成物に関するものである。
特に高粘度化が困難とされているN−アシルアミノ酸系界面活性剤などの難増粘性アニオン界面活性剤を主剤として含有する洗浄剤に添加することにより、難増粘性アニオン界面活性剤(特にN−アシルアミノ酸系界面活性剤)の使用感を変えることなく実用的な粘度付与を実現する特定のポリオキシアルキレンアルキルアミン混合物からなる増粘剤及び更にアミドアミン型増粘剤を配合した増粘剤組成物に関するものである。
さらに本発明は、本発明の増粘剤及び増粘剤組成物とアニオン界面活性剤(特にN−アシルアミノ酸系界面活性剤)を含む泡立ち、泡質、低温安定性、粘度安定性に優れた高粘度液体洗浄剤組成物に関する。
単独では必要とする増粘効果が得られないアニオン界面活性剤(特にN−アシルアミノ酸系界面活性剤)を主基材とする液体洗浄剤組成物は、一般に低刺激性であるものの、その使用において必要とされる適度な粘度の付与が困難であった。
目的とする粘度を得るために難増粘性アニオン界面活性剤と増粘が比較的容易なサルフェート型アニオン界面活性剤とを併用する方法も試みられたが、この場合には、刺激性が増大し、満足し得るものではなかった。
難増粘性アニオン界面活性剤の一例であるN−アシルアミノ酸系界面活性剤においては、増粘に良く用いられるヒドロキシエチルセルロース、カチオン化グァー等の高分子増粘剤を組み合わせて増粘させる場合でも、通常液体洗浄剤組成物の粘度として有用な300〜2000mPa・s に達するまで高分子増粘剤を加えると、N−アシルアミノ酸系界面活性剤の使用感が発現せず、シャンプー等に用いると高分子増粘剤の一部が髪に吸着されるためか、洗髪後の髪の光沢が無くなるなどの不都合を生じる。
そのためこれまでに難増粘性アニオン界面活性剤(特にN−アシルアミノ酸系界面活性剤)に粘度を付与することを目標とした様々な技術が公開されている。
難増粘性アニオン界面活性剤の例としてN−アシルアミノ酸系界面活性剤の粘度付与に関する従来技術について述べる。
N−アシルアミノ酸系界面活性剤に脂肪酸ジエタノールアミド及び水溶性無機塩を配合した弱酸性の液体洗浄剤処方が開示されている(特許文献1)。同技術によると、N−アシルアミノ酸系界面活性剤の使用感を損なうこと無く、洗浄剤組成物の粘度を上昇させる事が可能であるが、特に十分な粘度付与を行うため無機塩濃度が上限に近い部分の洗浄剤組成物の低温安定性は十分なものではなかった。
水溶性無機塩の配合量を少なく粘度付与を行う目的で、無機塩と分子内にカチオン中心或いは擬カチオン中心を持つ、両性界面活性剤、双性界面活性剤、半極性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤とを併用する液体洗浄剤処方が開示されている(特許文献2)。低温安定性の改善等が見られるが、やはり無機塩は必須成分なのでコンディショニング剤の併用が困難になる等の点があるため満足いくものではなかった。
一方、ポリオキシアルキレンアルキルアミンはノニオン界面活性剤であり、液体漂白組成物に増粘性界面活性剤の一種として紹介されているが(特許文献3)、ポリオキシアルキレンアルキルアミンのアニオン界面活性剤に対する増粘効果に関して詳細な記載はない。
アミドアミン型増粘剤は、難増粘性界面活性剤であるN−アシルアミノ酸に添加することにより実用的な粘度が構築できることを記載しているが、その効果は不十分であり、特定のポリオキシアルキレンアルキルアミン混合物との組み合わせに関する記載はない。
特公平2−54400号公報 特開2003−147399号公報 特開昭61−162598号公報 特開2009−222577号公報
難増粘性アニオン界面活性剤(特にN−アシルアミノ酸系界面活性剤)の粘度構築に関わる従来技術では、使用感と増粘性とコンディショニング剤相溶性の問題があり、これらの問題同時に解決するする手段を見出すに至っていない。
本発明者らは、アニオン界面活性剤(特にN−アシルアミノ酸系界面活性剤)の粘度付与の問題を解決する方法を検討した結果、アニオン界面活性剤(特にN−アシルアミノ酸系界面活性剤)に特定のポリオキシアルキレンアルキルアミン混合物を使用することにより、さらには、特定のポリオキシアルキレンアルキルアミン混合物に特定の比率でアミドアミン型増粘剤を存在させることにより上記課題が解決できることを見出し本発明を完成するに到った。
即ち本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)
一般式(1)
[但し式中Rは直鎖、分枝鎖又は不飽和を含んでもよい炭素数12〜15のアルキル基若しくはアルケニル基、又は炭素数8〜18のアルキル組成物からなり、該アルキル組成物は、
炭素数10以下のものを3〜20質量%、
炭素数12のものを30〜70質量%、
炭素数14のものを10〜30質量%含有する混合アルキル基、又はアルケニル基を示し、
,Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、AO、AOが同時にオキシエチレン基、オキシプロピレン基の混合でも良い。
m,nは互いに独立に0以上の実数であり、 1≦(m+n)≦2の関係がある。]
で表される特定の脂肪族第1級アミンのアルキレンオキサイド付加物混合物からなる増粘剤及び当該増粘剤とアニオン界面活性剤を含有する高粘度液体洗浄剤組成物。
(2)
(A) アニオン界面活性剤
(B) (1)項記載のポリオキシアルキレンアルキルアミン混合物よりなる増粘剤
を含有する高粘度液体洗浄剤組成物。
(3)
(B1) (1)項記載の脂肪族第1級アミンのアルキレンオキサイド付加物混合物からなる増粘剤と
(B2) 一般式(2)で示されるアミドアミン化合物を
〔但し式中RCOは炭素数1〜14のアシル基を示し、Rは炭素数1〜3のアルキレン基、Rは水素原子、又は、ヒドロキシル基、又はシアノ基、又はチオール基を含有してもよい炭素数1〜14の直鎖乃至は分枝鎖のアルキル基であってRCO基における炭素数とR基の炭素数の和が、11〜19の間であり、R、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を表す。〕
B1:B2=30:70〜80:20の範囲で含有する増粘剤組成物。
(4)
(A) アニオン界面活性剤
(B) (3)項記載の増粘剤組成物
を含有する高粘度液体洗浄剤組成物。
(5)
(A) アニオン界面活性剤
(B) (3)項記載の増粘剤組成物
且つ、A/Bの重量比が90/10〜50/50である混合物を活性成分とする高粘度液体洗浄剤組成物。
(6)
アニオン界面活性剤がN−アシルアミノ酸系界面活性剤である項(2),(4)又は(5)に記載の高粘度液体洗浄剤組成物。
(7)
更に(C)両性界面活性剤、双性界面活性剤、半極性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤を含有する(5)項記載の高粘度液体洗浄剤組成物。
本発明によりアニオン界面活性剤(特にN−アシルアミノ酸系界面活性剤)の使用感を変えることなく実用的な粘度構築を実現することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明において増粘剤として機能する一般式(1)で示されるポリオキシアルキレンアルキルアミン化合物混合物(B1)において、疎水基であるRの炭素数は増粘機に影響を与える重要な因子である。単一鎖長の場合Rが15を超えた場合、低温での安定性が阻害する恐れがあり好ましくない。また、Rの炭素数が10より小さい場合は親水性が高すぎるために、難増粘性であるアニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)に対する増粘効果を発現しない為好ましくない。より好ましくはRの炭素数が、12から14の間である。
混合脂肪族アミンを原料に用いた場合炭素数12未満、15以上のアルキル基を含んで良いが、全体のアルキル組成において
炭素数10以下のものを3〜20質量%、
炭素数12のものを30〜70質量%、
炭素数14のものを10〜30質量%
の条件を満たす必要がある。使用するアルキル基の分布がこの範囲を外れると増粘効果を失うなどの問題が発生し好ましくない。
混合脂肪族アミンがヤシ油由来であることが好ましい。
本発明の脂肪族第1級アミンのアルキレンオキサイド付加物混合物(B1)におけるヒドロキシアルキル基置換数に呼応するm,nは混合物全体の平均値で互いに独立に0以上の実数であり、1≦(m+n)≦2の関係であることが重要である。
m+nが1未満である場合、原料であるアルキルアミン由来の経時着色が生じ、激しいアミン臭も発生する。m+nが2より大きい場合、アルキレンオキサイド付加物自身に着色が見られ、配合組成物の色相悪化にも繋がる。
本発明の脂肪族第1級アミンのアルキレンオキサイド付加物混合物(B1)は、
(i) 対応するアルキルアミン1モルに
(ii) エチレンオキサイド及び/又は
(iii) プロピレンオキサイドを
(iv) (ii)及び(iii)を合計で1モル以上、2モル以下で付加反応させることにより得ることができる。
脂肪族第1級アミンのアルキレンオキサイド付加物混合物の好適要素例としては、PEG−2ドデシルアミン、PEG−1/PPG−1ドデシルアミン、PPG−2ドデシルアミン、PEG−2ココナッツアミン、PEG−1/PPG−1ココナッツアミン、PPG−2ココナッツアミン、PEG−2テトラデシルアミン、PEG−1/PPG−1テトラデシルアミン、PPG−2テトラデシルアミン、PEG−2ペンタデシルアミン、PEG−1/PPG−1ペンタデシルアミン、PPG−2ペンタデシルアミンが挙げられる。これらの好適要素例が脂肪族第1級アミンのアルキレンオキサイド付加物混合物全体(B1)の平均として、一般式(1)に示されるnとmが1≦(m+n)≦2となるように混合されている。
特に好ましくは、PEG−2ドデシルアミンやPEG−2ココナッツアミン、PEG−2テトラデシルアミンである。
ポリオキシアルキレンアルキルアミン化合物混合物(B1)からなる本発明増粘剤は、アニオン性界面活性剤の配合量の2.5〜20wt%含有させることにより液体洗浄剤組成物を実用的な粘度構築する。
アニオン性界面活性剤配合量の2.5wt%を下回るN−ヒドロキシアルキルアミン化合物混合物(B1)の配合は、アニオン界面活性剤の種類によって増粘効果不十分なため好ましくなく、20wt%を超えて配合された場合はゲル化や相分離が発生し好ましくない。
ポリオキシアルキレンアルキルアミン化合物混合物(B1)からなる本発明増粘剤に一般式(2)で示されるアミドアミン化合物(B2)を特定の割合で混合して本発明増粘剤組成物を得ることができる。
一般式(2)で示されるアミドアミン化合物(B2)に関して詳細に述べる。
一般式(2)で示されるアミドアミン化合物の(B2)の疎水基はRCO基及びR基が該当するが、RCOのアシル基における炭素数と末端にヒドロキシル基、又はシアノ基、又はチオール基を含有してよい。R基の炭素数の和が、10より小さい場合は親水性が高すぎるために、20より多い場合は油脂性が高すぎるために、ポリオキシアルキレンアルキルアミン化合物混合物(B1)への添加効果を失う。
より好ましくはRCOのアシル基における炭素数と末端にヒドロキシル基、又はシアノ基、又はチオール基を含有してよいR基の炭素数の和が、11から19の間である。また、R0は炭素数2乃至は3で、RとRはメチル基がより好ましい。
本発明の一般式(2)で表されるアミドアミン化合物(B2)は、N,N−ジアルキルアルキレンジアミンやN,N,N’−トリアルキルアルキレンジアミンに特定の鎖長の脂肪酸又はその脂肪酸アルキルエステル、あるいは脂肪酸クロライド、脂肪酸無水物とを反応させることにより容易に得ることができる。
N,N−ジアルキルアルキレンジアミンとしては、N,N−ジメチメルプロピルジアミンが例示される。
N,N,N’−トリアルキルアルキレンジアミンとしては、N,N,N’−トリメチルエチレンジアミン、N,N,N’−トリメチルプロピレンジアミン、N−エチル−N’,N’−ジメチルエチレンジアミン、N−エチル−N’,N’−ジメチルプロピレンジアミン等が例示される。
本発明において、(B1)成分と(B2)成分については、予め混合しておくことで融点が20℃以下でハンドリング性に優れる増粘剤組成物として用いることができる。
(B1)成分と(B2)成分の配合比率(重量%)は、(B2)/(B1)=30/70〜80/20であり、より好ましくは、40/60〜70/30である。
なお、(B2)成分のアミドアミン化合物の含量が少ないと、十分な増粘性が得られず、逆に多いと、(B1)成分と(B2)成分を混合した際の低温保存時に白濁沈殿を起こして経時安定性に問題を生じる恐れがある。
アニオン性界面活性剤(A)と、(B1)、(B2)成分の混合物の配合比率(重量%)は、(A)/(B1+B2)=90/10〜50/50であり、より好ましくは80/20〜60/40で、90/10以下の配合量である場合、その添加効果は現れず、50/50を超えて配合されると、洗浄剤組成物の使用感が損なわれたり、泡のきめが大きくなるなどの問題が発生し、使用感が損なわれ好ましくない。
本発明において、(A)、(B1)及び(B2)成分の合計は、液体洗浄剤組成物全体に対して7〜50重量%、好ましくは10〜40重量%が増粘性、低温安定性及び経済性の面で特に望ましい。
本発明のポリオキシアルキレンアルキルアミン化合物混合物(B1)からなる増粘剤及びポリオキシアルキレンアルキルアミン化合物混合物(B1)とアミドアミン化合物(B2)との混合物である本発明増粘剤組成物は他の同様な使用法で使われる増粘剤、たとえば脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等の既知の増粘剤に比較して低濃度の添加で実用的な粘度構築が可能である。
本発明増粘剤及び増粘剤組成物は、サルフェート型アニオン界面活性剤との混合により容易に粘度構築するのみならず、更に従来より粘度構築が困難とされる難増粘性アニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)の粘度構築において、従来の増粘剤の効果が無い場合でも、実用的な粘度構築が可能で、より優れたれた増粘機能を有している。
本発明増粘剤と難増粘性アニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)の組み合わせによる粘度構築に関して詳細に説明する。
難増粘性アニオン活性剤としては、以下のアニオン性界面活性剤が挙げられる。
(A1)脂肪酸塩
(A2)N−アシル中性アミノ酸塩
(A3)N−アシル酸性アミノ酸塩
(A4)アルキルエーテルカルボン酸塩
(A5)アミドエーテルカルボン酸塩
(A6)ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩
(A7)ポリオキシエチレンアミドエーテルスルホコハク酸塩
(A1)脂肪酸塩類は、一般式(3)
〔式中、Rは炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基を表し、M1 はアルカリ金属、アルカノールアミンを表す。〕
で示される化合物であって、より好適には、ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、オレイン酸塩、ヤシ油脂肪酸塩、パーム核油脂脂肪酸塩、パーム油脂肪酸塩、等が挙げられそれらの混合物も用いられ、その塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
(A2)N−アシル中性アミノ酸塩は、一般式(4)
〔式中、Rは炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基を表し、Rは水素原子、メチル基を示し、Z-は−COO基又は−SO3 基を示す。M2はZ基のカウンターイオンでアルカリ金属、アルカノールアミンを表し、aは1又は2の整数を示す。〕
で示されるアニオン界面活性剤であって、好適には、N−ラウロイルサルコシン塩、N−ヤシ油脂肪酸サルコシン塩、N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニン塩、N−ヤシ油脂肪酸−N−メチル−β−アラニン塩、等が挙げられ、その塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
(A3)N−アシル酸性アミノ酸塩は、一般式(5)
〔式中、R10は炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基を表し、M、Mは同一又は異なって、水素原子、アルカリ金属、アルカノールアミンを表す。但し、M、Mが共に水素原子であることはない。bは1又は2の整数で示す。〕
で示される多価アニオン界面活性剤であって、好適には、N−ラウロイル−L−グルタミン酸塩、N−ヤシ油脂肪酸−L−グルタミン酸塩、N−ラウロイルアスパラギン酸塩、N−ヤシ油脂肪酸アスパラギン酸塩、等が挙げられ、その塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
(A4)アルキルエーテルカルボン酸塩は、一般式(6)
〔式中、R11は炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を表し、Mはアルカリ金属、アルカノールアミンを表す。cは1〜10を示す。〕
で示されるアニオン界面活性剤であって、好適には、ポリ(1〜10)オキシエチレンラウリルエーテル酢酸塩、ポリ(1〜10)オキシエチレンヤシ油アルキルエーテル酢酸塩、ポリ(1〜10)オキシエチレントリデシルエーテル酢酸塩、等が挙げられ、その塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
(A5)アミドエーテルカルボン酸塩は、一般式(7)
〔式中、R12 は炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基を表し、R13は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、M6 はアルカリ金属、アルカノールアミンを表す。dは1〜10を示す。〕
で示されるアニオン界面活性剤であって、好適には、ポリ(1〜10)オキシエチレンラウロイルエタノールアミドエーテル酢酸塩、ポリ(1〜10)オキシエチレンヤシ油脂肪酸エタノールアミドエーテル酢酸塩、ポリ(1〜10)N−メチル−ラウロイルエタノールアミドエーテル酢酸塩、ポリ(1〜10)N−エチル−ラウロイルエタノールアミドエーテル酢酸塩、ポリ(1〜10)オキシエチレンN−メチル−ヤシ油脂肪酸エタノールアミドエーテル酢酸塩、ポリ(1〜10)オキシエチレンN−エチル−ヤシ油脂肪酸エタノールアミドエーテル酢酸塩、等が挙げられ、その塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
(A6)ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩は、一般式(8−1)又は一般式(8−2)
〔式中、R14 は炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を表し、M,Mは同一又は異なっても良く、アルカリ金属、アルカノールアミンを表す。eは0〜10を示す。〕
で示される多価アニオン界面活性剤であって、好適には、ポリ(0〜10)オキシエチレンラウリルスルホコハク酸塩、ポリ(0〜10)オキシエチレンヤシ油脂肪酸スルホコハク酸塩等が挙げられ、その塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
(A7)ポリオキシエチレンアミドエーテルスルホコハク酸塩は、一般式(9−1)又は一般式(9−2)
〔式中、R15は炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基を表し、R16は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、M、M10は同一又は異なっても良く、アルカリ金属、アルカノールアミンを表す。fは0〜10を示す。〕
で示される多価アニオン界面活性剤であって、好適には、ポリ(0〜10)オキシエチレンラウロイルエタノールアミドスルホコハク酸塩、ポリ(0〜10)オキシエチレンヤシ油脂肪酸エタノールアミドスルホコハク酸塩、ポリ(0〜10)オキシエチレンN−メチル−ラウロイルエタノールアミドスルホコハク酸塩、ポリ(0〜10)オキシエチレンN−メチル−ヤシ油脂肪酸エタノールアミドスルホコハク酸塩、ポリ(0〜10)オキシエチレンN−エチル−ラウロイルエタノールアミドスルホコハク酸塩、ポリ(0〜10)オキシエチレンN−エチル−ヤシ油脂肪酸エタノールアミドスルホコハク酸塩、等が挙げられ、その塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
これらの難増粘性アニオン活性剤の中でも(A2)N−アシル中性アミノ酸塩及び(A3)N−アシル酸性アミノ酸塩のN−アシルアミノ酸系界面活性剤は既知の増粘剤では粘度付与が特に困難である。
難増粘性アニオン界面活性剤を主剤として含有する液体洗浄剤組成物にもアニオン界面活性剤あたりN−置換脂肪酸アミドアミンよりなる増粘剤を2.5〜20重量%含有させることにより液体洗浄剤組成物に実用的な粘度を付与することができる。
難増粘性アニオン界面活性剤を従来の増粘剤により増粘する際、両性界面活性剤を同時に配合することにより、粘度付与性の改善が報告されているが、本発明増粘剤においてもその性質が確認された。
本発明洗浄剤組成物において、成分(C)として分子内にカチオン中心を持つ、両性界面活性剤、双性界面活性剤、半極性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤を併用することにより、到達粘度の上昇、増粘剤添加効果の上昇がみられる。
これらの分子内にカチオン中心を持つ界面活性剤を併用することにより、より少ない本発明増粘剤の添加により洗浄剤組成物の増粘が可能となり、N−アシルアミノ酸系界面活性剤の起泡性、泡質、低温安定性を改善する効果がある。
両性又は双性界面活性剤としては、下記一般式(10)で示されるベタイン型両性及び双性界面活性剤及び下記一般式(11)又は一般式(12)で示されるアミドアミン型両性界面活性剤が好ましい。
[但し、式中R17は炭素数7〜19のアルキル基またはアルケニル基を示し、R18、R19は互いに独立にメチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基を示し、R20は水酸基を含んで良い炭素数1〜3のアルキル基を示し、gは1〜3の数、hは1又は0を示し、Zは−COO基又は−SO3 基を示す。]
好適例としては、例えばラウリルジメチル酢酸ベタイン、ラウリルジメチルヒドロキシプロピルスルホベタイン、ラウリン酸アミドジメチル酢酸ベタイン、ラウリン酸ジメチルヒドロキシプロピルスルホベタイン等が挙げられる。
[式中R21は炭素数7〜19のアルキル基又はアルケニル基、uは2乃至は3の整数、v,wは互いに独立に1〜3の整数、M11はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカノールアミンを示し、yは1または2の整数を表す。]
これらは、通常イミダゾリニウムベタイン類と称される界面活性剤群を包含する。イミダゾリニウムベタイン型界面活性剤は、その合成経路の中間段階でイミダゾリン環が加水分解を起こし、上記一般式(11)または(12)の構造を持つことが明らかにされている(例えば特公昭59−51532号公報、特公昭35−4762号公報、及びCosmet Toiletries,Vol95,No11,p45−48,1980)。
これらのアミドアミン型両性界面活性剤の好適例は、例えば2−ウンデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N−ヤシ脂肪酸アシル−N’−カルボキシエチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム等が用いられる。
半極性界面活性剤としては下記一般式(13)
[但し、式中R22は炭素数7〜19のアルキル基またはアルケニル基を示し、R23は水素原子、メチル基、エチル基またはヒドロキシエチル基を示し、sは1〜3の整数、tは1または0を示す。]
で示されるものが好ましい。
半極性界面活性剤は、分子内にδに荷電する窒素原子を有しており、これがカチオン中心として働くと推定される。半極性界面活性剤の好適例としては、例えばラルリルジメチルアミンオキサイド、ラウリン酸アミドプロピルアミンオキサイド、ミリスチルジメチルアミンオキサイド、ミリスチン酸アミドプロピルアミンオキサイド、ヤシアルキルジメチルアミンオキサイド、ヤシ脂肪酸アミドプロピルアミンオキサイド等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、下記一般式(14)で示されるものが好ましい。
[但し、式中R24は炭素数7〜19のアルキル基またはアルケニル基を示し、sは1〜3の整数、tは1または0を示す。R25,R26,R27は炭素数1〜3のアルキル基または式(15)
を示し、B-は塩素イオン、臭素イオンなどのカチオン基に対する対イオンを表す。]
好適例を示せば、例えば塩化ジラウリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム等が挙げられる。
成分(C)として、分子内にカチオン中心を持つ、両性界面活性剤、双性界面活性剤、半極性界面活性剤および、カチオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤の配合量は、洗浄剤組成物中において0.5〜30重量%配合することが好ましい。更に分子内にカチオン中心を持つ、両性界面活性剤、双性界面活性剤、半極性界面活性剤および、カチオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤の洗浄剤組成物に対する配合量は、洗浄剤組成物に配合されるアニオン界面活性剤成分に対して重量比で9/1〜1/1、より好ましくは8/2〜6/4の範囲内にあることが好ましい。
分子内にカチオン中心を持つ、両性界面活性剤、双性界面活性剤、半極性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤の洗浄剤組成物あたりの配合量が、アニオン界面活性剤に対して9/1以下の配合量である場合、その添加効果は現れず、1/1を超えて配合されると、洗浄剤組成物の使用感が損なわれたり、泡のきめが大きくなるなどの問題が発生し、使用感が損なわれ好ましくない。
本発明高粘度液体洗浄剤組成物は、シャンプー組成物として配合する時、コンディショニング剤の配合特性に優れる。
好ましいコンディショニング剤としては、分子量40万〜150万、カチオン性窒素含量1〜2.5%(質量%)であるカチオン化セルロースが好ましい。
市販品として、例えば、ポイズC−H60(分子量60万、N含量2.2wt%)、ポイズC−M80(分子量80万、N含量1.5wt%)、ポイズC−L150(分子量150万、N含量1.3wt%)(以上、花王社製);ポリマーJR400(分子量40万、N含量1.7wt%)(ユニオン・カーバイド社製);カチナールLC−100(分子量40万、N含量1.0wt%)、カチナールHC−100K(分子量40万、N含量2.0wt%)、カチナールLC−200(分子量150万、N含量1.2wt%)(以上、東邦化学社製)などが挙げられる。コンディショニング剤の配合量は組成物全体に対して0.1〜1.0重量%、好ましくは0.3〜0.6重量%が望ましい。配合量が0.1重量%未満では十分なコンディショニング効果が得られず、1.0重量%を超えると洗髪後にゴワツキ感を感じる等使用感の悪化を招くことがあるので好ましくない。
また、カチオン化セルロースの分子量が40万以下でも十分なリンスイン効果が得られず、カチオン性窒素含量が1%(質量%)未満だと毛髪への吸着性が不十分で十分なコンディショニング効果が得られず好ましくない。
更に本発明の効果を妨害しない範囲で他のアニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、および通常洗浄剤あるいは化粧品に用いられる他の成分、例えば、動物、植物、魚貝類、微生物由来の抽出物、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級アルコール、エステル類、シリコーン、保湿剤、水溶性高分子、被膜剤、紫外線吸収剤、消炎剤、金属封鎖剤、低級アルコール、糖類、アミノ酸類、有機アミン類、合成樹脂エマルジョン、pH 調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン類、酸化防止剤、酸化防止助剤、抗菌剤、香料などを必要に応じて一種あるいは2種以上用いても良い。
本発明の効果に関して以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
以下の方法により本件発明の一般式(1)乃至は一般式(2)に関わる物質を製造し、同定した。
製造例1 PEG−1.9ドデシルアミンの合成
1リットルのオートクレーブにドデシルアミン(1.0mol)を仕込み、窒素置換、昇温後に150±5℃でエチレンオキサイド付加(1.9mol)を実施した。エチレンオキサイド導入後1時間の熟成を行い、熟成終了後の反応液を1リットルのナスフラスコに移し、トッピング(70〜80℃、−0.096MPa、15分間)を行った。
製造例2 PEG−1.9ココナッツアミンの合成
1リットルのオートクレーブにココナッツアミン(1.0mol)を仕込み、窒素置換、昇温後に150±5℃でエチレンオキサイド付加(1.9mol)を実施した。エチレンオキサイド導入後1時間の熟成を行い、熟成終了後の反応液を1リットルのナスフラスコに移し、トッピング(70〜80℃、−0.096MPa、15分間)を行った。
製造例3 PEG−1.9テトラデシルアミンの合成
1リットルのオートクレーブにテトラデシルアミン(1.0mol)を仕込み、窒素置換、昇温後に150±5℃でエチレンオキサイド付加(1.9mol)を実施した。エチレンオキサイド導入後1時間の熟成を行い、熟成終了後の反応液を1リットルのナスフラスコに移し、トッピング(70〜80℃、−0.096MPa、15分間)を行った。
製造例4 PEG−2ドデシルアミン(2.0mol)の合成
1リットルのオートクレーブにココナッツアミン(1.0mol)を仕込み、窒素置換、昇温後に150±5℃でエチレンオキサイド付加(2.0mol)を実施した。エチレンオキサイド導入後1時間の熟成を行い、熟成終了後の反応液を1リットルのナスフラスコに移し、トッピング(70〜80℃、−0.096MPa、15分間)を行った。
製造例5 PEG−2オクチルアミンの合成
1リットルのオートクレーブにオクチルアミンアミン(1mol)を仕込み、窒素置換、昇温後に150±5℃でエチレンオキサイド付加(2.0mol)を実施した。エチレンオキサイド導入後1時間の熟成を行い、熟成終了後の反応液を1リットルのナスフラスコに移し、トッピング(70〜80℃、−0.096MPa、15分間)を行った。
製造例6 ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミドの製造
1リットルの四つ口フラスコにN,N−ジメチルプロピレンジアミン1.3モルとラウリン酸1.0モルを仕込み、130〜150℃でアミド化反応を行った後、過剰に加えたN,N−ジメチルプロピレンジアミンを留去してラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミドを取り上げた。
製造例7 PEG−2ココナッツアミン(2.0mol)の合成
1リットルのオートクレーブにココナッツアミン(1.0mol)を仕込み、窒素置換、昇温後に150±5℃でエチレンオキサイド付加(2.0mol)を実施した。エチレンオキサイド導入後1時間の熟成を行い、熟成終了後の反応液を1リットルのナスフラスコに移し、トッピング(70〜80℃、−0.096MPa、15分間)を行った。
製造例1、2、5、6で製造したサンプルを表1に示した配合比で混合し、配合サンプルとした。なお、配合例1〜13について20℃で12時間静置した後の外観の様子を観察し、評価した結果、どれも透明な液体形態を保持していた。
製造例1〜4で試作したサンプル及び配合例1〜13のサンプル、比較対象としてアミゾールCME(川研ファインケミカル社製 ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド)及びゲナポールDEL(クラリアント・ジャパン社製 ラウリン酸PEG−2)とを各種アニオン界面活性剤に添加してその性能を評価し表2〜表7にまとめた。
なお、測定項目の測定条件は以下の方法に従った。
粘度測定
測定装置 TOKIMEC社製 B型回転粘度計 model B8M
測定温度 25℃
低温安定性
増粘性試験で試作した各サンプルを−5℃で12時間静置したのち、サンプルを取りだし状態を観察する。評価は以下の2段階
× 白濁、結晶析出のあったもの
〇 透明な溶液形態を保持しているもの
使用感試験(泡質、総合評価)
各洗浄剤サンプルについて、パネラー10名により、手洗いによる使用試験を行い、使用時の泡立ち(泡のボリューム)、泡質(泡の形状、泡質のクリーミィさ)、総合使用感(手洗い後のつっばり感を含めた総合評価)の官能試験を行った。
評価は表1の比較例1を標準3点とした5段階相対評価とし、評価結果の平均点を算出し、算出された平均値が
4.5超の場合を非常に良好(◎)
4.5〜3.5の場合を良好(○)
3.5〜3.0の場合を普通(△)
3.0未満の場合を不良(×)
として行った。
表2は、シャンプー組成物などに使用されているN−アシルアミノ酸系界面活性剤(難増粘性アニオン界面活性剤:表1の比較例群と表3の比較例群を比較すると従来の増粘剤では増粘しにくいことがわかる。)に対する各化合物の増粘効果を示したものである。
実施例と比較例を比較すると本件発明の化合物はN−アシルアミノ酸系界面活性剤に対して少量の添加で高い粘度構築が可能で、従来の増粘剤(ラウリン酸PEG−2,ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド)と比較して優れた増粘効果を持つことがわかる。また、本発明の化合物はN−アシルアミノ酸系界面活性剤の特有の優れた使用感を損なうことが無く、優れた使用感試験結果を示し、更に低温安定性も良好だった。
表3は、難増粘性アニオン界面活性剤であるアシルグルタミン酸系界面活性剤及びアシルメチルタウリン系界面活性剤に対する本発明化合物の増粘性に関して調べた結果であり、いずれも優れた増粘性を示している。また、本発明の化合物は低温安定性も良好だった。難増粘性アニオン界面活性剤と本発明増粘剤との組み合わせに両性界面活性剤であるベタイン系両性を配合することにより、より容易に粘度構築可能であることが分かり、その効果は実施例14及び比較例5、6を比較すると明らかである。
表4は、シャンプー組成物などに多用されているエーテルサルフェート型界面活性剤(増粘しやすい界面活性剤)に対する各化合物の増粘効果を示したものである。
実施例と比較例を比較すると本件発明の化合物はエマールE−27Cに対して少量の添加で高い粘度構築が可能で、従来の増粘剤(ラウリン酸PEG−2,ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド)と比較して優れた増粘効果を持つことがわかる。また、本発明の化合物は、低温安定性が良好で、泡質の改善効果等に優れ使用感評価も優れている。
表5、6は、シャンプー組成物などに使用されているN−アシルアミノ酸系界面活性剤のN−ラウロイル−N−メチル−β−アラニンナトリウム塩に対する各化合物の増粘効果を示したものである。各サンプルは全て界面活性剤総量が20%に調整されている。
実施例群と比較例群を比較すると本配合例のサンプルはN−アシルアミノ酸系界面活性剤に対して少量の添加で優れた粘度付与効果を示し、従来より使用されてきた増粘剤(ラウリン酸PEG−2,ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド)と比較して優れた増粘効果を持つことがわかる。また、本発明の化合物はN−アシルアミノ酸系界面活性剤の特有の優れた使用感を損なうことが無く、優れた使用感試験結果を示し、更に比較例15と比較すると、低温安定性も良好であることがわかる。
表7は、難増粘性アニオン界面活性剤であるココイルグルタミン酸塩系界面活性剤に対する本発明化合物の増粘性に関して調べた結果である。各サンプルは全て界面活性剤総量が20%に調整されている。いずれも優れた増粘性を示している。また、本発明の化合物は低温安定性も良好だった。
表8、9は、シャンプー組成物などに多用されているエーテル硫酸塩型界面活性剤に対する各化合物の増粘効果を示したものである。各サンプルは全て界面活性剤総量が20wt%に調整されている。
実施例群と比較例群を比較すると本配合例のサンプルはエーテル硫酸塩型界面活性剤に対して少量の添加で優れた粘度付与効果を示し、従来より使用されてきた増粘剤(ラウリン酸PEG−2,ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド)と比較して優れた増粘効果を持つことがわかる。また、本発明の化合物は、低温安定性が良好で、泡質の改善効果等に優れ使用感の数値も優れている。
表10は、難増粘性アニオン界面活性剤と配合例のサンプルとの組み合わせに両性界面活性剤であるベタイン系両性を配合した系での増粘効果を示したものである。各サンプルは全て界面活性剤総量が20%に調整されている。
その増粘効果は、比較例24及び25と比較するとより容易に粘度付与することがわかる。
表11も、アニオン界面活性剤と配合例のサンプルとの組み合わせに両性界面活性剤であるベタイン系両性を配合した系での増粘効果を示したものである。各サンプルは全て界面活性剤総量が20%に調整されている。
その増粘効果は、比較例26〜29と比較するとより容易に粘度付与することがわかる。
ポリオキシアルキレンアルキルアミン型増粘剤はアニオン界面活性剤の使用感を損なうことなく難増粘性であるアニオン界面活性剤を増粘できるので、増粘剤として好適である。

Claims (3)

  1. (A1)一般式(1)

    [但し式中Rは直鎖、分枝鎖又は不飽和を含んでもよい炭素数12〜15のアルキル基若しくはアルケニル基、又は炭素数8〜18のアルキル組成物からなり、該アルキル組成物は、
    炭素数10以下のものを3〜20質量%、
    炭素数12のものを30〜70質量%、
    炭素数14のものを10〜30質量%含有する混合アルキル基、又はアルケニル基を示し、
    ,Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、AO、AOが同時にオキシエチレン基、オキシプロピレン基の混合でも良い。m,nは互いに独立に0以上の実数であり、
    1≦(m+n)≦2の関係がある。]
    で表される脂肪族第1級アミンのアルキレンオキサイド付加物混合物と、
    (A2)一般式(2)

    [但し式中R COは炭素数1〜14のアシル基を示し、R は炭素数1〜3のアルキレン基、R は水素原子、又は、ヒドロキシル基、又はシアノ基、又はチオール基を含有してもよい炭素数1〜14の直鎖乃至は分枝鎖のアルキル基であってR CO基における炭素数とR 基の炭素数の和が、11〜19の間であり、R 、R はそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を表す。]で表されるアミドアミン化合物と、
    N−アシル中性アミノ酸塩(B1)とを含有し、
    (A1):(A2)=30:70〜80:20であり、
    (B1)/{(A1)+(A2)}=90/10であり、且つ
    液体洗浄剤組成物全体に対して(B)、(A1)および(A2)の合計が7〜50重量%である液体洗浄剤組成物
  2. (A1)一般式(1)

    但し式中R は直鎖、分枝鎖又は不飽和を含んでもよい炭素数12〜15のアルキル基若しくはアルケニル基、又は炭素数8〜18のアルキル組成物からなり、該アルキル組成物は、
    炭素数10以下のものを3〜20質量%、
    炭素数12のものを30〜70質量%、
    炭素数14のものを10〜30質量%含有する混合アルキル基、又はアルケニル基を示し、
    ,A は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、A O、A Oが同時にオキシエチレン基、オキシプロピレン基の混合でも良い。m,nは互いに独立に0以上の実数であり、
    1≦(m+n)≦2の関係がある。]
    で表される脂肪族第1級アミンのアルキレンオキサイド付加物混合物と、
    (A2)一般式(2)

    [但し式中R COは炭素数1〜14のアシル基を示し、R は炭素数1〜3のアルキレン基、R は水素原子、又は、ヒドロキシル基、又はシアノ基、又はチオール基を含有してもよい炭素数1〜14の直鎖乃至は分枝鎖のアルキル基であってR CO基における炭素数とR 基の炭素数の和が、11〜19の間であり、R 、R はそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を表す。]で表されるアミドアミン化合物と、
    N−アシル酸性アミノ酸塩(B2)とを含有し、
    (A1):(A2)=36:64〜80:20であり、
    (B2)/{(A1)+(A2)}=90/10〜50/50であり、且つ
    液体洗浄剤組成物全体に対して(B)、(A1)および(A2)の合計が7〜50重量%である液体洗浄剤組成物
  3. 更に(C)両性界面活性剤、双性界面活性剤、半極性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤を含有する請求項1または2に記載の液体洗浄剤組成物。


JP2013178754A 2012-08-31 2013-08-30 ポリオキシアルキレンアルキルアミン型増粘剤、増粘剤組成物及び高粘度液体洗浄剤組成物 Active JP6216185B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013178754A JP6216185B2 (ja) 2012-08-31 2013-08-30 ポリオキシアルキレンアルキルアミン型増粘剤、増粘剤組成物及び高粘度液体洗浄剤組成物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012191057 2012-08-31
JP2012191057 2012-08-31
JP2013178754A JP6216185B2 (ja) 2012-08-31 2013-08-30 ポリオキシアルキレンアルキルアミン型増粘剤、増粘剤組成物及び高粘度液体洗浄剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014062247A JP2014062247A (ja) 2014-04-10
JP6216185B2 true JP6216185B2 (ja) 2017-10-18

Family

ID=50617772

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013178754A Active JP6216185B2 (ja) 2012-08-31 2013-08-30 ポリオキシアルキレンアルキルアミン型増粘剤、増粘剤組成物及び高粘度液体洗浄剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6216185B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6328490B2 (ja) * 2014-05-23 2018-05-23 川研ファインケミカル株式会社 毛髪も含めた全身用固形洗浄剤組成物
JP7066328B2 (ja) * 2017-03-31 2022-05-13 株式会社コーセー 毛髪洗浄剤組成物

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2207984B1 (ja) * 1972-11-27 1975-11-21 Reckitt & Colmann Sa
NZ243136A (en) * 1991-08-16 1995-06-27 Rheox Int Rheological additive comprising the reaction product of a polycarboxylic acid, two different active hydrogen containing compounds and a monocarboxylic capping agent
GB9721690D0 (en) * 1997-10-13 1997-12-10 Unilever Plc Improvements relating to acidic cleaning compositions
JP4154312B2 (ja) * 2003-11-11 2008-09-24 日華化学株式会社 防錆性油水分離型洗浄剤組成物及び洗浄方法
JP4893381B2 (ja) * 2007-03-09 2012-03-07 味の素株式会社 増粘剤
JP5420333B2 (ja) * 2009-07-16 2014-02-19 東邦化学工業株式会社 洗浄剤用増粘剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014062247A (ja) 2014-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7578995B2 (en) Pearlizer concentrate and its use in personal care compositions
US5939059A (en) Hair conditioner and 2 in 1 conditioning shampoo
JP4829536B2 (ja) ベタイン型化合物およびそれを含有する洗浄剤組成物
JP6240084B2 (ja) 洗浄剤組成物
KR20090025280A (ko) 세정제 조성물
AU2010272332B2 (en) Composition and method
JP6240085B2 (ja) 洗浄剤組成物
JP6134118B2 (ja) 液体洗浄剤組成物
CN101553559B (zh) 化合物
KR20090031872A (ko) 피부용 세정제 조성물
JP6216185B2 (ja) ポリオキシアルキレンアルキルアミン型増粘剤、増粘剤組成物及び高粘度液体洗浄剤組成物
JP2014062226A (ja) 増粘剤組成物
EP1062310B1 (en) Improved alkanolamides
JP4173962B2 (ja) 真珠光沢を有する洗浄剤組成物および分散性良好な真珠光沢濃縮物
JP5420333B2 (ja) 洗浄剤用増粘剤
JP2015048307A (ja) 毛髪洗浄剤組成物
JP4181767B2 (ja) 液体洗浄剤組成物
JP2002069485A (ja) 脂肪酸アルカノールアミド含有増粘剤組成物、及びそれを含む液体洗浄剤組成物
JP2006028048A (ja) ゲル状又は液状洗浄料
JP4448373B2 (ja) 洗浄剤組成物
JP2013203922A (ja) N−置換脂肪酸アミドアミン型増粘剤
JP4386336B2 (ja) 界面活性剤用増粘剤
JPH09165319A (ja) 透明ゲルシャンプー組成物
JP4656733B2 (ja) 液体洗浄剤組成物
JP2004277685A (ja) 増粘増泡剤および液体洗浄剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160711

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170606

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170829

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170922

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6216185

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250