JP6214885B2 - 排熱回収システムおよび排熱回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、焼却炉からの排ガスを排ガス用熱交換器及び排煙処理塔を介して排ガス処理する際に得られる加熱空気および排煙処理塔の洗煙水の熱エネルギーを回収して他のエネルギーに変換する排熱エネルギー回収変換装置を有した排熱回収システムおよび排熱回収方法に関する。
下水汚泥焼却炉等の焼却炉の排ガスは800〜850℃程度の高温の排ガスである。このため特許文献1に示すようにこの高温の排ガスを廃熱ボイラに導いて水蒸気を発生させ、蒸気タービンにより発電機を回転させて排熱発電を行わせることが提案されている。しかし設備投資額に見合う発電量が得られず、さらなる高いエネルギー回収率をもつシステムが要望されている。
このため、一般的な焼却プラントでは、焼却炉から排出される高温の排ガスを、白煙防止空気予熱器やその他の熱交換器に通して排熱の一部を回収したうえ、集塵機においてダストを分離除去し、更に排煙処理塔に通して水洗浄を行い、排ガス中のHCl,SO等の成分を除去する排ガス処理のみが行われているのが普通である。
なお、焼却炉が流動焼却炉である場合には白煙防止空気予熱器の前段に流動空気予熱器が設置されることがある。また、集塵機がセラミックフィルタである場合には約400℃程度の高温集塵が可能であるが、バグフィルタである場合には冷却塔において200℃以下にまで降温したうえで集塵を行っている。
このような通常の排ガス処理システムにおいては、排煙処理塔において200〜400℃の排ガスが約30℃にまで冷却される一方、洗煙排水は50〜75℃で排出される。この洗煙排水は比較的低温ではあるが水の比熱が大きいために熱量は大きく、排ガスの持つ熱量の50%を超える。このエネルギーは、従来温水プール等に利用する以外にはほとんど無駄に排出されており、その有効利用が期待されている。しかしながら温度域が50〜75℃の低レベルであるため、有効利用は困難とされてきた。
特開2005−321131号公報 特開2010−174845号公報 特開昭51−108145号公報
このため、特許文献2では、従来は無駄に排出されていた排煙処理塔の洗煙排水の保有熱を有効に利用し、電力としてエネルギーを回収することができる焼却炉の排ガスによる排熱発電方法が記載されている。
この特許文献2に記載された排熱発電方法では、捨てられる洗煙排水の保有熱を回収するようにしている。ところが、排ガス中の水蒸気を凝縮し排出するためには、排煙処理塔内で循環される洗煙水により、入力された排ガスを露点温度未満とする必要がある。この場合、循環される洗煙水は、排ガスの保有熱によって温度上昇し、露点温度未満を維持できなくなるため、外部から洗煙水に冷却水を供給する必要があり、この冷却水による洗煙排水の温度低下でのエネルギー損失も無視できない。
また、本発明者の知見によれば、排ガス中に含まれる水蒸気の潜熱は、排ガスの顕熱に比して極めて高い熱エネルギーを有する。具体的には、排ガスに含まれる水蒸気の潜熱は600kcal/kgであるのに対し、排ガス中の水蒸気の顕熱は0.4kcal/kg・K、水蒸気以外の乾燥ガスの顕熱は0.25kcal/kg・Kである。そのため、この水蒸気の潜熱の熱エネルギーを回収できれば、排煙処理塔の洗煙排水の保有熱をより有効に利用できる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、排ガスにおける顕熱の熱エネルギーのみならず、排ガスに含まれる水蒸気における潜熱の熱エネルギーをも回収することができ、排煙処理塔内のエネルギー回収率をさらに高めることができる排熱回収システムおよび排熱回収方法を提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る排熱回収システムは、焼却炉からの排ガスの熱を熱交換する排ガス用熱交換器と、排ガスを処理する排煙処理塔とを備え、排ガス用熱交換器と排煙処理塔とを介して排ガス処理する際に得られる加熱空気および排煙処理塔における洗煙水の熱エネルギーを回収して他のエネルギーに変換する排熱エネルギー回収変換装置を有し、排煙処理塔が、塔内下部に溜まった洗煙水を循環させて排ガスを水洗浄する洗煙循環路上に、洗煙循環路を流れる洗煙水の熱エネルギーを回収して回収した熱エネルギーを排熱エネルギー回収変換装置に供給するための洗煙熱交換器を備え、入力された排ガスが、洗煙熱交換器によって冷却された洗煙冷却水の散水によって水洗浄される排熱回収システムであって、排煙処理塔が、洗煙冷却水の散水によって水洗浄された排ガスを冷却する処理水を入力可能に構成されているとともに、排ガスを冷却した後の処理水に対して、洗煙水に混合および外部に排出の少なくとも一方を選択する供給先選択手段を有し、洗煙水の温度が排熱エネルギー回収変換装置の稼働可能温度以上排ガスにおける飽和絶対湿度に基づく温度未満に維持されるように供給先選択手段を制御する制御手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る排熱回収システムは、上記の発明において、排熱エネルギー回収変換装置は、水よりも低沸点の媒体を用いた熱サイクルを形成することを特徴とする。
また、本発明に係る排熱回収システムは、上記の発明において、排熱エネルギー回収変換装置は、熱サイクル上に蒸気タービンを配置し、該蒸気タービンに接続された発電機を介して電力を出力し、または該蒸気タービンの回転動力を出力することを特徴とする。
また、本発明に係る排熱回収システムは、上記の発明において、熱サイクル上に配置された凝縮器に用いられた凝縮用冷却水の凝縮後処理水を、排煙処理塔上部に供給される冷却用の処理水として用いることを特徴とする。
また、本発明に係る排熱回収方法は、焼却炉からの排ガスの熱を熱交換する排ガス用熱交換器と、排ガスを処理する排煙処理塔とを備え、排ガス用熱交換器と排煙処理塔とを介して排ガス処理する際に得られる加熱空気および排煙処理塔における洗煙水の熱エネルギーを回収して他のエネルギーに変換する排熱エネルギー回収変換装置を有する排熱回収システムにおいて、排煙処理塔内下部に溜まった洗煙水を循環させて排ガスを水洗浄する洗煙循環路上で、洗煙循環路を流れる洗煙水の熱エネルギーを回収して、回収した熱エネルギーを排熱エネルギー回収変換装置に供給するとともに、熱エネルギーの回収によって冷却された洗煙冷却水の散水によって排ガスを水洗浄する排熱回収方法であって、排煙処理塔に、洗煙冷却水の散水によって水洗浄された排ガスを冷却する処理水を入力し、排ガスを冷却した後の処理水に対して、洗煙水の温度が排熱エネルギー回収変換装置の稼働可能温度以上排ガスにおける飽和絶対湿度に基づく温度未満に維持されるように、洗煙水に混合および外部に排出の少なくとも一方を選択的に制御することを特徴とする。
また、本発明に係る排熱回収方法は、上記の発明において、排熱エネルギー回収変換装置は、水よりも低沸点の媒体を用いた熱サイクルを形成することを特徴とする。
また、本発明に係る排熱回収方法は、上記の発明において、排熱エネルギー回収変換装置は、熱サイクル上に蒸気タービンを配置し、該蒸気タービンに接続された発電機を介して電力を出力し、または該蒸気タービンの回転動力を出力することを特徴とする。
また、本発明に係る排熱回収方法は、上記の発明において、熱サイクル上に配置された凝縮器に用いられた凝縮用冷却水の凝縮後処理水を、排煙処理塔上部に供給される冷却用の処理水として用いることを特徴とする。
本発明によれば、排ガスにおける顕熱の熱エネルギーのみならず、排ガスに含まれる水蒸気における潜熱の熱エネルギーをも回収することができ、排煙処理塔内のエネルギー回収率をさらに高めることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態による排熱回収システムを含む汚泥焼却システムの概要構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の第1の実施形態による排煙処理塔およびその周辺の構成を示す模式図である。 図3は、本発明の第2の実施形態による排熱回収システムを含む汚泥焼却システムの概要構成を示すブロック図である。 図4は、排熱回収システムの変形例1の構成を示すブロック図である。 図5は、排熱回収システムの変形例2の構成を示すブロック図である。 図6は、排熱回収システムの変形例3の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、本発明は以下に説明する実施形態によって限定されるものではない。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態による排熱回収システムを含む汚泥焼却システムについて説明する。図1は、この第1の実施形態による排熱回収システムを含む汚泥焼却システムの概要構成を示すブロック図である。
図1に示すように、この汚泥焼却システムは、焼却炉1、流動空気予熱器2、白煙防止空気予熱器3、集塵機4、排煙処理塔5、煙突6、制御部7、温度センサ8、および排熱エネルギー回収変換装置10を有する。
焼却炉1は、下水汚泥を焼却するための流動焼却炉であり、800〜850℃程度の高温の排ガスを出力する。なお、焼却炉1は、流動焼却炉に限らず、循環焼却炉などの他の焼却方式のガス化炉でも良く、焼却対象も下水汚泥に限られない。
流動空気予熱器2は、焼却炉1からの排ガスが入力され、大気を例えば650℃の流動空気A1に昇温して焼却炉1の炉底部に供給している。白煙防止空気予熱器3は、排ガス用熱交換器の一例であり、流動空気予熱器2の後段に配置され、流動空気予熱器2から出力された排ガスの熱エネルギーを用いて、煙突6から放出される排ガス中の水蒸気が白煙として見えることを防止するための加熱空気である白煙防止空気A2を生成する。この白煙防止空気A2の温度は、400℃程度である。白煙防止空気予熱器3を通った排ガスは、200〜400℃程度まで温度が低下する。
温水発生器22は、熱交換器であり、白煙防止空気A2から一部の熱エネルギーを回収して排熱エネルギー回収変換装置10に供給する。また、温水発生器22は、温度低下した加熱空気を、ブロアBを介して煙突6に供給する。また、温水発生器22には調節弁V1が並列接続されている。そして、この調節弁V1を調整することによって、温水発生器22による白煙防止空気A2からの熱回収量を調整することができる。さらに、ブロアBから送出される一部の加熱空気と新たな大気とが混合した加熱空気が白煙防止空気予熱器3に再供給される。
集塵機4は、白煙防止空気予熱器3の後段に配置され、白煙防止空気予熱器3から入力された排ガス内のダストを除去する。集塵機4は、耐熱性の優れたセラミック集塵機であり、白煙防止空気予熱器3を通過した排ガスの不純物をそのまま集塵することができる。集塵機4における排ガスの温度降下は小さく、集塵機4を通過した後の排ガスG1の温度は200〜400℃である。なお、集塵機4は、バグフィルタを使用するものであっても良い。この場合、バグフィルタの前段に冷却塔を配置してバグフィルタの耐熱温度まで降温することが必要である。
排煙処理塔5は、塔の下部から排ガスG1を導入し、上部の散水ノズル5aから散水される水に接触させて排ガスG1中のHCl,SO等の成分を洗煙水Wに含ませて除去する装置である。この洗煙水Wは、排ガスを水洗浄するのに用いられた回収すべき熱を含んだ水であり、塔内下部に溜まって洗煙循環路Rおよび循環ポンプP1によって散水ノズル5aに送水されて循環利用される。また、ポンプP1の後段には、洗煙熱交換器21が設けられる。洗煙熱交換器21は、排煙処理塔5内から排出された洗煙水Wから熱回収を行い、洗煙冷却水W1として散水ノズル5aに送られる。この洗煙熱交換器21によって熱回収された熱エネルギーは、排熱エネルギー回収変換装置10側に供給される。また、洗煙水Wの濃度上昇を抑えるため、洗煙熱交換器21と散水ノズル5aとの間の洗煙循環路Rから洗煙冷却水W1の一部を分岐させ、洗煙排水W3として廃棄する。
ここで、上述した排煙処理塔5では、排ガスG1と洗煙冷却水W1とが接触するため、200〜400℃の排ガスG1の熱エネルギーのほとんどは洗煙水W側に移動する。なお、この洗煙水Wの温度は温度センサ8によって計測される。そして、この排ガスG1から回収した熱エネルギーをもつ洗煙水Wは、洗煙熱交換器21によって回収され、回収された熱エネルギーが排熱エネルギー回収変換装置10側に供給される。詳細は後述するが、この第1の実施形態においては、この洗煙水Wの温度を制御することによって、排ガスG1の顕熱の熱エネルギーのみならず、排ガスG1に含まれる水蒸気の潜熱の熱エネルギーをも回収する。
排煙処理塔5の上部には煙突6が配置され、排煙処理塔5内で洗浄された排ガスG2は、煙突6内で白煙防止処理が施された後、煙突6から大気に放出される。排煙処理塔5の上方であって、煙突6の前段には、処理水W4が給水される。この処理水W4は排ガスG2と十分に接触することにより、排ガスG2の水洗浄行う。この水洗浄済みの低温排水W5は、制御部7の制御によって開度の量が調整される供給先選択手段としての制御弁9によって、廃棄される量が制御される。すなわち、制御弁9の開度が0の場合、すなわち閉じた状態では、低温排水W5のすべてが洗煙水Wに混合される。制御弁9の開度が低温排水W5をすべて通過可能な開度の場合、低温排水W5のすべてが廃棄される。そして、制御弁9の開度がそれらの間の場合、すなわち開度が0でもなく低温排水W5がすべて通過可能な状態でもない場合には、低温排水W5の一部が排煙処理塔5の洗煙水Wに混合されるとともに、その残部が廃棄されたり、外部に排出されて再利用されたりする。
排熱エネルギー回収変換装置10は、加熱空気である白煙防止空気A2および排煙処理塔5の洗煙水Wの熱エネルギーを回収して他のエネルギーに変換する機能を有し、蒸発器11、過熱器12、蒸気タービン13、凝縮器14、発電機15、および循環ポンプP4を有する。そして、蒸発器11、過熱器12、蒸気タービン13、凝縮器14、および循環ポンプP4により、水より低沸点のフロン、代替フロン、アンモニア、あるいはアンモニアと水との混合流体などの低沸点媒体を作動媒体Lとして循環させたランキンサイクルやカリーナサイクルなどの熱サイクルSを形成する。フロンや代替フロンは、低沸点であるとともに、取扱いが容易であるため、好ましい。また、アンモニアは、元々自然界に存在する無色透明の低沸点媒体で、その蒸発温度は、大気下で−33.3℃、4.0MPaで79.6℃であり、熱物性が良く、また、地球温暖化係数ゼロ、オゾン層破壊係数ゼロであり、環境負荷がほとんどないため好ましい。
蒸発器11は、循環ポンプP2で循環する高温循環水L2を介して、洗煙熱交換器21で回収された熱エネルギーを受け、作動媒体Lを蒸発させる。なお、蒸発器11側から送られる高温循環水L2は、洗煙熱交換器21で昇温されて蒸発器11側に送られる。
過熱器12は、循環ポンプP3で循環する温水L1を介して、温水発生器22で回収された熱エネルギーを受け、作動媒体Lを過熱する。なお、過熱器12側から送られる温水L1は、温水発生器22で昇温されて過熱器12に送られる。
蒸気タービン13は、過熱器12によって過熱された蒸気によって回転する。蒸気タービン13の回転軸に接続された発電機15は、蒸気タービン13の回転によって発電して電力を出力する。なお、蒸気タービン13の回転軸を直接または間接的にファンなどの回転機器に接続し、蒸気タービン13の回転動力として出力するようにしても良い。また、蒸気タービン13の回転軸を直接あるいは間接的に電動機などの回転駆動機器の回転軸に接続して、回転駆動機器の回転駆動をアシストするようにしても良い。
凝縮器14は、ポンプP5から供給される冷却水W6によって、蒸気タービン13から出力された蒸気を凝縮し、この凝縮した作動媒体Lを、循環ポンプP4によって蒸発器11に供給する。なお、凝縮器14に入力される冷却水W6は例えば20℃程度であり、この冷却水W6は、凝縮熱によって昇温する。なお、蒸発器11を予熱器として機能させ、過熱器12を蒸発器として機能させても良い。
制御部7は、以上のそれぞれの設備を制御可能に構成された制御手段であり、入力される各種信号に基づいて、各設備に制御信号を供給することにより、各設備を制御可能に構成されている。
(排煙処理塔における洗煙水の温度制御)
次に、排煙処理塔5内における洗煙水Wに対する温度制御について説明する。図2は、図1中の排煙処理塔5およびその周辺部を示す模式図である。
図2に示すように、制御部7は、温度センサ8によって、洗煙水Wの温度を計測するとともに、この温度の計測値を制御部7に供給する。なお、排煙処理塔5の下部に溜まった洗煙水Wの代わりに排煙処理塔5から排出された洗煙水Wの温度を計測しても良い。そして、制御部7は、洗煙水Wの温度に応じて制御弁9を制御することにより、低温排水W5の排水量を制御する。
具体的に、制御部7は、洗煙水Wの温度が排ガスG1における飽和絶対湿度に基づく温度、すなわち排ガスG1において水蒸気が飽和する温度である例えば78〜79℃より高くなった場合に、制御弁9の開度を絞る方向に制御する。これにより、排水量を減少させて、洗煙水Wに混合させる低温排水W5の量を増加させて洗煙水Wの温度を低下させる。そして、制御部7は、洗煙水Wの温度を、後段の排熱エネルギー回収変換装置10の稼働可能温度の下限である例えば70℃程度まで降温させる。
一方、制御部7は、洗煙水Wの温度が後段の排熱エネルギー回収変換装置10の稼働可能温度の下限未満になった場合、制御弁9の開度を開く方向に制御する。これにより、低温排水W5の外部への排水量を増加させて、洗煙水Wに混合させる低温排水W5を減少させて洗煙水Wの温度を向上させる。そして、制御部7は、洗煙水Wの温度を、後段の排熱エネルギー回収変換装置10の稼働可能温度、例えば70℃程度まで昇温させる。
ここで、下水汚泥が焼却された排ガスG1は、HCl,SO等の成分を含む焼却ガスと水蒸気との混合ガスである。本発明者の知見によれば、これらの焼却ガスと水蒸気とは、67:33〜56:44程度で混合されている。そこで、本発明者は、洗煙水Wの温度を、後段の排熱エネルギー回収変換装置10における稼働可能温度以上、排ガスG1の飽和絶対湿度に基づく温度未満、すなわち水蒸気が飽和する温度未満とすることによって、排ガスG1に含まれている顕熱の熱エネルギーに加え、排ガスG1に含まれている水蒸気(水分)の潜熱としての熱エネルギーを回収できることを想起した。
より具体的には、例えば、下水汚泥からの排ガスG1における絶対湿度(重量絶対湿度)は、0.5kgH2O/kg−DA程度である。なお、重量絶対湿度とは、湿潤空気中に含まれる乾燥空気の重量に対する水蒸気の重量の比である。この場合において、例えば下水汚泥を焼却して排ガスG1とした場合に、飽和絶対湿度に基づく温度、すなわち排ガスG1中の水蒸気が飽和する温度は78℃程度である。
そこで、本発明者は、洗煙水Wの温度を、排ガスG1中の水蒸気が飽和する温度未満にすれば、排ガスG1中の水蒸気が気相から液相に変わる際の潜熱を熱エネルギーとして回収できることを想起した。具体的には、排ガスG1の飽和絶対湿度に基づく温度が78℃程度であって、排熱エネルギー回収変換装置10が稼働する洗煙水Wの下限の温度が70℃であれば、78℃から70℃まで降温された段階で8℃程度の温度低下分だけ飽和水蒸気量が減少する。これにより、排ガスG1中の水蒸気(気相)の一部が潜熱の熱エネルギーを放出しつつ水(液相)に変化する。この潜熱は、洗煙水Wに移動した後、洗煙熱交換器21を介して排熱エネルギー回収変換装置10に供給され、電力として出力される。
本発明者の検討によれば、洗煙水Wの温度が低いほど排ガスG1における潜熱の熱エネルギーを回収できるが、一方で洗煙水Wの温度が低すぎると、排熱エネルギー回収変換装置10が稼働できない状態になる。したがって、洗煙水Wの温度としては、排ガスG1の飽和絶対湿度に基づく温度である水蒸気が飽和する温度未満、かつ排熱エネルギー回収変換装置10が稼働可能な温度以上にする必要がある。そして、排ガスG1中の潜熱を最大限回収するには、洗煙水Wの温度を、排熱エネルギー回収変換装置10が稼働可能な温度とする一定制御が望ましい。すなわち、この第1の実施形態においては、洗煙水Wの温度制御を、例えば70℃以上78℃未満になるような制御とし、さらに排ガスG1中の潜熱を最大限回収するためには、70℃前後の温度一定制御とするのが好ましい。
以上説明した本発明の第1の実施形態によれば、排ガスG1の保有する熱エネルギーを、洗煙水Wを介して、洗煙循環路R上に配置された洗煙熱交換器21によって熱エネルギーを回収して排熱エネルギー回収変換装置10側に供給するとともに、この洗煙熱交換器21によって冷却された洗煙冷却水W1を用いて排ガスG1を冷却しているため、特許文献3に記載されているような従来の排煙処理塔に比して、熱エネルギーの回収率を向上させることができる。また、この第1の実施形態においては、洗煙熱交換器21が熱エネルギーの回収と洗煙水Wの冷却とを兼ねているため、上述した低温排水W5の供給に伴う熱エネルギーの損失がなく、熱エネルギーの回収率を一層向上させることができる。さらに、この第1の実施形態によれば、洗煙水Wの温度を、排熱エネルギー回収変換装置10の稼働可能温度以上排ガスG1における飽和絶対湿度に基づく温度未満に制御していることにより、排ガスG1に含まれる顕熱の熱エネルギーを回収するとともに、よりエネルギー効率の良い、排ガスG1に含まれる水蒸気の潜熱も回収することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図3は、本発明の第2の実施形態による排熱回収システムを含む汚泥焼却システムの概要構成を示すブロック図である。図3に示すように、この汚泥焼却システムは、焼却炉1、流動空気予熱器2、白煙防止空気予熱器3、集塵機4、排煙処理塔5、煙突6、および排熱エネルギー回収変換装置10を有する。
焼却炉1は、下水汚泥を焼却するための流動焼却炉であり、800〜850℃程度の高温の排ガスを出力する。なお、焼却炉1は、流動焼却炉に限らず、循環焼却炉などの他の焼却方式のガス化炉でも良い。また、焼却対象は、下水汚泥に限らない。
流動空気予熱器2には、焼却炉1からの排ガスが入力され、大気を例えば650℃の流動空気A1に昇温して焼却炉1の炉底部に供給している。白煙防止空気予熱器3は、排ガス用熱交換器の一例であり、流動空気予熱器2の後段に配置され、流動空気予熱器2から出力された排ガスの熱エネルギーを用いて、煙突6から放出される排ガス中の水蒸気が白煙として見えることを防止するための加熱空気である白煙防止空気A2を生成する。この白煙防止空気A2は、400℃程度である。白煙防止空気予熱器3を通った排ガスは、200〜400℃程度まで温度が低下する。
なお、温水発生器22は、熱交換器であり、白煙防止空気A2から一部の熱エネルギーを回収して排熱エネルギー回収変換装置10に供給するとともに、温度低下した加熱空気としてブロアBを介して煙突6に供給され、さらにブロアBから送出される一部の加熱空気および新たな大気とが混合した加熱空気が白煙防止空気予熱器3に再供給される。また、温水発生器22に並列接続された調節弁V1を調整することによって、温水発生器22による白煙防止空気A2からの熱回収量を調整することができる。
集塵機4は、白煙防止空気予熱器3の後段に配置され、白煙防止空気予熱器3から入力された排ガス内のダストを除去する。集塵機4は、耐熱性の優れたセラミック集塵機であり、白煙防止空気予熱器3を通過した排ガスをそのまま集塵することができる。なお、集塵機4は、バグフィルタを使用するものであっても良い。この場合、バグフィルタの前段に冷却塔を配置してバグフィルタの耐熱温度まで降温することが必要である。集塵機4における排ガスの温度降下は小さく、排ガスG1は200〜400℃である。
排煙処理塔5は塔の下部から排ガスG1を導入し、上部の散水ノズル5aから散水される水に接触させて排ガスG1中のHCl,SO等の成分を洗煙水Wとして除去する装置である。この洗煙水Wは、塔内下部に溜まり、洗煙循環路Rおよび循環ポンプP1によって散水ノズル5aに送水されて循環利用される。また、ポンプP1の後段には、洗煙熱交換器21が設けられ、排煙処理塔5内の洗煙水Wから熱回収を行い、洗煙冷却水W1として散水ノズル5aに送られる。この洗煙熱交換器21で熱回収された熱エネルギーは、排熱エネルギー回収変換装置10側に供給される。また、洗煙水Wの濃度上昇を抑えるため、洗煙熱交換器21と散水ノズル5aとの間の洗煙循環路Rから分岐し、洗煙冷却水W1の一部を洗煙排水W3として廃棄する。
ここで、上述した排煙処理塔5では、排ガスG1と洗煙冷却水W1とが接触するため、200〜400℃の排ガスG1の熱エネルギーのほとんどは洗煙水W側に移動する。そして、この排ガスG1から回収した熱エネルギーをもつ洗煙水Wは、洗煙熱交換器21によって回収され、回収された熱エネルギーが排熱エネルギー回収変換装置10側に供給される。
排煙処理塔5の上部には煙突6が配置され、排煙処理塔5内で洗浄された排ガスG2は、煙突6内で白煙防止処理が施された後、煙突6から大気に放出される。排煙処理塔5の上方であって、煙突6の前段には、処理水W4が給水され、この処理水W4と排ガスG2とを十分に接触させることにより、水洗浄が十分に行われるようにしている。この水洗浄済みの排水は、低温排水W5として廃棄される。
排熱エネルギー回収変換装置10は、加熱空気である白煙防止空気A2および排煙処理塔5の洗煙水Wの熱エネルギーを回収して他のエネルギーに変換する機能を有し、蒸発器11、過熱器12、蒸気タービン13、凝縮器14、発電機15、および循環ポンプP4を有し、水より低沸点のフロン、代替フロン、アンモニア、あるいはアンモニアと水との混合流体などの低沸点媒体を作動媒体Lとして循環させたランキンサイクルやカリーナサイクルなどの熱サイクルSを形成する。フロンや代替フロンは、低沸点であるとともに、取扱いが容易であるため、好ましい。また、アンモニアは、元々自然界に存在する無色透明の低沸点媒体で、その蒸発温度は、大気下で、−33.3℃、4.0MPaで、79.6℃であり、熱物性が良く、また、地球温暖化係数ゼロ、オゾン層破壊係数ゼロであり、環境負荷がほとんどなく、好ましい。
蒸発器11は、循環ポンプP2で循環する高温循環水L2を介して、洗煙熱交換器21で回収された熱エネルギーを受け、作動媒体Lを蒸発させる。なお、蒸発器11側から送られる高温循環水L2は、洗煙熱交換器21で昇温されて蒸発器11側に送られる。
過熱器12は、循環ポンプP3で循環する温水L1を介して、温水発生器22で回収された熱エネルギーを受け、作動媒体Lを過熱する。なお、過熱器12側から送られる温水L1は、温水発生器22で昇温されて過熱器12に送られる。
蒸気タービン13は、過熱器12によって過熱された蒸気によって回転し、蒸気タービン13の回転軸に接続された発電機15を介して電力を出力する。なお、蒸気タービン13の回転軸を直接あるいは間接的にファンなどの回転機器に接続し、蒸気タービン13の回転動力として出力するようにしても良い。また、蒸気タービン13の回転軸を直接あるいは間接的に電動機などの回転駆動機器の回転軸に接続して、回転駆動機器の回転駆動をアシストするようにしても良い。
凝縮器14は、ポンプP5から供給される冷却水W6によって、蒸気タービン13から出力された蒸気を凝縮し、この凝縮した作動媒体Lを、循環ポンプP4によって蒸発器11に供給する。なお、凝縮器14に入力される冷却水W6は例えば20℃程度であり、この冷却水W6は、凝縮熱によって昇温する。なお、蒸発器11を予熱器として機能させ、過熱器12を蒸発器として機能させても良い。
この第2の実施形態においては、排ガスG1の保有する熱エネルギーを洗煙水Wを介して、洗煙循環路R上に配置された洗煙熱交換器21によって熱エネルギーを回収して排熱エネルギー回収変換装置10側に供給するとともに、この洗煙熱交換器21によって冷却された洗煙冷却水W1を用いて排ガスG1を冷却しているため、特許文献3に記載されているような従来技術による排煙処理塔に比して熱エネルギーの損失をなくすことができ、熱エネルギーの回収率を向上させることができる。また、洗煙熱交換器21が熱エネルギーの回収と洗煙水Wの冷却とを兼ねているため、低温排水W5の供給に伴う熱エネルギーの損失がなく、熱エネルギーの回収率を一層向上させることができる。さらに、洗煙排水W3の放出量が微量であるため、この点からも熱エネルギーの回収率を向上させることができる。なお、この第2の実施形態においては、洗煙排水W3の放出量は、排ガスG1内の水蒸気が凝固した水量に相当する量のみである。そして、洗煙水Wおよび洗煙冷却水W1の流量を増大することによって、洗煙熱交換器21による熱エネルギーの回収率を大きくすることができるという利点を有する。
なお、上述した第2の実施形態においては、排煙処理塔5の壁面が断熱状態となっており、汚泥の含水率から排ガスG1内の水蒸気が飽和水蒸気となる温度(露点温度)は約80℃である。したがって、排ガスG1を約80℃未満にする必要がある。そのため、この第2の実施形態においては、洗煙冷却水W1と洗煙水Wとを80℃未満となるようにしている。そして、この洗煙冷却水W1と洗煙水Wとの間の温度差に対応する熱エネルギーを回収するようにしている。
(変形例1)
上述した第1および第2の実施形態では排煙処理塔5に供給される処理水W4と、排熱エネルギー回収変換装置10の凝縮器14で昇温した水W7とは別個のものとし、水W7を廃棄していたが、本変形例1においては、図4に示すように、水W7を処理水W4として供給するようにしている。これによって、水W7の冷熱エネルギーを用いることができるため、排熱回収システム全体のエネルギー効率を向上することができる。なお、水W7は、別途設けられた冷却塔などを介して放熱し、冷却水W6として循環利用するようにしても良い。
(変形例2)
本変形例2においては、図5に示すように、処理水W4を、処理水W24に強制冷却するヒートポンプ30を設けている。そして、このヒートポンプ30は、循環ポンプP1と洗煙熱交換器21との間に設けられた開閉弁31の両端に接続され、開閉弁31が閉状態のときは、洗煙循環水W2がヒートポンプ30に供給され、強制冷却に対応するエネルギー分、昇温された洗煙循環水W22として戻り、洗煙熱交換器21に供給される。洗煙循環水W2は、洗煙循環水W22として洗煙熱交換器21に入力される。この場合、洗煙循環水W22と洗煙冷却水W1との温度差により、排熱エネルギー回収変換装置10側に供給する熱エネルギーを大きくすることができる。なお、開閉弁31は、開度調整できるものである。
また、処理水W24の温度が低下することは、排ガスの温度がさらに低下し、排ガス内の水蒸気の凝縮量が多くなることから、排ガス内の水蒸気量が減少し、白煙防止処理に必要な加熱空気のエネルギー量を大幅に低減することができる。この結果、この低減に対応して逆に、白煙防止空気A2内の熱エネルギーを大幅に排熱エネルギー回収変換装置10に供給することができる。
(変形例3)
上述した第1および第2の実施形態、並びに変形例1,2では、過熱器12が、循環ポンプP3で循環する温水L1を介して、温水発生器22で回収された熱エネルギーを受け、作動媒体Lを加熱し、蒸発器11が、循環ポンプP2で循環する高温循環水L2を介して、洗煙熱交換器21で回収された熱エネルギーを受け、作動媒体Lを蒸発させるようにしていた。本変形例3では、図6に示すように、排熱エネルギー回収変換装置10´は、循環ポンプP3、温水L1、過熱器12を削除し、温水発生器22に対して作動媒体Lを直接流入し、温水発生器22を過熱器として機能させているとともに、循環ポンプP2、高温循環水L2、蒸発器11を削除し、洗煙熱交換器21に対して作動媒体Lを直接流入し、洗煙熱交換器21を蒸発器として機能させている。これによって、熱交換効率を高めることができる。なお、温水発生器22を過熱器として機能させ、洗煙熱交換器21を蒸発器として機能させる構成は、いずれか一方であっても良い。また、洗煙熱交換器21を予熱器として機能させ、温水発生器22を蒸発器として機能させても良い。
なお、上述した第1の実施形態および第2の実施形態と、変形例1〜3の各構成要素とは、適宜組み合わせ可能である。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いても良い。
例えば上述の第1の実施形態においては、下水汚泥の焼却を行う例について説明したが、下水汚泥以外を焼却する場合においては、上述する排ガスG1に含まれる乾燥ガスと水蒸気との比率は変化する。また、排熱エネルギー回収変換装置10の稼働可能温度も装置ごとに異なる温度である。そのため、使用する排熱エネルギー回収変換装置10に応じて、また焼却する材料に応じて、洗煙水Wの制御すべき温度を変更することが望ましい。
1 焼却炉
2 流動空気予熱器
3 白煙防止空気予熱器
4 集塵機
5 排煙処理塔
5a 散水ノズル
6 煙突
7 制御部
8 温度センサ
9 制御弁
10,10´ 排熱エネルギー回収変換装置
11 蒸発器
12 過熱器
13 蒸気タービン
14 凝縮器
15 発電機
21 洗煙熱交換器
22 温水発生器
30 ヒートポンプ
31 開閉弁
G1,G2 排ガス
A1 流動空気
A2 白煙防止空気
S 熱サイクル
L 作動媒体
L1 温水
L2 高温循環水
R 洗煙循環路
W 洗煙水
W1 洗煙冷却水
W2,W22 洗煙循環水
W3 洗煙排水
W4,W24 処理水
W5 低温排水
W6 冷却水
W7 水
V1 調節弁
B ブロア
P1〜P4 循環ポンプ
P5 ポンプ

Claims (12)

  1. 焼却炉からの排ガスの熱を熱交換する排ガス用熱交換器と、前記排ガスを処理する排煙処理塔とを備え、前記排ガス用熱交換器と前記排煙処理塔とを介して排ガス処理する際に得られる加熱空気および排煙処理塔における洗煙水の熱エネルギーを回収して他のエネルギーに変換する排熱エネルギー回収変換装置を有し、
    前記排煙処理塔が、塔内下部に溜まった前記洗煙水を循環させて前記排ガスを水洗浄する洗煙循環路上に、前記洗煙循環路を流れる洗煙水の熱エネルギーを回収して前記回収した熱エネルギーを前記排熱エネルギー回収変換装置に供給するための洗煙熱交換器を備え、入力された前記排ガスが、前記洗煙熱交換器によって冷却された洗煙冷却水の散水によって水洗浄される排熱回収システムであって、
    前記排煙処理塔が、前記洗煙冷却水の散水によって水洗浄された排ガスを冷却する処理水を入力可能に構成されているとともに、排ガスを冷却した後の処理水を、前記排ガスと接触した後であって前記洗煙熱交換器で熱交換する前の前記洗煙循環路を流れる前記洗煙水に混合するか、外部に排出するかの少なくとも一方を選択する供給先選択手段を有し、
    前記洗煙水の温度を計測する温度センサによって計測された前記洗煙水の温度が、前記排ガスにおける飽和絶対湿度に基づく温度より高くなった場合に、前記洗煙水に混合させる前記処理水の量を増加させて、前記洗煙水の温度を低下させて、前記温度センサによって計測された前記洗煙水の温度が、前記排熱エネルギー回収変換装置の稼働可能温度未満になった場合、前記洗煙水に混合させる前記処理水の量を減少させて、前記洗煙水の温度を上昇させることにより、前記洗煙水の温度が前記排熱エネルギー回収変換装置の稼働可能温度以上前記排ガスにおける飽和絶対湿度に基づく温度未満に維持されるように前記供給先選択手段を制御することで、前記排ガスの潜熱を前記洗煙水に回収させる制御手段を備える
    ことを特徴とする排熱回収システム。
  2. 前記制御手段は、前記洗煙循環路を流れる前記洗煙水の一部を、放出量が前記排ガス内の水蒸気が凝固した水量に相当するように、外部に排出する、請求項1に記載の排熱回収システム。
  3. 前記排煙処理塔に投入される前の前記処理水を冷却するヒートポンプをさらに有する、請求項1又は請求項2に記載の排熱回収システム。
  4. 前記排熱エネルギー回収変換装置は、水よりも低沸点の媒体を用いた熱サイクルを形成することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の排熱回収システム。
  5. 前記排熱エネルギー回収変換装置は、前記熱サイクル上に蒸気タービンを配置し、該蒸気タービンに接続された発電機を介して電力を出力し、または該蒸気タービンの回転動力を出力することを特徴とする請求項4に記載の排熱回収システム。
  6. 前記熱サイクル上に配置された凝縮器に用いられた凝縮用冷却水の凝縮後処理水を、前記排煙処理塔上部に供給される冷却用の処理水として用いることを特徴とする請求項4または5に記載の排熱回収システム。
  7. 焼却炉からの排ガスの熱を熱交換する排ガス用熱交換器と、前記排ガスを処理する排煙処理塔とを備え、前記排ガス用熱交換器と前記排煙処理塔とを介して排ガス処理する際に得られる加熱空気および排煙処理塔における洗煙水の熱エネルギーを回収して他のエネルギーに変換する排熱エネルギー回収変換装置を有する排熱回収システムにおいて、前記排煙処理塔内下部に溜まった前記洗煙水を循環させて前記排ガスを水洗浄する洗煙循環路上で、前記洗煙循環路を流れる洗煙水の熱エネルギーを回収して、前記回収した熱エネルギーを前記排熱エネルギー回収変換装置に供給するとともに、熱エネルギーの回収によって冷却された洗煙冷却水の散水によって前記排ガスを水洗浄する排熱回収方法であって、
    前記排煙処理塔に、前記洗煙冷却水の散水によって水洗浄された排ガスを冷却する処理水を入力し、排ガスを冷却した後の処理水に対して、前記洗煙水の温度を計測する温度センサによって計測された前記洗煙水の温度が、前記排ガスにおける飽和絶対湿度に基づく温度より高くなった場合に、前記洗煙水に混合させる前記処理水の量を増加させて、前記洗煙水の温度を低下させて、前記温度センサによって計測された前記洗煙水の温度が、前記排熱エネルギー回収変換装置の稼働可能温度未満になった場合、前記洗煙水に混合させる前記処理水の量を減少させて、前記洗煙水の温度を上昇させることにより、前記洗煙水の温度が前記排熱エネルギー回収変換装置の稼働可能温度以上前記排ガスにおける飽和絶対湿度に基づく温度未満に維持されるように、前記排ガスと接触した後であって前記熱エネルギーを回収する前の前記洗煙循環路を流れる前記洗煙水に混合するか、外部に排出するかの少なくとも一方を選択的に制御することで、前記排ガスの潜熱を前記洗煙水に回収させる
    ことを特徴とする排熱回収方法。
  8. 前記洗煙循環路を流れる前記洗煙水の一部を、放出量が前記排ガス内の水蒸気が凝固した水量に相当するように、外部に排出する、請求項7に記載の排熱回収方法。
  9. 前記排煙処理塔に投入される前の前記処理水を、ヒートポンプにより冷却する、請求項7又は請求項8に記載の排熱回収方法。
  10. 前記排熱エネルギー回収変換装置は、水よりも低沸点の媒体を用いた熱サイクルを形成することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の排熱回収方法。
  11. 前記排熱エネルギー回収変換装置は、前記熱サイクル上に蒸気タービンを配置し、該蒸気タービンに接続された発電機を介して電力を出力し、または該蒸気タービンの回転動力を出力することを特徴とする請求項10に記載の排熱回収方法。
  12. 前記熱サイクル上に配置された凝縮器に用いられた凝縮用冷却水の凝縮後処理水を、前記排煙処理塔上部に供給される冷却用の処理水として用いることを特徴とする請求項10または11に記載の排熱回収方法。
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