JP6213612B2 - リグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法 - Google Patents

リグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、前処理を施したリグノセルロース原料から糖化に適した原料を効率的に回収する方法に関する。
糖化に適した処理を施したリグノセルロース原料から糖を製造する技術は、この糖を微生物の発酵基質として用いることにより、ガソリンの代替燃料となるアルコールやプラスチック原料となるコハク酸や乳酸などの化成品原料を製造することができることから、循環型社会の形成に有益な技術である。
植物系バイオマス中の多糖類から発酵基質となる単糖や小糖類を製造する方法として、酵素やその酵素を生産する微生物を用いてバイオマスの加水分解を行う酵素糖化法がある。糖化に適したリグノセルロース原料を得るための前処理方法として、破砕などの物理的処理、あるいは、酸処理、アルカリ処理等の化学的処理等の方法が報告されている。酵素糖化を効率的に行うためには、糖化に適した前処理を施した原料を効率的に回収する必要がある。前処理を施したバイオマス原料から糖化に用いる原料(固形分)を回収する方法として、バイオマスをアルコール溶媒中で加熱処理し、ろ過、遠心分離等の方法により固液分離する方法(特許文献1)、バイオマスをアルカリ溶液に浸漬する前処理を施し、ろ過装置、圧搾装置、遠心装置により固液分離する方法(特許文献2)が報告されている。しかし、物理的処理、化学的処理等の前処理を施したリグノセルロース原料には幅広いサイズの繊維が含まれているため、サイズの小さい微細繊維も効率的に回収し糖化に利用することが望ましい。
特開2008−5832号公報 特開2011−217634号公報
本発明の課題は、前処理を施したリグノセルロース原料から糖化に適した繊維を効率的に回収する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、リグノセルロース原料(原料懸濁液)を60〜600メッシュのフィルターを用いて篩い処理をして繊維を分離し、該篩い処理で分離された繊維を、酵素糖化あるいは酵素糖化発酵の原料として用いることにより糖収率、エタノール生産性が高まることを見出し、下記発明を完成した。
(1)化学的処理工程においてリグノセルロース原料の懸濁液に亜硫酸ナトリウムとpH調整剤としてのアルカリを添加してpHを中性〜弱アルカリ性に維持して加熱処理をし、続いて加熱処理をしたリグノセルロース原料の懸濁液を磨砕処理工程で磨砕処理し、磨砕処理したリグノセルロース原料の懸濁液を8〜16メッシュのフィルターを用いた固液分離装置により繊維分と液体分に分離し、分離した液体分を篩い処理工程において60〜600メッシュのフィルターを用いた篩い処理をして繊維分を分離し、該篩い処理工程で分離した繊維分を酵素糖化反応による糖化処理と該糖化処理で生成する糖類のエタノール発酵微生物による発酵処理を行う工程で処理することを特徴とするリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
)前記固液分離装置がスクリュープレスであることを特徴とする(1)項に記載のリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
)前記酵素糖化反応による糖化処理と該糖化処理で生成する糖類のエタノール発酵微生物による発酵処理を行う工程が、酵素糖化反応による糖化処理工程と、引き続き、該糖化処理工程で生成する糖類のエタノール発酵微生物による発酵処理工程との組み合わせ工程、及び、前記酵素糖化反応による糖化処理と該糖化処理で生成する糖類のエタノール発酵微生物による発酵処理とを併行して行う併行糖化発酵工程から選ばれるいずれかであることを特徴とする(1)項又は(2)項に記載のリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
本発明により、前処理を施したリグノセルロース原料から糖化に適した繊維を効率的に回収し、回収した繊維を糖化の原料として用いることにより糖収率が向上する。
本発明の前処理を施したリグノセルロース系原料から繊維を回収し、糖化または糖化発酵の原料として再利用する工程を示す図である。 図1とは異なる本発明の前処理を施したリグノセルロース系原料から繊維を回収し、糖化または糖化発酵の原料として再利用する工程を示す図である。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
<リグノセルロース系原料>
本発明の方法で原料として使用するリグノセルロース系原料としては、木質系として、製紙用樹木、林地残材、間伐材等のチップ又は樹皮、木本性植物の切株から発生した萌芽、製材工場等から発生する鋸屑又はおがくず、街路樹の剪定枝葉、建築廃材等が挙げられ、草本系としてケナフ、稲藁、麦わら、コーンコブ、バガス等の農産廃棄物、油用作物やゴム等の工芸作物の残渣及び廃棄物(例えば、EFB: Empty Fruit Bunch)、草本系エネルギー作物のエリアンサス、ミスカンサスやネピアグラス等が挙げられる。
また、バイオマスとしては、木材由来の紙、古紙、パルプ、パルプスラッジ、スラッジ、下水汚泥等、食品廃棄物、等を原料として利用することができる。これらのバイオマスは、単独、あるいは複数を組み合わせて使用することができる。また、バイオマスは、乾燥固形物であっても、水分を含んだ固形物であっても、スラリーであっても用いることができる。
前記木質系のリグノセルロース系原料としては、ユーカリ(Eucalyptus)属植物、ヤナギ(Salix)属植物、ポプラ属植物、アカシア(Acacia)属植物、スギ(Cryptomeria)属植物等が利用できるが、ユーカリ属植物、アカシア属、ヤナギ属植物が原料として大量に採取し易いため好ましい。木本性植物由来のリグノセルロース系原料の中では、林地残材(樹皮、枝葉を含む)、樹皮が好ましい。例えば、製紙原料用として一般に用いられるユーカリ(Eucalyptus)属又はアカシア(Acacia)属等の樹種の樹皮は、製紙原料用の製材工場やチップ工場等から安定して大量に入手可能であるため、特に好適に用いられる。
<機械的処理>
本発明では、前記リグノセルロース原料に機械的処理を施す。機械的処理としては、切断、裁断、破砕、磨砕等の任意の機械的手段が挙げられ、リグノセルロースを次工程の化学的処理工程で糖化され易い状態にすることである。使用する機械装置については特に限定されないが、例えば、一軸破砕機、二軸破砕機、ハンマークラッシャー、レファイナー、ニーダー、ボールミル等を用いることができる。
前記機械的処理の前工程又は後工程として、異物(石、ゴミ、金属、プラステック等のリグノセルロース以外の異物)を除去するための洗浄工程や洗浄した原料に含まれる水を脱水するための脱水工程を導入することもできる。
原料を洗浄する方法としては、例えば、原料に洗浄水を供給して原料に混合されている異物を除く方法、あるいは、原料を水中に浸漬し異物を沈降させて取り除く方法等が挙げられる。また、メタルトラップ等の洗浄装置を用いて異物を原料から分離する方法が挙げられる。
原料に異物が含まれていると、破砕や磨砕等の機械的処理に要する消費電力が増加したり、機械的処理で用いるレファイナーのディスク(プレート)等の装置の部品を破損させる可能性がある。また、異物が原因となって配管が詰まる等の製造工程内でトラブルを起こす等の問題が発生するため、洗浄工程を導入することが望ましい。
<化学的処理>
前記、機械的処理を施したリグノセルロース原料を次に化学的処理する。化学的処理としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムから選ばれる1種以上のアルカリ薬品、又は、亜硫酸ナトリウムと前記アルカリ薬品の中から選ばれる1種以上のアルカリ薬品を含有する溶液に浸漬する化学的処理を含む前処理である。また、オゾン、二酸化塩素などの酸化剤による化学的処理も可能である。
化学的処理は、前記機械的処理と組み合わせてそれらの前処理の後処理として行うことが好適である。
化学的処理で使用する薬品の添加量は、状況に応じて任意に調製可能であるが、薬品コスト低下の面から、またセルロースの溶出・過分解による収率低下防止の面から、リグノセルロース系原料の絶乾100質量部に対して50質量部以下であることが望ましい。化学的処理における薬品の水溶液への浸漬時間及び処理温度は、使用する原料や薬品によって任意に設定可能であるが、処理時間20〜90分、処理温度80〜200℃が好ましい。処理条件を厳しくすることで、原料中のセルロースの液側への溶出又は過分解が起こる場合もあるため、処理時間は70分以下、処理温度は180℃以下であることが好ましい。
化学的処理として、リグノセルロース原料(乾燥重量)に対して10〜70質量%の亜硫酸ナトリウム及びpH調整剤として0.1〜20質量%のアルカリを添加することもできる。リグノセルロースに亜硫酸ナトリウムを前記の添加量で単独で添加して加熱処理すると、加水分解中に酢酸等の有機酸が生成するためpHの低下が起こり加水分解液が酸性となる。加水分解液が酸性の条件下で加水分解を継続すると加水分解で生成されたキシロースがフルフラールに変換するという問題が発生する。フルフラールは、エタノール発酵の阻害物質となるため可能な限り生成させないことが望ましい。また、発酵基質であるキシロースの収率が低下するため、結果としてエタノール生産効率が低下する。リグノセルロース原料に前記の添加量で亜硫酸ナトリウム及びpH調整剤としてアルカリを添加して加熱処理することにより、加水分解中のpHが中性〜弱アルカリ性に維持されるため、フルフラールの生成及びキシロースの収率低下を抑制することができる。
前記pH調整剤として用いるアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等が挙げられるが、これらの薬品に特に限定されない。
前記、リグノセルロース原料(乾燥重量)に対して10〜70質量%の亜硫酸ナトリウム及びpH調整剤として0.1〜20質量%のアルカリを添加して加熱処理を行う場合の加熱処理温度は、80〜200℃が好ましく、120〜180℃がさらに好ましい。また、加熱処理時間は、10〜300分で行うことができるが、30〜120分が好ましい。処理条件を厳しくすることで、原料中のセルロースの液側への溶出又は過分解が起こる場合もあるため、処理温度は、180℃以下、処理時間は120分以下であることが好ましい。
前記化学的処理により得られたリグノセルロース原料を次工程で磨砕処理を施す前に化学的処理で使用した薬品を除去するためにリグノセルロース原料を洗浄してもよい。洗浄方法としては、例えば、リグノセルロース原料に洗浄水を添加しながら、洗浄ドレーナー、固液分離装置等で固形分と液体分に分離する方法が挙げられる。固液分離装置としては、スクリュープレス、フィルタープレス、ベルトプレス、ロータリープレス、ドラムフィルター、ディスクフィルター、スクリーン等が挙げられる。
(磨砕処理)
図1に示すように、前記化学的処理により得られたリグノセルロース原料をレファイナーRのディスク(プレート)のクリアランスを0.1〜2.0mmの範囲で磨砕することが好ましく、0.1〜1.0mmの範囲がさらに好ましく、0.1〜0.5mmの範囲が特に好ましい。使用するレファイナーとしては、シングルディスクレファイナー、ダブルディスクレファイナー等を使用することができ相対するディスクのクリアランスを0.1〜2.0mmの範囲に設定できるレファイナーであれば特に制限なく使用することができる。ディスクのクリアランスが2.0mmを超えると糖化または併行糖化発酵で得られる糖収率が低下するため好ましくない。一方、ディスクのクリアランスが0.1mmより小さいとレファイナーで磨砕処理した後の加水分解物(固形分)の収率が低下し、また、レファイナーの運転に要する電気消費量が増大するため好ましくない。
レファイナーのディスク(プレート)の材質、ディスクの型、ディスク面の刃の型、ディスク面に対する刃の方向等のディスクの形状については効果が得られる材質、形状であれば、特に制限なく使用することができる。
(篩い処理工程)
図1に示すように、前記の磨砕処理が施されたリグノセルロース系原料(原料懸濁液)を篩い処理装置SRで原料懸濁液から繊維を分離する。篩い処理の方法としては、繊維を分離できる篩い処理装置であれば特に限定なく用いることができる。篩い処理装置としては、スクリーン、フィルタープレス、ベルトプレス、ロータリープレス、ドラムフィルター、ディスクフィルター等を用いることができる。篩い処理装置のフィルターのメッシュ(網目)は60メッシュ〜600メッシュ(28〜250μm)が好ましく、150メッシュ〜400メッシュ(39〜97μm)が好ましい。処理効率を向上させるために、篩い処理装置に振動装置をつけて振動を加えてもよい。前記の篩い処理で分離された繊維は、60メッシュよりもサイズの大きい繊維と比較しリグニン含量が低く、酵素により糖化され易い。
図2に示すように、前記の磨砕処理が施されたリグノセルロース系原料(原料懸濁液)を8〜16メッシュのフィルターを有する固液分離装置(スクリュープレスS)で繊維を分離し、固液分離装置で繊維を分離した後の液体分を篩い処理装置SRで繊維を分離することもできる。前記の篩い処理で分離された繊維は、前記のスクリュープレスで回収された繊維(固形分)と比較しリグニン含量が低く、酵素により糖化され易い。スクリュープレスによる固液分離工程では、固液分離効率を向上させるために背圧をかけても良い。固液分離装置で用いるフィルターのメッシュサイズは、8〜16メッシュが好ましく、10〜16メッシュがさらに好ましく、12〜16メッシュが特に好ましい。
前記の篩い処理工程で分離した繊維及び固液分離装置(スクリュープレス等)で分離された繊維は、糖化工程あるいは糖化発酵工程へ移送し糖化発酵の原料として用いる。
前記の糖化工程あるいは糖化発酵工程で用いる原料は、糖化または併行糖化発酵を行う前に殺菌処理を行うことが好ましい。リグノセルロース系バイオマス原料中に雑菌が混入していると、酵素による糖化を行う際に雑菌が糖を消費して生成物の収量が低下してしまうという問題が発生する。
殺菌処理は、酸やアルカリなど、菌の生育困難なpHに原料を晒す方法でも良いが、高温下で処理する方法でも良く、両方を組み合わせても良い。酸、アルカリ処理後の原料については、中性付近、もしくは、糖化及び/又は糖化発酵工程に適したpHに調整した後に原料として使用することが好ましい。また、高温殺菌した場合も、室温もしくは糖化発酵工程に適した温度まで降温させてから原料として使用することが好ましい。このように、温度やpHを調整してから原料を送り出すことで、好適pH、好適温度外に酵素が晒されて、失活することを防ぐことができる。
<糖化工程>
酵素糖化反応に適した前処理が施されたリグノセルロース系原料は、適量の水と酵素と混合されて原料懸濁液とされ、糖化工程へ供給される。リグノセルロース系原料は酵素(セルラーゼ、ヘミセルラーゼ)により糖化(セルロース→グルコース、ヘミセルロース→グルコース、キシロース)される。
<併行糖化発酵工程>
酵素糖化反応に適した前処理が施されたリグノセルロース系原料は、適量の水と酵素と混合されて原料懸濁液とされ、さらに酵母等の微生物と混合されて併行糖化発酵工程へ供給される。リグノセルロース系原料は酵素により糖化され、生成された糖が酵母によりエタノールに発酵される。
糖化工程又は併行糖化発酵工程で用いるリグノセルロース系原料の懸濁濃度は、1〜30質量%であることが好ましい。1質量%未満であると、最終的に生産物の濃度が低すぎて生産物の濃縮のコストが高くなるという問題が発生する。また、30質量%を超えて高濃度となるにしたがって原料の攪拌が困難になり、生産性が低下するという問題が発生する。
併行糖化発酵で使用するセルロース分解酵素は、セロビオヒドロラーゼ活性、エンドグルカナーゼ活性、ベータグルコシダーゼ活性を有する、所謂セルラーゼと総称される酵素である。
各セルロース分解酵素は、夫々の活性を有する酵素を適宜の量で添加しても良いが、市販されているセルラーゼ製剤は、上記の各種のセルラーゼ活性を有すると同時に、ヘミセルラーゼ活性も有しているものが多いので市販のセルラーゼ製剤を用いれば良い。
市販のセルラーゼ製剤としては、トリコデルマ(Trichoderma)属、アクレモニウム(Acremonium)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、ファネロケエテ(Phanerochaete)属、トラメテス(Trametes)属、フーミコラ(Humicola)属、バチルス(Bacillus)属などに由来するセルラーゼ製剤がある。このようなセルラーゼ製剤の市販品としては、全て商品名で、例えば、セルロイシンT2(エイチピィアイ社製)、メイセラーゼ(明治製菓社製)、ノボザイム188(ノボザイム社製)、マルティフェクトCX10L(ジェネンコア社製)、GC220(ジェネンコア社製)等が挙げられる。
原料固形分100質量部に対するセルラーゼ製剤の使用量は、0.5〜100質量部が好ましく、1〜50質量部が特に好ましい。
糖化工程または併行糖化発酵工程でのpHは3.5〜10.0の範囲に維持することが好ましく、4.0〜7.5の範囲に維持することがより好ましい。
糖化工程または併行糖化発酵工程の温度は、酵素の至適温度の範囲内であれば特に制限はなく、25〜50℃が好ましく、30〜40℃がさらに好ましい。反応は、連続式が好ましいが、セミバッチ式、バッチ式でも良い。反応時間は、酵素濃度によっても異なるが、バッチ式の場合は10〜240時間、さらに好ましくは15〜160時間である。連続式の場合も、平均滞留時間が、10〜150時間、さらに好ましくは15〜100時間である。
発酵用に用いられる微生物としては酵母などが用いられる。酵母としては、サッカロマイセス・セラビシエ(Saccharomyces cerevisiae)等が使用できる。また、遺伝子組換技術を用いて作製した遺伝子組換酵母を用いることができる。遺伝子組換酵母としては、六炭糖と五炭糖を同時に発酵できる酵母、等を特に制限なく用いることができる。酵母は、培地などと同時に添加しても良い。
また、微生物は固定化しておいてもよい。微生物を固定化しておくと、次工程に微生物を液と共に送り出して再回収するという工程を省くことができるか、少なくとも回収工程の負担を軽減することができるし、微生物をロスするリスクを軽減することもできる。また、微生物を固定化するほどでのメリットはないが、凝集性のある微生物を選択することにより微生物の回収を容易にすることができる。
本発明では、酵素糖化処理工程内に電解質として水溶性塩を添加することができる。酵素糖化処理工程において、電解質を原料懸濁液に添加し原料懸濁液の電気伝導度を5〜25mS/cmの範囲に維持することが好ましい。電気伝導度を5〜25mS/cmの範囲に維持することによりリグノセルロース原料の未反応成分や反応残渣等への酵素の吸着が抑制されるため、酵素糖化処理工程内における酵素の循環率が長期にわたって高い水準に維持することができる。酵素糖化処理工程内において、操作上、電解質を添加することが可能な工程であれば、いずれの工程においても制限なく電解質を添加することができる。一次糖化発酵工程内で添加することが操作が容易なため望ましい。
水溶性塩としては、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩から選ばれる塩類が好ましい。アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属のハロゲン化物、硫酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、リン酸二水素塩、リン酸水素二塩、酢酸塩、クエン酸塩からなる群から選ばれる水溶性塩が挙げられる。
糖化工程または併行糖化発酵工程を出た培養液は、固液分離工程へ移送され、液体分(濾液)と固形分(残渣)に分離される。固液分離を行う装置としては、スクリュープレス、スクリーン、フィルタープレス、ベルトプレス、ロータリープレス等を用いることができる。スクリーンとしては、振動装置が付加された振動スクリーンなどを用いることができる。
回収された固形分(残渣)は糖化工程または併行糖化発酵工程へ移送し糖化発酵の原料として用いることもできる。
固液分離工程で分離された液体分(濾液)は蒸留工程へ移送される。
<蒸留工程>
蒸留工程では、減圧蒸留装置により発酵生成物としてエタノールが蒸留分離される。減圧下では低い温度で発酵生成物を分離できるため、酵素の失活を防ぐことができる。減圧蒸留装置としては、ロータリーエバポレーター、フラッシュエバポレーターなどを用いることができる。
蒸留温度は25〜60℃が好ましい。25℃未満であると、生成物の蒸留に時間がかかって生産性が低下する。また、60℃より高いと、酵素が熱変性して失活してしまい、新たに追加する酵素量が増加するため経済性が悪くなる。
蒸留後の蒸留残渣留分中に残る発酵生成物濃度は0.1質量%以下であることが好ましい。このような濃度にすることによって、後段の固液分離工程において固形物とともに排出される発酵生成物量を低減することができ、収率を向上させることができる。
<遠心分離工程>
蒸留残液は、遠心分離工程へ移送され残留している残渣を遠心分離によって除去した後、液体留分は併行糖化発酵工程に循環されるか又は二次併行糖化発酵工程(前記、一次併行糖化発酵工程とは異なる第2の併行糖化発酵工程)へ移送される。二次併行糖化発酵工程では、新しいリグノセルロース原料を添加して糖化発酵させることもできるし、キシロース等の五炭糖の発酵を目的とした発酵を行うことができる。遠心分離後の液体留分には酵素が含まれており、併行糖化発酵工程または二次併行糖化発酵工程で再利用される。一方、遠心分離後の残渣には、酵素、リグニン、酵母が含まれている。リグニンは、燃焼原料として回収しエネルギーとして利用することもできるし、リグニンを回収し有効利用することもできる。また、酵母を残渣から分離して、糖化発酵工程で再利用することもできる。
次に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例等によって限定されるものではない。
[実験例1]
[前処理]
チップ状のユーカリ・グロブラスの林地残材(樹皮70%、枝葉30%)を20mmの丸孔スクリーンを取り付けた一軸破砕機(西邦機工社製、SC−15)で破砕し原料として用いた。
上記原料1kg(絶乾重量)に対して97%亜硫酸ナトリウム50g及び水酸化ナトリウム1gを添加後、水を添加し水溶液の容量を10Lに調製した。前記原料懸濁液を混合後、170℃で1時間加熱した。加熱処理後の原料懸濁液をレファイナー(熊谷理器工業製、KRK高濃度ディスクレファイナー)でディスクのクリアランスを1.0mmに設定し磨砕した。この磨砕した原料懸濁液を600メッシュ(28μm)のフィルターを用いてスクリーンで繊維(原料1)と液体分(繊維を除去した後の液体分)に固液分離した。固液分離後の繊維(原料1)を原料として糖化試験を実施し、原料から得られる糖収率を算出した。また、原料のカッパー価(リグニン含量の指標)をJIS P 8211に準拠の測定法で測定した。結果を表1に示す。
[糖化試験(試験管内実験)]
前記で得られた繊維を原料として試験管内で糖化試験を下記の方法で行った。
300ml容三角フラスコ(滅菌済)に原料の最終濃度が、2.5質量%になるように添加した。次に、市販セルラーゼ(Accellerase DUET、ジェネンコア社製)2.5mlを添加し、最終容量を蒸留水で100mlにメスアップした。この混合液を37℃で24時間培養(糖化)した。培養後の培養液を遠心分離(5000rpm、20分間)し、上清液の全糖濃度を測定した。得られたデータより糖収率(得られた全糖量/原料に含まれる炭水化物量×100)を算出した。結果を表1に示す。
[実験例2]
実験例1において、磨砕した原料懸濁液を400メッシュ(39μm)のフィルターを用いてスクリーンで繊維(原料2)を分離した。原料2を用いて実験例1と同様の方法で糖収率及びカッパー価を測定した。結果を表1に示す。
[実験例3]
実験例1において、磨砕した原料懸濁液を200メッシュ(75μm)のフィルターを用いてスクリーンで繊維(原料3)を分離した。原料3を用いて実験例1と同様の方法で糖収率及びカッパー価を測定した。結果を表1に示す。
[実験例4]
実験例1において、磨砕した原料懸濁液を60メッシュ(250μm)のフィルターを用いてスクリーンで繊維(原料4)を分離した。原料4を用いて実験例1と同様の方法で糖収率及びカッパー価を測定した。結果を表1に示す。
[実験例5]
実験例1において、磨砕した原料懸濁液を30メッシュ(500μm)のフィルターを用いてスクリーンで繊維(原料5)を分離した。原料5を用いて実験例1と同様の方法で糖収率及びカッパー価を測定した。実験例5を比較例とした。結果を表1に示す。
[実験例6]
実験例1において、磨砕した原料懸濁液を16メッシュ(1000μm)のフィルターを用いてスクリーンで繊維(原料6)を分離した。原料6を用いて実験例1と同様の方法で糖収率及びカッパー価を測定した。実験例6を比較例とした。結果を表1に示す。
Figure 0006213612
表1に示すように、原料1〜4(実験例1〜4)を用いた試験では、原料5(実験例5)及び原料6(実験例6)と比較し、糖収率が高く、カッパー価が低かった。
以上の結果から、磨砕処理後の原料懸濁液を60〜600メッシュのスクリーンを通過させて回収した繊維は、リグニン含量が低く糖化の原料として適していることが判明した。
この繊維を糖化の原料として用いることによりエタノール発酵の原料となる糖の生産性を高めることができる。
[実験例7]
実験例1で得られた繊維(原料1)を原料として用いて下記の方法で試験管内で糖化発酵試験を行いエタノール生産量を測定した。結果を表2に示す。
[糖化発酵試験]
液体培地A(ポリペプトン5g/L、酵母エキス3g/L、麦芽エキス3g/L、グルコース30g/L、蒸留水に溶解、pH 5.6)100mlと液体培地B(ポリペプトン15g/L、酵母エキス10g/L、麦芽エキス10g/L:蒸留水に溶解)20mlを混合した培地で市販酵母(商品名:Maurivin: Mauri Yeast Australia Pty Limited)を30℃、24時間培養した。培養後の培養液100mlを遠心分離(5000rpm、20分間)し、上清を取り除き培養液の容量を10mlに調製(酵母を集菌)した(濃縮酵母菌体)。
300ml容三角フラスコ(滅菌済)に原料の最終濃度が5質量%になるように添加した。次に、濃縮酵母菌体10ml、市販セルラーゼ(Accellerase DUET、ジェネンコア社製)2.5mlを添加し、最終容量を蒸留水で100mlにメスアップした。この混合液を30℃で24時間培養(糖化発酵)した。培養後の培養液を遠心分離(5000rpm、20分間)し、上清液のエタノール濃度を測定した。
[実験例8]
実験例2で得られた繊維(原料2)を原料として用いて試験管内で糖化発酵試験を行いエタノール生産量を測定した。結果を表2に示す。
[実験例9]
実験例3で得られた繊維(原料3)を原料として用いて試験管内で糖化発酵試験を行いエタノール生産量を測定した。結果を表2に示す。
[実験例10]
実験例4で得られた繊維(原料4)を原料として用いて試験管内で糖化発酵試験を行いエタノール生産量を測定した。結果を表2に示す。
[実験例11]
実験例5で得られた繊維(原料5)を原料として用いて試験管内で糖化発酵試験を行いエタノール生産量を測定した。結果を表2に示す。
[実験例12]
実験例6で得られた繊維(原料6)を原料として用いて試験管内で糖化発酵試験を行いエタノール生産量を測定した。結果を表2に示す。
Figure 0006213612
表2に示すように、原料1〜4(実験例7〜10)を用いた試験では、原料5(実験例11)及び原料6(実験例12)と比較し、エタノール濃度が高かった。
以上の結果から、磨砕処理後の原料懸濁液を60〜600メッシュのスクリーンを通過させて回収した繊維を糖化発酵の原料として用いることによりエタノール生産性を高めることができる。
[実験例13]
[前処理]
チップ状のユーカリ・グロブラスの林地残材(樹皮70%、枝葉30%)を20mmの丸孔スクリーンを取り付けた一軸破砕機(西邦機工社製、SC−15)で破砕し原料として用いた。
上記原料1kg(絶乾重量)に対して97%亜硫酸ナトリウム50g及び水酸化ナトリウム1gを添加後、水を添加し水溶液の容量を10Lに調製した。前記原料懸濁液を混合後、170℃で1時間加熱した。加熱処理後の原料懸濁液をレファイナー(熊谷理器工業製、KRK高濃度ディスクレファイナー)でディスクのクリアランスを1.0mmに設定し磨砕した。この磨砕した原料懸濁液に水を連続的に添加しながらスクリュープレス(富国工業社製、SHX―200X1500L、フィルター:14メッシュ(1.2mm))で繊維(原料A)と液体分に固液分離した。固液分離後の固形分(原料A)を原料として実験例1と同様の方法で糖化試験を実施し、原料から得られる糖収率を算出した。また、原料のカッパー価(リグニン含量の指標)をJISP8211に準拠の測定法で測定した。実験例13を比較例とした。結果を表3に示す。
[実験例14]
実験例13において、スクリュープレスで分離された液体分を600メッシュ(28μm)のフィルターを用いてスクリーンで繊維(原料7)を分離した。原料7を用いて実験例1と同様の方法で糖収率及びカッパー価を測定した。結果を表3に示す。
[実験例15]
実験例13において、スクリュープレスで分離された液体分を400メッシュ(39μm)のフィルターを用いてスクリーンで繊維(原料8)を分離した。原料8を用いて実験例1と同様の方法で糖収率及びカッパー価を測定した。結果を表3に示す。
[実験例16]
実験例13において、スクリュープレスで分離された液体分を200メッシュ(75μm)のフィルターを用いてスクリーンで繊維(原料9)を分離した。原料9を用いて実験例1と同様の方法で糖収率及びカッパー価を測定した。結果を表3に示す。
[実験例17]
実験例13において、スクリュープレスで分離された液体分を60メッシュ(250μm)のフィルターを用いてスクリーンで繊維(原料10)を分離した。原料10を用いて実験例1と同様の方法で糖収率及びカッパー価を測定した。結果を表3に示す。
Figure 0006213612
表3に示すように、原料7〜10(実験例14〜17)を用いた試験では、原料A(実験例13)と比較し、糖収率が高く、カッパー価が低かった。
以上の結果から、スクリュープレスで分離された液体分を60〜600メッシュのフィルターを用いてスクリーンを通過させて回収した繊維は、リグニン含量が低く糖化の原料として適していることが判明した。この繊維を糖化の原料として用いることによりエタノール発酵の原料となる糖の生産性を高めることができる。
[実験例18]
実験例13で得られた繊維(原料A)を原料として用いて実験例7と同様の方法で試験管内で糖化発酵試験を行いエタノール生産量を測定した。結果を表4に示す。
[実験例19]
実験例14で得られた繊維(原料7)を原料として用いて試験管内で糖化発酵試験を行いエタノール生産量を測定した。結果を表4に示す。
[実験例20]
実験例15で得られた繊維(原料8)を原料として用いて試験管内で糖化発酵試験を行いエタノール生産量を測定した。結果を表4に示す。
[実験例21]
実験例16で得られた繊維(原料9)を原料として用いて試験管内で糖化発酵試験を行いエタノール生産量を測定した。結果を表4に示す。
[実験例22]
実験例17で得られた繊維(原料10)を原料として用いて試験管内で糖化発酵試験を行いエタノール生産量を測定した。結果を表4に示す。
Figure 0006213612
表4に示すように、原料7〜10(実験例19〜22)を用いた試験では、原料A(実験例18)と比較し、エタノール濃度が高かった。
以上の結果から、スクリュープレスで分離された液体分を60〜600メッシュのフィルターを用いてスクリーンを通過させて回収した繊維を糖化発酵の原料として用いることによりエタノール生産性を高めることができる。
[実験例23]
実験例1において、スクリーンの代わりに600メッシュ(28μm)のフィルターを用いてドラムフィルターで試験した以外は全て実験例1と同様の方法で試験した。固液分離後の固形分(原料11)を原料として糖化試験を実施した。結果を表5に示す。
[実験例24]
実験例2において、スクリーンの代わりに400メッシュ(39μm)のフィルターを用いてドラムフィルターで試験した以外は全て実験例2と同様の方法で試験した。固液分離後の固形分(原料12)を原料として糖化試験を実施した。結果を表5に示す。
[実験例25]
実験例3において、スクリーンの代わりに200メッシュ(75μm)のフィルターを用いてドラムフィルターで試験した以外は全て実験例3と同様の方法で試験した。固液分離後の固形分(原料13)を原料として糖化試験を実施した。結果を表5に示す。
[実験例26]
実験例4において、スクリーンの代わりに60メッシュ(250μm)のフィルターを用いてドラムフィルターで試験した以外は全て実験例4と同様の方法で試験した。固液分離後の固形分(原料14)を原料として糖化試験を実施した。結果を表5に示す。
[実験例27]
実験例5において、スクリーンの代わりに30メッシュ(500μm)のフィルターを用いてドラムフィルターで試験した以外は全て実験例5と同様の方法で試験した。固液分離後の固形分(原料15)を原料として糖化試験を実施した。結果を表5に示す。
Figure 0006213612
表5に示すように、原料11〜14(実験例23〜26)を用いた試験では、原料15(実験例27)と比較し、糖収率が高く、カッパー価が低かった。
以上の結果から、磨砕処理後の原料懸濁液を60〜600メッシュのフィルターを用いてドラムフィルターで回収した繊維は、リグニン含量が低く糖化の原料として適していることが判明した。この繊維を糖化の原料として用いることによりエタノール発酵の原料となる糖の生産性を高めることができる。
本発明により、エタノール発酵の原料となる糖類、及びエタノールを効率的に生産することが可能となる。
I:破砕処理装置
CO:加熱処理装置
R:磨砕処理装置(レファイナー)
S:スクリュープレス
SR:篩い処理装置
WT:洗浄液タンク
BR:糖化発酵槽(併行糖化発酵槽)















Claims (3)

  1. 化学的処理工程においてリグノセルロース原料の懸濁液に亜硫酸ナトリウムとpH調整剤としてのアルカリを添加してpHを中性〜弱アルカリ性に維持して加熱処理をし、続いて加熱処理をしたリグノセルロース原料の懸濁液を磨砕処理工程で磨砕処理し、磨砕処理したリグノセルロース原料の懸濁液を8〜16メッシュのフィルターを用いた固液分離装置により繊維分と液体分に分離し、分離した液体分を篩い処理工程において60〜600メッシュのフィルターを用いた篩い処理をして繊維分を分離し、該篩い処理工程で分離した繊維分を、酵素糖化反応による糖化処理と該糖化処理で生成する糖類のエタノール発酵微生物による発酵処理を行う工程で処理することを特徴とするリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
  2. 前記固液分離装置がスクリュープレスであることを特徴とする請求項1に記載のリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
  3. 前記酵素糖化反応による糖化処理と該糖化処理で生成する糖類のエタノール発酵微生物による発酵処理を行う工程が、酵素糖化反応による糖化処理工程と、引き続き、該糖化処理工程で生成する糖類のエタノール発酵微生物による発酵処理工程との組み合わせ工程、及び、前記酵素糖化反応による糖化処理と該糖化処理で生成する糖類のエタノール発酵微生物による発酵処理とを併行して行う併行糖化発酵工程から選ばれるいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載のリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
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