JP6211303B2 - 既存建築物の免震化工法及びその施工中の仮設構造 - Google Patents

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Description

本発明は、免震装置の設置空間の形成から当該設置空間への免震装置の設置完了までの期間における作業を、柱軸力を負担する仮設材に支障が生じた場合であっても、安全性高く、かつ容易な作業、簡単な仮設構成で施工することが可能な既存建築物の免震化工法及びその施工中の仮設構造に関する。
既存建築物の既存柱に免震装置を組み込んで、当該既存建築物を免震化する工法として、特許文献1や特許文献2が知られている。特許文献1の「既存建築物の免震工法及び免震装置」では、既存の柱の外周部を所定範囲だけ取り除き、柱の中心部を残存させて段設部を形成する。残存した柱の中心部で免震施工中の鉛直力を支持させる。段設部の下部位置に下部台座を固設し、複数個に分割された免震装置を下部台座の上に設置する。この免震装置の上に上部台座を固設して段設部の上部位置に接続する。然る後、上部台座の外側からスリーブ管を使い、柱の中心部の上部を破砕して既存の柱から切り離す。続いて、下部台座の外側からスリーブ管を使い、柱の中心部の下部を破砕して外へ排出すれば、柱の中心部が自重でずり落ちてくる。この作業を繰り返すことにより、段設部に残存していた柱の中心部が取り除かれて、既存の柱にかかる荷重はすべて免震装置が受けることになるようにしている。
特許文献2の「建物の免震化工法」では、建物の柱における免震装置の取り付け部位の直上位置および直下位置にほぼ水平な貫通孔を設ける。前記上下の貫通孔に油圧ジャッキを設置すると共に、前記油圧ジャッキの滑り面に当接する長い移動板を貫通させて設ける。前記上下の移動板を孔壁へ固定する。前記油圧ジャッキを反対側の孔壁へ固定する。前記柱が負担している軸力を油圧ジャッキの軸力へ盛り替える。前記上下の移動板の間へ免震装置を設置し、当該免震装置を移動板と共にその取り付け部位へ移動させ、免震装置の前進とともに柱の切断ブロックを移動板と共に押し出し除去する。免震装置をその取り付け部位に位置決めした後、当該免震装置の上下の面板を上下の柱と一体化するようにしている。
特開平10−176426号公報 特開2006−70582号公報
既存柱に免震装置を設置するときには、免震装置を設置する箇所の柱部分を必ず切断し撤去する必要がある。柱部分を切除すると、既存柱自体による柱軸力の支持機能が喪失され、安全性が危惧される。そこで、柱軸力を仮支持する仮設材が設置される。
特許文献1では、仮設材となる柱を残存させた状態で免震装置を設置するので、安全面では好ましいが、残存部分を破砕し排出するのに非常に手間が掛かってしまう。特許文献2では、切断ブロックの除去及び免震装置の移動を同時に行うので、特許文献1と同様に安全面では好ましいが、仮設材となる油圧ジャッキに支障が生じると、切断ブロック及び免震装置に対する作業が困難になってしまう。また、貫通孔を形成したり、移動板を設置するなど、施工にも手間が掛かるものであった。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、免震装置の設置空間の形成から当該設置空間への免震装置の設置完了までの期間における作業を、柱軸力を負担する仮設材に支障が生じた場合であっても、安全性高く、かつ容易な作業、簡単な仮設構成で施工することが可能な既存建築物の免震化工法及びその施工中の仮設構造を提供することを目的とする。
本発明にかかる既存建築物の免震化工法は、既存柱に、中間部分を除く上方部分及び下方部分を包囲して、上ブラケット及び下ブラケットを設けるブラケット増設工程と、上記上ブラケットと上記下ブラケットの間に仮設柱軸力支持部材を設け、該仮設柱軸力支持部材に、上記既存柱に代わって柱軸力を支持させる柱軸力仮支持工程と、上記既存柱の中間部分を切除し、該既存柱の上方部分及び下方部分に現れる下向き切断面及び上向き切断面の間に、免震装置を設置するための設置空間を形成する切除工程と、上記上向き切断面上に、上記下向き切断面に対し僅かな隙間を隔てて、柱軸力を仮受けし得る仮受け支持部材を設置する仮受け支持部材設置工程と、上記仮受け支持部材を撤去して上記設置空間内部に免震装置を挿入し、該免震装置を上記既存柱の上方部分及び下方部分に固定する免震装置設置工程と、上記仮設柱軸力支持部材から柱軸力を上記免震装置に移し替える柱軸力移し替え工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明にかかる既存建築物の免震化工法は、既存柱に、中間部分を除く上方部分及び下方部分を包囲して、上ブラケット及び下ブラケットを設けるブラケット増設工程と、上記上ブラケットと上記下ブラケットの間に仮設柱軸力支持部材を設け、該仮設柱軸力支持部材に、上記既存柱に代わって柱軸力を支持させる柱軸力仮支持工程と、上記既存柱の中間部分を切除し、該既存柱の上方部分及び下方部分に現れる下向き切断面及び上向き切断面の間に、免震装置を設置するための設置空間を形成する切除工程と、直上に前記下向き切断面に面して当該下向き切断面に対し僅かな隙間を隔てる上段材が付設され、直下に前記上向き切断面上に設置される下段材が付設され、かつ、これら上段材及び下段材に対し着脱自在に設けられて、柱軸力を仮受けし得る仮受け支持部材を設置する仮受け支持部材設置工程と、上記設置空間内部に、上記仮受け支持部材を撤去して上記下段材上かつ上記上段材下に免震装置を挿入して設置し、該免震装置を上記既存柱の上方部分及び下方部分に固定する免震装置設置工程と、上記仮設柱軸力支持部材から柱軸力を上記免震装置に移し替える柱軸力移し替え工程とを含むことを特徴とする。
さらに、本発明にかかる既存建築物の免震化工法は、既存柱に、中間部分を除く上方部分及び下方部分を包囲して、上ブラケット及び下ブラケットを設けるブラケット増設工程と、上記上ブラケットと上記下ブラケットの間に仮設柱軸力支持部材を設け、該仮設柱軸力支持部材に、上記既存柱に代わって柱軸力を支持させる柱軸力仮支持工程と、上記既存柱の中間部分を切除し、該既存柱の上方部分及び下方部分に現れる下向き切断面及び上向き切断面の間に、免震装置を設置するための設置空間を形成する切除工程と、直上に前記下向き切断面に面する上段材が付設され、直下に前記上向き切断面上に設置される下段材が付設され、かつ、これら上段材及び下段材に対し着脱自在に設けられると共に、伸縮自在であって、伸長されて上記上段材が前記下向き切断面に当接されることで柱軸力を仮受けするための仮受け支持部材を設置する仮受け支持部材設置工程と、上記設置空間内部に、上記仮受け支持部材を撤去して上記下段材上かつ上記上段材下に免震装置を挿入して設置し、該免震装置を上記既存柱の上方部分及び下方部分に固定する免震装置設置工程と、上記仮設柱軸力支持部材から柱軸力を上記免震装置に移し替える柱軸力移し替え工程とを含むことを特徴とする。
前記仮受け支持部材設置工程で、前記仮受け支持部材を伸長して上端部または前記上段材を前記下向き切断面に当接した際、伸長可能な該仮受け支持部材に柱軸力相当のプレロードを導入することを特徴とする。
前記下段材には、免震装置設置用の下側ベースプレートが一体的に取り付けられることを特徴とする。
前記上段材には、免震装置設置用の上側ベースプレートが一体的に取り付けられることを特徴とする。
前記免震装置設置工程では、前記免震装置を前記既存柱の上方部分及び下方部分に固定するコンクリート中に前記上段材及び前記下段材が埋設されることを特徴とする。
本発明にかかる既存建築物の免震化工法施工中の仮設構造は、上述した既存建築物の免震化工法施工中の仮設構造であって、前記上ブラケットと前記下ブラケットの間に設けられ、前記既存柱に代わって柱軸力を支持する仮設柱軸力支持部材と、上記既存柱の中間部分が切除されて該既存柱の上方部分及び下方部分に現れる前記下向き切断面及び前記上向き切断面の間に、該下向き切断面に対し僅かな隙間を隔てて該上向き切断面上に設置され、柱軸力を仮受けし得る仮受け支持部材とを備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる既存建築物の免震化工法施工中の仮設構造は、上述した既存建築物の免震化工法施工中の仮設構造であって、前記上ブラケットと前記下ブラケットの間に設けられ、前記既存柱に代わって柱軸力を支持する仮設柱軸力支持部材と、直上に前記下向き切断面に面して当該下向き切断面に対し僅かな隙間を隔てる上段材が付設され、直下に前記上向き切断面上に設置される下段材が付設され、かつ、これら上段材及び下段材に対し着脱自在に設けられて、柱軸力を仮受けし得る仮受け支持部材とを備えたことを特徴とする。
さらに、本発明にかかる既存建築物の免震化工法施工中の仮設構造は、上述した既存建築物の免震化工法施工中の仮設構造であって、前記上ブラケットと前記下ブラケットの間に設けられ、前記既存柱に代わって柱軸力を支持する仮設柱軸力支持部材と、直上に前記下向き切断面に面する上段材が付設され、直下に前記上向き切断面上に設置される下段材が付設され、かつ、これら上段材及び下段材に対し着脱自在に設けられると共に、伸縮自在であって、伸長されて上記上段材が前記下向き切断面に当接されることで柱軸力を仮受けするための仮受け支持部材とを備えたことを特徴とする。
前記仮受け支持部材は、伸長されてその上端部または前記上段材が前記下向き切断面に当接されたとき、柱軸力相当のプレロードが導入されることを特徴とする。
本発明にかかる既存建築物の免震化工法及びその施工中の仮設構造にあっては、免震装置の設置空間の形成から当該設置空間への免震装置の設置完了までの期間における作業を、柱軸力を負担する仮設材に支障が生じた場合であっても、安全性高く、かつ容易な作業、簡単な仮設構成で施工することができる。
本発明に係る既存建築物の免震化工法及びその施工中の仮設構造の好適な一実施形態が適用される既存建築物の一例を示す伏せ図である。 図1に示した既存建築物に対して施工される本実施形態の免震化工法のブラケット増設工程のブラケット構築段階を示す、図1中A−A線矢視図である。 図1に示した既存建築物に対して施工される本実施形態の免震化工法のブラケット増設工程のブラケット構築段階を示す、図1中B−B線矢視図である。 図2及び図3に引き続き、ブラケット増設工程のプレストレス導入段階を示す、図1中B−B線矢視図である。 図4に示したプレストレス導入段階の斜視図である。 図4及び図5に引き続き、柱軸力仮支持工程を示す、図1中B−B線矢視図である。 図6に引き続き、切除工程を示す、図1中A−A線矢視図である。 図7に引き続き、仮受け支持部材設置工程で、仮受け支持部材を設置した様子を示す斜視図である。 図8に引き続き、免震装置設置工程で、下側ベースプレートを挿入した様子を示す、図1中B−B線矢視図である。 図9に引き続き、免震装置設置工程で、下側ベースプレートを固定し、さらに免震装置及び上側ベースプレートを挿入した様子を示す、図1中B−B線矢視図である。 図10に引き続き、免震装置設置工程で、上側ベースプレートを固定した様子を示す、図1中B−B線矢視図である。 図11に引き続き、免震装置設置工程で、免震装置を固定した様子を示す、図1中B−B線矢視図である。 図12に引き続き、柱軸力移し替え工程で、緊張材を撤去した様子を示す、図1中B−B線矢視図である。
以下に、本発明にかかる既存建築物の免震化工法及びその施工中の仮設構造の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1には、本発明にかかる既存建築物の免震化工法及びその施工中の仮設構造が適用される既存建築物の一例の伏せ図が示されている。
この既存建築物1は、短辺方向に対して長辺方向がきわめて長く、高さも高い平板状に構築されている。しかしながら、本発明は、このような平板状の建築物1に限らず、どのような建築物に対しても、好ましく適用することができる。図示例では、○で囲んだ既存柱2に、本発明の工法及び仮設構造が採用される。既存柱2は、RC造、SRC造、コンクリート充填鋼管柱など、どのような構造形式であってもよい。
図2〜図13には、本実施形態に係る既存建築物の免震化工法が、その施工中の仮設構造も含めて、施工手順に従って示されている。図2及び図3には、第1工程となるブラケット増設工程のうち、ブラケット構築段階が示されている。図2は、図1中、A−A線矢視図である。図3は、図1中、B−B線矢視図である。
ブラケット構築段階では、既存柱2に対し、ブラケットとなる増し打ちコンクリート部分3a,3bを形成する。増し打ちコンクリート部分3a,3bは、既存柱2の高さ方向中間部分2aを除き、梁4と接合されている既存柱2の上方部分2b及び床スラブ5と接合されている既存柱2の下方部分2cを包囲して形成される。
上方増し打ちコンクリート部分3a及び下方増し打ちコンクリート部分3bは共に、既存柱2回りに建て込んだ型枠内部に鉄筋を配筋し、コンクリートを充填することで構築される。増し打ちコンクリート部分3a,3bは、RC造に限らず、SRC造であってもよい。
特に、下方増し打ちコンクリート部分3bは、床スラブ5や下階の梁に荷重負担が生じないように、床スラブ5との間に空隙を空けて構築される。上方増し打ちコンクリート部分3aも、梁4や上階の床スラブに荷重負担が生じないように、これら梁4等との間に空隙を空けて構築してもよい。
増し打ちコンクリート部分3a,3bを構築するとき、水平方向へ縦横に、そして上下方向に多段に、緊張材を挿通するための複数のシース管(図示せず)が埋設される。これにより、増し打ちコンクリート部分3a,3bには、複数の貫通孔6が形成される。これら貫通孔6は、既存柱2の柱面に接近した位置に形成される。
図4及び図5には、ブラケット増設工程のうち、プレストレス導入段階が示されている。図4は、図1中、B−B線矢視図であり、図5は、図4に対応する、上方及び下方増し打ちコンクリート部分3a,3bに対しプレストレスを導入した状態の斜視図である。
プレストレス導入段階では、各貫通孔6に挿通した緊張材7にプレストレスが導入される。プレストレスの導入は周知であって、例えば、増し打ちコンクリート部分3a,3bに座金8を介して一端7aを定着した緊張材7の他端7bを引っ張り、これにより緊張材7が緊張している状態で、当該緊張材7の他端7bを、座金8を介して増し打ちコンクリート部分3a,3bに定着させる。
これにより、増し打ちコンクリート部分3a,3bにプレストレスが導入される。緊張材7の両端は、増し打ちコンクリート部分3a,3bに対する定着端7a,7bとなる。上方及び下方増し打ちコンクリート部分3a,3bにプレストレスを導入すると、既存柱2の上方部分2b及び下方部分2cと上方及び下方増し打ちコンクリート部分3a,3bとは、摩擦接触状態で密着し、高い一体性を呈する。
図6には、柱軸力仮支持工程が示されている。図6は、図1中、B−B線矢視図である。柱軸力仮支持工程では、既存建築物1の既存柱2の周囲に、既存柱2に代わって柱軸力を支持する仮設柱軸力支持部材として、上下方向に伸縮動作されるジャッキ9が配設される。ジャッキ9以外の軸力支持部材を採用してもよい。
ジャッキ9は、既存柱2を包囲する上方及び下方の増し打ちコンクリート部分3a,3bの四隅に、既存柱2を外方から取り囲んで配列される。ジャッキ9は、上方及び下方の増し打ちコンクリート部分3a,3bの間に設置され、上方から作用する柱軸力を受け止めて支持する専用の部材である。
図7には、切除工程が示されている。図7は、図1中、A−A線矢視図である。切除工程では、既存柱2の中間部分2aを切除して、免震装置を設置するための設置空間Pを形成する。下方増し打ちコンクリート部分3bの直上及び上方増し打ちコンクリート部分3aの直下で既存柱2が切断され、切断した中間部分2aが、フォークリフトなどの運搬手段14で除去される。
中間部分2aの切除により、既存柱2の上方部分2bの下端には、下向き切断面2dが現れ、既存柱2の下方部分2cの上端には、上向き切断面2eが現れる。これら下向き切断面2d及び上向き切断面2eの間に、無柱の免震装置設置空間Pが形成される。
なお、図7に示すように、既存建築物1を免震化するにあたり、壁10が免震作用を妨げることがないように、当該壁10を上下に分断するスリット11を形成する。壁10を分断すると、水平方向の抵抗力が失われるので、水平方向の強度を確保するために、鋼製などの金属製仮設水平拘束プレート12を取り付ける。
仮設水平拘束プレート12は、上壁部分10aと下壁部分10bの間に上下に掛け渡して、これら壁部分10a,10bにボルト13で定着する。必要に応じて、水平力を支持する仮設ブレースを設置してもよい。仮設水平拘束プレート12や仮設ブレースは、後工程で免震装置が作動可能となった時点で、撤去される。
図8〜図11には、仮受け支持部材設置工程から免震装置設置工程にわたる施工の一例が示されている。図8は、設置空間Pに仮受け支持部材15を設置した状態の斜視図であり、図9〜図11は順次、免震装置設置用の下側ベースプレート16の取り付け・下部躯体17の構築、上側ベースプレート18の取り付け・上部躯体19の構築、免震装置20の固定段階を示す、図1中、B−B線矢視図である。
図8は、仮受け支持部材設置工程が示されている。既存柱2のほぼ中心に位置させて、上向き切断面2e上には、下向き切断面2dに対し僅かな隙間Xを隔てて、柱軸力を仮受けし得る仮受け支持部材15が設置される(図9参照)。
免震化施工中においては、次のような危急状態が想定される。例えば、プレストレスを導入して増し打ちコンクリート部分3a,3bと既存柱2を一体化しているけれども、ジャッキ9を介して作用する柱軸力によってこれら間の摩擦接触が切れてしまって、下方増し打ちコンクリート部分3bが既存柱2の下方部分2cに対し下方へずれ動いたり、あるいは、既存柱2の上方部分2bが上方増し打ちコンクリート部分3aに対し下方へずれ動いたりする可能性がある。また、ジャッキ9が柱軸力を支持し得なくなって、上方増し打ちコンクリート部分3aと共に既存柱2の上方部分2bが下方へずれ動いたりするおそれもある。
このような場合に、下向き切断面2dが下降すると、上向き切断面2e上の仮受け支持部材15に下向き切断面2dが当接し、仮受け支持部材15は、既存柱2の上方部分2bと下方部分2cの間で柱軸力を仮受けし柱軸力を既存柱2の上方部分2bから下方部分2cへ伝達して、これにより免震化施工中の安全性を確保するようになっている。
仮受け支持部材15は、免震装置20の設置空間Pの形成から当該設置空間Pへの免震装置20の設置完了までの期間中(図7〜図12参照)において、柱軸力を仮受けできるように設置される。
仮受け支持部材15は上述したように、上向き切断面2e上に、下向き切断面2dに対し僅かな隙間Xを隔てて設置すればよいが、本実施形態では、免震装置20の設置施工性を良好なものとするために、仮受け支持部材15には、その直上に下向き切断面2dに面する上段材21が付設され、直下に上向き切断面2eに設置される下段材22が付設され、これら上段材21及び下段材22に対し、仮受け支持部材15は着脱自在に設けられる。従って、仮受け支持部材15は、上段材21及び下段材22を介して、上向き切断面2e上に、下向き切断面2dから隙間Xを隔てて設置される。
免震装置20の設置を円滑化するために、下段材22の上面は、免震装置20の設置レベルに設定され、上段材21の下面は、免震装置20の上面レベルに設定され、仮受け支持部材15の高さは、免震装置20の高さよりも僅かに高く設定される。図示例にあっては、仮受け支持部材15、上段材21及び下段材22はいずれも、鋼製などの金属製直方体ブロックで構成され、これらを上下方向に3段積み上げて接合することで、柱を構成する。
仮受け支持部材15と上段材21及び下段材22とは、ボルト接合などにより、着脱自在に接合される。上向き切断面2eの不陸を考慮して、下段材22には、不陸調整用の脚を設けるようにしてもよい。上向き及び下向き切断面2d,2e間の寸法誤差を考慮して、仮受け支持部材15には、高さ調整手段を備えるようにしてもよい。
図8に示すように、上段材21及び下段材22を付設した仮受け支持部材15の設置が完了したら、次に、図9〜図11に示すように、免震装置設置工程に移る。まず、図9に示すように、免震装置設置用の下側ベースプレート16の取り付け施工を行う。このときには、下段材22のみを残して、仮受け支持部材15及び上段材21を取り外す。仮受け支持部材15等の取り外しで空いた空間を利用して、円環状の下側ベースプレート16を設置空間Pに挿入し、取り付ける。
次いで、図10に示すように、下側ベースプレート16周りに組んだ型枠にコンクリートを打設して、下部躯体17を構築する。下部躯体17には、下段材22を埋設する。下部躯体17の構築の際、必要に応じて、下段材22上に仮受け支持部材15及び上段材21を設置し、柱軸力を支持し得る状態とする。その場合、下側ベースプレート16の設置と同時に、仮受け支持部材15及び上段材21を設置することが好ましい。
次いで、免震装置20と免震装置設置用の上側ベースプレート18の取り付け施工を行う。仮受け支持部材15及び上段材21を設置した場合には、仮受け支持部材15のみを撤去する。上段材21は、上側ベースプレート18に取り付ける。そして、下部躯体17に埋設した下段材22上に円環状の免震装置20を挿入し、引き続き、免震装置20の上に、上段材21を取り付けた円環状の上側ベースプレート18を挿入し、取り付ける。免震装置20と上側ベースプレート18の取り付け手順は、逆でもよい。
次いで、図11に示すように、上側ベースプレート18周りに組んだ型枠にコンクリートを打設して、上部躯体19を構築する。上部躯体19には、上段材21を埋設する。その後、上部躯体19及び下部躯体17の養生が完了したら、設置空間P内の免震装置20をこれら躯体17,19にボルト締結し、これにより免震装置20を既存柱2の上方部分2b及び下方部分2cに固定する。
仮受け支持部材設置工程の段階で予め、下段材22に下側ベースプレート16を一体的に取り付けておいてもよい。
いずれにしても、仮受け支持部材15は撤去され、上段材21及び下段材22は、免震装置20を固定するコンクリート中(躯体17,19)に埋設される。免震装置20は、既存柱2の上方部分2b及び下方部分2cに固定されるまでは、下向き切断面2d及び上向き切断面2eの間で、仮受け支持部材15が果たす役割を代替する。
図12には柱軸力移し替え工程が示されている。図12は、図1中、B−B線矢視図である。柱軸力移し替え工程では、免震装置20が作動状態とされる。ジャッキ9を収縮して、設置空間Pから撤去する。これにより、柱軸力がジャッキPから免震装置20へ移行される。柱軸力が免震装置20に移行されることで、免震装置20が組み込まれた既存柱2は、本来の柱機能を回復する。この時点で、当該既存柱2を免震状態にできない場合は、免震装置20の水平変位を拘束するために、仮設の免震装置用水平拘束プレート(図示せず)を設置することが望ましい。
図13は、図1中、B−B線矢視図である。図13に示すように、この段階で必要に応じて、緊張材7の撤去も行う。また、適宜タイミングで、仮設水平拘束プレート12や、仮設ブレースを撤去する。以上により、既存建築物1の免震化施工が完了する。
以上説明した本実施形態に係る既存建築物の免震化工法及びその施工中の仮設構造にあっては、既存柱2に、中間部分2aを除く上方部分2b及び下方部分2cを包囲して、上方増し打ちコンクリート部分3a及び下方増し打ちコンクリート部分3bを設けるブラケット増設工程と、上方増し打ちコンクリート部分3aと下方増し打ちコンクリート部分3bの間にジャッキ9を設け、ジャッキ9に、既存柱2に代わって柱軸力を支持させる柱軸力仮支持工程と、既存柱2の中間部分2aを切除し、既存柱2の上方部分2b及び下方部分2cに現れる下向き切断面2d及び上向き切断面2eの間に、免震装置20を設置するための設置空間Pを形成する切除工程と、上向き切断面2e上に、下向き切断面2dに対し僅かな隙間Xを隔てて、柱軸力を仮受けし得る仮受け支持部材15を設置する仮受け支持部材設置工程と、仮受け支持部材15を撤去して設置空間P内部に免震装置20を挿入し、免震装置20を既存柱2の上方部分2b及び下方部分2cに固定する免震装置設置工程と、ジャッキ9から柱軸力を免震装置20に移し替える柱軸力移し替え工程とを含むようにし、当該既存建築物1の免震化工法施工中の仮設構造として、上方増し打ちコンクリート部分3aと下方増し打ちコンクリート部分3bの間に設けられ、既存柱2に代わって柱軸力を支持するジャッキ9と、既存柱2の中間部分2aが切除されて既存柱2の上方部分2b及び下方部分2cに現れる下向き切断面2d及び上向き切断面2eの間に、下向き切断面2dに対し僅かな隙間Xを隔てて上向き切断面2e上に設置され、柱軸力を仮受けし得る仮受け支持部材15とを備えたので、免震装置20の設置空間Pの形成から当該設置空間Pへの免震装置20の設置完了までの期間における作業を、柱軸力を負担する上方増し打ちコンクリート部分3aや下方増し打ちコンクリート部分3b、ジャッキ9に支障が生じた場合であっても、柱軸力を仮受けし得る仮受け支持部材15によって安全性高く、かつ仮受け支持部材15の設置・撤去という容易な作業、追加部材が仮受け支持部材15だけという簡単な仮設構成で施工することができる。
仮受け支持部材15には、直上に下向き切断面2dに面する上段材21を付設し、直下に上向き切断面2eに設置される下段材22を付設し、これら上段材21及び下段材22に対し、仮受け支持部材15を着脱自在に設け、免震装置設置工程で、免震装置20を、仮受け支持部材15を撤去して下段材22上かつ上段材21下に設置するようにしたので、上向き及び下向き切断面2d,2e間の寸法やこれら切断面2d,2eの不陸に影響を受けずに、仮受け支持部材15の撤去に応じて免震装置20を設置空間P内部へ円滑に挿入することができる。
下段材22に、下側ベースプレート16を一体的に取り付けたり、上段材21に、上側ベースプレート18を一体的に取り付けるようにしたので、仮受け支持部材15に付設したこれら下段材22及び上段材21を設置空間Pに設置するだけで、これらベースプレート16,18の設置空間Pへの取り付けを行うことができ、作業の省力化や短工期化を達成できる。
下部躯体19や上部躯体17の断面が既存柱2の断面より大きい場合、柱軸力移し替え工程の終了後も、上方及び下方増し打ちコンクリート部分3a,3bが柱軸力の一部を負担しており、免震化施工中と同様の支障が発生するおそれがある。上記実施形態では、上段材21と下段材22を上部躯体17及び下部躯体19に埋設するようにしていて、下方増し打ちコンクリート部分3bに支障が生じても、上段材21及び下段材22を通じて、既存柱2の下方部分2cが柱軸力を負担することができる。
免震装置設置工程で、免震装置20を既存柱2の上方部分2b及び下方部分2cに固定するコンクリート中に上段材21及び下段材22を埋設するようにしたので、これら上段材21等の撤去作業が不要となり、作業の省力化や短工期化を達成できると共に、免震装置20直上及び直下の上部躯体19及び下部躯体17の強度を向上することができる。
上記実施形態では、下方増し打ちコンクリート部分3bと床スラブ5との間や、上方増し打ちコンクリート部分3aと梁4や上階の床スラブとの間に、空隙を設けることとしたが、これらに増し打ちコンクリート部分3a,3bの荷重の一部を負担させることができる場合は、空隙は無くてもよい。この場合、仮受け支持部材15は、下向き切断面2dにほぼ接した状態で設置される。
上記実施形態では、上向き切断面2e上に、下向き切断面2dに対し僅かな隙間Xを隔てて、仮受け支持部材15を設置するようにしたが、この仮受け支持部材15として、それ自体で上下方向に伸縮自在なジャッキなどを用いるようにしても良い。伸縮自在な仮受け支持部材15は、仮受け支持部材設置工程で上向き切断面2e上に設置され、その後伸長されて、当該仮受け支持部材15の上端部が下向き切断面2dに当接される。これにより、仮受け支持部材15によっても常時既存柱2の上方部分2bから下方部分2cへ力の伝達が可能となって、免震装置20が機能するまでの期間における安全性をさらに向上することができる。
さらに伸縮自在な仮受け支持部材15を用いた場合、仮受け支持部材設置工程で、仮受け支持部材15を伸長して上端部を下向き切断面2dに当接した際、伸長可能な仮受け支持部材15に柱軸力相当のプレロードを導入してもよい。プレロードを導入することにより、仮受け支持部材15の設置段階から当該仮受け支持部材15で柱軸力を負担することができ、さらにいっそう免震化施工中における仮設構造の安全性を高めることができる。
上記実施形態では、ベースプレート16,18を用いる場合を例示して説明したが、これらベースプレート16,18は使用しなくてもよい。この場合、下段材22を設置した段階、もしくは下段材22上に免震装置20を設置した段階で、下部躯体17を構築すればよい。また、上部躯体19についても、免震装置20上に上段材21を設置した状態で構築すればよい。
2 既存柱
2a 既存柱の中間部分
2b 既存柱の上方部分
2c 既存柱の下方部分
2d 下向き切断面
2e 上向き切断面
3a 上方増し打ちコンクリート部分
3b 下方増し打ちコンクリート部分
9 ジャッキ
15 仮受け支持部材
16 免震装置設置用の下側ベースプレート
17 上部躯体
18 免震装置設置用の上側ベースプレート
19 下部躯体
20 免震装置
21 上段材
22 下段材
P 設置空間
X 隙間

Claims (11)

  1. 既存柱に、中間部分を除く上方部分及び下方部分を包囲して、上ブラケット及び下ブラケットを設けるブラケット増設工程と、
    上記上ブラケットと上記下ブラケットの間に仮設柱軸力支持部材を設け、該仮設柱軸力支持部材に、上記既存柱に代わって柱軸力を支持させる柱軸力仮支持工程と、
    上記既存柱の中間部分を切除し、該既存柱の上方部分及び下方部分に現れる下向き切断面及び上向き切断面の間に、免震装置を設置するための設置空間を形成する切除工程と、
    上記上向き切断面上に、上記下向き切断面に対し僅かな隙間を隔てて、柱軸力を仮受けし得る仮受け支持部材を設置する仮受け支持部材設置工程と、
    上記仮受け支持部材を撤去して上記設置空間内部に免震装置を挿入し、該免震装置を上記既存柱の上方部分及び下方部分に固定する免震装置設置工程と、
    上記仮設柱軸力支持部材から柱軸力を上記免震装置に移し替える柱軸力移し替え工程とを含むことを特徴とする既存建築物の免震化工法。
  2. 既存柱に、中間部分を除く上方部分及び下方部分を包囲して、上ブラケット及び下ブラケットを設けるブラケット増設工程と、
    上記上ブラケットと上記下ブラケットの間に仮設柱軸力支持部材を設け、該仮設柱軸力支持部材に、上記既存柱に代わって柱軸力を支持させる柱軸力仮支持工程と、
    上記既存柱の中間部分を切除し、該既存柱の上方部分及び下方部分に現れる下向き切断面及び上向き切断面の間に、免震装置を設置するための設置空間を形成する切除工程と、
    直上に前記下向き切断面に面して当該下向き切断面に対し僅かな隙間を隔てる上段材が付設され、直下に前記上向き切断面上に設置される下段材が付設され、かつ、これら上段材及び下段材に対し着脱自在に設けられて、柱軸力を仮受けし得る仮受け支持部材を設置する仮受け支持部材設置工程と、
    上記設置空間内部に、上記仮受け支持部材を撤去して上記下段材上かつ上記上段材下に免震装置を挿入して設置し、該免震装置を上記既存柱の上方部分及び下方部分に固定する免震装置設置工程と、
    上記仮設柱軸力支持部材から柱軸力を上記免震装置に移し替える柱軸力移し替え工程とを含むことを特徴とする既存建築物の免震化工法。
  3. 既存柱に、中間部分を除く上方部分及び下方部分を包囲して、上ブラケット及び下ブラケットを設けるブラケット増設工程と、
    上記上ブラケットと上記下ブラケットの間に仮設柱軸力支持部材を設け、該仮設柱軸力支持部材に、上記既存柱に代わって柱軸力を支持させる柱軸力仮支持工程と、
    上記既存柱の中間部分を切除し、該既存柱の上方部分及び下方部分に現れる下向き切断面及び上向き切断面の間に、免震装置を設置するための設置空間を形成する切除工程と、
    直上に前記下向き切断面に面する上段材が付設され、直下に前記上向き切断面上に設置される下段材が付設され、かつ、これら上段材及び下段材に対し着脱自在に設けられると共に、伸縮自在であって、伸長されて上記上段材が前記下向き切断面に当接されることで柱軸力を仮受けするための仮受け支持部材を設置する仮受け支持部材設置工程と、
    上記設置空間内部に、上記仮受け支持部材を撤去して上記下段材上かつ上記上段材下に免震装置を挿入して設置し、該免震装置を上記既存柱の上方部分及び下方部分に固定する免震装置設置工程と、
    上記仮設柱軸力支持部材から柱軸力を上記免震装置に移し替える柱軸力移し替え工程とを含むことを特徴とする既存建築物の免震化工法。
  4. 前記仮受け支持部材設置工程で、前記仮受け支持部材を伸長して上端部または前記上段材を前記下向き切断面に当接した際、伸長可能な該仮受け支持部材に柱軸力相当のプレロードを導入することを特徴とする請求項3に記載の既存建築物の免震化工法。
  5. 前記下段材には、免震装置設置用の下側ベースプレートが一体的に取り付けられることを特徴とする請求項2〜4いずれかの項に記載の既存建築物の免震化工法。
  6. 前記上段材には、免震装置設置用の上側ベースプレートが一体的に取り付けられることを特徴とする請求項2〜5いずれかの項に記載の既存建築物の免震化工法。
  7. 前記免震装置設置工程では、前記免震装置を前記既存柱の上方部分及び下方部分に固定するコンクリート中に前記上段材及び前記下段材が埋設されることを特徴とする請求項2〜6いずれかの項に記載の既存建築物の免震化工法。
  8. 請求項1に記載の既存建築物の免震化工法施工中の仮設構造であって、
    前記上ブラケットと前記下ブラケットの間に設けられ、前記既存柱に代わって柱軸力を支持する仮設柱軸力支持部材と、
    上記既存柱の中間部分が切除されて該既存柱の上方部分及び下方部分に現れる前記下向き切断面及び前記上向き切断面の間に、該下向き切断面に対し僅かな隙間を隔てて該上向き切断面上に設置され、柱軸力を仮受けし得る仮受け支持部材とを備えたことを特徴とする既存建築物の免震化工法施工中の仮設構造。
  9. 請求項2に記載の既存建築物の免震化工法施工中の仮設構造であって、
    前記上ブラケットと前記下ブラケットの間に設けられ、前記既存柱に代わって柱軸力を支持する仮設柱軸力支持部材と、
    直上に前記下向き切断面に面して当該下向き切断面に対し僅かな隙間を隔てる上段材が付設され、直下に前記上向き切断面上に設置される下段材が付設され、かつ、これら上段材及び下段材に対し着脱自在に設けられて、柱軸力を仮受けし得る仮受け支持部材とを備えたことを特徴とする既存建築物の免震化工法施工中の仮設構造。
  10. 請求項3に記載の既存建築物の免震化工法施工中の仮設構造であって、
    前記上ブラケットと前記下ブラケットの間に設けられ、前記既存柱に代わって柱軸力を支持する仮設柱軸力支持部材と、
    直上に前記下向き切断面に面する上段材が付設され、直下に前記上向き切断面上に設置される下段材が付設され、かつ、これら上段材及び下段材に対し着脱自在に設けられると共に、伸縮自在であって、伸長されて上記上段材が前記下向き切断面に当接されることで柱軸力を仮受けするための仮受け支持部材とを備えたことを特徴とする既存建築物の免震化工法施工中の仮設構造。
  11. 前記仮受け支持部材は、伸長されてその上端部または前記上段材が前記下向き切断面に当接されたとき、柱軸力相当のプレロードが導入されることを特徴とする請求項10に記載の既存建築物の免震化工法施工中の仮設構造。
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