JP6210358B2 - 変位センサ - Google Patents

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Description

本発明は、コイルと導電性部材との相対位置を測定する変位センサに関する。
例えば、加工や組み立てを行う自動機のアクチュエータには、該アクチュエータによって移動されるツールやワークの位置を測定するための変位センサが使用されている。
変位センサには、光学式エンコーダに代表される相対位置(インクリメンタル)を測定するセンサと、絶対位置(アブソリュート)を測定するセンサとがある。
絶対位置を測定するセンサとしては、特許文献1〜4に開示されているように、金属板等の導電性部材とコイルとを使用して、該コイルに対する導電性部材の相対的な移動に起因したコイルのインピーダンス変化に基づき、コイルに対する導電性部材の相対位置(導電性部材が取り付けられたアクチュエータによって移動されるツール又はワークの絶対位置)を測定する。
特表昭62−501801号公報 特開2002−22402号公報 特開2007−327940号公報 再公表WO2009/066574号
ところで、絶対位置を測定する変位センサは、使用開始時に原点を設定する必要がないという長所を有する一方で、測定範囲内で出力を均一に変化させなければならない。そのため、従来の変位センサでは、出力を線形的に変化させるべく測定範囲を広く設定するため、当該変位センサのサイズが大きくなってしまうという問題があった。
本発明は、上記の問題を解消するためになされたものであり、測定範囲に対する出力の直線性を向上させつつ、小型化及び薄型化を図ることができる変位センサを提供することを目的とする。
本発明に係る変位センサにおいて、コイル及び導電性部材は、前記コイル又は前記導電性部材の変位方向と略平行に配置されている。この場合、前記コイル及び前記導電性部材のうち、一方の部材の前記変位方向に交差する交差方向に沿った幅は、前記変位方向に沿って変化し、且つ、他方の部材の前記交差方向に沿った幅は、前記変位方向に沿って略一定である。また、前記導電性部材は、前記コイルに対して相対的に傾斜していると共に、前記変位方向に沿って前記コイルに対し相対的に移動する。さらに、前記コイルと前記導電性部材との対向面積は、前記コイルに対する前記導電性部材の相対的な移動に伴って変化する。
前記変位センサでは、前記コイルに交流電圧を印加すると、電磁誘導の法則によって前記導電性部材に渦電流が発生し、前記コイルのインピーダンスが低下する。この場合、前記導電性部材が前記変位方向に沿って前記コイルに対し相対的に移動すれば、前記コイルと前記導電性部材との対向面積(前記コイルと前記導電性部材とが重なり合う面積)が変化し、前記インピーダンスが変化する。
そこで、本発明では、前記コイル及び前記導電性部材のうち、前記一方の部材の前記交差方向に沿った幅を、前記変位方向に沿って変化させ、前記他方の部材の前記交差方向に沿った幅を、前記変位方向に沿って略一定としている。また、前記コイルに対して前記導電性部材を相対的に傾斜させている。
このように、前記コイルに対して前記導電性部材を相対的に傾斜させた状態で、該導電性部材を前記変位方向に沿って前記コイルに対し相対的に移動させることにより、前記導電性部材の相対的な変位に対して前記対向面積を線形に変化させることが可能となる。これにより、前記変位センサの測定範囲(前記導電性部材の最大測長範囲)内における出力(前記変位センサから出力される出力信号の大きさ及び位相)の直線性を確保することができる。
また、前記コイルに対して相対的に傾斜した状態で前記導電性部材が前記変位方向に沿って相対的に移動するため、前記変位方向に沿った前記導電性部材の最大測長範囲を、該変位方向に沿った前記コイルの全長よりも長くすることができる。すなわち、前記導電性部材の最大測長範囲を一定とした場合、前記変位方向に沿った前記コイルの全長を短くすることができる。この結果、前記コイルのサイズを小さくすることができ、前記変位センサの小型化及び薄型化を実現することができる。
従って、本発明によれば、測定範囲における前記変位センサの出力の直線性を向上させつつ、該変位センサの小型化及び薄型化を実現することができる。
ここで、前記変位センサでは、前記コイルが前記一方の部材としての平面状、円弧状又は円筒状のコイルであり、前記導電性部材が前記他方の部材としての平面状、円弧状又は円筒状の導電性部材であって、前記変位方向に対して斜めに配置され、前記変位方向に沿って移動することが好ましい。これにより、前記コイルに対して前記導電性部材を変位させることにより、上記の各効果が容易に得られる。また、円弧状又は円筒状にすることで、センサ感度を大きくすることができ、測長範囲を長くすることができる。
このようなコイルを実現するためには、プリント基板上に所定の導体パターンを形成することで、平面状のコイルを構成すればよい。特に、フレキシブルプリント基板上に所定の導体パターンを形成して平面状のコイルを形成すると好適である。フレキシブルプリント基板を湾曲させれば、円弧状のコイルが形成され、フレキシブルプリント基板を円筒状に曲げれば、円筒状のコイルが形成されるので、上記の効果が得られやすいからである。
導電性部材についても、板状の導電性部材を形成するか、又は、プリント基板上に所定の導体パターンを形成することで、平面状の導電性部材を構成すればよい。特に、フレキシブルプリント基板上に所定の導体パターンを形成して平面状の導電性部材を形成すると好適である。フレキシブルプリント基板を湾曲させれば、円弧状の導電性部材が形成され、フレキシブルプリント基板を円筒状に曲げれば、円筒状の導電性部材が形成される。
このように、プリント基板(フレキシブルプリント基板)に導体パターンを形成してコイル又は導電性部材を構成すれば、前記コイル又は前記導電性部材を含めた前記変位センサ全体の薄型化を実現することができ、効果的である。
なお、本発明に係る変位センサは、上記の構成に限定されることはなく、(1)前記コイルが前記一方の部材であり且つ前記導電性部材が前記他方の部材であって、前記コイルが前記導電性部材に対して変位する変位センサ、(2)前記コイルが前記他方の部材であり且つ前記導電性部材が前記一方の部材であって、前記導電性部材が前記コイルに対して変位する変位センサ、又は、(3)前記コイルが前記他方の部材であり且つ前記導電性部材が前記一方の部材であって、前記コイルが前記導電性部材に対して変位する変位センサ、であっても、上記の各効果が得られることは勿論である。
また、前記変位センサでは、2つの前記コイルを点対称に配置すると好適である。これにより、前記導電性部材の相対的な移動に対するセンサ感度の飽和が抑制され、出力の直線性の範囲を拡大することができる。この結果、出力の直線性とセンサ感度とが共に向上する。
さらに、前記変位センサでは、前記コイルにコンデンサを並列に接続すると好適である。これにより、前記コイル及び前記コンデンサの共振周波数の近傍で前記コイルを励振させると、前記コイル及び前記コンデンサの合成インピーダンスの変化が大きくなって、センサ感度を向上させることができる。また、測定範囲に対する出力の線形性も向上させることができる。
ここで、前記コイル及び前記コンデンサの共振周波数よりも10%〜15%高い周波数で前記コイルを励振させると好適である。これにより、前記コイル及び前記コンデンサの共振曲線の非線形性を利用して、測定範囲の境界付近での出力変化を増大させることができるので、出力の線形性を一層向上させることが可能となる。
また、前記コンデンサは、負の温度係数を有することが好ましい。前記コイルが正の温度係数を有する場合に、前記コンデンサが負の温度係数を有すれば、前記変位センサの出力に対する前記コイルの温度の影響を抑制することができる。すなわち、前記コイルの温度による前記共振周波数の変化を抑制し、出力に対する温度の影響を改善することができる。このようなコンデンサとしては、例えば、温度補償用セラミックコンデンサやスチロールコンデンサがある。
また、前記変位センサは、2つの前記コイル及び2つの固定抵抗器で構成されるブリッジ回路をさらに有することが好ましい。これにより、2つの前記コイルの温度上昇が発生しても、出力に対する温度の影響を抑制することができる。
そして、前記ブリッジ回路は、2つの前記コイルの直列回路と2つの前記固定抵抗器の直列回路とを並列接続することにより構成され、2つの前記コイルの直列回路の中点における電圧と、2つの前記固定抵抗器の直列回路の中点における電圧との不平衡電圧を出力することが好ましい。この場合、前記変位センサは、前記各中点と差動接続することにより、前記各中点の電圧の差分に応じた検出電圧を出力する電圧検出部をさらに有することが好ましい。
また、前記変位センサは、2つの前記コイルを励振する交流電圧と前記ブリッジ回路の不平衡電圧との位相差に基づいて、前記導電性部材の変位に応じた出力電圧を得る位相検波回路をさらに有することが好ましい。これにより、全波整流による検波方式と比較して、測定範囲の拡大と出力の線形性の範囲の拡大とを共に実現することができる。
なお、前記交流電圧に対する位相のずれ(前記位相差)は、2つの前記コイルに対する前記導電性部材の相対位置に対応するため、当該ずれに応じた前記出力電圧を検出することにより、前記導電性部材の相対位置、すなわち、前記導電性部材又は2つの前記コイルが取り付けられたアクチュエータによって移動されるツール又はワークの絶対位置を特定することができる。
本発明によれば、測定範囲における変位センサの出力の直線性を向上させつつ、該変位センサの小型化及び薄型化を実現することが可能となる。
図1Aは、本実施形態に係る変位センサを概略的に図示した平面図であり、図1Bは、図1AのIB−IB線に沿った断面図である。 変位センサを構成する検出回路の回路図である。 図1A〜図2の変位センサの具体例(第1実施例)を示す平面図である。 図3のIV−IV線に沿った断面図である。 図5Aは、第1層目(最上層)の配線パターンを図示した平面図であり、図5Bは、第2層目の配線パターンを図示した平面図である。 図6Aは、第3層目の配線パターンを図示した平面図であり、図6Bは、第4層目の配線パターンを図示した平面図である。 図7Aは、第5層目の配線パターンを図示した平面図であり、図7Bは、第6層目(最下層)の配線パターンを図示した平面図である。 図5A〜図7Bの配線パターンを有する変位センサの分解斜視図である。 図9Aは、第2実施例の変位センサにおける第1層目を図示した平面図であり、図9Bは、第2層目を図示した平面図である。 図10Aは、第2実施例の変位センサにおける第3層目を図示した平面図であり、図10Bは、第4層目を図示した平面図である。 図11Aは、第2実施例の変位センサにおける第5層目を図示した平面図であり、図11Bは、第6層目を図示した平面図である。 図12Aは、第3実施例の変位センサにおける第1層目を図示した平面図であり、図12Bは、第4実施例の変位センサにおける第1層目を図示した平面図である。 第5実施例の変位センサにおける第1層目を図示した平面図である。 第6実施例の変位センサにおける第1層目を図示した平面図である。 図15Aは、図1Aの変位センサの斜視図であり、図15Bは、第7実施例の変位センサの斜視図である。 第8実施例の変位センサの斜視図である。 第9実施例の変位センサのうち、コイルの部分を展開した平面図である。
本発明に係る変位センサの好適な実施形態について、図面を参照しながら以下詳細に説明する。ここでは、図1A〜図2に示す基本構成の変位センサ10について最初に説明した後に、当該変位センサ10の具体例(第1〜第9実施例)について図3〜図17を参照しながら説明する。
[本実施形態の説明]
本実施形態に係る変位センサ10は、図1Aの平面視で示すように、2つのコイル12、14と、該2つのコイル12、14に重なり合う導電性部材16とを有する。2つのコイル12、14は、図1Bに示すように、例えば、エポキシ基板等の樹脂製の基板18上に形成された平面コイルであり、コイル12、14及び基板18の上方に導電性部材16が設けられている。なお、図1Aでは、説明の容易化のために、1ターンのコイル12、14を図示しているが、コイル12、14のターン数(巻数)は、任意である。
変位センサ10では、導電性部材16又は基板18のいずれか一方を、図示しない自動機のアクチュエータに取り付け、所定周波数の交流電圧によりコイル12、14を励振した状態で該アクチュエータが移動したときのコイル12、14のインピーダンスの変化に基づき、コイル12、14と導電性部材16との相対位置を測定する。
この場合、導電性部材16又は基板18のいずれか一方がアクチュエータに取り付けられているため、コイル12、14と導電性部材16との相対位置を測定することにより、アクチュエータによって移動されるツール又はワークの絶対位置を測定することができる。従って、本実施形態では、コイル12、14に対して導電性部材16が移動する場合、又は、導電性部材16に対してコイル12、14が移動する場合、のいずれの場合であっても、ツール又はワークの絶対位置を測定することが可能である。
2つのコイル12、14は、導体箔又はワイヤ等の導体を基板18に所定のターン数だけ巻回することにより形成された略同一形状の平面コイルであり、点対称に配置されている。図1Aでは、直角三角形状の2つのコイル12、14について、斜辺部分が向かい合うように配置されている場合を図示している。すなわち、2つのコイル12、14のy方向(x方向の交差方向)に沿った幅は、x方向に沿って変化している。
導電性部材16は、略矩形状の導体板であり、平面視で、コイル12、14と重なり合った状態で、x方向(移動方向、変位方向)に沿って移動可能である。この場合、導電性部材16は、x方向に対して角度θだけ傾斜している。従って、導電性部材16は、角度θだけ傾斜した状態でx方向に沿って移動する。また、コイル12、14と導電性部材16とが重なり合う面積(対向面積)Spは、導電性部材16のx方向への移動によって変化する。
なお、図1A及び図1Bでは、導電性部材16の移動方向(x方向)に対して、コイル12、14のy方向に沿った幅が変化すると共に、導電性部材16のy方向に沿った幅が一定である場合を図示している。本実施形態では、図1A及び図1Bの例に限定されることはなく、コイル12、14及び導電性部材16のうち、一方の部材のy方向に沿った幅がx方向に沿って変化すると共に、他方の部材のy方向に沿った幅がx方向に沿って一定であればよい。
すなわち、本実施形態では、導電性部材16のx方向への移動によって対向面積Spが変化できるのであれば、例えば、コイル12、14が矩形状であると共に、導電性部材16が三角形状であってもよい。
ここで、コイル12、14及び導電性部材16の好適なサイズについて説明する。
コイル12、14のy方向に沿った最大幅(縦幅)をl、導電性部材16の長辺の長さをbとした場合、導電性部材16の短辺の長さcが、c≒0であれば、縦幅lは、下記(1)式で表わされる。
l=b×sinθ (1)
すなわち、コイル12、14の縦幅lは、導電性部材16の長辺の長さbと角度θとによって決まる。これにより、角度θを小さくすれば、コイル12、14の縦幅lを小さくすることが可能となる。
前述のように、コイル12、14を励振させた状態で、コイル12、14に対して導電性部材16をx方向に相対的に移動させることにより、コイル12、14のインピーダンスが変化し、ツール又はワークの絶対位置を測定することが可能となる。導電性部材16のx方向への移動によって対向面積Spも変化するので、コイル12、14のインピーダンスの変化と、対向面積Spの変化とは、対応関係にある。
ここで、コイル12、14のx方向に沿った最大幅(横幅)をsとすれば、変位センサ10において、ツール又はワークの絶対位置を測定可能な最大の範囲(最大測長範囲)hは、下記の(2)式で表わされる。
h=b×cosθ−s (2)
導電性部材16がx方向に沿って移動する場合に、最大の移動幅(フルストローク幅)をΔxF.S.とすれば、導電性部材16のx方向への変位に対して対向面積Spを線形的に変化させるためには、下記の(3)式を満たす必要がある。
b×cosθ>s+ΔxF.S. (3)
なお、(3)式において、横幅sが一定の場合、角度θを小さくすれば、フルストローク幅ΔxF.S.を大きくすることが可能である。
従って、コイル12、14に対して導電性部材16を斜めに配置することで、導電性部材16のx方向への変位に対して対向面積Spを線形的に変化させることが可能になると共に、コイル12、14のサイズの最小化と最大測長範囲hの拡大とを図ることが可能となる。
なお、コイル12、14のサイズを最小化する場合、縦幅l及び横幅sは、最大測長範囲hと、x方向に対する変位センサ10の変位検出分解能との関係で、下記(4)式及び(5)式を満足することが好ましい。
l=h×tanθ (4)
h/4<s<h/2 (5)
次に、変位センサ10において、コイル12、14のインピーダンスの変化に基づいて、導電性部材16の変位(ツール又はワークの絶対位置)に応じた出力電圧Voを得るための検出回路20の構成について、図2を参照しながら説明する。
検出回路20は、交流電源22、コイル12、14を含むブリッジ回路24、差動アンプ26(電圧検出部)及び位相検波回路28を有する。この場合、交流電源22に対してブリッジ回路24及び位相検波回路28が並列に接続されている。
交流電源22は、例えば、クワドラチャ発振回路を含む高周波電源であり、ブリッジ回路24及び位相検波回路28に所定周波数の交流電圧Viを供給する。この場合、交流電源22は、後述するコイル12、14及びコンデンサ30、32の並列回路での共振周波数(並列共振の周波数)よりも僅かに高い周波数の交流電圧Viをブリッジ回路24及び位相検波回路28に印加し、コイル12、14を励振させることが好ましい。より好ましくは、当該共振周波数よりも10%〜15%高い周波数の交流電圧Viをブリッジ回路24及び位相検波回路28に供給し、コイル12、14を励振させる。
ブリッジ回路24は、インダクタンスL1、L2のコイル12、14と、静電容量C1、C2のコンデンサ30、32と、抵抗値R1、R2の固定抵抗器34、36とを有する。この場合、ブリッジ回路24では、交流電源22に対して、コイル12、14の直列回路と固定抵抗器34、36の直列回路とが並列に接続されている。また、コイル12にコンデンサ30が並列に接続される共に、コイル14にコンデンサ32が並列に接続されている。
コイル12、14は、正の温度係数を有している場合があるため、コンデンサ30、32は、温度補償用セラミックコンデンサ又はスチロールコンデンサ等の負の温度係数を有するコンデンサを用いることが好ましい。
コイル12及びコンデンサ30の並列回路とコイル14及びコンデンサ32の並列回路との間の中点37lは、差動アンプ26の反転入力端子(図2中、「−」の符号が付けられた入力端子)に接続され、固定抵抗器34、36の間の中点37rは、差動アンプ26の正転入力端子(図2中、「+」の符号が付けられた入力端子)に接続されている。
差動アンプ26は、オペアンプを用いた差動増幅回路、又は、コンパレータからなる差動増幅回路であり、交流電圧Viによるコイル12、14の励振に起因した電圧(不平衡電圧)がブリッジ回路24の2つの中点37l、37rの間に発生した場合に、各中点37l、37rから反転入力端子及び正転入力端子に入力される電圧の差分に基づく検出電圧Vopを位相検波回路28に出力する。
位相検波回路28は、交流電圧Viと検出電圧Vopとの位相差に基づく出力電圧Voを、導電性部材16の変位に応じた電圧として出力する。
このように変位センサ10を構成することにより、本実施形態では、交流電源22からコイル12、14に交流電圧Viを印加すると、電磁誘導の法則によって導電性部材16に渦電流が発生し、コイル12、14のインピーダンスが低下する。この場合、導電性部材16がx方向に沿ってコイル12、14に対し相対的に移動すれば、コイル12、14と導電性部材16との対向面積Spが変化し、コイル12、14のインピーダンスが変化する。
そこで、本実施形態では、コイル12、14及び導電性部材16のうち、一方の部材のy方向に沿った幅を、x方向に沿って変化させ、他方の部材のy方向に沿った幅を、x方向に沿って略一定としている。また、平面視で、コイル12、14に対して導電性部材16を相対的に傾斜させている。
このように、コイル12、14に対して導電性部材16を相対的に傾斜させた状態で、該導電性部材16をx方向に沿ってコイル12、14に対し相対的に移動させることにより、導電性部材16の相対的な変位に対して対向面積Spを線形に変化させることが可能となる。これにより、変位センサ10の測定範囲(導電性部材16の最大測長範囲)内における出力としての出力電圧Voの大きさ及び位相の直線性を確保することができる。
また、コイル12、14に対して相対的に傾斜した状態で導電性部材16がx方向に沿って相対的に移動するため、x方向に沿った導電性部材16の最大測長範囲を、x方向に沿ったコイル12、14の全長(横幅s)よりも長くすることができる。すなわち、導電性部材16の最大測長範囲を一定とした場合、x方向に沿ったコイル12、14の横幅sを短くすることができる。この結果、コイル12、14のサイズ(縦幅l及び横幅sの寸法)を小さくすることができ、変位センサ10の小型化及び薄型化を実現することができる。
従って、本実施形態によれば、測定範囲における変位センサ10の出力の直線性を向上させつつ、該変位センサ10の小型化及び薄型化を実現することができる。
また、図1A及び図1Bのように、コイル12、14を前記一方の部材としての平面状のコイルとし、導電性部材16を前記他方の部材としての板状の導電性部材とした上で、平面視で、x方向に対して導電性部材16を斜めに配置し、x方向に沿って導電性部材16を移動させれば、コイル12、14に対して導電性部材16を変位させることができるので、上記の各効果が容易に得られる。
なお、本実施形態に係る変位センサ10は、図1A〜図2に示す構成に限定されることはない。すなわち、本実施形態では、(1)コイル12、14が前記一方の部材であり且つ導電性部材16が前記他方の部材であって、コイル12、14が導電性部材16に対して変位する変位センサ10、(2)コイル12、14が前記他方の部材であり且つ導電性部材16が前記一方の部材であって、導電性部材16がコイル12、14に対して変位する変位センサ10、又は、(3)コイル12、14が前記他方の部材であり且つ導電性部材16が前記一方の部材であって、コイル12、14が導電性部材16に対して変位する変位センサ10であっても、上記の各効果が得られることは勿論である。
また、変位センサ10では、平面視で、2つのコイル12、14を点対称に配置することにより、導電性部材16の相対的な移動に対するセンサ感度の飽和を抑制し、出力の直線性の範囲を拡大することができる。この結果、出力の直線性とセンサ感度とを共に向上させることができる。
さらに、変位センサ10では、コイル12、14にコンデンサ30、32が並列に接続されている。そのため、コイル12、14及びコンデンサ30、32の共振周波数の近傍でコイル12、14を励振させると、コイル12及びコンデンサ30の合成インピーダンスの変化と、コイル14及びコンデンサ32の合成インピーダンスの変化とがそれぞれ大きくなって、センサ感度を向上させることができる。また、測定範囲に対する出力の線形性も向上させることができる。
特に、コイル12、14及びコンデンサ30、32の共振周波数よりも10%〜15%高い周波数でコイル12、14を励振させた場合、コイル12、14及びコンデンサ30、32の共振曲線の非線形性を利用して、測定範囲の境界付近での出力変化を増大させることができるので、出力の線形性を一層向上させることが可能となる。
また、コイル12、14が正の温度係数を有する場合に、コンデンサ30、32が負の温度係数を有すれば、変位センサ10の出力電圧Voに対するコイル12、14の温度の影響を抑制することができる。すなわち、コイル12、14の温度による共振周波数の変化を抑制し、出力電圧Voに対する温度の影響を改善することができる。
さらに、コイル12、14、コンデンサ30、32及び固定抵抗器34、36でブリッジ回路24を構成することにより、コイル12、14の温度上昇が発生しても、出力電圧Voに対する温度の影響を抑制することができる。
この場合、ブリッジ回路24の各中点37l、37rと差動アンプ26とを差動接続し、差動アンプ26において、各中点37l、37rの電圧の差分(不平衡電圧)に応じた検出電圧Vopを出力することにより、センサ感度の飽和を解消し、出力電圧Voの線形性の範囲を容易に広げることができる。
また、位相検波回路28では、コイル12、14を励振する交流電圧Viと、ブリッジ回路24の不平衡電圧に基づく検出電圧Vopとの位相差から、導電性部材16の変位に応じた出力電圧Voを得る。これにより、全波整流による検波方式と比較して、測定範囲の拡大と出力電圧Voの線形性の範囲の拡大とを共に実現することができる。
なお、交流電圧Viに対する検出電圧Vopの位相のずれ(位相差)は、2つのコイル12、14に対する導電性部材16の相対位置に対応する。そのため、当該ずれに応じた出力電圧Voを検出することにより、導電性部材16の相対位置、すなわち、導電性部材16又は基板18が取り付けられたアクチュエータによって移動されるツール又はワークの絶対位置を特定することができる。
また、上記の説明では、導電性部材16が板状である場合について説明した。本実施形態では、コイル12、14と導電性部材16とが重なり合うのであれば、コイル12、14と導電性部材16とは、どのような形態でも採用可能である。例えば、導電性部材16は、ロッドであってもよいし、又は、プリント基板上に形成された導体パターンであって、当該プリント基板が湾曲している場合であってもよい。
すなわち、コイル12、14が平面状、円弧状又は円筒状のコイルであり、導電性部材16が平面状、円弧状又は円筒状の導電性部材であればよい。
具体的に、プリント基板上に所定の導体パターンを形成することで、平面状のコイル12、14を構成してもよい。特に、フレキシブルプリント基板(以下、FPC(Flexible Printed Circuits)ともいう。)上に所定の導体パターンを形成して平面状のコイル12、14を形成すると好適である。この場合、FPCを湾曲させることにより、円弧状のコイル12、14が形成され、FPCを円筒状に曲げることにより、円筒状のコイル12、14が形成される。
導電性部材16についても、板状の導電性部材16を形成するか、又は、プリント基板上に所定の導体パターンを形成することで、平面状の導電性部材16を構成してもよい。特に、FPC上に所定の導体パターンを形成して平面状の導電性部材16を形成すると好適である。この場合、FPCを湾曲させることにより、円弧状の導電性部材16が形成され、FPCを円筒状に曲げることにより、円筒状の導電性部材16が形成される。
このように、プリント基板又はFPCに導体パターンを形成してコイル12、14や導電性部材16を構成すれば、コイル12、14や導電性部材16を含めた変位センサ10全体の薄型化を実現することができ、効果的である。
なお、このような変位センサ10の具体的な構成例については、後述する。
また、本実施形態では、交流電圧Viと検出電圧Vopとを用いて、ツール又はワークの絶対位置に応じた出力電圧Voを取得できるのであれば、位相検波回路28を用いなくてもよい。
[本実施形態の具体例]
次に、本実施形態に係る変位センサ10の具体例(第1〜第9実施例に係る変位センサ10A〜10I)について、図3〜図17を参照しながら説明する。
第1実施例に係る変位センサ10Aは、図3及び図4に示すように、基板18が複数の絶縁層18a〜18fを積層した積層体であり、各絶縁層18a〜18fに複数のターン数の配線パターンがそれぞれ形成され、これらの配線パターンが接続されることにより、コイル12、14が構成される点で、図1A〜図2に示す変位センサ10とは異なる。
図3は、変位センサ10Aについて、導電性部材16と対向する第1層目(最上層)を図示した平面図である。
第1層目の絶縁層18a上には、導体箔又はワイヤ等の導体を複数のターン数で巻回してなる2つの配線パターン38、40が点対称に形成されている。配線パターン38は、コイル12の一部であり、配線パターン40は、コイル14の一部である。
配線パターン38の近傍には、少なくとも1つの絶縁層18a〜18fを貫通する複数のビヤ42が設けられている。また、絶縁層18a上には、配線パターン38の一端からの引き出し線44に接続されるパッド等の端子46と、1つのビヤ42からの引き出し線48に接続される端子50とが形成されている。
一方、配線パターン40の近傍にも、少なくとも1つの絶縁層18a〜18fを貫通する複数のビヤ52が設けられている。また、絶縁層18a上には、1つのビヤ52からの引き出し線54に接続される端子56と、配線パターン40の一端からの引き出し線58に接続されるパッド等の端子60とが形成されている。
なお、基板18には、図示しないネジ部材を挿通させてアクチュエータに基板18を固定するための複数のネジ孔62を設けてもよい。
図4は、変位センサ10Aの断面図であり、最上層の第1層目の絶縁層18aから下方に向かって、第2〜第6層目の絶縁層18b〜18fが順に積層されている。また、図5A〜図7Bは、各絶縁層18a〜18fに形成される配線パターンを図示した平面図であり、図8は、変位センサ10Aの分解斜視図である。
なお、図5A〜図8では、説明の便宜上、図3及び図4と比較して、配線パターンの引き回しやターン数を一部変更して図示している。また、図4以降の説明では、各絶縁層18a〜18f上に形成される構成要素、又は、各絶縁層18a〜18f内に設けられる構成要素について、必要に応じて、参照数字に続けてa〜fの符号を付けて説明する。さらに、図4では、説明の容易化のために、基板18のz方向に沿った厚みを誇張して図示しているが、実際の基板18としては、薄厚のプリント基板又はFPCが用いられる。
絶縁層18a上には、前述のように、コイル12を構成する配線パターン38aが形成されると共に、コイル14を構成する配線パターン40aが形成されている。同様にして、絶縁層18b〜18f上には、それぞれ、コイル12を構成する配線パターン38b〜38fと、コイル14を構成する配線パターン40b〜40fとが形成されている。従って、各絶縁層18a〜18f上には、導体箔又はワイヤ等の導体を複数のターン数で巻回してなる2つの配線パターン38a〜38f、40a〜40fがそれぞれ形成されている。
この場合、図5A〜図7Bに示すように、各配線パターン38a〜38f、40a〜40fは、2つのコイル12、14を合わせた正方形状の領域(縦幅l=横幅s)の中心点64に対して、点対称に形成されている。なお、図5A〜図7Bでは、図5Aについてのみ、中心点64を図示している。
ここで、2つの配線パターン38a、38bは、絶縁層18aを貫通するビヤ42aで接続されると共に、2つの配線パターン40a、40bは、絶縁層18aを貫通するビヤ52aで接続されている。また、2つの配線パターン38b、38cは、絶縁層18bを貫通するビヤ42bで接続されると共に、2つの配線パターン40b、40cは、絶縁層18bを貫通するビヤ52bで接続されている。さらに、2つの配線パターン38c、38dは、絶縁層18cを貫通するビヤ42cで接続されると共に、2つの配線パターン40c、40dは、絶縁層18cを貫通するビヤ52cで接続されている。
また、2つの配線パターン38d、38eは、絶縁層18dを貫通するビヤ42dで接続されると共に、2つの配線パターン40d、40eは、絶縁層18dを貫通するビヤ52dで接続されている。さらに、2つの配線パターン38e、38fは、絶縁層18eを貫通するビヤ42eで接続されると共に、2つの配線パターン40e、40fは、絶縁層18eを貫通するビヤ52eで接続されている。
そして、配線パターン38fは、絶縁層18a〜18eを貫通するビヤ42fと接続されると共に、配線パターン40fは、絶縁層18a〜18eを貫通するビヤ52fと接続されている。なお、ビヤ42fは、図3で引き出し線48を介して端子50に接続されるビヤであり、ビヤ52fは、図3で引き出し線54を介して端子56に接続されるビヤである。
なお、変位センサ10Aの製造上の観点から、各ビヤ42a〜42f、52a〜52fは、各絶縁層18a〜18fを貫通して形成されていることが好ましい。このような場合には、例えば、図3に示すように、平面視で、各ビヤ42(42a〜42f)、52(52a〜52f)は、互いに位置をずらして形成されていればよい。
以上のように構成される第1実施例に係る変位センサ10Aにおいても、コイル12、14及び基板18の構成以外は、前述の変位センサ10(図1A〜図2参照)と同様であるため、変位センサ10による各効果を容易に奏することができる。
また、第1実施例に係る変位センサ10Aでは、各絶縁層18a〜18f上に導体を複数のターン数だけ巻回して配線パターン38a〜38f、40a〜40fを形成し、これらの配線パターン38a〜38f、40a〜40fをビヤ42a〜42f、52a〜52fで接続してコイル12、14を構成するため、より小さなサイズの変位センサ10Aを構成することが可能となる。
第2〜第6実施例に係る変位センサ10B〜10Fは、図9A〜図14に示すように、第1実施例に係る変位センサ10A(図3〜図8参照)を一部改変し、絶縁層18a〜18f上における配線パターン38a〜38f、40a〜40f等の配置位置を工夫したものである。
第2実施例に係る変位センサ10Bでは、図9A〜図11Bに示すように、絶縁層18a〜18f上における配線パターン38a〜38f、40a〜40f等の配置位置を、各絶縁層18a〜18fの中心から図9A〜図11Bの右側、及び、引き出し線44、48側にシフトさせ、このシフトに伴って、2本の引き出し線44、48及び2本の引き出し線54、58の引き回しのパターンが、互いに異なるパターンとなっている。
第3実施例に係る変位センサ10Cは、図12Aに示すように、変位センサ10B(図9A〜図11B参照)と比較して、コイル12、14の位置が引き出し線54、58側にシフトすると共に、このシフトに伴って、各引き出し線44、48、54、58の引き回しのパターンを変更している点で異なる。
第4実施例に係る変位センサ10Dは、図12Bに示すように、変位センサ10C(図12A参照)と比較して、コイル12、14の位置が引き出し線54、58側にさらにシフトすると共に、このシフトに伴って、各引き出し線44、48、54、58の引き回しのパターンを変更している点で異なる。
第5実施例に係る変位センサ10Eは、図13に示すように、変位センサ10A〜10D(図3〜図12B参照)と比較して、長方形状の基板18の中心位置にコイル12、14が配置されると共に、絶縁層18aの左側に形成された端子46、50に対して配線パターン38aから左側に延在する引き出し線44、48が接続され、且つ、絶縁層18aの右側に形成された端子56、60に対して配線パターン40aから右側に延在する引き出し線54、58が接続されている点で異なる。
第6実施例に係る変位センサ10Fは、図14に示すように、変位センサ10C(図12A参照)と比較して、コイル12、14近傍での各引き出し線54、58の引き回しが異なる。
これらの変位センサ10B〜10Fにおいても、上述した変位センサ10、10Aと同様の効果が得られる。また、変位センサ10B、10C、10D、10Fでは、各端子46、50、56、60が絶縁層18aの左側にまとめて形成されているため、変位センサ10B、10C、10D、10Fのサイズを小さくすることができる。
上述した各変位センサ10C〜10F(図12A〜図14参照)では、各絶縁層18b〜18f上での配線パターン38b〜38f、40b〜40fの配置位置が配線パターン38a、40aの直下であると共に、各配線パターン38b〜38f、40b〜40fの形状が、変位センサ10Bの配線パターン38b〜38f、40b〜40f(図9A〜図11B参照)と略同一形状である。そのため、変位センサ10C〜10Fについては、各絶縁層18b〜18f及び各配線パターン38b〜38f、40b〜40fの図示を省略する。
第7実施例に係る変位センサ10Gは、図15Aに示す平面状に構成された変位センサ10について、FPCからなる基板18を図15Bのように円弧状に丸めて構成したものである。
第8実施例に係る変位センサ10Hは、図15Aの変位センサ10について、FPCからなる基板18を図16のように円筒状に丸めると共に、FPCからなり、所定の導体パターンの導電性部材16が形成された基板68を円筒状に丸めて構成したものである。
この場合、円筒状の基板18の内方にコイル12、14が形成され、円筒状の基板68の外周に導電性部材16が形成されている。また、基板18により形成される円筒の内部空間70の直径(円筒の内径)は、基板68により形成される円筒の外径よりも大きい。そのため、内部空間70に対して円筒状の基板68をx方向に出し入れすることができる。
第7実施例のように基板18を円弧状とし、又は、第8実施例のように基板18、68を円筒状とすることで、センサ感度を大きくすることができ、最大測長範囲hを拡大することができる。なお、図15Aに示す平面状の基板18のy方向に沿った幅を広げ、幅広の基板18を図15Bの円弧状又は図16の円筒状に丸めることで、センサ感度を一層大きくすることができる。
第9実施例に係る変位センサ10Iでは、図17に示すように、例えば、4つのコイル部12a〜12dからなる櫛歯状のコイル12と、4つのコイル部14a〜14dからなる櫛歯状のコイル14とが、FPCからなる基板18に形成されている。この場合、互いに向かう合う櫛歯状の導体パターンを基板18上に2つ形成することにより、コイル部12a〜12dを含むコイル12と、コイル部14a〜14dを含むコイル14とを構成することができる。従って、コイル部12a〜12dとコイル部14a〜14dとは、中心線72a〜72dに沿って、それぞれ、線対称に配置されている。
そして、第9実施例では、基板18をy方向に沿って4周分丸めて、円筒状とすることにより、丸めた基板18を挟んで各コイル部12a〜12d、14a〜14dが4層積層された多層構造の変位センサ10Iを実現することができる。このように、第9実施例の変位センサ10Iでも、基板18を円筒状に丸めるので、第8実施例の変位センサ10Hと同様の効果が得られる。
また、第9実施例において、コイル部12a〜12d、14a〜14dの個数は、図17に示す4つに限定されることはなく、2つ以上であればよい。従って、コイル12、14のコイル部がn個ある場合、基板18をn周丸めることにより、基板18を挟んでコイル部がn層積層された積層構造の変位センサ10Iを実現することができる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは勿論である。
10、10A〜10I…変位センサ 12、14…コイル
12a〜12d、14a〜14d…コイル部
16…導電性部材 18、68…基板
20…検出回路 22…交流電源
24…ブリッジ回路 26…差動アンプ
28…位相検波回路 30、32…コンデンサ
34、36…固定抵抗器 37l、37r…中点
38、38a〜38f、40、40a〜40f…配線パターン
42、42a〜42f、52、52a〜52f…ビヤ
44、48、54、58…引き出し線 46、50、56、60…端子
64…中心点 70…内部空間
72a〜72d…中心線

Claims (9)

  1. コイルと導電性部材との相対位置を測定する変位センサにおいて、
    前記コイル及び前記導電性部材は、前記コイル又は前記導電性部材の変位方向と略平行に配置され、
    前記コイル及び前記導電性部材のうち、一方の部材の前記変位方向に交差する交差方向に沿った幅は、前記変位方向に沿って変化し、且つ、他方の部材の前記交差方向に沿った幅は、前記変位方向に沿って略一定であり、
    前記導電性部材は、前記コイルに対して相対的に傾斜していると共に、前記変位方向に沿って前記コイルに対し相対的に移動し、
    前記コイルと前記導電性部材との対向面積は、前記コイルに対する前記導電性部材の相対的な移動に伴って変化し、
    前記変位センサは、2つの前記コイル及び2つの固定抵抗器で構成されるブリッジ回路をさらに有することを特徴とする変位センサ。
  2. 請求項1記載の変位センサにおいて、
    前記コイルは、前記一方の部材としての平面状、円弧状又は円筒状のコイルであり、
    前記導電性部材は、前記他方の部材としての平面状、円弧状又は円筒状の導電性部材であって、前記変位方向に対して斜めに配置され、前記変位方向に沿って移動することを特徴とする変位センサ。
  3. 請求項1又は2記載の変位センサにおいて、
    2つの前記コイルが点対称に配置されていることを特徴とする変位センサ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の変位センサにおいて、
    前記コイルにコンデンサが並列に接続されていることを特徴とする変位センサ。
  5. 請求項4記載の変位センサにおいて、
    前記コイル及び前記コンデンサの共振周波数よりも10%〜15%高い周波数で前記コイルを励振させることを特徴とする変位センサ。
  6. 請求項4又は5記載の変位センサにおいて、
    前記コンデンサは、負の温度係数を有することを特徴とする変位センサ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の変位センサにおいて、
    前記ブリッジ回路は、2つの前記コイルの直列回路と2つの前記固定抵抗器の直列回路とを並列接続することにより構成され、2つの前記コイルの直列回路の中点における電圧と、2つの前記固定抵抗器の直列回路の中点における電圧との不平衡電圧を出力することを特徴とする変位センサ。
  8. 請求項記載の変位センサにおいて、
    前記各中点と差動接続することにより、前記各中点の電圧の差分に応じた検出電圧を出力する電圧検出部をさらに有することを特徴とする変位センサ。
  9. 請求項のいずれか1項に記載の変位センサにおいて、
    2つの前記コイルを励振する交流電圧と前記ブリッジ回路の不平衡電圧との位相差に基づいて、前記導電性部材の変位に応じた出力電圧を得る位相検波回路をさらに有することを特徴とする変位センサ。
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