JP6210288B2 - 搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ローラ対によってシートを挟持して搬送する搬送装置に関する。
搬送装置には、情報を表示するための表示部や動作の指示を入力するための操作キーなどを有するパネルを備えたものがある。そして、パネルには、ユーザが表示部を視認し易いように或いはユーザが操作キーを操作し易いように、回動可能に構成されたものがある。
また、搬送装置には、パネルの下方に形成された開口を通じて外部と連通された空間に、ローラ対によって搬送されたシートが排出されるように構成されたものがある。また、搬送装置には、ローラ対に挟持された状態で搬送路に詰まったシートを上記開口を通じて外部から取り出す処理である所謂ジャム処理を実行しやすくするために、ローラ対を構成するローラの一方を他方から離間させる或いはローラ対のニップ圧を小さくするものがある。
特許文献1には、移動させることによりローラ対を互いに接離させることができるリリースロッドを備えた画像形成装置が開示されている。当該画像形成装置では、搬送路にシートが詰まった際、ユーザは、給紙カセットを開口部から取り除き、次に、給紙カセットが取り除かれたことにより開放された凹部内に手を入れてリリースロッドを掴んで前方に引く。これにより、ローラ対が互いに離間される。その結果、ユーザは、搬送路に詰まったシートを開口部を介して取り出すことができる。
特開2012−71563号公報
特許文献1に開示された画像形成装置のように、詰まったシートを凹部から開口部を介して取り出す構成では、凹部へ通じる開口部が小さい場合、外部から凹部への視認性が悪くなってしまう。その場合、ユーザがリリースロッドを移動させてローラ対が互いに離間されたとしても、外部から凹部への視認性が悪いため、ユーザによる詰まったシートへのアクセスが困難となってしまう。以上より、凹部へ通じる開口部が小さい場合、ユーザによるジャム処理が困難となってしまう。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ジャム発生時に外部から内部空間への視認性を良くすることにより、ジャム処理を容易とすることができる手段を提供することにある。
(1) 本発明に係る搬送装置は、当該装置の前壁に回動可能に配置されており、表示を行う表示部または当該装置の動作の指示が入力される入力部の少なくとも一方を有しており、回動先端が回動軸よりも下方に位置する第1位置、及び上記回動先端が上記第1位置よりも前方且つ上方に位置する第2位置に回動可能なパネルと、第1ローラ及び当該第1ローラと対向する第2ローラによってシートを挟持して搬送するローラ対であって、上記第1ローラが上記第2ローラを押圧する第1状態、及び上記第1ローラの上記第2ローラに対する押圧力が上記第1状態のときよりも小さい第2状態に状態変化可能なローラ対と、上記回動軸よりも下方において、当該装置の前壁から後方へ凹んでおり、上記ローラ対によって搬送されたシートが排出される凹部と、上記ローラ対を上記第1状態とする第3位置及び上記ローラ対を上記第2状態とする第4位置の間で移動可能な可動部材と、上記可動部材の上記第3位置から上記第4位置への移動に連動して上記パネルを上記第1位置から上記第2位置に回動させる連動機構と、を備える。
本構成によれば、ジャム発生時に可動部材が第3位置から第4位置へ移動すると、連動機構によって、パネルが第1位置から第2位置に回動される。これにより、パネルの回動先端が第1位置のときよりも前方斜め上に位置する。その結果、外部から凹部の内部への視認性を良くすることができ、ユーザがジャム処理を行い易くなる。また、ジャム発生時に可動部材が第3位置から第4位置へ移動すると、ローラ対が第1状態から第2状態に状態変化するため、装置内のシートを取出容易とすることができる。
(2) 上記可動部材は、前後方向において上記第3位置及び上記第3位置よりも前方の上記第4位置に移動可能である。上記連動機構は、上記可動部材に設けられ且つ後側から上記パネルと当接可能な当接部を備える。上記可動部材が上記第4位置における上記当接部の位置は、上記可動部材が上記第3位置における上記当接部の位置よりも前方である。上記パネルは、上記可動部材が上記第3位置から上記第4位置へ移動する過程において、上記当接部に押されることによって上記第1位置から上記第2位置に回動する。
本構成によれば、可動部材に設けられた当接部がパネルを後側から押すことによって、パネルは、第1位置から第2位置に回動することができる。つまり、連動機構を簡易な構成で実現することができる。
また、当接部に押されることによって第2位置に回動されたパネルを第1位置に回動させると、当接部がパネルに前側から押されることによって、可動部材は第4位置から第3位置へ移動する。つまり、パネルの第1位置への回動に連動して、ローラ対を第2状態から第1状態に状態変化させることができる。
また、ユーザがパネルを把持して第1位置から第2位置に回動させた場合、可動部材は移動しない。よって、可動部材を移動させることなく、パネルを単独で回動させることができる。
(3) 上記可動部材は、上記パネルの後側において上記凹部に配置されており、且つ前後方向において上記第3位置及び上記第3位置よりも前方の上記第4位置に移動可能である。上記可動部材の上記第3位置から上記第4位置への移動領域は、上記第1位置に位置する上記パネルの領域と少なくとも一部が重複している。
本構成によれば、可動部材が第3位置から第4位置へ移動すると、可動部材が後方からパネルを押す。これにより、パネルを第1位置から第2位置へ回動させることができる。
また、可動部材に押されることによって第2位置に回動されたパネルを第1位置に回動させると、可動部材は、パネルに前側から押されることによって、第4位置から第3位置へ移動する。つまり、パネルの第1位置への回動に連動して、ローラ対を第2状態から第1状態に状態変化させることができる。
また、ユーザがパネルを把持して第1位置から第2位置に回動させた場合、可動部材は移動しない。よって、可動部材を移動させることなく、パネルを単独で回動させることができる。
(4) 上記可動部材が上記第4位置の状態における上記当接部の位置は、上記可動部材が上記第3位置の状態における上記当接部の位置よりも上方である。
本構成によれば、可動部材が第3位置から第4位置に移動したときに、当接部は、前方斜め上向きに移動する。そのため、本構成では、当接部の第3位置から第4位置への前後方向における移動量を、可動部材を単に前方に移動させる構成よりも大きくすることができる。その結果、外部から凹部の内部への視認性を良くすることができる。
(5) 上記可動部材は、その少なくとも一部が上記パネルよりも下方に位置する。
本構成によれば、凹部に配置された可動部材の一部がパネルよりも下方に位置するため、正面から搬送装置を見た場合に、可動部材が視認容易であるため、可動部材を把持して移動させることが容易である。
(6) 本発明に係る搬送装置は、上記凹部に配置されており、上記凹部に排出されたシートを支持する排出トレイを更に備える。
本構成によれば、排出されたシートは排出トレイに支持されるため、排出されたシートが装置から落下することを防止することができる。
(7) 本発明に係る搬送装置は、上記排出トレイを支持しており、上記ローラ対へ向けて給送されるシートを支持可能であり、上記凹部に対して上記排出トレイと一体に挿入及び脱抜される給送トレイを更に備える。
本構成によれば、給送トレイを排出トレイと一体に凹部から脱抜させることによって、凹部を上下方向に大きくすることができる。その結果、外部から凹部の内部への視認性を良くすることができる。
(8) 上記ローラ対が上記第2状態において、上記第1ローラは上記第2ローラから離間していてもよい。
(9) 本発明に係る搬送装置は、当該装置の前壁に回動可能に配置されており、表示を行う表示部または当該装置の動作の指示が入力される入力部の少なくとも一方を有しており、回動先端が回動軸よりも下方に位置する第1位置、及び上記回動先端が上記第1位置よりも前方且つ上方に位置する第2位置に回動可能なパネルと、第1ローラ及び当該第1ローラと対向する第2ローラによってシートを挟持して搬送するローラ対であって、上記第1ローラが上記第2ローラを押圧する第1状態、及び上記第1ローラの上記第2ローラに対する押圧力が上記第1状態のときよりも小さい第2状態に状態変化可能なローラ対と、上記回動軸よりも下方において、当該装置の前壁から後方へ凹んでおり、上記ローラ対にアクセス可能な凹部と、上記ローラ対の上記第1状態から上記第2状態への状態変化に連動して上記パネルを上記第1位置から上記第2位置に回動させる連動機構と、を備えるものであってもよい。
本発明によれば、ジャム発生時に外部から凹部内の空間への視認性を良くすることにより、ジャム処理を容易とすることができる。
図1は、本発明の実施形態の一例である複合機10の斜視図であり、(A)にはパネル70が第1位置の状態が示されており、(B)にはパネル70が第2位置の状態が示されており、(C)にはパネル70が第1位置に対して第2位置よりも回動された状態が示されている。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、レバー部90の案内部95周辺を模式的に示す縦断面図であり、(A)にはレバー部90が第3位置の状態が示されており、(B)にはレバー部90が第4位置の状態が示されている。 図4は、移動機構50周辺を示す斜視図である。 図5は、搬送ローラ対59及びレバー部90の案内部95を模式的に示す断面図であり、(A)にはピンチローラ61A、61Bが搬送ローラ60と当接している状態が示されており、(B)にはピンチローラ61Bが搬送ローラ60から離間している状態が示されており、(C)にはピンチローラ61A、61Bが搬送ローラ60から離間している状態が示されている。 図6は、レバー部90を模式的に示す平面図である。 図7は、給送トレイ20が脱抜された状態の複合機10の斜視図である。 図8は、パネル70及びレバー部90周辺を模式的に示す縦断面図であり、(A)には凸部86がパネル70の後面79と当接していない状態が示されており、(B)にはパネル70の後面79が凸部86によって押された状態が示されており、(C)には変形例1においてパネル70の後面79が凸部86によって押された状態が示されている。 図9は、変形例4における連動機構85とパネル70と支持部材55と搬送ローラ対59とを模式的に示す縦断面図である。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9が定義される。
[複合機10の全体構造]
図1に示されるように、複合機10は、薄型の直方体に概ね形成されており、下部にプリンタ部11が設けられている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。複合機10は、プリント機能として、インクジェット方式で記録用紙12(図2参照)の片面に画像を記録する機能を有している。なお、複合機10は、記録用紙12の両面に画像を記録する機能を有していてもよい。
複合機10には、本発明に係る搬送装置が搭載されている。搬送装置は、後述するパネル70、搬送ローラ対59、排出ローラ対44、給送トレイ20、排出トレイ21、レバー部90、及び連動機構85を備えている。
[給送トレイ20]
図1に示されるように、プリンタ部11は、前壁75に開口13が形成された筐体14を有している。筐体14の正面には、開口13を通じて後方へ凹んだ凹部80が形成されている。給送トレイ20が、前後方向8に移動することによって、開口13を介して凹部80へ挿入可能であり凹部80から脱抜可能である。給送トレイ20は、上側が開放された箱形状の部材である。図2に示されるように、給送トレイ20の底板22には、記録用紙12が載置される。つまり、給送トレイ20は、記録用紙12を支持可能である。
[排出トレイ21]
図2に示されるように、給送トレイ20の前側且つ上側には、排出トレイ21が支持されている。排出トレイ21は、給送トレイ20と一体に前後方向8に移動する。排出トレイ21は、給送トレイ20とともに凹部80に挿入された状態において、凹部80に配置されている。当該状態において、排出トレイ21の上面には、後述する排出ローラ対44によって搬送された記録用紙12が排出される。つまり、排出トレイ21は、記録用紙12を支持する。
[給送部16]
図2に示されるように、給送部16は、凹部80に挿入された状態の給送トレイ20の底板22の上方に設けられている。給送部16は、給送ローラ25、給送アーム26、及び駆動伝達機構27を備えている。給送ローラ25は、給送アーム26の先端部で軸支されている。給送アーム26は、基端部に設けられた支軸28を中心として、矢印29の方向に回動可能である。これにより、給送ローラ25は、給送トレイ20の底板22または当該給送トレイ20に支持された記録用紙12に対して、当接及び離間が可能である。
給送ローラ25は、複数のギヤが噛合されてなる駆動伝達機構27によって、搬送用モータ(不図示)の駆動力が伝達されて回転する。これにより、給送トレイ20の底板22に載置された記録用紙12のうち、給送ローラ25と当接している最も上側の記録用紙12が、後述する搬送路65へ給送される。なお、給送ローラ25は、搬送用モータとは別に設けられたモータから駆動力を付与されて回転してもよい。また、駆動伝達機構27は、複数のギヤが噛合されている形態に限らず、例えば支軸28と給送ローラ25の軸とに架け渡されたベルトであってもよい。
[搬送路65]
図2に示されるように、筐体14内部において、給送トレイ20の後端部から搬送路65が延出されている。搬送路65は、湾曲部33と直線部34とを備える。湾曲部33は、給送トレイ20の後端部から上方へ向かって湾曲しつつ延びている。直線部34は、前後方向8に延びている。
湾曲部33は、所定間隔を隔てて互いに対向する外側ガイド部材18と内側ガイド部材19とによって形成されている。直線部34は、記録部24が配置されている位置では所定間隔を隔てて互いに対向する記録部24とプラテン42とによって形成されている。
給送トレイ20に支持された記録用紙12は、給送ローラ25によって湾曲部33へ給送され、湾曲部33から直線部34に亘って図2に一点鎖線の矢印で示される搬送向き15に沿って搬送される。
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、直線部34の上側に設けられている。記録部24の下側且つ記録部24と対向する位置には、プラテン42が設けられている。プラテン42は、搬送路65の直線部34を搬送される記録用紙12を支持する部材である。記録部24は、キャリッジ40と記録ヘッド38とを備えている。
キャリッジ40は、前後方向8に間隔を空けて配置された2つのガイドレール56、57によって左右方向9へ往復移動可能に支持されている。記録ヘッド38は、キャリッジ40に搭載されている。記録ヘッド38には、インクカートリッジ(不図示)からインクが供給される。記録ヘッド38の下面には、ノズル39が形成されている。キャリッジ40が左右方向9に移動しているときに、記録ヘッド38は、ノズル39からインク滴をプラテン42に向けて吐出する。これにより、搬送向き15に搬送されてプラテン42に支持された記録用紙12に画像が記録される。
[搬送ローラ対59及び排出ローラ対44]
図2に示されるように、直線部34における記録部24の記録ヘッド38よりも搬送向き15の上流側には、搬送ローラ対59(本発明のローラ対の一例)が配置されている。直線部34における記録部24の記録ヘッド38よりも搬送向き15の下流側には、排出ローラ対44(本発明のローラ対の一例)が配置されている。
図2及び図4に示されるように、搬送ローラ対59は、直線部34の上側に配置された搬送ローラ60(本発明の第1ローラの一例)と、直線部34の下側に搬送ローラ60と対向して配置されたピンチローラ61(本発明の第2ローラの一例)とを備えている。搬送ローラ60は、左右方向9に延びた円柱状の部材である。ピンチローラ61は、左右方向9に間隔を空けて複数設けられている。各ピンチローラ61は、移動機構50を構成する部材の一つであって各ピンチローラ61に対応して設けられた支持部材55によって回転可能に支持されている。各支持部材55は、弾性部材66によって搬送ローラ60側に付勢されている。これにより、各ピンチローラ61は、弾性部材66に付勢されることによって搬送ローラ60を押圧している。なお、本実施形態では、ピンチローラ61は2個で1組となったものが4個、つまり8個設けられているが、ピンチローラ61の数は8個に限らない。
図2に示されるように、排出ローラ対44は、直線部34の下側に配置された排出ローラ62(本発明の第1ローラの一例)と、直線部34の上側に排出ローラ62と対向して配置された拍車63(本発明の第2ローラの一例)とを備えている。図4に示されるように、排出ローラ62は、左右方向9に延びた軸64と、左右方向9に間隔を空けて軸64に取り付けられたローラ部58とを備えている。拍車63は、左右方向9に間隔を空けて複数設けられている。各拍車63は、ローラ部58と対向する位置に設けられている。排出ローラ62は、弾性部材によって拍車63を押圧している。
搬送ローラ60及び排出ローラ62は、搬送用モータ(不図示)から駆動力が伝達されて回転する。搬送ローラ対59に記録用紙12が挟持されている状態で搬送ローラ60が回転すると、当該記録用紙12は、搬送ローラ対59によってプラテン42上に、つまり搬送向き15に搬送される。また、排出ローラ対44に記録用紙12が挟持されている状態で排出ローラ62が回転すると、当該記録用紙12は、排出ローラ対44によって搬送向き15に搬送されて、凹部80に配置された排出トレイ21上に排出される。
[搬送ローラ対59及び排出ローラ対44の状態変化]
図4及び図5に示されるように、プリンタ部11には、移動機構50が設けられている。移動機構50は、上述した支持部材55と、支持部材55の左右両端部から下方へ突出しており孔53が形成された凸部52と、左右方向9に延びており孔53に挿通されたシャフト54とを備えている。シャフト54の左右両端部は、後述するレバー部90に設けられた開口91(図3参照)に挿通されている。
凸部52は、複数のピンチローラ61のうち左右両端側に設けられたピンチローラ61Aの軸51Aに設けられた凸部52Aと、左右方向9における中央側に設けられたピンチローラ61Bの軸51Bに設けられた凸部52Bとで構成されている。凸部52Aに設けられた孔53Aを構成する内周面の上端は、凸部52Bに設けられた孔53Bを構成する内周面の上端と同じ高さである。一方、孔53Aを構成する内周面の下端は、孔53Bを構成する内周面の下端よりも低い位置である。つまり、孔53Aは、孔53Bよりも大きい。
排出ローラ62の軸64の左右両端部は、レバー部90に設けられた開口92(図3参照)に挿通されている。
後述するように、搬送ローラ対59は、シャフト54が上下動することによって、ピンチローラ61が搬送ローラ60を押圧する第1状態(図5(A)参照)、及びピンチローラ61が搬送ローラ60から離間している第2状態(図5(C)参照)に状態変化する。また、排出ローラ対44は、排出ローラ62の軸64が上下動することによって、拍車63が排出ローラ62を押圧する第1状態(図2において排出ローラ62が実線の状態)、及び排出ローラ62が拍車63から離間している第2状態(図2において排出ローラ62が破線の状態)に状態変化する。なお、後述するように、シャフト54及び軸64の上下動は、レバー部90が前後方向8に移動することによって実行される。
なお、本実施形態では、第2状態において、ピンチローラ61及び排出ローラ62が、搬送ローラ60及び拍車63から離間しているが、第2状態において、第1状態よりも、ピンチローラ61の搬送ローラ60に対する押圧力及び排出ローラ62の拍車63に対する押圧力が小さい状態で、ピンチローラ61及び排出ローラ62が、搬送ローラ60及び拍車63と当接した状態を維持していてもよい。
この場合、搬送ローラ対59が第1状態から第2状態に状態変化する際、弾性部材66は縮むがピンチローラ61は移動しない。これにより、ピンチローラ61と搬送ローラ60との当接が維持されるとともに、ピンチローラ61の搬送ローラ60に対する押圧力が、第1状態における当該押圧力よりも小さくなる。また、排出ローラ対44が第1状態から第2状態に状態変化する際、排出ローラ62を拍車63に付勢する弾性部材は縮むが排出ローラ62は移動しない。これにより、排出ローラ62と拍車63との当接が維持されるとともに、排出ローラ62の拍車63に対する押圧力が、第1状態における当該押圧力よりも小さくなる。
なお、本実施形態では、搬送ローラ対59において、搬送ローラ60が上側でピンチローラ61が下側に設けられているが、ピンチローラ61が上側で搬送ローラ60が下側に設けられていてもよい。この場合、上側のピンチローラ61が移動することによって、搬送ローラ対59が状態変化する。また、本実施形態では、排出ローラ対44において、下側の排出ローラ62が移動することによって、排出ローラ対44が状態変化するが、上側の拍車63が移動することによって、排出ローラ対44が状態変化してもよい。
[レバー部90]
図3に示されるように、プリンタ部11には、レバー部90(本発明の可動部材の一例)が配置されている。レバー部90は、プリンタ部11のフレーム(不図示)によって、前後方向8に移動可能に支持されている。レバー部90は、図3(A)に示される位置である第3位置と、第3位置よりも前側の位置であって図3(B)に示される位置である第4位置との間で移動可能である。なお、レバー部90の移動方向は前後方向8に限らず、例えば前後方向8に対して上方に傾斜した方向に沿って移動してもよい。
図6に示されるように、レバー部90は、ユーザによって把持される把持部93と、把持部93の左右両端部から後方へ延びており把持部93及び後述する案内部95を連結する一対の接続部94と、接続部94の後端部から後方へ延びた一対の案内部95とを備えている。なお、本実施形態では、把持部93、接続部94、及び案内部95は、一体に構成されているが、把持部93、接続部94、及び案内部95は、一体に構成されているのではなく、互いに嵌合などによって連結されていてもよい。
図1に示されるように、把持部93は、凹部80における開口13近傍であって、開口13の上端近傍に配置されている。図6に示されるように、把持部93は、左右方向9に延びた部材である。把持部93の左右方向9の中央部には、開口96が設けられている。ユーザは、開口96に指を入れることによって把持部93を把持することができる。なお、把持部93の形状は、ユーザが把持できるのであれば図6に示されるような形状に限らない。例えば、把持部93には、開口96の代わりに、ユーザが摘むことができる突起が設けられていてもよい。
接続部94は前後方向8に長い平板形状の部材である。一対の接続部94の一方は、凹部80の右端近傍且つ上端近傍を前後方向8に延びている。一対の接続部94の他方は、凹部80の左端近傍且つ上端近傍を前後方向8に延びている。プリンタ部11の筐体14の内側面81(図7参照)には、前後方向8に延びた溝(不図示)が設けられている。一方、一対の接続部94には、当該溝側へ延びた突起(不図示)が設けられている。そして、当該突起が上記溝に挿入される。これにより、ユーザが把持部93を把持して動かすと、接続部94及び後述する案内部95が前後方向8に移動する。なお、接続部94が筐体14に支持される構成は、上述した構成に限らない。
図3及び図6に示されるように、案内部95は、前後方向8において排出ローラ対44から搬送ローラ対59の後方まで延びている。また、案内部95は、搬送路65の右端よりも右側及び搬送路65の左端よりも左側に、一対に配置されている。案内部95は、プリンタ部11のフレーム(不図示)に支持されている。
図3に示されるように、案内部95には、開口91、92が設けられている。開口91は、前側が後側よりも高位置である傾斜面97と、傾斜面97の前端と繋がっており前後方向8に延びた水平面98Aと、傾斜面97の後端と繋がっており前後方向8に延びた水平面98Bとを備えている。また、開口92は、前側が後側よりも高位置である傾斜面99と、傾斜面99の前端と繋がっており前後方向8に延びた水平面100Aと、傾斜面99の後端と繋がっており前後方向8に延びた水平面100Bとを備えている。
以下、レバー部90の移動に伴う搬送ローラ対59の状態変化について説明する。図3(A)及び図5(A)に示されるように、レバー部90が第3位置に位置しているとき、シャフト54は、開口91における水平面98Aの下方に位置している。このとき、ピンチローラ61は、弾性部材66(図4参照)の付勢力によって搬送ローラ60に圧接されている。つまり、搬送ローラ対59は第1状態である。
ユーザが、把持部93を把持して、レバー部90を前向きに引っ張ると、レバー部90は、第3位置から前方に移動する。これにより、シャフト54は傾斜面97と当接する。レバー部90が更に前方に移動すると、シャフト54は、傾斜面97に対して摺動しながら相対移動する。これにより、シャフト54は、傾斜面97に案内されて下方に移動する。
すると、シャフト54は、凸部52Bの孔53Bを構成する内周面の下端と当接し、当該下端を押す。これにより、凸部52Bと一体形成された支持部材55、及び当該支持部材55に支持されたピンチローラ61Bは、下方に移動する。その結果、ピンチローラ61Bは、搬送ローラ60から離間する。一方、この時点では、凸部52Aと一体形成された支持部材55、及び当該支持部材55に支持されたピンチローラ61Aは、移動しない。
ピンチローラ61Bが搬送ローラ60から離間した状態で、レバー部90が更に前方に移動すると、シャフト54は更に下方に移動する。そして、図5(B)に示されるように、シャフト54は、凸部52Aの孔53Aを構成する内周面の下端と当接し、当該下端を押す。これにより、凸部52Aと一体形成された支持部材55、及び当該支持部材55に支持されたピンチローラ61Aは、下方に移動する。その結果、図5(C)に示されるように、ピンチローラ61Aは、搬送ローラ60から離間する。つまり、搬送ローラ対59は第2状態となる。
図5(C)では、ピンチローラ61Aと搬送ローラ60との間隔は、ピンチローラ61Bと搬送ローラ60との間隔よりも大きい。これは、ピンチローラ61Bがピンチローラ61Aよりも先に下方への移動を開始したからである。
その後、レバー部90が更に前方に移動すると、図3(B)に示されるように、シャフト54は、弾性部材66の付勢力によって水平面98Bと圧接した状態となる。このとき、レバー部90は第4位置に到達している。すなわち、レバー部90が第4位置のとき、搬送ローラ対59は第2状態である。
以下、レバー部90の移動に伴う排出ローラ対44の状態変化について説明する。図3(A)に示されるように、レバー部90が第3位置に位置しているとき、排出ローラ62の軸64は、開口92における水平面100Aの下方に位置している。このとき、排出ローラ62は、弾性部材(不図示)の付勢力によって拍車63に圧接されている。つまり、排出ローラ対44は第1状態である。
ユーザが、把持部93を把持して、レバー部90を前向きに引っ張ると、レバー部90は、第3位置から前方に移動する。これにより、軸64は傾斜面99と当接する。レバー部90が更に前方に移動すると、軸64は、傾斜面99に対して摺動しながら相対移動する。これにより、軸64は、下方に移動する。つまり、排出ローラ62は、下方に移動する。その結果、排出ローラ62は、傾斜面99に案内されて下方に移動し、拍車63から離間する。つまり、排出ローラ対44は第2状態となる。
その後、レバー部90が更に前方に移動すると、図3(B)に示されるように、軸64は、弾性部材の付勢力によって水平面100Bと圧接した状態となる。このとき、レバー部90は第4位置に到達している。すなわち、レバー部90が第4位置のとき、排出ローラ対44は第2状態である。
レバー部90が第4位置から第3位置に移動するとき、上述と逆の動作が実行される。つまり、シャフト54が水平面98Bから離間して傾斜面97に対して摺動することによって、ピンチローラ61が上方へ移動して搬送ローラ60と当接する。また、軸64が水平面100Bから離間して傾斜面99に対して摺動することによって、排出ローラ62が上方へ移動して拍車63と当接する。
以上より、レバー部90は、搬送ローラ対59および排出ローラ対44を第1状態とする第3位置、及び搬送ローラ対59および排出ローラ対44ローラ対を上記第2状態とする第4位置の間で移動可能である。
[パネル70]
図1に示されるように、プリンタ部11の筐体14の前壁75における開口13の上側には、概ね平板形状の部材であるパネル70が設けられている。パネル70は、筐体14の前壁75における開口13の上側且つ左右方向9の中央部に設けられたパネル嵌め込み用凹みに嵌め込まれている。これにより、図1(A)に示される状態において、パネル70の前面74と筐体14の前壁75とは面一となっている。
なお、パネル70の前面74と筐体14の前壁75とは面一でなくてもよい。例えば、パネル70の前面74が筐体14の前壁75よりも前方または後方であってもよい。また、パネル70は、筐体14の前壁75に嵌め込まれている必要はない。例えば、パネル70は、パネル嵌め込み用凹みが形成されていないフラットな前壁75に取り付けられていてもよい。
パネル70の上端部近傍は、前壁75によって回動可能に軸支されている。図8に示されるように、パネル70の上端部近傍の左右方向9の両端には、外側に延びた突起として回動軸73が形成されている。一方、パネル70が嵌め込まれたパネル嵌め込み用凹みの側面において、パネル70の左右端から延びた回動軸73と対向する位置には、孔(不図示)が形成されている。回動軸73が当該孔に挿通されることにより、パネル70は、上端部近傍を軸として、回動可能に構成される。
パネル70は、回動軸73を中心に、図1(A)及び図8(A)に示される第1位置と、図1(B)及び図8(B)に示される第2位置との間で回動可能である。なお、本実施形態において、ユーザがパネル70を直接操作する場合、パネル70は、下端部78が第2位置よりも前方且つ上方に位置する姿勢(図1(C))まで回動可能である。
図1(A)及び図8(A)に示される第1位置において、パネル70は、前面74が上下方向7に沿う位置である。また、第1位置において、パネル70の回動先端である下端部78は、回動軸73よりも下方に位置している。なお、第1位置は、パネル70の下端部78が回動軸73よりも下方に位置しているのであれば、パネル70の前面74が上下方向7に沿う姿勢に限らない。例えば、パネル70は、第1位置において、前面74が上下方向7に対して前側または後側に傾斜していてもよい。
図1(B)及び図8(B)に示される第2位置において、パネル70の前面74は、前面74の下端が筐体14の前壁75よりも前方に位置するように、筐体14の前壁75に対して傾斜している。つまり、第2位置において、パネル70の回動先端である下端部78は、第1位置のパネル70の下端部78よりも前方且つ上方に位置している。なお、第2位置のパネル70の前面74の、筐体14の前壁75に対する傾斜角度は、図1(B)に示される傾斜角度に限らない。
パネル70は、第1位置から矢印76の向きに回動することによって第2位置に回動し、第2位置から矢印76の向きに回動することによって図1(C)に示される姿勢に回動する。また、パネル70は、図1(C)に示される姿勢から矢印77の向きに回動することによって第2位置に回動し、第2位置から矢印77の向きに回動することによって第1位置に回動する。
パネル70の後面79、及び筐体14における当該後面79と対向する箇所には、公知のチルト機構(不図示)が設けられている。これにより、パネル70は、筐体14によって第1位置、第2位置などの予め設定された回動姿勢に保持可能である。
パネル70の前面74には、液晶パネル71や、操作キー72などが配置されている。液晶パネル71には、複合機10を動作させるために必要な種々の情報が表示される。つまり、液晶パネル71は、本発明の表示部の一例である。また、操作キー72は、押圧されることによって複合機10の動作の指示が入力される。つまり、操作キー72は、本発明の入力部の一例である。なお、パネル70には、操作キー72のみが配置されていてもよいし、液晶パネル71のみが配置されていてもよい。
[凹部80]
図1に示されるように、凹部80は、パネル70よりも下方において、前壁75から後方へ凹んでいる。凹部80は、プリンタ部11のフレームや外装カバーなどで構成された右側面及び左側面からなる内側面81と天面82とによって区画されている。
上述したように、凹部80には、給送トレイ20及び当該給送トレイ20に支持された排出トレイ21が一体に挿入可能である。凹部80は、給送トレイ20及び排出トレイ21が凹部80から脱抜された状態において、給送トレイ20及び排出トレイ21が筐体14に挿入されている状態よりも大きくなる。
なお、排出トレイ21は、給送トレイ20と一体に凹部80に挿入及び凹部80から脱抜される構成に限らない。例えば、排出トレイ21は、凹部80における天面82と対向する位置に固定されていてもよい。この場合、凹部80は、上下方向7において、排出トレイ21によって排出トレイ21の上側と下側との2つに分割されており、給送トレイ20は、2つに分割された凹部80のうち、排出トレイ21の下側に挿入される。
また、パネル70の下端部78は、凹部80の天面82より下方に位置している。また、パネル70の回動軸73は、凹部80よりも上方に位置している。
また、図1及び図8に示されるように、レバー部90の把持部93は、パネル70よりも下方に配置されている。これにより、ユーザは、複合機10の前方から開口13を通じて把持部93を容易に視認することができる。なお、レバー部90における接続部94及び案内部95は、上下方向7において、パネル70よりも上方に位置してもよいし下方に位置してもよいし同位置でもよい。つまり、レバー部90の少なくとも一部は、凹部80におけるパネル70よりも下方に配置されている。
上述したように、レバー部90の把持部93及び接続部94は、凹部80に配置されており、案内部95は、プリンタ部11内部に配置されているが、レバー部90の配置位置は、上述した位置に限らない。例えば、レバー部90は、プリンタ部11における凹部80以外の内部空間に配置されており、把持部93のみが前壁75に設けられた孔(不図示)から突出していてもよい。
[連動機構85]
連動機構85は、レバー部90を第3位置から第4位置へ移動させる操作に連動してパネル70を第1位置から第2位置に回動させる機構である。図1及び図8に示されるように、連動機構85は、レバー部90の把持部93の前端部から上方へ突出した凸部86(本発明の当接部の一例)を備えている。つまり、凸部86は、レバー部90に設けられている。
凸部86は、パネル70よりも後側に配置されており、パネル70の下端部78よりも上方まで突出している。これにより、凸部86は、パネル70の後面79と後側から当接可能である。
上述したように、レバー部90は第3位置(図8(A)に示される位置)から当該第3位置よりも前方の第4位置(図8(B)に示される位置)までの間を前後方向8に移動するため、レバー部90が第4位置の状態における凸部86の位置(図8(B)に示される位置)は、レバー部90が第3位置の状態における凸部86の位置(図8(A)に示される位置)よりも前方である。
以下、レバー部90の移動に伴うパネル70の回動について説明する。図8(A)に示されるように、レバー部90が第3位置に位置しているとき、搬送ローラ対59及び排出ローラ44は第1状態であり、パネル70は第1位置である。ユーザが、把持部93を把持して、レバー部90を前向きに引っ張ると、レバー部90は、第3位置から前方に移動する。
これにより、搬送ローラ対59及び排出ローラ44は、第1状態から第2状態に状態変化する。また、これにより、凸部86も前方に移動して後側からパネル70の後面79と当接する。レバー部90が更に前方に移動すると、凸部86は、後面79を押す。これにより、パネル70は矢印76の向きに回動し、図8(B)に示されるように、第2位置に回動する。
以上より、パネル70は、レバー部90が第3位置から第4位置へ移動する過程において、凸部86に押されることによって第1位置から第2位置に回動する。換言すると、レバー部90は、パネル70の後側において凹部80に配置されており、レバー部90の第3位置から上記第4位置への移動領域87(図8(A)参照)は、第1位置に位置するパネル70の領域と少なくとも一部が重複している。
パネル70が第2位置の状態において、ユーザがパネル70を把持して後向きに押すと、パネル70は、矢印77の向きに回動する。これにより、パネル70の後面79が凸部86を押す。その結果、凸部86はレバー部90と一体に第4位置から第3位置へ移動する。これにより、搬送ローラ対59及び排出ローラ44は、第2状態から第1状態に状態変化する。また、パネル70は第2位置から第1位置へ回動する。
なお、図8(A)及び図8(B)に示される状態において、パネル70を矢印76に回動させても、レバー部90は移動しない。また、図8(B)に示される状態において、レバー部90を後向きに移動させても、パネル70は回動しない。
[実施形態の効果]
本実施形態によれば、ジャム発生時にレバー部90が第3位置から第4位置へ移動すると、連動機構85によって、パネル70が第1位置から第2位置に回動される。これにより、パネル70の下端部78が第1位置のときよりも前方斜め上に位置する。その結果、外部から凹部80の内部への視認性を良くすることができ、ユーザがジャム処理を行い易くなる。また、ジャム発生時にレバー部90が第3位置から第4位置へ移動すると、搬送ローラ対59及び排出ローラ対44が第1状態から第2状態に状態変化するため、複合機10内の記録用紙12を取出容易とすることができる。つまり、ジャム発生時に外部から凹部80内の空間への視認性を良くすることにより、ジャム処理を容易とすることができる。
また、本実施形態によれば、レバー部90に設けられた凸部86がパネル70を後側から押すことによって、パネル70は、第1位置から第2位置に回動することができる。つまり、連動機構85を簡易な構成で実現することができる。
また、本実施形態によれば、凸部86に押されることによって第2位置に回動されたパネル70を第1位置に回動させると、凸部86がパネル70に前側から押されることによって、レバー部90は第4位置から第3位置へ移動する。つまり、パネル70の第1位置への回動に連動して、搬送ローラ対59及び排出ローラ対44を第2状態から第1状態に状態変化させることができる。
また、本実施形態によれば、ユーザがパネル70を把持して第1位置から第2位置に回動させた場合、レバー部90は移動しない。よって、レバー部90を移動させることなく、パネル70を単独で回動させることができる。
また、本実施形態によれば、凹部80に配置されたレバー部90の一部がパネル70よりも下方に位置するため、正面から複合機10を見た場合に、レバー部90の把持部93が視認容易であるため、レバー部90を把持して移動させることが容易である。
また、本実施形態によれば、排出された記録用紙12は排出トレイ21に支持されるため、排出された記録用紙12が複合機10から落下することを防止することができる。
また、本実施形態によれば、給送トレイ20を排出トレイ21と一体に筐体14から脱抜させることによって、凹部80を上下方向7に大きくすることができる。その結果、外部から凹部80の内部への視認性を良くすることができる。
[変形例1]
上述の実施形態では、図8(A)及び図8(B)に示されるように、レバー部90の位置に関わらず、凸部86は上下方向7において同位置であった。しかし、図8(C)に示されるように、レバー部90が第4位置の状態における凸部86の位置は、レバー部90が第3位置の状態における凸部86の位置よりも上方であってもよい。図8(C)に示されるような凸部86の移動を実現するために、レバー部90は、例えば以下に詳述するように構成される。
変形例1では、レバー部90の接続部94と案内部95とは、一体に構成されておらず、以下のように連結されている。つまり、案内部95の前端付近には、上下方向7に延びたガイド溝(不図示)が形成されている。一方、接続部94の後端付近には、上記ガイド溝に挿入される突起が設けられている。また、プリンタ部11の筐体14の内側面81に設けられており接続部94に設けられた突起(不図示)が挿入される溝(不図示)は、前後方向8ではなく前方が後方よりも高位置となる傾斜方向に沿って延びている。
これにより、ユーザが把持部93を把持して動かすと、把持部93及び接続部94は前方斜め上方へ向けて移動する。また、案内部95は、接続部94の後端付近に設けられた突起に押されることによって、プリンタ部11のフレーム(不図示)に支持された状態を維持しつつ前方へ向けて移動する。その結果、凸部86に押されて回動したパネル70は、図8(C)に示される状態となる。
変形例1によれば、レバー部90が第3位置から第4位置に移動したときに、凸部86は、前方斜め上向きに移動する。そのため、変形例1では、凸部86の第3位置から第4位置への前後方向8における移動量を、上述の実施形態のようにレバー部90を単に前方に移動させる構成よりも大きくすることができる。その結果、外部から凹部80の内部への視認性を良くすることができる。
換言すると、図8(A)の状態から図8(C)の状態となるまでの凸部86の前後方向8における移動量は、図8(A)の状態から図8(B)の状態となるまでの凸部86の前後方向8における移動量と同じであるが、図8(A)の状態から図8(C)の状態となるまでのパネル70の回動量は、図8(A)の状態から図8(B)の状態となるまでのパネル70の回動量よりも大きい。その結果、外部から凹部80の内部への視認性を良くすることができる。
[変形例2]
上述の実施形態では、本発明の可動部材は、ユーザに把持されて操作されるレバー部90であったが、本発明の可動部材は、ユーザに把持されて操作されるものでなくてもよい。例えば、本発明の可動部材は、レバー部90から把持部93と接続部94を除いたもの、つまりユーザに把持されない案内部95であってもよい。この場合、案内部95は、ユーザによって把持されて操作されるのではなく、例えばモータから駆動力を付与されて前後方向8に移動する。また、案内部95は、上述の実施形態よりも前方まで延びており、後方からパネル70に当接可能である。そして、モータによって駆動された案内部95が第3位置から第4位置に移動すると、パネル70は案内部95に後方から押されることによって第1位置から第2位置に回動する。
[変形例3]
上述の実施形態では、連動機構85は、凸部86で構成されていたが、凸部86に限らない。例えば、連動機構85は、一端がレバー部90と接続され、他端がパネル70と接続されることによって、レバー部90とパネル70とを連結するリンク機構であってもよい。
[変形例4]
上述の実施形態では、搬送装置は、レバー部90を備えていたが、レバー部90を備えていなくてもよい。この場合、例えば、搬送装置に設けられた連動機構85は、図9(A)に示されるように、支持部材55から前方に突出しており支持部材55と一体に上下動する第1凸部材101と、パネル70の後面79から後向きに突出した第2凸部材102とを備えている。第2凸部材102は、上下方向7において、第1凸部材101よりも下方に設けられている。また、第2凸部材102の上面は、突出先端側(後側)が突出基端側(前側)よりも下方に位置するように傾斜した傾斜面103である。
これにより、支持部材55が下方に移動して搬送ローラ対59が第1状態から第2状態に状態変化すると、支持部材55と一体に下方に移動する第1凸部材101は、第2凸部材102の傾斜面103に案内される。これにより、第2凸部材102は、第1凸部材101によって押される。その結果、パネル70が矢印76の向きに回動する。つまり、パネル70は第1位置から第2位置に回動する(図9(B)参照)。すなわち、連動機構85は、搬送ローラ対59の第1状態から第2状態への状態変化に連動して、パネル70を第1位置から第2位置に回動させる。なお、変形例4では、支持部材55は、モータから駆動力を付与されることによって上下動される。
[変形例5]
上述の実施形態では、凹部80には、記録用紙12が排出されていたが、凹部80に記録用紙12が排出されない構成でもよい。この場合、例えば、直線部34の下側の一部を形成しており且つ回動可能なガイド部材(不図示)が、凹部80を構成する空間に対して露出している。そして、記録用紙12が直線部34において詰まった場合、ガイド部材が回動されることによって直線部34が露出される。その結果、直線部34に配置されたローラ対59、44や直線部34に詰まった記録用紙12へアクセスすることが可能となり、直線部34に詰まった記録用紙12を取り出すことができる。
10・・・複合機
21・・・排出トレイ
44・・・排出ローラ対
59・・・搬送ローラ対
70・・・パネル
71・・・液晶パネル
72・・・操作キー
73・・・回動軸
75・・・前壁
78・・・下端部
80・・・凹部
85・・・連動機構
90・・・レバー部

Claims (9)

  1. 搬送装置であって、
    当該装置の前壁に回動可能に配置されており、表示を行う表示部または当該装置の動作の指示が入力される入力部の少なくとも一方を有しており、回動先端が回動軸よりも下方に位置する第1位置、及び上記回動先端が上記第1位置よりも前方且つ上方に位置する第2位置に回動可能なパネルと、
    第1ローラ及び当該第1ローラと対向する第2ローラによってシートを挟持して搬送するローラ対であって、上記第1ローラが上記第2ローラを押圧する第1状態、及び上記第1ローラの上記第2ローラに対する押圧力が上記第1状態のときよりも小さい第2状態に状態変化可能なローラ対と、
    上記回動軸よりも下方において、当該装置の前壁から後方へ凹んでおり、上記ローラ対によって搬送されたシートが排出される凹部と、
    上記ローラ対を上記第1状態とする第3位置及び上記ローラ対を上記第2状態とする第4位置の間で移動可能な可動部材と、
    上記可動部材の上記第3位置から上記第4位置への移動に連動して上記パネルを上記第1位置から上記第2位置に回動させる連動機構と、を備える搬送装置。
  2. 上記可動部材は、前後方向において上記第3位置及び上記第3位置よりも前方の上記第4位置に移動可能であり、
    上記連動機構は、上記可動部材に設けられ且つ後側から上記パネルと当接可能な当接部を備え、
    上記可動部材が上記第4位置における上記当接部の位置は、上記可動部材が上記第3位置における上記当接部の位置よりも前方であり、
    上記パネルは、上記可動部材が上記第3位置から上記第4位置へ移動する過程において、上記当接部に押されることによって上記第1位置から上記第2位置に回動する請求項1に記載の搬送装置。
  3. 上記可動部材は、上記パネルの後側において上記凹部に配置されており、且つ前後方向において上記第3位置及び上記第3位置よりも前方の上記第4位置に移動可能であり、
    上記可動部材の上記第3位置から上記第4位置への移動領域は、上記第1位置に位置する上記パネルの領域と少なくとも一部が重複している請求項1に記載の搬送装置。
  4. 上記可動部材が上記第4位置の状態における上記当接部の位置は、上記可動部材が上記第3位置の状態における上記当接部の位置よりも上方である請求項に記載の搬送装置。
  5. 上記可動部材は、その少なくとも一部が上記パネルよりも下方に位置する請求項2から4のいずれかに記載の搬送装置。
  6. 上記凹部に配置されており、上記凹部に排出されたシートを支持する排出トレイを更に備える請求項1から5のいずれかに記載の搬送装置。
  7. 上記排出トレイを支持しており、上記ローラ対へ向けて給送されるシートを支持可能であり、上記凹部に対して上記排出トレイと一体に挿入及び脱抜される給送トレイを更に備える請求項6に記載の搬送装置。
  8. 上記ローラ対が上記第2状態において、上記第1ローラは上記第2ローラから離間している請求項1から7のいずれかに記載の搬送装置。
  9. 搬送装置であって、
    当該装置の前壁に回動可能に配置されており、表示を行う表示部または当該装置の動作の指示が入力される入力部の少なくとも一方を有しており、回動先端が回動軸よりも下方に位置する第1位置、及び上記回動先端が上記第1位置よりも前方且つ上方に位置する第2位置に回動可能なパネルと、
    第1ローラ及び当該第1ローラと対向する第2ローラによってシートを挟持して搬送するローラ対であって、上記第1ローラが上記第2ローラを押圧する第1状態、及び上記第1ローラの上記第2ローラに対する押圧力が上記第1状態のときよりも小さい第2状態に状態変化可能なローラ対と、
    上記回動軸よりも下方において、当該装置の前壁から後方へ凹んでおり、上記ローラ対にアクセス可能な凹部と、
    上記ローラ対の上記第1状態から上記第2状態への状態変化に連動して上記パネルを上記第1位置から上記第2位置に回動させる連動機構と、を備える搬送装置。
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