JP5029630B2 - シート搬送装置及び画像記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、載置面に載置されたシートが押さえ部材によって押さえられつつ給送されるシート搬送装置、及び当該シート搬送装置を備えた画像記録装置に関する。
画像記録装置においては、両面記録機能を有するものが知られている。このような画像記録装置では、例えば、給紙トレイから給紙ローラによって用紙が記録部へ搬送され、用紙の片面に画像が記録される。片面に画像が記録された用紙は、記録部の下流側でスイッチバック搬送されて、再び記録部の上流側に戻される。そして、戻された用紙は、記録部によって、印刷されていない他方の面に画像が記録される。このような画像記録装置の一例として、用紙が記録部の上流側へ戻される経路に、給紙トレイが含まれるものが知られている(特許文献1参照)。
特開2007−145574号公報
前述されたような画像記録装置において、スイッチバック搬送によって給紙トレイへ戻される用紙を案内すべく、ガイド部材が給紙トレイに設けられることが想定される。このガイド部材は、後述されるアクチュエータをキャンセルさせる目的や、給紙トレイに積載された用紙を押さえる目的のために、給紙トレイへ向かって弾性付勢されることが想定される。また、両面記録機能を有しない画像記録装置においても、ガイド部材の如く給紙トレイ側へ弾性付勢された押さえ部材が設けられることによって、変形した用紙などが矯正されることが期待される。
給紙トレイには、給紙トレイから最後の1枚の用紙が給送された後に、給紙ローラを給紙トレイから離間させるアクチュエータが設けられることがある。このようなアクチュエータは、例えば、梃子の原理で給紙ローラを持ち上げたり、バネ付勢されて給紙ローラを持ち上げたりする。このアクチュエータの機構によって、給紙トレイに用紙がないときに、給紙ローラが給紙トレイ上の摩擦部材と接触しながら回転することによる負荷の増大がないため、給紙ローラや駆動モータの破損等が防止される。前述されたガイド部材や押さえ部材(以下、「ガイド部材など」とも称される。)は、給紙トレイに積載された用紙を押さえることによって、その用紙を介して、このようなアクチュエータが給紙ローラを持ち上げないように押さえ込む。給紙トレイに用紙が無くなると、ガイド部材などの押さえ込む力がアクチュエータに伝達されないので、前述されたようにして、アクチュエータが給紙ローラを持ち上げる。
前述されたようなガイド部材などが給紙トレイへ設けられると、給紙トレイに用紙が装填される際に、ガイド部材などが負荷となって、給紙トレイへ用紙が装填し難くなるという問題がある。特に、少ない枚数の用紙が給紙トレイに装填される場合や、軟らかい用紙の束が給紙トレイに装填される場合に、このような問題が顕著に発生し、ガイド部材などの負荷によって用紙の先端側が破損されるおそれもある。
本発明は、前述された問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、押さえ部材を有するシートトレイにおいて、シートが装填される際の負荷を軽減できる手段を提供することにある。
(1) 本発明に係るシート搬送装置は、装置本体と、シートが載置される載置面を有し、上記装置本体に装着された第1位置、及び上記装置本体から引き出されて載置面へシートを補充可能な第2位置にスライドされるシートトレイと、第1位置にされた上記シートトレイの載置面に載置されたシートを、搬送路へ給送する給送機構と、上記載置面に当接する姿勢及び上記載置面から離間する姿勢に回動可能に上記シートトレイに設けられており、上記載置面または上記載置面に載置されたシートと当接する押さえ部材と、上記押さえ部材の回動軸線周りに回動可能に上記押さえ部材に設けられており、上記押さえ部材が上記載置面または上記載置面に載置されたシートに押圧される向きとは反対向きへ上記押さえ部材に対して第4位置まで回動可能であって、当該第4位置において上記押さえ部材の一部に当接して回動が制止される受け部材と、上記押さえ部材に設けられており、上記押さえ部材に対して上記受け部材を上記第4位置側へ付勢する第1付勢部材と、上記装置本体に設けられており、上記シートトレイが第1位置にあるときに、上記受け部材の回動方向のうち、上記第1付勢部材が上記押さえ部材に対して上記受け部材を付勢する向き側において上記受け部材と当接する位置に配置され、上記シートトレイが第1位置から第2位置へ引き出されることによって上記受け部材と離間する支持部材と、を具備する。



シートトレイが第1位置に配置されると、支持部材が受け部材と当接する。この状態において、押さえ部材が載置面から離れる向きへ姿勢変化すると、受け部材が押さえ部材に対して相対的に姿勢変化する。これにより、シートトレイの載置面に載置されたシートの束の厚みに応じて、第1付勢部材によって、押さえ部材が載置面側へ弾性付勢される。
シートトレイが第2位置に配置されると、支持部材が受け部材から離間される。この状態において、押さえ部材が載置面から離れる向きへ姿勢変化すると、受け部材も押さえ部材と共に移動する。つまり、押さえ部材の姿勢に拘わらず、受け部材は、第1付勢部材によって第4位置に保持される。したがって、載置面に装填されるシートに対しては、押さえ部材の自重のみが負荷となり、第1付勢部材による付勢力が負荷とならない。
(2) 上記シートトレイの載置面において、上記押さえ部材よりシートの給送向きの下流側に設けられて、当該載置面から突出する第5位置と当該第5位置から当該載置面側へ退避する第6位置に姿勢変化する可動部材と、上記可動部材を上記第5位置側へ付勢する第2付勢部材と、を更に具備するものであってもよい。
シートトレイにシートが装填される際に、シートの先端が第5位置の可動部材に当接する。しかしながら、前述されたように、載置面に装填されるシートに対しては、押さえ部材の自重のみが負荷となり、第1付勢部材による付勢力が負荷とならないので、シートは、押さえ部材を載置面から離間するように姿勢変化させながら、可動部材を乗り越えてシートトレイに装填される。
(3) 上記給送機構は、上記シートトレイの載置面に対して接離する回転体を有し、上記可動部材は、上記シートトレイに載置されたシートによって上記第2付勢部材の付勢力に抗して第6位置に保持され、かつ第5位置において上記回転体を上記載置面から離間させるものであってもよい。
(4) 上記シート搬送装置は、上記載置面において上記回転体に対応する位置に配置されて、シートに対して摺動摩擦を発生させる摩擦部材をさらに具備するものであってもよい。
(5) 上記押さえ部材として、上記シートトレイがスライドされる方向と直交する方向を軸線としてシートが給送される向きへ上記摩擦部材より上流側まで延出され、その延出端が上記シートトレイの載置面と接離するように回動可能なものが挙げられる。
(6) 本発明に係る画像記録装置は、上記シート搬送装置と、上記シート搬送装置から給送されたシートに画像を記録する記録部と、上記記録部によって片面に画像が記録されたシートを、上記記録部の下流側において上記シートトレイの載置面へ向かって搬送する搬送部と、を具備する。上記押さえ部材は、上記搬送部によって搬送されるシートを上記シートトレイの載置面へ案内する案内面を有する。
本発明によれば、シートトレイが第2位置に配置されると、支持部材が受け部材から離間されて、押さえ部材の姿勢に拘わらず、受け部材が第4位置に保持されるので、載置面に装填されるシートに対して、第1付勢部材による付勢力が負荷とならない。一方、シートトレイが第1位置に配置されると、支持部材が受け部材と当接し、第1付勢部材によって、押さえ部材が載置面側へ弾性付勢される。これにより、押さえ部材を有するシートトレイにおいて、シートトレイの引き出し操作に連動して、シートが装填される際の押さえ部材による負荷が軽減される。
図1は、本発明の実施形態に係る複合機10の外観構成を示す正面図である。 図2は、プリンタ部11の主要な構成を示す平面図である。 図3は、図2におけるIII-III切断線における断面構造を示す断面図である。 図4は、給紙トレイ20、排紙トレイ21及び押さえ部材30の外観構成を示す斜視図である。 図5は、給紙トレイ20の外観構成を示す斜視図である。 図6は、押さえ部材30の構成を示す平面図である。 図7(A)は、可動バネ座71の左側面図であり、図7(B)は、可動バネ座71の正面図であり、図7(C)は、可動バネ座71の右側面図である。 図8は、複合機10に装着されていない状態の給紙トレイ20、排紙トレイ21及び押さえ部材30の断面構成を示す断面図である。 図9は、複合機10に装着された状態の給紙トレイ20、排紙トレイ21及び押さえ部材30の断面構成を示す断面図である。 図10は、複合機10への挿入過程における給紙トレイ20、排紙トレイ21及び押さえ部材30の断面構成を示す断面図である。 図11は、複合機10への挿入過程における給紙トレイ20、排紙トレイ21及び押さえ部材30の断面構成を示す断面図である。 図12は、複合機10へ装着された状態における給紙トレイ20、排紙トレイ21及び押さえ部材30の断面構成を示す断面図である。
以下、適宜図面が参照されて、本発明の好ましい実施形態が説明される。なお、以下に述べる各実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更できることは言うまでもない。
[複合機10の概略構成]
図1に示されるように、複合機10は、プリンタ部11を下部に備え、スキャナ部12を上部に備えて構成された多機能装置(MFD:Multi Function Device)である。複合機10は、プリント機能、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能等を有する。なお、本発明に係る画像記録装置は複合機10に限定されるものではなく、例えば、スキャナ部12がなく、プリント機能のみを有するプリンタとして本発明が実現されてもよい。
複合機10の上部においてスキャナ部12が構成されている。スキャナ部12は、フラットベッドスキャナ(FBS:Flat Bed Scanner)及び自動原稿搬送装置(ADF:Automatic Document Feeder)として構成されているが、本発明においてスキャナ部12は任意の構成であるので、本明細書においては、その詳細な説明が省略される。
複合機10の正面上部には、操作パネル14が設けられている。操作パネル14は、プリンタ部11やスキャナ部12に所望の動作をさせるために、コマンドなどを入力するための装置である。操作パネル14は、各種情報を表示する液晶ディスプレイ、ユーザが情報を入力する入力キー等から構成される。複合機10は、この操作パネル14からの操作入力に基づいて動作する。また、複合機10は、例えばLANを介して通信可能に接続されたコンピュータ等から送信される情報に基づいても動作する。
[プリンタ部11]
以下、プリンタ部11の構成が詳細に説明される。
図1に示されるように、複合機10には、その正面側に開口13が形成されている。開口13の内部に、給紙トレイ20及び排紙トレイ21が配置されている。給紙トレイ20及び排紙トレイ21は、排紙トレイ21を給紙トレイ20の上側として上下二段に設けられている。給紙トレイ20の詳細な構成は後述される。給紙トレイ20が、本発明におけるシートトレイに相当する。
図3に示されるように、給紙トレイ20の奥部から上方へ向かってUターンするように第1搬送路23が設けられている。第1搬送路23は、シートが搬送される経路である。第1搬送路23は、給紙トレイ20の奥部から上方へ向かって延び、さらに、複合機10の正面側(図2における右側)へ曲がって正面側へと延び、記録部24を通過して排紙トレイ21へ至っている。給紙トレイ20に載置されたシートは、第1搬送路23に沿って下方から上方へUターンするように案内されて記録部24に至り、記録部24によって画像が記録されたシートが排紙トレイ21へ排出される。
第1搬送路23は、記録部24等が配設されている箇所以外では、外側ガイド面と内側ガイド面とによって区画形成されている。例えば、複合機10の背面側の第1搬送路23の湾曲部分は、外側ガイド部材18と内側ガイド部材19とが所定の間隔で対向配置されることにより形成されている。この場合、外側ガイド部材18が湾曲外側のガイド面を構成し、内側ガイド部材19が湾曲内側のガイド面を構成する。外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19は、複合機10の筐体やフレームなどに固定されている。
第1搬送路23において、記録部24より搬送向き下流側の分岐位置40に、第2搬送路17が連結されている。第2搬送路17は、分岐位置40から給紙トレイ20へ向けて斜め下方へ延びている。第2搬送路17には、記録部24によって片面に画像記録が行われたシートが搬送される。このようなシートの搬送は、両面に画像を記録する両面記録がプリンタ部11に指示されたときに行われる。第2搬送路17へ搬送されたシートは、給紙トレイ20を通過して、再び第1搬送路23へ進入する。そして、記録部24によって他方の面に画像記録が行われる。
[記録部24]
記録部24は、第1搬送路23においてシートが記録向き105へ搬送される過程において、シートに画像を記録するものである。図2及び図3に示されるように、記録部24は、インクジェット方式で画像記録を行う。記録部24は、主として記録ヘッド42、プラテン43及びキャリッジ44によって構成されている。
キャリッジ44は、記録向き105と直交する水平方向を長手方向とする一対のガイドレール45,46に案内されて、移動方向106へ往復動される。一対のガイドレール45,46は、記録向き105へ隔てられて配置されており、この一対のガイドレール45,46間に架け渡すようにして、キャリッジ44が載置されている。ガイドレール46には、ベルト駆動機構47が設けられている。このベルト駆動機構47によって、モータの駆動力がキャリッジ44へ伝達され、キャリッジ44が移動方向106へ往復動される。
記録ヘッド42は、キャリッジ44に搭載されてキャリッジ44と共に移動方向へ往復動される。記録ヘッド42は、キャリッジ44の下面として露出されている。記録ヘッド42の下面には、微細なインク滴を吐出するための複数のノズルが形成されている。記録ヘッド42内において、ノズルより上流側に圧電素子やキャビティが形成されている。この圧電素子は所定の電圧が印加されることにより変形し、キャビティの容積を縮小する。このキャビティの容量の変化によって、キャビティ内のインクがノズルからインク滴として吐出される。
プラテン43は、キャリッジ44の下側において、記録ヘッド42と所定の間隙を形成して配置されている。つまり、記録ヘッド42とプラテン43とは、上下方向に対向されている。記録ヘッド42からプラテン43の上面までの間隙はヘッドギャップとも称され、この間隙を、記録ヘッド42から吐出されたインク滴がプラテン43へ向かって移動する。プラテン43は、画像記録されるシートを下方から支持する。つまり、プラテン43の上面に搬送されて支持されているシートに対して、記録ヘッド42から選択的にインク滴が吐出され、そのインク滴がシートに着弾して画像が形成される。
図3に示されるように、第1搬送路23には、記録部24へシートを搬送する搬送ローラ54と、記録部24からシートを排出する排紙ローラ56とが設けられている。また、同図には現れていないが、搬送ローラ54の下側には、搬送ローラ54に圧接するピンチローラが設けられており、排紙ローラ56の上側には、排紙ローラ56に圧接する拍車が設けられている。搬送ローラ54及び排紙ローラ56は、不図示のモータから駆動伝達されて回転される。搬送ローラ54及び排紙ローラ56の駆動は同期されており、画像記録の際には所定の回転角度で間欠して駆動され、画像記録の前後においては連続駆動される。搬送ローラ54及び排紙ローラ56の回転が間欠されている間に、前述されたようにキャリッジ44が往復動されて、記録ヘッド42からインク滴が選択的に吐出される。なお、記録部24の記録方式はインクジェット記録方式に限定されるものではなく、例えば電子写真方式であってもよい。
[経路切換部41]
図3及び図10に示されるように、経路切換部41は、第1搬送路23における分岐位置40に設けられている。この経路切換部41が本発明における搬送部に相当する。経路切換部41は、スイッチバックローラ50、ピンチローラ51、及び補助ローラ52を有する。ピンチローラ51及び補助ローラ52は、フレーム48に取り付けられている。フレーム48は、複合機10の幅方向102を長手方向とする長尺部材である。
フレーム48には、複数のピンチローラ51及び補助ローラ52が、その長手方向(幅方向102)に所定間隔で配置されている。各ピンチローラ51及び補助ローラ52は、フレーム48の長手方向(幅方向102)を軸方向として回転自在である。ピンチローラ51及び補助ローラ52は、シートの記録面に当接するので、拍車形状に形成されている。補助ローラ52は、ピンチローラ51よりも第1搬送向き107の上流側に配置されている。各ピンチローラ51は、スイッチバックローラ50に対して接離可能に支持されており、不図示のコイルバネによってスイッチバックローラ50へ向かって付勢されている。したがって、スイッチバックローラ50とピンチローラ51との間にシートが進入すると、ピンチローラ52は、コイルバネの付勢力に抗してスイッチバックローラ50から離れる方向へ移動して、シートをスイッチバックローラ50に圧接させるようにして、そのシートをスイッチバックローラ50との間に挟み込む。
スイッチバックローラ50は、不図示のモータを駆動源として正転及び逆転の双方向へ回転される。図には示されていないが、スイッチバックローラ50は、ギヤやベルトなどにより構成される駆動伝達機構を介してモータと連結されている。
前述されたフレーム48は、スイッチバックローラ50の軸53を中心として、ピンチローラ51及び補助ローラ52と共に回転方向108へ回動可能である。フレーム48の回動は、モータからの駆動伝達によって実現される。フレーム48は、スイッチバックローラ50が正転(図3における時計周り方向の回転)されるときに、ピンチローラ51及び補助ローラ52を第1搬送向き107に沿った方向へ並列させる。したがって、記録部24を通過したシートは、第1搬送向き107に沿って排紙トレイ21へ向かって搬送される。
他方、フレーム48は、スイッチバックローラ50が逆転(図3における反時計周り方向の回転)されるときに、ピンチローラ51及び補助ローラ52を第2搬送向き108に沿った方向へ並列させる。したがって、排紙トレイ21側から記録部24へ向かって第1搬送向き107と逆向きへ搬送されるシートは、その端部が補助ローラ52により下方へ押さえつけられて、分岐位置40から第2搬送路17へ進入する。
図10に示されるように、スイッチバックローラ50は、第2搬送路17において下側のガイド面を構成するフレーム58に回転可能に支持されている。このフレーム58は、装置奥側部分における軸88を中心として、装置手前側部分が下側へ回動可能に構成されている。フレーム58は、回動可能なフックに係合されて、スイッチバックローラ50をピンチローラ51と圧接させる位置に維持される。この状態において、フレーム58の一部が第2搬送路17のガイド面を構成する。前述されたフックとの係合が解除されることによって、フレーム58が回動自在となって、同図に示されるように、その自重によりフレーム58が下側へ回動される。フレーム58が下側へ回動されることによって、スイッチバックローラ50がピンチローラ51から離れるとともに、第2搬送路17の一部が開放される。つまり、装置手前側から第2搬送路17にアクセス可能となる。
[シート搬送装置]
プリンタ部11は、シート搬送装置を備えている。このシート搬送装置は、主として、給送機構16、給紙トレイ20及び支持部材85に大別される。以下、これらの詳細な構成が説明される。
[給送機構16]
図3に示されるように、給紙トレイ20の上側に給送機構16が配設されている。給送機構16は、給紙ローラ25及びアーム26を有する。給紙ローラ25が、本発明における回転体に相当する。
給紙ローラ25は、アーム26の先端側に回転可能に支持されている。給紙ローラ25は、モータから駆動伝達されて回転される。給紙ローラ25が給紙トレイ20上のシートに当接して回転することにより、給紙トレイ20から第1搬送路23へシートが給送される。各図には現れていないが、アーム26の先端を挟み込むようにして、一対の給紙ローラ25が幅方向102に並列されている。
プリンタ部11のフレームには軸28が設けられている。軸28は、プリンタ部11の幅方向102に沿って延出されている。この軸28にアーム26が回動可能に支持されている。このアーム26の回動によって、給紙ローラ25が給紙トレイ20に対して接離する方向へ移動される。アーム26は、自重やバネ付勢によって、給紙ローラ25が給紙トレイ20へ近づく方向へ回動されている。後述されるように、給紙トレイ20が引き出される際に、給紙トレイ20に形成されたガイド面66(図4参照)によって、アーム26が上側へ回動されて、給紙ローラ25が給紙トレイ20から離される。
[給紙トレイ20]
図4及び図5に示されるように、給紙トレイ20は、上側が開口された矩形の箱形状である。この箱形状における底板61が、シートが載置される載置面を構成する。底板61には、複数枚のシートが積層状態で載置される。給紙トレイ20の大きさは、プリンタ部11において記録可能な最大サイズのシートに合わせて設定されている。
給紙トレイ20において、給紙向き104の奥側には、傾斜ガイド板62が設けられている。傾斜ガイド板62は、その上端側が給紙向き104へ傾斜されている。傾斜ガイド板62には、分離爪63(図8参照)が設けられている。分離爪63は、傾斜ガイド板62における装置幅方向102の中央に配置されている。分離爪63は、給紙向き104に沿って連続する複数の爪であり、傾斜ガイド板62から給紙トレイ20の内部空間側へ向かって突出されている。仮に複数枚のシートが重なった状態で給紙トレイ20から給送されても、分離爪63によってシートの束の先端が捌かれて、給紙ローラ25と接触する最も上側のシートのみが給紙トレイ20から給送される。
給紙トレイ20の側壁64,65のうち、一方の側壁64の上端にはガイド面66が形成されている。このガイド面66は、前述されたアーム26に対応する位置に設けられている。後述されるように、給紙トレイ20が複合機10に対して挿抜される過程において、ガイド面66によってアーム26が回動される。ガイド面66のうちV字形状に凹欠された部分において、アーム26は、給紙ローラ25を底板61に接触させるまで下側へ回動可能となる。ガイド面66のうち、V字形状に凹欠された部分より傾斜ガイド板62側は、V字形状の部分より高い水平面をなしている。この水平面によって、アーム26は、給紙ローラ25を傾斜ガイド板62より上側へ持ち上げるような回動位置に支持される。
図4に示されるように、給紙トレイ20の上側の開口には、その開口の一部を覆うようにして、排紙トレイ21が配設されている。排紙トレイ21は、軸線109を中心として、装置正面側の端22が上側へ持ち上げられるようにして、給紙トレイ20に対して回動可能である。排紙トレイ21が上側へ持ち上げられることにより、給紙トレイ20の開口のうち装置手前側が開放されるので、その開放された開口からシートが給紙トレイ20内へ挿入される。
排紙トレイ21における装置奥側の端27には、押さえ部材30が設けられている。押さえ部材30は、給紙トレイ20にセットされたシートを上側から押さえる。また、押さえ部材30は、前述された第2搬送路17と連続してシートを給紙トレイ20へ案内する。押さえ部材30の上面31が、第2搬送路17に沿って搬送されるシートを案内する案内面として機能する。
押さえ部材30は、排紙トレイ21の端27に回動可能に連結されている。図6に示されるように、押さえ部材30は、幅方向102の中央部分が両端部分より長く延出されており、図4に示されるように、その中央部分の先端32は、後述される摩擦部材78,79付近まで延出されている。
図6に示されるように、押さえ部材30の先端32の中央には、切欠き33が形成されている。図4に示されるように、この切欠き33を、後述されるアクチュエータ82が挿通される。また、この切欠き33の両側には、ローラ80,81が設けられている。このローラ80,81は、押さえ部材30の先端32側に形成された貫通孔に配置されており、そのローラ面が、先端32側において押さえ部材30の裏面側(上面31と反対側の面側)へ突出されている。
図6に示されるように、押さえ部材30の両端には、軸34,35が設けられている。この軸34,35が排紙トレイ21の端27側に軸支されることによって、軸線110を中心として、先端32が給紙トレイ20の底板61と接離するように回動する。
押さえ部材30の両端には、ネジリコイルバネ70及び可動バネ座71,72(図8等参照)が設けられる凹欠部36,37が形成されている。凹欠部36,37は、押さえ部材30の上面31に対して、ほぼ直交する方向へ連続する空間である。凹欠部36に、ネジリコイルバネ70及び可動バネ座71が配設される。同様に、凹欠部37に、ネジリコイルバネ及び可動バネ座72が配設されるが、各図においては、凹欠部37に配設されるネジリコイルバネが現れていない。ネジリコイルバネ70が本発明における第1付勢部材に相当し、可動バネ座71,72が、本発明における受け部材に相当する。
凹欠部36,37は、幅方向102に対して対称な形状をなすものであるから、以下、凹欠部36を例に詳細な構造が説明される。凹欠部36には、軸34と同一軸線上となる支軸38が設けられている。支軸38は、凹欠部36の両側壁に対向されて突設されている。この支軸38によって、後述される可動バネ座71が回転可能に支持される。また、支軸38には、ネジリコイルバネ70のコイル部分が外嵌される。凹欠部36には、幅方向102を長手方向として両側壁に架設された支持壁39が設けられている。この支持壁39に、一部が凹欠された係合部60が形成されている。この係合部60に、ネジリコイルバネ70の2つのアームのうち一方のアームが係合される。つまり、係合部60がバネ座として機能する。また、凹欠部36には、幅方向102に延びて上面31とほぼ同一面をなす当接壁59が形成されている。この当接壁59によって、可動バネ座71の回動範囲が制限される。
凹欠部37については詳細な説明が省略されるが、凹欠部36の支軸38、支持壁39、当接壁59及び係合部60とそれぞれ同様の支軸67、支持壁68、当接壁69及び係合部49が設けられている。
可動バネ座71,72は、幅方向102に対して対称な形状をなすものであるから、以下、可動バネ座71を例に詳細な構造が説明される。図7に示されるように、可動バネ座71は、本体部分73と当接部分74とに大別される。本体部分73は、下側が開口された概ね直方体形状の外形をなしている。本体部分73には、前述された凹欠部36の支軸38が挿通される軸孔75が形成されている。軸孔75に支軸38が挿通されることによって、凹欠部36に可動バネ座71が組み付けられ、かつ凹欠部36において可動バネ座71が支軸38を中心として回動可能となる。
本体部分73の内部空間には、凹欠部36に組み付けられたときに幅方向102が長手方向となる壁76が設けられている。この壁76に、一部が凹欠された係合部77が形成されている。この係合部77に、ネジリコイルバネ70の2つのアームのうち他方のアームが係合される。つまり、係合部77がバネ座として機能する。
当接部分74は、本体部分73の回動先端から延出されて、凹欠部36に組み付けられたときに上面31から突出する山形の箱形状をなしている。当接部分74は、凹欠部36のうち、当接壁59より先端32側において上面31から突出される。
図8に示されるように、凹欠部36に可動バネ座71が組み付けられ、コイルバネ70の2つのアームが、凹欠部36の係合部60と可動バネ座71の係合部77とにそれぞれ係合されることによって、コイルバネ70による付勢力が、押さえ部材30及び可動バネ座71に作用する。これにより、可動バネ座71は、その本体部分73が当接壁59と当接するまで回動される。これにより、当接部分74が上面31から最大に突出する。この可動バネ座71の回動位置が、本発明における第4位置に相当する。
コイルバネ70の付勢力は、可動バネ座71が他の部材と当接していない状態では、押さえ部材30の回動に対して作用しないが、可動バネ座71の当接部分74が他の部材と当接して位置が固定されることによって、押さえ部材30が上側へ回動することに対して反力となる。換言すれば、コイルバネ70は、押さえ部材30を給紙トレイ20の底板61へ近づく方向へ弾性付勢することとなる。また、可動バネ座71の当接部分74が、上面31側へ相対的に押し戻されるように回動されると、ネジリコイルバネ70の付勢力が増大される。後述されるように、支持部材85と当接することによって可動バネ座71が上面31側へ相対的に押し戻されてネジリコイルバネ70の付勢力が増大される位置が、本発明における第3位置に相当する。
押さえ部材30が給紙トレイ20の底面61側へ回動すると、その先端32側に設けられたローラ80,81が給紙トレイ20に載置されたシートと当接する。前述されたように、ネジリコイルバネ70によって押さえ部材30が付勢されると、給紙トレイ20に載置されたシート15は、押さえ部材30から押圧力F2(図9参照)を受ける。この押圧力F2は、シートを介してアクチュエータ82に伝達される。なお、言うまでもないが、給紙トレイ20にシートが載置されていなければ、押圧力F2は、給紙トレイ20の底板61に作用する。
図4及び図5に示されるように、給紙トレイ20の底板61には、摩擦部材78,79が設けられている。摩擦部材78,79は、給紙トレイ20の幅方向102のほぼ中央に、幅方向102に並べられて配置されている。摩擦部材78,79の配置は、前述された給紙ローラ25に対応されている。摩擦部材78,79は、例えば、コルクやゴム等のシートに対して高い摩擦が生じる素材からなる薄板形状のものである。給紙ローラ25が底板61に接触するまでアーム26が下側へ回動されると、給紙ローラ25は、対応する各摩擦部材78,79とそれぞれ接触する。各摩擦部材78,79の長手方向の長さは、少なくとも給紙ローラ25の軸方向の長さ以上となっている。
図4及び図5に示されるように、底板61において摩擦部材78,79の間には、アクチュエータ82が設けられている。アクチュエータ82は、給紙ローラ25を摩擦部材78,79から離間させるべく、アーム26を上側へ回動させるものである。このアクチュエータ82が、本発明における可動部材に相当する。
図4及び図5に示されるように、アクチュエータ82は、給紙トレイ20の底板61に設けられて、底板61から上向きへ突出されている。各図には詳細に現れていないが、底板61における摩擦部材78,79の間には、アクチュエータ82の形状に合致した凹陥部が形成されており、その凹陥部にアクチュエータ82が嵌め込まれている。この凹陥部は、底板61の上面であるシートの載置面に対してアクチュエータ82を埋没させることが可能な深さである。したがって、アクチュエータ82は、底板61に対して出没可能である。アクチュエータ82が底板61から突出する位置が、本発明における第5位置に相当する。アクチュエータ82が底板61に埋没する位置が、本発明における第6位置に相当する。アクチュエータ82が底板61から突出することによって、アクチュエータ82によってアーム26が上側へ回動されて、給紙ローラ25が摩擦部材78,79から離間される。
各図には詳細に現れていないが、前述された底板61の凹陥部にはコイルバネが配設されており、そのコイルバネに付勢されて、アクチュエータ82が底板61から突出されている。したがって、アクチュエータ82は、外力が負荷されない状態においては、底板61から突出された位置に維持される。このコイルバネの付勢力は、アーム26を上側へ回動させるに十分な力である。このコイルバネが、本発明における第2付勢部材に相当する。
図4に示されるように、排紙トレイ21における端27側には、幅方向102に隔てられて一対のリブ83,84が設けられている。このリブ83,84は、排紙トレイ21の上面側から上向きに突出されており、給紙向き104に沿った方向において山形をなしている。このリブ83,84は、後述されるように、給紙トレイ20のセットに伴って、スイッチバックローラ50を支持するフレーム58を上側へ回動させるに必要な高さである。
図9に示されるように、複合機10の開口13には支持部材85が設けられている。この支持部材85は、可動バネ座71,72に対応して、幅方向102に一対が設けられている。支持部材85は、給紙トレイ20の挿抜方向111に沿って延びる支持面86と、支持面86から斜め上方へ延びるガイド面87とを有する。支持面86及びガイド面87は、可動バネ材71,72に対向して下側を向く面であり、支持面86を装置奥側として挿抜方向111に沿って連続した面をなしている。支持面86及びガイド面87は、給紙トレイ20の挿抜における所定の位置で可動バネ座71,72が当接する。
[給紙トレイ20の挿抜に伴う動作]
以下、給紙トレイ20の挿抜に伴う動作が説明される。給紙トレイ20は、複合機10の開口13に対して装置手前側に引き出されることによって、複合機10から取り外される。また、開口13に対して装置奥側へ押し込まれることによって、複合機10に取り付けられる。このような給紙トレイ20の取り外し及び取り付けに際して、給紙トレイ20が開口13に対して挿抜される方向が、各図において挿抜方向111として示されている。給紙トレイ20は、例えば、シートを補充する目的や、プリンタ部11におけるジャムを処理する目的のために、複合機10から取り外される。
例えば、第2搬送路17においてジャムが生じたときには、複合機10は、給紙トレイ20が取り外され、開口13を通じてフレーム58にアクセス可能な状態にされる。そして、図10に示されるように、フレーム58が下側へ回動されることによって、スイッチバックローラ50がピンチローラ51から離間されると共に第2搬送路17の一部が開放される。したがって、開口13を通じて第2搬送路17にアクセス可能となって、第2搬送路17において詰まったシートが取り除かれる。
前述されたようにしてジャム処理がされた後、図10〜図12に示されるように、給紙トレイ20が複合機10に装着される。図10に示されるように、給紙トレイ20が装着される前において、下側へ回動されたフレーム58は、その状態で放置されていてもよい。
図11に示されるように、開口13に対して給紙トレイ20がある程度挿入されると、排紙トレイ21から突出するリブ83,84がフレーム58の下面に当接する。そして、給紙トレイ20が更に挿入されると、リブ83,84の形状に沿って、リブ83,84がフレーム58の下側へ潜り込むと共に、リブ83,84によってフレーム58が上側へ持ち上げられる。このリブ83,84による持ち上げによって、フレーム58は、スイッチバックローラ50をピンチローラ51に接触させる方向へ回動される。リブ83,84の山形形状における頂点とフレーム58とが接触した状態において、フレーム58は、フックと係合するに十分な位置まで上側へ回動される。これにより、フレーム58は、フックに係合されて、リブ83,84が離れたとしても再び下側へ回動することはない。そして、図12に示されるように、開口13の最奥部まで給紙トレイ20が挿入されることによって、給紙トレイ20の装着が完了する。
また、図10に示されるように、給紙トレイ20が装着される前においては、給紙トレイ20の可動バネ座71,72は、開口13内の支持部材85と当接していない。したがって、図8に示されるように、可動バネ座71,72は、ネジリコイルバネ70の付勢力によって可動バネ座71,72は、押さえ部材30の上面31から最大限突出された状態にある。図10に示される給紙トレイ20の位置が、本発明における第2位置に相当する。
前述されたように、可動バネ座71,72が他の部材と当接していなければ、押さえ部材30が回動されると、押さえ部材30とともに可動バネ座71,72も回動する。つまり、押さえ部材30の回動位置に拘わらず、可動バネ座71、72は、押さえ部材30の上面31から最大限突出された位置に保持される。したがって、給紙トレイ20にシートを装填する際には、押さえ部材30の自重のみがシートの装填に対して負荷となり、ネジリコイルバネ70による付勢力は負荷とならない。
また、前述されたように、給紙トレイ20の底面31からはアクチュエータ82が突出されているが、給紙トレイ20に装填されるシートに対しては、押さえ部材30の自重のみが負荷となり、ネジリコイルバネ70による付勢力は負荷とならないので、給紙トレイ20に装填されるシートは、押さえ部材30を底面31から離間させるように上側へ持ち上げながら、その先端がアクチュエータ82を乗り越えて傾斜ガイド板62へ至る。
図11に示されるように、開口13に対して給紙トレイ20がある程度挿入されると、給紙トレイ20の可動バネ座71、72が支持部材85のガイド面87と当接する。そして、図12に示されるように、給紙トレイ20が複合機10に装着されるまで挿入されると、可動バネ座71,72は、支持部材85のガイド面87から支持面86へ移動して、支持面86と当接する。これにより、押さえ部材30が底板61から離れる向きへ回動すると、ネジリコイルバネ70の付勢力が押さえ部材30に作用して、押さえ部材30は底板61へ近づく向きへ付勢される。
一方、図9に示されるように、給紙トレイ20に装填されたシート15の厚みによって、押さえ部材30は、底板61から離れる向きへ回動されている。前述されたように、可動バネ座71,72は支持面86と当接しているので、押さえ部材30が底板61から離れる向きへ回動されていることによって、可動バネ座71,72は、相対的に、押さえ部材30の上面31側へ戻されるように押し込まれる。これにより、ネジリコイルバネ70の付勢力が増す。つまり、給紙トレイ20に載置されたシートの束の厚みに応じて、ネジリコイルバネ70の付勢力が押さえ部材30に作用して、押さえ部材30が底板61側へ弾性付勢される。この押さえ部材30によって、給紙トレイ20に載置されたシートの歪みなどが矯正される。
給紙トレイ20が複合機10に装着されると、アーム26が下側へ回動可能な状態となって、給紙ローラ25が、給紙トレイ20における最も上側のシートに当接する。これにより、シートには、給紙ローラ25やアーム26などの自重による力F1(図9参照)が作用する。さらに、前述されたように、ネジリコイルバネ70によって付勢された押さえ部30によって、シートには底板61へ押し付けられる押圧力F2が作用する。
前述されたように、給紙トレイ20の底面61に設けられたアクチュエータ82は、コイルバネに付勢されて底面61から上向きへ突出されている。このコイルバネによる付勢力F3は、前述された力F1及び押圧力F2の合算値よりも小さく(F3<(F1+F2))、かつ、力F1より大きい(F3>F1)。したがって、シートが載置された給紙トレイ20が複合機10に装着されると、アクチュエータ82は、コイルバネの付勢力に抗して底板61に対して没入される。
給紙トレイ20にシートがすべて給送されるなどして、給紙トレイ20からシートが無くなると、押さえ部材30の先端が底板61に当接する。アクチュエータ82は、押さえ部材30の切欠き33を挿通した状態となるので、アクチュエータ82には、前述された押圧力F2が作用しない。そうすると、アクチュエータ82は、コイルバネに付勢されて底板61から突出される。このアクチュエータ82は、アーム26に当接してアーム26を押し上げるように回動させる。これにより、アーム26の回動に伴って、給紙ローラ25が底面61及び摩擦部材78,79から離間される。したがって、給紙トレイ20からシートがすべて搬送された直後に、給紙ローラ25が摩擦部材78,79と接触しながら回転されることによって、異音が発生したり、モータに過剰な負荷が付与されることが防止される。
両面画像記録においても、前述と同様にして、給紙トレイ20からシートがすべて搬送された直後に、アクチュエータ82によって給紙ローラ25が摩擦部材78,79から離間されるので、第2搬送路17を搬送されるシート15が、押さえ部材30の上面31から給紙トレイ20へ戻されたときに摩擦部材78,79に接触しない。したがって、シート15の先端が給紙ローラ25の下側へ容易に潜り込み、円滑なシートの搬送が実現される。第2搬送路17から給紙トレイ20へ戻されたシート15が給紙ローラ25と接触するときに、そのシート15を介して前述された力F1がアクチュエータ82に加わるが、コイルバネの付勢力F3は力F1より大きいので、アクチュエータ82は、給紙ローラ25を摩擦部材78,79から離間した状態に維持する。
[本実施形態による作用効果]
前述されたように、給紙トレイ20が複合機10から取り外されると、可動バネ座71,72が支持部材85から離間されるので、押さえ部材30の姿勢に拘わらず、可動バネ座71,72が上面31から最大限に突出した位置に保持される。したがって、給紙トレイ20に装填されるシートに対して、ネジリコイルバネ70による付勢力が負荷とならない。一方、給紙トレイ20が複合機10に装着されると、支持部材85が可動バネ座71,72と当接し、ネジリコイルバネ70によって、押さえ部材30が給紙トレイ20の底面61側へ付勢される。これにより、押さえ部材30を有する給紙トレイ20において、給紙トレイ20の着脱操作に連動して、シートが装填される際の押さえ部材30による負荷が軽減される。
また、前述されたアクチュエータ82が給紙トレイ20に設けられていても、給紙トレイ20に装填されるシートに対しては、押さえ部材30の自重のみが負荷となるので、装填されるシートは、押さえ部材30を底面61から離間するように姿勢変化させながら、アクチュエータ82を乗り越えて給紙トレイ20に装填される。
なお、本実施形態では、給紙トレイ20が複合機10から完全に取り外される態様が説明されたが、本発明におけるシートトレイは必ずしもシート搬送装置に対して完全に取り外されるものでなくともよい。したがって、例えば、シートを補充可能な程度に、給紙トレイ20が複合機10から引き出し可能な構成として、本発明が実現されてもよい。
11・・・プリンタ部(画像記録装置)
16・・・給送機構
20・・・給紙トレイ(シートトレイ)
24・・・記録部
25・・・給紙ローラ(回転体)
30・・・押さえ部材
41・・・経路切換部(搬送部)
61・・・底面(載置面)
70・・・ネジリコイルバネ(第1付勢部材)
71,72・・・可動バネ座(受け部材)
78,79・・・摩擦部材
82・・・アクチュエータ(可動部材)
85・・・支持部材

Claims (6)

  1. 装置本体と、
    シートが載置される載置面を有し、上記装置本体に装着された第1位置、及び上記装置本体から引き出されて載置面へシートを補充可能な第2位置にスライドされるシートトレイと、
    第1位置にされた上記シートトレイの載置面に載置されたシートを、搬送路へ給送する給送機構と、
    上記載置面に当接する姿勢及び上記載置面から離間する姿勢に回動可能に上記シートトレイに設けられており、上記載置面または上記載置面に載置されたシートと当接する押さえ部材と、
    上記押さえ部材の回動軸線周りに回動可能に上記押さえ部材に設けられており、上記押さえ部材が上記載置面または上記載置面に載置されたシートに押圧される向きとは反対向きへ上記押さえ部材に対して第4位置まで回動可能であって、当該第4位置において上記押さえ部材の一部に当接して回動が制止される受け部材と、
    上記押さえ部材に設けられており、上記押さえ部材に対して上記受け部材を上記第4位置側へ付勢する第1付勢部材と、
    上記装置本体に設けられており、上記シートトレイが第1位置にあるときに、上記受け部材の回動方向のうち、上記第1付勢部材が上記押さえ部材に対して上記受け部材を付勢する向き側において上記受け部材と当接する位置に配置され、上記シートトレイが第1位置から第2位置へ引き出されることによって上記受け部材と離間する支持部材と、を具備するシート搬送装置。
  2. 上記シートトレイの載置面において、上記押さえ部材よりシートの給送向きの下流側に設けられて、当該載置面から突出する第5位置と当該第5位置から当該載置面側へ退避する第6位置に姿勢変化する可動部材と、
    上記可動部材を上記第5位置側へ付勢する第2付勢部材と、を更に具備する請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 上記給送機構は、上記シートトレイの載置面に対して接離する回転体を有し、
    上記可動部材は、上記シートトレイに載置されたシートによって上記第2付勢部材の付勢力に抗して第6位置に保持され、かつ第5位置において上記回転体を上記載置面から離間させるものである請求項2に記載のシート搬送装置。
  4. 上記載置面において上記回転体に対応する位置に配置されて、シートに対して摺動摩擦を発生させる摩擦部材をさらに具備する請求項3に記載のシート搬送装置。
  5. 上記押さえ部材は、上記シートトレイがスライドされる方向と直交する方向を軸線としてシートが給送される向きへ上記摩擦部材より上流側まで延出され、その延出端が上記シートトレイの載置面と接離するように回動可能なものである請求項4に記載のシート搬送装置。
  6. 請求項5に記載のシート搬送装置と、
    上記シート搬送装置から給送されたシートに画像を記録する記録部と、
    上記記録部によって片面に画像が記録されたシートを、上記記録部の下流側において上記シートトレイの載置面へ向かって搬送する搬送部と、を具備し、
    上記押さえ部材は、上記搬送部によって搬送されるシートを上記シートトレイの載置面へ案内する案内面を有する画像記録装置。
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