JP6209961B2 - 車両用ルーフの開口構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ルーフの開口構造に関する。
従来から、開口部が設けられた車両用ルーフにおいて、該開口部の剛性低下を抑制する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1は、サンルーフユニットの基枠体をルーフの開口部に取り付けたルーフ骨格構造を開示している。
特開2012−40999号公報
上記ルーフ骨格構造は、補強部材としての基枠体を開口部に設置することにより該開口部の剛性を向上させているが、補剛効率が低いために車両重量が増加するという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ルーフの開口部を効率的に補剛して、補強部材の設置による車両重量の増加を抑制することにある。
本発明の一態様は、ルーフパネルに形成されたビード部の開断面と、ルーフパネルの開口の周縁部に沿って延設された補強部材の閉断面とを連結した車両用ルーフの開口構造である。
上記開口構造によれば、ビード部の開断面と補強部材の閉断面とが連結されているので、ビード部に入力された荷重(ルーフの変形荷重)が効率よく補強部材に伝達される。これにより、ルーフの開口部を効率的に補剛することができ、補強部材の設置による車両重量の増加を抑制することができる。
図1は、本発明の実施形態にかかる車両用ルーフの開口構造を備えた車両の平面図である。 図2は、図1のルーフの分解斜視図である。 図3は、図2のIII部の拡大図であり、(a)は、(b)のIIIa−IIIa線に沿った凸ビードの断面図、(b)は、凸ビードの端部の平面図である。 図4は、枠部材を示す図であり、(a)は、枠部材の斜視図、(b)は、上側枠部材の斜視図、(c)は、下側枠部材の斜視図である。 図5は、枠部材とルーフパネルとサンルーフガラスとの位置関係を示す図であり、図1のV−V線に沿った断面図である。 図6は、上側枠部材及び下側枠部材の形状を示す図であり、(a)は、図4(b)のVIa−VIa線に沿った断面図、(b)は、図4(c)のVIb−VIb線に沿った断面図である。 図7は、枠部材のビード結合部の形状を示す図であり、(a)は、(b)のVIIa−VIIa線に沿った断面図、(b)は、ビード結合部の平面図である。 図8は、ルーフパネルの開口の周縁部に取り付けた枠部材を示す斜視図である。 図9は、枠部材のビード結合部と凸ビードとの位置関係を示す斜視図である。 図10は、図9のX−X線に沿った断面図である。 図11は、凸ビードと枠部材の左辺部との位置関係を示す図である。
本発明の実施形態にかかる車両用ルーフの開口構造について、図1乃至図11を参照して説明する。本実施形態は、本発明をワンボックスカー、バン、ワゴン、キャブオーバー、セミキャブオーバーなど箱型の車両に適用した例である。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。また、以下の説明において、車両前後方向前側を単に「前側」、車両前後方向後側を単に「後側」、車両左側を単に「左側」、車両右側を単に「右側」と称することもある。
本実施形態にかかる開口構造は、図1,2に示すように、車両のルーフ1を構成するルーフパネル3と、ルーフパネル3に取り付けられた閉断面構造の枠部材(補強部材)5と、を備えている。ルーフパネル3の車幅方向両側端縁は、それぞれ左右のルーフサイドレール7に接合されている。ルーフパネル3の中央部には、平面視において略矩形状の開口9(以下、パネル開口9と称する)が設けられており、このパネル開口9の周縁部に、枠部材5が取り付けられている。
ルーフパネル3には、図1,2に示すように、車両前後方向(以下、ビード延在方向ともいう)に略直線状に延在する開断面構造の凸ビード(ビード部)11が複数形成されている。本実施形態では、6本の凸ビード11A,11B,11C,11D,11E,11Fが、互いの間に所定の間隔を設けつつ車両左側から車両右側に向かう方向にこの順で並列している。なお、本明細書では、これら6本の凸ビードを凸ビード11と総称する。ルーフパネル3の下面には、車幅方向に延在するルーフボウ13が複数箇所(本実施形態では、3箇所)に取り付けられている。各ルーフボウ13の左右両端部は、それぞれ左右のルーフサイドレール7に連結されている。
各凸ビード11は、図3(a)に示すように、ビード延在方向に垂直な断面において、下方に向けて開口する略ハット形状の開断面を有している。具体的には、各凸ビード11は、各々下端がルーフ上面壁3aに連結された左右の傾斜壁11a,11bと、ルーフ上面壁3aと略平行に延在して左右の傾斜壁11a,11bの上端同士を連結するビード上面壁11cとを備えている。左傾斜壁11aは、ビード上面壁11cの左側端から左下方に向けて傾斜して延在しており、右傾斜壁11bは、ビード上面壁11cの右側端から右下方に向けて傾斜して延在している。
左傾斜壁11aは、ビード延在方向に垂直な断面において、左上に凸となるように滑らかに湾曲した左上側曲面部11auと、右下に凸となるように滑らかに湾曲した左下側曲面部11alとからなる。左上側曲面部11auの上端(右端)は、ビード上面壁11cの左端に滑らかに接続されており、左下側曲面部11alの下端(左端)は、ルーフ上面壁3aの右端に滑らかに接続されている。
また、右傾斜壁11bは、ビード延在方向に垂直な断面において、右上に凸となるように滑らかに湾曲した右上側曲面部11buと、左下に凸となるように滑らかに湾曲した右下側曲面部11blとからなる。右上側曲面部11buの上端(左端)は、ビード上面壁11cの右端に滑らかに接続されており、右下側曲面部11blの下端(右端)は、ルーフ上面壁3aの左端に滑らかに接続されている。
ここで、ビード延在方向に垂直な断面(図3(a))において、凸ビード11を構成する各壁部11a(11au,11al),11b(11bu,11bl),11cの曲率に着目すると、それらの曲率は、各壁部同士の接続点P1〜P6を境に大きく変化している。例えば、ルーフ上面壁3aと左傾斜壁11aの左下側曲面部11alとの接続点P1では、ルーフ上面壁3aで略ゼロであった曲率が、接続点P1を境に、左下側曲面部11alで正の曲率になる。なお、本明細書では、ビード延在方向に垂直な断面において、下向きに凸になる曲率を正の曲率とする。また、左下側曲面部11alと左上側曲面部11auとの接続点P2においても、左下側曲面部11alで正の値であった曲率が、接続点P2を境に、左上側曲面部11auで負の曲率になる。さらに、左上側曲面部11auとビード上面壁11cとの接続点P3においても、左上側曲面部11auで負の値であった曲率が、接続点P3を境に、ビード上面壁11cで略ゼロの曲率になる。同様に、ルーフ上面壁3aと右傾斜壁11bの右下側曲面部11blとの接続点P6、右下側曲面部11blと右上側曲面部11buとの接続点P5、及び、右上側曲面部11buとビード上面壁11cとの接続点P4においても大きく曲率が変化している。
上記の各接続点P1〜P6は、ビード延在方向に連続して存在している。ここでは、図3(b)に示すように、連続する接続点P1によって形成される線を稜線L1と、連続する接続点P2によって形成される線を稜線L2と、連続する接続点P3によって形成される線を稜線L3と呼ぶ。また、連続する接続点P4によって形成される線を稜線L4と、連続する接続点P5によって形成される線を稜線L5と、連続する接続点P6によって形成される線を稜線L6と呼ぶ。各稜線L1〜L6は、互いに交わることなく、ビード延在方向に略平行に延在する。補剛部材としての凸ビード11の幅は、ビード延在方向に垂直な方向において互いに最も離れた位置にある2本の稜線によって規定される。すなわち、最も左側に位置する稜線L1と最も右側に位置する稜線L6とに挟まれた部分が凸ビード11に相当する。
また、図3(a)に示すように、凸ビード11において、左右の傾斜壁11a,11bの下端の稜線L1,L6の間に張られる仮想の面を凸ビード11の開口面SBとして規定する。そして、ビード延在方向に垂直な断面において、開口面SBと左右の傾斜壁11a,11bとビード上面壁11cとによって囲まれた領域(図3(a)の斜線部分)を、凸ビード11の「開断面OS」とする。また、開口面SBよりも上側において、左右の傾斜壁11a,11bとビード上面壁11cとによって左右及び上方の三方を囲まれた、車両前後方向に延びる空間領域を、凸ビード11の「開断面領域OR」とする。この凸ビード11の開断面領域ORは、いわば複数の稜線L1〜L6によって囲まれた領域である。
一般に、ルーフパネルのようなパネル材に上記稜線を設けることで、該稜線の延在方向におけるパネル材の剛性及び強度を増加させることができる。各凸ビード11には、図3に示すように、車両前後方向に連続して延在する複数の稜線L1〜L6が集合しているので、各凸ビード11は、それぞれルーフパネル3に車両前後方向の剛性及び強度を付与する強度部材として機能する。さらに開断面領域ORは、凸ビード11の形成に伴って形成されるものであるから、各開断面領域OR自体を、ルーフパネル3に剛性及び強度を付与する構成要素として捉えることもできる。
また、パネル開口9は、図2に示すように、前側周縁部9a、後側周縁部9b、左側周縁部9c及び右側周縁部9dによって4辺を囲まれている。前側周縁部9a及び後側周縁部9bは、それぞれパネル開口9の前側及び後側において車幅方向に直線状に延在している。左側周縁部9cは、前側及び後側周縁部9a,9bの左側端部を連結して車両前後方向に延在している。右側周縁部9dは、前側及び後側周縁部9a,9bの右側端部を連結して車両前後方向に延在している。
また、各凸ビード11は、図2,3(b)に示すように、パネル開口9により寸断されており、凸ビード11の各稜線L1〜L6及び開断面領域ORも、パネル開口9によって寸断されている。ここで寸断とは、長く連続して延在するものを途中で切断することを意味する。本実施形態では、特に、各凸ビード11を前後に分断することを指す。
具体的には、図1,2に示すように、凸ビード11Aは、前側凸ビード11Afと後側凸ビード11Arに、凸ビード11Bは、前側凸ビード11Bfと後側凸ビード11Brに、凸ビード11Cは、前側凸ビード11Cfと後側凸ビード11Crにそれぞれ分断される。同様に、凸ビード11Dは、前側凸ビード11Dfと後側凸ビード11Drに、凸ビード11Eは、前側凸ビード11Efと後側凸ビード11Erに、凸ビード11Fは、前側凸ビード11Ffと後側凸ビード11Frにそれぞれ分断される。前側及び後側凸ビード11Af〜11Ff,11Ar〜11Frは、それぞれパネル開口9を挟んで同一直線上に延在することとなる。
また、寸断された各凸ビード11は、図3(b)に示すように、それぞれパネル開口9の周縁まで連続して延在しており、凸ビード11の稜線L1〜L6や開断面領域ORも、パネル開口9の周縁まで連続して延在している。
枠部材5は、図4に示すように、平面視において略矩形環形状を有しており、その内周縁部によって略矩形状の開口5aを形成している。開口5aには、図2,5に示すように、サンルーフガラス15がはめ込まれており、サンルーフガラス15の外周縁部15aが枠部材5の内周縁部に接着剤17により固定されている。サンルーフガラス15と枠部材5との間には、シール材19が介在しており、車両外部からの雨水等の水の侵入を防止している。
枠部材5の開口5aは、緊急時に乗員が車外に脱出するための脱出口を兼ねている。そのため、サンルーフガラス15は、予め車内に備え付けられたハンマー等で破いたり、乗員が内側から力を加えることで車外側へ外れたりするように構成されている。
枠部材5は、図4(a)に示すように、パネル開口9の前側周縁部9aに沿って直線状に延在する前辺部5Aと、パネル開口9の後側周縁部9bに沿って直線状に延在する後辺部5Bと、パネル開口9の左側周縁部9cに沿って直線状に延在する左辺部5Cと、パネル開口9の右側周縁部9dに沿って直線状に延在する右辺部5Dと、を備えている。各辺部は、各々4分の1円弧形状を有する4つの角部によって滑らかに連結されている。具体的には、前辺部5Aと左辺部5Cとは、左前角部5ACによって連結されている。前辺部5Aと右辺部5Dとは、右前角部5ADによって連結されている。後辺部5Bと左辺部5Cとは、左後角部5BCによって連結されている。後辺部5Bと右辺部5Dとは、右後角部5BDによって連結されている。すなわち、枠部材5は、パネル開口9の周縁部に沿って連続して延在している。また、各辺部は、開口5aが脱出口として機能し得るように所定の長さを有している。
また、枠部材5は、図4(b)に示す上側枠部材51と、上側枠部材51に一体化された図4(c)に示す下側枠部材53と、枠部材5をルーフサイドレール7に連結するための連結片55とから構成されている。
上側枠部材51は、図6(a)に示すように、枠部材5の延在方向に垂直な断面において、ルーフパネル3に略平行に延在する枠上面壁51aと、枠上面壁51aの内側端に接続された開口周壁部51bと、開口周壁部51bの内側端から内方に向けて張り出す内側フランジ51cと、枠上面壁51aの外側端から下方に向けて延在する外側縦壁51dと、外側縦壁51dの下端から外方に向けて張り出す外側フランジ51eと、を備えている。また、開口周壁部51bは、下方に向けて開口する略コ字状の開断面を有しており、ルーフパネル3に略平行に延在する上壁51btと、上壁51btの内側端から下方に向けて延在して内側フランジ51cに接続される内側縦壁51biと、上壁51btの外側端から下方に向けて枠上面壁51aに接続される外側縦壁51boとを備えている。開口周壁部51bの枠上面壁51aからの突出高さは、枠部材5をルーフパネル3に取り付けた状態で、ルーフパネル3の上面(凸ビード11のビード上面壁11c)よりも高くなるように設定されている。
下側枠部材53は、図6(b)に示すように、枠部材5の延在方向に垂直な断面において、上方に向けて開口する略ハット形状の開断面を有している。具体的には、下側枠部材53は、ルーフパネル3に略平行に延在する枠下面壁53aと、枠下面壁53aの内側端から上方に向けて延在する内側縦壁53bと、枠下面壁53aの外側端から上方に向けて延在する外側縦壁53cと、内側縦壁53bの上端から内方に向けて張り出す内側フランジ53dと、外側縦壁53cの上端から外方に向けて張り出す外側フランジ53eとを備えている。
なお、下側枠部材53における右辺部5D及び左辺部5Cに相当する部位には、連結片55がそれぞれ2個ずつ設けられている。連結片55は、当該部位から車幅方向の外方に向けて延在し、その先端が左右のルーフサイドレール7に溶接により接合される。
上側枠部材51の内側フランジ51c及び外側フランジ51eは、下側枠部材53の内側フランジ53d及び外側フランジ53eにそれぞれ溶接により接合されている。これにより、上側枠部材51及び下側枠部材53が一体化され、枠部材5の延在方向に沿って連続して延在する閉断面が形成されている。ここで、枠部材5の延在方向に垂直な断面において、上側枠部材51及び下側枠部材53(外側及び内側フランジ51e,53e,51c,53cを除く部分)によって囲まれた領域(図5の斜線部分)を枠部材5の「閉断面CS」とする。また、上側枠部材51及び下側枠部材53(外側及び内側フランジ51e,53e,51c,53cを除く部分)に囲まれ、枠部材5の延在方向に沿って連続して延在する閉空間領域を、枠部材5の「閉断面領域CR」とする。
図4(a)及び(b)に示すように、枠部材5の前辺部5A、右前角部5AD及び左前角部5ACには、ルーフパネル3の前側凸ビード11Af〜11Ffにそれぞれ結合されるビード結合部57が複数設けられている。また、枠部材5の後辺部5B、右後角部5BD及び左後角部5BCにも、ルーフパネル3の後側凸ビード11Ar〜11Frにそれぞれ結合されるビード結合部57が複数設けられている。
各ビード結合部57は、枠部材5の凸ビード11に対応する位置において枠上面壁51aの上面から上方に突設され、凸ビード11に下方から嵌めこみ可能な形状を有している。ビード延在方向に垂直な断面(図7(a))において、各ビード結合部57は、下方に向けて開口する略ハット形状の開断面を有している。ビード結合部57の断面は、各々下端が枠上面壁51aに連結された左右の傾斜壁57a,57bと、枠上面壁51aと略平行に延在して左右の傾斜壁57a,57bの上端同士を連結された上面壁57cとを備えている。
また、各ビード結合部57は、図7(b)に示すように、凸ビード11と同様に、互いに交わることなくビード延在方向に略平行に延在する複数の稜線L51〜L56を有している。そのため、各ビード結合部57は、枠上面壁51aに対して稜線の延在方向に剛性及び強度を付与している。なお、最も左側に位置する稜線L51と最も右側に位置する稜線L56とに挟まれた部分がビード結合部57に相当する。
枠部材5は、図8,9に示すように、各ビード結合部57をルーフパネル3の凸ビード11に位置合わせした状態で、枠上面壁51aをパネル開口9の周縁部に下方から重ね合わせ、当該重ね合わせ部を所定箇所スポット溶接することで、ルーフパネル3に固定されている。図8の*印は、パネル開口9の周縁部における溶接箇所の例を示している。また、下側枠部材53の枠下面壁53aには、スポット溶接用の電極チップを下方から挿入するための挿入孔53a1が所定箇所に設けられている(図4(c)参照)。
各ビード結合部57は、ルーフパネル3下面の凸ビード11に対応する部位に形成された凹溝に嵌め込まれている。凸ビード11と枠部材5との結合部では、図10に示すように、ビード結合部57の左右の傾斜壁57a,57bの上面が、凸ビード11の左右の傾斜壁11a,11bの下面にそれぞれ接触または近接しており、ビード結合部57の上面壁57cの上面が、ビード上面壁11cの下面に接触または近接している。また、凸ビード11の各稜線L1〜L6は、ビード結合部57の各稜線L51〜L56にそれぞれ近接して配置されている。さらに、図10に斜線で示すように、凸ビード11の開断面領域ORの一部と枠部材5の閉断面領域CRの一部とが、空間的に重複している。そして、この重複領域を介して、凸ビード11の開断面OSと枠部材5の閉断面CSとが連結されている。すなわち、本実施形態では、補剛構造である開断面構造または閉断面構造が、前側凸ビード11Af〜11Ffの開断面領域ORから枠部材5の閉断面領域CRを経由して後側凸ビード11Ar〜11Frの開断面領域ORに至るまで、途切れることなく連続して存在することになる。
また、本実施形態では、図1,8,9に示すように、複数の凸ビード11のうち前側凸ビード11Af及び後側凸ビード11Arは、車幅方向において枠部材5の左辺部5Cと略同じ位置に配置されている。また、前側凸ビード11Ff及び後側凸ビード11Frは、車幅方向において枠部材5の右辺部5Dと略同じ位置に配置されている。すなわち、前側凸ビード11Af、後側凸ビード11Ar及び左辺部5Cは、車両前後方向に延びる同一の直線上に配置されている。また、前側凸ビード11Ff、後側凸ビード11Fr及び右辺部5Dは、車両前後方向に延びる同一の直線上に配置されている。
より詳細には、図11に示すように、前側凸ビード11Afの稜線L1の後方への延長線L1Eが、左辺部5Cの閉断面領域CRの車両前後方向に垂直な断面における幅(閉断面CSの幅)Wの範囲内に位置している。同様に、後側凸ビード11Arの稜線L1の前方への延長線L1Eが、左辺部5Cの閉断面領域CRの車両前後方向に垂直な断面における幅(閉断面CSの幅)の範囲内に位置している。図示は省略するが、右辺部5Dにおいても同様に、前側凸ビード11Ff及び後側凸ビード11Frの稜線L6の延長線L6Eが、右辺部5Dの閉断面領域CRの車両前後方向に垂直な断面における幅(閉断面CSの幅)Wの範囲内に位置している。ここで幅とは、水平方向の幅を意味する。
以下に、本実施形態による作用効果を説明する。
本実施形態にかかる車両用ルーフの開口構造によれば、ルーフパネル3に形成された凸ビード11の開断面OSと、パネル開口9の周縁部に沿って延設された枠部材5の閉断面CSとが連結されているので、凸ビード11に入力された荷重(ルーフ1の変形荷重)が効率よく枠部材5に伝達される。これにより、ルーフ1の開口部を効率的に補剛することができ、枠部材5の設置による車両重量の増加を抑制することができる。特に、凸ビード11がパネル開口9によって寸断される構造のルーフ1においては、パネル開口9の形成によって低下するルーフ1の剛性を効率的に補うことができる。
また、本実施形態では、前側凸ビード11Af及び後側凸ビード11Arの稜線L1の延長線L1Eが、ビード延在方向と直交する方向において、枠部材5の左辺部5Cの閉断面CSの幅の範囲内に位置しており、かつ、左辺部5Cがビード延在方向と平行に延在している。そのため、枠部材5の閉断面領域CRが、凸ビード11Aの稜線L1の延長線L1Eと少なくとも左辺部5Cの長さに亘ってラップしている(つまり、左辺部5Cと凸ビード11Aとがビード延在方向に沿って同一直線上に並んでいる)。また、図示は省略するが、前側凸ビード11Ff及び後側凸ビード11Frの稜線L6の延長線L6Eも、ビード延在方向と直交する方向において、枠部材5の右辺部5Dの閉断面CSの幅の範囲内に位置しており、かつ、右辺部5Dがビード延在方向と平行に延在している。そのため、枠部材5の閉断面領域CRが、凸ビード11Fの稜線L6の延長線L6Eと少なくとも右辺部5Dの長さに亘ってラップしている(つまり、右辺部5Dと凸ビード11Fとがビード延在方向に沿って同一直線上に並んでいる)。これにより、凸ビード11(特に、凸ビード11A,11F)に入力された荷重(ルーフ1の変形荷重)が一層効率よく枠部材5に伝達されるので、ルーフ1の開口部をさらに効率的に補剛して、車両重量の増加をさらに抑制することができる。
なお、凸ビード11の稜線の延長線を、ビード延在方向と直交する方向における右辺部5Dまたは左辺部5Cの閉断面CSの鉛直方向の幅(高さ)の範囲内に位置させると、凸ビード11に入力された荷重がさらに効率的に枠部材5に伝達されるので、より高い補剛効率を得ることができる。さらに、凸ビード11の稜線の延長線を、右辺部5Dまたは左辺部5Cにおける閉断面領域CRの内部を貫通するように位置させると、ビード延在方向に入力された荷重は、より直線的に伝達されるので、入力荷重に対してさらに高い補剛効率を得ることができる。
さらに、本実施形態では、車両前後方向に剛性及び強度を付与された凸ビード11を、同じく車両前方向に剛性及び強度を付与されたビード結合部57に結合しているので、車両前後方向に入力される荷重に対する剛性を、より向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、この実施形態は本発明の理解を容易にするために記載された単なる例示に過ぎず、本発明は当該実施形態に限定されるものではない。本発明の技術的範囲は、上記実施形態で開示した具体的な技術事項に限らず、そこから容易に導きうる様々な変形、変更、代替技術なども含むものである。
例えば、上記実施形態では、凸ビード11の開断面領域ORの一部と枠部材5の閉断面領域CRの一部とを空間的に重複させて、凸ビード11の開断面OSと枠部材5の閉断面CSとを直接連結していた。しかし、開断面OSと閉断面CSの連結形態はこれに限らず、開断面構造または閉断面構造の他の部材を介在させて、開断面OSと閉断面CSとを連結してもよい。他の部材は、凸ビード11または枠部材5の剛性より大きな剛性を有する部材であることが望ましい。他の部材は、凸ビード11または枠部材5と一体に設けられたものでもよいし、それらと別体に設けられたものでもよい。
また、上記実施形態では、凸ビード11の延在方向を車両前後方向としていたが、凸ビード11の延在方向は、要求される仕様に応じて適宜設定することができる。
さらに、凸ビード11及び枠部材5のビード結合部57は、ビード延在方向に垂直な断面において、下方に向けて開口する略ハット形状の断面を有していたが、それらの形状は特に限定されず、例えば、Λ型、逆U字状、互いに接続された複数の直辺部からなる多角形状、或いはそれらの組み合わせなどであってもよい。また、稜線の数も特に限定されず、5本以下であってもよく、7本以上であってもよい。当該断面の形状が直辺部のみからなる多角形状である場合など、稜線を定義することが困難な形状である場合は、断面の屈曲点によって形成される折れ線を稜線に代用してもよい。
また、枠部材5の断面形状も、上記実施形態のものに限らない。例えば、枠部材5の上面は、開口周壁部51bは省略してフラットな形状としてもよい。
さらに、上記実施形態では、本発明を箱型の車両に適用した例を説明したが、車両の形状は特に限定されず、ステーションワゴンなど他の形状の車両にも本発明を適用できることは勿論である。
1 ルーフ
3 ルーフパネル
5 枠部材(補強部材)
5C 左辺部(辺部)
5D 右辺部(辺部)
9 ルーフパネルの開口
11,11A〜11F 凸ビード(ビード部)
CS 閉断面
OS 開断面
L1〜L6 稜線

Claims (2)

  1. 開口と、該開口によって寸断された開断面構造のビード部と、が形成されたルーフパネルと、
    前記ルーフパネルの開口の周縁部に沿って延設された閉断面構造の補強部材と、
    を備え、
    前記ビード部の開断面構造は、前記開口の周縁まで延在し、
    前記ビード部の開口面と当該ビード部とに囲まれた空間領域の一部は、前記補強部材の閉空間領域の一部と重複し、
    当該重複領域を介して、前記ビード部の開断面と前記補強部材の閉断面とが連結されたことを特徴とする車両用ルーフの開口構造。
  2. 前記補強部材は、前記ビード部の延在方向と平行に延在する辺部を備えており、
    前記ビード部の稜線の延長線が、前記延在方向と直交する方向における前記辺部の幅の範囲内に位置していることを特徴とする請求項1に記載の車両用ルーフの開口構造。
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