JP6209428B2 - レンズ付き光学シート及び面光源部材 - Google Patents
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Description
このレンズ賦形導光板を製造する方法として、押出機を用いて透明樹脂を加熱し、溶融状態でTダイから連続的に平板状に押出し、直後の転写ロール工程にてロール外周表面に形成されたレンズ型を用いて透明樹脂シート表面にレンズ形状を転写する押出製法がよく知られている。さらに輝度を上げるためには、レンズ型の深さdに対して、透明樹脂シートに転写されるレンズの高さhの比である転写比(h/d)の向上が望まれる。
光学シートを液晶表示装置の面光源部材とするためには、光源からの光を側面から入射し、前記側面と交差する方向に面状の光を出射する出射面と、前記出射面と対向する背面に前記側面から入射した光を前記出射面側へ反射させる印刷ドットを形成した、いわゆるエッジライト方式の面光源部材とするのが一般的である。
この印刷ドットも輝度に与える影響が大きく、より一層の改良要請が強い。
より詳しくは、本発明が解決しようとする課題は、押出製法によりレンズ付き光学シートを製造するに際して、転写ロールに形成されたレンズ型の深さdに対して、透明樹脂シートに転写されるレンズの高さhの比である転写比(h/d)を向上したレンズ付き光学シートを提供し、さらには従来と比べ透明性の高いPS樹脂との組み合わせで一層性能が良好な光学シート、及び面光源部材を提供することである。本発明が解決しようとする課題は、前記レンズ付き光学シートからエッジライト方式の面光源部材とするに際し、光を出射面側へ反射させる印刷ドットの性能が従来のものよりも向上したエッジライト方式の面光源部材を提供することでもある。
また、本発明に係る光学シートは、押出製法によりレンズ付き光学シートを製造するに際して、転写ロールに形成されたレンズ型の深さdに対して、透明樹脂シートに転写されるレンズの高さhの比である転写比(h/d)が向上したレンズ付き光学シートであり、さらには従来と比べ透明性の高いPS樹脂との組み合わせで一層性能が良好となる。また、エッジライト方式の面光源部材とするに際し、光を出射面側へ反射させる印刷ドットの性能が従来のものよりも向上したものとなる。
透明熱可塑性樹脂を押出機内で加熱し、溶融状態でTダイから連続的に平板状に押出し、その直後に外周面にレンズ転写型が形成された転写ロールと艶付けロール間に加圧挟持して冷却しながらシート表面にレンズ形状を転写する方法は、容易に光学シートの連続製造を可能とする合理的な手段として一般に用いられている。
レンズ形状の代表例として、ロール加工が容易であることから光学シートの押出方向に直角方向の断面が半円状、二等辺三角形、及び二等辺三角形の頂部が円形のものがそれぞれ連続的に形成された形状が挙げられるが、勿論本発明はそれに限定されるものでは無い。
転写ロールに形成されたレンズ型の深さdに対して、樹脂シートに転写されるレンズの高さhの比である転写比(h/d)を向上するには、転写ロールの温度を出来るだけ高くして透明熱可塑性樹脂が十分な流動性を保つことが有利であることは自明であるが、転写ロールの温度が高いほどロール面から樹脂シートが剥がれ難くなり、無理に剥がすと樹脂シート表面に間歇的に剥がれ模様が現れ光学シートとしての品質を維持できなくなる。
さらに許容温度を超えると、樹脂シートが剥がれずに転写ロールに巻き付いて連続製造の中断を余儀なくされ、また転写ロールの修復に多大の労力が必要となり、大きなトラブルとなる。
従って、表面にレンズが形成された良好な光学シートを得るために前記転写比について不満足ではあるが、転写ロールの温度を低くして剥がれ易くせざるを得ない状況がある。
本発明によれば、転写比、及び透明性の良好な性能を併せ持つ光学シートを得ることができる。即ちメイン押出機とサブ押出機を備えた共押出設備を使用し、メイン押出機からコア層を押出し、サブ押出機からコア層に比して比較的厚みの薄い離型剤を含有する表層を押出して複合シートとすることで、前記転写比の良好な、且つ透明性を満足するレンズ付き光学シートとすることができる。
近年の液晶表示装置大型化に伴い、一層水分による寸法変化の影響を受け易くなっていること、及び軽量化を図るため光学シートを薄肉化する方向にあることからも、反り等の軽減が図れるPS系樹脂が注目されている。更には、表面がフラットな光学シートに比較して、表面にレンズ形状が形成されている光学シートの場合、表裏の表面積の違いから吸脱水による反りがより発生し易いが、吸水性の低い特性を有するPS系樹脂はより好適である。
紫外線吸収剤として、例えば、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3、5−ビス(α、α´ジメチルベンジル)フェニル] ベンゾトリアゾール、2−(3、5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールのようなベンゾトリアゾール系、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2、2´−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンのようなベンゾフェノン系、フェニルサリシレート、4−t−ブチルフェニルサリシレートのようなサリチル酸系が挙げられ、これらの中から選択される一種以上の紫外線吸収剤を通常50〜1000μg/gの濃度で添加することができる。
高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸金属塩は添加剤として通常入手できるものは黄色度が高く、高級脂肪酸エステルも同様に黄色度が更に高く推奨されない。シリコーンオイルについては、印刷時にインクのハジキを起こしたり、インクの密着性が低下するケースがあり同じく推奨されない。離型剤の添加量としては、0.03〜1質量%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜0.5質量%である。
0.03質量%未満の場合には所望の離型効果を得ることが難しく、1質量%を超えると押出機運転中にロール汚れを起こし易く、製造した光学シートに曇り等の欠陥を生じることがあるので推奨されない。
面光源装置としては、エッジライト方式が多く用いられ、光源からの光を液晶表示パネル側に出射させる導光板と、その側面部に配置されたLED(発光ダイオード)やCCFL(冷陰極管)等の光源他から構成されている。導光板は、一般に、透明基板と光出射機構を備え、側面部から入射する光源の光を内部で繰り返し全反射させて導光板内部に導き、導光板に設けた光出射機構としての光散乱パターンにより液晶表示パネル側に出射させる。導光板に設ける光散乱パターンとしては、インクのドット印刷による拡散グラデーションパターンや、導光板に形成されたシボ(粗面)等の凹凸パターンが用いられる。
該光散乱パターンとしては、例えば、ドットや凹凸形状を、光源の位置から離れるに従って徐々に面積が広くなるようなグラデーションパターンにしたものや、同一大のドットや凹凸形状を、光源から離れるに従ってそのピッチが狭くなるようにしたグラデーションパターンが挙げられる。
また、ドットを微細にすることで出射面側にドット形状が出現することを軽減することができ、導光板の薄肉化にも有利である。面方向に均一な輝度になっていない、いわゆる輝度ムラがある場合の解消方法として、インクジェットの噴出ノズルの高さ、インク噴出量、インクドロップ回数、インク粘度等の複数の調整手段から、インク液滴サイズや印刷ドット数の面積密度等を選択してグラデーションパターンを自由度高く調整でき、従来の手法に比べて短時間の内に輝度ムラを解消することができる。
尚、各実施例、比較例で用いた評価、及び試験方法は次の通りであった。
組成物(ペレット、成型品など)1gをクロロホルム20mlに溶解した後、BSTFA(N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド)を用いて、トリメチルシリル誘導体化処理を実施し、遠心分離によって分離した上澄み液をガスクロマトグラフ質量分析(GC/MS)にて測定した。濃度の決定には、予め作成した検量線を用いた。
GC/MS測定条件:
GC装置 :Agilent 6890
カラム :DB−1(0.25mm i.d.×30m)
液相厚0.25mm
カラム温度 :40℃(5min保持)→(20℃/min昇温)→
320℃(6min保持) 計25min
注入口温度 :320℃
注入法 :スプリット法(スプリット比1:5)
試料量 :2μl
MS装置 :Agilent MSD5973
イオン源温度 :230℃
インターフェイス温度:320℃
イオン化法 :電子イオン化(EI)法
測定法 :SCAN法(スキャンレンジm/z 10〜800)
組成物(ペレット、成型品など)1gをメチルエチルケトン20mlに十分溶解した後、メタノールを5ml滴下し、約20分間攪拌した。遠心分離によって分離した上澄み液をガスクロマトグラフィー(GC)にて測定した。濃度の決定には、ステアリン酸、ステアリルアルコール、それぞれの酸化防止剤について、予め作成した検量線を用いた。
GC測定条件:
GC装置 :島津製作所 GC−2010
カラム :DB−1(0.25mm i.d.×30m)
液相厚0.10mm
カラム温度 :240℃(1min保持)→
(10℃/min昇温)→
320℃(5min保持) 計14min
注入口温度 :320℃
注入法 :スプリット法(スプリット比1:5)
試料量 :1μl
組成物(ペレット、成型品など)1gをメチルエチルケトン10mlに十分溶解後、メタノール3mlを滴下し、約20分間攪拌した。遠心分離によって分離した上澄み液をガスクロマトグラフィー(GC)により測定した。濃度の決定には、予め作成した検量線を用いた。
GC測定条件:
GC装置:Agilent 6850series GC system
カラム:Agilent 19091Z−413E
注入口温度:250℃
検出器温度:280℃
ステアリン酸、ステアリルアルコール、TBC、リン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤およびスチレンダイマー、トリマーの重合体中の含有量は、組成物中のそれぞれの濃度を測定の後、補正することで、計算できる。
日本電色工業株式会社製長光路分光透過色計ASA−1を用いて測定した。測定に供する光学シート試験体は、賦形レンズ列と平行な方向を長辺とした幅50mm、長さ300mmの方形とし、短辺側端面をメガロテクニカ株式会社製プラビューティーPB−500にて予め鏡面に仕上げておき、光路の長さ300mmで評価した。
得られた光学シートを目視観察し、表面に異常の見られないものを○、ロールからの剥がれ模様(艶ムラ、間欠的なスジ模様等)の異常が見られたものを×として評価した。
コニカミノルタ株式会社製2次元色彩輝度計CA−2000を用いて測定した。
a.PS−1の製造
スチレン(TBC濃度11μg/g)85質量%とエチルベンゼン15質量%の混合液100質量部に対し、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン0.05質量部を添加した重合液を5.4リットルの完全混合型反応器に0.70リットル/Hrで連続的に仕込み、温度を101℃に調整した。得られた溶液を引き続き、攪拌器を備え3ゾーンで温度コントロール可能な3.0リットルの層流型反応器に連続的に仕込んだ。層流型反応器の温度を113℃/121℃/128℃に調整した。以上により重合体溶液を得た。
得られた重合体溶液を2段ベント付き脱揮押出機に連続的に供給し、押出機温度225℃、1段ベント及び2段ベントの真空度15torrで、未反応単量体及び溶媒を回収した後、添加剤フィード口からリン系酸化防止剤(亜リン酸トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル、商品名:アデカスタブ2112)、フェノール系酸化防止剤(3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル、商品名:イルガノックス1076)を重合体100質量部に対して、それぞれ0.05質量部、0.05質量部の濃度になるように添加して、スチレン系樹脂組成物を得た。単量体の重合率は、質量収量から68%と算出された。得られたポリスチレン系樹脂組成物中のTBC濃度は、1.5μg/g、ダイマーとトリマーの合計量は、1710μg/g、その内トリマーIは520μg/gであった。
ステアリルアルコールを重合体100質量部に対して、0.5質量部の濃度になるように添加したこと以外は、PS−1と同様の方法で、ポリスチレン系樹脂組成物を得た。得られたポリスチレン系樹脂組成物中のTBC濃度は、1.5μg/g、ダイマーとトリマーの合計量は、1710μg/g、その内トリマーIは520μg/gであった。
ステアリン酸を重合体100質量部に対して、0.5質量部の濃度になるように添加したこと以外は、PS−1と同様の方法で、ポリスチレン系樹脂組成物を得た。得られたポリスチレン系樹脂組成物中のTBC濃度は、1.5μg/g、ダイマーとトリマーの合計量は、1710μg/g、その内トリマーIは520μg/gであった。
ステアリルアルコールを重合体100質量部に対して、1.5質量部の濃度になるように添加したこと以外は、PS−1と同様の方法で、ポリスチレン系樹脂組成物を得た。得られたポリスチレン系樹脂組成物中のTBC濃度は、1.5μg/g、ダイマーとトリマーの合計量は、1710μg/g、その内トリマーIは520μg/gであった。
エルカ酸アミドを重合体100質量部に対して、0.5質量部の濃度になるように添加したこと、以外は、PS−1と同様の方法で、ポリスチレン系樹脂組成物を得た。得られたポリスチレン系樹脂組成物中のTBC濃度は、1.5μg/g、ダイマーとトリマーの合計量は、1710μg/g、その内トリマーIは520μg/gであった。
コア層用にアクリル樹脂(旭化成ケミカルズ株式会社製・商品名デルペットLP−1、PMMA-1)、表層用にアクリル樹脂(旭化成ケミカルズ株式会社製・商品名デルパウダ70H)とステアリルアルコール0.5質量%とをタンブラーを用いて混合後、ベント付き30mmΦ二軸押出機にて樹脂温度250℃で溶融混練してペレット(PMMA-2)とした材料を準備した。
コア層用のメイン押出機(スクリュー径50mmΦ、L/D=32、単軸)、及び表層用のサブ押出機(スクリュー径32mmΦ、L/D32、単軸)にギヤポンプ、フィードブロックを連結し、Tダイ、艶付けロール及び賦形ロールを配置したユニットと、引取りロールを用い常法により共押出方式による2種3層シート成形を行った。尚、賦形ロールには外周面に深さ100μm、ピッチ200μmで半円レンズ形状の型を形成した。
これら艶付けロール、及び転写ロールの直径は各々300mmであった。
シート押出時の樹脂温度は260℃に設定し、得られるシートはコア層の片面にレンズ形状が転写され、他の片面はフラットな表層が形成された複合シート構成で、各層の厚みはメイン、サブ押出機の押出量バランスで調整した。
ロール温度としては、図2中、10(艶付けロール)を85℃、11(賦形ロール)を95℃、そして12(引取りロール)を90℃に温度調節した。
レンズの高さを断面方向から拡大観察により計測すると40μmで、転写比(h/d)は0.40であった。
前記の共押出シートから押出時の流れ方向に300mm、流れに直交する方向に50mmの板を切り出し、短辺側の端面を鏡面仕上げ機(メガロテクニカ製プラビューティーPB−500)にて研磨し、長光路(光路長:300mm)の平均光線透過率評価用に用いた。
得られた共押出シートは、外観が良好で長光路平均光線透過率が高い、光学シートとして満足される性能を有していた。また、前記の共押出シートから、長辺240mm、短辺160mmの試験片を切り出し、導光板に加工した。即ち、入光面である長辺の端面を上記と同様の鏡面仕上げ機を用いて研磨した後、出光面であるレンズを賦形した面と対向する面にシルクスクリーン印刷にて、導光板として面内の輝度ムラが小さくなるように、入光面から離れた箇所でドットの直径を大きくなるようなグラデーションパターンを付与した。このときインクとして、紫外線硬化型インクを用いた。
バックライトモジュールとして、反射シートの上に導光板を載せ、その上に拡散シート、プリズムシート(横溝)、プリズムシート(縦溝)、拡散シートの4枚の光学シートを載せた。光源として、LED列を図3に示すように画面下部の長辺部に配した。
LEDを点灯した状態で、CA−2000を用いて、面内の25点の輝度、色度を測定した。得られた導光板は、平均輝度、平均色度、色差ともに、導光板として満足される性能を有していた。
コア層用にポリスチレン(PS-1)、表層用にポリスチレン(PS-2)を用いる他は、実施例1と同様に共押出シートを得た。
但し、シート押出時の樹脂温度は230℃に設定し、ロール温度としては、図2中、10を85℃、11を90℃、そして12を90℃に温度調節した。
得られたシートは、外観が良好で長光路平均光線透過率が高い、光学シートとして満足される性能を有していた。また、前記の共押出シートから、長辺240mm、短辺160mmの試験片を切り出し、入光面である長辺の端面を上記と同様の鏡面仕上げ機を用いて研磨した後、出光面であるレンズを賦形した面と対向する面にシルクスクリーン印刷にて、導光板として面内の輝度ムラが小さくなるように、入光面から離れた箇所でドットの直径を大きくなるようなグラデーションパターンを付与した。このときインクとして、熱乾燥型インクを用いた。
実施例1と同様に、輝度、色度を測定した結果、平均輝度、平均色度、色差ともに、導光板として満足される性能を有していた。
コア層用にポリスチレン(前述PS-1)、表層用にポリスチレン(PS-3)を用いる他は、実施例2と同様に共押出シートを得た。
得られたシートは、外観が良好で長光路平均光線透過率が高い、光学シートとして満足される性能を有していた。また、前記の共押出シートから、長辺240mm、短辺160mmの試験片を切り出し、入光面である長辺の端面を鏡面仕上げ機を用いて研磨した後、出光面であるレンズを賦形した面と対向する面にシルクスクリーン印刷にて、導光板として面内の輝度ムラが小さくなるように、予めプライマー層を設けた後、入光面から離れた箇所でドットの直径を大きくなるようなグラデーションパターンを付与した。このときインクとして、インクジェット印刷用紫外線硬化型インク(硬化後の屈折率1.56)を用いた。
実施例1と同様に、輝度、色度を測定した結果、平均輝度、平均色度、色差ともに、導光板として満足される性能を有していた。
表層用にポリスチレン(PS-2)を用いたこと、表層厚みが150μmになるように押出条件を調整した他は、実施例3と同様に共押出シートを得た。
実施例1と同様に、輝度、色度を測定した結果、平均輝度、平均色度、色差ともに、導光板として満足される性能を有していた。
印刷方法としてインクジェット印刷を、インクとしてインクジェット印刷用紫外線硬化型インク(硬化後の屈折率1.56)を用いた以外は、実施例1と同様に、輝度、色度を測定した結果、平均輝度、平均色度、色差ともに、導光板として満足される性能を有していた。
以上の実施例で得られた光学シート、導光板の評価結果を以下の表1にまとめて示す。
表層用にアクリル樹脂(PMMA-1)を使用した以外は、実施例1と同様に共押出を実施したが、シートが艶付けロール、及び賦形ロールに貼り付く現象が頻発し、外観の良好な共押出シートが得られなかった。
表層用にアクリル樹脂(PMMA-1)を使用し、艶付けロール、及び賦形ロールの設定温度を一律15℃下げた以外は、実施例1と同様に外観の良好な共押出シートを得たが、転写比が0.21と低かった。
シルクスクリーン印刷(紫外線硬化型インク使用)により得られた導光板は、平均輝度が低く、満足できる性能を有していなかった。
表層用にポリスチレン(PS-1)を使用した以外は、実施例2と同様に共押出を実施し、共押出シートを得たが、艶付けロール、及び賦形ロールに貼り付く現象があり、シート表面にロールからの剥離模様が多く見られたため、導光板としての評価は実施しなかった。
表層用にポリスチレン(PS-1)を使用した、艶付けロール、及び賦形ロールの設定温度を一律10℃下げた以外は、実施例2と同様に共押出シートを得たが、転写比が0.22と低かった。
シルクスクリーン印刷(熱乾燥型インク使用)により得られた導光板は、平均輝度が満足できる性能を有していなかった。
コア層用にポリスチレン(PS-2)を使用した以外は、実施例5と同様に導光板を得たが、平均色度(y値)、色差(Δy値)が満足できる性能を有していなかった。
表層用にポリスチレン(PS-4)を使用した以外は、実施例5と同様に導光板を得たが、平均色度(y値)、色差(Δy値)が満足できる性能を有していなかった。
表層用にポリスチレン(PS-5)を使用した以外は、実施例5と同様に導光板を得たが、平均輝度、平均色度(y値)、色差(Δy値)が満足できる性能を有していなかった。
以上の比較例で得られた光学シート、導光板の評価結果を以下の表2にまとめて示す。
離型剤A:ステアリルアルコール (日油製NAA-45)
B:ステアリン酸 (日油製NAA−175)
C:エルカ酸アミド (日油製アルフローP−10)
光学シートの外観;○:異常なし、×:ロールからの剥がれ模様有り
転写比(h/d):レンズ賦形高さh(μm)/レンズ型の深さd(μm)
印刷方法 UV:シルクスクリーン印刷、紫外線硬化型インク使用
IR:シルクスクリーン印刷、熱乾燥型インク使用
IJ:インクジェット印刷、紫外線硬化型インク使用
平均輝度 :画面内25点(図2)の輝度の平均値
平均色度 y :画面内25点の色度yの平均値
色度差 Δy :画面内25点の色度yの最大値と最小値の差
2 コア層
3 側面
4 出射面
5 背面
6 印刷ドット
7 コア層用メイン押出機
8 表層用サブ押出機
9 Tダイ
10 艶付けロール
11 賦形ロール
12 引取りロール
13 輝度・色度測定スポット
14 LED
Claims (8)
- 透明熱可塑性樹脂からなるコア層、並びに該コア層の両面に配された、高級脂肪族アルコール及び高級脂肪酸からなる群から選ばれる離型剤を0.03〜1質量%含有する透明熱可塑性樹脂からなる表層を有する透明熱可塑性樹脂複合押出成形シートからなるレンズ付き光学シートであって、該コア層の高級脂肪族アルコール及び高級脂肪酸からなる群から選ばれる離型剤の含有量が0.03質量%未満であることを特徴とする前記光学シート。
- 前記表層の厚みが5〜200μmである、請求項1に記載の光学シート。
- 前記コア層及び前記表層の透明熱可塑性樹脂がポリスチレンである、請求項2に記載の光学シート。
- 前記コア層及び前記表層のポリスチレンに含まれる4-t-ブチルカテコール(TBC)の濃度が6μg/g以下である、請求項4に記載の光学シート。
- 前記コア層及び前記表層のポリスチレンに、リン系酸化防止剤0.02〜0.2質量部、及び/又はフェノール系酸化防止剤0.02〜0.2質量部が添加されている、請求項5に記載の光学シート。
- 光源からの光を入射する側面と、前記側面と交差する方向に形成され、面状の光を出射する出射面と、前記出射面と対向する背面と、前記側面から入射した光を前記出射面側へ反射させる印刷ドットが前記背面に形成された、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学シートからなる面光源部材。
- 前記印刷ドットが、インクジェット印刷により形成されている、請求項7に記載の面光源部材。
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