JP6203858B2 - ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、作動室壁の少なくとも一部に可撓性を有するポンプに関する。
筐体に形成された略円柱面状の内壁面に沿って可撓性を有するチューブを環状に配置し、チューブをローラーと筐体の内壁面との間で押し潰しながら、ローラーを内壁面に沿って回動させることでチューブ内の液体を輸送するチューブポンプが知られている(特許文献1)。
このようなチューブポンプでは、チューブの特定の箇所が繰り返し180°折り曲げられるため、当該箇所に局所的に大きなひずみが加わり、疲労が急速に進む。そのため、チューブは、ポンプの他の部材に比べて寿命が短く、消耗品として定期的に交換する必要がある。
また、チューブポンプでは、吸引過程(すなわち、作動室であるチューブの中空部が押し潰されて中空部の断面積が最小となった状態から中空部の断面積が最大となる自然状態に移行する過程)がチューブの自己復元力(弾性回復力)によって行われることから、吸引過程の速度が遅く、ポンプの回転速度を制限する要因となっていた。
また、特許文献2には、円柱面状の内壁面と、内壁面との間で円環状の作動室を形成する円筒状のダイアフラムと、作動室を押し潰しながら内壁面に沿って回動する押圧ローラーと、ダイアフラムと押圧ローラーとの間に配置された円環状のアクチュエータと、アクチュエータと内壁面との距離を所定値以内に規制する支持部材とを備えたポンプが記載されている。
特許文献2に記載されたポンプでは、チューブポンプのように可撓性部材(ダイアフラム)が180°折り曲げられた状態に押し潰されることがないため、可撓性部材の局所的な劣化が抑えられている。また、ダイアフラムと押圧ローラーとの間にダイアフラムよりも厚肉のアクチュエータを配置したことによって、ダイアフラムの劣化が緩和されている。
特開2011−102574号公報 米国特許出願公開第2012/0020822号明細書
しかしながら、特許文献2のポンプでは、可撓性部材として機械的強度の低い薄肉のダイアフラムが使用されるため、可撓性部材の大幅な寿命向上は望めない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、可撓性部材の寿命が長いポンプの提供を目的とする。
本発明の実施形態によれば、
略円柱状の内壁面と、
前記内壁面に沿って配置され、該内壁面との間に周方向に延びる作動室を形成する可撓性リングと、
前記可撓性リングの周方向における一部分を前記内壁面に押し付けて前記作動室に閉塞部を形成すると共に、前記内壁面に沿って周方向に旋回して前記閉塞部を移動させることにより、前記作動室内の流体を移動させる複数の押圧部材と、
を備え、
前記可撓性リングが、自然状態と略同じ周長を維持した状態で配置されている、
ことを特徴とするポンプが提供される。
また、前記ポンプにおいて、前記可撓性リングの自然状態における外径より前記内壁面の直径が若干大きく、前記外径と前記直径との差は、前記可撓性リングがポンプ動作のために変形したとき、殆どその周方向の長さを変えることなく、前記可撓性リングが前記内壁面に当接する関係を成立させる差になっている構成としてもよい。
また、前記ポンプにおいて、
前記可撓性リングの自然状態における内径は、前記複数の押圧部材の外接円の直径よりも小さく、
前記可撓性リングは、前記複数の押圧部材と当接していない部分において、周方向の曲率が自然状態よりも小さくなるように変形することで、周長が伸長しないように構成されていてもよい。
また、前記ポンプにおいて、
前記内壁面には、輸送する流体を外部から前記作動室内に吸引する吸引ポートと、前記流体を前記作動室内から外部へ吐出する吐出ポートと、が開口し、
前記可撓性リングが、前記吸引ポートと前記吐出ポートとの間で前記作動室を仕切る隔壁を備え、
前記隔壁が前記可撓性リングの外周面から突出した可撓性を有する板状部材である構成としてもよい。
また、前記ポンプにおいて、前記複数の押圧部材の全体の重心が前記旋回の中心軸上にある構成としてもよい。
また、前記ポンプにおいて、前記複数の押圧部材が、前記内壁面の中心軸の周りに等間隔で配置された構成としてもよい。
また、前記ポンプにおいて、前記複数の押圧部材を、所定の配置関係で保持しながら、前記可撓性リングの内周面に沿って旋回させるローターを備えた構成としてもよい。
また、前記ポンプにおいて、
前記押圧部材が、前記ローターによって回転自在に支持された押圧ローラーであり、
前記旋回の中心軸と同軸に配置され、複数の前記押圧部材と回転係合する太陽ローラーを備え、
前記太陽ローラーが回転すると、前記太陽ローラーと前記可撓性リングの内周面とで挟まれた前記複数の押圧部材が、前記太陽ローラーの外周面上及び前記可撓性リングの内周面上を周方向に転動するよう構成され、
前記可撓性リングの中空部に、前記複数の押圧部材と前記太陽ローラーとが前記中空部の軸方向一方側から挿入されて組み立てられるように構成され、
前記内壁面が前記一方側に向かって拡径するように樽形面状あるいは略円錐状に形成され、
前記太陽ローラーが、前記内壁面と平行な樽形面状あるいは略円錐面(円錐台側面)状の外周面を有する構成としてもよい。
また、前記ポンプは、前記複数の押圧ローラーから前記太陽ローラーに加えられる押圧力が相殺されるように構成されていてもよい。
本発明の一実施形態の構成によれば、可撓性部材の円周方向の長さが略自然長に維持されるため可撓性部材の寿命が長いポンプを提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るポンプ装置の外観図である。 図2は、本発明の実施形態に係るポンプ装置の分解斜視図である。 図3は、本発明の実施形態に係るポンプユニットの横断面図である。 図4は、本発明の実施形態に係るポンプユニットの縦断面図である。 図5は、ポンプユニットの組立手順を説明する図である。 図6は、可撓性リングの挙動を説明する図である。 図7は、可撓性リングの変形例の縦断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
以下に説明する本発明の実施形態に係るポンプ装置1は、例えば、積層造形用の液体樹脂原料を3Dプリンタに供給する等、有機溶剤や化学的活性の高い物質を含んだ液体(以下、「活性液体」という。)の定量的な輸送に適したポンプである。当然ながら、水や化学的活性の低い液体の輸送にも適している。
従来、定量的な液体輸送に使われてきたポンプ(例えば、チューブポンプ)は、輸送する液体が収容される作動室の少なくとも一部が合成ゴム等の可撓性を有する素材から形成されている。また、活性液体を輸送する場合には、作動室を構成する各部材を耐溶剤性や耐薬品性を有する材料から形成することが必要になる。しかしながら、耐溶剤性や耐薬品性を有する可撓性材料は一般に耐久性(疲労強度)が乏しい。特に、チューブポンプのように、作動時に可撓性部材(チューブ)に大きな応力集中が繰り返し加わる構成では、耐溶剤性や耐薬品性と実用的な耐久性とを両立させることが困難であった。
また、高い耐溶剤性を有しない一般的な可撓性材料(例えばシリコーンゴム)から成形されたチューブが使用されたチューブポンプでも、チューブの寿命は他の部材に比べて短い。そのため、チューブを長寿命化させてメンテナンスの頻度を下げることが、従来のチューブポンプの課題となっていた。
本実施形態のポンプ装置1は、チューブポンプと比較して、可撓性部材を長寿命化できるという利点がある。
図1は、ポンプ装置1の外観図である。以下の説明において、図1における左下方向を前方(正面方向)、右上方向を後方(背面方向)、上方向を上方(上面方向)、下方向を下方(底面方向)、左上方向を左側方、右下方向を右側方と呼ぶ。
ポンプ装置1は、ポンプユニット3と、ポンプユニット3を駆動する駆動ユニット2と、ポンプユニット3を収容して組み立てられた状態に保持するケース(不図示)を備えている。駆動ユニット2は、モータと、モータを駆動制御する制御回路と、モータ及び制御回路に電力を供給する電源装置とを備えている(いずれも不図示)。後述するように、本実施形態では、ポンプユニット3が駆動ユニット2の回転出力を減速してトルクを増幅する機能を有しているため、駆動ユニット2には減速機が設けられていない。ポンプユニット3の駆動に必要なトルクは、ポンプユニット3の設計(寸法、材質、輸送する液体の粘度等)によっても異なるため、大きなトルクを必要とする場合には、駆動ユニット2に減速機を設けてもよい。また、駆動ユニット2の筐体は、ポンプユニット3の背面に取り付けられ、駆動ユニット2の駆動軸2aはポンプユニット3内に差し込まれて接続されている。
駆動ユニット2は、外部からの制御信号を受け付ける入力端子(不図示)と、ユーザ操作を受け付ける操作スイッチ(不図示)を備えている。駆動ユニット2は、入力ポートに入力された制御信号、又は、操作スイッチに対するユーザ操作に基づいて、内蔵するモータの駆動を制御し、駆動軸2aにより回転駆動力を出力する。また、電源装置に入力される外部電源(例えば、3Dプリンタ装置から供給される電源)のON/OFFにより駆動を制御する構成とすることもできる。
図2は、ポンプ装置1の分解斜視図である。また、図3は、ポンプユニット3の横断面図(中心軸AXと垂直な平面で切断した図)であり、図4は、ポンプユニット3の縦断面図(中心軸AXを含む平面で切断した図)である。図4(a)は、後述する太陽ローラー40及び一対の遊星ローラー50の整列方向と垂直な平面で切断した縦断面の模式図であり、図4(b)は、太陽ローラー40及び一対の遊星ローラー50の整列方向と平行な平面で切断した縦断面の模式図である。
ポンプユニット3は、剛性リング20、可撓性リング30、太陽ローラー40、一対の遊星ローラー(押圧部材)50及びローター60を備えている。なお、ローター60は、図2のみに示し、その他の図面では図示を省略する。
図3に示されるように、剛性リング20は、円筒部21と、円筒部21の一部(図2における上端部)が外周側に突出して形成されたコの字状の横断面を有する突出部22と、突出部22の左右両側面からそれぞれ垂直に(図3における左右方向に)延びたパイプである吸引ポート23及び吐出ポート24を有している。
図4(a)に示されるように、剛性リング20の円筒部21の内周面(内壁面)21aは、円柱面ではなく、背面側(駆動ユニット2側)に向かって内径が広がるテーパー面(略円錐面、詳細には円錐台の側面)となっている。また、内壁面21aは、軸方向において中央部が外側に膨らむような凸状の曲率を有し、略樽形に形成されている。この曲率は、後述するように、可撓性リング30の円筒部31の外周面31aとの間に作動室Cを形成するために設けられている。内壁面21aにテーパーを設けることにより、例えば射出成形のように金型によって円筒部21を加工する場合、スライド型等の複雑な構成の金型を使用しなくても、略樽形の中空部21hを有する円筒部21を金型から取り出すことが可能になる。その結果、加工コストを下げることができる。
図5は、ポンプユニット3の組み立て方を説明する図である。図5に示されるように、ポンプユニット3を組み立てる際は、まず、剛性リング20の中空部に可撓性リング30を装着し、さらに、可撓性リング30の中空部31hに、内径が広い背面側から、太陽ローラー40、一対の遊星ローラー(押圧部材)50、ローター60等の部品が挿入される。上述のように、剛性リング20の内壁面21a(及び可撓性リング30の円筒部31)は、太陽ローラー40などの組み立て部材を円筒部21内に挿入する背面側の開口(挿入入口)に向けて拡径するようなテーパーを有する樽形面状あるいは略円錐面状に形成されている。これにより、剛性リング20内にポンプユニット3の各部材を挿入しやすく、組立が容易になるとともに、補修点検や部品交換をする際にも作業が容易になる。
図3に示されるように、突出部22の内側には、中心軸AX方向に延びる中空部22a(溝22a)が形成されている。溝22aは、円筒部21の中空部21hと連絡している。また、吸引ポート23及び吐出ポート24の中空部は、突出部22の溝22aを介して相互に連絡し、1本の直線状の中空部25を形成している。また、中空部25は、溝22aを介して、円筒部21の中空部21hと連絡している。剛性リング20は、硬質で耐溶剤性等に優れたエンジニアリングプラスチックや金属等の構造材料から形成される。剛性リング20の中空部21hには、略円筒状の可撓性リング30が収容される。
図3に示されるように、可撓性リング30は、円筒部31と、円筒部31の外周面31aから突出した薄板状の隔壁34を有している。隔壁34は、円筒部21の中空部21h及び突出部22の溝22aを、吸引ポート23に連通する空間と吐出ポート24に連通する空間とに仕切る。可撓性リング30は、耐溶剤性及び耐薬品性に優れたエラストマーから形成され、円筒部31は水圧によって伸縮しない程度の十分な肉厚を有する。
図4(a)に示されるように、可撓性リング30の円筒部31の外周面31aは、縦断面(すなわち軸方向)において内周側に突出する曲率を有し、略糸巻き形の凹曲面に形成されている。また、上述のように、剛性リング20の円筒部21の内壁面21aは、縦断面において外周側に突出する曲率を有している(略樽形の凸曲面)。そのため、図4(a)に示されるように、可撓性リング30が遊星ローラー50によって剛性リング20に押し付けられていない状態にあるときには、可撓性リング30の外周面31aと剛性リング20の内壁面21aとの間に作動室Cが形成される。なお、可撓性リング30の円筒部31は、前後方向(中心軸AX方向)両端部において、接着や圧着により剛性リング20の円筒部21に接合される。これにより、作動室Cが気密に封止されている。
また、可撓性リング30の円筒部31の両面(内周面31b及び外周面31a)も、剛性リング20の内壁面21aと同じ角度で中心軸AXに対して傾いて形成されている。遊星ローラー50によって円筒部31に加えられる圧力が均一になるように、円筒部31は均一な肉厚を有している。
可撓性リング30の中空部31hには、ローター60と、ローター60に保持された太陽ローラー40及び一対の遊星ローラー50が収容される。
図2に示されるように、ローター60は、エンジニアリングプラスチックや金属等の構造材料から形成された前方ローター部材62及び後方ローター部材64等から構成される。太陽ローラー40及び遊星ローラー50は、前方ローター部材62と後方ローター部材64との間で挟み込まれて、各ローラーの中心軸周りに回転(自転)自在に保持されている。太陽ローラー40は、ローター60と(すなわちポンプユニット3の中心軸AXと)同軸に配置されている。
図4(b)に示されるように、太陽ローラー40は、略円錐台状に形成されている。太陽ローラー40と一対の遊星ローラー50は、外周面同士が強く接触した状態でローター60に保持されている。具体的には、一対の遊星ローラー50は、太陽ローラー40を直径方向両側から挟み込むようにして、回転軸を太陽ローラー40の外周面に沿って傾けて(外周面のテーパー角だけ傾けて)配置されている。そのため、太陽ローラー40の回転駆動力は、太陽ローラー40と各遊星ローラー50との摩擦によって、各遊星ローラー50に伝達される。
また、ローター60は、剛性リング20及び可撓性リング30に対して中心軸AX周りに回転自在に保持されている。また、後方ローター部材64には、駆動軸2aを通す貫通孔が中心軸AX上に形成されている。
太陽ローラー40の後方部分には、中心軸AX上に延びる軸穴が形成されていて、この軸穴には駆動ユニット2の駆動軸2aが嵌入されている。従って、太陽ローラー40は、駆動ユニット2によって直接回転駆動されるようになっている。
一対の遊星ローラー50は、それぞれ太陽ローラー40と可撓性リング30の内周面31bとの間に挟まれた状態で、太陽ローラー40の外周面上(そして、可撓性リング30の内周面31b上)を転動する。このとき、太陽ローラー40及び一対の遊星ローラー50の相対的な位置関係は、ローター60によって一定に保たれる。
ここで、ポンプ装置1の作動中における可撓性リング30の挙動について説明する。図6は、可撓性リング30の円筒部31の挙動を説明する横断面図である。図6において、符号31で示す破線は自然状態の円筒部31を示し、符号31で示す実線は、中空部31hに一対の遊星ローラー50等を収容してY軸方向に拡径した状態の円筒部31を示す。
自然状態において、円筒部31の内径は、一対の遊星ローラー50の外幅W(一対の遊星ローラー50に外接する円の直径)よりも狭い。そのため、遊星ローラー50と当接する位置が、矢印Eで示すように、直径方向外側に押し広げられる。すなわち、一対の遊星ローラー50が配列されたY軸方向において、円筒部31は拡径する。また、円筒部31は、遊星ローラー50の配列方向と直交するX軸方向においては、矢印Sで示すように縮径する。一対の遊星ローラー50は中心軸AXの周りを一定速度で回動するため、円筒部31の各部は周期的に拡径と縮径を繰り返す。自然状態における円筒部31の外周面31aの直径は剛性リング20の内壁面21aの直径より小さいため、遊星ローラー50等が可撓性リング30の中空部31hに収容される前は、円筒部31の外周面31aと内壁面21aとの間には環状の空間(作動室C)が形成される。そして、中空部31hに一対の遊星ローラー50が収容されて、円筒部31がその内方から一対の遊星ローラー50によって押圧されると、実線で示されるように、円筒部31は略楕円形に変形するとともに内壁面21aに押圧される。これにより、一対の遊星ローラー50により押圧された箇所において、可撓性リング30は剛性リング20の内壁面21aの周方向における一部分と局所的に密着し、周方向に延びる作動室Cに閉塞部を形成して、作動室を周方向に分割する。
本実施形態において、可撓性リング30の周方向の長さ(周長)は、所定の長さに設定されている。具体的には、可撓性リング30の周長は、一対の遊星ローラー50によって可撓性リング30が内側から直径方向に押圧されて楕円状に変形したときに、可撓性リング30の周長が実質的に伸縮しない状態で、剛性リング20の内壁面21aに密着して作動室Cに閉塞部を形成し、作動室Cを気密に分割することができるような長さに設定されている。すなわち、可撓性リング30の中空部31hに太陽ローラー40及び一対の遊星ローラー50が挿入されると、可撓性リング30は一対の遊星ローラー50により内側から直径方向に押し広げられ、楕円状に変形する。そして、長径方向両端部において、可撓性リング30の外周面31aが剛性リング20の内壁面21aと密着して、作動室Cに2箇所の閉塞部を設け、作動室を2つに分割する。このとき、可撓性リング30の短径方向の直径が自然状態よりも短くなり、これが可撓性リング30の長径方向への直径の伸長による周長増加分を吸収し、結果として可撓性リング30全体の周長の変化が十分に抑制されるように構成されている。具体的には、可撓性リング30は、複数の遊星ローラー50と当接していない箇所(遊星ローラー50間に張り渡された箇所)において、可撓性リング30に加わる張力によって、円周方向の曲率が自然状態よりも小さくなるように変形し(すなわち、曲げが伸ばされ)、これにより周長が伸長しないように構成されている。また、可撓性リング30の円筒部31の肉厚は、円筒部31に加わる周方向の張力によって実質的に伸縮しない程度の肉厚に設定されている。ここで、可撓性リング30の周長とは、可撓性リング30の肉厚方向中間位置での周長である。可撓性リング30を楕円状に弾性変形させて、円周方向の曲率を変化させると、可撓性リング30の内周面13bおよび外周面31aは弾性変形し、周長は若干変化するが、厚さ方向中間位置での周長は肉厚部分の内外周での変形に吸収されて殆ど伸縮することがない。それにより、円筒部31の伸縮による疲労やその他の経時的変化を軽減し耐久性を高めることが可能となる。
上述のように、可撓性リング30の周長は、ポンプ動作するときに、少なくとも周方向において、実質的に伸縮しないような長さに定められている。言い換えると、可撓性リング30の周長を所定の長さに設定することによって、遊星ローラー50により可撓性リング30が内方から押圧されたとき可撓性リング30は楕円状に変形するが、このように変形しても可撓性リング30の周方向長さは殆ど変化しない状態で、円筒部31の外周31aと剛性リング21の内周面21aとが密着して閉塞部を形成し、気密に作動室Cを分割できるようになっている。ここで、可撓性リング30の周長が実質的に伸縮しないとは、通常の使用状態において、遊星ローラー50による押圧や作動室Cに加わる内圧によっては可撓性リング30が周方向にほとんど伸縮しないことを意味している。可撓性リング30の周長が実質的に伸縮しないようにすることにより、可撓性リング30の伸縮による疲労やその他の経時的変化を軽減し、耐久性を高めることができる。また、可撓性リング30は、十分な肉厚を有しているため、相応の剛性を有している。これにより、作動室Cの内圧による容積変化を十分に小さくすることができる。ここで容積変化が十分に小さいとは、例えば、作動室Cに最大吐出圧を加えたときの作動室Cの容積変化が10%以下(好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下)であることをいう。このように、可撓性リング30の周長は、動作中に可撓性リング30が周方向おいて実質的に伸縮しないように定められているため、伸縮による疲労を軽減し耐久性を高めることができる。また、作動室Cの内圧が上がっても、可撓性リング30が伸び、作動室Cの容積が膨張して、その結果、流体の輸送効率が低下するようなことがない。また、この構成により、ポンプ動作時に伸縮動作するダイアフラムを使用した場合と比べて、格段に高い耐久性あるいは吐出圧力・吸引圧力を得ることができる。
上記の円筒部31の周期的な変形(拡径及び縮径)は、比較的に弱い弾性復元力によるものではなく、一対の遊星ローラー50によって加えられる強い外力により強制的に引き起こされるものであるため、所要時間が短い。そのため、遊星ローラー50を高速で回動させても、円筒部31の変形は遊星ローラー50の動きに追従することができる。
ところで、チューブポンプでは、吐出過程はローラーでチューブを強制的に押し潰すことで行われるが、吸引過程は可撓性チューブ自体の比較的に弱い弾性復元力(自己復元力)によって行われる。そのため、吐出過程は所要時間が短いが、吸引過程は所要時間が長い。そのため、チューブポンプを高速で駆動させる(ローラーを高速で回動させる)と、可撓性チューブの復元がローラーの回動の周期に間に合わず、吸引過程が完了する前に次の吐出過程が始まってしまうため、液体の輸送効率が低下することがあった。本実施形態のポンプユニット3の構成により、チューブポンプよりも高速な作動が可能になる。
可撓性リング30は、図4(b)においては、一対の遊星ローラー50によって内側から一方向(直径方向)に押し広げられた拡径状態にあり、図4(a)においては、外径が狭められた縮径状態にある。
図4(a)の縮径状態(縮径方向)においては、可撓性リング30の円筒部31の外径は、剛性リング20の円筒部21の内径よりも小さく、可撓性リング30の円筒部31の外周面31aと剛性リング20の内壁面21aとの間に空間(作動室C)が形成される。
図4(b)の拡径状態(拡径方向)では、可撓性リング30の円筒部31は、一対の遊星ローラー50が配列される直径方向において拡径され、外周面31aが剛性リング20の内壁面21aと密着する。これにより、遊星ローラー50の近傍において、環状の作動室Cが局所的に閉塞される。
また、図4(a)に示されるように、縮径状態において、可撓性リング30の外周面31aには、剛性リング20の内壁面21aと同じ大きさの曲率が中心軸AX方向に与えられている。この曲率方向における長さ(すなわち、図4(a)における長さ)は、剛性リング20の内壁面21aと可撓性リング30の外周面31aとで同じ大きさになっている。そのため、図4(b)に示されるように、遊星ローラー50と剛性リング20とで可撓性リング30が挟み込まれたときに、可撓性リング30の外周面31aが剛性リング20の内壁面21aと弛まずに密着するようになっている。
また、上述のように、可撓性リング30の円筒部31は均一な肉厚を有しており、図4(b)に示されるように、可撓性リング30の外周面31aが剛性リング20の内壁面21aに密着したときに、可撓性リング30の外周面31aは剛性リング20の内壁面21aと同じ向きに反り返る。従って、このとき、可撓性リング30の内壁面21aも、剛性リング20の内壁面21aと同様に、外周側に突出するように湾曲する。このように湾曲した可撓性リング30の内壁面21aに均一な圧力を加えられるように、遊星ローラー50の外周面も、剛性リング20の内壁面21aと略同じ曲率で湾曲した樽形に成形されている。
伸長状態においては、作動室Cは、各遊星ローラー50に押し潰されて、2つに分割される。各遊星ローラー50が太陽ローラー40の周りを転動すると、遊星ローラー50と共に各作動室Cの閉塞部も剛性リング20の内壁面21aに沿って周方向に移動し、作動室C内に収容された液体が輸送される。
以上のように、本実施形態のポンプユニット3では、太陽ローラー40の回転運動が、剛性リング20の内壁面21aに沿った遊星ローラー50の回動(公転)運動に変換され、この遊星ローラー50の回動により作動室C内の液体が剛性リング20の内壁面21aに沿って移動するように構成されている。太陽ローラー40の外周長よりも可撓性リング30の内周長の方が長いため、回転運動は減速され、太陽ローラー40の回転よりも遅い速度で遊星ローラー50は回動する。すなわち、上述のポンプユニット3に内蔵された太陽ローラー40、遊星ローラー50及び可撓性リング30からなる回転駆動力伝達機構は、遊星ギア機構のような減速機能を有している。そのため、駆動ユニット2側に減速装置を設ける必要が無く、シンプルでコンパクトな構造が実現している。
また、本実施形態のポンプユニット3には2つの遊星ローラー50が設けられている。そのため、ローター60が1回転する度に、可撓性リング30の円周上の各部分は、遊星ローラー50に押されて剛性リング20に密着した拡径状態と、剛性リング20から離れて作動室Cを形成する縮径状態とを交互に2回ずつ繰り返す。すなわち、ローターが1回転する度に、吸引と吐出が2サイクル行われる。従って、特許文献2(米国特許出願公開第2012/0020822号明細書)に記載されているような単一の遊星ローラーや偏心ローターを使用したポンプと比べて、ローター1回転当たりのサイクル数が多いため、脈動が平滑化され、スムーズなポンピングが行われる。また、ローター1回転当たりの輸送量が増え、輸送効率が向上する。
次に、ポンプ装置1の動作について説明する。例えば、外部からポンプ装置1に作動を指示する制御信号が与えられると、駆動ユニット2は、この制御信号に基づいて駆動軸2aを回転駆動させる。上述のように、駆動軸2aの先端部には太陽ローラー40(胴部41)が同軸に固定されているため、駆動軸2aと共に太陽ローラー40が回転駆動される。
図3に示されるように、太陽ローラー40が矢印A1の方向に回転駆動されると、太陽ローラー40の回転駆動力は、太陽ローラー40と外周面同士で接触する一対の遊星ローラー50に摩擦力によって伝達される。その結果、各遊星ローラー50は矢印A2の方向に回転(自転)する。このとき、各遊星ローラー50は、可撓性リング30の内周面31bからも摩擦力を受けるため、この摩擦力によって可撓性リング30の内周面31bに沿って矢印A3の方向に回動(公転)する。これにより、各作動室Cが剛性リング20の内壁面21aに沿って移動する。なお、可撓性リング30は回動せずに、遊星ローラー50の回動に伴って拡径と縮径を繰り返す。
溝22a付近において、作動室Cは、隔壁34によって2つの作動室C1、C2に分割される。作動室C1は吸引ポート23と連絡していて、作動室C2は吐出ポート24と連絡している。作動室Cが溝22aと連絡しているときには、図3における時計方向へ作動室Cが移動するのに伴い、作動室C1が徐々に拡張して(同時に、作動室C2は徐々に縮小し)、吸引ポート23から作動室C1内に液体が流入する。そして、作動室Cが溝22aから遮断されると、作動室Cは一定容積で剛性リング20の内壁面21aに沿って(図5における時計方向へ)移動する。そして、再び作動室Cは溝22aと連絡して、作動室Cの移動と共に、作動室C2は徐々に縮小し、作動室C2内から吐出ポート24に液体が押し出される。以上のようにして、ポンプ装置1による液体の輸送が行われる。
本実施形態のポンプユニット3では、遊星ローラー50の直径に対して剛性リング20の溝22aの幅が十分に小さく(例えば1/3以下に)形成されていて、また、可撓性リング30が溝22aの幅と同程度の肉厚を有しているため、遊星ローラー50が剛性リング20の溝22aを通過する際に、遊星ローラー50が剛性リング20から受ける力は大きく変動しない。従って、太陽ローラー40は、常に一対の遊星ローラー50からラジアル方向に釣り合った力を受けるため、ラジアル方向に大きく振動することがない。その結果、太陽ローラー40から大きな騒音が発生することはなく、太陽ローラー40の寿命も長くなる。
また、本実施形態のポンプユニット3では、太陽ローラー40、一対の遊星ローラー50及びローター60が、重心(中心軸AX上の点)の周りを回動するため、ポンプユニット3の動作中に重心の変動による振動や騒音が発生しないようになっている。また、吸引と吐出が一定の時間間隔で行われる(脈動が一定周期で生じる)ため、吐出量のゆらぎを減らすことができる。
なお、本実施形態では、一対の遊星ローラー50を、中心軸AXを挟み、中心軸AXと等距離に配置する構成が採用されている。具体的には、一対の遊星ローラーが、例えば、中心軸AXに対して回転対称、又は、中心軸AXを含む平面に対して面対称に配置されている。これにより、各遊星ロ−ラー50から太陽ローラー40に加えられる押圧力が相殺されて回転時のバランスが向上し、騒音や振動を低減することが可能となる。
また、遊星ロ−ラー50の数は必ずしも一対(2つ)である必要はなく、3つ以上の複数の遊星ローラー50を使用する構成としてもよい。この場合も、複数の遊星ローラー50を、中心軸AXから等距離に配置し、中心軸AXに対して対称に配置し、及び/又は、中心軸AXの周りに円周方向に等間隔に配置することが好ましい。この構成により、ポンプユニット3の作動中に、複数の遊星ローラー50及び可撓性リング30の全体の重心位置が移動せず、作動中の振動や騒音を少なくすることができる。また、吐出量のゆらぎを減らすことができる。
また、上記の実施形態は、作動中に、可撓性リング30の円筒部31が、重心が移動しないように、あるいは、重心に対して対称に変形(伸縮)するように構成されている。そのため、可撓性リング30の円筒部31が、拡径部(図6にて符号Sで示す位置)において、対向する剛性リング20の円筒部21に対して平行に移動する(図6にて上下にスライドする)ことがない。その結果、可撓性リング30に剪断力が作用して、疲労が促進されることがない。なお、例えば、特許文献2のように、遊星ローラー50を一つだけ備えた構成等では、可撓性リング30が剛性リング20に対して遊星ローラー50側(例えば、図6における下方)に偏心するため、図6の符号Sで示す位置において可撓性リング30に大きな剪断力が作用し、可撓性リング30の寿命が短くなる。
また、上記の実施形態における太陽ローラー40、遊星ローラー50及び可撓性リング30からなる回転駆動力伝達機構は、可撓性チューブを作動室として用いるチューブポンプ等の他の種類の回転ポンプにも適用することができる。
以上が本発明の実施形態の説明であるが、本発明は、上記の実施形態の構成に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。
上記の実施形態は、可撓性リング30を単一材料により形成した例であるが、伸縮性を有する部材と大きな伸縮性を有しない部材(伸縮抑制部材)とを複合して可撓性リング30を形成してもよい。例えば、図7に示すように、伸縮性を有する基材から形成された円筒部31に、低い伸縮性しか有しない伸縮抑制部材311a、311bを埋め込んだ構成とすることもできる。なお、伸縮抑制部材311a、311bは、十分な可撓性を有している。図7(a)は、螺旋状に巻いた線状の伸縮抑制部材311aを円筒部31に埋め込んだ変形例を示す。図7(b)は、円筒状に巻いたフィルム状の伸縮抑制部材311bを円筒部31に埋め込んだ変形例を示す。このように、伸縮性の低い素材を組み合わせることにより、可撓性リング30の強度を高め、耐久性を高めることが可能となる。
また、上記の実施形態では、剛性リング20の内壁面21aと同じ角度だけ中心軸に対して傾斜した略円錐面状の外周面を有する太陽ローラー40を使用し、遊星ローラー(押圧ローラー)50の中心軸を剛性リング20の中心軸に対して内壁面21aと同じ角度だけ傾斜させた構成が採用されているが、本発明の構成はこれに限定されない。例えば、太陽ローラー40の外周面をテーパー面とせず、剛性リング20の内壁面21aと同じ角度だけ中心軸に対して傾斜した略円錐面状の外周面を有する遊星ローラー50を使用する構成としてもよい。
また、上記の実施形態では、太陽ローラー40と遊星ローラー50とを用い、ローラー間の摩擦力により動力を伝達する遊星ローラー機構が使用されているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、太陽ローラー40と遊星ローラー50に替えて、太陽ギアと遊星ギア(遊星ギア機構)を使用する構成を採用することもできる。この場合、可撓性リング30の内周面に遊星ローラー50と係合する内歯車を設ける構成としてもよい。また、遊星機構を設けずに、駆動ユニット2によりローター60を直接回転駆動する構成を採用することもできる。この場合、駆動ユニット2には、トルクを増幅するための減速機を設ける必要が生じる場合がある。
また、耐光性の低い(或いは光反応性を有する)液体を輸送する場合には、ケース5及び/又は可撓性リング30を、遮光性(或いは紫外線遮蔽性)を有する材質で形成する構成とすることもできる。
上記の実施形態は液体を輸送する送液ポンプに本発明を適用した例であるが、本発明は気体輸送用の送体ポンプにも適用することができる。また、本発明は、食品工業や化学工業を含む工業全般の他、医療、水処理、水道、農業、輸送、建設、その他の広範な技術分野で利用することができる。
1 ポンプ装置
2 駆動ユニット
3 ポンプユニット
10 ケース
20 剛性リング
30 可撓性リング
40 太陽ローラー
50 遊星ローラー
60 ローター

Claims (9)

  1. 略円柱状の内壁面と、
    前記内壁面に沿って配置され、該内壁面との間に周方向に延びる作動室を形成する可撓性リングと、
    前記可撓性リングの周方向における一部分を前記内壁面に押し付けて前記作動室に閉塞部を形成すると共に、前記内壁面に沿って周方向に旋回して前記閉塞部を移動させることにより、前記作動室内の流体を移動させる複数の押圧部材と、
    を備え、
    前記可撓性リングが、自然状態と略同じ周長を維持した状態で配置されている、
    ことを特徴とするポンプ。
  2. 前記可撓性リングの自然状態における外径より前記内壁面の直径が若干大きく、前記外径と前記直径との差は、前記可撓性リングがポンプ動作のために変形したとき、殆どその周方向の長さを変えることなく、前記可撓性リングが前記内壁面に当接する関係を成立させる差になっている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
  3. 前記可撓性リングの自然状態における内径は、前記複数の押圧部材の外接円の直径よりも小さく、
    前記可撓性リングは、前記複数の押圧部材と当接していない部分において、周方向の曲率が自然状態よりも小さくなるように変形することで、周長が伸長しないように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のポンプ。
  4. 前記内壁面には、輸送する流体を外部から前記作動室内に吸引する吸引ポートと、前記流体を前記作動室内から外部へ吐出する吐出ポートと、が開口し、
    前記可撓性リングが、前記吸引ポートと前記吐出ポートとの間で前記作動室を仕切る隔壁を備え、
    前記隔壁が前記可撓性リングの外周面から突出した可撓性を有する板状部材である、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のポンプ。
  5. 前記複数の押圧部材の全体の重心が前記旋回の中心軸上にある、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のポンプ。
  6. 前記複数の押圧部材が、前記内壁面の中心軸の周りに等間隔で配置された、
    ことを特徴とする請求項5に記載のポンプ。
  7. 前記複数の押圧部材を、所定の配置関係で保持しながら、前記可撓性リングの内周面に沿って旋回させるローターを備えた、
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のポンプ。
  8. 前記押圧部材が、前記ローターによって回転自在に支持された押圧ローラーであり、
    前記旋回の中心軸と同軸に配置され、複数の前記押圧部材と回転係合する太陽ローラーを備え、
    前記太陽ローラーが回転すると、前記太陽ローラーと前記可撓性リングの内周面とで挟まれた前記複数の押圧部材が、前記太陽ローラーの外周面上及び前記可撓性リングの内周面上を周方向に転動するよう構成され、
    前記可撓性リングの中空部に、前記複数の押圧部材と前記太陽ローラーとが前記中空部の軸方向一方側から挿入されて組み立てられるように構成され、
    前記内壁面が前記一方側に向かって拡径するように樽形面状あるいは略円錐状に形成され、
    前記太陽ローラーが、前記内壁面と平行な樽形面状あるいは略円錐面状の外周面を有する、
    ことを特徴とする請求項7に記載のポンプ。
  9. 前記複数の押圧ローラーから前記太陽ローラーに加えられる押圧力が相殺されるように構成された、
    ことを特徴とする請求項8に記載のポンプ。
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