JP6201411B2 - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器に関する。
発光素子や受光素子等の光学素子が配置された素子基板と、素子基板の光学素子が配置された面に対向配置される対向基板とを貼り合せた電気光学装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の電気光学装置(有機EL装置)では、素子基板と対向基板(封止基板)とが、発光素子が配置された領域よりも外側に配置されるシール材を介して貼り合せられる。シール材で囲まれた内側には、外部から加えられる応力や衝撃等を緩和するため、樹脂材料(充填層)が充填される。また、このようにすることで、シール材の内側が空洞(空気層)である場合に生じる対向基板の変形や、対向基板と空気層との界面での光の反射を抑えることができる。
しかしながら、特許文献1に記載の電気光学装置では、発光素子が配置された領域よりも外側にシール材が配置されるため、素子基板上の全領域のうち、発光素子が配置された領域(発光領域)よりも外側の領域(いわゆる、額縁領域)が大きくなってしまうという課題がある。また、一方の基板を他方の基板に押圧する際にシール材の内側に充填された樹脂材料がシール材の外側へはみ出してしまうことや、樹脂材料が硬化する際の収縮(体積変化)によりシール材の厚さと樹脂材料の厚さとが不均一となり素子基板や対向基板に反りや歪みが生じてしまうことがあるという課題がある。
一方、シール材をなくして素子基板と対向基板とを貼り合せた電気光学装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載の電気光学装置(発光装置)では、スクリーン印刷法やスリットコート法により発光素子上に樹脂材料(接着層)を塗布して素子基板と対向基板(表面保護基板)とが貼り合せられる。この樹脂材料(接着層)が、発光素子上に対向基板を接着固定する機能と、外部応力や衝撃を緩和する機能とを有する。このような構成にすれば、特許文献1に記載の電気光学装置のようにシール材を備える構成と比べて、額縁領域を小さくすることができ、シール材の厚さと樹脂材料の厚さとが不均一となることによる対向基板の反り、歪みを防止できる。
ところで、特許文献2に記載の電気光学装置の構成によれば、発光素子上に対向基板を接着固定する樹脂材料は、隔壁等に起因する発光素子上の凹凸を緩和して対向基板と接する面をできるだけ平坦な面とするため、良好な流動性を有する低粘度の材料であることが望ましいとされている。しかしながら、樹脂材料が低粘度であると、塗布された樹脂材料が硬化する前に必要以上の範囲まで濡れ広がってしまい、例えば、端子部等と重なってしまう等の不具合が生じるおそれがあるという課題がある。
特開2008−59868号公報 特開2007−157606号公報
上述の課題の解決策としては、例えば、発光素子を覆う樹脂材料を塗布し硬化させて1層目の樹脂層を形成した後、さらに1層目の樹脂層と対向基板との間に樹脂層を塗布し2層目の樹脂層で両者を接着することで、1回に塗布される樹脂材料の体積を小さくして濡れ広がりの度合いを小さく抑える方法が考えられる。しかしながら、少なくとも発光素子を覆う1層目の樹脂層には低粘度の樹脂材料を用いるため、1層目の樹脂層を形成する際に樹脂材料の濡れ広がりをなくすことは困難であるという課題がある。また、樹脂材料を塗布した後の経過時間によって樹脂材料の濡れ広がりの度合いに違いが出るため、個体間でばらつきが生じるという課題がある。
特に、電気光学装置を複数枚取りできる大型のマザー基板(素子基板)で加工を行う場合には、マザー基板上に1層目の樹脂層を形成する際に、先に配置される樹脂材料と後に配置される樹脂材料とで硬化までの放置時間が異なるため濡れ広がりにばらつきが生じ、形成される1層目の樹脂層同士の間で形状が異なってしまうおそれがある。そうすると、2層目の樹脂層によりマザー基板を対向基板と接着する際に、基板同士の間にかかる圧力が均一とならないことや、1層目の樹脂層と2層目の樹脂層との間に気泡が生じたり、2層目の樹脂層の濡れ広がりにばらつきが生じたりすることがあるという課題がある。
したがって、額縁領域をより小さく抑え、かつ、樹脂材料の必要以上の濡れ広がりや濡れ広がりのばらつきを抑えることができる電気光学装置の構成及び製造方法が要望されている。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る電気光学装置は、第1の面を有する第1の基板と、前記第1の面上の第1の領域に配置された光学素子と、前記第1の面上に前記第1の領域の外周に沿って前記光学素子の一部と重なるように設けられ、第1の端部と、前記第1の端部と前記第1の基板の端部との間に位置する第2の端部と、を有する枠部と、前記第1の面上の前記枠部の前記第2の端部よりも内側に配置され、前記光学素子の少なくとも一部と重なるように設けられた第1の樹脂層と、前記第1の樹脂層上に配置された第2の樹脂層と、前記第1の面に対向し前記第2の樹脂層上に配置された第2の基板と、を備えたことを特徴とする。
本適用例の構成によれば、光学素子が配置された第1の領域の外周に沿って光学素子の一部と重なるように枠部が設けられ、枠部の第2の端部よりも内側に光学素子の少なくとも一部と重なるように第1の樹脂層が配置されている。すなわち、発光素子の上に形成される第1の樹脂層の周囲を包囲するように枠部が配置されている。そのため、発光素子の上に第1の樹脂層を形成する際に、配置される第1の樹脂層の材料の過度の濡れ広がりが枠部によって抑止されるので、第1の面において第2の領域(いわゆる額縁領域)を小さくすることが可能となる。また、例えば、電気光学装置を複数枚取りできる大型のマザー基板で加工が行われる場合に、同一マザー基板内における第1の樹脂層の材料の濡れ広がりのばらつきが枠部によって抑えられる。これにより、第2の領域(額縁領域)が小さく抑えらればらつきが少ない電気光学装置を提供できる。
[適用例2]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記第1の樹脂層の膜厚は、前記枠部から離れるに従って厚くなっており、前記第1の樹脂層の膜厚が最も厚い部分の厚さは、前記枠部の膜厚が最も厚い部分の厚さよりも厚いことが好ましい。
本適用例の構成によれば、第1の樹脂層の膜厚は枠部から離れるに従って厚く凸形状になっているので、第1の基板と第2の基板とを貼り合せる際に、第1の樹脂層と第2の樹脂層との間に空隙が生じにくくなる。また、第1の樹脂層は枠部よりも厚い膜厚を有しているので、第2の樹脂層が第1の樹脂層と枠部とに跨って配置されても、第1の樹脂層と第2の樹脂層との間の空気が外側へ移動しやすくなる。これらにより、第1の樹脂層と第2の樹脂層との間における気泡の発生をより確実に抑止できる。
[適用例3]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記枠部の前記第2の端部は、前記第1の領域を囲む第2の領域に配置されており、前記第1の樹脂層は、前記枠部の第1の端部よりも内側を埋めるとともに、前記第1の端部よりも前記第2の端部側まで前記枠部に接して配置されていることが好ましい。
本適用例の構成によれば、枠部の外側の端部である第2の端部は光学素子が配置された第1の領域の外側の第2の領域に配置されており、第1の樹脂層は枠部の内側を埋めて枠部の内側の端部である第1の端部よりも外側まで枠部に接して配置されている。そのため、第1の樹脂層の材料の濡れ広がりを枠部で抑えて額縁領域を小さくしつつ、枠部と第1の樹脂層とで光学素子が配置された第1の領域を覆って光学素子への応力や衝撃を緩和することができる。
[適用例4]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記枠部の前記第1の端部は、前記第1の領域に配置され、前記枠部の膜厚が最も厚い部分は、前記第2の領域に配置されていることが好ましい。
本適用例の構成によれば、枠部の内側の端部が第1の領域に配置されているため、内側の端部が第2の領域に配置されている場合と比べて、枠部を第1の基板の端部からより内側へ寄せて配置することが可能となる。また、第1の樹脂層を形成する際に材料の濡れ広がりを止めることが可能な枠部の膜厚が最も厚い部分が第2の領域に配置されているので、第1の樹脂層を第1の領域の外側まで配置することができる。これにより、第1の領域の外側の額縁領域をより小さくしつつ、光学素子が配置された領域を第1の樹脂層で覆って光学素子への応力や衝撃をより確実に緩和することができる。
[適用例5]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記枠部の膜厚が最も厚い部分の厚さに対する前記第1の樹脂層の膜厚が最も厚い部分の厚さの比は、2:1以上かつ5:1以下であることが好ましい。
本適用例の構成によれば、枠部及び第1の樹脂層の厚さの比を上記の範囲とすることで、第1の樹脂層を形成する際に、第1の樹脂層の表面を枠部の膜厚が最も厚い部分よりも上方の第2の樹脂層側に盛り上げながら、材料の濡れ広がりを枠部の膜厚が最も厚い部分までで止めることがより確実に可能となる。これにより、第1の樹脂層の表面に窪みが生じることにより第2の樹脂層との間に気泡が発生することをより確実に抑えるとともに、光学素子を覆う範囲に第1の樹脂層を配置しながら第1の樹脂層が枠部を超えて外側まで形成されてしまうことを抑えることができる。
[適用例6]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記第2の樹脂層の外周端部は、前記第1の樹脂層の外周端部と前記枠部の第2の端部との間に配置されていることが好ましい。
本適用例の構成によれば、第2の樹脂層は、第1の樹脂層よりも外側まで、かつ枠部よりも内側に配置されている。そのため、第2の樹脂層を形成する際に、第2の樹脂層の材料で光学素子を覆いながら、第2の樹脂層の材料の濡れ広がりを抑えることができる。これにより、額縁領域を小さく抑えつつ、光学素子への応力や衝撃を効果的に緩和することができる。
[適用例7]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記第1の樹脂層の膜厚が最も厚い部分の厚さに対する前記第2の樹脂層の膜厚が最も薄い部分の厚さの比は、1:9以上かつ3:7以下であることが好ましい。
本適用例の構成によれば、第1の樹脂層及び第2の樹脂層の厚さの比を上記の範囲とすることで、第2の樹脂層を形成する際に、第2の樹脂層の材料を枠部まで到達する範囲に配置しながら、材料の濡れ広がりを枠部を超えない範囲で止めることが可能となる。これにより、光学素子を覆う範囲に第2の樹脂層を配置しながら第2の樹脂層が枠部を超えて外側まで形成されてしまうことを抑えることができる。
[適用例8]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記枠部の屈折率と前記第1の樹脂層の屈折率との差が0.05以下であることが好ましい。
本適用例の構成によれば、枠部と第1の樹脂層との界面における光の反射が抑えられるので、光学素子が配置された第1の領域における光の反射による光透過量の低下を小さく抑えることができる。
[適用例9]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記枠部の屈折率と前記第2の樹脂層の屈折率との差、及び前記第1の樹脂層の屈折率と前記第2の樹脂層の屈折率との差が0.05以下であることが好ましい。
本適用例の構成によれば、枠部と第2の樹脂層との界面における光の反射、及び第1の樹脂層と第2の樹脂層との界面における光の反射が抑えられるので、光学素子が配置された第1の領域における光の反射による光透過量の低下をより小さく抑えることができる。
[適用例10]上記適用例に係る電気光学装置であって、前記光学素子は、有機発光層と、前記有機発光層を覆う封止層と、を含んでいてもよい。
本適用例の構成によれば、有機発光層を含む発光素子を光学素子として備えた有機EL装置において、発光領域である第1の領域以外の額縁領域を狭くしつつ、発光素子への応力や衝撃を緩和することができる。
[適用例11]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする。
本適用例の構成によれば、額縁領域を小さく抑えばらつきが少ない電気光学装置を備えた電子機器を提供できる。
[適用例12]本適用例に記載の電気光学装置の製造方法は、第1の基板の第1の面上の第1の領域に光学素子を配置する工程と、前記第1の面上に、前記第1の領域の外周に沿って前記光学素子の一部と重なるとともに、第1の端部と、前記第1の端部と前記第1の基板の端部との間に位置する第2の端部と、を有する枠状に第1の材料を配置する工程と、前記第1の面上の前記第1の材料の前記第2の端部よりも内側に前記光学素子の少なくとも一部と重なるように、前記第1の材料とは異なる第2の材料を配置する工程と、前記第1の材料及び前記第2の材料を硬化させて枠部及び第1の樹脂層を形成する工程と、前記第1の樹脂層上に第3の材料を配置する工程と、前記第3の材料上に第2の基板を配置する工程と、前記第3の材料を硬化させて、前記第3の材料により前記第1の樹脂層と前記第2の基板とを接着する工程と、を備えたことを特徴とする。
本適用例の製造方法によれば、光学素子が配置された第1の領域の外周に沿って枠状に第1の材料を配置し、第1の材料の第2の端部よりも内側に第2の材料を配置する。そのため、第2の材料の濡れ広がりが枠状に配置された第1の材料により抑止されるので、第1の面において第2の領域を小さくすることが可能となる。また、例えば、電気光学装置を複数枚取りできる大型のマザー基板で加工が行われる場合に、同一マザー基板内における第2の材料の過度の濡れ広がりのばらつきが枠状に配置された第1の材料により抑えられる。さらに、第1の材料及び第2の材料を一緒に硬化させることで、2つの材料間の親和性を高めることができる。これにより、第2の領域(額縁領域)が小さく抑えらればらつきが少ない電気光学装置を製造できる。
[適用例13]上記適用例に記載の製造方法であって、前記第1の材料の粘度は10,000cps以上かつ100,000cps以下であり、前記第2の材料の粘度は10cps以上かつ1,000cps以下であることが好ましい。
本適用例の製造方法によれば、枠部を形成する第1の材料に高粘度の材料を用いることで、第1の材料の濡れ広がりが抑えられるので、枠部の第1の端部と第2の端部との間の距離を小さく抑えるとともに、枠部の断面形状を凸状として第2の材料の濡れ広がりを抑えることができる。一方、第2の材料に低粘度の材料を用いることで、第2の材料が良好に濡れ広がるので、第2の材料で光学素子を覆うことができ、第2の材料の表面を滑らかにして気泡の発生防止を図ることができる。
[適用例14]上記適用例に記載の製造方法であって、前記第3の材料の粘度は10cps以上かつ1,000cps以下であることが好ましい。
本適用例の製造方法によれば、第3の材料に低粘度の材料を用いることで、第3の材料が良好に濡れ広がるので、第3の材料で光学素子を覆うことができ、第2の材料との間における気泡の発生防止を図ることができる。
[適用例15]上記適用例に記載の製造方法であって、前記第1の材料、前記第2の材料、及び前記第3の材料として、エポキシ樹脂を用いることが好ましい。
本適用例の製造方法によれば、アクリル樹脂等他の樹脂と比べて硬化時の収縮が小さいエポキシ樹脂を用いるので、第1の材料、第2の材料、及び第3の材料が硬化する際の収縮に伴う基板の反りや歪み等を抑えることができる。また、第1の材料、第2の材料、及び第3の材料に同じ材料を用いることで、互いの屈折率の差を小さくすることができる。
第1の実施形態に係る有機EL装置の電気的な構成を示す等価回路図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の構成を示す模式平面図。 図2のA−A’線に沿った概略断面図。 図3のB部の概略平面図。 図3のC部を拡大して示す概略断面図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する模式図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する模式図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する模式図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する模式図。 第2の実施形態に係る有機EL装置の構造を示す模式断面図。 第3の実施形態に係る電子機器としてのヘッドマウントディスプレイの構成を示す概略図。 第3の実施形態に係る電子機器としての検査装置の構成を示す概略図。 変形例1に係る有機EL装置の構造を示す模式断面図。 変形例2に係る有機EL装置の構造を示す模式断面図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大又は縮小して表示している。また、説明に必要な構成要素以外は図示を省略する場合がある。
なお、以下の形態において、例えば「基板上に」と記載された場合、基板の上に接するように配置される場合、又は基板の上に他の構成物を介して配置される場合、又は基板の上に一部が接するように配置され、一部が他の構成物を介して配置される場合を表すものとする。
(第1の実施形態)
<有機EL装置>
まず、第1の実施形態に係る電気光学装置としての有機EL装置の構成について図を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る有機EL装置の電気的な構成を示す等価回路図である。図2は、第1の実施形態に係る有機EL装置の構成を示す模式平面図である。なお、図2では、対向基板48(図3参照)の図示を省略している。
図1に示すように、有機EL装置1は、スイッチング素子としてトランジスターを用いたアクティブマトリックス型の有機EL装置である。トランジスターは、例えば、薄膜半導体層を用いた薄膜トランジスター(Thin Film Transistor、以下、TFTという)である。
有機EL装置1は、第1の基板としての素子基板10(図2参照)と、素子基板10の第1の面10a(図3参照)上に設けられた走査線12と、走査線12に対して交差する方向に延びる信号線13と、信号線13に並列に延びる電源線14とを備えている。信号線13には、シフトレジスター、レベルシフター、ビデオライン、及びアナログスイッチを備えた信号線駆動回路15が接続されている。また、走査線12には、シフトレジスター及びレベルシフターを備えた走査線駆動回路16が接続されている。
走査線12と信号線13とによりサブ画素34(図2参照)の領域が区画されている。サブ画素34は、有機EL装置1の表示の最小単位であり、例えば、走査線12の延在方向と信号線13の延在方向とに沿ってマトリックス状に配列されている。各サブ画素34には、スイッチング用トランジスター21と、駆動用トランジスター23と、保持容量22と、陽極24と、陰極25と、有機発光層を含む発光機能層26とが設けられている。
陽極24と、陰極25と、有機発光層を含む発光機能層26とによって、光学素子の一例としての発光素子27が構成される。発光素子27では、陽極24側から注入される正孔と、陰極25側から注入される電子とが発光機能層26の発光層で再結合することにより発光が得られる。
有機EL装置1では、走査線12が駆動されてスイッチング用トランジスター21がオン状態になると、信号線13を介して供給される画像信号が保持容量22に保持され、保持容量22の状態に応じて駆動用トランジスター23のソースとドレインとの間の導通状態が決まる。そして、駆動用トランジスター23を介して電源線14に電気的に接続したとき、電源線14から陽極24に電流が流れ、さらに発光機能層26を通じて陰極25に電流が流れる。
この電流は、駆動用トランジスター23のソースとドレインとの間の導通状態に応じたレベルとなる。このとき、駆動用トランジスター23のソースとドレインとの間の導通状態、すなわち、駆動用トランジスター23のチャネルの導通状態は、駆動用トランジスター23のゲートの電位により制御される。そして、発光機能層26の発光層は、陽極24と陰極25との間に流れる電流量に応じた輝度で発光する。
換言すれば、発光素子27の発光状態を駆動用トランジスター23により制御するとき、駆動用トランジスター23のソース及びドレインのいずれか一方が電源線14に電気的に接続され、駆動用トランジスター23のソース及びドレインのいずれか他方が発光素子27に電気的に接続される。
図2に示すように、有機EL装置1は、素子基板10上に、略矩形の平面形状を有する第1の領域としての発光領域Eと、発光領域Eの周囲を囲む第2の領域としての額縁領域Fとを有している。発光領域Eは、有機EL装置1において、実質的に発光に寄与する領域である。額縁領域Fは、有機EL装置1において、実質的に発光に寄与しない領域である。有機EL装置1は、額縁領域Fに発光素子27が配置されたダミー領域を備えていてもよい。
なお、携帯機器等の電子機器では、機器の外形を小型化するため、電子機器の外形に対して表示部をできるだけ大きく(広く)することが求められる。したがって、有機EL装置1が携帯機器等の小型の電子機器の表示部に用いられる場合、素子基板10の外形に対して、発光領域Eは極力大きく(広く)、額縁領域Fは極力小さい(狭い)ことが望ましい。
発光領域Eには、サブ画素34(発光素子27)が、例えばマトリックス状に配列されている。サブ画素34は、例えば略矩形の平面形状を有している。サブ画素34の矩形形状の4つの角は丸く形成されていてもよい。この場合、サブ画素34の平面形状は、4つの辺と4隅に対応する湾曲部から構成されてもよい。
本実施形態に係る有機EL装置1は、赤色(R)を発光するサブ画素34Rと、緑色(G)を発光するサブ画素34Gと、青色(B)を発光するサブ画素34Bと、を有している。サブ画素34R,34G,34Bに対応して、赤色発光素子27R、緑色発光素子27G、青色発光素子27Bが設けられている。以下では、対応する色を区別しない場合には、それぞれ単にサブ画素34、発光素子27と記す。
発光領域Eの周囲には、2つの走査線駆動回路16(図1参照)と検査回路(図示省略)とが配置されている。検査回路は、有機EL装置1の作動状況を検査するための回路である。素子基板10の外周縁部には、陰極用配線(図示省略)が配置されている。また、素子基板10の一つの辺側には、端子部37が設けられている。有機EL装置1は、端子部37において、例えば、駆動用ICを備えたフレキシブル基板等に接続される。
本実施形態に係る有機EL装置1では、サブ画素34R,34G,34Bにより、画像を形成する際の一つの単位である画素35が構成される。有機EL装置1は、それぞれの画素35においてサブ画素34R,34G,34Bのそれぞれの輝度を適宜変えることで、種々の色の光を射出することができる。これにより、有機EL装置1は、フルカラー表示又はフルカラー発光が可能である。
続いて、第1の実施形態に係る有機EL装置1の構造について図3〜図5を参照して説明する。図3は、図2のA−A’線に沿った概略断面図である。図4は、図3のB部の概略平面図である。図5は、図3のC部を拡大して示す概略断面図である。なお、図4では、対向基板48の図示を省略している。
図3に示すように、有機EL装置1は、素子基板10と、素子基板10の第1の面10a上に設けられた発光素子27と、発光素子27を覆う封止層30と、素子基板10との間に発光素子27を挟むように配置された第2の基板としての対向基板48と、発光素子27と対向基板48との間に配置された樹脂層40と、を備えている。
本明細書では、素子基板10の第1の面10aに平行な一方向をX方向とし、第1の面10aに平行であってX方向と交差する方向をY方向とする。また、X方向およびY方向と交差する素子基板10の厚さ方向をZ方向とする。なお、図2に示すように有機EL装置1を第1の面10aの法線方向(Z方向)から見ることを「平面視」といい、図3に示すように有機EL装置1の断面をY方向から見ることを「断面視」という。また、図3における有機EL装置1の対向基板48側(+Z方向)を「上方」といい、素子基板10側(−Z方向)を「下方」という。
素子基板10は、下方側(第1の面10aとは反対側)に第2の面10bを有する。対向基板48は、素子基板10の第1の面10aに対向する面48aを有する。素子基板10及び対向基板48は、例えば、ガラス、石英、樹脂、セラミック等からなる。素子基板10の材料は、シリコン(Si)であってもよい。
有機EL装置1が、発光素子27から発した光が素子基板10の下方側に射出されるボトムエミッション型である場合には、素子基板10に透光性材料が用いられる。また、有機EL装置1が、発光素子27から発した光が、上方の対向基板48側に射出されるトップエミッション型である場合には、対向基板48に透光性材料が用いられる。発光素子27の構造の詳細については後述する。
樹脂層40は、枠部42と、第1の樹脂層44と、第2の樹脂層46とで構成される。樹脂層40は、素子基板10と対向基板48とを接着して固定する機能と、素子基板10と対向基板48との間に挟持された発光素子27に加えられる外部応力や衝撃を緩和する機能とを有している。樹脂層40の総厚(図3におけるb+c)は、例えば100μm程度である。
枠部42、第1の樹脂層44、及び第2の樹脂層46の材料としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂等の透光性を有する樹脂材料を用いることができる。これらの中でも、硬化する際の収縮(体積変化)の度合いが少ないエポキシ樹脂を用いることが好ましい。
枠部42は、素子基板10の第1の面10a上に設けられている。枠部42は、第1の樹脂層44を形成する際に、第1の樹脂層44の樹脂材料が必要以上の範囲まで濡れ広がることを抑える機能を有する。枠部42は、発光領域Eの外周に沿って発光素子27の一部と重なるように配置されている。
枠部42は、封止層30の外周端部を覆って形成されていることが好ましい。封止層30の外周端部が枠部42で覆われることで、外部からの封止層30の外周端部への接触を防止できる。これにより、有機EL装置1の製造工程において、マザー基板11(図8参照)から有機EL装置1(素子基板10)を切り出して個片化する際等に発生するカレット(ガラス屑)の接触や、有機EL装置1に外装を取り付ける際の外装や治具等の接触により、封止層30が損傷を受けることを防止できる。
図示を省略するが、枠部42の平面形状は、略矩形の発光領域Eの外周に沿った略矩形の枠状である。枠部42の断面形状は、曲線で構成された凸形状である。凸形状の枠部42の膜厚が最も厚い部分(以下では、最厚部分という)を42aとする。枠部42の最厚部分42aは、発光領域Eよりも素子基板10の端部10c側に配置されていることが好ましい。
第1の樹脂層44は、発光素子27の少なくとも一部と重なり、枠部42の一部(内側の部分)に接するように設けられている。枠部42と第1の樹脂層44とで、発光素子27が配列された発光領域Eを覆っている。第1の樹脂層44は、発光素子27に加えられる外部応力や衝撃を緩和する機能を有する。したがって、第1の樹脂層44は、発光領域E全体を覆うように配置されていることが好ましい。
第1の樹脂層44の平面形状は、発光領域Eの外周に沿った略矩形状である。第1の樹脂層44の膜厚は、枠部42から内側へ離れるに従って厚くなっている。したがって、第1の樹脂層44の断面形状は、中央部が盛り上がるような緩やかな曲線で構成された凸形状となっている。第1の樹脂層44の断面形状をこのような凸形状とすることで、第2の樹脂層46との間に気泡が生じにくくすることができる。第1の樹脂層44の膜厚が最も厚い部分(X方向及びY方向における略中央部)の厚さは、枠部42の最厚部分42aの厚さよりも厚いことが好ましい。
第2の樹脂層46は、第1の樹脂層44上に第1の樹脂層44と接して設けられている。第2の樹脂層46は、第1の樹脂層44と対向基板48とを接着して固定する機能と、第1の樹脂層44とともに発光素子27に加えられる外部応力や衝撃を緩和する機能とを有する。第2の樹脂層46は、第1の樹脂層44の表面を覆い、さらにその外側で枠部42の一部と重なるように配置されていることが好ましい。
第2の樹脂層46の平面形状は、発光領域Eの外周に沿った略矩形状である。第2の樹脂層46の膜厚は、枠部42から内側へ離れるに従って薄くなっている。したがって、第2の樹脂層46の断面形状は、中央部が窪むような緩やかな曲線で構成された凹形状である。対向基板48は、第2の樹脂層46上に、第2の樹脂層46に接して配置されている。
枠部42の屈折率と第1の樹脂層44の屈折率との差は0.05以下である。これにより、枠部42と第1の樹脂層44との界面における光の反射が抑えられるので、発光素子27が配列された発光領域Eにおける光の反射による光透過量の低下が小さく抑えられる。この結果、枠部42と第1の樹脂層44との界面が観察者から視認されにくくなる。
また、枠部42の屈折率と第2の樹脂層46の屈折率との差、及び第1の樹脂層44の屈折率と第2の樹脂層46の屈折率との差は、ともに0.05以下である。これにより、枠部42と第2の樹脂層46との界面における光の反射、及び第1の樹脂層44と第2の樹脂層46との界面における光の反射が抑えられる。この結果、発光領域Eにおける光の反射による光透過量の低下がより小さく抑えられる。
図4に示すように、枠部42は、表示領域E側に位置する第1の端部としての内周端部42bと、内周端部42bと素子基板10の端部10cとの間に位置する第2の端部としての外周端部42cとを有している。内周端部42bは表示領域Eに配置されており、外周端部42cは額縁領域Fに配置されている。枠部42の最厚部分42aは、額縁領域Fに配置されていることが好ましい。
第1の樹脂層44の外周端部44bは、枠部42の内周端部42bよりも外側、かつ、枠部42の外周端部42cよりも内側に配置されている。すなわち、第1の樹脂層44は、枠部42の内周端部42bよりも内側を埋めるとともに、外周端部42cを超えない範囲で全周に亘って枠部42の内側部分と重なるように配置されている。なお、第1の樹脂層44の外周端部44bは、図4では枠部42の最厚部分42aよりも内側に図示されているが、枠部42の最厚部分42aと重なるように配置されていることが好ましい。
第2の樹脂層46の外周端部46bは、第1の樹脂層44の外周端部44bと枠部42の外周端部42cとの間に配置されている。すなわち、第2の樹脂層46は、第1の樹脂層44を覆うとともに、第1の樹脂層44よりも外側で枠部42と重なるように配置されている。
なお、本明細書では、表示領域E側から見て素子基板10の端部10c側を「外側」といい、素子基板10の端部10c側から見て表示領域E側を「内側」という。
図3に戻って、枠部42の最厚部分42aの厚さ(図3にaで示す)に対する第1の樹脂層44の最厚部分の厚さ(図3にbで示す)の比は、2:1以上かつ5:1以下である。すなわち、第1の樹脂層44の最厚部分の厚さbは、枠部42の最厚部分42aの厚さaの2倍以上かつ5倍以下である。第1の樹脂層44の最厚部分の厚さ(図3にbで示す)に対する第2の樹脂層46の膜厚が最も薄い部分の厚さ(図3にcで示す)の比は、1:9以上かつ3:7以下である。すなわち、第2の樹脂層46の膜厚が最も薄い部分の厚さcは、第1の樹脂層44の最厚部分の厚さbの1/9以上かつ3/7以下である。例えば、樹脂層40の総厚が100μm程度である場合、aは20μm〜30μm程度、bは70μm〜90μm程度、cは10μm〜30μm程度とすることができる。
枠部42及び第1の樹脂層44の厚さの比を上記の範囲とすることで、第1の樹脂層44を形成する際に、第1の樹脂層44の表面を枠部42の最厚部分42aよりも上方に凸状に盛り上げながら、材料の濡れ広がりを枠部42の最厚部分42aまでで止めることが可能となる。第1の樹脂層44の表面が凹状に窪んでいると、第2の樹脂層46との間に空隙が生じて気泡が発生し易くなるが、第1の樹脂層44の表面を凸状に盛り上げることで気泡の発生を抑えることができる。また、発光素子27を覆う範囲に第1の樹脂層44を配置しながら、第1の樹脂層44が枠部42を超えて外側まで形成されてしまうことを抑えることができる。
第1の樹脂層44及び第2の樹脂層46の厚さの比を上記の範囲とすることで、第2の樹脂層46を形成する際に、第1の樹脂層44を覆い枠部42まで到達する範囲に第2の樹脂層46の材料を配置しながら、材料の濡れ広がりを枠部42の外周端部42cを超えない範囲で止めることが可能となる。これにより、発光素子27を覆う範囲に第2の樹脂層46を配置しながら第2の樹脂層46が枠部42を超えて外側まで形成されてしまうことを抑えることができる。
なお、枠部42の膜厚及び第1の樹脂層44の膜厚とは、Z方向における素子基板10の第1の面10aとそれぞれの膜の上方側の表面との距離を指す。また、第2の樹脂層46の膜厚とは、Z方向における対向基板48の面48aと第2の樹脂層46の膜の下方側の表面との距離を指す。
有機EL装置1は、上述のように構成された樹脂層40を備えているので、額縁領域Fをより小さく抑え、かつ、樹脂材料の必要以上の濡れ広がりや濡れ広がりのばらつき、及び気泡の発生を抑えることができる。また、樹脂層40における枠部42、第1の樹脂層44、及び第2の樹脂層46の相互の界面における反射が抑えられるので、発光領域Eにおける光透過量の低下をより小さく抑えることができる。これにより、素子基板10の外形に対して発光領域Eをより大きく設定でき、発光素子27から発せられた光をより明るく放出することが可能な有機EL装置1を提供できる。
次に、発光素子27の構成を説明する。図5に示すように、有機EL装置1は、素子基板10と、素子基板10上に設けられた回路素子層19と陽極24と隔壁(バンク)38と発光機能層26(26R,26G,26B)と陰極(共通電極)25と、封止層30とを備えている。以下では、対応する色を区別しない場合には、単に発光機能層26という。
回路素子層19は、駆動用トランジスター23と、第1層間絶縁膜17と、第2層間絶縁膜18とを備えている。回路素子層19の下層に、素子基板10を覆って形成された下地保護膜を備えていてもよい。
駆動用トランジスター23は、素子基板10上に、サブ画素34(34R,34G,34B)毎に設けられている。詳細な図示を省略するが、駆動用トランジスター23は、半導体膜とゲート絶縁膜とゲート電極とドレイン電極とソース電極とを有している。
第1層間絶縁膜17は、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)、チタン酸化膜(TiO2)等からなり、ゲート絶縁膜とゲート電極とを覆って設けられている。第1層間絶縁膜17上には、ソース電極とドレイン電極とが形成されている。
ソース電極は、第1層間絶縁膜17に設けられたコンタクトホールを介して、半導体膜のソース領域に電気的に接続されている。ドレイン電極は、第1層間絶縁膜17に設けられたコンタクトホールを介して、半導体膜のドレイン領域に導電接続されている。
第2層間絶縁膜18は、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)、チタン酸化膜(TiO2)等からなり、第1層間絶縁膜17とソース電極とドレイン電極とを覆って設けられている。第2層間絶縁膜18は、アクリル樹脂等で構成されていてもよい。
陽極24は、第2層間絶縁膜18上に、サブ画素34(34R,34G,34B)毎に設けられている。陽極24は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)等の金属酸化物や合金等で構成される。陽極24は、例えば、平面視で略矩形状に形成されている。陽極24は、第2層間絶縁膜18に設けられたコンタクトホールを介して、駆動用トランジスター23のドレイン電極に電気的に接続されている。
第2層間絶縁膜18上には、隔壁38が、平面視で略格子状に設けられている。隔壁38は、例えば、断面形状が傾斜面を有する台形状であり、隣り合う陽極24間の絶縁性を確保するとともに、サブ画素34の形状を所望の形状(例えば、トラック形状)にするために、陽極24の周縁部に所定幅で乗り上げるように形成されている。換言すれば、隔壁38の開口部が、サブ画素34の領域となる。隔壁38は、例えば、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱性、耐溶剤性を有する有機材料からなる。なお、第2層間絶縁膜18と隔壁38との間に、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)等の無機材料からなる絶縁層が設けられていてもよい。
発光機能層26は、隔壁38に区画された領域における陽極24上に設けられている。発光機能層26は、サブ画素34(34R,34G,34B)毎、すなわち、発光素子27(27R,27G,27B)毎に異なる。サブ画素34R(発光素子27R)には赤色発光する発光機能層26Rが配置され、サブ画素34G(発光素子27G)には緑色発光する発光機能層26Gが配置され、サブ画素34B(発光素子27B)には青色発光する発光機能層26Bが配置されている。
発光機能層26は、有機材料で構成された発光層(エレクトロルミネッセンス層)を有する。発光機能層26は、発光層の他に、正孔輸送層、正孔注入層、電子注入層、電子輸送層、正孔阻止層、電子阻止層等の他の層を備える構成であってもよい。有機EL装置1がトップエミッション型の場合、発光機能層26(26R,26G,26B)から発せられた各色光は、図5に示すように上方へ射出される。
発光機能層26上には、隔壁38及び発光機能層26を覆うように陰極25が設けられている。陰極25は、例えば、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、ナトリウム(Na)、リチウム(Li)等の金属又はこれらの金属化合物で構成される。陰極25と封止層30との間に、陰極25を覆う陰極保護層が設けられていてもよい。
封止層30は、陰極25を覆うように設けられている。封止層30は、緩衝層31と、ガスバリア層32とで構成される。緩衝層31は、隔壁38に起因する発光素子27の表面の凹凸を緩和する機能を有し、その上面は略平坦に形成されている。緩衝層31は、素子基板10側から発生する反りや応力を緩和し、隔壁38からの陰極25の剥離を防止する機能も有している。緩衝層31は、親油性を有する高分子材料(有機樹脂材料)、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリエステル等の材料からなる。
ガスバリア層32は、緩衝層31を覆うように設けられている。ガスバリア層32は、その内側に酸素や水分が浸入するのを防止する機能を有する。これにより、陰極25や発光機能層26への酸素や水分の浸入が抑えられるので、陰極25や発光機能層26の劣化等を抑えることができる。ガスバリア層32は、例えば、シリコン酸化膜(SiO2)、シリコン窒化膜(SiN)やシリコン酸窒化膜(SiON)等の無機化合物からなる。ガスバリア層32は、例えば、高密度プラズマ成膜法等によって硬い緻密な膜に形成される。
緩衝層31の上面が略平坦に形成されているので、緩衝層31上に硬い被膜で形成されるガスバリア層32の膜厚が略均一となる。これにより、ガスバリア層32における特定の部位への応力の集中が抑えられるので、ガスバリア層32におけるクラックの発生防止を図ることができる。
なお、ここでは、有機EL装置1において、発光機能層26が赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色光を発光する構成を一例として説明したが、有機EL装置1は、発光機能層26が白色光を発光し、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色光を透過するカラーフィルターを備えた構成であってもよい。また、有機EL装置1は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各波長帯域の光を共振させる光共振構造を有していてもよい。
<有機EL装置の製造方法>
次に、第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を図5〜図9を参照して説明する。図6、図7、図8、及び図9は、第1の実施形態に係る有機EL装置の製造方法を説明する模式図である。図6及び図7は、図2のA−A’線に沿った概略断面図に相当する。また、図8及び図9は、素子基板10の第1の面10aの法線方向から見た概略平面図に相当する。
なお、有機EL装置1は、有機EL装置1(素子基板10)を複数枚取りできる大型のマザー基板11の状態で加工が行われる。そして、最終的にそのマザー基板11から有機EL装置1(素子基板10)を切り出して個片化することにより、複数の有機EL装置1が得られる。図6及び図7は、マザー基板11の中の個別の素子基板10の状態を示し、図8及び図9は、マザー基板11の状態を示している。
まず、図5に示すように、素子基板10(マザー基板11)の第1の面10a上に、回路素子層19と、隔壁38と、発光素子27(陽極24、発光機能層26、陰極25)と、封止層30とを公知の技術を用いて形成する。発光素子27は、第1の面10a上の発光領域Eに配置される。ただし、陰極25は、発光領域E内のみでなく額縁領域F(図3参照)まで配置されていてもよい。
次に、図6(a)及び図8(a)に示すように、発光素子27が配置された素子基板10(マザー基板11)上に、枠部42を形成するための第1の材料41を塗布する。第1の材料41は、例えば、ディスペンサー50等を用いて、発光領域Eの外周に沿って、発光領域Eと額縁領域Fとに跨るように配置される。配置される第1の材料41の幅(内周端部と外周端部との間隔)は、例えば、400μm程度である。
このとき、第1の材料41を、発光領域Eに跨らず額縁領域F内のみに塗布してもよいが、この場合、結果として額縁領域Fがより大きくなってしまうこととなる。本実施形態では、額縁領域Fをより小さく抑えたいため、形成される枠部42の内周端部42bが表示領域Eに配置され、外周端部42cが額縁領域Fに配置されるように(図4参照)、第1の材料41を配置する。
また、形成される枠部42の最厚部分42a(図4参照)が、額縁領域Fに配置されるように第1の材料41を配置することが好ましい。枠部42は、後述する第1の樹脂層44を形成するための第2の材料43を塗布する際に、第2の材料43が必要以上に濡れ広がることを防止する機能を有するが、枠部42の最厚部分42aは、第2の材料43の濡れ広がりを止める役割を果たす部分となる。例えば、枠部42の幅(内周端部42bと外周端部42cとの間隔)が400μm程度である場合、最厚部分42aは、発光領域Eの外周端部から50μm程度外側に配置されていることが好ましい。
第1の材料41としては、上述したように、エポキシ樹脂を用いることが好ましい。エポキシ樹脂を用いることで、他の樹脂材料を用いる場合と比べて、枠部42を形成する際に、第1の材料41が硬化するときの収縮の度合いを小さく抑えることができる。第1の材料41が硬化するときの収縮の度合いが大きいと、素子基板10の反りや歪みが生じやすくなる。
エポキシ樹脂としては、熱硬化型又はUV(紫外線)硬化型のビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂を用いることができるが、本実施形態では、UV硬化型のエポキシ樹脂を用いることが好ましい。熱硬化型の樹脂は、UV硬化型の樹脂と比べて、硬化速度が遅く硬化を促すための加熱が必要となる。そのため、熱硬化型の樹脂は、硬化を促すための加熱の際に一度軟化し徐々に硬化していくので、UV硬化型の樹脂と比べて、塗布した材料が濡れ広がり易く、形状がばらつき易い。したがって、額縁領域Fをより小さく抑えたい場合には、熱硬化型の樹脂よりもUV硬化型の樹脂の方が好ましい。
また、第1の材料41としては、後述する第2の材料43や第3の材料45よりも高粘度の樹脂材料が用いられる。第1の材料41に高粘度の材料を用いることで、第1の材料41が硬化するまでの濡れ広がりがより小さく抑えられるので、形成される枠部42の内周端部42bと外周端部42cとの間の距離を小さく抑えるとともに、枠部42の断面を凸形状とすることができる。第1の材料41の粘度は、10,000cps以上かつ100,000cps以下である。粘度が100,000cpsを超えると、形成される枠部42の透光性が低下する。第1の材料41の粘度を100,000cps以下とすることで、枠部42が発光領域E内に配置されていても、発光領域Eにおける透光性の低下を抑えることができる。
次に、図6(b)及び図8(b)に示すように、素子基板10(マザー基板11)上に、第1の樹脂層44を形成するための第2の材料43を塗布する。第2の材料43は、例えば、ディスペンサー50等を用いて、枠状に配置された第1の材料41の内側に配置される。なお、図6(b)及び図8(b)は液滴状の第2の材料43を塗布した直後の状態を示している。第2の材料43は、後述するレベリング後の膜厚が第1の材料41の膜厚よりも厚くなるような塗布量(体積)で配置される。
第2の材料43としては、第1の材料41と同様の理由から、UV(紫外線)硬化型のビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂を用いることが好ましい。第2の材料43としては、第1の材料41よりも低粘度の樹脂材料が用いられる。第2の材料43に低粘度の材料を用いることで、第2の材料43が良好に濡れ広がるので、形成される第1の樹脂層44で発光素子27を覆うことができ、第1の樹脂層44の表面を滑らかにして気泡の発生防止を図ることができる。
第2の材料43の粘度は、10cps以上かつ1,000cps以下である。粘度が1,000cpsを超えると、第2の材料43が濡れ広がりにくくなる。第2の材料43の粘度を1,000cps以下とすることで、第2の材料43が発光素子27及び封止層30を覆って良好に濡れ広がり、上層に配置される第3の材料45との間の気泡が抑えられる。また、上述したように、第1の材料41の屈折率と第2の材料43の屈折率との差は、0.05以下とする。
次に、図6(c)及び図8(c)に示すように、素子基板10(マザー基板11)上に塗布した第2の材料43を所定の時間放置して、第2の材料43を濡れ広がらせるためのレベリングを行う。第2の材料43が濡れ広がると、第2の材料43の表面張力により、その表面はなだらかな曲面状となり、その膜厚は第1の材料41から内側へ離れるに従って厚くなる。このように、第2の材料43を中央部が盛り上がるような緩やかな曲線で構成された凸形状に配置することで、後で配置される第3の材料45との間に気泡が生じにくくすることができる。
また、濡れ広がった第2の材料43の端部は、発光領域Eよりも外側、かつ、第1の材料41の外周端部よりも内側に配置されることが好ましい。先に配置された第1の材料41の断面形状が凸状であるので、濡れ広がった第2の材料43の端部を、第1の材料41最厚部分(図4に示す枠部42の最厚部分42a)の位置付近で止めることができる。したがって、第1の材料41の最厚部分(最厚部分42a)を発光領域Eの少し外側に配置することにより、第2の材料43の濡れ広がり範囲を制御することが可能である。
なお、第2の材料43の端部が発光領域E内にあったとしても、第1の材料41の内周端部よりも外側に配置されていれば、形成される枠部42と第1の樹脂層44とで発光領域Eを覆うことができる。この場合も、第1の材料41の屈折率と第2の材料43の屈折率との差は、0.05以下であるので、形成される枠部42と第1の樹脂層44との界面が観察者から視認されにくく、発光領域Eにおける透光性の低下が抑えられる。
次に、図6(d)に示すように、素子基板10(マザー基板11)上に塗布した第1の材料41及び第2の材料43にUV(紫外線)光を照射して一緒に硬化させる。これにより、図9(a)に示すように、枠部42及び第1の樹脂層44が形成される。第1の材料41及び第2の材料43を一緒に硬化させることで、個別に硬化させる場合と比べて、第1の材料41と第2の材料43とが一緒に収縮するとともに両者の親和性が高められるので、枠部42と第1の樹脂層44との界面が視認されにくい状態とすることができる。また、枠部42の内周端部42b(図4参照)が発光領域E内に配置されていても、発光領域E内における枠部42が配置された部分と配置されていない部分との透光性の差異が小さく抑えられるので、発光(表示)のムラが抑えられる。
次に、図7(a)及び図9(b)に示すように、第1の樹脂層44上に、第2の樹脂層46を形成するための第3の材料45を塗布する。第3の材料45は、例えば、ディスペンサー50等を用いて、枠部42の外周端部42cよりも内側に配置される。なお、図7(a)及び図9(b)は液滴状の第3の材料45を塗布した直後の状態を示している。
第3の材料45としては、第2の材料43と同様に、UV硬化型のエポキシ樹脂で、第1の材料41よりも低粘度の樹脂材料を用いることが好ましい。また、上述したように、第1の材料41の屈折率と第3の材料45の屈折率との差、及び第2の材料43の屈折率と第3の材料45の屈折率との差は、0.05以下とする。本実施形態では、第1の材料41、第2の材料43、及び第3の材料45にエポキシ樹脂を用いるため、相互の屈折率の差を小さく抑えることができる。
なお、発光領域Eにおける透光性を向上させるため、発光領域Eに配置される第1の材料41、第2の材料43、及び第3の材料45は、それぞれの膜厚を100μmとしたときに、400nm〜700nmの波長域の光の80%以上が透過できる透光性を有していることが望ましい。
次に、図7(b)に示すように、第3の材料45上に対向基板48を配置して、対向基板48側から素子基板10(マザー基板11)側に荷重する。これにより、第3の材料45は、第1の樹脂層44と対向基板48との間で外側(枠部42側)へ濡れ広がる。第3の材料45は、第1の樹脂層44の表面に沿って濡れ広がり、その膜厚は枠部42から内側へ離れるに従って薄くなる。
濡れ広がった第3の材料45の端部は、発光領域Eよりも外側、かつ、枠部42の外周端部42c(図4参照)よりも内側に配置されることが好ましく、第1の樹脂層44の外周端部44b(図4参照)と同じか外側であることがより好ましい。
ここで、第1の樹脂層44が、枠部42から内側へ離れるに従って膜厚が薄くなる凹状に形成されている場合、第1の樹脂層44と第3の材料45との間に空隙が生じ易くなる。第1の樹脂層44と第3の材料45との間に空隙が生じると、空隙から空気が外側へ移動しにくくなり気泡の発生を招いてしまう。本実施形態では、第1の樹脂層44を、枠部42から内側へ離れるに従って膜厚が厚くなる(枠部42側へ近づくに従って膜厚が薄くなる)凸形状に形成するので、第1の樹脂層44と第3の材料45との間に空隙が生じにくく、空気が外側へ移動し易くなる。
そして、第1の樹脂層44の外周端部44bが、枠部42の最厚部分42aの位置付近まで形成されているので、空気が、第3の材料45と第1の樹脂層44との間から第3の材料45と枠部42との間へと外側へ向かって移動し、枠部42の外側へ抜け易くなる。これにより、第1の樹脂層44と第3の材料45との間における気泡の発生を抑えることができる。
また、枠部42の断面形状が凸形状であり外側へ向かって急峻な傾斜面となっているため、濡れ広がった第3の材料45の端部は、自身の表面張力により、枠部42の外周端部42cよりも内側で止まり、第3の材料45の外側への濡れ広がりが抑止される。第3の材料45の端部が枠部42の最厚部分42aと外周端部42cとの間に配置されることにより、額縁領域Fを小さく抑えつつ、第3の材料45で発光領域Eを覆うことができる。また、素子基板10(マザー基板11)側及び対向基板48側の双方と第3の材料45との接触面積をより大きくできるので十分な接着強度を得ることができる。
次に、図7(c)に示すように、第3の材料45にUV光を照射して硬化させる。これにより、図7(c)及び図9(c)に示すように、第2の樹脂層46が形成され、第2の樹脂層46により第1の樹脂層44と対向基板48とが接着される。この結果、素子基板10(マザー基板11)と対向基板48とが接着固定される。その後、マザー基板11から有機EL装置1(素子基板10)を切り出して個片化することにより、複数の有機EL装置1が得られる。
なお、上述の説明では、第2の樹脂層46を形成する工程において、第3の材料45に荷重した後にUV光を照射することとしたが、用いる樹脂材料の特性等によってその順番を異ならせてもよいし、荷重した状態でUV光を照射するようにしてもよい。例えば、UV光を照射してから暫くした後に硬化を開始するような樹脂材料を用いる場合は、第3の材料45にUV光を照射しした後に、荷重して硬化させることとしてもよい。
また、枠部42、第1の樹脂層44、及び第2の樹脂層46のそれぞれを形成する工程において、第1の材料41、第2の材料43、及び第3の材料45のそれぞれの塗布量(体積)は、発光領域E及び額縁領域Fの大きさ(面積)や素子基板10と対向基板48との間隔に応じて、以下のように調整される。すなわち、形成された第1の樹脂層44の最厚部分の厚さbは、枠部42の最厚部分42aの厚さaの2倍以上かつ5倍以下となり、第2の樹脂層46の膜厚が最も薄い部分の厚さcは、第1の樹脂層44の最厚部分の厚さbの1/9以上かつ3/7以下となるように、各材料の塗布量が適宜調整される。
上述したように、枠部42を形成する第1の材料41に高粘度の材料を用いることで、枠部42の形状及び寸法精度のばらつきが抑えられる。第1の樹脂層44を形成する第2の材料43及び第2の樹脂層46を形成する第3の材料45に低粘度の材料を用いることで、発光領域Eにおける発光素子27及び封止層30の表面を良好に覆うことができる。また、枠部42(第1の材料41)の形状及び寸法精度のばらつきを抑えることで、第2の材料43及び第3の材料45の濡れ広がりを適正な範囲に抑えることができる。これらにより、有機EL装置1の額縁領域Fを小さくすることが可能となる。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)発光素子27が配置された発光領域Eの外周に沿って発光素子27の一部と重なるように枠部42が設けられ、枠部42の外周端部42cよりも内側に発光素子27の少なくとも一部と重なるように第1の樹脂層44が配置されている。すなわち、発光素子27の上に形成される第1の樹脂層44の周囲を包囲するように枠部42が配置されている。そのため、発光素子27の上に第1の樹脂層44を形成する際に、配置される第2の材料43の過度の濡れ広がりが枠部42によって抑止されるので、第1の面10aにおいて額縁領域Fを小さくすることが可能となる。また、例えば、有機EL装置1を複数枚取りできる大型のマザー基板11で加工が行われる場合に、同一マザー基板11内における第2の材料43の濡れ広がりのばらつきが枠部42によって抑えられる。これにより、額縁領域Fが小さく抑えらればらつきが少ない有機EL装置1を提供できる。
(2)第1の樹脂層44の膜厚は枠部42から離れるに従って厚く凸形状になっているので、素子基板10と対向基板48とを貼り合せる際に、第1の樹脂層44と第2の樹脂層46との間に空隙が生じにくくなる。また、第1の樹脂層44は枠部42よりも厚い膜厚を有しているので、第2の樹脂層46が第1の樹脂層44と枠部42とに跨って配置されても、第1の樹脂層44と第2の樹脂層46との間の空気が外側へ移動しやすくなる。これらにより、第1の樹脂層44と第2の樹脂層46との間における気泡の発生を抑止できる。
(3)枠部42の外周端部42cは発光領域Eの外側の額縁領域Fに配置されており、第1の樹脂層44は枠部42の内側を埋めて枠部42の内周端部42bよりも外側まで枠部42に接して配置されている。そのため、第2の材料43の濡れ広がりを枠部42で抑えて額縁領域Fを小さくしつつ、枠部42と第1の樹脂層44とで発光領域Eを覆って発光素子27への応力や衝撃を緩和することができる。
(4)枠部42の内周端部42bが発光領域Eに配置されているため、内周端部42bが額縁領域Fに配置されている場合と比べて、枠部42を素子基板10の端部10cからより内側へ寄せて配置することが可能となる。また、第1の樹脂層44を形成する際に第2の材料43の濡れ広がりを止めることが可能な枠部42の最厚部分42aが額縁領域Fに配置されているので、第1の樹脂層44を発光領域Eの外側まで配置することができる。これにより、額縁領域Fをより小さくしつつ、発光領域Eを第1の樹脂層44で覆って発光素子27への応力や衝撃をより確実に緩和することができる。
(5)枠部42の最厚部分42aの厚さに対する第1の樹脂層44の最厚部分の厚さの比を2:1以上かつ5:1以下とすることで、第1の樹脂層44を形成する際に、第2の材料43の表面を枠部42の最厚部分42aよりも上方の第2の樹脂層46側に盛り上げながら、第2の材料43の濡れ広がりを枠部42の最厚部分42aまでで止めることが可能となる。これにより、第1の樹脂層44の表面に窪みが生じることにより第2の樹脂層46との間に気泡が発生することをより確実に抑えるとともに、発光素子27を覆う範囲に第1の樹脂層44を配置しながら第1の樹脂層44が枠部42を超えて外側まで形成されてしまうことを抑えることができる。
(6)第2の樹脂層46は、第1の樹脂層44よりも外側まで、かつ枠部42よりも内側に配置されている。そのため、第2の樹脂層46を形成する際に、第3の材料45で発光素子27を覆いながら、第3の材料45の濡れ広がりを抑えることができる。これにより、額縁領域Fを小さく抑えつつ、発光素子27への応力や衝撃を効果的に緩和することができる。
(7)枠部42の最厚部分42aの厚さに対する第2の樹脂層46の最厚部分の厚さの比を1:9以上かつ3:7以下とすることで、第2の樹脂層46を形成する際に、第3の材料45を枠部42まで到達する範囲に配置しながら、第3の材料45の濡れ広がりを枠部42を超えない範囲で止めることが可能となる。これにより、発光素子27を覆う範囲に第2の樹脂層46を配置しながら第2の樹脂層46が枠部42を超えて外側まで形成されてしまうことを抑えることができる。
(8)枠部42と第1の樹脂層44との界面における光の反射が抑えられるので、発光領域Eにおける光の反射による光透過量の低下を小さく抑えることができる。
(9)枠部42と第2の樹脂層46との界面における光の反射、及び第1の樹脂層44と第2の樹脂層46との界面における光の反射が抑えられるので、発光領域Eにおける光の反射による光透過量の低下をより小さく抑えることができる。
(10)発光機能層26を含む発光素子27を光学素子として備えた有機EL装置1において、発光領域E以外の額縁領域Fを狭くしつつ、発光素子27への応力や衝撃を緩和することができる。
(11)発光素子27が配置された発光領域Eの外周に沿って枠状に第1の材料41を配置し、第1の材料41の外周端部よりも内側に第2の材料43を配置する。そのため、第2の材料43の過度の濡れ広がりが枠状に配置された第1の材料41により抑止されるので、第1の面10aにおいて額縁領域Fを小さくすることが可能となる。また、例えば、有機EL装置1を複数枚取りできる大型のマザー基板11で加工が行われる場合に、同一マザー基板11内における第2の材料43の濡れ広がりのばらつきが枠状に配置された第1の材料41により抑えられる。さらに、第1の材料41及び第2の材料43を一緒に硬化させることで、形成される枠部42と第1の樹脂層44との親和性を高めることができる。
(12)枠部42を形成する第1の材料41に高粘度の材料を用いることで、第1の材料41の濡れ広がりが抑えられるので、枠部42の内周端部42bと外周端部42cとの間の距離を小さく抑えるとともに、枠部42の断面形状を凸状として第2の材料43の濡れ広がりを抑えることができる。一方、第1の樹脂層44を形成する第2の材料43に低粘度の材料を用いることで、第2の材料43が良好に濡れ広がるので、第1の樹脂層44で発光素子27を覆うことができ、第1の樹脂層44の表面を滑らかにして気泡の発生防止を図ることができる。
(13)第2の樹脂層46を形成する第3の材料45に低粘度の材料を用いることで、第3の材料45が良好に濡れ広がるので、第2の樹脂層46で発光素子27を覆うことができ、第1の樹脂層44との間における気泡の発生防止を図ることができる。
(14)アクリル樹脂等他の樹脂と比べて硬化時の収縮が小さいエポキシ樹脂を用いるので、第1の材料41、第2の材料43、及び第3の材料45が硬化する際の収縮に伴う素子基板10及び対向基板48の反りや歪み等を抑えることができる。また、第1の材料41、第2の材料43、及び第3の材料45に同じ材料を用いることで、互いの屈折率の差を小さくすることができる。
(第2の実施形態)
<電気光学装置>
次に、第2の実施形態に係る電気光学装置としての受発光装置について、図10を参照して説明する。図10は、第2の実施形態に係る有機EL装置の構造を示す模式断面図である。図10に示すように、第2の実施形態に係る受発光装置3は、電気光学装置としての有機EL装置1Aと、電気光学装置としての受光装置2とを組み合わせて構成された電気光学装置である。
まず、有機EL装置1Aを説明する。有機EL装置1Aは、受光装置2の対向基板85上に配置されている。有機EL装置1Aは、第1の実施形態に係る有機EL装置1に対して、対向基板48の面48aにマイクロレンズ47を備えている点が異なっているが、その他の構成はほぼ同じである。第1の実施形態に係る有機EL装置1と共通する構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
マイクロレンズ47は、対向基板48の面48a上に設けられている。マイクロレンズ47は、いわゆる凸レンズであり、図10に示す入射光L1のように、対向基板48の上方側の面48bから入射する光を後述する受光素子71に向けて集光する機能を有する。マイクロレンズ47は、対向基板48の面48a上の発光領域Eに、発光素子27に対応して、例えばマトリックス状に配列されている。より具体的には、各マイクロレンズ47は、隣り合う発光素子27同士の間に配置されている。面48a上に配列されたマイクロレンズ47を総称してマイクロレンズアレイという。
マイクロレンズ47は、透光性を有する樹脂やガラスなどで形成された球面レンズ、又は非球面レンズである。マイクロレンズ47は、例えば、面積階調マスク法、多段露光法等を用いて対向基板48の面48a側を加工することにより形成することができる。また、対向基板48の面48a上に樹脂材料を配置してマイクロレンズ47を形成してもよいし、別の基板にマイクロレンズ47を形成して対向基板48の面48aに貼り付けることとしてもよい。
有機EL装置1Aは、発光素子27から発した光が、対向基板48側に射出されるトップエミッション型である。また、有機EL装置1Aの発光素子27は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の色光ではなく、例えば、近赤外域の光を発光する。有機EL装置1Aは、対向基板48側に光を射出するとともに、対向基板48側から入射する光をマイクロレンズ47で集光して受光装置2に入射させる。したがって、素子基板10及び対向基板48の双方に透光性材料が用いられる。
続いて、受光装置2の構成を説明する。受光装置2は、有機EL装置1Aの素子基板10側に配置されている。受光装置2は、第1の基板としての素子基板60と、素子基板60の第1の面60a上に設けられた光学素子の一例としての受光素子71と、素子基板60との間に受光素子71を挟むように配置された第2の基板としての対向基板85と、受光素子71と対向基板85との間に配置された樹脂層80と、を備えている。
有機EL装置1Aの素子基板10と受光装置2の対向基板85とは、接着層86を介して接着固定されている。接着層86は、透光性を有する樹脂材料を用いることができ、例えば、樹脂層40と同様のエポキシ樹脂を用いることができる。
素子基板60及び対向基板85は、絶縁性を有する基板であり、例えば、ガラス、石英、樹脂、セラミック等からなる。受光装置2は、マイクロレンズ47で集光された光が対向基板85側から入射するため、対向基板85には透光性材料が用いられる。素子基板60の材料は、シリコン(Si)であってもよい。
受光装置2は、素子基板60上に、略矩形の平面形状を有する第1の領域としての受光領域Gと、受光領域Gの周囲を囲む第2の領域としての額縁領域Hとを有している。受光領域Gは、受光装置2において、実質的に受光に寄与する領域である。受発光装置3が、小型の撮像装置等の機器に用いられる場合、有機EL装置1Aの額縁領域F及び受光装置2の額縁領域Hは極力小さい(狭い)ことが望ましい。
素子基板60上の受光領域Gには、受光素子71が、有機EL装置1Aのマイクロレンズ47に対応して(平面視でマイクロレンズ47と重なるように)、例えばマトリックス状に配列されている。受光素子71は、例えば、PIN型半導体層を光電変換層とした光電変換素子(フォトダイオード)で構成され、近赤外域の光を検出することができる。受光素子71は回路部(図示省略)に接続されており、回路部には接続端子(図示省略)を介して接続された外部回路(図示省略)から制御信号が供給される。
樹脂層80は、有機EL装置1Aの樹脂層40と同様に構成されており、枠部81と、第1の樹脂層82と、第2の樹脂層83とで構成される。樹脂層80は、素子基板60と対向基板85とを接着して固定する機能と、素子基板60と対向基板85との間に挟持された受光素子71に加えられる外部応力や衝撃を緩和する機能とを有している。なお、受光装置2は、素子基板60と樹脂層80との間に受光素子71を覆う保護層を備えてもよい。
受光装置2の樹脂層80では、有機EL装置1Aの樹脂層40に対して、枠部81、第1の樹脂層82、及び第2の樹脂層83のそれぞれの材料、形状、厚さ、他の構成要素との位置関係は、枠部42、第1の樹脂層44、及び第2の樹脂層46のそれぞれと同様である。
対向基板85の素子基板60と対向する側の面85aには、遮光層84が設けられている。遮光層84は、遮光性を有する膜で形成されており、例えば、クロム(Cr)などの金属膜で構成される。遮光層84は、平面視で有機EL装置1Aの発光素子27と重なるように配置されている。遮光層84には、受光素子71に対応する位置(平面視で受光素子71と重なるように)に開口部84aが形成されている。開口部84aは、平面視で有機EL装置1Aのマイクロレンズ47と重なるように配置されている。
図10に一点鎖線で図示された光軸Lxは、配列されたうちの1つのマイクロレンズ47の中心と開口部84aの中心とを結ぶ仮想線であり、Z軸方向と平行になっている。受光素子71は光軸Lx上に配置されており、発光素子27は光軸Lxから離れた位置に配置されている。
マイクロレンズ47に入射する光軸Lxに平行な入射光L1は、発光素子27や遮光層84に遮光されることなく開口部84aを通過して受光素子71に入射し、受光素子71で受光される。一方、光軸Lxに対して斜めに入射する入射光L2は、遮光層84で遮光される。図示はしないが、光軸Lxに平行な入射光であっても、隣り合うマイクロレンズ47同士の間に入射する入射光は、発光素子27や遮光層84により遮光される。
第2の実施形態に係る受発光装置3では、有機EL装置1Aから上方(対向基板48側)に発せられた光を被照射体(図示省略)に照射し、被照射体で反射された反射光をマイクロレンズ47で集光して受光装置2の受光素子71上に結像させることができる。これにより、例えば、被照射体の画像情報を取得することが可能となる。
第2の実施形態によれば、受発光装置3を構成する有機EL装置1A及び受光装置2の双方において、第1の実施形態と同様の効果が得られる。受光装置2は、有機EL装置1Aと同様の構成を有する樹脂層80を備えているので、額縁領域Hをより小さく抑え、かつ、樹脂層80の材料の必要以上の濡れ広がりや濡れ広がりのばらつき、及び気泡の発生を抑えることができる。また、樹脂層80を構成する枠部81、第1の樹脂層82、及び第2の樹脂層83の相互の界面における反射が抑えられるので、光透過量の低下をより小さく抑えることができる。これにより、発光領域E及び受光領域Gをより大きく設定でき、発光素子27から発せられた光をより明るく照射するとともに受光素子71に入射する反射光の減衰を抑えて、より高精度の画像情報を取得することが可能な受発光装置3を提供できる。
なお、受光装置2における受光素子71や遮光層84は公知の技術を用いて形成でき、樹脂層80は有機EL装置1Aの樹脂層40と同様の方法及び条件で形成できるので、受光装置2の製造方法についての説明は省略する。
(第3の実施形態)
<電子機器>
次に、第3の実施形態に係る電子機器について図11を参照して説明する。図11は、第3の実施形態に係る電子機器としてのヘッドマウントディスプレイの構成を示す概略図である。
図11に示すように、第3の実施形態に係るヘッドマウントディスプレイ(HMD)100は、左右の目に対応して設けられた2つの表示部101を備えている。観察者Mはヘッドマウントディスプレイ100を眼鏡のように頭部に装着することにより、表示部101に表示された文字や画像などを見ることができる。例えば、左右の表示部101に視差を考慮した画像を表示すれば、立体的な映像を見て楽しむこともできる。
表示部101には、第1の実施形態に係る有機EL装置1が搭載されている。したがって、表示ムラのない優れた表示品質を有するとともに、小型で軽量のヘッドマウントディスプレイ100を提供することができる。
ヘッドマウントディスプレイ100は、2つの表示部101を有する構成に限定されず、左右のいずれかに対応させた1つの表示部101を備える構成としてもよい。
なお、第1の実施形態に係る有機EL装置1が搭載される電子機器は、ヘッドマウントディスプレイ100に限定されない。有機EL装置1が搭載される電子機器としては、例えば、パーソナルコンピューターや携帯型情報端末、ナビゲーター、ビューワー、ヘッドアップディスプレイなどの表示部を有する電子機器が挙げられる。
(第4の実施形態)
<電子機器>
次に、第4の実施形態に係る電子機器について図12を参照して説明する。図12は、第4の実施形態に係る電子機器としての検査装置の構成を示す概略図である。第4の実施形態に係る検査装置200は、指Nの静脈像を撮像して本人認証を行う生体認証装置である。
図12に示すように、第4の実施形態に係る検査装置200は、検出部201、記憶部204、出力部205、及び制御部206を備えている。検査装置200には、検出部201として第2の実施形態に係る受発光装置3が搭載されている。検出部201は、発光部202として有機EL装置1Aを備え、受光部203として受光装置2を備えている。
記憶部204は、フラッシュメモリーやハードディスク等の不揮発性メモリーで構成される。出力部205は、例えば、表示部や音声報知部等で構成される。制御部206は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)等で構成され、発光部202の点灯や消灯を制御する。また、制御部206は、受光部203からの受光信号の読み出しを行う。
検査装置200では、発光部202から照射光ILを指Nに照射し、指Nからの反射光RLを受光部203で検出する。発光部202(図10に示す発光素子27)から射出される照射光ILは、近赤外域の光であり、その波長は、例えば750〜3000nm程度である。照射光ILは指Nの内部に到達すると散乱し、その一部が反射光RLとして受光部203(図10に示す受光素子71)に向けて反射される。
受光部203の受光素子71は、近赤外域の光を検出する。静脈を流れる還元ヘモグロビンは近赤外域の光を吸収する性質があるので、発光部202から指Nに近赤外域の光を照射すると、静脈以外の部分で近赤外域の光が反射される。そのため、指Nで反射された近赤外域の光を受光部203により検出して指Nの画像を取得すると、取得された画像において指Nの皮下にある静脈部分が周辺組織と比べて暗く写る。この明暗の差による紋様が静脈像となる。指Nからの反射光RLは、受光部203によって、その光量に応じた信号レベルを有する電気信号(受光信号)に変換される。
記憶部204には、本人認証用のマスター静脈像として、事前に登録された指N(例えば右手の人差し指)の静脈像が記憶されている。制御部206は、受光部203からの受光信号を読み出し、読み出した1フレーム分(撮像領域分)の受光信号に基づいて指Nの静脈像を生成する。さらに、制御部206は、生成した静脈像を記憶部204に登録されているマスター静脈像と照合し、本人認証を行う。
出力部205は、表示や音声によって認証結果を報知する。このようにして、検査装置200は、指Nの静脈像を高精度に撮像し、本人認証を行うことができる。静脈認証の対象となる生体の部位は、指Nに限定されず、手のひら、手の甲、眼などであってもよい。
検査装置200では、検出部201として受発光装置3が搭載されているので、優れた検出精度を有するとともに、小型で軽量の検査装置200を提供することができる。
なお、第2の実施形態に係る受発光装置3が搭載される電子機器は、検査装置200に限定されない。受発光装置3が搭載される電子機器としては、例えば、医療、健康分野で常時装着が可能な小型の生体センサーや、脈拍計、パルスオキシメーター、血糖値測定器、果実糖度計等の電子機器が挙げられる。さらに、受発光装置3が搭載される電子機器として、生体認証機能を有するパーソナルコンピューターや携帯電話等の電子機器も挙げられる。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形及び応用が可能である。変形例としては、例えば、以下のようなものが考えられる。
(変形例1)
第1の実施形態に係る有機EL装置1は、素子基板10と対向基板48とが樹脂層40で接着固定された構成であったが、本発明はこのような形態に限定されない。額縁領域Fにシール材を配置するスペースがある場合等には、素子基板10と対向基板48とが、樹脂層40とともにシール材で固定された構成であってもよい。
図13は、変形例1に係る有機EL装置の構造を示す模式断面図である。図13に示すように、変形例1に係る有機EL装置1Bは、第1の実施形態に係る有機EL装置1に対して、シール材49をさらに備えている点が異なっているが、その他の構成はほぼ同じである。第1の実施形態に係る有機EL装置1と共通する構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
シール材49は、素子基板10と対向基板48との間に設けられている。シール材49は、額縁領域Fに、平面視で樹脂層40の周囲を囲むように枠状に配置されている。シール材49と樹脂層40との間には空隙51が形成されている。
シール材49は、例えば、枠部42を形成する第1の材料41と同様の高粘度のエポキシ樹脂で構成され、ギャップ材(図示省略)を含んでいる。シール材49がギャップ材を含んでいることにより、素子基板10と対向基板48との間を所定の間隔(例えば、100μm)でより精度良く保持できる。また、シール材49及び樹脂層40により、発光素子27に加えられる外部応力や衝撃を良好に緩和できる。
シール材49と樹脂層40との間に形成されている空隙51は、樹脂層40(第2の樹脂層46)を形成する工程で、その樹脂材料(第3の材料45)の濡れ広がりを抑え、シール材49の外側へのはみ出しを抑制する役割を有している。
シール材49を形成する工程は、例えば、第1の樹脂層44を形成する工程と第2の樹脂層46を形成する工程との間に設けられる。素子基板10上に枠部42及び第1の樹脂層44を形成した後、枠部42の周囲にディスペンサー(図示省略)等により、シール材49を形成するための樹脂材料を塗布する。その後、第1の樹脂層44上に第3の材料45を塗布する。ここで、万が一、第3の材料45が枠部42の外周端部42c(図4参照)よりも外側へ濡れ広がってしまった場合でも、濡れ広がった第3の材料45を空隙51内に留め、シール材49の外側へのはみ出しを抑止できる。その後、シール材49を形成する樹脂材料及び第3の材料45の上に対向基板48を配置して、双方の材料を一緒に硬化させる。
上記変形例1に係る有機EL装置1Bの構成によれば、第1の実施形態と同様に、樹脂層40の材料(第1の材料41、第2の材料43、及び第3の材料45)の濡れ広がりが抑えられる。これにより、従来のシール材を備えた構成と比べて、空隙51をより小さく設定できるため額縁領域Fを小さくすることができ、樹脂層40の材料がシール材49の外側へはみ出してしまうことが防止できる。さらに、シール材49及び樹脂層40の材料として、硬化する際の収縮の度合いが小さいエポキシ樹脂を用いることで、形成後のシール材49の厚さと樹脂層40の厚さとが不均一となることによる素子基板10及び対向基板48の反り、歪みを防止できる。
(変形例2)
第1の実施形態に係る有機EL装置1では、枠部42が封止層30の外周端部を覆って形成されている構成であったが、本発明はこのような形態に限定されない。封止層30の外周端部が枠部42よりも外側に配置された構成であってもよい。
図14は、変形例2に係る有機EL装置の構造を示す模式断面図である。図14に示すように、変形例2に係る有機EL装置1Cは、第1の実施形態に係る有機EL装置1に対して、枠部42が封止層30の外周端部よりも内側に形成されており、封止層30が枠部42に覆われていない。このような構成にすれば、第1の実施形態と比べて額縁領域Fをより小さくすることができる。
(変形例3)
上記実施形態、変形例1、及び変形例2では、電気光学装置として、発光装置、受光装置、及びそれらを組み合わせた受発光装置を例にとり説明したが、本発明はこのような形態に限定されない。本発明は、基板上に電気泳動素子を配置した電気泳動装置等の他の電気光学装置にも適用することができる。
1,1A,1B…有機EL装置(電気光学装置)、2…受光装置(電気光学装置)、3…受発光装置(電気光学装置)、10…素子基板(第1の基板)、10a…第1の面、10c…端部、26…発光機能層、27…発光素子(光学素子)、30…封止層、41…第1の材料、42…枠部、42a…最厚部分(膜厚が最も厚い部分)、42b…内周端部(第1の端部)、42c…外周端部(第2の端部)、43…第2の材料、44…第1の樹脂層、45…第3の材料、46…第2の樹脂層、48…対向基板(第2の基板)、60…素子基板(第1の基板)、60a…第1の面、71…受光素子(光学素子)、81…枠部、82…第1の樹脂層、83…第2の樹脂層、85…対向基板(第2の基板)、100…ヘッドマウントディスプレイ(電子機器)、200…検査装置(電子機器)、E…発光領域(第1の領域)、F…額縁領域(第2の領域)、G…受光領域(第1の領域)、H…額縁領域(第2の領域)。

Claims (15)

  1. 第1の面を有する第1の基板と、
    前記第1の面上の第1の領域に配置された光学素子と、
    前記光学素子を覆う封止層と、
    前記第1の面上に前記第1の領域の外周に沿って前記光学素子の一部と重なるように前記封止層上に設けられ、第1の端部と、前記第1の端部と前記第1の基板の端部との間に位置する第2の端部と、を有する枠部と、
    前記第1の面上の前記枠部の前記第2の端部よりも内側に配置され、前記光学素子の少なくとも一部と重なるように設けられた第1の樹脂層と、
    前記第1の樹脂層上に配置された第2の樹脂層と、
    前記第1の面に対向し前記第2の樹脂層上に配置された第2の基板と、
    を備え、
    前記第2の樹脂層の外周端部は、前記第1の樹脂層の外周端部と前記枠部の第2の端部との間に配置されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記第1の樹脂層の膜厚は、前記枠部から離れるに従って厚くなっており、
    前記第1の樹脂層の膜厚が最も厚い部分の厚さは、前記枠部の膜厚が最も厚い部分の厚さよりも厚いことを特徴とする、請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記枠部の前記第2の端部は、前記第1の領域を囲む第2の領域に配置されており、
    前記第1の樹脂層は、前記枠部の第1の端部よりも内側を埋めるとともに、前記第1の端部よりも前記第2の端部側まで前記枠部に接して配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 前記枠部の前記第1の端部は、前記第1の領域に配置され、
    前記枠部の膜厚が最も厚い部分は、前記第2の領域に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記枠部の膜厚が最も厚い部分の厚さに対する前記第1の樹脂層の膜厚が最も厚い部分の厚さの比は、2:1以上かつ5:1以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記第1の樹脂層の膜厚が最も厚い部分の厚さに対する前記第2の樹脂層の膜厚が最も薄い部分の厚さの比は、1:9以上かつ3:7以下であることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 前記枠部の屈折率と前記第1の樹脂層の屈折率との差が0.05以下であることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の電気光学装置。
  8. 前記枠部の屈折率と前記第2の樹脂層の屈折率との差、及び前記第1の樹脂層の屈折率と前記第2の樹脂層の屈折率との差が0.05以下であることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の電気光学装置。
  9. 前記光学素子は、有機発光層を含むことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の電気光学装置。
  10. 前記枠部は前記封止層の外周端部を覆っていることを特徴とする請求項1から9いずれか一項に記載の電気光学装置。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
  12. 第1の基板の第1の面上の第1の領域に光学素子を配置する工程と、
    前記光学素子上に封止層を配置する工程と
    前記第1の面上に、前記第1の領域の外周に沿って前記封止層の一部と重なるとともに、第1の端部と、前記第1の端部と前記第1の基板の端部との間に位置する第2の端部と、を有する枠状に第1の材料を配置する工程と、
    前記第1の面上の前記第1の材料の前記第2の端部よりも内側に前記封止層の少なくとも一部と重なるように、前記第1の材料とは異なる第2の材料を配置する工程と、
    前記第1の材料及び前記第2の材料を硬化させて枠部及び第1の樹脂層を形成する工程と、
    前記第1の樹脂層上に第3の材料を配置する工程と、
    前記第3の材料上に第2の基板を配置する工程と、
    前記第3の材料を硬化させて、前記第3の材料により前記第1の樹脂層と前記第2の基板とを接着する工程と、
    を備えたことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  13. 前記第1の材料の粘度は10,000cps以上かつ100,000cps以下であり、前記第2の材料の粘度は10cps以上かつ1,000cps以下であることを特徴とする請求項12に記載の電気光学装置の製造方法。
  14. 前記第3の材料の粘度は10cps以上かつ1,000cps以下であることを特徴とする請求項13に記載の電気光学装置の製造方法。
  15. 前記第1の材料、前記第2の材料、及び前記第3の材料として、エポキシ樹脂を用いることを特徴とする請求項12から14のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
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