JP6200676B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は,インクジェット記録装置に関わり,特に,連続吐出型インクジェット装置に関する。
一般に,インクジェット記録装置は,着色インクをパターニングすることで,文字や画像の形成記録などに用いられる。本発明が関る連続吐出型インクジェット装置は,一般的に家庭・オフィス用プリンタで使用されるオンデマンド型インクジェット装置に比較し,高信頼性・高メンテナンス性を有した高安定な液滴吐出装置である。このため,かかる装置は,高信頼性・高メンテナンス性・高安定性が要求される液体を利用した機能インク塗布やパターニングが必要な電子機器などの製造装置にも応用が可能である。
インクジェット記録装置には種々のものが既に知られおり,特に,本発明が関連する連続吐出型インクジェット装置の基本動作原理について,図7を参照しながら,以下に説明する。図7は,かかるインクジェット装置の概略構成図である。インク供給路21は,インクを貯めておくインク容器1に接続され,その途中にインクを圧送する供給ポンプ22が設けてあり,インクをノズル6に供給する。ノズル6には,圧電素子が設けてあり,交流電圧を供給することによって液滴化したインクがノズル6から噴出する。ノズル6の先には,液滴の飛翔方向と平行になるように近接して帯電電極7が設けてある。帯電電極7には,記録信号源が接続されており,この帯電電極7に記録信号電圧を印加することによって,ノズル6より規則的に噴射するインク液滴8を帯電する。さらに帯電電極7の先には,偏向電極9,10が設けてある。上部偏向電極9には高電圧線(図示せず)が接続され,下部偏向電極10は設置されているので,上部偏向電極9と下部偏向電極10の間に静電界が形成される。帯電した液滴8は帯電量に応じて変更され,記録媒体(図示せず)上に付着し,画像が形成される。印字に使われなかった液滴は,当該液滴を回収するガター11によって回収される。ガター11には,回収回路23およびポンプ24が接続されており,液滴をインク容器1へ戻してインクを再利用できるようになっている。インク容器1においては,インク容器1内の液体の濃度を測定する濃度測定器(図示せず)が設けられており,インク濃度制御装置(図示せず)によって,溶剤容器2の溶剤を溶剤回路25を通じてインク容器1に供給することによってインク容器1内の濃度を所望の濃度に制御している。
上述した連続吐出型インクジェット装置では,吐出後の液体(インク)への帯電量を制御して液体の偏向に用いていることから,液滴の吐出制御を1滴ごと行う必要がなく,そのため,装置の構成が簡単となり,また,連続して液滴吐出を行うため,ノズル詰まりが発生し難く,そのため,高い信頼性を確保することが可能となる。これらの理由から,上述した連続吐出型インクジェット装置は,長寿命や高い信頼性が必要とされる産業用マーキングの装置として好適であり,広く利用されている。
しかしながら,このようなインクジェット装置においても,装置が稼動している間は常にインクを噴出しているので,インクがノズルに詰まることは少ないが,装置が停止している場合にはノズル内部にインクが固着することがあり,この場合には,固着物があることによってインク飛翔方向が曲がり,目的の場所に印字できなかったり,印字した際の画質が低下したりするという問題が発生する。したがって,ノズル内部にインクが固着するのを防ぐために,通常,運転終了時にノズル6の洗浄が行われる。洗浄には,主に2つの方法が考えられる。第1の洗浄方法は,運転終了時に,溶剤を溶剤容器2から洗浄回路26を通じてノズル6に供給し,ノズル内部のインクを溶剤に溶解するとともに,ノズルから押し出す方法である。押し出されたインクや,インクを溶解した溶剤は,ガター11によって回収される。これにより,ノズル6内部のインク濃度は減少し,ノズル内部のインクの固着が生じにくくなる。第2の洗浄方法は,インクを噴射するノズル開口部に,ノズル6の外部から溶剤を注入する方法である。この場合,ノズル6内部にあったインクは,吸引ポンプ(図示せず)によって吸引され,吸引回路(図示せず)を通じてインク容器1に回収される。しかしながら,いずれの洗浄方法においても,ノズル内のインクは完全には洗浄されるわけではない。第1の洗浄方法では,溶剤の中にインク成分は微量に残留している。また,第2の洗浄方法では,ノズル内部や回路内部の気体が,温度上昇により膨張し,これが駆動力となって,吸引しきれずに残存したインク成分を含む溶剤が,ノズル開口部64に移動する。通常,溶剤は揮発性であり,時間の経過とともに蒸発する。したがって,いずれの洗浄方法においても,溶剤内のインクの濃度が上昇し,最終的にノズル内部にインクが固着することがある。ここで,第1の洗浄方法で洗浄する場合を例にとって,ノズル内部にインクが固着する過程を図8,図9,図10を用いて説明する。図8は,ノズル6の,ノズル開口部64周辺の部分拡大図である。ノズル6には,円柱状の凸部61が形成され,ノズル端面62上に,円筒状の開口部であるノズル開口部64が形成されている。ノズル開口部64は,例えばプレス加工などにより形成され,ノズル内壁63を有している。第1の洗浄方法において,圧送されたインク成分を含む溶剤81は,図中Sで示す方向(以下,インク噴出方向)に噴出する。この際,ノズル端面62上には,インク成分を含む溶剤81が濡れ広がり,液膜82が形成される。図9は,第1の洗浄方法による洗浄が終了した時点でのノズル開口部64周辺の部分拡大図である。インク成分を含む溶剤81は,ノズル端面62に付着した液膜83と,ノズル開口部64内に存在する残存溶剤84に分離する。残存溶剤84は,ノズル開口部64内部に,メニスカスを形成する。時間の経過によって,液膜83と残存溶剤84は蒸発し,図10に示したように残留物85が固着する。ノズル内壁63に固着物85が形成された場合には,固着物があることによってインク飛翔方向が曲がり,目的の場所に印字できなかったり,印字した際の画質が低下したりするという問題が発生する。
これに対して,例えば特許文献1においては,ノズル形成面に凹部を設置し,ワイピング手段によってノズル近傍の液体(インク)をワイプし,凹部に移動させて捕捉することが行われている。
特開2004-148606号公報
しかしながら,上記特許文献1に記載されている方法では,ワイピングによってインクが取り除かれるのは,主にノズル形成面の付着したインクであって,ノズル内部にはインクが残留しやすいため,ノズル内部におけるインクの固着は防止されにくいという問題があった。通常,ノズル端面よりも,ノズル内壁に固着物が形成したほうがインクの飛翔方向に与える影響は大きいため,ノズル内壁の固着物形成を防止することが求められていた。また,特許文献1に記載されている方法では,ワイピング手段を設ける必要があり,装置の複雑化やコストの上昇という問題があった。
そこで,本発明では,インクジェット装置における上記課題を解決し,インク飛翔方向の安定したインクジェット装置を提供することを目的とする。
本発明では,上記目的を達成するために,インクを噴射するノズル開口部を有するノズルと,ノズル開口部が形成されているノズル端面と,記録情報に応じた記録信号を発生する手段と,前記記録信号に基づきインク液滴を帯電させる手段と,帯電したインク液滴の飛翔方向を偏向させる手段とを備え,記録対象物に文字などを記録するインクジェット記録装置において,前記ノズルは,前記ノズル端面に対向したプレート状のカバー部材を有し,前記ノズル端面と前記カバー部材との間に液体を保持する間隙を有することを特徴とするインクジェット記録装置が提供される。
本発明によれば,ノズル内部にインクなどの残留物が固着しにくいという効果がある。そのため,目的の場所に印字できなかったり,印字した際の画質が低下したりすることを防ぐことができる。すなわち,高信頼性のインクジェット記録装置を,特に,インク飛翔方向の安定した連続吐出型インクジェット記録装置を提供できるという効果がある。
本発明の第1の実施例のインクジェット記録装置において,ノズル開口部付近を粒子噴出方向から見た図および断面図である。 本発明の第2の実施例のインクジェット記録装置において,ノズル開口部付近を粒子噴出方向から見た図および断面図である。 本発明の第3の実施例のインクジェット記録装置において,ノズル開口部付近を粒子噴出方向から見た図および断面図である。 本発明の第4の実施例のインクジェット記録装置において,ノズル開口部付近を粒子噴出方向から見た図および断面図である。 本発明の第5の実施例のインクジェット記録装置において,ノズル開口部付近を粒子噴出方向から見た図および断面図である。 本発明の第6の実施例のインクジェット記録装置において,ノズル開口部付近を粒子噴出方向から見た図および断面図である。 従来技術における連続吐出型インクジェット記録装置の全体構成を示す概略図である。 従来技術において,第1の洗浄過程のノズル開口部付近の断面図である。 従来技術における第1の洗浄方法による洗浄が終了した時点でのノズル開口部周辺の部分拡大図である。 従来技術において残留物が固着した状態のノズル開口部周辺の部分拡大図である。 微小溝の内部における液体の界面付近を示す模式図である。
以下に,本発明の実施の形態について,図面を参照しながら,詳細に説明する。図1は,本発明にかかる第1の実施例に関して,ノズル6を,粒子噴出方向から見た図(ガター11から見た図)と,そのA−A’断面である。図1に示す実施例においては,ノズル6の凸部61に,ノズルカバー100が設置されている。ノズル端面62に対向するように,ノズルカバー面102が形成され,ノズル端面62とノズルカバー面102の間には,微小隙間101が形成されている。ノズルカバー100は,ノズル開口部64の,インク噴出方向下流に,ノズルカバー開口部104を有する。ノズルカバー開口部104には,ノズルカバー開口部内壁103が形成されている。上述したノズル内部の第1の洗浄過程においては,例えば図8に示したように,インク成分を含む溶剤81が,ノズル端面62上に濡れ広がる。図1に示した実施例においては,この際,ノズル端面62とノズルカバー面102の間に形成された微小隙間101に,インク成分を含む溶剤81が毛細管効果により捕捉される。
毛細管効果によって,微小隙間101に捕捉される原理は,概ね以下のとおりである。一般的に,2種類の流体の界面においては,圧力差ΔPが生じる。この圧力差は,ラプラス圧と言われ,〔式1〕によって表わされる。
ここで,ΔPは圧力差,γは表面張力,R,R’は界面の主曲率半径である。本実施例の場合は,界面はインク成分を含む溶剤81と空気とで形成される。インク成分を含む溶剤81がノズル端面62やノズルカバー面102と濡れ易い場合,図11に示すように微小隙間110の内部で凹面のメニスカスを形成する。図11は,微小溝110の内部におけるインク成分を含む溶剤81の界面付近における模式図である。ただし,図11においては,主曲率半径R’は省略して表示している。この場合,インク成分を含む溶剤81において,ラプラス圧だけの減圧が生じる。この減圧を駆動力として,インク成分を含む溶剤81は図11に矢印で示したように微小隙間101の内部を濡れ広がり,保持される。微小隙間101の幅はノズル開口部64の直径よりも小さいことが望ましい。これにより,毛細管効果によって,インク成分を含む溶剤81は微小隙間101に強固に保持され,時間経過によりインク成分を含む溶剤81が蒸発した場合においても,インク成分を含む溶剤81はノズル開口部64内部に残存せず,微小隙間101内部に残存する。したがって,ノズル内壁63には固着物が形成されず,その代わりにノズル端面62ないしはノズルカバー面102に固着物が形成される。これにより,ノズル開口部64内部には固着物は形成されないので,インク飛翔方向が曲がることを防止できる。
ここで,ノズルカバー100は,インク成分を含む溶剤81が濡れ易い材質であることが望ましいが,本発明は,ノズルカバー100の材質を限定するものではない。凸部61に固定でき,またインク成分を含む溶剤81を保持できれば,金属でも樹脂でも使用可能である。また,インク成分を含む溶剤81が微小隙間101に強固に保持されるために,ノズル端面62やノズルカバー100の表面に親液処理が施されていても良い。特に,ノズル端面62や,ノズルカバー面102や,ノズルカバー開口部内壁103は濡れ易いことが望ましく,さらには,微小隙間101およびノズルカバー開口部104に確実にインク成分を含む溶剤81を保持するために,ノズル端面62や,ノズルカバー面102や,ノズルカバー開口部内壁103は,ノズル内壁63よりも濡れ易いことが望ましい。また,ノズルカバー100は,本インクジェット装置が運転されている間,常にノズル6に装着されているものであってもよく,運転終了時に装着するものであっても良い。運転されている間,常に装着されている場合には,ノズルカバー開口部104は,インクの噴出を妨げないように,ノズル開口部64よりも径が大きいことが望ましいが,ノズルカバー開口部104にインク成分を含む溶剤81を強固に保持するために,インクの噴出に影響が出ない範囲で小さい径であることが望ましい。また,本発明は,ノズルカバー100を,凸部61に固定する方法を限定するものではない。例えば,凸部61は,ノズルカバー100に対して,圧入によって固定されていても良い。また,接着剤による固定でも良く,ねじ等による固定でも良い。また,凸部61およびノズルカバー100自体にねじ切り加工が施されており,ノズルカバー100を凸部61に対してねじ締めすることによって固定しても良い。さらに,図1の実施例では,凸部61を有する形状としたが,必ずしも凸部61を有する形状でなくても良い。この場合,ノズルカバー100は,ノズル端面62に対して,ねじや接着剤等によって固定される。
さらに,本実施例は,上記第1の洗浄方法のみならず,第2の洗浄方法に対しても,効果を発揮する。なぜならば,第2の洗浄方法でノズル6内部を洗浄したとしても,例えばノズル6や回路の中から,温度(気温)上昇による空気の膨張力などを駆動力として,インク成分を含む溶剤81が,ノズル開口部64を経由し,ノズル端面62まで濡れ広がるためである。この場合も,上述したように,ノズル端面62とノズルカバー面102の間に形成された微小隙間101や,ノズルカバー開口部104に,インク成分を含む溶剤81が毛細管効果により捕捉される。これにより,ノズル開口部64内部には固着物は形成されないので,インク飛翔方向が曲がることを防止できる。
図2は,本発明の第2の実施例に関して,ノズル6を,粒子噴出方向から見た図(ガター11から見た図)と,そのB-B’断面,およびC−C’断面である。本実施例においては,凸部61は,ノズルカバー100の支持部105に対して,圧入によって固定されている。しかしながら,支持部105は,凸部61の全周に渡って設けられているわけではなく,C−C’断面図に見られるように,部分的に形成されておらず,代わりに通気口106が形成されている。これにより,インク成分を含む溶剤81が微小隙間101に入り込む際に,図中矢印TおよびUで示すように,元々微小隙間101に存在した空気が通気口106を通じて排出される。したがって,微小隙間101に,より多量のインク成分を含む溶剤81を効率的に保持することが可能となる。また,本実施例の変形例として,ノズルカバー開口部104が形成されておらず,ノズル開口部を塞ぐような形状であってもよい。この場合,ノズルカバー100は,インクジェット装置の運転が終了した後に,凸部64に装着される。この場合においても,上述したように,例えばノズル6や回路の中から,温度(気温)上昇による空気の膨張力などを駆動力として,インク成分を含む溶剤81が,ノズル開口部64を経由し,ノズル端面62まで濡れ広がった際に,インク成分を含む溶剤81は,微小隙間101に捕捉される。これにより,ノズル開口部64内部には固着物は形成されないので,インク飛翔方向が曲がることを防止できる。また,本発明は,通気口106の大きさや,個数を限定するものではない。通気口106の大きさや個数は,インクの保持能力,製造コスト,ノズルカバー100の装着の容易さ,強度等により決定される。
図3は,本発明の第3の実施例に関して,ノズル6を,粒子噴出方向から見た図(ガター11から見た図)と,そのD−D’断面,およびE−E’断面である。本実施例においては,ノズルカバー100の,ノズル端面62に対向する面において,微小溝110(110a,110b,110c,110d)を有している。インク成分を含む溶剤81は,微小溝110に捕捉されるため,ノズル開口部内壁63には固着物が形成されず,その代わりに微小溝110内部に形成される。これにより,インク飛翔方向が曲がることを防止できる。ここで,本実施例では,微小溝110は4本としたが,本発明は溝の数を限定するものではなく,これよりも少なくても多くても良い。また,微小溝110の幅は,より強力にインク成分を含む溶剤81を保持するためには,ノズル開口部64の径と同等かそれより小さいことが望ましいが,本発明は微小溝110の幅を限定するものではない。また,微小溝110の数は多いことが望ましい。微小溝110の幅および本数は,製造コスト,保持したいインク成分を含む溶剤81の量,ノズル開口部64の径等によって決定される。
図4は,本発明の第4の実施例に関して,ノズル6を,粒子噴出方向から見た図(ガター11から見た図)と,そのF−F’断面である。本実施例においては,ノズルカバー100には,複数の微細穴120が形成されている。インク成分を含む溶剤81は,微小隙間101や,微細穴120に捕捉されるため,ノズル開口部内壁63には固着物が形成されず,その代わりにノズル端面62,ノズルカバー面102,微細穴120内部に形成される。これにより,インク飛翔方向が曲がることを防止できる。ここで,複数の微細穴120は,同じ径を有している必要は無い。また,インク成分を含む溶剤81を毛細管効果によって強固に捕捉するために,微細穴120の径はノズル開口部64の径よりも小さいことが望ましいが,該インクジェット装置の運転中もノズルカバー100を装着する場合には,インクの飛翔に影響が出ないように,ノズル開口部64に対向する微細穴120の径はノズル開口部64の径よりも大きくても良い。
図5は,本発明の第5の実施例に関して,ノズル6を,粒子噴出方向から見た図(ガター11から見た図)と,そのG−G’断面である。本実施例においては,ノズルカバー110に,ノズルカバー開口部134が設けられ,ノズルカバー開口部134からは,放射状に溝130が形成されている。また,溝130においては,ノズル開口部64から離れるにつれて,その溝深さが浅くなるようにテーパ部130aが設けられている。これにより,毛細管効果によって,インク成分を含む溶剤81は,ノズル開口部64から遠ざかる方向に放射状に引っ張られ,溝130に保持される。時間経過によりインク成分を含む溶剤81が蒸発した場合においても,インク成分を含む溶剤81はノズル開口部64内部に残存せず,溝130内部に残存する。したがって,ノズル内壁63には固着物が形成されず,その代わりにテーパ部130aに固着物が形成される。これにより,ノズル開口部64内部には固着物は形成されないので,インク飛翔方向が曲がることを防止できる。
テーパ部130aの効果は,主に溝130内部の固着物の洗浄が容易になる点である。ノズルは,定期的,あるいは固着物が形成された場合に,ノズルをインクジェット装置から取り外し,超音波等による洗浄が行われる。ノズルカバーに溝を形成した場合,溝内部の角部において,固着物が形成される可能性がある。溝130内部の固着物は,インク飛翔に与える影響は小さいものの,溝130内部も洗浄されるのが望ましい。本実施例では,テーパ部130aを設けることにより,溝130の先端ほど溝が浅くなっているため,超音波等によって容易に洗浄することができ,溝130内部に固着物が形成された場合にも容易に取り除くことが出来る。
また,本実施例においては,ノズルカバー100を設置する形態としたが,ノズルカバーを用いず,ノズル6に直接溝を形成してもよい。この場合,溝は,エッチング,プレス加工,放電加工等により形成される。また,インク成分を含む溶剤81をより強固に保持するために,溝130の幅はノズル開口部64の径方向に遠ざかるにつれて狭くなる形状が望ましいが,本発明は溝130の幅の変化を規定するものではなく,溝130の幅は一定であってもよく,またノズル開口部64の径方向に遠ざかるにつれて広くなっている形状でも良い。ただし,ノズル開口部64の径と同等か,それ以下であることが望ましい。
また,本発明は,溝130の本数を限定するものではない。より多くの溝130があることが望ましいが,実際の本数は製造コスト,保持したいインク成分を含む溶剤81の量等によって決定される。
図6は,本発明の第6の実施例に関して,ノズル6を,粒子噴出方向から見た図(ガター11から見た図)と,そのH−H’断面である。本実施例においては,ノズル開口部の径方向外側に,放射状の溝140を有する。本実施例においても,第5の実施例と同様に,インク成分を含む溶剤81は,ノズル開口部64から遠ざかる方向に放射状に引っ張られ,溝140に保持される。特に,上述したように,ノズル6や回路の中から,温度(気温)上昇による空気の膨張力などの駆動力が,インク噴射方向に作用している場合には,インク成分を含む溶剤81は,より強くノズル開口部64から遠ざかる方向に放射状に引っ張られる。そのため,時間経過によりインク成分を含む溶剤81が蒸発した場合においても,インク成分を含む溶剤81はノズル開口部64内部に残存せず,溝140内部に残存する。したがって,ノズル内壁63には固着物が形成されず,その代わりに溝140内部に形成される。これにより,ノズル開口部64内部には固着物は形成されないので,インク飛翔方向が曲がることを防止できる。ここで,インク成分を含む溶剤81をより強固に保持するために,ノズル端面62および溝140内部は,ノズル内壁63よりも濡れ易いことが望ましい。また,実施例5と同様に,溝140の幅はノズル開口部64の径方向に遠ざかるにつれて狭くなる形状が望ましいが,本発明は溝140の幅の変化を規定するものではなく,溝140の幅は一定であってもよく,またノズル開口部64の径方向に遠ざかるにつれて広くなっている形状でも良い。ただし,ノズル開口部64の径と同等か,それ以下であることが望ましい。また,本発明は,溝130の本数を限定するものではない。より多くの溝130があることが望ましいが,実際の本数は製造コスト,保持したいインク成分を含む溶剤81の量等によって決定される。
1…インク容器,2…溶剤容器,6…ノズル,7帯電電極,8…インク液滴,9…上部偏向電極,10…下部偏向電極,11…ガター,21…インク供給路,22…供給ポンプ,23…回収回路,24…ポンプ,25…溶剤回路,26…洗浄回路,61…凸部,62…ノズル端面,63…ノズル内壁,64…ノズル開口部,81…インク成分を含む溶剤,83…液膜,84…残存溶剤,85…固着物,100…ノズルカバー,101…微小隙間,102…ノズルカバー面,103…ノズルカバー開口部内壁,104…ノズルカバー開口部,105…支持部,106…通気口,110…微小溝,120…微細穴,130…溝,134…ノズルカバー開口部,140…溝

Claims (3)

  1. インクを噴射するノズル開口部を有するノズルと,前記ノズル開口部が形成されているノズル端面と,記録情報に応じた記録信号を発生する手段と,前記記録信号に基づきインク液滴を帯電させる手段と,帯電したインク液滴の飛翔方向を偏向させる手段とを備え,偏向方向とほぼ直角方向に移動する記録対象物に文字などを記録するインクジェット記録装置において,
    前記ノズルは,前記ノズル端面に対向したプレート状のカバー部材を有し,前記ノズル端面と前記カバー部材との間に,液体と空気による界面を形成することで液体を保持する間隙を有し、
    前記間隙のうち、ノズルに近い内周部および前記内周部よりもノズルから遠い外周部が気体に開放されており、気液の界面を有する構造を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 請求項1に記載のインクジェット記録装置において,前記カバー部材は,ノズル内部と前記ノズル開口部の少なくとも一方よりも,親液性であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 請求項1または2に記載のインクジェット記録装置において,前記カバー部材は,1つ以上の貫通穴を有し,前記貫通穴の内,少なくとも1つ以上の貫通穴の一端は,前記間隙に接続されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
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