JP6199807B2 - ポリエステル乳剤を調製する改善された方法 - Google Patents

ポリエステル乳剤を調製する改善された方法 Download PDF

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Description

本開示は、トナー粒子を調製するのに有用なポリエステル樹脂乳剤を製造する方法に関する。とりわけ、本開示は改善された転相乳化法を提供する。
転相乳化(PIE)法は、系の特性、体積比およびエネルギー入力によって定まる条件下で分散相が自発的に反転して連続相になる(逆もある)、液体−固体分散液の相が交替する技法である。
一般に、転相法は、通常、有機相と水相の両方での溶解性について選択される転相有機溶媒を含む有機溶媒または有機溶媒の混合物における、樹脂および他の成分の可溶化を必要とする。
例として、溶媒系の転相乳化法は、多くの場合、ポリエステル系トナーの製造においてポリエステル樹脂乳剤を形成するために用いられる。転相乳化法において、均質な有機相を製造するために、ポリエステル樹脂が、好適な有機溶媒(メチルエチルケトンおよびイソプロパノールなど)にまず溶解され、続いて固定量の塩基溶液(水酸化アンモニウムなど)が添加されてポリエステル鎖上の酸末端カルボキシル基を中和する。中和されたポリマーは、その後転相によって水中のポリエステル粒子の一様な分散液、すなわちラテックスに変換される。
特に、ポリエステル樹脂の溶解に必要とされる時間は、ポリエステル乳剤の調製のための製造サイクルにおいて隘路となる場合がある。例えば、完全溶解は典型的な酸性ポリエステル樹脂について約1.5〜約2時間を要する場合がある。PIE法の製造サイクル時間を短縮するためには、溶解時間の短縮を含む転相乳化法の1つまたは複数のステップを早めることが有益である。製造時間の短縮は、製造歩留りおよび乳剤特性が負の影響を受けない場合にのみ有益であり得る。
幾つかの態様において、本明細書に開示される実施形態は、転相乳化法であって、(a)(1)有機溶媒、(2)中和剤の合計量の第1の部分および(3)水の第1の部分を含む混合物にポリエステル樹脂を溶解するステップと、(b)合計量の中和剤の残存量を含む中和剤の第2の部分で溶解したポリエステル樹脂を中和するステップと、(c)中和ステップ後水の第2の部分を添加することにより乳濁液を形成するステップと、(d)有機溶媒の一部を乳濁液から除去してラテックスを得るステップとを含む転相乳化法に関する。
幾つかの態様において、本明細書に開示される実施形態は、転相乳化法であって、(a)(1)有機溶媒、(2)中和剤の合計量の約3分の1、および(3)乳剤を形成するのに不十分な水の第1の部分を含む混合物に非晶性ポリエステル樹脂を溶解するステップと、(b) 合計量の中和剤の残存量を含む中和剤の第2の部分で溶解したポリエステル樹脂を中和するステップと、(c)中和ステップ後水の第2の部分を添加することにより乳剤を形成するステップと、(d)有機溶媒の一部を乳剤から除去してラテックスを得るステップと、を含む転相乳化法に関する。
図1は、実施例1に記載される転相乳化法によって製造した粒子の粒径分布を表示するプロットを示す。 図2は、(1)本明細書において開示される実施形態によるPIE法によって調製した例示のポリエステルラテックスについての示差走査熱量測定(DSC)データから得られたガラス転移温度(T)のプロット、ならびに(2)標準PIE法および(3)未加工のポリエステル樹脂によって調製したラテックスとの比較を示す。 図3は、(1)本明細書において開示される実施形態によるPIE法によって調製した例示のポリエステルラテックスについてのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)データ、ならびに(2)標準PIE法および(3)未加工のポリエステル樹脂によって調製したラテックスとの比較を示す。
酸性ポリエステル樹脂を用いる標準転相乳化(PIE)法において、樹脂をまず有機溶媒(メチルエチルケトンおよびイソプロパノールなど)に完全に溶解して、均質な有機相を製造する。溶解の後、続いて固定量の塩基(水酸化アンモニウムなど)を添加してポリエステル鎖上の酸性末端基を中和し、続いて、転相によって水中でポリエステル粒子の一様な分散液に変換する。酸性ポリエステルは、有機溶媒にポリエステル樹脂を完全に溶解するのに約1.5〜約2.0時間を要する場合がある。
標準PIE法は一般に4ステップを含む。以下の例示の説明では、非晶性ポリエステル樹脂のラテックスへの乳化についてこの方法を略述する。
(1)特定の温度で樹脂を溶媒(MEKおよびIPA)に溶解するステップ。
(2)ステップ(1)の後、溶解した樹脂溶液に塩基の水溶液を添加することによって酸基を中和するステップ。
(3)予備加熱したまたは室温の脱イオン水(DIW)を上記混合物に添加することによって乳化するステップ。
(4)真空蒸留ステップによって溶媒を除去するステップ。
本明細書において開示される実施形態は、PIE法の一部として溶解ステップを加速するという、酸性ポリエステル樹脂の部分的な中和の有益な効果の驚くべき発見を含む。溶媒にポリエステル樹脂が溶解する時間は、現在の約1.5〜約2.0時間を約0.5時間に短縮することができる。したがって本明細書において開示される方法は、工程サイクル時間を短縮することによって乳剤全体の生産性を改善することができる。以下の実施例において証明されるように、工程サイクル時間のこの短縮は、ポリエステル乳剤の特性への負の影響なしで達成された。
本明細書において開示される実施形態によると、新規のPIE法は、ポリエステル樹脂上の酸性残基の部分的な中和を組み合わせることにより、溶解を加速する。したがって、幾つかの実施形態において、(1)有機溶媒(2)中和剤の合計量の第1の部分および(3)水の第1の部分を含む混合物に少なくとも1種のポリエステル樹脂を溶解するステップと、溶解した少なくとも1種のポリエステル樹脂を、合計量の中和剤の残存量を含む中和剤の第2の部分で中和するステップと、中和ステップ後水の第2の部分を添加することにより乳剤を形成するステップと、有機溶媒の一部を乳剤から除去してラテックスを得るステップとを含む転相乳化法が提供される。
本明細書において使用される場合、「中和剤の合計量」は、ポリマー樹脂上の理論的な酸性基をすべて中和するのに十分な化学量論的な量の中和剤を指す。
本明細書において使用される場合、「第1の部分」および「第2の部分」は、中和剤の量または水の量と組み合わせて用いられるとき、PIE法において用いられる中和剤または水の合計量の0でない分数の量を指す。したがって、例として、%で表して、中和剤の第1の部分は、約0.1%〜約99.9%を含んでよく、その中間および分数のいかなる値も含んでよい。同様に、中和剤の対応する第2の部分は、相補的な量の中和剤、すなわち約99.9%〜約0.1%であり、その中間および分数のいかなる値も含む。幾つかの実施形態において、中和剤の第1の部分は、中和剤の合計量の約3分の1を含んでよい。幾つかの実施形態において、水の第1の部分は、乳剤を形成するのに必要な水の合計量の約4分の1〜約3分の1を含んでよい。幾つかの実施形態において、中和剤の第1の部分を水の第1の部分に溶解してもよい。幾つかのそのような実施形態において、水の第1の部分の正確な量は、中和剤を可溶化するのに必要な最小量のみであってもよい。他の実施形態において、水の第1の部分は、中和剤の第1の部分を可溶化するのに必要なものより過剰に存在してもよい。水の第1の部分の正確な量は、下流の乳化ステップに必要な時間を短縮するために選択してもよい。水の第1の部分の正確な量はまた、乳剤の未熟な形成を引き起こさない最大量であってもよい。
以下の4ステップのシーケンスは、本明細書において開示される実施形態によるPIE法の例として役立つ。
(1)溶媒(MEKおよびIPAなど)中で特定の温度で完全な中和に必要な塩基の合計量に対して塩基の約1/3(約33.3%)、および約1/4〜約1/3(約25%から約33.3%)の水を用いて酸基を中和して樹脂の溶解を達成するステップ。
(2)ステップ(1)の後、残存する2/3(約66.7%)を溶解したポリマーに添加することによって酸基を中和するステップ。
(3)ステップ(2)からの中和したポリマーに乳剤を形成するのに必要な、予備加熱したまたは室温の残存量の水、すなわち合計量の約66.7%〜約75.0%を添加することによって乳化するステップ。
(4)例えば、真空蒸留ステップによって溶媒を除去するステップ。
理論によって束縛されるのではないが、この例のステップ(1)において、特定の量の水(1/3〜1/4)は、塩基を添加するのに水酸化物イオン(OH)の即座の供給源とするために用いられる。担体として選択される水混和性溶媒(IPA)によって、ヒドロキシドイオン(OH)は、ポリエステル樹脂のカルボキシル末端基を攻撃し中和することができ、ポリマー鎖の末端に負のカルボン酸塩イオンを形成する。加えて、ステップ(1)で添加した分割部分の水によって、残存水を、標準PIE法で用いられる90分の代わりに、第3のステップで60分の時間にわたって添加する。したがって、本明細書に記載されるPIE法によって乳化ステップも縮まる。
酸性ポリエステル樹脂は、ポリマー鎖上にカルボン酸末端基を含む。幾つかの実施形態において、幾つかのポリマーはまた、側鎖に配置されたカルボキシル基を有してもよい。やはり、理論によって束縛されるのではないが、ポリマー鎖上のカルボキシル基の中和によってカルボン酸塩イオンを生成し、これがポリマー鎖の解きほぐしを促進し得ることが仮定されている。結果として、より迅速な溶解が起こる。ポリマー樹脂の粒径もまた特定の混合条件下で溶解速度に影響し得るので、本明細書において開示される方法を微細な樹脂粒径(1mm通過など)と組み合わせると、溶解時間ははるかに短縮することができる。
以下の表1は、本明細書において開示されるPIE法に関連した時間を、標準PIE法に関連した時間と比較する。
Figure 0006199807
幾つかの実施形態において、本明細書において開示される方法の溶解ステップに関連した時間は、約20分〜約40分の範囲にであってもよい。これらの数字は単に近似値であること、および外部加熱を与える、および/または最初の樹脂粒子をより微細にする、および/または樹脂粒子の多分散性を制御するなどの多数の因子がはるかに短い溶解時間をもたらし得ることを当業者は理解するであろう。幾つかの実施形態において、溶解ステップは高温で遂行することができる。例えば、高温は約30℃〜約200℃の範囲であってもよい。したがって、幾つかの実施形態において、溶解するステップは、約15分、約10分、約5分または約1分を含む20分未満であってもよく、その中間および分数のいかなる値も含んでよい。
対応して、本PIE法のステップ(1)において水を多く用いるほど、乳剤を形成するのに必要な時間は短くなり得る。幾つかの実施形態において、乳剤形成ステップに関連した時間は、約50分〜約70分の範囲であってもよい。やはり、ステップ(1)においてより多くの水を用いる場合、その時間は、約40分、約30分、約20分または約10分を含む、約50分未満であってもよく、その中間および分数のいかなる値も含んでよい。やはり、加熱または他の運転条件(例えば撹拌速度など)を適用すると、乳剤の形成を完了するのに必要な時間に影響する場合がある。
幾つかの実施形態において、転相乳化法全体のサイクル時間は、従来の転相乳化法に対して約1から約3時間短縮することができる。幾つかの実施形態において、サイクル時間は3時間を超えて、例えば約4時間短縮することができる。
幾つかの実施形態において、転相乳化法であって、(1)有機溶媒、(2)中和剤の合計量の約3分の1および(3)乳剤を形成するのに不十分な水の第1の部分を含む混合物に少なくとも1種の非晶性ポリエステル樹脂を溶解するステップと、合計量の中和剤の残存量を含む中和剤の第2の部分で、溶解した少なくとも1種のポリエステル樹脂を中和するステップと、中和ステップ後、水の第2の部分を添加することにより乳剤を形成するステップと、有機溶媒の一部を乳剤から除去してラテックスを得るステップとを含む転相乳化法が提供される。
幾つかの実施形態において、本明細書において開示される方法は、トナー粒子の製造のためのより大きな方法またはシステムへ統合されてもよい。幾つかのそのような実施形態において、本明細書において開示される方法は、PIE法で形成したラテックスを十分に加熱しながら、顔料、ワックス、凝集剤および電荷制御剤の1つまたは複数と混合して凝集粒子を得るステップをさらに含んでよい。
幾つかの実施形態によると、以下の組成物が、本明細書において開示される方法に用いてよい特定の成分に関する手引として提供される。
幾つかの実施形態において、ポリエステル樹脂は第1の非晶性ポリエステルを含む。幾つかの実施形態において、ポリエステル樹脂は第2の非晶性ポリエステルをさらに含む。2種類の非晶性酸性ポリエステル樹脂(低分子量FXC−42および高分子量FXC−56、花王株式会社、日本)は、共通して極低融点(ULM)のトナーに組み込み、これらの樹脂はトナー成分の約75%〜約78%を占めてもよい。ULMトナーを作製するために、通常、各樹脂を、水性分散液または乳剤(ラテックス)に乳化する。本明細書において開示される溶媒系の転相乳化(PIE)法は、そのようなトナーの作製に必要なポリエステル樹脂乳剤を形成するために用いることができる。
幾つかの実施形態において、第1の非晶性ポリエステルおよび第2の非晶性ポリエステルは、ラテックスの約40重量%〜約95重量%の範囲の合計量で存在してもよい。
幾つかの実施形態において、第1の非晶性ポリエステルおよび第2の非晶性ポリエステルは、約0.1:0.9〜約0.9:0.1の比で存在し、中間のいかなる比も含む。
幾つかの実施形態において、ポリエステル樹脂は結晶性ポリエステルをさらに含む。幾つかの実施形態において、結晶性ポリエステルは、ラテックスの約1.0重量%〜約35.0重量%の範囲の量で存在する。
幾つかの実施形態において、ポリエステル樹脂は、非晶性樹脂ではなく結晶性樹脂を含む。
いかなる樹脂も本開示のラテックス乳剤の形成に使用してもよい。実施形態において、樹脂は、非晶性樹脂、結晶性樹脂、および/または、その組み合わせであってもよい。樹脂は、実施形態において約1mgKOH/gポリマー〜約200mgKOH/gポリマーの、実施形態において約5mgKOH/gポリマー〜約50mgKOH/gポリマーの酸価を有する酸性基を含む結晶性ポリエステル樹脂であってもよい。
実施形態において、樹脂は、任意選択の触媒の存在下でジオールを二酸と反応させることによって形成されたポリエステル樹脂であってもよい。適切な結晶性ポリエステルの形成に関して、有機ジオールは、例えば、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールなど(これらの構造異性体を含む)の、約2〜約36の炭素原子を有する脂肪族ジオールを含む。脂肪族ジオールは、例えば、樹脂の約40から約60モル%、実施形態において約42〜約55モル%、実施形態において約45〜約53モル%の量で選択してよく、第2のジオールは、樹脂の約0〜約10モル%、実施形態において約1〜約4モル%の量で選択することができる。
結晶性樹脂の例には、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリイソブチラート、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレン酢酸ビニルコポリマー、ポリプロピレンおよびその混合物などが含まれる。
結晶性樹脂は、例えば、トナー成分の約1から約85重量%、実施形態においてトナー成分の約5から約50重量%の量で存在してよい。結晶性樹脂は、例えば、約30℃〜約120℃の、実施形態において約50℃〜約90℃の様々な融点を有することができる。結晶性樹脂は、ポリスチレン標準を用いて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定して、例えば、約1,000〜50,000の、実施形態において約2,000〜約25,000の数平均分子量(M)を、およびゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって求めて、例えば、約2,000〜約100,000の、実施形態において約3,000〜約80,000の重量平均分子量(M)を有してもよい。結晶性樹脂の分子量分布(M/M)は、例えば、約2〜約6、実施形態において約3〜約4であってもよい。
非晶性ポリエステルの生成に使用してよいジオールの例には、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、2,2−ジメチルプロパンジオール、2,2,3−トリメチルヘキサンジオール、ヘプタンジオール、ドデカンジオール、ビス(ヒドロキシ−エチル)−ビスフェノールA、ビス(2−ヒドロキシプロピル)−ビスフェノールA、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、キシレンジメタノール、シクロヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ビス(2−ヒドロキシ−エチル)オキシド、ジプロピレングリコール、ジブチレングリコールおよびその組み合わせが含まれる。選択された有機ジオールの量は様々であってもよく、例えば、樹脂の約40〜約60モル%の、実施形態において樹脂の約42〜約55モル%の、実施形態において樹脂の約45〜約53モル%の量で存在してよい。
結晶性または非晶性ポリエステルいずれかの形成に使用してよい重縮合触媒には、チタン酸テトラアルキル、ジアルキルスズオキシド(ジブチルスズオキシドなど)、テトラアルキルスズ(ジブチルスズジラウレートなど)、およびジアルキルスズオキシドヒドロキシド(ブチルスズオキシドヒドロキシドなど)、アルミニウムアルコキシド、アルキル亜鉛、ジアルキル亜鉛、酸化亜鉛、酸化第一スズまたはその組み合わせが含まれる。そのような触媒は、ポリエステル樹脂を生成するために用いる出発の二酸またはジエステルに対して、例えば、約0.01モル%〜約5モル%の量で使用してもよい。
実施形態において、上に述べたように、不飽和非晶性ポリエステル樹脂をラテックス樹脂として使用してもよい。そのような樹脂の例は、その開示が全体として参照によって本明細書に組み込まれる、米国特許第6,063,827号に開示されたものを含む。
非晶性樹脂は、例えば、トナー成分の約5から約95重量%の、実施形態においてトナー成分の約30から約80重量%の量で存在してよい。実施形態において、非晶性樹脂またはラテックスに使用される非晶性樹脂の組み合わせは、約30℃〜約80℃の、実施形態において約35℃〜約70℃のガラス転移温度を有してもよい。さらなる実施形態において、ラテックスに使用する組み合わせた樹脂は、約130℃で、約10〜約1,000,000Pa*Sの、実施形態において約50〜約100,000Pa*Sの溶融粘度を有してもよい。
1または2種以上の樹脂を用いてもよい。実施形態において、2種以上の樹脂が樹脂を使用する場合、例えば、約1%(第1の樹脂)/99%(第2の樹脂)〜約99%(第1の樹脂)/1%(第2の樹脂)の、実施形態において約10%(第1の樹脂)/90%(第2の樹脂)〜約90%(第1の樹脂)/10%(第2の樹脂)の任意の適切な比(例えば、重量比)であってよい。
実施形態において、樹脂は酸基を有してよく、実施形態において、これは樹脂の末端に存在してもよい。存在してもよい酸基はカルボン酸基などを含む。カルボン酸基の数は、樹脂を形成するために使用する材料および反応条件を調節することにより制御してもよい。
実施形態において、非晶性樹脂は、樹脂の約2mgKOH/g〜樹脂の約200mgKOH/gの、実施形態において樹脂の約5mgのKOH/g〜樹脂の約50mgKOH/gの酸価を有するポリエステル樹脂であってもよい。酸を含有する樹脂は、テトラヒドロフラン溶液に溶解することができる。酸価は、指示薬としてフェノールフタレインを含むKOH/メタノール溶液での滴定によって検出してもよい。次いで、酸価は、樹脂上の酸基をすべて中和するのに必要な、滴定の終点として特定されるKOH/メタノールの当量に基づいて計算することができる。
幾つかの実施形態において、本明細書において開示される方法は、イソプロパノール、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノールおよびその組み合わせからなる群から選択される有機溶媒を用いてもよい。特定の実施形態において、少なくともその1つが水にかなりの混和性を有し得る有機溶媒の対を用いてもよい。任意の適切な有機溶媒、例えば、アルコール、エステル、エーテル、ケトン、アミンおよびその組み合わせを、例えば、樹脂の約0.1重量%〜約100重量%の、実施形態において樹脂の約2重量%〜約50重量%の量で、樹脂を溶解するために用いてもよい。
実施形態において、溶媒と樹脂の比は、約0.1:10〜約20:10、他の実施形態において約1.0:10〜約5:10であってもよい。
実施形態において、適切な有機溶媒(時には実施形態において転相剤と称される)には、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、酢酸エチル、メチルエチルケトンおよびその組み合わせが含まれる。実施形態において、有機溶媒はイソプロパノールであってもよい。実施形態において、有機溶媒は水に混和しなくてもよく、約30℃から約150℃の沸点を有してもよい。
幾つかの実施形態において、本明細書において開示される方法は、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム、有機アミンおよびその組み合わせからなる群から独立して選択される、中和剤の第1の部分および中和剤の第2の部分を用いてもよい。
実施形態において、樹脂は弱塩基または中和剤と混合してもよい。実施形態において、中和剤は樹脂中の酸基を中和するために用いることができるので、本明細書における中和剤はまた「塩基性中和薬剤」とも称することができる。任意の適切な塩基性中和試薬を本開示に従って用いることができる。適切な実施形態において、塩基性中和薬剤は、無機塩基性薬剤および有機塩基性薬剤の両方を含んでもよい。塩基性中和剤は、樹脂の約0.001重量%〜50重量%の、実施形態において樹脂の約0.01重量%〜約25重量%の、実施形態において樹脂の約0.1重量%〜5重量%の量で使用してもよい。実施形態において、中和剤は水溶液の形態で添加してもよい。他の実施形態において、中和剤は固体の形態で添加してもよい。
酸基を有する樹脂と組み合わせて上記の塩基性中和剤を使用することで、約25%〜約500%の、実施形態において約50%〜約300%の中和比を達成することができる。実施形態において、中和比は、塩基性中和剤で得られる塩基性基と樹脂中に存在する酸基とのモル比に100%をかけて計算することができる。
上に述べたように、塩基性中和薬剤は、酸基を有する樹脂に添加してもよい。塩基性中和薬剤の添加は、それにより約5〜約12の、実施形態において約6〜約11の酸基を有する樹脂を含む乳剤のpHを上げることができる。酸基の中和は、実施形態において、乳剤の形成を増強する。
実施形態において、本開示の方法は、溶解の前または間に、場合によって、界面活性剤をポリエステル樹脂に添加するステップを含んでもよい。実施形態において、界面活性剤は高温でポリエステル樹脂を溶解する前に添加してもよい。樹脂乳剤は、使用する場合、1または2種以上の界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤は、イオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤から選択してもよい。陰イオン界面活性剤および陽イオン界面活性剤は、用語「イオン性界面活性剤」によって包含される。実施形態において、界面活性剤は、固体として、または約5重量%〜約100重量%(純粋な界面活性剤)の、実施形態において、約10重量%〜約95重量%の濃度を有する溶液として添加してもよい。実施形態において、樹脂の約0.01重量%〜約20重量%の、実施形態において、樹脂の約0.1重量%〜約16重量%の他の実施形態において、樹脂の約1重量%〜約14重量%の量で存在するように、界面活性剤が使用されてもよい。
上に述べたように、本方法は、複数のポリエステル樹脂を用いてもよい。幾つかのそのような実施形態において、樹脂はすべて、加工前に前もって一緒にブレンドしてもよい。幾つかの実施形態において、混合物の樹脂は結晶性樹脂であってもよく、結晶性樹脂の結晶化温度を超える温度であってもよい高温を本方法に用いてもよい。さらなる実施形態において、樹脂は非晶性および結晶性樹脂の混合物であってもよく、溶解のために用いる温度は、混合物のガラス転移温度を超えてもよい。
幾つかの実施形態において、中和したポリエステル樹脂の乳化は、転相が生じて相反転ラテックス乳剤を形成するまで、中和した樹脂の溶液へ水を添加するステップを含んでもよい。乳化に続いて、ラテックスを蒸留してそれから有機溶媒、水または両者の混合物を除去してもよい。
実施形態において、本開示の方法に使用してもよい中和剤は、上で言及した薬剤を含む。実施形態において、本方法において用いる任意選択の界面活性剤は、適当な樹脂の中和が生じ、高品質のラテックスおよび低い粗大物含有率に結びつくことを保証する、いかなる界面活性剤であってもよい。
実施形態において、界面活性剤は、任意の混合の前、間または後に樹脂組成の1つまたは複数の成分に添加してもよい。実施形態において、界面活性剤は、中和剤の添加の前、間または後に添加してもよい。実施形態において、界面活性剤は中和剤の添加前に添加してもよい。実施形態において、界面活性剤は溶解前に前もってブレンドした混合物に添加してもよい。
実施形態において、連続相が反転した乳剤を形成することができる。転相は、アルカリ性水溶液または塩基性薬剤、任意選択の界面活性剤、および/または水組成物を添加し続けて、樹脂組成の溶融成分を有する小滴を含む分散相、ならびに界面活性剤および/または水組成物を含む連続相を含む相反転乳剤を生成することにより遂行することができる。
撹拌は、必要ではないが、ラテックスの形成を増強するために使用してもよい。任意の適切な撹拌装置を使用してよい。実施形態において、撹拌は、毎分回転数(rpm)が約10〜約5,000rpmの、実施形態において約20rpm〜約2,000rpmの、他の実施形態において約50rpm〜約1,000rpmの速度であってもよい。撹拌は等速である必要がなく、様々であってもよい。例えば、混合物がより一様になるにつれて、撹拌速度を増加してもよい。実施形態において、ホモジナイザー(すなわち、高剪断装置)を、相反転乳剤を形成するために使用してよいが、しかし他の実施形態においては、本開示の方法はホモジナイザーの使用なしで行ってもよい。ホモジナイザーは、使用する場合、約3,000rpm〜約10,000rpmの速度で運転してもよい。
転相点は、乳剤の構成要素、加熱の温度、撹拌速度などに応じて様々であってよいが、塩基性中和薬剤、任意選択の界面活性剤、および/または水を添加したときに転相が生じる場合があり、結果として得られた樹脂は、乳剤の約5重量%〜約70重量%の、実施形態において乳剤の約20重量%〜約65重量%の、他の実施形態において乳剤の約30重量%〜約60重量%の量で存在する。
転相に続いて、追加の界面活性剤、水、および/またはアルカリ性水溶液を場合によって添加して相反転乳剤を希釈してもよいが、これは必要ではない。加熱を行った場合、転相に続いて、相反転乳剤を、室温、例えば約20℃〜約25℃に冷却してもよい。
実施形態において、蒸留を遂行して、例えば、約50nm〜約500nmの、実施形態において約120nm〜約250nmの平均直径寸法を有するラテックスとして樹脂乳剤粒子を得ることができる。幾つかの実施形態において、留出液は、その後の転相乳化法に使用するために場合によって再循環してもよい。
実施形態において、例えば、本開示の方法からの留出液は、メチルエチルケトン(MEK)、イソプロパノール(IPA)および水を含んでよい。実施形態において、MEK−IPA−水混合物は、次の転相バッチに再度用いてもよい。幾つかの実施形態において、溶媒は真空蒸留によって除去してもよい。
水性媒体に乳化したポリエステル樹脂粒子は、例えば約1μm未満の、実施形態において約500nm未満(約10nm〜約500nmなど)の、実施形態において約50nm〜約400nmの、他の実施形態において約100nm〜約300nmの、幾つかの実施形態において約200nmのサブミクロンサイズを有してもよい。粒径の調節は、溶媒と樹脂の比、中和比、溶媒濃度および溶媒組成を修正することにより行うことができる。
本開示のラテックスの粒径分布は、約30nm〜約500nm、実施形態において約125nm〜約400nmであってもよい。
本開示のラテックスの粗大物含有率は、約0.01重量%〜約5重量%、実施形態において約0.1重量%〜約3重量%であってもよい。本開示のラテックスの固体含有率は、約10重量%〜約50重量%、実施形態において約20重量%〜約45重量%であってもよい。
PIEを用いるポリエステル乳剤の製造のための本開示の方法は、廃棄生成物をなくすかまたは極小化することができ、より効率的な溶媒ストリッピング、溶媒回収の粒子を製造し、溶媒のリサイクルを可能にする。
次いで、本開示の乳剤はトナー粒子の形成に適した粒子を製造するために使用することができる。
ポリエステル樹脂をラテックスに変換したら、当業者の視界内の任意の方法によってトナーを形成するために使用してもよい。ラテックスは、着色剤と、場合によって分散液中で、および他の添加剤と接触させて、適切な方法によって、実施形態において、乳剤凝集および融着の方法によって極低融点トナーを形成してよい。
実施形態において、着色剤、ワックスおよび他の添加剤を含むトナー組成物の任意選択の追加の成分は、乳剤を形成するための樹脂を混合する前、間または後に添加してもよい。追加の成分は、ラテックス乳剤の形成の前、間または後に添加してもよい。さらなる実施形態において、着色剤は界面活性剤の添加の前に添加してもよい。
添加する着色剤として、様々な公知の適切な着色剤、例えば染料、顔料、染料の混合物、顔料の混合物、染料および顔料の混合物などが、トナーに含まれてよい。実施形態において、着色剤は、例えば、トナーの約0.1〜約35重量%の、またはトナーの約1〜約15重量%のまたはトナーの約3〜約10重量%の量でトナーに含まれてよいが、着色剤の量はこれらの範囲外である場合がある。
実施形態において、着色剤は、顔料、染料、その組み合わせ、カーボンブラック、マグネタイトブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グリーン、ブルー、ブラウン、その組み合わせをトナーに所望の色彩を与えるのに十分な量で含んでもよい。他の有用な着色剤が本開示に基づいて容易に明らかになることは理解されるはずである。
実施形態において、顔料または着色剤は、固体基準のトナー粒子の約1重量%〜約35重量%の、他の実施形態において約5重量%〜約25重量%の量で用いてもよい。しかし、これらの範囲外の量も実施形態において使用することができる。
トナー粒子の形成において、場合によって、ワックスも樹脂および着色剤と混ぜ合せてもよい。
ワックスは、含まれる場合、例えば、トナー粒子の約1重量%〜約25重量%の、実施形態においてトナー粒子の約5重量%〜約20重量%の量で存在してもよいが、ワックスの量はこれらの範囲外であってもよい。
実施例1
この実施例は、本明細書において開示される実施形態によって、低分子量非晶性ポリエステル樹脂ラテックスの2Lの調製を記載する。
アンカーブレードを装備した2LのBuchiステンレス鋼反応器を、低分子量非晶性ポリエステル樹脂(FXC−42樹脂、花王株式会社、日本から入手可能)の転相乳化のために用いた。反応器に、120グラムのメチルエチルケトン(MEK)、20グラムのイソプロパノール(IPA)、100グラムの脱イオン水、2.15グラムの先に調製した10%水酸化アンモニウム、および200グラムのポリエステル樹脂(酸価=10.7mgKOH/g、T=59.4℃)を装填した。この実施例において、樹脂とMEKとIPAとの比は10:6:1であった。反応器に装備したアンカーインペラーを350rpmに設定した。加熱浴は45℃の設定温度から始めた。32分(上昇時間を含む)後に、樹脂は完全に溶解し、この時間に、反応器温度は42℃に到達した。続いて、4.25グラムの先に調製した10%の水酸化アンモニウムの第2の部分を、2分以内に樹脂溶液に添加し、インペラー混合速度は260rpmに下げた。10分保持した後、300グラムの脱イオン水を5.0g/分の流速で反応器へ60分にわたって計量して添加した。相反転ラテックスは、図1に示されるように、Nanotrac粒径分析計を用いて測定して249.8nmの粒径を有していた。溶媒を含むラテックスを25ミクロンのスクリーンを用いてふるいにかけ、固体含有率約26.8%と測定された735グラムのラテックスが得られた。一般に、ラテックスの汚れおよび粗粒の発生がない、98%を超えるバッチ歩留りは、樹脂が完全に乳剤に変換されたことを意味する。この実施例でのバッチ歩留りは98.5%であったが、このことは、樹脂がこの方法において完全に溶解し、水中でポリエステル粒子の分散液にほとんど定量的に変換されたことを示す。
選択した溶媒中での任意の所与のポリエステル樹脂の溶解性の程度を求める代替法は、樹脂溶液(溶媒を含有する)を顕微鏡下に調べて一様な色彩を有する単一の透明な相を特定することである。
実施例2
この実施例は、実施例1による低分子量非晶性ポリエステル樹脂ラテックスの5ガロンの調製を記載する。
実施例1に記載されたPIE法は、5ガロンの規模で行った。既存の反応器をFXC−42樹脂の転相乳化に用いた。
比較の目的で、標準PIE法も実施して、対照として5ガロンの規模でFXC−42ラテックスを調製した。したがって、方法をまずFXC−42樹脂の完全溶解によって始め、続いて樹脂の中和をした。
ラテックス試料を風乾し、示差走査熱量測定(DSC)およびゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって分析した。これらの分析は、5ガロンの規模で製造したラテックスの重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)およびガラス転移温度(T)を与え、これらは、原料樹脂のデータと共に表2に列挙した。
Figure 0006199807
本明細書において開示されるPIE法および従来のPIE法によって調製した2つのラテックスの分析結果は、本明細書において開示される実施形態に従って調製したラテックスに対する負の影響を示さなかった。新規のPIE処方を用いて調製した試料は、標準PIE法によって調製した対照試料と同様の、およびまた原料樹脂の特性に匹敵する特性を示した。データはまた図2および図3にグラフ形状で与えられる。規模を拡大した方法において、従来のPIE法による約255nmと比較して、約218nmの平均粒径が新規のPIE法によって得られた。新規のPIE法によって、製造サイクル時間は約1.5から約2.0時間有意に短縮した。

Claims (18)

  1. 転相乳化法であって、
    (1)有機溶媒、(2)中和剤の合計量の第1の部分、および(3)水の第1の部分を含む混合物にポリエステル樹脂を20分〜40分の範囲内で溶解するステップと、
    中和剤の第2の部分によって前記溶解されたポリエステル樹脂を中和するステップであって、前記中和剤の第2の部分には合計量の中和剤の残存量を含む、中和するステップと、
    前記中和するステップ後の水の第2の部分を添加することにより乳剤を50分〜70分で形成するステップと、
    前記有機溶媒の一部を前記乳剤から除去してラテックスを得るステップと、
    を含む転相乳化の方法。
  2. 前記転相乳化法のサイクル時間が、部分的中和ステップを含まない転相乳化法に比べて1〜3時間短縮する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ポリエステル樹脂が第1の非晶性ポリエステルを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ポリエステル樹脂が第2の非晶性ポリエステルをさらに含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記第1の非晶性ポリエステルと前記第2の非晶性ポリエステルとが総量で前記ラテックスの40重量%〜95重量%の範囲で存在する、請求項4に記載の方法。
  6. 前記第1の非晶性ポリエステルと前記第2の非晶性ポリエステルとが0.1:0.9〜0.9:0.1の比率で存在する、請求項4に記載の方法。
  7. 前記ポリエステル樹脂が結晶性ポリエステルを更に含む、請求項4に記載の方法。
  8. 前記結晶性ポリエステルが前記ラテックスの1.0重量%〜35.0重量%の範囲で存在する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記ポリエステル樹脂が結晶性樹脂を含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記有機溶媒が、イソプロパノール、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノールおよびその組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  11. 中和剤の前記第1の部分および中和剤の前記第2部分が、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸カリウム、有機アミンおよびその組み合わせからなる群から独立して選択される、請求項1に記載の方法。
  12. 中和剤の前記第1の部分が水の前記第1の部分に溶解される、請求項1に記載の方法。
  13. 中和剤の前記第1の部分が中和剤の総量の1/3を含む、請求項1に記載の方法。
  14. 水の前記第1の部分が乳剤形成に必要な水の総量の1/4〜1/3を含む、請求項1に記載の方法。
  15. 前記溶解するステップが昇温して行われる、請求項1に記載の方法。
  16. 転相乳化法であって、
    (1)有機溶媒、(2)中和剤の合計量の約3分の1、および(3)乳剤を形成するのに不十分な水の第1の部分を含む混合物に非晶性ポリエステル樹脂を20分〜40分の範囲内で溶解するステップと、
    中和剤の第2の部分によって溶解されたポリエステル樹脂を中和するステップであって、中和剤の前記第2部分には前記中和剤の合計量の残存量を含む中和するステップと、
    前記中和するステップ後の水の第2の部分を添加することにより乳剤を50分〜70分で形成するステップと、
    前記有機溶媒の一部を前記乳剤から除去してラテックスを得るステップと、
    を含む転相乳化の方法。
  17. 顔料、ワックス、凝集剤、及び帯電制御剤の1つ又はそれ以上と、充分に加熱した前記ラテックスとを混合して凝集粒子を得るステップを更に含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記凝集粒子に第2のラテックスを添加するステップ、及び加熱して前記第2のラテックスのシェルを含むトナー粒子を得るステップを更に含む、請求項17に記載の方法。
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