JP6197991B2 - 天井材落下防止構造、およびその施工方法 - Google Patents

天井材落下防止構造、およびその施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、天井材落下防止構造、およびその施工方法に関する。さらに詳細には、本発明は、吊りボルトを介して取り付けられた天井材の落下の防止に関するものである。
従来、梁またはスラブに取り付けられた吊りボルトの下端にハンガーを取り付け、ハンガーに野縁受けを取り付け、野縁受けに野縁を取り付け、野縁に天井板をビス留めすることにより、天井を形成している場合が多い。先の東日本大震災では、吊りボルトを介して取り付けられた天井材(野縁受け、野縁、天井板など)が落下した事例が報告されている。地震による天井材の落下は、天井板と空調機器とで揺れ方が異なること、揺れの比較的大きい天井板が壁に衝突することなどに起因する。
例えば既設の建物において地震などによる天井材の落下を防止するには、天井板の下面を覆うようにネット(網状の部材)を設置する手法が比較的簡素で且つ有効である。しかしながら、ネットを用いて天井材の落下を防止する手法では、天井器具(照明器具、空調器具など)のメンテナンスの度にネットを取り外す必要があるため不便である。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、天井器具のメンテナンス作業が容易な状態を確保しつつ、吊りボルトを介して取り付けられた天井材の落下を防止することのできる天井材落下防止構造、およびその施工方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の第1形態では、吊りボルトを介して取り付けられた天井材の落下を防止する落下防止構造であって、
前記天井材の落下を防止するように天井板の下面を覆う複数の防護線材と、
前記吊りボルトに取り付けられて、各防護線材に所要の張力を付与した状態で各防護線材の端部を位置決め保持する端部保持部材とを備え
前記端部保持部材は、前記吊りボルトが貫通した状態で前記吊りボルトに取り付けられ且つ前記防護線材用の貫通孔が形成された保持本体部と、前記防護線材用の貫通孔を貫通した前記防護線材を前記保持本体部に留める留め具とを有することを特徴とする天井材落下防止構造を提供する。
本発明の第2形態では、吊りボルトを介して取り付けられた天井材の落下を防止する落下防止構造であって、
前記天井材の落下を防止するように天井板の下面を覆う複数の防護線材と、
前記吊りボルトに取り付けられて、各防護線材に所要の張力を付与した状態で各防護線材の端部を位置決め保持する端部保持部材と、
前記吊りボルトに取り付けられて、前記防護線材の中間部を支持する中間支持部材とを備え、
前記中間支持部材は、前記防護線材が巻き付けられる巻き付け部が設けられた支持本体部と、該支持本体部の軸部を前記吊りボルトに対して並列的に取り付ける並列取り付け部材とを有することを特徴とする天井材落下防止構造を提供する。
本発明の第3形態では、吊りボルトを介して取り付けられた天井材の落下を防止する落下防止構造であって、
前記天井材の落下を防止するように天井板の下面を覆う複数の防護線材と、
前記吊りボルトに取り付けられて、各防護線材に所要の張力を付与した状態で各防護線材の端部を位置決め保持する端部保持部材と、
前記吊りボルトに取り付けられて、前記防護線材の中間部を支持する中間支持部材とを備え、
前記中間支持部材は、前記防護線材が巻き付けられる巻き付け部が設けられた支持本体部と、該支持本体部の軸部を前記吊りボルトに対して同軸に取り付ける同軸取り付け部材とを有することを特徴とする天井材落下防止構造を提供する。
本発明の第4形態では、吊りボルトを介して取り付けられた天井材の落下を防止する天井材落下防止構造の施工方法であって、
前記天井材落下防止構造は、前記天井材の落下を防止するように天井板の下面を覆う複数の防護線材と、前記吊りボルトに取り付けられて、各防護線材に所要の張力を付与した状態で各防護線材の端部を位置決め保持する端部保持部材とを備え、
前記防護線材が巻き付けられる巻き付け部が設けられて該防護線材の中間部を支持する中間支持部材を前記吊りボルトに取り付けることと、
前記防護線材に所定の向きに張力を付与する際に、前記巻き付け部に対して前記所定の向きとは逆の向きの力を一時的に付与してバランスをとることとを含むことを特徴とする天井材落下防止構造の施工方法を提供する。
本発明の第形態では、第1形態、第2形態または第3形態の天井材落下防止構造の施工方法であって、
前記防護線材に所定の向きに張力を付与する際に、対応する吊りボルトの下端に対して前記所定の向きとは逆の向きの張力を一時的に付与してバランスをとることを含むことを特徴とする天井材落下防止構造の施工方法を提供する。
本発明では、天井板の下面を覆う複数の防護線材に所要の張力が付与された状態で、その端部が吊りボルトから得られる十分な支持力を利用して端部保持部材により安定的に位置決め保持されている。したがって、天井板の下面を覆う複数の防護線材のピッチを所要値に設定することにより、天井器具のメンテナンス作業が容易な状態を確保しつつ、吊りボルトを介して取り付けられた天井材の落下を確実に防止することができる。
本発明の実施形態にかかる天井材落下防止構造の全体構成を概略的に示す平面図である。 図1の線A−Aに沿った断面図である。 図2におけるB部の拡大断面図である。 図2におけるC部の拡大断面図である。 端部保持部材の保持本体部の構成を概略的に示す図である。 図2におけるD部の拡大断面図である。 中間支持部材の並列取り付け部材の構成を概略的に示す図である。 中間支持部材の巻き付け部の構成を概略的に示す図である。 一対の釣糸がその交差位置においてリングの作用により束ねられる様子を示す図である。 変形例にかかる中間支持部材の構成を概略的に示す図である。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる天井材落下防止構造の全体構成を概略的に示す平面図である。図2は、図1の線A−Aに沿った断面図である。図3は、図2におけるB部の拡大断面図である。図4は、図2におけるC部の拡大断面図である。本実施形態では、既設の建物において吊りボルトを介して取り付けられた天井材の落下の防止に対して本発明を適用している。
本実施形態の天井材落下防止構造が適用される天井では、図2〜図4に示すように、従来技術にしたがって、スラブ(または梁)20(図2を参照)に取り付けられた吊りボルト21の下端にハンガー22が取り付けられ、ハンガー22に野縁受け23が取り付けられている。そして、野縁受け23に野縁24が取り付けられ、野縁24に天井板25がビス留めされている。
本実施形態の天井材落下防止構造は、図1および図2に示すように、吊りボルト21を介して取り付けられた天井材(23〜25)の落下を防止するように天井板25の下面を縦横に覆う複数の釣糸1を備えている。防護線材としての釣糸1の端部1a,1bは、図3および図4に示すように、釣糸1に所要の張力を付与した状態で、端部保持部材2に位置決め保持されている。
端部保持部材2は、図3〜図5に示すように、吊りボルト21用の切り欠き部2aaが形成されたL字型の断面を有するアングル部材2aと、釣糸1用の貫通孔2baが形成された押さえプレート部材2b(図5では図面の明瞭化のために破線で示す)と、貫通孔2baを貫通した釣糸1の端部11a,11bを押さえプレート部材2bに位置決め保持するために釣糸1にかしめられた複数の錘2cとを備えている。錘2cは、例えば鉛のような軟らかい金属により形成された釣り用の錘であって、釣糸1を包囲するように取り付けられた後に、外力を作用させて釣糸1の周囲に固く密着されている。
アングル部材2aは、吊りボルト21用の案内溝としての切り欠き2aaを利用して、吊りボルト21に対して所要の位置に位置決めされている。具体的に、アングル部材2aは、吊りボルト21にハンガー22を取り付けているナット26の上に載置されている。そして、アングル部材2aの上に押さえプレート部材2bを重ねて、例えば一対のボルト・ナット(不図示:図5に一対のボルト孔を示す)によりアングル部材12aと押さえプレート部材12bとがねじ締結されている。こうして、アングル部材2aと押さえプレート部材2bとからなる保持本体部が、吊りボルト21が貫通した状態で吊りボルト21に取り付けられている。
釣糸1の一端1aは、図3に示すように、天井板25に形成された貫通孔25aを通り、押さえプレート部材2bに形成された貫通孔2baを通った後に、複数の錘2cの作用によりプレート部材2bに位置決め保持されている。一方、釣糸1の他端1bは、図4に示すように、天井板25に形成された貫通孔25aを通り、押さえプレート部材2bに形成された貫通孔2baを通った後に、例えば釣具用リールのような巻き取り器具11により巻き取られ、所要の張力が付与された状態で、複数の錘2cの作用によりプレート部材2bに位置決め保持されている。
釣糸1に張力を付与するときに貫通孔25a廻りの天井板25の隅部により釣糸1が損傷を受けないように、また貫通孔25aが形成された天井板25の外観を損なわないように、図3および図4に示すような断面を有する保護部材3が用いられている。保護部材3は、天井板25の下面に当接する有孔平板部3aと、貫通孔25aに嵌め込まれる円筒部3bとを有し、釣糸1が接する部分は滑らかな曲面状に形成されている。保護部材3は、例えば接着剤を用いて天井板25に取り付けられているか、あるいは天井板25の上側へ突出した円筒部3bの上端部に螺合するナットの締め付け作用により天井板25に取り付けられている。
本実施形態では、適宜選択された釣糸1の両端1aと1bとの間であって図1において参照符号1cで示す中間位置(図1中正方形で示す位置)に中間支持部材を設け、その中間支持部材の巻き付け部に釣糸1の中間部分が巻き付けられている。図2におけるD部の拡大断面図である図6に示すように、中間支持部材4は、並列用の吊りボルト41と、並列用の吊りボルト41の下端に取り付けられた巻き付け部42と、並列用の吊りボルト41を吊りボルト21に対して並列的に取り付ける並列取り付け部材43とを有する。
並列取り付け部材43は、図7に示すように、吊りボルト21用の切り欠き部43aaおよび並列用の吊りボルト41のための貫通孔43abが形成されたH型の断面を有するH型部材43aと、一対の押さえプレート部材43b(図7では図面の明瞭化のために破線で示す)とを有する。H型部材43aは、吊りボルト21用の案内溝としての切り欠き43aaを利用して、吊りボルト21に対して所要の位置に位置決めされている。具体的に、H型部材43aは、吊りボルト21にハンガー22を取り付けているナット26の上に載置されている。
そして、ナット26の上に載置されたH型部材43aの上に押さえプレート部材43bを重ねて、例えばボルト・ナット(図7に対応するボルト孔を示す)43cによりH型部材43aと押さえプレート部材43bとがねじ締結されている。こうして、H型部材43aと押さえプレート部材43bとを有する並列取り付け部材43が、吊りボルト21が貫通した状態で吊りボルト21に取り付けられている。
並列用の吊りボルト41は、H型部材43aに形成された貫通孔43abを貫通した状態で、例えばナット締めによりH型部材43aに取り付けられている。並列用の吊りボルト41の下端には、一対の巻き付け部42が取り付けられている。巻き付け部42は、図8に示すように、円形状の断面を有するリング部材42aと、リング部材42aの円形状の開口部を部分的に覆うようにリング部材42aに取り付けられたプレート42b(図8では図面の明瞭化のために破線で示す)とにより構成されている。
プレート42bの中央には、並列用の吊りボルト41のための貫通孔42baが形成されている。したがって、一体化されたリング部材42aとプレート42bとからなる巻き付け部42は、プレート42bの中央貫通孔42baを吊りボルト41が貫通した状態で、プレート42bを挟む一対のナットの締め付け作用により、並列用の吊りボルト41の所要の高さ位置に取り付けられている。
再び図6を参照すると、下段の巻き付け部42の下側には、天井板25に形成された貫通孔25aを覆うためのカバープレート44が取り付けられている。カバープレート44は、例えば円形状の外形を有し、その中央には並列用の吊りボルト41のための貫通孔(不図示)が形成されている。したがって、カバープレート44は、その中央貫通孔を吊りボルト41が貫通した状態で、カバープレート44の下側のナットの締め付け作用により、並列用の吊りボルト41の所要の高さ位置に取り付けられている。
図6において図示を省略した一端1aから天井板25の下面に沿って右方向へ延びてきた釣糸1は、図6中の矢印にしたがって、下段の巻き付け部42のリング部材42aの左側円形断面部分の内側を経て、上方へ延びている。下段の巻き付け部42から上方へ延びた釣糸1は、上段の巻き付け部42のリング部材42aの左側円形断面部分に巻き付けられた後に、下方へ延びている。上段の巻き付け部42の左側円形断面部分から下方へ延びた釣糸1は、下段の巻き付け部42の下側ナットの下面を経て、再び上方へ延びている。
ナットの下面を介して再び上方へ延びた釣糸1は、上段の巻き付け部42のリング部材42aの右側円形断面部分に巻き付けられ後に、再び下方へ延びている。上段の巻き付け部42の右側円形断面部分から再び下方へ延びた釣糸1は、下段の巻き付け部42のリング部材42aの右側円形断面部分の内側を経た後に、天井板25の下面に沿って、次の中間支持部材4または他端1bまで右方向へ延びている。同様に、図6において紙面に垂直な方向に延びる釣糸1も、一対の巻き付け部42に巻き付けられている。
本実施形態では、図1において一対の釣糸1が交差する多数の位置から適宜選択された交差位置、すなわち参照符号1dで示す位置(図1中傾いた楕円で示す位置)において、図9に示すように、一対の釣糸1がリング5の作用により束ねられている。具体的に、リング5は例えば軟らかい金属により形成された円環状または部分円環状の初期形態を有し、外力を作用させてリング5を変形させることにより、変形したリング5が一対の釣糸1に固く密着されている。換言すれば、一対の釣糸1が貫通したリング5をかしめることにより、一対の釣糸1が束ねられている。
本実施形態の天井材落下防止構造において、複数の釣糸1は、吊りボルト21を介して取り付けられた天井材(23〜25)の落下を防止するように天井板25の下面を縦横に覆う複数の防護線材を構成している。アングル部材2aおよび押さえプレート部材2bは、吊りボルト21が貫通した状態で吊りボルト21に取り付けられ且つ釣糸1用の貫通孔2baが形成された保持本体部を構成している。
錘2cは、端部1a,1bにおいて釣糸1を包囲するように固く密着された密着要素であって、押さえプレート部材2bの貫通孔2baを貫通した釣糸1を保持本体部(2a,2b)に留める留め具を構成している。そして、保持本体部(2a,2b)および錘2cは、吊りボルト21に取り付けられて各釣糸1に所要の張力を付与した状態で各釣糸1の端部1a,1bを位置決め保持する端部保持部材を構成している。
並列用の吊りボルト41と、その下端に取り付けられて釣糸1が巻き付けられる一対の巻き付け部42とは、中間支持部材4の支持本体部を構成している。H型部材43aおよび一対の押さえプレート部材43bは、支持本体部(41,42)の軸部(ひいては並列用の吊りボルト41の軸部)を吊りボルト21に対して並列的に取り付ける並列取り付け部材43を構成している。並列取り付け部材43は、吊りボルト21が貫通した状態で吊りボルト21に取り付けられ、且つ並列用の吊りボルト41のための貫通孔43abを有する。支持本体部(41,42)および並列取り付け部材43は、吊りボルト21に取り付けられて釣糸1の中間部を支持する中間支持部材4(41〜43)を構成している。
本実施形態にかかる天井材落下防止構造の施工に際して、天井板25の下面に沿って縦横に配置すべき複数の釣糸1の端部1a,1bおよび中間部1cに対応する天井板25の位置において、天井板25に貫通孔25aを形成する。次いで、各釣糸1の端部1a,1bに対応する吊りボルト21に保持本体部(2a,2b)を取り付け、所定の釣糸1の中間部1cに対応する吊りボルト21に中間支持部材4(41〜43)を取り付ける。また、保持本体部(2a,2b)の下方の貫通孔25aに保護部材3を嵌め込んで取り付ける。
そして、天井板25に形成された貫通孔25aおよび押さえプレート部材2bの貫通孔2baを通過させた釣糸1に対して、複数の錘2cをかしめることにより釣糸1の一端1aを押さえプレート部材2bに位置決め保持する。次いで、一端1aが位置決め保持された釣糸1の他端1bを対応する保持本体部(2a,2b)の位置まで導き、貫通孔25aおよび貫通孔2baを通過させた釣糸1に巻き取り器具11を利用して所要の張力を付与した状態で、複数の錘2cをかしめることにより釣糸1の他端1bを押さえプレート部材2bに位置決め保持する。
中間支持部材4(41〜43)の巻き付け部42に中間部分を巻き付けるべき釣糸1については、一端1aが位置決め保持された釣糸1を中間支持部材4の位置まで導き、対応する天井板25の貫通孔25aを通過させた釣糸1を一対の巻き付け部42に巻き付ける。このとき、釣糸1に所定の向き(図6では右向き)に張力を付与する際に、例えば施工用の釣糸などを利用して、下段の巻き付け部42に対して逆の向き(図6では左向き)の力(張力)を一時的に付与することによりバランスをとることが望ましい。
そして、一対の巻き付け部42を経た釣糸1の他端1bを対応する保持本体部(2a,2b)の位置まで導き、貫通孔25aおよび貫通孔2baを通過させた釣糸1に巻き取り器具11を利用して所要の張力を付与した状態で、複数の錘2cをかしめることにより釣糸1の他端1bを押さえプレート部材2bに位置決め保持する。また、カバープレート44を下段の巻き付け部42の下側に取り付けて、天井板25の貫通孔25aを覆う。さらに、互いに直交する一対の釣糸1の交差位置1dにおいて、係合したリング5をかしめることにより一対の釣糸1を束ねる。
以上のように、本実施形態にかかる天井材落下防止構造では、天井板25の下面を縦横に覆う複数の釣糸1に所要の張力が付与された状態で、その端部1a,1bが吊りボルト21から得られる十分な支持力を利用して端部保持部材2(2a〜2c)により安定的に位置決め保持されている。したがって、天井板25の下面を縦横に覆う複数の釣糸1のピッチを所要値に設定することにより、天井器具のメンテナンス作業が容易な状態を確保しつつ、吊りボルト21を介して取り付けられた天井材(23〜25)の落下を確実に防止することができる。
また、本実施形態では、天井板25の下面を縦横に覆う防護線材として、例えば透明な釣糸1を用いているので、天井面の外観を損なうことなく天井材(23〜25)の落下を防止することができる。また、本実施形態では、天井材(23〜25)や内壁からではなく、吊りボルト21から十分な支持力を安定的に得ているので、支持耐力的に有利なだけでなく、壁面や天井面の美観を損なうことがない。
また、本実施形態では、所定の釣糸1の中間部分が中間支持部材4の巻き付け部42に巻き付けられているので、釣糸1に対して所要の張力を安定的に作用させることができるだけでなく、所要の直線状の経路に沿って釣糸1を安定的に敷設することができる。また、本実施形態では、リング5をかしめることにより一対の釣糸1を束ねているので、縦横に配置された複数の釣糸1により全体として形成される網目が乱れにくく、天井材(23〜25)の落下を確実に防止することができる。
また、本実施形態では、上述したように、施工に際して既設の天井板25を取り外す必要がないので、施工のコストおよび工期の低減を図ることができるだけでなく、施工期間に亘って室内空間および/または室内設備を利用することができる。
なお、上述の実施形態では、中間支持部材4において、巻き付け部42を取り付けるための吊りボルト41を吊りボルト21に対して並列的に取り付けている。しかしながら、これに限定されることなく、中間支持部材の具体的な構成については様々な形態が可能である。例えば、図10に示すように、巻き付け部42を取り付けるための延長用の吊りボルト45を長ナット46により吊りボルト21に対して同軸に取り付ける変形例も可能である。
図10の変形例にかかる中間支持部材4Aでは、延長用の吊りボルト45の下端に図8に示す巻き付け部42が取り付けられ、巻き付け部42のプレート42bの上側に補助巻き付け部42cが付設されている。具体的に、巻き付け部42は、プレート42bがリング部材42aよりも下側になるように延長用の吊りボルト45に取り付けられている。補助巻き付け部42cは、ナット状の上側部分と円筒状の下側部分とからなり、延長用の吊りボルト45に螺合している。円筒状の下側部分の外側面には、釣糸1を巻きつけるのに適した滑らかな溝が周方向に沿って形成されている。
図10において図示を省略した一端1aから天井板25の下面に沿って右方向へ延びてきた釣糸1は、図10中の矢印にしたがって、巻き付け部42のリング部材42aの左側円形断面部分に巻き付けられた後に、補助巻き付け部42cの円筒状の下側部分の外側面に形成された溝に沿って巻き付けられている。補助巻き付け部42cを経た釣糸1は、巻き付け部42のリング部材42aの右側円形断面部分に巻き付けられた後に、天井板25の下面に沿って、次の中間支持部材4Aまたは他端1bまで右方向へ延びている。
同様に、図10において紙面に垂直な方向に延びる釣糸1も、リング部材42aおよび補助巻き付け部42cに巻き付けられている。図10の変形例においても、釣糸1に所定の向き(図10では右向き)に張力を付与する際に、例えば施工用の釣糸などを利用して、巻き付け部42に対して逆の向き(図10では左向き)の力を一時的に付与することによりバランスをとることが望ましい。
また、上述の実施形態では、特定の構成を有する端部保持部材2(2a〜2c)に基づいて本発明を説明している。しかしながら、これに限定されることなく、端部保持部材の具体的な構成については様々な形態が可能である。
また、上述の実施形態では、天井板25の下面を縦横に覆う複数の防護線材として、例えば透明な釣糸1を用いている。しかしながら、これに限定されることなく、防護線材の色、材質などについては様々な形態が可能である。また、上述の実施形態では、複数の釣糸1が天井板25の下面を縦横に覆っている。しかしながら、これに限定されることなく、天井板の下面を覆う複数の防護線材の配置については様々な形態が可能である。例えば、天井板の下面を覆う複数の防護線材が一方向に延びていても良い。
また、上述の実施形態では、既設の建物において吊りボルトを介して取り付けられた天井材の落下の防止に対して本発明を適用している。しかしながら、これに限定されることなく、新設の建物において吊りボルトを介して取り付けられた天井材の落下の防止に対しても同様に本発明を適用することができる。
1 釣糸(防護線材)
2 端部保持部材
2a アングル部材
2b 押さえプレート部材
2c 錘
3 保護部材
3a 有孔平板部
3b 円筒部
4,4A 中間支持部材
41 並列用の吊りボルト
42 巻き付け部
43 並列取り付け部材
5 リング
21 吊りボルト
22 ハンガー
23 野縁受け
24 野縁
25 天井板

Claims (11)

  1. 吊りボルトを介して取り付けられた天井材の落下を防止する落下防止構造であって、
    前記天井材の落下を防止するように天井板の下面を覆う複数の防護線材と、
    前記吊りボルトに取り付けられて、各防護線材に所要の張力を付与した状態で各防護線材の端部を位置決め保持する端部保持部材とを備え
    前記端部保持部材は、前記吊りボルトが貫通した状態で前記吊りボルトに取り付けられ且つ前記防護線材用の貫通孔が形成された保持本体部と、前記防護線材用の貫通孔を貫通した前記防護線材を前記保持本体部に留める留め具とを有することを特徴とする天井材落下防止構造。
  2. 前記留め具は、前記防護線材を包囲するように固く密着された密着要素を有することを特徴とする請求項1に記載の天井材落下防止構造。
  3. 吊りボルトを介して取り付けられた天井材の落下を防止する落下防止構造であって、
    前記天井材の落下を防止するように天井板の下面を覆う複数の防護線材と、
    前記吊りボルトに取り付けられて、各防護線材に所要の張力を付与した状態で各防護線材の端部を位置決め保持する端部保持部材と、
    前記吊りボルトに取り付けられて、前記防護線材の中間部を支持する中間支持部材とを備え、
    前記中間支持部材は、前記防護線材が巻き付けられる巻き付け部が設けられた支持本体部と、該支持本体部の軸部を前記吊りボルトに対して並列的に取り付ける並列取り付け部材とを有することを特徴とする天井材落下防止構造。
  4. 前記支持本体部は、並列用の吊りボルトと、該並列用の吊りボルトの下端に取り付けられた前記巻き付け部とを有することを特徴とする請求項3に記載の天井材落下防止構造。
  5. 前記並列取り付け部材は、前記吊りボルトが貫通した状態で前記吊りボルトに取り付けられ、且つ前記並列用の吊りボルトのための貫通孔を有することを特徴とする請求項4に記載の天井材落下防止構造。
  6. 吊りボルトを介して取り付けられた天井材の落下を防止する落下防止構造であって、
    前記天井材の落下を防止するように天井板の下面を覆う複数の防護線材と、
    前記吊りボルトに取り付けられて、各防護線材に所要の張力を付与した状態で各防護線材の端部を位置決め保持する端部保持部材と、
    前記吊りボルトに取り付けられて、前記防護線材の中間部を支持する中間支持部材とを備え、
    前記中間支持部材は、前記防護線材が巻き付けられる巻き付け部が設けられた支持本体部と、該支持本体部の軸部を前記吊りボルトに対して同軸に取り付ける同軸取り付け部材とを有することを特徴とする天井材落下防止構造。
  7. 前記支持本体部は、延長用の吊りボルトと、該延長用の吊りボルトの下端に取り付けられた前記巻き付け部とを有することを特徴とする請求項6に記載の天井材落下防止構造。
  8. 前記同軸取り付け部材は、ナットの形態を有することを特徴とする請求項6または7に記載の天井材落下防止構造。
  9. 前記防護線材は、釣糸の形態を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の天井材落下防止構造。
  10. 吊りボルトを介して取り付けられた天井材の落下を防止する天井材落下防止構造の施工方法であって、
    前記天井材落下防止構造は、前記天井材の落下を防止するように天井板の下面を覆う複数の防護線材と、前記吊りボルトに取り付けられて、各防護線材に所要の張力を付与した状態で各防護線材の端部を位置決め保持する端部保持部材とを備え、
    前記防護線材が巻き付けられる巻き付け部が設けられて該防護線材の中間部を支持する中間支持部材を前記吊りボルトに取り付けることと、
    前記防護線材に所定の向きに張力を付与する際に、前記巻き付け部に対して前記所定の向きとは逆の向きの力を一時的に付与してバランスをとることとを含むことを特徴とする天井材落下防止構造の施工方法
  11. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の天井材落下防止構造の施工方法であって、
    前記防護線材が巻き付けられる巻き付け部が設けられて該防護線材の中間部を支持する中間支持部材を前記吊りボルトに取り付けることと、
    前記防護線材に所定の向きに張力を付与する際に、前記巻き付け部に対して前記所定の向きとは逆の向きの力を一時的に付与してバランスをとることとを含むことを特徴とする天井材落下防止構造の施工方法
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