JP6191260B2 - 電気光学装置、及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、電気光学装置、当該電気光学装置の製造方法、及び当該電電気光学装置を搭載した電子機器に関する。
電気光学装置の一例である有機エレクトロルミネッセンス(EL)装置は、自発光型表示装置であり、例えば液晶装置などの非発光型表示装置と比べて、光源としてのバックライトが不要となるため薄型化や軽量化の点で有利であり、電子ビューファインダーなどに適用される、マイクロディスプレとしての応用が期待されている。有機EL装置は、発光素子としての有機EL素子を備え、当該有機EL素子は、陽極と、陰極と、これらの電極で挟まれた発光機能層などで構成されている。発光機能層は、酸素や水分(湿気)などによって劣化するので、有機EL素子は、酸素や水分を遮断するバリア膜で覆われている。
例えば、特許文献1では、無機化合物膜(シリコン酸窒化物、シリコン酸化物など)と熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂)とが交互に積層された多層膜で覆われた支持基板(マザー基板)に、複数の有機EL装置を形成した後、分断線にレーザーを照射することでマザー基板を分断し、単体の有機EL装置を形成している。有機EL装置に配置されている有機EL素子は、無機化合物膜と熱硬化性樹脂とが交互に積層された多層膜、及び無機化合物膜と中間膜とが積層された封止膜で覆われ、当該多層膜や当該封止膜によって、有機EL素子への水分の影響が遮断され、有機EL素子の信頼性を大きく向上させることができるとしている。
特開2004−119138号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、水分の影響を完全に遮断することが難しいという課題があった。
詳しくは、無機化合物膜(シリコン酸窒化物、シリコン酸化物など)と熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂)とが交互に積層された多層膜や、無機化合物膜(シリコン酸窒化物、シリコン酸化物など)と中間膜とが積層された封止膜は、上述した分断線に跨って形成されているため、分断線に沿ってこれらの多層膜や封止膜を分断する必要がある。無機化合物膜を構成するシリコン酸窒化物やシリコン酸化物は、例えば熱硬化性樹脂を構成するエポキシ樹脂と比べて、柔軟性に劣り、応力やひずみ(変形)によってクラックが発生しやすい。マザー基板を分断線に沿って分断する場合、分断線付近の多層膜や封止膜にどうしても応力やひずみが加わり、多層膜や封止膜を構成する無機化合物膜にクラックが発生しやすくなる。クラックの状態によっては、クラックを介して有機EL素子に水分が侵入する恐れがあった。
さらに、有機EL装置の長期間の使用において、有機EL装置に熱や力などの外的ストレスが加わり、マザー基板の分断時に発生したクラックが大きくなり(成長し)、有機EL素子に水分が侵入する恐れがあった。すなわち、長期信頼性に劣る恐れがあるという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る電気光学装置は、第1面と、前記第1面に交差する端面とを有する基板と、前記第1面上に配置された発光素子と、前記発光素子を覆う平坦化層と、前記平坦化層の上に配置された第1の無機封止層と、を備え、前記第1の無機封止層の外縁は、前記平坦化層の外縁と前記発光素子が配置された第1の領域との間に配置されていることを特徴とする。
本適用例では、第1の無機封止層の外縁は、平坦化層の外縁と発光素子が配置された第1の領域との間、すなわち基板の端面(分断線)から離れて配置されている。
第1の無機封止層の外縁は、分断線から離れて配置されているので、分断線の初期き裂を進展させる応力の影響が小さくなり、当該応力によって第1の無機封止層に欠陥(クラックなど)が生じにくくなる。よって、第1の無機封止層の欠陥を介して発光素子への水分や酸素の侵入が抑制され、水分や酸素による発光素子の劣化が抑制される。従って、電気光学装置の長期信頼性を高めることができる。
[適用例2]上記適用例に記載の電気光学装置において、前記発光素子と前記平坦化層との間に前記第1の領域を覆う第2の無機封止層を備え、前記第2の無機封止層の外縁は、前記平坦化層の外縁と前記第1の領域との間に配置されていることが好ましい。
第2の無機封止層の外縁は、平坦化層の外縁と発光素子が配置された第1の領域との間に配置されている。すなわち、第2の無機封止層の外縁は、端面(分断線)から離れて配置されている。第2の無機封止層の外縁は、端面(分断線)から離れて配置されているので、分断線の初期き裂を進展させる応力の影響が小さくなり、当該応力によって第2の無機封止層に欠陥(クラックなど)が生じにくくなる。
[適用例3]上記適用例に記載の電気光学装置において、前記第1の無機封止層の外縁は、前記端面から0.1mm以上離れていることが好ましい。
マザー基板に工具などで分断線に沿って初期き裂を形成し、当該初期き裂を進展させる応力(引っ張り応力)を作用させて、マザー基板を分断線に沿って分断すると、分断線に対応する端面を基点として、基板の第1面に面欠陥(貝殻形状の欠けなど)や線欠陥(クラックなど)が発生する場合がある。当該面欠陥や線欠陥の多くは、端面を基点として0.1mmまでの範囲に発生する。第1の無機封止層の外縁を端面から0.1mm以上離れて配置することで、マザー基板を分断する際に基板の第1面に発生する面欠陥や線欠陥によって、第1の無機封止層に欠陥を生じにくくすることができる。
[適用例4]上記適用例に記載の電気光学装置において、前記第2の無機封止層の外縁は、前記端面から0.1mm以上離れていることが好ましい。
第2の無機封止層の外縁を端面から0.1mm以上離れて配置することで、マザー基板を分断する際に基板の第1面に発生する面欠陥や線欠陥の影響を抑制することができる。すなわち、マザー基板を分断する際に基板の第1面に発生する面欠陥や線欠陥によって、第2の無機封止層に欠陥を生じにくくすることができる。
[適用例5]上記適用例に記載の電気光学装置において、前記第1面は、第1辺と、前記第1辺に交差する第2辺及び第3辺と、前記第1辺に対向する第4辺とを有し、前記第1辺と前記第1の領域との間に前記第1辺に沿って前記第1面上に配置された端子を備え、前記平坦化層の外縁は、前記第1辺と前記端子が配置された第2の領域との間、前記第2辺と前記第1の領域との間、前記第3辺と前記第1の領域との間、及び前記第4辺と前記第1の領域との間に配置され、前記平坦化層は、前記端子を露出させる開口部を有し、前記第1の無機封止層は、前記第1辺に沿った外縁と前記第2辺に沿った外縁と前記第3辺に沿った外縁と前記第4辺に沿った外縁とを有し、前記第1の無機封止層の前記第1辺に沿った外縁は、前記第1の領域と前記第2の領域との間に配置され、前記第1の無機封止層の前記第2辺に沿った外縁、前記第3辺に沿った外縁、及び前記第4辺に沿った外縁は、前記端面と前記第1の領域との間に配置されていることが好ましい。
素子基板本体の第1面は、第1辺と、第1辺に交差する第2辺及び第3辺と、第1辺に対向する第4辺とを有している。また、第1辺、第2辺、第3辺及び第4辺は、マザー基板の分断線に対応する。平坦化層の外縁は、第1辺と端子が配置された第2の領域との間、第2辺と第1の領域との間、第3辺と第1の領域との間、及び第4辺と第1の領域との間に配置されている。すなわち、平坦化層の外縁は、分断線から離れて配置されている。第1の無機封止層の第1辺に沿った外縁は、第1の領域と第2の領域との間に配置されている。第1の無機封止層の第2辺に沿った外縁、前記第3辺に沿った外縁、及び第4辺に沿った外縁は、基板本体の端面(第2辺、第3辺、第4辺)と第1の領域との間に配置されている。すなわち、第1の無機封止層の外縁は、分断線から離れて配置されている。
平坦化層の外縁及び第1の無機封止層の外縁は、分断線から離れて配置されているので、マザー基板を分断する際の影響、すなわち分断線の初期き裂を進展させる応力の影響が小さくなり、当該応力によって平坦化層及び第1の無機封止層に欠陥(クラックなど)が生じにくくなる。
[適用例6]上記適用例に記載の電気光学装置において、前記第1面は、第1辺と、前記第1辺に交差する第2辺及び第3辺と、前記第1辺に対向する第4辺とを有し、前記第1辺と前記第1の領域との間に、前記第1辺に沿って前記第1面上に配置された端子を有し、前記平坦化層の外縁及び前記第1の無機封止層の外縁は、前記端子が配置された第2の領域と前記第1の領域との間、前記第2辺と前記第1の領域との間、前記第3辺と前記第1の領域との間、及び前記第4辺と前記第1の領域との間に配置されていることが好ましい。
素子基板本体の第1面は、第1辺と、第1辺に交差する第2辺及び第3辺と、第1辺に対向する第4辺とを有している。また、第1辺、第2辺、第3辺及び第4辺は、マザー基板の分断線に対応する。平坦化層の外縁及び前記第1の無機封止層の外縁は、第1の領域と第2の領域との間、第2辺と第1の領域との間、第3辺と第1の領域との間、及び前記第4辺と前記第1の領域との間に配置されている。すなわち、平坦化層の外縁及び前記第1の無機封止層の外縁は、分断線から離れて配置されている。平坦化層の外縁及び第1の無機封止層の外縁は、分断線から離れて配置されているので、マザー基板を分断する際の影響、すなわち分断線の初期き裂を進展させる応力の影響が小さくなり、当該応力によって平坦化層及び第1の無機封止層に欠陥(クラックなど)が生じにくくなる。
[適用例7]上記適用例に記載の電気光学装置において、前記第1面は、第1辺と、前記第1辺に交差する第2辺及び第3辺と、前記第1辺に対向する第4辺とを有し、前記第1辺と前記第1の領域との間に、前記第1辺に沿って前記第1面上に配置された端子を備え、前記第2の無機封止層の外縁は、前記第1辺と前記端子が配置された第2の領域との間、前記第2辺と前記第1の領域との間、前記第3辺と前記第1の領域との間、及び前記第4辺と前記第1の領域との間に配置され、前記第2の無機封止層は、前記端子を露出させる開口部を有していることが好ましい。
素子基板本体の第1面は、第1辺と、第1辺に交差する第2辺及び第3辺と、第1辺に対向する第4辺とを有している。また、第1辺、第2辺、第3辺及び第4辺は、マザー基板の分断線に対応する。第2の無機封止層の外縁は、第1辺と端子が配置された第2の領域との間、第2辺と第1の領域との間、第3辺と第1の領域との間、及び第4辺と第1の領域との間に配置されている。すなわち、第2の無機封止層の外縁は、分断線から離れて配置されている。第2の無機封止層の外縁は、分断線から離れて配置されているので、マザー基板を分断する際の影響、すなわち分断線の初期き裂を進展させる応力の影響が小さくなり、当該応力によって第2の無機封止層に欠陥(クラックなど)が生じにくくなる。
[適用例8]上記適用例に記載の電気光学装置において、前記第1面は、第1辺と、前記第1辺に交差する第2辺及び第3辺と、前記第1辺に対向する第4辺とを有し、
前記第1辺と前記第1の領域との間に、前記第1辺に沿って前記第1面上に配置された端子を有し、前記第2の無機封止層の外縁は、前記第1の領域と前記端子が配置された第2の領域との間、前記第2辺と前記第1の領域との間、前記第3辺と前記第1の領域との間、及び前記第4辺と前記第1の領域との間に配置されていることが好ましい。
素子基板本体の第1面は、第1辺と、第1辺に交差する第2辺及び第3辺と、第1辺に対向する第4辺とを有している。また、第1辺、第2辺、第3辺及び第4辺は、マザー基板の分断線に対応する。第2の無機封止層の外縁は、第1の領域と第2の領域との間、第2辺と第1の領域との間、第3辺と第1の領域との間、及び前記第4辺と前記第1の領域との間に配置されている。すなわち、第2の無機封止層の外縁は、分断線から離れて配置されている。第2の無機封止層の外縁は、分断線から離れて配置されているので、マザー基板を分断する際の影響、すなわち分断線の初期き裂を進展させる応力の影響が小さくなり、当該応力によって第2の無機封止層に欠陥(クラックなど)が生じにくくなる。
[適用例9]上記適用例に記載の電気光学装置において、前記第1の無機封止層の上方に、前記第1の領域を覆うように配置された保護基板と、前記第1の無機封止層と前記保護基板との間に配置された接着層と、を備え、前記第1の無機封止層は、前記接着層で覆われていることが好ましい。
第1の無機封止層の上方に、第1の領域を覆うように保護基板が配置され、第1の無機封止層と保護基板との間には接着層が配置され、第1の無機封止層は接着層で覆われている。工具でマザー基板の分断線に初期き裂(切り筋)を形成する際に、切り屑(カレット)が発生、飛散する場合がある。この場合でも第1の無機封止層は接着層で覆われているので、当該切り屑(カレット)の飛散によって傷つきにくくなっている。さらに、第1の無機封止層の上方には、第1の領域(発光素子が配置された領域)を覆うように保護基板が配置されているので、保護基板によって第1の無機封止層はより傷つきにくくなり、発光素子への水分や酸素の侵入をより強く抑制することができる。
[適用例10]上記適用例に記載の電気光学装置において、前記第1の無機封止層の上に、赤の着色層と緑の着色層と青の着色層とを有するカラーフィルターを備え、前記第1の無機封止層は、前記赤の着色層、前記緑の着色層、及び前記青の着色層のうち少なくとも一つで覆われていることが好ましい。
第1の無機封止層は、赤の着色層、緑の着色層、及び青の着色層のうち少なくとも一つで覆われている。工具でマザー基板の分断線に初期き裂(切り筋)を形成する際に、切り屑(カレット)が発生、飛散する場合がある。この場合でも第1の無機封止層は着色層で覆われているので、当該切り屑(カレット)の飛散によって傷つきにくくなっている。
[適用例11]上記適用例に記載の電気光学装置において、前記カラーフィルターの上方に、前記第1の領域を覆うように配置された保護基板と、前記カラーフィルターと前記保護基板との間に配置された接着層と、を備えていることが好ましい。
第1の無機封止層を覆う着色層(カラーフィルター)の上方には、第1の領域(発光素子が配置された領域)を覆うように保護基板が配置されているので、保護基板によって第1の領域の第1の無機封止層はより傷つきにくくなり、発光素子への水分や酸素の侵入をより強く抑制することができる。
[適用例12]上記適用例に記載の電気光学装置において、前記平坦化層は、ポリシラザンまたはゾルゲル法で形成された金属酸化物、及びエポキシ樹脂のいずれかで構成されていることが好ましい。
平坦化層は、ポリシラザンまたはゾルゲル法で形成された金属酸化物、及びエポキシ樹脂のいずかで構成されている。当該金属酸化物や当該エポキシ樹脂は、例えばポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレンなどの炭化水素系高分子と比べて緻密な膜構造を有し、水や酸素のバリア性に優れている。当該金属酸化物や当該エポキシ樹脂で平坦化層を構成することで、炭化水素系高分子で平坦化層を構成する場合と比べて、水や酸素のバリア性を高めることができる。
[適用例13]上記適用例に記載の電気光学装置において、前記平坦化層のヤング率は、100GPa以下であり、前記第1の無機封止層のヤング率は、140GPaから200Gpaの範囲にあることが好ましい。
平坦化層(ヤング率100GPa以下)は、第1の無機封止層(ヤング率140GPa〜200Gpa)よりも柔軟な材料で構成され、クラックが生じにくく厚く形成することができる。平坦化層を厚く形成できるので、基板の反りや異物などの影響を緩和し、平坦な面を形成することができる。例えば、発光素子に異物が付着した場合に、平坦化層で異物を埋め込む(被覆する)ことができる。第1の無機封止層は、ヤング率140GPa〜200Gpaの硬い(緻密な)膜であり、平坦化層と比べて酸素や水分のバリア性に優れている。基板の反りや異物などの影響が緩和され平坦となった面、すなわち平坦化層の表面に第1の無機封止層を形成することで、第1の無機封止層に欠陥が生じにくくなり、水分や酸素のバリア性を高めることができる。
[適用例14]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の電気光学装置を備えていることを特徴とする。
本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の電気光学装置を備え、当該電気光学装置では、平坦化層及び第1の無機封止層によって発光素子の劣化が抑制され、長期信頼性に優れている。例えば、ヘッドマウントディスプレイ、デジタルカメラ、パーソナルコンピューターや携帯型情報端末、ナビゲーター、ビューワー、ヘッドアップディスプレイなどの電子機器の表示部に上記適用例に記載の電気光学装置を適用することで、長期信頼性に優れた安定した表示を実現することができる。
[適用例15]本適用例に係る電気光学装置の製造方法は、発光素子と平坦化層と第1の無機封止層とを有する基板、前記基板に対向配置された保護基板、及び前記基板と前記保護基板との間に配置された接着層を備えている電気光学装置の製造方法であって、前記発光素子が配置された第1の領域を覆う前記平坦化層を形成する工程と、前記第1の領域と前記平坦化層の外縁との間に外縁が配置されるように、前記平坦化層の少なくとも一部を覆う前記第1の無機封止層を形成する工程と、前記第1の無機封止層に酸素プラズマ処理を施す工程と、前記第1の無機封止層と前記保護基板との間に接着材を配置し、前記保護基板を押圧しながら前記接着材を硬化させて前記第1の無機封止層を覆う前記接着層を形成し、前記保護基板と前記基板とを前記接着層を介して貼り合わせる工程と、を有していることを特徴とする。
本適用例に係る電気光学装置の製造方法では、発光素子が配置された第1の領域と平坦化層の外縁との間に外縁が配置されるように第1の無機封止層を形成し、第1の無機封止層に酸素プラズマ処理を施した後に、第1の無機封止層と保護基板との間に接着材を配置し、第1の無機封止層を覆う接着層を形成し、保護基板が接着層を介して基板に貼り合わせる。第1の無機封止層の表面は酸素プラズマによって改質されているので、接着層は、安定した接着強度で均一に第1の無機封止層を覆うことできる。さらに、第1の無機封止層は接着層を介して保護基板が配置(接着)されている。従って、第1の無機封止層は、接着層及び保護基板によってより強く保護され、より傷つきにくくなる。
[適用例16]本適用例に係る電気光学装置の製造方法は、発光素子と、平坦化層と、第1の無機封止層とが順に積層された電気光学装置が複数配置されたマザー基板を用いた電気光学装置の製造方法であって、前記マザー基板から単体の前記電気光学装置を分断する分断線に跨って、前記発光素子を覆う前記平坦化層を前記マザー基板に形成する工程と、前記分断線から0.1mm以上離間させて、前記平坦化層を挟んで前記発光素子に対向する前記第1の無機封止層を、前記複数配置された電気光学装置のそれぞれに形成する工程と、前記分断線に沿って前記マザー基板を分断する工程と、を有していることを特徴とする。
本適用例に係る電気光学装置の製造方法では、発光素子の劣化を抑制する第1の無機封止層が、分断線から0.1mm以上離間して、マザー基板に複数配置された電気光学装置のそれぞれに形成された状態で、マザー基板を分断線に沿って分断し、単体の電気光学装置を形成している。第1の無機封止層は、分断線から0.1mm以上離間しているので、分断線に沿って分断するために作用させる応力の影響が小さくなり、当該応力によって第1の無機封止層に欠陥が生じにくくなる。
実施形態1に係る有機EL装置の電気的な構成を示す等価回路図。 実施形態1に係る有機EL装置の構成を示す概略平面図。 図2のA−A’線に沿った有機ELパネルの構造を示す概略断面図。 図2のB−B’線に沿った有機ELパネルの構造を示す概略断面図。 実施形態1に係る有機EL装置の端子領域の概略平面図。 有機ELパネルの製造方法の概要を示す工程フロー。 図6の主要工程を経た後の有機ELパネルの状態を示す概略平面図。 図6の主要工程を経た後の有機ELパネルの状態を示す概略平面図。 図6の主要工程を経た後の有機ELパネルの状態を示す概略平面図。 実施形態2に係る有機EL装置の構成を示す概略平面図。 図10のA−A’線に沿った有機ELパネルの概略断面図。 図10のB−B’線に沿った有機ELパネルの概略断面図。 実施形態2に係る有機EL装置の端子領域の概略平面図。 実施形態3に係る有機EL装置の概略平面図。 図14のB−B’線に沿った有機ELパネルの概略断面図。 第1無機封止層及び平坦化層の好適例を示す模式平面図。 第2無機封止層の好適例を示す模式平面図。 (a)はヘッドマウントディスプレイの概略図。(b)はデジタルカメラの概略図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の各図においては、各層や各部位を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部位の縮尺を実際とは異ならせしめてある。
(実施形態1)
「有機EL装置の概要」
実施形態1に係る有機EL装置100は、電気光学装置の一例であり、白黒の画像が表示され、例えば後述するHMD(Head Mounted Display)やデジタルカメラなどの表示部などに好適に使用することができるものである。
まず、本実施形態に係る有機EL装置100の概要について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る有機EL装置の電気的な構成を示す等価回路図である。図2は、本実施形態に係る有機EL装置の構成を示す概略平面図である。
図1に示すように、本実施形態の有機EL装置100は、互いに交差する複数の走査線12及び複数のデータ線13と、複数のデータ線13のそれぞれに対して並列する複数の電源線14とを有している。走査線12は走査線駆動回路16に接続され、データ線13はデータ線駆動回路15に接続されている。また、複数の走査線12と複数のデータ線13との各交差部に対応して、画素18がマトリクス状に配置されている。
画素18は、発光素子である有機EL素子30と、有機EL素子30の駆動(発光)を制御する画素回路20とを有している。
有機EL素子30は、陽極として機能する画素電極31と、陰極として機能する対向電極33と、画素電極31と対向電極33との間に設けられた有機発光層を含む発光機能層32とを有している。このような有機EL素子30は、電気的にダイオードとして表記することができ、有機EL素子30に流れる電流によって、発光機能層32が発光する。詳しくは、画素電極31から発光機能層に32に正孔が供給され、対向電極33から発光機能層32に電子が供給され、正孔と電子とが発光機能層32で結合し、発光機能層32が白色に発光する。
有機EL素子30は、本発明における「発光素子」の一例である。
画素回路20は、スイッチング用トランジスター21と、蓄積容量22と、駆動用トランジスター23とを含んでいる。2つのトランジスター21,23は、例えばnチャネル型もしくはpチャネル型の薄膜トランジスター(Thin Film transistor、以降TFTと称す)などを用いて構成することができる。
スイッチング用TFT21のゲートは、走査線12に接続されている。スイッチング用TFT21のソースまたはドレインのうち一方は、データ線13に接続されている。スイッチング用TFT21のソースまたはドレインのうち他方は、駆動用TFT23のゲートに接続されている。
駆動用TFT23のソースまたはドレインのうち一方は、有機EL素子30の画素電極31に接続されている。駆動用TFT23のソースまたはドレインのうち他方は、電源線14に接続されている。駆動用TFT23のゲートと電源線14との間には、蓄積容量22が接続されている。
走査線12が駆動されてスイッチング用TFT21がオン状態になると、そのときにデータ線13から供給される画像信号に基づく電位がスイッチング用TFT21を介して蓄積容量22に保持される。該蓄積容量22の電位すなわち駆動用TFT23のゲート電位に応じて、駆動用TFT23のオン・オフ状態が決まる。そして、駆動用TFT23がオン状態になると、電源線14から駆動用TFT23を介して、画素電極31と対向電極33とで挟まれた発光機能層32に、ゲート電位に応じた量の電流が流れる。有機EL素子30は、発光機能層32に流れる電流量に応じて発光する。
図2に示すように、有機EL装置100は、有機ELパネル1やフレキシブル回路基板(以降、FPCと称す)105などから構成されている。
有機ELパネル1は、素子基板10(素子基板本体11)や、素子基板10に対向配置された保護基板40などを有している。
素子基板10は、基材である素子基板本体11を有している。素子基板本体11の保護基板40に対向する側の面9には、上述した画素18(有機EL素子30)、走査線駆動回路16、データ線駆動回路15、走査線12、データ線13、及び電源線14などが配置されている。
素子基板本体11は、例えば石英やガラスなどの光透過性材料で構成されている。なお、素子基板本体11は、光透過性を有していなくてもよく、例えばシリコンやセラミックスなどの不透明材料で構成されていてもよい。素子基板10は、保護基板40よりも大きく、素子基板本体11の一辺が、保護基板40から大きく張り出している。以降、保護基板40から大きく張り出した素子基板本体11の一辺を、第1辺9aと称す。第1辺9aに交差する(直交する)辺を、第2辺9b及び第3辺9cと称し、第1辺9aに対向する辺を第4辺9dと称す。また、第1辺9a、第2辺9b、第3辺9c、及び第4辺9dで囲まれた領域(面)が、素子基板本体11の保護基板40に対向する側の面9となる。
素子基板本体11は、本発明における「基板」の一例である。素子基板本体11の保護基板40に対向する側の面9は、本発明における「第1面」の一例であり、以降表面9と称す。
さらに、第1辺9a及び第4辺9dに沿った方向をX方向、第2辺9b及び第3辺9cに沿った方向をY方向、X方向及びY方向に直交し素子基板10から保護基板40に向かう方向をZ方向として説明する。
上述したように、有機EL素子30は、画素電極31と、発光機能層32と、対向電極33とを有している。
画素電極31は、X方向及びY方向にマトリクス状に配置され、画素電極領域E1を形成している。すなわち、画素電極31は、画素18毎に島状に配置されている。画素電極31に対応して、画素回路20(スイッチング用TFT21、蓄積容量22、駆動用TFT23など)が、画素18毎に設けられている。画素回路20の動作に伴って、画素電極31に接する発光機能層32が白色に発光するようになっている。画素電極31が配置された領域、すなわち画素電極領域E1は、画像が表示される表示領域となる。
発光機能層32は、画素電極領域E1を覆うように配置されている。発光機能層32が配置された領域が、発光機能層領域E2となる。Z方向から見たときに、発光機能層領域E2は、画素電極領域E1を覆い、画素電極領域E1よりも広く配置されている。
対向電極33は、発光機能層領域E2を覆うように配置されている。対向電極33が配置された領域が対向電極領域E3となる。Z方向から見たとき、対向電極領域E3は、発光機能層領域E2を覆い、発光機能層領域E2よりも広く配置されている。
発光素子領域Eは、画素電極領域E1、発光機能層領域E2、及び対向電極領域E3によって構成される。Z方向から見たとき、対向電極領域E3が最も広くなっているので、対向電極領域E3が発光素子領域Eとなる。
なお、発光素子領域Eは、本発明における「第1の領域」の一例である。
保護基板40から大きく張り出した部分の素子基板本体11の表面9には、複数の端子101がX方向に配列されている。端子101が配置された領域が端子領域Tとなる。第2辺9bと画素電極領域E1との間、及び第3辺9cと画素電極領域E1との間には、それぞれ走査線駆動回路16が配置されている。第4辺9dと画素電極領域E1との間には、検査回路17が配置されている。
第2辺9bと走査線駆動回路16との間、第3辺9cと走査線駆動回路16との間、及び第4辺9dと検査回路17との間には、配線層29が配置されている。つまり、配線層29は、二つの走査線駆動回路16と検査回路17とを囲むように配置されている。上述した対向電極領域E3は、Z方向から見て配線層29と重なり、配線層29を覆うように配置されている。対向電極領域E3と配線層29とが重なった領域に、配線層29と対向電極33とが電気的に接続するためのコンタクトホール46(図4参照)が設けられている。
上述したように、有機EL素子30は、発光機能層32を流れる電流量に応じて発光する発光素子である。最も大きな電流が流れるのは、複数の画素電極31に跨って配置されている対向電極33である。例えば、配線層29で構成される配線(陰極配線)の配線抵抗が高くなり、対向電極33に供給される電流が小さくなると、有機EL素子30の輝度が小さくなる(暗くなる)という不具合が生じる。このため、配線層29の陰極配線の配線幅は、他の配線と比べて大きく(広く)なっている。
保護基板40は、例えば石英やガラスなどの光透過性材料で構成され、素子基板10よりも小さく、素子基板10に対向配置されている。保護基板40は、発光素子領域Eを覆うように配置されている。その結果、有機EL素子30は、素子基板本体11と保護基板40との間に配置され、保護基板40によって外部雰囲気から隔離されている。つまり、保護基板40は、有機EL素子30が機械的衝撃や外部雰囲気の影響を受けないように保護する役割を有している。
FPC105には、上述したデータ線駆動回路15を含む駆動用IC110が実装されている。FPC105は、駆動用IC110の入力側に配線を介して接続される入力端子102と、駆動用IC110の出力側に配線を介して接続される出力端子(図示省略)とを有している。FPC105は、素子基板10側の端子領域T(端子101)に接続されている。上述した素子基板10側のデータ線13、電源線14、走査線駆動回路16、検査回路17、及び配線層29(対向電極33)は、端子101及びFPC105を介して駆動用IC110に電気的に接続され、所定の信号が供給されている。
「有機ELパネルの概要」
次に、有機ELパネル1の概要について、図3乃至図5を参照して説明する。
図3は、図2のA−A’線に沿った有機ELパネルの構造を示す概略断面図である。図4は、図2のB−B’線に沿った有機ELパネルの構造を示す概略断面図である。図5は、端子領域の概略平面図である。
図3及び図4には、本発明の説明に必要な構成要素(駆動用TFT23、端子101、配線層29)が図示され、本発明の説明に不必要な構成要素(検査回路17、スイッチング用TFT21、蓄積容量22など)の図示が省略されている。また、図3及び図4における矢印は、発光機能層32で発せられた光の射出方向を示している。図5も、本発明の説明に必要な構成要素だけが図示されている。
図3及び図4に示すように、有機ELパネル1は、素子基板10、保護基板40、及び素子基板10と保護基板40とを接着する透明樹脂層42などを備えている。透明樹脂層42は、透光性を有し、例えばエポキシ樹脂で構成され、素子基板10と保護基板40とを接着している。上述したように、保護基板40は、透光性を有し、例えば石英やガラスなどの光透過性材料で構成されている。素子基板10(有機EL素子30)で発せられた光は、透明樹脂層42及び保護基板40を通過し、矢印方向(Z方向)に射出される。すなわち、有機ELパネル1は、素子基板10で発せられた光が、保護基板40の側から射出されるトップエミッション構造を有している。
素子基板10の基材である素子基板本体11の表面9には、画素回路20、有機EL素子30、及び封止層34が順に積層されている。また、素子基板本体11は、表面9に交差する端面8を有している。端面8と表面9とが交差した領域(辺)が、第1辺9a(図3)、第2辺9b(図示省略)、第3辺9c(図示省略)、及び第4辺9d(図4)となる。
「画素回路」
画素回路20は、第1絶縁膜11aから第2層間絶縁膜26までに配置された絶縁膜、半導体膜、及び導電膜などで構成されている。これら構成要素によって、配線層103、配線層29、駆動用TFT23、スイッチング用TFT21(図示省略)、蓄積容量22(図示省略)、検査回路17(図示省略)、走査線駆動回路16(図示省略)などが形成されている。
素子基板本体11の表面9は、第1絶縁膜11aで覆われている。第1絶縁膜11aの上には、半導体層23aが配置されている。半導体層23aは、ゲート絶縁膜として機能する第2絶縁膜11bで覆われている。第2絶縁膜11bを介して半導体層23aのチャネル領域と対向する位置に、ゲート電極23gが配置されている。駆動用TFT23は、半導体層23a、第2絶縁膜11b(ゲート絶縁膜)、及びゲート電極23gなどで構成される。ゲート電極23gは、第1層間絶縁膜24で覆われている。第2絶縁膜11b及び第1層間絶縁膜24にはコンタクトホールが配置されている。駆動用TFT23には、当該コンタクトホールを介して電極(ソース電極、ドレイン電極)が電気的に接続されている。当該電極は、例えばアルミニウム、あるいはアルミニム合金などの光反射性材料で構成されている。さらに、当該電極と同層には、当該電極と同じ材料で構成された反射層25、配線層103、及び配線層29などが、配置されている。
第1層間絶縁膜24は、第2層間絶縁膜26で覆われている。第2層間絶縁膜26には、画素電極31と駆動用TFT23とを電気的に接続させるためのコンタクトホールが配置されている。第1絶縁膜11a、第2絶縁膜11b、第1層間絶縁膜24、第2層間絶縁膜26を構成する材料としては、例えばシリコン酸化物、シリコン窒化物、及びシリコン酸窒化物などを使用することができる。
「有機EL素子」
有機EL素子30は、第2層間絶縁膜26の上に順に積層された画素電極31、発光機能層32、及び対向電極33などで構成されている。
画素電極31は、発光機能層32に正孔を供給するための電極である。画素電極31は、光透過性を有し、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)などの光透過性材料で形成されている。画素電極31は、反射層25と平面的に重なって、複数の画素18のそれぞれに島状に配置されている。画素電極31は、第2層間絶縁膜26に形成されたコンタクトホールを介して、駆動用TFT23に電気的に接続されている。画素電極31が配置された領域が、画素電極領域E1となる。
発光機能層32は、画素電極31を覆うように配置され、画素電極31の側から順に積層された正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、及び電子輸送層などを有している。画素電極31から供給される正孔と、対向電極33から供給される電子とが有機発光層で結合し、発光機能層32が発光する(光を発する)。発光機能層32が配置された領域が、発光機能層領域E2となる。
有機発光層は、赤色、緑色及び青色の光成分を有する光、すなわち白色の光を発する。有機発光層は、単層で構成してもよいし、複数の層(例えば、電流が流れると主に青色で発光する青色発光層と、電流が流れると赤色と緑色を含む光を発する黄色発光層)で構成してもよい。
対向電極33は、発光機能層32に電子を供給するための共通電極である。対向電極33は、発光機能層32を覆って配置され、例えばMgとAgとの合金などで構成され、光透過性と光反射性とを有している。対向電極33を構成する合金を薄膜化することで、光反射性の機能に加えて光透過性の機能を付与することができる。
発光機能層32で発した光は、図中の矢印で示すようにZ軸(+)方向に射出され、表示光となる。発光機能層32で発したZ軸(−)方向の光は反射層25でZ軸(+)方向に反射され、表示光の一部となる。
「端子、配線」
配線層29は、第2層間絶縁膜26で覆われている。第2層間絶縁膜26には、配線層29を露出させるコンタクトホール46が設けられている。対向電極33は、コンタクトホール46を覆うように配置され、コンタクトホール46を介して配線層29に電気的に接続され、さらに配線層29を介して端子101に電気的に接続されている。
第2層間絶縁膜26と第1無機封止層34aとの間には、画素電極31と同じ材料で構成された端子101が設けられている。第1無機封止層34a及び後述する平坦化層34bには、端子101を露出させる開口部45が設けられている。端子101は、第2層間絶縁膜26に設けられたコンタクトホールを介して配線層103に電気的に接続されている。画素回路20、走査線駆動回路16、及び検査回路17は、配線層103を通じて端子101に電気的に接続されている。
上述したように、端子101は、素子基板本体11の第1辺9aに沿って、X方向に沿って複数配置されている。図5に示すように、開口部45は、X方向に沿って複数配置された端子101の全体を露出させるように設けられている。端子101が配置された領域が、端子領域Tとなる。
「封止層」
封止層34は、発光機能層32や対向電極33の劣化を抑制するパッシベーション膜であり、発光機能層32や対向電極33への水分や酸素の侵入を抑制している。このため、封止層34は、発光素子領域E(対向電極領域E3)を覆い、発光素子領域Eよりも広く配置されている。
封止層34は、対向電極33の側から順に積層された第1無機封止層34aと、平坦化層34bと、第2無機封止層34cとで構成されている。
なお、第1無機封止層34aは、本発明における「第2の無機封止層」の一例である。第2無機封止層34cは、本発明における「第1の無機封止層」の一例である。
第1無機封止層34aは、例えば公知技術のプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法などを用いて形成されたシリコン酸窒化物で構成される。第1無機封止層34aの膜厚は、概略0.1μm〜1μmである。第1無機封止層34aのヤング率は、概略160GPaである。第1無機封止層34aは、対向電極33を覆い、素子基板10の表面9の全域に亘って配置されている。第1無機封止層34aには、端子101を露出させる開口部45が設けられている。第1無機封止層34aは、水分や酸素の浸入を抑制する高いバリア性を有し、第1無機封止層34aによって有機EL素子30(画素電極31、発光機能層32、対向電極33)への水分や酸素の侵入が抑制(遮断)される。
第1無機封止層34aの水分や酸素に対するバリア性を高めるためには、第1無機封止層34aを緻密で硬い膜で構成することが好ましい。このため、第1無機封止層34aを構成する材料は、140GPa〜200GPaのヤング率を有する材料が適している。第1無機封止層34aを構成する材料は、上述したシリコン酸窒化物の他に、シリコン酸化物やシリコン窒化物などを使用することができる。
平坦化層34bは、例えばアルコキシド化合物を原料としてゾルゲル法で形成された金属酸化物で構成されている。具体的には、テトラアルコキシシラン(Si(OR)4)や有機トリアルコキシシラン(R’Si(OR)3)などを脱水縮合反応させることで形成された、シロキサン(Si−O−Si)結合を主体とするシリコン酸化物である。より詳しくは、スピンコート、印刷、インクジェットなどの方法でアルコキシド化合物を有する溶液を塗布し、脱水縮合反応によって液体(ゾル)から固体(ゲル)に転移させることで、シロキサン結合を主体とするシリコン酸化物(平坦化層34b)が形成される。例えば、アルコキシド化合物として有機トリアルコキシシラン(R’Si(OR)3)を使用すると、有機物(R’)がシリコン酸化物に取り込まれ、平坦化層34bのヤング率を調整することができる。平坦化層34bは、無機物(Si)と有機物とが分子レベルで複合化された有機─無機ハイブリット膜を含む。
平坦化層34bの膜厚は、第1無機封止層34aの膜厚よりも大きく、概略1μm〜2μmである。平坦化層34bのヤング率は、概略60GPaである。平坦化層34bは、第1無機封止層34aを覆い、素子基板10の表面9の全域に亘って配置されている。平坦化層34bには、端子101を露出させる開口部45が設けられている。
平坦化層34bは、第1無機封止層34aよりも柔軟な材料で構成され、クラックが生じにくく、厚く形成することができる。例えば、素子基板本体11の反りの影響は、平坦化層34bによって緩和される。例えば、第1無機封止層34aに欠陥を発生させる異物が存在した場合に、当該異物は平坦化層34bで埋め込まれ(被覆され)、第2無機封止層34cに悪影響を及ばさないようになる。第1無機封止層34aにピンホールやクラックなどの凹状の欠陥が発生したとしても、当該凹状の欠陥は平坦化層34bで被覆され、第2無機封止層34cに悪影響を及ばさないようになる。
このように、異物や第1無機封止層34aの凹状の欠陥(ピンホール、クラック)などの不具合個所は、平坦化層34bで被覆され、平坦な面が形成される。平坦化層34bで平坦となった面の上に第2無機封止層34cを形成することで、第2無機封止層34cに欠陥が発生しにくくなる。このように、第1無機封止層34aと第2無機封止層34cとの間に平坦化層34bを配置することによって、封止層34の欠陥を抑制し、封止層34のバリア性を格段に高めることができる。
異物や第1無機封止層34aの凹状の欠陥などの不具合個所を平坦化層34bで被覆するためには、平坦化層34bを、溶液(液体)から膜(固体)を形成する湿式法(スピンコート、印刷、インクジェットなど)で形成することが好ましい。例えば、第1無機封止層34aを、原料ガス(気体)から膜(固体)を形成する乾式法(例えばプラズマCVD)では、スピンコートや印刷などの湿式法と比べて段差被覆性に劣り、上記不具合個所を完全に(欠陥無しに)被覆することが難しい。
さらに、異物を被覆するためには、平坦化層34bを厚く形成する必要がある。このため、平坦化層34bは、厚く形成してもクラックが発生しにくい柔軟な材料で構成することが好ましい。具体的には、平坦化層34bは、ヤング率100GPa以下の材料で構成することが好ましい。
平坦化層34bを、上述したゾルゲル法で形成された金属酸化物で構成すると、炭化水素系高分子で構成する場合と比べて水分や酸素に対するバリア性に優れている。従って、平坦化層34bとしてゾルゲル法で形成された金属酸化物を使用すると、異物を埋め込む(被覆する)という効果に加えて、水分や酸素の影響を抑制するという効果を得ることができる。
平坦化層34bには、上述したゾルゲル法で形成された金属酸化物の他に、シラザン化合物を含む溶液から形成された金属酸化物や、樹脂溶液から形成されたエポキシ樹脂などを使用することができる。
例えば、シラザン構造(Si−N)を有するシラザン化合物を含む溶液を、スピンコート、印刷、インクジェットなどの方法で塗布し、ポリシラザン膜を形成した後に光や熱を照射し、活性酸素やオゾンなどによってポリシラザン膜中の窒素を酸素に置換することで、緻密性に優れた(水分や酸素に対するバリア性に優れた)シリコン酸化物を形成することができる。さらに、樹脂溶液を印刷などで塗布して形成されたエポキシ樹脂も、炭化水素系高分子と比べて水分や酸素に対するバリア性に優れた緻密な膜である。
第2無機封止層34cは、例えば公知技術のプラズマCVD法などを用いて形成されたシリコン酸窒化物で構成される。第2無機封止層34cの膜厚は、概略0.1μm〜1μmである。第2無機封止層34cのヤング率は、概略160GPaである。すなわち、第2無機封止層34cは、第1無機封止層34aと同じ材料で構成され、水分や酸素に対して高いバリア性を有している。
また、水分や酸素に対するバリア性を高めるためには、第2無機封止層34cを緻密で硬い膜で構成することが好ましい。このため、第2無機封止層34cは、140GPa〜200GPaのヤング率を有する材料で構成することが好ましい。第2無機封止層34cは、上述したシリコン酸窒化物の他に、シリコン酸化物やシリコン窒化物などを使用することができる。
図3に示すように、第2無機封止層34cの外縁は、端子領域Tと発光素子領域Eとの間に配置され、保護基板40から張り出している。
図4に示すように、第2無機封止層34cの外縁は、素子基板本体11の第4辺9d(端面8)と発光素子領域Eとの間に配置され、保護基板40から張り出している。さらに、図示を省略するが、第2無機封止層34cの外縁は、素子基板本体11の第2辺9b(端面8)と発光素子領域Eとの間、及び素子基板本体11の第3辺9c(端面8)と発光素子領域Eとの間に配置され、それぞれ保護基板40から張り出している。
つまり、第2無機封止層34cの外縁は、平坦化層34bの外縁と発光素子領域Eとの間に位置している。
第4辺9dと第2無機封止層34cの外縁との間隔D1は、0.1mm以上となっている。さらに、第2辺9bと第2無機封止層34cの外縁との間隔、及び第3辺9cと第2無機封止層34cの外縁との間隔も、同様に0.1mm以上となっている。
「有機ELパネルの製造方法」
図6は、本発明の特徴部分をなす有機ELパネルの製造方法の概要を示す工程フローである。図7乃至図9は、図6の主要工程を経た後の有機ELパネルの状態を示す概略平面図である。図7では、複数の素子基板10が多面付けされたマザー基板11Wの状態で図示され、図8及び図9では、図7の領域Cが拡大して図示されている。また、図7乃至図9では、各工程の説明に必要な構成要素が図示され、各工程の説明に不要な構成要素の図示が省略されている。
以下、図6乃至図9を参照して、有機ELパネル1の製造方法の概要を説明する。なお、図6に示す工程以外の工程は、公知技術を使用しており、説明を省略する。
図6に示す第1無機封止層34aを形成する工程(ステップS1)からマザー基板11Wを分断する工程(ステップS6)までの工程が、本実施形態に係る有機ELパネル1の製造方法の特徴部分であり、他の工程は公知技術を使用している。
図6のステップS1では、画素回路20や有機EL素子30などが形成された素子基板10の全面に、公知技術のプラズマCVD法を用いて厚さ0.1μm〜1μmのシリコン酸窒化物を堆積し、第1無機封止層34aを形成する。
図6のステップS2では、第1無機封止層34aが形成された素子基板10の全面に、テトラメトキシシランやテトラエトキシシランなどのアルコキシシランを用いたゾルゲル法で、厚さ1μm〜2μmのシリコン酸化物(平坦化層34b)を形成する。ゾルゲル法では、スピンコート、印刷、インクジェットなどの方法で、アルコキシシラン溶液をマザー基板11Wに塗布しているので、例えばマザー基板11Wに異物があっても、異物をシリコン酸化物(平坦化層34b)で埋め込む(被覆する)ことができる。
続いて、公知技術のドライエッチング法を用いて、フォトレジストをエッチングマスクとして端子領域Tの平坦化層34b及び第1無機封止層34aをエッチング除去し、端子101を露出する開口部45(図3、図4参照)を形成する。なお、エッチングマスクのフォトレジストは、平坦化層34b及び第1無機封止層34aをエッチングした後に、除去される。
図7では、ステップS2の平坦化層34bを形成した後の状態(開口部45を形成する前の状態)が図示されている。図中の二点鎖線は、分断線SLを示している。二点鎖線で囲まれた領域が、単体の素子基板10となる。図中の網掛け領域は、第1無機封止層34a及び平坦化層34bが形成された領域を示している。
図7に示すように、マザー基板11Wは、ウェハー状の例えば石英基板であって、外周の一部が切り欠かれたオリフラを有している。マザー基板11Wには、オリフラを基準として、X方向とY方向とに複数の素子基板10(画素回路20及び有機EL素子30が形成された素子基板10)が配置されている。第1無機封止層34a及び平坦化層34bは、分断線SLに跨ってマザー基板11Wの略全面に形成されている。なお、後述するステップS6において、マザー基板11Wは分断線SLに沿って分断され、単体の有機ELパネル1(素子基板10)に分割される。つまり、分断線SLは、後述するステップS6において素子基板本体11の第1辺9a、第2辺9b、第3辺9c、及び第4辺9dとなる。
図6のステップS3では、公知技術のプラズマCVD法を用いて厚さ0.1μm〜1μmのシリコン酸窒化物を堆積し、第2無機封止層34cを形成する。
図8(a)は、ステップS3を経た後の状態を示している。ステップS3におけるプラズマCVDでは、メタルマスクを用いてシリコン酸窒化物を所定の領域に堆積し、第2無機封止層34cが形成されている。第2無機封止層34cの外縁は、端子領域Tと発光素子領域Eとの間、及び分断線SLと発光素子領域Eとの間に配置されている。第2無機封止層34cは、マザー基板11Wに配置された複数の素子基板10のそれぞれに、島状に形成されている。第2無機封止層34cが形成されていない領域のX方向寸法、及びY方向寸法は、0.2mm以上である。分断線SLは、この第2無機封止層34cで覆われていない領域の中心に配置されている。すなわち、端子領域Tが配置された側を除き、分断線SLと第2無機封止層34cとの間隔は、0.1mm以上になっている。換言すれば、第2無機封止層34cの外縁は、分断線SLから0.1mm以上離れて配置されている。
図6のステップS4では、第2無機封止層34c及び第2無機封止層34cで覆われていない平坦化層34bに酸素プラズマ処理を施す。酸素プラズマ処理によって、第2無機封止層34c及び第2無機封止層34cで覆われていない平坦化層34bの表面を改質し(活性化し)、ステップS5で使用する接着剤(エポキシ樹脂)の濡れ性を改善する。例えば、第2無機封止層34cが有機物で汚染されていたとしても、汚染物(有機物)を酸素プラズマ処理で除去することができる。
なお、ステップS4では酸素プラズマ処理に代えて、UV処理やオゾン処理を施してもよい。
図6のステップS5では、第2無機封止層34cに接着材(エポキシ樹脂)を塗布し、いわゆるチップマウント方式でマザー基板11Wに複数配置された素子基板10のそれぞれに、単体の保護基板40を貼り合せる。
図8(b)は、ステップS5を経た後の状態を示している。ステップS5によって、保護基板40は、所定の位置に貼り合わされる。すなわち、保護基板40の外縁と分断線SLとの間に第2無機封止層34cの外縁が配置されるように、保護基板40は、マザー基板11Wに複数配置された素子基板10のそれぞれに貼り合わされている。
ステップS5で、保護基板40を押圧しながらUVや熱を照射し、エポキシ樹脂を硬化させ、素子基板10と保護基板40とを接着する透明樹脂層42を形成する。ステップS4で、第2無機封止層34cや平坦化層34bに対する接着剤(エポキシ樹脂)の濡れ性が改善されているので、透明樹脂層42は第2無機封止層34cを覆って形成される。そして、素子基板10と透明樹脂層42と保護基板40とで構成された有機ELパネル1が、マザー基板11Wに複数形成される。
図6のステップS6では、複数の有機ELパネル1が形成されたマザー基板11Wを、分断線SLに沿って分断し、単体の有機ELパネル1を形成する。具体的には、カッターホイールを使用して分断線SLに初期き裂(切り筋)を形成した後に、マザー基板11Wを曲げて(引っ張り応力を作用させて)、マザー基板11Wを分断する。カッターホイールを使用して分断する方法(スクライブ加工)の他に、例えば分断線SLにレーザー光を照射した後に(局所加熱した後に)急冷することで、分断線SLに応力を作用させて分断する方法(レーザー加工)や、ダイシングブレードを使用して分断線SLに沿ってマザー基板11Wを分断(切断)する方法(ダイシング加工)であってもよい。
図9は、ステップS6を経た後の状態を示す単体の有機ELパネル1の概略平面図である。上述したように、素子基板本体11の第1辺9a、第2辺9b、第3辺9c、及び第4辺9d(素子基板本体11の端面8)は、マザー基板11Wにおける分断線SLに対応する。同図に示すように、第1無機封止層34a及び平坦化層34bは、素子基板本体11の全域に順に配置(積層)されている。平坦化層34bの上には、第2無機封止層34cが配置されている。第2無機封止層34cの外縁は、素子基板本体11の端面8(マザー基板11Wの分断線SL)から離れて配置されている。第2無機封止層34cの上方には、保護基板40が配置されている。保護基板40の端面は、第2無機封止層34cの外縁と発光素子領域Eとの間に配置されている。すなわち、第2無機封止層34cの外縁は、保護基板40の端面から張り出している。さらに、第2無機封止層34cと保護基板40との間には透明樹脂層42が配置され、第2無機封止層34cは、透明樹脂層42で覆われている(図3、図4参照)。
図3及び図4に示すように、素子基板本体11の端面8(マザー基板11Wの分断線SLに対応する領域)には、素子基板本体11、第1絶縁膜11a、第2絶縁膜11b、第1層間絶縁膜24、第2層間絶縁膜26、第1無機封止層34a、及び平坦化層34bが順に積層されている。素子基板本体11は、硬脆性材料(石英)で構成されている。第1絶縁膜11a、第2絶縁膜11b、第1層間絶縁膜24、第2層間絶縁膜26、及び第1無機封止層34aも、硬脆性材料(シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物など)で構成されている。一方、平坦化層34bは、第1無機封止層34aと比べて柔軟な材料、すなわちヤング率100GPa以下の材料で構成されている。さらに、平坦化層34bの上に配置されている第2無機封止層34cは、第1無機封止層34aと同じ材料、すなわち硬脆性材料で構成されている。
上述した、スクライブ加工やダイシング加工では、刃先工具を直接マザー基板11Wに押し付け、マザー基板11Wを機械的に加工するため、微小な切断屑(カレット)が発生する(飛散する)。さらに、分断線SLに沿って応力(引っ張り応力)を作用させ、分断線SLに沿って単体の有機ELパネル1に分断する。
レーザー加工においても、き裂進展の基点となる初期き裂を機械的加工で設ける必要があり、当該機械的加工でカレットが発生する(飛散する)。さらに、初期き裂を基点としてき裂を進展させる応力(引っ張り応力)を作用させ、分断線SLに沿って単体の有機ELパネル1に分断する。
このように、スクライブ加工、ダイシング加工、及びレーザー加工などの方法では、程度の差はあるが、マザー基板11Wや、マザー基板11Wの表面9に配置された構成要素(画素回路20、有機EL素子30、封止層34)は、分断線SLに沿った応力の影響を受けることになる。
例えば、硬脆性材料で構成された構成要素に初期き裂(分断線SL)を設け、初期き裂を進展させる応力(引っ張り応力)を加えると、硬脆性材料で構成された構成要素は塑性変形し、分断線SLに沿って脆性破壊(分断)される。一方、10GPa以下のヤング率の材料で構成された平坦化層34bに、初期き裂を進展させる方向の応力(引っ張り応力)を加えると、平坦化層34bは弾性変形した後に塑性変形し、分断線SLに沿って延性破壊(分断)される。すなわち、平坦化層34bにき裂が進展する過程で、平坦化層34bが変形することになる。
仮に、第2無機封止層34cが分断線SLを跨いで配置されていると、分断線SLに沿った応力によって第2無機封止層34cの下に配置されている平坦化層34bが変形するので、第2無機封止層34cも同様の変形することになる。ところが、第2無機封止層34cは硬脆性材料で構成されているので、第2無機封止層34cは塑性変形し、第2無機封止層34cにき裂(クラック)が生じる。第2無機封止層34cに生じるクラックによっては、封止層34のバリア性が著しく低下する恐れがある。
本実施形態では、第2無機封止層34cは、分断線SLから離れて配置されているので、分断線SLに沿った平坦化層34bの変形の影響を受けにくくなっている。すなわち、当該平坦化層34bの変形によって第2無機封止層34cにクラックが生じにくくなっている。従って、ステップS6のマザー基板11Wを分断する工程で、封止層34のバリア性の低下を抑制することができる。
上述したように、マザー基板11Wに分断線SL(初期き裂)を形成すると、微小な切り屑(カレット)が飛散する。第2無機封止層34cは、透明樹脂層42で覆われているので、当該カレットによって第2無機封止層34cが傷つくことが抑制される。
上述したスクライブ加工では、石英やガラスなどの硬脆性材料で構成された対象物(マザー基板11W)を分断線SLに沿って分断すると、例えば貝殻状の欠け(面欠陥)やクラック(線欠陥)などが、素子基板本体11の端面8(分断線SL)を基点とて、素子基板本体11の表面9に発生する。このような、面欠陥や線欠陥は、分断線SLから0.1mm未満の範囲に発生する。第2無機封止層34cは、分断線SLから0.1mm以上離れているので、素子基板本体11の表面9に発生する面欠陥や線欠陥の影響が抑制される。
以上述べたように、本実施形態では下記に示す効果を得ることができる。
(1)第2無機封止層34cの外縁は、分断線SLから0.1mm以上離れて配置されているので、分断線SLに沿ってマザー基板11Wを単体の有機ELパネル1に分断する際に、分断線SL付近に発生する応力の影響(平坦化層34bの変形の影響)が抑制され、第2無機封止層34cに新たな欠陥が発生することが抑制される。
(2)第2無機封止層34cの外縁は、分断線SLから0.1mm以上離れて配置されているので、素子基板本体11の端面8(分断線SL)を基点とて素子基板本体11の表面9に発生する面欠陥(貝殻状の欠けなど)や線欠陥(クラックなど)によって、第2無機封止層34cに新たな欠陥が発生することが抑制される。
(3)第2無機封止層34cは透明樹脂層42で覆われているので、マザー基板11Wに分断線SL(切り筋)を形成する際に発生する微小な切断屑(カレット)の飛散によって、第2無機封止層34cが傷つくことが抑制される。
(4)平坦化層34bは、溶液(液体)から膜(固体)を形成する湿式法で、厚く形成されているので、素子基板本体11の反り、異物、及び第1無機封止層34aの凹状の欠陥(ピンホール、クラック)など不具合個所の影響を緩和することができる。すなわち、これら不具合個所は平坦化層34bで被覆され、平坦な面が形成される。平坦化層34bで平坦となった面の上に第2無機封止層34cを形成することで、第2無機封止層34cに欠陥が発生しにくくなる。
(5)平坦化層34bは、第1無機封止層34aよりも柔軟な材料(ヤング率100GPa以下の材料)で構成されているので、平坦化層34bを厚く形成しても、平坦化層34bにクラックが発生しにくい。
(6)平坦化層34bは、ゾルゲル法で形成された金属酸化物、シラザン化合物を含む溶液から形成された金属酸化物、及び樹脂溶液から形成されたエポキシ樹脂などの緻密な膜で構成されているので、水分や酸素などの透過を抑制することができる。
(7)上記(1)〜(5)によって、封止層34のバリア性が向上し、水分や酸素などによる有機EL素子30の劣化が抑制され、高信頼性の有機EL装置100を提供することができる。
なお、本実施形態は、有機ELパネル1が複数配置されたマザー基板11Wから単体の有機ELパネル1を分断することに加えて、素子基板10が複数配置されたマザー基板11Wから単体の素子基板10を分断することに適用することができる。
(実施形態2)
「有機EL装置の概要」
図10は、実施形態2に係る有機EL装置の構成を示す概略平面図である。図11は、図10のA−A’線(緑(G)の着色層)に沿った有機ELパネルの構造を示す概略断面図である。図12は、図10のB−B’線(緑の着色層が配置された領域)に沿った有機ELパネルの構造を示す概略断面図である。図13は、端子領域の概略平面図である。
以下、図10乃至図13を参照して、本実施形態に係る有機EL装置200を、実施形態1との相違点を中心に説明する。また、実施形態1と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明を省略する。
本実施形態に係る有機EL装置200(有機ELパネル2)は、赤(R)、緑(B)、青(B)の着色層で構成されたカラーフィルター36を有し、フルカラー表示が可能な点が実施形態1との主な相違点である。
図10に示すように、画素18(画素電極31)には、赤(R)、緑(B)、青(B)の光を発する画素18が配置されている。赤色(R)の着色層が配置され、赤(R)の光を発する画素18が画素18Rとなる。緑色(G)の着色層36G(図11)が配置され、緑色(G)の光を発する画素18が画素18Gとなる。青色(B)の着色層が配置され、青色(B)の光を発する画素18が画素18Bとなる。画素18R、画素18G、及び画素18Bは、それぞれY方向に沿って配列されている。すなわち、有機ELパネル2は、Y方向に同じ色配列(ストライプ状の色配列)を有している。有機ELパネル2では、X方向に配列された3つの画素18(画素18R、画素18G、画素18B)が表示単位Pとなって、フルカラーの表示が提供される。
なお、着色層の配列は、上述したストライプ状の色配列に限定されず、例えばY方向において異なる色配列(モザイク配列、デルタ配列)であってもよい。
図11及び図12に示すように、第2無機封止層34cの上に、緑(G)の着色層36Gが配置されている。緑(G)の着色層36Gは、画素電極31と平面的に重なり、画素電極31よりも広く配置されている。その結果、緑(G)の着色層36Gが配置された画素電極31(有機EL素子30)では、緑(G)の光が表示光として射出される。図示を省略するが、第2無機封止層34cの上には、緑(G)の着色層36Gの他に、赤(R)の着色層及び青(B)の着色層が配置されている。赤(R)の着色層が配置された画素電極31(有機EL素子30)では、赤(G)の光が表示光として射出され、青(B)の着色層が配置された画素電極31(有機EL素子30)では、青(B)の光が表示光として射出される。このように、第2無機封止層34cの上には、緑(G)の着色層36G、赤(R)の着色層、青(B)の着色層のうちのいずれかが配置されている。
緑の着色層36G(カラーフィルター36)の上方には、発光素子領域Eを覆う保護基板40が配置されている。緑の着色層36G(カラーフィルター36)と保護基板40との間には、透明樹脂層42が配置されている。緑の着色層36G(カラーフィルター36)と保護基板40とは、透明樹脂層42で接着されている。
上述したように、カラーフィルター36は、緑(G)の着色層36G、赤色の着色層、及び青色の着色層で構成されている。Z方向から見たときに、第2無機封止層34cは、緑(G)の着色層36G、赤(R)の着色層、及び青(B)のうちの少なくとも一つで覆われている。すなわち、カラーフィルター36は、第2無機封止層34cを覆い、端子領域Tを除く素子基板本体11の表面9の全面に配置されている。また、端子領域Tでは、カラーフィルター36に端子101を露出させる開口部44が設けられている。
第2無機封止層34cは、カラーフィルター36で覆われているので、マザー基板11Wを単体の有機ELパネル1に分断する際に発生する切断屑(カレット)の飛散によって、第2無機封止層34cが傷つくことが抑制される。
このようなカラーフィルター36は、例えば、色材を含む感光性樹脂材料を塗布して感光性樹脂層を形成し、これをフォトリソグラフィー法で露光・現像することで形成することができる。
図11に示すように、第1無機封止層34aの外縁は、端子領域Tと発光素子領域E(保護基板40)との間、すなわち平坦化層34bの外縁よりも内側(平坦化層34bの外縁と発光素子領域Eとの間)に配置されている。図12に示すように、第1無機封止層34aの外縁は、素子基板本体11の第4辺9d(端面8)と発光素子領域Eとの間に配置されている。図示を省略するが、第1無機封止層34aの外縁は、素子基板本体11の第2辺9b(端面8)と発光素子領域Eとの間、及び素子基板本体11の第3辺9c(端面8)と発光素子領域Eとの間に配置されている。第1無機封止層34aの外縁と素子基板本体11の第4辺9dとの間隔D2は、0.1mm以上となっている。図示を省略するが、第1無機封止層34aの外縁と素子基板本体11の第2辺9bとの間隔、及び第1無機封止層34aの外縁と素子基板本体11の第3辺9cとの間隔も、同様に0.1mm以上となっている。すなわち、第1無機封止層34aは、第2無機封止層34cと同様に、マザー基板11Wにおける分断線SLから0.1mm以上離れて配置されている。
一方、実施形態1に係る第1無機封止層34aは、分断線SLを跨ぎ、端子領域Tを除く素子基板本体11の表面9の全面に配置されている。すなわち、第1無機封止層34aの配置領域も、実施形態1と本実施形態とで異なる。
本実施形態では、第2無機封止層34cと同様に第1無機封止層34aも、分断線SLから離れて配置されている。よって、第2無機封止層34cと同様に第1無機封止層34aも、分断線SL付近に発生する応力の影響が抑制され、第2無機封止層34c及び第1無機封止層34aにおける新たな欠陥の発生が抑制される。さらに、マザー基板11Wを分断する際に、素子基板本体11の端面8を基点として表面9に発生する面欠陥(貝殻状の欠けなど)や線欠陥(クラックなど)の影響も抑制され、第2無機封止層34c及び第1無機封止層34aにおける新たな欠陥の発生が抑制される。
図11に示すように、端子101の周縁部には、平坦化層34b及び着色層36G(カラーフィルター36)が積層されている。平坦化層34b及び着色層36G(カラーフィルター36)には、端子101を露出させる開口部44が設けられている。端子101を露出させる開口部44を、着色層36G(カラーフィルター36)をエッチングマスクとして、平坦化層34bをエッチングすることで形成している。一方、実施形態1では、端子101を露出させる開口部45を、フォトレジストをエッチングマスクとして平坦化層34bをエッチングすることで形成した。よって、本実施形態では、実施形態1における開口部45のエッチングマスクを形成するフォトリソ工程が、簡略化されている。
端子101を露出させる開口部の形状も、実施形態1と本実施形態とで異なる。図13に示すように、X方向に配置された複数の端子101のそれぞれに、端子101を露出させる開口部44が設けられている。開口部44で露出された端子101が配置された領域、すなわち開口部44が配置された領域が端子領域Tとなる。開口部44で露出された端子101は、FPC105(図2参照)に電気的に接続されている。
一方、実施形態1では、複数の端子101を一括で露出させる開口部45が設けられている。
素子基板本体11の端面8と発光素子領域Eとの間には、緑(G)の着色層36Gに加えて、赤(R)の着色層や青(B)などが配置(積層)されていてもよい。すなわち、素子基板本体11の端面8と発光素子領域Eとの間には、緑(G)の着色層36G、赤(R)の着色層、及び青(B)のうちの少なくとも一つが配置されていればよい。
(実施形態3)
図14は、図2に対応し、実施形態3に係る有機EL装置の概略平面図である。図15は、図4(b)に対応し、図14のB−B’線に沿った有機ELパネルの構造を示す概略断面図である。
以下、図14及び図15を参照して、本実施形態に係る有機EL装置300を、実施形態1との相違点を中心に説明する。また、実施形態1と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明を省略する。
本実施形態に係る有機EL装置300では、保護基板40の形状(大きさ)が実施形態1と異なり、他の構成は実施形態1と同じである。
実施形態1では、複数の素子基板10が形成されたマザー基板11Wに単体の保護基板40を貼り合せるという方法、すなわちチップマウント方式で、複数の素子基板10のそれぞれに保護基板40を貼り合せていた。本実施形態では、複数の素子基板10が形成されたマザー基板と、保護基板40となるマザー基板とを貼り合せる方法、すなわち大板貼り合せ方式で素子基板10と保護基板40とを貼り合わせて、有機ELパネル3が複数配置されたマザー基板11Wを形成する。そして、マザー基板11Wを分断線SLに沿って分断することで、図14及び図15に示す単体の有機ELパネル3を形成する。
図14に示すように、保護基板40の外縁の一部は、端子領域Tと発光素子領域Eとの間に配置され、実施形態1と同じ構成を有している。
図15に示すように、保護基板40の外縁と素子基板本体11の第4辺9dとは、略同じ位置に配置されている。図示を省略するが、保護基板40の外縁と素子基板本体11の第2辺9b、及び保護基板40の外縁と素子基板本体11の第3辺9cとは、それぞれ略同じ位置に配置されている。実施形態1では、保護基板40の外縁は、素子基板本体11の第4辺9dと発光素子領域Eとの間、第2辺9bと発光素子領域Eとの間、及び第3辺9cと発光素子領域Eとの間に配置されている。このように、本実施形態に係る保護基板40は、実施形態1に係る保護基板40よりも大きくなっているため、保護基板40の外縁の配置位置が、本実施形態と実施形態1とで異なる。
本実施形態では、複数の素子基板10が形成されたマザー基板と、複数の保護基板40が配置されたマザー基板とを貼り合せる方法(大板貼り合せ方式)で、素子基板10と保護基板40とが貼り合わされているので、複数の素子基板10が形成されたマザー基板11Wに単体の保護基板40を貼り合せるという方法(チップマウント方式)と比べて、素子基板10と保護基板40とを貼り合わせる処理速度を大きくすることができる(生産性を向上させることができる)。
上述したように、保護基板40は、有機EL素子30が機械的衝撃や外部雰囲気の影響を受けないように保護する役割を有しているので、発光素子領域Eを覆うように保護基板40を配置すればよい。このため、保護基板40の外縁が素子基板10から張り出していてもよく、逆に素子基板の外縁が保護基板40から張り出していてもよい。
さらに、素子基板10と保護基板40とを貼り合わせる方法は、単体の素子基板10に単体の保護基板40を貼り合せる方法であってもよい。
(実施形態4)
図16は、第1無機封止層及び平坦化層の好適例を示す模式平面図である。図17は、第2無機封止層の好適例を示す模式平面図である。図16では、素子基板本体11、第1無機封止層34a、及び平坦化層34bが図示され、他の構成要素の図示が省略されている。図17では、素子基板本体11及び第2無機封止層34cが図示され、他の構成要素の図示が省略されている。
図中に示す素子基板本体11の第1辺9a、第2辺9b、第3辺9c、及び第4辺9dは、マザー基板11Wにおける分断線SLに対応する。また、第1無機封止層34a、平坦化層34b、及び第2無機封止層34cにおいて、第1辺9aに沿った外縁は符号7aで、第2辺9bに沿った外縁は符号7bで、第3辺9cに沿った外縁は符号7cで、第4辺に沿った外縁は符号7dで示されている。
本発明は、マザー基板11Wを分断する際に、分断線SLに沿って作用する応力や、分断された面を基点として発生する欠陥(貝殻状の欠け、クラックなど)などによって、封止層34に新たな欠陥が発生することを抑制するために有効な構成を有している。以下、図16及び図17を参照して、その詳細を説明する。
「第1無機封止層及び平坦化層の好適例」
図16(a)に示すように、第1無機封止層34a及び平坦化層34bの外縁7a,7b,7c,7dと素子基板本体11の外縁(第1辺9a、第2辺9b、第3辺9c、第4辺9d)とが一致するように、第1無機封止層34a及び平坦化層34bは、素子基板本体11に配置されている。すなわち、第1無機封止層34a及び平坦化層34bは、マザー基板11Wにおける分断線SLに跨って、端子領域Tを除く素子基板本体11の全面に配置されている。
さらに、第1無機封止層34a及び平坦化層34bには、端子領域Tにおいて端子101を露出する開口部44(または開口部45)が設けられている。
図16(b)に示すように、第1無機封止層34aの外縁及び平坦化層34bの外縁の第1辺9aに沿った辺7aは、第1辺9aと端子領域Tとの間に配置されている。第1無機封止層34aの外縁及び平坦化層34bの外縁の第2辺9bに沿った辺7bは、第2辺9bと発光素子領域Eとの間に配置されている。第1無機封止層34aの外縁及び平坦化層34bの外縁の第3辺9cに沿った辺7cは、第3辺9cと発光素子領域Eとの間に配置されている。第1無機封止層34aの外縁及び平坦化層34bの外縁の第4辺9dに沿った辺7dは、第4辺9dと発光素子領域Eとの間に配置されている。
さらに、第1無機封止層34a及び平坦化層34bには、端子領域Tにおいて端子101を露出する開口部44(または開口部45)が設けられている。
図16(c)に示すように、第1無機封止層34aの外縁及び平坦化層34bの外縁の第1辺9aに沿った辺7aは、端子領域Tを跨って(横断して)配置されている。第1無機封止層34aの外縁及び平坦化層34bの外縁の第2辺9bに沿った辺7bは、第2辺9bと発光素子領域Eとの間に配置されている。第1無機封止層34aの外縁及び平坦化層34bの外縁の第3辺9cに沿った辺7cは、第3辺9cと発光素子領域Eとの間に配置されている。第1無機封止層34aの外縁及び平坦化層34bの外縁の第4辺9dに沿った辺7dは、第4辺9dと発光素子領域Eとの間に配置されている。
なお、第1無機封止層34aの外縁及び平坦化層34bの外縁の第1辺9aに沿った辺7aは、端子101を露出するために、端子領域Tで窪んでいる。
図16(d)に示すように、第1無機封止層34aの外縁及び平坦化層34bの外縁の第1辺9aに沿った辺7aは、端子領域Tと発光素子領域Eとの間に配置されている。第1無機封止層34aの外縁及び平坦化層34bの外縁の第2辺9bに沿った辺7bは、第2辺9bと同じ位置に配置されている。第1無機封止層34aの外縁及び平坦化層34bの外縁の第3辺9cに沿った辺7cは、第3辺9cと同じ位置に配置されている。第1無機封止層34aの外縁及び平坦化層34bの外縁の第4辺9dに沿った辺7dは、第4辺9dと同じ位置に配置されている。
図16(e)に示すように、第1無機封止層34aの外縁及び平坦化層34bの外縁の第1辺9aに沿った辺7aは、端子領域Tと発光素子領域Eとの間に配置されている。第1無機封止層34aの外縁及び平坦化層34bの外縁の第2辺9bに沿った辺7bは、第2辺9bと発光素子領域Eとの間に配置されている。第1無機封止層34aの外縁及び平坦化層34bの外縁の第3辺9cに沿った辺7cは、第3辺9cと発光素子領域Eとの間に配置されている。第1無機封止層34aの外縁及び平坦化層34bの外縁の第4辺9dに沿った辺7dは、第4辺9dと発光素子領域Eとの間に配置されている。
第1無機封止層34a及び平坦化層34bは、上述した図16(a)乃至図16(e)の形状を有していればよい。また、第1無機封止層34aは、平坦化層34bよりも大きくてもよいし、小さくてもよい。例えば、第1無機封止層34aは図16(a)の形状であり、平坦化層34bは図16(e)の形状であってもよい。要は、第1無機封止層34a及び平坦化層34bは、発光素子領域Eを覆い、発光素子領域Eよりも広く配置することが重要である。
第1無機封止層34a及び平坦化層34bは、図14(a)に示すようにマザー基板11Wの分断線SLに跨って配置されていてもよいが、図14(b)や図14(e)に示すように、第1無機封止層34a及び平坦化層34bの外縁は、マザー基板11Wの分断線SLから離れているほうがより好ましい。すなわち、第1無機封止層34a及び平坦化層34bの外縁を、マザー基板11Wの分断線SLから離れて配置することで、マザー基板11Wの分断する際に第1無機封止層34a及び平坦化層34bに新たな欠陥を発生しにくくすることができるので、より好ましい。
「第2無機封止層の好適例」
図17(a)に示すように、第2無機封止層34cの外縁の第1辺9aに沿った辺7aは、第1辺9aと端子領域Tとの間に配置されている。第2無機封止層34cの外縁の第2辺9bに沿った辺7bは、第2辺9bと発光素子領域Eとの間に配置されている。第2無機封止層34cの外縁の第3辺9cに沿った辺7cは、第3辺9cと発光素子領域Eとの間に配置されている。第2無機封止層34cの外縁の第4辺9dに沿った辺7dは、第4辺9dと発光素子領域Eとの間に配置されている。
さらに、第2無機封止層34cには、端子領域Tにおいて端子101を露出する開口部44(または開口部45)が設けられている。
図17(b)に示すように、第2無機封止層34cの外縁の第1辺9aに沿った辺7aは、端子領域T跨って(横断して)配置されている。第2無機封止層34cの外縁の第2辺9bに沿った辺7bは、第2辺9bと発光素子領域Eとの間に配置されている。第2無機封止層34cの外縁の第3辺9cに沿った辺7cは、第3辺9cと発光素子領域Eとの間に配置されている。第2無機封止層34cの外縁の第4辺9dに沿った辺7dは、第4辺9dと発光素子領域Eとの間に配置されている。
なお、第2無機封止層34cの外縁の第1辺9aに沿った辺7aは、端子101を露出するために、端子領域Tで窪んでいる。
図17(c)に示すように、第2無機封止層34cの外縁の第1辺9aに沿った辺7aは、端子領域Tと発光素子領域Eとの間に配置されている。第2無機封止層34cの外縁の第2辺9bに沿った辺7bは、第2辺9bと発光素子領域Eとの間に配置されている。第2無機封止層34cの外縁の第3辺9cに沿った辺7cは、第3辺9cと発光素子領域Eとの間に配置されている。第2無機封止層34cの外縁の第4辺9dに沿った辺7dは、第4辺9dと発光素子領域Eとの間に配置されている。
第2無機封止層34cは、上述した図17(a)乃至図17(c)の形状を有していればよい。また、第2無機封止層34cは、第1無機封止層34aよりも大きくてもよいし、小さくてもよい。また、第2無機封止層34cは、平坦化層34bよりもその形成範囲が小さければよい。ただし、図17(b)、(c)に示されるように、平坦化層34bの外縁7aと素子基板本体11の外縁9aとの間、第2無機封止層34cの外縁7aと素子基板本体11の外縁9aとの間に端子領域Tが配置されるなどして、平坦化層34bの外縁及び第2無機封止層34cの外縁と、分断線SLとの間の距離が十分確保できる場合は、平坦化層34bの外縁と第2無機封止層34cの外縁とが揃っていてもよい。あるいは、第2無機封止層34cの外縁7aが、平坦化層34bの外縁7aと素子基板本体11の外縁9aとの間に位置していてもよい。要は、第1無機封止層34a及び平坦化層34bと同様に、第2無機封止層34cは、発光素子領域Eよりも広く配置すること、第2無機封止層34cの外縁と分断線SLとの間の距離が十分確保できない場合は、第2無機封止層34cの外縁が平坦化層34bの外縁よりも内側(発光素子領域E側)に配置することが重要である。
(実施形態5)
「電子機器」
図18(a)は、電子機器としてのヘッドマウントディスプレイ(HMD)を示す概略図である。図18(b)は、電子機器としてのデジタルカメラを示す概略図である。以下、図18(a)及び図18(b)を参照して、上記実施形態のいずれかに係る有機EL装置を搭載した電子機器を説明する。
図18(a)に示すように、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)1000は、左右の目に対応して設けられた2つの表示部1001を有している。観察者Mはヘッドマウントディスプレイ1000を眼鏡のように頭部に装着することにより、表示部1001に表示された文字や画像などを見ることができる。例えば、左右の表示部1001に視差を考慮した画像を表示すれば、立体的な映像を見て楽しむこともできる。
表示部1001には、実施形態1の有機EL装置100、実施形態2の有機EL装置200、または実施形態3の有機EL装置300が搭載されている。実施形態1の有機EL装置100、実施形態2の有機EL装置200、または実施形態3の有機EL装置300は、水分や酸素などの外部雰囲気の影響が抑制され、高い信頼性を有しているので、高い信頼性のヘッドマウントディスプレイ1000を提供することができる。
図18(b)に示すように、デジタルカメラ2000は、撮像素子などの光学系を有する本体2001を有している。本体2001には、撮像した画像などを表示するモニター2002と、被写体を視認するための電子ビューファインダー2003とが設けられている。モニター2002及び電子ビューファインダーには、実施形態1の有機EL装置100、実施形態2の有機EL装置200、または実施形態3の有機EL装置300が搭載されている。実施形態1の有機EL装置100、実施形態2の有機EL装置200、または実施形態3の有機EL装置300は、水分や酸素などの外部雰囲気の影響が抑制され、高い信頼性を有しているので、高い信頼性のデジタルカメラ2000を提供することができる。
なお、上記有機EL装置100、上記有機EL装置200または上記有機EL装置300が搭載される電子機器は、上述したヘッドマウントディスプレイ1000やデジタルカメラ2000に限定されない。例えば、パーソナルコンピューターや携帯型情報端末、ナビゲーター、ビューワー、ヘッドアップディスプレイなどの表示部を有する電子機器が挙げられる。
1…有機ELパネル、8…端面、9…表面、9a…第1辺、9b…第2辺、9c…第3辺、9d…第4辺、10…素子基板、11…素子基板本体、11W…マザー基板、11a…第1絶縁膜、11b…第2絶縁膜、12…走査線、13…データ線、14…電源線、15…データ線駆動回路、16…走査線駆動回路、17…検査回路、18…画素、20…画素回路、21…スイッチング用TFT、22…蓄積容量、23…駆動用TFT、23a…半導体層、23g…ゲート電極、24…第1層間絶縁膜、25…反射層、26…第2層間絶縁膜、29…配線層、30…有機EL素子、31…画素電極、32…発光機能層、33…対向電極、34…封止層、34a…第1無機封止層、34b…平坦化層、34c…第2無機封止層、36…カラーフィルター、36R、36G,36B…着色層、37…オーバーコート層、40…対向基板、42…透明樹脂層、44,45…開口部、46…コンタクトホール、100,200…有機EL装置、101…端子、103…配線層、105…FPC、110…駆動用IC。

Claims (13)

  1. 第1面と、前記第1面に交差する端面とを有する基板と、
    前記第1面上に配置された発光素子と、
    前記発光素子を覆う平坦化層と、
    前記平坦化層の上に配置された第1の無機封止層と、
    前記発光素子が配置された第1の領域と、
    を備え、
    前記第1面は、第1辺と、前記第1辺に交差する第2辺及び第3辺と、前記第1辺に対向する第4辺とを有し、
    前記第1辺と前記第1の領域との間に、前記第1辺に沿って前記第1面上に配置された端子を備え、
    前記平坦化層の外縁は、前記第1辺と前記端子が配置された第2の領域との間、前記第2辺と前記第1の領域との間、前記第3辺と前記第1の領域との間、及び前記第4辺と前記第1の領域との間に配置され、
    前記平坦化層は、前記端子を露出させる開口部を有し、
    前記第1の無機封止層は、前記第1辺に沿った外縁と、前記第2辺に沿った外縁と、前記第3辺に沿った外縁と、前記第4辺に沿った外縁とを有し、
    前記第1の無機封止層の前記第1辺に沿った外縁は、前記第1の領域と前記第2の領域との間に配置され、
    前記第1の無機封止層の前記第2辺に沿った外縁、前記第3辺に沿った外縁、及び前記第4辺に沿った外縁は、前記端面と前記第1の領域との間に配置されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記発光素子と前記平坦化層との間に、前記第1の領域を覆う第2の無機封止層を備え、
    前記第2の無機封止層の外縁は、前記平坦化層の外縁と、前記第1の領域との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記第1の無機封止層の外縁は、前記端面から0.1mm以上離れていることを特徴とする請求項1または2に記載の電気光学装置。
  4. 前記第2の無機封止層の外縁は、前記端面から0.1mm以上離れていることを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  5. 第1面と、前記第1面に交差する端面とを有する基板と、
    前記第1面上に配置された発光素子と、
    前記発光素子を覆う平坦化層と、
    前記平坦化層の上に配置された第1の無機封止層と、
    前記発光素子が配置された第1の領域と、
    を備え、
    前記発光素子と前記平坦化層との間に、前記第1の領域を覆う第2の無機封止層を備え、
    前記第1面は、第1辺と、前記第1辺に交差する第2辺及び第3辺と、前記第1辺に対向する第4辺とを有し、
    前記第1辺と前記第1の領域との間に、前記第1辺に沿って前記第1面上に配置された端子を備え、
    前記第2の無機封止層の外縁は、前記第1辺と前記端子が配置された第2の領域との間、前記第2辺と前記第1の領域との間、前記第3辺と前記第1の領域との間、及び前記第4辺と前記第1の領域との間に配置され、
    前記第2の無機封止層は、前記端子を露出させる開口部を有していることを特徴とする電気光学装置。
  6. 前記第2の無機封止層の外縁は、前記端面から0.1mm以上離れていることを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置。
  7. 前記第2の無機封止層の外縁は、前記第1の領域と前記端子が配置された第2の領域との間、前記第2辺と前記第1の領域との間、前記第3辺と前記第1の領域との間、及び前記第4辺と前記第1の領域との間に配置されていることを特徴とする請求項2または4に記載の電気光学装置。
  8. 前記第1の無機封止層の上方に、前記第1の領域を覆うように配置された保護基板と、
    前記第1の無機封止層と前記保護基板との間に配置された接着層と、
    を備え、
    前記第1の無機封止層は、前記接着層で覆われていることを特徴とする請求項1乃至
    のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  9. 前記第1の無機封止層の上に、赤の着色層と緑の着色層と青の着色層とを有するカラーフィルターを備え、
    前記第1の無機封止層は、前記赤の着色層、前記緑の着色層、及び前記青の着色層のうち少なくとも一つで覆われていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  10. 前記カラーフィルターの上方に、前記第1の領域を覆うように配置された保護基板と、
    前記カラーフィルターと前記保護基板との間に配置された接着層と、
    を備えていることを特徴とする請求項に記載の電気光学装置。
  11. 前記平坦化層は、ポリシラザンまたはゾルゲル法で形成された金属酸化物、及びエポキシ樹脂のいずれかで構成されていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  12. 前記平坦化層のヤング率は、100GPa以下であり、
    前記第1の無機封止層のヤング率は、140GPaから200Gpaの範囲にあることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の電気光学装置を有していることを特徴とする電子機器。
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