JP2015222664A - 有機elパネルの製造方法、有機elパネル、電子機器 - Google Patents

有機elパネルの製造方法、有機elパネル、電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2015222664A
JP2015222664A JP2014106808A JP2014106808A JP2015222664A JP 2015222664 A JP2015222664 A JP 2015222664A JP 2014106808 A JP2014106808 A JP 2014106808A JP 2014106808 A JP2014106808 A JP 2014106808A JP 2015222664 A JP2015222664 A JP 2015222664A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic
substrate
panel
manufacturing
groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014106808A
Other languages
English (en)
Inventor
信一 岩田
Shinichi Iwata
信一 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2014106808A priority Critical patent/JP2015222664A/ja
Publication of JP2015222664A publication Critical patent/JP2015222664A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

【課題】有機ELパネルの小型化を実現すること。【解決手段】第1基板10がレイアウトされたマザー基板2において、第1基板10に有機EL素子30を形成する第1の工程と、有機EL素子30を覆うように封止膜34を形成する第2の工程と、第2の工程の後にマザー基板2から第1基板10を取り出すための分断予定線4の少なくとも一部に溝5を形成する第3の工程と、第3の工程の後に、封止膜34を覆うように接着剤41を介して複数の第1基板10毎に第2基板40を貼り合せる第4の工程と、第4の工程の後に、マザー基板2を分断予定線4で分断する第5の工程と、を有することを特徴とする。【選択図】図6

Description

本発明は、有機ELパネルの製造方法、有機ELパネル、有機ELパネルを備えた電子機器に関する。
有機EL(エレクトロルミネッセンス)パネルにおいては、一方の基板上に形成された有機EL素子等を保護するために、該有機EL素子上に接着剤(充填材)層を介して他方の基板を貼り合せることが一般的である。そして、有機ELパネルの小型化のために、有機EL素子が配置された表示領域のサイズ(大きさ)を、有機ELパネルの外形サイズに近づけることが求められている。
その方策の一例として、例えば、特許文献1には、一方の基板の表示領域の周辺に溝を形成して、シール材が溝に入り込むように一方の基板と他方の基板とを不活性ガス雰囲気中で貼り合せることで、表示領域を囲んで設けられるシールパターンの幅を狭める手法が開示されている。
特開2002−329576号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の製造方法では、有機EL素子を形成する前に上記の溝を形成する場合、有機EL素子形成時に一方の基板が破損する虞がある。また、有機EL素子を形成した後に上記の溝を形成する場合、有機EL素子の劣化を低減するために、真空中あるいは不活性ガス雰囲気中で上記の溝を形成する必要がある。したがって、製造コストの増加あるいは不良発生率が上昇しかねないという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る有機ELパネルの製造方法は、第1基板がレイアウトされたマザー基板において、前記第1基板に有機EL素子を形成する第1の工程と、前記有機EL素子を覆うように封止膜を形成する第2の工程と、前記第2の工程の後に、前記マザー基板から前記第1基板を取り出すための分断予定線の少なくとも一部に溝を形成する第3の工程と、前記第3の工程の後に、前記封止膜を覆うように接着剤を介して前記複数の第1基板毎に第2基板を貼り合せる第4の工程と、前記第4の工程の後に、前記マザー基板を前記分断予定線で分断する第5の工程と、を有することを特徴とする。
本適用例の製造方法であれば、第1基板と第2基板とを貼り合せる際の圧力により押し出された接着剤を、溝内に収納できる。したがって、マザー基板において第1基板上に接着剤が流出する(はみ出す)ことを抑制できる。ゆえに、接着剤のはみ出しが抑制されるので、接着剤のはみ出しを考慮して第1基板の大きさを規定する場合に比べて、第1基板の大きさを小さくすることができる。これにより、第1基板の外形と有機EL素子が形成された表示領域との間の領域を狭くすること、すなわち狭額縁化が達成でき、有機ELパネルの小型化を実現できる。
そして本適用例の製造方法であれば、溝を形成する第3の工程を行う前に有機EL素子を封止膜で覆うため、溝を形成する工程で有機EL素子が損傷することを抑制することができる。加えて、第3の工程を真空中、若しくは不活性雰囲気中で行う必要がない。したがって、新たな設備等を導入する必要がない。
また、溝を形成する第3の工程を行う前に、有機EL素子を形成する第1の工程を行うため、有機EL素子を形成する際に、マザー基板に溝が形成されていないので、マザー基板の強度が低下せず、マザー基板が破損等することを低減できる。したがって、狭額縁化を達成でき、小型な有機ELパネルを歩留りよく製造することができる。
[適用例2]上記適用例に係る有機ELパネルの製造方法において、前記第1基板の一辺に沿って第1の方向に配列した複数の端子を有し、前記第3の工程は、前記第1の方向と直交する第2の方向に隣り合う前記第1基板のうち一方の前記第1基板の前記複数の端子と、他方の前記第1基板の前記有機EL素子が形成された表示領域の端部との間の前記分断予定線に前記溝を形成することを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
本適用例の製造方法であれば、第1基板と第2基板とを接着する際に圧力により押し出された接着剤が、隣り合う有機ELパネルの端子上に被さることを抑制できる。したがって、表示品質に悪影響を与えることなく、有機ELパネルの小型化を実現できる。
[適用例3]上記適用例に係る有機ELパネルの製造方法において、前記第3の工程は、前記分断予定線を中心線とする所定の幅の領域に前記溝を形成することを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
本適用例の製造方法であれば、個々の有機ELパネルにおける全周囲において、接着剤が隣り合う第1基板上に流出することを抑制できる。したがって、表示品質及び貼り合せ後の分断工程に悪影響を与えることなく、有機ELパネルの小型化を実現できる。
[適用例4]上記適用例に係る有機ELパネルの製造方法において、前記溝の深さは、貼り合された後の前記第1基板と前記第2基板との間の前記接着剤の厚さよりも大きいことを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
本適用例の製造方法であれば、第1基板と第2基板とを貼り合せる際に押し出された接着剤を、確実に収納できる。したがって、より確実に有機ELパネルの小型化を実現できる。
[適用例5]上記適用例に係る有機ELパネルの製造方法において、前記溝の深さは、前記第1基板の厚さから少なくとも50μmを差し引いた値であることを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
本適用例の製造方法であれば、第5の工程において第1基板を押し圧のみで分断できる。すなわち溝内に再度溝を形成することなく第1基板を分断できる。したがって、製造コストの上昇を抑制しつつ有機ELパネルの小型化を実現できる。
[適用例6]上記適用例に係る有機ELパネルの製造方法において、前記所定の幅は50μm〜200μmであることを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
本適用例の製造方法であれば、一般的なダイシング装置等を用いて溝を形成できる。したがって、製造コストの上昇を抑制しつつ有機ELパネルの小型化を実現できる。
[適用例7]上記適用例に係る有機ELパネルの製造方法において、前記第3の工程は、前記マザー基板の法線に沿った平面視で前記第2基板と重ならない位置に前記溝を形成することを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
本適用例の製造方法であれば、例えば、ダイシング法により溝に沿ってマザー基板をダイシングするときに、ダイシングブレードが第2基板に触れることがなく、マザー基板をダイシングできる。
[適用例8]上記適用例に係る有機ELパネルの製造方法において、前記第2の工程と前記第3の工程との間に、前記封止膜の上層にカラーフィルターを形成する第6の工程をさらに有することを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
本適用例の製造方法であれば、溝の形成時に生じた例えばマザー基板の破片によって封止膜が損傷することを、カラーフィルターによって保護することができる。つまり封止膜とカラーフィルターとによって有機EL素子を保護することができる。
[適用例9]本適用例に係る有機ELパネルは、上記の適用例の有機ELパネルの製造方法で製造されたことを特徴とする。
本適用例の有機ELパネルであれば、狭額縁化及び小型化を実現できる。
[適用例10]本適用例に係る電子機器は、上記の適用例の有機ELパネルを備えたことを特徴とする。
本適用例の電子機器であれば、狭額縁化された有機ELパネルを備えているため、電子機器の小型化が実現できる。
有機ELパネルの概略平面図。 有機EL素子と駆動回路の回路図。 有機ELパネルの断面図。 (a)はマザー基板の全体図、(b)はマザー基板の一部の拡大図。 第1実施形態の有機ELパネルの製造工程を示すフローチャート。 第1実施形態の有機ELパネルの製造工程を示す工程断面図。 第1実施形態の有機ELパネルの製造工程を示す工程断面図。 第2実施形態の有機ELパネルの製造工程を示すフローチャート。 第2実施形態の有機ELパネルの製造工程を示す断面図。 電子機器の一例としてのヘッドマウントディスプレイの概略図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
なお、以下の形態において、例えば「基板上に」と記載された場合、基板の上に接するように配置される場合、または基板の上に他の構成物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接するように配置され、一部が他の構成物を介して配置される場合を表すものとする。
(第1実施形態)
<有機ELパネル>
まず、有機EL素子及び有機ELパネル、そして有機ELパネルを複数個取りできるマザー基板について、図1〜図4を参照して説明する。(なお、図1〜図4に記載の有機ELパネル等は、後述する第2実施形態にも共通している。)
図1は、本実施形態、(及び後述する第2実施形態)の有機ELパネルの製造方法の対象となる有機ELパネルの概略平面図である。図示するように有機ELパネル1は、平面視で矩形である。具体的には、平面視矩形である第1基板としての素子基板10と、同じく平面視矩形である第2基板としての保護基板40と、が貼り合されて構成されている。そして、表示領域(発光エリア)7と、複数の外部接続用端子(以下、「端子」と称する。)113と、を有している。複数の端子113が配列されている方向が第1の方向としてのX方向である。X方向と平面視で直交する方向が第2の方向としてのY方向である。そして、X方向及びY方向の双方と直交する方向がZ方向である。
素子基板10の外形寸法は例えば、12.75mm(X方向)×12.06mm(Y方向)である。保護基板40の外形寸法は12.55mm(X方向)×9.06mm(Y方向)である。保護基板40は、素子基板10に対して、X方向の両側とY方向の一方の側(図1における上側)では略0.1mm内側になり、Y方向のもう一方の側(図1における下側)では略2mm内側に位置するように貼り合されている。そして、かかる素子基板10が保護基板40から略2mm張り出した領域には、複数の端子113配列されている。
保護基板40の外形線から略0.4mm内側の領域が封止領域(封止エリア)8である。封止領域8の外形線から略0.5mm内側の領域が表示領域7である。表示領域7には、有機EL素子30が規則的に形成されている。表示領域7と複数の端子113との間には、データ線駆動回路(図示は省略)が形成されている。表示領域7のX方向の両側には、走査線駆動回路(図示は省略)が形成されている。
有機EL素子30は、緑色光を発光する緑色有機EL素子30Gと青色光を発光する青色有機EL素子30Bと赤色光を発光する赤色有機EL素子30Rとの3種類が規則的に形成されている。有機EL素子30は、かかる3種類の有機EL素子(30G,30B,30R)の総称である。そしてかかる3原色光を発光する3種類の有機EL素子30で、画素3が構成されている。
個々の有機EL素子30は後述する画素電極31と対向電極33との間の電流を制御することで任意の強度の発光が可能である。したがって、画素3は、任意の色と強度の光を発光できる。表示領域7には画素3が規則的に配置されている。したがって、有機ELパネル1はカラー画像を表示できる。
図2は、有機EL素子とその駆動回路を示す回路図である。個々の有機EL素子とその駆動回路を合わせてサブ画素(符号無し)と称することができる。
図示するように、サブ画素に対応する信号線として、走査線103、データ線104、点灯制御線105、及び電源線106が形成されている。走査線103と点灯制御線105はX方向に延在し、上述した走査線駆動回路に電気的に接続されている。データ線104と電源線106とはY方向に延在している。データ線104は、上述したデータ線駆動回路に電気的に接続されている。そして電源線106は、端子113に電気的に接続されている。
走査線103とデータ線104との交点付近には、サブ画素の駆動回路を構成するトランジスター121と、トランジスター122と、トランジスター123と、容量24と、有機EL素子30と、が形成されている。
有機EL素子30は、画素電極31と、対向電極33と、かかる一対の電極間に挟まれた発光層を含む発光機能層32とを有している。
対向電極33は、複数の有機EL素子30に跨って形成された共通電極である。対向電極33には、例えば電源線106に与えられる電源電圧Vddに対して低電位(例えば、基準電位Vssなど)が供給されている。
トランジスター121のゲート電極は走査線103に電気的に接続され、一方の電流端(ソース電極)はデータ線104に電気的に接続され、他方の電流端(ドレイン電極)はトランジスター122のゲート電極と、容量24の一方の電極とに電気的に接続されている。
トランジスター122の一方の電流端(ソース電極)は、電源線106に電気的に接続されると共に容量24の他方の電極に電気的に接続されている。トランジスター122の他方の電流端(ドレイン電極)は、トランジスター123の一方の電流端(ドレイン電極)に電気的に接続されている。トランジスター123のゲート電極は点灯制御線105に電気的に接続され、他方の電流端(ソース電極)は有機EL素子30の画素電極31に電気的に接続されている。
走査線駆動回路から走査線103に供給される走査信号Yiの電圧水準がHiレベルになると、トランジスター121がオン状態となり、データ線104と容量24とが電気的に接続される。そして、データ線駆動回路からデータ線104にデータ信号が供給されると、データ信号の電圧水準Vdataと電源線106に与えられた電源電圧Vddとの電位差が容量24に蓄積される。
走査線駆動回路から走査線103に供給される走査信号Yiの電圧水準がLowレベルになると、トランジスター121がオフ状態となり、トランジスター122のゲート・ソース電極間電圧は、電圧水準Vdataが与えられたときの電圧に保持される。同時に、点灯制御線105に供給される点灯制御信号Vgiの電圧水準がHiレベルとなり、トランジスター123がオン状態となる。そうすると、トランジスター122のゲート・ソース電極電圧、つまり容量24に保持された電圧に応じた電流が、電源線106からトランジスター122及びトランジスター123を経由して、有機EL素子30に供給される。
有機EL素子30は、有機EL素子30を流れる上記の電流の大きさに応じて発光する。有機EL素子30を流れる電流は、容量24に保持された電圧(データ線104の電圧水準Vdataと電源電圧Vddとの電位差)、及びトランジスター123がオン状態になる期間の長さによって変化する。つまり、データ信号における電圧水準Vdataの値により、サブ画素において画像情報に応じた輝度の階調性を与えることができる。
図3は、図1のA−A’線部分の断面図であり、端子113、表示領域7及び封止領域8の端部等を示す概略断面図である。
図3では、上述の画素を構成する要素のうち、トランジスター121,122と容量24の図示を省略している。また、トランジスター123と画素電極31との間に形成されている、複数の配線層、複数の層間絶縁膜、及び該配線層間の導通を図るために該層間絶縁膜を局所的に除去して形成された複数のコンタクトホールの図示を省略している。
なお、トランジスター121,122は、トランジスター123と同一の層に、注入される不純物の種類以外は共通する方法で一括して形成されている。容量24は上述の複数の配線層のうちの2層と該配線層間の層間絶縁膜とで構成されている。
図示するように、有機ELパネル1は、素子基板10、該素子基板10に形成されたトランジスター123と有機EL素子30、該有機EL素子30等を覆う封止膜34を有している。
素子基板10は上述したように例えば単結晶シリコンからなり、その一部は、トランジスター123等の構成要素となっている。すなわち、素子基板10にイオンを注入することによって形成されたウェル部10aがチャネル領域となり、ウェル部10aと異なる種類のイオンをウェル部10aに注入することにより形成されたイオン注入部10bが、ソース電極・ドレイン電極領域となっている。隣り合うウェル部10a間を分離するSTI(Shallow Trench Isolation)10cは、素子基板10の一部をエッチングしてトレンチ(溝)を形成した後に、該トレンチ内にシリコン酸化膜などをデポ等して形成されている。
トランジスター123等が形成された素子基板10の上層にはゲート絶縁膜10dが形成されている。ゲート絶縁膜10dの上層には、例えばポリシリコンなどの導電膜からなるゲート電極11が形成されている。ゲート電極11の上層には、シリコン酸化物等からなる第1層間絶縁膜23が形成されている。第1層間絶縁膜23には、画素電極31とトランジスター123のソース電極(イオン注入部10bの一方)とを導通するコンタクトホール22が形成されている。
また、端子113の近傍には、トランジスター123の形成層と同一の層にトランジスター124が形成されている。トランジスター124は、上述のデータ線駆動回路等を形成するトランジスターであり、トランジスター124の形成方法等はトランジスター123と同一である。そして、トランジスター124には、コンタクトホール22を介して端子113が接続されている。端子113は上述の複数の配線層のいずれか、あるいは組み合わせで構成されている。したがって、材質は画素電極31とは異なり得る。同様に端子113とトランジスター124との間の層も、第1層間絶縁膜23に他の層間絶縁膜が含まれ得る。トランジスター123等を覆う第1層間絶縁膜23の上層には反射層27が形成され、反射層27上に画素電極31と発光機能層32と対向電極33とで構成される有機EL素子30が形成されている。
画素電極31は、例えば透明導電材料であるITO(Indium Tin Oxide)で形成されている。反射層27はAl(アルミニウム)で形成されている。有機ELパネル1はトップエミッション型であり、発光機能層32で生じた光のうち、素子基板10側に向かう光は反射層27で反射されて保護基板40側に向かう。なお、画素電極31を反射性の材料で形成して反射層27を省略する構成も可能である。
画素電極31の上層には第2層間絶縁膜25が形成されている。第2層間絶縁膜25はシリコン酸化等からなり、平面視で、画素電極31の外縁部を除く領域を露出させるように略方形の開口を有している。なお、端子113の上層にも同様の層間絶縁膜を形成し、略方形の開口を形成してもよい。
画素電極31及び第2層間絶縁膜25の上層には、発光機能層32が形成されている。本実施形態の有機ELパネル1では、すべての有機EL素子30において共通の発光機能層が形成されている。そして、発光機能層32は、素子基板10上において、画素電極31が形成されている領域と略同一の範囲に形成されている。かかる画素電極31及び発光機能層32が形成されている領域が表示領域(発光領域)7(図1参照)である。
発光機能層32は、画素電極31の側から順に積層された正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層などを有している。有機発光層は、3原色光、すなわち赤色光、緑色光、及び青色光を含む波長範囲の光、すなわち白色光を発光する。
発光機能層32の上層には対向電極33が形成されている。上述したように、画素電極31と発光機能層32と対向電極33とで有機EL素子30が構成される。画素電極31は発光機能層32に正孔を供給するためのアノードであり、対向電極33は発光機能層32に電子を供給するためのカソードである。対向電極33は、例えばMg(マグネシウム)とAg(銀)との合金等からなる。そして層厚がごく薄いため、導電性と透明性(光透過性)の双方を有しいている。対向電極33の形成により有機EL素子30が形成される。トランジスター123から有機EL素子30までを含む層が、有機EL層35である。
有機EL層35の上層(対向電極33の上層)には、封止膜34が配置されている。封止膜34は、端子113の領域には形成されない。有機EL素子30が形成される領域が表示領域(発光エリア)7であり、封止膜34が形成される領域が図1に示す封止領域(封止エリア)8である。封止膜34は、マスク等を用いて封止領域8のみに、すなわち局所的に形成してもよい。また、封止膜34は素子基板10上の全域に形成した後、端子113を露出させる開口を形成してもよい。
封止膜34は、水分や酸素などによる発光機能層32や対向電極33の劣化を抑制するパッシベーション膜であり、発光機能層32や対向電極33への水分や酸素の侵入を抑制している。なお、封止膜34のガスバリア性としては、有機EL素子30を大気中の酸素及び水等から保護することが可能な程度であれば特に限定されないが、酸素透過率が0.01cc/m2/day以下であることが好ましく、水蒸気透過率が7×10-3g/m2/day以下、中でも5×10-4g/m2/day以下、特に5×10-6g/m2/day以下であることが好ましい。封止膜34の光の透過率は、対向電極33からの射出光に対し80%以上であることが好ましい。
封止膜34は、対向電極33の側から順に積層された第1封止膜34aと、平坦化層34bと、第2封止膜34cとで構成され、有機EL素子30を覆い、素子基板10の略全面に設けられている。
第1封止膜34a及び第2封止膜34cは、例えば公知技術のプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法などを用いて形成されたシリコン酸窒化物で構成され、水分や酸素に対して高いバリアー性を有している。
平坦化層34bは、熱安定性に優れた例えばエポキシ系樹脂や塗布型の無機材料(シリコン酸化物など)などで構成されている。平坦化層34bは、第1封止膜34aの欠陥(ピンホール、クラック等)や異物などを被覆し、平坦な面を形成する。封止膜34が形成されている領域が封止領域(封止エリア)8である。図1及び図3に示すように、封止膜34は表示領域7よりも広い範囲に形成されている。すなわち平面視で、封止領域8の外周線は表示領域7を囲むように形成されている。
封止膜34の上層にはカラーフィルター36が形成されている。カラーフィルター36は、3原色光のいずれかの波長範囲の光を透過し、他の波長範囲の光を吸収することで、白色光をいずれかの3原色光に変換して射出する機能を有している。したがって、緑色有機EL素子30Gの上層には緑色光を透過させるカラーフィルター36が形成され、青色有機EL素子30Bの上層には青色光を透過させるカラーフィルター36が形成され、赤色有機EL素子30Rの上層には赤色光を透過させるカラーフィルター36が形成されている。
カラーフィルター36の上層には接着剤層42により保護基板40が貼り合されている。保護基板40は、封止膜34で覆われた有機EL素子30等、及びカラーフィルター36を保護するための基板であり、所定の強度及び硬度等を有する透明材料、例えばガラス等からなる。
接着剤層42は、例えば、熱硬化性あるいは紫外線硬化性を有するエポキシ樹脂やアクリル樹脂等の接着剤からなる。保護基板40は、素子基板10上(カラーフィルター36上)にディスペンサー等で供給された接着剤(接着剤層42)上に配置して押し圧を加えることで接着されている。
ここで、有機ELパネル1は、後述するマザー基板2(図4参照)に複数個が形成された後、個々の有機ELパネル1に分断される。かかる接着工程は、マザー基板2の分断前に行われる。そしてかかる接着時に、接着剤(接着剤層42)は、押し圧により素子基板10上に裾を引くように広がる。本実施形態の有機ELパネルの製造方法は、かかる接着工程の前に素子基板10を囲むように溝5を形成することで、端子113上に接着剤が被さる現象を抑制するものである。
図4は、有機ELパネルを複数個取りできるマザー基板を示す図である。図4(a)はマザー基板の全体図であり、図4(b)は図4(a)のAで示す部分の拡大図である。
本実施形態におけるマザー基板2は、ウェハー状の半導体基板であり、例えば単結晶シリコンからなる。直径は例えば200mm、厚さは例えば725μmであり、一か所にいわゆるオリフラが形成されている。オリフラの方向がX方向である。そしてX方向と直交する方向がY方向であり、X方向及びY方向の双方と直交する方向がZ方向である。
上述したように、マザー基板2は、最終的に複数個の第1基板としての素子基板10に分断される。個々の素子基板10は分断予定線4で区画されている。マザー基板2には、個々の素子基板10に、図4(b)に示すように保護基板40が貼り合された後、分断予定線4を中心とする所定の幅Lを有する溝5が形成される。そして最終的には、該溝5により分断される。言い換えると、有機ELパネル1は、マザー基板2上に複数個が一括して形成された後、溝5により分断されて個々の有機ELパネル1となる。なお、本実施形態では、溝5の幅は後述するように略100μmである。
<有機ELパネルの製造方法>
図5〜図7は、第1実施形態の有機ELパネルの製造方法を示す図である。
図5は、第1実施形態の有機ELパネルの製造工程をステップ毎に示すフローチャートである。図6、図7は、有機ELパネルの製造工程を模式的に示す工程断面図である。なお、図6、図7は、Y方向において有機ELパネルを横断する断面図である。
図5に示すように、本実施形態の有機ELパネルの製造方法は、有機EL層35を形成するステップS1と、封止膜34を形成するステップS2と、カラーフィルター36を形成するステップS3と、溝5を形成するステップS4と、接着剤を供給するステップS5と、保護基板40を貼り合せるステップS6と、(マザー基板2を)ダイシングするステップS7と、を含んでいる。
ステップS1が第1の工程である。ステップS2が第2の工程である。ステップS3が第6の工程である。ステップS4が第3の工程である。ステップS5とステップS6が第4の工程である。ステップS7が第5の工程である。
図6(a)は、ステップS1を示している。
図6(a)に示すように、ステップS1では、マザー基板2における個々の素子基板10の表示領域7に、有機EL素子30等を含む有機EL層35を形成する。並行して有機EL層35に電気的に接続されている端子113を形成する。有機EL層35等を構成する個々の要素の材料及び形成方法は上述の通りである。
マザー基板2は、将来的にダイシングされて、個々の素子基板10(有機ELパネル1)に分断される。ダイシングは、所定の幅を有するダイシングブレード50(図6(d)参照)を用いて、マザー基板2における素子基板10を囲む環状の領域を切削し除去することで行われる。かかるダイシングされる領域の中心線が分断予定線4である。
図6(b)は、ステップS2を示している。
図6(b)に示すように、ステップS2では、封止領域8に、有機EL層35を覆うように封止膜34を形成する。上述したように、そして図3に示すように、封止膜34は、対向電極33の側から順に積層された第1封止膜34aと、平坦化層34bと、第2封止膜34cとで構成されている。各膜層の材質及び形成方法も上述の通りである。
図6(c)は、ステップS3を示している。
図6(c)に示すように、ステップS3では、封止膜34上の表示領域7にカラーフィルター36を形成する。カラーフィルター36は着色材料を含有する感光性樹脂膜を素子基板10上に成膜後、露光現像工程を行いパターニングすることで形成される。画素3(図1参照)は3原色光のいずれかを射出するため、上記の成膜工程と露光現像工程は3回行っている。なお、Y方向に延在する各カラーフィルター36間に、黒色材料を含有する感光性樹脂を用いて遮光膜(遮光ライン)を形成してもよい。
図6(d)は、ステップS4を示している。
図6(d)に示すように、ステップS4では、溝5を形成する。溝5の形成は、溝5の幅に相当する厚みを有するダイシングブレード50を用いて、マザー基板2を所定の深さまで切削することで行う。
溝5は、後述する保護基板40を貼り合せる工程で、はみ出す接着剤41を収納するために形成する。したがって、接着剤41の供給量、貼り合せ後の接着剤層42の層厚等を考慮して、幅と深さが設定される。また、上記貼り合せ工程等を実施する際のマザー基板2の強度等も考慮する。かかる強度を考えた場合、溝5が形成された部分に残されるマザー基板2の厚さは最低でも50μmが必要である。したがって、溝5の深さは、マザー基板2の厚さから少なくとも50μmを差し引いた値である。本実施形態において、マザー基板の厚さは725μであり、溝5の深さは略400μmである。
溝5の幅は一般的に用いられるダイシングブレード50の幅を考慮すると50μm〜200μmが好ましい。本実施形態では略100μmである。
また、溝5の幅及び深さは、接着剤層42の層厚等から経験的に設定することもできる。後述するステップS6ではみ出す接着剤41を収納するために必要な溝5の断面積は、接着剤層42の層厚に1mm(1000μm)を乗じた値であることが好ましい。ただし、保護基板40と素子基板10の平面視での寸法差がある場合は、それを考慮する必要がある。すなわち、上記の1mm(1000μm)から上記の寸法差(100μm)を減じた値を接着剤層42の層厚(本実施形態では略20μm)に乗じた値とする事ができる。したがって、本実施形態の有機ELパネル1の場合、必要な溝5の最低限必要とされる断面積は、
20μm×(1000−100)μm=18000μm2
となる。したがって、例えば溝5の幅が100μmの場合、溝5の深さは少なくとも180μm必要となる。本実施形態では溝5の幅が100μm、溝5の深さを400μmとしているので、はみ出した接着剤41を充分に収納することができる。
図6(e)は、ステップS5を示している。
図6(e)に示すように、ステップS5では、封止膜34及びカラーフィルター36を覆うように接着剤41を供給する。上述したように接着剤41は、熱硬化性あるいは紫外線硬化性を有するエポキシ樹脂やアクリル樹脂等からなり、ディスペンサー等により供給される。
図7(f)は、ステップS6を示している。
図7(f)に示すように、ステップS6では、素子基板10に接着剤41を介して保護基板40を貼り合せる。貼り合せは、供給された接着剤41上に保護基板40を配置し所定の圧力を印加して素子基板10との間隔を一定に保ちながら全面に紫外線を照射するか、あるいはマザー基板2を加熱することで接着剤41を硬化させて行う。かかる硬化により接着剤層42が形成される。上述したように、接着剤層42の層厚は略20μmである。
このステップS5とステップS6、すなわち第4の工程において、接着剤41が平面視で保護基板40からはみ出す。すなわちはみ出してあふれ出た状態で硬化される。ここで、かかるあふれ出た接着剤41は、図示するように溝5に収納されて硬化する。したがって、溝5が、上述したような好適な幅及び深さを有していれば、あふれ出た接着剤41が隣り合う素子基板10に達することはない。そのため、例えば1つの素子基板10からあふれ出た接着剤41が、Y方向において、隣り合う素子基板10の端子113上に被さることが低減される。
図7(g)は、ステップS7を示している。
図7(g)に示すように、ステップS7では、マザー基板2を再度ダイシングして、マザー基板2を素子基板10毎に分断して有機ELパネル1を形成する。ステップS7で用いるダイシングブレード50は、ステップS4で用いたものと同一でもよく、また、幅が若干小さいものを用いてもよい。
本実施形態の有機ELパネルの製造方法によれば、以下の効果を得る事ができる。
ステップS6(及びステップS5)、すなわち保護基板40の貼り合せ時に、接着剤41は平面視で保護基板40の外側にあふれ出す。本実施形態の有機ELパネルの製造方法によれば、かかる接着剤41を溝5に収納することで、隣り合う他の素子基板10上にはみ出すことを低減できる。特にY方向において隣り合う素子基板10の端子113上に被さることを低減できる。
ここで、端子113に接着剤が付着すると、該端子113に外部配線を接続する際の導通が損なわれる。すなわち、不良率の増加、及び信頼性の低下をもたらす。かかる現象を回避すべく接着剤41の供給量を減らすと、保護基板40が接着剤層42から庇状に張り出して、信頼性を低下させ得る。本実施形態の有機ELパネルの製造方法によれば、保護基板40の貼り合せに充分な量の接着剤41を供給し、且つ、かかる接着剤41が隣り合う素子基板10上にはみ出すことを低減できる。
また、本実施形態の製造方法によれば、X方向に隣り合う素子基板10間においてもはみ出した接着剤41を溝5に収納できるため、接着剤41が分断予定線4上に盛り上がることを低減できる。
そして本実施形態の有機ELパネルの製造方法は、素子基板10(マザー基板2)上に有機EL素子30を形成し、有機EL素子30を覆う封止膜34を形成した後に溝5を形成することに特徴がある。
有機EL素子30を封止膜34で覆うことにより、溝5の形成工程を大気中で行う事ができる。すなわち、従来のダイシング工程に要する設備等の転用が可能である。また、溝5の形成位置は、マザー基板2を最終的に分断する分断予定線4と重なっているため、ダイシングブレード50の位置を深さ方向のみ調整することで溝5を形成できる。したがって、製造コストの増加を最小限にとどめることができる。また、本実施形態の有機ELパネルの製造方法は、有機EL素子30が封止膜34で覆われている状態で溝5を形成するため、溝5の形成時に生じるマザー基板2の砕片等の異物が有機EL素子30に付着したり、異物によって有機EL素子30が損傷したりすることを回避できる。
したがって、本実施形態の有機ELパネルの製造方法によれば、製造コストを殆ど増加させることなく狭額縁化を実現し、かつ、小型な有機ELパネル1を歩留りよく製造することできる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る有機ELパネルの製造方法について、図8、図9を参照して説明する。図8は本実施形態の製造工程をステップ毎に示すフローチャートである。図示するように、ステップS1〜ステップS6までは、第1実施形態と共通している。ステップS7のダイシング工程に代えて、ステップS8の基板押圧工程を実施している。図9は、かかる基板押圧工程を示す断面図である。図示するように、基板押圧工程では、図7(f)に示す第2基板貼り合せ工程が終わり接着剤層42が形成されたマザー基板に、分断予定線4に沿って、マザー基板2の裏面側から押し圧を加え、溝5に沿って分断している。
上述したように、マザー基板2は725μmの厚さに対して半分以上となる400μmの深さの溝5が形成されているので、2回目のダイシングをせずに、押し圧を加えることでも分断できる。
本実施形態の有機ELパネルの製造方法によれば、2回目のダイシング工程を必要としないため、製造コストの増加を抑制できる。特に第1実施形態のステップS7で幅の異なるダイシングブレード50を用いる場合に、より一層効果を奏する。なお、本実施形態において押し圧を加える方向は、マザー基板2の表側からとすることもできる。
(第3実施形態)
「電子機器」
図10は、電子機器の一例としてのヘッドマウントディスプレイの概略図である。図10に示すように、ヘッドマウントディスプレイ1000は、左右の目に対応して設けられた2つの表示部1001を有している。観察者Mはヘッドマウントディスプレイ1000を眼鏡のように頭部に装着することにより、表示部1001に表示された文字や画像などを見ることができる。例えば、左右の表示部1001に視差を考慮した画像を表示すれば、立体的な映像を見て楽しむこともできる。
表示部1001には、上記実施形態に係る有機ELパネル1が搭載されている。有機ELパネル1は、上述したように狭額縁化により小型化、軽量化が達成されている。また有機ELパネル1の外形に占める表示領域7の大きさが拡大されている。したがって、表示部1001に上記実施形態に係る有機ELパネル1を搭載することによって、軽量化され表示性能が向上したヘッドマウントディスプレイ1000を提供することができる。
なお、上記実施形態に係る有機ELパネル1が搭載される電子機器は、ヘッドマウントディスプレイ1000に限定されない。例えば、ヘッドアップディスプレイや、デジタルカメラの電子ビューファインダー、携帯型情報端末、ナビゲーターなどの表示部を有する電子機器に搭載してもよい。
本発明の実施の態様は上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能である。そしてそのような変更を伴う有機ELパネルの製造方法、該製造方法で製造された有機ELパネル、及びかかる有機ELパネルを備える電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。以下、具体的な例を挙げて変形例を説明する。
(変形例1)
上記各実施形態では、溝5を、X方向とY方向の双方に、すなわち格子状に形成していた。しかし、溝5の形成位置は上記に限定されるわけではなく、例えばX方向のみに形成する形態も可能である。
かかる構成であれば、端子113上に接着剤41が被さる現象を、上記各実施形態と同様に低減できる。したがって、信頼性を損ねずに有機ELパネル1の狭額縁化及び小型化が可能となる。そして、溝5の形成をX方向のみに限定することで、X方向とY方向とに溝5を形成する場合に比べて、製造コストの増加を抑制できる。
(変形例2)
上記各実施形態では、封止膜34の上にカラーフィルター36を形成していた。しかし、カラーフィルター36を用いない有機ELパネルにおいても、溝5を形成することで、狭額縁化及び小型化を実現することは可能である。
カラーフィルター36を用いない場合でも、対向電極33と反射層27との間に形成される共振構造を利用することで、白色光を発する発光機能層32を用いつつ有機EL素子30(R,G,B)の色毎に特定の波長範囲の光を射出させることが可能となる。
(変形例3)
上記各実施形態では、単結晶シリコンからなる半導体基板をマザー基板2として用いている。しかし、マザー基板2は単結晶シリコンではなく石英等の絶縁材料を用いることも可能である。かかる場合でも、TFT(薄膜トランジスター)技術を用いることで、有機EL素子30と駆動回路とからなるサブ画素を形成でき、マザー基板2に複数の有機ELパネル1を形成する事ができる。そして、石英等からなるマザー基板2を分断する際に溝5を形成して接着剤41を収納することで、狭額縁化及び小型化を達成できる。
上記実施形態では、マザー基板2に複数の第1基板としての素子基板10がレイアウトされるとしたが、マザー基板2のレイアウトされる素子基板10の数は、1つでも本願の狭額縁化を実現する効果を得ることができる。
1…有機ELパネル、2…マザー基板、3…画素、4…分断予定線、5…溝、7…表示領域(発光エリア)、8…封止領域(封止エリア)、10…第1基板としての素子基板、10a…ウェル部、10b…イオン注入部、10c…STI、10d…ゲート絶縁膜、11…ゲート電極、22…コンタクトホール、23…第1層間絶縁膜、24…容量、25…第2層間絶縁膜、27…反射層、30…有機EL素子、31…画素電極、32…発光機能層、33…対向電極、34…封止膜、35…有機EL層、36…カラーフィルター、40…第2基板としての保護基板、41…接着剤、42…接着剤層、50…ダイシングブレード、103…走査線、104…データ線、105…点灯制御線、106…電源線、113…端子、121,122,123,124…トランジスター、1000…ヘッドマウントディスプレイ、1001…表示部。

Claims (10)

  1. 第1基板がレイアウトされたマザー基板において、前記第1基板に有機EL素子を形成する第1の工程と、
    前記有機EL素子を覆うように封止膜を形成する第2の工程と、
    前記第2の工程の後に、前記マザー基板から前記第1基板を取り出すための分断予定線の少なくとも一部に溝を形成する第3の工程と、
    前記第3の工程の後に、前記封止膜を覆うように接着剤を介して前記複数の第1基板毎に第2基板を貼り合せる第4の工程と、
    前記第4の工程の後に、前記マザー基板を前記分断予定線で分断する第5の工程と、
    を有することを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  2. 請求項1に記載の有機ELパネルの製造方法であって、前記第1基板の一辺に沿って第1の方向に配列した複数の端子を有し、
    前記第3の工程は、前記第1の方向と直交する第2の方向に隣り合う前記第1基板のうち一方の前記第1基板の前記複数の端子と、他方の前記第1基板の前記有機EL素子が形成された表示領域の端部との間の前記分断予定線に前記溝を形成することを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の有機ELパネルの製造方法であって、
    前記第3の工程は、前記分断予定線を中心線とする所定の幅の領域に前記溝を形成することを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の有機ELパネルの製造方法であって、
    前記溝の深さは、貼り合された後の前記第1基板と前記第2基板との間の前記接着剤の厚さよりも大きいことを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の有機ELパネルの製造方法であって、
    前記溝の深さは、前記第1基板の厚さから少なくとも50μmを差し引いた値であることを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の有機ELパネルの製造方法であって、
    前記所定の幅は50μm〜200μmであることを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の有機ELパネルの製造方法であって、
    前記第3の工程は、前記マザー基板の法線に沿った平面視で前記第2基板と重ならない位置に前記溝を形成することを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の有機ELパネルの製造方法であって、
    前記第2の工程と前記第3の工程との間に、前記封止膜の上層にカラーフィルターを形成する第6の工程をさらに有することを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の有機ELパネルの製造方法で製造されたことを特徴とする有機ELパネル。
  10. 請求項9に記載の有機ELパネルを備えたことを特徴とする電子機器。
JP2014106808A 2014-05-23 2014-05-23 有機elパネルの製造方法、有機elパネル、電子機器 Pending JP2015222664A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014106808A JP2015222664A (ja) 2014-05-23 2014-05-23 有機elパネルの製造方法、有機elパネル、電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014106808A JP2015222664A (ja) 2014-05-23 2014-05-23 有機elパネルの製造方法、有機elパネル、電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015222664A true JP2015222664A (ja) 2015-12-10

Family

ID=54785577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014106808A Pending JP2015222664A (ja) 2014-05-23 2014-05-23 有機elパネルの製造方法、有機elパネル、電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015222664A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10693104B2 (en) 2017-12-26 2020-06-23 Sakai Display Products Corporation Organic electroluminescent device and method for producing same
WO2020194427A1 (ja) * 2019-03-25 2020-10-01 シャープ株式会社 表示装置及びその製造方法
CN112585665A (zh) * 2018-08-28 2021-03-30 夏普株式会社 显示装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10693104B2 (en) 2017-12-26 2020-06-23 Sakai Display Products Corporation Organic electroluminescent device and method for producing same
US11075361B2 (en) 2017-12-26 2021-07-27 Sakai Display Products Corporation Organic electroluminescent device and method for producing same
US11812634B2 (en) 2017-12-26 2023-11-07 Sakai Display Products Corporation Organic electroluminescent device and method for producing same
CN112585665A (zh) * 2018-08-28 2021-03-30 夏普株式会社 显示装置
WO2020194427A1 (ja) * 2019-03-25 2020-10-01 シャープ株式会社 表示装置及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9985241B2 (en) Electro-optical apparatus and electronic device
JP6182985B2 (ja) 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電子機器
JP6286941B2 (ja) 発光装置、発光装置の製造方法、電子機器
JP6331276B2 (ja) 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器
CN110010639B (zh) 发光装置以及电子设备
US11031441B2 (en) Electro-optical device, manufacturing method of electro-optical device, and electronic apparatus
JP6569549B2 (ja) 電気光学装置、電子機器、及び電気光学装置の製造方法
TW201532268A (zh) 有機發光裝置之製造方法、有機發光裝置及電子機器
JP6696143B2 (ja) 有機el装置、有機el装置の製造方法、電子機器
CN107086235B (zh) 电光学装置及电子设备
JP2015056335A (ja) 電気光学装置、電子機器及び電気光学装置の製造方法
JP2014041776A (ja) 有機el装置、有機el装置の製造方法、電子機器
WO2020175235A1 (ja) 表示装置及び電子機器
JP2019054006A (ja) 発光装置及び電子機器
JP6507545B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス装置、有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法、電子機器
JP6217161B2 (ja) 発光装置および電子機器
JP2015222664A (ja) 有機elパネルの製造方法、有機elパネル、電子機器
JP6361181B2 (ja) 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電子機器
JP2016143605A (ja) 発光装置の製造方法、発光装置、及び電子機器
JP2016143630A (ja) 有機el装置、及び電子機器
JP2015173003A (ja) 有機el装置、有機el装置の製造方法、電子機器
WO2020100862A1 (ja) 表示装置およびその製造方法、電子機器および照明装置
JP2015005386A (ja) 電気光学装置及び電子機器
JP6201442B2 (ja) 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電子機器
US11495774B2 (en) Electro-optical device and electronic apparatus

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20160617

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20160628