JP6189737B2 - 蒸気タービン低圧ロータ及びその製造方法 - Google Patents

蒸気タービン低圧ロータ及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、強度、靭性及び耐食性のバランスに優れる蒸気タービンロータ及びその製造方法に関する。
地球環境保護の観点から、CO2排出量の削減及び資源の有効利用が課題となっている。火力発電においては、発電効率の向上が強く求められている。火力発電における発電効率向上のための手段の一つとして、蒸気タービンの長翼化を挙げることができる。しかしながら、蒸気タービンを長翼化すると、遠心力が増大する。このため、長翼を支持する高強度の低圧最終段ディスク、及びそのような低圧最終段ディスクを備える蒸気タービン低圧ロータが必要とされている。
蒸気タービン低圧ロータには、通常、高靭性の3.5%Ni鋼が用いられる。3.5%Ni鋼からなる一体型蒸気タービンロータの場合、1000 MPa以上に高強度化すると、耐食性が低下することが知られている。高強度化によって引き起こされる耐食性低下として、例えば、応力腐食割れ(SCC)の発生が顕著になることが知られている。
強度及び靭性に加えて耐食性に優れる材料として、例えば、特許文献1は、重量%で、C:0.05%以下、Si:1.0%以下、Mn:1.0%以下、Cu:5.0%以下、Ni:1.5〜7.0%、Cr:12.0〜17.5%、Mo:0〜2.0%(無添加の場合を含む)、N:0.02%以下を含むマルテンサイト系ステンレス鋼に対して、1000℃以下での加工率が10%以上で、且つ700℃以上で仕上がる熱間加工を施し、熱間加工後、直ちに3℃/min以上の冷却速度で室温付近まで冷却することにより、その後の焼入処理を省略することを特徴とする、耐キャビテーション・エロージョン性及び耐摩耗性に優れた高強度、高靱性マルテンサイト系ステンレス鋼の製造方法を記載する。
特許文献2は、質量で、0.05%以下のC、0.05%以下のN、10.0%以上14.0%以下のCr、8.5%以上11.5%以下のNi、0.5%以上3.0%以下のMo、1.5%以上2.0%以下のTi、0.25%以上1.00%以下のAl、0.5%以下のSi、1.0%以下のMnを含み、残部がFeおよび不可避不純物からなることを特徴とする析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼、及びそれを用いた蒸気タービン長翼を記載する。当該文献は、前記の特徴を有する析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼が、組織の安定性、強度、靭性及び耐食性に優れ、サブゼロ処理を必要としない生産性に優れた材料であることを記載する。
一体型蒸気タービンロータとは異なり、特性の異なる複数の材料を組み合わせることで得られる蒸気タービンロータも知られている。例えば、特許文献3は、高温用ロータ材に肉盛溶接を施して中間材を設けるステップと、この中間材と高温用ロータ材に高温熱処理を施すステップと、上記中間材に低温用ロータ材を溶接して接合するステップと、これらの高温用ロータ材及び低温用ロータ材の全体に低温熱処理を施すステップとを含んでなるタービン用ロータの製造方法を記載する。当該文献は、前記方法によって製造されるタービン用ロータとして、高温部に高強度の12Cr鋼を、低温部に高靭性の3.5%Ni鋼を用いた異鋼種溶接ロータを開示する。
特開平07-118734号公報 特開2013-1949号公報 特開2001-123801号公報
前記の通り、蒸気タービンの長翼化に対応し得る、高強度且つ高耐食性の低圧側最終段ディスクを備える蒸気タービン低圧ロータが必要とされている。また、蒸気タービン低圧ロータ及びそのディスクを構成する材料には、通常、強度だけでなく、高い靭性も必要とされる。しかしながら、一般的に、強度及び靭性、強度及び耐食性は、それぞれトレードオフの関係にある。このため、単一の材料を用いて一体型の蒸気タービン低圧ロータを製造する場合、各段落において、強度、靭性及び耐食性のいずれも満足し得る水準を達成することは困難であった。また、特性の異なる複数の材料を組み合わせて蒸気タービン低圧ロータを製造する場合、複数の材料がそれぞれ有する特性を損なうことなく、各段落において、強度、靭性及び耐食性のいずれも満足し得る水準を達成することは困難であった。
それ故、本発明は、強度、靭性及び耐食性のバランスに優れる蒸気タービン低圧ロータを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の蒸気タービン低圧ロータは、総質量に対して、0.1質量%以下のCと、0.5質量%以下のSiと、0.1〜1質量%のMnと、7〜10質量%のNiと、12〜18質量%のCrと、2〜3質量%のMoと、0.5〜2.5質量%のTiと、0.5〜2.5質量%のAlと、残部のFe及び不可避不純物とからなる析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼からなる低圧側最終段ディスクと、3.5%Ni鋼からなり、該低圧側最終段ディスクに隣接して配置される高圧側ディスクとを備え、前記低圧側最終段ディスクと前記高圧側ディスクとを溶接して接合する工程、及び前記工程によって得られた接合部材を570〜650℃で熱処理する工程を含む方法によって製造される。
本発明の蒸気タービン低圧ロータはまた、総質量に対して、0.1質量%以下のCと、0.5質量%以下のSiと、0.1〜1質量%のMnと、7〜10質量%のNiと、12〜18質量%のCrと、2〜3質量%のMoと、0.5〜2.5質量%のTiと、0.5〜2.5質量%のAlと、残部のFe及び不可避不純物とからなる析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼からなる低圧側最終段ディスクと、3.5%Ni鋼からなり、該低圧側最終段ディスクに隣接して配置される高圧側ディスクとを備え、前記低圧側最終段ディスクと前記高圧側ディスクとが溶接部を介して接合されており、前記低圧側最終段ディスクの任意の断面における総面積に対するδフェライト相の面積の百分率が0〜10%の範囲である。
前記課題を解決するため、本発明の蒸気タービン低圧ロータの製造方法は、総質量に対して、0.1質量%以下のCと、0.5質量%以下のSiと、0.1〜1質量%のMnと、7〜10質量%のNiと、12〜18質量%のCrと、2〜3質量%のMoと、0.5〜2.5質量%のTiと、0.5〜2.5質量%のAlと、残部のFe及び不可避不純物とからなる析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼からなる低圧側最終段ディスクと、3.5%Ni鋼からなる高圧側ディスクとを溶接して接合する工程;及び
前記工程によって得られた接合部材を570〜650℃で熱処理する工程;
を含む。
本発明により、強度、靭性及び耐食性のバランスに優れる蒸気タービン低圧ロータを提供することが可能となる。
前記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
図1は、本発明の蒸気タービン低圧ロータの構成を示す模式図である。 図2は、本発明の蒸気タービン低圧ロータの一実施形態を示す模式図である。 図3は、本発明の蒸気タービン低圧ロータを用いる蒸気タービンの一実施形態を示す模式図である。 図4は、各試料の熱処理温度と引張強さとの関係を示す図である。 図5は、各試料の熱処理温度とシャルピー衝撃吸収エネルギーとの関係を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
本明細書では、適宜図面を参照して本発明の特徴を説明する。図面では、明確化のために各部の寸法及び形状を誇張しており、実際の寸法及び形状を正確に描写してはいない。それ故、本発明の技術的範囲は、これら図面に表された各部の寸法及び形状に限定されるものではない。
<1. 蒸気タービン低圧ロータ>
本発明は、蒸気タービン低圧ロータに関する。
本発明の蒸気タービン低圧ロータは、低圧側最終段ディスクと、該低圧側最終段ディスクに隣接して配置される高圧側ディスクとを備えることが必要である。
本発明の蒸気タービン低圧ロータにおいて、低圧側最終段ディスクは、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼からなることが必要である。本明細書において、「析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼」は、金属間化合物による析出強化合金を意味する。
本発明の蒸気タービン低圧ロータにおいて、低圧側最終段ディスクを構成する析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼は、総質量に対して、0.1質量%以下の炭素(C)を含有することが必要である。C含有量は、0.05質量%以下であることが好ましく、0.025質量%以下であることがより好ましい。炭素(C)は、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼の機械的特性及び/又は応力腐食割れ耐性(耐SCC性)に悪影響を及ぼすδフェライト相の生成を抑制する元素である。また、クロム(Cr)、チタン(Ti)及びモリブデン(Mo)等と一緒になって化合物(炭化物)を形成し、析出硬化に寄与する元素である。C含有量が0.1質量%以下の場合、炭化物の過剰析出に起因する靭性の低下を抑制することができる。また、粒界近傍のCr濃度の低下に起因する耐食性の悪化を抑制することができる。
前記析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼は、総質量に対して、0.5質量%以下のシリコン(Si)を含有することが必要である。Si含有量は、0.25質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以下であることがより好ましい。シリコン(Si)は、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼の製造における溶解工程時に脱酸剤として機能する元素である。Si含有量が少量であっても、所望の効果を発現することができる。Si含有量が0.5質量%以下の場合、δフェライト相の形成に起因する特性劣化を抑制することができる。或いは、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼の製造において、カーボン真空脱酸法又はエレクトロスラグ再溶解法等の手段によって溶解工程を実施する場合、Si含有量は、ゼロであってもよい(すなわち、Siを含有しなくともよい)。
前記析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼は、総質量に対して、0.1〜1質量%のマンガン(Mn)を含有することが必要である。Mn含有量は、0.3〜0.8質量%の範囲であることが好ましく、0.4〜0.7質量%の範囲であることがより好ましい。マンガン(Mn)は、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼の製造における溶解工程時に脱酸剤又は脱硫剤として機能する元素である。Mn含有量が少量であっても、所望の効果を発現することができる。Mn含有量が0.1質量%以上の場合、δフェライト相の形成に起因する特性劣化を抑制することができる。また、1質量%以下の場合、靭性の低下を抑制することができる。
前記析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼は、総質量に対して、7〜10質量%のニッケル(Ni)を含有することが必要である。Ni含有量は、7.5〜9.5質量%の範囲であることが好ましく、8.0〜9.0質量%の範囲であることがより好ましい。ニッケル(Ni)は、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼の機械的特性及び/又は応力腐食割れ耐性(耐SCC性)に悪影響を及ぼすδフェライト相の生成を抑制する元素である。また、チタン(Ti)及びアルミニウム(Al)等と一緒になって化合物(Ni-Ti-Al化合物)を形成し、該Ni-Ti-Al化合物の析出硬化によって、引張強度、焼き入れ性及び/又は靭性の向上に寄与する元素である。Ni含有量が7質量%以上の場合、前記の効果を十分に発現することができる。また、Ni含有量が10質量%以下の場合、オーステナイト相の形成に起因する機械的強度(例えば引張強度)の低下を抑制することができる。
前記析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼は、総質量に対して、12〜18質量%のクロム(Cr)を含有することが必要である。Cr含有量は、13〜18質量%の範囲であることが好ましく、13.5〜14.5質量%の範囲であることがより好ましく、13.75〜14.25質量%の範囲であることがさらに好ましい。クロム(Cr)は、ステンレス鋼の表面に不動態被膜を形成することによって、耐食性向上に寄与する元素である。Cr含有量が12質量%以上の場合、十分な耐食性を確保することができる。また、Cr含有量が18質量%以下の場合、δフェライト相の形成に起因する、機械的特性又は耐SCC性のような特性の劣化を抑制することができる。
前記析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼は、総質量に対して、2〜3質量%のモリブデン(Mo)を含有することが必要である。Mo含有量は、2.2〜2.8質量%の範囲であることが好ましく、2.3〜2.7質量%の範囲であることがより好ましい。モリブデン(Mo)は、耐SCC性を向上させる元素である。Mo含有量が2質量%以上の場合、十分な耐SCC性を確保することができる。また、Mo含有量が3質量%以下の場合、δフェライト相の形成に起因する、機械的特性又は耐SCC性のような特性の劣化を抑制することができる。
前記析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼に含有されるMoの少なくとも一部分は、タングステン(W)によって置換されていることが好ましい。この場合、Mo及びWの合計含有量は、前記で説明したMo含有量と同一の範囲とすればよい。すなわち、Mo及びWの合計含有量は、2〜3質量%の範囲であればよく、2.2〜2.8質量%の範囲であることが好ましく、2.3〜2.7質量%の範囲であることがより好ましい。また、Mo及びWの合計含有量のうち、0.8〜1.7質量%がWで置換されていることが好ましく、1.0〜1.5質量%がWで置換されていることがより好ましい。タングステン(W)は、Moと同様に耐SCC性を向上させる元素である。Moの少なくとも一部分をWによって置換することにより、Moによって提供される前記効果をさらに向上させることができる。さらに、Moの少なくとも一部分をWによって置換することにより、δフェライトの析出開始温度(A4点)を上昇させることができる。Mo及びWの合計含有量が2質量%以上の場合、十分な耐SCC性を確保することができる。また、Mo及びWの合計含有量が3質量%以下の場合、δフェライト相の形成に起因する、機械的特性又は耐SCC性のような特性の劣化を抑制することができる。
前記析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼は、総質量に対して、0.5〜2.5質量%のチタン(Ti)を含有することが必要である。Ti含有量は、1.0〜2.0質量%の範囲であることが好ましく、1.25〜1.75質量%の範囲であることがより好ましい。チタン(Ti)は、ニッケル(Ni)及びアルミニウム(Al)等と一緒になって化合物(Ni-Ti-Al化合物)を形成し、該Ni-Ti-Al化合物の析出硬化によって、引張強度、焼き入れ性及び/又は靭性の向上に寄与する元素である。このため、Tiは、優れた引張強度を得るために必須の元素である。また、Ti炭化物は、Cr炭化物と比較して優先して形成される。このため、Tiは、結果としてCr炭化物の生成を抑制し、耐SCC性の向上にも寄与する元素である。さらに、Ti成分は、耐粒界腐食性を向上させる効果もある。Ti含有量が0.5質量%以上の場合、前記の効果を十分に発現することができる。また、Ti含有量が2.5質量%以下の場合、有害相の形成に起因する靭性の低下を抑制することができる。
前記析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼は、総質量に対して、0.5〜2.5質量%のアルミニウム(Al)を含有することが必要である。Al含有量は、1.0〜2.0質量%の範囲であることが好ましく、1.25〜1.75質量%の範囲であることがより好ましい。アルミニウム(Al)は、ニッケル(Ni)及びチタン(Ti)等と一緒になって化合物(Ni-Ti-Al化合物)を形成し、該Ni-Ti-Al化合物の析出硬化によって、引張強度、焼き入れ性及び/又は靭性の向上に寄与する元素である。このため、Alもまた、優れた引張強度を得るために必須の元素である。Al含有量が0.5質量%以上の場合、前記の効果を十分に発現することができる。また、Al含有量が2.5質量%以下の場合、Ni-Ti-Al化合物の過剰な析出を抑制することができる。また、δフェライト相の形成に起因する特性劣化を抑制することができる。
前記析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼において、前記C、Si、Mn、Ni、Cr、Mo、Ti、Alの含有量の残部は、鉄(Fe)及び不可避不純物からなる。本発明において、「不可避不純物」は、リン、酸素及び窒素のような、鋼材の製造において不可避的に混入し得る各種元素を意味する。
本発明の蒸気タービン低圧ロータにおいて、前記低圧側ディスクの析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼に含有される各元素組成は、前記で説明した範囲内の任意の組み合わせで、適宜設定することができる。各元素組成の設定においては、例えば特開2012-102638号公報のような析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼に関する文献を参照することができる。
析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼は、一般に12Cr鋼と比較して強度が高い。また、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼は、12Cr鋼又は3.5%Ni鋼と比較してC含有量が少ないため、耐食性に優れる。それ故、本発明の蒸気タービン低圧ロータの低圧側最終段ディスクを構成する材料として析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼を用いることにより、低圧側最終段に要求される高強度及び高耐食性を達成することができる。
本発明の蒸気タービン低圧ロータにおいて、高圧側ディスクは、3.5%Ni鋼からなることが必要である。
本発明の蒸気タービン低圧ロータは、前記低圧側最終段ディスクと前記高圧側ディスクとが溶接部を介して接合されている。異なる材料からなる部材が接合されていることにより、本発明の蒸気タービンロータは、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼及び3.5%Ni鋼の特性を兼ね備えることができる。
析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼は、一般に12Cr鋼と比較して靭性が低い。このため、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼を使用する場合、熱処理を行ってマルテンサイト相(組織)の少なくとも一部分を相変態させて、靭性を向上させる。
析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼と3.5%Ni鋼とを溶接する場合、通常は、溶接後に熱処理(応力除去焼鈍(SR))を行って、溶接によって生じた残留応力を軽減させる。SR温度は、通常、A1変態点以下の範囲の温度(以下、「至適SR温度範囲」とも記載する)で設定される。ここで、3.5%Ni鋼の至適SR温度範囲は、析出硬化型マルテンサイトステンレス鋼の至適SR温度範囲と比較して高い。例えば、3.5%Ni鋼の至適SR温度範囲は、通常は595℃以上である(参考文献:JIS Z370)。また、析出硬化型マルテンサイトステンレス鋼の至適SR温度範囲は、通常は500℃以下である。このため、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼と3.5%Ni鋼とを溶接して接合した部材を熱処理する場合、該熱処理温度を3.5%Ni鋼の至適SR温度範囲に基づき設定すると、 析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼の強度が低下する可能性がある。一方、熱処理温度を、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼の至適SR温度範囲に基づき設定すると、3.5%Ni鋼の応力除去が不十分となる可能性がある。それ故、析出硬化型マルテンサイトステンレス鋼及び3.5%Ni鋼の特性を損なうことなく、強度、靭性及び耐食性のいずれも満足し得る水準を達成することは困難であった。
本発明者らは、所定の組成を有する析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼と3.5%Ni鋼とを溶接し、次いで熱処理する場合、一般的な析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼の至適SR温度範囲と比較して高い温度で熱処理することにより、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼の強度及び靭性のいずれも高くなることを見出した。
本発明の蒸気タービン低圧ロータは、以下において詳細に説明するように、前記低圧側最終段ディスクと前記高圧側ディスクとを溶接して接合する工程、及び前記工程によって得られた接合部材を570〜650℃で熱処理する工程を含む方法によって製造される。このような方法によって製造することにより、強度、靭性及び耐食性のバランスに優れる蒸気タービン低圧ロータを得ることができる。
本発明の蒸気タービン低圧ロータが前記のような特性を有する理由は、以下のように説明することができる。なお、本発明は、以下の作用・原理に限定されるものではない。前記のように、低圧側最終段ディスクと前記高圧側ディスクとを溶接して接合する工程、及び前記工程によって得られた接合部材を所定の温度で熱処理する工程を実施することにより、低圧側最終段ディスクと高圧側ディスクとが溶接部を介して接合されるとともに、低圧側最終段ディスクの析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼及び高圧側ディスクの3.5%Ni鋼が相変態する。結果として得られる蒸気タービン低圧ロータの低圧側最終段ディスク及び高圧側ディスクにおいては、接合前の鋼材料とは異なる新たな鋼組織が形成される。これにより、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼及び3.5%Ni鋼を単独で熱処理した場合と比較して、強度、靭性及び耐食性のバランスに優れる新たな鋼材料を得ることができる。
本発明の蒸気タービン低圧ロータは、前記低圧側最終段ディスクと前記高圧側ディスクとが溶接部を介して接合されている。ここで、前記低圧側ディスクの任意の断面における総面積に対するδフェライト相の面積の百分率(以下、「δフェライト相分率」とも記載する)は、0〜10%の範囲である。前記δフェライト相の面積の百分率は、0〜1%の範囲であることが好ましい。δフェライト相分率が前記範囲の場合、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼の機械的特性及び/又は応力腐食割れ耐性(耐SCC性)の低下を抑制することができる。
なお、本発明の蒸気タービン低圧ロータの鋼材料に形成される各相の面積の百分率は、例えば、JIS G 0555に規定される点算法に基づき、以下の手順で算出することができる。蒸気タービン低圧ロータから試料を切断し、該試料を研磨及びエッチング処理等する。得られた試料の断面を、光学顕微鏡を用いて数視野(例えば20〜50視野程度)観察して、各相の領域を目視で同定する。各相の面積から全視野における各相の面積の百分率を算出し、平均値を決定する。
また、本発明の蒸気タービン低圧ロータの鋼材料に形成される各相の相分率(各相の総重量に対する割合)は、当該技術分野で通常使用されるソフトウェア(例えば、Thermo-Calc Version 3.0、Thermo-Calc社)を用いて、蒸気タービン低圧ロータの鋼材料の元素組成及び熱処理温度に基づき算出できる。もちろん、各相の面積の百分率や相分率を決定し得る手段であれば、他の手段を用いてもよい。これは、他の物性値の決定手段についても同様である。
本発明の蒸気タービン低圧ロータの構成を示す模式図を図1に示す。図1に示すように、本発明の蒸気タービン低圧ロータ1は、低圧側最終段ディスク11と、低圧側最終段ディスク11に隣接して配置される高圧側ディスク12とを備えることが必要である。低圧側最終段ディスク11と高圧側ディスク12とは、溶接部13を介して接合されていることが必要である。溶接部13の数、材料及び形状は特に限定されない。当該技術分野で通常使用される接合材を用いて形成することができる。或いは、母材である低圧側最終段ディスク11の析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼と、高圧側ディスク12の3.5%Ni鋼とを溶融させることによって形成してもよい。また、溶接部13は、低圧側最終段ディスク11と高圧側ディスク12とが互いに離間するように配置されていてもよく、低圧側最終段ディスク11と高圧側ディスク12とが互いに密着するように配置されていてもよい。いずれの場合も、本発明の実施形態に包含される。
本発明の蒸気タービン低圧ロータの一実施形態を示す模式図を図2に示す。図2に示すように、本発明の蒸気タービン低圧ロータ2は、低圧側最終段ディスク21と、低圧側最終段ディスク21に隣接して配置される高圧側ディスク22とを備え、低圧側最終段ディスク21と高圧側ディスク22とが溶接部23を介して接合されている。低圧側最終段ディスク21に隣接して配置されるロータシャフト24、及び高圧側ディスク22に隣接して配置される複数のさらなる高圧側ディスク25の構成は、特に限定されない。低圧側最終段ディスク21又は高圧側ディスク22と同一の材料からなるように構成されていてもよく、異なる材料からなり、隣接して配置される部材と溶接部を介して接合されていてもよい。いずれの場合も、本発明の実施形態に包含される。
本発明の蒸気タービン低圧ロータは、強度、靭性及び耐食性のバランスに優れる。本発明の蒸気タービン低圧ロータにおいて、例えば、低圧側最終段ディスクを構成する析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼の引張強さは、通常は1300 MPa以下であり、典型的には1000〜1300 MPaの範囲であり、特に1050〜1300 MPaの範囲である。また、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼のシャルピー衝撃吸収エネルギーは、通常は80 J以上であり、典型的には80〜150 Jの範囲であり、特に80〜120 Jの範囲である。
なお、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼の引張強さは、JIS Z 2241に基づき室温で引張試験を実施することにより、測定することができる。析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼のシャルピー衝撃吸収エネルギーは、JIS Z 2242に基づき室温でシャルピー衝撃試験を実施することにより、測定することができる。
<2. 蒸気タービン>
本発明はまた、本発明の蒸気タービン低圧ロータを用いる蒸気タービンに関する。
本発明の蒸気タービン低圧ロータを用いる蒸気タービンの一実施形態を示す模式図を図3に示す。図3に示すように、本発明の蒸気タービン3は、本発明の蒸気タービン低圧ロータ31を用いる。蒸気タービン低圧ロータ31には、各段落のディスクにタービン翼が配設されている。
本発明の蒸気タービン低圧ロータは、強度、靭性及び耐食性のバランスに優れる。このため、本発明の蒸気タービン低圧ロータを用いる蒸気タービンは、長翼化したタービン翼を用いる場合であっても、応力腐食割れ(SCC)の発生を実質的に抑制することができる。それ故、本発明の蒸気タービンは、本発明の蒸気タービン低圧ロータを用いることによって、SSCの発生等に起因する破損を実質的に回避しつつ高い発電効率を達成することができる。
<3. 蒸気タービン低圧ロータの製造方法>
本発明はまた、蒸気タービン低圧ロータの製造方法に関する。
[3-1. 溶接工程]
本発明の方法は、低圧側最終段ディスクと高圧側ディスクとを溶接して接合する溶接工程を含む。本工程は、低圧側最終段ディスクと高圧側ディスクとが溶接部を介して接合された接合部材を得ることを目的とする。
本工程において使用される低圧側最終段ディスクは、前記で説明した特徴を有する析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼である。また、本工程において使用される低圧側最終段ディスクは、前記で説明した特徴を有する3.5%Ni鋼である。
本工程において使用される低圧側最終段ディスク及び高圧側ディスクは、当該技術分野で公知の析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼及び3.5%Ni鋼の製造方法に基づき、製造することができる。
本工程において、低圧側最終段ディスクと高圧側ディスクとを溶接する手段は特に限定されない。当該技術分野で通常使用される溶接方法を適用することができる。例えば、当該技術分野で通常使用される接合材を用いる溶接方法によって、低圧側最終段ディスク及び高圧側ディスクを接合することができる。或いは、母材である低圧側最終段ディスクの析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼と、高圧側ディスクの3.5%Ni鋼とを溶融させることによって接合してもよい。また、低圧側最終段ディスクと高圧側ディスクとが互いに離間するように、溶接部を介して接合してもよく、低圧側最終段ディスクと高圧側ディスクとが互いに密着するように、溶接部を介して接合してもよい。いずれの場合も、本工程の実施形態に包含される。
[3-2. 熱処理工程]
本発明の方法は、前記溶接工程によって得られた接合部材を熱処理する熱処理工程を含む。本工程は、接合部材を所定の条件下で熱処理することにより、強度、靭性及び耐食性のバランスに優れる蒸気タービン低圧ロータを得ることを目的とする。
本工程において、接合部材を熱処理する温度は、570〜650℃の範囲であることが必要である。前記熱処理温度は、570〜600℃の範囲であることが好ましい。570℃以上の温度で熱処理することにより、低圧側最終段ディスクを構成する析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼のシャルピー衝撃吸収エネルギーを80 J以上とすることができる。また、650℃以下の温度で熱処理することにより、低圧側最終段ディスクを構成する析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼の引張強さを1000 MPa以上とすることができる。さらに、600℃以下の温度で熱処理することにより、低圧側最終段ディスクを構成する析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼の引張強さを1050 MPa以上とすることができる。
前記の方法を実施することにより、強度、靭性及び耐食性のバランスに優れた蒸気タービン低圧ロータを製造することができる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
<実施例1:析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼>
[1-1:鋼材料の作製]
所定の元素組成となるように、高周波真空溶解炉(5.0×10-3 Pa以下、1600℃以上)を用いて原料を溶解した。なお、元素組成は、次の通りである(総質量に対する質量%):C:0.03質量%;Si:0.04質量%;Mn:0.02質量%;Ni:8.0質量%;Cr:13.0質量%;Mo:2.2質量%;Ti:1.0質量%;Al:1.1質量%;Fe及び不可避不純物:残部。得られた鋳塊に対して、1000 ton鍛造機及び250 kgfハンマ鍛造機を用いて熱間鍛造を行った。これにより、90 mm幅×30 mm厚さ×1400 mm長さの角材を得た。次いで、前記角材を切断し、45 mm幅×30 mm厚さ×80 mm長さのステンレス鋼材料を得た。
ボックス型電気炉を用いて、種々の温度及び時間で前記ステンレス鋼材料を熱処理した。
[1-2:評価試験]
前記で得られた各試料について、以下の評価試験を実施した。
各試料の引張強さは、各試料から作成された試験片(30 mm長さ×6 mm外径)を用いて、JIS Z 2241に規定される方法に基づき、室温で測定した。
各試料のシャルピー衝撃吸収エネルギーは、各試料から作成された試験片(2 mmのVノッチ)を用いて、JIS Z 2242に規定されるシャルピー衝撃試験に基づき、室温で測定した。
各試料の熱処理温度と引張強さとの関係を図4に、各試料の熱処理温度とシャルピー衝撃吸収エネルギーとの関係を図5に、それぞれ示す。
<実施例2:蒸気タービン低圧ロータ>
[2-1:鋼材料の製造]
前記実施例1で作製した析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼材料と3.5%Ni鋼材料とを溶接して接合した接合部材について、市販のソフトウェア(Thermo-Calc Version 3.0、メーカー:Thermo-Calc社)を用いて相平衡状態計算を行った。前記計算においては、鉄系のデータベースTTFE6を使用した。溶接部材の合金組成は、部位によって希釈率が異なると予想された。そこで、それぞれの鋼材料に含有される代表的な元素成分について、希釈率を50%と仮定して計算を行った。
前記接合部材を570〜650℃で熱処理した場合の合金材料について、前記の条件に基づいて計算を行ったところ、平衡後の相分率(各相の総重量に対する割合)は、αフェライト相が87.4〜64.1%、γ相(オーステナイト相)が8.19〜33.4%、ラーベス相が0.58〜0%、M23C6型炭化物が2.54〜2.52%であった。
なお、本発明は、前記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除及び/又は置換をすることが可能である。
1, 2…本発明の蒸気タービン低圧ロータ
11, 21…低圧側最終段ディスク
12, 22…高圧側ディスク
13, 23…溶接部
24…ロータシャフト
25…さらなる高圧側ディスク
3…本発明の蒸気タービン
31…本発明の蒸気タービン低圧ロータ

Claims (5)

  1. 総質量に対して、0.1質量%以下のCと、0.5質量%以下のSiと、0.1〜1質量%のMnと、7〜10質量%のNiと、12〜18質量%のCrと、2〜3質量%のMoと、0.5〜2.5質量%のTiと、0.5〜2.5質量%のAlと、残部のFe及び不可避不純物とからなる析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼からなる低圧側最終段ディスクと、3.5%Ni鋼からなり、該低圧側最終段ディスクに隣接して配置される高圧側ディスクとを備え、前記低圧側最終段ディスクと前記高圧側ディスクとが溶接部を介して接合されており、前記低圧側最終段ディスクの任意の断面における総面積に対するδフェライト相の面積の百分率が0〜10%の範囲である、蒸気タービン低圧ロータ。
  2. 前記低圧側最終段ディスクの析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼に含有されるMoの少なくとも一部分がWによって置換されている、請求項に記載の蒸気タービン低圧ロータ。
  3. 請求項1〜のいずれか1項に記載の蒸気タービン低圧ロータを用いる蒸気タービン。
  4. 総質量に対して、0.1質量%以下のCと、0.5質量%以下のSiと、0.1〜1質量%のMnと、7〜10質量%のNiと、12〜18質量%のCrと、2〜3質量%のMoと、0.5〜2.5質量%のTiと、0.5〜2.5質量%のAlと、残部のFe及び不可避不純物とからなる析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼からなる低圧側最終段ディスクと、3.5%Ni鋼からなり、該低圧側最終段ディスクに隣接して配置される高圧側ディスクとを備えた蒸気タービン低圧ロータの製造方法であって、
    前記低圧側最終段ディスクと、前記高圧側ディスクとを溶接して接合する工程;及び前記工程によって得られた接合部材を570〜650℃で熱処理する工程;を含む、蒸気タービン低圧ロータの製造方法。
  5. 前記熱処理する工程の温度が570〜600℃の範囲である、請求項に記載の蒸気タービン低圧ロータの製造方法。
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