JP6179546B2 - 外壁目地の防水構造 - Google Patents

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Description

本発明は、外壁パネル間の目地から屋内側に雨水等が浸入することを防止するための外壁目地の防水構造に関する。
従来から、各階に異なる用途や大きさの部屋が配置される戸建て住宅等では、複数の外壁パネルが上下左右に並設されて形成される外壁の目地構造において、上下の縦目地が、横目地で分断され、一直線にならずに、上下で食い違いが生じるような破り目地状に形成される場合がある。従って、このような外壁目地では、縦目地と横目地が交差して形成される十字目地部だけでなく、縦目地の上端が横目地に突き当たって形成されるT字目地部や縦目地の下端が横目地に突き当たって形成される逆T字目地部を有している。
一方で、これまでに複数の互いに隣接する外壁パネル間に形成される目地から建物内部に雨水等が浸入することを防止するための様々な外壁目地の防水構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、複数の外壁材を上下左右に並設した外壁の目地構造において、上下に隣接した外壁材の間に形成される横目地部に、当該横目地部に沿って水を流すための樋状部を備えた横目地部材を設け、左右に隣接した外壁材の間に形成される縦目地部に、排水路を形成するための縦目地部材を圧入し、縦目地部を塞ぐ縦目地部材の縦目地止水部を横目地部材の端面に圧接させることにより、縦目地止水部を横目地部材の端面に追従させて密着させ、横目地部材および縦目地部材の接続部分からの浸水を防止している。
特開平11−062034号公報
しかしながら、特許文献1の外壁目地の防水構造では、上下に隣接した外壁材の間に形成される横目地部に樋状部を備えた横目地部材を設け、左右に隣接した外壁材の間に形成される縦目地部に排水路を形成するための縦目地部材を圧入するため、外壁材の厚み(目地の奥行き)が必要となり、目地の奥行きが短くなるような厚みが薄い外壁材には適用することが困難である。また、特許文献1の外壁目地の防水構造では、逆T字目地部の場合には、縦目地部材裏面の排水路を通じて流れ落ちてくる水を横目地部材で受け切ることができずに、屋内側に水がこぼれ落ちる虞がある。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、外壁パネル間に形成される目地の奥行きが短い場合でも屋内側への水の浸入を防止し、外部へと確実に排水する経路を形成することができる外壁目地の防水構造を提供することを目的とする。また、逆T字目地部及びT字目地部を有する外壁目地においても、屋内側への水の浸入を防止し、外部へと確実に排水する経路を形成することができる外壁目地の防水構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る外壁目地の防水構造は、複数の外壁パネルが上下左右に並設されて形成される外壁目地から屋内側に水が浸入することを防止する外壁目地の防水構造であって、上下に隣接して設けられる外壁パネル間の横目地から前記屋内側への水の浸入を防止するために前記横目地に充填される横目地シーリング材と、左右に隣接して設けられる外壁パネル間の縦目地から前記屋内側への水の浸入を防止するために前記縦目地に充填される縦目地シーリング材と、前記縦目地の屋内側から前記縦目地を覆うように配置され、前記縦目地シーリング材を通過してくる水の前記屋内側への浸入を防止して、下方へ流す縦目地二次防水部材とを備え、前記外壁パネルは、矩形板状のサイディング材と、断面略コの字型に形成され、目地方向が開口するように前記サイディング材
の裏面の周縁に固定される枠材とを有しており、前記枠材のうち上部側に位置する上部横方向枠材の側端側には、前記上部横方向枠材内を流れる水を前記縦目地二次防水部材の屋外側へ流し込む横目地排水部材が設けられ、前記横目地排水部材は、前記上部横方向枠材の側端側に着脱自在に取り付けられることを特徴としている。
また、本発明に係る外壁目地の防水構造は、左右に隣接して設けられる外壁パネル間の縦目地の上端側が、当該左右に隣接して設けられる外壁パネルとその上方に設けられる外壁パネルとの間の横目地に突き当たることで形成されるT字目地部において、前記縦目地二次防水部材は、上端側が前記上方に設けられる外壁パネルの前記枠材のうち下部側に位置する下部横方向枠材内に納まるように配置され、左右に隣接して設けられる外壁パネル間の縦目地の下端側が、当該左右に隣接して設けられる外壁パネルとその下方に設けられる外壁パネルとの間の横目地に突き当たることで形成される逆T字目地部において、前記縦目地二次防水部材は、下端側が前記下方に設けられる外壁パネルの前記枠材のうち上部側に位置する上部横方向枠材内に納まるように配置されることを特徴としている。
また、本発明に係る外壁目地の防水構造は、前記横目地排水部材が、前記上部横方向枠材と連通するように前記上部横方向枠材内に納まる本体部と、前記本体部の前記縦目地二次防水部材側の一端に形成され、前記上部横方向枠材内から前記本体部内を通じて流れてくる水を前記縦目地二次防水部材の屋外側へ流し込むための導水部とを有することを特徴としている。
また、本発明に係る外壁目地の防水構造は、前記横目地排水部材が、前記本体部の外周面に前記上部横方向枠材の内周面と当接する弾性を有する滑り止め部が設けられていることを特徴としている。
また、本発明に係る外壁目地の防水構造は、前記横目地排水部材が、前記本体部の下面から下方へ突出し、前記枠材のうち左右のいずれか一方側に位置する縦方向枠材の内周面に当接させることによって位置決めを行うための位置決め部を有することを特徴としている。
本発明に係る外壁目地の防水構造によれば、上下に隣接して設けられる外壁パネル間の横目地に充填される横目地シーリング材と、左右に隣接して設けられる外壁パネル間の縦目地に充填される縦目地シーリング材と、縦目地の屋内側から縦目地を覆うように配置され、縦目地シーリング材を通過してくる水の屋内側への浸入を防止して、下方へ流す縦目地二次防水部材とを備えている。そして、外壁パネルは、断面略コの字型に形成され、目地方向が開口するように矩形板状のサイディング材の裏面の周縁に固定される枠材を有しており、この枠材のうち上部側に位置する上部横方向枠材の側端側には、上部横方向枠材内を流れる水を縦目地二次防水部材の屋外側へ流し込む横目地排水部材が設けられている。従って、縦目地シーリング材に何らかの不具合等があり、縦目地シーリング材を水が通過してきた場合でも、この通過してきた水を縦目地二次防水部材によって屋内側へ浸入することを防止し、下方へと流して排水することができる。また、横目地シーリング材に何らかの不具合等があり、横目地シーリング材を水が通過してきた場合でも、この通過してきた水をサイディング材の裏面に設けられている上部横方向枠材によって受けて、横方向へと流して、横目地排水部材から縦目地二次防水部材の屋外側へ流し込むことにより下方へと排水することができる。このように本発明に係る外壁目地の防水構造では、縦目地の屋内側に配置される縦目地二次防水部材と、サイディング材の裏面に設けられている上部横方向枠材とを用いることによって、外壁パネル間に形成される目地の奥行きが短い場合でも屋内側への水の浸入を防止し、外部へと確実に排水する経路を形成することができる。さらに、横目地排水部材は、上部横方向枠材の側端側に着脱自在に取り付けられるものであるので、サイディングの裏面に固定される枠材の生産性を維持したまま、横目地排水部材による縦目地二次防水部材の屋外側への導水機能を付加することができる。そして、予め工場で横目地排水部材を上部横方向枠材の側端側に取り付けておいた状態で出荷することにより、現場での取り付け作業の手間を軽減し、施工効率を向上させることができる。
また、本発明に係る外壁目地の防水構造によれば、T字目地部において、縦目地二次防水部材は、上端側が上方に設けられる外壁パネルの枠材のうち下部側に位置する下部横方向枠材内に納まるように配置されているので、T字目地部の近傍で縦目地シーリング材を通過してくる水の屋内側への浸入を防止することができると共に、外壁パネルのサイディング材の裏面に設けられている上部横方向枠材内を流れてくる水をT字目地部において、横目地排水部材を介して縦目地二次防水部材の屋外側に流し込むことができる。また、逆T字目地部において、縦目地二次防水部材は、下端側が下方に設けられる外壁パネルの枠材のうち上部に位置する上部横方向枠材内に納まるように配置されているので、逆T字目地部の近傍で縦目地シーリング材を通過してくる水の屋内側への浸入を防止することができると共に、縦目地二次防水部材の屋外側を下方へ流れる水を下方に設けられる外壁パネルの上部横方向枠材で受けて、横方向へと流すことができる。これにより、逆T字目地部及びT字目地部を有する外壁目地においても、屋内側への水の浸入を防止し、外部へと確実に排水する経路を形成することができる。
また、本発明に係る外壁目地の防水構造によれば、横目地排水部材は、上部横方向枠材と連通するように上部横方向枠材内に納まる本体部の縦目地二次防水部材側の一端に導水部が形成されているので、縦目地の屋内側への縦目地二次防水部材の配置を阻害することなく、上部横方向枠材内から本体部内を通じて流れてくる水をより確実に縦目地二次防水部材の屋外側へ流し込むことができる。
また、本発明に係る外壁目地の防水構造によれば、横目地排水部材は、本体部の外周面に上部横方向枠材の内周面と当接する弾性を有する滑り止め部が設けられているので、上部横方向枠材の製作精度のバラツキを吸収すると共に、上部横方向枠材から脱落することを防止することができる。
また、本発明に係る外壁目地の防水構造によれば、横目地排水部材は、本体部の下面から下方へ突出し、縦方向枠材の内周面に当接させることによって位置決めを行うための位置決め部を有しているので、容易に上部横方向枠材の側端側の適切な位置に横目地排水部材を取り付けることができる。
本発明の実施形態に係る外壁目地の防水構造の一例を示す概略正面図である。 図1におけるA−A線断面図である。 図1におけるB−B線断面図である。 本発明の実施形態に係る外壁目地の防水構造の十字目地部の一例を示す拡大正面図である。 逆T字目地部における縦目地二次防水部材の配設の仕方について説明するための概略模式図である。 T字目地部における縦目地二次防水部材の配設の仕方について説明するための概略模式図である。 縦目地二次防水部材の一例を示す概略平面図である。 横目地排水部材の一例を示す概略斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係る外壁目地の防水構造について、図面を参照しつつ説明する。本発明に係る外壁目地の防水構造1は、図1に示すように、複数の外壁パネル2が上下左右に並設されて形成される縦目地3及び横目地4から屋内側へ雨水等が浸入することを防止するためのものである。この外壁目地は、図1に示すように、例えば、上下の縦目地3が、横目地4で分断され、一直線にならずに、上下で食い違いが生じるような破り目地状に形成される箇所を有しており、縦目地3の下端側が下方の横目地4に突き当たって形成される逆T字目地部Oと、縦目地3の上端側が上方の横目地4に突き当たって形成されるT字目地部Pと、縦目地3と横目地4が交差して形成される十字目地部Qとを有している。外壁目地の防水構造1では、縦目地3又は横目地4から浸入してきた雨水等を外部へと排水するために、図1に矢印で示すような排水経路を形成できるように構成されている。
外壁目地の防水構造1は、図2に示すように、左右に隣接して設けられる外壁パネル2間に形成される縦目地3には、縦目地3から屋内側への雨水等の浸入を防止するための一次防水材として機能する縦目地シーリング材5と、縦目地シーリング材5より屋内側に圧入され、縦目地シーリング材5をバックアップする縦目地シーリングバックアップ材10とが設けられており、縦目地3の屋内側には、縦目地3を屋内側から覆うように配置される縦目地二次防水部材6と、縦目地二次防水部材6が屋内側に入り込んだり撓んだりすることを防止するためのバックアップ材7とが設けられている。
また、外壁目地の防水構造1は、図3に示すように、上下に隣接して設けられる外壁パネル2間に形成される横目地4には、横目地4から屋内側への雨水等の浸入を防止するための一次防水材として機能する横目地シーリング材8と、横目地シーリング材8より屋内側に圧入され、横目地シーリング材8をバックアップする横目地シーリングバックアップ材11とが設けられている。尚、図3では、図面を見やすくするために、サイディング材21等の断面を示すハッチングを省略すると共に、バックアップ材7を省略して図示している。
外壁目地の防水構造1の外壁パネル2は、図2〜図4に示すように、サイディング材21と、サイディング材21の裏面(屋内側の面)の周縁に固定される枠材22とを有している。サイディング材21は、例えば、窯業系、金属系、コンクリート系等の材質を用いて矩形板状に形成されている。枠材22は、例えば、外壁強度の確保や軸組12等の躯体への固定するための鉄枠であって、サイディング材21の裏面の周縁に設けられている。枠材22は、断面略コの字型に形成されており、目地方向に開口するようにサイディング材21の裏面に固定されている。この枠材22のうち上部側に位置する上部横方向枠材23の側端側には、上部横方向枠材23内を流れる水Wを縦目地二次防水部材の屋外側へ流し込む横目地排水部材9が設けられている。尚、図4では、外壁パネル2のサイディング材21によって屋外側に隠れている枠材22及び横目地排水部材9も実線で示している。
外壁パネル2の屋内側には、外壁パネル2に沿って水平に梁13が配置されている。梁13は、上下一対のフランジをウェブにより連結したH形鋼により形成されており、この梁13には軸組12が連結固定されている。軸組12は、例えば、リップ付き溝形鋼からなる軸組材をその溝部を向き合わせて矩形枠状に接合してなるものであって、外壁パネル2は、詳しくは図示しないが、従来公知の外壁パネル取付用の金具などを用いて、枠材22が軸組12に固定されることによって軸組12に取り付けられている。
縦目地シーリング材5は、図2に示すように、縦目地3に充填されることにより、縦目地3の防水性を確保するものである。この縦目地シーリング材5としては、例えば、ポリウレタン系、シリコン系、ポリサルファイド系等の従来公知の湿式のシーリング材を用いることができる。また、縦目地シーリングバックアップ材10は、縦目地シーリング材5よりも縦目地3の屋内側に圧入され、縦目地シーリング材5をバックアップする目地材である。縦目地シーリングバックアップ材10は、弾性を有するものであって、縦目地3の目地幅よりも幅が広い帯状に形成され、幅方向の両端側がそれぞれ縦目地3内で湾曲し、左右に隣接する外壁パネル2の小口面の間に挟まれた状態で固定される。
縦目地二次防水部材6は、縦目地シーリング材5に何らかの不具合等があり、屋外側から縦目地シーリング材5を通過してくる水Wの屋内側への浸入を防止して、下方へ流すためのものであって、図2に示すように、縦目地3の屋内側から縦目地3を覆うように配置されている。このような縦目地二次防水部材6としては、例えば、特開2011−179216号公報に開示されている二次防水部材を用いることができる。
この縦目地二次防水部材6は、可撓性を有し、長尺の帯状に形成されている柔軟な樹脂製のシート体61と、シート体61の両側に形成され、縦目地3の屋内側に配置された際に屋内側に湾曲する湾曲部材62とを有している。シート体61は、例えば、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリカーボネートなどのような透明な軟質樹脂により形成されており、可撓性及び防水性を有している。このシート体61の幅は、縦目地3の目地幅と略同等又は目地幅よりも幅広に形成されている。湾曲部材62は、シート体61に沿ってそれぞれ長尺に形成される部材であって、屋内側に向って凸の円弧状に湾曲した形状に形成されている。湾曲部材62は、例えば、硬質ポリプロピレン、硬質ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂、薄い鋼板といった弾性材料により形成されている。また、湾曲部材62のシート体61と反対側の側縁には、例えば、軟質ポリプロピレン、軟質ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂、ゴム材といった軟質材料によって弾性を有する水返しヒレ部が形成されている。
このような縦目地二次防水部材6は、例えば、十字目地部Qにおいては、図3及び図4に示すように、横目地4を跨ぐように縦目地3の屋内側に配置される。また、逆T字目地部Oにおいては、縦目地二次防水部材6は、図5に示すように、横目地4を形成する下方側の外壁パネル2の枠材22のうち上部側に位置する上部横方向枠材23内に下端側が納まるように、下端が上部横方向枠材23の底面23aに当接するように配設される。また、T字目地部Pにおいては、縦目地二次防水部材6は、図6に示すように、横目地4を形成する上方側の外壁パネル2の枠材22のうち下部側に位置する下部横方向枠材24内に上端側が納まるように、上端が下部横方向枠材24の底面24aに当接するように配設される。尚、図5及び図6では、図面を見やすくするために、横目地シーリングバックアップ材11等は省略して図示している。
尚、縦目地二次防水部材6は、これに限定されるものではなく、屋外側から縦目地シーリング材5を通過してくる水Wの屋内側への浸入を防止して、下方へ流すことができるように構成されていれば良く、例えば、図7に示す縦目地二次防水部材6aのように、硬質ポリプロピレン、硬質ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂、薄い鋼板といった弾性材料によって一体として形成されるものであっても良い。この縦目地二次防水部材6aでは、縦目地3の屋内側に配置された際に、幅方向の中央部61aが屋外側に向って凸の円弧状に湾曲した形状に形成され、その両側に屋内側に向って凸の円弧状に湾曲した形状の湾曲部62aが一体として形成されている。
バックアップ材7は、図2に示すように、縦目地二次防水部材6が屋内側に入り込んだり撓んだりすることを防止するために、縦目地二次防水部材6の屋内側の面に当接するように配置されるものであって、発泡ポリエチレン等によって略円筒状に形成されている。また、図2及び図3に示すように、屋内側に軸組12が存在せず、梁13が配設されている部分には、バックアップ材7が屋内側へ入り込まないように、バックアップ材7の屋内側の面に当接するバックアップ材当て板14が縦方向枠材25に予め取り付けられている。これにより、縦目地3に縦目地シーリング材5が充填される際等に、縦目地二次防水部材6が屋内側に入り込んだり撓んだりすることを防止することができる。尚、図7に示すように、中央部61aが屋外側に向って凸の円弧状に湾曲した形状に形成されている縦目地二次防水部材6aを用いる場合には、この縦目地二次防水部材6aの中央部61aの円弧に沿うように外周面が形成される円筒状のバックアップ材7aを用いることが好ましい。
横目地シーリング材8は、図3に示すように、横目地4に充填されることにより、横目地4の防水性を確保するものである。この横目地シーリング材8としては、縦目地シーリング材5と同様に、例えば、ポリウレタン系、シリコン系、ポリサルファイド系等の従来公知の湿式のシーリング材を用いることができる。また、横目地シーリングバックアップ材11は、横目地シーリング材8よりも横目地4の屋内側に圧入され、横目地シーリング材8をバックアップする目地材である。横目地シーリングバックアップ材11は、弾性を有するものであって、横目地4の目地幅よりも幅が広い帯状に形成され、幅方向の両端側がそれぞれ横目地4内で湾曲し、上下に隣接する外壁パネル2間に挟まれた状態で固定される。
横目地排水部材9は、上部横方向枠材23内を流れる水を縦目地二次防水部材6の屋外側へ流し込むためのものであって、図2〜図4に示すように、上部横方向枠材23の側端側にそれぞれ配置されている。この横目地排水部材9は、上部横方向枠材23と連通するように上部横方向枠材23内に納まる本体部91と、本体部91の縦目地二次防水部材6側の一端に形成され、上部横方向枠材23内から本体部91内を通じて流れてくる水Wを縦目地二次防水部材6の屋外側へ流し込むための導水部92とを有している。
導水部92は、横目地排水部材9が上部横方向枠材23の側端側に配置された際に、縦目地二次防水部材6の屋外側に位置するように形成されている。この導水部92の先端には、図8に示すように、縦目地二次防水部材6の屋外側へ水Wを流し込む際に、導水部92の下面に水Wが回り込むことなく、確実に縦目地二次防水部材6の屋外側へ流し込むことができるように、下方へ突出する垂下片95が形成されている。
また、横目地排水部材9は、図8に示すように、本体部91の外周面には上部横方向枠材23の内周面と当接する滑り止め部93が設けられている。この滑り止め部は、例えば、弾性を有する部材によって形成されており、上部横方向枠材23の製作精度のバラツキを吸収すると共に、衝撃等によって横目地排水部材9が上部横方向枠材23から脱落することを防止することができる。また、横目地排水部材9は、本体部91の下面から下方へ突出するように設けられる薄板状の位置決め部94を有している。横目地排水部材9では、この位置決め部94を縦方向枠材25の内周面25aに当接させることによって、容易且つ確実に上部横方向枠材23の側端側に配設することができる。
このように構成される外壁目地の防水構造1を施工する際には、例えば、予め上部横方向枠材23の側端側に横目地排水部材9を取り付けておいた外壁パネル2を不図示の外壁パネル取付用の金具を用いて建物の軸組4に取り付ける。そして、図2に示すように、バックアップ材7を縦目地3の屋内側に配設した後、縦目地二次防水部材6を縦目地3の屋内側に配設する。この際、詳しくは図示しないが、縦目地二次防水部材6は、例えば、シート体61が屈曲し、両側の湾曲部材62の膨らんだ側が互いに近接した状態で、縦目地3に挿入され、湾曲部材62の側縁に形成されている水返しヒレ部が縦目地3の形状に合わせて弾性変形する。そして、縦目地二次防水部材6は、湾曲部材62及びシート体61が縦目地3を通過して屋内側へと挿入されると、図2に示すように、湾曲部材62及びシート体11が広がり、縦目地3を屋内側から覆うように配置されることになる。また、縦目地二次防水部材6は、このとき湾曲部材62の側縁の水返しヒレ部が、横目地排水部材9の導水部92より屋内側になるように配設される。従って、上部横方向枠材23内を流れてくる水Wは、横目地排水部材9を介して確実に縦目地二次防水部材6の屋外側へ流し込まれることになる。
次に、縦目地3及び横目地4にそれぞれ縦目地シーリングバックアップ材10及び横目地シーリングバックアップ材11を圧入する。その後、縦目地シーリングバックアップ材10及び横目地シーリングバックアップ材11が圧入されている縦目地3及び横目地4内に屋外側からそれぞれ縦目地シーリング材5及び横目地シーリング材8を充填する。
このようにして構成される外壁目地の防水構造1では、一次防水材として機能する縦目地シーリング材5に何らかの不具合等があり、縦目地シーリング材5を雨水W等が通過してきた場合でも、この通過してきた雨水Wを縦目地二次防水部材6によって屋内側へ浸入することを防止し、下方へと流して排水することができる。また、横目地シーリング材8に何らかの不具合等があり、横目地シーリング材8を雨水Wが通過してきた場合でも、この通過してきた雨水Wをサイディング材21の裏面に設けられている上部横方向枠材23によって受けて、横方向へと流して、横目地排水部材9から縦目地二次防水部材6の屋外側へ流し込むことにより下方へと排水することができる。このように本発明に係る外壁目地1の防水構造では、縦目地3の屋内側に配置される縦目地二次防水部材6と、サイディング材の裏面に設けられている上部横方向枠材23とを用いることによって、外壁パネル2間に形成される目地の奥行きが短い場合でも屋内側への水の浸入を防止し、外部へと確実に排水する経路を形成することができる。
また、外壁目地の防水構造1では、図5に示すように、逆T字目地部Oにおいて、縦目地二次防水部材6は、下端側が下方に設けられる外壁パネル2の上部横方向枠材23内に納まるように配置されているので、縦目地二次防水部材6の屋外側を伝って下方へ流れてくる水Wを下方に設けられる外壁パネル3の上部横方向枠材23で受けて、横方向へと流すことができる。また、図6に示すように、T字目地部Pにおいて、縦目地二次防水部材6は、上端側が上方に設けられる外壁パネル2の下部横方向枠材24内に納まるように配置されているので、外壁パネル2の上部横方向枠材23内を流れてくる水をT字目地部Pにおいて、横目地排水部材9を介して縦目地二次防水部材6の屋外側に流し込むことができる。これにより、本発明に係る外壁目地の防水構造1では、逆T字目地部O及びT字目地部Pを有する外壁目地においても、屋内側への水の浸入を防止すると共に、図1に示すような排水経路を連続させて形成することができるので、確実に外部へと水を排水することができる。尚、このように図1に示すような排水経路を通って、最終的に下方へと流れ落ちた雨水W等は、詳しくは図示しないが、例えば、最下部の外壁パネル2の下端側に設けられる従来公知の基礎水切等を介して外部へと排水されるようになっている。
また、本発明の実施の形態は上述の形態に限ることなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
1 外壁目地の防水構造
2 外壁パネル
21 サイディング材
22 枠材
23 上部横方向枠材
24 下部横方向枠材
25 縦方向枠材
3 縦目地
4 横目地
5 縦目地シーリング材
6 縦目地二次防水部材
8 横目地シーリング材
9 横目地排水部材
91 本体部
92 導水部
93 滑り止め部
94 位置決め部
O 十字目地部
P T字目地部
Q 逆T字目地部
W 水(雨水)

Claims (5)

  1. 複数の外壁パネルが上下左右に並設されて形成される外壁目地から屋内側に水が浸入することを防止する外壁目地の防水構造であって、
    上下に隣接して設けられる外壁パネル間の横目地から前記屋内側への水の浸入を防止するために前記横目地に充填される横目地シーリング材と、
    左右に隣接して設けられる外壁パネル間の縦目地から前記屋内側への水の浸入を防止するために前記縦目地に充填される縦目地シーリング材と、
    前記縦目地の屋内側から前記縦目地を覆うように配置され、前記縦目地シーリング材を通過してくる水の前記屋内側への浸入を防止して、下方へ流す縦目地二次防水部材とを備え、
    前記外壁パネルは、矩形板状のサイディング材と、断面略コの字型に形成され、目地方向が開口するように前記サイディング材の裏面の周縁に固定される枠材とを有しており、
    前記枠材のうち上部側に位置する上部横方向枠材の側端側には、前記上部横方向枠材内を流れる水を前記縦目地二次防水部材の屋外側へ流し込む横目地排水部材が設けられ
    前記横目地排水部材は、前記上部横方向枠材の側端側に着脱自在に取り付けられることを特徴とする外壁目地の防水構造。
  2. 左右に隣接して設けられる外壁パネル間の縦目地の上端側が、当該左右に隣接して設けられる外壁パネルとその上方に設けられる外壁パネルとの間の横目地に突き当たることで形成されるT字目地部において、前記縦目地二次防水部材は、上端側が前記上方に設けられる外壁パネルの前記枠材のうち下部側に位置する下部横方向枠材内に納まるように配置され、
    左右に隣接して設けられる外壁パネル間の縦目地の下端側が、当該左右に隣接して設けられる外壁パネルとその下方に設けられる外壁パネルとの間の横目地に突き当たることで形成される逆T字目地部において、前記縦目地二次防水部材は、下端側が前記下方に設けられる外壁パネルの前記枠材のうち上部側に位置する上部横方向枠材内に納まるように配置されることを特徴とする請求項1に記載の外壁目地の防水構造。
  3. 前記横目地排水部材は、前記上部横方向枠材と連通するように前記上部横方向枠材内に納まる本体部と、前記本体部の前記縦目地二次防水部材側の一端に形成され、前記上部横方向枠材内から前記本体部内を通じて流れてくる水を前記縦目地二次防水部材の屋外側へ流し込むための導水部とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の外壁目地の防水構造。
  4. 前記横目地排水部材は、前記本体部の外周面に前記上部横方向枠材の内周面と当接する弾性を有する滑り止め部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の外壁目地の防水構造。
  5. 前記横目地排水部材は、前記本体部の下面から下方へ突出し、前記枠材のうち左右のいずれか一方側に位置する縦方向枠材の内周面に当接させることによって位置決めを行うための位置決め部を有することを特徴とする請求項3又は4に記載の外壁目地の防水構造。
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