JP6177198B2 - 歯付きベルト - Google Patents
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Description
図1は、本発明の第1の実施形態に係る歯付きベルトの歯底断面の一部を示す説明図である。歯付きベルト10は、無端状に形成されて、例えば内燃機関等において、従動及び原動プーリ(図示せず)に掛け回されて使用されるものであり、原動プーリのトルク(駆動力)を、噛み合い伝動により従動プーリに伝達する。
具体的には、ベルト本体を構成するゴム組成物としてH−NBRゴム、歯布としてアラミド帆布を用い、歯形状が円弧歯形、歯ピッチ8mm、ベルト長さ880mm、ベルト幅19.1mmの各歯付きベルトを得た。また実施例3の背面帆布として歯布で用いたアラミド帆布を用いた。
実施例1では、歯付きベルトの心線として、6Kのカーボン繊維束の周囲にガラス繊維束を配置し、共に撚糸したハイブリッド心線を用いた。ここで、6Kとは、6000本のカーボン繊維フィラメントを束ねた繊維束(ストランド)を意味する。
実施例1の歯付きベルトに用いたハイブリッド心線は、次のようにして作成した。まず、無撚りの6Kのカーボン繊維束(東レ社製トレカ(登録商標)T300−6000)をRFL処理液に浸漬して乾燥し、乾燥後に撚糸をかけた。別途、補強用の無撚りの200本のガラス繊維フィラメントを束ねた繊維束(日本板硝子社製マイクログラス(登録商標)ゴムコード)3つを引き揃えてRFL処理液に浸漬して乾燥し、乾燥後に前記3つのガラス繊維束を撚り合わせ、1つのガラス繊維束とした。次に、最初に作成したカーボン繊維束の周囲に、別途作成したガラス繊維束を12本配置し、全体に撚糸をかけ、カーボン繊維束を芯糸とし、ガラス繊維束を蛸糸とする芯蛸構造のハイブリット心線を作成した。
そして上記心線を用いて、歯付きベルトを作成した。なお、実施例1で得られた歯付きベルトの横断面において、心線間の間隔は心線の直径の26%であった。
実施例2では、実施例1で作成したハイブリット心線を接着剤(ロード・ファー・イースト社製ケムロック233)の液に浸漬して乾燥し、接着剤で被覆したハイブリット心線を作成し、同心線を用いて実施例2の歯付きベルトを作成した。なお、実施例2で得られた歯付きベルトの横断面において、心線間の間隔は心線の直径の25%であった。
実施例3では、無撚りの12Kのカーボン繊維束(東レ社製トレカ(登録商標)T300−12000)をRFL処理液に浸漬して乾燥し、乾燥後に撚糸をかけた心線を用いて、実施例3の歯付きベルトを作成した。なお、実施例3で得られた歯付きベルトの横断面において、心線間の間隔は心線の直径の26%であった。
実施例4では、実施例1のハイブリッド心線を用いて、歯付きベルトを作成した。但し、歯付きモールドに巻き付けられた予成型ゴム付き歯布の歯ゴムシート上に螺旋状に巻き付けられる心線の打ち込み本数を実施例1の場合より減じることにより、実施例4で得られた歯付きベルトの横断面において、心線間の間隔は心線の直径の40%に調整した。
比較例1として、実施例1で別途作成したガラス繊維束を11本撚り合わせて心線を作成し、同心線を用いて、比較例1の歯付きベルトを作成した。なお、比較例1で得られた歯付きベルトの横断面において、心線間の間隔は心線の直径の26%であった。
比較例2として、無撚りの12Kのカーボン繊維束(東レ社製トレカ(登録商標)T300−12000)をRFL処理液に浸漬して乾燥し、乾燥後に撚糸をかけて心線を作成し、同心線を用いて、比較例2の歯付きベルトを作成した。なお、比較例2で得られた歯付きベルトの横断面において、心線間の間隔は心線の直径の26%であった。
比較例3として、実施例1で芯糸として作成した6Kカーボン繊維束をそのまま心線に用いて、比較例3の歯付きベルトを作成した。なお、比較例3で得られた歯付きベルトの横断面において、心線間の間隔は心線の直径の30%であった。
比較例4では、実施例1のハイブリッド心線を用いて、歯付きベルトを作成した。但し、歯付きモールドに巻き付けられた予成型ゴム付き歯布の歯ゴムシート上に螺旋状に巻き付けられる心線の打ち込み本数を実施例4の場合より更に減じることにより、比較例4で得られた歯付きベルトの横断面において、心線間の間隔は心線の直径の58%とした。
実施例1〜4、比較例1〜4で得られた歯付きベルトについて、高温の油のミストが付着する環境下でベルト走行試験1(耐油多屈曲試験)を行い、各歯付きベルトの耐油屈曲性能を評価した。
次に、実施例1および比較例1の歯付きベルトについて、ベルト走行試験1と同じ走行試験装置30を用いてベルト走行試験2(注水多屈曲試験)を行った。但し、走行試験装置30の底部に油34を貯留せずまた羽根車35を取り外した。そして80℃環境下で最下位に位置する従動プーリ31のベルト噛み込み部に注水(1L/hr)しながら、原動歯付きプーリ32を6000rpmで矢印3Xの方向に回転させて、負荷をかけない状態で歯付きベルトを200時間走行させた。
心線の屈曲性能の向上確認のため、ベルト折り曲げ試験として、素手で実施例1、2、比較例1、2の歯付きベルトを其々3回約180°折り曲げた後に[0051]に記載の引張り試験を行い、折り曲げ前の其々の新品歯付きベルトに対する残存強度保持率を算出した。
11、21 ベルト本体
12、22 心線
12a カーボン繊維束
12b ガラス繊維束
13、23a 歯布
23b 背布
d1、d2 心線の直径
g1、g2 心線間の間隔
Claims (6)
- 心線を備える歯付きベルトにおいて、
前記心線は、中央に配置された芯糸と、前記芯糸の外周面の全面を隙間なく覆うことにより前記芯糸を固定する鞘糸を備え、
前記歯付きベルトの横断面において、前記心線間の間隔が前記心線の直径の40%以下であることを特徴とする歯付きベルト。 - 前記芯糸はカーボン繊維束、前記鞘糸はガラス繊維束であり、
前記カーボン繊維束は、前記カーボン繊維束の周囲に配置された前記ガラス繊維束と共に撚糸されることにより固定されることを特徴とする請求項1に記載の歯付きベルト。 - 前記ガラス繊維束は、接着剤によって前記カーボン繊維束の外周面に固定されることを特徴とする請求項2に記載の歯付きベルト。
- 前記鞘糸は、ナイロン繊維、芳香族ナイロン繊維、ガラス繊維、カーボン繊維、ポリエステル繊維、芳香族ポリエステル繊維、PPS繊維、ポリイミド繊維、フッ素繊維、シリカ繊維、PEEK繊維、PVA繊維、PE繊維及びPBO繊維からなる群から選ばれるいずれかの繊維束であることを特徴とする請求項1に記載の歯付きベルト。
- 前記芯糸はカーボン繊維束であり、
前記カーボン繊維束は、外周面に前記鞘糸が巻きつけられることにより固定されることを特徴とする請求項1に記載の歯付きベルト。 - 心線を備える歯付きベルトにおいて、
前記歯付きベルトは歯布と背布を備え、
前記心線が、前記歯布と前記背布とに接して挟持されることにより固定され、
前記歯付きベルトの横断面において、前記心線間の間隔が前記心線の直径の40%以下であることを特徴とする歯付きベルト。
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