JP6177185B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

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Description

本発明は電子供与性染料前駆体と電子受容性顕色剤との発色反応を利用した感熱記録材料に関し、詳しくは版下用途に好適な感熱記録材料に関する。
コンピューターやデジタル画像技術の発達に伴い、文字や各種図形及び写真等の画像がデジタル化されて容易に取り扱いができるようになり、これまで銀塩等の感光材料を使用していた印刷分野において、オフセット印刷版やスクリーン印刷版等の印刷版を製版する際の透過原稿、所謂版下原稿として感熱記録材料を利用することが知られている。このような版下用途に用いられる感熱記録材料には、印刷版の感光波長域において、発色部と未発色部との間で十分な透過濃度差(コントラスト)を設けることが必要であり、例えばPS版の製版では300〜400nmの波長域において十分なコントラストが必要となり、また感光層が分光増感されている場合には、その増感波長域において十分なコントラストが必要となる。
版下用途に用いる感熱記録材料としては、支持体上に電子供与性染料前駆体と電子受容性顕色剤、およびバインダー樹脂を含有する感熱記録層を有する感熱記録材料が従来から知られている。このような感熱記録材料としては、例えば特開平08−164677号公報(特許文献1)、特開平08−310127号公報(特許文献2)、特開平09−076641号公報(特許文献3)等に記載されており、これら文献に記載される感熱記録材料の感熱記録層は、十分なコントラストを得る目的で比較的多量の電子供与性染料前駆体を含有する。また特開2005−007763号公報(特許文献4)、特開2003−305956号公報(特許文献5)、特開2003−175674号公報(特許文献6)等にも、多量の電子供与性染料前駆体を含有する感熱記録層を有する感熱記録材料が記載されている。
上記したオフセット印刷版やスクリーン印刷版の透過原稿は、細線や網点等が組み合わされた2値画像で構成され、サーマルプリンタでは、安定的に加熱して画質の良い画像を得るために、サーマルヘッドとプラテンローラで、感熱記録材料を挟持押圧しながら搬送して感熱描画が行われる。
しかし十分なコントラストを得る目的で、多量の電子供与性染料前駆体を含有する感熱記録層を有する感熱記録材料を、上記したサーマルプリンタで感熱描画した場合、サーマルヘッドと接している感熱記録材料の記録面側に光沢ムラが発生する場合があり、改善が求められていた。この光沢ムラは、画像面積の割合が高いネガ型の透過原稿を感熱描画した場合や、あるいは網点面積率の高い所謂シャドー部分において発生しやすく、この光沢ムラが生じた版下原稿を用いてオフセット印刷版やスクリーン印刷版を製版した場合、露光時の光が散乱し、製版後の印刷版の画質の低下を招く。
一方、サーマルヘッドへのカス付着による画質低下やスティッキングの改善、あるいは感熱記録材料の搬送性の改善等を目的に、感熱記録層上にフッ素系界面活性剤を含有する保護層を設けることが知られており、例えば特開平11−070735号公報(特許文献7)、特開2000−158815号公報(特許文献8)、特開2004−136610号公報(特許文献9)、特開2004−154983号公報(特許文献10)等に記載されている。
特開平08−164677号公報 特開平08−310127号公報 特開平09−076641号公報 特開2005−007763号公報 特開2003−305956号公報 特開2003−175674号公報 特開平11−070735号公報 特開2000−158815号公報 特開2004−136610号公報 特開2004−154983号公報
本発明の目的は、印刷版の感光波長域、特に400nm以下の波長領域において、発色部と未発色部との間で十分な透過濃度差が得られ、かつ記録面に発生する光沢ムラが解消された感熱記録材料を提供することにある。
上記課題は以下の手段により解決された。
光透過性支持体上に、電子供与性染料前駆体と電子受容性顕色剤、およびバインダー樹脂を含有する感熱記録層と、該感熱記録層上に保護層を少なくとも有し、該感熱記録層が2.6g/m以上の電子供与性染料前駆体を含有し、該保護層がフッ素系界面活性剤、カルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体、ゼラチン、および架橋剤としてジビニルスルホンを含有することを特徴とする感熱記録材料。
本発明により、印刷版の感光波長域、特に400nm以下の波長領域において、発色部と未発色部との間で十分な透過濃度差が得られ、かつ記録面に発生する光沢ムラが解消された感熱記録材料を提供することができる。
以下、本発明の感熱記録材料を詳細に説明する。
本発明の感熱記録材料は、光透過性支持体上に、電子供与性染料前駆体と電子受容性顕色剤、およびバインダー樹脂を含有する感熱記録層と、該感熱記録層上に保護層を少なくとも有する感熱記録材料であって、感熱記録層が2.6g/m以上の電子供与性染料前駆体を含有し、該保護層がフッ素系界面活性剤を含有する。版下用途においては、印刷版の感光波長域、特に400nm以下の波長領域において、発色部と未発色部の透過濃度差が重要であり、発色部と未発色部の透過濃度差は2.00以上であることが好ましく、更には2.50以上であることがより好ましい。このような特性を得るためには、感熱記録層は電子供与性染料前駆体をより多く含有する必要があるが、その場合、感熱記録材料の記録面側に光沢ムラが発生しやすくなる。本発明はこのような課題を、保護層がフッ素系界面活性剤を含有することで解決できることを見出したものである。
<光透過性支持体>
本発明の感熱記録材料が有する光透過性支持体としては、全光線透過率が80%以上の支持体が好ましく、このような支持体としては例えば、各種樹脂フィルム、ガラス、ゴム、セラミックス等が挙げられる。中でもフレキシブル性を有する樹脂フィルムは、取扱い性が優れている点で好適に用いられる。樹脂フィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂等からなる樹脂フィルムが挙げられ、その厚さは10〜1000μmであることが好ましい。
光透過性支持体の表面には親水化加工が施されていてもよく、こうした親水化加工としては、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、紫外線照射処理等が挙げられる。更なる親水化加工として光透過性支持体上に設ける層との接着性を高めるため、光透過性支持体は下引き層を有していても良い。
<感熱記録層>
本発明の感熱記録層は、電子供与性染料前駆体と電子受容性顕色剤、およびバインダー樹脂を含有する。
感熱記録層が含有する電子供与性染料前駆体(以下染料前駆体とも記載)としては、
(1)トリアリールメタン系化合物:3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等、
(2)ジフェニルメタン系化合物:4,4′−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等、
(3)キサンテン系化合物:ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−メチルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−フェネチルフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロアニリノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン等、
(4)チアジン系化合物:ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等、
(5)スピロ系化合物:3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン等を挙げることができる。
中でも染料前駆体としてキサンテン系化合物を用いることが好ましく、特に3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランを用いることが好ましい。これにより発色部と未発色部の透過濃度差にとりわけ優れた感熱記録材料を得ることが可能となる。
感熱記録層が含有する電子受容性顕色剤(以下、顕色剤とも記載)としては、一般に感圧記録材料、または感熱記録材料で使用される酸性物質等を使用できるが、特に限定されるものではない。例えば、フェノール誘導体、芳香族カルボン酸誘導体、N,N′−ジアリールチオ尿素誘導体、アリールスルホニル尿素誘導体、有機化合物の亜鉛塩等の多価金属塩、ベンゼンスルホンアミド誘導体、ウレアウレタン化合物等を挙げることができる。以下に、感熱記録層が含有する顕色剤の具体例を挙げるが、必ずしもこれらの化合物に限定されるものではない。
4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−n−プロポキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−メトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−エトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−n−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ベンジルオキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンモノアリルエーテル、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、3,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシ−4′−メチルジフェニルスルホン、3,4,4′−トリヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−〔オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)〕ジフェノール、3,4,3′,4′−テトラヒドロキシジフェニルスルホン、2,3,4−トリヒドロキシジフェニルスルホン、3−フェニルスルホニル−4−ヒドロキシジフェニルスルホン、2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール、
4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシアセトフェノン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,3−ビス〔1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1,3−ビス〔1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1,4−ビス〔1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、4,4−チオビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸メチル、没食子酸ベンジル、没食子酸ステアリル、ペンタエリスリトールテトラ(4−ヒドロキシ安息香酸)エステル、ペンタエリスリトールトリ(4−ヒドロキシ安息香酸)エステル、N−ブチル−4−〔3−(p−トルエンスルホニル)ウレイド〕ベンゾエート、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオールの重縮合物と4−ヒドロキシ安息香酸との脱水縮合物、
N,N′−ジフェニルチオ尿素、4,4′−ビス[3−(4−メチルフェニルスルホニル)ウレイド]ジフェニルメタン、N−(4−メチルフェニルスルホニル)−N′−フェニル尿素、N−(ベンゼンスルホニル)−N′−[3−(4−トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N−(4−トルエンスルホニル)−N′−[3−(4−トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、ウレアウレタン化合物、
サリチルアニリド、5−クロロサリチルアニリド、サリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3,5−ビス(α−メチルベンジル)サリチル酸、4−[2′−(4−メトキシフェノキシ)エチルオキシ]サリチル酸、3−(オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸あるいはこれらサリチル酸誘導体の金属塩(例えば亜鉛塩)、
N−(4−ヒドロキシフェニル)−4−トルエンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−4−トルエンスルホンアミド、N−フェニル−4−ヒドロキシベンゼンスルホンアミド等。
中でも顕色剤としてフェノール誘導体を用いることが好ましく、特にビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンを用いることが好ましい。これにより発色部と未発色部の透過濃度差に優れた版下用感熱記録材料を得ることが可能となる。
感熱記録層が含有するバインダー樹脂としては、通常の塗工で用いられる種々の水溶性高分子化合物、または水分散性樹脂を用いることができる。その具体例としては、例えば澱粉類、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、ポリアクリル酸のアルカリ塩、ポリマレイン酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性樹脂、及びスチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン等の水分散性樹脂が挙げられる。中でもゼラチン、スチレン/ブタジエン共重合体が好ましく利用され、特にバインダー樹脂としてゼラチンおよびスチレン/ブタジエン共重合体を併用することが好ましい。
透過原稿として感熱記録材料を利用する感熱記録材料においては、高い透過濃度を得る目的から、染料前駆体の塗工量を多くすることが望ましいが、その場合、感熱記録層塗液の塗布量全体も多くなり、かつ光透過性支持体は吸液性が無いため、塗布直後の塗膜(ウエット状態の塗膜)が極めて嵩高になり平滑な感熱記録層を得ることが難しい。平滑な感熱記録層が得られないと、サーマルヘッドと感熱記録材料との間で十分に熱が伝わらず、高い透過濃度を得ることはできない。しかしこのようなケースにおいてもバインダー樹脂としてゼラチンを用いると、塗布直後であってかつ乾燥するまでの間に塗膜を冷却して塗膜全体を不動化し、その後乾燥することで、嵩高でかつ平滑な感熱記録層が得られるので好ましい。またゼラチンとスチレン/ブタジエン共重合体を併用することで、未発色部の透過濃度が低下するため好ましい。ゼラチンと他のバインダー樹脂を併用する場合、全バインダー樹脂に対するゼラチンの割合は40質量%以上であることが好ましい。
ゼラチンとしては、動物のコラーゲンを原料としたゼラチンであれば全て使用できるが、豚皮、牛皮、及び牛骨から得られるコラーゲンを原料としたゼラチンが好ましい。また、ゼラチンの種類も特に制限はないが、石灰処理ゼラチン及び酸処理ゼラチンの他、特公昭38−4854号、特公昭39−5514号、特公昭40−12237号、及び特公昭42−26345号等公報、米国特許第2,525,753号、米国特許第2,594,293号、米国特許第2,614,928号、米国特許第2,763,639号、米国特許第3,118,766号、米国特許第3,132,945号、米国特許第3,186,846号、米国特許第3,312,553号等明細書、英国特許第1,033,189号明細書等に記載のゼラチン誘導体等が挙げられ、これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
スチレン/ブタジエン共重合体は、通常の乳化重合法で合成されたものを使用することができる。このようなスチレン/ブタジエン共重合体としては、一般に市販されているものを入手して使用することもでき、例えば日本エイアンドエル(株)製スマーテックスPA9281、日本ゼオン(株)製NipolLX112、同LX110、同2507H、等が市販されている。
感熱記録層が含有するバインダー樹脂の配合量としては、感熱記録層の全固形分に対して10〜40質量%が好ましい。
感熱記録層は上記したバインダー樹脂と共に架橋剤(耐水化剤)を含有することが好ましい。架橋剤としては、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート化合物、アルデヒド化合物、シラン化合物、クロム明礬、ジビニルスルホン等、樹脂の架橋を促すことによって耐水性を付与するものを用いることができ、特に好ましくはジビニルスルホンである。架橋剤の配合量はバインダー樹脂の固形分量に対して0.01〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは3〜30質量%である。
本発明の感熱記録材料を構成する感熱記録層は、その熱応答性を向上させるために熱可融性化合物を含有させることもできる。この場合、60〜180℃に融点を有する化合物が好ましく、特に、80〜140℃に融点を有する化合物がより好ましい。
具体的には、ステアリン酸アミド、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、N−ステアリル尿素、ベンジル−2−ナフチルエーテル、m−ターフェニル、4−ベンジルビフェニル、4−アセチルビフェニル、2,2′−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、α,α′−ジフェノキシキシレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、ビス(4−メトキシフェニル)エーテル、アジピン酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−クロロベンジル)エステル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジベンジル、ベンゼンスルホン酸フェニルエステル、ビス(4−アリルオキシフェニル)スルホン、4−アセチルアセトフェノン、アセト酢酸アニリド類、脂肪酸アニリド類等公知の熱可融性物質が挙げられる。これらの化合物は単独もしくは2種以上併用して使用することもできる。
また、熱可融性化合物の含有量は、前記した顕色剤(電子受容性顕色剤)に対し質量比で30〜200質量%が好ましい範囲であり、更に好ましい範囲は50〜150質量%である。この範囲とすることで、熱応答性、発色画像の飽和濃度などの基本特性も良好な感熱記録材料が得られる。
感熱記録層は、その他の添加剤として、サーマルヘッドの摩耗防止、またはスティッキング防止などの目的でステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスタードワックスなどのワックス類や界面活性剤などを必要に応じて含有することができる。
上記した本発明の感熱記録材料を構成する感熱記録層に含まれる種々の成分は、分散媒中に分散された分散液として支持体上に塗布、乾燥されることが好ましい。その分散液は、発色成分を構成する化合物を乾式粉砕して分散媒中に分散する方法、または発色成分を構成する化合物を分散媒に混入し湿式粉砕する方法などにより得られる。分散粒径はメジアン径で0.6μm以下であることが好ましい。なおメジアン径とは、粒子体の一つの集団の全体積を100%として累積曲線を求めたとき、累積曲線が50%となる点の粒子径(累積平均径)であり、粒度分布を評価するパラメーターの一つとしてレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA920((株)堀場製作所製)などを用いて測定することができる。
感熱記録層の塗工量は、染料前駆体の塗工量(感熱記録層における染料前駆体の含有量)で2.6g/m以上であることが必要であり、これにより発色部と未発色部との間で十分なコントラストを得ることができる。染料前駆体の塗工量が2.6g/mに満たない場合、十分な透過濃度差は得られない。十分な透過濃度差を得る観点から、染料前駆体の塗工量は、3.1g/m以上であることがより好ましいが、その場合、記録面に光沢ムラがより生じやすくなる。したがって本発明はこのような場合においてとりわけ有効に作用する。なお染料前駆体の塗工量の上限は8.0g/m以下であることが好ましい。また感熱記録層の固形分塗工量は、10.0g/m以上であることが好ましく、より好ましくは20.0g/m以上である。上限は50g/m以下であることが好ましい。
本発明の感熱記録材料は、発色感度を高める等、必要に応じて光透過性支持体と感熱記録層の間に中間層を1層以上有することができる。また、光透過性支持体を挟んで感熱記録層側の反対面(裏面)には、マット化剤や耐電防止剤等を含有するバックコート層を1層以上有することもできる。
本発明の感熱記録材料は、上記した感熱記録層上にフッ素系界面活性剤を含有する保護層を有する。フッ素系界面活性剤の含有量は0.5質量%以上であることが好ましく、より好ましくは1.0%質量以上である。0.5質量%を下回ると光沢ムラ解消の効果が十分に発揮されない場合がある。上限は10質量%以下であることが好ましい。10質量%を上回ると、光沢ムラは解消されるものの感熱記録材料が滑りやすくなり搬送精度が悪化する場合がある。
本発明において保護層が含有するフッ素系界面活性剤としては、パーフルオロ基を含有する界面活性剤が好ましく、パーフルオロ基を含有する界面活性剤としては、パーフルオロアルキルエチレンオキシド化合物及び/またはパーフルオロアルキル含有オリゴマーを使用することができる。具体的には、SURFLON S−242、同S−243、同S−420(以上、AGCセイミケミカル(株)製)、メガファックF−444、同TF−2066(以上、DIC(株)製)等のパーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、SURFLON S−611、同S−651、同S−386(以上、AGCセイミケミカル(株)製)、メガファックF−472SF、同F−477、同F−553、同F−556、同TF−1367、同TF−1437(以上、DIC(株)製)等のパーフルオロアルキル含有オリゴマー等が挙げられる。
本発明において保護層は、上記したフッ素系界面活性剤の他に、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、ポリアクリル酸のアルカリ塩、ポリマレイン酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性樹脂、及びカルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン等の水分散性樹脂を含有することができる。特に未発色部の透過濃度を低下させる観点から、カルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体とゼラチンを含有することが好ましい。カルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体とゼラチンの好ましい質量比は70:30〜30:70である。
保護層が含有するその他の成分としては、スティッキング防止などの目的でステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、モンタン酸エステルワックス、カスタードワックスなどのワックス類、界面活性剤、カオリン、硫酸バリウム、コロイダルシリカ、微粒子シリカなどの顔料、消泡剤等が必要に応じて添加される。また保護層は架橋剤(耐水化剤)を含有することが好ましい。
保護層の固形分塗布量は0.1〜20g/mであることが好ましく、より好ましくは0.5〜10g/mである。
本発明の感熱記録材料を用いて透過原稿を作製する方法としては、サーマルヘッドで感熱記録材料の感熱記録層を有する側の面を像様に加熱する方法を挙げることができ、特にサーマルプリンタとして厚膜あるいは薄膜のラインヘッドを用いたラインプリンタや、薄膜のシリアルヘッドを用いたシリアルプリンターなどが好適に用いられる。記録エネルギー密度は10〜150mJ/mmであることが好ましい。十分な透過濃度差を得るため高いエネルギー密度で感熱描画することが好ましく、具体的には80mJ/mm以上のエネルギー密度で感熱描画することが好ましい。しかしながらその一方、80mJ/mm以上のエネルギー密度で感熱描画すると、感熱記録材料の記録面側の光沢ムラは特に発生しやすくなるが、本発明はこのような場合において、とりわけ有効に作用する。また高品質な出力画像を得るためにはサーマルヘッドの画像記録密度が300dpi以上であることが好ましい。
本発明の感熱記録材料を用いて得られた透過原稿を用いてオフセット印刷版やスクリーン印刷版等の印刷版を製版する方法としては、例えば光源として高圧水銀灯を有する密着露光装置を用いて、前記透過原稿と印刷版を重ねて密着露光し、その後、所定の現像液にて現像する方法を挙げることができる。
以下、実施例を用いて本発明を説明するが、無論この記述により本発明が限定されるものではない。なお、以下の記述の中における単位として%や部は、特に記載がない限り質量基準である。
(実施例1)
両面に下引き層がコートされている全光線透過率88%、厚さ100μmのポリエステルフィルムの片面に、感熱記録層塗液と保護層塗液をスライドホッパーコーティング法により、支持体側から感熱記録層、保護層の順になるように重層塗布を行った。その際、湿潤塗布量を、感熱記録層が120g/m、保護層が30g/mに設定して行った。
<A液調製>
ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン 40.0部
カルボン酸変性ポリビニルアルコール10%水溶液 60.0部
(クラレ(株)製 SD−1000)
上記組成物をビーズミルでメジアン径が0.4μmになるまで粉砕した。
<B液調製>
3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
35.0部
カルボン酸変性ポリビニルアルコール13.0%水溶液 65.0部
(クラレ(株)製 SD−1000)
上記組成物をビーズミルでメジアン径が0.4μmになるまで粉砕した。
<感熱記録層塗液の調製>
ゼラチン(牛骨、アルカリ処理) 3.6部
スチレン/ブタジエン共重合体のラテックス 7.6部
(日本エイアンドエル(株)製 スマーテックスPA9281、48%スラリー)
スルホコハク酸ジオクチルナトリウム5%水溶液 0.6部
A液 21.8部
B液 10.0部
ジビニルスルホン5%水溶液 7.8部
水で全量を120部とした。
<C液調製>
硫酸バリウム 5.0部
(粒径=0.3μm 吸油量18ml/100g)
ポリカルボン酸アンモニウム塩40%水溶液 1.5部
水で全量を30部とし、ホモミキサーを用いて10分間の高速微分散処理を施した。
<保護層塗液Dの調製>
ゼラチン(牛骨、アルカリ処理) 0.7部
カルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体のラテックス 0.9部
(DIC(株)製ラックスター3307BE Tg=15℃ 50%スラリー)
スルホコハク酸ジオクチルナトリウム5%水溶液 0.5部
モンタン酸エステルワックス 0.25部
フッ素系界面活性剤 0.05部
(AGCセイミケミカル(株)製 サーフロンS−386)
C液 3.0部
ジビニルスルホン5%水溶液 1.9部
水で全量を30部とした。
上記湿分塗布量において塗布を行った後、直ちに1〜3℃の冷風にて塗膜をゲル化させ、その後30℃に設定された温風にて乾燥を行った。乾燥後、温度40℃に調整された恒温恒湿器を用いて3日間の加温を行うことにより、実施例1の感熱記録材料を得た。
上記のように作製した感熱記録材料について下記の評価を行った。得られた結果を表1に示す。
<記録濃度>
上記のようにして得られた感熱記録材料の感熱記録層を有する側の面に、サーマルデジタルプリンター(三菱製紙(株)製 TDP−324:1200dpi/120lpi、ラインヘッド)を用いて画像出力(記録エネルギー密度70〜100mJ/mm、電気容量330W)し、得られた発色部と未発色部の400nm以下の波長領域の透過濃度を透過濃度計(商品名:エックスライト社製361T(V))にて測定した。
<光沢ムラの評価>
光沢ムラ評価として、75%網点からなる平網画像を、上記のようにして得られた感熱記録材料の感熱記録層を有する側の面に、サーマルデジタルプリンター(三菱製紙(株)製 TDP−459:1200dpi/120lpi、ラインヘッド)を用いて画像出力(記録エネルギー密度100〜120mJ/mm、電気容量350W)し、版下原稿を作製した。該版下原稿について網点画像を目視により観察した。
上記版下原稿の感熱記録面とネガタイプPS版(富士フイルム(株)製 FNS)の感光面を合わせ、明室プリンタ(大日本スクリーン製造(株)製 P−627GA)にて適正露光(UV光にて75%の網点が25%の網点に反せるよう光量を調整)で密着露光し、該PS版を現像液(富士フイルム(株)製 DN3−C)にて現像処理して平版印刷版を作製した。該平版印刷版の網点画像を目視により観察し、光沢ムラと像様の画像欠陥の有無を下記評価基準にて判定した
◎:版下原稿に光沢ムラが無く、平版印刷版にも画像欠陥が無い。
○:版下原稿に僅かに光沢ムラが認められるが、平版印刷版には画像欠陥が無い。
×:版下原稿に光沢ムラが認められ、平版印刷版に画像欠陥が認められる。
(実施例2)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において、感熱記録層の湿潤塗布量を110g/mに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において、感熱記録層の湿潤塗布量を103g/mに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例3の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において、感熱記録層の湿潤塗布量を75.4g/mに変更した以外は実施例1と同様にして、比較例1の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において、感熱記録層の湿潤塗布量を75.4g/mに変更し、さらに保護層塗液Dを下記保護層塗液Eに変更した以外は実施例1と同様にして、比較例2の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
<保護層塗液Eの調製>
ゼラチン(牛骨、アルカリ処理) 0.7部
カルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体のラテックス 0.9部
(DIC(株)製ラックスター3307BE Tg=15℃ 50%スラリー)
スルホコハク酸ジオクチルナトリウム5%水溶液 0.5部
モンタン酸エステルワックス 0.25部
C液 3.0部
ジビニルスルホン5%水溶液 1.9部
水で全量を30部とした。
(比較例3)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において、感熱記録層の湿潤塗布量を75.4g/mに変更し、さらに保護層塗液Dを下記保護層塗液Fに変更した以外は実施例1と同様にして、比較例3の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
<保護層塗液Fの調製>
ゼラチン(牛骨、アルカリ処理) 0.7部
カルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体のラテックス 0.9部
(DIC(株)製ラックスター3307BE Tg=15℃ 50%スラリー)
スルホコハク酸ジオクチルナトリウム5%水溶液 0.5部
モンタン酸エステルワックス 0.25部
直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.05部
(花王(株)製 ネオペレックスG−15)
C液 3.0部
ジビニルスルホン5%水溶液 1.9部
水で全量を30部とした。
(実施例4)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において、保護層塗液Dのフッ素系界面活性剤(AGCセイミケミカル(株)製 サーフロンS−386)、0.05部を、フッ素系界面活性剤(AGCセイミケミカル(株)製 サーフロンS−242)、0.05部に変更した以外は実施例1と同様にして、実施例4の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1のB液調製に用いる3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランを28.0部とし、更に3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン7.0部を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例5の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1のA液調製に用いるビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンの代わりに4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホンを用いた以外は実施例1と同様にして、実施例6の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において、保護層塗液Dを下記保護層塗液Gに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例7の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
<保護層塗液Gの調製>
ゼラチン(牛骨、アルカリ処理) 0.7部
カルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体のラテックス 0.9部
(DIC(株)製ラックスター3307BE Tg=15℃ 50%スラリー)
スルホコハク酸ジオクチルナトリウム5%水溶液 0.5部
モンタン酸エステルワックス 0.25部
フッ素系界面活性剤 0.16部
(AGCセイミケミカル(株)製 サーフロンS−386)
C液 3.0部
ジビニルスルホン5%水溶液 1.9部
水で全量を30部とした。
(実施例8)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において、保護層塗液Dを下記保護層塗液Hに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例8の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
<保護層塗液Hの調製>
ゼラチン(牛骨、アルカリ処理) 0.7部
カルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体のラテックス 0.9部
(DIC(株)製ラックスター3307BE Tg=15℃ 50%スラリー)
スルホコハク酸ジオクチルナトリウム5%水溶液 0.5部
モンタン酸エステルワックス 0.25部
フッ素系界面活性剤 0.1部
(AGCセイミケミカル(株)製 サーフロンS−386)
C液 3.0部
ジビニルスルホン5%水溶液 1.9部
水で全量を30部とした。
(実施例9)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において、保護層塗液Dを下記保護層塗液Iに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例9の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
<保護層塗液Iの調製>
ゼラチン(牛骨、アルカリ処理) 0.7部
カルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体のラテックス 0.9部
(DIC(株)製ラックスター3307BE Tg=15℃ 50%スラリー)
スルホコハク酸ジオクチルナトリウム5%水溶液 0.5部
モンタン酸エステルワックス 0.25部
フッ素系界面活性剤 0.03部
(AGCセイミケミカル(株)製 サーフロンS−386)
C液 3.0部
ジビニルスルホン5%水溶液 1.9部
水で全量を30部とした。
(実施例10)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において、保護層塗液Dを下記保護層塗液Jに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例10の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
<保護層塗液Jの調製>
ゼラチン(牛骨、アルカリ処理) 0.7部
カルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体のラテックス 0.9部
(DIC(株)製ラックスター3307BE Tg=15℃ 50%スラリー)
スルホコハク酸ジオクチルナトリウム5%水溶液 0.5部
モンタン酸エステルワックス 0.25部
フッ素系界面活性剤 0.01部
(AGCセイミケミカル(株)製 サーフロンS−386)
C液 3.0部
ジビニルスルホン5%水溶液 1.9部
水で全量を30部とした。
(比較例4)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において、保護層塗液Dを下記保護層塗液Kに変更した以外は同様にして、比較例4の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
<保護層塗液Kの調製>
ゼラチン(牛骨、アルカリ処理) 0.7部
カルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体のラテックス 0.9部
(DIC(株)製ラックスター3307BE Tg=15℃ 50%スラリー)
スルホコハク酸ジオクチルナトリウム5%水溶液 0.5部
モンタン酸エステルワックス 0.25部
ポリオキシエチレンラウリルエーテル 0.05部
(第一工業製薬(株)製 DKS NL−70)
C液 3.0部
ジビニルスルホン5%水溶液 1.9部
水で全量を30部とした。
(比較例5)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において用いた保護層塗液Dを、前記した保護層塗液Fに変更した以外は同様にして、比較例5の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0006177185
表1に示す結果から判るように、本発明により印刷版の感光波長域、特に400nm以下の波長領域において、発色部と未発色部との間で十分な透過濃度差が得られ、かつ記録面に発生する光沢ムラが解消された感熱記録材料が得られることが判る。

Claims (1)

  1. 光透過性支持体上に、電子供与性染料前駆体と電子受容性顕色剤、およびバインダー樹脂を含有する感熱記録層と、該感熱記録層上に保護層を少なくとも有し、該感熱記録層が2.6g/m以上の電子供与性染料前駆体を含有し、該保護層がフッ素系界面活性剤、カルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体、ゼラチン、および架橋剤としてジビニルスルホンを含有することを特徴とする感熱記録材料。
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