JP6176124B2 - 歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造 - Google Patents

歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造 Download PDF

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Description

本発明は、歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造に関する。
下記特許文献1には、フードエアバッグ装置(歩行者保護エアバッグ装置)のフードへの搭載構造が記載されている。この構造について簡単に説明すると、フードインナパネルの後端部に、車両下側へ膨出された膨出部が形成されている。この膨出部の車両後側には、フードエアバッグ装置の外郭を構成するエアバッグケースが配置されており、エアバッグケース内にエアバッグ及びインフレータが収容されている。なお、フードエアバッグ装置としては、下記特許文献2〜特許文献4に記載されたものがある。
特開2003−89333号公報 特開2004−168111号公報 特開2005−178587号公報 特開2005−343202号公報
ところで、上記フードエアバッグ装置のフード搭載構造では、フードの後端部とウインドシールドガラスとの間でエアバッグが膨張展開される。このため、フード上に倒れ込んだ歩行者の頭部がフードの後端部に当接すると、フードからの反力と、膨張展開されたエアバッグからの反力と、フードエアバッグ装置の作動時におけるインフレータ等の質量体に作用する慣性力と、の合力が歩行者に作用する。これにより、歩行者に対する負荷が増加する可能性がある。
本発明は、上記事実を考慮し、フード上に倒れ込んだ歩行者に対する負荷を低減できる歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造を提供することを目的とする。
請求項1に記載の歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造は、後端部が車両上側へ上昇可能とされ、パワーユニット室側を構成するフードインナパネルの後端側において前記パワーユニット室側へ膨出され且つ車幅方向に延在された膨出部が形成されたフードと、前記フードインナパネルの後端側の車両下側であって前記膨出部の後方に配置され、前端部が前記膨出部の底壁に固定されることにより、当該前端部よりも車両後側に位置する装置本体部が片ち状態で支持され、前記フードの後端部が車両上側へ上昇ときに前記フードの後端部とウインドシールドガラスとの間から後方へ膨張展開るエアバッグを有する歩行者保護エアバッグ装置と、前記膨出部の後壁の上端から車両後側へ延びる後端一般部に形成されると共に、車幅方向に延在され、車両上側へ上昇された前記フードの後端部に車両上側からの荷重が入力されたときに前記フードの折れの起点となる変形起点部と、を備えている。
請求項1に記載の歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造では、フードが、その後端部において車両上側へ上昇可能に構成されている。また、フードのパワーユニット室側を構成するフードインナパネルの後端側には、膨出部が形成されており、膨出部は、パワーユニット室側へ膨出されると共に、車幅方向に延在されている。さらに、膨出部の車両後側には、歩行者保護エアバッグ装置が設けられており、歩行者保護エアバッグ装置の前端部が膨出部の底壁に固定されると共に、当該前端部よりも車両後側に位置する装置本体部がフードインナパネルの後端側の車両下側に片持ち支持状態で配置されている。そして、歩行者保護エアバッグ装置が作動すると、車両上側へ上昇されたフードの後端部とウインドシールドガラスとの間に、歩行者保護エアバッグ装置のエアバッグが膨張展開される。
ここで、膨出部の後壁を含むフードインナパネルの後端部には、車幅方向に延在された変形起点部が形成されている。そして、フードの後端部に車両上側からの荷重が入力されたときには、フードの後端部が変形起点部を起点として折れるように構成されている。このため、例えばフード上に倒れ込んだ歩行者の頭部がフードの後端部に当接された場合には、フードの後端部が折れ曲がることで、歩行者の頭部に作用する衝突荷重が吸収される。したがって、フード上に倒れ込んだ歩行者に対する負荷を低減できる。
請求項2に記載の歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造は、請求項1に記載の発明において、側断面視で前記膨出部の底壁と前記後壁との成す角度が鈍角に設定されている。
請求項2に記載の歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造では、側断面視で膨出部の底壁と後壁との成す角度が鈍角に設定されているため、車両上側からの荷重に対して膨出部の後壁が車両下側へ倒れ変形し易く構成されている。このため、例えばフード上に倒れ込んだ歩行者の頭部がフードにおける膨出部の車両上側の部位に当接された場合には、膨出部の後壁が車両下側へ倒れるように変形することで、歩行者の頭部に作用する衝突荷重が吸収される。これにより、フードにおける膨出部の車両上側の部位においてフード上に倒れ込んだ歩行者に対する負荷を低減できる。
請求項3に記載の歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記変形起点部は側断面視において車両上側へ***されたビードとされ、前記歩行者保護エアバッグ装置は、作動することで前記エアバッグを膨張展開させるインフレータを有しており、前記インフレータが前記ビードの車両下側で車幅方向に沿うように配設されている。
請求項3に記載の歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造では、変形起点部が側断面視において車両上側へ***されたビードとされている。また、歩行者保護エアバッグ装置におけるエアバッグを膨張展開させるインフレータがビードの車両下側で車幅方向に沿うように配設されている。換言すると、ビードがインフレータの車両上側で車幅方向に延在されている。このため、例えば、フード上に倒れ込んだ歩行者の頭部が、仮にフードにおけるインフレータの車両上側の部位に当接された場合でも、ビードが変形することで、歩行者の頭部に作用する衝突荷重が吸収される。これにより、フードにおけるインフレータの車両上側の部位においてフード上に倒れ込んだ歩行者に対する負荷を低減できる。
請求項1に記載の歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造によれば、フード上に倒れ込んだ歩行者に対する負荷を低減できる。
請求項2に記載の歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造によれば、フードにおける膨出部の車両上側の部位においてフード上に倒れ込んだ歩行者に対する負荷を低減できる。
請求項3に記載の歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造によれば、フードにおけるインフレータの車両上側の部位においてフード上に倒れ込んだ歩行者に対する負荷を低減できる。
本実施の形態に係る歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造が適用された車両のフード後端部を示す車両左側から見た側断面図(図2の1−1線拡大断面図)である。 図1に示される車両の前部を示す車両上側から見た平面図である。 図1に示される歩行者保護エアバッグ装置のエアバッグが膨張展開した状態を示す図1に対応する側断面図である。 (A)は、インパクタがフードの後端部に当接したときのフードの変形を説明するための側断面図であり、(B)は、フードにおける膨出部の車両上側の部位にインパクタが当接したときのフードの変形を説明するための側断面図である。 本発明における変形起点部の他の一例を示す車両後斜め上方から見た斜視図である。 (A)は、本発明における変形起点部の他の別例を示す側断面図であり、(B)は(A)に示されるフードにおける膨出部の車両上側の部位にインパクタが当接したときのフードの変形を説明するための側断面図である。
以下、図面を用いて本実施の形態に係る歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造Sが適用された車両10について説明する。なお、図面において適宜示される矢印FRは車両前方を示し、矢印UPは車両上方を示し、矢印RHは車両右方を示している。
図2に示されるように、歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造Sは、車両10のパワーユニット室12を開閉するフード30の後端部分に適用されており、フード30及び歩行者保護エアバッグ装置50を主要部として構成されている。以下、初めにフード30について説明し、次いで歩行者保護エアバッグ装置50について説明する。
(フード30について)
図1に示されるように、フード30は、フード30の意匠面を構成するフードアウタパネル32と、フードアウタパネル32を補強するフードインナパネル34と、を含んで構成されている。フードアウタパネル32はフード30の車両外側(パワーユニット室12とは反対側)に配置されており、フードインナパネル34はパワーユニット室12側に配置されている。そして、この両者の端末部がヘミング加工によって結合されている。また、図2に示されるように、フード30の後端部30Aには、車幅方向両端部において、フードヒンジ14が設けられている。そして、フードヒンジ14が、車体に固定されて、フード30を開閉可能に支持している。なお、フード30がパワーユニット室12を閉じた状態では、図示しないフードロックによってフード30の前端部が車体にロックされている。
また、フードヒンジ14は車両用ポップアップフード装置16の一部を構成している。この車両用ポップアップフード装置16はアクチュエータ(図示省略)を備えている。アクチュエータは、フード30を車両上側へ押上げるロッドと、ロッドを収容するシリンダと、を含んで構成されており、シリンダ内にガスジェネレータが収容されている。そして、ガスジェネレータにより発生されたガスによってロッドがフード30を車両上側へ押上げることで、フード30の後端部30Aが車両上側へ上昇するようになっている。さらに、アクチュエータは、後述するECU74に電気的に接続されおり、ECU74の制御によって車両用ポップアップフード装置16(ガスジェネレータ)が作動するように構成されている。
さらに、図1に示されるように、フードインナパネル34の後端側の部分には、車両下側へ膨出された膨出部36が形成されている。この膨出部36は、車幅方向に延在されると共に、側断面視で車両上側へ開放された断面略U字形状に形成されている。具体的には、膨出部36は、フードアウタパネル32と略平行に配置された底壁36Aと、底壁36Aの前端から車両上斜め前側へ延びる前壁36Bと、底壁36Aの後端から車両上斜め後側へ延びる後壁36Cと、を含んで構成されている。すなわち、側断面視において底壁36Aと後壁36Cとの成す角度θが鈍角に設定されている。そして、フードインナパネル34における膨出部36の後壁36Cを含む車両後側の部分がフードインナパネル34の後端部34Aとされており、後端部34Aは、膨出部36の後壁36Cと、後壁36Cの上端から車両後側へ延びる後端一般部38と、を含んで構成されている。さらに、フードインナパネル34における後端部34Aに対応するフード30の部位が、フード30の後端部30Aとされている。
また、底壁36Aの上面には、後述するエアバッグケース52を固定するための複数のウェルドナット40が設けられており、ウェルドナット40は車幅方向に所定間隔毎に配置されている。さらに、底壁36Aには、複数の挿通孔36Aaが貫通形成されており、各挿通孔36Aaはウェルドナット40と同軸上に配置されている。
さらに、フードインナパネル34の後端一般部38における前部には、「変形起点部」としてのビード42が形成されており、ビード42は、膨出部36に沿って車幅方向に延在されている。つまり、ビード42は、後端一般部38と後壁36Cとの境界部分に対して車両後側に近接して配置されている。また、ビード42は、車両上側へ***されると共に、側断面視で車両下側へ開放された略逆U字形状に形成されている。そして、フード30の後端部30Aが車両用ポップアップフード装置16によって車両上側へ上昇された状態で車両上側からの荷重がフード30の後端部30Aに入力された場合には、フード30の後端部30Aがビード42を起点に車両下側へ折れ曲がるように構成されている。
また、フード30の後端部30Aの車両下側には、膨出部36よりも車両後側の位置において、カウルルーバ20が設けられている。このカウルルーバ20は、カウルルーバ20の車両下側に配置されたカウルロアパネル22と、カウルルーバ20の車両後側に配置されたウインドシールドガラス24の下端部と、の間に架け渡されると共に、車幅方向に延在されている。また、カウルルーバ20の前端部には、後述するエアバッグケース52の車両下側の位置において、シール部材26が設けられており、シール部材26は車幅方向に延在されている。
(歩行者保護エアバッグ装置50について)
歩行者保護エアバッグ装置50はエアバッグケース52を備えており、エアバッグケース52は歩行者保護エアバッグ装置50の外郭を構成している。エアバッグケース52は、樹脂材により構成され、車幅方向を長手方向とした略長尺状に形成されている(図2参照)。また、エアバッグケース52は、後述するエアバッグ66を収容するケース本体54と、エアバッグケース52の前端部を構成する固定フランジ56と、を含んで構成されている。
ケース本体54は、略長尺箱形状に形成されて、フードインナパネル34の膨出部36に対して車両後側に隣接して配置されている。具体的には、ケース本体54は、フードインナパネル34における後端一般部38の下面に沿って配置された上壁54Aと、膨出部36の後壁36Cと略平行に配置され且つ上壁54Aの前端から車両下斜め前側へ延びる前壁54Bと、上壁54Aの後端から車両下側へ延びる後壁54Cと、上壁54Aと略平行に配置されて前壁54Bの下端と後壁54Cの下端とを連結する下壁54Dと、を含んで構成されている。そして、ケース本体54の下壁54Dの下面が、膨出部36の底壁36Aの下面と略面一に配置されている。さらに、フード30がパワーユニット室12を閉じた状態では、ケース本体54の下壁54Dの車両前後方向中間部に、前述したシール部材26が当接されている。
固定フランジ56は、板状に形成されると共に、ケース本体54の前端下部から膨出部36の底壁36Aの下面に沿って車両前側へ延びている。また、固定フランジ56の下面は、ケース本体54における下壁54Dに対して若干車両下側に配置されている。この固定フランジ56には、複数の挿通孔56Aが貫通形成されており、各挿通孔56Aは、前述したウェルドナット40及び膨出部36の挿通孔36Aaと同軸上に配置されている。そして、挿通孔56A及び挿通孔36Aa内にボルト44が挿入されて、ボルト44がウェルドナット40に螺合することで、固定フランジ56(エアバッグケース52)が膨出部36に締結固定されている。
また、ケース本体54の後端上部の角部58には、その内周面において、テーパ面60が形成されており、テーパ面60は、側断面視で車両前側へ向かうに従い車両上側へ傾斜されている。つまり、ケース本体54の角部58における肉厚が、ケース本体54の一般部(角部58以外の部分)の肉厚に比べて厚く設定されている。
さらに、ケース本体54の角部58におけるテーパ面60の下端には、車両前側へ開放されたV字状の溝が形成されている。これにより、ケース本体54には、薄肉化されたティア部64が形成されており、ティア部64は、ケース本体54の一般部よりも強度及び剛性が低くなっている。
また、エアバッグケース52内には、エアバッグ66が収容されている。このエアバッグ66は、一例として二枚の基布の外周部を縫製することにより袋状に構成されると共に、蛇腹折り、ロール折りによって折り畳まれた状態でエアバッグケース52内に格納されている。そして、エアバッグ66が膨張展開した状態では、エアバッグ66が、フード30の後端部30Aとウインドシールドガラス24の下端部との間で車両幅方向に延在すると共に(図3参照)、長手方向両端部においてフロントピラー28の前面を覆うようになっている(図2の2点鎖線で示されたエアバッグ66を参照)。
具体的には、図2に示されるように、エアバッグ66が、フード30の後端部30Aに沿って車両幅方向に延在するバッグ本体部68と、このバッグ本体部68と連通されると共に左右一対のフロントピラー28の前面を覆う一対のバッグ側部70と、を備えている。さらに、図3に示されるように、バッグ本体部68は、フード30の後端部30Aの下面に沿って車両幅方向に膨張するバッグ基部68Aと、フード30の後端部30Aとウインドシールドガラス24との間から円筒状に膨張展開されてウインドシールドガラス24の下端部の前面を覆うバッグ円筒部68Bと、によって構成されている。
さらに、図2に示されるように、エアバッグケース52内には、一対のインフレータ72が配設されている。このインフレータ72は、図1に示されるように、前述したフードインナパネル34のビード42に対して車両下側の位置に配設されている。また、インフレータ72は、金属製とされかつ軸方向の両端部が閉止された円筒状に形成されて、図示しない取付ブラケットを介してフードインナパネル34の膨出部36に固定されている。そして、インフレータ72が作動すると、インフレータ72によって発生されたガスがエアバッグ66内に供給されて、エアバッグ66が膨張展開されるようになっている。
また、インフレータ72は、車両10のECU74に電気的に接続されており、ECU74は衝突検知センサ(図示省略)及び衝突予知センサ(図示省略)と電気的に接続されている。衝突検知センサとしては、例えば、フロントバンパの裏面側に車幅方向に沿って延在されたチャンバ及び圧力センサで構成されたチャンバ方式、フロントバンパの裏面側に車幅方向に沿って延在された圧力チューブ及び圧力センサで構成された圧力チューブ方式、フロントバンパの裏面側に車幅方向に沿って延在された光ファイバセンサで構成された光ファイバ方式等が適用可能である。また、衝突検知センサとしては、例えば、フロントバンパの中央部に配置されて歩行者等の衝突体との衝突をミリ波レーダやステレオカメラを使って予知するプリクラッシュセンサ等が適用可能である。そして、衝突センサ及び衝突予知センサからECU74へ出力される信号に基づいて、車両の前面衝突又は車両の前面衝突の予知をECU74が検出した場合に、ECU74の制御によってインフレータ72が作動するように構成されている。なお、上記構成のうち、ケース本体54、エアバッグ66、及びインフレータ72が、本発明における「装置本体部」に相当する。
次に本実施の形態の作用及び効果について説明する。
上記のように構成された歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造Sが適用された車両10では、フード30のフードインナパネル34の後端側に、車両下側へ膨出された膨出部36が形成されている。また、この膨出部36の車両後側には、歩行者保護エアバッグ装置50が隣接して設けられている。
そして、車両10が歩行者等の衝突体と前面衝突すると、衝突検知センサによって衝突体と前面衝突したことが検知され、ECU74に衝突信号が出力される。ECU74では、入力された衝突信号に基づいて車両用ポップアップフード装置16を作動させるべきか否かを判断し、車両用ポップアップフード装置16を作動させるべきと判断すると、車両用ポップアップフード装置16のアクチュエータに作動信号が出力される。これにより、当該アクチュエータのガスジェネレータが作動して、シリンダ内にガスが供給される。これにより、車両用ポップアップフード装置16のロッドがフード30を車両上側へ押上げて、フード30の後端部30Aがカウルルーバ20及びウインドシールドガラス24の下端部に対して車両上側へ上昇される。
また、フード30の後端部30Aを車両用ポップアップフード装置16によって車両上側へ上昇させるときには、ECU74の制御によって歩行者保護エアバッグ装置50のインフレータ72が作動する。インフレータ72が作動すると、インフレータ72によって発生されたガスがエアバッグ66内に供給されて、エアバッグ66が膨張展開される。そして、エアバッグ66が膨張展開されるときには、エアバッグケース52がティア部64の部位において破断されて、エアバッグ66がエアバッグケース52に対して車両後側へ膨張展開される。さらに、膨張展開されたエアバッグ66のバッグ本体部68がフード30の後端部30Aとウインドシールドガラス24との間で車幅方向に延在されると共に、エアバッグ66のバッグ側部70が車両10のフロントピラー28を車両前側から覆う。これにより、フード30上に倒れ込んだ歩行者等に対する保護性能を高めることができる。
ここで、フードインナパネル34の後端部34Aにおける後端一般部38の前部には、車幅方向に延在されたビード42が形成されている。そして、フード30の後端部30Aに車両上側からの荷重が入力されたときには、フード30の後端部30Aがビード42を起点として車両下側へ折れ曲がる。このため、例えばフード30上に倒れ込んだ歩行者の頭部がフード30の後端部30Aに当接された場合には、フード30の後端部30Aが折れ曲がることで、歩行者の頭部に作用する衝突荷重が吸収される。したがって、フード30上に倒れ込んだ歩行者に対する負荷を低減できる。
この点について、図3及び図4(A)を用いて説明する。図3には、車両上側へ上昇されたフード30の後端部30Aとウインドシールドガラス24との間にエアバッグ66が膨張展開された状態で、歩行者の頭部に相当するインパクタIがフード30の後端部30Aに当接されたときのインパクタIに作用する力を示している。すなわち、インパクタIには、フード30からの反力F1と、膨張展開されたエアバッグ66からの反力F2と、歩行者保護エアバッグ装置50の作動時におけるインフレータ72等の質量物に作用する慣性力F3と、の合力が作用する。このため、本実施の形態のようにフード30の後端部30Aとウインドシールドガラス24の下端部との間にエアバッグ66が膨張展開されるような車両10では、インパクタIに対する負荷が増加する可能性がある。
これに対して、本実施の形態では、上述したようにフードインナパネル34の後端部34Aにおける後端一般部38に、車幅方向に延在されたビード42が形成されている。このため、図4(A)に示されるように、インパクタIがフード30の後端部30Aに当接すると、フードアウタパネル32が車両下側へ変形してフードインナパネル34に当たると共に、フード30の後端部30Aがビード42を起点として車両下側へ折れ曲がるように変形する。これにより、フード30の後端部30Aが折れ曲がることで、インパクタIに作用する衝突荷重が吸収される。その結果、HIC値(頭部傷害基準値)を低減することができ、フード30上に倒れ込んだ歩行者に対する頭部保護性能を向上できる。以上により、フード30の後端部30Aにおいてフード30上に倒れ込んだ歩行者に対する負荷を低減できる。
さらに、フードインナパネル34に形成された膨出部36では、側断面視において膨出部36の底壁36Aと後壁36Cとの成す角度θが鈍角に設定されている。このため、車両上側からの荷重に対して後壁36Cが車両下側へ倒れ変形し易く構成されている。これにより、図4(B)に示されるように、フード30における膨出部36の車両上側の部位にインパクタIが当接された場合には、フードアウタパネル32が車両下側へ変形すると共に、フードインナパネル34における膨出部36の後壁36Cが車両後側かつ車両下側(図4(B)の矢印A方向側)へ倒れるように変形する。これにより、インパクタIに作用する衝突荷重が吸収される。したがって、フード30における膨出部36の車両上側の部位においてフード30上に倒れ込んだ歩行者に対する負荷を低減できる。
また、ビード42は、車両上側へ***され、側断面視で車両下側へ開放された略逆U字形状に形成されると共に、インフレータ72の車両上側に配置されている。このため、フード30の後端部30Aにおけるインフレータ72の車両上側の部位にインパクタIが当接された場合には、ビード42が変形して、インパクタIに作用する衝突荷重が吸収される。これにより、フード30上に倒れ込んだ歩行者の頭部が仮にフード30におけるインフレータ72の車両上側の部位に当接された場合でも、ビード42が変形することで、歩行者の頭部に作用する衝突荷重を吸収できる。これにより、フード30におけるインフレータ72の車両上側の部位においてフード30上に倒れ込んだ歩行者に対する負荷を低減できる。
なお、本実施の形態では、フード30の後端部30Aに車両上側からの荷重が入力されたときに、フードインナパネル34のビード42を起点としてフード30の後端部30Aが車両下側へ折れ曲がるように構成されているが、フード30の折れ曲がりの起点となる変形起点部はこれに限らない。例えば、図5に示されるように、車幅方向を長手方向とする長孔80をフードインナパネル34の後端一般部38に複数箇所形成して、車幅方向に断続的に形成された脆弱部82を本発明の変形起点部としてもよい。つまり、本発明における「変形起点部が車幅方向に延在され」とは、図5に示されるような脆弱部82が車幅方向に断続的に延在される場合も含む。そして、脆弱部82は、フードインナパネル34の後端一般部38よりも強度及び剛性が低くなるため、フード30の後端部30Aに車両上側からの荷重が入力されたときには、フード30の後端部30Aが脆弱部82を起点として車両下側へ折れ曲がるようになる。
また、本実施の形態では、ビード42の断面形状が車両下側へ開放された略逆U字形状に形成されているが、ビード42の断面形状はこれに限らない。例えば、ビード42の断面形状を、車両下側へ開放された略半円状に形成してもよいし、車両下側へ開放された略逆V字形状に形成してもよい。
さらに、本実施の形態では、ビード42がフードインナパネル34の後端一般部38に前部に形成されているが、ビード42を膨出部36の後壁36Cに形成してもよい。この場合においても、上述したようにビード42の断面形状を任意に設定してもよい。例えば、図6(A)に示されるように、後壁36Cの傾斜方向中間部に段差部84に形成して、当該段差部84を本発明における変形起点部としてもよい。つまり、フード30の後端部30AにインパクタIが車両上側から当接されたときには、フード30の後端部30Aが当該段差部84を起点として車両下側へ折れ曲がるように構成される。また、図6(B)に示されるように、フード30における膨出部36の車両上側の部位にインパクタIが当接された場合には、側断面視で段差部84が略直線状に延びるように変形して、段差部84における当該変形によってインパクタIに対する衝突荷重を吸収するように構成してもよい。
12 パワーユニット室
24 ウインドシールドガラス
30 フード
30A フードの後端部
34 フードインナパネル
34A フードインナパネルの後端部
36 膨出部
36A 膨出部の底壁
36C 膨出部の後壁
42 ビード(変形起点部)
50 歩行者保護エアバッグ装置
66 エアバッグ(装置本体部)
72 インフレータ(装置本体部)
82 脆弱部(変形起点部)
84 段差部(変形起点部)
S 歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造
θ 膨出部の底壁と後壁との成す角度

Claims (3)

  1. 後端部が車両上側へ上昇可能とされ、パワーユニット室側を構成するフードインナパネルの後端側において前記パワーユニット室側へ膨出され且つ車幅方向に延在された膨出部が形成されたフードと、
    前記フードインナパネルの後端側の車両下側であって前記膨出部の後方に配置され、前端部が前記膨出部の底壁に固定されることにより、当該前端部よりも車両後側に位置する装置本体部が片ち状態で支持され、前記フードの後端部が車両上側へ上昇ときに前記フードの後端部とウインドシールドガラスとの間から後方へ膨張展開るエアバッグを有する歩行者保護エアバッグ装置と、
    前記膨出部の後壁の上端から車両後側へ延びる後端一般部に形成されると共に、車幅方向に延在され、車両上側へ上昇された前記フードの後端部に車両上側からの荷重が入力されたときに前記フードの折れの起点となる変形起点部と、
    を備えた歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造。
  2. 側断面視で前記膨出部の前記底壁と前記後壁との成す角度が鈍角に設定された請求項1に記載の歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造。
  3. 前記変形起点部は側断面視において車両上側へ***されたビードとされ、
    前記歩行者保護エアバッグ装置は、作動することで前記エアバッグを膨張展開させるインフレータを有しており、前記インフレータが前記ビードの車両下側で車幅方向に沿うように配設された請求項1又は請求項2に記載の歩行者保護エアバッグ装置のフード搭載構造。
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