JP2006036120A - 歩行者保護装置 - Google Patents

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喜夫 水野
Atsushi Nagata
篤 永田
Shoichi Hashimoto
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Abstract

【課題】嵩張ることなく収納できて、歩行者の受ける衝撃エネルギーを吸収して歩行者を保護可能な歩行者保護装置を提供すること。
【解決手段】歩行者保護装置S1は、作動時、歩行者を保護可能に、保護材23を収納状態から車外側に突出させるように展開させる。保護材23は、展開完了状態の形状を略板形状として、歩行者との干渉時に塑性変形して衝撃エネルギーを吸収可能な衝撃吸収材24と、衝撃吸収材を収納部位34から展開させる展開手段としてのエアバッグ28と、を備える。衝撃吸収材24は、展開完了時に展開完了形状の略板形状の厚さ方向に沿うように配設され、かつ、厚さ方向に沿う押圧力を受けた際に塑性変形する壁部25を、空間25aを開けて、複数並設させて構成される。衝撃吸収材24は、収納部位34への収納時、展開完了状態に復元可能に、空間25aを無くすように、壁部25相互を重ねて、収納される。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両に搭載されて、作動時、歩行者を保護可能に、保護材を収納状態から車外側に突出させるように展開させる構成の歩行者保護装置に関する。
従来、歩行者保護装置としては、歩行者の車体との衝突を考慮して、車両の前面側におけるフロントバンパ付近からフードパネルの高さを越える上方まで展開膨張して、車両の幅寸法と略等しい幅寸法を有して、膨張を完了させるエアバッグ、を備えるものがあった(例えば、特許文献1参照)。
また、車体との衝突後における路面から保護できるように、フロントバンパの下面付近から、路面の近傍における路面上方に、エアバッグを展開膨張させるものもあった(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−315599号公報 特開2001−001852号公報
しかし、従来のこれらの歩行者保護装置では、膨張を完了させたエアバッグにより、歩行者を保護するものであり、エアバッグが、クッション性を確保できるように、ある程度の厚さを確保して膨張させることから、エアバッグの容積が大きく必要となって、収納時の容積が嵩張り、また、膨張用ガスを供給するインフレーターとして、高出力のものを使用する必要が生じて、エアバッグの強度を確保できるように、一層、収納時に嵩張るような厚さの基布を使用する事態にもなっていた。
本発明は、上記の課題を解決するものであり、嵩張ることなく収納できて、歩行者の受ける衝撃エネルギーを吸収して歩行者を保護可能な歩行者保護装置を提供することを目的とする。
本発明に係る歩行者保護装置は、車両に搭載されて、作動時、歩行者を保護可能に、保護材を収納状態から車外側に突出させるように展開させる構成の歩行者保護装置であって、
保護材が、展開完了状態の形状を略板形状として、歩行者との干渉時に塑性変形して衝撃エネルギーを吸収可能な衝撃吸収材と、衝撃吸収材を収納部位から展開させる展開手段と、を備えて構成されて、
衝撃吸収材が、
展開完了時に展開完了形状の略板形状の厚さ方向に沿うように配設され、かつ、厚さ方向に沿う押圧力を受けた際に塑性変形する壁部を、空間を開けて、複数並設させて構成されるとともに、
展開完了状態に復元可能に、収納部位への収納時に、壁部相互の間の空間を無くすように、壁部相互を重ねて、収納され、
展開手段が、衝撃吸収材に連結されて、インフレーターからの膨張用ガスを流入させることにより膨張するエアバッグにより、構成されていることを特徴とする。
本発明に係る歩行者保護装置では、インフレーターが作動して、膨張用ガスが展開手段としてのエアバッグに流入されれば、エアバッグの膨張により、衝撃吸収材が、収納部位から展開して、略板形状に展開を完了させる。その後、歩行者が衝撃吸収材と干渉すれば、衝撃吸収材の並設されている壁部が、厚さ方向に沿う押圧力を受けて、曲げや座屈等の塑性変形をし、歩行者に作用する衝撃エネルギーを吸収することができて、歩行者を保護することができる。
そして、本発明に係る歩行者保護装置では、衝撃吸収材を収納部位から展開させる展開手段に、エアバッグを利用しているだけであり、エアバッグの容積を大きくする必要がなく、高出力のインフレーターを使用しなくともよいこともあいまって、エアバッグやインフレーターをコンパクトに形成できる。
また、衝撃吸収材を構成する壁部は、塑性変形可能な金属板・合成樹脂板・紙等から形成すれば、嵩張ることなく収納可能となる。特に、この塑性変形させて衝撃エネルギーを吸収する壁部では、エアバッグに比べて、変位量を少なくしても、すなわち、変形量を少なくしても、大きな衝撃エネルギーを短時間で吸収できることから、コンパクトに構成できて、収納時に嵩張ることも抑えることが可能となる。
したがって、本発明に係る歩行者保護装置では、嵩張ることなく収納できて、歩行者の受ける衝撃エネルギーを吸収して歩行者を円滑に保護することができる。
なお、保護材は、歩行者における車体との一次衝突時の衝撃エネルギーを吸収可能に、展開完了時に歩行者と車体との間に配置されるように、車両の前面側のフロントパンパ付近から上方に展開可能に、配設させたり、あるいは、歩行者における車体との一次衝突後の路面との干渉時の衝撃エネルギーを吸収可能に、展開完了時に路面の近傍における路面上方に、配置されるように、車両の側面の下部側から外方に展開可能に、配設させてもよい。
さらに、エアバッグが、衝撃吸収材における歩行者との干渉側の面の略全面に、配設されていれば、衝撃吸収材を構成する空間を開口させた壁部が、エアバッグを介在させて、歩行者と干渉することとなり、違和感を与えずに、歩行者と干渉することができる。勿論、この場合のエアバッグは、単体で、クッション性を確保して、車体や路面から歩行者を保護する構造でなく、単に、衝撃吸収材を展開可能として、衝撃吸収材の略全面を覆えばよいことから、若干、エアバッグの収納時の容積が増えるものの、収納時のコンパクト性を阻害する程、容積が大きくなるものではない。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本明細書では、前後の方向は、車両の前後方向に沿う方向を、基準とし、左右の方向は、車両の後方側から前方側を見た際の左右の方向に沿う方向を、基準とする。
第1実施形態の歩行者保護装置S1は、図1〜3に示すように、車両Vの前部側におけるフロントバンパ4付近から上方に展開される保護材23と、保護材23を収納するケース34と、収納された保護材23を覆うカバー材37と、を備えて構成されている。さらに、この保護装置S1では、フロントバンパ4等に配置されて歩行者を検知するセンサ21と、センサ21からの信号を入力して車両Vの歩行者との一次衝突を予知して、保護材23を展開させるようにインフレーター30を作動させる制御装置20と、を備えて構成されている。
カバー材37は、実施形態の場合、フロントバンパ4の上壁部4aから構成され、展開時の保護材23に押されて開く扉部38を備えている(図2参照)。扉部38は、上壁部4aにおける車両Vの左右のヘッドランプ7・7付近の下方位置間で、左右方向に長く延びるように、配置され、バンパ4の上壁部4aと正面壁部4bとの境界部位付近に、開き時の回転中心となる薄肉のヒンジ部39を配設させている。扉部38は、ヒンジ部39を回転中心として車両Vの前方側へ開き、また、開く際、扉部38の左右の縁における上壁部4aとの連結部位を破断させるように、構成されている。
ケース34は、板金等からなる金属製として、上方を開口させた断面略U字形状の略直方体箱形状に、形成されている。ケース34は、下方に延びるフランジ部35を備えている。ケース34は、フランジ部35を、ボルト・ナット等を利用して、車両の車体(ボディ)1側となるバンパリインフォースメント3の前面側に対して、固定させることにより、リインフォースメント3に沿って、車両Vに搭載されている。そして、ケース34は、上部側の開口34aが、フロントバンパ上壁部4aにおけるカバー材37の扉部38に覆われて、車両Vに搭載されている。また、ケース34は、左右方向の両端を、車両Vの左右のヘッドランプ7・7の下方付近に配置させている(図1・3参照)。なお、図2に示す符号2の部材は、前端にリインフォースメント3を連結させたサイドメンバ2である。
保護材23は、衝撃吸収材24と、収納部位としてのケース34から衝撃吸収材24を上方に展開可能な展開手段27と、を備えて構成されている。
衝撃吸収材24は、歩行者との干渉時に塑性変形して、歩行者に作用する衝撃エネルギーを吸収するものであり、展開完了時の状態で略長方形の板状となるように、構成されている。そして、この衝撃吸収材24は、展開完了時の厚さ方向への押圧力の作用時に塑性変形可能とした筒状の壁部25を、軸方向に対して直交する方向に沿って、多数並設させて、構成されている。各筒状壁部25の軸方向は、展開完了状態の略板状の衝撃吸収材24の厚さ方向に沿い、かつ、収納状態の衝撃吸収材24を展開させる上方向に対して、直交方向としている。
また、実施形態の場合、各筒状壁部25は、図4に示すように、周壁がアルミニウム製の金属板から形成されて、隣接する周壁を兼用するハニカム形状とした六角筒状としている。
そして、衝撃吸収材24は、収納時、展開完了状態に復元可能に、各筒状壁部25を、各筒状壁部25の内部空間25aを無くすように、筒状壁部25の軸直交方向に押し潰して重ねることにより、収納部位としてのケース34に収納されている。
なお、衝撃吸収材24は、下端側の筒状壁部25の下壁25bがケース34の底壁34bに連結固定されている。さらに、衝撃吸収材24は、展開完了時の状態で、左右のヘッドライト7・7付近までの幅寸法として、車両Vの前面側における車体1側のフロントバンパ4付近からフードパネル9の高さを越える上方まで展開する板形状として、後面24b側をフロントグリル5の近傍に配置させるように、配設されている。
また、展開手段17は、衝撃吸収材24の前面24a側に連結されて、インフレーター30からの膨張用ガスを流入させることによって膨張するエアバッグ28により、構成されている。
インフレーター30は、既述したように、制御装置20によって作動を制御され、さらに、図3に示すように、複数のガス吐出口30aを備えた円柱状として、ボルト31aを突設させた円環状の複数の取付ブラケット31に、保持されている。インフレーター30は、エアバッグ28内に収納された状態で、各ブラケット31のボルト31aを、エアバッグ28とケース34とに貫通させて、ナット32止めすることにより、エアバッグ28とともに、ケース34に固定されている。
エアバッグ28は、図2に示すように、可撓性を有したポリエステル等の織布から形成される袋状として、内部にインフレーター30を収納した状態で、折り畳まれてケース34内に収納されている。そして、エアバッグ28は、膨張完了時の形状を、展開完了時の衝撃吸収材24の長方形に略対応させて、略長方形板状とし、展開完了時の衝撃吸収材24の略全面の前面24a側に配設されて、所定の筒状壁部25の前端を、接着剤等を利用して、後面28aに連結保持させている。
このエアバッグ28は、エアバッグ28自体で、車両Vに干渉する歩行者を保護するものでなく、扉部38を押し開くとともに、収納状態の衝撃吸収材24を、上方へ展開させるためのものであることから、容積が小さく設定されている。なお、実施形態の場合、展開完了時に衝撃吸収材24の前面24a側における筒状壁部25の端面側との干渉時、歩行者が違和感を感じない程度の厚さ寸法T(図6参照)を確保して、エアバッグ28の容積が、設定されている。
この歩行者保護装置S1では、車両Vに搭載された状態で、制御装置20が、センサ21からの信号により、歩行者の一次衝突を予知した際には、インフレーター30を作動させ、ガス吐出口30aから膨張用ガスを吐出させることから、
展開手段27としてのエアバッグ28内に膨張用ガスが流入されて、エアバッグ28が、扉部38を押し開いてケース34から上方へ突出し、エアバッグ28に連結保持された衝撃吸収材24は、エアバッグ28とともに、ケース34から上方へ展開されて、展開を完了させる(図5・6参照)。その後、歩行者が、エアバッグ28を介在させて、衝撃吸収材24と干渉すれば、衝撃吸収材24の並設されている筒状壁部25が、吸収材24の厚さ方向に沿う押圧力を受けて、曲げや座屈等の塑性変形をし、歩行者に作用する衝撃エネルギーを吸収することができることから、歩行者を保護することができる。
なお、筒状壁部25は、衝撃吸収材24の後面24bがフロントグリル5やフードパネル9の前端面9b等に、当接支持された状態で、前面24aが後面24b側に接近するような、あるいは、上端24c側が後方へ倒れるような動作を伴って、曲げ・座屈・圧縮・引張り等の塑性変形により、歩行者の衝撃エネルギーを吸収することとなる。
そして、第1実施形態の歩行者保護装置S1では、衝撃吸収材24を収納部位としてのケース34から展開させる展開手段27に、エアバッグ28を利用しているだけであり、エアバッグ28の容積を大きくする必要がなく、高出力のインフレーター30を使用しなくともよいこともあいまって、エアバッグ28やインフレーター30をコンパクトに形成できる。
また、衝撃吸収材24を構成する筒状壁部25は、塑性変形可能な金属板・合成樹脂板・紙等から形成すれば、嵩張ることなく収納可能となる。特に、この塑性変形させて衝撃エネルギーを吸収する筒状壁部25では、エアバッグに比べて、変位量を少なくしても、すなわち、変形量を少なくしても、大きな衝撃エネルギーを短時間で吸収できることから、コンパクトに構成できて、収納時に嵩張ることも抑えることが可能となる。
したがって、第1実施形態の歩行者保護装置S1では、嵩張ることなく収納できて、歩行者の受ける衝撃エネルギーを吸収して歩行者を円滑に保護することができる。
また、第1実施形態の歩行者保護装置S1では、エアバッグ28が、衝撃吸収材24における歩行者との干渉側の面24aの略全面に、配設されている。そのため、衝撃吸収材24を構成する内部空間25aを開口させた筒状壁部25が、エアバッグ28を介在させて、歩行者と干渉することとなって、違和感を与えずに、歩行者と干渉することができる。勿論、この場合のエアバッグ28は、単体で、クッション性を確保して、車体1から歩行者を保護する構造でなく、単に、衝撃吸収材24を展開可能として、衝撃吸収材24の略全面を覆えばよいことから、若干、エアバッグ28の収納時の容積が増えるものの、収納時のコンパクト性を阻害する程、容積が大きくなるものではない。
なお、この点を考慮しなければ、図7・8に示す第2実施形態の歩行者保護装置S2のように、衝撃吸収材24の前面24aを覆うことなく、衝撃吸収材24の左右の縁24d・24eに、展開手段27としてのエアバッグ28A・28Aが、連結されている。これらのエアバッグ28Aには、それぞれ、第1実施形態のインフレーター30よりも小型のインフレーター30Aが内蔵され、各インフレーター30Aは、第1実施形態と同様に、各ブラケット31のボルト31a(図示せず)を、エアバッグ28Aとケース34とに貫通させて、ナット32(図示せず)止めすることにより、エアバッグ28Aとともに、ケース34に固定されている。
この第2実施形態の歩行者保護装置S2でも、インフレーター30A・30Aが作動して、膨張用ガスが展開手段27としてのエアバッグ28A・28Aに流入されれば、各エアバッグ28Aの膨張により、衝撃吸収材24が、扉部38を押し開いて、収納部位としてのケース34から上方に展開して、展開を完了させる。その後、歩行者が衝撃吸収材24と干渉すれば、衝撃吸収材24の並設されている筒状壁部25が、吸収材24の厚さ方向に沿う押圧力を受けて、曲げや座屈等の塑性変形をし、歩行者に作用する衝撃エネルギーを吸収することができて、歩行者を保護することができる。
そして、第2実施形態の歩行者保護装置S2でも、衝撃吸収材24を収納部位34から展開させる展開手段27に、エアバッグ28A・28Aを利用しているだけであり、エアバッグ28Aの容積を大きくする必要がなく、高出力のインフレーターを使用しなくともよいこともあいまって、エアバッグ28Aやインフレーター30Aをコンパクトに形成でき、嵩張ることなく収納できて、歩行者の受ける衝撃エネルギーを吸収して歩行者を円滑に保護することができる。
なお、第1・2実施形態の保護材23・23Aは、歩行者における車体1との一次衝突時の衝撃エネルギーを吸収可能に、展開完了時に歩行者と車体1との間に配置されるように、車両Vの前面側のフロントパンパ4の上壁部4a側から上方へ突出させた場合を示したが、保護材23・23Aを、フロントバンパ4の正面壁部4bやフロントグリル5の前面側から、上方へ突出させるように、配設させてもよい。
さらに、図9〜13に示す第3実施形態の歩行者保護装置S3のように、保護材43を、歩行者における車体1との一次衝突後の路面Rとの干渉時の衝撃エネルギーを吸収可能に、展開完了時に路面Rの近傍における路面R上方に、配置されるように、車両Vの側面の下部側から外方に展開可能に、配設させてもよい。
第3実施形態の歩行者保護装置S3は、車両VのドアDの下方から略水平方向の外方へ展開される保護材43と、ドアDの下方におけるサイドアウタパネル11から形成されて、保護材43を収納するケース54と、収納された保護材43を覆うロッカパネルモールディング12から構成されるカバー材57と、を備えて構成されている。さらに、この保護装置S3でも、フロントバンパ4等に配置されて歩行者を検知するセンサ21と、センサ21からの信号を入力して車両Vの歩行者との一次衝突を予知して、保護材43を展開させるようにインフレーター50を作動させる制御装置20と、を備えて構成されている。
カバー材57は、実施形態の場合、ロッカパネルモールディング12から構成され、展開時の保護材43に押されて開く扉部58を備えている(図10・13参照)。扉部58は、フロントドアFDの下方の領域で、ドアFDの前後方向の長さを越えて配置され、下縁付近に、開き時の回転中心となる薄肉のヒンジ部59を配設させている。扉部58は、ヒンジ部59を回転中心として、上端58a側を車外側へ倒すように、開き、また、開く際、上端58a側と扉部58の前後の縁とに配設された薄肉の破断予定部60を、破断させて、開くこととなる。なお、図10の符号15の部材は、ドアFDにおけるドアパネル14の下部側の車外側を覆うサイドプロテクティブモールディングであり、符号16の部材は、ドアロアモールディングである。
ケース54は、サイドアウタパネル11の下縁側に、車内側に凹むように段差を設けて形成され、カバー材57の下縁側の基部57aが、アウタパネル11の下端面に固定されて、上下の上壁54cと基部57aとの間に、扉部58の開き時における保護材43を車外側に突出させる開口54aを設けるように、構成されている。
保護材43は、第1実施形態の保護材23と同様に、衝撃吸収材44と、収納部位としてのケース54から衝撃吸収材44を略水平方向の車外側に展開可能な展開手段47と、を備えて構成されている。
衝撃吸収材44は、第1実施形態と同様に、展開完了時の状態で略長方形の板状となるように、構成され、展開完了時の厚さ方向への押圧力の作用時に塑性変形可能とした筒状の壁部45を、軸方向に対して直交する方向に沿って多数並設させて、構成されている。各筒状壁部45の軸方向は、展開完了状態の略板状の衝撃吸収材44の厚さ方向に沿い、かつ、収納状態の衝撃吸収材44を展開させる略水平方向に対して、直交方向の上下方向としている。これらの筒状壁部45も、周壁がアルミニウム製の金属板から形成されて、隣接する周壁を兼用するハニカム形状とした六角筒状としている。
そして、衝撃吸収材44は、第1実施形態と同様に、収納時、展開完了状態に復元可能に、各筒状壁部45を、各筒状壁部45の内部空間45aを無くすように、筒状壁部45の軸直交方向に押し潰して重ねることにより、収納部位としてのケース54に収納されている。
なお、衝撃吸収材44は、車内側の筒状壁部45の側壁45bがケース54の底壁54bに連結固定されている。さらに、衝撃吸収材44は、展開完了時の状態で、先端44cを、車両Vから約1m程度、車外側に突出させるように、配設されている。
展開手段47は、衝撃吸収材44の上面44a側に連結されて、インフレーター50からの膨張用ガスを流入させることにより膨張するエアバッグ48により、構成されている。
インフレーター50は、制御装置20によって作動を制御され、さらに、図11に示すように、複数のガス吐出口50aを備えた円柱状として、ボルト51a(図10・13参照)を突設させた円環状の複数の取付ブラケット51に、保持されている。インフレーター50は、エアバッグ48内に収納された状態で、各ブラケット51のボルト51aを、エアバッグ48とケース54とに貫通させて、ナット52止めすることにより、エアバッグ48とともに、ケース54に固定されている。
エアバッグ48は、図10・12・13に示すように、可撓性を有したポリエステル等の織布から形成される袋状として、内部にインフレーター50を収納した状態で、折り畳まれてケース54内に収納されている。そして、エアバッグ48は、膨張完了時の形状を、展開完了時の衝撃吸収材44の長方形に略対応させて、略長方形板状とし、展開完了時の衝撃吸収材44の略全面の上面44a側に配設されて、所定の筒状壁部45の上端を、接着剤等を利用して、下面48aに連結保持させている。
このエアバッグ48も、エアバッグ48自体で、路面Rに干渉する歩行者を保護するものでなく、扉部58を押し開くとともに、収納状態の衝撃吸収材44を、車外側へ展開させるためのものであることから、容積が小さく設定されている。なお、実施形態の場合、展開完了時に衝撃吸収材44の上面44a側における筒状壁部45の端面側との干渉時、歩行者が違和感を感じない程度の厚さ寸法T(図13参照)を確保して、エアバッグ48の容積が、設定されている。
この歩行者保護装置S3でも、車両Vに搭載された状態で、制御装置20が、センサ21からの信号により、歩行者の一次衝突を予知した際には、インフレーター50を作動させ、ガス吐出口50aから膨張用ガスを吐出させることから、展開手段47としてのエアバッグ48内に膨張用ガスが流入されて、エアバッグ48が、扉部58を押し開いてケース54から略水平方向の車外側へ突出し、エアバッグ48に連結保持された衝撃吸収材44は、エアバッグ48とともに、ケース54から略水平方向の車外側へ展開されて、展開を完了させる。その後、歩行者が、車両Vとの一次衝突後における、例えば、フードパネル9に乗り上げた後、車両Vの側面側に落下してきても、エアバッグ48を介在させて、衝撃吸収材44と干渉するととなって、衝撃吸収材44の並設されている筒状壁部45が、曲げや座屈等の塑性変形をして、歩行者に作用する衝撃エネルギーを吸収することができることから、歩行者を保護することができる。
なお、筒状壁部45は、衝撃吸収材44の後面44bが路面Rに、当接支持された状態で、上面44aが下面44b側に接近するような、あるいは、路面Rに当接しない状態で、外端44c側が下方へ曲るような動作を伴って、曲げ・座屈・圧縮・引張り等の塑性変形により、歩行者の衝撃エネルギーを吸収することとなる。
そして、第3実施形態の歩行者保護装置S3でも、衝撃吸収材44を収納部位としてのケース54から展開させる展開手段47に、エアバッグ48を利用しているだけであり、エアバッグ48の容積を大きくする必要がなく、高出力のインフレーター50を使用しなくともよいこともあいまって、エアバッグ48やインフレーター50をコンパクトに形成でき、嵩張ることなく収納できて、歩行者の受ける衝撃エネルギーを吸収して歩行者を円滑に保護することができる。
また、第3実施形態でも、エアバッグ48が、衝撃吸収材44における歩行者との干渉側の面44aの略全面に、配設されている。そのため、衝撃吸収材44を構成する内部空間45aを開口させた筒状壁部45が、エアバッグ48を介在させて、歩行者と干渉することとなって、違和感を与えずに、歩行者と干渉することができる。
なお、この点を考慮しなければ、衝撃吸収材44の上面44aを覆うことなく、衝撃吸収材44の左右の縁44d・44e(図12参照)に、展開手段47としてのエアバッグを連結させてもよい。
また、各実施形態では、衝撃吸収材24・44を構成する壁部25・45として、ハニカム形状の筒状壁部24・45を例示したが、展開完了時に展開完了形状の衝撃吸収材における略板形状の厚さ方向に沿うように配設され、かつ、厚さ方向に沿う押圧力を受けた際に塑性変形可能な壁部で、かつ、壁部相互の間に、展開完了状態に復元可能として、収納時に押し潰すように無くすことのできる空間を、配置可能であれば、菱形等の四角形等の筒状の壁部、あるいは、格子状、蛇腹状の折れ曲がった形状等の壁部から、衝撃吸収材を形成してもよい。
本発明に係る第1実施形態の歩行者保護装置を搭載した車両の概略斜視図である。 第1実施形態の歩行者保護装置を搭載した車両の部分縦断面図であり、図3のII−II部位に対応する。 第1実施形態の歩行者保護装置を搭載した車両の概略正面図である。 第1実施形態で使用する衝撃吸収材を示す概略部分斜視図である。 同実施形態の歩行者保護装置の作動時における車両の概略斜視図である。 第1実施形態の歩行者保護装置の作動時における車両の部分縦断面図である。 第2実施形態の歩行者保護装置を搭載した車両の概略斜視図である。 第2実施形態の歩行者保護装置を搭載した車両の概略正面図である。 第3実施形態の歩行者保護装置を搭載した車両の概略斜視図である。 第3実施形態の歩行者保護装置を示す概略縦断面図であり、図11のX−X部位に対応する。 第3実施形態の歩行者保護装置を搭載した車両の概略側面図である。 第3実施形態の歩行者保護装置の作動時を示す車両の概略斜視図である。 第3実施形態の歩行者保護装置の作動時を示す概略縦断面図である。
符号の説明
1…(ボディ)車体、
4…フロントバンパ、
23・23A・43…保護材、
24・44…衝撃吸収材、
25・45…筒状壁部、
25a・45a…内部空間、
27・47…展開手段、
28・28A・48…エアバッグ、
30・50…インフレーター、
34・54…(収納部位)ケース、
V…車両、
S1・S2・S3…歩行者保護装置。

Claims (4)

  1. 車両に搭載されて、作動時、歩行者を保護可能に、保護材を収納状態から車外側に突出させるように展開させる構成の歩行者保護装置であって、
    前記保護材が、展開完了状態の形状を略板形状として、歩行者との干渉時に塑性変形して衝撃エネルギーを吸収可能な衝撃吸収材と、該衝撃吸収材を収納部位から展開させる展開手段と、を備えて構成されて、
    前記衝撃吸収材が、
    展開完了時に展開完了形状の略板形状の厚さ方向に沿うように配設され、かつ、厚さ方向に沿う押圧力を受けた際に塑性変形する壁部を、空間を開けて、複数並設させて構成されるとともに、
    展開完了状態に復元可能に、収納部位への収納時に、前記空間を無くすように前記壁部相互を重ねて、収納され、
    前記展開手段が、前記衝撃吸収材に連結されて、インフレーターからの膨張用ガスを流入させることにより膨張するエアバッグにより、構成されていることを特徴とする歩行者保護装置。
  2. 前記保護材が、歩行者における車体との一次衝突時の衝撃エネルギーを吸収可能に、展開完了時に歩行者と車体との間に配置されるように、車両の前面側のフロントパンパ付近から上方に展開可能に、配設されていることを特徴とする請求項1に記載の歩行者保護装置。
  3. 前記保護材が、歩行者における車体との一次衝突後の路面との干渉時の衝撃エネルギーを吸収可能に、展開完了時に路面の近傍における路面上方に、配置されるように、車両の側面の下部側から外方に展開可能に、配設されていることを特徴とする請求項1に記載の歩行者保護装置。
  4. 前記エアバッグが、前記衝撃吸収材における歩行者との干渉側の面の略全面に、配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の歩行者保護装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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