JP6173641B1 - ポリエステル系繊維材料の転写捺染法 - Google Patents

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Abstract

酸性基、前記酸性基のエステル体、エーテル体、アミド体、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、及びカチオン基からなる群より選ばれる官能基を有する糊剤、又は天然ガム糊、繊維素誘導体及び多糖類から選ばれ、更にカルボン酸化合物類が配合された糊剤を原紙に付与した転写捺染用紙に、非昇華型分散染料インクを用いて印刷した転写捺染紙を、ポリエステル系繊維材料に密着して加圧・加熱して転写捺染することを特徴とし、工程数が少なく、固定費と変動費が安価で、排水負荷が小さく、品質も優れたポリエステル系繊維材料の捺染品が得られるポリエステル系繊維材料の転写捺染法を提供する。

Description

本発明は非昇華型分散染料を用いたポリエステル系繊維材料の転写捺染法に係わるものである。
ポリエステル系繊維材料に分散染料で図柄を捺染する方法としては、分散染料の色糊を用いるスクリーン捺染、ローラ捺染、ロータリースクリーン捺染が知られており工業的に実施されている。しかし、これらの製版プリント方式は、デザイン表現力が劣る、製版を必要とする事から小ロット・短納期には不向きである、多量の色糊を使用する上に余剰色糊を作る必要があるので排水負荷が大きい、作業工程が多く複雑である、微妙な色出しや型合わせ等には熟練を要し、不良品の発生率が高くなりやすい等、問題点が多い。
Eタイプの昇華染料を含有する油性インク又は水性インクを昇華転写捺染用紙にインクジェットプリントした捺染紙を用いる昇華転写法が、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4等で開示されており、工業的に実施されている。この昇華転写法でポリエステル繊維を昇華転写捺染する場合、特許文献4では低温(140℃)で滞留時間を長くする(5分)方法が開示されているがこの方法は生産性上問題がある。そこで、通常190〜200℃で30秒〜1分間で熱処理がされている。
しかしながら、これらの昇華転写法には、ポリエステル繊維への均染性と再現性が求められる為、各色についてそれぞれ昇華性が類似の染料が要求され、使用できる染料が限定されるとの問題がある。また、昇華染料は小分子量の染料であり熱により容易に移動拡散して繊維内部から空気中に飛び出して他繊維や白場を汚染する等の問題もある。例えば、転写温度が高温であると一旦染まった染料が繊維材料(布帛)から飛び出すので、柄がぼける、転写機器や環境を汚染するという問題がある。そこで、転写温度も200℃以下の温度で加工されるのが一般的である。さらに、昇華染料で染色された製品の耐熱堅牢度は極めて低く、色相やその他の堅牢度も限定されるので、加工対象製品としてアパレルには不適である。更に、昇華転写法に用いられた古紙はアジサイ斑点の為再生紙には使用できない、等の問題もある。
一方、公知の昇華転写捺染用紙に非昇華型分散染料インクを用いて印刷した転写紙を用いて190〜200℃、30秒〜1分間で転写捺染する方法は、発色性が不良で実用的価値がない。即ち、公知の昇華転写条件を、非昇華型分散染料に適用しても良好な発色性は得られない。
これらの問題点を解決する方法として、特許文献5、特許文献6には、離型紙の上にインク受容層を塗布して乾燥し、次いで分散染料でインク受容層にプリントした後、インク受容層の繊維材料への乾式転写、離型紙の剥離、スチーミング等による染料の固着処理を順次行う方法が開示されている。しかし、この方法には、離型紙(転写用原紙)のコストが高い、転写を行う工場の湿度や、転写捺染用紙等の保管条件が不適切であるとインク受容層を100%転写できず不良品が発生する、紙のリサイクル使用も困難である、工程数が多い等の問題がある。
特許文献7には、安価な市販の紙に、加熱・加圧で繊維材料との一時的接着力が強くなる水溶性合成系バインダー、天然系糊剤、更に助剤を加えた混合糊液を塗工し乾燥してインク受容層兼接着層を形成し、この様にして得た転写捺染用紙に分散染料インクをプリントした転写捺染紙を繊維材料に貼付けた状態で発色する方法(ペーパー捺染法)が開示されている。この方法は繊維材料の前処理が不要である点は優れた加工法であるが、圧着工程、発色工程(乾式熱処理又はスチーミング)、ソーピング工程等が必要で工程数が多いとの問題がある。
また、繊維材料に糊剤を付与(前処理)して乾燥した生地(繊維材料)にインクジェットプリンターで分散染料インクを印刷するダイレクト法も知られている。しかしこの方法は、繊維材料の前処理工程、印刷工程、スチーミング工程、ソーピング工程を要し、工程数と排水負荷が多く経済性や品質の安定性に問題がある。
なお、本明細書及び特許請求の範囲では捺染に使用する紙に関する用語を次の意味で用いることがある。
(1)原紙: 糊剤を塗工する前の紙(またはフィルム)
(2)転写捺染用紙:糊剤を塗工した原紙
(3)転写捺染紙: 染料インクが付与された転写捺染用紙
特開2003−313787号公報 特開昭53−55221号公報 特開2011−21133号公報 特開2002−292995号公報 特許第4058470号公報 特開平06−270596号公報 特許第4778124号公報
このように、公知の昇華転写法、公知の昇華転写条件を非昇華型分散染料に適用する方法、公知の乾式転写法、ダイレクト法、その他の公知の捺染法には、使用できる染料が限定されるとの問題、堅牢度、色相・発色性、品質の安定性等の製品品質の問題、工程数が多い、原材料費が高価である等の経済性の問題、他繊維や環境を汚染する、排水負荷が大きい等の環境(エコロジー)の問題等が指摘されている。そこで、これらの問題がない捺染法の開発が求められている。
本発明は、工程数が少なく、固定費と変動費が安価で(従って経済性に優れ)、排水負荷が小さく(従ってエコロジー性に優れ)、色相・堅牢度等の品質も優れた製品が得られる、ポリエステル系繊維材料の捺染法を提供する事を目的する。
本発明者は、経済性と環境問題及び堅牢度等の品質の問題を解決する捺染法の開発を目標に掲げて、インクジェットプリント方式やグラビア印刷方式等の公知の印刷方式でポリエステル系繊維材料の捺染法について鋭意研究を重ねた結果、
ポリエステル系繊維材料に捺染を行うにあたり、
カルボキシル基、スルフォン基及び燐酸基から選ばれる酸性基、前記酸性基のエステル体、アミド体、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、及び第4級アンモニウム基等のカチオン基からなる群より選ばれる官能基を有する糊剤、又は、
天然ガム糊、繊維素誘導体及び多糖類から選ばれ、更にカルボン酸化合物類が配合された糊剤
を原紙に付与した転写捺染用紙に、非昇華型分散染料インクを用いて印刷した転写捺染紙を用い、前記転写捺染紙をポリエステル系繊維材料に密着して特定条件で加圧・加熱するだけで、転写捺染の全工程を完結することができ、かつ品質も良好な捺染されたポリエステル系繊維材料が得られる事を見出し、本発明の転写捺染法を完成した。
本発明の第1の態様は、
糊剤を原紙に付与した転写捺染用紙に、分散染料インクを用いて印刷した転写捺染紙を、ポリエステル系繊維材料に密着して加圧・加熱して転写捺染する転写捺染法であって、
前記分散染料インクが、非昇華型分散染料インクであり、
前記糊剤が、
カルボキシル基、スルフォン基及び燐酸基から選ばれる酸性基、前記酸性基のエステル体、アミド体、アルカリ金属塩若しくはアルカリ土類金属塩、及びカチオン基からなる群より選ばれる官能基を有する糊剤、又は、
天然ガム糊、繊維素誘導体及び多糖類から選ばれ、更にカルボン酸化合物類が配合された糊剤である事を特徴とするポリエステル系繊維材料の転写捺染法である(請求項1)。
前記糊剤としては、例えば、動物系糊料及び植物系糊料からなる群より選ばれる1種以上を挙げる事ができる(請求項2)。なお、1種以上とは、1種類のものの単独であってもよいし、2種以上のものを併用してもよいことを意味する。以下に示される「1種以上」についても同じである。
前記糊剤が、カルボキシル基、スルフォン基及び燐酸基から選ばれる酸性基、前記酸性基のエステル体、アミド体、アルカリ金属塩若しくはアルカリ土類金属塩、及びカチオン基からなる群より選ばれる官能基を有する糊剤の場合は、この糊剤には、更にカルボン酸化合物類を配合してもよい(請求項3)。
カルボン酸化合物類としては、脂肪族系カルボン酸及び芳香族系カルボン酸からなる群より選ばれる1種以上が好ましい(請求項4)。
前記糊剤には、更に強酸と弱塩基からなる塩である弱酸性化合物、鉱物系酸性化合物及び鉱物系添加剤からなる群より選ばれる1種以上を配合してもよい(請求項5)。
前記糊剤には、更に助剤を配合してもよい(請求項6)。
前記非昇華型分散染料インクとしては、平均粒径0.2〜10μmに微粒化された分散染料を用いて作製されたグラビアインク若しくはフレキソインク、又は、平均粒径0.05〜0.2μmに微粒化された分散染料を用いて作製されたインクジェットインクを好ましい態様として挙げることができる。ここで分散染料としては、Sタイプ又はSEタイプの分散染料からなる群から選ばれる1種以上の非昇華型分散染料が好ましく用いられる(請求項7)。
前記ポリエステル系繊維材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、解重合ポリエステル、カチオン可染ポリエステル、常温可染ポリエステル及びアルカリ減量ポリエステルからなる群から選ばれるポリエステル系高分子の織物、編物、不織布、シート若しくはフイルム、又は、前記織物、編物若しくは不織布と、天然繊維及び前記ポリエステル系高分子以外の合成繊維から選ばれる繊維との混紡、混繊、交織品若しくは複合材料を挙げることができる(請求項8)。
第1の態様の転写捺染法における転写捺染は、好ましくは、転写温度が150〜250℃、転写圧が0.01MPa以上で加圧・加熱して行われる(請求項9)。
本発明の第2の態様は、
第1の態様の転写捺染法に用いられる転写捺染用紙の製造方法であって、
原紙に、カルボキシル基、スルフォン基及び燐酸基から選ばれる酸性基、前記酸性基のエステル体、アミド体、アルカリ金属塩若しくはアルカリ土類金属塩、及びカチオン基からなる群より選ばれる官能基を有する糊剤、又は、天然ガム糊、繊維素誘導体及び多糖類から選ばれ、更にカルボン酸化合物類が配合された糊剤を付与する事を特徴とする転写捺染用紙の製造方法である(請求項10)。
本発明の第3の態様は、
前記第1の態様のポリエステル系繊維材料の転写捺染法により、ポリエステル系繊維材料に転写捺染をする工程を有する事を特徴とするポリエステル系繊維材料の製造方法である(請求項11)。
本発明は、堅牢度に優れた非昇華型分散染料を用い、工程数や排水負荷の少ない転写捺染法を開発すべく研究を行った結果完成されたものであり、コスト競争力の優れた経済性とエコロジー性に優れ、優れた品質の製品を提供することができる新規な方法であり、ポリエステル系繊維材料を一工程で精細・堅牢で風合の良好な製品に仕上げることができる転写捺染法である。
公知の捺染法、例えば乾式転写捺染法又はペーパー捺染法の場合は、転写工程又は圧着工程、固着(スチーミング)工程、洗浄工程の3工程が不可欠であるが、本発明によれば、熱転写工程の1工程で転写捺染の全工程を完結することができる(そこで、本発明の方法を、一発法(一工程法)と呼ぶ)。従って、工程がシンプルで経済性に優れる上に、洗浄工程が省略できるため排水負荷を低減する事が可能となり、経済性とエコロジー性に優れる。
又、昇華性染料を用いる昇華転写法は工程数の少ない方法であるが、堅牢度の低い、熱で昇華する染料にのみこの方法は適用でき、非昇華型染料には適用できないと考えられていた。すなわち、堅牢度を上げるために市販の昇華転写捺染用紙に非昇華型分散染料インクを付与し繊維材料と密着して公知の条件で加熱しても発色性が不良であるので、非昇華型分散染料を用いて昇華転写法を実施する事は困難視されていた。
しかし、本発明では、特定の糊剤を付与した転写捺染用紙に非昇華型分散染料インクで印刷して作製した転写捺染紙を用い、該転写捺染紙を繊維材料に密着して、特定範囲の条件で加圧・加熱する事により、染色力(発色性)の良好なポリエステル系繊維材料が得られ、堅牢度や風合いも良好である。又、適切な糊剤を使用することにより、洗浄工程(ソーピング工程)を省略することもできる。
本発明は、現在染色業界で多用されている既設のローラー型(輪転式、又は連続式とも言う)昇華転写機、又は平板型加熱転写装置を活用してポリエステル系合成繊維材料の堅牢で転写効率の良い捺染ができる事、安価な原紙と安価な糊剤を使用できる事にもその利点がある。そして、これらの利点を活かしながら均染性、風合、精細性、発色性及び堅牢度等の品質が良好で、且つ経済性とエコロジー性(排水負荷ゼロ等)の優れた捺染法が構築できる。
すなわち、本発明により地球に優しいエコロジカルで、且つエコノミカルな転写捺染法が提供されたのである。
[糊剤]
本発明の第1の態様は、原紙に付与されて転写捺染用紙を形成する糊剤が、
カルボキシル基(−COOH)、スルフォン基(−SOH)及び燐酸基(−PO)から選ばれる酸性基、前記酸性基のエステル体、アミド体、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、及びカチオン基からなる群より選ばれる1種以上の官能基を有する化合物を主成分とする糊剤である事、又は、
天然ガム糊、繊維素誘導体及び多糖類からなる群より選ばれる1種以上からなり、更にカルボン酸化合物類が配合された糊剤である事を特徴とする。なお、糊剤とは、水溶性の高分子化合物を主体とした化合物の水溶液であり、2質量%水溶液としたときの20℃での粘度が、3mPa・s以上のものを言うが、好ましくは10mPa・s以上のものが使用される。又、カチオン基としては、4級アンモニウム基等を挙げることができる。
カルボキシル基、スルフォン基及び燐酸基から選ばれる酸性基、前記酸性基のエステル体、アミド体、アルカリ金属塩若しくはアルカリ土類金属塩、及びカチオン基からなる群より選ばれる官能基を有する糊剤には、天然系糊剤及び合成系糊剤が含まれ、以下の化合物をその例として挙げる事が出来る。
天然系糊剤とは、天然に産出する糊料をそのまま用いるもの又は前記糊料を物理的若しくは化学的に加工して得られるものであり、植物系原料を加工した植物系糊料と動物系原料を加工した動物系糊料がある。
植物系原料を加工した植物系糊料としては、低粘度、中粘度又は高粘度のアルギン酸ナトリウム(海藻類に含まれるもの等)、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸エステル、アラビアガム、グルクロン酸、キサンタンガム、ペクチン、ヘパリン、カルボキシメチルセルロース(以下「CMC」と略記する)、酸性CMC、アルキルエーテル化CMC、エステル化CMC、セルロースサルフェート、カチオン化澱粉、カチオン化酸化コーンスターチ、カチオン化セルロース、酸化澱粉、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、澱粉燐酸エステルナトリウム、エステル化澱粉、ヒドロキシプロピル化燐酸架橋澱粉、燐酸化澱粉、澱粉グルコール酸ナトリウム、酢酸澱粉、オクテニルコハク酸澱粉、ロジン石鹸等を挙げる事が出来る。
動物系原料を加工した動物系糊料としては、動物の皮膚や骨に含まれるコラーゲンを加熱、抽出して得られるゼラチン、その酵素分解物であるコラーゲンペプチド、カゼインの分解物であるカゼインペプチド、卵蛋白、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸ナトリウム、カチオン化ポリペプチド、等を挙げる事が出来る。
合成系糊剤としては、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、カチオン化ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニルコポリマー、カルボン酸ビニル、マレイン化樹脂、ジカルボン酸ケテンダイマー、アルキルケテンダイマー、ポリアクリル酸アミド、アクリル酸ラテックス、アクリル酸系合成糊剤、酢酸ビニル系ラテックス、アルケニル無水コハク酸、ポリアクリル酸エステル系アンモニウム塩、同ナトリウム塩、スルフォン基又はカルボキシル基を有する水溶性ポリエステル樹脂等を挙げる事が出来る。
前記糊剤の中でも、天然系糊剤が好ましい。すなわち、前記糊剤としては、動物系糊料及び植物系糊料からなる群より選ばれる1種以上を主体とする糊剤が好ましい。糊剤の全量中の天然系糊剤の配合率は、固形分換算で1質量%〜100質量%が好ましく、より好ましい配合率は10質量%から90質量%である。
天然ガム糊、繊維素誘導体及び多糖類は、天然系糊剤であって、通常、カルボキシル基、スルフォン基及び燐酸基から選ばれる酸性基、前記酸性基のエステル体、アミド体、アルカリ金属塩若しくはアルカリ土類金属塩、及びカチオン基からなる群より選ばれる官能基を有する糊剤以外のものを言う。天然ガム糊としては、タマリンドシードガム、エーテル化タマリンドガム、エーテル化ローカストビーンガム、エーテル化グアガム、アラビアガム、アカシアアラビア系ガム等を挙げることができる。繊維素誘導体としては、エーテル化カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等を、挙げることができる。多糖類としては、澱粉、セルロース、グリコーゲン、デキストリン、アミロース、キチン、アガロース、ヘパリン、ペクチン、葛、こんにゃく、寒天、片栗粉、エーテル化澱粉、加工澱粉、海藻類を出発原料として加工する加工澱粉、ヒドロキシメチルセルロース等の加工セルロース、エーテル化澱粉、エステル化澱粉等を挙げることができる。
糊剤が、天然ガム糊、繊維素誘導体及び多糖類からなる群より選ばれる1種以上からなる場合は、更にカルボン酸化合物類が配合される。前記糊剤が、カルボキシル基、スルフォン基及び燐酸基から選ばれる酸性基、前記酸性基のエステル体、アミド体、アルカリ金属塩若しくはアルカリ土類金属塩、及びカチオン基からなる群より選ばれる官能基を有する糊剤である場合も、更にカルボン酸化合物類を配合することが好ましい。なお、これらの場合配合されるカルボン酸化合物類とは、カルボキシル基を有する化合物を意味するが、中でも、脂肪族系カルボン酸及び芳香族系カルボン酸からなる群より選ばれる1種以上の化合物が好ましい。
糊剤に配合されるカルボン酸化合物類としての脂肪族系カルボン酸、芳香族系カルボン酸としては、モノカルボン酸及び多価カルボン酸であって次の様な化合物を具体例として挙げる事が出来る。
グリコール酸、乳酸、タルトロン酸、グリセリン酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸及びその誘導体、セバシン酸、チオグリコール酸、チオジプロピオン酸、トリクロロ酢酸、ヒドロキシイソ酪酸、ブラシル酸、イソ酪酸、マロン酸、イタコン酸、酪酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、m−ニトロ安息香酸、バニリン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ベンゼンテトラカルボン酸、ステアリン酸。
糊剤が、天然ガム糊、繊維素誘導体、多糖類の場合、カルボン酸化合物類の混合糊液(糊剤の構成成分に水を配合し均一な液としたもの)中の好ましい含有率は固形分換算で1質量%から50質量%、更に好ましい含有率は3質量%から30質量%である。これらのカルボン酸化合物類を配合した混合糊液は弱酸性を示すが、一般的にはPH=3〜5の範囲に入る場合が多い。
糊剤が、カルボキシル基、スルフォン基及び燐酸基から選ばれる酸性基、前記酸性基のエステル体、アミド体、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、及びカチオン基からなる群より選ばれる1種以上の官能基を有する化合物の場合も、カルボン酸化合物類の糊中の好ましい含有率は固形分換算で1質量%から50質量%、更に好ましい含有率は3質量%から30質量%である。
前記糊剤には、更に強酸と弱塩基からなる塩である弱酸性化合物、鉱物系酸性化合物及び鉱物系添加剤からなる群より選ばれる1種以上を配合することができる。
糊剤に配合される弱酸性化合物とは、強酸と弱塩基からなる塩であって水に溶解して酸性を示すものであり、具体的な例として、硫酸アンモニウム、第一リン酸ソーダ、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、等を挙げることができる。
糊剤に配合される鉱物系酸性化合物とは、鉱物より得られる水溶性の化合物又はこの化合物の複合体等であって、水に溶解して酸性を示すものである。鉱物系酸性化合物としては、硫酸バンド、ミョウバン、カオリン等を挙げることができる。弱酸性化合物や鉱物系酸性化合物を配合することにより、発色性が向上するとの効果が得られるので好ましい。
糊剤に配合される鉱物系添加剤とは、鉱物より得られる化合物又はこの化合物の複合体等であって、前記鉱物系酸性化合物以外のものであり、水溶性又は水中に均一分散するものである。鉱物系添加剤が水に溶解する場合は中性又はアルカリ性を示す。鉱物系添加剤としては、一般に製紙用途で使用されている塗工顔料類、即ち、クレイ、タルク、二酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ、シリカゲル、コロイダルシリカ、アルミナ等や、ベントナイト、陶土、珪酸アルミニウム及びその誘導体、珪藻土、カオリン、酸性白土等の鉱物性糊料と言われているものを挙げることができる。鉱物系添加剤を配合することにより、ブロッキング防止、転写捺染用紙上に糊剤により形成される層のインク受容性が向上するとの効果が得られるので好ましい。
弱酸性化合物、鉱物系酸性化合物及び鉱物系添加剤は、それぞれ、1種類を単独で配合しても良いし、2種以上を配合しても良いし、配合しなくても良い。弱酸性化合物、鉱物系酸性化合物及び鉱物系添加剤の中のいずれか1つを配合しても良いし、2つ以上を併用してもよい。弱酸性化合物及び鉱物系酸性化合物の好ましい配合率は、糊剤の全質量に対し、固形分換算で0%から30%であり、より好ましい配合率は0.5%から10%である。糊剤に脂肪族系カルボン酸、芳香族系カルボン酸、弱酸性化合物及び/又は鉱物系酸性化合物を配合してなる混合糊液は弱酸性を示すが、一般的にはpH2〜6の範囲に入る場合が多い。
前記糊剤には、糊剤により形成されるインク受容層としての各種物性を向上させる為、更に助剤を配合することが好ましい。糊剤に配合される助剤としては、アクリル酸系合成糊等の水溶性樹脂、界面活性剤、増粘剤、保湿剤、PH調整剤、濃染化剤、防腐剤、防黴剤、脱気剤、消泡剤、還元防止剤、分散剤及び金属イオン封鎖剤等を挙げることができる。
これら助剤の配合量は(糊剤の全質量に対する見かけ質量として)、表面張力調整剤、はじき防止剤、浸透剤として配合されるアニオン系又はノニオン系界面活性剤の場合は0〜5%(より好ましくは1〜3%)、湿潤・保湿剤として配合されるポリエチレングリコール、グリセリン、チオジグリコール、ジエチレングリコール等の多価アルコール類、尿素、チオ尿素、ジシアンジアミド等の場合は0〜10%、コーティング時の混合糊液の粘度の増加の為に配合されるアクリル酸系合成糊の場合は0〜5%(より好ましくは0〜3%)が好ましい場合が多いが、本発明の趣旨を損ねない限りこの範囲に限定されない。助剤は、1種類を単独で配合しても良いし、2種以上を配合しても良い。
更に、生地(繊維材料)との密着性を高める為に助剤の中に染着性を阻害せず、繊維を汚染しない合成系高分子類や水溶性樹脂類(水溶性の合成系高分子類)であって、前記合成系糊剤以外のものを少量加えることも可能である。水溶性の合成系高分子類の具体例としては、ポリビニルアルコール、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレンオキサイド系樹脂、ポリアミド系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレンアクリル酸系樹脂、スチレンマレイン酸系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、水溶性ポリエーテル・ウレタン系樹脂等を挙げる事が出来、これらから選択された1種以上を配合することができる。これら樹脂は水溶液又はエマルジョンの状態で配合することができる。配合率は、助剤の全質量に対し0〜20質量%が好ましい。
[原紙]
糊剤を付与して転写捺染用紙を作製する為に用いられる原紙は、クラフト紙、上質紙、中質紙、下級紙、コート紙、目止め紙、平滑処理紙、片艶紙等、どの様な加工紙、又は未加工紙や再生紙でも良く、一般的に使用されている安価な紙を原紙として用いることができる。離型紙等の高価な紙を用いる必要はない。なお、合成樹脂フィルムを原紙として用いることもできる。
原紙の基紙を形成するパルプとしては、未晒し又は晒し針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、クラフトパルプ、グラインドパルプや、リサイクル紙を原料とする再生パルプ等を挙げる事が出来る。これらのパルプから得られる基紙には、サイズ剤、紙力増強剤、填料、顔料等を含有させる事が出来るし、紙の吸水性やしわ発生を制御する為に、紙の上にクレイや合成樹脂等の目止め剤を塗布した紙でもよい。
原紙の坪量は、作業性から、10〜120g/mが好ましく、より好ましくは25〜100g/mであり、厚さは0.01〜0.5mm程度が好ましい。具体例を挙げると、日本製紙社製の塗工紙、微塗工紙、上質紙、中下級紙、例えば、純白、晒し又は未晒しクラフト紙、銀竹、銀嶺、白銀、片艶クラフト紙、グラシン紙、大王製紙社製の未晒クラフト紙、半晒クラフト紙、晒クラフト紙、晒片艶クラフト紙、純白ロール紙、各種コート紙、各種カレンダー紙等を挙げる事が出来るが、これらは一例に過ぎない。原紙の物性として透気度、密度、引張強度、表面強度、湿潤強度等の各種紙の物性は特に限定される事はなく、糊の塗工時の引張強度が確保される原紙であればどの様な紙でも使用できる。又、合成樹脂のフィルムを原紙として用いることもできる。但し、グラビア印刷法を採用する場合、紙の平滑度が良好な方が印刷適性にとって好ましいので糊を付与した後、カレンダー加工して平滑度を向上させる事が望ましい。
[転写捺染用紙]
本発明の転写捺染法に使用される転写捺染用紙は、前記糊剤を、原紙に付与し原紙の表面上にインク受容層兼染着促進層を形成することにより作製される。糊剤の付与量は、原紙に対して、ドライ換算1〜50g/mが好ましく、より好ましくは2〜20g/mである。
糊剤の原紙への付与は、通常、前記糊剤の構成成分(必須成分、及び必要によりカルボン酸化合物類、弱酸性化合物、鉱物系酸性化合物、鉱物系添加剤、各種助剤等を含む成分)と水を配合しよく撹拌して混合糊液を作製し、当該混合糊液を、原紙に塗工(塗布)、噴霧、又は浸漬する事により原紙に吸収又は積層させた後、乾燥することにより行われる。塗工、噴霧、浸漬の中では、塗工による方法が、最も好ましい。混合糊液の最適粘度は、塗工、噴霧又は浸漬のいずれにより行われるか、塗工の場合であっても、塗工機の機種によって異なるが水分を加減する事によって粘度の調整は容易である。
混合糊液と原紙の種類によっては、塗工時に水はじき、又は紙の収縮現象によって原紙への均一塗工が困難な場合がある。これらの現象は、混合される糊剤の種類と糊固形分、粘度、表面張力低下剤の種類(アニオン系、ノニオン系界面活性剤、アルコール類等)と添加量等、紙の種類や処方条件を個々に調整することにより、抑制可能である。
混合糊液の塗工装置としては、各種ブレードコーター、コンマダイレクトコーター、リップコーター、グラビアコーター、コンマリバースコーター、エアナイフコーター、スロットダイコーター、ジェットコーター、バーコーター、カーテンコーター、サイズプレス等を挙げることができる。必要に応じて塗工後にマシンカレンダー、ソフトカレンダー、スーパーカレンダー等のカレンダー装置を用いて平滑処理、及び光沢仕上げ処理を行ってもよい。
[染料・インク・転写捺染紙]
前記の転写捺染用紙に、非昇華型分散染料を、インクの状態で、インクジェットプリント又はその他の方法、例えばグラビア印刷、フレキソ印刷法で付与(プリント)して乾燥することにより転写捺染紙が得られる。ここで使用される非昇華型分散染料とは高温で昇華し難い染料であって、以下に示す昇華堅牢度の優れたSタイプ又はSEタイプの分散染料が該当する。Sタイプ又はSEタイプの分散染料とは、分子構造を大きくするか、又は極性置換基を導入する事によって染料が昇華し難くした昇華堅牢度の優れた分散染料であり、昇華転写法に用いられるEタイプの昇華性分散染料を除外した染料である。本発明で用いられる非昇華型分散染料の具体例として以下の染料を挙げることができる。
C.I.ディスパーズイエロー49、56、58、63、67、76、79、82、86、114、121、123、126、149、163、165、180、184、185、192、198、222、226、228、231、C.I.ディスパーズオレンジ10、13、17、21、29、30、32、50、51、55、61、62、73、96,97、148、C.I.ディスパーズレッド5、12、13、17、43、54、56、58、64、72、73、74、76、78、82、86、88、90、92、97、107、109、113、121、125、126、127、128、129、134、135、136,137、140、143、145、151、152、153、154、160、167、177、179、181、183、184、188、189、191、202、205、210、221、225、257、258、283、285、288、302、323、356、360、C.I.ディスパーズバイオレット26、33、35、40、43、46、48、52、58、63、69、77、92、C.I.ディスパーズブルー7、27、40、54、60、62、73、75、77、79、82、83、85、87、90、94、96、99、102、103、104、113、122、125、128、130、139、142、143、144、146、148、158、165、167、173,174、176、181、183、197、198、200、201、207、211、214、257、259、264、266、270、301、354、C.I.ディスパーズブラウン1、4、9、13、19、24、25等。ブラックはこれら堅牢Sタイプ染料の3原色+αの配合によって作製する事が出来る。なお、Eタイプの昇華性染料の具体例は、特開2011−21133号公報の請求項9に記載されている染料を挙げる事ができるが、昇華堅牢度は言うに及ばず、耐光堅牢度を初め全般的に堅牢度が低い染料が多い。
前記非昇華型分散染料は、インクジェットインク、グラビアインク、又はフレキソインク等として使用可能な様にインク化される。インク化された後、前記転写捺染用紙に、インクが、インクジェットプリント、グラビア印刷、フレキソ印刷等により印刷(プリント)されて転写捺染紙が作製される。インク中の染料分(色素原体)は、色濃度によって1〜15質量%が好ましい。使用するインクは油性インクも可能であるが、職場の安全衛生、環境問題、危険物の取扱い、経済性を考えると水性インクを使用するのが望ましい。
インクジェットインクの場合は、好ましくは、平均粒径0.05〜0.2μmに微粒化された染料が用いられる。微粒化は、分散剤共存下ビーズミル等を用いる公知の方法で行うことができる、インクジェットプリンターに使用するインクは、好ましくは、微粒化した染料に更に分散安定化剤、乾燥防止剤、表面張力調整剤、粘度調整剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、金属イオン封鎖剤、消泡剤、脱気剤、分散剤等を添加・混合して、微量の異物を0.8ミクロン以下のメンブレンフィルターでろ過、脱気したものが使用される。平均粒径が小さすぎる場合は、粒子の再凝集が生じやすくなる傾向があり、一方大きすぎる場合は、インクジェットプリンターのノズルが詰まる問題が生じやすくなる。
グラビア印刷用インク(グラビアインク)やフレキソ印刷用インク(フレキソインク)の場合は、好ましくは、分散剤と共に平均粒径0.2〜10μmに微粒化された染料が用いられる。平均粒径が、小さすぎる場合も大きすぎる場合も、印刷適性や発色性が不良になる傾向がある。
グラビア印刷やフレキソ印刷の場合は、微粒化した染料を、増粘剤を含有する粘調な水溶液に配合分散させ、粘度を30〜500mPa・s程度に調整したインクが使用できる。使用できる分散剤としては、ナフタリンスルフォン酸ホルマリン縮合物、メチルナフタリンスルフォン酸ホルマリン縮合物、リグニンスルフォン酸、オルフィンPD−003、オルフィンPD−001、オルフィンPD−002W、オルフィンPD−004、オルフィンPD−005、オルフィンPD−201、オルフィンPD−301等を挙げる事が出来る。グラビア印刷用インクのより具体的な例として、メトローズ65SH・400(信越化学社製)とメトローズ65SH・4000(信越化学社製)及びポバールAP−17(日本酢ビ・ポバール社製)等の部分加水分解PVAを増粘剤として使用し、平均粒径0.5〜10μmまで微粒化したS又はSEタイプの非昇華型分散染料を、色素原体換算で1〜15質量%含有させ、印刷インクの粘度を30〜500mPa・sに調整したインクを挙げることができる。
[転写捺染工程]
前記のようにして得られた転写捺染紙とポリエステル系繊維材料(布帛)を重ね合わせ、加圧・加熱により繊維材料に染料を移行染着させて、本発明の転写捺染が行われる。一般的には、加熱の温度(転写温度)、加圧の圧力(転写圧)は、それぞれ、150〜250℃、0.01MPa以上の範囲であり、好ましくは、それぞれ、200〜230℃、0.02〜4MPaの範囲である。温度や圧力が上限超える場合は、製品の風合いが劣る傾向があり、一方温度や圧力が下限未満の場合は、発色性が不十分となる傾向がある。
加圧・加熱がされる時間(処理時間、転写時間)は、通常1秒〜10分間の範囲であるが、高温、高圧になればなるほど短い処理時間で良好な発色性が得られるので、生産性の向上のためには、高温、高圧になるほど好ましい。例えば、転写温度220℃、転写圧力0.05MPaの場合は、処理時間30秒でも良好な発色性が得られる。
[ポリエステル系繊維材料]
本発明の転写捺染法により転写捺染されるポリエステル系繊維材料(布帛)とは、ポリエステル系高分子材料を主体とする織物、編物、不織布、シート、フイルム等の単独、又は前記織物、編物、不織布等と、天然繊維やポリエステル系高分子材料以外の合成繊維との混紡、混繊、交織品、複合材料等の繊維材料を言う。ポリエステル系高分子材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、解重合ポリエステル、カチオン可染ポリエステル、常温可染ポリエステル、アルカリ減量ポリエステルと呼ばれるポリエステル系材料を挙げることができる。前記天然繊維としては綿、麻、リヨセル、レーヨン、アセテート等のセルロース系繊維材料、絹、羊毛等の蛋白質系繊維材料を挙げることができる。合成繊維材料とは、ナイロン、ビニロン、ポリアクリル、ポリウレタン等、ポリエステル系高分子材料以外の公知の合成繊維材料の全てを意味し、更に複合系繊維でも良い。
以下実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されない。なお、例中、特別な記載がない限り、部は質量部を、%は質量%を意味する。実施例1〜7、比較例1〜4中の転写捺染後の染色力(繊維材料(布帛)の発色性)、均染性は以下の基準で判定した。
○:繊維材料の発色性(染色力)、均染性、堅牢度が優れており品質良好。
△:繊維材料の発色性(染色力)と均染性がやや劣っており品質不良。
×:繊維材料の発色性(染色力)と均染性が明らかに不良で品質明らかに不良。
実施例1
インク受容層兼染着促進層用形成用の混合糊液として、ソルビトーゼC−5(エーテル化澱粉:AVEBE社製)20g、FDアルギンBL(アルギン酸ソーダ:古川化学工業社製)20g、EX-100(タマリンドガム:トモエ製糊社製)20g、酒石酸40g及びイオン交換水400g(計500g)の混合物を、高速デスパー型攪拌機(3,000rpm)でよく攪拌し、均一で滑らかな高粘度ペーストを作製した。この高粘度ペーストに、市販の脱気剤又は消泡剤を、高粘度ペーストに対して0.2%加えて泡を消し、塗工機(横山製作所社製コンマコーター)を使用して紙(日本製紙社製、晒しクラフト紙、坪量60g/m)に均一に塗工・乾燥した。混合糊液の塗工量(乾燥重量)は8g/mであった。この様にして転写捺染用紙を得た。
得られた上記転写捺染用紙上に、分散染料インク液(C.I.Disperse Blue60:6%、エチレングリコール5%、グリセリン15%、ノニオン系分散剤5%、アニオン系分散剤5%、イオン交換水64%)を、インクジェットプリンター(ローランド社製インクジェットプリンター:SoljetEJ−640)により縞柄模様をプリントし乾燥して転写捺染紙を得た。このようにして得られた転写捺染紙とポリエステルサテン生地を密着させ、加熱・加圧(210℃、0.8MPa、40秒、ハシマ社製昇華平プレスHSP−2210を使用)することにより、ポリエステル生地に染料を移行・固着した後、紙を除去した。なお、ハシマ社製昇華プレス機の最高圧力(シリンダー圧力)は1MPaであり、この圧力は転写圧0.049MPaに相当する。従って本実施例のシリンダー圧0.8MPaは、転写圧0.039MPaに該当する。以下の実施例等においてもハシマ社製昇華プレス機を使用した場合は同様である。
この様にして得られたポリエステル捺染布は濃厚・繊細に染着しており(発色性等の品質判定は○)、繊維の風合は良好であり、JISL0854による昇華堅牢性は(変)5級、(汚)4−5級であった。JISL0842による耐光堅牢度は5級であった。
実施例2
ソルビトーゼC−5(エーテル化澱粉:AVEBE社製)10g、FDアルギンBL(アルギン酸ソーダ:古川化学工業社製)5g、EX-100(タマリンドガム:トモエ製糊社製)5g、ペノンJE66(加工澱粉:日澱化学社製)10g、酒石酸10g及びイオン交換水170g(計210g)の混合物を、高速デスパー型攪拌機(3,000rpm)でよく攪拌し、均一で滑らかな高粘度ペーストを作製した。この高粘度ペーストに脱気剤及び消泡剤を少量加え、かつ、防腐剤、防かび剤を微量加え、更に水を加えて粘度を約1200mPa・sに調整し混合糊液を得た。塗工機としてエアナイフコーターを使用して、得られた混合糊液を、原紙(日本製紙社製、片艶クラフト紙、坪量60g/m)に均一に塗工・乾燥して、転写捺染用紙を得た。混合糊液の塗工量(乾燥重量)は10g/mであった。
得られた転写捺染用紙上に、分散染料インク液(C.I.Disperse Blue60:6%、エチレングリコール5%、グリセリン15%、ノニオン系分散剤5%、アニオン系分散剤5%、イオン交換水64%)をインクジェットプリンター(ローランド社製インクジェットプリンター:SoljetPro4XF−640)により柄模様をプリントして転写捺染紙を得た。得られた転写捺染紙とポリエステルタフタ生地を密着させ、加熱・加圧(210℃、0.8MPa、40秒、HASHIMA昇華平プレス)することによってポリエステル生地に染料を移行・固着して紙を除去し、ポリエステル捺染布を得た。
この様にして得られたポリエステル捺染布は濃厚・繊細に染着しており(染色性の判定は○)、繊維の風合は良好であり、日光堅牢度(変)と昇華堅牢性(変、汚)はいずれも4級以上であった。
実施例3
酒石酸40gの代わりにクエン酸20gを加える以外は実施例1と同様に処理して混合糊液の作製と紙への塗工を行い、転写捺染用紙を得た。得られた転写捺染用紙上に、分散染料インク液(C.I.Disperse Red92:5%、エチレングリコール5%、グリセリン15%、ノニオン系分散剤5%、アニオン系分散剤5%、イオン交換水64%)を、インクジェットプリンター(ローランド社製インクジェットプリンター:SoljetProIIIXJ−640)により、柄模様のプリントを行い乾燥し、転写捺染紙を得た。
得られた転写捺染紙とポリエステルサテン生地を密着させ、加熱・加圧(218℃、1.0MPa、30秒、HASHIMA昇華平プレス)することによりポリエステル生地に染料を移行・固着して紙を除去し、ポリエステル捺染布を得たこの様にして得られたポリエステル捺染布は濃厚・繊細に染着しており(染色性の判定は○)、繊維の風合は良好であり、日光堅牢度と昇華堅牢性は実施例1同様に優れていた。
実施例4
酒石酸の量を40gから4gに変え、加熱・加圧の条件を、転写圧力0.05MPa、転写温度195℃、処理時間120秒に変えた以外は実施例1と同様に処理した結果、実施例1と同様な堅牢な捺染製品を得た。
実施例5
酒石酸40gの代わりにクエン酸20gを使用し、混合糊液に、更にマイクロイドKM386P(シリカゲル:KDCorp.社製)を、混合糊液に対して1%加える以外は実施例1と同様に処理した結果、得られたポリエステルタフタの捺染布は繊細なデザインを有し(判定は○)、繊維の風合は柔軟で、耐光、昇華、汗、洗濯等の各種堅牢性も良好であった。
実施例6
インク受容層兼染着促進層用形成用の混合糊液として、ゴーセノールGL−05(水溶性ポリビニルアルコール:日本合成化学社製)20g、ファインガムHEL−3(セルロース誘導体:第一工業薬品社製)50g、EX−200(タマリンドガム:トモエ製糊社製)50g、尿素50g、特AクレイKL−18:20g、マイクロイドKM−386P:10g、クエン酸25g、酒石酸25g、水750gの混合物を、5,000rpmの高速デスパー型攪拌機でよく攪拌し、高粘度のペーストを作製した。この高粘度のペーストの粘度を調整した後、コンマコーターを使用して原紙(日本製紙社製、銀竹、50g/m)に塗工し乾燥して、転写捺染用紙を得た。この転写捺染用紙に3MPaの圧力でカレンダー加工して、平滑処理した。糊塗布量は12g/mであった。得られた転写捺染用紙上に、分散染料グラビアインク液(C.I.Disperse Red86製品:15%を含有し、水、セルロース系増粘剤、ポリビニルアルコール及びイソプロパノールを用いて粘度を120mPasに調整したインキ)をグラビア印刷機によりプリントを行い乾燥して転写捺染紙を得た。
得られた転写捺染紙をポリエステルタフタ生地に密着させ、ハシマ社製平板プレス機を用いて210℃、0.8MPa、40秒間加熱・加圧してポリエステル生地に染料を転写・固着させポリエステル捺染布を得た。このポリエステル捺染布は濃厚・繊細に染着しており(品質判定は○)、繊維の風合は良好であり、JISL0854による昇華堅牢性は(変)5級、(汚)4−5級であった。また、JISL0842による耐光堅牢度は4級以上であった。
実施例7
ハシマ社製平型昇華転写機の代わりに、井上金属工業社製のドラム型連続式サーモプリンターを用い、ドラム表面温度220℃、圧力0.5MPaでポリエステル繊維材料と転写捺染紙の熱ドラム接触滞留時間が30秒となるようにした以外は、実施例6と同様に処理した結果、繊維材料の良好な発色性(○)を示した。
実施例8
ハシマ社製平型昇華転写機の代わりに、由利ロール社製2本ロール加圧・加熱機を用い、熱ロールの表面温度230℃、圧力3MPa、送り速度1m/minの条件で、繊維材料と転写捺染紙の熱ロール接触滞留時間が20秒となるようにした以外は、実施例1と同様に処理した結果、繊維材料の良好な発色性(○)を示した。
比較例1
市販のA社昇華転写捺染用紙、銘柄a、銘柄b、銘柄c、銘柄dの4種類に実施例1で使用した分散染料インクを用いて印刷して転写捺染紙を作製し、転写捺染紙を変えた以外は実施例1と同様に転写捺染をした結果、発色性(染色力の判定は△〜×)は、いずれの場合も実施例1に比べて劣っており実用上問題があると判定された。
比較例2
市販のB社昇華転写捺染用紙、C社昇華転写捺染用紙を用い、転写捺染用紙を変えた以外は実施例1と同様に、転写捺染紙の作製、転写捺染をした結果、発色性は実施例1に比べて著しく劣っていた(染色性の判定は×)。
比較例3
市販のA社昇華転写捺染用紙銘柄aに、昇華染料C.I.Disperse Red60を含有するインクで印刷し、圧力を0.15MPaで処理する以外は実施例1と同様に処理したところ、発色性は良好であった。しかし、非昇華染料C.I.Disperse Red92を含有するインクで印刷し、圧力0.15MPaで処理する以外は実施例1と同様に処理したところ発色性は不良(△)であった。
比較例4
酒石酸を加えない以外は、実施例2と同様にして加工したところ、繊維材料の発色性は不十分(染色性の判定は△)であり斑が生じていた。
実施例9
ファインガムHEL−3(カルボキシメチルセルロースナトリウム:第一工業製薬社製)20部、FDアルギンBL(アルギン酸ソーダ:古川化学工業社製)20部、EX−100(タマリンドガム:トモエ製糊社製)10部及びイオン交換水400部(計450部)の混合物を、高速デスパー型攪拌機(3,000rpm)でよく攪拌し、均一で滑らかな高粘度ペースト(混合糊液)を作製した。混合糊液に市販の脱気剤、消泡剤を加えて泡を消した。
塗工機(横山製作所社製コンマコーター)を使用して、作製された混合糊液を紙(日本製紙社製、上質紙、坪量60g/m)に均一に塗工・乾燥して転写捺染用紙を得た。混合糊液の塗工量(乾燥重量)は8g/mであった。
このようにして得られた転写捺染用紙上に、平均粒径0.1μmにビーズミルで微粒化した分散染料を用いてインク化したインク(C.I.Disperse Blue79:4%、エチレングリコール5%、グリセリン15%、ノニオン系分散剤5%、アニオン系分散剤5%、イオン交換水66%)を、インクジェットプリンター(ローランド社製インクジェットプリンター:SoljetEJ−640)により縞柄模様のプリントを行った。その後乾燥して転写捺染紙を得た。
このようにして得られた転写捺染紙とポリエステルサテン生地を密着させ、ハシマ社製昇華平プレスHSP−2210により、加熱・加圧(215℃、シリンダー圧0.6MPa、40秒)して、前記生地に染料を移行・固着した後、紙を除去してポリエステル捺染布を得た。このようにして得られたポリエステル捺染布は濃厚・繊細に染着しており(発色性良好)、繊維の風合は良好であり、JISL0854による昇華堅牢性は(変)5級、(汚)4〜5級であった。JISL0842による耐光堅牢度は5級以上であった。
実施例10
ポバールAP−17(カルボキシ変性PVA、日本酢ビ・ポバール社製)10部、FDアルギンBL:20部、EX−100:10部、イオン交換水200部(計240部)の混合物を、高速デスパー型攪拌機(3,000rpm)でよく攪拌し、均一で滑らかな高粘度ペースト(混合糊液)を作製した。泡が生じたので、混合糊液に市販の脱気剤、消泡剤を加えて泡を消した。更に防腐剤、防かび剤を微量加えた。
作製された高粘度ペーストに水を加えて粘度を約1200mPa・sに調整した混合糊液を、塗工機としてエアナイフコーターを使用して、原紙(日本製紙社製、晒しクラフト紙、坪量40g/m)に均一に塗工・乾燥して転写捺染用紙を得た。混合糊液の塗工量(乾燥重量)は10g/mであった。
次に、メトローズ65SH・400(信越化学社製)とメトローズ65SH・4000(信越化学社製)、ポバールAP−17(日本酢ビ・ポバール社製)及びイソプロパノールを使用して粘度が200mPa・sの粘調なインク助剤を作製した。このインク助剤に、非昇華型分散染料としてのC.I.Disperse Red86・200%品(平均粒径1.5μm)を(インク助剤に対して)15%配合し、インクの粘度を150mPa・sに調整してグラビア用Magentaインクを作製した。
このようにして得られたグラビア用Magentaインクを、前記の転写捺染用紙上に、電動式グラビア印刷試験機GP−10(クラボウ社製)を用いて、速度15m/min、温度25℃でベタ印刷して転写捺染紙を得た。この転写捺染紙とポリエステルタフタ生地を密着させ、加熱・加圧(220℃、ロール圧力0.5MPa、40秒、ローラ型転写機)することによって、前記生地に染料を移行した後、紙を除去して、ポリエステル捺染布を得た。この様にして得られたポリエステル捺染布は濃厚・繊細に染着しており、繊維の風合は良好であり、日光堅牢度(変)と昇華堅牢性(変、汚)はいずれも5級以上であった。
実施例11
実施例9に於ける混合糊液の代わりに、FDアルギンBLの10%水溶液55部に、粉末硫酸バンド(大明化学工業社製)の5%水溶液10部を加えたものを混合糊液として用いる以外は、実施例9と同様にして紙への塗工を行って転写捺染用紙を得た。
得られた転写捺染用紙上に、微粒化した分散染料を用いてインク化した分散染料インク液(C.I.Disperse Red92:5%、エチレングリコール5%、グリセリン15%、ノニオン系分散剤5%、アニオン系分散剤5%、イオン交換水65%)を、インクジェットプリンター(ローランド社製インクジェットプリンター:SoljetProIIIXJ−640)により柄模様のプリントを行い乾燥し、転写捺染紙を得た。
得られた転写捺染紙とポリエステルタフタ生地を密着させ、ハシマ社製昇華平プレスHSP−2210により、加熱・加圧(215℃、シリンダー圧1.0MPa、30秒)することによって前記生地に染料を移行・固着した後、紙を除去してポリエステル捺染布を得た。この様にして得られたポリエステル捺染布は濃厚・繊細に染着しており、繊維の風合は良好であり、日光堅牢度と昇華堅牢性は実施例9と同様に優れていた。
実施例12
実施例9に於ける混合糊液の代わりにEX−3(カチオン化澱粉、日澱化学社製)10%水溶液100部、FDアルギンBLの10%水溶液100部からなる混合糊液を用いる以外は、実施例9と同様にしてポリエステルタフタ捺染布を得た。得られたポリエステルタフタ捺染布の発色性は良好で繊細なデザインを有し、繊維の風合は柔軟で、耐光、昇華、汗、洗濯等の各種堅牢性も良好であった。
実施例13
ブリバイン(燐酸化澱粉、日澱化学社製)10部、ファインガムHEL−3:50部、EX−200(タマリンドガム:トモエ製糊社製)10部、ゴーセノールGL−05(水溶性ポリビニルアルコール:日本合成化学社製)20部、マイクロイドKM−386P:10部、酒石酸50部及び水650部の混合物を、5,000rpmの高速デスパー型攪拌機でよく攪拌し、均一で滑らかな高粘度ペースト(混合糊液)を作製した。この高粘度ペーストの粘度を調整した後、コンマコーターを使用して原紙(日本製紙社製、片艶紙50g/m)に、塗工・乾燥して、分散染料用の転写捺染用紙を作製した。この転写捺染用紙の糊塗布量は7.5g/mであった。
得られた転写捺染用紙上に、分散染料グラビアインク液(C.I.Disperse Red92製品15%を配合し、水、セルロース系増粘剤、ポリビニルアルコール及びイソプロパノールを用いて粘度を80mPa・sに調整したインク)を、グラビア印刷機によってプリントを行い乾燥し転写捺染紙を得た。
得られた転写捺染紙をポリエステルタフタ生地に密着させ、ハシマ社製平板プレス機を用いて加熱・加圧(215℃、シリンダー圧0.8MPa、40秒)して前記生地に染料を移行・固着した後、紙を除去してポリエステル捺染布を得た。この様にして得られたポリエステル捺染布は濃厚・繊細に染着しており、繊維の風合は良好であり、JISL0854による昇華堅牢性は(変)5級、(汚)4−5級であった。また、JISL0842による耐光堅牢度は5級以上であった。
実施例14
実施例9に於けるハシマ社製平型昇華転写機の代わりに、ロール型昇華転写機を用い、熱ロールの表面温度210℃、ロール圧力2MPa(ニップ幅3cm)の条件で、生地(繊維材料)と転写捺染紙の熱ロール接触時間が30秒となるようにした以外は、実施例9と同様に処理した結果、良好な繊維材料の発色性を示した。
実施例15
実施例9に於ける混合糊液(高粘度ペースト)の代わりにファインガムHEL−3:20部、EX−3:10部、EX−100:20部及び水400部を混合して作製した混合糊液を用いる以外は実施例9と同様に処理した結果、ポリエステル捺染布の発色性は良好で繊細なデザインを有し、繊維の風合は柔軟で、耐光、昇華、汗、洗濯等の各種堅牢性も良好であった。
実施例16
実施例9に於ける混合糊液(高粘度ペースト)の代わりにブリバイン(燐酸化澱粉、日澱化学社製)10%水溶液100部、FDアルギンBLの10%水溶液100部を混合して作製した混合糊液を用いる以外は実施例9と同様に処理した結果、ポリエステル捺染布の発色性は良好で繊細なデザインを有し、繊維の風合は柔軟で、耐光、昇華、汗、洗濯等の各種堅牢性も良好であった。
実施例17
加熱、加圧の条件を、転写温度190℃、転写圧力0.01MPa、時間60秒とした以外は、実施例9及び10と同様に処理した結果、発色性は実施例9及び10に比べて劣っていた。ただし、温度を200℃、圧力を0.02MPa、時間を3分としたところ発色性は良好となった。
比較例5
転写捺染紙として市販の昇華転写捺染用紙JetcolTA(コールデンホーブ社製)を用いて実施例9の非昇華型分散染料からなるインクで印刷して転写捺染紙を得た。次いで、この転写捺染紙とポリエステルタフタと密着させて210℃、0.02MPa、40秒間で発色試験したところ発色性は不良であった。

Claims (10)

  1. 糊剤を原紙に付与した転写捺染用紙に、分散染料インクを用いて印刷した転写捺染紙を、ポリエステル系繊維材料に密着して加圧・加熱して転写捺染する転写捺染法であって、
    前記加圧・加熱後に、固着工程及びソーピング工程を有さず、
    前記分散染料インクが、非昇華型分散染料インクであり、
    前記糊剤が、
    カルボキシル基、スルフォン基及び燐酸基から選ばれる酸性基、前記酸性基のエステル体、アミド体、アルカリ金属塩若しくはアルカリ土類金属塩、及びカチオン基からなる群より選ばれる官能基を有する糊剤、又は、
    天然ガム糊、繊維素誘導体及び多糖類から選ばれ、更にカルボン酸化合物類が配合された糊剤である事を特徴とするポリエステル系繊維材料の転写捺染法。
  2. 前記糊剤には、水溶性の合成系高分子類を配合しない、又は、
    前記糊剤は、天然系糊剤を含み、かつ、水溶性の合成系高分子類が、前記天然系糊剤に対して33.3質量%以下加えられている事を特徴とする請求項1に記載のポリエステル系繊維材料の転写捺染法。
  3. 前記糊剤が、カルボキシル基、スルフォン基及び燐酸基から選ばれる酸性基、前記酸性基のエステル体、アミド体、アルカリ金属塩若しくはアルカリ土類金属塩、及びカチオン基からなる群より選ばれる官能基を有する糊剤であって、更にカルボン酸化合物類が配合されているものである事を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のポリエステル系繊維材料の転写捺染法。
  4. 前記カルボン酸化合物類が、脂肪族系カルボン酸及び芳香族系カルボン酸からなる群より選ばれる1種以上である事を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のポリエステル系繊維材料の転写捺染法。
  5. 前記糊剤に、更に強酸と弱塩基からなる塩である弱酸性化合物、鉱物系酸性化合物及び鉱物系添加剤からなる群より選ばれる1種以上が配合される事を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のポリエステル系繊維材料の転写捺染法。
  6. 前記糊剤に、更に助剤が配合される事を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のポリエステル系繊維材料の転写捺染法。
  7. 前記非昇華型分散染料インクが、平均粒径0.2〜10μmに微粒化された分散染料を用いて作製されたグラビアインク若しくはフレキソインク、又は、平均粒径0.05〜0.2μmに微粒化された分散染料を用いて作製されたインクジェットインクであり、前記分散染料が、Sタイプ又はSEタイプの分散染料からなる群から選ばれる1種以上の非昇華型分散染料である事を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のポリエステル系繊維材料の転写捺染法。
  8. 前記ポリエステル系繊維材料が、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、解重合ポリエステル、カチオン可染ポリエステル、常温可染ポリエステル及びアルカリ減量ポリエステルからなる群から選ばれるポリエステル系高分子の
    織物、編物、不織布、シート若しくはフイルム、又は、前記織物、編物若しくは不織布と、天然繊維及び前記ポリエステル系高分子以外の合成繊維から選ばれる繊維との混紡、混繊、交織品若しくは複合材料である事を特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のポリエステル系繊維材料の転写捺染法。
  9. 前記転写捺染が、転写温度が150〜250℃、転写圧が0.01MPa以上で加圧・加熱して行われる事を特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のポリエステル系繊維材料の転写捺染法。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のポリエステル系繊維材料の転写捺染法により、ポリエステル系繊維材料に転写捺染をする工程を有する事を特徴とするポリエステル系繊維材料の製造方法。
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