JP6172563B2 - 冷却装置、及び、画像形成装置 - Google Patents

冷却装置、及び、画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6172563B2
JP6172563B2 JP2013105536A JP2013105536A JP6172563B2 JP 6172563 B2 JP6172563 B2 JP 6172563B2 JP 2013105536 A JP2013105536 A JP 2013105536A JP 2013105536 A JP2013105536 A JP 2013105536A JP 6172563 B2 JP6172563 B2 JP 6172563B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling
cooling surface
heat exchange
heat
recording material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013105536A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014186288A (ja
Inventor
圭介 池田
圭介 池田
真 名倉
真 名倉
立山 晋
晋 立山
寛亮 宮川
寛亮 宮川
泰彰 戸田
泰彰 戸田
庄司 裕
裕 庄司
建司 石井
建司 石井
竹原 賢一
賢一 竹原
博充 藤谷
博充 藤谷
慶祐 湯淺
慶祐 湯淺
加藤 真治
真治 加藤
平澤 友康
友康 平澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2013105536A priority Critical patent/JP6172563B2/ja
Priority to US14/182,734 priority patent/US9046872B2/en
Publication of JP2014186288A publication Critical patent/JP2014186288A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6172563B2 publication Critical patent/JP6172563B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G21/00Arrangements not provided for by groups G03G13/00 - G03G19/00, e.g. cleaning, elimination of residual charge
    • G03G21/20Humidity or temperature control also ozone evacuation; Internal apparatus environment control
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/65Apparatus which relate to the handling of copy material
    • G03G15/6555Handling of sheet copy material taking place in a specific part of the copy material feeding path
    • G03G15/6573Feeding path after the fixing point and up to the discharge tray or the finisher, e.g. special treatment of copy material to compensate for effects from the fixing
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G21/00Arrangements not provided for by groups G03G13/00 - G03G19/00, e.g. cleaning, elimination of residual charge
    • G03G21/20Humidity or temperature control also ozone evacuation; Internal apparatus environment control
    • G03G21/206Conducting air through the machine, e.g. for cooling, filtering, removing gases like ozone

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Atmospheric Sciences (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)
  • Ecology (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、記録材を挟持して搬送しつつ冷却する冷却装置、及び、この冷却装置を備えた画像形成装置に関するものである。
画像形成装置として、電子写真技術を用いて記録材上にトナー画像を形成し、定着装置によって加熱・加圧を行うことで記録材上に転写されたトナーを定着させるものが知られている。定着後の記録材が熱を持ったまま排紙トレイにスタックされていくと積み重なった記録材の束内にこもった熱によってトナーが軟化することがある。排紙トレイにスタックされた記録材上のトナー画像を形成するトナーが軟化した状態で、さらに記録材が重なると、記録材の束の自重による圧力が生じて、軟化したトナーによって記録材間が貼りついてしまうブロッキングという現象が生じてしまう場合がある。ブロッキングが生じた記録材同士を無理に剥がそうとするとトナー像が壊れてしまう。
このブロッキングと呼ばれる現象を抑制するためには、加熱定着後の記録材を十分に冷却するための装置が必要である。記録材を冷却する手段として、記録材に直接又は間接的に接触して、記録材の熱を吸熱して冷却する冷却面を有した冷却部材を備える様々な方式の装置(以下、冷却装置という)が従来から知られている。
冷却面を冷却対象に接触させる方式としては、例えば、次のような方式が知られている。
記録材搬送経路を搬送される記録材の下方から、記録材に冷却部材の冷却面を直接接触させて記録材を冷却する方式(以下、直接接触方式という)の冷却装置が知られている。また、直接接触方式の冷却部材としては、冷却部材の冷却面に記録材が擦動するものや、接触する記録材の搬送(移動)に合わせて、ローラ状の冷却部材の冷却面(表面)を移動させるものも知られている。
一方、記録材に冷却部材の冷却面を直接接触させるのではなく、無端移動するベルト部材(以下、無端ベルトという)等を介して、記録材に冷却部材の冷却面を間接的に接触させて記録材を冷却する方式(以下、間接接触方式という)の冷却装置が知られている。
また、近年は、いずれの方式でも冷却装置の冷却効率と少スペース化を好適に両立させるため、冷却部材の冷却面の面積を広くし易い構成である、平面や曲面に形成された冷却面に記録材や無端ベルトが擦動する方式を採用しているものが多い。
また、吸熱及び放熱の方式としては、次のような方式が知られている。
冷却部材に直接又はヒートパイプ等の熱伝達手段を介して接続した冷却フィン等の放熱部材に、送風手段で空気を当てて、冷却面で吸熱した熱を放熱する、所謂、空冷方式が知られている。
また、冷却部材内に冷却液の流路を設け、外部に設けたラジエータ等の放熱部材、ポンプ等の液送手段及びこれらの間をパイプ等の管路で繋いで、送液手段で冷却液を循環させて冷却面で吸熱した熱を放熱部材から放熱する、所謂液冷方式も知られている。
また、冷却部材に直接又は熱伝達手段を設けて、2種類の金属の接合部に電流を流して片方の金属から他方の金属へ熱が移動するというペルチェ効果を利用した、ペルチェ素子を接続して放熱する方式も知られている。
例えば、特許文献1には、無端ベルトを備えた2つの挟持部で記録材を挟持搬送しつつ記録材を冷却する、次のような冷却装置が記載されている。液冷方式、且つ、冷却部材の冷却面に無端ベルトを擦動させる間接接触方式の冷却装置であり、無端ベルトを有した各挟持部の一方(記録材上に定着されたトナー側)のベルト内周面が、冷却部材の冷却面に擦動するように構成している。そして、この冷却装置では、冷却部材の母材の内部に冷却液を循環させる流路を形成する後処理を施すとともに、冷却部材の表面上に生じる結露の水捌け改善の目的で、無端ベルトが擦動する冷却部材の冷却面や他の面に撥水性の表面処理等の後処理を施している。
しかし、従来、無端ベルトが冷却部材の冷却面に擦動する間接接触方式の冷却装置では、次のような問題があった。長期の使用により、無端ベルトが擦動することで冷却部材の冷却面が磨耗する場合があり、磨耗した状態のまま使用すると冷却効率が低下したり、無端ベルトを傷つけたり、表面処理等を施して得ようとしていた効果を得られなくなったりする。したがって、冷却面が磨耗した場合には冷却面の状態を改善するメンテナンスの必要があり、従来の構成では冷却面を有した冷却部材を交換することになるが、表面処理等の後処理を施した冷却部材は母材に後処理を施さないものに比べ製造コストが高価である。このため、冷却装置の構成によっては、冷却部材の冷却面のメンテナンスに要するコストが高コスト化してしまうという問題である。
特に、液冷方式においては、冷却液の流路が形成された冷却部材と、冷却液を循環させる送液手段(ポンプ)や冷却液に吸熱した熱を外部に放熱する放熱部材(ラジエータ)等とを繋ぐ管路が着脱しづらい構成であった場合、冷却装置全体を交換する必要が生じる。このように冷却装置全体を交換すると、無端ベルトが擦動することにより磨耗した冷却面を有する冷却部材や、冷却部材の交換にともなう冷却液の入替えや、パッキン等の消耗品の交換に要するコストに比べ、交換に要するコストが著しく高コスト化することになる。
また、直接接触方式及び間接接触方式のいずれの方式においても、記録材や無端ベルトが擦動する冷却面を有した冷却部材を設けた冷却装置では、次のような問題があった。
上記したように、冷却部材は、直接又は熱伝達手段を介して放熱部材で、冷却面で吸熱した記録材の熱を放熱するが、その製造では押出し成型等により製造した母材に後処理を施すことが多く、後処理の難易度が増したり、工数が増えたりして後加工費等が嵩む。
冷却部材で直接、記録材の熱を放熱する構成では、例えば、冷却部材に冷却面や冷却フィン等を直接形成したり、冷却面を有した冷却部材に別部材として形成した冷却フィン等をカシメたり、圧接等(接着、溶着)したりして接合することになる。ここで、直接形成する構成では、押出し成型等により冷却面を所望の表面形状に加工した後、冷却フィン等を削り出す等して製造したり、無垢の母材から所望の冷却面と冷却フィン等を削り出して製造したり、型を用いて鋳造により製造したりすることになる。
一方、熱伝達手段を介して、記録材の熱を放熱部材から放熱する構成では、例えば、冷却部材に冷却面や冷却液の流路を直接形成したり、別部材からなる冷却液の管路を嵌め込む溝と冷却面とを形成して、冷却液の管路を嵌め合わせた後に接合する構成が考えられる。ここで、直接形成する構成では、押出し成型等により冷却面を所望の表面形状に加工した後、冷却液の流路を削り出す等して製造したり、無垢の母材から所望の冷却面と冷却液の流路を削り出して製造したり、型を用いて鋳造により製造したりすることになる。
いずれの構成、及びいずれの方法により製造する場合においても、冷却部材に後処理を施して設ける冷却面、冷却フィン、冷却液の流路等の形状が複雑になると、その後処理が困難になるとともに、冷却部材の製造コストもさらに上昇する。
また、冷却部材の冷却面に腐食対策や表面性の改善のために施す表面処理等の後処理に、熱処理を行う工程が含まれる後処理を施す場合には、熱処理の影響により冷却面が狙った平面性や曲率から変化してしまい歩留まりが低下するおそれもある。特に、冷却部材の母材部分が薄く、冷却フィン等を一体に形成した構成や、冷却部材内に冷却液の流路を形成する構成では、母材の厚さが不均一になったり、強度が不均一になったりする部分が増えて表面処理等の後処理で変形し易くなって、歩留まりが低下し易い。そして、結果的に、その後処理が困難になるとともに、製造コストが上昇することになる。
これらのため、従来の冷却装置の構成では、いずれの構成、及びいずれの方法により製造するものでも、押出し成型等により製造した母材をそのまま利用する構成に比べて、形成が困難になるとともに製造コストが嵩み、冷却装置の低コスト化が困難であった。
また、劣化した冷却部材の冷却面の状態を改善する時に、上記のように製造コストが嵩む部材である冷却部材を交換せざるを得ず、劣化した冷却部材の冷却面のメンテナンスに要するコストを低減することも困難であった。ここで、冷却フィン等を別部材として製造して冷却部材にカシメ等して接合した構成においても、冷却部材だけを交換するため、冷却部材と冷却フィン等とを分離しようとすると、冷却フィン等と冷却部材との締結(接合)手段であるカシメ等を破損してしまう。その結果、冷却部材の交換を行う時には、冷却フィン等を再利用することができず、結果的に、劣化した冷却部材の冷却面をメンテナンスする時に、冷却部材と冷却部材にカシメ等して接合した冷却フィン等を一体に交換することになる。
特許文献1の冷却装置でも、冷却部材の冷却面が磨耗し、所望の撥水性が得られなくなったり、撥水性の表面処理部が磨耗により部分的に削れてしまい、無端ベルトとの摩擦力が異常に上昇し、無端ベルトのスムーズな擦動性が得られなくなったりする場合がある。
そして、所望の撥水性及びスムーズな擦動性を得るため、少なくとも磨耗した冷却面が形成された冷却部材の交換が必要となるが、上記した冷却部材の製造時、又は劣化した冷却部材の冷却面のメンテナンスに要するコストに係る問題を解決することは困難である。
加えて、液冷方式であるため、冷却部材内に冷却液の流路を設け、外部に設けた放熱部材、液送手段、及びこれらの間を管路で繋いで、送液手段で冷却液を循環させて冷却面で吸熱した熱を放熱部材から放熱している。このため、冷却部材の冷却面のメンテナンス作業時に、事前に冷却部材から冷却液を抜いたり、パッキン等の消耗品を交換したり、冷却部材の交換後に冷却液を循環経路内に充填したりする必要がある。したがって、劣化した冷却部材の冷却面のメンテナンス作業時の作業性が良好な冷却装置を提供することが困難である。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、次のような冷却装置を提供することである。記録材に直接又は間接的に接触して記録材を冷却する冷却部材の製造時、又は劣化した冷却部材の冷却面のメンテナンスを行う場合に要するコストを低減でき、劣化した冷却面のメンテナンスを行う場合の作業性が良好な冷却装置である。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、記録材に直接又は間接的に接触して、前記記録材の熱を吸熱して冷却する冷却面を有した冷却部材を備える冷却装置において、前記冷却部材は、少なくとも前記冷却面が形成された冷却面部材と、該冷却面部材と直接又は間接的に接合された状態で前記冷却面部材で吸熱した熱を直接又は放熱部材に伝達して放熱させる熱交換部材とから構成され、前記冷却面部材と前記熱交換部材は、前記接合された状態と分離された状態とに、前記接合された状態を維持する締結手段を破損することなく分離可能であり、前記冷却面部材の前記冷却面は、前記熱交換部材よりも熱伝導率が高いことを特徴とするものである。
本発明は、記録材に直接又は間接的に接触して記録材を冷却する冷却部材の製造時、又は劣化した冷却部材の冷却面のメンテナンスを行う場合に要するコストを低減でき、劣化した冷却面のメンテナンスを行う場合の作業性が良好な冷却装置を提供できる。
一実施形態に係る画像形成装置であるプリンタの概略構成図。 実施例1に係る冷却装置の構成説明図。 実施例1に係る冷却部材の説明図。 実施例2に係る冷却部材の説明図。 実施例2に係る冷却部材の熱交換部材と冷却面部材との接合部の説明図。 実施例4に係る冷却部材の説明図。 実施例4に係る冷却部材の変形例の説明図。 実施例5に係る冷却部材の冷却面部材と熱交換部材の各接合面の説明図。 実施例5に係る冷却部材の他の例の説明図。 実施例6に係る冷却部材を構成する部材、及びその製造方法の一例の説明図。 実施例7に係る冷却部材を構成する部材、及びその製造方法の一例の説明図。 実施例8に係る冷却部材を構成する部材、及びその製造方法の一例の説明図。 実施例9に係る冷却部材を構成する部材、及びその製造方法の一例の説明図。 実施例10に係る冷却部材の冷却面部材と熱交換部材との接合方法の一例の説明図。 実施例11に係る冷却部材の冷却面部材と熱交換部材との接合方法の一例の説明図。 実施例12に係る冷却部材を構成する部材、及びその製造方法の一例の説明図。 実施例13に係る冷却装置の冷却部材に冷却フィンを設けた例の構成説明図。 実施例13に係る冷却装置の冷却部材に冷却フィンとペルチェ素子とを設けた例の構成説明図。 実施例13に係る冷却装置の冷却部材に棒状のヒートシンクを設けた例の構成説明図。 実施例14に係る冷却装置の構成説明図。 実施例15に係る冷却面部材の位置決め、及び固定手段の説明図。 実施例15に係る冷却面部材の位置決め、及び固定手段の変形例の説明図。 実施例15に係る冷却面部材の位置決め、及び固定手段の変形例の別例の説明図。
以下、本発明を画像形成装置に備えた冷却装置に適用した一実施形態について、複数の実施例を挙げ、図を用いて説明する。まず、各実施例に共通する本実施形態の画像形成装置であるプリンタ300の概略について説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置であるプリンタ300の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のプリンタ300は、装置本体200内に、複数のローラ(第1張架ローラ22、第2張架ローラ23、第3張架ローラ24等)によって中間転写媒体としての中間転写ベルト21を張架している。そして、中間転写ベルト21は、複数のローラのうちの1つが回転駆動することにより図中矢印a方向に回転する構成である。また、プリンタ300は、中間転写ベルト21のまわりに画像形成用のプロセス手段を配置している。ここで、符号の後に付されたY,C,M,Bkという添字は、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラック用の仕様であることを示している。
中間転写ベルト21の回転方向を図中矢印aとするとき、中間転写ベルト21の上方であって第1張架ローラ22と第2張架ローラ23との間には、各色用の画像形成用のプロセス手段として4つの画像ステーション10(Y,C,M,Bk)が配置されている。そして、中間転写ベルト21の表面移動方向の上流側から順に、Y用画像ステーション10Y、C用画像ステーション10C、M用画像ステーション10M及びBk用画像ステーション10Bkが配置されている。
4つの画像ステーション10(Y,C,M,Bk)は使用するトナーの色が異なる点以外は、略同一の構成となっている。各画像ステーション10は、ドラム状の感光体1の周囲に帯電装置5、光書き込み装置2、現像装置3、感光体クリーニング装置4が配置されている。さらに、中間転写ベルト21を挟んで感光体1の対向する位置には、中間転写ベルト21へのトナー像の転写手段としての1次転写ローラ11が設けられている。このような、4つの画像ステーション10(Y,C,M,Bk)が互いに所定のピッチ間隔となるように中間転写ベルト21の表面移動方向に沿って配置されている。
プリンタ300では、光書き込み装置2をLEDを光源とする光学系としているが、半導体レーザーを光源とするレーザー光学系で構成することもでき、各感光体1に対して画像情報に応じた露光を行う。
中間転写ベルト21の下方には、シート状部材の記録材である用紙Pの給紙カセット31及び給紙コロ41、レジストローラ対42が配置されている。また、中間転写ベルト21を張架する第3張架ローラ24に対して中間転写ベルト21を介して対向するように、中間転写ベルト21から用紙Pへのトナー像の転写手段としての2次転写ローラ25が配置されている。さらに、中間転写ベルト21の裏面に接するクリーニング対向ローラ26が中間転写ベルト21に接触する位置で中間転写ベルト21のおもて面に接するように、中間転写ベルト21の表側の面をクリーニングするベルトクリーニング装置27が設けられている。
なお、図1図中、レジストローラ対42の右側には、手差し給紙を行う場合の給紙路35、給紙コロ43、及び手差しトレイ34が配置されている。
給紙カセット31から排紙トレイ33へ至る用紙搬送路32が延びており、用紙搬送路32における2次転写ローラ25の用紙搬送方向下流側(以下、単に下流側という)には、加熱ローラと加圧ローラとを有した定着装置15が配置されている。この定着装置15の用紙搬送路32における下流側には、用紙Pを冷却する冷却装置100が配置されることとなる。そして、冷却装置100のさらに下流側の装置本体200の外部には、トナー定着後の用紙Pの排出部である排紙トレイ33が配置されている。また、両面画像形成時に用紙Pの裏面への画像形成を行う際に、冷却装置100を一度通過した用紙Pの表裏を反転させ、再度、レジストローラ対42へ搬送する両面画像形成用の反転用紙搬送路36も備えている。
画像の形成プロセスは、1つの画像ステーション10について説明すると、一般の静電記録方式に準じていて、暗中にて帯電装置5により一様に帯電された感光体1上に光書き込み装置2により露光して静電潜像を形成する。そして、この静電潜像を現像装置3によりトナー像として可視像化する。そのトナー像は1次転写ローラ11により感光体1上から中間転写ベルト21に転写される。転写後の感光体1の表面は感光体クリーニング装置4によりクリーニングされる。このような画像形成プロセスが4つの画像ステーション10(Y,C,M,Bk)のそれぞれにおいて行われる。
4つの画像ステーション10(Y,C,M,Bk)における各現像装置3(Y,C,M,Bk)は、それぞれ異なる4色のトナーによる可視像化機能を有している。このため、各画像ステーション10(Y,C,M,Bk)でイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックを分担すれば、フルカラーのトナー像を形成することができる。また、各画像ステーション10は、中間転写ベルト21を挟むようにして各感光体1とそれぞれ対向して設けられた1次転写ローラ11を備え、この1次転写ローラ11には転写バイアスが印加され、1次転写部を構成する。
上記の構成により、中間転写ベルト21の同一画像形成領域が4つの画像ステーション10(Y,C,M,Bk)を順次通過する。この順次通過する間に、1次転写ローラ11に印加された転写バイアスによって、それぞれ1色ずつトナー像を中間転写ベルト21上で重ね合わせるように転写する。これにより、上述した同一画像形成領域が各画像ステーション10(Y,C,M,Bk)の1次転写部を1回通過した時点で、この同一画像領域に、重ね転写によってフルカラーのトナー像を得ることができる。
このようにして中間転写ベルト21上に形成されてフルカラーのトナー像は、給紙カセット31又は手差しトレイ34から搬送された用紙Pに転写され、転写後の中間転写ベルト21はベルトクリーニング装置27によりクリーニングされる。ここで、中間転写ベルト21から用紙Pへのフルカラーのトナー像の転写は、次のようにして行われる。転写時において2次転写ローラ25に転写バイアスを印加して、中間転写ベルト21を介して2次転写ローラ25と第3張架ローラ24との間に転写電界を形成し、2次転写ローラ25と中間転写ベルト21とのニップ部に用紙Pを通過させることにより行なわれる。なお、給紙カセット31又は手差しトレイ34から搬送された用紙Pは、転写ニップ部の用紙搬送方向上流側に配置されたレジストローラ対42により、転写ニップ部に搬送される中間転写ベルト21上のトナー像のタイミングに合わせ、転写ニップ部に搬送される。
中間転写ベルト21から用紙Pへのフルカラーのトナー像の転写後、用紙P上に担持されたフルカラーのトナー像を定着装置15で加熱及び加圧することで用紙P上に定着し、用紙P上にフルカラーの最終画像が形成される。その後、用紙Pは冷却装置100により、片面又は両面から冷却され、排紙トレイ33上に積載される。このため、用紙Pが排紙トレイ33上に積載される時点で、用紙P上のトナーを確実に硬化状態とさせることができ、ブロッキング現象を回避することができる。
次に、本発明の特徴である、本実施形態の冷却装置100の構成について、複数の実施例を挙げ詳細に説明する。ここで、以下に説明する各実施例の冷却装置100は、記録材である用紙Pに直接又は間接的に接触する冷却部材110を、少なくとも2つの分離可能な部材から構成していることが、最大の特徴となっている。
なお、以下の説明では、同一の部材や、同様な機能を有した部材については、同一の符号を用いて説明する。また、以下の説明では、定着装置15により加熱及び加圧後の用紙Pに、トナーが軟化した状態で付着している側を用紙Pの表側と呼称し、その反対側を用紙Pの裏側と呼称して説明する。また、冷却装置100に設けた冷却部材110に直接又は間接的に接触する用紙Pの搬送方向に平行な方向を用紙搬送方向と呼称し、冷却部材110に直接又は間接的に接触する用紙Pの紙面に平行、且つ用紙搬送方向に垂直な方向を用紙幅方向と呼称して説明する。
(実施例1)
本実施形態の冷却装置100の実施例1について、図を用いて説明する。
図2は、本実施例に係る冷却装置100の構成説明図である。図3は、本実施例に係る冷却部材110の説明図である。そして、図3(a)が熱交換部材120及び冷却面部材140の説明図、図3(b)が熱交換部材120と冷却面部材140とをネジ締結する構成の説明図、図3(c)が熱交換部材120と冷却面部材140とをクランプ135で締結する構成の説明図である。
本実施例の冷却装置100は、図2に示すように定着装置15で定着された後の用紙Pを挟持搬送する2つの挟持部である、トナーが軟化した状態で付着している用紙Pの表側から挟持する表側挟持部160と、裏側から挟持する裏側挟持部170とを備えている。また、表側挟持部160に設けられた金属製(アルミニウム製)の冷却部材110により、間接接触方式で用紙Pから吸熱した熱を大気中に放熱する液冷方式の外部放熱手段180も備えている。
表側挟持部160は、主に、用紙搬送路32の図2図中、上方に台形状に配置された4つの表側従動ローラ162、これらの表側従動ローラ162に架け渡された表側無端ベルト161、及び冷却部材110等を有している。一方、裏側挟持部170は、主に、用紙搬送路32の図2図中、下方に台形状に配置された3つの裏側従動ローラ172、駆動ローラ173、これらの裏側従動ローラ172及び駆動ローラ173に架け渡された裏側無端ベルト171等を有している。なお、裏側従動ローラ172には、専用又は他の駆動系と共用する駆動源としての駆動モータ(不図示)がギヤ列等の駆動伝達手段(不図示)を介して接続されている。
外部放熱手段180は、主に、放熱部材としてのラジエータ181、冷却液を搬送する液送ポンプ182、冷却液を貯留する貯液タンク183、及び前記各構成部材と冷却部材110とを繋ぎ冷却液の循環路を構成する管路であるゴムチューブ184等を有している。なお、上記した冷却液の循環路内を循環する冷却液が、表側無端ベルト161を介して冷却部材110で吸熱した用紙Pの熱をラジエータ181に伝達する熱伝達手段の役割を果す。また、本実施例の外部放熱手段180には、ラジエータ181に外気を送風して、放熱効果、つまり用紙Pの冷却効果を高める送風手段である送風ファン(不図示)も有している。
上記のように構成された冷却装置100では、裏側従動ローラ172を図2図中、反時計回りに回転駆動させることで、裏側無端ベルト171を反時計回りに無端移動させる。そして、この裏側無端ベルト171の無端移動により、直接又は用紙Pを介して接触する表側無端ベルト161を時計回りに無端移動させる。このように無端移動する表側無端ベルト161及び裏側無端ベルト171で用紙Pを挟持することで、定着後の用紙Pを用紙搬送路32に沿って挟持搬送することができる。
そして、液送ポンプ182を駆動して冷却液を冷却部材110の流路部122(図7(a)参照)とラジエータ181の間で循環させ、表側無端ベルト161を介して用紙Pに間接的に接触する冷却部材110の冷却面141で、用紙Pから熱を吸熱して冷却できる。より具体的には、上記のように冷却部材110の内部には冷却液が通過する流路である流路部122が設けられており、冷却部材110の冷却面141を表側無端ベルト161に擦動させて用紙Pから吸熱した熱(熱量)を冷却液が外部に輸送する。このようにして冷却部材110は低温に保たれる。
ここで、冷却液は、貯液タンク183に貯液されており、液送ポンプ182によって送液された後、冷却液はラジエータ181を通過する際に外気への放熱が行われて、その温度が低下する。
上記のようにして低温になった冷却液は冷却部材110内の流路部122を通過する際に、熱伝達によって冷却部材110から熱を吸熱し、高温になった冷却液は貯液タンク183に帰る。そして、冷却液は、液送ポンプ182を駆動している間、冷却部材110の流路部122とラジエータ181との間で循環し、ラジエータ181を通過する際の放熱と、冷却部材110内の流路部122を通過する際の吸熱とを繰り返すことになる。
このように用紙Pを冷却することで、定着装置15で加熱されて軟化したトナーの温度を低下させ、用紙P上のトナーを確実に硬化状態とでき、図1に示した排紙トレイ33上に排出・積載されても、所謂、ブロッキング現象の発生を抑制することができる。
しかし、従来の表側無端ベルト161が冷却部材110の冷却面141に擦動する間接接触方式の冷却装置100では、次のような問題があった。長期の使用により、表側無端ベルト161が擦動することで冷却部材110の冷却面141が磨耗する場合があり、磨耗した状態のまま使用すると冷却効率が低下したり、表側無端ベルト161を傷つけたりする。また、冷却部材110の冷却面141に表面処理等を施して得ようとしていた効果を得られなくなったりもする。
したがって、冷却面141が磨耗した場合には冷却面141の状態を改善するメンテナンスの必要があり、従来の構成では冷却面141を有した冷却部材110を交換することになる。但し、表面処理等の後処理を施した冷却部材110は母材である基材等に後処理を施さないものに比べ製造コストが高価である。このため、冷却装置100の構成によっては、冷却部材110の冷却面141のメンテナンスに要するコストが高コスト化してしまうという問題である。
特に、上記のように液冷方式の冷却部材110においては、次のような問題も生じ得る。冷却液の流路が形成された冷却部材110と、冷却液を循環させる液送ポンプ182や冷却液に吸熱した熱を外部に放熱するラジエータ181等とを繋ぐゴムチューブ184が着脱しづらい構成であった場合、冷却装置100全体を交換する必要が生じ得る。このように冷却装置100全体を交換すると、ゴムチューブ184が容易に着脱可能な構成に比べ、交換に要するコストが著しく高コスト化することになる。ここで、ゴムチューブ184が容易に着脱可能な構成に要する交換時のコストは、磨耗した冷却面141を有する冷却部材110や、冷却部材110の交換にともなう冷却液の入替えや、パッキン等の消耗品の交換に要するコストとなる。
また、冷却部材110の冷却面141のメンテナンス作業時に、次のような問題がある。上記したように、事前に冷却部材110から冷却液を抜いたり、パッキン等の消耗品を交換したり、冷却部材110の交換後に冷却液を循環経路内に充填したりする作業を行う必要がある。したがって、劣化した冷却部材110の冷却面141のメンテナンス作業時の作業性が良好な冷却装置100を提供することが困難である。
また、本実施例のように間接接触方式に限らず、用紙Pに冷却部材110が直接接触する直接接触方式においても、用紙Pや表側無端ベルト161などの無端ベルトが擦動する冷却面141を有した冷却部材110を設けた構成では、次のような問題があった。
上記したように、冷却部材110は、直接又は熱伝達手段を介して放熱部材で、冷却面141で吸熱した用紙Pの熱を放熱するが、その製造では押出し成型等により製造した母材に後処理を施すことが多い。そして、後処理を施す構成では、後処理の難易度が増したり、工数が増えたりして後加工費等が嵩む。
冷却部材110で直接、用紙Pの熱を放熱する構成では、例えば、冷却部材110に冷却面141や冷却フィン等を直接形成する場合もある。また、冷却面141を有した冷却部材110に別部材として形成した冷却フィン等をカシメたり、圧接等(接着、溶着)したりして接合する場合もある。ここで、直接形成する構成では、押出し成型等により冷却面141を所望の表面形状に加工した後、冷却フィン等を削り出す等して製造したり、無垢の母材から所望の冷却面141と冷却フィン等を削り出して製造したり、型を用いて鋳造により製造したりする。
一方、本実施例のように熱伝達手段の役割を果す冷却液を介して、用紙Pの熱をラジエータ181から放熱する構成では、冷却部材110内に冷却液が流れる流路部122を次のようにして形成することになる。冷却部材110に冷却面141や冷却液の流路を直接形成したり、別部材からなる冷却液の管路を嵌め込む溝と冷却面とを母材に形成して、冷却液の管路を嵌め合わせた後に接合する構成等が考えられる。ここで、直接形成する構成では、押出し成型等により冷却面141を所望の表面形状に加工した後、流路部122を削り出す等して製造することになる。また、無垢の母材から所望の冷却面141と流路部122を削り出して製造したり、型を用いて鋳造により製造したりすることになる。
いずれの構成、及びいずれの方法により製造する場合においても、冷却部材110に後処理を施して設ける冷却面141、冷却フィン、流路部122等の形状が複雑になると、その後処理が困難になるとともに、冷却部材110の製造コストもさらに上昇する。
また、冷却部材110の冷却面141に腐食対策や表面性の改善のために施す表面処理等の後処理に、熱処理を行う工程が含まれる後処理を施す場合には、熱処理の影響により冷却面が狙った平面性や曲率から変化してしまい歩留まりが低下するおそれもある。特に、冷却部材110の母材部分が薄く、冷却フィン等を一体に形成した構成や、流路部122を形成する構成では、母材の厚さが不均一になったり、強度が不均一になったりする部分が増えて表面処理等の後処理で変形し易くなって、歩留まりが低下し易い。そして、結果的に、その後処理が困難になるとともに、冷却部材110の製造コストが上昇することになる。
これらのため、従来の冷却装置の構成では、いずれの構成、及びいずれの方法により製造するものでも、押出し成型等により製造した母材をそのまま利用する構成に比べて、形成が困難になるとともに製造コストが嵩み、冷却装置の低コスト化が困難であった。
また、劣化した冷却部材110の冷却面141の状態を改善する時に、上記のように製造コストが嵩む部材である冷却部材110を交換せざるを得ず、劣化した冷却部材110の冷却面のメンテナンスに要するコストを低減することも困難であった。
ここで、冷却フィン等を別部材として製造して冷却部材110にカシメ等して接合した構成においても、次のような問題があった。冷却部材110だけを交換するため、冷却部材110と冷却フィン等とを分離しようとすると、冷却フィン等と冷却部材110との締結(接合)手段であるカシメ等を破損してしまう。その結果、冷却部材110の交換を行う時には、冷却フィン等を再利用することができず、結果的に、劣化した冷却部材110の冷却面141をメンテナンスする時に、冷却部材110と、カシメ等して接合した冷却フィン等を一体に交換することになる。
そこで、本実施例の冷却装置100では、冷却部材110を次のように構成することとした。
図3(a)に示すように、冷却部材110を、主に、表側無端ベルト161に擦動接触する冷却面141が形成された冷却面部材140と、その内部に冷却液が通過する流路部122を有した熱交換部材120との分離可能な2つの金属製の部材で構成した。
このように少なくとも2つの部材で構成することで、冷却部材110の製造時、又は冷却面141のメンテナンス時には分離した状態で、それぞれ製造、又は冷却面141のメンテナンスを行うことができる。そして、稼動時には締結手段で接合して冷却部材110として用いることができる。
製造時には、冷却面部材140及び熱交換部材120のそれぞれに必要な後処理のみを施すことで、冷却面部材140及び熱交換部材120を低コスト、且つ、容易に製造することができる。したがって、従来の冷却面部材と熱交換部材とが一体に形成された構成に比べ、冷却部材110の製造時のコストを低減できるとともに、容易に後処理を施して冷却部材110を製造することができる。
また、冷却面部材140及び熱交換部材120を接合する締結手段としては、図3(b)に示したネジ131を用いたネジ締結方式や、図3(c)に示したクランプ135を用いたクランプ締結方式等を用いて各部材を好適に接合することができる。そして、いずれの方式においても、締結手段を破損しないように構成することが可能である。
ネジ締結方式では、冷却面部材140及び熱交換部材120を締結して接合する場合に、冷却面141の表側無端ベルト161が擦動接触する領域の外にネジ孔を設けるか、ネジ131が冷却面部材140を貫通しない構成にする。あるいは、冷却面部材140側から熱交換部材120側に向かってネジ131を入れてネジ締結を行う場合は、冷却面141側にザグリを設けるなどにより、冷却面141の表側無端ベルト161が擦動接触する領域内に凸部を設けないようにする必要がある。
例えば、図3(b)に示した例では、熱交換部材120には、冷却面部材140を接合する側の接合面123とは反対側の面にザグリを設けた、接合面123まで貫通するネジ貫通孔132を形成している。また、冷却面部材140には、熱交換部材120を接合する側の接合面143から、冷却面側に貫通しないネジ締結穴133を設けている。そして、熱交換部材120と冷却面部材140を締結して接合する際には、ザグリを設けた熱交換部材120のネジ貫通孔132からネジ131を差込んで、冷却面部材140のネジ締結穴133にねじ込んでネジ締結を行う。
このように構成することで、締結手段であるネジ131、ネジ貫通孔132、及びネジ締結穴133を破損することなく、熱交換部材120及び冷却面部材140の締結及び締結解除が行える。すなわち、熱交換部材120と冷却面部材140は、接合された状態と分離された状態とに、接合された状態を維持する締結手段であるネジ131、ネジ貫通孔132、及びネジ締結穴133を破損することなく分離可能である。
クランプ締結方式では、冷却面部材140及び熱交換部材120を締結して接合する場合に、冷却面141の表側無端ベルト161が擦動接触する領域の外にクランプ135を設けるか、クランプ135が表側無端ベルト161に接触しない構成にする。そして、冷却面部材140にクランプ135の係合部を係合させる凹み部を設けるなどにより、組み付け時及びメンテナンス時においても表側無端ベルト161にクランプ135が表側無端ベルト161に接触し難いように構成する必要がある。
例えば、図3(c)に示した例では、熱交換部材120と冷却面部材140の用紙Pの用紙搬送方向上流側及び下流側に、冷却面部材140に設けた凹み部に係合する係合部を図3(c)図中下方に有したクランプ135の軸部を配置している。そして、熱交換部材120の冷却面部材140から離れた側にクランプ135の締結及び締結解除を行うレバーを配置し、このレバーを回転させることで、熱交換部材120を冷却面部材140に押し付けてクランプ締結するように構成している。
このように構成することで、締結手段であるクランプ135を破損することなく、熱交換部材120及び冷却面部材140の締結及び締結解除が行える。すなわち、熱交換部材120と冷却面部材140は、接合された状態と分離された状態とに、接合された状態を維持する締結手段であるクランプ135を破損することなく分離可能である。
本実施例では上記のようなネジ締結方式やクランプ締結方式を用いた締結手段を破損することなく、冷却面部材140と熱交換部材120とを分離可能である。このため、長期の使用により、磨耗等して劣化した冷却部材110の冷却面141のメンテナンスを行う場合には、冷却面141を有した冷却面部材140のみを交換することで冷却面141の状態を改善することができる。したがって、冷却液の流路部122等を冷却面部材140に設けず、熱交換部材120に設けることで、従来の冷却面部材と熱交換部材とが一体に形成された構成に比べ、冷却部材110の冷却面のメンテナンスを行う場合に要するコストを低減することができる。
また、冷却部材110の冷却面141のメンテナンスを行う場合に交換する部材を冷却面部材140だけにできるので、従来の冷却面部材と熱交換部材とが一体に形成された構成に比べ、劣化した冷却面141のメンテナンスを行う場合の作業性が良好になる。
特に、本実施例の液冷方式の冷却装置100では、外部放熱手段180と冷却部材110の流路部122とを繋ぐ管路をフレキシブルに変形可能なゴムチューブ184を用いているので、少なくとも次のような作業を省略できる。事前に冷却部材110から冷却液を抜いたり、パッキン等の消耗品を交換したり、冷却部材110の交換後に冷却液を循環経路内に充填したりする作業である。このような作業を省略することで、劣化した冷却面141のメンテナンスを行う場合作業性を向上させることができる。
すなわち、冷却面部材140が表側無端ベルト161との摺動接触により磨耗したり、大きなキズがついた際などに、冷却面部材140のみを熱交換部材120から分離し、交換することが可能となり、交換にかかるコストや手間を大幅に削減できる。
よって、用紙Pに間接的に接触して用紙Pを冷却する冷却部材110の製造時、又は劣化した冷却部材110の冷却面141のメンテナンスを行う場合に要するコストを低減できる冷却装置100を提供できる。また、劣化した冷却面141のメンテナンスを行う場合の作業性が良好な冷却装置100を提供できる。
なお、本実施例では、冷却部材110の冷却面141を、表側無端ベルト161を介して間接的に用紙Pに接触する間接接触方式の冷却装置100について説明した。しかし、上記した本実施例の冷却部材110の構成は、冷却部材110の冷却面141が用紙Pに直接接触する直接接触方式の冷却装置100にも適用可能である。
また、本実施例の冷却装置100は、上記したように記録材である用紙Pを表側から挟持する挟持部である表側挟持部160と、裏側から挟持する挟持部である裏側挟持部170とを有し、表側挟持部160に、冷却部材110を設けている。
したがって、冷却部材110の冷却面141を間接的に用紙Pに接触させる時の、冷却部材110の冷却面141、冷却面141と用紙Pとの間に介在させる表側無端ベルト161、及び用紙Pの各接触面の密着性を高めて冷却効果を向上させることが可能となる。なお、冷却面141を直接、用紙Pに接触させる構成においても、冷却部材110の冷却面141と用紙Pとの密着性を高めて冷却効果を向上させることが可能となる。
また、本実施例の冷却装置100は、上記したように、冷却部材110を設ける挟持部である表側挟持部160は、複数のローラに張架されて無端移動するベルト部材である表側無端ベルト161を有している。そして、冷却面部材140の冷却面141は、表側無端ベルト161の内周面を介して記録材である用紙Pに接触する。
したがって、冷却面部材140の冷却面141に対して表側無端ベルト161は摺動接触するが、表側無端ベルト161は、用紙Pの表面と略同一の速度で移動し、用紙Pの表面に付着した軟化したトナーを乱すことがない。よって、軟化したトナーが付着している用紙Pの表面側からも用紙Pを冷却することができ、軟化したトナーを効果的に冷却して硬化させることが可能となる。
また、表側挟持部160や裏側挟持部170などの各挟持部は、それぞれ複数のローラに張架されて無端移動するベルト部材である表側無端ベルト161や裏側無端ベルト171を有し、各挟持部にそれぞれ有した無端ベルトで記録材である用紙Pを挟持搬送する。
したがって、各無端ベルトで挟持搬送する用紙Pに表側無端ベルト161を介して接触する冷却面部材140の冷却面141の面積を増やすことができ、用紙Pを冷却する冷却効果を高めることができる。
また、熱交換部材120は、冷却面部材140で吸熱した熱をラジエータ181に伝達して放熱する液冷方式の冷却手段を構成する流路部122を有している。
したがって、次のような効果を奏することができる。熱交換部材120に流路部122を設けることで、熱交換部材120が母材だけの構成に比べ、冷却面部材140で吸熱した用紙Pの熱を効率良く放熱して冷却効果を向上させることが可能となる。
そして、プリンタ300に、上記したような冷却装置100を備えることで、上記した冷却装置100と、同様な効果を奏することができるプリンタ300を提供できる。
(実施例2)
本実施形態の冷却装置100の実施例2について、図を用いて説明する。
図4は、本実施例に係る冷却部材110の説明図、図5は、本実施例に係る冷却部材110の熱交換部材120と冷却面部材140との接合部の説明図である。
本実施例と上記した実施例1とでは、次のことに係る点のみ異なる。
本実施例の冷却装置100では、熱交換部材120と冷却面部材140を接合する方法に係る点である。また、熱交換部材120と冷却面部材140の各接合面の隙間を埋める部材を設けることに係る点、及び冷却面部材140の冷却面141の少なくとも一部の形状に曲面を設けることに係る点である。そして、他の点については上記した実施例1と同様であるので、以下の説明では実施例1と同様な構成・動作、及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。
本実施例では図4に示すように、冷却面部材140と熱交換部材120とに、互いにスライド可能な溝を設けている。これにより、冷却面部材140を交換する際に、冷却面部材140を、図4図中、手前側に引き出すようにしてスムーズに交換可能することができる。ここで、本実施例の冷却部材110は、実施例1と同様に母材がアルミニウム製である。
また、図4に斜線で示した冷却面部材140の熱交換部材120との接合面143に、熱伝導性材である熱伝導性の伝熱グリス137の塗布を行っている。これにより、図5に斜線で示すように、冷却面部材140の接合面143と、熱交換部材120の冷却面部材140との接合面123に、それぞれの表面粗さや捩れにより生じた空隙があっても、この空隙を伝熱グリス137で埋めることができる。
このように、各接合面の間に生じる空隙を伝熱グリス137で埋めることで、各接合面の間に生じた空隙により伝熱効率が低下して、用紙Pを冷却する冷却効果が低下するのを抑制できる。すなわち、冷却面部材140の接合面143に伝熱グリス137を塗布することで、冷却面部材140の接合面143や熱交換部材120の接合面123に、それぞれの表面粗さや捩れにより生じた空隙があっても、伝熱性を高めることができる。
また、空隙が生じないように、各接合面にそれぞれ所望の表面形状を形成する研磨を施したり、各接合面を擦り合わせる研磨を施したりする後処理を省略、又はその精度を低めても所望の伝熱効率を得ることが可能となり、後処理に要するコストを低減できる。
ここで、本実施例では伝熱グリス137を用いたが、伝熱グリス137の代わりに熱伝導性のシート(図15(a),(b)参照、熱伝導シート138)などを貼付してもよい。この熱伝導性の伝熱グリス137、あるいはシートは一般的に使用される熱伝導率が0.8W/mK以上のものであることが望ましい。
このように構成することで、冷却面部材140と熱交換部材120とが間接的に接合される各接合面で、良好な伝熱効率を得ることができ、用紙Pを冷却する冷却効果を向上させることができる。
また、冷却面部材140にめっきを行う場合、熱伝導性の伝熱グリス137あるいはシートは絶縁性を有する事が望ましい。これは冷却面部材140の接合面143表面の金属めっき層と、熱交換部材120の接合面123表面のアルミの間を埋める層に通電性がある場合に微弱電流が生じ、ガルバニック腐食が生じるのを避けるためである。
このように絶縁性を有する材を用いることで、冷却面部材140と熱交換部材120とが異種金属で構成されていたり、いずれか一方の接触面にメッキ処理等が施されたりしていていも、各接触面間に微弱電流が流れて腐食するガルバニック腐食の発生を抑制できる。
このとき冷却面部材140及び熱交換部材120に対しアースがとられていることが、より好ましい。
また、本実施例では図5に示すように、冷却面部材140の冷却面141を曲率一定の曲面によって構成している。すなわち、冷却面部材140の冷却面141は、少なくともその一部の形状が曲面で構成されている。
このように構成することで、表側無端ベルト161や裏側無端ベルト171にかかる張力により、各無端ベルトと用紙Pとの間、及び各無端ベルトと冷却面部材140の冷却面141との間の密着力を高め、用紙Pを冷却する冷却効果を高めることができる。
また、本実施例においては、冷却面部材140の冷却面141の曲率を一定にすることで冷却部材110を複数受けた場合において、各冷却部材を共通部品にすることができる。但し、この冷却面141の曲率に関しては、一定でなくても構わない。
(実施例3)
本実施形態の冷却装置100の実施例3について説明する。
本実施例と上記した実施例1、2とでは、本実施例の冷却装置100の冷却面部材140に、表面処理を行っていることに係る点のみ異なる。そして、他の点については上記した実施例1、2と同様であるので、以下の説明では実施例1、2と同様な構成・動作、及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。
本実施例の冷却部材110は、実施例1、2に記載する冷却部材110であり、母材がアルミニウム製である。しかし、各無端ベルトを介して用紙Pに間接的に接触する冷却面141を有した冷却面部材140には、母材であるアルミニウムよりも硬度の高いニッケルめっきを施す後処理である表面処理を行っている。ここで、表面処理は冷却面141のみに施してもよい。
一方、冷却面部材140に直接又は間接的に接合される熱交換部材120には、冷却面部材140に行ったような表面処理は行っていない。すなわち、母材であるアルミニウムよりも硬度が高いニッケルめっきを施す表面処理が行われた冷却面部材140の冷却面141は、表面処理が行われていない熱交換部材120よりも硬度が高くなる。
上記のように構成することで、表側無端ベルト161又は裏側無端ベルト171が擦動接触する冷却面部材140の冷却面141の耐磨耗性を高めて、冷却面141の磨耗を低減させ、冷却面部材140の冷却面141を長期に亘り良好な状態に維持できる。
また、冷却部材が一体型の構成と異なり、表面処理等により耐磨耗性を高くする部材又は部位を冷却面部材140又は冷却面141に限定でき、熱交換部材120等に不要な表面処理を施すことに起因した変質や、めっき皮膜による寸法変化等を避けることができる。加えて、被めっき部の体積や面積が減るため、めっき槽に入れる部材の数を増やして一度により多くの部材にめっき処理を行ったり、めっき処理で消費される材料を減らしたりできることで、冷却部材110の低コスト化や、生産性の向上が可能となる。
ここで、冷却面部材140の表面処理に関しては上記したニッケルめっきに限るものではない。例えば、次の表1に示すように、耐摩耗性を高めるために母材よりも硬度の高いクロムめっきや、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)や、アルマイト等の表面処理を行うことができる。
Figure 0006172563
あるいは、摩擦係数を低減させるために、表1に示したPTFE(polytetrafluoroethylene:ポリテトラフルオロエチレン)の層を表面に設ける表面処理等を行っても良い。
このような表面処理を冷却面部材140の冷却面141に行うことで、冷却面141の摩擦係数を、熱交換部材120の摩擦係数よりも低くすることができる。
このように構成することで、冷却面部材140の冷却面141に擦動する表側無端ベルト161や裏側無端ベルト171のスムーズな擦動性を得ることができるとともに、各無端ベルトを傷付けることを抑制できる。そして、各無端ベルトを無端移動させる駆動モータの負荷を低減でき、省エネルギー化も可能となる。
また、表面処理により摩擦係数を低くする部材又は部位を、冷却面部材140の冷却面141に限定できる。したがって、表面処理を行う部分の体積や面積が減るため、一度により多くの部材に表面処理を行ったり、表面処理で消費される材料を減らしたりできることで、冷却部材110の低コスト化や、生産性の向上が可能となる。
また、冷却面141への表面特性の付与としては耐摩耗性でなく、熱伝導性を優先して冷却面141に、表1に示した銅めっきなどの熱伝導性の高い表面処理を行っても良い。
冷却面部材140の冷却面141を、熱交換部材120よりも熱伝導率を高くすることで表側無端ベルト161に接触して用紙Pの熱を吸熱する際の、冷却面部材140の冷却面141による吸熱効率を高めることができる。すなわち、冷却部材110による用紙Pの冷却効果を高めることができる。
また、表面処理により熱伝導率を低くする部材又は部位を、冷却面部材140の冷却面141に限定できる。したがって、表面処理を行う部分の体積や面積が減るため、一度により多くの部材に表面処理を行ったり、表面処理で消費される材料を減らしたりできることで、冷却部材110の低コスト化や、生産性の向上が可能となる。
(実施例4)
本実施形態の冷却装置100の実施例4について、図を用いて説明する。
図6は、本実施例に係る冷却部材110の説明図であり、図6(a)が冷却部材110における用紙Pが通紙する領域の平面説明図、図6(b)が冷却部材110における用紙Pが通紙する領域の用紙幅方向の断面説明図である。また、図6(c)が冷却部材110における用紙Pが通紙する領域の用紙搬送方向の平面説明図である。そして、図6(d)が冷却部材110の用紙幅方向における冷却面部材140の接合面143と熱交換部材120の接合面123との接触圧の分布の説明図である。
図7は、本実施例に係る冷却部材110の変形例である変形例1の説明図であり、図7(a)が変形例1における、冷却部材110における用紙Pが通紙する領域の平面説明図である。また、図7(b)が変形例1における、冷却部材110における用紙Pが通紙する領域の用紙幅方向の断面説明図、図7(c)が変形例1における、冷却部材110における用紙Pが通紙する領域の用紙搬送方向の平面説明図である。そして、図7(d)が変形例1における、冷却面部材140の接合面143における用紙幅方向の略中央近傍が、熱交換部材120の接合面123から離れるように変形した例の説明図である。また、図7(e)が変形例1における、冷却面部材140の接合面143における用紙搬送方向の略中央近傍が、熱交換部材120の接合面123から離れるように変形した例の説明図である。
本実施例と上記した実施例1乃至3とでは、次のことに係る点のみ異なる。
本実施例の冷却部材110では、用紙Pが通紙する領域の、冷却面部材140の接合面143と熱交換部材120の接合面123との接触圧を高める構成を設けていることに係る点である。また、冷却面部材140と熱交換部材120とをネジ締結する場合の方法を規定していることに係る点である。そして、他の点については上記した実施例1乃至3と同様であるので、以下の説明では実施例1乃至3と同様な構成・動作、及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。
本実施例では、図6(a)に示す用紙Pが通紙する領域、すなわち、通紙される用紙Pの最大用紙通紙幅:Wにおける冷却面部材140の接合面143と熱交換部材120の接合面123との接触圧を高めための構成を設けている。
図6(b)に示すように、本実施例の冷却部材110は、用紙Pの最大用紙通紙幅:Wの外側の用紙幅方向における両端近傍を、それぞれ2つのネジ131で冷却面部材140と熱交換部材120とがネジ締結される。そして、熱交換部材120の接合面123に、冷却面部材140の接合面143側に突出する凸部を設けている。この凸部は、熱交換部材120(熱交換基材121)の用紙Pの両端近傍の面よりもΔtだけ、冷却面部材140の接合面143側に突出するとともに、最大用紙通紙幅:Wよりも用紙幅方向にやや広めの幅を持つように形成されている。
このように構成することで、図6(d)に示すように、熱交換部材120と冷却面部材140の各接合面間に生じる接触圧を通紙領域に対応した通紙部分に集中させて、その密着性を高め、特に伝熱効率を高めたい通紙部分での伝熱効率を高めることができる。
また、熱交換部材120と冷却面部材140との間に伝熱グリス137を塗布した場合、通紙領域外の両端近傍に形成される隙間が余剰の伝熱グリス137の逃げ場とできる。このため、通紙部分に必要以上の厚さの伝熱グリス137が溜まって熱伝導率が低下することを抑制できる。
(変形例1)
ここで、上記した例では、図6(a)〜(c)に示すように、用紙Pの最大用紙通紙幅:Wの外側の両端近傍を、それぞれ2つのネジ131でネジ締結しているが、本発明はこのような構成に限定されるものではく、次の変形例1のように構成することもできる。
例えば、図7(d)に示すように、冷却面部材140の接合面143における用紙幅方向の用紙幅方向における略中央近傍が、熱交換部材120の接合面123から離れるようにδだけ変形していると、次のような不具合が生じてしまう。
図6を用いて説明したように、両端近傍でそれぞれ2つネジ131でネジ締結するだけでは、略中央近傍に隙間が生じて極端に熱伝達効率が低下したり、伝熱グリス137を塗布する場合には、その厚さが厚くなりすぎて略中央近傍の熱伝達効率が低下したりする。
また、図7(e)に示すように、冷却面部材140の接合面143における用紙搬送方向の略中央近傍が、熱交換部材120の接合面123から離れるように変形していても同様な不具合が生じてしまう。
そこで、この変形例1の冷却部材110では、図7(a)〜(c)に示すように、用紙Pの用紙幅方向の両端近傍に加え、最大用紙通紙幅:W内の用紙幅方向及び用紙搬送方向の略中央でもネジ131を用いて冷却面部材140と熱交換部材120とがネジ締結する。
このように、冷却部材110の略中央でもネジ締結を行うことで、ネジ131の締結力で、冷却面部材140の接合面143の変形:δに起因した隙間を強制的に低減して、上記した不具合を抑制することができる。
(実施例5)
本実施形態の冷却装置100の実施例5について、図を用いて説明する。
図8は、本実施例に係る冷却部材110の冷却面部材140と熱交換部材120の各接合面の説明図である。図9は、本実施例に係る冷却部材110の他の例の説明図であり、図9(a)が冷却面部材140及び熱交換部材120の各接合面を平面形状にするとともに、シート状の冷却面部材140を用いる例の説明図である。また、図9(b)が熱交換部材120の接合面123に曲面形状を設けるとともに、シート状の冷却面部材140を熱交換部材120の接合面123に曲面形状に倣わせた例の説明図である。
本実施例と上記した実施例1乃至4とでは、本実施例の冷却部材110では、冷却部材110の冷却面部材140及び熱交換部材120の形状が異なることに係る点のみ異なる。そして、他の点については上記した実施例1乃至4と同様であるので、以下の説明では実施例1乃至4と同様な構成・動作、及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。
上記した実施例4で説明したように冷却面部材140の接合面143及び熱交換部材120の接合面123の間に伝熱グリス137を塗布する場合には、一般に、伝熱グリス137の塗布量をできるだけ均一に、且つ、薄く管理することが求められる。
そこで、冷却面部材140の接合面143及び熱交換部材120の接合面123の間に塗布する伝熱グリス137の塗布量を管理し、量産時でもばらつきの小さい一定に近い性能とするための構成を、熱交換部材120の接合面123に設けている。具体的には、図8に斜線で示す凹み部を熱交換部材120の接合面123に形成し、熱交換部材120と冷却面部材140とを接合した場合の、伝熱グリス137の厚さ、すなわち塗布量と、塗布位置とを精度良く管理することができる。なお、図8に斜線で示した凹み部は、冷却面部材140の接合面143に設けても構わない。
また、上記した実施例1乃至4、及び図8の例では、冷却面部材140の用紙搬送方向の断面形状が、接合面143は平面状で、冷却面141は、その一部に曲面を有しているものについて説明した。
しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、例えば、図9(a)に示すように、冷却面部材140及び熱交換部材120の各接合面を平面形状にするとともに、平板状の冷却面部材140を用いることもできる。また、図9(b)に示すように、熱交換部材120の接合面123に曲面形状を設けるとともに、平板状の冷却面部材140を熱交換部材120の接合面123に曲面形状に倣わせて接合しても良い。
このように、冷却面部材140としてシート状の部材を用いることで、熱交換部材120がアルミニウムで構成されている場合、冷却面部材140自体をアルミニウムよりも硬度の高い鋼板などにすることができ、冷却面141の耐摩耗性をより高めることができる。
(実施例6)
本実施形態の冷却装置100の実施例6について、図を用いて説明する。
図10は、本実施例に係る冷却部材110を構成する部材、及びその製造方法の一例の説明図である。
本実施例と上記した実施例1乃至5とでは、本実施例の冷却部材110では、冷却部材110を構成する部材、及びその組立て方の一例を例示した点のみ異なる。特に、熱交換部材120を構成する部材、及びその製造方法に係る点が異なる。そして、他の点については上記した実施例1乃至5と同様であるので、以下の説明では実施例1乃至5と同様な構成・動作、及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。
図10に示すように、本実施例の冷却部材110は、表側無端ベルト161等が擦動接触する冷却面141を有した冷却面部材140と、冷却液の流路部が設けられた熱交換部材120とから構成されている。
そして、熱交換部材120は、冷却液の流路部を構成する3つの曲がり部を有した銅パイプ127、銅パイプ127を冷却面部材140側から挟み込む熱交換分割材125aと、冷却面部材140から離れた側から挟み込む熱交換分割材125bから構成されている。
銅パイプ127は、用紙幅方向に平行な4つの直線部と3つの曲がり部とを有した管状の部材であり、1つの連続したが冷却液の流路を形成する。また、熱交換分割材125a及び熱交換分割材125bの用紙幅方向の一端側では、用紙搬送方向の最下流側である1番目の直線部と、最上流側である4番目の直線部の銅パイプ127の開口が外部に連通している。
熱交換分割材125a及び熱交換分割材125bには、それぞれ銅パイプ127を挟み込むための溝である溝部126a及び溝部126bが形成されており、銅パイプ127を挟み込んだ状態で、かしめることで一体化し、熱交換部材120となる。ここで、冷却面部材140側から挟み込む熱交換分割材125a及び熱交換分割材125bは、アルミニウム製に限定されるものではないが、いずれも金属製である。なお、熱交換分割材125a及び熱交換分割材125bの製造方法としては、かしめ部を一体に形成する型を用いた鋳造材や、かしめ部や冷却面部材140との締結手段を後加工で形成する押出材を用いることができる。
また、冷却面部材140は、冷却面141に曲面を有したアルミ押出材である。
上記のようにして製造した、熱交換部材120と冷却面部材140とをネジ締結などで固定することで冷却部材110が完成する。
そして、銅パイプ127に、外部放熱手段180のゴムチューブ184を繋ぎ、液冷方式の冷却液の循環経路を形成することになる。
ここで、従来のように熱交換分割材125a及び熱交換分割材125bの内、表側無端ベルト161等が擦動接触する熱交換分割材125aに直接、冷却面141を形成すると、かしめ時の応力で曲面形状に歪みが生じることがあった。また、加工時に冷却面141に傷が入ることもあった。これらのように、曲面形状に歪みが生じたり、冷却面141に傷が入ったりすると、歪みや傷を補修する機械加工による追加の表面仕上げが必要になり高コスト化を招くことになる。
一方、本実施例の冷却部材110では、上記のように熱交換部材120と冷却面部材140を分けて製造できるので、上記したような歪みや傷の発生を抑制でき、歪みや傷を補修する機械加工による追加の表面仕上げに起因した高コスト化を回避することもできる。
(実施例7)
本実施形態の冷却装置100の実施例7について、図を用いて説明する。
図11は、本実施例に係る冷却部材110を構成する部材、及びその製造方法の一例の説明図である。
本実施例と上記した実施例6とでは、本実施例の冷却部材110の熱交換部材120を構成する部材、及びその製造方法に係る点のみが異なる。そして、他の点については上記した実施例6と同様であるので、以下の説明では実施例6と同様な構成・動作、及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。
図11に示すように、本実施例の冷却部材110は、表側無端ベルト161等が擦動接触する冷却面141を有した冷却面部材140と、冷却液の流路部122が設けられた熱交換部材120とから構成されている。
そして、熱交換部材120は、流路部122を構成する複数の孔が形成された熱交換基材121、流路部122の折返し部を構成する封止部材128、及び外部放熱手段180のゴムチューブ184と流路部122を繋ぐ管状の継手部材129aから構成されている。
熱交換基材121には、用紙幅方向に貫通する円形断面を有した貫通孔が、用紙Pの搬送方向下流側から上流側へ向かって平行に4つ設けられている。そして、最下流側である1番目の孔と隣合う2番目、及び最下流側から3番目の孔と隣り合う最上流側である4番目の孔の一端側には、それぞれ隣り合う孔を繋ぐ溝状の折返し部が一端側の端部から所定の深さで形成されている。また、最下流側から2番目の孔と3番目の孔の他端側には、これらの孔を繋ぐ溝状の折返し部が他端側の端部から所定の深さで形成されている。そして、最下流側である1番目の孔、及び最上流側である4番目の孔は、管状の継手部材129aを嵌め込むために、所定深さだけ他端側の径が他の部分よりも少し大きく形成されている。
そして、熱交換基材121に形成された3つの折返し部を、開放された端部側から3つの封止部材128でそれぞれ封止して、1つの連続した流路部122として構成する。また、上記したように最下流側である1番目の孔、及び最上流側である4番目の孔の他端側に2つ継手部材129aをそれぞれ接合する。ここで、上記した各構成部材は、いずれも金属製であり、熱交換基材121に対する封止部材128や継手部材129aの接合は、接着、あるいは、ろう付け等により一体化させることで冷却液の流路部122を閉じて、熱交換部材120となる。また、接着、あるいは、ろう付け等に換え、各構成部材の接合部を型で覆い、その型に樹脂を噴出させて、一体化させる方法(以下、樹脂一体成型という:大成プラス株式会社 NMTテクノロジー等)を用いることもできる。なお、熱交換基材121の製造方法としては、母材に旋盤等により削孔処理を施したり、大まかな孔を型を用いて鋳造した後、後加工で旋盤等により各孔の内周面を所定の形状に形成する削孔処理を施したり、冷却面部材140との締結手段を形成したりしても良い。
また、冷却面部材140は、冷却面141に曲面を有したアルミ押出材である。
上記のようにして製造した、熱交換部材120と冷却面部材140とをネジ締結などで固定することで冷却部材110が完成する。
そして、銅パイプ127に、外部放熱手段180のゴムチューブ184を繋ぎ、液冷方式の冷却液の循環経路を形成することになる。
ここで、従来のように冷却部材110として、熱交換基材121に直接、冷却面141を形成する場合、例えば、冷却面141に表面処理を行い耐磨耗性などを付加することを考えると、次のような不具合が生じるおそれがある。
熱交換基材121に上記した封止部材128や継手部材129aを接合する前に表面処理を行う場合には、表面処理をした上に接着剤などで封止部材128等を接着しようとしても、離形性の高い表面処理などを施した場合には、うまく接着できない場合がある。
熱交換基材121に上記した封止部材128や継手部材129aを接合した後に表面処理を行う場合には、接着剤などで封止部材128等を接着した上にめっきなど化学薬品に浸漬させる表面処理を施す場合、薬品が接着部を侵食して劣化してしまう可能性がある。
ここで、表面処理時に封止部材128等の接合部に、マスキングを行えば上記の問題は回避可能であるが、高コスト化を招いてしまうおそれがある。
一方、本実施例の冷却部材110では、上記のように熱交換部材120と冷却面部材140を分けて製造できるので、冷却面部材140は自由な表面処理等の後処理を行った後に熱交換部材120と接合することができる。したがって、上記した表面処理等に起因した不具合や高コスト化を回避することもできる。
(実施例8)
本実施形態の冷却装置100の実施例8について、図を用いて説明する。
図12は、本実施例に係る冷却部材110を構成する部材、及びその製造方法の一例の説明図である。
本実施例と上記した実施例6、7とでは、本実施例の冷却部材110の熱交換部材120を構成する部材、及びその製造方法に係る点のみが異なる。そして、他の点については上記した実施例6、7と同様であるので、以下の説明では実施例6、7と同様な構成・動作、及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。
図12に示すように、本実施例の冷却部材110は、表側無端ベルト161等が擦動接触する冷却面141を有した冷却面部材140と、冷却液の流路部が設けられた熱交換部材120とから構成されている。
そして、熱交換部材120は、流路部を構成する溝部126が形成された熱交換分割材125c、溝部126を蓋する平板状の熱交換分割材125d、及び外部放熱手段180のゴムチューブ184と流路部122を繋ぐ管状の継手部材129bから構成されている。
熱交換分割材125cには、冷却液の流路部を構成する用紙幅方向に平行な4つの直線部と3つの曲がり部とを有した矩形状の溝である1つの連続した溝部126が形成されており、この溝部126は冷却面部材140が接合されない側の面が開放されている。また、熱交換分割材125cの用紙幅方向の一端側では、用紙搬送方向の最下流側である1番目の直線部と、最上流側である4番目の直線部の溝部126が外部に連通している。
この外部に連通した溝部126の端部の2箇所に、矩形の封止部が一体に成型された継手部材129bを取り付ける。そして、熱交換分割材125cの溝部126の端部の2箇所に、継手部材129bを取り付けた状態で、熱交換分割材125cの溝部126の開放された側を、平板状の熱交換分割材125dで蓋をしてそれぞれ接合する。
ここで、上記した各構成部材は、いずれも金属製であり、熱交換分割材125cに対する熱交換分割材125dや継手部材129bの接合は、実施例7と同様に、接着、樹脂一体成型、ろう付け等により一体化させ、冷却液の流路部を閉じて熱交換部材120となる。なお、熱交換分割材125cの製造方法としては、母材に旋盤等により削孔処理を施したり、型を用いて鋳造した後、後加工で旋盤等で各孔の内周面を所定の形状に形成する削孔処理を施したり、冷却面部材140との締結手段を形成したりしても良い。
また、冷却面部材140は、冷却面141に曲面を有したアルミ押出材である。
上記のようにして製造した、熱交換部材120と冷却面部材140とをネジ締結などで固定することで冷却部材110が完成する。
そして、銅パイプ127に、外部放熱手段180のゴムチューブ184を繋ぎ、液冷方式の冷却液の循環経路を形成することになる。
上記のように冷却部材110を構成、及び製造することで、上記した実施例6と同様な作用・効果を奏することができる。
(実施例9)
本実施形態の冷却装置100の実施例9について、図を用いて説明する。
図13は、本実施例に係る冷却部材110を構成する部材、及びその製造方法の一例の説明図である。
本実施例と上記した実施例6乃至8とでは、本実施例の冷却部材110の熱交換部材120を構成する部材、及びその製造方法に係る点にみが異なる。そして、他の点については上記した実施例6乃至8と同様であるので、以下の説明では実施例6乃至8と同様な構成・動作、及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。
図13に示すように、本実施例の冷却部材110は、表側無端ベルト161等が擦動接触する冷却面141を有した冷却面部材140と、冷却液の流路部が設けられた熱交換部材120とから構成されている。
そして、熱交換部材120は、冷却液の流路部を構成する銅パイプ127、及び、この銅パイプ127を取り付けるとともに、銅パイプ127を取り付けた側とは反対側の面に、冷却面部材140を接合する板金部材である熱交換基材121から構成されている。
銅パイプ127は、用紙幅方向に平行な4つの直線部と3つの曲がり部とを有した管状の部材であり、1つの連続したが冷却液の流路を形成する。また、熱交換基材121の用紙幅方向の一端側では、用紙搬送方向の最下流側である1番目の直線部と、最上流側である4番目の直線部の銅パイプ127の開口が外部に連通している。
熱交換基材121は、上記したように、冷却面部材140を接合する面とは反対側に、銅パイプ127を取り付ける板金部材であり、熱交換基材121は、アルミニウム製に限定されるものではないが金属製である。なお、熱交換基材121の製造方法としては、冷却面部材140との締結手段等を後加工で施す、所定厚の既製品である板金部材を用いることができる。
そして、熱交換基材121に対する銅パイプ127の接合は、高熱伝導性の接着剤あるいはろう付けなどにより一体化させることにより熱交換部材120を構成している。
また、冷却面部材140は、冷却面141に曲面を有したアルミ押出材である。
上記のようにして製造した、熱交換部材120と冷却面部材140とをネジ締結などで固定することで冷却部材110が完成する。
そして、銅パイプ127に、外部放熱手段180のゴムチューブ184を繋ぎ、液冷方式の冷却液の循環経路を形成することになる。
ここで、従来のように冷却部材110として、熱交換基材121に直接、冷却面141を形成する、あるいは曲げ加工などで曲面を設けた場合、ろう付けによって発生する熱などで歪みが生じ、所望の曲面形状が保持できないおそれがある。
一方、本実施例の冷却部材110では、上記のように熱交換部材120と冷却面部材140を分けて製造できるので、冷却面部材140はろう付け時には外しておけば熱の影響を受けないため、任意の形状を保持したまま熱交換部材120に接合可能になる。
(実施例10)
本実施形態の冷却装置100の実施例10について、図を用いて説明する。
図14は、本実施例に係る冷却部材110の冷却面部材140と熱交換部材120との接合方法の一例の説明図である。
本実施例と上記した実施例1乃至9とでは、本実施例の冷却部材110の冷却面部材140と熱交換部材120との接合方法に係る点のみが異なる。そして、他の点については上記した実施例1乃至9と同様であるので、以下の説明では実施例1乃至9と同様な構成・動作、及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。
図14に示すように、本実施例の冷却部材110は、表側無端ベルト161等が擦動接触する冷却面141を有した冷却面部材140と、冷却液の流路部122が設けられた熱交換部材120とから構成されている。
そして、冷却面部材140は、冷却面141で接触する対象からの熱を吸熱し、接合面143を介して、熱交換部材120(熱交換基材121)に熱を伝えるため、これら2部材の接触面積は広い方が良い。
そこで、本実施例の冷却部材110では、冷却面部材140の接合面143、及び熱交換部材120の接合面123を、それぞれ互いに接合させる場合の各接合面を平面にするのではなく、かみ合う凹凸をつけることで接触面積を広げている。
このように接触面積を広げることで、冷却面部材140から熱交換部材120への伝熱効率を高めることができる。また、これらの間に熱伝導性の伝熱グリス137等を塗布することで更に伝熱効率を増すことができる。
また、上記のように構造することで、副次的効果として、冷却面部材140と熱交換部材120との組み付け時の位置決めを容易にすることができる。
なお、図14において冷却面部材140と熱交換部材120の位置決めを行ったあとに、図3に示す締結手段などで締結してもよい。
(実施例11)
本実施形態の冷却装置100の実施例11について、図を用いて説明する。
図15は、本実施例に係る冷却部材110の冷却面部材140と熱交換部材120との接合方法の一例の説明図である。そして、図15(a)が、用紙搬送方向の中心から用紙搬送方向の上流側及び下流側に均等な距離に設けた、冷却面部材140と熱交換部材120の締結手段である2つのネジ131を、略均等に締め付けた場合の説明図である。また、図15(b)が、用紙搬送方向の中心から用紙搬送方向の上流側及び下流側に均等な距離に設けた、冷却面部材140と熱交換部材120の締結手段である2つのネジ131を、不均等に締め付けた場合の説明図である。
本実施例と上記した実施例1乃至10とでは、本実施例の冷却部材110の冷却面部材140と熱交換部材120との接合方法に係る点にみが異なる。より具体的には、冷却部材110の熱交換部材120に対する冷却面部材140の角度を調整可能な構成を設けたことに係る点が異なる。そして、他の点については上記した実施例1乃至10と同様であるので、以下の説明では実施例1乃至10と同様な構成・動作、及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。
図15(a)、(b)に示すように、本実施例の冷却部材110は、表側無端ベルト161等が擦動接触する冷却面141を有した冷却面部材140と、冷却液の流路部122が設けられた熱交換部材120とから構成されている。
そして、冷却面部材140は、冷却面141で直接する表側無端ベルト161等、及びは間接的に接触する対象である用紙Pからの熱を吸熱し、接合面143を介して、熱交換部材120(熱交換基材121)に熱を伝える。このため、冷却面141の接触対象である表側無端ベルト161等や、表側無端ベルト161等を介して接触する用紙Pとの接触面積は広い方が良い。
しかし、冷却装置100の各構成部材の寸法のバラツキに起因して、冷却部材110の設置誤差が生じ、表側無端ベルト161等や用紙Pに対する冷却面141の角度に誤差が生じる場合がある。このように角度に誤差が生じると、直接接触する表側無端ベルト161等、及び表側無端ベルト161等を介して接触する用紙Pとの間に空隙が生じ、それぞれの接触面積が狭くなって、用紙Pを冷却する冷却効果が低下する場合がある。
また、一般的な冷却装置の構成では、表側無端ベルト161等や用紙Pに対する冷却面141の角度に誤差が生じたことに気付くのは、製造時又はメンテナンス時に、冷却装置の構成部材を全て、プリンタ300の装置本体200に組み込んだ後である。
このように装置本体200に組み込んだ後に、冷却面141の角度に誤差に気付くと、冷却面141の角度を調整するために必要な冷却装置100の構成部材を、取り外して、再度、取り付けを行う作業を行う必要があり、作業性が著しく低下する。
そこで、本実施例の冷却装置100では、次のように冷却部材110を構成することにした。熱交換部材120の接合面123には、冷却面部材140の接合面143に対して接触する微小な凸形状を持たせ、熱交換部材120と冷却面部材140の間に生じる空隙を、弾性変形を許容する熱伝道性の熱伝導シート138等で埋めるように構成している。そして、熱交換部材120と冷却面部材140との接合には、冷却面部材140の角度調整用のネジ131を用い、この角度調整用のネジ131の締め付けの強弱により冷却面部材140の冷却面141の設置角度を調整可能に構成している。
具体的には、製造時又はメンテナンス時には、図15(a)に示すように、熱交換部材120と冷却面部材140との間隙、すなわち、用紙搬送方向の上流側端と下流側端の熱伝導シート138の厚さが、均等になるように調整して取り付ける。そして、取り付け後、必要にお応じて、例えば、図15(b)に示すように、用紙搬送方向の下流側端近傍の、角度調整用のネジ131を締め付けて、冷却面部材140の冷却面141の角度を、熱伝導シート138の下流側端が狭くなるように調整する。
上記のように冷却部材110を、熱交換部材120に対する冷却面部材140の設置角度を調整可能に構成することで、次のような効果を奏することができる。
冷却装置100の各構成部材の寸法のバラツキに起因して、冷却部材110の設置誤差が生じ、用紙Pや表側無端ベルト161等に対する冷却面141の角度に誤差が生じても冷却部材110単体での微調整が可能となる。したがって、冷却装置100に冷却部材110を組み込んだ後でも、冷却面141の設置角度の調整が可能となり、冷却装置100の組立時や冷却面141のメンテナンス時の作業性を向上させることができる。
(実施例12)
本実施形態の冷却装置100の実施例12について、図を用いて説明する。
図16は、本実施例に係る冷却部材110を構成する部材、及びその製造方法の一例の説明図である。
本実施例と上記した実施例1乃至11とでは、本実施例の冷却部材110の用紙搬送方向の両端部に熱交換部材120の端部のみを覆う蓋部材であるキャップ151a,bを設けたことに係る点のみが異なる。そして、他の点については上記した実施例1乃至11と同様であるので、以下の説明では実施例1乃至11と同様な構成・動作、及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。なお、冷却部材110の基本的な構成は、上記した実施例7と同様なものを例示している。
図16に示すように、本実施例の冷却部材110は、図11を用いて説明した実施例7と同様に、表側無端ベルト161等が擦動接触する冷却面141を有した冷却面部材140と、冷却液の流路部122が設けられた熱交換部材120とから構成されている。
そして、熱交換部材120は、流路部122を構成する複数の孔が形成された熱交換基材121、流路部122の折返し部を構成する封止部材128、及び外部放熱手段180のゴムチューブ184と流路部122を繋ぐ管状の継手部材129aから構成されている。
しかし、実施例7で説明した冷却部材110のように、単に、冷却面部材140と熱交換部材120を接合する構成では、次のような不具合が生じるおそれがある。
液冷方式の冷却手段を構成する冷却液の流路部122を有した熱交換部材120では、封止部材128、及び継手部材129aによる継ぎ手部から液漏れが生じるおそれがある。また、冷却部材110の近傍の空気が湿度が高いと、冷却面部材140及び熱交換部材120の表面に結露が生じる場合もある。なお、熱交換部材120に液冷方式の冷却手段を構成する冷却液の流路部122を有していない構成でも結露は生じうる。これらのように液漏れが生じたり、結露が生じたりすると、用紙Pや表側無端ベルト161等が液漏れした冷却液や結露した水分で濡れて、正常な画像形成が行えなかったり、用紙Pや表側無端ベルト161等の搬送不具合を引き起こす等、様々な不具合が生じる。
また、冷却面部材140及び熱交換部材120の表面に生じた結露等で、用紙Pや表側無端ベルト161等が濡れないように、液漏れ等が生じ易い冷却部材110の用紙幅方向の両端部を蓋部材で覆う構成も考えられるが、次のような不具合が発生するおそれもある。冷却部材110の両端部、すなわち、冷却面部材140及び熱交換部材120の両端部を同じ幅にして同じ蓋部材で覆う構成では、蓋部材内に閉じ込められた水分が冷却面部材140と熱交換部材120との隙間に液漏れ等の水分が入り込んでしまうおそれがある。このように、液漏れ等の水分が入り込んでしまうと、冷却面部材140と熱交換部材120の接触状態に悪影響を及ぼしたり、これらの部材や、熱伝道性の伝熱グリス137や熱伝導シート138の劣化の原因になり得る。
そこで、本実施例の冷却部材110では、次のように構成することとした。
図16の接合後の平面図の右手に記載した側面図に示すように、用紙幅方向における冷却面部材140の長さを、両端面が結露や液漏れが生じ易い部分の近傍となる熱交換部材120の熱交換部材120の長さよりも短くした。すなわち、結露や液漏れが生じ易い部分の近傍となる熱交換部材120の両端面と、冷却面部材140の両端面の位置とを異ならせた。このように構成することで、熱交換部材120の両端面近傍から漏れた冷却液や結露した水分が直接又は間接的に接合された冷却面部材140との間に、熱交換部材120の両端面を伝って広がるのを抑制できる。
加えて、熱交換部材120(熱交換基材121)の用紙幅方向の両端部のみを覆う蓋部材であるキャップ151a,bを設けた。より具体的には、熱交換部材120の2つの継手部材129aを設けた側に、これら継手部材129aを通すための2つの孔を形成したキャップ151bを設け、継手部材129a,bを設けていない他端側には、孔を形成していないキャップ151aを設ける。ここで、蓋部材であるキャップ151a,bの各説明図における上方の図は、外部側からの各端部の側面を示し、下方の図は、用紙搬送方向中央側からの側面を示している。
このように構成することで、熱交換基材121に対し接着、樹脂一体成型、あるいはろう付けなどで一体化された封止部材128や継手部材129aの接合部で劣化が生じる等して隙間が生じ、冷却液が漏れしてもキャップ151a,bで閉じ込めることができる。したがって、被害を外部により広げ難くすることができる。
また、用紙幅方向の両端面の位置が異なるので、例え、熱交換部材120の端部近傍で液漏れ等が生じてキャップ151a,b内に水分が閉じ込められても、冷却面部材140と熱交換部材120との隙間に液漏れ等の水分が入り込んでしまうことを抑制できる。
すなわち、熱交換部材120から漏れた冷却液等の水分が、冷却面部材140と熱交換部材120との間を、熱交換部材120の両端面を伝って広がるのを抑制できる。したがって、冷却面部材140と熱交換部材120との間に液漏れ等の水分が入り込んで、冷却面部材140と熱交換部材120の接触状態に悪影響を及ぼしたり、これらの部材や、熱伝道性の伝熱グリス137等の劣化の原因になるのを抑制できる。
(実施例13)
本実施形態の冷却装置100の実施例13について、図を用いて説明する。
図17は、本実施例に係る冷却装置100の冷却部材110に冷却フィン155を設けた例の構成説明図、図18は、本実施例に係る冷却装置100の冷却部材110に冷却フィン155とペルチェ素子156とを設けた例の構成説明図である。図19は、本実施例に係る冷却装置100の冷却部材110に棒状のヒートシンク157を設けた例の構成説明図であり、図19(a)が棒状のヒートシンク157を設けた冷却装置100の例の側面説明図である。また、図19(b)が棒状のヒートシンク157を設けた冷却部材110の例の斜視説明図である。
本実施例と上記した実施例1乃至12とでは、本実施例の冷却装置100に設けた冷却部材110に有した冷却手段で構成する冷却方式に係る点のみが異なる。そして、他の点については上記した実施例1乃至12と同様であるので、以下の説明では実施例1乃至12と同様な構成・動作、及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。
上記した実施例1乃至12の冷却装置100に設けた冷却部材110に有した冷却手段で構成する冷却方式は、いずれも液冷方式であったが、本実施例では、本発明が適用可能な冷却方式の他の代表的な例について説明する。
本発明は、図17に示すように、冷却部材110に有した冷却手段で構成する冷却方式が、熱交換部材120に直接、冷却フィン155を設けて放熱する空冷方式のものにも適用可能である。
また、図18に示すように、熱交換部材120に直接、冷却フィン155を設けて放熱するとともに、冷却面部材140と熱交換部材120との間にペルチェ素子156を設けた、ペルチェ素子156を接続して放熱する方式のものにも適用可能である。ここで、ペルチェ素子156を接続して放熱する方式は他の例と異なり、冷却面部材140と熱交換部材120とが、ペルチェ素子156を介して間接的に接合されている。
また、図19(a)の側面説明図や、図19(b)の斜視説明図に示すように、熱交換部材120に、その端部のい冷却フィン155を有した棒状のヒートシンク157を、設けて放熱する空冷方式のものにも適用可能である。
(実施例14)
本実施形態の冷却装置100の実施例14について、図を用いて説明する。
図20は、本実施例に係る冷却装置100の構成説明図であり、図20(a)が表側挟持部160の表側無端ベルト161の内周面に冷却部材110を設け、裏側挟持部170を対向ローラ175とした例の説明図である。また、図20(b)が用紙Pの搬送経路の下方から用紙Pに直接、接触する冷却面141を有した冷却部材110を設けた例の説明図である。
本実施例と上記した実施例1乃至13とでは、本実施例の冷却装置100に設けた冷却部材110の冷却面141を設ける各挟持部の構成、又は用紙Pに接触する方式が異なる。そして、他の点については上記した実施例1乃至13と同様であるので、以下の説明では実施例1乃至13と同様な構成・動作、及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。
上記した実施例1乃至13の冷却装置100は、いずれも表側挟持部160及び裏側挟持部170に、それぞれ有した表側無端ベルト161及び裏側無端ベルト171の少なくともいずれか一方を介して、冷却面141が用紙Pに接触する間接接触方式であった。これに対して、本実施例では、表側挟持部160と裏側挟持部170の構成が異なる間接接触方式と、用紙Pに直接、冷却面141が接触する直接接触方式とに、本発明が適用可能な他の代表的な例について説明する。
本発明は、次のような冷却装置100にも適用可能である。
図20(a)に示すように、表側無端ベルト161に有した表側無端ベルト161の内周面を介して、冷却部材110の冷却面141が用紙Pに接触する間接接触方式、且つ、裏側挟持部170が対向ローラ175で構成される冷却装置100にも適用可能である。
また、図20(b)に示すように、用紙Pに直接、接触する冷却面141を有した冷却部材110を設けた冷却装置100にも適用可能である。このとき、用紙Pを挟む冷却面部材140と対向する側に、用紙Pを案内するガイド部材または対向ローラを設けてもよい。さらに、このときの冷却部材110は、冷却フィン155とペルチェ素子156とを設けた例に限られず、実施例1乃至13で説明したいずれの冷却部材としてもよい。
(実施例15)
本実施形態の冷却装置100の実施例15について、図を用いて説明する。
図21は、本実施例に係る冷却面部材140の位置決め、及び固定手段の説明図であり、図21(a)が側面説明図、図21(b)が斜視説明図である。図22は、本実施例に係る冷却面部材140の位置決め、及び固定手段の変形例である変形例2の説明図、図23は、本実施例に係る冷却面部材140の位置決め、及び固定手段の変形例の別例である変形例3の説明図である。
本実施例と上記した実施例1乃至14とでは、本実施例の冷却装置100では、冷却面部材140に、冷却装置100に備えた表側挟持部160と裏側挟持部170とからなる用紙搬送手段との位置決め手段、及び固定手段を設けていることに係る点のみ異なる。そして、他の点については上記した実施例1乃至14のいずれかと同様な構成を採用することができるので、以下の説明では実施例1乃至13と同様な構成・動作、及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。
本実施例の冷却装置100は、実施例1で図2を用いて説明したように、用紙Pを挟持搬送する2つの挟持部である、用紙Pの表側から挟持する表側挟持部160と、裏側から挟持する裏側挟持部170とを備えている。これら表側挟持部160と裏側挟持部170は用紙Pを挟持搬送する記録材搬送手段である用紙搬送手段を構成している。
そして、冷却部材110に設けた冷却面部材140の冷却面141に擦動する、表側無端ベルト161を有した表側挟持部160には、台形状に配置された4つの表側従動ローラ162を有している。これら4つの表側従動ローラ162を回転自在に支持する軸部材は、表側挟持部160を構成する、図2には不図示の前側板201及び後側板202に固定されている。
また、冷却装置100の冷却部材110も、上記した前側板201及び後側板202、つまり、用紙搬送手段に固定されている。このため、冷却部材110や冷却面部材140の取り外し及び取り付け時には、次の2つの方法の内いずれかの方法、又は他の方法で、冷却部材110や冷却面部材140の取り外し及び取り付けを行う必要がある。
1つ目の方法は、前側板201及び後側板202のいずれかを取り外した状態で、他方の側板に対し取り外し及び取り付けを行い、取り外した側板を所定の位置に取り付けた後、取り外した側板にも締結手段で固定する方法である。
2つ目の方法の取り外し時には、4つの表側従動ローラ162を固定した前側板201及び後側板202の間から、締結手段を解除した冷却部材110や冷却面部材140を抜き取るように取り外す。そして、取り付け時には4つの表側従動ローラ162を固定した前側板201及び後側板202の間に、冷却部材110や冷却面部材140を差し込むようにして配置した後に締結手段で固定する方法である。
本実施例の冷却装置100では、1つ目の方法を採用することとし、前側板201を取り外す構成を採用した。
しかし、冷却部材110や冷却面部材140を取り付ける作業時には、後側板202に対して位置決めして仮固定し、前側板201を所定の位置に固定する時に、前側板201に対して位置決めして本固定する作業が生じる。この仮固定及び本固定を行うときの位置決めで、所定の位置精度を保つことができないと、冷却面部材140の冷却面141と表側無端ベルト161とを密着させることができず、冷却装置100の冷却能力が低下してしまう。そして、狭いスペースでの取り付け作業となるため、従来は、作業性を向上させ、所定の位置精度を保つことが困難であった。
そこで、本実施例の冷却装置100では、冷却部材110の冷却面部材140に、用紙搬送機構としての表側挟持部160との位置決め手段及び固定手段を設けることとした。つまり、冷却部材110に設けた冷却面部材140の冷却面141に擦動する、表側無端ベルト161を有した表側挟持部160の前側板201及び後側板202に対する位置決め手段及び固定手段を冷却面部材140に設けることとした。
なお、本実施例の冷却装置100では、冷却部材110をなす冷却面部材140及び熱交換部材120を接合する締結方法として、実施例1で図3(b)を用いて説明したネジ131を用いたネジ締結方式を採用している。
また、前側板201及び後側板202に対して冷却部材110を組み付けた後に、図21(a)に示すように、前側板201及び後側板202から突出する位置決め手段である面部材位置決め突起241と面部材ルーズ突起242とを冷却面部材140を設けた。これらの突起は、いずれも円柱(ピン)状の形状をしており、図21(b)の斜視説明図に示ように、冷却面部材140の用紙幅方向の端部の側面(以下、端面という)に、用紙搬送方向に並べて設けられている。一方、前側板201及び後側板202には、面部材位置決め突起241と面部材ルーズ突起242とに、それぞれ対応する位置に位置決め用の孔である側板位置決め孔211と図中、水平方向に伸びた長孔である側板ルーズ孔212が設けられている。
そして、例えば前側板201に位置決めする場合には、面部材位置決め突起241を前側板201の側板位置決め孔211に嵌め合わ、面部材ルーズ突起242を前側板201の側板ルーズ孔212に嵌め合わせて位置決めを行う。なお、後側板202でも同様な位置決めを行うことができる。
上記のように冷却面部材140の両端面に用紙搬送方向に並べて設けた面部材位置決め突起241と面部材ルーズ突起242とを用いて、前側板201及び後側板202に対して位置決めすることで、冷却面部材140を所定の位置精度に保つことができる。そして、位置決めした後、図21(b)に示すように、冷却面部材140に設けた固定手段である2つのネジ締結用のネジ穴である面部材ネジ穴243に、前側板201に形成された側板ネジ孔213を貫通させる締結ネジ233でネジ締結を行い本固定を行う。なお、後側板202側も前側板201側と同様に構成されており、所定の位置精度を保った状態で、冷却面部材140をネジ締結することができる。
上記のように、表側挟持部160の前側板201及び後側板202に対して位置決め、及び固定することで、表側挟持部160と冷却面部材140とを精度良く配置でき、冷却面部材140の冷却面と141と表側無端ベルト161とを密着させることができる。
したがって、冷却面部材140に表側挟持部160との位置決め手段を有することで、次のような効果を奏することができる。冷却面141の位置決めを同一の部材である冷却面部材140に設けられた面部材位置決め突起241と面部材ルーズ突起242とで行え、誤差の累積がなくして精度よく、冷却面141を用紙Pに表側無端ベルト161を介して接触させることができる。また、熱交換部材120は冷却面部材140と熱的に良好に接触していれば良く、形状の精度が必要ないので、冷却部材110の低コスト化も可能となる。
また、本実施例の冷却装置100では、上記したように位置決め手段である面部材位置決め突起241及び面部材ルーズ突起242を、冷却面部材である冷却面部材140の端部(両端)の側面に設けている。このように構成することで、記録材搬送手段である表側挟持部160及び裏側挟持部170からなる用紙搬送機構を支持する側板である前側板201及び後側板202に対し、簡単な構成で位置決めを行うこともできる。
(変形例2)
次に、本実施例に係る冷却面部材140の位置決め、及び固定手段の変形例である変形例2について説明する。
ここで、本変形例と、上記した本実施例(以下、実施例15という)とでは、本変形例の冷却装置100が、記録材搬送手段である用紙搬送手段としての表側挟持部160との固定手段を熱交換部材120に有することに係る点のみ異なる。そして、他の点については上記した実施例15と同様であるので、以下の説明では上記した実施例15と同様な構成・動作、及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。
図22に示すように本変形例の冷却装置100では、実施例15とは異なり、前側板201に対する固定手段である2つのネジ締結用のネジ穴である面部材ネジ穴243を、熱交換部材120の端面に設けている。そして、熱交換部材120と冷却面部材140の両端面が同一平面上となるように構成している。また、図22では図示していないが、熱交換部材120の後側板202側にも同様に、2つの面部材ネジ穴243を設けている。
このように、熱交換部材120に記録材搬送手段としての表側挟持部160の前側板201及び後側板202との固定手段を有することで、熱交換部材120を表側挟持部160に残した状態での、冷却面部材140の取り外し、及び取り付けが可能となる。
具体的には、熱交換部材120の後側板202側を固定したまま、前側板201を取り外し、実施例1の図3(b)で説明したネジ131による熱交換部材120と冷却面部材140との締結を解除して、冷却面部材140を前側板201側へ取り外すことができる。また、冷却面部材140を取り付ける時には、熱交換部材120の後側板202側は位置決めされた状態で固定されている。
これらのため、冷却面部材140の後側板202側の面部材位置決め突起241と面部材ルーズ突起242とを後側板202に設けた側板位置決め孔211と側板ルーズ孔212に嵌め合わせることで、冷却面部材140の後側板202側を容易に位置決めできる。そして、冷却面部材140の前側板201側を、図22図中、熱交換部材120側へ押し当てた状態で、前側板201を所定の位置に固定することで、冷却面部材140の前側板201側を容易に位置決めできる。
よって、実施例15の効果に加え、劣化した冷却面部材140の冷却面141のメンテナンスを行う場合の作業性が良好な冷却装置100を提供できる。
(変形例3)
次に、実施例15に係る冷却面部材140の位置決め、及び固定手段の変形例の別例である変形例3について説明する。
ここで、本変形例と、上記した実施例15とでは、本変形例の冷却装置100が、表側挟持部160との位置決め手段として、冷却面部材140の熱交換部材120との接合部の端部近傍に、溝形状の位置決め手段を設けたことに係る点のみ異なる。そして、他の点については上記した実施例15と同様であるので、以下の説明では上記した実施例15と同様な構成・動作、及び、その作用・効果については、適宜、省略して説明する。
図23に示すように本変形例の冷却装置100では、実施例15とは異なり、表側挟持部160との位置決め手段として、冷却面部材140の熱交換部材120との接合部(面)の端部近傍に、矩形の面部材位置決め溝244と面部材ルーズ溝245とを設けている。一方、前側板201には、面部材位置決め溝244と面部材ルーズ溝245とに対応する位置に円柱(ピン)状の位置決め用の突起である側板位置決め突起214と側板ルーズ突起215とが設けられている。また、図23では図示していないが、冷却面部材140の後側板202側にも同様に、面部材位置決め溝244と面部材ルーズ溝245を設けられ、後側板202にも、それぞれ対応した側板位置決め突起214と側板ルーズ突起215とが設けられている。
このように、位置決め手段を冷却面部材140の熱交換部材120との接合部の端部近傍に設けることで、表側挟持部160の各側板に対する冷却面部材140の位置決めを簡単な構成で行うことができる。
具体的には、前側板201及び後側板202に設けられた側板位置決め突起214と側板ルーズ突起215の長さは、冷却面部材140が各側板に固定されたときに、面部材位置決め溝244と面部材ルーズ溝245の用紙幅方向の深さよりも短く構成されている。
そして、冷却面部材140を図23図中上方へ移動させることで、面部材位置決め溝244と面部材ルーズ溝245の底部が、各側板の側板位置決め突起214及び側板ルーズ突起215の図中下側に当接し、図中上下方向の位置決めが行われる。
また、冷却面部材140を図23図中右側へ移動させることで、面部材位置決め溝244の図中左側の側面が、各側板の側板位置決め突起214及び側板ルーズ突起215の図中左側に当接し、図中左右方向の位置決めが行われる。すなわち、冷却面部材140を用紙搬送方向上流側へ移動させることで、面部材位置決め溝244の用紙搬送方向下流側の側面が、各側板の側板位置決め突起214及び側板ルーズ突起215の用紙搬送方向下流側に当接し、用紙搬送方向の位置決めが行われる。
ここで、図中前後方向、つまり、用紙搬送方向の位置決めは、各側板で冷却面部材140の両端面を挟み込むか、冷却面部材140の後側板202側の端面を後側板202に当ることで行われる。
上記のように冷却面部材140の両端面に用紙搬送方向に並べて設けた面部材位置決め突起241と面部材ルーズ突起242とを用いて、前側板201及び後側板202に対して位置決めすることで、冷却面部材140を所定の位置精度に保つことができる。
そして、位置決めした後、図23に示すように、冷却面部材140に設けた固定手段である2つのネジ締結用のネジ穴である面部材ネジ穴243に、前側板201に形成された側板ネジ孔213を貫通させる締結ネジ233でネジ締結を行い本固定を行う。なお、後側板202側も前側板201側と同様に構成されており、所定の位置精度を保った状態で、冷却面部材140をネジ締結することができる。
上記のように、表側挟持部160の前側板201及び後側板202に対して位置決め、及び固定することで、表側挟持部160と冷却面部材140とを精度良く配置でき、冷却面部材140の冷却面と141と表側無端ベルト161とを密着させることができる。
そして、位置決めした後、図23に示すように、冷却面部材140に設けた固定手段である2つの面部材ネジ穴243に、前側板201に形成された側板ネジ孔213を貫通させる締結ネジ233でネジ締結を行い本固定を行う。なお、後側板202側も前側板201側と同様に構成されており、所定の位置精度を保った状態で、冷却面部材140をネジ締結することができる。
上記のように、表側挟持部160の前側板201及び後側板202に対して位置決め、及び固定することで、表側挟持部160と冷却面部材140とを精度良く配置でき、冷却面部材140の冷却面と141と表側無端ベルト161とを密着させることができる。
したがって、上記した実施例15と同様に、冷却面部材140に表側挟持部160との位置決め手段を有することで、次のような効果を奏することができる。冷却面141の位置決めを同一の部材である冷却面部材140に設けられた面部材位置決め突起241と面部材ルーズ突起242とで行え、誤差の累積がなくして精度よく、冷却面141を用紙Pに表側無端ベルト161を介して接触させることができる。また、冷却面部材140の位置決め手段として、冷却面部材140と熱交換部材120との接合部に面部材位置決め溝244と面部材ルーズ溝245とを設ることで、表側挟持部160の各側板に対し簡単な構成で、冷却面部材140の位置決めを行うことができる。また、熱交換部材120は冷却面部材140と熱的に良好に接触していれば良く、形状の精度が必要ないので、冷却部材110の低コスト化も可能となる。
また、上記した本実施形態では、タンデム方式、且つ、中間転写方式の画像形成装置であるカラー対応のプリンタ300に備える冷却装置100に、本発明を適用した例について説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、単色対応の画像形成装置や、直接転写方式の画像形成装置にも適用可能である。つまり、用紙P等の記録材上にトナー像を転写し、転写したトナー像を記録材上に熱定着する電子写真方式の画像形成装置に備える記録材の冷却装置に広く適用可能である。
また、上記した本実施形態では、冷却部材110を用紙Pの表側に配置した例で説明したが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。例えば、用紙搬送路32に対して、用紙Pの表側に配置した冷却部材110に対向する側(言い換えれば用紙Pの裏側)にも冷却部材110を設けることで両側から用紙Pを冷却するようにしてもよい。これにより、挟持搬送する用紙Pをより効率的に冷却することができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
用紙Pなどの記録材に直接又は間接的に接触して、前記記録材の熱を吸熱して冷却する冷却面141などの冷却面を有した冷却部材110などの冷却部材を備える冷却装置100などの冷却装置において、前記冷却部材は、少なくとも前記冷却面が形成された冷却面部材140などの冷却面部材と、該冷却面部材と直接又は間接的に接合された状態で前記冷却面部材で吸熱した熱を直接又はラジエータ181などの放熱部材に伝達して放熱させる熱交換部材120などの熱交換部材とから構成され、前記冷却面部材と前記熱交換部材は、前記接合された状態と分離された状態とに、前記接合された状態を維持するクランプ135などの締結手段を破損することなく分離可能であることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例1(乃至15)で説明したように、冷却部材を、少なくとも冷却面部材と熱交換部材の2つの部材で構成している。このように分けて構成することで、冷却部材の製造時に冷却面部材と熱交換部材とを分けて、それぞれに必要な後処理のみを施すことで、各部材を低コスト、且つ、容易に製造することができる。したがって、従来の冷却面部材と熱交換部材とが一体に形成された構成に比べ、冷却部材の製造時のコストを低減できるとともに、容易に後処理を施して冷却部材を製造することができる。
加えて、締結手段を破損することなく、冷却面部材と熱交換部材とを分離可能なので、長期の使用により、磨耗等して劣化した冷却部材の冷却面のメンテナンスを行う場合には、冷却面を有した冷却面部材のみを交換することで冷却面の状態を改善することができる。したがって、流路部122などの冷却液の流路を冷却面部材に設けず、熱交換部材に設けることで、従来の冷却面部材と熱交換部材とが一体に形成された構成に比べ、冷却部材の冷却面のメンテナンスを行う場合に要するコストを低減することができる。
また、冷却部材の冷却面のメンテナンスを行う場合に交換する部材を冷却面部材だけにできるので、従来の冷却面部材と熱交換部材とが一体に形成された構成に比べ、劣化した冷却面のメンテナンスを行う場合の作業性が良好になる。
特に、液冷方式の冷却装置では、熱交換部材に設けた流路部等と外部放熱手段とを繋ぐ管路にゴムチューブ184などのフレキシブルに変形可能なものを用いることで、少なくとも次のような作業を省略できる。事前に冷却部材から冷却液を抜いたり、パッキン等の消耗品を交換したり、冷却部材の交換後に冷却液を循環経路内に充填したりする作業である。このような作業を省略することで、劣化した冷却面のメンテナンスを行う場合の作業性を向上させることができる。
よって、記録材に直接又は間接的に接触して記録材を冷却する冷却部材の製造時、又は劣化した冷却部材の冷却面のメンテナンスを行う場合に要するコストを低減でき、劣化した冷却面のメンテナンスを行う場合の作業性が良好な冷却装置を提供できる。
(態様B)
(態様A)において、冷却面部材140などの前記冷却面部材の冷却面141などの前記冷却面は、少なくとも一部の形状が曲面で構成されることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例2(乃至15)で説明したように、次のような効果を奏することができる。表側無端ベルト161や裏側無端ベルト171などのベルト部材にかかる張力により、ベルト部材と用紙Pなどの記録材との間、及びベルト部材と冷却面部材の冷却面との間の密着力を高め、記録材を冷却する冷却効果を高めることができる。
(態様C)
(態様A)又は(態様B)のいずれかにおいて、熱交換部材120などの前記熱交換部材は、冷却面部材140などの前記冷却面部材で吸熱した熱を直接又はラジエータ181などの放熱部材に伝達して放熱する液冷方式などの冷却手段を有することを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例1(乃至15)で説明したように、次のような効果を奏することができる。熱交換部材に設けた空冷方式の冷却フィンなどから直接、又は放熱部材に伝達して放熱する冷却手段を有することで、熱交換部材が母材だけの構成に比べ、冷却面部材で吸熱した記録材の熱を効率良く放熱して冷却効果を向上させることが可能となる。
(態様D)
(態様A)乃至(態様C)のいずれかにおいて、冷却面部材140などの前記冷却面部材の冷却面141などの前記冷却面は、熱交換部材120などの前記熱交換部材よりも硬度が高いことを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例3(乃至15)で説明したように、用紙Pなどの記録材、又は表側従動ローラ162などのベルト部材が擦動接触する冷却面部材の冷却面の耐磨耗性を高めることができ、冷却面部材の冷却面を長期に亘り良好な状態に維持できる。また、表面処理等により耐磨耗性を高くする部材又は部位を、冷却面部材又は接触面に限定でき、熱交換部材等に不要な表面処理を施すことに起因した変質や寸法変化等を避けれるとともに、冷却部材の低コスト化や、生産性の向上が可能となる。
(態様E)
(態様A)乃至(態様D)のいずれかにおいて、冷却面部材140などの前記冷却面部材の冷却面141などの前記冷却面は、熱交換部材120などの前記熱交換部材よりも摩擦係数が低いことを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例3(乃至15)で説明したように、冷却面部材の冷却面に擦動する用紙Pなどの記録材や表側無端ベルト161などのベルト部材のスムーズな擦動性を得ることができるとともに、記録材やベルト部材を傷付けることを抑制できる。また、記録材を搬送する駆動モータなどの駆動源、又はベルト部材を無端移動させる駆動源の負荷を低減でき、省エネルギー化も可能となる。また、表面処理により摩擦係数を低くする部材又は部位を、冷却面部材の接触面に限定でき、冷却部材110などの冷却部材の低コスト化や、生産性の向上が可能となる。
(態様F)
(態様A)乃至(態様E)のいずれかにおいて、冷却面部材140などの前記冷却面部材の冷却面141などの前記冷却面は、熱交換部材120などの前記熱交換部材よりも熱伝導率が高いことを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例3(乃至15)で説明したように、次のような効果を奏することができる。用紙Pなどの記録材や表側無端ベルト161などのベルト部材に接触して記録材の熱を吸熱する際の、冷却面部材の冷却面による吸熱効率、すなわち、冷却部材110などの冷却部材による記録材の冷却効果を高めることができる。また、表面処理により熱伝導率を高くする部材又は部位を、冷却面部材の接触面に限定でき、冷却部材110などの冷却部材の低コスト化や、生産性の向上が可能となる。
(態様G)
(態様A)乃至(態様F)のいずれかにおいて、冷却部材110などの前記冷却部材は、冷却面部材140などの前記冷却面部材と熱交換部材120などの前記熱交換部材とが直接又は間接的に接合される冷却面部材側の接合面143や熱交換部材側の接合面123などの各接合面の間に生じた空隙を埋める伝熱グリス137や熱伝導シート138などの熱伝導性材を設けることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例2(乃至15)で説明したように、各接合面の間に生じる空隙を熱伝導性材で埋めることで、各接合面の間に生じた空隙により伝熱効率が低下して、用紙Pなどの記録材を冷却する冷却効果が低下するのを抑制できる。また、空隙が生じないように、各接合面にそれぞれ所望の表面形状を形成する研磨を施したり、各接合面を擦り合わせる研磨を施したりする後処理を省略、又はその精度を低めても所望の伝熱効率を得ることが可能となり、後処理に要するコストを低減できる。
(態様H)
(態様G)において、伝熱グリス137や熱伝導シート138などの前記熱伝導性材、常温での熱伝導率が0.8[W/mK]以上であることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例2(乃至15)で説明したように、次のような効果を奏することができる。冷却面部材140などの冷却面部材と熱交換部材120などの熱交換部材とが直接又は間接的に接合される各接合面で、良好な伝熱効率を得ることができ、用紙Pなどの記録材を冷却する冷却効果を向上させることができる。
(態様I)
(態様G)又は(態様H)において、伝熱グリス137や熱伝導シート138などの前記熱伝導性材は、絶縁性を有することを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例2(乃至15)で説明したように、次のような効果を奏することができる。冷却面部材140などの前記冷却面部材と熱交換部材120などの前記熱交換部材とが異種金属で構成されていたり、いずれか一方の接触面にメッキ処理等が施されたりしている場合に、各接触面間に微弱電流が流れて腐食するガルバニック腐食の発生を抑制できる。
(態様J)
(態様A)乃至(態様I)のいずれかにおいて、冷却面部材140などの前記冷却面部材と熱交換部材120などの前記熱交換部材とが直接又は間接的に接合される冷却面部材側の接合面143や熱交換部材側の接合面123などの各接合面の、用紙Pなどの前記記録材が通過する最大用紙通紙幅などの通紙領域に対応した通紙部分の接触圧を高める熱交換部材側の接合面をΔTだけ冷却面部材側に突出させる凸部を設けるなどの構成を有することを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例4(乃至15)で説明したように、熱交換部材と冷却面部材の各接合面間に生じる接触圧を通紙領域に対応した通紙部分に集中させて、その密着性を高め、特に伝熱効率を高めたい通紙部分での伝熱効率を高めることができる。また、熱交換部材と冷却面部材との間に伝熱グリス137などの熱伝導性材を塗布した場合、通紙領域外の両端近傍に形成される隙間が余剰の熱伝導性材の逃げ場となるため、通紙部分に必要以上の厚さの熱伝導性材が溜まって熱伝導率が低下することを抑制できる。
(態様K)
(態様A)乃至(態様J)のいずれかにおいて、冷却部材110などの前記冷却部材は、熱交換部材120などの前記熱交換部材に対する冷却面部材140などの前記冷却面部材の設置角度を調整可能であることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例11(乃至15)で説明したように、次のような効果を奏することができる。冷却装置100などの冷却装置の各構成部材の寸法のバラツキに起因して、冷却部材の設置誤差が生じ、用紙Pなどの記録材や表側無端ベルト161などのベルト部材に対する冷却面141などの冷却面の角度に誤差が生じても冷却部材単体での微調整が可能となる。したがって、冷却装置に冷却部材を組み込んだ後でも、冷却面の設置角度の調整が可能となり、冷却装置の組立時や冷却面のメンテナンス時の作業性を向上させることができる。
(態様L)
(態様A)乃至(態様K)のいずれかにおいて、冷却部材110などの前記冷却部材は、用紙Pなどの前記記録材の搬送領域外に配置される、前記記録材の幅方向に略垂直な冷却面部材140などの前記冷却面部材と熱交換部材120などの前記熱交換部材の両端面の位置が異なることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例12(乃至15)で説明したように、次のような効果を奏することができる。結露や液漏れが生じ易い部分の近傍となる熱交換部材の両端面近傍から漏れた冷却液や結露した水分が直接又は間接的に接合された冷却面部材との間に、熱交換部材の両端面を伝って広がるのを抑制できる。
(態様M)
(態様L)において、冷却部材110などの前記冷却部材は、用紙Pなどの前記記録材の搬送領域外に配置される、前記記録材の幅方向に略垂直な端面を有する熱交換部材120などの前記熱交換部材の両端部のみを覆うキャップ部材151a,bなどの部材を設けることを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例12(乃至15)で説明したように、次のような効果を奏することができる。熱交換部材から漏れた冷却液等の水分が、冷却面部材140などの冷却面部材と熱交換部材との間を、熱交換部材の両端面を伝って広がるのを抑制できる。したがって、冷却面部材と熱交換部材との間に液漏れ等の水分が入り込んで、冷却面部材と熱交換部材の接触状態に悪影響を及ぼしたり、これらの部材や、熱伝道性の伝熱グリス137などの熱伝導性材の劣化の原因になるのを抑制できる。
(態様N)
(態様A)乃至(態様M)のいずれかにおいて、用紙Pなどの前記記録材を搬送する表側挟持部160及び裏側挟持部170などからなる記録材搬送手段を有し、冷却面部材140などの前記冷却面部材に前記記録材搬送手段との面部材位置決め突起241及び面部材ルーズ突起242などの位置決め手段を有することを特徴とするものである。
これによれば、上記した実施例15で説明したように、次のような効果を奏することができる。冷却面部材に記録材搬送手段との位置決め手段を有することで、冷却面141などの冷却面の位置決めを同一の部材に設けられた位置決め手段で行え、誤差の累積がなくして精度よく、冷却面を記録材に直接又は間接的に接触させることができる。また、熱交換部材120などの熱交換部材は冷却面部材と熱的に良好に接触していれば良く、形状の精度が必要ないので、冷却部材110などの冷却部材の低コスト化も可能となる。
(態様O)
用紙Pなどの記録材を冷却する冷却装置を備えたプリンタ300などの画像形成装置において、前記冷却装置として、(態様A)乃至(態様N)のいずれかの冷却装置100などの冷却装置を備えたことを特徴とするものである。
これによれば、上記した本実施形態で説明したように、(態様A)乃至(態様N)のいずれかの冷却装置と、同様な効果を奏することができる画像形成装置を提供できる。
1 感光体
2 光書き込み装置
3 現像装置
4 感光体クリーニング装置
5 帯電装置
10 画像ステーション
11 1次転写ローラ
15 定着装置
21 中間転写ベルト
22 第1張架ローラ
23 第2張架ローラ
24 第3張架ローラ
25 2次転写ローラ
26 クリーニング対向ローラ
27 ベルトクリーニング装置
31 給紙カセット
32 用紙搬送路
33 排紙トレイ
34 手差しトレイ
35 給紙路
36 反転用紙搬送路
41 給紙コロ(給紙カセット)
42 レジストローラ対
43 給紙コロ(手差しトレイ)
100 冷却装置
110 冷却部材
120 熱交換部材
121 熱交換基材
122 流路部
123 接合面(熱交換部材)
124 グリス塗布部
125a,b,c,d 熱交換分割材
126、126a,b 溝部
127 銅パイプ
128 封止部材
129a,b 継手部材
131 ネジ
132 ネジ貫通孔
133 ネジ締結穴
135 クランプ
137 伝熱グリス
138 熱伝導シート
140 冷却面部材
141 冷却面
143 接合面(冷却面部材)
151a,b キャップ
155 冷却フィン
156 ペルチェ素子
157 ヒートシンク
160 表側挟持部
161 表側無端ベルト
162 表側従動ローラ
170 裏側挟持部
171 裏側無端ベルト
172 裏側従動ローラ
173 駆動ローラ
175 対向ローラ(裏側挟持部)
180 外部放熱手段
181 ラジエータ
182 液送ポンプ
183 貯液タンク
184 ゴムチューブ
190 冷却前搬送部
192 従動ローラ(冷却前搬送部)
193 駆動ローラ(冷却前搬送部)
200 装置本体
201 前側板
202 後側板
211 側板位置決め孔
212 側板ルーズ孔
213 側板ネジ孔(冷却面部材)
214 側板位置決め突起
215 側板ルーズ突起
216 側板ネジ孔(熱交換部材)
226 熱変換ネジ穴
233 締結ネジ(冷却面部材)
236 締結ネジ(熱交換部材)
241 面部材位置決め突起
242 面部材ルーズ突起
243 面部材ネジ穴
244 面部材位置決め溝
245 面部材ルーズ溝
300 プリンタ
P 用紙
特開2012−173640号公報

Claims (12)

  1. 記録材に直接又は間接的に接触して、前記記録材の熱を吸熱して冷却する冷却面を有した冷却部材を備える冷却装置において、
    前記冷却部材は、少なくとも前記冷却面が形成された冷却面部材と、該冷却面部材と直接又は間接的に接合された状態で前記冷却面部材で吸熱した熱を直接又は放熱部材に伝達して放熱させる熱交換部材とから構成され、
    前記冷却面部材と前記熱交換部材は、前記接合された状態と分離された状態とに、前記接合された状態を維持する締結手段を破損することなく分離可能であり、
    前記冷却面部材の前記冷却面は、前記熱交換部材よりも熱伝導率が高いことを特徴とする冷却装置
  2. 求項に記載の冷却装置において、
    前記冷却面部材と前記熱交換部材とが直接又は間接的に接合される各接合面の、前記記録材が通過する通紙領域に対応した通紙部分の接触圧を高める構成を有することを特徴とする冷却装置。
  3. 記録材に直接又は間接的に接触して、前記記録材の熱を吸熱して冷却する冷却面を有した冷却部材を備える冷却装置において、
    前記冷却部材は、少なくとも前記冷却面が形成された冷却面部材と、該冷却面部材と直接又は間接的に接合された状態で前記冷却面部材で吸熱した熱を直接又は放熱部材に伝達して放熱させる熱交換部材とから構成され、
    前記冷却面部材と前記熱交換部材は、前記接合された状態と分離された状態とに、前記接合された状態を維持する締結手段を破損することなく分離可能であり、
    前記冷却面部材と前記熱交換部材とが直接又は間接的に接合される各接合面の、前記記録材が通過する通紙領域に対応した通紙部分の接触圧を高める構成を有することを特徴とする冷却装置。
  4. 請求項1乃至のいずれか一に記載の冷却装置において、
    前記冷却部材は、前記熱交換部材に対する前記冷却面部材の設置角度を調整可能であることを特徴とする冷却装置。
  5. 記録材に直接又は間接的に接触して、前記記録材の熱を吸熱して冷却する冷却面を有した冷却部材を備える冷却装置において、
    前記冷却部材は、少なくとも前記冷却面が形成された冷却面部材と、該冷却面部材と直接又は間接的に接合された状態で前記冷却面部材で吸熱した熱を直接又は放熱部材に伝達して放熱させる熱交換部材とから構成され、
    前記冷却面部材と前記熱交換部材は、前記接合された状態と分離された状態とに、前記接合された状態を維持する締結手段を破損することなく分離可能であり、
    前記冷却部材は、前記熱交換部材に対する前記冷却面部材の設置角度を調整可能であることを特徴とする冷却装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか一に記載の冷却装置において、
    前記冷却部材は、前記記録材の搬送領域外に配置される、前記記録材の幅方向に略垂直な前記冷却面部材と前記熱交換部材の両端面の位置が異なることを特徴とする冷却装置。
  7. 記録材に直接又は間接的に接触して、前記記録材の熱を吸熱して冷却する冷却面を有した冷却部材を備える冷却装置において、
    前記冷却部材は、少なくとも前記冷却面が形成された冷却面部材と、該冷却面部材と直接又は間接的に接合された状態で前記冷却面部材で吸熱した熱を直接又は放熱部材に伝達して放熱させる熱交換部材とから構成され、
    前記冷却面部材と前記熱交換部材は、前記接合された状態と分離された状態とに、前記接合された状態を維持する締結手段を破損することなく分離可能であり、
    前記冷却部材は、前記記録材の搬送領域外に配置される、前記記録材の幅方向に略垂直な前記冷却面部材と前記熱交換部材の両端面の位置が異なることを特徴とする冷却装置。
  8. 請求項に記載の冷却装置において、
    前記冷却部材は、前記記録材の搬送領域外に配置される、前記記録材の幅方向に略垂直な端面を有する前記熱交換部材の両端部のみを覆う部材を設けることを特徴とする冷却装置。
  9. 請求項1乃至のいずれか一に記載の冷却装置において、
    前記冷却面部材の前記冷却面は、前記熱交換部材よりも硬度が高いことを特徴とする冷却装置。
  10. 請求項1乃至のいずれか一に記載の冷却装置において、
    前記冷却面部材の前記冷却面は、前記熱交換部材よりも摩擦係数が低いことを特徴とする冷却装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一に記載の冷却装置において、
    前記記録材を搬送する記録材搬送手段を有し、
    前記冷却面部材に前記記録材搬送手段との位置決め手段を有することを特徴とする冷却装置。
  12. 記録材を冷却する冷却装置を備えた画像形成装置において、
    前記冷却装置として、請求項1乃至11のいずれか一に記載の冷却装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
JP2013105536A 2013-02-20 2013-05-17 冷却装置、及び、画像形成装置 Expired - Fee Related JP6172563B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013105536A JP6172563B2 (ja) 2013-02-20 2013-05-17 冷却装置、及び、画像形成装置
US14/182,734 US9046872B2 (en) 2013-02-20 2014-02-18 Cooling device and image forming apparatus incorporating same

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013030651 2013-02-20
JP2013030651 2013-02-20
JP2013105536A JP6172563B2 (ja) 2013-02-20 2013-05-17 冷却装置、及び、画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014186288A JP2014186288A (ja) 2014-10-02
JP6172563B2 true JP6172563B2 (ja) 2017-08-02

Family

ID=51351274

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013105536A Expired - Fee Related JP6172563B2 (ja) 2013-02-20 2013-05-17 冷却装置、及び、画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9046872B2 (ja)
JP (1) JP6172563B2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6137613B2 (ja) * 2013-05-13 2017-05-31 株式会社リコー 画像形成装置
JP6191912B2 (ja) 2013-09-17 2017-09-06 株式会社リコー シート搬送機構、冷却装置、及び画像形成装置
JP6357866B2 (ja) 2013-12-11 2018-07-18 株式会社リコー 記録材搬送装置および画像形成装置
JP6394197B2 (ja) 2014-02-04 2018-09-26 株式会社リコー シート搬送機構、シート冷却搬送装置及び画像形成装置
US9772585B2 (en) 2014-03-05 2017-09-26 Ricoh Company, Ltd. Cooling conveyor and image forming apparatus incorporating same
US9563155B2 (en) 2014-07-24 2017-02-07 Ricoh Company, Ltd. Cooling device and image forming apparatus incorporating the cooling device
JP5858182B1 (ja) * 2015-01-28 2016-02-10 富士ゼロックス株式会社 冷却装置、画像形成装置
US9904247B2 (en) * 2015-10-30 2018-02-27 Ricoh Company, Ltd. Cooling device and image forming apparatus incorporating the cooling device
JP7276705B2 (ja) 2019-03-14 2023-05-18 株式会社リコー 冷却装置及び画像形成装置
JP2020201369A (ja) * 2019-06-10 2020-12-17 キヤノン株式会社 冷却装置及び画像形成装置
JP2021196376A (ja) * 2020-06-09 2021-12-27 キヤノン株式会社 シート搬送装置及び画像形成システム
WO2022191845A1 (en) * 2021-03-11 2022-09-15 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Heat exchange and flame arrest
JP2023075739A (ja) 2021-11-19 2023-05-31 株式会社リコー 流路切替装置、画像形成装置および液体を吐出する装置

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008181022A (ja) * 2007-01-25 2008-08-07 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置、および記録材の冷却方法
JP2008268662A (ja) * 2007-04-23 2008-11-06 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
JP2009128845A (ja) * 2007-11-28 2009-06-11 Ricoh Co Ltd 移動媒体冷却装置及びこれを備えた画像形成装置
US7697878B2 (en) * 2008-04-29 2010-04-13 Xerox Corporation Fuser assemblies, xerographic apparatuses and methods of fusing toner on copy sheets
US8422925B2 (en) * 2009-03-17 2013-04-16 Ricoh Company, Ltd. Transfer-fixing device and image forming apparatus incorporating same
JP5522528B2 (ja) * 2009-09-15 2014-06-18 株式会社リコー 冷却装置及び画像形成装置
JP5347855B2 (ja) 2009-09-10 2013-11-20 富士ゼロックス株式会社 搬送装置、冷却装置及び画像形成装置
JP5504865B2 (ja) 2009-12-10 2014-05-28 富士ゼロックス株式会社 搬送装置及び画像形成装置
JP2011214018A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Jx Nippon Mining & Metals Corp 冷却ドラム及びそれを備えた真空処理装置、並びに表面処理方法
JP5636883B2 (ja) 2010-11-05 2014-12-10 株式会社リコー 冷却装置及び画像形成装置
JP5761594B2 (ja) * 2011-02-23 2015-08-12 株式会社リコー 冷却装置及び画像形成装置
JP2012181337A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Ricoh Co Ltd 光沢付与装置及びこれを用いた画像形成装置
JP5850302B2 (ja) 2011-07-20 2016-02-03 株式会社リコー 冷却装置及び画像形成装置
US8725026B2 (en) 2011-06-10 2014-05-13 Ricoh Company, Ltd. Cooling device and image forming apparatus including same
JP2013003517A (ja) * 2011-06-21 2013-01-07 Ricoh Co Ltd 光沢付与装置、定着装置、及び画像形成装置
JP5539418B2 (ja) * 2012-02-09 2014-07-02 株式会社リコー 画像形成装置
JP6256788B2 (ja) 2012-03-27 2018-01-10 株式会社リコー 冷却装置、及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014186288A (ja) 2014-10-02
US20140233996A1 (en) 2014-08-21
US9046872B2 (en) 2015-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6172563B2 (ja) 冷却装置、及び、画像形成装置
US9423730B2 (en) Cooling device and image forming apparatus including same
US9296235B2 (en) Cooling device and image forming apparatus
US7280795B2 (en) Cooling transport device and image forming apparatus
US9372465B2 (en) Cooling device and image forming apparatus including same
US7333762B2 (en) Fixing apparatus having a pressurizing mechanism
US9063482B2 (en) Cooling device and image forming apparatus
US20140044462A1 (en) Cooling device, image forming apparatus including same, and cooling method
US9354572B2 (en) Fixing device and image forming apparatus
JP5850302B2 (ja) 冷却装置及び画像形成装置
JP5086110B2 (ja) 転写材冷却装置、及び画像形成装置
US20200285193A1 (en) Recording material cooling device
US9348311B2 (en) Recording medium conveyor and image forming apparatus incorporating same
JP2017173774A (ja) 冷却装置及び画像形成装置
JP5776256B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2016157091A (ja) 画像形成装置及び冷却装置
JP6202365B2 (ja) 冷却搬送装置、及び画像形成装置
JP6665526B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2012168216A (ja) 熱交換装置及び画像形成装置
TWI668531B (zh) 用以將碳粉固定於列印媒體上之定影裝置以及其列印設備
US10962910B1 (en) Heating member for fixing device and image forming apparatus
US10488818B2 (en) Cooling unit for an image forming apparatus
JP2021021935A (ja) ニップ形成部材、加熱装置、定着装置、画像形成装置
JP2023172737A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2012234034A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160419

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170609

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170622

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6172563

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees