JP6168218B1 - リチウムイオン二次電池用電極材料およびその製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用電極材料およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電極活物質と導電性物質の分散性および密着性を高めたリチウムイオン二次電池用電極材料およびその製造方法を提供する。【解決手段】本発明のリチウムイオン二次電池用電極材料は、一般式LiFexMn1−x−yMyPO4(但し、MはMg、Ca、Co、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Geおよび希土類元素から選択される少なくとも1種、0≦x≦1.0、0≦y≦0.14、0≦1−x−y)で表される電極活物質の表面が炭素質被膜で被覆されてなるリチウムイオン二次電池用電極材料であって、安息角が35°以上かつ50°以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用電極材料およびその製造方法に関する。
オリビン系電極活物質であるLiFeMn1−x−yPOは、電子伝導性が十分でない。そこで、リン酸塩系電極活物質を正極活物質として用いたリチウムイオン二次電池において、大電流の充放電を行うために、電極活物質粒子の微細化、電極活物質と導電性物質との複合化等、様々な工夫がなされている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、オリビン系電極活物質は、電子伝導性およびリチウムの拡散性が低いという課題がある。また、オリビン系電極活物質の一次粒子径を酸化物正極と同等の数μmとした場合、電気自動車用途で要求される高い出力が得られない。電子伝導性およびリチウムの拡散距離を低減する目的で、オリビン系電極活物質の一次粒子を微細化することが検討されている。しかし、高い出力を得るためには、オリビン系電極活物質の一次粒子径を数百nmまで微細化する必要がある。
オリビン系電極活物質は、一次粒子径を数百nmまで微細化した場合、一次粒子間の空隙が増加するため、充分な粉体密度を有する電極材料が得られない。この電極材料を用いて作製した電極では、電極材料同士の接触点が不十分となるため、導電性が低下し、高い出力が得られない。
さらに、オリビン系電極活物質の一次粒子径が数百nmまで微細化された場合、凝集体の大きさを制御することが難しい。ここで、凝集体が小さ過ぎる場合、凝集体の流動性が著しく低下し、電極材料を製造する際、移送配管が詰まることがある。また、電極に含まれる電極活物質と導電性物質との間で十分な接触点を得るために、多量の導電性物質が必要となるため好ましくない。また、凝集体が大き過ぎる場合、一般的な厚さ数十μmの電気自動車等の高出力用途電池向け電極を作製することが難しい。
特開2012−204015号公報 特開2011−181452号公報 特開2001−15111号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、電極活物質と導電性物質の分散性および密着性を高めたリチウムイオン二次電池用電極材料およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、一般式LiFeMn1−x−yPOで表される電極活物質の表面が炭素質被膜で被覆されてなるリチウムイオン二次電池用電極材料において、安息角を所定の範囲とすることにより、次のようなことを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、電極活物質と導電性物質の分散性および密着性が高まり、リチウムイオン二次電池を高出力化することが出来ることを見出した。
本発明のリチウムイオン二次電池用電極材料は、一般式LiFeMn1−x−yPO(但し、MはMg、Ca、Co、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Geおよび希土類元素から選択される少なくとも1種、0≦x≦1.0、0≦y≦0.14、0≦1−x−y)で表される電極活物質の表面が炭素質被膜で被覆されてなるリチウムイオン二次電池用電極材料であって、安息角が35°以上かつ50°以下であり、前記炭素質被膜の原料となる炭素源は、炭素の純度が42.00%以上かつ60.00%以下の有機化合物由来であることを特徴とする。
本発明のリチウムイオン二次電池用電極材料の製造方法は、一般式LiFeMn1−x−yPO(但し、MはMg、Ca、Co、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Geおよび希土類元素から選択される少なくとも1種、0≦x≦1.0、0≦y≦0.14、0≦1−x−y)で表される電極活物質の表面が炭素質被膜で被覆されてなるリチウムイオン二次電池用電極材料の製造方法であって、前記電極活物質または前記電極活物質の前駆体と、有機化合物と、水を主成分とする溶媒とを混合して、原料スラリーを調製する工程と、前記原料スラリーを噴霧乾燥し凝集体を得る工程と、前記凝集体を焼成する工程と、を有し、安息角が35°以上かつ50°以下のリチウムイオン二次電池用電極材料を生成することを特徴とする。
本発明のリチウムイオン二次電池用電極材料によれば、電極活物質と導電性物質の分散性および密着性が高いため、高出力のリチウムイオン二次電池を実現することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池用電極材料の製造方法によれば、電極活物質と導電性物質の分散性および密着性が高いリチウムイオン二次電池用電極材料を得ることができる。
本発明のリチウムイオン二次電池用電極材料およびその製造方法の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[リチウムイオン二次電池用電極材料]
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料は、一般式LiFeMn1−x−yPO(但し、MはMg、Ca、Co、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Geおよび希土類元素から選択される少なくとも1種、0≦x≦1.0、0≦y≦0.14、0≦1−x−y)で表される電極活物質の表面が炭素質被膜で被覆されてなるリチウムイオン二次電池用電極材料であって、安息角が35°以上かつ50°以下である。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料は、主に、リチウムイオン二次電池用正極材料として用いられる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料における安息角とは、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料を積み上げたときに自発的に崩れることなく安定を保つ斜面の最大角度のことである。この安息角は、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料の二次粒子径と二次粒子の粒度分布と凝集状態および形状によって決まる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料は、LiFeMn1−x−yPOからなる電極活物質の一次粒子の表面が炭素質被膜によって被覆されてなる。
LiFeMn1−x−yPOからなる電極活物質の一次粒子の平均一次粒子径は、30nm以上かつ500nm以下であることが好ましく、50nm以上かつ400nm以下であることがより好ましい。
ここで、LiFeMn1−x−yPO粒子の平均一次粒子径を上記の範囲とした理由は、次の通りである。LiFeMn1−x−yPO粒子の平均一次粒子径が30nm未満では、微細になり過ぎて結晶性を良好に保つことが難しくなる。一方、LiFeMn1−x−yPO粒子の平均一次粒子径が500nmを超えると、LiFeMn1−x−yPO粒子の微細化が不充分となり、その結果、非常に微細かつ結晶性の良好なLiFeMn1−x−yPO粒子が得られない。
電極活物質の一次粒子の表面が炭素質被膜で被覆されてなる粒子の凝集体である二次粒子の粒度分布の累積体積百分率が10%のときの粒子径(D10)が1μm以上かつ3μm以下であることが好ましく、1.1μm以上かつ2μm以下であることがより好ましい。また、前記の二次粒子の粒度分布の累積体積百分率が90%のときの粒子径(D90)が6μm以上かつ18μm以下であることが好ましく、7μm以上かつ15μm以下であることがより好ましい。
ここで、二次粒子の粒度分布の累積体積百分率が10%のときの粒子径(D10)を上記の範囲とした理由は、次の通りである。二次粒子の粒度分布の累積体積百分率が10%のときの粒子径(D10)が1μm未満では、粉体のハンドリングが悪くなり、電極製造に問題を生じるため好ましくない。一方、二次粒子の粒度分布の累積体積百分率が10%のときの粒子径(D10)が3μmを超えると、二次粒子の粒度分布の幅がシャープになり過ぎるため、二次粒子同士の充填が難しくなり充填密度が低下するため好ましくない。
二次粒子の粒度分布の累積体積百分率が90%のときの粒子径(D90)を上記の範囲とした理由は、次の通りである。二次粒子の粒度分布の累積体積百分率が90%のときの粒子径(D90)が6μm未満では、粉体のハンドリングが悪くなり、電極製造に問題を生じるため好ましくない。一方、二次粒子の粒度分布の累積体積百分率が90%のときの粒子径(D90)が18μmを超えると、電極塗工の厚みに対して二次粒子の大きさが大きくなり、電極表面に凹凸を生じやすくなるため好ましくない。
炭素質被膜の厚みは、1nm以上かつ5nm以下であることが好ましい。
炭素質被膜の厚みを上記の範囲とした理由は、次の通りである。炭素質被膜の厚みが1nm未満であると、炭素質被膜の厚みが薄すぎるために所望の抵抗値を有する膜を形成することができなくなる。その結果、導電性が低下し、電極材料としての導電性を確保することができなくなる。一方、炭素質被膜の厚みが5nmを超えると、電池活性、例えば、電極材料の単位質量あたりの電池容量が低下する。
炭素質被膜によって被覆されたLiFeMn1−x−yPOからなる電極活物質の一次粒子の平均一次粒子径は、40nm以上かつ530nm以下であることが好ましく、60nm以上かつ350nm以下であることがより好ましい。
ここで、炭素質被膜によって被覆されたLiFeMn1−x−yPOからなる電極活物質の一次粒子の平均一次粒子径を上記の範囲とした理由は、次の通りである。平均一次粒子径が40nm未満では、炭素質電極活物質複合粒子の比表面積が増えることで必要になる炭素の質量が増加し、充放電容量が低減する。さらに、炭素被覆が困難となり、充分な被覆率の一次粒子を得ることができず、特に低温や高速充放電において良好な質量エネルギー密度が得られない。一方、平均一次粒子径が350nmを超えると、炭素質電極活物質複合粒子内でのリチウムイオンの移動または電子の移動に時間がかかり、よって内部抵抗が増加し、出力特性が悪化するので好ましくない。
炭素質被膜によって被覆されたLiFeMn1−x−yPOからなる電極活物質の一次粒子の形状は特に限定されないが、球状、特に真球状の粒子からなる電極材料を生成し易いことから、その形状も球状であることが好ましい。
ここで、球状が好ましい理由は、次の通りである。炭素質被膜で被覆されている、電極活物質の一次粒子と、結着剤と、溶媒とを混合して、リチウムイオン二次電池用電極材料ペーストを調製する際の溶媒量を低減させることができる。さらに、このリチウムイオン二次電池用電極材料ペーストの集電体への塗工も容易となる。また、形状が球状であれば、電極活物質の一次粒子の表面積が最小となり、ひいては、添加する結着剤の混合量を最小限にすることができ、得られる電極の内部抵抗を小さくすることができる。
さらに、電極活物質の一次粒子の形状を球状、特に真球状とすることで最密充填し易くなる。これにより、単位体積あたりのリチウムイオン二次電池用電極材料の充填量が多くなり、その結果、電極密度を高くすることができ、リチウムイオン電池の高容量化を図ることができるので、好ましい。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料に含まれる炭素量は、0.5質量%以上かつ5質量%以下であることが好ましく、0.7質量%以上かつ4質量%以下であることがより好ましい。
ここで、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料に含まれる炭素量を上記の範囲に限定した理由は、次の通りである。炭素量が0.5質量%未満では、電池を形成した場合に高速充放電レートにおける放電容量が低くなり、充分な充放電レート性能を実現することが困難となる。一方、炭素量が5質量%を超えると、炭素量が多すぎて、電極活物質の一次粒子の単位質量あたりのリチウムイオン電池の電池容量が必要以上に低下する。
また、電極活物質の一次粒子の比表面積に対する炭素担持量([炭素担持量]/[電極活物質の一次粒子の比表面積])は、0.65以上かつ1.1以下であることが好ましく、0.7以上かつ1.05以下であることがより好ましい。
ここで、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料における炭素担持量を上記の範囲に限定した理由は、次の通りである。炭素担持量が0.65未満では、電池を形成した場合に高速充放電レートにおける放電容量が低くなり、充分な充放電レート性能を実現することが困難となる。一方、炭素担持量が1.1を超えると、炭素量が多すぎて、電極活物質の一次粒子の単位質量あたりのリチウムイオン電池の電池容量が必要以上に低下する。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料の比表面積は、7m/g以上かつ22m/g以下であることが好ましく、8m/g以上かつ20m/g以下であることがより好ましい。
ここで、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料の比表面積を上記の範囲に限定した理由は、次の通りである。比表面積が7m/g未満では、炭素質電極活物質複合粒子内でのリチウムイオンの移動または電子の移動に時間がかかり、よって内部抵抗が増加し、出力特性が悪化するので好ましくない。一方、比表面積が22m/gを超えると、炭素質電極活物質複合粒子の比表面積が増えることで必要になる炭素の質量が増加し、充放電容量が低減するので好ましくない。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料は、安息角が35°以上かつ50°以下であり、38°以上かつ50°以下であることがより好ましい。
ここで、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料の安息角を上記の範囲に限定した理由は、次の通りである。安息角が35°未満では、電極材料の表面粗さが低下することで電極材料と導電剤との接合が弱くなると予測され、電極材料と導電剤の間の電子伝導性の低下により、電池出力が低下するため好ましくない。一方、安息角が50°を超えると、電極材料の流動性が著しく低下するため、電極材料と導電剤のとの均一な分散が困難となり電池出力が低下するばかりか、粉体の配管詰まり等ハンドリング上の問題が生じるため好ましくない。
「電極活物質」
電極活物質は、Li拡散に好適な結晶構造を有するLiFeMn1−x−yPO(但し、MはMg、Ca、Co、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Geおよび希土類元素から選択される少なくとも1種、0≦x≦1.0、0≦y≦0.14、0≦1−x−y)からなる。
LiFeMn1−x−yPOにおいて、xが、0≦x≦1.0を満たすこととした理由は、次の通りである。Feは、電圧3.5V付近で充放電容量を発現するために、CoやZnに比べ固溶に伴うエネルギー密度低下が緩やかであるので、エネルギー密度を低減し過ぎない範囲で低温特性を改善の見込める比較的多めの量を固溶可能とした。さらに、Feは、炭化触媒元素であり、Fe固溶により炭素質被膜の被覆性を良好にすることで出力特性や低温特性が改善できるため、充分な炭化触媒作用を発現可能な固溶量を固溶範囲とした。
yが、0≦y≦0.14を満たすこととした理由は、次の通りである。CoやZnは電圧1.0V〜4.3Vの範囲で電気化学的不活性な元素であり、電子伝導性およびLi拡散性、リチウムイオン(Li)の挿入脱離反応の活性化エネルギーの改善効果は高い。しかしながら、多量の固溶により充放電容量およびエネルギー密度の低減が顕著となるため、エネルギー密度を低減し過ぎない範囲で低温特性を充分に改善可能となる比較的少ない量を固溶可能とした。
LiFeMn1−x−yPOにおいて、Mは、電圧1.0V〜4.3Vの範囲で電気化学的不活性な元素である。電圧1.0V〜4.3Vの範囲で電気化学的不活性とは、具体的には、リチウムイオン二次電池を構成し電圧を1.0V〜4.3Vの範囲で変化させた場合でも、その元素の価数が2価のままで変化せず、充放電容量の発現に寄与しない元素が好ましい。
このようなMとしては、Mg、Ca、Co、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Geおよび希土類元素から選択される少なくとも1種が挙げられる。すなわち、Mは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて(混合して)用いてもよい。
本実施形態におけるLiFeMn1−x−yPOにおいて、Mが、Mg、Coであることが好ましく、MgとCoの混合物であることがより好ましい。MがMgとCoの混合物である場合、上記のyは、0.01≦y≦0.075を満たすことが好ましく、0.03≦y≦0.06を満たすことがより好ましい。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料において、25℃で測定されるLiFeMn1−x−yPOの電流密度3CAにおける放電容量が130mAh/g以上であることが好ましく、135mAh/g以上であることがより好ましい。
ここで、放電容量を上記の範囲とした理由は、次の通りである。放電容量が130mAh/g未満では、電池の出力が不十分となり高出力用途電池に適さなくなるためである。
なお、LiFeMn1−x−yPOの電流密度3CAにおける放電容量(mAh/g)は、実施例に記載の方法で測定される。
「炭素質被膜」
炭素質被膜の原料となる炭素源は、炭素の純度が42.00%以上かつ60.00%以下の有機化合物由来であることが好ましい。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料における炭素質被膜の原料となる炭素源の「炭素の純度」の算出方法としては、複数種類の有機化合物を用いる場合、各有機化合物の配合量(質量%)と既知の炭素の純度(%)から、各有機化合物の配合量中の炭素量(質量%)を算出、合算し、その有機化合物の総配合量(質量%)と総炭素量(質量%)から、下記の式(1)に従って算出する方法が用いられる。
炭素の純度(%)=総炭素量(質量%)/総配合量(質量%)×100・・・(1)
例えば、後述する[実施例1]について、「炭素の純度」の算出方法を御説明する。
実施例1では、第一の有機化合物の水分散型フェノール樹脂の炭素の純度は79.2%、第二の有機化合物のラクトースの炭素の純度は42.11%である。
また、水分散型フェノール樹脂の配合量は2.0質量%、ラクトースの配合量は3.0質量%である。
すなわち、水分散型フェノール樹脂による炭素量は79.20%×2.0質量%=1.58質量%、ラクトースによる炭素量は42.11%×3.0質量%=1.26質量%である。
従って、実施例1における炭素の純度は、総炭素量2.84質量(1.58質量%+1.26質量%)/総配合量5.0質量%(2.0質量%+3.0質量%)×100=56.80%となる。
[リチウムイオン二次電池用電極材料の製造方法]
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料の製造方法は、特に限定されないが、例えば、Li源、Fe源、Mn源、P源およびM源とを、水を主成分とする溶媒と混合して得られた原料スラリーαを、150℃以上かつ230℃以下の範囲の温度に加熱することで、加圧下にて、LiFeMn1−x−yPO粒子を合成する工程と、炭素源を含む水溶媒中にLiFeMn1−x−yPO粒子を分散させてなる原料スラリーβを乾燥して、造粒した後、550℃以上かつ830℃以下の範囲の温度に加熱することで、LiFeMn1−x−yPO粒子(一次粒子)の表面を炭素質被膜によって被覆する工程と、を有する方法が挙げられる。
LiFeMn1−x−yPO粒子の合成方法は特に限定されないが、例えば、Li源、Fe源、Mn源、P源およびM(Mg、Ca、Co、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Geおよび希土類元素から選択される少なくとも1種)源を、水を主成分とする溶媒に投入し、撹拌してLiFeMn1−x−yPOの前駆体を含む原料スラリーαを調製する。
これらLi源、Fe源、Mn源、P源およびM源を、これらのモル比(Li源:Fe源:Mn源:P源:M源)、すなわち、Li:Fe:Mn:P:Mのモル比が2〜3.5:0.05〜1:0〜1:0〜0.95:0.95〜1.07:0〜0.14となるように水を主成分とする溶媒に投入し、撹拌・混合して原料スラリーαを調製する。
これらLi源、Fe源、Mn源、P源およびM源は、均一に混合する点を考慮すると、Li源、Fe源、Mn源、P源およびM源をそれぞれ、一旦、水溶液の状態とした後、混合することが好ましい。
この原料スラリーαにおけるLi源、Fe源、Mn源、P源およびM源のモル濃度は、高純度であり、結晶性が高くかつ非常に微細なLiFeMn1−x−yPO粒子を得る必要があることから、1mol/L以上かつ4mol/L以下であることが好ましい。
Li源としては、例えば、水酸化リチウム(LiOH)等の水酸化物、炭酸リチウム(LiCO)、塩化リチウム(LiCl)、硝酸リチウム(LiNO)、リン酸リチウム(LiPO)、リン酸水素二リチウム(LiHPO)、リン酸二水素リチウム(LiHPO)等のリチウム無機酸塩、酢酸リチウム(LiCHCOO)、蓚酸リチウム((COOLi))等のリチウム有機酸塩、および、これらの水和物が挙げられる。Li源としては、これらの群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
なお、リン酸リチウム(LiPO)は、Li源およびP源としても用いることができる。
Fe源としては、例えば、塩化鉄(II)(FeCl)、硫酸鉄(II)(FeSO)、酢酸鉄(II)(Fe(CHCOO))等の鉄化合物またはその水和物や、硝酸鉄(III)(Fe(NO)、塩化鉄(III)(FeCl)、クエン酸鉄(III)(FeC)等の3価の鉄化合物や、リン酸鉄リチウム等が用いられる。
Mn源としては、Mn塩が好ましく、例えば、塩化マンガン(II)(MnCl)、硫酸マンガン(II)(MnSO)、硝酸マンガン(II)(Mn(NO)、酢酸マンガン(II)(Mn(CHCOO))、および、これらの水和物が挙げられる。Mn源としては、これらの群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
P源としては、例えば、オルトリン酸(HPO)、メタリン酸(HPO)等のリン酸、リン酸二水素アンモニウム(NHPO)、リン酸水素二アンモニウム((NHHPO)、リン酸アンモニウム((NHPO)、リン酸リチウム(LiPO)、リン酸水素二リチウム(LiHPO)、リン酸二水素リチウム(LiHPO)等のリン酸塩、および、これらの水和物の中から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Mg源としては、Mg塩が好ましく、例えば、塩化マグネシウム(II)(MgCl)、硫酸マグネシウム(II)(MgSO)、硝酸マグネシウム(II)(Mg(NO)、酢酸マグネシウム(II)(Mg(CHCOO))、および、これらの水和物が挙げられる。Mg源としては、これらの群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Ca源としては、Ca塩が好ましく、例えば、塩化カルシウム(II)(CaCl)、硫酸カルシウム(II)(CaSO)、硝酸カルシウム(II)(Ca(NO)、酢酸カルシウム(II)(Ca(CHCOO))、および、これらの水和物が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Co源としては、Co塩が好ましく、例えば、塩化コバルト(II)(CoCl)、硫酸コバルト(II)(CoSO)、硝酸コバルト(II)(Co(NO)、酢酸コバルト(II)(Co(CHCOO))、および、これらの水和物が挙げられる。Co源としては、これらの群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Sr源としては、Sr塩が好ましく、例えば、炭酸ストロンチウム(SrCo)、硫酸ストロンチウム(SrSO)、水酸化ストロンチウム(Sr(OH))が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Ba源としては、Ba塩が好ましく、例えば、塩化バリウム(II)(BaCl)、硫酸バリウム(II)(BaSO)、硝酸バリウム(II)(Ba(NO)、酢酸バリウム(II)(Ba(CHCOO))、および、これらの水和物が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Ti源としては、Ti塩が好ましく、例えば、塩化チタン(TiCl、TiCl、TiCl)、酸化チタン(TiO)、および、これらの水和物が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Zn源としては、Zn塩が好ましく、例えば、塩化亜鉛(II)(ZnCl)、硫酸亜鉛(II)(ZnSO)、硝酸亜鉛(II)(Zn(NO)、酢酸亜鉛(II)(Zn(CHCOO))、および、これらの水和物が挙げられる。Zn源としては、これらの群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
B源としては、例えば、塩化物、硫酸化物、硝酸化物、酢酸化物、水酸化物、酸化物等のホウ素化合物が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Al源としては、例えば、塩化物、硫酸化物、硝酸化物、酢酸化物、水酸化物等のアルミニウム化合物が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Ga源としては、例えば、塩化物、硫酸化物、硝酸化物、酢酸化物、水酸化物等のガリウム化合物が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
In源としては、例えば、塩化物、硫酸化物、硝酸化物、酢酸化物、水酸化物等のインジウム化合物が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Si源としては、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、四塩化珪素(SiCl)、ケイ酸塩、有機ケイ素化合物等が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
Ge源としては、例えば、塩化物、硫酸化物、硝酸化物、酢酸化物、水酸化物、酸化物等のゲルマニウム化合物が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
希土類元素源としては、例えば、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLuの塩化物、硫酸化物、硝酸化物、酢酸化物、水酸化物、酸化物等が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好適に用いられる。
水を主成分とする溶媒とは、水単独、あるいは、水を主成分とし、必要に応じてアルコール等の水性溶媒を含む水系溶媒、のいずれかである。
水性溶媒としては、Li源、Fe源、Mn源、P源およびM源を溶解させることのできる溶媒であれば、特に制限されない。例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール(イソプロピルアルコール:IPA)、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、ジアセトンアルコール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン等のエステル類、ジエチルエーテル、エチレングルコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングルコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、エチレングルコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類等が挙げられる。これらの水性溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
次いで、この原料スラリーαを耐圧容器に入れ、150℃以上かつ230℃以下、好ましくは170℃以上かつ200℃以下の範囲の温度に加熱し、1時間以上かつ72時間以下、水熱処理を行い、LiFeMn1−x−yPO粒子を得る。
この150℃以上かつ230℃以下の範囲の温度に到達したときの耐圧容器内の圧力は、例えば、0.1MPa以上かつ2MPa以下となる。
この場合、水熱処理時の温度および時間を調整することにより、LiFeMn1−x−yPO粒子の粒子径を所望の大きさに制御することが可能である。
次いで、炭素源を含む水溶媒中に、LiFeMn1−x−yPO粒子を分散させて、原料スラリーβを調製する。
次いで、この原料スラリーβを、乾燥して、造粒した後、550℃以上かつ830℃以下の範囲の温度にて、1時間以上かつ36時間以下加熱し、LiFeMn1−x−yPO粒子(一次粒子)の表面を炭素質被膜によって被覆し、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料を得る。
「炭素源」
炭素源としては、安息角が35°以上かつ50°以下の炭素質被膜が形成することができる有機化合物なら限定されない。
有機化合物としては、水への溶解性もしくは水への分散性を有する化合物が好ましい。例えば、サリチル酸、カテコール、ヒドロキノン、レゾルシノール、ピロガロール、フロログルシノール、ヘキサヒドロキシベンゼン、安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、フェニルアラニン、水分散型フェノール樹脂等、スクロース、グルコース、ラクトース等の糖類、リンゴ酸、クエン酸などのカルボン酸、アリルアルコール、プロパルギルアルコール等の不飽和一価アルコール、アスコルビン酸、ポリビニルアルコール等が挙げられ、1種類または2種類以上を混合して炭素の純度を42.00%以上として使用することができる。
電極活物質の一次粒子に担持される炭素のうち、炭素の純度が高い有機化合物由来のものは結晶性の高い炭素が多く生成し、炭素の純度が低い有機化合物由来のものは非結晶性に近い炭素が多く生成することを想定している。
電極活物質の一次粒子の表面に結晶性の高い炭素が多く生成する場合、摩擦係数が低下するために安息角の低下が想定される。一方、電極活物質の一次粒子の表面に非結晶性の炭素が多く生成する場合、摩擦係数が増加するために安息角の増加が想定される。また、結晶性炭素と非結晶性炭素が混合された炭素質被膜では、結晶性炭素が炭素質被膜の表面に凸部を形成し、粒子流動性の低下を招くため安息角の増加が想定される。本発明者等は、電極活物質の一次粒子の表面の炭素質被膜の結晶性炭素と非結晶性炭素の調整により安息角の調整を図った。
また、電極材料の表面における電子、Liの移動を考えた場合、結晶性の炭素が多く生成する場合には体積抵抗が小さい値となり電子の移動が容易となる。しかしながら、結晶性炭素の層をLiが移動することができず、電解液中から電極材料の表面へのLiの移動が阻害されることが想定される。一方、非結晶性の炭素が多く生成する場合には体積抵抗が大きい値となり電子の移動が困難となる。しかしながら、炭素の非結晶性の隙間をLiが移動可能となり電解液中から電極材料の表面へのLiの移動が容易となることが想定される。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料の製造方法において、炭素源の添加量(添加率)は、電極活物質と炭素源の合計質量を100質量%とした場合に、0.5質量%以上かつ15質量%以下であることが好ましく、1質量%以上かつ10質量%以下がより好ましい。
炭素源の添加量が0.5質量%未満であると、リチウムイオン二次電池用電極材料における混合安定性が低下するため好ましくない。一方、炭素源の添加量が15質量%を超えると、相対的に正極活物質の含有量が少なくなり、電池特性が低下するため好ましくない。
また、炭素源として、複数種類の有機化合物を用いる場合、その有機化合物の炭素の純度が42.00%以上かつ60.00%以下となるように、上述のように、各有機化合物の配合量を調整する。
[リチウムイオン二次電池用電極]
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極は、電極集電体と、その電極集電体上に形成された電極合剤層(電極)と、を備え、電極合剤層が、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料を含有するものである。
すなわち、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極は、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料を用いて、電極集電体の一主面に電極合剤層が形成されてなるものである。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極は、主に、リチウムイオン二次電池用正極として用いられる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法は、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料を用いて、電極集電体の一主面に電極を形成できる方法であれば特に限定されない。本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極の製造方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
まず、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料と、結着剤と、導電助剤と、溶媒とを混合してなる、リチウムイオン二次電池用電極材料ペーストを調製する。
「結着剤」
結着剤としては、水系で使用できれば特に限定されない。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、酢酸ビニル共重合体や、スチレン・ブタジエン系ラテックス、アクリル系ラテックス、アクリロニトリル・ブタジエン系ラテックス、フッ素系ラテックス、シリコン系ラテックス等の群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
リチウムイオン二次電池用電極材料ペーストにおける結着剤の含有率は、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料と結着剤と導電助剤の合計質量を100質量%とした場合に、1質量%以上かつ10質量%以下であることが好ましく、2質量%以上かつ6質量%以下であることがより好ましい。
「導電助剤」
導電助剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、気相成長炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ等の繊維状炭素の群から選択される少なくとも1種が用いられる。
リチウムイオン二次電池用電極材料ペーストにおける導電助剤の含有率は、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料と結着剤と導電助剤の合計質量を100質量%とした場合に、1質量%以上かつ15質量%以下であることが好ましく、3質量%以上かつ10質量%以下であることがより好ましい。
「溶媒」
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料を含むリチウムイオン二次電池用電極材料ペーストでは、集電体等の被塗布物に対して塗布し易くするために、溶媒を適宜添加してもよい。
主な溶媒は水であるが、本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料の特性を失わない範囲内で、アルコール類やグリコール類、エーテル類等の水系溶媒が含有されていてもよい。
リチウムイオン二次電池用電極材料ペーストにおける溶媒の含有率は、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料と結着剤と導電助剤の合計質量を100質量部とした場合に、60質量部以上かつ400質量部以下であることが好ましく、80質量部以上かつ300質量部以下であることがより好ましい。
上記の範囲で溶媒が含有されることにより、電極形成性に優れ、かつ電池特性に優れた、リチウムイオン二次電池用電極材料ペーストを得ることができる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用正極材料と、結着剤と、導電助剤と、溶媒とを混合する方法としては、これらの成分を均一に混合できる方法であれば特に限定されない。例えば、ボールミル、サンドミル、プラネタリー(遊星式)ミキサー、ペイントシェーカー、ホモジナイザー等の混錬機を用いた方法が挙げられる。
次いで、リチウムイオン二次電池用電極材料ペーストを、電極集電体の一主面に塗布して塗膜とし、この塗膜を乾燥し、次いで、加圧圧着することにより、電極集電体の一主面に電極合剤層が形成されたリチウムイオン二次電池用電極を得ることができる。
[リチウムイオン二次電池]
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極(正極)と、負極と、セパレータと、電解液とを備えてなる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池では、負極、電解液、セパレータ等は特に限定されない。
負極としては、例えば、金属Li、炭素材料、Li合金、LiTi12等の負極材料を用いることができる。
また、電解液とセパレータの代わりに、固体電解質を用いてもよい。
電解液は、例えば、エチレンカーボネート(EC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)とを、体積比で1:1となるように混合し、得られた混合溶媒に六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を、例えば、濃度1モル/dmとなるように溶解することで作製することができる。
セパレータとしては、例えば、多孔質プロピレンを用いることができる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池では、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極を正極として用いたので、高容量かつ高エネルギー密度である。
以上説明したように、本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料によれば、電極活物質と導電性物質の分散性および密着性が高いため、高出力のリチウムイオン二次電池を実現することができる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池用電極材料の製造方法によれば、電極活物質と導電性物質の分散性および密着性が高いリチウムイオン二次電池用電極材料を得ることができる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
「リチウムイオン二次電池用電極材料の合成」
以下のようにして、LiFePOを合成した。
Li源およびP源としてLiPO、Fe源としてFeSO水溶液を用い、これらをモル比でLi:Fe:P=3:1:1となるように混合して、250mlの原料スラリーαを調製した。
次いで、この原料スラリーαを耐圧容器に入れた。
その後、この原料スラリーαについて、185℃にて2時間、加熱反応を行い、水熱合成を行った。
反応後、耐熱容器内の雰囲気が室温になるまで冷却して、ケーキ状態の反応生成物の沈殿物を得た。
この沈殿物を蒸留水で複数回、充分に水洗し、乾燥しないように含水率40%に保持し、ケーキ状物質(電極活物質)とした。
このケーキ状物質を70℃にて2時間真空乾燥させて、得られた粉体(粒子)の95質量%に対し、第一の炭素源として水分散型フェノール樹脂を固形分量として2重量%と、第二の炭素源としてラクトース3重量%と、を水溶媒中に分散してなる原料スラリーβを乾燥造粒後、715℃にて2時間熱処理を行った。これにより、粒子の表面を炭素質被膜によって被覆し、実施例1のリチウムイオン二次電池用電極材料を得た。
[実施例2]
「リチウムイオン二次電池用電極材料の合成」
第二の炭素源として、スクロースを用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2のリチウムイオン二次電池用電極材料を得た。
[実施例3]
「リチウムイオン二次電池用電極材料の合成」
第一の炭素源として、安息香酸を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3のリチウムイオン二次電池用電極材料を得た。
[実施例4]
「リチウムイオン二次電池用電極材料の合成」
以下のようにして、LiFe0.20Mn0.75Mg0.05POを合成した。
Li源およびP源としてLiPO、Fe源としてFeSO水溶液、Mn源としてMnSO水溶液、Mg源としてMgSO水溶液を用い、これらをモル比でLi:Fe:Mn:Mg:P=3:0.2:0.75:0.05:1となるように混合して、250mlの原料スラリーαを調製した。
以下、実施例1と同様にして、実施例4のリチウムイオン二次電池用電極材料を得た。
[実施例5]
「リチウムイオン二次電池用電極材料の合成」
以下のようにして、LiFe0.20Mn0.75Co0.02Mg0.03POを合成した。
Li源およびP源としてLiPO、Fe源としてFeSO水溶液、Mn源としてMnSO水溶液、Co源としてCoSO水溶液、Mg源としてMgSO水溶液を用い、これらをモル比でLi:Fe:Mn:Co:Mg:P=3:0.2:0.75:0.02:0.03:1となるように混合して、250mlの原料スラリーαを調製した。
以下、実施例1と同様にして、実施例5のリチウムイオン二次電池用電極材料を得た。
[実施例6]
「リチウムイオン二次電池用電極材料の合成」
以下のようにして、LiFe0.20Mn0.75Zn0.02Mg0.03POを合成した。
Li源およびP源としてLiPO、Fe源としてFeSO水溶液、Mn源としてMnSO水溶液、Zn源としてZnSO水溶液、Mg源としてMgSO水溶液を用い、これらをモル比でLi:Fe:Mn:Zn:Mg:P=3:0.2:0.75:0.02:0.03:1となるように混合して、250mlの原料スラリーαを調製した。
以下、実施例1と同様にして、実施例6のリチウムイオン二次電池用電極材料を得た。
[実施例7]
「リチウムイオン二次電池用電極材料の合成」
以下のようにして、LiFe0.20Mn0.75Co0.0198Mg0.03Ca0.0002POを合成した。
Li源およびP源としてLiPO、Fe源としてFeSO水溶液、Mn源としてMnSO水溶液、Co源としてCoSO水溶液、Mg源としてMgSO水溶液、Ca源としてCa(OH)水溶液を用い、これらをモル比でLi:Fe:Mn:Co:Mg:P=3:0.2:0.75:0.0198:0.03:0.0002:1となるように混合して、250mlの原料スラリーαを調製した。
以下、実施例1と同様にして、実施例7のリチウムイオン二次電池用電極材料を得た。
[実施例8]
「リチウムイオン二次電池用電極材料の合成」
ケーキ状物質を70℃にて2時間真空乾燥させて、得られた粉体(粒子)の95質量%に対し、第一の炭素源としてポリビニルアルコールを固形分量として3質量%と、第二の炭素源としてマルトデキストリン2質量%とを水溶媒中に分散してなる原料スラリーβを乾燥造粒後、715℃にて2時間熱処理を行った以外は実施例1と同様にして、実施例8のリチウムイオン二次電池用電極材料を得た。
[実施例9]
「リチウムイオン二次電池用電極材料の合成」
ケーキ状物質を70℃にて2時間真空乾燥させて、得られた粉体(粒子)の93質量%に対し、炭素源としてマルトデキストリンを固形分量として7重量%を水溶媒中に分散してなる原料スラリーβを乾燥造粒後、715℃にて2時間熱処理を行った以外は実施例1と同様にして、実施例9のリチウムイオン二次電池用電極材料を得た。
[比較例1]
「リチウムイオン二次電池用電極材料の合成」
ケーキ状物質を70℃にて2時間真空乾燥させて、得られた粉体(粒子)の95質量%に対し、炭素源として水分散型フェノール樹脂を固形分量として5質量%としたこと以外は実施例1と同様にして、比較例1のリチウムイオン二次電池用電極材料を得た。
[比較例2]
「リチウムイオン二次電池用電極材料の合成」
ケーキ状物質を70℃にて2時間真空乾燥させて、得られた粉体(粒子)の95質量%に対し、炭素源としてグルコースを固形分量として5質量%としたこと以外は実施例1と同様にして、比較例2のリチウムイオン二次電池用電極材料を得た。
[比較例3]
「リチウムイオン二次電池用電極材料の合成」
ケーキ状物質を70℃にて2時間真空乾燥させて、得られた粉体(粒子)の80質量%に対し、炭素源としてグルコースを固形分として20質量%用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例3のリチウムイオン二次電池用電極材料を得た。
[比較例4]
「リチウムイオン二次電池用電極材料の合成」
第一の炭素源として水分散型フェノール樹脂3質量%と、第二の炭素源としてラクトース2質量%と、を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較例4のリチウムイオン二次電池用電極材料を得た。
「リチウムイオン二次電池用電極材料の評価」
(1)比表面積
比表面積計(商品名:BELSORP−mini、日本ベル社製)を用いて、実施例および比較例のリチウムイオン二次電池用電極材料の比表面積を、窒素(N)吸着によるBET法により測定した。評価結果を表1に示す。
(2)炭素量
炭素分析計(商品名:EMIA−220V、HORIBA社製)を用いて、実施例および比較例のリチウムイオン二次電池用電極材料における炭素量を測定した。評価結果を表1に示す。
(3)平均一次粒子径
リチウムイオン二次電池用電極材料を、走査型電子顕微鏡(SEM)(商品名:S−4800、日立ハイテクノロジーズ社製)により観察し、得られた走査型電子顕微鏡像から、実施例および比較例のリチウムイオン二次電池用電極材料の平均一次粒子径を得た。評価結果を表1に示す。
(4)粒度分布(D10、D90)
レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置(堀場製作所社製、商品名:LA−950)を用いて電極材料の粒度分布(二次粒子の粒度分布の累積体積百分率が10%のときの粒子径(D10)、二次粒子の粒度分布の累積体積百分率が90%のときの粒子径(D90))を測定した。
(5)安息角
リチウムイオン二次電池用電極材料安息角を、日本工業規格 JIS R9301−2−2:1999「アルミナ粉末−第2部:物性測定方法−2:安息角」に記載の方法に従って測定した。
「リチウムイオン二次電池の作製」
溶媒であるN−メチル−2−ピロリジノン(NMP)に、実施例および比較例のリチウムイオン二次電池用電極材料と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)と、導電助剤としてのアセチレンブラック(AB)とを、ペースト中の質量比で、電極材料:AB:PVdF=90:5:5となるように加えて、これらを混合し、リチウムイオン二次電池用電極材料ペーストを調製した。
次いで、このリチウムイオン二次電池用電極材料ペーストを、厚さ30μmのアルミニウム箔(集電体)の表面に塗布して塗膜を形成し、その塗膜を乾燥し、アルミニウム箔の表面に電極合剤層を形成した。その後、電極合剤層を、所定の密度となるように、所定の圧力にて加圧し、実施例および比較例のリチウムイオン二次電池用正極を作製した。
次いで、このリチウムイオン二次電池用正極を、成形機を用いて直径16mmの円板状に打ち抜き、真空乾燥後、乾燥アルゴン雰囲気下、ステンレススチール(SUS)製の2016コイン型セルを用いて、実施例および比較例のリチウムイオン二次電池を作製した。
負極としては金属リチウムを、セパレータとしては多孔質ポリプロピレン膜を、電解液としては1MのLiPF溶液を用いた。LiPF溶液としては、炭酸エチレンと、炭酸エチレンとを、体積比で1:1となるように混合したものを用いた。
「リチウムイオン二次電池の評価」
(1)電池特性
リチウムイオン二次電池の電池特性を評価した。環境温度25℃にて、正極の電圧がLiの平衡電圧に対して4.3Vになるまで電流値0.1CAにて定電流充電を行い、4.3Vに到達した後、電流値が0.01CAになるまで定電圧充電を行った。
その後、1分間休止した後、環境温度25℃にて、正極の電圧がLiの平衡電圧に対して2.0Vになるまで3CAの定電流放電を行った。この試験により、リチウムイオン二次電池の放電容量を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0006168218
表1の結果から、実施例1〜実施例9のリチウムイオン二次電池用電極材料は、安息角が35°以上かつ50°以下であるため、電流密度3CAにおける放電容量が130mAh/g以上であることが分かった。
一方、比較例1〜比較例4のリチウムイオン二次電池用電極材料は、安息角が35°未満または50°を超えるため、電流密度3CAにおける放電容量が130mAh/g未満であることが分かった。
本発明のリチウムイオン二次電池用電極材料は、一般式LiFeMn1−x−yPO(但し、MはMg、Ca、Co、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Geおよび希土類元素から選択される少なくとも1種、0≦x≦1.0、0≦y≦0.14、0≦1−x−y)で表される電極活物質の表面が炭素質被膜で被覆されてなるリチウムイオン二次電池用電極材料であり、安息角が35°以上かつ50°以下であるため、このリチウムイオン二次電池用電材料を用いて作製したリチウムイオン二次電池用電極を備えたリチウムイオン二次電池は、放電容量が高いから、より高電圧、高エネルギー密度、高負荷特性および高速充放電特性が期待される次世代の二次電池に対しても適用することが可能であり、次世代の二次電池の場合、その効果は非常に大きなものである。

Claims (5)

  1. 一般式LiFeMn1−x−yPO(但し、MはMg、Ca、Co、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Geおよび希土類元素から選択される少なくとも1種、0≦x≦1.0、0≦y≦0.14、0≦1−x−y)で表される電極活物質の表面が炭素質被膜で被覆されてなるリチウムイオン二次電池用電極材料であって、
    安息角が35°以上かつ50°以下であり、
    前記炭素質被膜の原料となる炭素源は、炭素の純度が42.00%以上かつ60.00%以下の有機化合物由来であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用電極材料。
  2. 前記電極活物質の一次粒子の平均一次粒子径が30nm以上かつ500nm以下、前記一次粒子の表面が前記炭素質被膜で被覆されてなる粒子の凝集体である二次粒子の粒度分布の累積体積百分率が10%のときの粒子径(D10)が1μm以上かつ3μm以下、前記二次粒子の粒度分布の累積体積百分率が90%のときの粒子径(D90)が6μm以上かつ18μm以下であることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン二次電池用電極材料。
  3. 前記LiFeMn1−x−yPOの電流密度3CAにおける放電容量が130mAh/g以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池用電極材料。
  4. 一般式LiFeMn1−x−yPO(但し、MはMg、Ca、Co、Sr、Ba、Ti、Zn、B、Al、Ga、In、Si、Geおよび希土類元素から選択される少なくとも1種、0≦x≦1.0、0≦y≦0.14、0≦1−x−y)で表される電極活物質の表面が炭素質被膜で被覆されてなるリチウムイオン二次電池用電極材料の製造方法であって、
    前記電極活物質または前記電極活物質の前駆体と、有機化合物と、水を主成分とする溶媒とを混合して、原料スラリーを調製する工程と、
    前記原料スラリーを噴霧乾燥し凝集体を得る工程と、
    前記凝集体を焼成する工程と、を有し、
    安息角が35°以上かつ50°以下のリチウムイオン二次電池用電極材料を生成することを特徴とするリチウムイオン二次電池用極材料の製造方法。
  5. 前記有機化合物は、炭素の純度が42.00%以上かつ60.00%以下であることを特徴とする請求項に記載のリチウムイオン二次電池用極材料の製造方法。
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