JP6167814B2 - 自動変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される自動変速機に関し、プラネタリ(遊星歯車)ギヤセット及び摩擦締結要素を備えた有段式の自動変速機に関するものである。
近年、有段式の自動変速機の技術分野において、車両の燃費向上を目的として自動変速機の多段化の研究開発が行われている。
特許文献1では、プラネタリギヤセットを追加して自動変速機を多段化した技術が提案されている。そして、特許文献1によれば、摩擦締結要素の追加による多段化に比べて、各変速段において解放状態(非締結状態:油圧が供給されていない状態)にある摩擦締結要素が少なくなる為、この解放状態にある摩擦締結要素に起因するフリクションロスを低減しつつ多段化を行うことができる。
しかし、特許文献1では、プラネタリギヤセットの追加により自動変速機が軸方向に大型化している為、自動変速機の車両への搭載性が悪化するおそれがある。特に、自動変速機を、軸方向が車両の車幅方向と同一となるように車両に搭載する場合に車両への搭載性が悪化する。
また、特許文献2には、プラネタリギヤセットを内外周に重ねて配設する技術が開示されている。この特許文献2に開示の技術によれば、プラネタリギヤセットを追加した場合であっても自動変速機の軸方向寸法が増大するのを防止することができるため、上述の特許文献1の問題を解決することができる。
特開2009-174626号公報 米国特許出願公開第2012/0295754号明細書(図9)
特許文献2の技術によれば、プラネタリギヤセットを内外周に重ねて配設(以下、複数段プラネタリギヤセットと記載)することにより自動変速機の軸方向寸法が増大するのを防止できる。しかしながら、特許文献2に開示されている様に、入力軸と複数段プラネタリギヤセットとの径方向間に、自動変速機内部の各構成部品を結ぶ連結部材(プラネタリギヤセットと摩擦締結要素、或いはプラネタリギヤセット同士を結ぶ)が配設されている為、プラネタリギヤセットを内外周に重ねた径方向寸法以上に自動変速機が径方向寸法が増大する。
したがって、フリクションロスの増加を防止するためにプラネタリギヤセットを追加して自動変速機を多段化する際には、自動変速機が軸方向及び径方向寸法の増大が課題となる。
本発明は、この課題に対し、多段化の際に追加したプラネタリギヤセットを複数のプラネタリギヤセットを内外周に重ねて配設する複数段プラネタリギヤセットとすることで自動変速機の軸方向寸法の増大を防止し、更に、複数段プラネタリギヤセットと入力軸との径方向間に部材を配設することなく径方向寸法の増大防止しながら、多段化するために、動力伝達要素の配置を工夫したものである。
本願に関わる第1の発明は、入力軸と、該入力軸の同心軸上に配設された3つのプラネタリギヤセットを有する変速機構と、出力部と、を備えた自動変速機であって、変速機構は、3つのプラネタリギヤのうち、2つのプラネタリギヤセットを内外周に重ねて構成された複数段プラネタリギヤセットと、3つのプラネタリギヤセットのうち、残りのプラネタリギヤセットであるその他のプラネタリギヤセットと、出力部、複数段プラネタリギヤセット及びその他のプラネタリギヤセットを連絡する出力連絡部と、を有し、複数段プラネタリギヤよりも軸方向一方側に、出力部及びその他のプラネタリギヤセットが配設されており、更に、前記自動変速機は、 第1サンギヤ、第1キャリア及び第1リングギヤを備えると共に、シングルピ二オンタイプで構成される第1プラネタリギヤセットと、 第2サンギヤ、第2キャリア及び第2リングギヤを備えると共に、ダブルピ二オンタイプで構成される第2プラネタリギヤセットと、第3サンギヤ、第3キャリア及び第3リングギヤを備えると共に、シングルピ二オンタイプで構成される第3プラネタリギヤセットと、第4サンギヤ、第4キャリア及び第4リングギヤを備えると共に、ダブルピ二オンタイプで構成される第4プラネタリギヤセットと、第1及び第2ブレーキと、第1、第2及び第3クラッチと、ミッションケースと、前記入力軸と常時連絡された前記第1キャリア及び前記第2サンギヤと、前記出力部と常時連絡された前記第1リングギヤ及び前記第4リングギヤと、前記第1サンギヤと前記第3サンギヤとを断接する前記第1クラッチと、前記第3サンギヤと前記第3リングギヤとを断接する第2クラッチと、前記第2キャリアと前記第3サンギヤとを断接する第3クラッチと、前記第2キャリアと前記ミッションケースとを断接する第1ブレーキと、前記第4キャリアと前記ミッションケースとを断接する第2ブレーキと、常時連絡される前記第3キャリアと前記第2リングギヤと、常時連絡される前記第3リングギヤと前記第4サンギヤと、を有しており、前記複数段プラネタリギヤセットは、その内周側に配設された前記第3プラネタリギヤセットと、その外周側に配設された第4プラネタリギヤセットで構成されていると共に、前記その他のプラネタリギヤセットは前記第1プラネタリギヤセットで構成されている、ことを特徴とするものである。
第1の発明によれば、出力部及びその他のプラネタリギヤセットが複数段プラネタリギヤセットよりも軸方向一方側にまとめて配設されるため、出力連絡部(出力部と複数段のプラネタリギヤセット及び前記その他のプラネタリギヤセットとを連絡する)が複数段プラネタリギヤセットよりも軸方向一方側に配設される。
これにより、複数段プラネタリギヤセットと入力軸との径方向間に出力連結部材が配設するものに比べて、出力連結部材が存在しないため、その分複数段プラネタリギヤセットの径が小さくなり、自動変速機の径方向寸法の増大を防止することができる。 更に、第1の発明によれば、複数段プラネタリギヤセットのうち外周側に配設された第4プラネタリギヤセットの第4リングギヤ及び第1プラネタリギヤセットの第1リングギヤと、出力部とを連絡する出力連絡部が、複数段プラネタリギヤセットよりも軸方向一方側に配設されることになる。 これにより、複数段プラネタリギヤセット(第3プラネタリギヤセットの第3サンギヤ)の内周面と入力軸の外周面との径方向間に出力連結部材が配設する必要がある場合に比べて、出力連結部材が削減できる分、内外周に重ねた複数のプラネタリギヤセットを小径化が可能となり、自動変速機の径方向寸法の増大を防止することができる。
本願に関わる第の発明は、第の発明において、自動変速機は、その軸方向が車両の車幅方向となるように、車両に搭載されていることを特徴とするものである。
の発明によれば、プラネタリギヤセットが内外周に重ねて(複数段プラネタリギヤセット)自動変速機内に配設される為、自動変速機の全長(軸方向)を短縮することができる。
これにより、自動変速機の軸方向が車両の車幅方向となるように車両に搭載される場合の車両への搭載性の悪化を防止することができる。
本発明によれば、フリクションロスの増加を防止するためにプラネタリギヤセットを追加して自動変速機を多段化する際に、自動変速機が軸方向及び径方向寸法の増大するのを防止できる。
本願発明の実施形態に係る自動変速機の骨子図である。 摩擦締結要素の締結の組合せと変速段との関係を示す表である。 比較例となる自動変速機の骨子図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本願発明の実施の形態に係る自動変速機の構成を示す骨子図であって、この自動変速機1は、フロントエンジンフロントドライブ車に搭載されるものである。
自動変速機1は、動力源P(例えば、エンジン)にその一方端が連絡された入力軸2と、この入力軸2と同心軸上に配設された出力部(出力ギヤ)3と、入力軸2と出力部3との間で変速を行う変速機構4と、カウンタドライブ機構6及びデファレンシャル機構7を有しており、これらの自動変速機1の構成部品はミッションケース5内に収容されている。
カウンタドライブ機構6は、カウンタドライブ軸6a上に固設された第1カウンタギヤ6b、第2カウンタギヤ6cを有しており、第1カウンタギヤ6bが出力部3と噛合っている。また、デファレンシャル機構7は、第2カウンタギヤ6cと噛合うデフリングギヤ7a、左右の車輪を駆動するための車軸7bを有している。
出力部3から出力された駆動力は、カウンタ機構6、デファレンシャル機構7を介して図示しない車輪に伝達されるようになっている。
次に、変速機構4について詳細に説明する。変速機構4は、入力軸2の同心軸上に配設される複数部品で構成されており、遊星歯車式のプラネタリギヤセットとして第1プラネタリギヤセット10、第2プラネタリギヤセット20、第3プラネタリギヤセット30、第4プラネタリギヤセット40、を有し、更に摩擦締結要素として第1クラッチ50、第2クラッチ60、第3クラッチ70、第1ブレーキ80、第2ブレーキ90を備えている。
また、動力源Pから反動力源側に向かって順に、第1プラネタリギヤセット10、第1クラッチ50、第2クラッチ60、出力部3、第3及び第4プラネタリギヤセット30・40、第2ブレーキ90、第3クラッチ70、第2プラネタリギヤセット20、第1ブレーキ80が配設されている。
シングルピ二オン型プラネタリギヤセットで構成される第1プラネタリギヤセット10は、第1サンギヤ11、第1キャリア12、第1リングギヤ13を有しており、第1キャリア12が入力軸2と、第1リングギヤ13が出力部3と、それぞれクラッチ等を介さずに常時連絡されている。
ダブルピ二オン型プラネタリギヤセットで構成される第2プラネタリギヤセット20は、第2サンギヤ21、第2キャリア22、第2リングギヤ23を有しており、第2サンギヤ21は第1キャリア121と共に入力軸2とクラッチ等を介さずに常時連絡されている。
シングルピ二オン型プラネタリギヤセットで構成される第3プラネタリギヤセット30は、第3サンギヤ31、第3キャリア32、第3リングギヤ33を有しており、第3キャリア32が第2リングギヤ23と、クラッチ等を介さずに常時連絡されている。
ダブルピ二オン型プラネタリギヤセットで構成される第4プラネタリギヤセット40は、第4サンギヤ41、第4キャリア42、第4リングギヤ43を有しており、第4リングギヤ43は第1リングギヤ13と共に出力部3とクラッチ等を介さずに常時連絡されている。
また、図1に図示されている様に入力軸2と第1キャリア12を連絡する為に入力連結部2a、出力部3と第1リングギヤ13及び第4リングギヤ43とを連絡する為の出力連結部3aをそれぞれ有している。
第1クラッチ50は第1サンギヤ11と第3サンギヤ31との間、第2クラッチ60は第3サンギヤ31と、第3リングギヤ33及び第4サンギヤ41との間、第3クラッチ70は第2キャリア22と第3サンギヤ31との間をそれぞれ断接するクラッチである。
第1ブレーキ80は第2キャリア22とミッションケース5との間、第2ブレーキ90は第4キャリア42とミッションケースとの間をそれぞれ断接するブレーキである。
尚、本実施形態に係る各摩擦締結要素(クラッチ・ブレーキ)は油圧制御タイプであり、図示しない油圧制御機構により締結及び解放が制御されるようになっている。
次に、各変速段における各摩擦締結要素(クラッチ・ブレーキ)の締結状態について、図2を用いて説明する。
後退速は、車両を後進させる際に使用される後進用変速段であって、第1クラッチ50、第1ブレーキ80、第2ブレーキ90が締結される。
1速は、主に車両の発進時に使用される前進用変速段であって、第2クラッチ60、第1ブレーキ80、第2ブレーキ90の締結が行われる。また、1速のギヤ比は前進変速段の中で最も大きい値(本実施形態では、4.800)に設定されている。
2速は、主に低車速における車両走行の際に使用される前進変速段であって、第3クラッチ70、第1ブレーキ80、第2ブレーキ90の締結が行われる。また、2速のギヤ比は前進変速段の中で1速に次いで大きい値(本実施形態では、3.573)に設定されている。
3速は、主に低〜中車速における車両走行の際に使用される前進変速段であって、第2クラッチ60、第3クラッチ70、第2ブレーキ90の締結が行われる。また、3速のギヤ比は第2速に次いで大きい値(本実施形態では、2.400)に設定されている。
4速は、主に中車速における車両走行の際に使用される前進変速段であって、第1クラッチ50、第3クラッチ70、第2ブレーキ90の締結が行われる。また、4速のギヤ比は3速に次いで大きい値(本実施形態では、1.790)に設定されている。
5速は、主に中車速における車両走行の際に使用される前進変速段であって、第1クラッチ50、第2クラッチ60、第2ブレーキ90の締結が行われる。また、5速のギヤ比は第4速に次いで大きい値(本実施形態では、1.412)に設定されている。
6速は、主に中〜高車速における車両走行の際に使用される前進変速段であって、第1クラッチ50、第2クラッチ60、第3クラッチ70の締結が行われる。また、6速のギヤ比は第5速に次いで大きい値(本実施形態では、1.000)に設定されている直結変速段(変速機構4への入力回転数と出力回転数とが同速)である。
7速は、主に高車速における車両走行の際に使用される前進変速段であって、第1クラッチ50、第2クラッチ60、第1ブレーキ80の締結が行われる。また、7速のギヤ比は第6速に次いで大きい値(本実施形態では、0.828)に設定されるオーバードライブ(変速機構4への入力回転数よりも出力回転数が低い)の変速段である。
8速は、主に高車速における車両走行の際に使用される前進変速段であって、第1クラッチ50、第3クラッチ70、第1ブレーキ80の締結が行われる。また、8速のギヤ比は前進変速段の中で最も低い値(本実施形態では、0.706)に設定されるオーバードライブ(変速機構4への入力回転数よりも出力回転数が低い)の変速段である。この8速が、本実施形態における最高速の前進変速段となる。
本実施形態の自動変速機1は、シングルピ二オン型プラネタリギヤセットが2つ、ダブルピ二オン型プラネタリギヤセットが2つ、クラッチが3つ、ブレーキが2つで構成され、前進最高変速段が8速である点において特許文献1と同じであるが、特許文献1の直結変速段が5速であるのに対して、本実施形態の自動変速機は、特許文献1よりも1段高速側の6速に直結変速段が設定されている点で相違する。その理由について、次に説明する。
特許文献1の自動変速機では、自動変速機への入力回転数(タービン回転数)と出力回転数が同速に設定される直結変速段が5速に設定されているので、6速以上の変速段がオーバードライブ(自動変速機の入力回転数よりも出力回転数が高い回転数となる)となっている。一般的に、各変速段間のギヤ比の差(ギヤステップ)は、急激な駆動力の変動を防止する観点から所定の範囲内に設定される為、特許文献1の自動変速機のオーバードライブの変速段(特に最高変速段)のギヤ比が比較的高速側に設定されることになる。
その結果、特許文献1の自動変速機を車格に対して比較的小排気量のエンジンに適用した場合には、オーバードライブの変速段(特に最高変速段)において車両駆動力が不足する走行シーンが発生する。これに対して、デファレンシャル機構のファイナルギヤ比を低速側に変更することで、車両駆動力を不足するのを防止することができるが、その結果、デファレンシャル機構(デフリングギヤ)が大型化し、その結果として自動変速機が大型化する問題がある。
そこで、摩擦締結要素を更に追加することで、直結段を高速側に変更することが考えられるが、上述した様に摩擦締結要素を追加してしまうと各変速段において解放される摩擦締結要素の数が増加してしまう為、フリクションロスが増大する問題が残る。
この問題に対して、本実施形態の自動変速機1は、特許文献1よりも1段高速側の6速に直結変速段が設定することにより、特に最高変速段において車両駆動力が不足する走行シーンの発生を防止しつつ、デファレンシャル機構7を大型化及び摩擦締結要素の追加によるフリクションロス増大を防止している。
次に、図1に戻って、複数段プラネタリギヤセット100の周辺構造について説明する。
本実施形態では、出力部3の反動力源側に第3及び第4プラネタリギヤセット30・40が内外周に重ねて配設されることで、複数段プラネタリギヤセット100を構成している。
ここで、複数段プラネタリギヤセット100の内周側に第3プラネタリギヤセット30を、外周側に第4プラネタリギヤセット40を配設しているのは、第3リングギヤ33と第4サンギヤとの間に差回転が無いためである。
つまり、第1プラネタリギヤセット10と第2プラネタリギヤセットを内外周に重ねて複数段プラネタリギヤセットを構成する場合には、内周側に配設されたプラネタリギヤセットのリングギヤと外周側に配設されたプラネタリギヤセットのサンギヤとの間に差回転が発生するため、双方のプラネタリギヤセットを径方向に離間させる必要があり、結果として複数段プラネタリギヤセットの径方向寸法が増大する。
以上のことから、本実施形態では、複数段プラネタリギヤセット100を第3及び第4プラネタリギヤセット30・40で構成している。
複数段プラネタリギヤセット100の軸方向一方側(動力源P側)には、出力部3、第1プラネタリギヤセット10が配設されている。そのため、出力部3と複数段プラネタリギヤセット100の外周側に位置する第4プラネタリギヤセット40の第4リングギヤ43と第1プラネタリギヤセット10のリングギヤ13とを連絡する出力連絡部3aが、複数段プラネタリギヤセット100の軸方向一方側(動力源P側)に配設されることになる。
従って、入力軸2と複数段プラネタリギヤセット100の内周部の第3サンギヤ31との径方向間に出力連絡部3aが存在しないため、複数段プラネタリギヤセット100を入力軸2により近接させることができる。その結果、複数段プラネタリギヤセット100の径が小さくなり、自動変速機1の径方向寸法の増大が防止される。
複数段プラネタリギヤセット100の軸方向他方側(反動力源側)には、複数段プラネタリギヤセット100の外周側に位置する第4プラネタリギヤセット40の第4キャリア42とミッションケース5とを断接する第2ブレーキ90が配設されている。
次に、比較例である図3について説明する。なお、図3の各部位の符号は、図1の各部位との対応関係を示す為に、図1の各部位の符号と対応させている。
図3の比較例では、複数段プラネタリギヤセット200の軸方向一方側(動力源P側)に出力部203、他方側(反動力源側)に第1プラネタリギヤセット210が配設されている。つまり、複数段プラネタリギヤセット200の軸方向一方側(動力源P側)と他方側(反動力源側)とに、出力部30、第1プラネタリギヤセット210が分けて配設されている。
従って、複数段プラネタリギヤセット200の軸方向一方側(動力源P側)と他方側(反動力源側)とに、出力部30、第1プラネタリギヤセット210が分けて配設されているため、出力部203と複数段プラネタリギヤセット200の外周側に位置する第4プラネタリギヤセット240の第4リングギヤ243と第1プラネタリギヤセット210の第1リングギヤ213とを連絡する出力連絡部203aが、入力軸202と複数段プラネタリギヤセット200の内周部の第3サンギヤとの径方向間に配設する必要がある。
ここで、出力連絡部203aを入力軸202と複数段プラネタリギヤセット200の内周部の第3サンギヤとの径方向間に配設しているのは、出力連絡部203aを複数段プラネタリギヤセット200の外周側の第4リングギヤ243の外周側を通すよりも軽量にできるためである。
しかし、図3に示す比較例では、入力軸202と複数段プラネタリギヤセット200の内周部の第3サンギヤとの径方向間に、出力連絡部203aが存在しているため、複数段プラネタリギヤセット200を入力軸202に上手く近接させることができない。その結果、複数段プラネタリギヤセット200の径が大きくなり、自動変速機1の径方向寸法に増大してしまうおそれがある。
図3に示す比較例に対して、図1に示す本実施形態では、複数段プラネタリギヤセット100の軸方向一方側(動力源側)には、出力部3、その他のプラネタリギヤセット(第1プラネタリギヤセット100)が配設されている。つまり、複数段プラネタリギヤセット100の軸方向一方側(動力源側)にまとめて、出力部3、その他のプラネタリギヤセット(第1プラネタリギヤセット100)が配設されている。
これにより、入力軸2と複数段プラネタリギヤセット100とサンギヤ31との径方向間に出力連絡部3aが存在しないため、複数段プラネタリギヤセット100を入力軸2に対してより近接させることが可能となる。従って、複数段プラネタリギヤセット100の径が小さくなり、自動変速機1の径方向寸法の増大が防止される。
また、本実施形態の自動変速機1は、第1サンギヤ11、第1キャリア12及び第1リングギヤ13を備えると共に、シングルピ二オンタイプで構成される第1プラネタリギヤセット10と、第2サンギヤ21、第2キャリア22及び第2リングギヤ23を備えると共に、ダブルピ二オンタイプで構成される第2プラネタリギヤセット20と、第3サンギヤ31、第3キャリア32及び第3リングギヤ33を備えると共に、シングルピ二オンタイプで構成される第3プラネタリギヤセット30と、第4サンギヤ41、第4キャリア42及び第4リングギヤ43を備えると共に、ダブルピ二オンタイプで構成される第4プラネタリギヤセット44と、第1及び第2ブレーキ80・90と、第1、第2及び第3クラッチ60・70・80と、ミッションケース5と、入力軸2と常時連絡された第1キャリア12及び第2サンギヤ21と、出力部3と常時連絡された第1リングギヤ13及び第4リングギヤ43と、第1サンギヤ11と第3サンギヤ31とを断接する第1クラッチ50と、第3サンギヤ31と第3リングギヤ33とを断接する第2クラッチ60と、第2キャリア22と第3サンギヤ31とを断接する第3クラッチ70と、第2キャリア22とミッションケース5とを断接する第1ブレーキ80と、第4キャリア42とミッションケース5とを断接する第2ブレーキ90と、常時連絡される第3キャリア32と第2リングギヤ23と、常時連絡される第3リングギヤ33と第4サンギヤ41と、を有しており、複数段プラネタリギヤセット100は、その内周側に配設された前記第3プラネタリギヤセット30と、その外周側に配設された第4プラネタリギヤセット40と、を備え、更に、その他のプラネタリギヤセットは第1プラネタリギヤセット10であるものである。
従って、複数段プラネタリギヤセット100のうち外周側に配設された第4プラネタリギヤセット40の第4リングギヤ43、第1プラネタリギヤセット10の第1リングギヤ13及び出力部3を連絡する出力連絡部3aが、複数段プラネタリギヤセット100よりも軸方向一方側に配設されることになる。
これにより、複数段プラネタリギヤセット100(第3プラネタリギヤセット30の第3サンギヤ31)と入力軸との径方向間に出力連結部3aが配設する必要がある場合に比べて、出力連結部3aが削減できる分、内外周に重ねた複数段プラネタリギヤセット100を小径化が可能となり、自動変速機1の径方向寸法の増大を防止することができる。
また、本実施形態では、自動変速機1はその軸方向が車両の車幅方向となるように車両に搭載されている。プラネタリギヤセットが内外周に重ねて(複数段プラネタリギヤセット100)自動変速機内に配設される為、自動変速機1の全長(軸方向寸法)を短縮することができる。これにより、自動変速機1の軸方向が車両の車幅方向となるように車両に搭載される場合の車両への搭載性が悪化するのを防止することができる。
なお、本実施形態では、自動変速機1は、フロントエンジンフロントドライブ車に搭載されるものとして説明したが、車両後方に設けられたエンジンルーム内に、自動変速機1の軸方向が車幅方向となるように車両に搭載されるようにしてもよく、自動変速機1の軸方向が車両前後方向となるように車両に搭載されるようにしても良い。
また、本実施形態では、最高前進変速段が8速の自動変速機を例に説明をしたが、最高前進変速段が8速よりも低い変速段若しくは8速よりも高い変速段に設定された自動変速機1に適用しても良い。
本実施形態では、動力源Pとしてエンジンを説明したがモータであっても良いし、エンジンとモータの両方を動力源としても良い。
また、本実施形態では、複数段プラネタリギヤセット100の動力源側に、出力部3とその他のプラネタリギヤセット(第1プラネタリギヤセット10)を配設する例について説明したが、複数段プラネタリギヤセット100の反動力源側に出力部3及びその他のプラネタリギヤセット(第1プラネタリギヤセット10)を配設しても良い。
本発明は、フリクションロスの増加を防止するためにプラネタリギヤセットを追加して自動変速機を多段化する際に、自動変速機が軸方向及び径方向寸法の増大するのを防止する場合に有用である。
1、201 自動変速機
2、202 入力軸
3、203 出力部
3a、203a 出力連絡部
4、204 変速機構
5、205 ミッションケース
6、206 セカンダリ機構
7、207 デファレンシャル機構
10、210 第1プラネタリギヤセット(その他のプラネタリギヤセット)
11、211 第1サンギヤ
12、212 第1キャリア
13、213 第1リングギヤ
20、220 第2プラネタリギヤセット
21、221 第2サンギヤ
22、222 第2キャリア
23、223 第3リングギヤ
30、230 第3プラネタリギヤセット
31、231 第3ンギヤ
32、232 第3キャリア
33、233 第3リングギヤ
40、240 第4プラネタリギヤセット
41、241 第4サンギヤ
42、242 第4キャリア
43、243 第4リングギヤ
50、250 第1クラッチ
60、260 第2クラッチ
70、270 第3クラッチ
80、280 第1ブレーキ
90、290 第2ブレーキ
100、200 複数段プラネタリギヤセット
P 動力源

Claims (2)

  1. 入力軸と、
    該入力軸の同心軸上に配設された3つのプラネタリギヤセットを有する変速機構と、
    出力部と、
    を備えた自動変速機であって、
    前記変速機構は、
    前記3つのプラネタリギヤのうち、2つのプラネタリギヤセットを内外周に重ねて構成された複数段プラネタリギヤセットと、
    前記3つのプラネタリギヤセットの残りのプラネタリギヤセットであるその他のプラネタリギヤセットと、
    前記出力部、前記複数段プラネタリギヤセット及び前記その他のプラネタリギヤセットを連絡する出力連絡部と、を有し、
    前記複数段プラネタリギヤよりも軸方向一方側に、前記出力部及び前記その他のプラネタリギヤセットが配設されており、更に、
    前記自動変速機は、
    第1サンギヤ、第1キャリア及び第1リングギヤを備えると共に、シングルピ二オンタイプで構成される第1プラネタリギヤセットと、
    第2サンギヤ、第2キャリア及び第2リングギヤを備えると共に、ダブルピ二オンタイプで構成される第2プラネタリギヤセットと、
    第3サンギヤ、第3キャリア及び第3リングギヤを備えると共に、シングルピ二オンタイプで構成される第3プラネタリギヤセットと、
    第4サンギヤ、第4キャリア及び第4リングギヤを備えると共に、ダブルピ二オンタイプで構成される第4プラネタリギヤセットと、
    第1及び第2ブレーキと、
    第1、第2及び第3クラッチと、
    ミッションケースと、
    前記入力軸と常時連絡された前記第1キャリア及び前記第2サンギヤと、
    前記出力部と常時連絡された前記第1リングギヤ及び前記第4リングギヤと、
    前記第1サンギヤと前記第3サンギヤとを断接する前記第1クラッチと、
    前記第3サンギヤと前記第3リングギヤとを断接する第2クラッチと、
    前記第2キャリアと前記第3サンギヤとを断接する第3クラッチと、
    前記第2キャリアと前記ミッションケースとを断接する第1ブレーキと、
    前記第4キャリアと前記ミッションケースとを断接する第2ブレーキと、
    常時連絡される前記第3キャリアと前記第2リングギヤと、
    常時連絡される前記第3リングギヤと前記第4サンギヤと、を有しており、
    前記複数段プラネタリギヤセットは、その内周側に配設された前記第3プラネタリギヤセットと、その外周側に配設された第4プラネタリギヤセットで構成されていると共に、
    前記その他のプラネタリギヤセットは前記第1プラネタリギヤセットで構成されている、
    ことを特徴とする自動変速機。
  2. 前記自動変速機は、その軸方向が車両の車幅方向となるように、前記車両に搭載されている、
    ことを特徴とする請求項に記載の自動変速機。
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