JP6167685B2 - 排水処理システム - Google Patents

排水処理システム Download PDF

Info

Publication number
JP6167685B2
JP6167685B2 JP2013126499A JP2013126499A JP6167685B2 JP 6167685 B2 JP6167685 B2 JP 6167685B2 JP 2013126499 A JP2013126499 A JP 2013126499A JP 2013126499 A JP2013126499 A JP 2013126499A JP 6167685 B2 JP6167685 B2 JP 6167685B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
adsorption
desorption
temperature
wastewater treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013126499A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015000382A (ja
Inventor
大樹 河野
大樹 河野
杉浦 勉
勉 杉浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP2013126499A priority Critical patent/JP6167685B2/ja
Publication of JP2015000382A publication Critical patent/JP2015000382A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6167685B2 publication Critical patent/JP6167685B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Incineration Of Waste (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

本発明は、有機物質を含有する排水から有機物質を除去することで当該排水を正常化する排水処理システムに関し、特に、各種工場や研究施設等から排出される有機物質を含有する排水から有機物質を効率的に除去することで当該排水を清浄化する排水処理システムに関する。
従来、排水中から有機物質の除去方法として、有機物質含有排水を吸着素子に通液吸着させ、吸着された有機物質を加熱ガスにて吸着素子から脱着し、この吸着と脱着とを連続的に繰り返して実施しできる手段を用いて排水処理するとともに、脱着の際に排出された有機物質を含むガスを後処理装置へ導入して処理する連続吸脱着式排水処理装置が有効であることが知られている。後処理装置としては、触媒燃焼装置などの酸化分解処理装置(燃焼装置)などが知られている。また、上記連続吸脱着式排水処理装置の処理効率を高めるためなどの目的で、曝気槽などを上記連続吸脱着式排水処理装置の前段に接続して、前処理する方法も有効であることが知られている(例えば、特許文献1〜3)。
曝気槽と連続吸脱着式排水処理装置と燃焼装置とを組み合わせた排水処理システムのフローの一例を図1に示す。有機物質を含む排水を曝気槽に通水し、ガスと接触させて曝気処理することにより、有機物質を揮発除去した一次処理水を排出する。一次処理水は、排水を接触させることで有機物質を吸着処理して、加熱ガスを接触させることによって有機物質を脱着処理する吸着素子を含む連続吸脱着式排水処理装置に導入されて、連続的な吸着処理と脱着処理の繰り返し(連続吸脱着)によって有機物質を除去し、清浄化された二次処理水として排出される。曝気槽および連続吸脱着式排水処理装置から排出される曝気ガスおよび脱着ガスは混合され、混合排ガスとして燃焼装置に導入され後処理される。混合排ガスは、熱交換器を通過することで加熱された後、燃焼炉に導入されてガス中の有機物質が酸化分解され、清浄化された分解ガスを排出する。分解ガスは熱交換器を通過し、大気中に放出される。
図1では、燃焼炉での有機物質の酸化分解時に発生する酸化熱を熱交換器にて熱回収しているため、燃焼炉に供給される有機物質濃度によって、回収される熱量が決定される。燃焼炉に供給される有機物質濃度が低ければ、熱回収できる熱量が少なくなり、装置全体で消費されるエネルギー量が増大する。
図1の排水処理システムにおいて、燃焼炉に供給される有機物質濃度は、曝気槽および連続吸脱着式排水処理装置の操作条件が一定の場合には、これらの装置にて処理する排水量や排水中の有機物質濃度によって決定される。一方、図1の排水処理システム以外の処理装置おいても言及できるが、一定の処理性能を確保するために、装置の操作条件は、基本的には排水量や排水中の有機物質濃度等の最大値を用いて設計される。しかし、実際に排水処理システムへ供給される排水量や排水中の有機物質濃度は変動することが多く、特に設計時の有機物質濃度よりも低い濃度にて有機物質が排水処理システムへ供給された場合には、前記の理由にて装置で消費されるエネルギー量が増大し、実際のエネルギー量が設計時のエネルギー消費量よりも上回ることがしばしば起きる問題があった。
さらに、燃焼装置で処理できる燃焼温度には限界がある。例えば、触媒燃焼装置を燃焼装置として使用した場合、使用される触媒の使用温度には限界がある。一般的によく使用される白金触媒の使用上限温度は約530℃以下であり、これ以上の温度では触媒性能低下(熱劣化)が起きる。これは、上述で説明した通り、排ガス中の有機物質濃度によって触媒上で発生する酸化熱が決定し、触媒温度が上昇するためである。触媒燃焼装置以外においても、例えば、直接燃焼装置ならば装置構成に使用する部材や、蓄熱式直接燃焼装置ならば使用する蓄熱材などによって使用温度に限界がある。
図1の排水処理システムにおいては、上述にて説明した通り、何らかの原因により、一時的に混合排ガス中の有機物質濃度が設計値以上となり、燃焼温度が増大して使用限界温度以上になる場合がある。このような場合、燃焼装置に外気取入れダンパーなどの外気希釈手段を設けて、燃焼装置に供給される有機物質濃度を下げる方策が一般的に行われているが、設計値以上に排水量や排水中の有機物質濃度となることが稀(例えば数回/年程度)であるとすると、ダンパーの動作不良が発生しやすい。このような動作不良が生じた場合、熱暴走等の危険性が生じる問題がある。また、ガス温度を下げても急激な酸化反応を抑制することは困難であり、部材(例えば、触媒燃焼装置を燃焼装置として使用した場合は触媒)の寿命を低下させる問題もあった。
特開2006−55712号公報 特開2006−55713号公報 特開2012−40534号公報
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものである。すなわち、有機物質を含んだ排水を曝気槽、連続吸脱着式排水処理装置および燃焼装置を組合わせた排水処理システムで処理する場合において、設計値よりも排水負荷量が変動した場合においても、処理性能を維持しながら、消費エネルギー量を削減でき、なおかつ安全に安定的に排水処理できる排水処理システムを提供する。
本発明者等は上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成するに到った。すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)有機物質を含有する排水から有機物質を除去することで排水を清浄化する排水処理システムであって、
有機物質を含有する排水へガスを接触させて、曝気処理することで、排水中から有機物質を揮発除去させ、有機物質を含有する曝気ガスを排出させる曝気装置と、
前記曝気装置に接続され、有機物質を含有する排水を接触させることで有機物質を吸着し、加熱ガスを接触させることで吸着した有機物質を脱着する吸着素子を含み、前記吸着素子に排水を供給することで有機物質を前記吸着素子に吸着させて処理水として排出し、前記吸着素子に加熱ガスを供給することで有機物質を前記吸着素子から脱着させて有機物質を含有する脱着ガスとして排出し、前記吸着素子の脱着処理が完了した部分を、吸着処理を行なう部分に移行させるとともに前記吸着素子の吸着処理が完了した部分を、脱着処理を行なう部分に移行させる操作を繰り返し実施できる手段を有した連続吸脱着式排水処理装置と、
前記曝気装置および前記連続吸脱着式排水処理装置に接続され、前記曝気装置および連続吸脱着式排水処理装置から排出された有機物質を含有する曝気ガスと脱着ガスの混合排ガスを入口ガスとし、燃焼させて酸化分解した分解ガスを出口ガスして排出する燃焼装置とを、
備えた排水処理システムであって、
前記燃焼装置の入口ガス温度、出口ガス温度、または入口・出口ガスの温度差を検知し、それに応じて、前記連続吸脱着式排水処理装置へ供給するガスの風量と吸脱着繰り返し周期を調整する手段が具備された、
ことを特徴とする排水処理システム。
(2)前記連続吸脱着式排水処理装置は、前記吸着素子にパージガスを吹き付けることで前記吸着素子に付着した余剰の排水を吹き飛ばしてこれを除去排水として排出する(1)に記載の排水処理システム。
(3)前記連続吸脱着式排水処理装置から排出された除去排水が、排水として前記排水処理装置に再度供給されるように構成された(2)に記載の排水処理システム。
(4)前記吸着素子が、活性炭、活性炭素繊維およびゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも1の部材を含んでいる(1)から(3)のいずれかに記載の排水処理システム。
(5)前記連続吸脱着式排水処理装置へ供給するガスの風量を調整する方法として、前記燃焼装置の入口ガス温度、出口ガス温度、または入口・出口ガスの温度差が所定温度よりも低い場合には、前記連続吸脱着式排水処理装置へ供給するガスの風量を少なくする(1)から(4)のいずれかに記載の排水処理システム。
(6)前記連続吸脱着式排水処理装置へ供給するガスの風量を少なくする際に、ガスの通風時間を長くして、吸着処理と脱着処理の周期時間を長くする(5)に記載の排水処理システム。
(7)前記連続吸脱着式排水処理装置へ供給するガスの風量を調整する方法として、前記燃焼装置の入口ガス温度、出口ガス温度、または入口・出口ガスの温度差が所定温度よりも高い場合には、前記連続吸脱着式排水処理装置へ供給するガスの風量を多くする(1)から(4)のいずれかに記載の排水処理システム。
(8)前記連続吸脱着式排水処理装置へ供給するガスの風量を多くする際に、ガスの通風時間を短くして、吸着処理と脱着処理の周期時間を短くする(7)に記載の排水処理システム。
(9)前記曝気装置が、前記燃焼装置の入口ガス温度、出口ガス温度、または入口・出口ガスの温度差を検知し、それに応じて、前記曝気装置へ供給するガスの風量を調整する手段が具備された(1)から(8)のいずれかに記載の排水処理システム。
(10)前記曝気装置へ供給するガスの風量を調整する方法として、前記燃焼装置の入口ガス温度、出口ガス温度、または入口・出口ガスの温度差が所定温度よりも低い場合には、前記曝気装置へ供給するガスの風量を少なくし、所定温度より高い場合には、風量を多くする(9)に記載の排水処理システム。
本発明の排水処理システムは、有機物質を含んだ排水処理において、曝気槽および連続吸脱着式排水処理装置にて排水処理し、両装置から発生する排ガスを燃焼装置にて処理する排水処理システムに関し、排水システムに導入される排水量および排水中の有機物質濃度が設計値よりも低く変動する場合に生じる消費エネルギーの増加を防ぎ、また、燃焼装置で処理できる温度の上限を超えた場合、安全に対処する機能を有するものである。
曝気槽と連続吸脱着式排水処理装置と燃焼装置とを組み合わせた従来の排水処理システムフローである。 連続吸脱着式排水処理装置の吸脱着繰り返し周期である1周期あたりの脱着時間と、脱着完了に必要な加熱ガスの風量の関係図である。 排水負荷量と一定の処理性能を確保するために必要な連続吸脱着式排水処理装置の吸脱着繰り返し周期の関係図である。 排水負荷量と燃焼装置の出口ガス温度との関係図である。 本発明の実施の形態における排水処理システムのシステム構成図である 排水負荷量と一定の処理性能を確保するために必要な供給曝気ガス風量の関係図である。 本発明の実施の形態における排水処理システムにおいて利用可能なさらに他の連続吸脱着式排水処理装置の例を示す模式図である。 本発明の実施の形態における排水処理システムにおいて利用可能なさらに他の連続吸脱着式排水処理装置の例を示す模式図である。
本発明の特徴は、排水処理システムにおける連続吸脱着式排水処理装置において、燃焼装置の排ガス温度に対応させて、曝気ガスと脱着ガスの混合ガスの有機物質濃度を調整するために、吸着素子に供給するガスの風量と吸脱着繰り返し周期を調整することにある。
本発明に至った理由は、次の3点の特性を見出し、装置へ応用したものである。
1.連続吸脱着式排水処理装置の吸脱着繰り返し周期が長い程、脱着の完了に必要な加熱ガスの風量は少なくて済む。
2.連続吸脱着式排水処理装置に供給される排水量と排水中の有機物質濃度の積で定義される排水負荷量が低い程、一定の処理性能を確保するための吸脱着繰り返し周期を長くすることができる。
3.燃焼装置の出口ガス温度、入口ガスと出口ガスの温度差は、排水量と排水中の有機物質濃度の積で定義される実質的排水負荷量を表すものである。
図2は、連続吸脱着式排水処理装置の吸脱着繰り返し周期である1周期あたりの脱着時間(脱着完了時間)と、脱着完了に必要な加熱ガスの風量の関係を表したものである。ただし、単位吸着材に与える排水負荷量は一定量であることを前提条件とした場合である。吸脱着繰り返し周期が長い程、脱着完了に必要な加熱ガスの風量は少なくなることがわかる。
図3は、排水負荷量と一定の処理性能を確保するために必要な連続吸脱着式排水処理装置の吸脱着繰り返し周期の関係を表したものである。ただし、連続吸脱着式排水処理装置は最大排水負荷量に対して設計されることを前提条件とした場合である。この場合、排水負荷量が低い程、吸着素子の吸着飽和に達するまでの時間が長くなるので、一定の処理性能(例えば処理水中の有機物質濃度)を確保するために必要な吸脱着繰り返し周期は長くなる。
図4は、排水負荷量と燃焼装置の出口ガス温度との関係を表したものである。ただし、燃焼装置へ供給する排ガスの風量および燃焼温度は一定であるとした場合である。図1に示す通り、曝気槽および連続吸脱着式排水処理装置にて、排水中の有機物質は高効率に除去され、混合排ガスとして燃焼装置へ供給されることになる。また、上述の通り、燃焼装置の入口ガスの有機物質濃度によって、燃焼装置の出口ガス温度は決定される。よって、燃焼装置の出口ガス温度は、実質的排水負荷量を表すことがわかる。特に図示しないが、燃焼装置の入口ガスと出口ガスの温度差を燃焼装置の出口ガス温度の代わりに指標にとっても、同様の説明ができる。
本発明はこれらの知見をもとになされたものである。図5は、本発明の実施の形態における排水処理システムのシステム構成図である。
図5に基づき本発明を説明する。
排水は、曝気槽100へ送られ、気泡を発生させる曝気装置111にて曝気処理されて、揮発性の高い有機物質は水中から除去され、処理済みの排水は一次処理水として排出される。排水から揮発除去された有機物質は、曝気槽100から排出される曝気ガスに含有されて、曝気槽から排出される。
一次処理水は、連続吸脱着式排水処理装置200へ送られる。連続吸脱着式排水処理装置200は、吸着素子としての吸着材211、221がそれぞれ収容された第1処理槽210および第2処理槽220を有している。吸着材211、221は、排水を通水させることで一次処理水に含有される有機物質を吸着し、二次処理水として排出する。また、加熱ガスを通風させることで吸着した有機物質を脱着し、有機物質を含有する脱着ガスとして排出する。
第1処理槽210と第2処理槽220は、バルブV201〜V208の開閉を操作することによって交互に吸着槽および脱着槽として機能する。例えば、第1処理槽210が吸着槽として機能している場合には、第2処理槽220が脱着槽として機能し、第1処理槽210が脱着槽として機能している場合には、第2処理槽220が吸着槽として機能するようにバルブV201〜V208が開閉し、加えて吸着槽と脱着槽とが経時的に交互に切り替わるように構成されている。以上の装置構成により、連続吸脱着式排水処理装置200にて、排水処理されて一次処理水を清浄化する。
連続吸脱着式排水処理装置200の脱着槽においては、V209およびV210を開閉操作などの手段を用いて、加熱ガスを通風する前にパージガスを吸着材に通風させ、吸着材の付着水をパージ除去させるパージ処理することが好ましい。付着水を除去させることで、吸着材の脱着効率が高まるからである。また、除去した付着水は、V211およびV212を開閉操作などの手段を用いて、連続吸脱着式排水処理装置200の入口に返送することがより好ましい。付着水は十分に有機物質が除去されていない場合があり、この場合、除去した付着水を別途、排水処理する必要がなくなるからである。
曝気装置111に供給されるガスは、窒素、圧縮空気、水蒸気、その他のガスが考えられるが、経済性を考慮して外気が好ましい。その場合、ガス供給器120より外気を供給するなどが一例として考えられる。また、連続吸脱着式排水処理装置200へ供給する加熱ガスやパージガスも、窒素、圧縮空気、水蒸気、その他のガスが考えられるが、経済性を考慮して外気が好ましい。その場合、ガス供給器240より外気を供給し、加熱器230で外気を加温するなどが一例として考えられる。
吸着材211、221は、活性炭、活性炭素繊維またはゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも1部材を含む部材にて構成されている。好適には、吸着材211、221としては、粒状、粒体状、ハニカム状等の活性炭やゼオライトが利用されるが、より好適には、活性炭素繊維が利用される。活性炭素繊維は、表面にミクロ孔を有する繊維状構造を有しているため、水との接触効率が高く、特に水中の有機物質の吸着速度が速くなり、他の吸着素子に比べて極めて高い吸着効率を実現できる部材である。
吸着材211、221として利用可能な活性炭素繊維の物性は、特に限定されるものではないが、BET比表面積が700〜2000m/g、細孔容積が0.4〜0.9cm/g、平均細孔径が17〜18Åのものが好ましい。これは、BET比表面積が700m/g未満、細孔容積が0.4m/g未満、平均細孔径が17Å未満のものでは、有機物質の吸着量が低くなるためであり、またBET比表面積が2000m/gを超え、細孔容積が0.9m/gを超え、平均細孔径が18Åを超えるのものでは、細孔径が大きくなることで分子量の小さな物質等の吸着能力が低下したり、強度が弱くなったり、素材のコストが高くなって経済的に不利になったりするためである。
燃焼装置300は、曝気槽100から排出される曝気ガスおよび連続吸脱着式排水処理装置200から排出される脱着ガスの混合排ガスを燃焼させて酸化分解させるための装置である。混合排ガスは、熱交換器310に導入されて後述する分解ガスと熱交換されて加熱された後、燃焼炉320へ導入される。燃焼炉では所定温度にて燃焼し、混合排ガス中の有機物質は酸化分解され、分解ガスを排出する。分解ガスは、熱交換器310および熱交換器330を通過後、清浄ガスとして大気放出される。熱交換器330については、連続吸脱着式排水処理装置200の加熱ガスの予熱を目的とした機器であり、ガス供給器240から供給されたガスと分解ガスを熱交換してガスが加熱されて、脱着槽へ供給される。
燃焼装置300としては、特にその種類が限定されるものではないが、例えばガスを650〜800℃の高温で直接的に燃焼させて有機物質を酸化分解させる直接燃焼装置や、白金触媒等を利用してガスを触媒酸化反応させて有機物質を酸化分解する触媒燃焼装置、蓄熱体を利用して熱回収を行ないつつ経済的に有機物質の直接酸化分解を行なう蓄熱式直接燃焼装置、白金触媒等と蓄熱体とを組み合わせて効率的にガスを触媒酸化反応させて有機物質を酸化分解する蓄熱式触媒燃焼装置等を使用することが可能である。当該燃焼装置300を用いてガスを燃焼、酸化反応させることにより、有機物質は完全に分解される。
本発明においては、燃焼炉320の出口ガス温度を検知して、燃焼炉の出口ガスを所定温度に調整できるよう、連続吸脱着式排水処理装置200のガス供給器240の供給風量および吸脱着繰り返し周期を変更できる制御構成が好ましい。例えば、燃焼炉320の出口に温度計321を設置して、出口ガス温度を測定し、調整器322を用いて所定ガス温度になるように、連続吸脱着式排水処理装置に信号を伝達できる手段を付帯し、次にガス供給器240としてブロワーを用いた場合、調整器322から伝達された信号をもとにモーターの回転数を調整してガスの供給風量を調整し、ガスの供給風量は風量計241を用いて測定して、ガスの供給風量に応じた吸脱着繰り返し周期を決定し、決定された周期に応じてバルブV201〜V208の開閉周期を変更できる図示しない手段を付帯させて制御する機構が挙げられる。排水負荷量が設計値より低減した場合、燃焼炉320の出口ガス温度が所定値以下に低下する。この場合、ガス供給器240のガスの供給風量を下げ、吸脱着繰り返し周期を長くすることで、排水処理性能を維持したまま、混合排ガス中の有機物質濃度は上昇するので、燃焼炉320の出口ガス温度が上昇し、燃焼炉320の燃焼温度に必要な消費エネルギー量を削減することができる。また、混合排ガス中の有機物質濃度が所定濃度より増大して、燃焼炉320の出口ガス温度が所定値以上に増加した場合、ガス供給器240のガスの供給風量を上げ、吸脱着繰り返し周期を短くすることで、排水処理性能を維持したまま、混合排ガス中の有機物質濃度は低下するので、燃焼炉320の出口ガス温度が低下し、燃焼炉320の使用限界温度を超えることなく処理を継続させることができる。ガス供給器240のガスの供給風量と吸脱着繰り返し周期の数値は、燃焼炉320の出口ガス温度に対して比例制御したり、燃焼炉320の所定出口ガス温度に対して段階的に設定された操作条件に変更制御する等の調整方法があるが、特に限定しない。また、燃焼炉320の入口ガス温度、入口・出口ガス温度差、熱交換器310の出口ガス温度および熱交換器320の出口ガス温度などを検知して、同様の制御を行っても良い。また、上述の機器や使用方法などの制御に用いた手段は、一例であり、これに限定されるものではない。なお、上述の連続吸脱着式排水処置装置へ供給するガスとは、吸着素子に吸着された有機物質を脱着するために吸着素子に供給する加熱ガスを意味するだけでなく、パージ処理を実施するシステムにおいてはパージガスも含むガスを意味する。すなわち、パージガスにおいても、吸着素子に吸着された有機物質を脱着するために吸着素子に供給する加熱ガスと同様の風量調整を行なうことで、パージ処理中において、同様の効果を得ることが可能であるからである。
また、本発明において、混合排ガス中の有機物質濃度は、曝気槽100の供給風量によっても調整ができる。これは、上述の特性以外に、曝気槽において、排水量と排水中の有機物質濃度の積である排水負荷量が低い程、一定の処理性能を確保するために必要な供給曝気ガス風量を低減することができる曝気特性があり、装置に応用できるからである。
図6は、排水負荷量と一定の処理性能を確保するために必要な供給曝気ガス風量の関係図である。ただし、曝気槽の有効曝気容量、曝気温度は一定である場合である。排水負荷量が低い程、少ない有効曝気容量で一定の処理性能を得ることができる。しかし、有効曝気容量は装置設計上、変更できないので、排水負荷量が低い場合は、必要以上の排水滞留時間で曝気処理されことになる。よって、供給曝気ガス風量を下げる等の曝気効率を下げても、一定の処理性能を確保することはできる。
以上の曝気特性により、燃焼炉320の出口ガス温度に応じて、上述の連続吸脱着式排水処理装置におけるガス供給器240のガスの供給風量と同様に、供給曝気ガス風量を調整することができる。例えば、燃焼炉320の出口に温度計321を設置して、出口ガス温度を測定し、調整器322を用いて所定温度になるように、曝気装置111に信号を伝達できる手段を付帯し、次にガス供給器120としてブロワーを用いた場合、調整器322から伝達された信号をもとにモーターの回転数を調整して供給曝気ガス風量を調整し、供給曝気ガス風量は風量計130を用いて測定して制御する機構が挙げられる。排水負荷量が設計値より低減した場合、燃焼炉320の出口ガス温度が所定値以下に低下する。この場合、ガス供給器120の供給曝気ガス風量を下げても、一定の処理性能に必要な排水滞留時間が増えるので、排水処理性能を維持したまま、混合排ガス中の有機物質濃度は上昇し、燃焼炉320の出口ガス温度が上昇し、燃焼炉320の燃焼温度に必要な消費エネルギー量を削減することができる。また、混合ガス中の有機物質濃度が所定濃度より増大し、燃焼炉320の出口ガス温度が所定値以上になった場合、ガス供給器120の供給曝気ガス風量を上げることで、混合排ガス中の有機物質濃度は低下するので、燃焼炉320の出口ガス温度が低下し、燃焼炉320の使用限界温度以下で処理を継続させることができる。ガス供給器120の供給曝気ガス風量の数値は、燃焼炉320の出口ガス温度に対して比例制御したり、燃焼炉320の所定出口ガス温度に対して段階的に設定された制御する等の調整方法があるが、特に限定しない。また、燃焼炉320の入口ガス温度、入口・出口ガス温度差、熱交換器310の出口ガス温度および熱交換器320の出口ガス温度などを検知して、同様の制御を行っても良い。また、上述の機器や使用方法などの制御に用いた手段は、一例であり、これに限定されるものではない。また、説明した曝気装置111の制御は、上述の連続吸脱着式排水処理装置200との制御と組み合わせても良いし、一方の装置を固定供給ガス風量として、一方の装置のみ制御をかけるなどしても良い。
また、上述の本実施の形態における排水処理システムとすることにより、排水量や排水中の有機物質濃度が設計値以下に変動した場合においても、燃焼装置の消費エネルギーを抑えることが可能となり、設計値以上に変動した場合においても、安全になおかつ燃焼装置の部材等を劣化させることなく、運転を継続することができる。
また、上述の本実施の形態における排水処理システムにおいては、第1処理槽210および第2処理槽220が吸着槽および脱着槽に交互に入れ替わる構成の排水処理装置200を採用した場合を例示して説明を行なったが、これとは異なる構成の連続吸脱着式排水処理装置を採用してもよい。以下に、その例を図7および図8を参照して説明する。
図7および図8は、本実施の形態における排水処理システムにおいて利用可能な他の連続吸脱着式排水処理装置の例を示す模式図である。なお、これら図7および図8においては、連続吸脱着式排水処理装置に具備される吸着材および当該吸着材近傍に配置される構成要素のみを図示し、その他の構成要素の図示は省略している。
図7は、円柱状の外形を有する吸着材250を利用した場合を示している。図7に示すように、円柱状の外形を有する吸着材250を利用する場合には、軸方向に流体が流動可能となるように構成された吸着材250の軸中心に回転軸261を設け、この回転軸261をアクチュエータ等によって回転駆動する。そして、吸着材250の軸方向の両端面に近接して、吸着材250の一部を吸着処理を行なうための部分(図7において符号251で示す部分)として利用し、吸着材250の他の一部を脱着処理を行なうための部分(図2において符号252で示す部分)として利用する。すなわち、吸着材250の符号251で示す部分には、軸方向の一方から一次処理水が導入され、軸方向の他方から一次処理水が導出されることになり、吸着材250の符号252で示す部分には、軸方向の一方から加熱ガスが導入され、軸方向の他方から脱着ガスが導出されることになる。
ここで、図7に示す連続吸脱着式排水処理装置においては、吸着材250が回転軸261を回転中心として図中矢印A方向に所定の速度で回転する。これにより、吸着材250の吸着処理が完了した部分は脱着処理を行なうゾーンへと移動するとともに、吸着材250の脱着処理が完了した部分は吸着処理を行なうゾーンへと移動することになる。したがって、当該連続吸脱着式排水処理装置においては、同時に吸着処理と脱着処理とが行なわれることになり、連続的に清浄化処理を行なうことが可能となる。
また、図8は、円筒状の外形を有する吸着材270を利用した場合を示している。図8に示すように、円筒状の外形を有する吸着材270を利用する場合には、径方向に流体が流動可能となるように、例えば金属製の枠体285によって囲われた単位吸着ユニット275を周方向に複数並べて円筒状とし、これを図示しないアクチュエータ等によって軸中心に回転駆動する。そして、吸着材270に近接して、吸着材270の単位吸着ユニットの一部を吸着処理を行なうための部分(図8において符号271で示す部分)として利用し、単位吸着ユニットの他の一部を脱着処理を行なうための部分(図8において符号272で示す部分)として利用する。すなわち、吸着材270の符号271で示す単位吸着ユニットには、径方向外側から一次処理水が導入され、径方向内側に向けて二次処理水が導出されて軸方向の一方に向けて排出されることになり、吸着材270の符号272で示す単位吸着ユニットには、導入管281を介して径方向内側から加熱ガスが導入され、径方向外側に向けて脱着ガスが導出されて導出管282を介して排出されることになる。
ここで、図8に示す連続吸脱着式排水処理装置においては、吸着材270が軸中心に図中矢印A方向に所定の速度で段階的に回転する。これにより、吸着材270の吸着処理が完了した単位吸着ユニットは脱着処理を行なうゾーンへと移動するとともに、吸着材270の脱着処理が完了した単位吸着ユニットは吸着処理を行なうゾーンへと移動することになる。したがって、当該連続吸脱着式排水処理装置においては、同時に吸着処理と脱着処理とが行なわれることになり、連続的に清浄化処理を行なうことが可能となる。
なお、図7および図8に示す如くの形状の吸着材250、270を利用する場合には、当該吸着材250、270を、粒状物を充填したものや繊維状物を充填したもので構成することとしてもよいが、ハニカム状の構造を有するもので構成するとなおよい。これは、吸着材250、270をハニカム状の構造を有するもので構成することにより、圧力損失を極めて低く抑えることが可能となって処理能力が増大するとともに、ゴミ等の固形物による目詰まりの発生も比較的低く抑えることができるためである。
図7および図8に示す連続吸脱着式排水処理装置おいては、燃焼装置300における燃焼炉320の出口ガス温度に対して、同様に供給ガス風量を調整できるものとし、吸脱着繰り返し周期の調整は、図7に示す連続吸脱着式排水処理装置においては回転軸261、図8に示す連続吸脱着式排水処理装置おいては図示しないアクチュエータ等の回転数を変更することが好ましい。
また、以上において説明した本発明の実施の形態においては、ポンプやファン等の流体搬送手段やストレージタンク等の流体貯留手段などの構成要素を全て示すことなく説明を行なったが、これら構成要素は必要に応じて適宜の位置に配置すればよい。
このように、今回開示した上記各実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
以下、実施例によりさらに本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、評価は下記の方法によりおこなった。
(BET比表面積)
BET比表面積は、液体窒素の沸点(−195.8℃)雰囲気下、相対圧力0.0〜0.15の範囲で上昇させたときの試料への窒素吸着量を数点測定し、BETプロットにより試料単位質量あたりの表面積(m/g)を求めた。
(処理条件および設計条件)
本発明の実施例の説明にあたり、1,4−ジオキサン1000mg/l、アセトアルデヒド14000mg/lの排水(原水)濃度、供給原水量10l/lとした場合の処理条件において、排水中の1,4−ジオキサンおよびアセトアルデヒド除去率は、共に99%、混合排ガス中の1,4−ジオキサンおよびアセトアルデヒド除去率は共に99%の処理性能を確保できる排水処理システムの設計条件を以下に示す。排水処理システムの構成は、図5に示すフローとし、燃焼装置として触媒燃焼装置を用いることとした。曝気槽は、曝気温度60℃、供給曝気ガス風量100l/min、滞留時間2hとした。連続吸脱着式排水処理装置は、連続吸脱着式排水処理装置の吸着材としてBET比表面積1650m/gの活性炭素繊維とし、供給パージガス風量および供給加熱ガス風量は500l/min、加熱ガスの温度は130℃、パージ時間は5min、脱着時間は55min(吸着時間は60min)として吸脱着繰り返し周期とした。触媒燃焼装置は、原ガスを曝気ガスおよび脱着ガスの混合排ガスとし、風量600l/min、燃焼炉に白金触媒を設置し、電気ヒーターを用いて燃焼温度350℃とした。表1に示す通り、この設計条件における触媒出口ガス温度は462℃、電気ヒーターの消費電力は0.03kwである。
(有機物質除去効果)
各装置の入出の1,4−ジオキサン、アセトアルデヒド濃度をガスクロマトグラフ法により定量した。排水処理における各有機物質の除去率は、100−(二次処理水中の各有機物質濃度/原水中の各有機物質濃度)×100とし、ガス処理における各有機物質の除去率は、100−(分解ガス中の各有機物質濃度/原ガス中の各有機物質濃度)×100とした。
[比較例1]
上述の設計条件において、本発明における制御を導入しなかった場合、設計条件記載の処理条件から、1,4−ジオキサン600mg/l、アセトアルデヒド6000mg/lに原水濃度を低減させた処理条件に変更すると、表1に示す通り、触媒出口ガス温度が415℃となり、電気ヒーターの消費電力は0.47kwと設計条件よりも消費エネルギーが15倍以上必要となった。
[比較例2]
上述の設計条件において、本発明における制御を導入しなかった場合、設計条件記載の処理条件から、5l/hに供給原水量を低減させ、1,4−ジオキサン100mg/l、アセトアルデヒド2000mg/lに原水濃度を低減させた処理条件に変更すると、表1に示す通り、触媒出口ガス温度が369℃となり、電気ヒーターの消費電力は0.91kwと設計条件よりも消費エネルギーが30倍以上必要となった。
[実施例1]
上述の設計条件において、触媒出口ガス温度415℃以下に低下した場合は、供給パージガス風量および供給加熱ガス風量を300l/minとし、パージ時間は5min、脱着時間は95min(吸着時間は100min)の吸脱着繰り返し周期の操作条件に調整する制御を導入した。設計条件記載の排水処理条件から、1,4−ジオキサン600mg/l、アセトアルデヒド6000mg/lに原水濃度を低減させた排水処理条件に変更すると、触媒出口ガス温度が415℃となるが、上述の制御が働き、混合排ガス風量が減って、混合排ガス中の1,4−ジオキサンおよびアセトアルデヒドの濃度が濃縮されるので、表1に示す通り、触媒出口ガス温度は448℃まで上昇し、電気ヒーターの消費電力は0.10kwと比較例1と比較して78%以上低減された。
[実施例2]
上述の設計条件において、触媒出口ガス温度370℃以下に低減した場合は、供給パージガス風量および供給加熱ガス風量を180l/minとし、パージ時間は5min、脱着時間は95min(吸着時間は90min)の吸脱着繰り返し周期とし、供給曝気ガス風量を25l/lに操作条件を調整する制御を導入した。設計条件記載の排水処理条件から、5l/hに供給原水量を低減させ、1,4−ジオキサン100mg/l、アセトアルデヒド2000mg/lに原水濃度を低減させた排水処理条件に変更すると、触媒出口ガス温度が369℃となるが、上述の制御が働き、混合排ガス風量が減って、混合排ガス中の1,4−ジオキサンおよびアセトアルデヒドの濃度が濃縮されるので、表1に示す通り、触媒出口ガス温度は406℃まで上昇し、電気ヒーターの消費電力は0.19kwと比較例2と比較して80%以上低減された。
[実施例3]
上述の設計条件において、実施例1の制御内容に加えて、触媒出口ガス温度515℃以上に増加した場合は、供給パージガス風量および供給加熱ガス風量を500l/minとし、パージ時間は5min、脱着時間は55min(吸着時間は60min)の吸脱着繰り返し周期に操作条件を調整する制御を導入した。実施例1の排水処理条件および操作条件から、1,4−ジオキサン1000mg/l、アセトアルデヒド14000mg/lの原水濃度に増大させた排水処理条件に変更すると、触媒出口ガス温度が515℃以上となり、触媒の耐熱温度まで近づくが、上述の制御が働き、混合排ガス風量が増えて、混合排ガス中の1,4−ジオキサンおよびアセトアルデヒドの濃度が希釈されるので、触媒出口ガス温度は462℃、電気ヒーターの消費電力は0.01kwと設計条件と同様の消費エネルギー量になるだけでなく、触媒の熱劣化による性能低下も防ぐことができた。
[実施例4]
上述の設計条件において、実施例2の制御内容に加えて、触媒出口ガス温度515℃以上に増加した場合は、供給パージガス風量および供給加熱ガス風量を500l/minとし、パージ時間は5min、脱着時間は55min(吸着時間は60min)の吸脱着繰り返し周期とし、供給曝気ガス風量を100l/lに操作条件を調整する制御を導入した。実施例2の排水処理条件および操作条件から、供給原水量10l/h、1,4−ジオキサン1000mg/l、アセトアルデヒド14000mg/lの原水濃度に増大させた排水処理条件に変更すると、触媒出口ガス温度が515℃以上となり、触媒の耐熱温度まで近づくが、上述の制御が働き、混合排ガス風量が増えて、混合排ガス中の1,4−ジオキサンおよびアセトアルデヒドの濃度が希釈されるので、触媒出口ガス温度は463℃、電気ヒーターの消費電力は0.01kwと設計条件と同様の消費エネルギー量になるだけでなく、触媒の熱劣化による性能低下も防ぐことができた。
有機物質を含んだ排水処理において、曝気槽および連続吸脱着式排水処理装置にて排水処理し、両装置から発生する排ガスを燃焼装置にて処理する排水処理システムに関し、排水システムに導入される排水量および排水中の有機物質濃度が設計値よりも低く変動する場合に生じる消費エネルギーの増加を防ぎ、また、燃焼装置で処理できる温度の上限を超えた場合、安全に対処する機能を有するものであり、産業界に寄与すること大である。
100 曝気槽、111 曝気装置、120 ガス供給器、121 風量計、200 排水処理装置、210 第1処理槽、211 吸着材、220 第2処理槽、221 吸着材、230 加熱器、240 ガス供給器、241 風量計、250 吸着材、261 回転軸、270 吸着材、275 単位吸着ユニット、281 導入管、282 導出管、285 枠体、300 燃焼装置、310 熱交換器、320 燃焼炉、321 温度計、322 調整器、330 熱交換器、V201〜V212 バルブ。

Claims (9)

  1. 有機物質を含有する排水から有機物質を除去することで排水を清浄化する排水処理システムであって、
    有機物質を含有する排水へガスを接触させて、曝気処理することで、排水中から有機物質を揮発除去させ、有機物質を含有する曝気ガスを排出させる曝気装置と、
    前記曝気装置に接続され、有機物質を含有する排水を接触させることで有機物質を吸着し、加熱ガスを接触させることで吸着した有機物質を脱着する吸着素子を含み、前記吸着素子に排水を供給することで有機物質を前記吸着素子に吸着させて処理水として排出し、前記吸着素子に加熱ガスを供給することで有機物質を前記吸着素子から脱着させて有機物質を含有する脱着ガスとして排出し、前記吸着素子の脱着処理が完了した部分を、吸着処理を行なう部分に移行させるとともに前記吸着素子の吸着処理が完了した部分を、脱着処理を行なう部分に移行させる操作を繰り返し実施できる手段を有した連続吸脱着式排水処理装置と、
    前記曝気装置および前記連続吸脱着式排水処理装置に接続され、前記曝気装置および連続吸脱着式排水処理装置から排出された有機物質を含有する曝気ガスと脱着ガスの混合排ガスを入口ガスとし、燃焼させて酸化分解した分解ガスを出口ガスして排出する燃焼装置とを、
    備えた排水処理システムであって、
    前記燃焼装置の入口ガス温度、出口ガス温度、または入口・出口ガスの温度差を検知し、それに応じて、前記連続吸脱着式排水処理装置へ供給する加熱ガスの風量と吸脱着繰り返し周期を調整する手段が具備され、
    前記曝気装置が、前記燃焼装置の入口ガス温度、出口ガス温度、または入口・出口ガスの温度差を検知し、それに応じて、前記曝気装置へ供給するガスの風量を調整する手段が具備された、
    ことを特徴とする排水処理システム。
  2. 前記連続吸脱着式排水処理装置は、前記吸着素子にパージガスを吹き付けることで前記吸着素子に付着した余剰の排水を吹き飛ばしてこれを除去排水として排出する請求項1に記載の排水処理システム。
  3. 前記連続吸脱着式排水処理装置から排出された除去排水が、排水として前記排水処理装置に再度供給されるように構成された請求項2に記載の排水処理システム。
  4. 前記吸着素子が、活性炭、活性炭素繊維およびゼオライトからなる群から選ばれる少なくとも1の部材を含んでいる請求項1から3のいずれか1項に記載の排水処理システム。
  5. 前記連続吸脱着式排水処理装置へ供給するガスの風量を調整する方法として、前記燃焼装置の入口ガス温度、出口ガス温度、または入口・出口ガスの温度差が所定温度よりも低い場合には、前記連続吸脱着式排水処理装置へ供給するガスの風量を少なくする請求項1から4のいずれか1項に記載の排水処理システム。
  6. 前記連続吸脱着式排水処理装置へ供給するガスの風量を少なくする際に、ガスの通風時間を長くして、吸着処理と脱着処理の周期時間を長くする請求項5に記載の排水処理システム。
  7. 前記連続吸脱着式排水処理装置へ供給するガスの風量を調整する方法として、前記燃焼装置の入口ガス温度、出口ガス温度、または入口・出口ガスの温度差が所定温度よりも高い場合には、前記連続吸脱着式排水処理装置へ供給するガスの風量を多くする請求項1から4のいずれか1項に記載の排水処理システム。
  8. 前記連続吸脱着式排水処理装置へ供給するガスの風量を多くする際に、ガスの通風時間を短くして、吸着処理と脱着処理の周期時間を短くする請求項7に記載の排水処理システム。
  9. 前記曝気装置へ供給するガスの風量を調整する方法として、前記燃焼装置の入口ガス温度、出口ガス温度、または入口・出口ガスの温度差が所定温度よりも低い場合には、前記曝気装置へ供給するガスの風量を少なくし、所定温度より高い場合には、風量を多くする請求項1から8のいずれか1項に記載の排水処理システム。
JP2013126499A 2013-06-17 2013-06-17 排水処理システム Active JP6167685B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013126499A JP6167685B2 (ja) 2013-06-17 2013-06-17 排水処理システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013126499A JP6167685B2 (ja) 2013-06-17 2013-06-17 排水処理システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015000382A JP2015000382A (ja) 2015-01-05
JP6167685B2 true JP6167685B2 (ja) 2017-07-26

Family

ID=52295240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013126499A Active JP6167685B2 (ja) 2013-06-17 2013-06-17 排水処理システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6167685B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7484895B2 (ja) * 2019-03-29 2024-05-16 東洋紡エムシー株式会社 水処理システム
JP6864930B1 (ja) * 2020-02-17 2021-04-28 株式会社シバタ 多孔性物質再生装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3363030B2 (ja) * 1996-06-18 2003-01-07 東洋紡績株式会社 低濃度有機溶剤ガス処理装置及び処理方法
JP3894238B2 (ja) * 1996-10-31 2007-03-14 東洋紡績株式会社 低濃度有機溶剤ガス処理装置
JP2006130216A (ja) * 2004-11-09 2006-05-25 Canon Inc 揮発性有機塩素化合物分解処理方法及び装置
JP2011072896A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Toyobo Co Ltd 有機溶剤含有ガス処理システム
JP2012040534A (ja) * 2010-08-23 2012-03-01 Toyobo Co Ltd 排水処理システム
JP5810488B2 (ja) * 2010-08-17 2015-11-11 東洋紡株式会社 排水処理システム
CN104470620B (zh) * 2012-08-29 2017-02-22 新东工业株式会社 废气净化设备及其运转控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015000382A (ja) 2015-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8366803B2 (en) Air cleaner having regenerative filter, and method for regenerative of air cleaner filter
KR102136290B1 (ko) 에너지 절감형 농축로터 및 이를 포함하는 폐가스 처리 시스템
JP5810488B2 (ja) 排水処理システム
WO2012020755A1 (ja) 排水処理システム
JP2011072896A (ja) 有機溶剤含有ガス処理システム
JP2001293480A (ja) 廃水処理方法及び当該方法を用いた廃水処理装置
CN109414647B (zh) 一种用于低温气体清洁的方法和用于该方法的催化剂
JP6393965B2 (ja) 排水処理システム
JP6167685B2 (ja) 排水処理システム
JP6332599B2 (ja) 水処理システム
JP2012040534A (ja) 排水処理システム
JP6311342B2 (ja) 排水処理システム
CN109569292B (zh) 废气和废水的臭氧氧化处理装置以及处理方法
JP2012035232A (ja) 排水処理システム
KR100889639B1 (ko) 휘발성 유기 화합물 처리장치
JP2010142730A (ja) 排水処理システム
JP5861547B2 (ja) 排水処理システム
JP6332586B2 (ja) 水処理装置および水処理システム
JPH10128048A (ja) 低濃度有機溶剤ガス処理装置
JP3363030B2 (ja) 低濃度有機溶剤ガス処理装置及び処理方法
JP6140326B1 (ja) 揮発性有機化合物の吸着剤の再生処理方法
JP2009082797A (ja) 有機溶剤含有ガス処理システム
TW202206169A (zh) 廢氣處理系統
JP6428992B2 (ja) 排水処理システム
JP2010142793A (ja) 排水処理システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170131

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170131

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170330

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170517

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170530

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170612

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6167685

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350