JP6167246B2 - シリンダブロック及びそれを備えたエンジン - Google Patents

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Description

本発明は、軽量化に伴う剛性低下を抑制するシリンダブロック及びそれを備えたエンジンに関するものである。
近年、自動車用等のエンジンにおいて、熱効率を向上するべく高圧縮比化が促進されているが、高圧縮比化することによりピストンに加わる爆発荷重が増大すると、NV(ノイズ・バイブレーション)性能が悪化するという問題がある。NV性能の悪化はシリンダブロックの剛性不足により生じるため、NV性能の対策としてシリンダブロックの剛性を高める必要がある。
また、特にディーゼルエンジンにおいては、ガソリンエンジンよりも圧縮比が高いため、剛性の高い鉄製ピストンを用いるとよい。しかしながら、鉄製ピストンは剛性が高い反面、ガソリンエンジンに用いられているアルミニウム製ピストンよりも重いことから、重量物となる鉄製ピストンの運動に対する剛性を確保するために、シリンダブロックを鋳鉄製にして対応していた。
一方、エンジンの小型化に伴う高回転化・低燃費化の向上のために軽量化が促進されており、軽量化を促進するためにはシリンダブロックをアルミニウム等の軽合金製にするとよい。しかしながら、ディーゼルエンジンにおいて、シリンダブロックを軽合金製とした場合には鉄製ピストンの運動に対する剛性不足が生じる虞がある。
シリンダブロックの剛性の補強として、軽量化のためにクランクケースのスカート部の肉厚を薄肉化した場合に、ピストンの往復動方向の力によりスカート部に生じる曲げ変形を抑制するべく、スカート部の外表面に、シリンダ軸線方向及びクランク軸線方向のそれぞれに対して斜めに延在しかつ互いに交差するリブを設けたものがある(特許文献1参照)。また、シリンダブロック外壁に、シリンダヘッドを締結するためのヘッドボルト用のねじ孔を有するボス部が複数設けられた構造において、隣り合うボス部間で、ボス部の下方に位置するスカート部の上端部とボス部の下端とを連結する2本のリブを互いに交差するようにシリンダブロック外壁に設けたものがある(特許文献2参照)。
特開平7−247899号公報 特許第4532430号公報
一方、内燃機関の騒音の一つとしてピストンスラップ騒音がある。ピストンスラップは、燃焼圧力とコンロッド反力の合力がピストンに作用し、ピストンが首振り運動してシリンダ壁と衝突することによって、振動や騒音が発生する現象である。そのため、ピストンの重量が大きいと、ピストンスラップも大きくなる。
ピストンスラップを低減するために種々の技術が提案されており、例えばピストンの軽量化が有効である。しかしながら、高圧縮比化されたエンジン、特にディーゼルエンジンでは、上述したように剛性の高いピストンである鉄製ピストンを用いることにより、ピストンスラップに対するピストンによる影響が大となる。さらに、軽量化のためにシリンダブロックを軽合金製にする場合には、鉄製ピストンの運動に対応し得るように剛性を高める必要がある。
シリンダブロックの剛性を高めるためには、上記各特許文献に記載されているようにシリンダブロックにリブを設けることが考えられる。しかしながら、特許文献1や特許文献2のようにシリンダブロックのスカート部側に設けただけでは、特に圧縮行程の終わり(上死点側)でピストンの首振り運動により生じるピストンスラップに対して対応できないという問題がある。
本発明は、以上の背景に鑑み、NV性能を向上すると共に軽量化を促進することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、ピストン(6)を往復動自在に受容するべきシリンダを画定するシリンダ壁(2)と、前記シリンダ壁の外側にウォータジャケット(12)を画定すると共に前記シリンダ壁を外囲するように設けられたシリンダブロック外壁(3a)とを有するシリンダブロック(3)であって、前記シリンダ壁の各クランク軸線方向側部分に対応する前記シリンダブロック外壁の外面に、オイル通路(16)を内部に形成するべく外向きに突出する突条(15)がシリンダ軸線(CY)方向に延設され、前記両突条間に、互いに交差するように2本のリブ(21)がクランク軸線(CR)方向に対して斜め方向に延設されていることを特徴とする。
この構成によれば、シリンダブロック外壁の両突条間が、両突条間で互いに交差する2本のリブにより補強されることにより、シリンダ壁を外囲する部分の剛性が高められるため、上死点位置側でのピストンの首振り運動に伴ってピストンがシリンダ壁に衝当して生じる打音及び振動がシリンダブロック外壁を伝わってエンジンの騒音及び振動になることを抑制することができると共に、軽量化をも促進できる。また、両突条間に斜めに設けられた2本のリブにより、爆発時の衝撃でシリンダブロックに生じる口開き方向(シリンダ壁のシリンダヘッド側が拡径される方向)での変形を抑制できるので、ピストンの摺動音を軽減することができる。
また、上記の発明において、前記リブ(21)の前記シリンダブロック外壁の外面からの高さが、前記交差する部分(21a)において、他の部分よりも小さくなるように形成されているとよい。
リブを両突条により両端を固定された両端固定梁とすると、梁の中央部分となる2本のリブの交差する部分の高さを他の部分よりも小さくして、剛性を確保しつつ軽量化を促進することができる。これにより、リブの交差部分の高さを、ピストン速度が高くなるシリンダ壁のシリンダ軸線方向中央部周辺の膨脹を促進するように小さくして、交差部分の剛性を低くすることにより、ピストン速度が高くなる部分のシリンダ壁とピストンとの摩擦抵抗を低減することができると共に、爆発時におけるシリンダ壁の変形を抑制してピストンの摺動音を軽減することができる。
また、前記リブの稜線(21b)が外向きに凹形をなすとよい。これにより、両端固定梁の等分布荷重における曲げモーメントに対応させる形状とすることができ、軽量化を促進しつつ、剛性確保による制振効果を得ることができる。
また、前記交差する部分(21a)が、前記ピストンが上死点に位置するときのピストンスカート(6a)の最下部に略対向する位置に設けられているとよい。
この構成によれば、上死点近傍においてピストンが首振り運動することによりピストンスカートの最下部がシリンダ壁に衝当する部分の剛性を高めることができ、衝当による打音及び振動がシリンダブロック壁を伝達していくことが抑制されるため、ピストンスカートの最下部がシリンダ壁に衝当する際の振動及び騒音を低減することができる。
また、前記交差する部分(21a)が、前記ウォータジャケット(12)の前記シリンダ軸線方向の端部(下死点側の端部)に略対向する位置に設けられているとよい。
シリンダブロック外壁において、ウォータジャケットのシリンダ軸線方向の下端部に対応する部分は、ウォータジャケットの底部を画定するべく、ウォータジャケットが設けられていない部分から外方に延出する部分を有し、その外方に延出する部分がリブとして作用して剛性が高められると、シリンダ壁の膨脹変形が抑制されてシリンダ壁とピストンとの摩擦抵抗が高まるようになる。その部分に略対向する位置にリブの交差部分が設けられ、交差部分の高さを小さくすることにより、シリンダ壁の膨脹を促進することができ、シリンダ壁とピストンとの摩擦抵抗を低減し得る。
また、軽合金製である上記発明のシリンダブロック(3)及び鉄製ピストン(6)を備えるエンジン(1)であるとよい。この構成によれば、ピストンを鉄製にしてディーゼルエンジンのような高圧縮比に耐えられる剛性を確保することにより高圧縮比による熱効率の向上を促進し、シリンダブロックをアルミニウム製にして軽量化を促進すると共にリブにより剛性が確保されるため、ピストンのシリンダ壁への衝撃を抑制することができ、エンジンの長寿命化を図ることができる。
このように本発明によれば、シリンダブロックのNV性能を向上すると共に軽量化を促進することができる。
本発明が適用されたエンジンの要部縦断面図 図1の矢印II線方向から見た要部拡大斜視図 図1の矢印III線方向から見たシリンダブロックの一方の側面図 図1の矢印IV線方向から見たシリンダブロックの他方の側面図 図2のV−V線に沿って破断して矢印方向に見たリブの要部拡大断面図 リブの第2の例を示す図5に対応する図
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は本発明が適用されたエンジンの要部縦断面図である。なお、本発明は、実施形態としてディーゼルエンジンに適用した例を示すが、ガソリンエンジンにも適用し得る。
エンジン1は、シリンダを画定する円筒状のシリンダ壁2を有するシリンダブロック3と、シリンダブロック3の上面(図においてシリンダ軸線CYに直交する上側の面)に接合されたシリンダヘッド4と、シリンダブロック3の下面に接合されたオイルパン5とを備える。なお、本実施形態のエンジン1は直列4気筒エンジンであるが、他の気筒数の多気筒エンジンや単気筒エンジンであってもよい。
シリンダ壁2内には軸線方向に摺動自在にピストン6が収容されており、ピストン6には、ピストンピン7を介してコネクティングロッド8の小端部8aが連結されている。コネクティングロッド8の大端部8bは、クランクピン9を介してクランクシャフト11と連結されている。なお、ピストンピン7及びクランクピン9は、クランクシャフト11の軸線(クランク軸線CR)と平行に延在している。
図1の矢印II線方向から見た要部拡大斜視図に示されるように、シリンダブロック3は、シリンダ壁2の外側にウォータジャケット12を画定すると共にシリンダ壁2を外囲するシリンダブロック外壁3aと、シリンダブロック外壁3aの下側から拡幅された形状のスカート部3bとを有する。スカート部3bの下面にオイルパン5が接合されており、スカート部3bとオイルパン5とによりクランクケース13が形成されている。ウォータジャケット12は、シリンダブロック3の上面に開口し、各シリンダ壁2を気筒列全体で外囲するように設けられている。
図3は、図1の矢印III線方向から見たシリンダブロック3の気筒列方向に延在する一方の側面図であり、図4は、図1の矢印IV線方向から見た他方の側面図である。図2〜4に示されるように、シリンダブロック外壁3aのクランク軸線CRに沿う両外面には、シリンダ壁2の各クランク軸線CR方向側部分、すなわちシリンダ壁2をクランク軸線CR方向に挟むように位置する両側部分に対応する位置に、シリンダブロック外壁3aから外向きに突出し、かつシリンダ軸線CY方向に延設された突条15がそれぞれ形成されている。
突条15内には、シリンダヘッド4の内部とクランクケース13とを連通するオイル通路16が設けられている。なお、本実施形態におけるオイル通路16には、シリンダヘッド4内のオイルをオイルパン5に戻すオイルリターン通路と、クランクケース13内のブローバイガスを通すブローバイガス還元通路とが含まれる。
本実施形態では、ピストン6は、ディーゼルエンジンの高圧縮比に対応して鋳造等により製造された鉄製であり、シリンダブロック3は、エンジン1の軽量化を促進し得るようにアルミダイキャスト等により製造された軽合金製である。また、鉄製により重量物となるピストン6がシリンダ壁2内を往復運動することから、シリンダブロック3の剛性を高める必要がある。
本実施形態では、シリンダブロック外壁3aの外面には、隣り合う両突条15間において、互いにX字状に交差するようにクランク軸線CR方向に対して斜めの方向に延設された2本のリブ21が突設されている。リブ21は、両突条15間を橋渡しするように形成されている。また、シリンダブロック外壁3aの外面には、ウォータジャケット12が設けられていない部分において気筒列方向に延在する上側横リブ22と、スカート部3bの上部(シリンダ壁2とスカート部3bとの略境界部分)において気筒列方向に延在する下側横リブ23とがそれぞれ設けられている。
なお、シリンダブロック外壁3aの図3に示される一方の外面では、上側横リブ22及び下側横リブ23はシリンダブロック3の気筒列方向全長に亘って延在するように設けられている。図4に示される他方の外面では、オイルクーラーやオイルポンプといった補機部品を取り付けるべく突出する環状ボス部24が形成されている部分では環状ボス部24が補強リブとして機能することから、環状ボス部24が設けられている部分を除いて、シリンダブロック3の気筒列方向に延在するように上側横リブ22及び下側横リブ23が設けられている。このようにして、適所に設けられた各リブ21〜23によりシリンダブロック3の剛性が適所で補強されている。
上死点側と下死点側とにおいてピストン6が首振り運動により傾倒することから、それぞれの所でピストンスカート6aの最下部(クランクケース13側の端部)がシリンダ壁2に衝当する。ピストン6の首振り運動の方向はピストンピン7の周方向であることから、上死点側でのピストンスカート6aの最下部がシリンダ壁2の壁面に衝当する位置はシリンダブロック外壁3aの両突条15間の中央部分となる。このようなピストンスカート6aの最下部の衝当による打音を軽減するべく、ピストン6が上死点に位置するときのピストンスカート6aの最下部に対応する位置に、一対のリブ21の互いに交差する部分である交差部分21aが位置するようにされている。
これにより、シリンダブロック外壁3aにおいて、ピストン6が上死点に位置するときのピストンスカート6aの最下部に対応する部分の剛性を高めることができ、上死点近傍でピストン6が傾倒してピストンスカート6aの最下部がシリンダ壁2に衝当することにより生じるピストンスラップによる音や振動を抑制し得る。また、爆発時のシリンダ壁2の変形を抑制することができ、これによりピストン6の摺動音を軽減できる。
なお、ピストン6が図1の二点鎖線で示される下死点に位置するときのピストンスカート6aの最下部の位置は、シリンダ壁2の下端部となるシリンダブロック外壁3aとスカート部3bとの接続部分に略対向する位置となる。スカート部3bは、シリンダブロック外壁3aから外方に延出されて拡がるように形成されていることから、シリンダブロック外壁3aの変形を抑制し得る。これにより、下死点近傍でピストン6が傾倒してピストンスカート6aの最下部がシリンダ壁2の壁面に衝当する部分の剛性を高めることができ、ピストンスラップによる音や振動を抑制し得る。なお、本実施形態では、上述したように、シリンダブロック外壁3aの下側部分(スカート部3b側部分)には上側横リブ22及び下側横リブ23が設けられており、これらリブ22・23を併せてシリンダブロック外壁3aの剛性が確保されている。
また、シリンダブロック外壁3aにおいて、ウォータジャケット12のシリンダ軸線CY方向下部に対応する部分には、ウォータジャケット12の底部を画定するべく、ウォータジャケット12が設けられていない部分から外方に延出する延出部25(図1参照)が形成されている。延出部25は、シリンダ壁2の径方向外側に延出する部分を有するように形成されていることから、シリンダブロック外壁3aのウォータジャケット12の底部に対応する部分の剛性が高められる。シリンダブロック外壁3aの剛性が高められている部分では、シリンダ壁2とピストン6との摩擦抵抗が高まるようになる。
それに対して、シリンダブロック外壁3aにおけるウォータジャケット12の外方を覆う部分であってウォータジャケット12の底部に対応する部分に交差部分21aが設けられており、上述したように交差部分21aの高さを小さくすることにより、シリンダ壁2における交差部分21aに対向する部分の膨脹を促進することができる。これにより、シリンダ壁2とピストン6との摩擦抵抗を低減し得る。
また、シリンダ壁2内で首振り運動するピストン6の打音や振動は、シリンダ壁2からシリンダブロック外壁3aの内部を伝達して外面に至り、エンジン1の騒音や振動となる。したがって、シリンダブロック外壁3aのウォータジャケット12の底部に対応する部分では、延出部25を介して、シリンダブロック外壁3aにおけるウォータジャケット12の外方を覆う部分に打音や振動が伝達される。その伝達される部分に交差部分21aが設けられていることから、交差部分21aは他の部分(シリンダブロック外壁3aのリブ21が設けられていない薄肉部分)よりも剛性が高いため、騒音や振動を抑制し得る。
図5は、シリンダブロック外壁3aの一方の外面に設けられたリブ21の延在方向に沿う断面で見た要部拡大断面図である。図に示されるように、リブ21のシリンダブロック外壁3aからの突出方向高さは、交差部分21aが他の部分よりも小さくされている。なお、交差する他方のリブ21においても同様であり、また他方の外面に設けられたリブ21においても同様であり、それらの説明を省略する。
交差部分21aの高さが小さくなるリブ21の形状としては、リブ21の稜線21bが図に示されるように半径Rの球面に合わせた円弧状にて外向きに凹形になるとよい。両突条15に両端部が支持された形状のリブ21において、両端固定梁における等分布荷重に対応させた場合には、高さが弧状に低減することにより、曲げモーメントに対する剛性の確保と軽量化とを達成することができる。また、爆発時の衝撃でシリンダブロック3に生じる口開き(シリンダ壁2のシリンダヘッド4側の開き)方向の変形がリブ21により抑制されるため、ピストン6の首振り運動が抑制され、ピストン6の摺動音を軽減できる。
一方、半径Rの大きさを変えて交差部分21aの高さを小さくすることにより、交差部分21aの剛性を低減することができる。図1に示されるストロークSの中央部の周辺領域はピストン6の速度が高くなる部分である。そのストロークSの中央部に対向するように、円弧状の稜線21bにより剛性が低くされた交差部分21aが位置することにより、シリンダ壁2のストロークSの中央部における膨脹が促進されるため、ピストン6とシリンダ壁2との摩擦抵抗が低減される。
なお、交差部分21aの高さを小さくするリブ21の稜線21bの形状としては、半径Rの円弧状に形成された図示例の外向きに凹形に限定されるものではなく、突条15側に高い部分を有し、その高い部分に対して交差部分21aの高さが相対的に低くされていればよい。例えば、リブ21の稜線21bが、シリンダ軸線CY又はシリンダ軸線CYに直交する方向(気筒列方向)と平行な軸線を有する円筒面に合わせた楕円弧状に外向きの凹形になってもよい。或いは、図6に示されるように、稜線21bが直線状に延在するリブ21であってもよい。シリンダブロック外壁3aの両突条15間の外面が円筒状のシリンダ壁2に応じて弧状の面(図の破線)を有するように形成されている場合には、稜線21bが直線であっても、シリンダブロック外壁3aの両突条15間の外面が外方に最も突出する部分に交差部分21aが位置するようになるため、リブ21のシリンダブロック外壁3aの外面からの高さは交差部分21aで小さくなる。これにより、上記と同様の作用効果を奏し得る。
また、図1に示したように、交差部分21aは、ウォータジャケット12の底部に対応する部分に位置している。上述したようにウォータジャケット12はシリンダ壁2のシリンダ軸線CY方向長さの略半分の深さを有しており、ウォータジャケット12の底部に対応する部分は、ストロークSの中間部分に対応している。ストロークSの中央部の周辺領域は上述したようにピストン6の速度が高くなる部分であることから、シリンダブロック3においてウォータジャケット12の底部を囲う部分が薄肉形状である場合に、併せて交差部分21aの高さを低くしたことにより、シリンダ壁2のストロークSの中央部における膨脹が促進されるため、ピストン6とシリンダ壁2との摩擦抵抗が低減される。なお、交差部分21a以外のリブ21の高さを十分に高くすると共に、シリンダ壁2の軸線に対して斜めにリブ21が延在することにより、爆発時のシリンダブロック3に生じる口開き方向への変形を防止することができるため、爆発により生じるピストン6のがたつきが抑制され、NV性能が向上する、すなわち振動や騒音が軽減される。
このようにリブ21が設けられていることから、エンジン1における高圧縮比に対応してピストン6を鉄製とし、それに対して軽量化のためにシリンダブロック3をアルミニウム合金等の軽合金製とした場合でも、重量物となるピストン6の首振り時のシリンダ壁2への衝撃に対する剛性を確保することができ、エンジン1の長寿命化を促進することができる。
以上、本発明を、その好適実施形態の実施例について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記実施形態では突条15でリブ21が分断されるように各リブ21が設けられているが、突条15を跨ぐように隣り合うリブ21間が連続するように形成されていてもよい。この場合には突条15が補強される。また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
1 エンジン
2 シリンダ壁
3 シリンダブロック
3a シリンダブロック外壁
6 ピストン
6a ピストンスカート
12 ウォータジャケット
15 突条
16 オイル通路
21 リブ
21a 交差部分(交差する部分)
21b 稜線
CR クランク軸線
CY シリンダ軸線

Claims (5)

  1. ピストンを往復動自在に受容するべきシリンダを画定するシリンダ壁と、
    前記シリンダ壁の外側にウォータジャケットを画定すると共に前記シリンダ壁を外囲するように設けられたシリンダブロック外壁とを有するシリンダブロックであって、
    前記シリンダブロック外壁のクランク軸線方向に沿う部分の外面における、前記シリンダ壁のクランク軸線方向の両端部に対応する部分に、オイル通路を内部に形成するべく外向きに突出する突条がシリンダ軸線方向に延設され、
    前記両突条間に、互いに交差するように2本のリブがクランク軸線方向に対して斜め方向に延設され、
    前記2本のリブの前記シリンダブロック外壁の外面からの高さが、前記交差する部分において、他の部分よりも小さくなるように形成されていることを特徴とするシリンダブロック。
  2. 前記リブの稜線が凹形をなすことを特徴とする請求項1に記載のシリンダブロック。
  3. ピストンを往復動自在に受容するべきシリンダを画定するシリンダ壁と、
    前記シリンダ壁の外側にウォータジャケットを画定すると共に前記シリンダ壁を外囲するように設けられたシリンダブロック外壁とを有するシリンダブロックであって、
    前記シリンダブロック外壁のクランク軸線方向に沿う部分の外面における、前記シリンダ壁のクランク軸線方向の両端部に対応する部分に、オイル通路を内部に形成するべく外向きに突出する突条がシリンダ軸線方向に延設され、
    前記両突条間に、互いに交差するように2本のリブがクランク軸線方向に対して斜め方向に延設され、
    前記交差する部分が、前記ピストンが上死点に位置するときのピストンスカートの最下部に略対向する位置に設けられていることを特徴とするシリンダブロック。
  4. 前記交差する部分が、前記ウォータジャケットの前記シリンダ軸線方向の端部に略対向する位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項4に記載のシリンダブロック。
  5. 軽合金製である請求項1及び請求項3乃至請求項5のいずれかに記載されたシリンダブロック及び鉄製ピストンを備えるエンジン。
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