JP6161779B1 - Ledランプ及びその保護方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】丸形蛍光灯の照明器具に容易に取付可能なLEDランプの照明器具への適合性を判断すること。【解決手段】環状の蛍光灯が取り付け可能な照明器具に取り付けられる環状のLEDランプであって、LEDに流れる電流を制御する制御部を有し、前記制御部は、複数の条件下においてLEDの点灯状態又は流れる電流を変化させ、前記複数の条件のうちの第1の条件における前記LEDランプに印加される第1電圧と、前記複数の条件のうちの第1の条件とは異なる第2の条件において前記LEDランプに印加される第2電圧との差分が所定値以上であるときに消灯する。【選択図】図36

Description

本発明は、LEDランプであって、特に、丸形蛍光灯の照明器具に取り付け可能な、環状に形成されたLEDランプに関する。
近年、省電力・長寿命なLED素子を光源に用いた照明器具の普及が進んでいる。それに伴い、既存の丸形蛍光灯の照明器具に、丸形蛍光灯と置換して取り付け可能なLEDランプの需要が高まっている。このようなLEDランプとして、例えば特許文献1には、既存の環形蛍光ランプ用の器具本体に簡易に取り付け可能としたものが開示されている。
特開2012−22808号公報
しかしながら、特許文献1に記載のLEDランプは、丸形蛍光灯そのものをLEDランプに置換するものではない。また、特許文献1に記載の照明器具の場合、LEDランプを取り付けてそのまま使用すると、何等かの不具合が発生する可能性があった。
本発明は、上述のような課題を解決するために、既存の丸形蛍光灯の照明器具に取り付け可能であって、適合性が確認された環状に形成されたLEDランプを提供することを目的とする。
上記目的の達成のため、本発明に係るLEDランプは、環状の蛍光灯が取り付け可能な照明器具に取り付けられる環状のLEDランプであって、LEDに流れる電流を制御する制御部を有し、制御部は、複数の条件下においてLEDの点灯状態又は流れる電流を変化させ、複数の条件のうちの第1の条件におけるLEDランプに印加される第1電圧と、複数の条件のうちの第1の条件とは異なる第2の条件においてLEDランプに印加される第2電圧との差分が所定値以上であるときに消灯する。
上記LEDランプにおいて、制御部は、第1の条件において第1電圧を測定し、第2の条件において第2電圧を測定する測定部と、測定部で測定した第1電圧と第2電圧との差分を算出する算出部と、算出部で算出された差分を所定値と比較する判定部と、判定部の判定に基づいて消灯させる保護部とを備える、こととしてもよい。
上記LEDランプにおいて、LEDランプは、さらに、差分が所定値以上であり消灯した場合に人が認識可能な方法により報知することとしてもよい。
上記人が認識可能な方法は、LEDランプの点滅動作を用いた通知であることとしてもよい。
上記目的達成のため、本発明に係るLEDランプの保護方法は、環状の蛍光灯が取り付け可能な照明器具に取り付けられる制御部を備えた環状のLEDランプの保護方法であって、制御部は、複数の条件下においてLEDの点灯状態又は流れる電流を変化したときに、複数の条件のうちの第1の条件におけるLEDランプに印加される第1電圧と、複数の条件のうちの第1の条件とは異なる第2の条件においてLEDランプに印加される第2電圧との差分を算出して、その算出値が所定値以上であるときに消灯させる。
本発明によれば、複数の条件における電圧値の差をみることで、LEDランプが適合性のある照明器具に接続されているか否かを判定することができるので、適合性のない照明器具に接続された場合には、消灯することで、適合性が確認されたLEDランプを使用することができる。
本発明の一実施形態に係るLEDランプが取り付けられた、丸形蛍光灯用の照明器具の外観斜視図である。 本発明の一実施形態に係るLEDランプの外観斜視図であって、(a)は上方(天井面側)からみた斜視図、(b)は下方(床面側)からみた斜視図である。 本発明の一実施形態に係るLEDランプの分解斜視図である。 電源基板の下方からみた斜視図である。 LED基板の下方から見た発光面側斜視図である。 本発明の一実施形態に係るLEDランプの本体部の斜視図であって、(a)は上カバー部の下方から見た斜視図、(b)は下カバー部の上方から見た斜視図である。 上カバー部と下カバー部とを係合させた場合の下方からみた透視図である。 本発明の一実施形態に係る環状のLEDランプの環の周方向に直交する断面から、常夜灯の方向を俯瞰する俯瞰図である。 本発明の一実施形態に係るLEDランプの下カバー部を外した状態の下面図である。 本発明の一実施形態に係るLEDランプの下カバー部を外した状態の下方からみた斜視図である。 本発明の一実施形態に係る環状のLEDランプの環の周方向に直交する断面図である。 本発明の一実施形態に係るLEDランプの下カバー部を外した状態の、下方からみた部分拡大図である。 本発明の一実施形態に係る環状のLEDランプの環の周方向に直交する断面図である。 本発明の一実施形態に係るLEDランプに電力を供給する変換アダプタであって、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 (a)〜(d)とも、本発明の一実施形態に係るLEDランプを、丸形蛍光灯の照明器具へ接続する場合を説明する電気回路図である。 (A)は電圧降下が発生した場合におけるLED素子への電力供給を停止する一例のブロック図、(B)は電圧降下が発生した場合におけるLED素子への電力供給を阻止する一例のブロック図、である。 制御部による消灯制御の一例のフロー図である。 取付器具の一例を示すブロック図である。 取付器具の他例を示すブロック図である。 制御部による電圧降下が発生した場合におけるLED素子への電力供給を起動電圧が安定してから停止する一例のフロー図である。 制御部による起動電圧又は突入電流に応じてLED素子を消灯させる場合のルーチンのフロー図である。 (A)は照明器具を下方から見たホルダ外向き状態の説明図、(B)は照明器具を下方から見たホルダ内向き状態の説明図、である。 (A)はホルダの側面図、(B)は要部の斜視図、である。 バランス調整機能を付与した例を示し、(A)はホルダにバランス調整ウエイト部材を設けた例を示す説明図、(B)はLEDランプにバランス調整ウエイト部材を設けた例を示す説明図、である。 (A)はLEDランプを上から見た説明図、(B)は下カバー部を取り外した状態でLEDランプをしたから見た説明図、である。 図25(B)のX−X線拡大断面図である。 (A)はLEDランプの開口とホルダの開口とが一致している状態の要部の説明図、(B)は(A)の状態の断面図、(C)はLEDランプの開口とホルダの開口とがずれている状態の要部の説明図、(D)は(C)の状態の断面図、である。 雄側コネクタの一例を示し、(A)は雄側コネクタの斜視図、(B)は雄側コネクタの平面図、(C)は雄側コネクタの側面図、である。 雌側コネクタの一例を示し、(A)は雌側コネクタの斜視図、(B)は雌側コネクタの平面図、(C)は雌側コネクタの側面図、である。 コネクタカバーの一例を示し、平面側から見た分解斜視図である。 コネクタカバーの一例を示し、底面側から見た分解斜視図である。 コネクタカバーの一例を示し、(A)は分解状態の断面図、(B)は結合状態の断面図、である。 コネクタカバーの一例を示し、コネクタカバーにコネクタを収納した状態を示し、(A)は上カバーを外した状態の要部の平面図、(B)は要部の断面図、である。 コネクタカバーの他例を示し、コネクタカバーにコネクタを収納した状態を示し、(A)は上カバーを外した状態の要部の平面図、(B)は要部の断面図、である。 (a)は、LEDランプを取り付けた場合に消灯(使用しない)する場合の概略図である。(b)は、LEDランプを取り付けた場合に点灯(使用する)場合の概略図である。 LEDランプの一構成例を示すブロック図である。 制御部による保護回路動作を示したフロー図である。
以下に、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明においては、既存の丸形蛍光灯の照明器具に、丸形蛍光灯に置換して本発明に係るLEDランプを装着した状態で説明する。
図1に示すように、照明器具1は、LEDランプ10を覆うシェード2と、丸形蛍光灯やLEDランプ10へ電力を供給する電力線が収容され、家屋の天井面に予め設置された取付器具(引掛シーリングやローゼット等)に、電気的かつ機械的に接続される引掛アダプタ(図示せず)を先端に有するコード3とを備える。なお、本発明の一実施形態に係るLEDランプ10は、図1に示すペンダントライト型の照明器具1に限らず、シーリングライト型の、丸形蛍光灯の照明器具にも取り付けることができる。なおこれ以降、照明器具1は天井面に取り付けられ、LEDランプ10の照射光は、下方(床面側)に向けて照射されるものとして説明する。すなわち、LEDランプ10において、照明器具1に取り付けられた際の天井面側を上側、床面側を下側とする。また、本実施の形態に係る照明器具1は、後述するようにリモートコントロール式(リモコン式)に対応している。また、家屋の壁面に設けた固定スイッチと併用しても良い。
次に、LEDランプ10について説明する。図2に示すように、LEDランプ10は、上カバー部11と下カバー部12とからなる環状の本体部を備える。ここで、環状の本体部は、既存の丸形蛍光灯に置換できるよう、丸形蛍光灯の規格(例えば、30形や32形など)に沿った大きさとするのが好ましい。詳細は後述するが、上カバー部11及び下カバー部12は、環状のLEDランプ10の環の周方向に直交する断面が、それぞれ略半円弧状に形成され、環状の本体部の内部は空洞となっている。上カバー部11は、例えばポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリプロピレン等の透光性を有する材料に拡散剤を混入させて白色透明等に形成され、上カバー部11と下カバー部12とを相互に固定するためのネジが挿入されるネジ穴15a〜15eを備える。また、下カバー部12は、LED素子が実装されたLED基板の発光面を覆うもので、上カバー部11と同一の材質で形成され、その内周面に、上カバー部11のネジ穴15a〜15eに対応するネジ穴を備える。また、本体部には、端部にコネクタ14を備えた、商用電力を電源基板に供給するための電力線13が一部収容されている。すなわち、電力線13は、一端が本体部に収容され、他端にコネクタ14を有する。なお、図ではコネクタ14をメス型で示してあるが、これに限られるものではなく、オス型でも良い。また、上カバー部11は白色やグレー等の着色によって不透明に形成されても良いし、同一素材ではなく別素材でそれぞれ形成されても良い。そして、本実施の形態に係る照明器具1においては上カバー部11と下カバー部12とをネジで固定しているが、例えば一方に爪部、他方に爪受け部を設けるなどの嵌合又は係合手段、又は、接着剤による接着や溶着などの固着によって固定しても良い。
コネクタ14は、照明器具1へ電力を供給する電力線に接続されるものである。ここで、図15を用いて、本発明の一実施態様によるLEDランプ10への電力の供給について説明する。まず、図15(c)、(d)は、一般的なシーリングライトの場合の回路図である。例えば一般的なシーリングライトに丸形蛍光灯を取り付けて用いる場合、図15(c)に示すように、外部電力200を供給するための電力線を備える電源アダプタ270を、天井面に設置された取付器具(引掛けシーリング等)に取り付け、電源アダプタ270の電力線のコネクタへ、シーリングライト本体の電力線のコネクタを接続することで、シーリングライトへ電力が供給される。シーリングライト本体は、安定器210′、常夜灯としてのナツメ球230′、スイッチ220′、グロー球240′、丸形蛍光灯用ソケット260′を備え、丸形蛍光灯用ソケット260′に丸形蛍光灯250′が接続される。図15(c)に示すように、丸形蛍光灯250′には、安定器210′を介して電力が供給される。これに対し、本発明の一実施形態に係るLEDランプ10への電力供給は、電力線13の端部のコネクタ14を、電源アダプタ270に備えられた電力線のコネクタに接続することによって行うことができる。すなわち、図15(d)に示すように、LEDランプ10へは、安定器210′を介さずに電力が供給される。
なお、図1に示すペンダントライト型の照明器具1の場合は、上述した電源アダプタに代わるものとして、照明器具1に一般的に備えられている常夜灯としてのナツメ球のソケットに装着する、変換アダプタを用いることができる。図14に示すように、変換アダプタ100は、電力線を収容したハーネス101、コネクタ102、ホルダ103、口金106とから構成される。変換アダプタ100において、ハーネス101に収容された電力線と口金106とは電気的に接続されており、ハーネス101を挟むホルダ103が、ネジ107とナット108とで固定されたものである。変換アダプタ100は、口金106がナツメ球用のソケットに装着された場合に、商用電力をハーネス101に取り出すことができ、コネクタ102を、LEDランプ10のコネクタ14に接続することにより、LEDランプ10に電力を供給することができる。なお、コネクタ102の形状はこれに限られるものではなく、メス型であっても良い。また、口金106は、ナツメ球用のE12タイプとすることができるが、これに限られるものではない。そして、ホルダ103はネジとナットでの固定ではなく、例えば一方に爪部、他方に爪受け部を設けるなどの嵌合又は係合手段、又は、接着剤による接着や溶着などの固着により固定しても良い。
ここで、図15(a)、(b)を用いて、ペンダントライト型の照明器具1の場合の、LEDランプ10への電力の供給について説明する。図15(a)、(b)は、ペンダントライト型の場合の回路図である。ペンダントライト型の照明器具1は、図15(a)に示すように、安定器210、ナツメ球230、スイッチ220、グロー球240、丸形蛍光灯用ソケット260を備え、丸形蛍光灯用ソケット260に、丸形蛍光灯250が接続され、丸形蛍光灯250には、安定器210を介して電力が供給される。これに対し、LEDランプ10を照明器具1の取付部に取り付ける場合、上述のように、ナツメ球230のソケットに変換アダプタ100が接続され、変換アダプタ100にLEDランプ10が接続される。従って、LEDランプ10へは、安定器210を介さずに電力が供給される。
次に、詳細は後述するが、LEDランプ10の内部構造について図3を用いて簡単に説明する。図3に示すように、LEDランプ10には、上述した上カバー部11と下カバー部12との間に、電源基板20、LED基板30a〜30cが収容されている。下カバー部12の内周面には、ネジ穴17a〜17eを有するボス18a〜18eが設けられ、上カバー部11のネジ穴15a〜15eと下カバー部12のネジ穴17a〜17eとをネジ45a〜45eで螺合することにより、上カバー部11と下カバー部12とが相互に固定される。なお、ネジ穴17a〜17eやボス18a〜18eは、上カバー部11及び下カバー部12の内周面において、LEDランプ10の円中心側に位置するように設けられる。
電源基板20は、例えばガラスエポキシ基板、紙フェノール基板等から成り、一方の面に電子部品23,24が、他方の面に、常夜灯用のLED素子21、リモコン用のセンサ素子22が実装されている。なお、図4に、電源基板20を下方からみた斜視図を示す。図3、図4において、簡単のため電子部品は2つのみ示してあるが、電子部品としては、過電流保護、ノイズカット、整流、平滑、調光制御などを行うための各種ダイオード、コンデンサ、トランス、IC、抵抗などの公知の複数の電子部品が、電源基板20に実装されている。また、図3に示すように、電源基板20は、常夜灯用のLED素子21が実装された面が下カバー部12側を向くように配置される。さらに、電源基板20の周縁部には、ネジ45a〜45eの挿入を妨げない位置に、図示しない切り欠き又は挿入孔が設けられている。また、電源基板20の周縁部には、後述するLED基板固定リブに対応する位置に切り欠き52a〜52cが、係止突起に対応する位置に切り欠き50a、50cが設けられている。
なお、図3には示していないが、電力線13は、その先端が電源基板20に電気的に接続されて後述する上カバー部11に設けられた切り欠き(図6(a)の80)に一部が位置し、先端に取り付けられたコネクタ14が本体部の外部に位置するように配設されている。ここで、電力線13は、電源基板20のどちらの面に配設されても良いが、特に電源基板20の、LED基板30のLED素子が実装された発光面の裏面側に対向する面であって、電子部品23,24等が実装されていない面に配線されることにより、電力線13によってLED素子31の照射を妨げることがないという利点がある。
LED基板30a〜30cは、例えばガラスコンポジット基板、ガラスエポキシ基板、メタル基板等から成り、片面に複数のLED素子31が実装されている。なお、LED基板30a〜30cは、それぞれ同一の形状、LED素子配置を有し、汎用的に用いることができる。またこれ以降、「LED基板30」と記載した場合、LED基板30a〜30cを指すものとする。また、図5に、LED基板30を発光面側(LED素子31が実装された側)からみた斜視図を示す。本発明の一実施形態によるLEDランプ10は、図3及び図5のように、3枚の弧状のLED基板30a〜30cが、環状の本体部の内部に全体として略環形状となるように配置されて収容されている。このとき、LED基板30a〜30cは、発光面が下カバー部12側となるように配置される。LED基板30a〜30cは、電源基板20とLED基板30との間の空間を確保し、電源基板20の位置決め及びその固定をするスペーサ40や、上カバー部11の内周面側に設けられた係止突起(図6の70a〜70d)を挿入するための、複数の係止孔32a〜32iが設けられる。また、LED基板30には、縁部に複数の切り欠き33が設けられている。切り欠き33は、ネジ45の挿入を妨げない位置(すなわち、ネジ穴15,17を覆わない位置)に設けられる。なお、LED基板30a〜30cは、図示しないリード線やコネクタ等の接続部材により、隣接する基板同士が電気的につなぎ合わされている。また、電源基板20とLED基板30との間には、図示しない絶縁シートが敷設されている。なお、LED基板30は、弧状ではなく矩形であってもよく、例えば、図示しないリード線等で接続することによって全体として略環形状とならない配置でもよい。
なお、丸形蛍光灯の30形、32形、40形のように、径の大きさが異なるLEDランプを作成する際は、LED基板30、上カバー部11、及び、下カバー部12とを拡大又は縮小させ、相似形状で用いることができる。これにより、製造が容易になり、部品数を増やすことなくコストを減らすことができる。
下カバー部12の内周面には、図3のように複数のLED基板固定リブ92a〜92fが設けられている。詳細は後述するが、リブ92は、上カバー部11の内周面に設けられたリブ(図6の72)と対応する位置関係にあり、下カバー部12のリブ92と上カバー部11のリブ72とで、LED基板30を挟持して固定する。なお、上述した電源基板20の周縁部の切り欠きは、リブ72によるLED基板30の挟持を妨げない位置にも設けられている。
次に、上カバー部11と下カバー部12が備えるリブや、係止突起について説明する。図6(a)は、上カバー部11を下方からみた斜視図、図6(b)は、下カバー部12を上方からみた斜視図である。図6(a)に示すように、上カバー部11の内周面には、LED基板30を固定するLED基板固定リブ72a〜72g及び目印リブ71a、71bと、電源基板20を固定する電源基板固定リブ61a、61bと、LED基板30及び電源基板20を固定する兼用リブ60a、60bと、ネジ穴15a〜15eが貫通したボス16a〜16eと、電力線13を挿入する切り欠き80とが設けられている。ボス16cと目印リブ71bとは、補強リブ73bによって連結されている。補強リブ73bは、切り欠き80に差し込まれる電力線13を固定する。また、上カバー部11の内周面には、さらに、2枚のリブを直交させた交線を、上カバー部11の開口面側に突起状に延伸させた、係止突起70a〜70dが設けられている。LED基板固定リブ72a〜72g、目印リブ71a、71b、及び、兼用リブ60a、60bの先端は、環状の上カバー部11の環の周方向と直交する断面において、上カバー部11の周縁を越えた位置にある。従って、LEDランプ10において、上記のリブにより固定されるLED基板30は、上カバー部11側には位置せず、下カバー部12側に位置する。電源基板固定リブ61a、61bは、LED基板固定用のリブ72、目印リブ71よりも高さが低く、環状の上カバー部11の環の周方向と直交する断面において、電源基板20を、上カバー部11の周縁とほぼ同じ高さの位置で固定する。なお、兼用リブ60a、60bは、段差が一段設けられており、低い位置で電源基板20を固定し、高い位置でLED基板30を固定する。係止突起70a〜70dは、LED基板30の係止孔32に挿入されて、LED基板30を係止する。なお、図1に示すように、電源基板20は弧状の形状を有し、上カバー部11の一部に収容されるが、電源基板20は、目印リブ71a、71bの間で、係止突起70a、70bが含まれない側に配置される。なお、電源基板は、弧状ではなく、略矩形状であっても良いし、複数に分割されたものでも良い。
図6(b)に示すように、下カバー部12の内周面には、ネジ穴17a〜17eを有するボス18a〜18e、LED基板固定リブ92a〜92g、90a、90bが設けられている。なお、図において92a、92c、92e、92fは見えない位置にあり示しておらず、図7を参照されたい。各リブは、上カバー部11に設けられたLED基板固定リブ72a〜72g、目印リブ71a、71bに対応した位置にあり、ネジ45a〜45eの螺合によって上カバー部11と下カバー部12とが相互に固定された場合に、LED基板30を挟んで固定する。ここで、上カバー部11と下カバー部12に設けられたリブの対応関係を、図7を用いて説明する。図7には示していないが、電源基板20は、目印リブ71aと71bとの間で、係止突起70a、70bを含む側に配置される。図7に示すように、上カバー部11と下カバー部12とが係合されると、LED基板固定リブ72a〜72gとLED基板固定リブ92a〜92gとが、さらに、兼用リブ60a、60bと、LED基板固定リブ90a、90bとがそれぞれ対応して、これらのリブでLED基板30が挟まれて固定される。また、上カバー部11に設けられた電源基板固定リブ61a、61b、兼用リブ60a、60bの低い位置、及び、ボス16a〜16eの頂部に電源基板20が配置され、上カバー部11と下カバー部12とが係合されると、ボス16a〜16eの頂部と下カバー部12のボス18a〜18cの頂部との間に、電源基板20が挟まれて支持される。
なお、図8には、環状のLEDランプ10の環の周方向に直交する断面から、常夜灯21の方向を俯瞰する俯瞰図を示してある。図8に示すように、LED基板30aは、下カバー部12に設けられたLED基板固定リブ92aと、上カバー部11に設けられたLED基板固定リブ72aとの間で挟持されている。また、上カバー部11と下カバー部12とを、略半円弧状の断面を有する環状とすることによって、LED基板30や電源基板20を内部に収容することが可能となる。特に、電源基板20をLEDランプ10の内部に収容できるため、丸形蛍光灯と同形状の、丸形蛍光灯の照明器具に容易に取り付け可能なLEDランプ10を実現することができる。
次に、LED基板30、電源基板20の本体部における位置について、図6〜図10を用いて説明する。図9は、本発明の一実施形態によるLEDランプ10の下カバー部12を外した状態の下面図(下カバー部12側から見た図)、図10は、下方からみた斜視図である。電源基板20は、周縁部に設けられた切り欠き52a〜52c、50a、50cに、それぞれ、上カバー部11に形成されたLED基板固定リブ72a〜72c、係止突起70a、70bが位置するように、電源基板固定リブ61a、61b、兼用リブ60a、60bに配設される。電源基板20は、LED基板30aの発光面の反対側に、LED基板30aに対して層状に配置される。LED基板30bの係止孔32e、32fには、上カバー部11の係止突起70b、70cがそれぞれ挿入され、LED基板30bが上カバー部11に係止される。また、LED基板30bは、目印リブ71b、LED基板固定リブ72d、72eによって固定される。LED基板30cの係止孔32g、32iには、上カバー部11の係止突起70d、70aがそれぞれ挿入され、LED基板30cが上カバー部11に係止される。また、LED基板30cは、目印リブ71a、LED基板固定リブ72f、72gによって固定される。LED基板30aの係止孔32a、32cと、それら係止孔に対応する電源基板20の位置には、スペーサ40が挿入され、電源基板20とLED基板30aとの間の空間が確保されるとともに電源基板20の短手方向の一端部の位置決めがなされ、電源基板20が上下左右方向に固定される。
なお、本実施形態においては、電源基板20とLED基板30とを層状に配置したが、他の発明思想として、電源回路の電子部品とLED素子とを同一の基板に実装し、当該同一基板が、下カバー部ではなく上カバー部に収容されるような構成としても良い。又は、電源基板とLED基板とを略同一平面上に配置し、それら電源基板とLED基板とが上カバー部に収容される構成としても良い。これらのような構成により、上カバー部及び下カバー部がともにLED素子により照射されるため、本体部が全体的に光を放射するLEDランプを実現することができる。
図11を参照すると、スペーサ40は、例えばポリプロピレン等の絶縁性の樹脂から構成され、主部42の両端に係止爪41が形成されている。両端の係止爪41は、電源基板20とLED基板30の係止孔にそれぞれ挿入され、電源基板20とLED基板30とを係止固定する。主部42の長手方向の長さは、LED基板固定用のリブ72と、電源基板固定リブ61との間の距離を超えない長さとするのが好ましい。なお、図11に示すように、LED基板30は、環状のLEDランプ10の環の周方向に直交する断面において、下カバー部12側に位置する。具体的には、本体部の内径rは25mm、下カバー部12の内周面における最下部とLED基板30の発光面との距離hは7.5mmである。なお、LED基板30の厚みは1.0mmであるため、下カバー部12の内周面における最下部とLED基板30の載置面との距離は、8.5mmとなる。このような構成により、電源基板20と上カバー部11との間の空間が確保され、電源基板20に実装される電子部品に対する自由度が高くなる。
ここで、上カバー部11と下カバー部12との係合について説明する。図11に示すように、下カバー部12の周縁部は、外周、内周ともに弧状の部分と比較して肉厚に構成され、ネジ穴17の部分を除く全長に亘って係止溝4が設けられている。また、上カバー部11の周縁部も同様に、弧状の部分と比較して肉厚に構成され、ネジ穴15の部分を除く全長に亘って、下カバー部12の係止溝に係合可能な係止壁5が設けられている。この、上カバー部11の係止壁5と下カバー部12の係止溝4とを係合させ、さらにネジ45によって螺合させることで、上カバー部11と下カバー部12とを強固に係合することができる。上カバー部11及び下カバー部12の孤状部の厚みdはほぼ同一に、例えば1.8mm〜2.2mmの厚みで形成されているが、本実施形態において、上カバー部11の係止壁5と下カバー部12の係止溝4とを係合させた係合部6の厚みは、孤状部の厚みの約1.45倍の厚みとなるように形成されている。なお、係合部6の厚みは、±0.3倍で形成することができ、弧状部の厚みの約1.2〜1.7倍の範囲で形成すれば良い。また、本体部の透過率は、75%以上、さらには85%以上となるように、その材質や厚みが選択されるのが好ましい。このとき、上カバー部11と下カバー部12とで、透過率を異ならせてもよく、上述のように、上カバー部11は白色やグレー等の着色によって不透明に形成されても良い。したがって、上述した透過率は、上カバー部11と下カバー部12とで異なってもよい。なお、透過率とは、全てのLED素子31が点灯した際の全光束に対する本体部の全体(若しくは下カバー部12の全体)での照明光として有効利用可能な割合を示す。換言すれば、誤差を考慮しない透過率を75%とした場合、LED素子31が点灯した全光束(100%)のうち、75%が内部反射しつつ照明光として利用され、25%がロスとなることを意味する。また、上カバー部11と下カバー部12とで透過率を異ならせた場合には、下カバー部12の透過率の割合を上カバー部11の透過率の割合よりも高くし、全体として75%以上、85%以上を確保することも可能である。この際、上カバー部11は、透過率よりも反射率を高くしたり、着色度合い(不透明感)を不均一としてもよい。したがって、透過率を75%以上とした場合には、配光をより広い範囲に確保することができ、85%以上とすることによって後述する2灯分の丸形蛍光灯の輝度を容易に確保することができる。
図9に示すように、LED基板30には切り欠きが設けられ、さらに電源基板20とLED基板30とは、その周縁部に設けられた切り欠きが重複する箇所が存在する。すなわち、本体部は、上カバー部11の内周面から下カバー部12の内周面まで連通する空間部を、その内部に有する。これにより、LED素子による照射光を上カバー部11側にまで導光させることができ、照射範囲を広げることができる。なお、上述したように、上カバー部11と下カバー部12との係合部6は肉厚に形成されているため、LED素子31から照射された照射光を反射させて、上カバー部11側に導光させる効果がある。さらに、本体部の透過率が75%以上であれば、導光の効果が高められ、天井面側を照射することができる。なお、上カバー部11を不透明な部材で形成した場合においては、当該上カバー部11で光が反射されて、下カバー部12に光が到達して透過し、床面側をより強く照射することができる。また、上カバー部11を特に不透明かつ反射率の高い部材(例えば白色とされたもの)で形成することにより、より反射効率を高めることができる。
なお、図8、図9に示すように、本発明の一実施形態によるLEDランプ10は、LED素子によって実現される常夜灯21と、センサ素子22とを備える。センサ素子22は、図示しないリモコンからの操作入力に関する情報を受信する。図8、図9に示すように、常夜灯21、センサ素子22は、電源基板20とLED基板30aとが重複しない位置で、電源基板20の下カバー部12に対向する面上に設けられる。なお、電源基板20とLED基板30aとが重複しない位置には上記常夜灯21、センサ素子22以外にも、人感センサなどの各種センサや、インジケータ等の機能性素子部品を配置することができる。なお、図9において、説明の便宜上、LED素子31のLED基板30に対する実装数及び大きさを実際のものと異ならせて示してあるが、LED基板30の発光面の総面積に対する全てのLED素子31の占有率が5.0%以上とするのが望ましい。なお、この5.0%以上の占有率に関する詳細は後述する。
上述した、常夜灯21、センサ素子22、スペーサ40、係止突起70の詳細について、拡大図を用いて説明する。図12は、下カバー部12を取り外した状態の、常夜灯21を含む部分を拡大した斜視図である。図に示すように、常夜灯21、センサ素子22は、LED基板30aと30cとが離れて配置され、電源基板20がLED基板30と重複していない位置に配設される。また、上述したように、LED基板30aと電源基板20とは、スペーサ40によってその間の距離が固定される。LED基板30cは、係止突起70aによって上カバー部11に固定される。なお、図11において、電源基板20をネジ45aが貫通しているが、ネジ45aが位置する箇所に、電源基板20に切り欠きを設けても良い。また、常夜灯21等をLED基板30上ではなく電源基板20上に設ける構成とすることにより、環状のLEDランプ10を実現するのに同一形状のLED基板30を用いることができ、LED基板30の汎用性を損なうことがないという利点がある。
また、図13に、環状のLEDランプ10の環の周方向に直交する、ネジ45を含む断面図を示す。図13に示すように、上カバー部11と下カバー部12とを固定するネジ45を挿入するネジ穴15、17は、それぞれ、上カバー部11のボス16、下カバー部12のボス18に設けられる。そのため、LEDランプ10の本体部は、通気孔が形成されることがなく密閉されており、LEDランプ10の内部に虫や埃等が侵入するのを防止することができる。
なお、図5ではLED素子31が略円周上に配置されているが、本発明はこれに限られるものではなく、LED素子31は千鳥状に配置されても良い。また、LED素子に昼光色、電球色など色味の異なるものを配置してリモコンによって調色が可能であっても良いし、LED素子に流れる電流値等を制御してリモコンによって調光が可能であっても良い。
なお、既存の丸形蛍光灯の照明器具は、丸形蛍光灯を2灯取り付けるものが一般的である。本発明の一実施形態によるLEDランプ10によれば、丸形蛍光灯の照明器具に取り付けた際に、1灯のLEDランプ10で、2灯分の丸形蛍光灯の明るさを実現することが可能となる。LED素子31の性能、上カバー部11、下カバー部12の厚みや透過率、LED基板30の本体部内における載置位置等、様々なパラメータによってLEDランプ10の明るさを制御することができるが、2灯分の丸形蛍光灯の明るさをLEDランプ10単体で実現するための数値例を、以下に記載する。なお、以下の数値は、LED素子31に流れる電流値を定格電流(例えば150mA)未満であって、電流値の範囲を110mA(適正下限電流値)〜140mA(適正上限電流値)の間で制御し、2灯分の丸形蛍光灯の輝度を確保しつつ、LED基板、電源基板、本体等の温度を商品上必要とされる上限値を超えないように設定した上でのものである。
以下、具体的に実施例をあげる。30形のLEDランプ10は、定格電流150mAを流し、ジャンクション温度が115℃のときに約48lmとなるLED素子31が、1枚あたりで33個実装されたLED基板30を3枚用いる。この30形のLEDランプ10において、電流値は約110mAに設定し、LED基板30に実装された全LED素子31における発光面の総面積は、LED基板30の面積に対して13.2%である。また、上カバー部11及び下カバー部12の弧状部の厚みを2mm、下カバー部12の内周面における最下部とLED基板30の発光面との距離を本体部の内径の約1/3、本体部の透過率を85%としている。また、40形のLEDランプ10は、前述の30形のLEDランプ10と比較して、電流値を約140mAに設定し、LED基板30に実装された全LED素子31における発光面の総面積を、LED基板30の面積に対して7.2%とした点が異なる。なお、これらは実施例であって、例えばLEDランプ10で用いるLED素子31の総数は80個以上が好ましく、これ以上の数のLED素子31を用いるのがより好ましい。上述の実施例では、実施形態と同様にLED基板30を3枚用いるため、1枚のLED基板30に実装されるLED素子数は33個である。なお、LEDランプ10で用いられるLED素子31の総数を80個とすると、適正上限電流値の電流を設定した場合に2灯分の丸形蛍光灯に相当させるのに必要な輝度を確保できる。また、LED基板30に実装された全LED素子31における発光面の総面積(上記占有率に相当)は、適正上限電流値であればLED基板30の発光面の総面積に対して5.0%以上とし、適正下限電流値であれば11.0%以上の範囲の面積であれば良い。さらに、上カバー部11及び下カバー部12の弧状部の厚さを1.8〜2.2mm、下カバー部12の内周面における最下部とLED基板30の発光面との距離を、本体部の内径の9分の2〜9分の4の範囲とし、特に約3分の1とするのが好ましい。また、上述したように、本体部の透過率は、75%以上、好ましくは85%以上とするのが良い。
上述のように、本発明の一実施形態によるLEDランプ10によれば、LED基板30と電源基板20とが収容された環状の本体部を、丸形蛍光灯の照明器具1に取り付け、電源基板20への電力線と、丸形蛍光灯へ電力を供給する電力線とを、照明器具が備える安定器を介さずに電気的に接続可能な、取り付けの容易なLEDランプを提供することができる。さらに、本発明の一実施形態によれば、上カバー部11と下カバー部12とで電源基板20、LED基板30を挟む構成とすることにより、組立が容易であるという利点がある。
なお、本実施形態では、常夜灯用のLED素子21は電源基板20に実装されているが、LED基板30に実装されても良いし、LED基板30及び電源基板20とは別の基板に実装されても良い。
ところで、既設の照明器具に装着した丸形蛍光灯に替えて、LED素子を実装した蛍光灯形のLEDランプを取り付けるに際して、照明器具の種類やメーカによっては、さまざまな機能等を搭載したものがある。
例えば、既設の照明器具にあっては、リモートコントロール装置によってON/OFFや調光を可能としたもの、家屋の壁面等に設置のスイッチによりON/OFFを可能としたものなど、スイッチ機能及びスイッチ制御だけでも多岐にわたる。
しかも、このようなON/OFF或は調光のためのスイッチ機能やスイッチ制御は、手元のプルスイッチ8の操作によるON/OFFを優先としたもの、或は、プルスイッチ8の操作によるON/OFFとは独立した割り込み信号として受け付けるもの等がある。
したがって、これら各種のスイッチ機能及びスイッチ制御を実現する場合のように、回路上において安定器等の各種電子部品を配置することが考えられる。また、このような照明器具で固有の機能を実現するために配置した電子部品は、照明器具のカバー内や取付器具等に実装することが多い。
この際、既設の照明器具に蛍光灯形のLEDランプを取り付けた場合、商用電力(AC100V)の入力に対して整流・降圧等を行ったうえでLED素子に電力供給をする回路設定に対し、電圧降下の要因となる電子部品等が存在していると、LED素子の点灯時の電圧・電流値が設定上と異なってしまうという問題があった。
したがって、このような不測の電子部品(配線ケーブルを含む)等の設置により電圧降下が発生した場合、或は、安定器を介して接続してしまった場合には、LED素子への電力供給を停止又は阻止することによってLED素子の点灯条件を一定の条件で点灯させるのが望ましい。
すなわち、LEDランプは、丸形蛍光灯が取り付けられる取付器具に配される、環状に形成されたLEDランプであって、丸形蛍光灯に電力を供給するための電力線と接続されるコネクタと、LED素子が実装された環状のLED基板と、LED基板に電力を供給する弧状の電源基板と、コネクタが接続される、LED基板及び電源基板が収容される環状の本体部と、取付器具が有する電気回路又は電子回路を介してコネクタと電力線とが電気的に接続されたことを検知した場合にLED素子を消灯する消灯制御部と、を備えることにより、既存の丸形蛍光灯の照明器具を利用して取り付けた場合に、LED素子の点灯条件を一定の条件で点灯させることができる。なお、適合器具か否かを電圧降下によって判定するタイミングとしては、例えば、電源が接続されたとき、又は、図示を略すリモートコントロール装置によって点灯ボタンが押下されたときに、チェック回路が適合器具か否かを判定するのが望ましい。また、適合器具であるとは判定しなかった場合は、LED素子を点灯させないようにするほか、不適合器具であることを利用者に認識させるための報知出力、例えば、常夜灯21を数回点滅させるのが望ましい。なお、常夜灯21を点滅させるための電力の供給は、上述したLED素子の点灯条件を一定の条件で点灯させるための電力で足りる。この際、常夜灯21に替えてLED素子を単純に数回点滅させるといった報知出力としてしまうと、利用者が照明器具の故障等と勘違いしてしまい易くなってしまうため、何らかのリズムに応じて点滅させてもよい。
以下、このような不測な電圧降下が発生した場合(安定器を介して接続してしまった場合を含む)にLED素子31への電力供給を停止又は阻止する具体例を説明する。
図16(A)は、このような不測な電圧降下が発生した場合におけるLED素子31への電力供給を停止する一例のブロック図、図16(B)は、このような不測な電圧降下が発生した場合におけるLED素子31への電力供給を阻止する一例のブロック図、である。
図16において、商用電力等の外部電力200から電力供給を受けると、電源アダプタ270と同等の機能を実装した電源回路201は、整流部202から電力供給部203を介してLED素子31へと電力供給を行う概略構成を採用している。
整流部202は、詳細には図示しないが、例えば、外部電力200からの交流電源(AC)を受けて直流出力を生成するもので、例えば、全波整流回路の出力端子間に平滑コンデンサを接続したものである。
電力供給部203は、上述した整流部202の平滑コンデンサに直流電圧変換回路等を接続して構成されている。なお、電力供給部203には、LED素子31を除く電子部品、例えば、上述した常夜灯用のLED素子31、リモコン用のセンサ素子22、電子部品23,24などを含む。すなわち、電力供給部203は、電源基板20とLED素子31を除くLED基板30とを含む。
一方、外部電力から電源回路201への電力供給時、具体的には、ペンダントライト型の照明器具1であれば、家屋の天井面に予め設置された引掛シーリングやローゼット等の取付器具204とコード(電力線)3の一端に設けた引掛アダプタ等のコネクタ205とを電気的かつ機械的に接続した場合に、取付器具204に何らかの電気回路や電子回路(配線コード等を含む)が電気抵抗となって電圧降下の要因となることが想定される。なお、例えば、図15(b)に示すように、変換アダプタ100よりも上流側(外部電力200側)のスイッチ220の場合も電圧降下の要因の一部とすることも可能である。また、これら安定器を含む各種電子部品の配置は、変換アダプタ100よりも上流側に限定されず、変換アダプタ100よりも下流側でも対応可能である。
そこで、このように配線コード等を含む電子部品からなる電気回路又は電子回路を取付器具204が有している場合のように、取付器具204が有する電気回路又は電子回路を介して(経由して)コネクタ205とコード3とが電気的に接続されたことを検知した場合にはLED素子31を消灯させる制御部(消灯制御部)206を有する。
制御部206は、コード3の下流側にて測定した入力電圧の電圧値と、予め設定した基準電圧の電圧値とを比較し、入力電圧の電圧値が基準電圧の電圧値よりも所定値以上低い場合に、取付器具204が有する電気回路又は電子回路を介してコネクタ205とコード3とが電気的に接続されたとして電力供給部203を制御し、LED素子31を消灯させる。
具体的には、図16(A)に示すように、制御部206は、入力電圧の電圧値が基準電圧の電圧値よりも所定値以上低い場合に、コネクタ205からの電力供給を停止するよう電力供給部203を制御することでLED素子31を消灯する。
また、図16(B)に示すように、制御部206は、入力電圧の電圧値が基準電圧の電圧値よりも所定値以上低い場合に、コネクタ205からの電力供給を停止するようスイッチSWを切り替えて電力供給部203からの電力供給を阻止することでLED素子31を消灯してもよい。
この際、基準電圧の電圧値とは、電気回路又は電子回路を介さずにコネクタ205とコード3とが電気的に接続されたと仮定した場合の基準電圧の電圧値のことを意味する。なお、基準電圧の電圧値は、これに限定されず、他の方式(例えば、予め設定しているLEDランプの定格値など)でもよい。
図17は、制御部206による消灯制御の一例のフロー図である。
ステップS1において、制御部206は、外部電力200からの供給が開始されると、ステップS2において入力電圧の電圧値を測定し、ステップS3に移行する。
ステップS3において、制御部206は、入力電圧の電圧値と、予め設定した基準電圧の電圧値とを比較してステップS3に移行する。
ステップS4において、制御部206は、ステップS3で比較した結果、入力電圧の電圧値が基準電圧の電圧値よりも所定値以上低いか否かを判定する。制御部206は、入力電圧の電圧値が基準電圧の電圧値よりも所定値以上低いと判定した場合(Yes)には、ステップS5に移行する。一方、制御部206は、入力電圧の電圧値が基準電圧の電圧値よりも所定値以上低いと判定しなかった場合(No)には、ステップS7に移行する。
ステップS5において、制御部206は、電力供給部203への電力供給を停止してステップS6に移行する。
ステップS6において、制御部206による電力供給部203への電力供給の停止により、LED素子31への電力供給も停止となり、結果的に、LED素子31が消灯する。
なお、取付器具204としては、例えば、図18に示すように、電気回路又は電子回路からなる器具207と、この器具207の電気配線等を考慮して電源回路201のコネクタ205と雌雄を異ならせたコネクタ208と、を備えているものも含まれる。
さらに、取付器具204としては、例えば、図19に示すように、取付器具204の内部に安定器等の電子回路(又は電気回路)209を配置したものもある。したがって、このような電子回路209が安定器であった場合、LED素子31への電力供給は行わない。
また、上記の例ではLED素子31への電力供給を行う前に(又は行ったとき)の入力電圧の電圧値と基準電圧の電圧値とを比較した例を述べたが、LED素子31に電力供給を行い、起動電圧が安定したうえで、入力電圧の電圧値と基準電圧の電圧値とを比較する用にしてもよい。なお、図18及び図19において、図16と同一の構成には、同一の符号を付してその説明を省略する。
以下、LED素子31への電力供給を行い、起動電圧が安定したうえで入力電圧の電圧値と基準電圧の電圧値とを比較する場合の制御部206の制御例を図20のフロー図に基づいて説明する。
ステップS11において、制御部206は、外部電力200からの供給が開始されると、ステップS12においてLED素子31への電力供給を開始し、ステップS13に移行する。
ステップS13において、制御部206は、起動電圧が安定したか否かを判定する。制御部206は、起動電圧が安定したと判定した場合(Yes)にはステップS14に移行する。制御部206は、起動電圧が安定したと判定しなかった場合(No)にはステップS12にループして引き続きこのルーチンを監視する。なお、制御部206は、起動電圧が安定したか否かの判定は、例えば、電圧を測定して電圧波形が落ち着いたとき、初手時間経過したとき、など適宜である。
ステップS14において、制御部206は、入力電圧の電圧値を測定し、ステップS15に移行する
ステップS15において、制御部206は、入力電圧の電圧値と、予め設定した基準電圧の電圧値とを比較してステップS16に移行する。
ステップS16において、制御部206は、ステップS15で比較した結果、入力電圧の電圧値が基準電圧の電圧値よりも所定値以上低いか否かを判定する。制御部206は、入力電圧の電圧値が基準電圧の電圧値よりも所定値以上低いと判定した場合(Yes)には、ステップS17に移行する。一方、制御部206は、入力電圧の電圧値が基準電圧の電圧値よりも所定値以上低いと判定しなかった場合(No)には、ステップS18に移行する。
ステップS17において、制御部206は、LED素子31への電力供給を停止してこのルーチンを終了する。
ステップS18において、制御部206は、LED素子31への電力供給を継続してこのルーチンを終了する。
さらに、制御部206は、起動電圧の電圧値又は突入電流の電流値、或は、起動電圧の電圧波形又は突入電流の電流波形を監視し、その値或は波形に応じてLED素子31を消灯させてもよい。
図21は、制御部206により、このような起動電圧の電圧値又は突入電流の電流値、或は、起動電圧の電圧波形又は突入電流の電流波形に応じてLED素子31を消灯させる場合のルーチンのフロー図である。なお、図17のフロー図を参照して説明したルーチンと同一のルーチンの説明は省略する。また、図20に示したルーチンへの転用も可能である。
ステップS22において、制御部206は、起動電圧の電圧値又は突入電流の電流値、(或は、起動電圧の電圧波形又は突入電流の電流波形)を測定し、ステップS4へと移行する。
そして、制御部206は、起動電圧の電圧値又は突入電流の電流値が所定値以下である場合にはLED素子31を消灯し、起動電圧の電圧値又は突入電流の電流値が所定値以下である場合にはLED素子31の点灯を継続する。
<補足>
このように、(1)丸形蛍光灯が取り付けられる取付器具に配される、環状に形成されたLEDランプであって、丸形蛍光灯に電力を供給するための電力線と接続されるコネクタと、LED素子が実装された環状のLED基板と、LED基板に電力を供給する弧状の電源基板と、コネクタが接続される、LED基板及び電源基板が収容される環状の本体部と、取付器具が有する電気回路又は電子回路を介してコネクタと電力線とが電気的に接続されたことを検知した場合にLED素子を消灯する消灯制御部と、を備えるLEDランプとすることも可能である。
この際、(2)消灯制御部は、電力線の下流側にて測定した、入力電圧又は突入電流に基づいて、取付器具が有する電気回路又は電子回路を介してコネクタと電力線とが電気的に接続されたことを検知してLED素子を消灯する、ものとしてもよい。
また、(3)消灯制御部は、電力線の下流側にて測定した入力電圧の電圧値と、予め設定した基準電圧の電圧値とを比較し、入力電圧の電圧値が基準電圧の電圧値よりも所定値以上低い場合に、取付器具が有する電気回路又は電子回路を介してコネクタと電力線とが電気的に接続されたことを検知してLED素子を消灯する、ものとしてもよい。
また、(4)消灯制御部は、電気回路又は電子回路を介してコネクタと電力線とが電気的に接続された場合の入力電圧の電圧値と、電気回路又は電子回路を介さずにコネクタと電力線とが電気的に接続されたと仮定した場合の基準電圧の電圧値と、の電圧差が所定値以上である場合に、取付器具が有する電気回路又は電子回路を介してコネクタと電力線とが電気的に接続されたことを検知してLED素子を消灯する、ものとしてもよい。
また、(5)消灯制御部は、コネクタから電力線への起動電圧が安定したうえで、入力電圧の電圧値と基準電圧の電圧値とを比較する、ものとしてもよい。
さらに、(6)消灯制御部は、入力電圧の電圧値が基準電圧の電圧値よりも所定値以上低い場合に、コネクタからの電力供給を停止することでLED素子を消灯する、ものとしてもよい。
ところで、既設の照明器具に装着した丸形蛍光灯に替えて、LED素子を実装した蛍光灯形のLEDランプを取り付けるに際して、照明器具の種類やメーカによっては、丸形蛍光灯を支持する支持係合部が少ない場合(例えば、対向する2か所)がある。
このような構成の既設の照明器具では、外部電力からの電力供給を支持係合部の一つに設けた4ピン端子受けを介して受ける構成となっているため、例え2つの支持係合部であっても丸形蛍光灯が不安定な支持状態とはなり難くなっている。
しかしながら、このような既設の照明器具にLEDランプを装着した際に、外部電力からの電力供給は4ピン端子受けを介さずに行う構成を採用した場合、不安定な支持状態となり易い。そこで、既設の照明器具にLEDランプを装着した場合であっても、LEDランプを安定させることができる例を示す。
なお、以下の説明においては、上記実施の形態と同一の構成には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図22に示すように、照明器具1は、LEDランプ10を覆うシェード2と、丸形蛍光灯やLEDランプ10へ電力を供給する電力線が収容され、家屋の天井面に予め設置された図示を略す引掛シーリングやローゼット等の取付器具に、電気的かつ機械的に接続される引掛アダプタ(後述する)を先端に有するコード(図示せず)とを備える。
シェード2は、支持係合部材9を介してLEDランプ10を保持する金属製の底板フレーム7に保持されている。したがって、上述したコード3の下端は、この底板フレーム7を吊り下げ状態で保持している。
底板フレーム7は、例えば、薄肉金属のプレス成形により、シェード2の形状を含むデザインに応じて任意形状の底面を有する鍋状に形成している。底板フレーム7の底板表面には、白色等の反射膜を塗膜形成している。底板フレーム7は、図示しない上板フレームとで既設の照明器具としての各種電子回路等を収納する照明器具本体を構成する。底板フレーム7には、丸形蛍光灯を支持する一対の支持係合部材9の一端を支持している。
支持係合部材9は、LEDランプ10の中心を挟んで対向する位置に設けている。この一対の支持係合部材9のうち、一方の支持係合部材9Aは、丸形蛍光灯に設けた4ピン端子と係合しての外部電力200からの電力を供給する4ピン端子受け(図示せず)を有しており、幅広の硬質樹脂から構成している。また、一対の支持係合部材9のうち、他方の支持係合部材9Bは、丸形蛍光灯を環状の軸線と直行する断面方向で抱き込むように弾性を有する樹脂又はバネ性を有する薄肉金属によって所定形状に形成したものである。なお、これら支持係合部材9は、既設の照明器具1に予め設けたもので、その具体的な構成等は公知のものを用いることができる。
ここで、LEDランプ10は、上述したように環状の軸線と直行する断面方向の形状が略真円であるため、4ピン端子による給電方式を採用していない。したがって、LEDランプ10は、周方向にズレが発生したり、振動等によってグラ付きが発生したりなど、不安定な状態となる。
そこで、LEDランプ10は、例えば、着脱可能な一つ以上のホルダ55を用いて安定した保持状態としている。なお、ホルダ55は、図22(A)に示すように外向きでもよいし、図22(B)に示すように内向きでもよい。また、ホルダ55を2つ配置した場合には、一方を外向き、他方を内向きとしてもよい。
図23(A)に示すように、ホルダ55は、合成樹脂等の一体成型品であり、LEDランプ10を抱き込む円環状の保持部55aと、保持部55aの一端から延びる舌片部55bと、を備える。なお、舌片部55bには、例えば、両面テープを貼り付けてもよいし、ネジ・ピン・クリップ等の挿入孔55cを設けてもよい。
これにより、LEDランプ10を照明器具1に装着したときに、支持係合部材9が存在していない適宜位置において、図23(B)に示すように、LEDランプ10に保持部55aを嵌め込み、舌片部55bを底板フレーム7に当接させる。この際、LEDランプ10をより安定して支持するために、両面テープによって舌片部55bと支持係合部材9とを貼りつけてもよい。また、底板フレーム7に適当な孔等が開設されている場合には、挿入孔55cからネジ・ピン・クリップ等の固定部材を挿入して固定することも可能である。ところで、底板フレーム7の底面形状やLEDランプ10との離間距離に応じて舌片部55bの形状を任意(例えば、L字状)形状としてもよいし、変形可能としてもよい。
このように、特に、既設の照明器具1に予め受けている支持係合部材9が少ない場合には、後付可能なホルダ55を用いてLEDランプ10を支持することにより、LEDランプ10を安定して支持することができる。また、後付可能な支持係合部材9を用いる例を示したが、例えば、LEDランプ10に安定化のための部材を予め設置してもよい。
なお、図24(A)に示すように、上述した電源基板20には、IC・コンデンサ・抵抗等の各種電子部品に加え、外部電力として供給される交流電力を直流電力に変換してLED素子31に給電する電源回路を収納した電源ボックス27を有する場合がある。このような電源ボックス27を含む電源基板20は、プラスチック、アルミニウム又はステンレス等の材料からなり、その外観形状は環の周方向に沿うように長く延びた直方体である場合が多い。したがって、電源基板20は、その配置や構成によって、LEDランプ10の全体に対して片寄った重量バランスとなってしまう虞がある。
そこで、このような重量バランスが崩れるような場合、例えば、電源基板20の重心G(又は電源ボックス27の重心等)を基準として、LEDランプ10の環の中心を挟む対向位置に、ホルダ55を介してバランス調整ウエイト部材Wを設けてもよい。
これにより、既設の照明器具1にLEDランプ10を取り付けた場合のバランス調整を容易に行うことができる。なお、図24(A)に図示した電源基板20や電源ボックス27の大きさを含む配置等は説明の便宜上のものであって、実際の配置を示すものではない。また、図24(B)に示すように、LEDランプ10に電源基板20と同じ大きさ及び重量の疑似の電源基板20’を配置するとともに、この疑似の電源基板20’に電源ボックス27を同じ大きさ及び重量のバランス調整ウエイト部材Wを設けてもよい。なお、バランス調整ウエイト部材Wは、LEDランプ10と直接又は間接的にバランス調整が取れていれば、例えば疑似の電源基板20’を廃止するなどは適宜である。
ところで、上記実施の形態では、ホルダ55を底板フレーム7に当接させる例を示したが、底板フレーム7の形状等は照明器具1のデザインによって多種多様であるため、底板フレーム7に当接させずに安定化させるようにすることも可能である。
図25〜図27は、照明器具1に既設の部品として、支持係合部材9Aの丸形蛍光灯への外部電力からの電力供給を行うための4ピン端子受け(図示せず)を利用するホルダ56の例を示す。すなわち、丸形蛍光灯を複数の支持係合部材9で支持する場合、支持係合部材9の設置数や位置は、丸形蛍光灯を安定して支持するように設計している。そのうえで、上述したように、丸形蛍光灯の4ピン端子を4ピン端子受けに係合させることで丸形蛍光灯の周方向へのズレやグラ付きを抑制するようにしている。
そこで、ホルダ56は、図25に示すように、支持係合部材9A(図22参照)の4ピン端子受けと係合する1本以上のダミーピン57を有する。これにより、ホルダ56によってLEDランプ10を支持することで、ホルダ55を用いる必要がなくなるばかりでなく、LED素子31の一部を外側から覆ってしまい、明るさを犠牲にすることも抑制することができる。
なお、上記実施の形態では、給電方式を照明器具1の常夜灯用の口金106から受けるようにした変換アダプタ100を例示したが、図25(A)に示すように、家屋の天井面に予め設置した図示を略す引掛シーリングやローゼット等に電気的かつ機械的に接続する引掛アダプタ113を有する変換アダプタ110としてもよい。
この変換アダプタ110は、電力線を収容したハーネス111と、コネクタ112と、引掛アダプタ113と、を有する。変換アダプタ110において、ハーネス111に収容した電力線と引掛アダプタ113とは電気的に接続されている。変換アダプタ110は、引掛アダプタ113を引掛シーリングやローゼット等に装着した場合に、商用電力をハーネス111に取り出すことができ、コネクタ112を、LEDランプ10のコネクタ14に接続することにより、LEDランプ10に電力を供給することができる。したがって、引掛アダプタ113には、LEDランプ10に電力供給する際に電力処理(例えば、電源アダプタ270に類する処理)が必要な場合には、この引掛アダプタ113の内部に対応する電子回路を配置することもできる。なお、図25(A)に示した変換アダプタ110は、説明の便宜上のものであり、実際には、照明器具1を天井から吊り下げ可能となるように、適正に配置するものである。
図26に示すように、ホルダ56は、略半円状の上ホルダ58と下ホルダ59との合わせ構造となっている。上述したダミーピン57は、支持係合部材9Aに設けた4ピン端子受け(図示せず)に係合するよう、丸形蛍光灯の4ピン端子と同様に上ホルダ58に4ピン設けている。なお、ダミーピン57は、上ホルダ58と一体に形成してもよいし、金属製のものを後付け(若しくはインサート成形)してもよい。
上ホルダ58は、例えば、有色不透明の合成樹脂からなり、その両端に厚肉のストッパ58a,58bを内側に突出するように一体に形成している。また、上ホルダ58は、一端に一対の係合穴58cを形成し、他端中央に一つの係合穴58dを係合している。ストッパ58a,58bは、上カバー部11に形成した厚肉部分の段差面11b,11cと係合可能となっている。
下ホルダ59は、例えば、無色透明の合成樹脂からなり、常夜灯21及びセンサ素子22と対向するように下カバー部12に形成した開口12aと一致する開口59aと、両端に係合穴58c,58dと係合可能なランス状の係合爪59b,59cと、を一体に備えている。
なお、上ホルダ58と下ホルダ59とは、何れも有色不透明若しくは無色透明又は有色透明の合成樹脂で形成することができる。この際、特に下ホルダ59を透明樹脂から構成すれば、LED素子31の発光による照明光の有効利用を図ることができる。また、上ホルダ58と下ホルダ59とは、例えば、一端側にそれぞれ位置する一対の係合穴58c及びこの一対の係合穴58cに係合する一対の係合爪59bを廃止し、薄肉ヒンジによって一体に形成することも可能である。なお、他端側にそれぞれ位置する係合穴58d及びこの一対の係合穴58dに係合する係合爪59cを廃止して薄肉ヒンジ構造を採用してもよい。
このような構成とすれば、上ホルダ58と下ホルダ59とを、開口12aと開口59aとが一致するように組み付けることにより、常夜灯21及びセンサ素子22の機能を損なうことなく、LEDランプ10にホルダ56を装着することができる。
そして、LEDランプ10を照明器具1に装着する場合には、ホルダ26を支持係合部材9Aに支持させた後に、LEDランプ10に支持係合部材9Bを係合させる。この際、ホルダ26は、図27(A)に示すように、段差面11cにストッパ58bを当接させた状態と、図27(B)に示すように、段差面11bにストッパ58aを当接させた状態の範囲とで、LEDランプ10の胴回り方向に回転可能となっている。これにより、ダミーピン57を支持係合部材9Aに設けた4ピン端子受け(図示せず)に容易に係合させることができる。したがって、開口59aは、この胴回り方向の回転範囲において常夜灯21及びセンサ素子22の機能を損なわない範囲の長さ及び幅とする。
このように、ホルダ26に支持係合部材9Aに設けた4ピン端子受け(図示せず)と係合するダミーピン57を設け、支持係合部材9Aを有効利用することにより、LEDランプ10が、環の周方向にズレたり、グラ付いたりすることを抑制することができ、安定して支持することができる。
次に、上述した変換アダプタ110のコネクタ112及びLEDランプ10のコネクタ14の具体例を説明する。なお、コネクタ112及びコネクタ14には、雌雄が異なれば基本的にどちら側を採用してもかまわない。したがって、以下に示す例では、コネクタ112を雄側コネクタ120、コネクタ14を雌側コネクタ140として説明する。
雄側コネクタ120は、図28に示すように、電力線を収容したハーネス111と接続されて高電位側と低電位側とを識別可能とした接点部121,122と、矩形枠上のフレーム123と、雌側コネクタ140と係合して抜け止め状態を確保するための楔状の係合爪124と、ハーネス111との接続部分を保護する屈曲部125と、を一体に形成している。
接点部121,122は、例えば、角柱状に突出する方を高電位側の接点部121とし、円柱状に突出する方を低電位側の接点部122とするなど、形状で識別可能としている。この際、例えば、高電位側の接点部121を黒色に塗装し、低電位側の接点部122を白色に塗装して色によって識別可能としてもよい。
フレーム123は、接点部121と接点部122の一面側において雌側コネクタ140を支持して型の発生を抑制することができる。また、フレーム123は、雄側コネクタ120を雌側コネクタ140に嵌め込む際のガイド機能を具備させることも可能である。さらに、フレーム123は、接点部121,122の機能を損なわないように外枠状とすることにより、接点部121,122を保護するバンパーとして機能させることも可能である。
係合爪124は先端が下向きに屈曲した片持ちの弾性舌片状に形成されており、雌側コネクタ140に弾発係合することで雌側コネクタ140に対して雄側コネクタ120を抜け止め状態とする。
雌側コネクタ140は、図29に示すように、電力線を収容した電力線13と接続されて高電位側と低電位側とを識別可能とした接点挿入部141,142を形成した受部143と、片持ちで弾性を有する一対の羽根部144,145と、雄側コネクタ120の係合爪124と係合するように受部143から突出する被係合部146と、電力線13との接続部分を保護する屈曲部147と、を一体に形成している。
接点挿入部141は、例えば、高電位側の接点部121が挿入される矩形穴状とされ、接点挿入部142は、例えば、低電位側の接点部122が挿入される丸形穴状とされている。この際、丸形穴状の接点挿入部142の開口径は、高電位側の接点部121が入り込まない大きさとすることによって高低逆に挿入してしまうことを防止している。
羽根部144,145は、受部143の先端寄り側面から後方に向かって広がるように伸びており、弾性を有している。なお、羽根部144,145の具体的な機能は後述する。
被係合部146は、接点挿入部141,142に接点部121,122を挿入した際に、その押し込み操作力によって係合爪124が弾性変形し、さらなる押し込みによって係合爪124が被係合部146に弾発係合する。
ところで、雄側コネクタ120と雌側コネクタ140とは、図30〜図33又は図34に示すコネクタカバー150,160によって塵埃等から保護することができる。
図30〜図33に示すコネクタカバー150は、上カバー151と下カバー152との合わせ構造によって内部で結合状態の雄側コネクタ120と雌側コネクタ140とを覆うようになっている。なお、この上カバー151と下カバー152との「上下」とは説明の便宜上のものであって、特定方向を限定する意味での上下ではない。また、以下に示す例では、上カバー151と下カバー152とは、結合状態の雌雄コネクタ120,140の全体を覆うように半割としているが、半割でなくてもよい。また、以下の説明においては、雌雄コネクタ120,140の結合方向、すなわち、ハーネス111,13の延在方向に沿う方向を前後方向(又は長さ方向)とし、その前後方向と直行する方向を左右方向(又は幅方向)とする。
上カバー151は、樹脂の一体成型により周壁を有する略矩形形状を呈し、前後両壁面に形成した略半楕円形状の切欠部151a,151bと、幅方向の両側面に一対の被係合舌片151cと、内壁面に幅方向内向きに突出する複数のリブ151dと、を一体に有している。被係合舌片151cの中央には、被係合穴151eを形成している。
下カバー152は、樹脂の一体成型により周壁を有する略矩形形状を呈し、前後両壁面に形成した略半楕円形状の切欠部152a,152bと、幅方向の両側面に一対の係合突起152cと、内壁面に幅方向内向きに突出する複数のリブ152dと、係合突起152cと対向するように底面に形成した工具挿入孔152eと、を一体に有している。
切欠部151a,151bと切欠部152a,152bとは、上下カバー151,152を重ね合わせたときに互いに対向する位置に形成している。これにより、雌雄コネクタ120,140の屈曲部125,147が貫通するようになっている。なお、屈曲性を維持するために屈曲部125,147を蛇腹状等に形成した場合には、その凹部に切欠部151aと切欠部152a及び切欠部151bと切欠部152bとが噛み込むように構成することも可能である。
このような構成において、雄側コネクタ120と雌側コネクタ140とを結合した状態で、上カバー151の被係合穴151eに下カバー152の係合突起152cを係合させることにより、上カバー151と下カバー152とが結合状態となる。この際、図33(B)に示すように、被係合舌片151cと下カバー152の周壁面の少なくとも工具挿入孔152eに対応する部分との間は下方に向かうほど拡開するように傾斜している。これにより、上カバー151と下カバー152との会合状態を解除する際には、工具挿入孔152eからマイナスドライバーの先端を挿入して被係合舌片151cを外側に変位させることによって被係合穴151eと係合突起152cとの係合状態を解除する際の操作性を向上させている。
上カバー151の複数のリブ151dと下カバー152の複数のリブ152dとは、上下カバー151,152を重ね合わせたときに互いに対向する位置に形成している。
図34は、図30〜図33に示すコネクタカバー150よりも小型化したものである。具体的にコネクタカバー160は、コネクタカバー150に対して一方の雌側コネクタ140の屈曲部147をコネクタカバー160の外側に位置させて前後方向の長さを短くするとともに、肉厚の扁平化を図ったものである。この際、上カバー161と下カバー162の前後方向の一方である雌側コネクタ140の屈曲部147が位置する周壁面には屈曲部147の先端と係合する凹部161a,162aを形成している。また、下カバー162の内周壁面には、羽根部144,145と係合する羽根係合凹部162bを形成している。なお、下カバー162には下カバー152と同様に係合突起162cを形成しているさらに、上カバー161の底面内壁(上面内壁)には、係合爪124の基部側突起124aと係合する特記係合凹部161bを形成している。これにより、雄側コネクタ120及び雌側コネクタ140の双方において前後方向の抜け止め効果と左右上下方向のガタの発生を抑制している。
図35(a)は、LEDランプ10を照明器具1へ取り付けた場合であって、LEDランプ10の適合性が確認されないために電源回路201がLEDランプ10(LED31)を消灯する(点灯させない)場合の概略図である。図35(a)は、照明器具であって、例えば、安定器等が抵抗3502などの要素を備え、その先のコネクタ207に、LEDランプ10に含まれ、LED31を点灯させる電源回路201を接続する場合の概略図を示している。このような回路構成においては、電源回路201の前段に抵抗3502等の要素が回路上に存在しないことを前提に組んだ電源回路201の場合、動作が不安定となって、想定通りの動作ができなくなる可能性がある。そのため、このような回路構成の場合、電源回路201は、LED31を消灯する(使用しない)ようにすることが望ましい。
一方で、図35(b)は、LEDランプ10を照明器具1へ取り付けた場合であって、LEDランプ10の適合性が確認されて使用できると判断し電源回路201がLEDランプ10を点灯する場合の概略図である。図35(b)は、照明器具1であって、その安定器等が抵抗3502などの要素を備えていない場合であって、コネクタ207にLED31を点灯させる電源回路201を接続するときの概略図を示している。このような回路構成の場合には、想定通りの電流値、電圧値で、電源回路201を動作させることができるため、そのまま環状のLED31を、既存の環状蛍光灯が取り付け可能な照明器具に接続して使用することができる。
そこで、LEDランプ10は、図35(a),図35(b)のいずれの場合の照明器具に取り付けられたのかを判断できる構成とするとよい。これにより、LEDランプ10は、当該LEDランプ10の照明器具1への適合性を判断することにより、LEDランプ10の保護回路として機能を有することができる。
すなわち、LEDランプは、環状の蛍光灯が取り付け可能な照明器具に取り付けられる環状のLEDランプであって、LEDに流れる電流を制御する制御部を有し、制御部は、複数の条件下においてLEDの点灯状態又は流れる電流を変化させ、複数の条件のうちの第1の条件におけるLEDランプに印加される第1電圧と、複数の条件のうちの第1の条件とは異なる第2の条件においてLEDランプに印加される第2電圧との差分が所定値以上であるときに消灯することにより、LEDランプを保護することができる。また、制御部は、第1の条件において第1電圧を測定し、第2の条件において第2電圧を測定する測定部と、測定部で測定した第1電圧と第2電圧との差分を算出する算出部と、算出部で算出された差分を所定値と比較する判定部と、判定部の判定に基づいて消灯させる保護部とを備えることとしてもよい。ここで、LEDランプは、さらに、上記差分が所定値以上であり消灯した場合に、人が認識可能な方法により報知することとしてもよい。そして、ここでいう人が認識可能な方法は、LEDランプの点滅動作を用いた通知であることとしもよい。この通知は情報の表示や音声によるものであってもよい。これにより、LEDランプを使用する人は、LEDランプが照明器具に適合するか否かを認識することができる。
具体的に図36を用いてLEDランプについて説明する。図36は、照明器具1への適合性を判定する機能を有するLEDランプ10の構成を示すブロック図である。この適合性を判定し、その判定結果に基づいて消灯することにより、保護回路として動作する。具体的には、電源回路201は、図36に示すように、コネクタ207と、整流器205と、制御部3600と、電源供給部203と、LED31とを備える。コネクタ207と、整流器205と、電源供給部203と、LED31については、これまでに図15、図16、図18、図19等に述べたとおりであるので説明を割愛する。
制御部3600は、電源回路201を既存の照明器具1に取り付けて使用できるか否かを判定する機能を有する。制御部3600は、例えば、専用回路により実現されてもよいし、メモリに記憶された制御プログラムを実行するプロセッサ(例えば、ワンチップマイコン等)により実現されることとしてもよい。制御部3600は、LEDランプ10を照明器具に取り付けたときや、電源投入時などにおいて、LEDランプ10と照明器具1との適合性を判断する処理である保護回路動作を実行する。保護回路動作において、制御部3600は、一定の電流値をLED31に印加する。この電流値を変更していき、それぞれの場合の電源回路201に印加されている電圧を測定することで、交流電源と電源回路201との間に、LEDランプ10に印加させる電圧を変動させる要因となる他の負荷、例えば、照明器具1の安定器などがあるか否かを判定することができる。
制御部3600は、測定部3601と、算出部3602と、判定部3603と、保護部3604とを含む。
測定部3601は、LED31に対して流した電流値に応じて、電源回路201に対して印加されている電圧値を測定する。測定部3601は、互いに異なる電流値各々で、電源回路201に対して印加されている電圧値を測定する。当該電圧値は、例えば、プロセッサのA/D入力端子を用いて測定することにより実現することができる。
算出部3602は、測定部3601が測定した各条件における電圧値の差分を算出する。
判定部3603は、算出部3602が算出した差分の絶対値が所定閾値V以下であるか否かを判定する。具体的には、差分が0に近いほど、照明器具1に安定器等のLEDランプ10にとって余分な抵抗となる要素がないことを意味し、その場合に規定されている通りに動作することができる。
保護部3604は、判定部3603の判定結果に基づいて、LED31の点灯を継続するか、消灯するかを決定する。保護部3604は、判定部3603が、LEDランプ10が接続している照明器具1との適合性がない、即ち、第1の電流値のときに測定された第1の電圧値と第1の電流値とは異なる第2の電流値のときに測定された第2の電圧値との差分Vの絶対値が予め定めた所定の閾値以上である場合に、LED31を消灯する。差分Vが大きい場合には、照明器具1に安定器などの負荷があり、そのため、LEDランプ10に対して印加される電圧値想定している電圧値と異なってくる可能性がある。したがって、このような場合には、想定されている電圧値と異なる電圧値が印加されることによって、想定外の事態(例えば、点灯しない、想定通りの動作ができなくなるなど)を招く可能性があるところ、保護部3604の機能により、その想定外の事態を抑制することができる。
図37は、電源回路201の動作を示すフロー図である。当該フロー図は、LEDランプ10を照明器具1に取り付けた場合に適合性が確認されて使用できるか否かを判定し、その判定結果に基づいて、LEDランプ10を点灯もしくは消灯する際の電源回路201の処理を示すものである。
ステップS3701において、LEDランプ10は、照明器具1に取り付けられる。すると、制御部3600は、ステップS3702に示すように、LED31に印加する電流の電流値Iを初期値に設定する。
次に、ステップS3703において、制御部3600は、設定した電流値Iの電流をLED31に印加する。ステップS3704において、測定部3601は、電源回路201に印加される電圧値Vを測定する。
ステップS3705において、制御部3600は、以前に測定した電圧値Vt−1を記憶しているか否かを判定する。記憶していた場合には(ステップS3705のYES)、ステップS3706に移行し、記憶していなかった場合には(ステップS3705のNO)、ステップS3710に移行する。
ステップS3706において、算出部3602は、VとVt−1との差分値Vを算出する。そして、ステップS3707において、制御部3600は、測定部3601が測定した電圧値VをVt−1として記憶する。
ステップS3708において、判定部3603は、算出した差分値Vの絶対値が、予め定めた閾値V以下であるか否かを判定する。当該判定を行うことによって、LEDランプ10が照明器具1に適合するか否かを判定する。また、ここで閾値Vは、0に近い誤差を含む値にするとよい。算出した差分値Vの絶対値が閾値V以下である場合には(ステップS3708のYES)、ステップS3709に移行し、算出した差分値Vの絶対値が、予め定めた閾値Vを超えている場合には(ステップS3708のNO)、ステップS3712に移行する。
ステップS3709において、制御部3600は、電流値Iが、保護回路動作において許容される最大電流値IMAX未満であるか否かを判定する。電流値Iが最大電流値IMAX未満であった場合には(ステップS3709のYES)、ステップS3710に移行し、以上であった場合には(ステップS3709のNO)、ステップS3711に移行する。
ステップS3710において、制御部3600は、電流値Iに所定の値αを加算して、新たな電流値Iを算出する。ここで、所定の値αは、電流値Iとして許容されている最大電流値を超えない範囲内で電流値を異ならせることができれば、どのような値であってもよい。例えば、一度の測定で済ませるのであれば、最初の電流値を0.2mAとし、ここにαとして0.8を設定し、次の電流値を1mAとして、両電流値をLED31に印加した場合に、電源回路201に印加されている電圧を測定して、比較してもよい。また、あるいは、何度も測定するのであれば、最初の電流値を0.2mAとし、IMAXを2Aとし、αを0.2として、0.2mA、0.4mA、0.6mA、…それぞれのときの電流値で電圧を測定して、その差分に基づいて、適合性を判断することとしてもよい。特に、LEDランプ10が、明度を調整できる調光灯である場合に、各段階の明るさに対応する電流値を印加して、電圧値を測定することとしてもよい。αの刻みを小さくして、徐々に明るさを変更するなかで、保護回路動作を実行すれば、人が急に明るさが変わったりして不自然に感じるのを防止することができる。
ステップS3711において、制御部3600は、LED31を点灯状態にし(点灯状態を維持し)、処理を終了する。ステップS3712において、保護部3604は、LEDランプ10は、接続された照明器具1と適合しないと判断して、LED31を消灯して処理を終了する。この処理によって、LEDランプ10は、接続された照明器具1と互換性がない可能性が高い場合に、LED31を消灯して、LEDランプ10を想定外の電流値や電圧値で駆動させる可能性から保護することができる。
なお、図37に示す処理では、例えば、αを0.2として、0.4mAで電圧値を測定すると、次には、0.6mAで電圧値を測定し、0.6mAのときの電圧値と、0.4mAのときの電圧値との差分をとって判定を行い、その次は、0.6mAのときの電圧値と、0.8mAのときの電圧値との差分をとって判定を行うという構成になっているが、これはその限りではなく、図37の処理は、比較判定処理を行う際の一具体例を示したに過ぎない。例えば、0.2mAのときの電圧値と、0.4mAのときの電圧値とを比較して判定した次に、0.2mAのときの電圧値と、0.6mAのときの電圧値を比較するような構成としてもよいし、αを都度変更する構成としてもよい。即ち、LEDランプ10は、第1の電流値をLEDランプ10に印加したときの電圧値と、第1の電流値とは異なる第2の電流値をLEDランプ10に印加したときの電圧値とを比較できる構成にさえなっていれば、保護回路動作を実行することができる。
なお、図35〜図37にかけて、照明器具1への適合性を判断するLEDランプ10について説明してきたが、このようなLEDランプ10は、更に、以下のような構成を備えてもよい。
LEDランプ10は、さらに、適合性の判断の結果を、人が認識できるように報知をする機能を備えてもよい。例えば、LEDランプ10の制御部3600は、照明器具1に適合すると判断した場合には、LED31を一定時間常灯することにより適合性があることを報知し、適合しないと判断した場合には、LED31を一定時間点滅することにより適合性がないことを報知してもよい。
あるいは、LEDランプ10は、さらに、より直接的に判断結果を報知する構成を備えてもよい。即ち、小型のモニターを備え、そのモニター上に判断結果を示す情報を表示する構成を備えてもよい。あるいは、スピーカを備え、判断結果の内容を示す音声情報を予めメモリに記憶しておき、判定部3603の判定結果に応じて、音声により、適合性に関する情報を報知することとしてもよい。例えば、適合性を有すると判断した場合には、「この照明器具には、本製品はご利用いただけます」と音声により報知し、適合性を有さないと判断した場合には、「申し訳ございませんが、この照明器具には、本製品はご利用いただけません。」と音声により報知することとしてもよい。
また、LEDランプ10の制御部3600は、保護回路動作後(図37に示す処理を行った後)に、点灯継続と判定されたとき(ステップS3708のYES、ステップS3709のYES、ステップS3711)、ラストメモリの点灯状態に戻すこととしてもよい。ラストメモリの点灯状態に戻すとは、最後に照明器具を利用した状態で点灯することをいい、具体的には、LEDランプ10の消灯直前の点灯状態(調光灯であれば調光状態、点灯色などの情報)をメモリに記憶しておき、その状態でLEDランプ10を点灯させることをいう。
上述のLEDランプ10の照明器具1への適合性判断を行う処理は、5W以下で実行することが望ましい。これは、照明器具1によっては、5W以上で何らかの不具合が発生する可能性が大きくなるためであるが、そのような可能性があるワット数が異なる場合があり、その場合は適したワット数に設定することがあるので、このワット数は、この数値に限定されるものではない。
また、上述の保護回路動作は、どのようなタイミングで実行されてもよい。例えば、LEDランプ10のコネクタが、照明器具1のコネクタに接続されたタイミングで実行することとしてもよいし、LEDランプ10に電源が投入されたタイミングで実行することとしてもよいし、あるいは、適宜、定期的に実行することとしてもよい。なお、実使用においては、LEDランプ10の接続時や初回電源投入時に実行することが望ましい。また、初回電源投入時以降においては、接続先の照明器具1が変更されていない場合であって、一度、LEDランプ10が接続先の照明器具1に対する適合性があると判断済みになっているときには、保護回路動作を実行しないこととしてもよい。
さらには、一度接続して、適合性があると判断した照明器具については、再度、適合性の判断、即ち、保護回路動作を行わない構成とすることもできる。当該構成を実現するために、LEDランプ10は、照明器具1に接続すると、接続先の照明器具1から当該照明器具1の固有の識別番号を取得する機能と、その識別番号と適合性の判断結果を示す判断結果情報とを対応付けた情報を保持する機能とを有する。そして、照明器具1に取り付けられたタイミングで、制御部3600は、その照明器具1の固有の識別番号を取得し、記憶している情報の中に、取得した識別番号があるか否かを判定する。そして、識別番号があった場合には、制御部3600は、上述の保護回路動作を行うことなく、対応している判断結果情報を参照することで、適合性を判断する構成としてもよい。
本発明のLEDランプ10は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載した技術的範囲には、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々、設計変更した形態が含まれることに留意されたい。例えば、上述の数値例は一例であって、これに限られるものではない。
1 照明器具
9 支持係合部材
10 LEDランプ
11 上カバー部
12 下カバー部
13 電力線
14 コネクタ
20 電源基板
21 常夜灯
22 センサ素子
30 LED基板
31 LED素子
55 ホルダ
56 ホルダ
57 ダミーピン
58 上ホルダ
59 下ホルダ
100 変換アダプタ
101 ハーネス
102 コネクタ
103 ホルダ
106 口金
107 ネジ
110 変換アダプタ
111 ハーネス
112 コネクタ
113 引掛アダプタ
200 外部電力
201 電源回路
210 安定器
250 丸形蛍光灯
3600 制御部
3601 測定部
3602 算出部
3603 判定部
3604 保護部

Claims (5)

  1. 環状の蛍光灯が取り付け可能な照明器具に取り付けられる環状のLEDランプであって、
    LEDに流れる電流を制御する制御部を有し、
    前記制御部は、複数の条件下においてLEDの点灯状態又は流れる電流を変化させ、
    前記複数の条件のうちの第1の条件における前記LEDランプに印加される第1電圧と、前記複数の条件のうちの第1の条件とは異なる第2の条件において前記LEDランプに印加される第2電圧との差分が所定値以上であるときに消灯するLEDランプ。
  2. 前記制御部は、
    前記第1の条件において前記第1電圧を測定し、前記第2の条件において前記第2電圧を測定する測定部と、
    前記測定部で測定した前記第1電圧と前記第2電圧との差分を算出する算出部と、
    前記算出部で算出された差分を所定値と比較する判定部と、
    前記判定部の判定に基づいて消灯させる保護部とを備える、請求項1に記載のLEDランプ。
  3. 前記LEDランプは、さらに、前記差分が所定値以上であり消灯した場合に、人が認識可能な方法により報知する請求項1又は2に記載のLEDランプ。
  4. 前記人が認識可能な方法は、前記LEDランプの点滅動作を用いた通知である請求項3に記載のLEDランプ。
  5. 環状の蛍光灯が取り付け可能な照明器具に取り付けられる制御部を備えた環状のLEDランプの保護方法であって、
    前記制御部は、複数の条件下においてLEDの点灯状態又は流れる電流を変化したときに、
    前記複数の条件のうちの第1の条件における前記LEDランプに印加される第1電圧と、前記複数の条件のうちの第1の条件とは異なる第2の条件において前記LEDランプに印加される第2電圧との差分を算出して、その算出値が所定値以上であるときに消灯させる保護方法。
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