以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
[1.構成]
図1に示す車載システム1は、車両に搭載され、車載器10と、車速センサ11と、エンジンECU12と、ナビゲーション装置13とを備える。車載器10は、通信線7によって、車速センサ11、エンジンECU12及びナビゲーション装置13と通信可能に接続されている。なおECUとは、電子制御装置(Electronic Control Unit)の略称であり、CPU、ROM、RAM等を備える所謂コンピュータシステムとして構成されている。
車速センサ11は、例えば車輪に取り付けられて、その回転に応じたパルス信号を発生するものであり、このパルス信号の時間間隔から車両の走行速度(自車速度)を検出するために利用される。パルス信号は車載器10(制御部15)に出力される。
エンジンECU12は、ユーザが図示しないスイッチを操作した際に、エンジンを自動で始動又は停止するエンジン制御を行う。エンジンECU12は、スイッチの操作によるエンジンの始動開始及びエンジンの停止を検出し、検出結果を制御部15に出力する。また、エンジンECU12は、ACCオン及びACCオフを検出し、検出結果をACCオン/オフ信号(ACC信号)として制御部15に出力する。なお、ACC信号は、エンジンECU12以外から入力される構成であってもよい。
ナビゲーション装置13は、ナビゲーション機能を実現するための処理を実行するナビゲーションECU(以下、ナビECUという)33と、GPS受信機331と、ジャイロスコープ332と、地図データベース(地図DB)333とを備える。
ナビECU33は、GPS受信機331及びジャイロスコープ332による検出情報に基づいて、車両の現在位置(緯度及び経度で表される絶対位置)及び走行方向(絶対方位)を算出する。また、ナビECU33は、地図データベース333から地図データを読み込み、地図データの表す地図における車両の現在位置や走行方向、及びユーザによって探索されたルートに基づく走行経路等を特定する。
車載器10は、無線通信部14と、制御部15と、HMI(Human Machine Interface)部16と、カード処理部17と、記憶部18とを備える。
無線通信部14は、路側機2との間で、DSRCに適用されている5.8GHz帯の電波を用いてデータ通信(近距離無線通信)を行うものであり、路側機2から受信したデータを制御部15へ出力するとともに、制御部15から入力されたデータを路側機2に送信する。
路側機2は、車両の走行路付近に設置され、例えば、ETC路側機21、ETC予告アンテナ22、及びEMV路側機23等のように、用途に応じて各種備えられている。
ETC路側機21とは、有料道路の料金所のETC入口ゲート及び出口ゲートに設置され、ETCサービスに利用される路側機2をいう。
また、ETC予告アンテナ22とは、ETCゲートの手前や有料道路のサービスエリアを出た後などに設置され、車載器10と通信を行うことによって該車載器10でのETCカードの装着状態を検出し、検出した装着状態に応じたメッセージを含むデータを車載器10に送信する路側機2をいう。
また、EMV路側機23とは、ガソリンスタンドや飲食店等の店舗に設置され、ETCカード以外のICカード(ここでは、EMVカード)について決済サービスを行う路側機2をいう。
HMI部16は、入力部61、スピーカ62、及び表示部63を備える。入力部61は、ユーザ(例えば運転者)からの入力操作(EMVカードの決済の可否など)を受け付け、受け付けた操作内容を制御部15に出力する。スピーカ62は、制御部15からの指示に従って、音や音声によるユーザへの報知を行う。表示部63は、液晶表示装置などで構成され、制御部15からの指示に従って、画像によるユーザへの報知を行う。
カード処理部17は、ICカード3を着脱可能なカードコネクタ(図示せず)を備える。ICカード3を着脱可能とは、カード処理部17(カードコネクタ)に対するICカード3の装着及び取り外しが可能であることを意味する。ICカード3の装着とは、ICカード3がカード処理部17(カードコネクタ)に保持された状態にされることを意味し、適切な保持状態においては、ICカード3の記憶情報がカードコネクタを介して読み取り及び書き込み可能となる。また、適切な保持状態とは、カード処理部17に対して、ICカード3が、表裏正しく、且つ、方向が正しく保持された状態をいう。カード処理部17は、ICカード3の装着状態(ICカード3が保持されているか否か、保持状態が適切であるか否か、保持されているICカード3自体が適切であるか否か、などを示す状態)を検出し、検出結果を制御部15に出力する。なお、カード処理部17(カードコネクタ)によるICカード3の保持態様としては、ICカード3を挿入した状態で保持する態様が一般的であるが、特に限定されるものではなく、他の保持態様であってもよい。
ICカードには種々の種類があるが、本実施形態では、ETCカード及びEMVカード(ETC以外の決済カードを含む)を、ICカード3と総称する。ICカード3には、ICカード3毎に個別に設定されているID(Identification)(以下、カードIDという)や有効期限等の記憶情報が予め書き込まれている。カード処理部17は、ICカード3が適切な保持状態で装着されている状態において、ICカード3に書き込まれている記憶情報を読み取り可能であるとともに、制御部15から送信されるデータをICカード3に書き込み可能である。
また、カード処理部17は、制御部15からのカード検出指示に従って、次のように各情報を検出する。すなわち、カード処理部17は、まず、ICカード3が装着されているか否か、を検出する(カード着脱情報)。そして、ICカード3が装着されている場合は、ICカード3が適切な保持状態にあるか否か、を検出する(カード保持状態情報)。適切な保持状態にある場合は、ICカード3から記憶情報(カード記憶情報)を読み取る。カード記憶情報には、カード有効期限、カードID、及びカードIDの読み取りによって検出されるカード種別が含まれる。カード種別とは、ETCカードであるか、EMVカードであるか、の種別をいう。
さらに、カード処理部17は、読み取ったカード記憶情報のうち、カード有効期限が期限切れであるか否か、を検出する(カード有効期限切れ情報)。期限切れであるか否かは、ナビゲーション装置13(又は計時機能を有する計時装置)を用いて取得した現在日時、又は路側機2から取得した時刻情報に基づいて、判定される。
また、カード処理部17は、読取中断回数を検出する。適切な保持状態においてICカード3の読み取りには数秒間を要するため、カード処理部17にICカード3を装着してすぐに抜き取る操作が行われると、読み取りが中断される。つまり、読取中断とは、ICカード3の記憶情報(カードID、有効期限等)の読み取りが開始されてから読み取りが終了するまでに(読み取りの途中で)、ICカード3が抜き出されたことをいう。また、読取中断回数とは、ICカード3の読み取りが成功してから(すなわち、ICカード3が正常に読み取られてから)次にICカード3の読み取りが成功するまでの間に生じた読取中断の回数をいう。
カード処理部17は、これらのカード着脱情報、カード保持状態情報、カード記憶情報、カード有効期限切れ情報及び読取中断回数を、着脱操作情報として出力する(図3参照)。出力された着脱操作情報は、制御部15に入力される。
記憶部18は、例えば書き換え可能なフラッシュROMを備え、制御部15が実行するプログラムや、後述する操作履歴情報を記憶する。
制御部15は、ECUと同様に、CPU51、ROM52、RAM53等を中心とするマイクロコンピュータとして構成されており、記憶部18に記憶されたプログラムに従って各種処理を実行する。なお、本実施形態の車載器10は、カード認証部(カードコネクタ)17に対するICカード3の着脱操作に応じて報知を行う報知制御処理に特徴がある。以下では、制御部15が実行する報知制御処理について説明する。
[2.処理]
制御部15が実行する報知制御処理は、スイッチ等によって該処理の実行が有効に設定されている間、繰り返し実行される。
[2.1 報知制御処理]
図2に示すように、制御部15において、報知制御処理が開始されると、まず、S105(Sはステップを表す)では、エンジンECU12による検出結果に従って、エンジンの始動が検出されたか否かを判定する。ここで、エンジンの始動が検出されなかった場合、エンジンの始動が検出されるまで待機する。一方、エンジンの始動が検出された場合、S110に移行する。なお、エンジンの始動及び停止は、ACC信号のオン及びオフに従って判断してもよい。
S110では、履歴書込処理を行う。履歴書込処理では、予め定められた事象(以下、イベントという)が生じる毎に、そのイベントについて予め定められた項目のイベント取得情報を取得する。イベント取得情報としては、例えば、イベントが生じた日時(日時情報)、場所(場所情報)、イベントが生じたときの車速等が挙げられる。イベント及びイベント取得情報をイベント情報というものとする。また、履歴書込処理では、ICカード3の着脱操作情報についても取得する。そして、取得したこれらのイベント情報及び着脱操作情報を操作履歴情報として蓄積する(図3参照)。
本ステップ(S110)の履歴書込処理では、イベントをエンジンの始動とし、イベント取得情報としてエンジンが始動された日時(日時情報)を取得する。また、本ステップでは、カード処理部17にカード検出指示を出力して、このときのICカード3の着脱操作情報を取得する。そして、イベント及びイベント取得情報からなるイベント情報と着脱操作情報とを、操作履歴情報として記憶部18に記憶する。
続くS115では、記憶部18に蓄積された操作履歴情報を統計的に分析し、分析結果に応じた報知態様を設定する報知設定処理(詳細は後述する)を実行する。
次にS120では、S115で設定した報知態様で報知を行う報知処理(詳細は後述する)を実行する。
続くS125では、カード処理部17から入力される、ICカード3の装着状態についての検出結果を用いて、着脱操作(装着又は抜き取りの操作)が行われたか否かを判定する。ここで、いずれの操作も検出されなかった場合、S140に移行する。一方、装着又は抜き取りのいずれかの操作が検出された場合、S130に移行する。
S130では、ICカード処理を実行する。ICカード処理では、カード処理部17にカード検出指示を出力し、カード処理部17から着脱操作情報を取得する。そして、取得した着脱操作情報に応じたメッセージを、HMI部16(スピーカ62又は表示部63)を用いて音声又は画像表示によってユーザへ報知する。
例えば、着脱操作情報としてICカード3の保持状態が適切であることが検出された場合、「カードを正常にご利用できます」というメッセージを報知する。一方、着脱操作情報としてICカード3の保持状態が適切でないことが検出された場合、「カードが正常に挿入されていません」というメッセージを報知する。また、有効期限切れが検出された場合、「有効期限切れです」というメッセージを報知する。なお、ここに例示した以外に、着脱操作情報に対応した種々のメッセージによる報知を行ってもよい。
続くS135では履歴書込処理を行う。本ステップの履歴書込処理では、イベントをカード処理部17におけるICカード3の着脱操作とする。また、イベント取得情報を、着脱操作が検出された日時、及び着脱操作が検出されたときの車速とする。そして、これらのイベント取得情報を取得し(車速は、車速センサ11から出力されたパルス信号を用いて算出する)、イベント及びイベント取得情報からなるイベント情報と、S130で取得した着脱操作情報とを、操作履歴情報として記憶部18に記憶する。
次にS140では、ETC予告アンテナ22の通信エリアに車両が進入したか否かを判定する。該通信エリアに車両が進入したか否かの判定は、無線通信部14においてETC予告アンテナ22からの電波を受信したか否かによって行われる。ここで、ETC予告アンテナ22の通信エリアに進入していないと判定された場合、S155に移行する。一方、ETC予告アンテナ22の通信エリアに進入したと判定された場合、S145に移行する。
続くS145では、予告アンテナ通過処理を実行する。予告アンテナ通過処理では、まず、カード処理部17にカード検出指示を出力してカード処理部17から着脱操作情報を取得する。そして、取得した着脱操作情報のうち、ETC予告アンテナ22に送信すべき情報を、無線通信部14を用いてETC予告アンテナ22に送信する。そして、送信した情報に応じた指示をETC予告アンテナ22から受信すると、その指示に従った処理を実行する。
例えば、ETCカードが正常に装着されていないという情報を送信した場合、周知のように、ETCを利用できないことを車両の乗員に案内させる指示がETC予告アンテナ22から送信される。この場合、受信した指示に従い、車両の乗員にETCを利用できないことを報知する。例えば、HMI部16を用いて、「ETCが利用できません。一般レーンにお進み下さい」と音声によって報知する。なお、ここに挙げた例は、ETC予告アンテナ22との応答の一例であり、送信した情報に応じて、ETC予告アンテナ22からは種々の指示がなされる。
次にS150では、履歴書込処理を実行する。本ステップの履歴書込処理では、イベントを、ETC予告アンテナ22の通信エリアへの進入とし、イベント取得情報として、通信エリアへの進入日時(ETC予告アンテナ22との通信が確立した日時)、ETC予告アンテナ22の設置場所についての情報(場所情報)、ETC予告アンテナ22からの指示内容(予告アンテナ指示情報)を取得する。そして、取得したイベント情報、着脱操作情報を、操作履歴情報(図3参照)として記憶部18に記憶する。
設置場所の情報には、例えば、有料道路名称、設置場所名、設置場所が入口ゲート前、出口ゲート前、サービスエリアを出た後等のいずれの位置に相当するのか、等の情報を含むものとする。もしくはこれらの情報を識別可能とするユニークに割り当てられたID情報を含むものとする。
続くS155では、サービスを利用したか否か、具体的には、ETC路側機21又はEMV路側機23の設置位置を通過したか否か(ETC路側機21又はEMV路側機23の通信エリア内に車両が進入したか否か)を判定する。ここでは、ETCカードを利用するサービスをETCサービスといい、EMVカードを利用するサービスをEMVサービスといい、これらを総称してサービスというものとする。ここで、サービスを利用していないと判定された場合、S170に移行する。一方、サービスを利用したと判定された場合(ETCサービス又はEMVサービスを利用したと判定された場合)、S160に移行する。
周知のように、ETC路側機21及びEMV路側機23の通信エリアに車両が進入すると、ETC路側機21及びEMV路側機23から該路側機についての情報が送信される。ETC路側機21から送信される情報には、例えば、設置されている高速道路名、設置場所名、入口ゲートであるか出口デートであるか、等が含まれる。また、出口ゲートの場合、課金情報が含まれる。同様に、EMV路側機23から送信される情報には、例えば、店舗名、設置場所名、課金情報などが含まれる。本ステップでは、ETC路側機21又はEMV路側機23との通信が確立することによって受信した情報から、ETC路側機21又はEMV路側機23のいずれの通信エリア内に車両が進入したかを判定する。
次に、S160では、サービス利用処理を実行する。サービス利用処理では、S155にて入口ゲート側のETC路側機21の通信エリアに車両が進入した場合、カード処理部17を介して、ETC路側機21から受信した情報のICカード3(ETCカード)への書き込みを行う。また、S155にて出口ゲート側のETC路側機21の通信エリアに車両が進入した場合、周知の決済処理を行い、課金情報を含むETC路側機21から受信した情報のICカード3(ETCカード)への書き込みを行う。また、S155にてEMV路側機23の通信エリアに車両が進入した場合、周知の決済処理を行い、課金情報を含むEMV路側機23から受信した情報のICカード3(EMVカード)への書き込みを行う。
次にS165では、履歴書込処理を実行する。本ステップの履歴書込処理では、イベントをサービスの利用とし、イベント取得情報として、ETC路側機21又はEMV路側機23の通信エリアに車両が進入した日時(日時情報)、ETC路側機21又はEMV路側機23から受信した設置場所についての情報(場所情報)、ETC路側機21又はEMV路側機23を通過したときの車速、を取得する。そして、取得したイベント情報を、操作履歴情報として記憶部18に記憶する。なお、出口ゲート側のETC路側機21及びEMV路側機23の場合、決済処理が行われた日時を日時情報として取得してもよい。
続くS170では、報知設定処理を実行することによって、記憶部18に蓄積された操作履歴情報を統計的に分析し、分析結果に応じた報知態様を設定する。
次にS175では、報知処理を実行することによって、S170で設定した報知態様による報知を行う。
続くS180では、エンジンの停止が検出されたか否かを判定する。ここで、エンジンの停止が検出されなかった場合、つまり車両の運転が継続されている場合は、S125に移行して、S125−S180の一連の処理を繰り返す。一方、S180にてエンジンが停止状態であると判定された場合、S185に移行する。
次にS185では、履歴書込処理を実行する。本ステップの履歴書込処理では、イベントをエンジンの停止とし、イベント取得情報をエンジンの停止が検出された日時として取得する。また、本ステップでは、カード処理部17にカード検出指示を出力して、このときのICカード3の着脱操作情報を取得する。そして、取得したイベント情報及び着脱操作情報を、操作履歴情報として記憶部18に記憶する。
続くS190では報知設定処理を実行する。そして、S195では、報知処理を実行し、S105に移行する。つまり、降車時には、S185−S195の処理を実行し、その後、エンジンが再び始動されるまで待機する。
このように、制御部15は、図2に示す報知制御処理において、履歴書込処理によって、ICカード3の装着状態が原因でサービスの利用が拒否されたことを表す情報(カードエラー実績)を操作履歴情報として蓄積している。ICカード3の装着状態が原因でサービスの利用が拒否される場合とは、例えば、サービスが必要とするICカード3が、必要時に、カード処理部17に正常に装着されていない場合である。また例えば、利用可能残高が不足する場合や有効期限が切れている場合などである。
さらに、制御部15は、履歴書込処理によって、着脱操作が適切な時期に行われなかったことを表す情報(カード着脱タイミング)や、ICカード3が制御部15に誤った状態で装着されたことを表す情報(裏返し、方向間違いなど)を操作履歴情報として蓄積している。
そして、制御部15は、報知設定処理によって、操作履歴情報に応じた報知態様を設定し、報知処理によってユーザへ設定した報知態様で報知を行っている。
[2.2 報知設定処理]
次に、前述した報知制御処理(図2)のS115,S170,S190で実行される報知設定処理について、図4に示すフローチャートを用いて説明する。
S205では、次に利用するサービスの予測を行う。ここでは、S165にて蓄積したサービスの利用履歴(操作履歴情報に含まれるイベント情報)を統計的に分析し、次回のサービスの利用態様を予測する。具体的には、サービス利用の繰り返しパターンの傾向を、時間帯別、曜日別、日別、週別、月別に分析する。そして、この傾向に基づいて、次に利用するサービスがETCサービスであるか、EMVサービスであるかを予測する。
例えば、操作履歴情報の分析結果から、ETCサービス(入口)→ETCサービス(出口)→EMVサービス(飲食店のドライブスルー)という繰り返しパターンが検出されていた場合、本ステップまでに、ETCサービス(入口)及びETCサービス(出口)の順にサービスを利用していたとすると、次に利用するサービスは、EMVサービスであると予測される。
また、操作履歴情報から、例えば、月曜日−金曜日の朝晩の時間帯にETCサービスを利用する傾向や、祝日の昼頃にEMVサービス(ドライブスルー)を利用する傾向が検出されていた場合、これらの利用傾向からスケジュール表を作り上げて、該スケジュール表を用いて、いつ、どこで、どのサービス(ETCサービスか、EMVサービスか)を利用するか、を予測してもよい。
そして、本実施形態では、時間、距離の2通りのパラメータにより、次に利用するサービスのタイミングを予測する。
例えば、図5に示すように、操作履歴情報から、有料道路Aの利用(ETCサービスの利用)について、毎日9:00頃に入口ゲートA1から有料道路に入り、11:00頃に出口ゲートA2から一般道に出るという利用傾向が検出されていたとする。また、毎日12:00頃に飲食店Bをドライブスルーで利用(EMVサービスの利用)するという傾向が検出されていたとする。ここで、本ステップにおける時刻が10:00であるとすると、約1時間後に有料道路Aの出口ゲートA2を利用することが予測される。つまり、次に利用するサービスは、ETCサービスであり、そのタイミングは1時間後であると予測される。
また、同じ操作履歴情報を用いて、前回に利用したサービスを基準とする経過時間に基づいて、次のサービスを利用するタイミングを特定してもよい。例えば、図6に示すように、有料道路Aの入口ゲートA1を起点として、約2時間経過後に出口ゲートA2を利用し、さらに約1時間経過後に飲食店Bをドライブスルーで利用する、という傾向を検出したとする。ここで、本ステップにおいて、有料道路Aの入口ゲートA1を起点として、約2時間30分が経過しているとすると、約30分後に飲食店Bのドライブスルーを利用することが予測される。つまり、次に利用するサービスは、EMVサービスであると予測される。
また、同じ操作履歴情報を用いて、前回に利用したサービスを基準とする走行距離に基づいて、次のサービスを利用するタイミングを予測してもよい。例えば、図7に示すように、有料道路Aの入口ゲートA1を起点として、サービスとサービスとの距離から、次のサービスを利用するタイミングを特定してもよい(又は、サービスを受けた位置とその順番から、次のサービスを利用するタイミングを特定してもよい)。
本ステップでは、経過時間に基づく予測及び走行距離に基づく予測のうち、より傾向が顕著に検出される予測に基づき、次のサービスを利用するタイミングを特定する。
次にS210では、カード処理部17に、S205で予測したサービスに適合したICカード3が装着されているか否かを判定する。ここで、予測したサービスに適合したICカード3が装着されている場合、本報知設定処理を終了する。一方、予測したサービスに適合したICカード3が装着されていない場合、S215に移行する。つまり、本ステップでは、S205(予測手段)により予測された次回のサービスの利用態様と、ICカードの装着状態と、に基づいて報知の要否を判定している。
続くS215では、分析処理を行う。分析処理では、記憶部18に蓄積されている操作履歴情報を用いて、ユーザによる過去のICカード3の着脱操作の態様を分析する。具体的には、操作履歴情報を用いて、予め定められた分析項目内容について、予め定められた指標値を、予め定められた検出対象ごとに算出する。本実施形態における分析項目内容、指標値、検出対象を図8に示す。
分析処理では、図8に示すように、分析項目1としてカードエラーの実績について分析を行う。カードエラーとは、ICカード3の装着状態が原因でサービスの利用が拒否されたことを表すものとする。サービスの利用が拒否されるICカードの装着状態とは、例えば、サービスが必要とするICカード3が、必要時に、カード処理部17に正常に装着されていない状態、及びICカード3の有効期限が切れている状態をいう。また、正常に装着されていない状態とは、ICカード3の未装着、ICカード3の適切でない保持状態(裏返し、または装着方向間違いなど)をいう。
分析項目1では、カードエラーがどの程度頻繁に生じているかを計るための指標値として、カードエラー頻度を算出する。カードエラー頻度は、分子をICカード3の装着状態が原因でサービスの利用が拒否された回数とし、分母を現在までにサービスを利用した全回数とする値を、パーセント(%)表示した値である。
分析項目1では、該指標値を、カードID毎に、又サービスの種別(ETCサービス、又はEMVサービス)毎に算出する。例えばサービスの種別をETCサービスとする場合、分子をETCサービスの利用においてICカード3(ETCカード)の装着状態が原因でサービスの利用が拒否された回数として、指標値を算出する。このように指標値を算出することにより、ユーザがどのサービスを利用するときに、カードエラーが生じる頻度が高い(又は低い)傾向にあるか、が検出される。
また、分析項目1では、利用したサービスがETCサービスである場合は、さらに、入口ゲート利用時及び出口ゲート利用時毎に該指標値を算出する。例えば、入口ゲート利用時について指標値を算出する場合、分子をETCサービスの利用において入口ゲート利用時にICカード3の装着状態が原因でサービスの利用が拒否された回数として、指標値を算出する。これにより、ユーザが入口ゲート及び出口ゲートのどちらを利用するときにカードエラーが生じる頻度が高い(又は低い)傾向にあるか、が検出される。
さらに、分析項目1では、サービスの利用が拒否される装着状態毎に、該指標値を算出する。例えば、ICカード3(ETCカード)の未装着について指標値を算出する場合、分子をETCサービスの利用時においてICカード3(ETCカード)未装着が原因でサービスの利用が拒否された回数として、指標値を算出する。これにより、ユーザがどのような装着状態によるカードエラーを生じさせる傾向にあるか、が検出される。また、ETCサービスの利用において入口ゲート利用時と出口ゲート利用時とに分けて指標値を算出することによって、より詳細な傾向が検出される。
分析項目2では、着脱操作エラーの実績について分析を行う。着脱操作エラーとは、ICカード3がカード処理部17に正常に装着されていない状態、及びICカード3の有効期限が切れている状態をいう。
分析項目2では、着脱操作エラーがどの程度頻繁に生じているかを計るための指標値として、着脱操作エラー頻度を算出する。着脱操作エラー頻度は、分子をICカードの装着状態についてエラーが検出された回数とし、分母を現在までにカードを装着した全回数とする値を、パーセント(%)表示した値である。
分析項目2では、該指標値を、カードID毎に算出する。これにより、ユーザが着脱操作エラーを生じさせる頻度が高い(又は低い)傾向にあるか、が検出される。さらに、分析項目2では、該指標値を着脱操作エラーの状態毎に、該指標値を算出する。これにより、ユーザが具体的にどのような着脱操作エラーを生じさせる傾向にあるか、が検出される。
分析項目3では、装着操作時の車速について分析を行う。装着操作時の車速とは、カード処理部17にICカード3を装着したときに検出された車速である。カード処理部17へのICカード3の装着は、車両を停止させた状態(又は限りなく停止に近い状態)で行われることが望ましい。逆に言えば、車両の走行中にカード処理部17へICカード3を装着することは、望ましくないと言える。
そこで、分析項目3では、どのくらいの頻度で、停止時ではないときにICカード3をカード処理部17に装着しているかを計るための指標値として、非停車時装着頻度を算出する。非停車時装着頻度は、分子をカード処理部17にICカード3を装着した時の車速が時速0km(停止)を超えていた回数とし、分母を現在までにカードを装着した全回数とする値を、パーセント(%)表示した値である。
分析項目3では、該指標値を、カードID毎に、又サービスの種別(ETCサービス、又はEMVサービス)毎に算出する。これにより、ユーザが、車両を停止させないでICカード3の装着を行う傾向が高い(又は低い)か、が検出される。また、ユーザがどのサービスを利用するときに、車両を停止させないでICカード3の装着を行う傾向が高い(又は低い)か、という詳細な傾向が検出される。
分析項目4では、サービス利用時の車速について分析を行う。サービス利用時の車速とは、ETCサービスの場合、ETC路側機21(入口ゲート及び出口ゲート)を通過したとき(ETC路側機21の通信エリア内に車両が進入したとき)に検出された車速をいう。また、EMVサービスの場合、EMV路側機23を通過したとき(EMV路側機23の通信エリア内に車両が進入したとき)に検出された車速をいう。
ETC路側機21を通過するときの車速は、法定速度として時速20km以下に定められている。また、EMV路側機23を通過するときの車速は、限りなく停止に近い速度(例えば時速1km以下)であることが望ましい。逆に言うと、これらの速度を超えた車速でETC路側機21又はEMV路側機23を通過することは、望ましいものではない。
そこで分析項目4では、どのくらいの頻度で、適切な車速でETC路側機21又はEMV路側機23を通過しているかを計る指標値として、車速超過頻度を算出する。車速超過頻度は、分子をサービス利用時の車速が所定速度を超えた回数とし、分母を現在までにサービスを利用した全回数とする値を、パーセント(%)表示した値である。所定値とは、ETCサービスの場合は時速20kmであり、EMVサービスの場合は時速1kmである。
分析項目4では、該指標値を、カードID毎に、又サービスの種別(ETCサービス、又はEMVサービス)毎に算出する。これにより、ユーザが、サービスの利用時に、ETC路側機21又はEMV路側機23の設置位置を、所定速度を超えた車速で通過する傾向が高い(又は低い)か、が検出される。また、サービスの種別毎に指標値を算出することにより、さらに詳細な傾向が検出される。
分析項目5では、カード放置の実績について分析を行う。カード放置とは、降車してから次に乗車するまでの間、カード処理部17にICカード3が装着されたまま放置されている状態をいう。
分析項目5では、どのくらいの頻度で、降車してから次に乗車するまでの間にICカード3が装着されたまま放置されているかを計る指標値として、放置頻度を算出する。放置頻度は、分子をエンジン停止検出時とエンジン始動検出時との両方でカード処理部17にICカード3が装着されていた回数とし、分母を現在までにエンジン始動を検出した回数とする値を、パーセント(%)表示した値である。
分析項目5では、該指標値を、カードID毎に算出する。これにより、ユーザが、カード処理部17に装着されたICカード3を放置したままで降車する傾向が高い(又は低い)か、が検出される。
分析項目6では、カード装着までの余裕について分析を行う。カード装着までの余裕とは、サービスを利用するタイミングに対して、余裕を持ってカード処理部17にICカード3を装着しているか、をいう。ここでいう余裕とは、S210にて時間に基づく予測が行われていた場合は時間(分)で表され、距離に基づく予測が行われていた場合は距離(km)で表される。サービスを利用するタイミングの直前でICカード3を装着する状態は、望ましい状態ではない。
そこで分析項目6では、どのくらいの頻度で、サービスを利用するタイミングに対して余裕の少ない状態でICカード3を装着したかを計る指標値として、装着余裕度を算出する。装着余裕度は、分子をサービスを利用するタイミングに対して所定時間(又は所定距離)の余裕無しに、カード処理部17にICカード3を装着した回数とし、分母を現在までにサービスを利用した全回数とする値を、パーセント(%)表示した値である。
分析項目6では、該指標値を、カードID毎に、ETCサービスの利用について算出する。これにより、ユーザがどのサービスを利用する場合にICカード3を直前に装着する傾向が高い(又は低い)か、が検出される。また、入口ゲート及び出口ゲート毎に指標値を算出することにより、さらに詳細な傾向が検出される。
分析項目7では、カードの再装着操作の実績について分析を行う。カードの再装着操作とは、カード処理部17にICカード3を装着したにも関わらず、その後、装着し直す操作を行うことをいう。
分析項目7では、どのくらいの頻度で再装着操作が行われているかを計る指標値として、再着脱回数を算出する。再着脱回数とは、あるサービスを利用してから次のサービスを利用するまでの間に、ICカード3の着脱操作を行った回数をいう。
分析項目7では、該指標値を、カードID毎に算出する。これにより、ユーザが、何度も装着操作を繰り返す傾向が高い(又は低い)か、が検出される。つまり、正しく装着されているか心配で何度も装着し直す操作を繰り返す傾向が検出される。
分析項目8では、ETCサービスについて、サービス非利用時のカード装着の実績について分析を行う。サービス非利用時のカードの装着とは、カード処理部17にICカード3(ETCカード)を装着しているにも関わらず、サービスを利用しない状態をいう。サービスを利用しない間、カード処理部17にICカード3を装着したままの状態は、降車時のICカード3の取り忘れに繋がるおそれがあり、望ましい状態ではない。
分析項目8では、どのくらいの頻度で、ICカード3を装着したにも関わらず、ETCサービスを利用しないままの状態にしているかを計る指標値として、非利用時装着頻度を算出する。非利用時装着頻度とは、分子を、乗車時にICカード3を装着し、サービスを利用せずにICカード3を取り出して、降車した回数とし、分母を、乗車時にICカード3を装着し、サービスを利用してICカード3を取り出して、降車した回数とする値を、パーセント(%)表示した値である。乗車状態の検出方法としては、ACCオン(ACC信号)の検出、又はエンジン始動の検出による方法が挙げられる。また、降車状態の検出方法としては、ACCオフ(ACC信号)の検出、又はエンジン停止の検出による方法が挙げられる。
分析項目8では、該指標値を、カードID毎に算出する。これにより、ユーザが、サービスを利用しない間、ICカード3を装着したままにする傾向が高い(又は低い)か、が検出される。
続くS220(図4)では、各分析項目について、S215で算出した指標値が予め定められた閾値以上であるか否かを判定する。前述のように、各分析項目では検出対象毎に指標値を算出する。ここで、全ての分析項目において、全ての指標値が閾値未満であると判定された場合、本処理を終了する。一方、少なくとも1つの分析項目について、少なくとも1つの指標値が閾値以上であると判定された場合、S225に移行する。
S225では、閾値以上である指標値を有する分析項目について、報知フラグをセットする。例えば、S220で、分析項目1において、指標値が閾値以上であると判定された場合、本ステップにおいて分析項目1についての報知フラグをセットする。
続くS230−S250では、S225で報知フラグがセットされた分析項目について、報知を行う際の報知態様を設定する。本実施形態における報知態様の一例を図9に示す。ここで、分析項目1のように、1つの分析項目において検出対象毎に指標値が複数算出される場合、複数の指標値が閾値以上となる場合が生じうる。この場合、閾値を超えた度合いが最も大きい指標値を有する検出対象について、S230−S250による報知態様の設定を行う。例えば、分析項目1において、検出対象をETCサービスとしたときの指標値と検出対象をEMVサービスとしたときの指標値の両方が、それぞれの指標値について予め定めた閾値以上になったとする。このとき、例えばEMVサービスを対象とした閾値に比べて、ETCサービスを検出対象とした指標値の方が閾値を超えた度合いが大きい場合は、S230−S250においてETCサービスを検出対象とした態様を設定する。
S230では、報知態様として報知する内容(報知メッセージ)を設定する。報知メッセージは、分析項目ごとに設定される。さらに、必要に応じて、報知メッセージは、算出された指標値の大きさに対応して設定される。報知メッセージの具体例は後述する。
次にS235では、報知を行うタイミング(報知タイミング)を設定する。報知タイミングは、分析項目に応じて、特定のイベントが検出された時、予め定められた事象が生じた時、次のサービスを利用する所定時間(又は所定距離前)、可能な限り早く、等に設定される。報知を行うタイミングは、S210で行われた次のサービス利用についてのタイミング予測が経過時間に基づく場合は、経過時間に基づいて設定され、走行距離に基づく場合は走行距離に基づいて設定される。
続くS240では、報知を行う基準を設定する。つまり、経過時間に基づいて報知を行う(時間基準)か、走行距離に基づいて報知を行う(距離基準)か、を設定する。ここで、S210で行われた次のサービスを利用するタイミングについての予測が経過時間に基づく場合は、報知を行う基準を時間基準に設定する。一方、次のサービスを利用するタイミングについての予測が走行距離に基づく場合は、報知を行う基準を距離基準に設定する。
次にS245では、停車優先設定の有無を設定する。停車優先設定とは、停車時に報知を行うことを優先するか否かの設定である。ユーザが運転操作に集中できるように、報知は車両の停車中に行われることが望ましい。本実施形態では、停車優先設定を有りに設定する。
続くS250では、即時報知設定の有無を設定する。ここで、S235にて可能な限り早く報知を行うように設定されている場合、即時報知設定を有りに設定する。一方、S235にて可能な限り早く報知を行うように設定されていない場合、即時報知設定を無しに設定する。
次にS255では、記憶部18に、S230−S250で行った設定の内容を報知設定データとして記憶し、本報知設定処理を終了する。
[2.3 報知処理]
次に、図10に示すフローチャートを用いて、報知処理について説明する。S305では、報知フラグがセットされた分析項目が有るか否かを判定する。ここで、報知フラグが設定されている分析項目が無い場合、本報知処理を終了する。一方、少なくとも1つの分析項目について報知フラグが設定されている場合、S310に移行する。
続くS310では、報知フラグが設定された分析項目について、記憶部18から報知設定データ(S255参照)を読み出す。
次にS315では、報知フラグがセットされている分析項目について、即時報知設定が有りに設定されているか否かを判定する。ここで、即時報知設定が有りに設定されている場合、S350に移行する。一方、即時報知設定が無しに設定されている場合、S320に移行する。
続くS320では、報知を行う基準が時間基準に設定されているか否かを判定する。ここで、時間基準に設定されていない場合、すなわち距離基準に設定されている場合、S330に移行する。一方、時間基準に設定されている場合、S325に移行する。
次にS325では、S235で設定した報知タイミング(距離)に到達したか否かを判定する。例えば、設定がサービスを利用するタイミング(位置)の5km手前である場合、5km手前に達したか否かを判定する。ここで、設定した距離(位置)に到達している場合、S335に移行する。一方、設定した距離(位置)に到達していない場合、本報知処理を終了する。
S330では、S235で設定した報知タイミング(経過時間)に到達したか否かを判定する。例えば、設定がサービス利用の5分前であれば、5分前に達したか否かを判定する。ここで、設定した経過時間に到達していないと判定された場合、本処理を終了する。一方、設定した経過時間に到達したと判定された場合、S335に移行する。
S335では、停車優先設定が有りに設定されているか否かを判定する。ここで、停車優先設定が無しに設定されている場合、S350に移行する、一方、停車優先設定が有りに設定されている場合、S340に移行する。
続くS340では、停車中であるか否かを判定する。ここで停車中とは車速が時速0kmであることをいう。停車中であると判定された場合、S350に移行する。一方、停車中でないと判定された場合、S345に移行する。
次にS345では、次にサービスを利用するタイミング(位置又は経過時間)に到達するまでの間に、信号が存在するか否かを、地図データベース333の情報を用いて判定する。ここで、信号が存在すると判定された場合、本報知処理を終了する。一方、信号がないと判断された場合、S350に移行する。
S350では、S230で設定された報知メッセージをHMI部16を用いて報知する。続くS355では、設定されていた報知フラグをリセットする。そして、本処理を終了する。
[3.作用]
次に、車載器10の作用として、各分析項目の報知態様の一例を説明する(図8及び図9参照)。
分析項目1については、検出対象をETCサービスとしたときの指標値(カードエラー頻度)が所定の閾値以上となった場合は、「ETCカードの確認をお願いします。」という報知メッセージが報知される。さらに、検出対象を、ETCサービスで且つ有効期限切れとしたときの指標値(カードエラー頻度)が所定の閾値以上となった場合は、「ETCカードの有効期限を確認してください。」という報知メッセージが報知される。そして、S205により予測された次回のETCサービスを利用するタイミングよりも前の所定の報知タイミングで、報知が行われる。
分析項目2については、指標値が所定の閾値以上となった場合、「カードの確認をお願いします。」という報知メッセージによる報知が行われる。また、特に検出対象を有効期限切れとしたときの指標値(着脱操作エラー頻度)が所定の閾値以上となった場合は、「カードの有効期限を確認してください。」という報知メッセージが報知される。この報知は、エンジンの始動が検出されたタイミングで行われる。
分析項目3については、指標値が所定の閾値以上となった場合、「カードは停車中に挿入しましょう。」という報知メッセージによる報知が行われる。この報知は、S205により予測された次回のサービス(ETCサービス及びEMVサービス)を利用するタイミングよりも前の所定の報知タイミングで行われる。
また、本実施形態では、S215にて算出された指標値が100%に近い値であった場合(例えば99%以上である場合)、ICカード3の装着操作時に所定の車速以上であったことが検出されると、S250にて即時報知設定を有りに設定し、可能な限り早いタイミングで報知メッセージを報知するように構成されている。
分析項目4については、指標値が所定の閾値以上となった場合、「サービス利用時は、安全な速度で通過しましょう。」という報知メッセージによる報知が行われる。この報知は、S205により予測された次回のサービス(ETCサービス及びEMVサービス)を利用するタイミングよりも前の所定の報知タイミングで行われる。
分析項目5については、指標値が所定の閾値(例えば20%)以上となった場合、指標値が所定の閾値より大きい第1の補助閾値(例えば50%)以下である場合(第1のケース)、「カードが残っています」という報知メッセージによる報知が行われる。また、指標値が、第1の補助閾値より大きく、第1の補助閾値より大きい第2の補助閾値(例えば90%)以下である場合(第2のケース)、及び、指標値が、第2の補助閾値より大きい場合(第3のケース)、「盗難に合わないようにご注意ください。」という報知メッセージによる報知が行われる。
分析項目5では、エンジンの停止が検出されたタイミングで行われる。ただし、エンジンの停止が検出されると、例えば、第1のケースの場合は毎回、第2のケースの場合は2回に1回、第3のケースの場合は10回に1回、の頻度で、報知を行う。ユーザによっては、第2のケース及び第3のケースのように、ICカード3を装着した状態のまま降車する傾向が強く示される場合がある。このような場合、毎回報知を行うことはユーザに煩わしさを感じさせることになる。特に第3のケースのユーザの場合、ICカード3を装着した状態のまま降車することを意識して習慣化していると推測される。そこで、本実施形態では、ユーザの習慣を尊重し、ユーザに煩わしさを感じさせないように、第3のケースに該当するユーザに対しては、特に報知頻度を低く設定している。
また、分析項目6については、指標値が所定の閾値以上となった場合、「ETCカードは、余裕を持って、事前に挿入しましょう。」という報知メッセージによる報知が行われる。この報知は、エンジンの始動が検出されたタイミング、及び、S205により予測された次回のETCサービスを利用するタイミングよりも前の所定の報知タイミングで、行われる。
また、分析項目7については、指標値が所定の閾値以上となった場合、「カードは正常です。」という報知メッセージによる報知が行われる。この報知は、S235にて設定(予測)された次の着脱操作が行われるタイミングよりも前の所定の報知タイミングで行われる。ここで、指標値の増減によって次の着脱操作が行われると予測されるタイミングも変動する。つまり、再着脱操作を実施する回数が低減すると、報知タイミングの頻度が低下する。
また、分析項目8については、指標値が所定の閾値以上となった場合、「サービスを利用しないときは、カードの挿入は控えましょう。」という報知メッセージによる報知が行われる。この報知は、エンジンの始動が検出されたタイミング、及び、S235にて設定(予測)された、エンジン始動後最初にICカード3を装着するタイミングよりも前の所定の報知タイミング、で行われる。
[4.効果]
以上説明したように、本実施形態では、ユーザによる過去のICカード3の着脱操作の態様を操作履歴情報として蓄積し、該操作履歴情報を統計的に分析し、分析結果に応じた報知態様で報知を行う。このため、ユーザに応じた報知態様で報知が行われる。したがって、ユーザによる過去の着脱操作の態様に関係なく一律に報知を行う場合と比較して、ユーザが感じる煩わしさを低減することができる。
具体的には、報知制御処理では、ICカード3の装着状態が原因でサービスの利用が拒否されたことを表す情報(例えば分析項目1に関わる情報)を操作履歴情報として蓄積する。このため、サービスの利用が拒否された原因に応じた報知態様で報知が行われる。つまり、ICカード3の装着を促したり、ICカード3の有効期限を確認させたりというように、サービスの利用が拒否された傾向に応じて、サービスを利用する前に、サービスが拒否されないようにユーザによる着脱操作を促す具体的な報知を行うことができる。
また、報知制御処理では、着脱操作が所定の時期までに行われなかったことを表す情報(例えば分析項目6に関わる情報)を操作履歴情報として蓄積する。このため、着脱操作が所定の時期までに行われるように促す態様で報知が行われる。つまり、ICカード3を余裕をもってカード処理部17に装着させるように促すような、具体的な報知を行うことができる。
さらにまた、報知制御処理では、ICカード3がカード処理部17に誤った状態で装着されたことを表す情報(例えば分析項目2に関わる情報)を操作履歴情報として蓄積する。このため、ICカード3がカード処理部17に誤った状態で装着された原因に応じた態様で報知が行われる。つまり、ICカード3がカード処理部17に適切な状態で装着されるように促す報知を行うことができる。
また、本実施形態では、報知設定処理にて、操作履歴情報に基づいて、過去に行われた着脱操作の適否の度合いを表す指標値を分析結果として算出する。そして、この分析結果に応じた報知態様で報知を行う。これにより、ユーザにとってより有益な報知を行うことができる。
さらにまた、本実施形態では、報知設定処理にて、操作履歴情報の分析結果に応じて、報知処理の要否を判定する。つまり、報知不要と判定された場合は報知を行わないため、一律に報知を行う場合と比較して、ユーザが感じる煩わしさを低減することができる。
また、本実施形態では、報知処理において、車両が停車中であるか否かを判定し、停車中であると判定した場合に、報知を行う。これにより、車両の走行中に報知を行う場合と比較して、ICカード3の着脱操作が走行中に行われにくくすることができる。
また、本実施形態では、報知設定処理において、報知する頻度の異なる複数の報知態様を設定し、このうち、分析結果に応じた報知態様で報知処理を行う。例えば、分析項目5では、ICカード3を装着した状態のまま降車する傾向の弱いユーザ(第1のケース)に対しては毎回報知を行い、該傾向の強いユーザ(第2のケース及び第3のケース)に対しては、これにより少ない頻度で報知を行う。これにより、ユーザの傾向に応じて、より有効と考えられる態様で報知を行うことができる。
さらにまた、本実施形態では、報知設定処理において、報知する内容の異なる複数の報知メッセージを設定し、このうち分析結果に応じた報知メッセージを用いて報知処理を行う。例えば、分析項目5に示したような、降車時にICカード3を装着したまま放置する態様について、従来装置では「カードの抜き忘れにご注意下さい。」という報知メッセージが一律に設定されることが一般的であった。これに対し、本実施形態では、装着したまま放置する傾向の強弱によって、異なる報知メッセージを報知するように設定されている。つまり、装着したまま放置する傾向が弱いユーザに対しては、「カードが残っています。」という報知メッセージを設定する。一方、装着したまま放置する傾向が強いユーザに対しては、「盗難にあわないようにご注意ください。」というように、何故放置してはいけないのかを表す、より具体的な内容を含んだ報知メッセージを設定する。これにより、一律に報知を行う場合と比較して、ユーザに、より有効な注意を促すことができる。
また、本実施形態では、報知制御処理において、S165(サービス履歴蓄積手段)にてサービスの利用履歴をイベント情報(サービス履歴情報)として蓄積し、S205(予測手段)にて、S165によって蓄積されたイベント情報を統計的に分析し、次回のサービスの利用態様を予測する。そして、報知設定処理は、S205により予測された次回のサービスの利用態様と、ICカード3の装着状態と、に基づいて報知処理の要否を判定する。これにより、次回のサービスの利用態様に関係なく一律に報知を行う場合と比較して、ユーザが感じる煩わしさを低減することができる。
さらにまた、本実施形態では、報知設定処理において、S205では、必要とされるICカード3の種類が異なる複数種類の前記サービスのうち、次回に利用されるサービスを予測する。そして、S210では、S205により予測された次回のサービスを利用するために必要なICカード3が、カード処理部17に装着されていないことを条件として、報知処理を行う。これによると、ICカード3の種類に関係なく一律に報知を行う場合と比較して、有効な報知を行いつつ不要な報知を減らすことができるため、ユーザが感じる煩わしさを低減することができる。
また、本実施形態では、報知設定処理において、S205(予測手段)により予測された次回のサービスを利用するタイミングよりも前の所定の報知タイミングで、報知処理を行う。これにより、ユーザのICカード3の着脱操作について、ユーザが望ましくない操作を行った後に報知(事後の警告)を行うのではなく、ユーザが望ましくない操作を行う前に報知(事前の警告)を行うことができる。
さらにまた、本実施形態では、報知設定処理にて、前回のサービスを基準とする経過時間に基づいて報知タイミングを特定する。これにより、経過時間に基づく報知を行うことができる。また、例えばナビゲーション装置13を備えない場合であっても、報知タイミングを特定することができる。
また、本実施形態では、報知処理にて、前回のサービスを基準とする走行距離に基づいて前記報知タイミングを特定する。これにより、走行距離に基づく報知を行うことができる。また、例えば計時機能を備えない場合であっても、報知タイミングを特定することができる。
また、本実施形態では、操作履歴情報を、ICカード3のカードID毎に取得している。これにより、例えば社用車のように複数人により車両が利用される場合にも、ICカード3のカードIDによって車両を利用するユーザの識別が可能となるため、該ユーザが所有するカードIDについての操作履歴情報に基づいて、該ユーザによる着脱操作の態様に応じた報知を行うことができる。
[請求項との対応]
車載器10が「車両用通信装置」の一例に相当し、路側機2が「外部通信装置」の一例に相当する。また、無線通信部14が「通信手段」の一例に相当し、カード処理部17が「カードインタフェース」の一例に相当する。また、S210−S250,S305−S350が「報知手段」としての処理の一例に相当し、S110,S135,S150,S165,S185が「操作履歴蓄積手段」としての処理の一例に相当する。また、S165が「サービス履歴蓄積手段」としての処理の一例に相当し、S205が「予測手段」としての処理の一例に相当する。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。例えば、一つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分散させたり、複数の構成要素が有する機能を一つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。
(a)上記実施形態では、ICカード3をETCカード及びETCカード以外のICカードであるEMVカードとして説明したが、ICカード3はこれらに限るものではない。ETCカード以外のICカード3として、例えば電子マネー機能を有するICカード等であってもよい。
また、ETC以外のICカード3は、決済を行うためのICカードに限るものではなく、予め定められた施設について入退場を許可するためのICカードであってもよい。このようなICカードの一例としては、店舗の入退場口(車両用)に設置された装置において、会員カード(ICカード)が挿入されると、会員であるかを判断して入退場を許可するために用いられるものが挙げられる。また例えば、駐車場の入退場口に設置された装置において、月極め契約の会員カード(ICカード)が挿入されると、ゲートを開けるような駐車場で用いられるものが挙げられる。本発明は、このようなICカードについても、上記実施形態においてEMVカードについて実施した報知と同様の報知を行うように、構成されてもよい。
また、上記実施形態では、ETCサービスに利用されるICカードをETCカードと称していたが、ETCカードの利用範囲はETCサービスに限られるものではない。ETCカードは、例えば、ガソリンスタンドのEMV路側機23にて決済サービスを行うなど、ETCサービス以外に利用可能なICカードであってもよい。
(b)上記実施形態では、必要とされるICカード3の種類が異なる複数種類のサービスを利用可能なシステムを例示したが、これに限定されるものではなく、必要とされるICカード3の種類が1種類のサービスを利用可能なシステムに本発明を適用してもよい。
(c)上記実施形態では、ナビECU33に、少なくともGPS受信機331とジャイロスコープ332と地図データベース333とが装着されていたが、ナビECU33に装着される装置は必ずしもこれらを必要とするわけではない。これらのうち、いずれかが装着されていなくてもよい。また、ナビECU33には、これらの他に、車両の現在位置、方位、速度などの算出に利用されるセンサが装着されていてもよい。例えば、地磁気によって車両の方位を検出する地磁気センサ、車両の走行距離を出力する距離センサ等が挙げられる。
(d)上記実施形態では、ナビゲーション装置13を備えていたが、ナビゲーション装置13を備えない構成としてもよい。この場合、地図データベース333を備えないため、S210では、前回に利用したサービスを基準とする経過時間に基づいて、次に利用するサービスを予測する。また、S240では報知を行う基準を時間基準に設定し、S245では停車優先設定を無しに設定する。
(e)上記実施形態では、報知設定処理において、操作履歴情報から、時間帯毎、曜日毎、日付毎、週毎、月毎等に、車両の利用するサービスを予測していたが、サービスの予測はこれらに限るものではない。例えば、車両センサとしての雨滴センサ及び照度センサを備え、これらを用いたサービス予測を行ってもよい。
つまり、報知制御処理において履歴書込処理時に、イベントの発生時に雨が降っていたか否かを雨滴センサにより検出し、検出結果をイベント情報として記憶する。また、イベント発生が夜であったか否かを照度センサにより検出(計時機能を用いて夜であることを検出してもよい)し、検出結果をイベント情報として記憶する。そして、これらのイベント情報を含む操作履歴情報を用いて、例えば、日時に関係なく、雨の日によく利用するサービス、又は、夜によく利用するサービスの傾向を把握し、次に利用するサービスを予測するようにしてもよい。
そして、前述の「時間帯別、曜日別、日別、週別、月別に利用するサービス」、「雨の日に利用するサービス」、「夜に利用するサービス」において、次のサービスの予測に用いる優先順位予測は、傾向の強い順に定めるようにしてもよい。
(f)上記実施形態では、次回のサービスの利用態様を予測する構成を例示したが、これに限定されるものではなく、次回のサービスの利用態様を予測しない構成としてもよい。
(g)上記実施形態では、報知処理において、車両が完全に停止している状態(時速0km)で報知を行うように構成されていたが、報知を行うタイミングはこれに限るものではない。例えば、ごく低速(例えば時速1km)になったら、報知を行うように構成してもよい。
(h)上記実施形態では、報知設定処理において、S205では操作履歴情報を用いて次に利用するサービスの予測を行っていた。ただし、操作履歴情報を分析した結果、顕著な傾向が把握できなかった場合は、予測を行わないようにしてもよい。これにより、精度の低い予測に基づく報知がなされることによってユーザが感じる煩わしさを軽減することができる。
(i)上記実施形態で、報知設定処理における設定内容の一例を示したが、設定内容はこれに限るものではない。例えば、車外の気温を検出する気温センサを備え、検出された外気温が所定値を超えた場合に、カード処理部17にICカード3が装着されたままになっているときには、例えばエンジンを停止する際に、「外気温の上昇により変形のおそれがあるため、カードを抜いてください」との報知を行うように設定してもよい。これによって、例えば外気温が高い季節に、カード処理部17にICカード3を挿したまま放置したことによって、カードが曲がる又は損傷するといった事態が生じることを抑制できる。
また例えば、上記実施形態の分析項目5において第3のケースに分類されたユーザのように、カード処理部17にICカード3を装着したまま放置することが習慣化していると推測されるユーザに対しては、検出された外気温が所定値を超えた場合に必ず前述の報知を行うように設定してもよい。このように、最低限必要な報知だけは行うように設定してもよい。このような設定としては、前述のように外気温の上昇による変形を防ぐためにICカード3を抜き取るように促す報知を行う設定の他に、照度センサによって車外の明るさを検出した結果、車外が暗いときにはカード操作を促す警告を禁止する設定、等が挙げられる。
(j)上記実施形態では、報知設定処理において、S230で報知態様を設定していたが、設定する項目は前述の内容に限るものではない。他に、HMI部16を用いて報知を行う際の音量(報知音量)や、表示する画像の内容について、設定を行うようにしてもよい。
(k)上記実施形態では、図8及び図9に示すように、分析項目を設定し、各分析項目についての報知態様を設定したが、これに限るものではない。例えば、上記実施形態では、分析項目7の指標値として、再着脱回数を設定したが、これに代えて、指標値をカードの装着を行う時間間隔とし、該時間間隔が所定時間内である場合に報知を行うように設定してもよい。このように、分析項目の内容、指標値、検出対象、報知態様等は、傾向を把握したいユーザの行動(着脱操作)に応じて種々に設定し得る。
(l)上記実施形態において、報知制御処理では、S105の処理を実行後、現在値が有料道路のサービスエリアであるか否かを判定し、サービスエリアである場合にカード処理部17にICカード3が装着されているか否かを確認し、ICカード3が装着されていない場合は、ICカード3を装着するように促す報知を行う処理を追加してもよい。
(m)上記実施形態では、ナビゲーション装置13のように日時を取得する計時機能を有する装置を備えていたが、このような計時機能を有する装置を備えない構成としてもよい。例えば、イベント情報のうち日時情報を、路側機2が備える計時機能を用いて、無線通信部14と路側機2との通信によって取得してもよい。
(n)上記実施形態では、エンジンの始動及び停止は、ACC信号のオン及びオフに従って判断されていたが、これに限るものではない。例えば、ACC信号がオンとなる期間が所定期間以上継続した場合に、エンジンが始動したと判定してもよい。これにより、パワーウインドウやカーナビ、オーディオを少しの間操作するためにACC信号がオンされた場合は、エンジンの始動とは判定されないようにすることができる。
(o)上記実施形態では、車載器10は、エンジンの始動及び停止を制御部15で判断するよう構成されていたが、これに限るものではない。車載器10は、制御部15以外の構成要素がACC信号を用いてエンジンの始動及び停止を判断するように、構成されてもよい。また、車載器10は、ACC信号以外の信号を用いて、エンジンの始動及び停止を判断するように構成されてもよい。
(p)本発明は、前述した車載器10の他、当該車載器10を構成要素とするシステム、当該車載器10としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した媒体、車両用通信方法など、種々の形態で実現することができる。