JP6149348B2 - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、コロイダル特性を制御したカーボンブラックを配合してタイヤにしたときの転がり抵抗を低減しながら、高速耐久性及び荷重耐久性を従来レベル以上に向上するようにしたタイヤ用ゴム組成物に関する。
近年、空気入りタイヤに対する要求性能として、耐久性が優れタイヤ寿命が長いことと共に、燃費性能が優れることが求められている。特に燃費性能を向上することは、地球環境問題への関心の高まりに伴いますます重要になっている。燃費性能を向上するための方法としては、例えば、タイヤの転がり抵抗を低減することが知られている。このため空気入りタイヤを構成するゴム組成物の発熱を抑え、タイヤにしたときの転がり抵抗を小さくすることが行われている。ゴム組成物の発熱性の指標としては一般に動的粘弾性測定による60℃のtanδが用いられ、ゴム組成物のtanδ(60℃)が小さいほど発熱性が小さくなる。
ゴム組成物のtanδ(60℃)を小さくする方法として、特許文献1は変性ブタジエンを含むゴム成分にシリカ及びシランカップリング剤を配合することを提案している。しかしながら、近年、転がり抵抗を更に低減する要望や、低転がり抵抗と耐久性とを高次にバランスさせる要望が強くなっており、シリカ配合系だけでなくカーボンブラックからも上述した性能を向上させることが望まれている。
カーボンブラックによりゴム組成物のtanδ(60℃)を小さくする方法としては、例えばカーボンブラックの配合量を少なくしたり、カーボンブラックの比表面積を大きくしたり、アグリゲート(凝集体)のサイズを小さくしたりすることが挙げられる。しかし、このような方法では、引張り破断強度、ゴム硬度などの機械的特性が低下し、タイヤにしたときの耐久性が低下するという問題がある。
このため特許文献2は、主に比表面積(BET比表面積、CTAB比表面積、沃素吸着指数IA)、DBP構造値、ストークス直径Dst等を調整したカーボンブラックを配合することにより、ゴム組成物を低発熱化することを提案している。しかし、このゴム組成物では、ゴム組成物の低発熱性とタイヤにしたときの高速耐久性及び荷重耐久性とを両立する効果が必ずしも十分ではなく、更なる改良が求められていた。
特開2010−132872号公報 特表2004−519552号公報
本発明の目的は、コロイダル特性を制御したカーボンブラックを配合してタイヤにしたときの転がり抵抗を小さくしながら、高速耐久性及び荷重耐久性を従来レベル以上に向上するようにしたタイヤ用ゴム組成物を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ブタジエンゴム30〜90重量%を含むジエン系ゴム100重量部に対し、カーボンブラックを30〜60重量部配合したタイヤ用ゴム組成物であって、前記カーボンブラックの凝集体のストークス径の質量分布曲線におけるモード径Dstが145nm以上、窒素吸着比表面積N2SAが55m 2 /g超62m 2 /g以下、沃素吸着量IA(単位mg/g)に対する前記窒素吸着比表面積N2SAの比N2SA/IAが1.01〜1.27であり、前記ストークス径のモード径Dstが下記の式(1)を満たすことを特徴とする。
Dst<1979×(N 2 SA) -0.61 (1)
(式中、Dstは凝集体のストークス径の質量分布曲線におけるモード径(nm)、N 2 SAは窒素吸着比表面積(m 2 /g)である。)
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ブタジエンゴム30〜90重量%を含むジエン系ゴム100重量部に対し、カーボンブラック凝集体のストークス径の質量分布曲線におけるモード径Dstが145nm以上、窒素吸着比表面積N2SAが55m 2 /g超62m 2 /g以下、沃素吸着量IA(単位mg/g)に対する窒素吸着比表面積N2SAの比N2SA/IAが1.01〜1.27であり、前記ストークス径のモード径Dstが上記式(1)を満たすカーボンブラックを30〜60重量部配合するようにしたので、ゴム組成物のtanδ(60℃)を小さくしタイヤにしたときの転がり抵抗を小さくしながら、高速耐久性及び荷重耐久性を従来レベル以上に向上することができる。
前記カーボンブラックのDBP吸収量としては、100〜160ml/100gであることが好ましい。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、タイヤサイドウォール部に使用するのが好適である。このタイヤ用ゴム組成物を使用した空気入りタイヤは、転がり抵抗を小さくし燃費性能を改良しながら、高速耐久性及び荷重耐久性を従来レベル以上に向上することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物において、ジエン系ゴムは、ブタジエンゴムを必須成分にする。ブタジエンゴムの含有量は、ゴム成分100重量%中、30〜90重量%、好ましくは40〜80重量%である。ブタジエンゴムの含有量が30重量%未満であると高速耐久性を十分に改良することができない。また、ブタジエンゴムの含有量が90重量%を超えると、タイヤ用ゴム組成物として必要なゴム硬度や強度が低下する虞がある。
ブタジエンゴム以外のジエン系ゴムとしては、タイヤ用ゴム組成物に通常用いられるものであればよく、例えば天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等が挙げられる。なかでも天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴムが好ましい。これらジエン系ゴムは、単独又は任意のブレンドとして使用することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物では、特定の凝集体のストークス径の質量分布曲線におけるモード径Dst、DBP吸収量、窒素吸着比表面積N2SA及び沃素吸着量IAに対する窒素吸着比表面積の比N2SA/IAを限定した新規のカーボンブラックを配合することにより、粒子径が大きいカーボンブラックを用いてゴム組成物のtanδ(60℃)を小さくしながら、高速耐久性及び荷重耐久性を維持・向上することができる。カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し30〜60重量部、好ましくは40〜60重量部にする。カーボンブラックの配合量が30重量部未満であると、タイヤにしたときの高速耐久性及び荷重耐久性が悪化する。またカーボンブラックの配合量が60重量部を超えると、tanδ(60℃)が大きくなると共に、タイヤにしたときの高速耐久性が却って悪化する。
本発明で使用するカーボンブラックは、窒素吸着比表面積N2SAが少なくとも45〜70m2/gの範囲内であるが、特に55m 2 /g超62m2/g以下である。N2SAが45m2/g未満であると、タイヤにしたときの高速耐久性及び荷重耐久性が低下する。N2SAが70m2/gを超えると、tanδ(60℃)が大きくなる。N2SAは、JIS K6217−2に準拠して、測定するものとする。
またカーボンブラックの沃素吸着量IA(単位mg/g)に対する窒素吸着比表面積N2SAの比N2SA/IAは少なくとも1.00〜1.40の範囲内であるが、本発明では特に1.01〜1.27にする。このコロイダル特性の比N2SA/IAが1.00未満であると、ゴム組成物のtanδ(60℃)を小さくすることができない。また比N2SA/IAが1.40を超えると、表面活性が高すぎて混合性が悪化する。沃素吸着量IAは、JIS K6217−1に準拠して、測定するものとする。
また、カーボンブラックのDBP吸収量は、好ましくは100〜160ml/100g、より好ましくは110〜150ml/100gである。DBP吸収量が100ml/100g未満であるとゴム組成物の成形加工性が低下しカーボンブラックの分散性が悪化するのでカーボンブラックの補強性能が十分に得られず特に荷重耐久性が低下する。DBP吸収量が160ml/100gを超えると、モジュラス、硬度が高くなり過ぎてしまい引張り破断強度、引張り破断伸び、などの機械的特性を改良する効果が十分に得られず、荷重耐久性が却って悪化する。また粘度の上昇により加工性が悪化する。DBP吸収量は、JIS K6217−4吸油量A法に準拠して、測定するものとする。
本発明で使用するカーボンブラックは、凝集体のストークス径の質量分布曲線におけるモード径Dst(以下「ストークス径Dst」ということがある。)が、145nm以上、好ましくは150nm以上である。ストークス径Dstを145nm以上にすることにより、ゴム組成物のtanδ(60℃)を小さくしながら、高速耐久性及び荷重耐久性を維持・向上することができる。本発明において、凝集体のストークス径の質量分布曲線におけるモード径Dstとは、カーボンブラックを遠心沈降させ、光学的に得た凝集体のストークス径の質量分布曲線における最大頻度のモード径をいう。本発明において、DstはJIS K6217−6ディスク遠心光沈降法による凝集体分布の求め方に準拠して、測定するものとする。
またストークス径Dstの上限は、カーボンブラックの窒素吸着比表面積N2SAとの関係で決まる例えばカーボンブラックのN2SAが45m2/g以上55m2/g以下のとき、ストークス径Dstは、好ましくは180nm以下であるとよい。本発明ではカーボンブラックのN2SAが55m2/gを超えているので、ストークス径Dstは、下記の式(1)の関係を満たす。
Dst<1979×(N2SA)-0.61 (1)
(式(1)中、Dstは凝集体のストークス径の質量分布曲線におけるモード径(nm)、N2SAは窒素吸着比表面積(m2/g)である。)
カーボンブラックのストークス径Dstの上限を上述した範囲にすることにより、カーボンブラックの生産性,コストの両立をすることができる。
すなわち本発明では、N2SAが55m 2 /g超62m 2 /g以下の範囲において、比N2SA/IAを1.01〜1.27、DBP吸収量を100〜160ml/100g、ストークスDstを145nm以上かつ上記式(1)を満たすようにした特定のカーボンブラックを使用する。このようなカーボンブラックは、凝集体のストークス径が大きく、ゴム組成物のtanδ(60℃)を小さくすると共に、ゴムに対する補強性能を高くするため、タイヤにしたときの高速耐久性及び荷重耐久性を従来レベル以上に向上することができる。
上述したコロイダル特性を有するカーボンブラックは、例えば、カーボンブラック製造炉における原料油導入条件、燃料油及び原料油の供給量、燃料油燃焼率、反応時間(最終原料油導入位置から反応停止までの燃焼ガスの滞留時間)などの製造条件を調整して製造することができる。
本発明のゴム組成物において、シリカを配合することができる。シリカの配合量は、ゴム成分100重量部に対し0〜30重量部、より好ましくは5〜20重量部にすると良い。シリカの配合量をこのような範囲にすることにより、ゴム組成物の低発熱性とタイヤにしたときの高速耐久性及び荷重耐久性とを両立する。シリカの配合量が30重量部を超えるとタイヤにしたときの高速耐久性及び荷重耐久性が低下する。
シリカとしてはCTAB比表面積が好ましくは80〜300m2/gにするとよい。シリカのCTABが80m2/g未満であると、ゴム組成物に対する補強性が不十分となりタイヤにしたときの特に荷重耐久性が不足する。またシリカのCTABが300m2/gを超えると、発熱性が悪化しタイヤにしたときの転がり抵抗が大きくなる。なおシリカのCTAB比表面積は、ISO 9277に準拠して求めるものとする。
本発明で使用するシリカは、上述した特性を有するシリカであればよく、製品化されたもののなかから適宜選択してもよいし、通常の方法で上述した特性を有するように製造してもよい。シリカの種類としては、例えば湿式法シリカ、乾式法シリカあるいは表面処理シリカなどを使用することができる。
上述したカーボンブラック及びシリカを含む補強性充填剤の合計は、ジエン系ゴム100重量部に対し60重量部以下、好ましくは30〜60重量部にする。補強性充填剤の合計が60重量部を超えると、ゴム組成物の発熱性が大きくなる。
補強性充填剤としては、例えばカーボンブラック、シリカ、クレー、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、活性亜鉛華等を例示することができる。なかでもカーボンブラック、シリカ、クレーが好ましい。
本発明のゴム組成物において、シリカを使用するときは、シリカと共にシランカップリング剤を配合してもよく、シリカの分散性を向上しゴム成分との補強性をより高くすることができる。シランカップリング剤を配合する場合は、シリカ配合量に対して好ましくは3〜20重量%、より好ましくは5〜15重量%配合するとよい。シランカップリング剤の配合量がシリカ重量の3重量%未満の場合、シリカの分散性を向上する効果が十分に得られない。また、シランカップリング剤の配合量が20重量%を超えると、シランカップリング剤同士が縮合してしまい、所望の効果を得ることができなくなる。
シランカップリング剤としては、特に制限されるものではないが、硫黄含有シランカップリング剤が好ましく、例えばビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラサルファイド、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ジサルファイド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラサルファイド、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン等を例示することができる。
タイヤ用ゴム組成物には、加硫又は架橋剤、加硫促進剤、各種無機充填剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用ゴム組成物に一般的に使用される各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練してゴム組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。本発明のタイヤ用ゴム組成物は、通常のゴム用混練機械、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等を使用して、上記各成分を混合することによって製造することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、空気入りタイヤのキャップトレッド部、アンダートレッド部、サイドウォール部、ビードフィラー部、ランフラットタイヤにおける断面三日月型のサイド補強ゴム層、リムクッション部、インナーライナー部、或いはカーカス層、ベルト層、ベルトカバー層などのコード被覆用ゴムなどに好適に使用することができる。とりわけサイドウォール部に使用することが好ましい。これらの部材に本発明のゴム組成物を使用した空気入りタイヤ、特にタイヤサイドウォール部を本発明のゴム組成物で構成した空気入りタイヤは、走行時の発熱性が小さくなるので、転がり抵抗を小さくし燃費性能を改良することができる。同時に、高速耐久性及び荷重耐久性が優れ、従来レベル以上に維持・向上することができる。
以下、実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
9種類のカーボンブラック(CB1〜CB9)を使用して19種類のゴム組成物(実施例1、参考例1〜9、比較例1〜9)を調製した。このうち4種類のカーボンブラック(CB1〜CB4)は市販グレード、5種類のカーボンブラック(CB5〜CB9)は試作品であり、それぞれのコロイダル特性を表1に示した。
Figure 0006149348
表1において、各略号はそれぞれ下記のコロイダル特性を表わす。
・N2SA:JIS K6217−2に基づいて測定された窒素吸着比表面積
・IA:JIS K6217−1に基づいて測定された沃素吸着量
・CTAB:JIS K6217−3に基づいて測定されたCTAB吸着比表面積
・DBP:JIS K6217−4(非圧縮試料)に基づいて測定されたDBP吸収量
・24M4:JIS K6217−4(圧縮試料)に基づいて測定された24M4−DBP吸収量
・Dst:JIS K6217−6に基づいて測定されたディスク遠心光沈降法による凝集体のストークス径の質量分布曲線の最大値であるモード径
・△D50:JIS K6217−6に基づいて測定されたディスク遠心光沈降法による凝集体のストークス径の質量分布曲線において、その質量頻度が最大点の半分の高さのときの分布の幅(半値幅)
・α:上述したDst及びN2SAを下記式(2)の関係に当てはめたときの係数α
Dst=α×(N2SA)-0.61 (2)
(式中、Dstは凝集体のストークス径の質量分布曲線におけるモード径(nm)、N2SAは窒素吸着比表面積(m2/g)である。)
・N2SA/IA:窒素吸着比表面積N2SAと沃素吸着量IAの比
表1において、カーボンブラックCB1〜CB4は、それぞれ以下の市販グレードを表わす。またカーボンブラックCB5〜CB9は以下の製造方法により調製した。
・CB1:東海カーボン社製シーストKHP
・CB2:東海カーボン社製シーストNH
・CB3:東海カーボン社製シースト116HM
・CB4:東海カーボン社製シーストF
カーボンブラックCB5〜CB9の製造
円筒反応炉を使用して、表2に示すように全空気供給量、燃料油導入量、燃料油燃焼率、原料油導入量、反応時間を変えて、カーボンブラックCB5〜CB9を製造した。
Figure 0006149348
タイヤ用ゴム組成物の調製及び評価
上述した9種類のカーボンブラック(CB1〜CB9)を用いて、表3,4に示す配合からなる19種類のゴム組成物(実施例1、参考例1〜9、比較例1〜9)を調製するに当たり、それぞれ硫黄及び加硫促進剤を除く成分を秤量し、55Lのニーダーで15分間混練した後、そのマスターバッチを放出し室温冷却した。このマスターバッチを55Lのニーダーに供し、硫黄及び加硫促進剤を加え、混合しタイヤ用ゴム組成物を得た。
得られたタイヤ用ゴム組成物でタイヤサイドウォール部を構成したタイヤサイズが195/65R15の空気入りタイヤを加硫成形した。得られた19種類の空気入りタイヤの転がり抵抗及び高速耐久性及び荷重耐久性を下記に示す方法により評価した。
転がり抵抗
得られた空気入りタイヤを標準リム(サイズ15×6Jのホイール)に組み付け、空気圧200kPaの空気を充填して、JIS D4230に準拠する室内ドラム試験機(ドラム径1707mm)に取り付け、JIS D4230の「6.4高速性能試験A」に準拠し走行試験を実施し、試験荷重2.94kN、速度50km/hの抵抗力を測定し、転がり抵抗とした。得られた結果は、それぞれ転がり抵抗の逆数を求め、比較例1を100とし、表3,4の「転がり抵抗」の欄に示した。この指数が大きいほど転がり抵抗が小さく燃費性能が優れていることを意味する。
高速耐久性
得られた空気入りタイヤを標準リム(サイズ15×6Jのホイール)に組み付け、空気圧200kPaの空気を充填して、JIS D4230に準拠する室内ドラム試験機(ドラム径1707mm)に取り付け、JIS D4230の「6.4高速性能試験A」に記載される高速耐久性の試験に準拠して、荷重3600Nを負荷し、速度80km/hで2時間走行させた後、速度を120km/hに上げて24時間走行させた。その後、24時間走行する毎に速度を10km/hずつ上げ、タイヤ故障を起こすまでの走行距離を測定した。得られた結果は、比較例1の値を100とする指数として表3,4の「高速耐久性」に示した。この指数が大きいほど高速耐久性が優れることを意味する。
荷重耐久性
得られた空気入りタイヤを標準リム(サイズ15×6Jのホイール)に組み付け、空気圧200kPaの空気を充填して、ドラム径1707mm、JlS D−4230,JATMA Y/B2009年版規定荷重耐久性試験終了後、荷重を20%/5hr毎加速してタイヤが破壊するまで試験を続行した。得られた結果は、比較例1の値を100とする指数として表3,4の「荷重耐久性」に示した。この指数が大きいほど荷重耐久性が優れることを意味する。
Figure 0006149348
Figure 0006149348
なお、表3,4において使用した原材料の種類を下記に示す。
NR:天然ゴム、RSS#3
BR:ブタジエンゴム、日本ゼオン社製BR1220
CB1〜CB:上述した表1に示したカーボンブラック
アロマオイル:ジャパンエナジー社製プロセスX−140
亜鉛華:正同化学工業社製酸化亜鉛3種
ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸
ワックス:大内新興化学工業社製サンノック
老化防止剤:フレキシス社製SANTOFLEX6PPD
加硫促進剤:大内新興化学工業社製ノクセラーNS−P
硫黄:鶴見化学工業社製油処理硫黄
表3,4から明らかなように実施例1のタイヤ用ゴム組成物は、タイヤにしたときの低転がり抵抗及び高速耐久性、荷重耐久性が従来レベル以上に向上することが確認された。
表3から明らかなように、比較例1のゴム組成物はカーボンブラックCB1のN2SAが70m2/g超かつストークス径Dstが145nm未満であるため、参考例1〜4のタイヤ用ゴム組成物に比べ、タイヤにしたときの低転がり抵抗、高速耐久性及び荷重耐久性のバランスが劣る。比較例2のゴム組成物は、ストークス径Dstが145nm未満であるため、タイヤにしたときの高速耐久性及び荷重耐久性が悪化する。比較例3のゴム組成物は、カーボンブラックCB3のストークス径Dstが145nm未満、比N2SA/IAが1.00未満であるため、タイヤにしたときの低転がり抵抗、高速耐久性及び荷重耐久性が悪化する。比較例4のゴム組成物は、カーボンブラックCB4のN2SAが45m2/g未満かつ比N2SA/IAが1.00未満であるので、タイヤにしたときの高速耐久性及び荷重耐久性が悪化する。
表4から明らかなように、比較例5のゴム組成物は、ブタジエンゴムを含まないため転がり抵抗及び高速耐久性が悪化する。比較例6のゴム組成物は、ブタジエンゴムの配合量が30重量部より少ないので転がり抵抗及び高速耐久性が悪化する。比較例7のゴム組成物は、ブタジエンゴムの配合量が90重量部より多いので荷重耐久性能が悪化する。比較例8のゴム組成物は、カーボンブラックCB7の配合量が30重量部未満であるので高速耐久性及び荷重耐久性が悪化する。比較例9のゴム組成物は、カーボンブラックCB7の配合量が60重量部を超えるので転がり性能及び高速耐久性能が良化しない。

Claims (4)

  1. ブタジエンゴム30〜90重量%を含むジエン系ゴム100重量部に対し、カーボンブラックを30〜60重量部配合したタイヤ用ゴム組成物であって、前記カーボンブラックの凝集体のストークス径の質量分布曲線におけるモード径Dstが145nm以上、窒素吸着比表面積N2SAが55m 2 /g超62m 2 /g以下、沃素吸着量IA(単位mg/g)に対する前記窒素吸着比表面積N2SAの比N2SA/IAが1.01〜1.27であり、前記ストークス径のモード径Dstが下記の式(1)を満たすことを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
    Dst<1979×(N 2 SA) -0.61 (1)
    (式中、Dstは凝集体のストークス径の質量分布曲線におけるモード径(nm)、N 2 SAは窒素吸着比表面積(m 2 /g)である。)
  2. 前記カーボンブラックのDBP吸収量が100〜160ml/100gであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. タイヤサイドウォール部に使用する請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物でタイヤサイドウォール部を構成したことを特徴とする空気入りタイヤ。
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