JP6146915B2 - コーヒーエキスおよび濃縮コーヒーエキスの製造方法 - Google Patents

コーヒーエキスおよび濃縮コーヒーエキスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、焙煎コーヒー豆の挽きたての芳醇な香りと味を有するコーヒーエキスおよびその濃縮物である濃縮コーヒーエキスの製造方法に関する。
コーヒーは世界中で愛飲されている最もポピュラーな嗜好飲料であり、日本でもコーヒー専門店、カフェ、コーヒーショップなどの店舗で品質の高い焙煎コーヒー豆を使用し、消費者を満足させる淹れ立てのコーヒーを提供するサービスが普及し、日本人の生活シーンにすっかり浸透している。
コーヒー専門店や一部のカフェでは、厳選された良質なコーヒー焙煎豆を粉砕し、挽き立ての豆をドリップで抽出し、淹れ立てのドリップコーヒーとして提供される。いわゆる、挽き立て、淹れ立てのコーヒーをその場で味わうことにより、焙煎コーヒー豆の芳醇な香りと味を有するコーヒーを飲むことが、最も良い状態で美味しいコーヒーを楽しむ方法である。
一方、コーヒーを店舗以外で簡便に味わいたいとの消費者の要求に応えるものとして日本で独自の発達を遂げた缶コーヒーなどの容器入りコーヒー飲料、チルドタイプのコーヒー飲料あるいは広く一般に普及しているインスタントコーヒーなどコーヒー加工品が販売されているが、香りと味は店舗で味わう場合には遠く及ばない。
その理由は、焙煎コーヒー豆中に生成した香りの本体である、数多くの複雑な香気成分は揮発性の高い含硫化合物、窒素化合物、アルデヒド類など変化しやすいものが多く、その成分バランスも変化しやすく(非特許文献1および2)、挽き立て直後から時々刻々、香気の逸失や変化・劣化が急激に進むからである。また、湯を注いで抽出する際にも同様に香気の逸失や変化・劣化が進む。したがって、せっかく、挽き立て、淹れ立ての美味しいコーヒーを提供しても、5〜30分と放置しておけば、その香りと味は急速に損なわれ、もはや、調製直後の最高の美味しさを味わうことはできず、持ち帰りコーヒーを味わう家や職場で味わう場合も店舗で味わう場合には遠く及ばないのが実情である。
そこで、これらコーヒー加工品に対して、製造時、あるいは流通の過程で逸失する、淹れ立て直後の香りと味をできるだけ保持するための種々の工夫が提案されている。
例えば、不活性ガス置換したコーヒー粉末を脱酸素した約70〜130℃の湯、熱水又は水蒸気によって抽出処理し、得られたコーヒーを容器に密封するまで不活性ガス雰囲気下で処理する高品質コーヒーの製造法(特許文献1)、嗜好飲料原料を50〜100℃で温水抽出して抽出液を回収し、抽出残渣を水蒸気蒸留して溜出液を回収し、前記抽出液と溜出液を混合する嗜好飲料用エキスの製造方法(特許文献2)、(1)焙煎粉砕したコーヒー豆を5〜100℃の温水で浸漬もしくは湿潤させる工程、(2)工程(1)のコーヒー豆を水蒸気抽出し、溜出液を回収する工程、(3)工程(2)の溜出残渣を温水で抽出し、抽出液を回収する工程、(4)工程(2)の溜出液と、工程(3)の抽出液とを混合する工程、を経て得られるコーヒーエキスの製造方法(特許文献3、4)、抽出釜内の雰囲気を窒素及び/又は二酸化炭素に置換した後、嗜好飲料原料を温水抽出して抽出液を回収し、更にその抽出残渣を水蒸気抽出して溜出液を回収し、前記抽出液と溜出液を混合する嗜好飲料用抽出液の製造方法(特許文献5)、焙煎コーヒー豆またはコーヒースラリーから水蒸気蒸留法により香気抽出液を回収した後、その抽出残渣にガラクトマンナン分解酵素とグルコアミラーゼの併用である酵素処理を施して酵素処理抽出液を得て、香気抽出液と酵素処理抽出液を混合するコーヒーエキスを製造する方法などの提案がある(特許文献6、7)。
しかしながら、これら提案は、水蒸気蒸留抽出により、香気を含む溜出液を得て、その残渣を30〜100℃で温水又は熱水抽出し、混合することによりコーヒーエキスを製造するか、さらに不活性ガス置換し、香気の変質を抑える提案であり、香りと味の変質をある程度抑えることができ、淹れ立て直後の香りと味にある程度、近づけることはできるが、これらの方法を用いて得られるコーヒーエキスはコーヒー専門店やカフェで味わう、挽き立て、かつ、淹れ立てのコーヒーとは程遠く、更なる改善が求められていた。
特許第2747867号公報 特許第2813178号公報 特許第3841308号公報 特許第3851337号公報 特許第3880217号公報 特許第4995145号公報 特開2010−13510号公報
香料の科学、長谷川香料株式会社著、講談社、p73−77 最新香料の事典、荒井綜一、小林彰夫、矢島泉、川崎通昭編集、朝倉書店、p368−373
焙煎コーヒー豆を粉砕した直後の、挽き立ての芳醇なコーヒーアロマの特徴を備え、コーヒー加工品に添加することにより、挽き立て、かつ、淹れ立てのコーヒーと同等な香りと味を楽しむことができるユニークなコーヒーエキスの製造方法及びその濃縮法を提供することである。
本発明者らは、一般消費者がコーヒー専門店やカフェで、コーヒーの香りを魅力的であると経験するのはどのような時であるかを考察した。その結果、一般消費者は実際に提供されたコーヒーを味わうこと以外に、最もコーヒーの香りを魅力的と感じるのは、焙煎コーヒー豆を粉砕する際に周囲に漂う香り(挽き立ての芳醇なコーヒーアロマ)を嗅いだ時であることがわかった。また、そこで供されるコーヒーをこうした粉砕〜ドリップまでに生成する香りを含む雰囲気下で味わうことにより、ドリップコーヒーの高い満足感を得ていることが判った。
しかしながら、現実には、この挽き立ての芳醇なコーヒーアロマの多くは空中に逸失するか変化して、抽出されたコーヒーでは十分にそのアロマを活かしきれていないことも判った。そこでこの挽き立ての芳醇なコーヒーアロマの特性を十分、残したコーヒーエキスを調製する方法の開発を目的として、従来技術の欠点を検討した。
その結果、従来技術では香気成分の回収および可溶性固形分の抽出を効率的に行うために、まず、水蒸気蒸留抽出を行い、これに続いて熱水抽出を行い、2つの抽出液を混合するか、または、30〜100℃、好ましくは60〜90℃の熱水で抽出を行った後に、水蒸気蒸留抽出を行い、2つの抽出液を混合することによりコーヒーエキスを得る方法が香気および固形分の回収効率が良いとされていた。しかしながら、この方法では、沸点の低い、不安定な重要香気成分が水蒸気に曝され、高温で変化するか、熱水抽出して得た抽出液および水蒸気で得られた抽出液においても高温あるいは熱履歴により、沸点の低い不安定な重要香気成分が変化するか逸失し、結果として焙煎コーヒー豆の挽き立てのコーヒーアロマが損なわれることを突き止めた。
そこで可溶性固形分の抽出効率は劣るが、水蒸気蒸留抽出前にこれまで実用的には試みられることのなかった、0〜30℃の温度範囲で低温抽出を行い、挽き立てのコーヒーアロマである沸点の低い、不安定な重要香気成分および呈味成分を低温抽出液として得た後に、水蒸気蒸留抽出を行い、残存する沸点の高い安定な香気成分を含む水蒸気蒸留抽出液を得て、低温抽出液および水蒸気蒸留抽出液を混合したところ、これまでにはない、焙煎コーヒー豆の挽き立ての芳醇なコーヒーアロマが保持された、極めて良好なコーヒーエキスが得られることを見出した。
さらに上記水蒸気蒸留抽出後の抽出残渣を熱水抽出し、得られた熱水抽出液を上記コーヒーエキスに混合することにより、可溶性固形分を効率よく回収できることを見出した。
また、得られたコーヒーエキスを5℃以下の温度で冷蔵あるいは冷凍保管することによりコーヒーエキスを安定に保存することを見出し、本発明を完成させた。
かくして、本発明は、以下のものを提供する。
[1]以下の工程により製造することを特徴とするコーヒーエキスの製造方法。
(1)焙煎コーヒー豆を0〜30℃の温度範囲で低温抽出し、低温抽出液を得る工程、
(2)(1)の抽出残渣を水蒸気蒸留抽出し、水蒸気蒸留抽出液を得る工程、
(3)(1)〜(2)の工程で得られた低温抽出液、水蒸気蒸留抽出液を混合し、コーヒーエキスを得る工程。
[2][1]に記載の水蒸気蒸留抽出の抽出残渣をさらに熱水抽出して得られる熱水抽出液を、[1]のコーヒーエキスと混合して得られるコーヒーエキスの製造方法。
[3]焙煎後、抽出までの時間が焙煎直後〜30時間である、[1]または[2]に記載のコーヒーエキスの製造方法。
[4][1]〜[3]のいずれかに記載の方法で得られたコーヒーエキスを逆浸透膜により濃縮して得られる濃縮コーヒーエキスの製造方法。
[5][1]〜[4]のいずれかに記載の方法で得られたコーヒーエキスを5℃以下の温度で冷蔵あるいは冷凍保管するコーヒーエキスまたは濃縮コーヒーエキスの安定な保存方法。
本発明のコーヒーエキスまたは濃縮コーヒーエキスをコーヒー飲料、コーヒー風味を有する食品に添加することにより、製造時あるいは流通時に失われた、焙煎コーヒー豆の挽き立ての芳醇なコーヒーアロマを付与、または、強化した飲食品の提供が可能となる。
また、レトルト殺菌に対しても安定であり、容器詰めコーヒー飲料を含む広範な製品に極めて良好なコーヒーの風味を付与することができる。
本発明で使用する焙煎コーヒー豆に使用するコーヒー生豆は特に限定はなく、アラビカ種、リベリカ種、ロブスタ種等いずれでも良く、その種類、産地を問わずブラジル、コロンビア、インドネシア種等いずれの産地のコーヒー生豆も使用することができる。また、コーヒー生豆は、一種類の生豆を単独で使用しても、またブレンドした二種類以上の生豆を使用してもよい。これらの生豆をコーヒーロースターなどにより焙煎したものを原料とすることができるが、これらに限定されるものではない。
次にコーヒーの焙煎であるが、コーヒーロースターなどを用い常法により行うことができる。例えば、コーヒー生豆を回転ドラムの内部に投入し、この回転ドラムを回転攪拌しながら、下方からガスバーナー等で加熱することで焙煎できる。かかるコーヒー豆の焙煎の程度は、通常飲用に供される程度の焙煎であればいかなる範囲内でも良いが、例えば、L値が14.5〜30となるよう焙煎する。L値はコーヒーの焙煎の程度を表す指標で、コーヒー焙煎豆の粉砕物の明度を色差計で測定した値である。黒をL値0で、白をL値100で表す。従って、コーヒー豆の焙煎が深いほど数値は低い値となり、浅いほど高い値となる。参考までに、通常飲用に利用される焙煎豆のL値はほぼ次に示す程度である。イタリアンロースト:16〜19、フレンチロースト:19〜21、フルシティーロースト:21〜23、シティーロースト:23〜25、ハイロースト:25〜27、ミディアムロースト:27〜29。本発明に使用するコーヒー豆の焙煎度としては、14.5〜30、好ましくは16〜20程度の範囲内のものを使用ことができる。L値が14.5以下になると焙煎豆の焦げ感が強すぎてドリップコーヒーの満足感を損ね、L値が30を超えると焙煎コーヒー豆の粉砕時の華やかさや、ロースト感が弱くなるので好ましくない。この範囲内のL値を有する焙煎豆を用いて得られるコーヒーエキスは香気特性が異なるが、いずれも挽き立ての香りをコーヒー加工品に付与することが可能である。ただし、焙煎豆の粉砕時の華やかさと、甘いロースト感のある、最も良好な挽き立ての香りのコーヒーエキスを得るには、L値18程度の焙煎豆を用いることが望ましい。
焙煎コーヒー豆は引き続き粉砕を行うが、粉砕方法についても特に制限はなく、いかなる粉砕方法、粉砕粒度も採用することができ、粉砕装置も、特に限定されるものではない。
また、焙煎後、抽出までの時間は、焙煎直後〜30時間程度、好ましくは焙煎直後〜24時間程度を挙げることができる。焙煎から抽出までの時間は短いほど良く、30時間を越えると焙煎コーヒー豆の挽き立ての芳醇なコーヒーアロマは減少していくので好ましくない。
次に本発明の工程(1)において使用する水は、0〜30℃の範囲内、好ましくは10〜25℃の範囲内の温度の水を使用することが好ましい。30℃を超える温度では香気、味の変質が起こり好ましくない。焙煎粉砕コーヒー豆と水の混合割合であるが特に限定はなく、1:1〜1:50、好ましくは1:3〜1:10、より好ましくは1:3〜1:6の混合割合で抽出する。また、水抽出時のpHは特に調整しなくとも良いが必要に応じて水抽出液がpH4.5〜pH6.0程度の範囲内のpHとすることにより、不溶物の生成を押さえることができる。また、抽出に使用する水にはアスコルビン酸ナトリウムほか水溶性の抗酸化剤、塩などを添加しても良い。次に抽出時間であるが、特に限定はないが5〜300分の範囲内、好ましくは30〜150分を採用することができるが、低沸点の香りおよび味がほとんど抽出された時点で抽出を終了し、できるだけ抽出時間が短いことが望ましい。コーヒーの抽出装置はバッチ連続式抽出装置、ドリップ型抽出装置、撹拌機付き多機能装置、その他の抽出装置を使用することができるがこれらに限定されるものではない。
本発明において、低温抽出後、遠心分離、濾過などにより水不溶性の成分を除去し、清澄化することにより、低温抽出液を得る。遠心分離としては、例えば、連続式遠心分離機により固液分離することができる。また、濾過としては、例えば、珪藻土、セルロースパウダーなどの濾過助剤を添加して濾過を行うことができる。得られた低温抽出液は、水蒸気蒸留抽出液と混合するまで0〜30℃の範囲の温度で保存する。
次に本発明の工程(2)における水蒸気蒸留抽出としては、低温抽出後の抽出残渣をそのままあるいは水と混合しスラリーとし、これを気−液向流接触抽出法により香気回収および抽出する方法、または、低温抽出後の抽出残渣の入ったカラム中に水蒸気を送り込み、該抽出残渣を水蒸気と接触させ、接触後の水蒸気を凝縮させ香気回収および抽出する方法を採用することができるがこれらに限定されるものではない。
気−液向流接触抽出法はそれ自体既知の各種の方法で実施することができ、例えば、特公平7−22646号公報に記載の装置を用いて抽出する方法を採用することができる。
この装置を用いる抽出法を具体的に説明すると、回転円錐と固定円錐が交互に組み合わせられた構造を有する気−液向流接触抽出装置の回転円錐上に、液状またはペースト状の嗜好性飲料用原料を上部から流下させると共に、下部から蒸気を上昇させ、該原料に存在している香気成分を回収および抽出する方法を例示することができる。
この気−液向流接触抽出装置の操作条件としては、該装置の処理能力、原料の種類および濃度、香気の強度その他によって任意に選択することができる。低温抽出残渣と水の比率は、スラリーとした際に流動性をもつ状態となる量であればいかなる比率も採用することができるがおおよそ、低温抽出残渣1重量部に対し水5倍量〜30倍量を例示することができる。水が、この範囲を下回る場合、流動性が出にくく、また、水がこの範囲をはずれて多い場合、得られる留出液の香気が弱くなる傾向がある。
気−液向流接触抽出装置の操作条件の一例を下記に示す。
[気−液向流接触抽出装置の操作条件]
原料供給速度:300〜700L/hr
蒸気流量:5〜50Kg/hr
蒸発量:3〜35Kg/hr
カラム底部温度:40〜100℃
カラム上部温度:40〜100℃
真空度:大気圧〜−100kPa(大気圧基準)
気−液向流接触抽出後、スラリー状である水蒸気蒸留抽出残渣に対して熱水抽出を行うことができる。水蒸気蒸留抽出残渣中の固形分を、遠心分離、圧搾、濾過などのそれ自体既知の方法で固液分離することによって除去し、得られた熱水抽出液を前記のコーヒーエキスと混合することもできる。
もう一つの水蒸気蒸留抽出であるカラムによる水蒸気蒸留抽出は、原料に水蒸気を通気し、水蒸気に伴われて留出してくる香気成分を水蒸気とともに凝縮させる抽出方法であり、加圧水蒸気蒸留抽出、常圧水蒸気蒸留抽出、減圧水蒸気蒸留抽出のいずれかの蒸留手段を採用することができる。例えば、(1)の低温抽出残渣を仕込んだ水蒸気蒸留釜の底部から水蒸気を吹き込み、上部の留出側に接続した冷却器で留出蒸気を冷却することにより、凝縮物として揮発性香気成分を含有する水蒸気蒸留抽出液を捕集することができる。必要に応じて、この香気捕集装置の先に冷媒を用いたコールドトラップを接続することにより、より低沸点の揮発性香気成分をも確実に捕集することができる。また、水蒸気蒸留抽出の際に、窒素ガスなどの不活性ガス及び/又はビタミンCなどの抗酸化剤の存在下で水蒸気蒸留することにより香気成分の加熱による劣化を効果的に防止することができるので好適である。また、留出液の採取量としては使用した低温抽出残渣の重量を基準として10〜400重量%を採用することができる。
本発明では工程(3)として、上記のようにして得られた水蒸気蒸留抽出液および低温抽出液を混合してコーヒーエキスとして使用することができる。
また、本発明では工程(2)の水蒸気蒸留抽出後に熱水抽出を行うこともできる。(2)の水蒸気蒸留抽出後の抽出残渣を、例えば、抽出残渣1重量部あたり1〜100重量部の水を加え、静置もしくは撹拌条件下に、室温〜約100℃の範囲内の温度、好ましくは60〜95℃の温度範囲を採用し、使用温度に応じて約2分〜約5時間抽出を行い、冷却後、遠心分離、圧搾、濾過などのそれ自体既知の方法で固液分離することによって不溶物を除去し熱水抽出液を得ることができる。また、例えば、(2)の水蒸気蒸留抽出後の抽出残渣をガラス又はステンレスなど適宜な材質のカラムに充填し、該カラムの上部もしくは下部より、室温〜約100℃の熱水を、定量ポンプなどを用いて流し、カラム抽出することによっても熱水抽出液を得ることができる。かかるカラム抽出は所望により複数のカラムを直列に接続して行うこともできる。
このようにして得られた熱水抽出液を上記工程(1)において得られた低温抽出液および工程(2)において得られた水蒸気蒸留抽出液と混合し、新たなコーヒーエキスとすることができる。
さらに、本発明のコーヒーエキスは種々の方法により濃縮することにより、濃縮コーヒーエキスを製造することができるが濃縮方法としては、例えば、減圧濃縮、凍結濃縮、逆浸透膜濃縮、合成吸着剤を用いる濃縮など種々の方法を採用することができるが、焙煎コーヒー豆が持つ芳醇な香りや味の組成とバランスを保持するためには逆浸透膜を用いた濃縮法が好適である。逆浸透膜としては、市販の逆浸透膜なら何でも良いが、例えば、膜の材質としては、酢酸セルロース、芳香族ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリスルホンを挙げることができ、食塩阻止率としては、阻止率97%以上の逆浸透膜を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。市販の逆浸透膜として、例えば、東レ社製逆浸透膜ロメンブラ(登録商標)、日東電工社製逆浸透膜(CPA−2、CPA−3、ESPA−1、ESPA−4、SWC−5(登録商標)、LIC3−LD)、オルガノ社製逆浸透膜ORFINE(登録商標)シリーズなどを挙げることができる。
逆浸透膜を用いた濃縮における温度範囲としては、0〜50℃の温度範囲、好ましくは10〜30℃の範囲内の温度で濃縮することにより、香気、味などの劣化を極めて効果的に抑えることができる。次に、pHであるが、pH4.5〜pH6.0の範囲内、好ましくはpH4.5〜pH5.5の範囲内にコーヒーエキスのpHを調整して濃縮を行うことにより、沈殿の生成を抑制し、香気、味の損失を少なくすることができる。また、濃縮度は特に制限はないが、濃縮コーヒーエキスのBxが10°〜25°程度の範囲内とすることができる。
別の濃縮方法として、例えば、水蒸気蒸留抽出液を合成吸着剤に吸着せしめ、次いでエタノール等で脱着する樹脂吸着法を採用することもできる。合成吸着剤としては、特に限定されないが、例えば、スチレンとジビニルベンゼンの共重合体、エチルビニルベンゼンとジビニルベンゼン共重合体、2,6−ジフェニル−9−フェニルオキサイドの重合体、メタアクリル酸とジオールの重縮合ポリマー及びシリカゲル表面のシラノール基の反応性を利用して、これに例えば、アルコール類、アミン類、シラン類などを化学結合させた化学結合型シリカゲル(修飾シリカゲル)などを例示することができる。
また、本発明のコーヒーエキスおよび濃縮コーヒーエキスには所望に応じて、重曹などのpH調整剤、アスコルビン酸ナトリウムなどの抗酸化剤、香料、その他の食品素材、食品添加物を添加、混合しても良い。
本発明のコーヒーエキスまたは濃縮コーヒーエキスの保存方法であるが、5℃以下の冷蔵または冷凍条件での保管が望ましい。温度が低いほど品質の低下が起こりにくくなるが極低温はコスト、装置の観点から不利である。したがって、現実的には、−30〜−15℃程度の温度範囲が好ましい。また、5℃を超える温度では時間の経過とともに香気、香味の劣化が急激に進み、焙煎豆の良好な風味が損なわれるので望ましくない。
本発明のコーヒーエキスおよび濃縮コーヒーエキスは、レトルト殺菌に対しても安定で、焙煎コーヒー豆の挽き立ての芳醇な香りと味のバランスが保持される。そのためコーヒー飲料、コーヒー入り乳飲料に使用可能であることはもちろんであるが、コーヒーゼリー、コーヒークッキー、コーヒーチョコレート、コーヒープリン、コーヒーババロア、コーヒーケーキなどあらゆるコーヒー風味を有する飲食品に使用することができ、従来のコーヒーエキスでは得られなかった焙煎コーヒー豆の挽き立ての芳醇な香りや味を種々の製品に付与することが可能となる。特に、缶コーヒーなどのコーヒー飲料およびコーヒー入り乳飲料に添加した場合は、消費者が店舗で挽きたて、淹れ立てのコーヒーを味わうのと同等の美味しさを、いつでもどこでも、簡便かつ安価に楽しむことが可能となる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
グアテマラSHBの焙煎豆(L値18、24時間経過)32kgをコーヒーミルにて粒度1mmに粉砕し、120Lステンレスカラムに充填した。カラム上部から25℃の水を送り込み、カラム内を水で満たし、120分間の抽出を行った、全体として192kgの水を送り込み、抽出を行った。得られた低温抽出液はプレート冷却により、直ちに20℃以下とし、低温抽出液151.7kgを得た(Bx3.85°、pH5.52)。シャープレス式遠心分離機により遠心分離を行い、清澄な低温抽出液140.8kgを得た(参考品1、Bx3.94°、pH5.5)。
次に上記抽出を行ったカラム内を窒素ガスにて置換した後、カラム下部より水蒸気を送り込み、水蒸気蒸留抽出し、カラム上部から吹き出す香気を伴った水蒸気を冷却管にて凝縮させ、水蒸気蒸留抽出液64.0Kg(pH4.23)を得た(蒸留時間2時間)。水蒸気蒸留抽出液は炭酸水素ナトリウム97.57gを加えて、pHを5.0に調整した(参考品2、pH5.0)。
得られた低温抽出液140.8kgと水蒸気蒸留抽出液64.0kgを混合し、コーヒーエキス204.8kg(発明品1、Bx2.76°、pH5.3)を得た。
実施例2
実施例1でカラム上部から送り込む水の温度を18℃とするほかは実施例1と同様な操作で抽出、遠心分離を行うことにより清澄な低温抽出液138.7kg(参考品3、Bx3.40°、pH5.5)を得た。また、抽出後のカラム内を窒素ガス置換後、水蒸気を送り込み、水蒸気蒸留抽出し、pHを5.0に調整し水蒸気蒸留抽出液64.0kgを得た(参考品4、pH5.0)。
さらに、得られた低温抽出液138.7kgと水蒸気蒸留抽出液64.0kgを混合し、低温抽出コーヒーエキス202.7kg(発明品2、Bx2.37°、pH5.3)を得た。
実施例3
実施例1でカラム上部から送り込む水の温度を10℃とするほかは実施例1と同様な操作で抽出、遠心分離を行うことにより清澄な低温抽出液132.1kg(参考品5、Bx3.01°、pH5.6)を得た。また、抽出後のカラム内を窒素ガス置換後、水蒸気を送り込み、水蒸気蒸留抽出し、pHを5.0に調整し水蒸気蒸留抽出液64.0kgを得た(参考品6、pH5.0)。
さらに、得られた低温抽出液132.1kgと水蒸気蒸留抽出液64.0kgを混合し、低温抽出コーヒーエキス196.1kg(発明品3、Bx2.19°、pH5.3)を得た。
比較例1
実施例1でカラム上部から送り込む水の温度を40℃とするほかは実施例1と同様な操作で抽出、遠心分離を行うことにより清澄な高温抽出液156.8kg(参考品7、Bx4.10°、pH5.1)を得た。また、抽出後のカラム内を窒素ガス置換後、水蒸気を送り込み、水蒸気蒸留抽出し、pHを5.0に調整し水蒸気蒸留抽出液64.0kgを得た(参考品8)。
さらに、得られた高温抽出液156.8kgと水蒸気蒸留抽出液64.0kgを混合し、コーヒーエキス220.8kg(比較品1、Bx2.96°、pH5.0)を得た。
比較例2
実施例1でカラム上部から送り込む水の温度を70℃とするほかは実施例1と同様な操作で抽出、遠心分離を行うことにより清澄な熱水抽出液161.5kg(参考品9、Bx4.36°、pH5.1、固形分22.0%)を得た。また、抽出後のカラム内を窒素ガス置換後、水蒸気を送り込み、水蒸気蒸留抽出し、pHを5.0に調整し水蒸気蒸留抽出液64.0kgを得た(参考品10、pH5.0)。
さらに、得られた熱水抽出液161.5kgと水蒸気蒸留抽出液64.0kgを混合し、コーヒーエキス225.5kg(比較品2、Bx3.18°、pH5.0)を得た。
比較例3
実施例1でカラム上部から送り込む水の温度を90℃とするほかは実施例1と同様な操作で抽出、遠心分離を行うことにより清澄な熱水抽出液163.8kg(参考品11、Bx5.11°、pH5.1、固形分26.2%)を得た。また、抽出後のカラム内を窒素ガス置換後、水蒸気を送り込み、水蒸気蒸留抽出し、pHを5.0に調整し水蒸気蒸留抽出液64.0kgを得た(参考品12、pH5.0)。
さらに、得られた熱水抽出液163.8kgと水蒸気蒸留抽出液64.0kgを混合し、コーヒーエキス227.8kg(比較品3、Bx3.75°、pH5.0)を得た。
比較例4
実施例1と同じ、グアテマラSHBの焙煎豆32kgをコーヒーミルにて粒度1mmに粉砕したものを、120Lステンレスカラムに充填した。カラムを密閉し、カラム内を窒素ガスにて置換した後、カラム下部より窒素ガス(流量12.5L/min)を混合した水蒸気を送り込み、水蒸気蒸留抽出し、カラム上部から吹き出す香気を伴った水蒸気を冷却管にて凝縮させ、水蒸気蒸留抽出液64.0Kg(pH3.06)を得た。水蒸気蒸留抽出液は炭酸水素ナトリウム38.4gを加えて、pHを5.0に調製した(参考品13、pH5.0)。
次にカラム上部から90℃の熱水を送り込み、カラム内を満たし、120分間、全体として64kgの90℃の熱水を送り込み、抽出を行った。得られた熱水抽出液はプレート冷却により、直ちに20℃以下とし、熱水抽出液55.0kgを得た(Bx7.70°、pH5.02、固形分13.2%)。シャープレス式遠心分離機により遠心分離を行い、清澄な熱水抽出液55.0kgを得た(参考品14、Bx7.62°、pH5.10、固形分12.0%)。
得られた水蒸気蒸留抽出液64.0kgと熱水抽出液55.0kgを混合し、コーヒーエキス119.0kg(比較品4、Bx3.63°、pH5.0)を得た。
[官能評価]
表1に示した配合処方により官能評価のためのコーヒーエキス添加無糖ブラックコーヒーを調製した。具体的には、まず、カリタペーパードリップを用い、焙煎豆4.5kgに95℃熱水を注ぎ、抽出液36kg(焙煎豆の8倍量)を得た。これに、発明品1〜3及び比較品1〜4のコーヒーエキスをそれぞれ2.2kg添加し、さらに、炭酸水素ナトリウム60gを添加し、pH6.6とし、全量を100リットルとした。また、コーヒーエキス2.2kgの代わりに水2.2kgを用いコーヒーエキス無添加無糖ブラックコーヒーを調製した(無添加品)。
こうして調製された、コーヒーエキス添加無糖ブラックコーヒーおよびコーヒーエキス無添加無糖ブラックコーヒーをスチール缶に190gずつ充填し、巻き締めを行い、レトルト殺菌機により120℃、20分間の殺菌後、直ちに20℃まで冷却した(pH5.0)。
レトルト殺菌を行った調製品を良く訓練された5名のパネリストにより官能評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0006146915
Figure 0006146915
表2に示すように発明品1〜3はいずれも、焙煎コーヒー豆の華やかさ、甘いロースト感といった挽き立ての芳醇な香気を有し、コーヒー専門店で味わう挽き立て、淹れ立てのコーヒーのような非常に満足感の高いコーヒーであった。これに対し、比較品1〜4はいずれも、淹れ立てのドリップコーヒーの香りはそこそこあるが、焙煎豆の芳醇な香気はなく、満足感が低いコーヒーであるという評価であった。
実施例4
実施例1で得られたコーヒーエキス204.8kg(Bx2.70°)の半量102.4kgをとり、逆浸透膜ロメンブラ(TORAY 4、登録商標、東レ社製)を用い、操作圧4MPa、温度25℃にてRO膜濃縮(処理時間:7時間)を行い、Bx20°とし、90℃達温殺菌を行い、20℃以下に冷却し、200meshサラン濾過を行い、濃縮コーヒーエキス13.8kgを得た(発明品4:Bx20.0°、pH5.30)。
実施例5
実施例2で得られたコーヒーエキス202.7kg(Bx2.65)の半量101.3kgをとり、実施例4と同様な操作により、濃縮コーヒーエキス13.4kgを得た(発明品5:Bx20.0°、pH5.30)。
実施例6
実施例3で得られたコーヒーエキス196.1kg(Bx2.19°)の半量98.1kgをとり、実施例4と同様な操作により、濃縮コーヒーエキス10.7kgを得た(発明品6:Bx20.0°、pH5.30)。
[官能評価]
表3に示した配合処方により官能評価のためのコーヒーエキス添加無糖ブラックコーヒーを調製した。具体的には、まず、カリタペーパードリップを用い、焙煎豆4.5kgに95℃熱水を注ぎ、抽出液が焙煎豆の8倍量の36kgとなるまで抽出した。これに、発明品4〜6の濃縮コーヒーエキスをそれぞれ300g添加し、さらに、炭酸水素ナトリウム60gを添加し、pH6.6とし、全量を100リットルとした。また、濃縮コーヒーエキス300gの代わりに水300gを用い、濃縮コーヒーエキス無添加無糖ブラックコーヒーを調製した(無添加品)。
こうして調製された、濃縮コーヒーエキス添加無糖ブラックコーヒーおよびコーヒーエキス無添加無糖ブラックコーヒーをスチール缶に190gずつ充填し、巻き締めを行い、レトルト殺菌機により120℃、20分間の殺菌後、直ちに20℃まで冷却した(pH5.0)。
レトルト殺菌を行った調製品を5℃、1週間保存後、良く訓練された5名のパネリストにより官能評価を行った。結果を表4に示す。
Figure 0006146915
Figure 0006146915
表4に示すように発明品4〜6の濃縮コーヒーエキスを添加した無糖ブラックコーヒーはいずれも、濃縮前のコーヒーエキスを添加した場合とほぼ同等な、焙煎コーヒー豆の挽き立ての芳醇な香りを有し、コーヒー専門店で味わう挽き立て、淹れ立てのコーヒーのような非常に満足感の高いコーヒーであった。すなわち、逆浸透膜濃縮の前後での香気変化はほとんどなく、濃縮後も焙煎豆の焙煎コーヒー豆の芳醇な香りが極めて良好に保持されていることを確認した。
[保存試験]
発明品4の濃縮コーヒーエキスを−80、−20、5、15、25℃で1週間〜6ヶ月間保存試験を行った。結果を表5に示す。
Figure 0006146915
表5の結果に示すように、−80℃、−20℃保存の場合は6ヶ月間まで香気、香味の変化がなく、良好であった。また、5℃保存も2週間以降、若干の香気変化あるも品質上は問題ない範囲であった。
これに対して、15℃、25℃は1〜2週間の保存でかなりの変化があり、1ヶ月以上の保存には耐えられないことが確認された。
実施例7
実施例1で水蒸気蒸留抽出を行ったカラム上部から90℃の熱水96kgを送り込み、90分間の抽出を行った。得られた熱水抽出液はプレート冷却により、直ちに20℃以下とし、熱水抽出液105.5kgを得た(Bx3.85°、pH5.52)。得られた熱水抽出液をシャープレス式遠心分離機により遠心分離を行い、清澄な熱水抽出液101.2kgを得た(参考品15、Bx3.80°、pH5.1)。これを減圧濃縮することにより、熱水抽出濃縮液19.2kg(参考品8、Bx20°)を得た。
その1/4量である4.8kgと実施例4で得られた濃縮コーヒーエキスの半量である6.9kgを混合し、濃縮コーヒーエキス11.7kgを得た(発明品7、Bx20°、pH5.1)。
[官能評価]
表3に示した配合処方において濃縮コーヒーエキス300gを混合濃縮コーヒーエキス400g(発明品7)に代えるほかは同様な操作を行うことにより、混合濃縮コーヒーエキスを添加した無糖ブラックコーヒーを調製した。同時に表3の配合処方にしたがい、発明品4の濃縮コーヒーエキス300gを添加した濃縮コーヒーエキス添加無糖ブラックコーヒーを調製した。レトルト殺菌を行った調製品を5℃、1週間保存後、良く訓練された5名のパネリストにより官能評価を行った。結果を表6に示す。
Figure 0006146915
表6に示すように発明品7の混合濃縮コーヒーエキスを添加した無糖ブラックコーヒーは、発明品4の濃縮コーヒーエキスを添加した無糖ブラックコーヒーと同様、焙煎コーヒー豆の挽き立ての芳醇な香気を有するとともに、コクが増し、コーヒー専門店で味わう焙煎コーヒー豆の挽き立て、淹れ立てのコーヒーのような非常に満足感が高いコーヒーであることが確認された。

Claims (5)

  1. 以下の工程により製造することを特徴とするコーヒーエキスの製造方法。
    (1)焙煎コーヒー豆を0〜30℃の温度範囲で低温抽出し、低温抽出液を得る工程、
    (2)(1)の工程で得られた低温抽出液を0〜30℃の温度範囲で保存する工程、
    )(1)の抽出残渣を水蒸気蒸留抽出し、水蒸気蒸留抽出液を得る工程、
    (2)の工程により0〜30℃の温度範囲で保存された低温抽出液と(3)の工程で得られた水蒸気蒸留抽出液を混合し、コーヒーエキスを得る工程。
  2. 請求項1に記載の水蒸気蒸留抽出の抽出残渣をさらに熱水抽出して得られる熱水抽出液を、請求項1のコーヒーエキスと混合することを特徴とするコーヒーエキスの製造方法。
  3. 焙煎後、抽出までの時間が焙煎直後〜30時間である、請求項1または2に記載のコーヒーエキスの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法で得られたコーヒーエキスを逆浸透膜により濃縮することを特徴とする濃縮コーヒーエキスの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法で得られたコーヒーエキスを5℃以下の温度で冷蔵あるいは冷凍保管することを特徴とするコーヒーエキスまたは濃縮コーヒーエキスの安定な保存方法。
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