JP6145105B2 - 食品の調理 - Google Patents

食品の調理 Download PDF

Info

Publication number
JP6145105B2
JP6145105B2 JP2014541771A JP2014541771A JP6145105B2 JP 6145105 B2 JP6145105 B2 JP 6145105B2 JP 2014541771 A JP2014541771 A JP 2014541771A JP 2014541771 A JP2014541771 A JP 2014541771A JP 6145105 B2 JP6145105 B2 JP 6145105B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting
unit
cooking
cutting unit
stirring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014541771A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014533544A (ja
Inventor
カール ムルバッハー,ヴェルナー
カール ムルバッハー,ヴェルナー
ツェルゴイ−ヴァグナー,ゲアリンデ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Koninklijke Philips NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koninklijke Philips NV filed Critical Koninklijke Philips NV
Publication of JP2014533544A publication Critical patent/JP2014533544A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6145105B2 publication Critical patent/JP6145105B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47JKITCHEN EQUIPMENT; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; APPARATUS FOR MAKING BEVERAGES
    • A47J44/00Multi-purpose machines for preparing food with several driving units
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47JKITCHEN EQUIPMENT; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; APPARATUS FOR MAKING BEVERAGES
    • A47J43/00Implements for preparing or holding food, not provided for in other groups of this subclass
    • A47J43/04Machines for domestic use not covered elsewhere, e.g. for grinding, mixing, stirring, kneading, emulsifying, whipping or beating foodstuffs, e.g. power-driven
    • A47J43/07Parts or details, e.g. mixing tools, whipping tools
    • A47J43/0716Parts or details, e.g. mixing tools, whipping tools for machines with tools driven from the lower side
    • A47J43/0722Mixing, whipping or cutting tools

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Food-Manufacturing Devices (AREA)

Description

本発明は食品の調理に関し、特に切断ユニット、調理ユニット及び食品を調理するための家庭用器具に関する。
食品調理の分野では、料理に関連する工程を容易にすることを目的とした多くの器具が利用可能である。例えば、ある人がスープを調理したいと考え、故に野菜をカットしなければならない場合、その人は包丁やまな板を必ずしも用いる必要はなく、代わりにカット機能を自動的に行うように設計された器具を使うことができる。その場合、その人は、野菜をそのままの形で又は大きくカットした状態で器具に供給すること、器具からカットされた野菜を受け取るためにボウル等を設置すること及び器具を作動させること以外は行う必要がない。多くの場合、上述のような器具は、回転可能に配置されたナイフを備えている。該ナイフは、パターン状の開口部(pattern of openings)と、開口部に設けられた鋭利な刃先とを有する、概ねおろし金の様な切断ディスクの形態を取り得る。1つの器具で様々な切断ディスクが用いられ得るため、カットする食材の大きさや形状を変えることができる。例えば、スープをさらに調理するために、スープを調理するための発熱体上に鍋が設けられ得る。しかしながら、依然としてユーザーが行う必要がある動作は煩わしく、ユーザーの時間及び注意の双方を要し得ることが示されている。
そのため、より良好な調理結果を得るために、料理に関連する工程をさらに容易にする技術的装置を提供する必要性がある。
本発明の目的は独立項の主題によって解決され、さらなる実施形態は従属項に組み込まれている。
なお、以下で説明する本発明の態様は、切断ユニット、調理ユニット及び食品を調理するための家庭用器具にも該当する。
第1の態様によれば、食品を調理するための家庭用器具で、別個に作動する調理ユニットと共に用いる切断ユニットが提供される。当該切断ユニットは、第1のベース構造体と、カットする食材(food ingredient)を挿入するための少なくとも1つの供給開口部と、食材をカットするための切断手段と、カットした食材を排出するための少なくとも1つの出口とを含む。切断手段は、第1の駆動部と、ベース構造体の上部に設けられた切断室の内部に配置された少なくとも1つの回転切断要素とを含む。切断室は、少なくとも部分的に切断室の下に配置された重複領域を介して出口開口部に開口している。切断ユニットは、調理ユニットを設置するための効用受け入れ空間(utility receiving space)を有する共働側部(cooperating side portion)を備え、該効用受け入れ空間は出口開口部の下に設けられている。
切断ユニットは、調理ユニットに対して隣り合った構成(side-by-side configuration)で設置可能であり、該隣り合った構成では、前記出口は調理ユニットにカットされた食材を供給する位置にある。
効用受け入れ空間は、調理ユニットとの隣り合った構成を得るために設けられている。この構成では、前記出口は調理ユニットにカットされた食材を供給する位置にある。
一実施形態によれば、切断手段は、水平面内に円形の切断領域を規定する少なくとも1つの回転切断要素を含む。
円形の切断領域は円周状、例えば環状であり得る。
切断手段は、2つの切刃等の2つの切断要素を含み得る。切断手段は回転駆動シャフトも含み、切断要素が駆動シャフト上に配置され得る。
理論範囲が約Vmin000mm〜Vmax2,500000mm、例えばVmin887mm〜Vmax2,453387mmの切断物質量(cutting mass)が提供され得る。
一実施形態によれば、約1,500000〜2,500000mm/秒の切断能力(cutting capacity)を備え、該切断能力は搬送物質量(transporting mass)に関し、切断要素の回転数で乗じた切断領域の容積によって規定される。
切断能力は、1,700000〜2,000000mm/秒、例えば1,690000〜2,030000mm/秒又は1,696460〜2,035752mm/秒であり得る。
一実施形態によれば、切断ユニットの外面は窪み(recessed portion)を有し、該窪みは前記出口の下に設けられており、且つ切断ユニットが調理ユニットに対して隣り合った構成にある場合に調理ユニットの外面の一部に対向するように設計されている。
一実施形態によれば、前記窪みは凹状である。
第2の態様によれば、食品を調理するための器具で、別個に作動する切断ユニットと共に用いる調理ユニットが提供される。当該調理ユニットは、第2のベース構造体と、食材を受け入れる鍋容積(pan volume)を有する鍋と、鍋内の食材を加熱するための加熱手段と、鍋内の食材を撹拌するための撹拌手段とを含む。撹拌手段は、第2の駆動部と、鍋容積内に配置された少なくとも1つの撹拌要素とを含み、鍋は、カットされた食材を入れるための上側受け入れ開口部を備える。
例えば、駆動力が下から、例えば電磁力トランスによって少なくとも1つの撹拌要素に伝達される。
一例では、撹拌物質量(stirring mass)に対する調理物質量(cooking mass)の比は約5〜7の範囲内にある。例えば、調理物質量/撹拌物質量の比は5.34である。
理論範囲が約Vmin000mm〜Vmax23,000000mm、例えばVmin887mm〜Vmax22,613183mmの調理物質量が提供され得る。
例えば、調理物質量/撹拌物質量の比は、3.0リットルの作動容積(working volume)に関する。
撹拌は、約2〜10rpmの範囲、例えば3〜6rpmの範囲の回転速度で行われ得る。
一実施形態によれば、少なくとも1つの撹拌要素は、約400000mm〜700000mm、例えば500000mm〜600000mmの撹拌物質量を搬送するように構成されている。撹拌物質量は560000mmであり得る。
撹拌手段は回転駆動シャフトを含み、撹拌ツールである撹拌要素が駆動シャフト上に配置され得る。
一実施形態によれば、約40000〜60000mm/秒の調理能力を備え、該調理能力は搬送物質量に関し、撹拌回転数で乗じた撹拌領域の容積によって規定される。
調理能力は46805〜56166mm/秒であり得る。
2〜20rpm、例えば5〜6rpmの回転数が設けられ得る。一例では、調理撹拌器によって搬送される容量は次のように算出される。
Cook=(D×Pi×H/4)−(d×Pi×H/4)=561669.6426mm
但し、Dは撹拌器の外径(=224mm)であり、dはハブの直径(=50mm)であり、Hは撹拌器の平均高さ(=15mm)である。
搬送物質量は次のように算出される。
Cook=n×VCook/60=46805.80355〜56166.96426mm/秒
但し、nは撹拌器の1分間あたりの回転数(=5〜6rpm)である。
鍋は取り外し可能に設けられ得る。例えば、第2のベース構造体の上部に設けられた加熱プレートの上に鍋を設置することによって、鍋が第2のベース構造体に接続される。例えば、鍋の底面に形成された凹部に合致して係合する加熱プレートの突起部を設けてぴったりと係合(formfitting engagement)させて回転を防止するようにしてもよい。係合は六角形の輪郭に基づき得る。電磁トランスによりベース構造体内の第2の駆動部から撹拌要素に動力が伝送され得る。
一実施形態によれば、撹拌手段は1つの撹拌要素を含む。1つの撹拌要素は、半径に沿って中央部に配置された1つの直立したフィン(single upright fin)を備える。
例えば、フィンは傾いた(inclined)前端と、傾斜した(slanting)後縁とを有し、鍋の接地面に対する前端の角度は約40°であり、後縁の角度は約60°である。
撹拌要素は、下方前端と、持ち上げられた後縁(lifted trailing edge)とを備え得る。1つの撹拌要素は、半径に沿って、中央部の後縁上に配置され得る。
撹拌要素は、回転中にボウルの内底面と接触し得る。
撹拌要素は、径方向に沿って内側から外側に減少する有効な耐性形状(decreasing effective resistance profile)を有し得る。
調理ユニットの外面は、切断ユニットが調理ユニットに対して隣り合った構成にある場合に、調理ユニットの外面の一部に対向するように設計され得る。前記外面は、例えば、切断ユニットの凹状の窪みと隣接するための凸部として設けられ得る。
第3の態様によれば、食品を調理するための家庭用器具が提供される。該家庭用器具は、前述の例の1つに係る切断ユニットと、前述の例の1つに係る調理ユニットとを含む。それらのユニットは、互いに分離可能であり且つそれぞれ別の駆動部によって駆動され、切断ユニット及び調理ユニットは隣り合った構成で設置可能であり、該隣り合った構成では、調理ユニットが、カットされた食材を切断ユニットの出口から受け取る位置にある。また、隣り合った構成では、調理ユニットの鍋の上側受け入れ開口部は部分的に、出口開口部を含む切断ユニットの重複領域の下に設置可能である。
一実施形態によれば、撹拌ツールの物質量を搬送する能力(capacity of stirring tool to transport mass)と切断ツールの物質量を搬送する能力との比の対数が約−3〜−1の範囲内にある。
他の実施形態によれば、撹拌ツールの物質量を搬送する能力と切断ツールの物質量を搬送する能力との比が約0.02〜0.04の範囲内にある。
先に述べたように、撹拌ツールの物質量を搬送する能力を調理能力とも呼び、切断ツールの物質量を搬送する能力を切断能力とも呼ぶ場合がある。
切断能力に対する調理能力の比は、約0.023〜0.033の範囲内にあり得る。
一実施形態によれば、切断ユニットの外面の一部と調理ユニットの外面の一部とは相補的な形状を有しており、切断ユニットと調理ユニットとが隣り合った構成にある場合、切断ユニット及び調理ユニットは、切断ユニットの前記外面の一部と調理ユニットの前記外面の一部とを介して接触する。
例えば、切断ユニット及び調理ユニットの隣り合った表面部位に沿って接触する。例えば、切断ユニットのベース部が凹状の窪みを有している場合、少なくとも上部領域に沿って、凹状の円弧全体に沿って接触する。
前に示したように、一方のユニットの外面の一部は凹状であり、他方のユニットの外面の一部は凸状であり得る。
一方のユニットの外面は窪みを有し、該窪みは、2つのユニットが隣り合った構成にある場合に、他方のユニットの外面の一部に対向するように設計されている。
例えば、一方のユニットの外面の窪みは、2つのユニットが隣り合った構成にある場合に、該窪みが対向する他方のユニットの外面の一部の形状と相補的な形状を有している。
例えば、一方のユニットの外面の窪みは凹状であり、2つのユニットが隣り合った構成にある場合に、該窪みが対向する他方のユニットの外面の一部は凸状である。
一実施形態によれば、双方のユニットは概して円形の断面を有しており、双方のユニットが隣り合った構成にある場合、前記円形が、一方のユニットの外面の窪みの位置で部分的に重複する。
一実施形態によれば、切断ユニットにおいて、切断手段は回転可能な第1の駆動シャフトを含み、切断ツールが該第1の駆動シャフト上に配置されており、調理ユニットにおいて、撹拌手段は回転可能な第2の駆動シャフトを含み、撹拌ツールが該第2の駆動シャフト上に配置されており、第1の駆動シャフト及び第2の駆動シャフトは、双方のユニットが隣り合った構成にある場合に、最大偏差が10°の状態で実質的に互いに平行に延びている。
一実施形態によれば、第1の駆動部は、切断ユニットの少なくとも1つの切断要素を第1の角速度で駆動するように適合され、第2の駆動部は、調理ユニットの少なくとも1つの撹拌要素を第2の角速度で駆動するよう適合されている。また、切断ユニットの角速度と調理ユニットの角速度との比が100のオーダーである。
切断ユニットには少なくとも1つの所定の第1の角速度が設けられ、調理ユニットには少なくとも1つの第2の所定の角速度が設けられ得る。それらの所定の角速度は、先に述べた調理・撹拌比が得られるように設定される。
切断ユニット及び調理ユニットには複数の所定の角速度が設けられる場合があり、それらの速度は、先に述べた調理・撹拌比が得られるように構成される。
一実施形態によれば、双方のユニットが隣り合った構成にある場合、切断ユニットの出口のみが調理ユニットの真上の位置にある。
例えば、食品を調理するための器具が提供され、当該器具は、食材をカットするための手段を備えた切断ユニットと、食材を加熱するための手段及び食材を撹拌するための手段を備えた調理ユニットとを含み、切断ユニットはカットされた食材を排出するための少なくとも1つの出口を有し、双方のユニットは隣り合った構成で設置可能なように設計され、隣り合った構成では、調理ユニットは切断ユニットの出口からカットされた食材を受け取る位置にある。
例えば、前記の食品を調理するための器具は簡単に使用できる。例えば、ユーザーは最小限の行為を行うだけで、所望の調理結果が得られる。具体的には、前記器具は、食材をカットする機能、食材を加熱する機能及び食材を撹拌する機能を同時に行うことができる。そのような器具を用いることで、ユーザーは、正しいタイミングで正しい材料を供給し、切断工程、加熱工程及び場合によっては撹拌工程のための適切な設定を選択するだけで、どのような料理も調理することができる。さらに、そのような器具は、コンパクトで、洗浄が容易であり、且つユーザーがチラリと見る(simple glance)だけで料理の過程の様々な側面を観察できるように設計されていると有利である。
例えば、一方では加熱工程及び撹拌工程の最適な組み合わせの点に、他方では切断工程の点に基づいて前記のような器具を提供することによって、調理された食品の質の改善により多くの努力、時間及び注意を払うことができる。
前記の器具は、2つのユニット、即ち食材をカットするための切断ユニットと、食材を加熱及び撹拌するための調理ユニットとを含み得る。それらのユニットは隣り合った構成で設置可能なように設計され、隣り合った構成では、調理ユニットは切断ユニットの出口からカットされた食材を受け取る位置にある。上記の2つのユニットを有することで、進行中の食材の加熱/ボイル工程に加えて食材の供給を、調理する料理のレシピで要求されるタイミング通りに実現できる。一例に係る器具のユーザーは、キッチンワークトップ等の好適な台の上で双方のユニットを正しい相互位置に設置し、切断、加熱、及び場合によって撹拌のための適切な設定を選択し、カットを必要としない食用油又は液体等の食材を直接調理ユニットに適当量、適切な回数供給し、カットする食品を適当量、適切な回数切断ユニットに供給するだけよいため、これらの食品は最終的に所望の形にカットされた状態で調理ユニットに供給される。食品の調理過程で切断ユニットを使う必要がなければそれをいつでも取り外すことができるが、調理ユニットに対して切断ユニットの設置を維持することも可能であり、その方がユーザーにとってより便利である。
隣り合った構成とはアイテムが互いに並んで設置させる構成であり、一般的に言えば、アイテムを互いに重ねる構成とは異なるものである。隣り合った構成では、アイテムの縦軸を大体平行に延在させることができる。切断ユニットが調理ユニットの上に位置する構成の代わりに、ユニットが隣り合う構成を選択することによって、器具のユーザーは、切断ユニットで行われている切断工程及び調理ユニットで行われている加熱/撹拌工程の双方を容易に観察できる。この点に関して、双方のユニットが透明な上蓋を備えていることが有利である。さらに、ユーザーは、切断ユニットから調理ユニットへのカットされた食材の供給も容易に観察することができる。
先で既に述べたように、切断ユニット自体は周知なものである。しかしながら、周知の切断ユニットは、少なくとも2つの機能、即ち食材の加熱及び撹拌機能を行うように適合された調理ユニットをさらに含む器具の一部を構成していない。そのため、現在の技術水準は、切断ユニット及び調理ユニットのデザイン及び機能性を互いに適合させることができるかどうかを教示しておらず、適合をどのように行うべきかについての一切の手がかりを提供していない。
一例に係る器具では、切断ユニットの外面の一部と、調理ユニットの外面の一部とが相補的な形状を有し、双方のユニットが隣り合った構成にある場合、先で説明したように、双方のユニットは、切断ユニットの前記外面の一部と調理ユニットの前記外面の一部とを介して接触していることが好ましい。本件のように、それらのユニットの外面の実質部分を介して双方のユニットが接触していると、この構成にない場合にユニットの間に存在し得る1つ以上の間隙に食材が落下することで起こる不衛生な状況を回避できるため有利である。一般に、ユニットが隣接した構成の外観は、ユニットが離間した構成の外観よりも魅力的である。また、ユニットの外面の接触部の存在によって、ユニットを互いにどの向きにすべきかが大体決まる。このように、双方のユニットを、切断ユニットの出口が調理ユニットを向いた正しい相互位置に確実に合わせることができる。完全性を期するために、各ユニットは単独で直立可能なように設計できるため、前記の器具はユニットを相互接続するための手段を含む必要がない。
任意の実施形態によれば、一方のユニットの外面の接触部は凹状であり、他方のユニットの外面の接触部は凸状であり得る。これらの特定形状を用いることで、ユニットの外面の外観がスムーズになるため、洗浄のし易さが向上し、器具のユーザーの外観の評価につながる。
切断ユニットが凹状の外面部分を有するユニットであることが好ましい。特に、前記器具は、切断ユニットが調理ユニットよりも高いデザインを有し得る。その場合、実際の切断ツールは、調理ツールの上にそびえる切断ユニットの部位内に存在でき、切断ユニットの出口をその部位と関連させ、凹状の外面部は、隣り合った構成において調理ユニットと並んで延びた切断ユニットの部位内に存在する。このように、切断ユニット及び調理ユニット双方の機能領域、即ち、実際の切断工程と実際の加熱及び撹拌工程とがそれぞれ行われる領域の形状は、凹状の外面部に関する要件を満たす必要がない。そのため、凹状の外面部を有するようにしても、器具の機能を制限する必要がない。
一方のユニットの外面は、隣り合った構成にある場合に他方のユニットの外面に対向するように設計された窪みを有することがさらに可能である。これによって、2つのユニットをコンパクトな形で配置することができ、一方のユニットの窪みの位置で双方のユニットの外面を互いに近づけて又は接触させて配置することができる。
一方のユニットの外面の窪みは、双方のユニットが隣り合った構成にある場合に窪みが対向する他方のユニットの外面の一部の形状と相補的な形状を有し得る。その場合、それらのユニットの外面の部分を実際に接触させることができるため、一例に係る器具の外観が非常にコンパクトになる。
任意の実施形態によれば、一方のユニットの外面の窪みは凹状であり、双方のユニットが隣り合った構成にある場合に該窪みが対向する他方のユニットの外面部分は凸状である。さらに、双方のユニットは概して円形の断面を有することができ、双方のユニットが隣り合った構成にある場合、前記の円又は円形が一方のユニットの外面の窪みの位置で部分的に重複する。即ち、窪んだ外面部分が存在することにより、双方のユニットが隣り合った構成にある場合に、一方のユニットの断面の円形の中心と、他方のユニットの断面の円形の中心との間の距離が、ユニットの半径の合計よりも小さくなるようにできる。円形の外周を有する円筒のような形状を有する切断領域を規定する少なくとも1つの回転切刃又は回転可能な円形の切断ディスクによって切断機能を行うように切断ユニットが適合され、円形の外周を有する円筒のような形状を有する撹拌領域を規定する少なくとも1つの回転撹拌ブレードによって撹拌機能を行うように切断ユニットが適合され得るという点に鑑みれば、切断ユニット及び調理ユニットの双方が円形の断面を有していることは非常に実用的である。窪んだ外面部分がなければ、重複部分を得ることができず、2つのユニットの間に間隙が存在し得る。
窪んだ外面部分を有するユニットが切断ユニットであることが好ましい。特に、前記の器具は、切断ユニットが調理ユニットよりも高いデザインを有し得る。その場合、実際の切断ツールは、調理ツールの上にそびえる切断ユニットの部位内に存在でき、切断ユニットの出口をその部位と関連させ、窪んだ外面部は、隣り合った構成において調理ユニットと並んで延びた切断ユニットの部位内に存在する。このように、切断ユニット及び調理ユニット双方の機能領域、即ち、実際の切断工程と実際の加熱及び撹拌工程とがそれぞれ行われる領域の形状は、窪んだ外面部に関する要件を満たす必要がない。そのため、窪んだ外面部を有するようにしても、器具の機能を制限する必要がない。
切断ユニットにおいて、食材を切断するための手段が回転駆動シャフト上に配置された切断ツールを含み、調理ユニットにおいて、食材を撹拌するための手段が回転駆動シャフト上に配置された撹拌ツールを含み、それらのユニットの駆動シャフトは、それらのユニットが隣り合った構成にある場合に、最大偏差が10°の状態で実質的に互いに平行に延びている。非常に実用的な前記器具の実施形態では、切断ツール及び撹拌ツールの双方は少なくとも1つのブレードを含む。説明したような2つのツールの駆動シャフトが大体平行に配置されていると、ユーザーは切断工程及び調理工程の双方を同時に観察することができ、略駆動シャフトが延びた方向である方向で器具を一方を見ることで、切断ユニットから調理ユニットにカットされた食材が供給されることも見ることができる。例えば、粉砕ドラム又はウォーム/ネジのようなツールを切断ユニットの内部で用いる場合、本発明の範囲内で駆動シャフトを代替的な相互配置に設置することができる。
先で既に述べたように、現在の技術水準は、切断ユニット及び調理ユニットのデザイン及び機能性を互いに適合させることができるかどうかを教示しておらず、適合をどのように行うべきかについての一切の手がかりを提供していない。本発明の範囲内に存在する、切断ユニット及び調理ユニットのデザインを互いに適合させるためのオプションは、ユニットの外面の一部に特定の形状を設けるという前述のオプションを含む。ユニットの機能性を互いに適合させるためのオプションは以下から明らかになる。
器具の動作が確実に最適になるようにするには、切断ユニットで行われる切断工程と、調理ユニットで行われる撹拌工程が互いに連動していることが重要である。本発明の器具に照らして築かれた見識によれば、切断工程が比較的遅いと、即ち、切断ユニットから調理ユニットへの食材の供給の始まりから終りまでの間で相当な時間が経過すると、調理ユニット内の食材の調理条件が容認できない程に変わってしまうことがあるため、切断工程は撹拌工程に対してあまり遅すぎてはならない。その一方で、切断工程が比較的早いと調理ユニットの内部で跳ね返り等が生じたり、調理ユニットの内部での食材の分布が悪化したり、新たにカットされた食材が溜まる位置で温度が突然低下したりすることがあるため、切断工程は撹拌工程に対してあまり早すぎてはならない。切断工程が比較的早いことによる他のデメリットは、カットされた食材が比較的早く調理ユニットに供給されることになるため、ユーザーは少なくとも時折器具が制御不能ではないかと思うことがあり得る。
さらに、食材の切断機能を行う器具が市場に存在していることを考慮すれば、器具のユーザーは、切断ユニットの性能に関して所定の速度範囲を期待していると考えるのが現実的である。また、調理ユニットが行う撹拌動作を、切断ユニットが行う切断動作から切り離して考えた場合、撹拌動作が行われる速度に関する要件を応用することができる。特に、跳ね返り効果を避けるためには、速度はあまり早すぎないほうがよく、調理ユニットの内部で食材が焦げるのを避けるためには速度はあまり遅すぎないほうがよい。
切断工程と撹拌工程との連動を複雑にさせる他の要因は、ユーザーが切断ユニットに供給するカットする食材の種類は多岐に亘るという点である。例えば、食材は、デリケートなハーブから硬い野菜の固形の破片まで多岐に亘る。これらの状況の全てで、器具は良好な切断工程、切断ユニットから調理ユニットへのカットされた食材の良好な供給及び良好な調理工程を実現させて、良好に調理された料理が得られるようにしなければならない。
一般に、切断速度及び撹拌速度に関連する要因や効果が多く存在する。切断速度及び撹拌速度は、依存性の数量(dependent quantities)及び非依存性の数量(independent quantities)の双方と見做すことができる。特に、器具の動作中に双方のユニットで行われる工程の間の関係を定義するための数量を容易に探すことができない。それでも、本願に照らせば、関連性のある数量が各ユニットに対して定義されるため、ユニットの数量の比のために有利な数値範囲を有することができる。より具体的に言えば、関連性のある数量として、ユニットのツールの物質量を搬送する能力を用いることを提案する。
本発明の文脈では、撹拌ツールの物質量を搬送する能力と、切断ツールの物質量を搬送する能力との比(以下ではこれを能力比と呼ぶ)は大きい範囲に、即ち約0.000001〜約6,000にあることが分かっている。有用な定義を持つために、能力比に対数尺度(logarithmic scale)を用いることを提案する。そのような種類の尺度は多くの場合主観的感覚(subjective sensation)に関連して用いられることに加えて、器具の2つのユニットのバランスの取れた機能を定義する上で、ユーザーの感覚は考慮に入れるべき重要な要因の一つであることに鑑みれば、対数尺度を用いることはより論理的である。対数尺度では、能力比の範囲は約−6〜約4である。しかしながら、先に説明した様々な要因の全てを考慮した場合に最適とすることができる器具の性能は、対比尺度上で−3〜−1の能力比の範囲に関連することが分かっている。
本発明によれば、能力比の実用的範囲は0.023〜0.033である。この範囲は、全ての要件を満たし且つすばらしい調理結果を得ることができる器具の実施形態の特定事項に基づいて算出される。
一実施形態の切断ユニットは、円形、例えば環状の切断領域を規定する2つの回転切刃を有し、切刃の外径Dは150mmであり、切刃を支持するハブの直径dは42mmであり、切刃の平均高さHは12.5mmである。環状の切断領域の容積Vは次の式を用いて求めることができる:V切断領域=(D×π×H/4)−(d×π×H/4)=203575.204mm。切刃の角速度nの実用的な値の範囲は500〜600rpmである。切断ユニットの物質量を搬送する能力Qは次の式に基づき求めることができる:Q切断ユニット=V切断領域/60×n=1696460.033〜2035752.040mm/秒。
一実施形態の調理ユニットは、環状の撹拌領域を規定する1つの回転撹拌ブレードを有し、撹拌ブレードの外径Dは224mmであり、撹拌ブレードを支持するハブの直径dは50mmであり、撹拌ブレードの平均高さHは15mmである。環状の撹拌領域の容積Vは次の式を用いて求めることができる:V撹拌領域=(D×π×H/4)−(d×π×H/4)=561669.6426mm。撹拌ブレードの角速度nの実用的な値の範囲は5〜6rpmである。調理ユニットの物質量を搬送する能力Qは次の式に基づき求めることができる。Q調理ユニット=V撹拌領域/60×n=46805.80355〜56166.96426mm/秒。
能力比の範囲の最小値は46805.80355/2035752.040=0.023となる。能力比の範囲の最大値は、56166.96426/1696460.033=0.033となる。
先で述べた切刃及び撹拌ブレードの角速度の値から、切断ユニットの駆動シャフトの角速度と調理ユニットの駆動シャフトの角速度との比が100のオーダーであることがわかる。完全性を期するために、この比率により、前述の能力比の範囲の場合と同様に良好な調理工程及び良好な調理結果が確実なものとなる。
器具の一実施形態では、調理ユニットは開口側と、その開口側を覆う取り外し可能な蓋とを有する。開口側は、双方のユニットが隣り合った構成にある場合、切断ユニットの出口よりも低い高さにある。そのような実施形態では、必要な搬送が重力の影響下で自動的に起こるため、切断ユニットから調理ユニットにカットされた食材を搬送するための追加の手段を必要としない。さらに、切断ユニットが調理ユニットの隣に設置されていても又はされてなくても、調理ユニットの開口側を覆う蓋が障害物に邪魔されることなく容易に取り外し可能であると有利である。器具のユーザーが調理ユニット内で行われる調理工程を観察する上で蓋が邪魔にならないように、蓋が透明な材料でできていることが好ましい。
切断ユニットは出口以外にカットする食材を受け取るための入口をさらに含む。双方のユニットが隣り合った構成にある場合、切断ユニットの出口のみが調理ユニットの真上に位置していると実用的である。入口がそのような位置にないことの利点は、ユーザーが調理ユニットの上からではく、調理ユニットの側部からカットする食材を供給できる点である。これはユーザーにとってより便利であり、ユーザーは切断ユニットの部位に邪魔されることなく調理ユニットの殆どを見ることができる。
一般に、切断、加熱及び撹拌の機能を同時に行うことができる食品を調理するための器具が提供される。当該器具は、隣り合った構成で設置可能に適合された2つのユニットを含み、一方のユニットは、切断機能を行うための手段を備えた切断ユニットであり、他方のユニットは、加熱機能及び撹拌機能を行うための手段を備えた調理ユニットである。双方のユニットが隣り合った構成にある場合、調理ユニットは、切断ユニットからカットされた食材を受け取るように位置決めされる。例えば、双方のユニットの外面の一部は相補的な形状を有しており、ユニットを隣接させた状態で配置することができる。例えば、一方のユニットの外面は窪みを有しているため、コンパクトな全体を得るためにユニットを互いにくっつけて設置することができる。例えば、切断ユニットは切断機能を行うための好適なツールを含み、調理ユニットは撹拌機能を行うための好適なツールを含み、撹拌ツールの物質量を搬送する能力と切断ツールの物質量を搬送する能力との比の範囲は−3〜−1である。この態様の重要な利点に言及するとすれば、このように器具の適切な機能が保障され、良好な調理結果が期待でき、跳ね返りや焦げ付きのような現象の発生が防止され、調理ユニットにおける大きな温度差を回避できる。例えば、ユニットの一部である駆動シャフトは、双方のユニットが隣り合った構成にある場合、最大偏差が10°の状態で実質的に互いに平行に延びている。そのため、ユニットを支持する水平なベースを考えた場合、駆動シャフトの実用的な向きは大体垂直な向きであるため、器具の作動中に駆動シャフト上に配置されたツールを容易に検査することができる。
本発明は、食品を調理するための器具で、調理ユニットと共に用いる切断ユニットにも関する。切断ユニットは食材をカットするための手段を備え、カットされた食材を排出するための少なくとも1つの出口を有し、切断ユニットは、調理ユニットに対して隣り合った構成で設置されるように設計されており、その場合、出口はカットされた食品を調理ユニットに供給する位置にある。先で説明したように、本発明の文脈では、調理ユニットは食材を加熱するための手段と食材を撹拌するための手段とを備えたユニットである。
切断ユニットの外面の一部は凹状であることが好ましい。さらに、切断ユニットの外面は窪みを有することができ、該窪みは、調理ユニットに対して切断ユニットが隣り合った構成にある場合、調理ユニットの外面の一部に対向するように設計されている。なお、先で述べたように、窪みは凹状であり得る。
本発明の上記の及び他の態様は、以下の切断ユニット、調理ユニット及び食品を調理するための家庭用器具の詳細な説明から明らかとなり、その詳細な説明を参照することで明瞭になる。
以下、図面を参照しながら本発明をより詳細に説明する。図面中、同じ又は同様の部分には同じ参照符号を付してある。
図1は、食品を調理するための器具の一例の斜視図を示す。 図2は、前記食品を調理するための器具の側面図を示す。 図3は、前記食品を調理するための器具の上面図を示す。 図4は、前記食品を調理するための器具の断面図を示す。 図5は、前記器具の一部である切断ユニットの斜視図を示す。 図6は、調理ユニットの開口側を閉塞するための蓋を備えた、前記器具の一部である調理ユニットの斜視図を示す。 図7は、前記器具の一部であるユニットの外面の形状がどのように互いに適合されているかを示す。 図8は、前記器具の切断ユニットの一部である切断ツールの斜視図を示す。 図9は、前記器具の切断ユニットの一部である切断ツールの上面図を示す。 図10は、前記器具の調理ユニットの一部である撹拌ツールの側面図を示す。 図11は、前記器具の調理ユニットの一部である撹拌ツールの上面図を示す。 図12は、撹拌要素の断面を詳細に示す。 図13は、調理ユニットのベース部の上部である加熱プレートの斜視図を示す。
以下では、2つの別個のユニットを、それら2つの別個のユニットを含む器具に関連して説明する。従って、前記器具に照らした前記ユニットの一方に関連する特徴を、別個のユニットであるその一方のユニットが有している。即ち、該特徴は、他方のユニット及び器具の特徴と関連して説明されるが、それらに対応するユニットに照らしても開示されることを意図する。そのため、各ユニットに関連する特徴は、さらなるユニット又は器具の特徴なしにそのユニットの他の特徴と組み合わせることができる。
図1〜図4は、本発明に係る食品を調理するための器具1を示す。以下では、器具1を食品調理器1とも呼ぶ。
図1〜図4は、食品調理器1が2つのユニット2、3を含むことを示す。2つのユニット2、3は、食品調理器1を作動状態にするために、隣り合った構成で配置されている。ユニット2、3のうちの一方は、野菜等の食材をカットするのに用いられるように適合されており、以下では同ユニットを切断ユニット2と呼ぶ。それに対して、ユニット2、3のうちの他方は食材を同時に加熱及び撹拌するのに用いられるように適合されており、以下では同ユニットを調理ユニット3と呼ぶ。
切断ユニット2は、食品を調理するための家庭用器具1で別個に作動する調理ユニット3と共に用いるために設けられている。切断ユニット2は、第1のベース構造体50と、カットする食材を投入するための少なくとも1つの供給開口部27と、食材をカットするための切断手段22、24と、カットされた食材を排出するための少なくとも1つの出口28とを含む。切断手段22、24は、第1のベース構造体内に配置された第1の駆動部(図示せず)と、ベース構造体50の上部に設けられた切断室53の内部に配置された少なくとも1つの回転切断要素52(図4も参照のこと)とを含む。切断室53は、少なくとも部分的に切断室53の下に配置された重複領域54を介して出口開口部58に開口している。切断ユニット2には、調理ユニットを設置するための効用受け入れ空間99(図5も参照のこと)を有する協働側部がさらに設けられており、効用受け入れ空間99は出口開口部の下に設けられている。
図示するように、切断ユニット2は、調理ユニット3に対して隣り合った構成で設置可能である。その場合、出口28は、調理ユニット3にカットした食材を供給する位置にある。
切断手段は、水平面内に円形の、例えば環状の切断領域55を規定する少なくとも1つの回転切断要素を含み得る(図9参照)。また、約1,500000〜2,500000mm/秒の切断能力を備え、該切断能力は搬送物質量に関し、切断要素の回転数で乗じた切断領域の容積によって規定される。切断ユニット2の外面21は、効用受け入れ空間99を有する協働側部に窪み29(後でもさらに説明する)を有する。窪み29は、出口の下に設けられ、切断ユニット2が調理ユニット3に対して隣り合った構成にある場合に、調理ユニット3の外面31の一部に対向するように設計されている。該窪みは凹状であってもよい。
調理ユニット3は、食品を調理するための器具1で別個に作動する切断ユニット2と共に用いるために設けられている。調理ユニットは、第2のベース構造体56と、食材を収容する鍋容積の鍋57と、鍋内で食材を加熱するための加熱手段58と、鍋内で食材を撹拌するための撹拌手段34とを含む。撹拌手段34は、第2の駆動部59(図4参照)と、鍋容積内に配置された少なくとも1つの撹拌要素60とを含む。鍋は、カットされた食材を入れるための上側受け入れ開口部61を備える。撹拌物質量に対する調理物質量の比は約5〜7の範囲内にある。少なくとも1つの撹拌要素は、約60000mmの撹拌物質量を搬送するように構成されている。約4000〜60000mm/秒の調理能力を備え、該調理能力は搬送物質量に関し、撹拌回転数で乗じた撹拌領域の容積によって規定される。撹拌手段34は、1つの撹拌要素、例えば単一アーム撹拌器(single arm stirrer)61(図11及び図12も参照のこと)を含む。1つの、即ち単一の撹拌要素は、下方前端62と、持ち上げられた後縁63とを備え得る。図12は、図10の線A−Aに沿った断面を示す。撹拌要素は1つの直立したフィン64を備え、フィン64は、半径に沿って、例えば55mm〜60mmの範囲の半径距離、例えば57.50mmで中央部分に配置されている。フィンは、半径に沿って、中央部分の後縁上に配置され得る。図12に示す断面から分かるように、フィン64の形状は、撹拌器の傾斜輪郭(inclining profile)の延長であり得る。小さな段を設けて径方向に延びた上端、即ち、後端63を引き立ててもよい。フィン64のフィン厚さFは約3mmであり、フィン高さFは約30mm、例えば29.7mmであり得る。例えば、鍋の地面に対する前端の角度Aは約40°であり、後端の角度Aは約60°である。
食品を調理するための家庭用器具1は、先で説明した及び後で説明する例のうちの1つに係る切断ユニット2と、先で説明した及び後で説明する例のうちの1つに係る調理ユニット3とを含む。ユニット2、3のそれぞれは別個の駆動部によって駆動され、互いに分離可能である。また、切断ユニット2及び調理ユニット3は、隣り合った構成で設置可能であり、その場合、調理ユニット3は、切断ユニット2の出口28からカットされた食材を受け取るための位置にある。この隣り合った構成では、調理ユニットの鍋の上側受け入れ開口部(61)は、出口開口部を含む切断ユニットの重複領域(54)の下に部分的に設置可能である。一例では、撹拌ツール34の物質量を搬送する能力と、切断ツール22、24の物質量を搬送する能力との比の対数は、約−3〜−1の範囲内にある。他の例では、撹拌ツール34の物質量を搬送する能力と、切断ツール22、24の物質量を搬送する能力との比は約0.02〜0.04である。ユニット2の外面21の一部と、ユニット3の外面31の一部とは相補的な形状を有し得る。ユニット2、3が隣り合った構成にある場合、ユニット2の外面21の前記一部とユニット3の外面31の前記一部とを介した、ユニット2、3の接触を伴う。特に図2、図3及び図4を参照して、ユニット2、3の双方は概して円形の断面を有し(図3の上面図から分かるように)、ユニット2、3が隣り合った構成にある場合、それらの円形は、ユニット2の外面21の窪み29の位置で部分的に重複する(図2及び図4も参照のこと)。切断手段は、切断ツール22、24が配置された回転可能な第1の駆動シャフト23を含み、撹拌手段は、撹拌ツール34が配置された第2の回転駆動シャフト35を含む。第1の駆動シャフト23及び第2の駆動シャフト35は、ユニット2、3が隣り合った構成にある場合、最大偏差が10°の状態で互いに略平行に延びている。第1の駆動部は、切断ユニット2の少なくとも1つの切断要素を第1の角速度で駆動するように適合されている。第2の駆動部は、調理ユニット3の少なくとも1つの撹拌要素を第2の角速度で駆動するように適合されている。切断ユニット2の角速度と調理ユニット3の角速度との比は100のオーダーである。
図示の食品調理器1の一実施形態では、食品調理器1が作動状態にある場合、ユニット2、3が隣接して配置される。その場合、切断ユニット2の外面21の一部と、調理ユニット3の外面31の一部とが互いに接触する。ユニット2、3が接触することは必須ではない。具体的には、外面21の一部と外面31の一部とが互いに近い距離で延在することもできる。完全を期するために、図1、図2及び図3は食品調理器1の正規の向き(normal orientation)を示す。また、図5は切断ユニット2のみを示しているのに対して、図6は調理ユニット3のみを示している。
切断ユニット2は、切断ツール22と、切断ツール22を回転させるための駆動シャフト23とを含む。図示の例では、駆動シャフト23は、切断ユニット2の正規の向きでは略垂直な向きを有する。切断ツール22は、回転時に食材をカットすることが可能な任意のアイテムを含み得る。図1、図3及び図5は、切断ディスク24、即ちパターン状の開口部と開口部に設けられた鋭い刃とを有する円形のディスクを有するオプションを示す。一式の様々な切断ディスク24を設けて、特定種類の食材をカットするための特定要件に応じてユーザーが最も適切な切断ディスク24を選択できるようにしてもよい。他のオプションは、後でさらに説明する少なくとも1つの切刃を含む切断ツール22である。
図示の例では、切断ユニット2は、高さが少なくとも調理ユニット3と同じであるベース部25と、ベース部25を上部で覆う役割を果たし、ベース部25に対して取り外し可能に配置された上蓋26とを含む。ベース部25の上に上蓋26が置かれている場合に、切断ユニット2の中を食品調理器1のユーザーに見えるようにして切断工程が観察可能となるように、少なくとも上蓋26の一部が透明であることが好ましい。ベース部25は、駆動シャフト23を駆動するための電気モーター等の手段を収容する。駆動シャフト23は、ベース部25の頂部から突出し、その自由端の近傍で切断ツール22を支持するように設計されている。その結果、切断ツール22を上蓋26の高さで配置することができる。
上蓋26は、ユーザーが供給する食材を導入するための入口管27と、調理ユニット3に食材を排出するための出口管28とを有する。入口管27は上蓋26から上方に突出しているのに対して、出口管28は上蓋26から下方に突出している。入口管27と出口管28とが、図示の例のように、正反対の位置に配置されていると有利である。このように、出口管28が調理ユニット3の上にあるという調理ユニット3に対する切断ユニット2の正しい位置を仮定すれば、ユーザーは、調理ユニット3の傍らの位置から、切断ユニット2に食材を供給することができる。このように、ユーザーが食材を供給する際に調理ユニット3の上に手を置かなければならないような状況が回避されるため、高いユーザーの安全性がとりわけ保障される。そのため、火傷に起因する怪我のリスクがない。
切断ユニット2を作動させると、駆動シャフト23によって切断ツール22が回転される。食品調理器1の図示の実施形態では駆動シャフト23が略垂直な向きを有しているため、切断ツール22は実質的に水平面で回転する。入口管27を介してユーザーが切断ユニット2に供給した食材は、回転する切断ツール22によって小さな断片にカットされる。カットされた食材は、それらが切断ユニット2から出て調理ユニット3に落下する出口管28に達するまで、上蓋26を介して搬送される。上蓋26は、切断工程の障害となることなく、特に上蓋26内のある位置にカットされた食材が溜まることなく、カットされた食材が出口管28に入る工程が適切な形で行われるように、カットされた食材の搬送に影響を与えるように適合された手段を備えていることが好ましい。
調理ユニット3は、鍋32と、鍋32を支持するためのベース部33とを含む。さらに、調理ユニット3は、鍋32の内部で食材を撹拌するための撹拌ツール34と、撹拌ツール34を回転するための駆動シャフト35とを含む。ベース部33は、駆動シャフト35を駆動するための電気モーター等の手段や、鍋32に熱を供給する電気コイル等の手段を収容する。撹拌ツール34は、回転時に食材を撹拌することが可能な任意のアイテムを含み得る。図1、図3及び図6は、駆動シャフト35を覆うハブ37上に配置された撹拌ブレード36を有するオプションを示す。図示の例では、駆動シャフト35及びハブ37は、調理ユニット3の正規の向きでは略垂直な向きを有する。
図6に示すように、鍋32の開口側を覆うために、鍋32と共に蓋38を用いることができる。鍋32の上に蓋38が置かれている場合に、鍋32の中を食品調理器1のユーザーに見えるようにして調理及び撹拌工程が観察可能になるように、少なくとも蓋36の一部が透明であることが好ましい。カットされた食材を切断ユニット2から供給する時に鍋32から蓋38を取り外さなければならない場合に又は調理工程の間に可能な限り鍋32の内部で熱を維持するために及び鍋32の内容物を覆うために蓋38を鍋32の上に戻さなければならない場合に、食品調理器1のユーザーが蓋38を把持できように、蓋38に取っ手39aが設けられていることが有利である。完全性を期するために、鍋32は、正反対の位置に配置された、ユーザーが把持する2つの取っ手39b、39cを通例有する。
調理ユニット3を作動させると、駆動シャフト35によって撹拌ツール34が回転される。食品調理器1の図示の実施形態では駆動シャフト35は略垂直な向きを有しているため、撹拌ツール34は実質的に水平面で回転する。さらに、鍋32を加熱するための手段が作動される。そのため、鍋32内に存在する食材が加熱され、それと同時に、鍋32内で食材が均一に分布するのを促進させ且つ鍋32の底面に食材が焦げ付くのを防止するために食材が撹拌される。
食品調理器1の注目すべき特徴は、切断ユニット2の外面21がベース部25において窪み29を有している点である。切断ユニット2は概して円形の外周を有しているが、窪み29の位置で円形が遮られている。切断ユニット2の外面21は概して凸状の外観(convex appearance)を有しているが、窪み29の位置では凹状である。調理ユニット3の外面31は概して凸状の外観を有している。その結果、ユニット2、3を言うなれば互いに摺動させて、ユニット2の断面の円形の中心と、ユニット3の断面の円形の中心との間の距離が、ユニット2、3の半径の合計よりも小さくなるという、非常にコンパクトな外観の食品調理器1が得られる。そのことが図7に示されている。特に、図7は、調理ユニット3及び切断ユニット2のベース部25の上面図を示す。調理ユニット3と切断ユニット2のベース部25とは、切断ユニット2のベース部25の窪み29が調理ユニット3に対向した状態で、互いに至近距離で配置されている。切断ユニット2の外面21の窪み29の形状は、作動時のユニット2、3の隣り合った構成で、窪み29が対向する調理ユニット3の外面31の部分の形に完全に沿うことができる形状であり得る。そのため、ユニット2、3は、それらの外面21、31の大半の部分で互いに接触することができる。
食品調理器1は、スープの調理に用いるのに非常に適している。以下では、食品調理器1の機能を、野菜スープの調理過程に照らして説明する。先ず、食品調理器1のユーザーは、食品調理器1のユニット2、3が互いに所定位置にあることを確実にする。その場合、例えばテーブル又はキッチンワークトップの上でユニット2、3が隣り合った構成で設置され、調理ユニット3の鍋32は切断ユニット2の出口管28からカットされた食材を受け取ることができる。当然ながら、食品調理器1を適切に作動させるために、ユニット2、3が正しく組み立てられることが重要である。切断ユニット2では、切断ツール22が駆動シャフト23に接続され、上蓋26がベース部25の上に置かれるべきである。調理ユニット3では、撹拌ツール34が駆動シャフト35に接続され、鍋32がベース部33の上に置かれるべきである。
食品調理器1を用いた場合、スープを作る実際の過程は非常に単純である。ユーザーはスープ種を鍋32に直接入れ、調理ユニット3の加熱機能及び撹拌機能の双方を作動させる。加熱工程を効果的なものとするために、ユーザーは鍋32を閉塞するために蓋38を適用して、鍋32が開いている必要のない時には可能な限り鍋32の内部で熱が維持されるようにする。ユーザーは、切断ユニット2を用いてカットが必要な野菜を鍋32に供給する。その場合、ユーザーは一度に供給を行うか又は、例えばデリケートな野菜と硬い野菜の双方を用い、異なる調理時間を適用できる場合には複数回に分けて供給を行う。ユーザーは切断ユニット2の切断機能を作動させて、上蓋26の入口管27に野菜を入れる。その過程で、ユーザーは、切断工程、切断ユニット2から調理ユニット3にカットされた野菜を供給する工程、撹拌工程及び調理工程を同時に観察することができる。この点に関して、切断ツール22の駆動シャフト23及び撹拌ツール34の駆動シャフト35が略平行に配置されていると仮定すれば、切断ツール22が回転する面は、スープのメニスカス(meniscus)と同じ向きを有する。
実際に、食品調理器1を適用した場合、ユーザーが行うべきことは適切なタイミングで食材が供給されるようにし、さらに食品調理器1が適切な向きにあるようにすることだけである。そのため、食品調理器1は残りのことを行い、ユーザーによる入力設定に従って食品を調理する工程を行うことができる。食品調理器1は、切断ユニット2が調理ユニット3の隣に存在していても、ユーザーが鍋32から蓋38を取り外したり、鍋32に蓋38を戻したりする上での妨げとならないように設計されていることから、全過程を通して切断ユニット2を取り外す必要がない。特に、切断ユニット2の出口管28の自由端と、鍋32の開口側との間の距離は、蓋38の必要な取り扱いが行えるほどの大きさである。さらに、切断ユニット2が調理ユニット3の隣に存在していても、ユーザーの鍋32に向けられた視線が受け入れがたい程に制限されることはない。
調理工程の最後に、ユーザーは食品調理器1をオフにする。この点に関して、食品調理器1は、ユーザーが与えた入力に応じて食品が何時出来上がるかを自動的に決定するためのタイマー等を含んでいてもよい。調理工程に関して言えば、他の機能性も可能である。例えば、食品調理器1は、調理ユニット3のベース部33内に配置されるマイクロコントローラを含むことができる。その場合、調理ユニット3は、ユーザーがマイクロコントローラに入力を与えるのに用いる例えば1つ以上のつまみや、ユーザーに情報を示すディスプレイを有し得る。調理ユニット3のベース部33は、例えば鍋32の内容物の重さを計るための手段を備えていてもよい。その場合、食品調理器1は、調理工程の完了に必要な時間を自動的に決定することができる。完全性を期するために、つまみ41及びディスプレイ42を有する調理ユニット3の制御パネル40を図1〜図3、図6及び図7に示す。さらに、図1、図3及び図5から分かるように、ユーザーが切断ユニット2の制御を行えるようにするために、切断ユニット2もつまみ43等を有していてもよい。
一例では、切断ユニットには少なくとも1つの所定の第1の角速度が設けられ、調理ユニットには少なくとも1つの所定の第2の角速度が設けられている。これらの所定の角速度は、前述の調理・拌比が得られるように設定される。例えば、複数の所定の角速度が設けられ、それらの速度は前述の調理・撹拌比が得られるように構成される。例えば、同じ又は同様の設定インジケーターを設けて、双方のユニットの適合速度を調整又は選択し易くしてもよい。
さらなる例では、一方のユニットの速度を調整又は選択することで、他方のユニットの適合速度を自動的に設定する同期制御部(図示せず)が設けられる。これは、例えば、無線データ接続によって実現できる。一例では、2つのユニットを隣り合った構成になるように接近させる場合、有線データ転送のための、例えば自己発見型(self-finding)のプラグ接続(図示せず)が設けられる。
使用後に調理ユニット3を洗浄するために、ユーザーは鍋32から撹拌ツール34を取り外し、ベース部33から鍋32を外すことができる。切断ユニット2に関して言えば、ユーザーは上蓋26をベース部25から取り外すことができ、切断ツール22も取り外すことができる。一般に、洗浄が必要な構成要素の数が多くないため、洗浄工程を比較的素早く且つ容易に行うことができる。
ユーザーが満足し、効率性及び信頼性が明確になり、良好な調理結果が確実に得られるような形で食品調理器1が機能することを保証するには、切断ユニットで行われる切断工程と、調理ユニットで行われる撹拌工程とが連動していることが重要である。その場合、この連動の程度を表すのに用いることのできる定義が必要となる。この定義の必要性を満たすために、本発明の根本となる知見によれば、撹拌ツール34の物質量を搬送する能力と切断ツール22の物質量を搬送する能力との比、即ち前述の能力比を定義することができ、その場合、対数尺度を用いることを提案する。
能力比は下記式を用いて求めることができる。
i=Q調理ユニット/Q切断ユニット
但し、iは能力比を表し、Q調理ユニットは調理ユニット3の物質量を搬送する能力を表し、Q切断ユニットは切断ユニット2の物質量を搬送する能力を表す。
切断ユニット2の物質量を搬送する能力は下記式を用いて求めることができる。
切断ユニット=V切断領域/60×n
但し、V切断領域は切断領域、即ち回転可能に配置された切断ツール22がカバーする領域の容積を表し、nは切断ツール22の角速度を表す。
切断領域の容積は下記式を用いて求めることができる。
切断領域=(D×π×H/4)−(d×π×H/4)
但し、Dは切断ツール22の外径を表し、Hは切断ツール22の平均高さを表し、dは切断ツール22の中心に配置された支持部の直径を表す。
2つの切刃24a、24b及びハブ24cを有する切断ツール22を示す図8及び図9に、切断ツール22の寸法の様々な値を示す。図9では、切断領域の円形の外周を点鎖線で示す。
調理ユニット3の物質量を搬送する能力は下記式を用いて求めることができる。
調理ユニット=V撹拌領域/60×n
但し、V撹拌領域は撹拌領域、即ち回転可能に配置された撹拌ツール34がカバーする領域の容積を表し、nは撹拌ツール34の角速度を表す。
撹拌領域の容積は下記式を用いて求めることができる。
撹拌領域=(D×π×H/4)−(d×π×H/4)
但し、Dは撹拌ツール34の外径を表し、Hは撹拌ツール34の平均高さを表し、dは、撹拌ツール34の中心に配置された支持体(本件では、ハブ37で形成されている)の直径を表す。
図10に撹拌ツール34の平均高さHを示す。図10には、先に説明した撹拌ツール34、即ち、1つの撹拌ブレード36を有する撹拌ツール34が図示してある。図11にも撹拌ツール34が図示してあり、撹拌ツール34の外側半径をRで表し、ハブ37の半径をrで表す。撹拌ツール34の外径Dは撹拌ツール34の外側半径Rの2倍に等しく、ハブ37の直径dはハブ37の半径rの2倍に等しい。
一例では、撹拌器の外径Dは224mmであり、ハブの直径dは50mmであり、撹拌器の平均高さHは15mmである。
前で既に説明したように、能力比の対数が−3〜−1の範囲であることが好ましい。さらに、能力比の実質的な範囲は0.023〜0.033である。能力比が第1の範囲にあり、また場合によっては第2の範囲にもあれば、食品調理器1の機能についてのユーザーの印象は、起こり得る全ての状況下で確実に良好となる。鍋32内での食材の不均一な分布、鍋32内での食材の跳ね返りや、パン32内での食材の焦げ付き等の気がかりな効果(disturbing effects)が最小限に抑えられるか又は完全に防止されるため、良好な調理結果が得られる。
図13に示すように、鍋57は取り外し可能に設けられ得る。図13から分かるように、加熱プレート66が第2のベース構造体56の上部に設けられている。鍋57は、加熱プレート66に対して垂直に置かれている。ぴったり係合させる手段67、例えば、鍋の底面に形成された凹部(詳細に図示せず)に合致して係合する加熱プレートの突起部68を設けて、回転を防止するようにしてもよい。例えば、合致し対応する2つの係合部はそれぞれ六角形の輪郭を有する。電磁トランス69によりベース構造体内の第2の駆動部から撹拌要素に動力が伝送されるようにしてもよい(図4参照)。
なお、本発明に係る器具1は、切断ユニット2及び調理ユニット3の双方が組み込まれる単一の筐体、一般には、切断ユニット2の上蓋26及び調理ユニット3の鍋32の双方を支持する複合ベース部を有する筐体を含むことが可能である。器具1のそのような実施形態では、切断ユニット2又は少なくとも切断ユニット2の出口管28を傾斜させるか又は調理ユニット3から回転させるオプションが器具1のユーザーに提供されるように切断ユニット2が配置され得る。
調理ユニット3は、鍋32内で食材を撹拌するための、即ち、食材を掻き混ぜる/動かすための任意の好適な手段を含み得る。そのため、一方では食材の燃焼が回避され、他方では鍋32内で食材の均一な分布が得られる。食品を撹拌するための手段が可動配置されたツール34を含む場合、ツール34の動きは、例えば連続的な動き又はぎくしゃくした動き(jerky movement)といった任意種類の動作であり得る。動きが回転動作の場合、その動作は、例えば一方向又は往復の動作であってもよい。
本発明は次のように要約することができる。食品を調理するための器具1は、作動時に隣り合った構成で設置されるように設計された2つのユニット2、3を含む。第1のユニットは、食材をカットするための切断手段22、24を備えた切断ユニット2であり、第2のユニットは、食材を加熱するための手段と、食材を撹拌するための手段34とを備えた調理ユニット3である。切断ユニット2は、カットされた食材を排出するための少なくとも1つの出口28を有し、調理ユニット3は、ユニット2、3が意図した相互位置に設置された場合に、切断ユニット2の出口28からカットされた食材を受け取る位置にある。
第1の好ましいオプションによれば、ユニット2の外面21の一部と、ユニット3の外面31の一部とは相補的な形状を有しているため、ユニット2、3が隣り合った構成にある場合にその間に接触領域を持たせることができ、間隙のない器具1の外観を得ることができる。ユニット2、3双方の実質的な全体形状は円形の外周を有する円筒状であり、ユニット2の外面21の一部及びユニット3の外面31の一部のうちの少なくとも一方を調整することなく、単一の線に沿ってのみユニット2、3の接触が可能となり得る。
あるいは又はそれに加えて、ユニット2、3のうちの一方の外面(例えば21)に、ユニット2、3のうちの他方の外面(例えば31)の一部と接触するか又は対向する窪み29が設けられるため、本発明に係る器具1が非常にコンパクトな外観を有する可能性がもたらされる。
他の好ましいオプションによれば、切断ユニット2の切断ツール22を駆動するための駆動シャフト23と、調理ユニット3の撹拌ツール34を駆動するための駆動シャフト35とは、ユニット2、3が隣り合った構成にある場合、最大偏差が10°の状態で略平行に延びている。このように、切断ツール22及び撹拌ツール34双方の動作を視認できる可能性をユーザーに提供することができる。
器具1の2つのユニット2、3の機能を適切な形で互いに合致させるために、撹拌ツール34の物質量を搬送する能力と切断ツール22の物質量を搬送する能力との比を規定して、この比が特定範囲内にあることが確実になるようにすることが有用である。この比の対数の好ましい範囲は、前述したように−3〜−1の範囲である。
当業者であれば、本発明の範囲が前述の例に限定されず、添付の請求項で規定される本発明の範囲から逸脱することなく、いくつかの変更及び変形を加えることが可能なのが分かる。本発明を図面及び明細書で詳細に説明及び記載してきたが、そのような説明及び記載は限定的ではなく、一例又は例示に過ぎずないものと解釈すべきである。本発明は開示の実施形態に限定されない。
請求項に記載の発明を実施する当業者によって、図面、明細書及び添付の請求項の検討から開示の実施形態の変形例の存在が理解され且つ実施され得る。
請求項における「含む(comprising)」という文言は他の工程又は要素を排除するものではく、不定冠詞「a」又は「an」は複数を排除しない。互いに異なる従属項に特定の手段が記載されているからといって、それらの手段は組み合わせで有利に使用できない訳ではない。請求項における参照符号は、本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。

Claims (15)

  1. 食品を調理するための家庭用器具において、別個に作動する調理ユニットと共に用いる切断ユニットであって、
    当該切断ユニットは:
    第1のベース構造体;
    カットする食材を挿入するための少なくとも1つの供給開口部;
    食材をカットするための切断手段;及び
    カットした食材を排出するための少なくとも1つの出口開口部;
    を含み、
    前記切断手段は、第1の駆動部と、前記第1のベース構造体の上部に設けられた切断室の内部に配置された少なくとも1つの回転切断要素とを含み、
    前記切断室は、少なくとも部分的に前記切断室の下に配置された重複領域を介して前記出口開口部に開口しており、
    前記切断ユニットは、前記調理ユニットを設置するための効用受け入れ空間を有する共働側部を備え、該効用受け入れ空間は前記出口開口部の下に設けられている、
    切断ユニット。
  2. 前記切断手段は、水平面内に円形の切断領域を規定する少なくとも1つの回転切断要素を含む、請求項1に記載の切断ユニット。
  3. 約1,500,000〜2,500,000mm/秒の切断能力を備え、
    該切断能力は搬送物質量に関し、前記回転切断要素の回転数で乗じた前記切断領域の容積によって規定される、請求項2に記載の切断ユニット。
  4. 前記切断ユニットの外面は窪みを有し、該窪みは前記出口開口部の下に設けられており、且つ前記切断ユニットが前記調理ユニットに対して隣り合った構成にある場合に前記調理ユニットの外面の一部に対向するように設計されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の切断ユニット。
  5. 前記窪みは凹状である、請求項4に記載の切断ユニット。
  6. 食品を調理するための家庭用器具において、別個に作動する請求項1〜5のいずれか1項に記載の切断ユニットと共に用いる調理ユニットであって、
    当該調理ユニットは:
    第2のベース構造体;
    食材を受け入れる鍋容積を有する鍋;
    前記鍋内で前記食材を加熱するための加熱手段;及び
    前記鍋内で前記食材を撹拌するための撹拌手段;
    を含み、
    前記撹拌手段は、第2の駆動部と、前記鍋容積の内部に配置された少なくとも1つの撹拌要素とを含み、
    前記鍋は、カットされた食材を入れるための上側受け入れ開口部を備える、
    調理ユニット。
  7. 前記少なくとも1つの撹拌要素は、約400,000mm〜700,000mmの撹拌物質量を搬送するように構成されている、請求項6に記載の調理ユニット。
  8. 約40,000〜60,000mm/秒の調理能力を備え、
    該調理能力は搬送物質量に関し、撹拌回転数で乗じた撹拌領域の容積によって規定される、請求項6又は7に記載の調理ユニット。
  9. 前記撹拌手段は1つの撹拌要素を含み、
    該撹拌要素は、半径に沿って中央部に配置された1つの直立したフィンを備える、請求項6〜8のいずれか1項に記載の調理ユニット。
  10. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の切断ユニット;及び
    請求項6〜9のいずれか1項に記載の調理ユニット;
    を含む
    食品を調理するための家庭用器具であって、
    前記切断ユニット及び前記調理ユニットは互いに分離可能であり且つそれぞれ別の駆動部によって駆動され、
    前記切断ユニット及び前記調理ユニットは隣り合った構成で設置可能であり、該隣り合った構成では、前記調理ユニットが、カットされた食材を前記切断ユニットの前記出口開口部から受け取る位置にあり、
    前記隣り合った構成では、前記調理ユニットの前記鍋の前記上側受け入れ開口部は、前記出口開口部を含む前記切断ユニットの前記重複領域の下で前記効用受け入れ空間に部分的に設置可能である、器具。
  11. i)前記撹拌手段の物質量を搬送する能力と前記切断手段の物質量を搬送する能力との比の対数が約−3〜−1の範囲内にあるか又は
    ii)前記撹拌手段の物質量を搬送する能力と前記切断手段の物質量を搬送する能力との比が約0.02〜0.04の範囲内にある、請求項10に記載の器具。
  12. 前記切断ユニットの外面の一部と前記調理ユニットの外面の一部とは相補的な形状を有しており、
    前記切断ユニットと前記調理ユニットとが前記隣り合った構成にある場合、前記切断ユニット及び前記調理ユニットは、前記切断ユニットの前記外面の一部と前記調理ユニットの前記外面の一部とを介して接触する、請求項10又は11に記載の器具。
  13. 前記切断ユニット及び前記調理ユニットの双方は概して円形の断面を有しており、前記切断ユニットと前記調理ユニットとが前記隣り合った構成にある場合、前記円形が前記切断ユニットの外面の窪みの位置で部分的に重複する、請求項10〜12のいずれか1項に記載の器具。
  14. 前記切断ユニットにおいて、前記切断手段は回転可能な第1の駆動シャフトを含み、前記切断手段が該第1の駆動シャフト上に配置されており、
    前記調理ユニットにおいて、前記撹拌手段は回転可能な第2の駆動シャフトを含み、前記撹拌手段が該第2の駆動シャフト上に配置されており、
    前記第1の駆動シャフト及び前記第2の駆動シャフトは、前記切断ユニットと前記調理ユニットとが前記隣り合った構成にある場合に、最大偏差が10°の状態で実質的に互いに平行に延びている、請求項10〜13のいずれか1項に記載の器具。
  15. 前記第1の駆動部は、前記切断ユニットの前記少なくとも1つの切断要素を第1の角速度で駆動するように適合され、
    前記第2の駆動部は、前記調理ユニットの前記少なくとも1つの撹拌要素を第2の角速度で駆動するよう適合され、
    前記切断ユニットの角速度と前記調理ユニットの角速度との比が100のオーダーである、請求項10〜14のいずれか1項に記載の器具。
JP2014541771A 2011-11-17 2012-08-27 食品の調理 Expired - Fee Related JP6145105B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201161560928P 2011-11-17 2011-11-17
US61/560,928 2011-11-17
EP11189556.1 2011-11-17
EP11189556.1A EP2594177A1 (en) 2011-11-17 2011-11-17 Appliance for preparing foodstuff
PCT/IB2012/054382 WO2013072783A1 (en) 2011-11-17 2012-08-27 Preparing foodstuff

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014533544A JP2014533544A (ja) 2014-12-15
JP6145105B2 true JP6145105B2 (ja) 2017-06-07

Family

ID=45001661

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014541771A Expired - Fee Related JP6145105B2 (ja) 2011-11-17 2012-08-27 食品の調理

Country Status (6)

Country Link
EP (2) EP2594177A1 (ja)
JP (1) JP6145105B2 (ja)
CN (1) CN104053387B (ja)
BR (1) BR112014011692A2 (ja)
RU (1) RU2612564C2 (ja)
WO (1) WO2013072783A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104840112B (zh) * 2015-05-15 2017-12-05 佛山市顺德区好生活电子科技有限公司 一种新型分离式的食物糊化机
EP3342317B1 (en) 2015-08-27 2020-04-01 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Heating cooker
CA2971831A1 (en) * 2015-08-27 2017-03-02 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Heating cooker
GB2547895B (en) * 2016-02-25 2022-04-06 Kenwood Ltd Kitchen appliance, food processor and safety interlock arrangement
CN107802184B (zh) * 2016-09-09 2023-08-08 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 一种烹饪搅拌耙及具有其的烹饪机
EP3586688A1 (en) 2018-06-25 2020-01-01 Koninklijke Philips N.V. A food preparation apparatus

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4095751A (en) * 1977-03-25 1978-06-20 Oster Corporation Slicing and shredding apparatus
JPH0223227Y2 (ja) * 1985-07-17 1990-06-25
JPH0556870A (ja) * 1991-08-30 1993-03-09 Tokyo Electric Co Ltd 調理器
US20060219100A1 (en) * 2005-04-05 2006-10-05 Gelfand Jonathan D Self stirring, heating and cooking assembly having interchangeable stirring devices
JP3143062U (ja) * 2008-03-11 2008-07-10 桂司 古川 ジューサーミキサー
FR2940033B1 (fr) * 2008-12-22 2013-03-29 Seb Sa Appareil electromenager de preparation culinaire comportant un premier et un deuxieme recipients de travail sur un boitier

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014533544A (ja) 2014-12-15
BR112014011692A2 (pt) 2017-05-09
EP2779881A1 (en) 2014-09-24
RU2612564C2 (ru) 2017-03-09
EP2594177A1 (en) 2013-05-22
RU2014124362A (ru) 2015-12-27
CN104053387A (zh) 2014-09-17
WO2013072783A1 (en) 2013-05-23
CN104053387B (zh) 2017-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6145105B2 (ja) 食品の調理
KR101003235B1 (ko) 조리용 쿠커
JP5998151B2 (ja) 攪拌ブレードを備える食品調理機器
CN104582549B (zh) 用于制备食物的器具
CA2363329C (en) Rotatable cooking apparatus
JP3970884B2 (ja) 家庭用おかゆ調理器
US7011013B2 (en) Electric wok having food processor with automatic feed
US7619188B2 (en) Apparatus and method for cooking dehydrated powdered food
JP6258961B2 (ja) 蒸し調理用のバスケットを有する加工用容器を備える食品調理用の家庭用器具
AU2011278149B2 (en) Cooking appliance having two areas
JP2012192264A (ja) 撹拌手段を持つ調理器具
AU2003204410A1 (en) Food Processor
KR20150052545A (ko) 교반기능을 구비한 전열식 조리기구
KR101167657B1 (ko) 회전형 구이용 그릴
KR200460018Y1 (ko) 다목적 조리기
US20140290499A1 (en) Preparing foodstuff
JP6866233B2 (ja) 加熱調理器
JP4070031B2 (ja) 海藻類風味付け用オーブン
KR101468474B1 (ko) 교반용 솥장치
JP2015173802A (ja) 調理器具
WO2016187003A1 (en) Improved microwave tray and accessories
CN210871021U (zh) 一种炒菜机及炒菜铲
CN210354289U (zh) 一种自动烹饪机
CN109892960B (zh) 一种中部增香混合的物联网炒菜装置
KR101523557B1 (ko) 볶음 겸용 요리기

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150826

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160706

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160712

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170418

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170512

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6145105

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees