JP6144904B2 - 建物の排水構造及び建物 - Google Patents

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Description

本発明は、建物の排水構造及び建物に関する。
特許文献1には、縦張りにより上下に配置された押出成形セメント板間の横目地防水構造が開示されている。具体的には、水切り板に設けられた垂下板部の正面部(屋外側)に、非硬質の第1バックアップ材が貼り付けられ、当該第1バックアップ材の正面部に第2バックアップ材が当接している。この第2バックアップ材の正面側には、上下のセメント板間を塞ぐシーリング材が充填されている。
また、第1バックアップ部材には通水用の凹凸が長手方向に沿って形成されており、第2バックアップ部材との間で通水部が形成されるようになっている。このため、水切り板で受けた水は、当該通水部を通じて下方のセメント板に形成された中空部内へ案内される。
特開2003−343023号公報
しかしながら、この先行技術では、水平方向に沿って延在された部材同士を貼着させたり当接させたりするため、例えば、外壁の表面における出隅部や入隅部において、部材間の納まりが複雑になってしまい、施工性が悪い。
本発明は上記事実を考慮し、防水性能を確保すると共に、外壁の表面において凹凸が設けられた複雑な部位であっても簡単な構成で施工性の良い建物の排水構造及び建物を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係る建物の排水構造は、外壁の一部を構成し、鉛直方向に沿って第1中空部が貫通する上階側外壁パネルと、前記上階側外壁パネルの下側に配置され、当該上階側外壁パネルと共に前記外壁の一部を構成し、前記第1中空部と連通する第2中空部が鉛直方向に沿って貫通する下階側外壁パネルと、当たり部及び隅部の少なくとも一方において、前記外壁の背面側に位置して前記上階側外壁パネルと前記下階側外壁パネルとの間に配置され、前記上階側外壁パネルの形状に合わせて当該上階側外壁パネルの背面及び下端面と直接又は止水部材を介して対向して配置され、鉛直方向の下端側が前記第2中空部内へ挿入される排水部材と、を備え、前記排水部材は、前記上階側外壁パネルの背面と対向して配置される立壁部と、前記立壁部に対して屈曲され、前記上階側外壁パネルの下端面と対向して配置される第1水平部と、前記第1水平部の先端部から垂下され、前記第2中空部内へ挿入される差し込み片と、鉛直方向で前記第1水平部の下方側に位置し、前記差し込み片と繋がる第2水平部と、を含んで構成されている。
請求項1記載の本発明に係る建物の排水構造では、外壁の一部を構成し、上下に配置された上階側外壁パネル及び下階側外壁パネルには、鉛直方向に沿って第1中空部、第2中空部がそれぞれ貫通しており、第1中空部と第2中空部とは互いに連通している。
ここで、当たり部及び隅部の少なくとも一方において、外壁の背面側には、上階側外壁パネルと下階側外壁パネルとの間に排水部材が配置されている。つまり、当該排水部材はいわゆる横目地に設けられている。また、排水部材は、上階側外壁パネルの形状に合わせ当該上階側外壁パネルの背面及び下端面と直接又は止水部材を介して対向して配置され、当該排水部材の鉛直方向の下端側が下階側外壁パネルに形成された第2中空部内へ挿入されるようになっている。
当たり部や隅部では、外壁に角部や隅部が設けられるため複雑な形状を成し、外壁の一般部と比較すると当該当たり部や隅部における部材間の納まりが複雑になってしまう。したがって、当該当たり部や隅部において、上階側外壁パネルの形状に合わせて当該上階側外壁パネルの背面及び下端面と直接又は止水部材を介して対向して配置された排水部材を用いることで、複雑な部位であっても部材間の納まりを簡素化することができる。
また、この排水部材の鉛直方向の下端側は、下階側外壁パネルに形成された第2中空部内へ挿入されるようになっている。このため、雨水などの浸入により、上階側外壁パネルの第1中空部内を流れる水は、下階側外壁パネルの第2中空部内側へ排水され、最終的に建物外へ排出される。つまり、排水部材を通じて建物の排水経路を確保することができる。
請求項2記載の本発明に係る建物の排水構造は、請求項1に記載の建物の排水構造において、前記排水部材は、前記上階側外壁パネルの背面と対向して配置される立壁部と、前記立壁部に対して屈曲され、前記上階側外壁パネルの下端面と対向して配置される水平部と、前記水平部の先端部から垂下され、前記第2中空部内へ挿入される差し込み片と、を含んで構成されている。
また、請求項記載の本発明に係る建物の排水構造では、排水部材は、上階側外壁パネルの背面と対向して配置される立壁部と、上階側外壁パネルの下端面と対向して配置される第1水平部と、を備えており、第1水平部は立壁部に対して屈曲した状態で形成されている。この第1水平部の先端部からは、差し込み片が垂下しており、第2中空部内へ挿入されるようになっている。さらに、排水部材には、鉛直方向で第1水平部の下方側に位置する第2水平部が設けられており、第2水平部は差し込み片と繋がっている。
一般的に、外壁の横目地及び縦目地はシーリング材によりシールされているが、当該縦目地及び横目地において、シーリング材のシール切れにより当該シーリング材の奥方(屋内側)へ雨水などが浸入した場合、縦目地、横目地において浸入した水が排水部材の第1水平部、及び第1水平部から第2水平部に至った水は、差し込み片を通じて第2中空部内へ排出される。
請求項記載の本発明に係る建物の排水構造は、請求項1に記載の建物の排水構造において、バルコニやベランダにおいて、前記第1中空部内を流れる水は前記バルコニやベランダの一部を構成する床部に排出される。
請求項記載の本発明に係る建物の排水構造では、バルコニやベランダでは、雨水などの浸入により上階側外壁パネルの第1中空部内を流れる水は、当該バルコニやベランダの一部を構成する床部に排出されるため、当該床部に設けられた排水管を通じて床部上の水を屋外側へ排水することができる。
請求項記載の本発明に係る建物の排水構造は、請求項1又は請求項2に記載の建物の排水構造において、最上階にペントハウスが設けられ、前記ペントハウスの外壁には縦目地のみが設けられ、当該ペントハウスの下部に前記排水部材が配設されている。
請求項記載の本発明に係る建物の排水構造では、ペントハウスの外壁には縦目地のみが設けられているため、排水部材は当該ペントハウスの下部に配設すれば良い。
請求項記載の本発明に係る建物は、請求項1〜請求項の何れか1項に記載の上階側外壁パネル及び下階側外壁パネルと、前記上階側外壁パネルと前記下階側外壁パネルとの間に形成された横目地に配設され、前記上階側外壁パネルが備える第1中空部内を流れる水を前記下階側外壁パネルが備える第2中空部へ排出する請求項1〜請求項の何れか1項に記載の排水部材と、を有している。
請求項記載の本発明に係る建物では、上階側外壁パネルと下階側外壁パネルとの間に形成された横目地に排水部材が配設されている。これにより、上階側外壁パネルが備える第1中空部内を流れる水を、当該排水部材を介して下階側外壁パネルが備える第2中空部へ排出するという建物の排水経路を確保することができる。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る建物の排水構造は、防水性能を確保すると共に、外壁の表面において凹凸が設けられた複雑な部位であっても簡単な構成で施工性を向上させることができる、という優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る建物の排水構造は、簡単な構成で防水性能を向上させることができる、という優れた効果を有する。
請求項記載の本発明に係る建物の排水構造は、バルコニやベランダの床部に設けられた配水管を通じて上階側外壁パネルの第1中空部内を流れる水を屋外側へ排出させることができる、という優れた効果を有する。
請求項記載の本発明に係る建物の排水構造は、ペントハウスの外壁に横目地が設けられた場合と比較してコストダウンを図ることができる、という優れた効果を有する。
請求項記載の本発明に係る建物は、建物の排水経路を確保することで、建物のメンテナンス費用を削減することができ、ユーザーの経済的負担を軽減することができる、という優れた効果を有する。
本実施の形態に係る建物の排水構造を構成する止水役物が壁当たり部に取り付けられた状態を示す分解斜視図である。 本実施の形態に係る建物の排水構造を構成する止水役物が壁当たり部に取り付けられる状態を示す分解斜視図である。 図1の3−3線に沿って切断された状態を示す拡大断面図である。 本実施の形態に係る建物の排水構造を構成する止水役物上の作用を説明するための斜視図である。 図面左側は、図6で示す5L−5L線に沿って切断された状態の建物における排水経路を説明する説明図であり、図面右側には、図6で示す5R−5R線に沿って切断された状態の建物における排水経路を説明する説明図である。 建物の一例を示す斜視図である。 押出し成形セメント板が用いられた外壁パネルを示す斜視断面図である。
以下、図面を用いて、本実施の形態に係る建物の排水構造について説明する。
図6に示されるように、例えば、この建物10は、一階部分12と、二階部分14と、三階部分16と、四階部分18と、を含んで構成されている。二階部分14には、片持ち構造とされたバルコニ20や出窓22(サッシ23)が設けられており、三階部分16には、ルーフバルコニ24が設けられている。また、最上階となる四階部分18には、ペントハウス26が設けられており、この四階部分18の周縁部にはパラペット28が立設されている。つまり、この建物10は、外壁11の表面が凹凸状となっている。
この建物10の外壁パネル30には、押出し成形セメント板(ECP)が用いられており、この建物10では、階層毎に外壁パネル30が区切られている。一般的に、図7に示されるように、押出し成形セメント板が用いられた外壁パネル30は、屋外側に配置されて意匠面を形成する外壁部32と、当該外壁部32に対して平行に配置された内壁部34と、を含んで構成されている。
外壁部32と内壁部34との間には、外壁部32と内壁部34とを垂直に繋ぐ複数の連結部36が所定のピッチで設けられている。つまり、この外壁パネル30は、その内部において所定のピッチで複数の中空部38が高さ方向に沿って延在されている。この中空部38は、上階側の外壁パネル(以下、「上階側外壁パネル」という)30Aの中空部38Aと下階側の外壁パネル(以下、「下階側外壁パネル」という)30Bの中空部38Bとが、建物高さ方向に連続して互いに連通するように配置されている。
ここで、図2に示されるように、後述する当たり部92の1つとしてのパラペット28の壁当たり部62では、パラペット壁78において、連結部36における外壁部32側には、隣接する中空部38B同士を繋ぐスリット36A(図7では図示しない)が外壁部32と平行に形成されている。
ところで、一般的に、パラペット28や図6に示すルーフバルコニ24の腰壁24A、バルコニ20の腰壁20A(それぞれ手摺でも良い)等の上端部には、笠木29(図3参照)が設けられており、当該笠木29によってパラペット28やバルコニ20の腰壁20A、ルーフバルコニ24の腰壁24Aの上端部は止水されている。
一方、図7に示されるように、上階側外壁パネル30Aと下階側外壁パネル30Bとの間には、横目地54が設けられており、同じ階における外壁パネル30では、左右に隣接する外壁パネル30との間に縦目地52が設けられている。この縦目地52及び横目地54には、建物10の防水性能を確保するため、不定形シール56がそれぞれ充填されている。しかし、これらの縦目地52や横目地54において、いわゆるシール切れを起こした場合、当該縦目地52や横目地54を通じて屋内15側へ雨水が浸入する可能性がある。
ここで、図5における図面左側は、図6で示す5L−5L線に沿って切断された状態の建物10における排水経路を説明する説明図であり、図5における図面右側には、図6で示す5R−5R線に沿って切断された状態の建物10における排水経路を説明する説明図である。
図5に示す建物10において、領域Aは縦目地52(図7参照)しか設けられていないため、当該縦目地52から雨水が浸入すると、雨水は縦目地52の延在方向に沿って下方へ流れる。しかし、領域Bでは、当該領域Bにおける上端部において、上階側の外壁パネル30との間に横目地54(図7参照)が設けられている。このため、領域Aにおいて縦目地52から浸入した雨水は、領域Bにおける上端部において、横目地54に沿って流れる(横走りする)。
一般的に、外壁パネル30の一般部(出隅や入隅などが設けられていない部分)において、当該横目地54では、止水役物(図示省略)が設けられており、この止水役物によって縦目地52から浸入した雨水を受け、当該雨水を下階側の外壁パネル30に形成された中空部38(図7参照)に案内するようにしている。このため、領域Bでは、縦目地52から浸入した雨水は、外壁パネル30の中空部38内を流れると共に、当該縦目地52に沿って流れる。
(止水役物の構成)
ここで、本実施形態に係る排水部材としての止水役物60の構成について、例えば、図1及び図2に示すパラペット28の壁当たり部62に適用された例を説明する。なお、この図2は図6における壁当たり部62が拡大された状態の分解斜視図として示されており、図1は、壁当たり部62に止水役物60が取り付けられた状態が示されている。
図1及び図2に示されるように、パラペット28の壁当たり部62では、上階側外壁パネルに相当する上壁76が出隅の状態で形成されており、当該止水役物60は上壁76の形状に合わせて、水平方向に沿って切断された断面形状がクランク形状となるように形成されている。
この止水役物60は、例えば樹脂で形成されており、上壁76の角部64に対応する角部65が形成された役物66と、当該役物66の両側に配置される役物68、70と、を含んで構成されている。役物66と役物68とはジョイントテープ72によって接合されており、役物66と役物70とはジョイントテープ74によって接合されている。
ここで、役物66、68は水平方向に沿って切断された断面形状が略L字状(但し、役物66と役物68とはL字の向きが逆である)を成しており、役物70は水平方向に沿って切断された断面形状が略矩形状を成している。
役物66は、上壁76の背面としての内壁部34と対向可能に設けられ、平面視でL字状を成して角部65を形成する立壁部66A、66Bを備えている。この立壁部66A、66Bの下端部からは、上壁76の下端面76Aと対向可能な水平部(第1水平部)66C、66Dが略水平方向に沿ってそれぞれ延出している。なお、水平部66C、66Dは立壁部66A、66Bから離間するにつれて僅かに下方へ傾斜する傾斜面である方が好ましく、役物66、68、70にそれぞれ形成された他の水平部も同様である。
また、水平部66Cの先端部には、下方へ向かって屈曲し、横目地54の位置に対応する奥壁部66Eが設けられている。この奥壁部66Eの下端部からは、下階側外壁パネルに相当するパラペット壁78の上端面78Aと対向する水平部(第2水平部)66Fが略水平方向に沿って延出している。さらに、水平部66Dの先端部及び水平部66Fの側端部には、下方へ向かって屈曲し、パラペット壁78の中空部38及びスリット36A内へ差し込まれる差し込み片66Gが設けられている。
一方、役物68は、上壁76の背面としての内壁部34と対向可能な立壁部68A及び外壁パネル30の側端面30A1と対向可能な立壁部68Bを備えている。立壁部68Aの下端部からは、上壁76の下端面76Aと対向可能な水平部68Cが略水平方向に沿って延出している。また、水平部68Cの先端部には、下方へ向かって屈曲し、パラペット壁78の中空部38B及びスリット36A内へ差し込まれる差し込み片68Dが設けられている。
さらに、役物70は、上壁76に隣接して配置される上壁80の背面としての内壁部34と対向可能な立壁部70Aを備えており、立壁部70Aの下端部からは、上壁80の下端面80Aと対向可能な水平部70Bが略水平方向に沿って延出している。
また、水平部70Bの先端部には、下方へ向かって屈曲し、横目地54の位置に対応する奥壁部70Cが設けられている。この奥壁部70Cの下端部からは、パラペット壁78の屋内側に配置され、当該パラペット壁78と平行に配設されたパラペットフレーム82の上端面82A及び下側の外壁パネル(下壁84)の上端面84Aと対向可能な水平部70Dが略水平方向に沿って延出している。
なお、水平部70Dには、パラペットフレーム82の壁面82B及び下壁84の壁面84Bの位置に合わせて切欠き70D1が形成されている(切り欠かれている)。また、役物70の隣には、外壁11において角部64が設けられていない一般部108(図6参照)に使用される図示しない止水役物が設けられている。
ここで、止水役物60の取り付け方法について説明する。
図1及び図2に示されるように、役物68の差し込み片68Dをパラペット壁78の中空部38及びスリット36A内へ差し込み、立壁部68Bを外壁パネル30の側端面30A1に貼り付ける。立壁部68Bには予め接着剤が塗布されており(又は両面テープが貼着されており)、接着剤の表面に貼着されたテープ69を剥がすことによって、当該立壁部68Bが外壁パネル30の側端面30A1に貼り付けられる。
また、役物70の水平部70Dをパラペットフレーム82の上端面82A及び下壁84の上端面84Aに対向させる。次に、切欠き70D1をパラペットフレーム82の壁面82B及び下壁84の壁面84Bに位置合わせした状態で、当該水平部70Dをパラペットフレーム82の上端面82Aに貼り付ける。役物68の立壁部68B同様、水平部70Dには予め接着剤が塗布されており、接着剤の表面に貼着されたテープ71を剥がすことによって、当該水平部70Dがパラペットフレーム82の上端面82Aに貼り付けられる。
次に、役物68と役物70の間に役物66を配置する。具体的には、役物66の差し込み片66Gをパラペット壁78の中空部38及びスリット36A内へ差し込んだ状態で、パラペット壁78の上に当該役物66を配置する。このとき、役物66と役物68及び役物66と役物70との間には隙間が設けられ、互いに重ならないようにする。そして、役物66、68、70が所定の位置に配置された状態で、役物66と役物68との間をジョイントテープ72で接合し、役物66と役物70との間をジョイントテープ74で接合する。
次に、図1に示されるように、役物66の立壁部66A及び役物70の立壁部70Aには、止水部材としての長尺状の2次止水シート86が貼り付けられる。また、止水役物60において、横目地54に対応する部分には、水平方向に沿って切断された断面形状がL字状を成す1次止水横目地バッカー88が嵌め込まれている。
1次止水横目地バッカー88における止水役物60側は長手方向に沿って鋸歯状に形成されており、1次止水横目地バッカー88の高さ方向に沿って雨水が流動可能とされている。また、図3に示されるように、1次止水横目地バッカー88の屋外側には、不定形シール56が充填されている。なお、縦目地52についても横目地54と同様である。
(止水役物の作用・効果)
次に、本実施形態に係る排水部材としての止水役物60の作用・効果について説明する。
図7に示されるように、外壁11の一部を構成し、上下に配置された上階側外壁パネル30A及び下階側外壁パネル30Bには、鉛直方向に沿って中空部38A、中空部38Bがそれぞれ貫通しており、中空部38Aと中空部38Bとは互いに連通している。
ここで、図1及び図2に示されるように、パラペット壁78の壁当たり部62において、上階側外壁パネル30Aと下階側外壁パネル30Bとの間に設けられる横目地54の奥方には、止水役物60が設けられている。
壁当たり部62では、外壁11に角部64が設けられるため、外壁11において角部64が設けられていない一般部108と比較すると、部材間の納まりが複雑になってしまう。したがって、壁当たり部62において、図1及び図2に示されるように、上壁76の背面側に当該上壁76の形状に合わせて形成された止水役物60を用いることで、外壁11が複雑な形状であっても部材間の納まりを簡素化することができる。
また、図1及び図2に示されるように、この止水役物60は、上階側外壁パネル30Aに相当する上壁76の形状に合わせて当該上壁76の背面としての内壁部34及び下端面76Aと対向可能に形成されており、当該止水役物60の鉛直方向の下端部に位置する差し込み片68D、66Gが下階側外壁パネル30Bに相当する形成された中空部38B及びスリット36A内へ挿入されるようになっている。
このため、雨水などの浸入により、上階側外壁パネル30Aの中空部38内を流れる水が止水役物60に到達すると、下階側外壁パネル30Bの中空部38B内側へ排水され、最終的に建物10外へ排出されることになる。つまり、建物10における排水経路(図5において矢印で示す)を確保することができる。
止水役物60について、さらに具体的に説明すると、止水役物60の一部を構成する役物66が、上階側外壁パネル30Aの内壁部34と対向する立壁部66A、66Bと、上階側外壁パネル30Aの下端面76Aと対向する水平部66C、66Dと、を備えている。水平部66C、66Dは、立壁部66A、66Bに対してそれぞれ屈曲された状態で形成されており、当該水平部66Dの先端部及び水平部66Fの側端部からは、差し込み片66Gが垂下し、パラペット壁78の中空部38B内へ挿入されるようになっている。
このため、上壁76の中空部38Aを流れる水、或いは縦目地52、横目地54において浸入した水が、役物66の水平部66Fに至ると、図4に示されるように、この水は当該水平部66F上で横走りする。これにより、この水は差し込み片66Gを通じて中空部38B内へ排出され(矢印A)、或いはパラペットフレーム82の壁面82B側へ排出される(矢印B)。また、役物66の水平部66Dに到達した水は、差し込み片66Gを通じて中空部38B内へ排出される(矢印C)。
ここで、水平部66C、66Dに対して立壁部66A、66Bはそれぞれ屈曲し、上階側外壁パネル30Aの内壁部34と対向するように形成されている。これにより、縦目地52、横目地54において浸入した水が、立壁部66A、66Bの先端部を乗り越えないようにしている。このような構成により、本実施形態における止水役物60によれば、簡単な構成で防水性能を向上させることができる。これにより、建物10のメンテナンス費用を削減することができ、ユーザーの経済的負担を軽減することができる。
ところで、図5に示されるように、バルコニ20において、雨水などの浸入により上壁76の中空部38Aを流れる水は、当該バルコニ20における床部20Bに排出されるため、当該床部20Bに設けられた排水管(図示省略)を通じて床部20B上の水を屋外17側へ排水することができる。
また、この建物10では、最上階にペントハウス26が設けられているが、当該ペントハウス26の外壁11には縦目地52のみが設けられている。このため、図1に示す止水役物60はペントハウス26の下部に配設すれば良いので、図示はしないが、ペントハウス26の外壁11に横目地が設けられた場合と比較してコストダウンを図ることができる。
(その他の実施形態)
本実施形態では、図6に示されるように、当たり部92としてパラペット28の壁当たり部62について説明したが、当該壁当たり部62だけでなく、腰壁当たり部94、図示しないベランダの壁当たり部や隅部100(出隅部96や入隅部98等)においても適用可能である。
また、本実施形態では、図1で示す止水役物60は樹脂で形成されているが、金属又はゴムで形成されても良く、また、これらの材質が複合されたものでも良い。また、縦目地52及び横目地54において、外壁パネル30の屋外17側には、不定形シール56が充填されているが、定形シールが用いられても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 建物
11 外壁
20 バルコニ
20A 腰壁
20B 床部
22 出窓
23 サッシ
24 ルーフバルコニ
24A 腰壁
26 ペントハウス
28 パラペット
30B 下階側外壁パネル
30 外壁パネル
30A 上階側外壁パネル
34 内壁部(背面)
38 中空部
38A 中空部(第1中空部)
38B 中空部(第2中空部)
60 止水役物(排水部材)
62 壁当たり部(当たり部)
66 役物(排水部材)
66A 立壁部(排水部材)
66B 立壁部(排水部材)
66C 水平部(排水部材)
66D 水平部(排水部材)
66G 差し込み片(排水部材)
68 役物(排水部材)
68A 立壁部(排水部材)
68C 水平部(排水部材)
68D 差し込み片(排水部材)
70 役物(排水部材)
70A 立壁部(排水部材)
70B 水平部(排水部材)
76 上壁(上階側外壁パネル)
76A 下端面
78 パラペット壁(下階側外壁パネル)
86 2次止水シート(止水部材)
92 当たり部
94 腰壁当たり部(当たり部)
96 出隅部(隅部)
98 入隅部(隅部)
100 隅部

Claims (4)

  1. 外壁の一部を構成し、鉛直方向に沿って第1中空部が貫通する上階側外壁パネルと、
    前記上階側外壁パネルの下側に配置され、当該上階側外壁パネルと共に前記外壁の一部を構成し、前記第1中空部と連通する第2中空部が鉛直方向に沿って貫通する下階側外壁パネルと、
    当たり部及び隅部の少なくとも一方において、前記外壁の背面側に位置して前記上階側外壁パネルと前記下階側外壁パネルとの間に配置され、前記上階側外壁パネルの形状に合わせ当該上階側外壁パネルの背面及び下端面と直接又は止水部材を介して対向して配置され、鉛直方向の下端側が前記第2中空部内へ挿入される排水部材と、
    備え、
    前記排水部材は、
    前記上階側外壁パネルの背面と対向して配置される立壁部と、
    前記立壁部に対して屈曲され、前記上階側外壁パネルの下端面と対向して配置される第1水平部と、
    前記第1水平部の先端部から垂下され、前記第2中空部内へ挿入される差し込み片と、
    鉛直方向で前記第1水平部の下方側に位置し、前記差し込み片と繋がる第2水平部と、
    を含んで構成されている建物の排水構造。
  2. バルコニやベランダにおいて、前記第1中空部内を流れる水は前記バルコニやベランダの一部を構成する床部に排出される請求項1に記載の建物の排水構造。
  3. 最上階にペントハウスが設けられ、前記ペントハウスの外壁には縦目地のみが設けられ、当該ペントハウスの下部に前記排水部材が配設されている請求項1又は請求項2に記載の建物の排水構造。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の上階側外壁パネル及び下階側外壁パネルと、
    前記上階側外壁パネルと前記下階側外壁パネルとの間に形成された横目地に配設され、前記上階側外壁パネルが備える第1中空部内を流れる水を前記下階側外壁パネルが備える第2中空部へ排出する請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の排水部材と、
    を有する建物。
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