JP6136944B2 - 蒸発器 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を加熱して蒸発させることによりその液体の蒸気を生成する蒸発器に関するものである。
加熱流体の熱で被加熱流体の蒸気を生成する蒸発器が従来から知られている。例えば、特許文献1に開示された蒸発器がそれである。その特許文献1の蒸発器は、加熱流体である高温流体の通路と被加熱流体である低温流体の通路とが仕切板を介して隣接した熱交換コアを備えている。その低温流体の通路には、その通路の上方から液状の低温流体が流下させられ、それと共に、高温流体の通路には、ガス状の高温流体が導入される。そして、熱交換コアにおいて低温流体と高温流体とが仕切板を介して熱交換させられ、それにより、低温流体が蒸発気化させられる。また、低温流体の通路内にはセラミック等の充填材が充填されており、仕切板の低温流体側には、低温流体の流れに抗する板状のフィンが配設されている。
特開2007−289852号公報
蒸発器においては、液体の被加熱流体が蒸発して蒸気になる際には急激な体積膨張を伴うため、その蒸気が流れる流路の流路抵抗が高いと所望の流量を確保することが困難になるという課題がある。また、安定的に蒸気を得るために、加熱された被加熱流体の突然沸騰すなわち突沸に起因した圧力変動は抑制される必要がある。
上記特許文献1の蒸発器では、被加熱流体の突沸に起因した圧力変動は充填材によって抑制されるようであるが、低温流体の通路すなわち被加熱流体の通路に充填材が最密に充填されているため、被加熱流体の流路面積が狭くなりその流路の流路抵抗が増大し、蒸気となった被加熱流体の圧力損失が大きくなる。従って、蒸気の流量を十分に確保することが困難になるおそれがあった。
また、特許文献1の蒸発器と同様の構造をもって蒸気の十分な流路面積を確保しようとすれば、蒸発器の大型化を招くという問題を生じる。
本発明は上記点に鑑みて、被加熱流体の突沸を抑えつつ、蒸気となった被加熱流体が流れる蒸気流路の低圧損化を図ることができる蒸発器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の蒸発器の発明では、管状に形成され、加熱流体とその加熱流体によって加熱される被加熱流体とを熱交換させるチューブ(20)と、
チューブに対して被加熱流体を供給する被加熱流体供給部(18)とを備え、
チューブは、そのチューブの内側に形成された内周面(201)と、そのチューブの外側に形成された外周面(202)とを有し、内周面と外周面とのうちの一方の面には加熱流体が接触し、
被加熱流体供給部は、内周面と外周面とのうちの他方の面に対して部分的に接触しており、その接触している部分にまで毛細管現象によって被加熱流体を運び、
他方の面は凹凸を有し、その凹凸を有することにより、加熱流体からの熱によって蒸発気化された被加熱流体の蒸気が流れる蒸気流路(126)としての空隙を被加熱流体供給部との間に形成しており、
他方の面には螺旋状に延びる凹部(203)が形成され、他方の面はその凹部が形成されることによって凸凹を有するようになっており、
他方の面は凹部において蒸気流路を被加熱流体供給部との間に形成しており、
チューブの一方の面は内周面である一方で、他方の面は外周面であり、
外周面の凹部の反対側に位置する内周面の部位は、その内周面において膨らんだ凸部(205)となっていることを特徴とする。
上述の発明によれば、被加熱流体供給部は、チューブの他方の面に対して部分的に接触しており、その接触している部分にまで毛細管現象によって被加熱流体を運ぶので、液体の被加熱流体は、チューブの他方の面に対し膜状になって接し蒸発気化される。このように被加熱流体が膜状になって蒸発気化されるので、被加熱流体の突沸を抑えることができる。
そして、チューブの他方の面は、凹凸を有することにより、加熱流体からの熱によって蒸発気化された被加熱流体の蒸気が流れる蒸気流路としての空隙を被加熱流体供給部との間に形成しているので、被加熱流体の蒸気が蒸気流路を流れやすく、蒸気が流れる蒸気流路の低圧損化を図ることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した括弧内の各符号は、後述する実施形態に記載した各符号に対応したものである。
第1実施形態の蒸発器10の断面を示した模式図である。 図1のII−II断面図である。 図2におけるIII部分の詳細図である。 第1実施形態の蒸発器10が有するチューブ20単体を示した図であって、チューブ20の軸方向に直交する方向からチューブ20を見た図である。 第2実施形態の蒸発器10の断面を示した模式図である。 図5のVI−VI断面図である。 第1実施形態の第1の変形例においてチューブ20単体を表した図である。 図7のVIII矢視図であって、チューブ20に加えて被加熱流体供給部18も表示した図である。 第1実施形態の第2の変形例においてチューブ20単体を表した図である。 第1実施形態の第3の変形例においてチューブ20単体を表した図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の蒸発器10の断面を示した模式図である。また、図2は、図1のII−II断面図である。図1および図2において矢印DR1は、蒸発器10の使用状態おける鉛直方向DR1すなわち上下方向DR1を表している。
図1に示す蒸発器10は、燃料電池システムの一部を構成する熱交換器であり、その燃料電池システムにおいて、天然ガスを改質して水素化するために用いられる水蒸気を発生させる。従って、蒸発器10に導入される加熱流体としての気体の高温流体は水素の燃焼ガスであり、その加熱流体により加熱される被加熱流体としての液体の低温流体は水であり、蒸気となった低温流体は水蒸気である。
図1および図2に示すように、蒸発器10は、蒸発容器部12と、第1ヘッダータンク14と、第2ヘッダータンク16と、被加熱流体供給部18と、複数本のチューブ20とを備えている。
蒸発容器部12は、アルミニウム合金製で直方体状の箱形状を成しており、被加熱流体入口121と被加熱流体出口122とを備えている。蒸発容器部12を構成する各部材は互いにロウ付け等により接合されており、その接合部分においては気密性が確保されている。
被加熱流体入口121は蒸発容器部12の下方に設けられている。被加熱流体入口121は、蒸発容器部12の内部に水を導入する水導入口であり、被加熱流体入口121には、水が貯留されている貯留タンク26がサプライポンプ28を介して接続されている。サプライポンプ28が駆動されることにより、貯留タンク26の水が被加熱流体入口121から蒸発容器部12内へ導入される。
被加熱流体出口122は蒸発容器部12の上方に設けられている。被加熱流体出口122は、蒸発容器部12の内部で発生した水蒸気を矢印ARvoutのように流出させる水蒸気出口であり、例えば水蒸気を必要とする機器へ水蒸気を導く配管が接続されている。
第1ヘッダータンク14は、加熱流体を複数本のチューブ20へそれぞれ分配するための分配タンクである。第1ヘッダータンク14は、矢印AR1inのように加熱流体が導入される加熱流体入口142を有するタンク本体部材141を備えている。そのタンク本体部材141は、蒸発容器部12の一部を構成する第1ヘッダープレート123にロウ付け等により気密に接合されており、これにより、その第1ヘッダープレート123との間に第1タンク空間14aを形成している。この第1タンク空間14aは、複数本のチューブ20が積層されるチューブ積層方向DRt(図2参照)に延びるように形成され、加熱流体入口142に連通している。
第2ヘッダータンク16は、複数本のチューブ20から流出する加熱流体を集合させる集合タンクである。第2ヘッダータンク16は、蒸発容器部12を挟んで第1ヘッダータンク14と対称的に構成されている。具体的には、第2ヘッダータンク16は、矢印AR1outのように加熱流体を流出させる加熱流体出口162を有するタンク本体部材161を備えている。そのタンク本体部材161は、蒸発容器部12の一部を構成し第1ヘッダープレート123に対して水平方向の反対側に位置する第2ヘッダープレート124にロウ付け等により気密に接合されており、これにより、その第2ヘッダープレート124との間に第2タンク空間16aを形成している。この第2タンク空間16aは、チューブ積層方向DRt(図2参照)に延びるように形成され、加熱流体出口162に連通している。
被加熱流体供給部18は、被加熱流体である水をチューブ20の外周面202(図3参照)に対して供給するものであり、例えば、アルミナ、ジルコニア、チタニア等のセラミックスから成り多数の微細孔が形成されている多孔質体で構成されている。従って、被加熱流体供給部18の一部分が水に浸漬されると、毛細管現象によりその水は被加熱流体供給部18の全体に浸透する。
被加熱流体供給部18は直方体形状を成している。そして、被加熱流体供給部18には、チューブ20が挿通されている複数のチューブ挿通孔181が形成されている。そのチューブ挿通孔181は水平方向に貫通しており、図2におけるIII部分の詳細図である図3に示すように、チューブ挿通孔181の内壁面181aはチューブ20の外周面202と部分的に接触している。
そして、図1に示すように被加熱流体入口121から蒸発容器部12内へ流入した水は被加熱流体供給部18の下部に供給され、その水は被加熱流体供給部18の全体に浸透する。すなわち、被加熱流体供給部18は、チューブ20と接触している部分、詳細にはチューブ挿通孔181の内壁面181a(図3参照)のうちのチューブ20に対する接触部分にまで、毛細管現象によって水を運ぶ。
被加熱流体供給部18は蒸発容器部12内に収容されており、その蒸発容器部12内において、チューブ20の軸方向の一方に偏って配置されている。詳細には第1ヘッダータンク14側に偏って配置されている。そのため、蒸発容器部12内における第2ヘッダータンク16側には、被加熱流体供給部18が存しない空間125が形成されている。その空間125は、チューブ20まわりで発生した水蒸気が集合させられる水蒸気集合空間として機能し、被加熱流体出口122に連通している。すなわち、その被加熱流体出口122は、水蒸気となった被加熱流体が流出する蒸気出口として機能する。
チューブ20は、環状の断面形状を成しアルミニウム合金製であり薄肉厚のパイプ部材である。チューブ20は、チューブ20の内側に形成された一方の面である内周面201(図3参照)と、チューブ20の外側に形成された他方の面である外周面202とを備え、チューブ20の軸方向が水平となるように配置されている。
また、チューブ20は、図2に示すように、複数列を成してチューブ積層方向DRtに並んで配置されているが、鉛直方向DR1から見たときに、チューブ20同士が重ならないように配置されている。
図1に示すように、チューブ20の軸方向の一端は第1ヘッダープレート123を貫通し第1ヘッダープレート123にロウ付け等により気密に接合されている。これにより、チューブ20内のチューブ空間20a(図3参照)は第1タンク空間14aと連通している。また、チューブ20の軸方向の他端は第2ヘッダープレート124を貫通し第2ヘッダープレート124にロウ付け等により気密に接合されている。これにより、チューブ20内のチューブ空間20aは第2タンク空間16aと連通している。
チューブ20内のチューブ空間20aには、第1タンク空間14aから高温の加熱流体が流入し、チューブ20の内周面201(図3参照)に接触する。そのため、チューブ20は、外周面202(図3参照)に接触する被加熱流体である水または水蒸気へ加熱流体の熱を伝達する。要するに、チューブ20は、その被加熱流体と加熱流体とを熱交換させる。
チューブ20の外周面202には、図4に示すように、チューブ20の径方向に凹み螺旋状に延びる凹部203すなわち外周凹部203が形成されている。その外周凹部203は図4では3本形成されている。すなわち、3本の外周凹部203は3条の螺旋溝となっている。図4は、チューブ20単体を示した図であって、チューブ20の軸方向に直交する方向からチューブ20を見た図である。図4では、右上側の部分においてチューブ20が断面図示されている。なお、螺旋状の外周凹部203の図示は、図1において省略されている。
図3および図4に示すように、外周面202には上記のように外周凹部203が形成されているので、外周面202においてその外周凹部203が形成されていない部分すなわち外周凹部203同士の間の部分は、外周凹部203との関係で相対的に膨らんだ外周凸部204となっている。そして、チューブ20の外周面202は、その外周凸部204においてチューブ挿通孔181の内壁面181aと接触している。すなわち、図3に示す周方向範囲WDcnにおいてチューブ20の外周面202とチューブ挿通孔181の内壁面181aとが接触している。
また、図3および図4に示すように、チューブ20の外周面202は、外周凹部203が形成されることによって凸凹を有するようになっており、その凹凸を有することにより、螺旋状に延びる螺旋空隙126を被加熱流体供給部18との間に形成している。詳細に言えば、外周面202は外周凹部203において螺旋空隙126を被加熱流体供給部18との間に形成している。つまり、チューブ挿通孔181の内壁面181aは、外周凹部203との間に螺旋空隙126を形成している。
そして、その螺旋空隙126は、チューブ空間20aを流れる加熱流体からの熱によって蒸発気化された水蒸気が流れる蒸気流路126として機能する。被加熱流体供給部18に浸透する水は膜状になって周方向範囲WDcn(図3参照)でチューブ20の外周凸部204に接することにより蒸発気化され、その蒸発気化された水蒸気が螺旋空隙126に流れ込むからである。
また、チューブ20の外周凹部203は、第1ヘッダープレート123と第2ヘッダープレート124との間のチューブ20全長にわたって、外周面202に形成されている。従って、蒸気流路126は、水蒸気集合空間125に開放されており、その水蒸気集合空間125を介して被加熱流体出口122へ連通している。なお、確認的に述べるが、蒸気流路126は、チューブ20と各ヘッダープレート123、124との接合部分の気密性を損なわないようするために、その接合部分には及ばないように形成されている。
チューブ20は薄肉厚の部材であり、チューブ20の外周凹部203は、チューブ20の材料である円筒状のパイプを回転させながら塑性変形させることにより成形される。そのため、内周面201のうち、外周凹部203の反対側に位置する部位は、その内周面201において膨らんだ凸部すなわち内周凸部205となっている。この内周凸部205は、外周凹部203に対応して形成されているので、外周凹部203と同様に螺旋状に延びて形成されている。
上述したように、本実施形態によれば、チューブ20の外周面202は凹凸を有し、その凹凸を有することにより、被加熱流体供給部18との間に螺旋空隙を形成している。そして、その螺旋空隙は、加熱流体からの熱によって蒸発気化された水蒸気が流れる蒸気流路126となっている。従って、蒸気流路126では水蒸気が流れやすく、水蒸気が流れる蒸気流路126の低圧損化を図ることができる。そして、被加熱流体供給部18に浸透する水は膜状になって周方向範囲WDcn(図3参照)でチューブ20の外周凸部204に接することにより蒸発気化されるので、被加熱流体の突沸を抑えることができる。
また、本実施形態によれば、被加熱流体供給部18は多孔質体で構成されているので、毛細管現象により水を運ぶ機能を備えることができる。
また、本実施形態によれば、蒸気流路126は、水蒸気集合空間125を介して被加熱流体出口122へ連通しているので、例えば蒸気流路126が被加熱流体出口122につながっていない構成と比較して、水蒸気の流通抵抗を低く抑えることが可能である。
また、本実施形態によれば、外周面202の外周凹部203の反対側に位置する内周面201の部位は、その内周面201において膨らんだ内周凸部205となっているので、その内周凸部205も外周凹部203と同様に螺旋状に形成されている。そのため、チューブ空間20aを流れる加熱流体は、螺旋状の内周凸部205に沿って回転しながら流れ乱流となる。従って、この乱流効果により、加熱流体から被加熱流体への熱伝達率を向上させることが可能である。
また、本実施形態によれば、複数本のチューブ20は、図2に示すように、鉛直方向DR1から見たときに、チューブ20同士が重ならないように配置されているので、被加熱流体供給部18の下方から供給された水が各チューブ20へ行き渡りやすくなっている。
また、本実施形態によれば、水蒸気が流れる蒸気流路126は、チューブ20の外周凹部203と被加熱流体供給部18との間に形成されているので、チューブ空間20a内の加熱流体は、蒸気流路126を流れる水蒸気を加熱し続ける。そのため、その水蒸気が冷えて再凝縮することを回避することが可能である。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明し、第1実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。
前述の第1実施形態では、加熱流体がチューブ20内を流通し被加熱流体がチューブ20の外側を流通するが、逆に本実施形態では、加熱流体がチューブ20の外側を流通し被加熱流体がチューブ20内を流通する。従って、本実施形態では、チューブ20において、加熱流体が接触する一方の面は外周面202であり、被加熱流体が接触する他方の面は内周面201である。
図5は、本実施形態の蒸発器10の断面を示した模式図である。図5に示すように、本実施形態の蒸発器10は第1ヘッダータンク14および第2ヘッダータンク16を備えているが、第1実施形態とは異なり、第1ヘッダータンク14には、被加熱流体としての水が流入する。従って、第1ヘッダータンク14は、第1ヘッダープレート123とタンク本体部材141とを備え、そのタンク本体部材141は、水が導入される被加熱流体入口143を備えている。被加熱流体入口143には、貯留タンク26(図1参照)がサプライポンプ28を介して接続されている。
そして、第2ヘッダータンク16には、被加熱流体としての水蒸気が各チューブ20から流入する。従って、第2ヘッダータンク16は、第2ヘッダープレート124とタンク本体部材161とを備え、そのタンク本体部材161は、水蒸気を蒸発器10から流出させる被加熱流体出口163を備えている。
また、チューブ20は、第1実施形態とは異なり、チューブ20の軸方向が鉛直方向DR1と平行になるように配置されている。そして、第1ヘッダータンク14は第2ヘッダータンク16の下方に配置されている。すなわち、チューブ20の下端は第1ヘッダータンク14の第1ヘッダープレート123に接続され、チューブ20の上端は第2ヘッダータンク16の第2ヘッダープレート124に接続されている。
被加熱流体供給部18は、図5のVI−VI断面図である図6に示すように円形断面を成す円柱状に形成されている。図5および図6に示すように、被加熱流体供給部18はチューブ20毎に設けられ、被加熱流体供給部18の外周面182はチューブ20の内周凸部205と接している。本実施形態でも被加熱流体供給部18は第1実施形態と同じ多孔質体で構成されている。
そして、チューブ20の内周面201は、外周凸部204の反対側に位置し内周面201において凹んだ内周凹部206を備えており、被加熱流体供給部18の外周面182はその内周凹部206との間に螺旋空隙126すなわち蒸気流路126を形成している。要するに、チューブ20の内周面201は、凹凸を有することにより、水蒸気が流れる蒸気流路126を被加熱流体供給部18との間に形成している。
また、第1タンク空間14a内には水が貯留されるようになっている。そして、被加熱流体供給部18の上部はチューブ20内に挿入されているが、被加熱流体供給部18の下部は、第1タンク空間14a内へ突き出ており、第1タンク空間14a内の水に漬かっている。従って、第1タンク空間14a内の水は被加熱流体供給部18の毛細管現象により被加熱流体供給部18全体に浸透する。そして、被加熱流体供給部18は、その浸透する水をチューブ20の内側にまで供給する。
加熱流体は、チューブ積層方向DRtおよび鉛直方向DR1に直交する方向から矢印AR1f(図6参照)のように、チューブ20の外周面202へ不図示の送風機によって吹き付けられる。
上述したように、本実施形態によれば、チューブ20の内周面201は凹凸を有し、その凹凸を有することにより、被加熱流体供給部18との間に螺旋空隙を形成している。そして、その螺旋空隙は、加熱流体からの熱によって蒸発気化された水蒸気が流れる蒸気流路126となっている。そして、被加熱流体供給部18はチューブ20の内周凸部205と接触している。従って、第1実施形態と同様に、被加熱流体である水の突沸を抑えつつ、蒸気流路126の低圧損化を図ることができる。
(他の実施形態)
(1)上述の各実施形態において、蒸発器10は燃料電池システムに用いられるものであるが、燃料電池システム以外の用途に用いられても差し支えない。
(2)上述の各実施形態において、蒸発器10に導入される加熱流体は水素の燃焼ガスであるが、そのような燃焼ガスに限定されるものではなく、液体であっても差し支えない。また、被加熱流体は水または水蒸気であるが、蒸発器において蒸発すればよく、水または水蒸気に限定されるものではない。
(3)上述の第1実施形態において、チューブ20は図3のようにパイプ形状を成しているが、それ以外の形状を成していても差し支えない。例えば、図7および図8に示すように、鉛直方向DR1に延びた扁平断面形状を有していても差し支えない。
図7および図8に示す例について説明すると、各チューブ20の外周面202には、膨出した膨出部207が形成されている。この膨出部207はチューブ20の長手方向すなわち水平方向に延びるように形成され、扁平断面形状のチューブ20の表裏それぞれに2つ、合計4つ設けられている。そして、チューブ20の外周面202は、その膨出部207が形成されることによって凸凹を有し、それにより、蒸気流路126としての空隙を被加熱流体供給部18との間に形成している。なお、図7は、第1実施形態の第1の変形例においてチューブ20単体を表した図である。図8は図7のVIII矢視図であって、チューブ20に加えて被加熱流体供給部18も表示した図である。
また、チューブ20の外形形状は図9または図10のようなものであっても差し支えない。図9は、第1実施形態の第2の変形例においてチューブ20単体を表した図である。図9の変形例は、膨出部207がチューブ20の長手方向に断続的に設けられているという点で上述の図7、8の変形例と異なるが、その他の点では図7、8の変形例と同じである。
また、図10は、第1実施形態の第3の変形例においてチューブ20単体を表した図である。上述の図9の変形例では、個々の膨出部207の長手方向はチューブ20の長手方向に一致しているが、図10の変形例では、膨出部207の長手方向はチューブ20の長手方向に対して傾いている。
(4)上述の第1実施形態において、被加熱流体供給部18は直方体形状を成しているが、蒸気流路126となる空隙がチューブ20との間に形成されるのであれば、多数の粒子状物で構成されていても差し支えない。
(5)上述の第1実施形態において、サプライポンプ28によって被加熱流体供給部18の下部へ水が供給されるが、水の供給方法はそのような供給方法に限定されるものではなく、例えば、貯留タンク26およびサプライポンプ28が設けられておらず、被加熱流体供給部18の下部が、貯留された水に浸漬されていてもよい。このようにしても、被加熱流体供給部18が多孔質体であるので、毛細管現象によりその水が吸い上げられ、被加熱流体供給部18の全体に浸透する。
(6)上述の各実施形態において、被加熱流体供給部18は、セラミックス製の多孔質体で構成されているが、毛細管現象により水が被加熱流体供給部18の全体に浸透するのであれば、スチールウールまたは不織布などで構成されていても差し支えない。
(7)上述の各実施形態において、蒸発器10は複数本のチューブ20を備えているが、チューブ20は1本であっても差し支えない。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
10 蒸発器
18 被加熱流体供給部
20 チューブ
126 蒸気流路
201 内周面
202 外周面

Claims (5)

  1. 管状に形成され、加熱流体とその加熱流体によって加熱される被加熱流体とを熱交換させるチューブ(20)と、
    前記チューブに対して前記被加熱流体を供給する被加熱流体供給部(18)とを備え、
    前記チューブは、そのチューブの内側に形成された内周面(201)と、そのチューブの外側に形成された外周面(202)とを有し、前記内周面と前記外周面とのうちの一方の面には前記加熱流体が接触し、
    前記被加熱流体供給部は、前記内周面と前記外周面とのうちの他方の面に対して部分的に接触しており、その接触している部分にまで毛細管現象によって前記被加熱流体を運び、
    前記他方の面は凹凸を有し、その凹凸を有することにより、前記加熱流体からの熱によって蒸発気化された前記被加熱流体の蒸気が流れる蒸気流路(126)としての空隙を前記被加熱流体供給部との間に形成しており、
    前記他方の面には螺旋状に延びる凹部(203)が形成され、前記他方の面はその凹部が形成されることによって凸凹を有するようになっており、
    前記他方の面は前記凹部において前記蒸気流路を前記被加熱流体供給部との間に形成しており、
    前記チューブの前記一方の面は前記内周面である一方で、前記他方の面は前記外周面であり、
    前記外周面の前記凹部の反対側に位置する前記内周面の部位は、その内周面において膨らんだ凸部(205)となっていることを特徴とする蒸発器。
  2. 前記被加熱流体供給部には、前記チューブが挿通されているチューブ挿通孔(181)が形成され、
    そのチューブ挿通孔の内壁面(181a)は前記チューブの外周面と部分的に接触し、前記凹部との間に前記蒸気流路を形成していることを特徴とする請求項に記載の蒸発器。
  3. 管状に形成され、加熱流体とその加熱流体によって加熱される被加熱流体とを熱交換させるチューブ(20)と、
    前記チューブに対して前記被加熱流体を供給する被加熱流体供給部(18)とを備え、
    前記チューブは、そのチューブの内側に形成された内周面(201)と、そのチューブの外側に形成された外周面(202)とを有し、前記内周面と前記外周面とのうちの一方の面には前記加熱流体が接触し、
    前記被加熱流体供給部は、前記内周面と前記外周面とのうちの他方の面に対して部分的に接触しており、その接触している部分にまで毛細管現象によって前記被加熱流体を運び、
    前記他方の面は凹凸を有し、その凹凸を有することにより、前記加熱流体からの熱によって蒸発気化された前記被加熱流体の蒸気が流れる蒸気流路(126)としての空隙を前記被加熱流体供給部との間に形成しており、
    前記チューブの前記一方の面は前記内周面である一方で、前記他方の面は前記外周面であり、
    前記チューブの外周面には膨出した膨出部(207)が形成され、その外周面はその膨出部が形成されることによって凸凹を有するようになっていることを特徴とする蒸発器。
  4. 前記被加熱流体供給部は多孔質体で構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の蒸発器。
  5. 前記被加熱流体の蒸気が流出する蒸気出口(122、163)を備え、
    前記蒸気流路は前記蒸気出口へ連通していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の蒸発器。
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