JP6136803B2 - モータ制御装置及びそれを用いた電動パワーステアリング装置 - Google Patents

モータ制御装置及びそれを用いた電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Description

本発明は、制御演算によりモータの電流を制御するための各相Duty指令値を算出し、各相Duty指令値に応じたPWM(パルス幅変調)信号を形成し、PWM制御によるインバータからモータに指令電流(電圧)を与えて駆動するモータ制御装置に関すると共に、そのモータ制御装置を用いて、車両の操舵系にモータによるアシスト力を付与するようにした電動パワーステアリング装置に関する。特に、インバータの電源入力側又は電源出力側(接地側)に単一の電流検出回路(1シャント式電流検出回路)を配設してPWM制御すると共に、Dutyパターン切替のタイミングにおいては、回転センサで検出したモータ角度信号を使用せず、その直前の複数のモータ角度(記憶値)から推定したモータ角度推定値を用いることで、ノイズを除去してモータ角度の変動による影響を防止し、コンパクトで安価で低騒音のモータ制御装置及びそれを用いた電動パワーステアリング装置に関する。
車両のステアリング機構にモータの回転力で操舵補助力(アシスト力)を付与する電動パワーステアリング装置は、モータの駆動力を減速機を介してギア又はベルト等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラック軸に操舵補助力を付与するようになっている。かかる従来の電動パワーステアリング装置(EPS)は、操舵補助力のトルクを正確に発生させるため、モータ電流のフィードバック制御を行っている。フィードバック制御は、操舵補助指令値(電流指令値)とモータ電流検出値との差が小さくなるようにモータ印加電圧を調整するものであり、モータ印加電圧の調整は、一般的にPWM制御のDuty指令値の調整で行っている。
電動パワーステアリング装置の一般的な構成を図1に示して説明すると、ハンドル1のコラム軸(ステアリングシャフト)2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4a及び4b、ピニオンラック機構5、タイロッド6a,6bを経て、更にハブユニット7a,7bを介して操向車輪8L,8Rに連結されている。また、コラム軸2には、ハンドル1の操舵トルクを検出するトルクセンサ10が設けられており、ハンドル1の操舵力を補助するモータ20が減速ギア3を介してコラム軸2に連結されている。電動パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット(ECU)100には、バッテリ13から電力が供給されると共に、イグニションキー11を経てイグニションキー信号が入力される。コントロールユニット100は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTrと車速センサ12で検出された車速Velとに基づいてアシスト(操舵補助)指令の電流指令値の演算を行い、電流指令値に補償等を施した電圧制御値Eによってモータ20に供給する電流を制御する。なお、車速VelはCAN(Controller Area Network)等から受信することも可能である。
コントロールユニット100は主としてCPU(又はMPUやMCU)で構成されるが、そのCPU内部においてプログラムで実行される一般的な機能を示すと、図2のようになっている。
図2を参照してコントロールユニット100の機能及び動作を説明すると、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTr及び車速センサ12からの車速Velは電流指令値演算部101に入力され、アシストマップなどを用いて電流指令値Iref1が演算される。演算された電流指令値Iref1は、最大出力制限部102で過熱保護条件等に基づいて出力を制限され、最大出力を制限された電流指令値Iref2は減算部103に入力される。なお、電流指令値演算部101及び最大出力制限部102でトルク制御部を構成している。
減算部103は、電流指令値Iref2とフィードバックされているモータ20のモータ電流Imとの偏差電流Iref3(=Iref2−Im)を求め、偏差電流Iref3はPI(比例・積分)等の電流制御部104で制御され、制御された電圧制御値EはPWM制御部105に入力されてDuty指令値を演算され、Duty指令値を演算されたPWM信号PSによってインバータ106を介してモータ20を駆動する。PWM制御部105には、キャリア信号生成部107で生成された所定周波数を有する鋸歯状の各相キャリア信号CSが入力されている。モータ20のモータ電流Imはインバータ106内の電流検出回路120で検出され、検出されたモータ電流Imが減算部103に入力されてフィードバックされる。ベクトル制御等でモータ20としてブラシレスDCモータを使用する場合には、回転センサとして例えばレゾルバ21がモータ20に連結されると共に、モータ角度(角度信号)θからモータ角速度ωを演算する角速度演算部22が設けられている。
電圧制御値Eでモータ電流Imを制御し、モータ20を駆動するインバータ106には、半導体スイッチング素子(例えばFET)とモータ20とをブリッジ接続したブリッジ回路を使用し、電圧制御値Eに基づいて決定されたPWM信号PSのDuty指令値により、半導体スイッチング素子をON/OFF制御してモータ電流Imを制御する。
モータ20が3相(U,V,W)ブラシレスDCモータの場合、PWM制御部105及びインバータ106の詳細は例えば図3に示すような構成となっている。即ち、PWM制御部105は、各相キャリア信号CSを入力すると共に、電圧制御値Eを所定式に従って3相(U,V,W)分のPWM-Duty指令値D1〜D6を演算するDuty演算部105Aと、PWM-Duty指令値D1〜D6でFET1〜FET6の各ゲートを駆動してON/OFFするゲート駆動部105Bとで構成されており、インバータ106は、U相の上段FET1及び下段FET4で成る上下アームと、V相の上段FET2及び下段FET5で成る上下アームと、W相の上段FET3及び下段FET6で成る上下アームとで成る3相ブリッジで構成されており、PWM-Duty指令値D1〜D6でON/OFFされることによってモータ20を駆動する。また、インバータ106には、電源リレー14を経てバッテリ13から電力が供給されている。
このような構成において、インバータ106の駆動電流ないしはモータ20のモータ電流を計測する必要があるが、コントロールユニット100のコンパクト化、軽量化、コストダウンの要求項目の1つとして、電流検出回路120の単一化がある。電流検出回路の単一化として1シャント式電流検出回路が知られており、1シャント式の電流検出回路120の構成は例えば図4に示すようになっている(例えば特開2009−131064号公報)。即ち、FETブリッジの底部アームと接地(GND)との間に1つのシャント抵抗R1が接続されており、FETブリッジに電流が流れたときのシャント抵抗R1による降下電圧を演算増幅器(差動増幅回路)121及び抵抗R2〜R4で電流値Imaに換算し、更に抵抗R6及びコンデンサC1で成るフィルタを経てA/D変換部122で所定のタイミングにA/D変換し、ディジタル値の電流値Imを出力するようになっている。なお、演算増幅器121の正端子入力には、抵抗R5を経て基準電圧となる2.5Vが接続されている。
このような1シャント式電流検出回路でUVW各相の電流を検出する場合、例えば特開2010−279141号公報(特許文献1)に示されるように、最大Duty、中間Duty及び最小Dutyの判定を行い、シフトされたキャリア周期に対して逐次並び替えを行う手法を用いている。即ち、各相のDuty設定値の大きさを比較して、最大相、中間相及び最小相を決定し、中間相のキャリア信号の立ち上がりの位相Yを基準として、最大相のキャリア信号の立ち上がりの位相を一定量だけ進めると共に、最小相のキャリア信号の立ち上がりの位相を一定量だけ遅らせ、位相が互いにずれた各相のキャリア信号と各相のDuty設定値とに基づいて各相PWM信号を生成し、中間相のPWM信号及び最小相のPWM信号のそれぞれの立ち上がりまでの所定区間Tu、Twにおいて電流検出を行うようになっている。これにより、各相のモータ電流を単一の電流検出回路で検出することができる。
特開2010−279141号公報 特開2006−33903号公報 特開2012−125106号公報
特許文献1に開示されたモータ制御装置では、モータの回転角度によってUVW3相の順に最大相、中間相、最小相であった場合、PWMの立ち上がりのタイミングは図5のキャリア周期TC1及びTC2の範囲に示されるように、U,V,Wの順に立ち上がる。しかしながら、次の瞬間、ロータの回転によりUVW3相のDutyの大小関係が、図5のキャリア周期TC3の範囲に示すようにU相最大、V相最小、W相中間に変化すれば、PWMの立ち上がりのタイミングもU相→V相→W相からU相→W相→V相のように変化する。この変化によって、図5に示す意図しないDutyの変動が一時的に発生する。
図6(A)〜(J)はその動作例を示しており、図6(A)は時点t1に、V相Duty指令値の相順が中間相から最小相に切替わる様子を示し、図6(B)はV相Duty指令値に基づくV相電流を示しており、相が切替わることによって発生する一時的なDutyの変動による電流変動(歪み)が時点t1後に生じていることを示している。また、図6(C)は時点t1に、W相Duty指令値の相順が最小相から中間相に切替わる様子を示し、図6(D)はW相Duty指令値に基づくW相電流を示しており、相が切替わることによる電流変動(歪み)が時点t1後に生じていることを示している。
このように時点t1に、V相及びW相の相順のPWM切替タイミングが切替わることによって発生する一時的なDutyの変動により、V相電流及びW相電流に変動(歪み)が生じ、図6(E)に示すようにモータ角度が変動し、これにより図6(F)に示すようにモータ角度検出値が変動すると共に、演算される電流指令値が図6(G)に示すように変動する。その結果、図6(H)〜(J)に示すようにUVW各相のDuty指令値が変動することによってノイズが発生し、音や振動が生じることになる。
上述のように、PWM位相シフトによるDuty相順の変動がPWM位相シフトの瞬間に発生し、このDuty相順の変動は例えばV相電流及びW相電流の変動(歪み)を引き起こし、その電流歪みがモータ角度の変動を引き起こし、それによってモータ角度検出値が変動し、その検出値の変動に反応してトルク制御部及び電流制御部が反応し、電流指令値及びDuty指令値の変動が発生する。その結果、V相電流及びW相電流が更に変動してしまうという一連のフィードバックループが形成され、音や振動などが発生する好ましくない現象を引き起こしてしまう。音や振動の発生は電動パワーステアリング装置にあっては、運転者に不快感を与え操舵性を悪化する。
このような問題を軽減する手法として、変動するモータ角度をノイズと捉え、一定のフィルタ処理を行うことで変動を抑えることが考えられる。
しかしながら、このようなレゾルバ等の回転センサの回転(角度)信号に重畳するノイズとしては一般にスイッチングノイズが考えられており、かかるスイッチングノイズの低減手法としては、例えば特願2006−33903号公報(特許文献2)に開示されているように、レゾルバ出力信号を平均化してノイズを低減する方法が一般的に知られている。しかしながら、上述のようなPWM位相の切替に起因したステップ状のノイズを除去するようなフィルタを用いると、レゾルバ出力信号そのものが正確に再生できない可能性があり、電動パワーステアリング装置の場合には、運転者にとって好ましくない操舵性能になってしまう問題がある。
また、特開2012−125106号公報(特許文献3)に開示された制御装置では、回転速度関連の補正1と変調率関連の補正2で、スイッチングノイズによる角度検出ノイズの低減を図っている。しかしながら、特許文献3の装置では、レゾルバが検出する現在値を利用して全ての信号処理を実施しているので、レゾルバ出力信号自体の変動がそのまま影響を及ぼしてしまう問題がある。
更に、特許文献2及び3はいずれもモータ電流の検出手法を開示していないばかりか、コントローラのコンパクト化、軽量化、コストダウンを全く考慮していない。
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、安価でコンパクトな1シャント式電流検出回路を用いてモータ電流を検出すると共に、PWM位相シフトによるDuty変動がPWM位相シフトの瞬間に発生しても、電流指令値及びDuty指令値の変動が発生することもなく、音や振動などの不快な現象を生じないモータ制御装置及びそれを用いた電動パワーステアリング装置を提供することにある。
本発明は、制御演算によりモータの電流を制御するための各相Duty指令値を算出し、前記各相Duty指令値に応じたPWM信号を形成し、前記PWM信号に基づいてインバータにより前記モータを駆動すると共に、前記モータのモータ角度を検出する回転センサが設けられているモータ制御装置に関し、本発明の上記目的は、前記インバータの電源側若しくは接地側に1シャント式電流検出回路が接続されており、前記各相Duty指令値を比較して大小関係を決定する比較部と、
前記大小関係に基づいて前記PWM信号の立ち上がり又は立ち下がりのタイミングを所定の順序で順次立ち上げるタイミング制御部と、所定のアルゴリズムに応じて前記立ち上がりの順番が変更され、前記立ち上がりの順番が変更されたタイミングにおいてのみ、前記回転センサの過去値に基づいてモータ角度推定値を推定し、前記モータ角度推定値を前記モータ角度として出力するモータ角度出力部とを具備することにより達成される。
また、本発明の上記目的は、前記所定の順序が、前記Duty指令値の最大相、中間相、最小相の順番あることにより、或いは前記所定のアルゴリズムが、各相の最大相、中間相、最小相の関係が変化したタイミングにおいて前記立ち上がりの順番も変更されるものであることにより、或いは前記モータ角度出力部が、前記最大相、中間相、最小相の関係の変化を検出する相変化検出部と、前記回転センサからのモータ角度を所定周期で記憶する記憶部と、前記記憶部の複数の過去値から前記モータ角度推定値を推定するモータ角度推定部とで構成されていることにより、或いは前記モータ角度推定部が線形近似によって前記モータ角度推定値を推定することにより、或いは前記回転センサがレゾルバであることにより、より効果的に達成される。
上記各モータ制御装置を搭載することにより、上記目的の電動パワーステアリング装置を達成できる。
本発明によれば、PWM位相シフトのタイミングにおいては回転センサ(例えばレゾルバ)からのモータ角度(角度信号)を用いずに、記憶部に記憶された複数の前回値を用いて線形近似によりモータ角度推定し、推定されたモータ角度推定値を用いることにより、音や振動などの好ましくない現象を引き起こすフィードバックループの1つであるモータ角度検出値の変動を最小化若しくは抑制することができる。
これにより、PWM位相切替に伴う電流変動(歪み)及びモータの角度変動はモータ角度検出値に影響しないため、電流指令値はモータ角度検出値の変動が伝播しない滑らかな指令値波形となり、その結果Duty指令値も、上記変動が影響しない滑らかなDuty指令値波形を得ることができる。Duty指令値がモータ角度検出値の変動によって影響を受けない滑らかな波形になるので、モータ制御装置や電動パワーステアリング装置にとって好ましくない不快な現象の発生を低減若しくは抑制することが可能となる。
電動パワーステアリング装置の概要を示す構成図である。 コントロールユニットの一般的な構成例を示すブロック図である。 PWM制御部及びインバータの構成例を示す結線図である。 1シャント式電流検出回路の構成例を示す結線図である。 Duty指令値のPWM位相の相順を変更する様子を示すPWM位相図である。 従来装置の動作例を示すタイムチャートである。 本発明の一実施形態を示すブロック構成図である。 本発明の動作例を示すフローチャートである。 モータ角度推定の動作例を示すフローチャートである。 本発明の効果を示す特性図である。
本発明のモータ制御装置(電動パワーステアリング装置)では、インバータと電源との間若しくはインバータと接地(GND)との間に単一の電流検出回路(1シャント式電流検出回路)が設けられている。そして、1シャント式電流検出回路でUVW各相のモータ電流を確実に検出するように、各相のDuty指令値の大きさを比較して最大相、中間相及び最小相を決定し、中間相のキャリア信号の立ち上がりの位相を基準として、最大相のキャリア信号の立ち上がりの位相を一定量だけ進めると共に、最小相のキャリア信号の立ち上がりの位相を一定量だけ遅らせ、位相が互いにずれた各相のキャリア信号と各相のDuty指令値とに基づいて各相PWM信号を生成し、中間相のPWM信号及び最小相のPWM信号のそれぞれの立ち上がりまでの所定区間において電流検出を行う。
本発明では、Dutyパターンの相順の切替を検出し、検出された相順切替のタイミングにおいてのみ、レゾルバ等で検出したモータ角度(角度信号)を使用せず、その直前の複数の記憶値(モータ角度)から推定したモータ角度推定値を用いることで、特別なフィルタを通すことなく、相順の切替のタイミングにおけるモータ角度検出値の変動に起因するDuty指令値の変動を防止ないし抑制することが可能となる。Dutyパターンの相順の切替のタイミング以外においては、レゾルバ等で検出されたモータ角度をそのまま使用する。
以下に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図7は、本発明の一実施形態の構成を図2に対応させて示しており、電流制御部104からの電圧制御値E及びキャリア信号CSに基づいて、各相のPWM信号のDutyに応じたDuty指令値DSを設定するDuty設定部130と、Duty設定部130で設定された各相のDuty指令値DSを比較し、Duty指令値DSの大きさが最大の最大相、Duty指令値DSの大きさが中間の中間相及びDuty指令値DSの大きさが最小の最小相を決定して大小関係信号SRを出力する比較部131と、比較部131からの大小関係信号SR及びキャリア信号CSに基づいて、3相のPWM信号の立ち上がり又は立ち下がりのタイミングを所定の順序、例えばDuty指令値DSの最大相→中間相→最小相の順序で立ち上げ、インバータ106を介してモータ20を駆動するPWM信号PSを出力するタイミング制御部132とを備えている。
更に、タイミング制御部132から出力される3相のPWM信号PSの立ち上がりの順番に変化が生じたことを検出し、変化が生じたときに相変化信号PCを出力する相変化検出部142と、レゾルバ21からのモータ角度θを所定周期で記憶する記憶部141と、相変化検出部142から相変化信号PCが出力されたときにのみ、記憶部141から過去複数回の記憶角度データθmを読み出し、線形近似によってモータ角度を推定してモータ角度推定値θeを出力するモータ角度推定部140とが設けられている。
相変化検出部142から相変化信号PCが出力されていないときには、レゾルバ21のモータ角度θがそのままモータ角度推定値θeとして出力される。つまり、相変化信号PCが出力されていないときには、モータ角度推定値θe=モータ角度θである。また、トルク制御部110で算出された電流指令値Iref2は減算部103に入力され、1シャント式の電流検出回路120で検出されたモータ電流Imとの偏差である電流指令値Iref3が電流制御部104に入力されている。
なお、レゾルバ21からの出力はアナログ信号であるので、記憶部141は、実際にはR/D変換等でA/D変換したディジタル値をモータ角度θとして所定サンプリング周期で記憶する。また、モータ角度推定部140、記憶部141及び相変化検出部142でモータ角度出力部を構成している。
このような構成において、その動作例を図8のフローチャートを参照して説明する。本フローチャートでは、本発明に関連する部分のみを説明する。
先ずDuty設定部130は、電流制御部104で演算された電圧制御値Eと、キャリア信号生成部107で生成されたキャリア信号CSとを入力し(ステップS1)、各相のPWM信号のDutyに応じたDuty指令値DSを設定する(ステップS2)。Duty設定部130で設定されたDuty指令値DSは比較部131に入力され、各相のDuty指令値DSを比較し、Duty指令値DSの大きさが最大の最大相、Duty指令値DSの大きさが中間の中間相及びDuty指令値DSの大きさが最小の最小相を決定して大小関係信号SRを出力する(ステップS3)。
タイミング制御部132は比較部131から大小関係信号SRを入力し、3相PWM信号の立ち上がり(又は立ち下がり)のタイミングを、所定の順序で順次立ち上げる(ステップS4)。所定の順序は、例えばDuty指令値DSの最大相→中間相→最小相の順番、或いは最小相→中間相→最大相の順番などである。タイミング制御部132でタイミングを制御されたPWM信号PSが出力され(ステップS5)、PWM信号PSによりインバータ106を介してモータ20が駆動される(ステップS10)。
モータ20の各相モータ電流は1シャント式電流検出回路120で上述のように検出され(ステップS11)、検出されたモータ電流検出値Imは減算部103にフィードバックされる。また、レゾルバ21でモータ角度θが検出され(ステップS12)、検出されたモータ角度θは所定サンプリング周期で記憶部141に記憶される(ステップS13)。
一方、相変化検出部142はPWM信号PSに基づいて、立ち上がりの順番が変更されて相変化があるか否かを検出するようになっており(ステップS14)、相変化が検出されたときに相変化信号PCを出力する。相変化信号PCは記憶部141及びモータ角度推定部140に入力され、モータ角度推定部140は記憶部141から、相変化信号PCが入力された直前から複数個の過去のモータ角度θmを読み出し、複数個のモータ角度θmに基づく線形近似によってモータ角度θeを推定する(ステップS20)。推定されたモータ角度推定値θeがモータ角度推定部140から出力される(ステップS30)。なお、相変化検出部142から相変化信号PCが出力されないときには、レゾルバ21で検出されたモータ角度θがそのままモータ角度推定値θe(=θ)として出力される。
図9のフローチャートは、上記ステップS20におけるモータ角度推定の詳細を示しており、相変化検出部142から相変化信号PCが入力されると(ステップS21)、記憶部142から複数回の過去の記憶値(モータ角度θm)を読み出す(ステップS22)。モータ角度推定部140は、読み出した複数回の過去の記憶値を用いて、公知の線形近似演算によってモータ角度を推定し(ステップS23)、推定したモータ角度推定値θeを出力する(ステップS24)。
図10は本発明による効果を、図6と比較して示している。本発明では相変化に起因して図10(E)に示すようにモータ角度θが変動しても、図10(A)及び(C)のように相変化が発生したときには、相変化検出部142で検出された相変化信号PCに基づいて、モータ角度推定部140はモータ角度θの過去値θmから線形近似や対数近似等によって図10(F)に示すようにモータ角度を推定し、この推定されたモータ角度推定値θeを制御演算に用いる。このため、図10(G)〜(J)に示すように、電流指令値及び各相Duty指令値に変動を生じることはなく、滑らかな電流指令値及び各相Duty指令値を出力することができる。
1 ハンドル
10 トルクセンサ
12 車速センサ
13 バッテリ
20 モータ
21 レゾルバ
22 角速度演算部
100 コントロールユニット(ECU)
101 電流指令値演算部
102 最大出力制限部
104 電流制御部
105 PWM制御部
105A Duty演算部
105B ゲート駆動部
106 インバータ
107 キャリア信号生成部
120 1シャント式電流検出回路
130 Duty設定部
131 比較部
132 タイミング制御部
140 モータ角度推定部
141 記憶部
142 相変化検出部

Claims (7)

  1. 制御演算によりモータの電流を制御するための各相Duty指令値を算出し、前記各相Duty指令値に応じたPWM信号を形成し、前記PWM信号に基づいてインバータにより前記モータを駆動すると共に、前記モータのモータ角度を検出する回転センサが設けられているモータ制御装置において、
    前記インバータの電源側若しくは接地側に1シャント式電流検出回路が接続されており、
    前記各相Duty指令値を比較して大小関係を決定する比較部と、
    前記大小関係に基づいて前記PWM信号の立ち上がり又は立ち下がりのタイミングを所定の順序で順次立ち上げるタイミング制御部と、
    所定のアルゴリズムに応じて前記立ち上がりの順番が変更され、前記立ち上がりの順番が変更されたタイミングにおいてのみ、前記回転センサの過去値に基づいてモータ角度推定値を推定し、前記モータ角度推定値を前記モータ角度として出力するモータ角度出力部と、
    を具備したことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記所定の順序が、前記Duty指令値の最大相、中間相、最小相の順番である請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記所定のアルゴリズムが、各相の最大相、中間相、最小相の関係が変化したタイミングにおいて前記立ち上がりの順番も変更されるものである請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記モータ角度出力部が、前記最大相、中間相、最小相の関係の変化を検出する相変化検出部と、前記回転センサからのモータ角度を所定周期で記憶する記憶部と、前記記憶部の複数の過去値から前記モータ角度推定値を推定するモータ角度推定部とで構成されている請求項1乃至3のいずれかに記載のモータ制御装置。
  5. 前記モータ角度推定部が線形近似によって前記モータ角度推定値を推定する請求項4に記載のモータ制御装置。
  6. 前記回転センサがレゾルバである請求項1乃至5のいずれかに記載のモータ制御装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のモータ制御装置を搭載したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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