JP6133950B2 - 電動車両 - Google Patents

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Description

本発明は、電動モータで駆動する電動車両に関する。
エンジンを駆動源として備えている車両では、エンジンの爆発行程で、その他の行程(例えば4サイクルエンジンにおいては、吸気行程、圧縮行程、排気行程)よりも大きなトルクが出力される。すなわち、エンジン駆動の1サイクル中にエンジントルクが変動する。このようなトルク変動があるために、爆発行程で駆動輪がスリップした場合でも、爆発行程に続く行程(すなわち、排気行程、吸気行程、圧縮行程)で、スリップが解消され、駆動輪の路面へのグリップが回復する。ところが、電動モータを駆動源とする電動車両においては、エンジン車両のようなトルク変動がない。そのため、いったん駆動輪がスリップすると、そのスリップが継続する。
特許文献1及び2には、エンジン車両でのトルク変動を模して、電動モータのトルクを変動させる電動車両が開示されている。
特許文献1では、電動車両の設計段階で、レシプロエンジン車両が実際に駆動され、そのときのトルク変動がセンサで測定される。測定は、エンジン車両の加速時、減速時、定常走行時などで行われる。電動車両では、その測定結果に基づいて作成された、トルク変動を表すデータ(文献1において「体感Tデータ」)が記憶装置に格納される。体感Tデータは、エンジン車両のトルク変動と同様に、時間の経過に従って上下に変動している。電動車両の走行時には、体感Tデータで表されるトルク変動が実現するように電動モータが制御される。
特許文献2では、特許文献1とは異なり、実際のレシプロエンジン車両のトルク変動は測定されないものの、アクセル操作量に基づいて算出される目標駆動力に応じた制御信号に、レシプロエンジンにおいて生じるトルク変動を模した振幅が変動する変動信号が加算され、加算により得られた信号がインバータに出力される。
特開2009−78576号公報 特開2015−76961号公報
ところが、特許文献1で示されるような体感Tデータの作成は煩雑な作業を要し、また体感Tデータを参照しながらトルクを変動する処理も複雑になる可能性がある。また、特許文献1では、レシプロエンジンのトルク変動を実測することが基本的な考えであるため、スリップを解消するのに適したトルク変動を電動モータに生じさせない可能性もある。このような問題は特許文献2においても同様に存在する。
本発明は、駆動輪のスリップを簡易な制御で抑えることのでき、且つスリップを解消するのに適したトルク変動を実現し易くなる電動車両を提供することにある。
(1)上記課題を解決するための電動車両は、駆動輪と、バッテリと、前記バッテリから供給される電力によって前記駆動輪を駆動する電動モータと、運転者が操作するためのアクセル操作子と、前記電動モータを制御する制御装置とを備える。前記制御装置は、前記アクセル操作子の操作量に応じたトルクを算出する第1トルク算出部を有している(以下では、このトルクを第1トルクと称する)。前記制御装置は、第1トルクとは異なる第2トルクを算出又は取得する第2トルク算出部を含んでいる。前記制御装置は、前記第1トルクの出力と前記第2トルクの出力とが周期的に繰り返すように前記電動モータが出力するトルクを変動する。この電動車両によれば、2つの算出部によって第1トルクと第2トルクとをそれぞれ算出するので、例えば特許文献1及び2に開示されるようなトルク変動処理に比べると、電動モータの制御を容易化でき、またスリップを解消するのに適したトルク変動を実現し易くなる。
(2)(1)の電動車両において、前記第1トルク算出部は、前記アクセル操作子の操作量と第1トルクとの関係を表す第1トルク規定情報を利用して、センサで検知した前記アクセル操作子の操作量に対応する第1トルクを算出し、前記第2トルク算出部は、前記第1トルク規定情報とは異なる第2トルク規定情報を利用して、前記第2トルクを算出又は取得してもよい。
(3)(2)の電動車両において、前記第2トルク規定情報は、前記アクセル操作の操作量と第1トルクのうちの少なくとも一方と、第2トルクとの関係を表す情報であってもよい。
(4)(1)乃至(3)のいずれかの電動車両において、前記制御装置は、トルク変動の1周期における第1の期間において前記第1トルクを選択し、前記1周期における第2の期間において前記第2トルクを選択するトルク選択部を含んでもよい。
(5)(1)乃至(4)のいずれかの電動車両において、前記第1トルク算出部は、前記アクセル操作子の操作量と車両の運転状態のうち少なくとも一方に応じて前記第1トルクを変化させてもよい。これによれば、アクセル操作子の操作量や車両の運転状態に適したトルク及びグリップ性能を得ることができる。
(6)(1)乃至(5)のいずれかの電動車両において、前記第2トルク算出部は、前記アクセル操作子の操作量と車両の運転状態のうち少なくとも一方に応じて、前記第2トルクを変化させてもよい。これによれば、アクセル操作子の操作量や車両の運転状態に応じたトルク及びグリップ性能を得ることができる。
(7)(1)乃至(6)のいずれかの電動車両において、前記制御装置は、前記電動モータが出力するトルクの変動周期を、前記アクセル操作子の操作量と車両の運転状態のうち少なくとも一方に応じて変化させてもよい。これによれば、アクセル操作子の操作量や車両の運転状態に応じたグリップ性能を得ることができる。
(8)(7)の電動車両において、前記制御装置は、前記アクセル操作子の操作量、車速、前記電動モータの回転速度、及び前記電動モータに作用する負荷のうちの少なくとも1つの上昇に応じて、前記電動モータが出力するトルクの変動周期を変化させてもよい。これによれば、アクセル操作子の操作量や、車速、電動モータの回転速度、及び電動モータに作用する負荷などに応じたグリップ性能を得ることができる。
(9)(8)の電動車両において、前記制御装置は、前記アクセル操作子の操作量、車速、前記電動モータの回転速度、及び前記電動モータに作用する負荷のうちの少なくとも1つと、トルクの変動周期とを関係づける情報が予め格納された記憶装置を有してもよい。
(10)(1)乃至(9)のいずれかの電動車両において、前記制御装置は、前記第1トルクの出力継続時間と前記第2トルクの出力継続時間のうち少なくとも一方を、前記アクセル操作子の操作量と車両の運転状態のうち少なくとも一方に応じて変化させてもよい。
(11)(1)乃至(10)のいずれかの電動車両において、前記制御装置は前記第1トルクと前記第2トルクとの割合であるトルク比を前記アクセル操作子の操作量と車両の運転状態のうち少なくとも一方に応じて変化させてもよい。これによれば、アクセル操作子の操作量や車両の運転状態に応じて、駆動輪のグリップ性能を調整できる。
(12)(1)乃至(11)のいずれかの電動車両において、前記制御装置は、車両の運転状態が予め定められた運転状態にある場合に、前記電動モータが出力するトルクの変動を停止してもよい。これによれば、トルク変動が不要な運転状態において、トルクの変動を停止できる。
(13)(12)の電動車両において、前記制御装置は、前記電動モータの回転速度又は車速が予め定められた上限値を超えている場合に、前記電動モータが出力するトルクの変動を停止してもよい。これによれば、車両が高速域にあるときに、トルクの変動を停止できる。
(14)(1)乃至(13)のいずれかの電動車両は、電動車両は運転者が操作するアクセル操作部材と、運転者が操作する、前記アクセル操作部材とは異なる第2操作部材と、をさらに備えてもよい。そして、前記制御装置は、前記第2操作部材の操作状態に応じて、トルクの変動周期、前記第1トルクの継続時間、及び第2トルクの継続時間の少なくとも1つを変化させてもよい。これによれば、運転者の判断に応じて、トルクの変動周期や、第1トルクの継続時間、及び第2トルクの継続時間を変更できる。
(15)(5)、(6)、(7)、(11)、又は(12)のいずれに記載の電動車両において、車両の運転状態は、車速、前記電動モータの回転速度、及び前記電動モータに作用する負荷のうち少なくとも1つを含んでもよい。
(16)(1)乃至(13)のいずれかの電動車両において、前記制御装置は、前記第1トルクに応じた第1電流指令値の出力と、前記第2トルクに応じた第2電流指令値の出力とを周期的に繰り返してもよい。
(17)(1)乃至(13)のいずれかの電動車両において、前記第1トルクと前記第2トルクのうち小さいほうのトルクは0よりも大きくてもよい。こうすることにより、電動モータの制御に関わる電装品を保護できる。
本発明の実施形態に係る電動車両の一例である電動二輪車の側面図である。 電動二輪車の構成を示すブロック図である。 電動二輪車で実行される制御の概要を説明するための図である。図3(a)はアクセル操作量の変化の例を示し、図3(b)は電動モータのトルク変動の例を示している。 電動二輪車で実行される制御の概要を説明するための図である。図4(a)は図3(a)と同様にアクセル操作量の変化の例を示し、図4(b)は電動モータのトルク変動の他の例を示している。 電動二輪車が備える車両制御装置が実行する処理の例を示すブロック図である。 トルク変動周期の算出に使用されるマップの例を示す図である。 電動二輪車が備える車両制御装置が実行する処理の他の例を示すブロック図である。 電動二輪車が備える車両制御装置が実行する処理のさらに他の例を示すブロック図である。
以下、本発明の一実施形態に係る電動車両について説明する。本明細書では、電動車両の一例として、鞍乗型電動車両(より具体的には電動二輪車)について説明する。本発明は三輪の電動車両や四輪の電動車両などに適用されてもよい。
[車両全体]
図1は鞍乗型電動車両の一例である電動二輪車1の側面図である。図2は電動二輪車1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、電動二輪車1は前輪2と、駆動輪である後輪3とを有している。また、電動二輪車1は後輪3を駆動する電動モータ4を有している。電動モータ4が出力するトルク(電動モータ4の回転)は、減速機構5を含むトルク伝達経路を通して後輪3に伝達される。トルク伝達経路にはクラッチ(不図示)が設けられてもよい。電動二輪車1はバッテリ6を有している。電動モータ4はバッテリ6から供給される電力によって駆動する。バッテリ6の直流電流はインバータ42(図2参照)によって交流電流に変換されて、電動モータ4に供給される。
電動二輪車1は、運転者が跨がって座ることのできるシート8と、前輪2と一体的に左右に回転するステアリングハンドル9とを有している。電動二輪車1の一例では、図1に示すように、シート8の下方にバッテリ6が配置され、バッテリ6の下方に電動モータ4が配置される。バッテリ6や電動モータ4のレイアウトは、図1に示す例に限られず、適宜変更されてよい。
電動二輪車1は、ステアリングハンドル9に設けられるアクセル操作子9aと、アクセル操作子9aに対する運転者の操作量に応じた信号を出力するアクセル操作センサ21(図2参照)とを有している(「アクセル操作子9aに対する運転者の操作量」を「アクセル操作量」と称する。「アクセル操作子9a」は例えばアクセルグリップである。この場合、「アクセル操作量」はグリップの回転位置である)。電動二輪車1は、電動モータ4の回転速度に応じた信号を出力するモータ回転速度センサ22と、車速に応じた信号を出力する車速センサ23とを有している。トルク伝達経路にクラッチが設けられていない車両においては、車速センサ23が設けられることなく、モータ回転速度センサ22の出力信号に基づいて車速が算出されてもよい。
図2に示すように、電動二輪車1は車両に作用している負荷を検知するための負荷センサ24を有してもよい。負荷センサ24の一例は、電動モータ4に作用している負荷に応じた信号を出力するセンサである。負荷センサ24は、例えば、電動モータ4が有する回転軸に掛かっている負荷に応じた信号を出力するトルクセンサ(例えば、磁歪センサ)である。負荷センサ24は、車両が登坂を走行しているか否かを検知できる加速度センサでもよい。
さらに、電動二輪車1は、トルク変動調整操作子25と、トルク変動調整操作子25に対する運転者の操作を検知するための調整操作子センサ25aとを有してもよい。後において説明するように、電動二輪車1の一例では、電動モータ4のトルク変動制御において、負荷センサ24の出力信号と調整操作子センサ25aの出力信号とが利用されてもよい。トルク変動調整操作子25は、好ましくはステアリングハンドル9に設けられる。こうすることにより、車両の走行中に運転者がトルク変動調整操作子25を操作できる。トルク変動調整操作子25は、例えば、ブレーキレバーである。トルク変動調整操作子25は専用の操作子でもよい。トルク変動調整操作子25は請求項における「第2操作部材」に対応している。以下において、上述のセンサ21、22、23、24、25aを総称して「センサ群20」とする。
[制御装置]
図2に示すように、電動二輪車1は、記憶装置30aと、記憶装置30aに格納されているプログラムを実行するマイクロプロセッサとを含む車両制御装置30を有している。車両制御装置30は、電動二輪車1が備える種々のセンサによって検知する情報に基づいて車両の全体を制御する。本実施形態では、センサ群20を通して取得する情報の少なくとも一つに基づいて電動モータ4が出力するべきトルクを算出し、算出したトルクに応じた指令値(電流指令値)を出力する。本実施形態では、車両制御装置30が請求項に記載する「制御装置」に対応している。
電動二輪車1は、さらにモータ制御装置41を備えている。モータ制御装置41は、電流指令値に応じた電流をインバータ42が電動モータ4に供給するようにインバータ42を制御する。モータ制御装置41とインバータ42とによってモータ駆動装置40が構成される。
車両制御装置30は、モータ駆動装置40の駆動を開始したり、モータ駆動装置40の駆動を停止してもよい。車両制御装置30とモータ制御装置41は、CAN(controller area network)などの規格に従って双方向通信が可能となっている。図2で示す例では、センサ群20の出力信号はいずれも車両制御装置30に入力されている。しかしながら、センサ群20の出力信号の一部又は全部はモータ制御装置41に入力されてもよい。この場合、車両制御装置30は、モータ制御装置41との通信によって、センサ群20で検知した情報を受信してもよい。
[制御の概要]
車両制御装置30が実行する制御の概要について説明する。車両制御装置30は、電動モータ4が出力するトルクを周期的に変動させるトルク変動制御を実行する。トルク変動制御では、アクセル操作センサ21によって検知したアクセル操作量に応じたトルクである第1トルクの出力と、第1トルクとは異なる第2トルクの出力とが周期的に繰り返される。トルク変動制御では、アクセル操作量が一定の場合においても、第1トルクの出力と第2トルクの出力とが周期的に繰り返される。
図3はトルク変動の例を示す図である。図3(a)はアクセル操作量の変化の一例を示している。図3(a)において横軸は時間であり、縦軸はアクセル操作量である。図3(b)は電動モータ4が出力するトルクの変化の一例を示す図である。図3(b)において横軸は時間であり、縦軸は電動モータ4が出力するトルクである。以下では、電動モータ4が出力するトルクを「モータトルク」と称し、電動モータ4の回転速度を「モータ回転速度」と称する。
図3(a)で示す例では、アクセル操作量は時間t0から時間t1まで増大し、時間t1から時間t2までは一定である。アクセル操作量は時間t2からは低下している。一方、モータトルクは、図3(b)に示すように、アクセル操作量の変化に寄らず、変動している。例えば、時間t2から時間t3の期間においては、アクセル操作量が一定であるものの、モータトルクは、第1トルクI1と第2トルクI2との間で、周期T0で変動している。なお、時間t0から時間t1の期間においてもモータトルクは周期的に変動し、時間t2から時間t3の期間においても、モータトルクは周期的に変動している。このようなトルク変動により、駆動輪(本実施形態では後輪3)の路面へのグリップ性能を向上できる。例えば、モータトルクがI1のときに駆動輪が瞬間的にスリップした場合でも、モータトルクがI2のときに駆動輪の路面へのグリップを回復させることができる。図3の例では、アクセル操作量は、時間t0から時間t1の期間、徐々に上昇している。2つのトルク(第1トルクI1aと第2トルクI2a)の双方は、アクセル操作量の上昇にともなって、1周期T0aにおいて上昇している。同様に、時間t2から時間t3の期間、2つのトルク(第1トルクと第2トルク)の双方は、アクセル操作量の低下にともなって、1周期において減少している。しかしながら、第1トルクI1aと第2トルクI2aの変化は、図3に示す例に限られない。例えば、2つのトルクのうち低いほうのトルク(図3において第2トルクI2a)は1周期において一定でもよい。すなわち、第2トルクI2aは、その出力開始時の値に維持されてもよい。
予め定められた状態では、車両制御装置30によるトルク変動制御を停止してもよい。すなわち、予め定められた状態では、モータトルクの周期的な変動を行うことなく、アクセル操作量に基づいて算出されるトルクを電動モータ4は出力してもよい。一例では、車両が予め定められた運転状態にある場合に、トルク変動制御は停止されてもよい。予め定められた運転状態は、例えば、モータ回転速度や車速が予め設定された範囲を超えている状態である。車両が高速域にあるときに比べると、車両が低速域にあるときに駆動輪の路面への高いグリップ性能が求められる傾向がある。そのため、モータ回転速度や車速が予め設定された上限値より低い状態でのみトルク変動制御が実行されることにより、高速域では電動モータ4から高い出力が得やすくなる。その結果、高速域で快適な走行を実現し易くなる。他の例として、車両制御装置30が車両の異常を検知した状態では、トルク変動制御は実行されなくてもよい。
図4は、モータトルクの変化の他の例を示す図である。図4(a)において横軸は時間であり、縦軸はアクセル操作量である。図4(a)は図3(a)と同じである。図4(b)はモータトルクの変化の他の例を示す図であり、図4(b)において横軸は時間であり、縦軸はモータトルクである。
図4(b)では時間t1から時間t2の期間ではモータ回転速度が予め定めた上限値を超えている。そのため、この期間では、アクセル操作量に応じたトルクI3の出力が維持され、トルク変動制御はなされていない。モータ回転速度が上限値よりも低い場合、すなわち時間t0から時間t1の期間と、時間t2から時間t3の期間とにおいては、図3(b)と同様に、トルク変動制御が実行されている。
[車両制御装置が行う処理]
図5は車両制御装置30が実行する処理の例を示すブロック図である。車両制御装置30は、例えば、上述のトルク変動制御に係る処理を実行するトルク変動処理部32と、図4(b)を参照して説明したようにトルク変動制御を実行しない運転状態で、電動モータ4が出力すべきトルクを算出する通常トルク算出部33とを有する。さらに、車両制御装置30は、現在の運転状態がトルク変動制御を実行すべき運転状態にあるか否かを判定する運転状態判定部31を有している。車両制御装置30は、運転状態判定部31の判定結果に基づいて、トルク変動処理部32と通常トルク算出部33のうちの一方を選択する。車両制御装置30は指令値出力部34を有している。指令値出力部34はトルク変動処理部32と通常トルク算出部33とが算出したトルクに応じた指令値(例えば、電流指令値)を算出し、算出した指令値を上述のモータ駆動装置40に出力する。車両制御装置30は、車両の走行中、図5に示す一連の処理を所定の制御周期で繰り返し実行する。
[運転状態判定部]
運転状態判定部31は、例えば、モータ回転速度が予め定められた範囲内にあるか否かを判定する。より具体的には、運転状態判定部31はモータ回転速度が予め定められた上限値よりも低いか否かを判定する。運転状態判定部31は、車速が予め定められた範囲内にあるか否か、より具体的には車速が上限値よりも低いか否かを判定してもよい。車両制御装置30は、モータ回転速度(又は車速)が上限値よりも低い場合にトルク変動処理部32を選択し、モータ回転速度(又は車速)が上限値より高い場合に通常トルク算出部33を選択する。
他の例として、運転状態判定部31は、車両の運転状態としてアクセル操作量を利用してもよい。例えば、運転状態判定部31は、アクセル操作量が閾値よりも高いか否かを判定してもよい。そして、車両制御装置30は、アクセル操作量が閾値よりも高い場合に、トルク変動処理部32を選択し、アクセル操作量が閾値よりも低い場合に通常トルク算出部33を選択してもよい。こうすることにより、運転者の加速要求が高い場合に高いグリップ性能を得ることができる。
さらに他の例として、運転状態判定部31は、車両が旋回中であるか否かを判定してもよい。そして、車両制御装置30は、車両が旋回中である場合にトルク変動処理部32を選択し、車両が旋回中でない場合に通常トルク算出部33を選択してもよい。こうすることにより、車両が旋回中である場合に高いグリップ性能を得ることができる。この判定には、前輪2の回転速度と後輪3の回転速度との差や比を利用できる。例えば、前輪2の回転速度と後輪3の回転速度との差や比が閾値よりも大きい場合に、車両が旋回中であると判定される。回転速度の差や比に替えて、車体の傾きが利用されてもよい。この場合、車体の傾きを検知するためのセンサ(例えば、加速度センサ)が車体に取り付けられる。運転状態判定部31は、車体の傾きが閾値よりも大きい場合に、車両が旋回中であると判定する。
さらに他の例として、運転状態判定部31は、車両の運転状態としてアクセル操作量の変化速度を利用してもよい。例えば、運転状態判定部31は、アクセル操作量の変化速度が閾値よりも高いか否かを判定してもよい。そして、車両制御装置30は、アクセル操作量の変化速度が閾値よりも低い場合にトルク変動処理部32を選択し、アクセル操作量の変化速度が閾値よりも高い場合に通常トルク算出部33を選択してもよい。例えば車両がジャンプした後に着陸するときに、運転者は車両のグリップ性能よりも、電動モータの高い応答性と大きい出力とを望む。このような状況では、運転者は瞬時にアクセル操作量を大きくする。すなわち、アクセル操作量の変化速度が大きくなる。したがって、アクセル操作量の変化速度が閾値よりも高い場合に通常トルク算出部33を選択することによって、上述したような状況において、電動モータの高い応答性と大きな出力とを得ることができる。運転状態判定部31は、車両の運転状態として、アクセル操作量の変化速度とモータ回転速度(又は車速)とを利用してもよい。この場合、モータ回転速度(又は車速)が予め定められた上限値よりも低く、且つ、アクセル操作量の変化速度が閾値よりも低い場合にトルク変動処理部32が選択されてもよい。一方、モータ回転速度(又は車速)が上限値よりも低く、且つ、アクセル操作量の変化速度が閾値よりも高い場合に通常トルク算出部33が選択されてもよい。また、モータ回転速度(又は車速)が上限値よりも高い場合には、アクセル操作量の変化速度に関わらず、通常トルク算出部33が選択されてもよい。
[トルク変動処理部]
トルク変動処理部32は、アクセル操作量とモータ回転速度とに基づいて電動モータ4が出力するべきトルクを算出する。トルク変動処理部32は、その算出するトルクを周期的に変動させる。また、トルク変動処理部32は、トルクの変動周期、1周期における第1トルクの出力継続時間、及び1周期における第2トルクの出力継続時間を運転状態に応じて変化させるのが好ましい。トルク変動処理部32は、このような制御を実現するために、第1トルク算出部32a、第2トルク算出部32b、トルク選択部32c、変動周期算出部32d、及びトルク出力継続時間算出部32fを有している。
[第1トルク算出部]
第1トルク算出部32aは、アクセル操作センサ21で検知したアクセル操作量に応じたトルクを第1トルクとして算出する。記憶装置30aには、アクセル操作量と第1トルクとを対応づける情報が予め格納されている(以下では、この情報を「第1トルク規定情報」と称する)。第1トルク算出部32aは第1トルク規定情報を参照し、検知したアクセル操作量に対応する第1トルクを算出する。第1トルク規定情報は、例えばマップを含んでいる。第1トルク算出部32aが算出する第1トルクは、アクセル操作量に応じて変化する。より具体的には、第1トルクは、アクセル操作量の増大に伴って上昇する。すなわち、マップで規定されている第1トルクはアクセル操作量の増大に伴って上昇している。
上述の第1トルク規定情報として利用されるマップでは、アクセル操作量とモータ回転速度と第1トルクとが対応づけられてもよい。この場合、第1トルク算出部32aはマップを参照し、センサ21、22でそれぞれ検知したアクセル操作量とモータ回転速度とに対応するトルクを第1トルクとして算出する。マップでは、モータ回転速度に替えて車速と、アクセル操作量とトルクとが対応づけられてもよい。この場合、第1トルク算出部32aは、アクセル操作センサ21、車速センサ23でそれぞれ検知したアクセル操作量と車速とに対応するトルクを第1トルクとして算出する。第1トルク算出部32aが算出する第1トルクは、モータ回転速度(又は車速)に応じて変化する。例えば、第1トルクは、アクセル操作量が一定の場合、モータ回転速度や車速の上昇に伴って小さくなる。
さらに、第1トルク規定情報は、第1トルクと車両の運転状態との関係を規定してもよい。例えば、第1トルク規定情報(マップや関係式)は、車両に作用している負荷(具体的には電動モータ4に作用している負荷)と第1トルクとの関係を規定してもよい。この場合、第1トルク算出部32aは第1トルク規定情報を参照し、アクセル操作量やモータ回転速度(又は車速)に加えて負荷センサ24で検知した負荷に基づいて、第1トルクを算出する。第1トルク算出部32aは、例えば負荷が大きくなるに従って、第1トルクを増大する。第1トルク規定情報は、第1トルクとアクセル操作量の変化速度との関係を規定してもよい。第1トルク算出部32aは、アクセル操作量、モータ回転速度、及びアクセル操作量の変化速度に基づいて、第1トルクを算出してもよい。
[第2トルク算出部]
第2トルク算出部32bは、第1トルク算出部32aが算出する第1トルクとは異なるトルクである第2トルクを算出又は取得する。第2トルクは、例えば、第1トルクよりも低いトルクである。記憶装置30aには、第1トルク規定情報とは異なる第2トルク規定情報が予め格納されている。第2トルク算出部32bは第2トルク規定情報を参照して、第2トルクを算出又は取得する。第2トルクは第1トルクよりも高いトルクでもよい。
第2トルク算出部32bは、例えば、第1トルクに基づいて第2トルクを算出する。この場合、第2トルク規定情報の一例は、第1トルクと第2トルクとの関係を表す関係式である。関係式は例えば次の式(1)である。
I2=k2×I1・・・(1)
I1:第1トルク
I2:第2トルク
k2:係数
係数k2は第1トルクに対する第2トルクの割合(トルク比)を表す値である。係数k2は予め規定された固定値でもよいし、可変値でもよい。係数k2が固定値である場合、係数k2は例えば0以上1以下の値である。係数k2が可変値である場合、第2トルク算出部32bは、例えば車両の運転状態に基づいて、係数k2を決定する。ここで運転状態は、アクセル操作量、車速、モータ回転速度、及び負荷センサ24で検知される負荷の少なくとも1つである。一例では、車速やモータ回転速度が上昇するに従って係数k2は小さくなり、負荷やアクセル操作量が増大するに従って係数k2は大きくなる。
第1トルクと第2トルクとの関係を表す関係式は式(1)に限られない。例えば、第1トルクと第2トルクとの関係を表す関係式は、第2トルクと第1トルクとの差を規定してもよい。この場合、第2トルク算出部32bは、モータ回転速度(又は車速)やアクセル操作量などの運転状態に基づいて差を算出し、第1トルクから差を減算して得られた値を第2トルクとしてもよい。
第2トルク規定情報の他の例は、アクセル操作量と第2トルクとを対応づける情報でもよい(この場合、第2トルク規定情報は例えばマップである)。この場合、第2トルク規定情報で規定される第2トルクは、例えば、第1トルク規定情報で規定されるトルクよりも低い。
第2トルク規定情報として利用されるマップでは、アクセル操作量とモータ回転速度と第2トルクとが対応づけられてもよい。この場合、第2トルク算出部32bはマップを参照し、アクセル操作センサ21、モータ回転速度センサ22でそれぞれ検知したアクセル操作量とモータ回転速度とに対応するトルクを第2トルクとして算出する。第2トルク規定情報として利用されるマップでは、車速と、アクセル操作量とトルクとが対応づけられてもよい。この場合、第2トルク算出部32bはマップを参照し、アクセル操作センサ21、車速センサ23でそれぞれ検知したアクセル操作量と車速とに対応するトルクを第2トルクとして算出する。第2トルク算出部32bが算出する第2トルクは、アクセル操作量とモータ回転速度(或いは車速)とに応じて変化する。例えば、第2トルクはアクセル操作量の増大に伴って上昇し、モータ回転速度(或いは車速)の上昇に伴って低下する。さらに、第2トルク規定情報は、第2トルクとアクセル操作量の変化速度との関係を規定し、第2トルク算出部32bは、アクセル操作量、モータ回転速度、及びアクセル操作量の変化速度に基づいて、第2トルクを算出してもよい。
さらに他の例として、第2トルク規定情報は固定値でもよい。この場合、第2トルク算出部32bは記憶装置30aに格納されている固定値(第2トルク規定情報)を読み出し、取得する。
第2トルクは0よりも大きいのが好ましい。こうすることにより、電動モータ4が出力するトルクが急変することを抑えることができる。その結果、電動モータ4の駆動に関わる電装品を保護できる。
[変動周期算出部]
変動周期算出部32dは車両の運転状態に基づいて、トルク変動周期、すなわち、第1トルクと第2トルクとの切り替え周期を算出する(「トルク変動周期」は図3(b)のT0で例示されている時間である)。トルク変動周期の算出に利用する運転状態は、例えば、モータ回転速度や車速などである。すなわち、変動周期算出部32dはモータ回転速(又は車速)に基づいてトルク変動周期を算出する。
車両が高速域にあるときに比べると、車両が低速域にあるときに駆動輪の路面への高いグリップ性能が求められる傾向がある。したがって、変動周期算出部32dが算出するトルク変動周期は、モータ回転速度(或いは車速)の上昇に伴って短くなるのが好ましい。トルク変動周期は、モータ回転速度(或いは車速)が予め規定した閾値より低い状態で、一定値でもよい。こうすることにより、モータ回転速度(或いは車速)が低い状態で、トルク変動周期が必要以上に長くなることを防ぐことができる。また、トルク変動周期は、モータ回転速度(或いは車速)が予め規定した閾値より高い状態で、一定値(例えば0)でもよい。
記憶装置30aには、モータ回転速度(或いは車速)とトルク変動周期とを関係づける情報(例えば、マップや関係式)が予め格納される。変動周期算出部32dは、これらのマップや関係式を利用して、モータ回転速度(或いは車速)に対応するトルク変動周期を算出する。
変動周期算出部32dは、モータ回転速度(又は車速)に加えて、アクセル操作量や電動モータ4に作用する負荷、アクセル操作量の変化速度などの運転状態に基づいて、トルク変動周期を算出してもよい。こうすることにより、車両の運転状態に応じた微妙な調整をトルク変動周期に加えることができる。この場合、例えば、アクセル操作量が増大するにしたがって、変動周期算出部32dはトルク変動周期を短くする。こうすることにより、運転者の加速意思に対する、電動モータ4の応答性を向上できる。また、例えば、電動モータ4に作用する負荷が増大するにしたがって、トルク変動周期は短くなるのが好ましい。記憶装置30aには、アクセル操作量(又は電動モータ4に作用する負荷)とトルク変動周期とを対応づけるマップや関係式が予め格納され、変動周期算出部32dはこれらのマップや関係式を利用して、トルク変動周期を算出する。
変動周期算出部32dは、車両の走行中に、トルク変動調整操作子25に対する運転者の操作に応じて、トルク変動周期を変化させてもよい。一例では、トルク変動調整操作子25(例えば、ブレーキレバー)が操作されているときに、変動周期算出部32dはモータ回転速度(又は車速)に基づいて算出されるトルク変動周期を長くしてもよい。例えば、トルク変動調整操作子25(例えば、ブレーキレバー)が操作されているときに、変動周期算出部32dはモータ回転速度(又は車速)に基づいて算出されるトルク変動周期に、予め定めた値を加算してもよい。こうすることにより、車両の減速時に駆動輪の路面へのグリップ性能を増すことができる。モータ回転速度(又は車速)に基づいて算出されるトルク変動周期に加算する値は、車両の運転状態(例えば、モータ回転速度や車速、アクセル操作量など)に基づいて算出される値でもよい。
[変動周期ベース値算出部]
変動周期算出部32dの一例は、図5に示すように、変動周期ベース値算出部32eを含む。変動周期ベース値算出部32eは、トルク変動周期の算出の基礎となる変動周期ベース値を算出する。この場合、変動周期算出部32dは変動周期ベース値に基づいて、トルク変動周期を算出する。変動周期算出部32dは、例えば、次の関係式(2)を利用して、トルク変動周期を算出する。
T0=k3×Tb・・・(2)
T0:トルク変動周期
Tb:変動周期ベース値
k3:係数
変動周期ベース値算出部32eは、モータ回転速度(或いは車速)に基づいて、変動周期ベース値を算出する。記憶装置30aに、モータ回転速度(或いは車速)と変動周期ベース値とを対応づける情報が予め格納される(以下では、この情報を「ベース値規定情報」と称する)。ベース値規定情報は例えばマップである。変動周期ベース値算出部32eはベース値規定情報を参照し、モータ回転速度(或いは車速)に対応する変動周期ベース値を算出する。
図6はベース値規定情報であるマップの例を示す図である。この図において、横軸はモータ回転速度であり、縦軸は変動周期ベース値である。
図6のマップでは、モータ回転速度が上昇するにしたがって、変動周期ベース値は徐々に低下する。また、マップで規定される変動周期ベース値は、モータ回転速度が閾値Rminより低い状態で、一定値でもよい。こうすることにより、モータ回転速度が低い状態で、トルク変動周期が過剰に高くなることを防ぐことができる。また、マップで規定される変動周期ベース値は、モータ回転速度が閾値Rmaxより高い状態で、一定値(例えば0)でもよい。ベース値規定情報であるマップでは、図6の例に替えて、車速と変動周期ベース値とが対応づけられてもよい。この場合、車速が上昇するにしたがって、変動周期ベース値は徐々に低下してもよい。
上述したように、変動周期算出部32dは式(2)を利用して、ベース値規定情報から得られた変動周期ベース値に対応するトルク変動周期を算出する。係数k3とトルク変動ベース値とを含む関係式を利用することにより、電動二輪車の設計段階で、例えば電動モータの特性に応じて係数k3を調節することを可能となる。その結果、車両の走行時に、車種に適したトルク変動周期を設定することが容易となる。
係数k3は、予め規定された固定値でもよいし、可変値でもよい。係数k3が可変値である場合、変動周期算出部32dは運転状態に基づいて係数k3を決定してもよい。ここで運転状態は、アクセル操作量、車速、モータ回転速度、及び電動モータ4に作用する負荷(すなわち、負荷センサ24で検知される負荷)の少なくとも1つである。こうすることで、車両の運転状態に応じた微妙な調整をトルク変動周期に加えることができる。
トルク変動周期の算出において、変動周期ベース値は利用されなくてもよい。この場合、記憶装置30aに、モータ回転速度(或いは車速)とトルク変動周期とを対応づけるマップや関係式などの情報が予め格納される(以下では、この情報を「変動周期規定情報」と称する)。変動周期算出部32dは変動周期規定情報を参照し、センサで検知したモータ回転速度(或いは車速)に対応するトルク変動周期を算出する。
[トルク出力継続時間算出部]
トルク出力継続時間算出部32fは、第1トルクの出力継続時間と第2トルクの出力継続時間のうちの少なくとも一方を算出する。より具体的には、トルク出力継続時間算出部32fは、トルク変動の1周期における第1トルクの出力継続時間(図3(a)で示すT1)と、トルク変動の1周期における第2トルクの出力継続時間(図3(a)で示すT2)のうちの少なくとも一方を算出する。記憶装置30aには、例えば、トルク変動周期と第1トルクの出力継続時間との関係を表す情報(例えば、関係式)が予め格納される。記憶装置30aには、例えば、トルク変動周期と第2トルクの出力継続時間との関係を表す情報(例えば、関係式)が予め格納されてもよい。1周期における第1トルクの出力継続時間を、以下では「第1トルク出力継続時間」と称する。また、1周期における第2トルクの出力継続時間を、以下では「第2トルク出力継続時間」と称する。
次の関係式(3)は、このような出力継続時間とトルク変動周期との関係を表す式の一例である。
T2=k1×T0・・・(3)
T0:トルク変動周期
T2:第2トルク出力継続時間
k1:係数
係数k1は、トルク変動の1周期における第2トルク出力継続時間の割合を表し、0以上1以下の値である。
上述したように、トルク変動周期はモータ回転速度(又は車速)に基づいて算出される。より具体的には、トルク変動周期は、モータ回転速度(又は車速)が上昇するに従って短くなる。したがって、式(3)を利用する場合、第2トルク出力継続時間もモータ回転速度(又は車速)に応じて変化する。より具体的には、第2トルク出力継続時間も、モータ回転速度(又は車速)の上昇に応じて短くなる。
次の関係式(4)は、出力継続時間とトルク変動周期との関係を表す式の他の例である。
T1=k4×T0・・・(4)
T0:トルク変動周期
T1:第1トルク出力継続時間
k4:係数
係数k4は、トルク変動の1周期における第1トルク出力継続時間の割合を表し、0以上1以下の値である。
この式(4)を利用する場合でも、第1トルク出力継続時間もモータ回転速度(又は車速)に応じて変化する。より具体的には、第1トルク出力継続時間も、モータ回転速度(又は車速)の上昇に応じて短くなる。
上述したように、トルク変動周期は、モータ回転速度(又は車速)に加えて車両の運転状態(具体的には、アクセル操作量や電動モータ4に作用する負荷)に基づいて算出してもよい。この場合、式(3)或いは式(4)の利用により、第2トルク出力継続時間や第1トルク出力継続時間も、車両の運転状態(すなわち、アクセル操作量や電動モータ4に作用する負荷)に応じて変化することとなる。
係数k1(又はk4)は、予め規定された固定値でもよいし、可変値でもよい。係数k1(又はk4)が可変値である場合、トルク出力継続時間算出部32fは運転状態に基づいて係数k1(又はk4)を決定してもよい。ここで運転状態は、車速、モータ回転速度、アクセル操作量及び電動モータ4に作用する負荷(すなわち、負荷センサ24で検知される負荷)の少なくとも1つである。こうすることで、第1トルク出力継続時間及び第2トルク出力継続時間に、車両の運転状態に応じた微妙な調整を加えることができる。
トルク出力継続時間算出部32fは、車両の走行中に、トルク変動調整操作子25に対する運転者の操作に応じて、トルク変動周期を変化させてもよい。一例では、トルク変動調整操作子25(例えば、ブレーキレバー)が操作されているときに、トルク出力継続時間算出部32fは、モータ回転速度(又は車速)に基づいて算出されるトルク変動周期を調整してもよい。より具体的には、トルク変動調整操作子25が操作されているときに、トルク出力継続時間算出部32fは、モータ回転速度(又は車速)に基づいて算出されるトルク変動周期を短くしてもよい。こうすることにより、車両の減速時に駆動輪の路面へのグリップ性能を増すことができる。処理の一例としては、トルク変動調整操作子25が操作されているときに、変動周期算出部32dはモータ回転速度(又は車速)に基づいて算出されるトルク変動周期に、予め定めた値を加算する。加算する値は、例えば、車両の運転状態(例えば、モータ回転速度や車速、アクセル操作量など)に基づいて算出される値である。
[トルク選択部]
トルク選択部32cは、トルク変動の1周期において、第1トルクと第2トルクとを選択する。すなわち、トルク選択部32cは、トルク変動の1周期における第1トルクを出力すべき期間に第1トルクを選択し、トルク変動の1周期における第2トルクを出力すべき期間に第2トルクを選択する。より具体的には、トルク選択部32cは、現在が第1トルクを出力すべき時に該当するか否か、或いは、現在が第2トルクを出力すべき時に該当するか否かを判定し、その判定結果に応じて第1トルクと第2トルクのうち一方を選択する。
トルク選択部32cの一例は、図5に示すように、トルク継続時間計数部32gを含んでいる。トルク継続時間計数部32gは、トルク変動の周期の開始時からの経過時間を計数する。図3を参照すると、トルク変動の周期の開始時tsから現在時間tpまでの時間を計数する。トルク選択部32cは、現在時間tpが第1トルク出力継続時間に該当するか否か、或いは、現在時間tpが第2トルク出力継続時間に該当するか否かを判定する。そして、トルク選択部32cは、現在時間tpが第1トルク出力継続時間に該当する場合には第1トルクを選択し、現在時間tpが第2トルク出力継続時間に該当する場合には第2トルクを選択する。第1トルク出力継続時間は請求項における「第1の期間」に対応し、第2トルク出力継続時間は請求項における「第2の期間」に対応している。
以上説明したトルク変動処理部32の処理により、車両制御装置30は、アクセル操作量に応じた第1トルクの出力と、第1トルクとは異なる第2トルクの出力とが周期的に繰り返すように、電動モータ4が出力するトルクを変動できる。
[通常トルク算出部]
上述したように、車両制御装置30は、その機能として、通常トルク算出部33を含んでいる。通常トルク算出部33は、運転状態判定部31の処理によってトルク変動制御が実行されるべきと判断されなかった場合に、電動モータ4が出力するべきトルクを算出する(通常トルク算出部33が算出するトルクを「通常トルク」と称する)。
通常トルク算出部33は、アクセル操作センサ21で検知したアクセル操作量に応じたトルクを通常トルクとして算出する。記憶装置30aには、アクセル操作量と通常トルクとを対応づける情報が予め格納されている(以下では、この情報を「トルク規定情報」と称する)。通常トルク算出部33はトルク規定情報を参照し、アクセル操作量に対応するトルクを通常トルクとして算出する。トルク規定情報は、例えばマップである。トルク規定情報は、第1トルク算出部32aが利用する第1トルク規定情報が含むマップと同じでもよいし、異なっていてもよい。トルク規定情報であるマップでは、アクセル操作量とモータ回転速度(又は車速)と通常トルクとが対応づけられてもよい。この場合、通常トルク算出部33はマップを参照し、アクセル操作量とモータ回転速度とに対応する通常トルクを算出する。
[指令値出力部]
指令値出力部34は、運転状態判定部31の処理によってトルク変動制御が実行されるべきと判断された場合に、トルク選択部32cによって選択されたトルクに応じた指令値(例えば、電流指令値)を算出し、算出した指令値を上述のモータ駆動装置40(本明細書の例では、モータ制御装置41)に出力する。また、指令値出力部34は、運転状態判定部31の処理によってトルク変動制御が実行されるべきと判断されなかった場合に、通常トルク算出部33によって算出された通常トルクに応じた指令値(例えば、電流指令値)を算出し、算出した指令値をモータ駆動装置40(本明細書の例では、モータ制御装置41)に出力する。インバータ42は、指令値に応じた電力を電動モータ4に供給する。より具体的には、インバータ42は、指令値に応じた交流電流を電動モータ4に供給する。
[変形例1]
図7は、車両制御装置30が実行する処理の他の例を示すブロック図である。図7に示す例では、車両制御装置30は、上述の第1トルク算出部32a、第2トルク算出部32bに替えて、基準トルク算出部32L、第1トルク算出部32m、第2トルク算出部32nを有している。また、車両制御装置30は、運転状態判定部31に替えて、運転状態判定部32hを含むトルク選択部32iを有している。図5を参照して説明した処理については、図7において、同一符合を付している。
基準トルク算出部32Lは、アクセル操作センサ21で検知したアクセル操作量に応じたトルクを基準トルクとして算出する。記憶装置30aには、アクセル操作量と基準トルクとを対応づける情報が予め格納されている(以下では、この情報を「基準トルク規定情報」と称する)。基準トルク算出部32Lは基準トルク規定情報を参照し、検知したアクセル操作量に対応する基準トルクを算出する。基準トルク規定情報は、例えばマップを含んでいる。基準トルク算出部32Lが算出する基準トルクは、アクセル操作量に応じて変化する。より具体的には、基準トルクは、アクセル操作量の増大に伴って上昇する。すなわち、マップで規定されている基準トルクはアクセル操作量の増大に伴って上昇している。基準トルク規定情報(マップ)では、アクセル操作量とモータ回転速度(又は車速)と基準トルクとが対応づけられてもよい。この場合、基準トルク算出部32Lはマップを参照し、センサでそれぞれ検知したアクセル操作量とモータ回転速度(又は車速)とに対応するトルクを基準トルクとして算出する。
第1トルク算出部32mは基準トルクに基づいて第1トルクを算出する。一例では、第1トルク算出部32mは、固定値或いは運転状態(例えば、モータ回転速度、車速、アクセル操作量、電動モータ4に作用する負荷)に応じた可変値を基準トルクに加算(或いは乗算)して、その演算結果を第1トルクとして算出する。基準トルクはアクセル操作量に基づいて算出されるので、この処理でも第1トルクも結果的にアクセル操作量に応じた値となる。
第2トルク算出部32nは基準トルクに基づいて第2トルクを算出する。一例では、第2トルク算出部32nは、固定値或いは運転状態(例えば、モータ回転速度、車速、アクセル操作量、電動モータ4に作用する負荷)に応じた可変値を基準トルクに加算(或いは乗算)して、その演算結果を第2トルクとして算出する。この場合、第2トルク算出部32nが利用する固定値或いは可変値は、第1トルク算出部32mが利用する固定値或いは可変値とは異なる。図7の例においても、第2トルクは第1トルクよりも小さくてもよいし、第1トルクよりも大きくてもよい。
運転状態判定部32hの処理は、図5に示す運転状態判定部31と同様である。すなわち、運転状態判定部32hは、現在の運転状態がトルク変動制御を実行すべき運転状態にあるか否かを判定する。例えば、運転状態判定部32hは、例えば、モータ回転速度が予め設定された範囲内にあるか否かを判定する。より具体的には、運転状態判定部32hはモータ回転速度(又は車速)が予め設定された上限値よりも低いか否かを判定する。運転状態判定部32hは、運転状態判定部31と同様、アクセル操作量や、アクセル操作量の変化速度などに基づいて、トルク変動制御を実行すべきか否かを判定してもよい。
トルク選択部32iは、現在の運転状態がトルク変動制御を実行すべき運転状態である場合、トルク継続時間計数部32gの計数結果に応じて、第1トルクと第2トルクのうち一方を選択する。このような処理によっても、車両制御装置30は、アクセル操作量に応じた第1トルクの出力と、第1トルクとは異なる第2トルクの出力とが周期的に繰り返すように、電動モータ4が出力するトルクを変動できる。
一方、トルク選択部32iは、現在の運転状態がトルク変動制御を実行すべき運転状態でない場合には、トルク継続時間計数部32gの計数結果に寄ることなく、第1トルクと第2トルクと基準トルクのうち予め規定された一つを選択する。例えば、トルク選択部32iはトルク継続時間計数部32gの計数結果に寄ることなく、第1トルクを選択する。
指令値出力部34はトルク選択部32iによって選択されたトルクに応じた指令値(例えば、電流指令値)を算出し、算出した指令値を上述のモータ駆動装置40(本明細書の例では、モータ制御装置41)に出力する。
[変形例2]
図8は、車両制御装置30が実行する処理のさらに他の例を示すブロック図である。図8に示す例では、車両制御装置30には、上述の変動周期算出部32dとトルク出力継続時間算出部32fに替えて、第1トルク出力継続時間算出部32jと、第2トルク出力継続時間算出部32kとを含んでいる。図5及び図7を参照して説明した処理については、図8において、同一符合を付している。
第1トルク出力継続時間算出部32jは、第1トルク出力継続時間を算出する。記憶装置30aには、第1トルク出力継続時間と、車両の運転状態(例えば、モータ回転速度(又は車速)、アクセル操作量、電動モータ4に作用する負荷)とを対応づける情報(例えば、マップや関係式)が格納される。第1トルク出力継続時間算出部32jは、この情報を参照して、第1トルク出力継続時間を算出する。算出される第1トルク出力継続時間は、例えば、モータ回転速度(又は車速)が上昇するにしたがって短くなる。
第2トルク出力継続時間算出部32kは、第2トルク出力継続時間を算出する。記憶装置30aには、例えば、第2トルク出力継続時間と、車両の運転状態(例えば、モータ回転速度(又は車速)、アクセル操作量、電動モータ4に作用する負荷)とを対応づける情報(例えば、マップや関係式)が格納される。これに替えて、記憶装置30aには、第1トルク出力継続時間に対する第2トルク出力継続時間の比率と、車両の運転状態(例えば、モータ回転速度(又は車速)、アクセル操作量、電動モータ4に作用する負荷)とを対応づける情報(例えば、マップや関係式)が格納されてもよい。第2トルク出力継続時間算出部32kは、この情報を参照して、第2トルク出力継続時間を算出する。算出される第2トルク出力継続時間は、モータ回転速度(又は車速)が上昇するにしたがって短くなる。
第1トルク出力継続時間と第2トルク出力継続時間は交互に繰り返される。トルク選択部32iは、現在が第1トルク出力継続時間に該当するか否か、現在が第2トルク出力継続時間に該当するか否かを判定する。そして、トルク選択部32iは、現在が第1トルク出力継続時間に該当する場合には第1トルクを選択し、現在が第2トルク出力継続時間に該当する場合には第2トルクを選択する。このような処理によっても、車両制御装置30は、アクセル操作量に応じた第1トルクの出力と、第1トルクとは異なる第2トルクの出力とが周期的に繰り返すように、電動モータ4が出力するトルクを変動できる。
以上説明したトルク変動処理部32の例は、2つのトルク算出部、すなわち第1トルク算出部、第2トルク算出部を有していた。しかしながら、トルク変動処理部32は、さらに第3トルクを算出する第3トルク算出部を含んでもよい。この場合、トルク選択部32cは、3つのトルク(すなわち、第1トルク、第2トルク、及び第3トルク)を周期的に変動させてもよい。
また、以上説明したトルク変動処理部32の例では、モータ駆動装置40への指令値として、電流指令値が出力されていた。しかしながら、モータ駆動装置40への指令値として、電圧指令値が出力されてもよい。
1 電動二輪車、21 アクセル操作センサ、22 モータ回転速度センサ、23 車速センサ、24 負荷センサ、25 トルク変動調整操作子、25a 調整操作子センサ、30 車両制御装置、30a 記憶装置、31 運転状態判定部、32 トルク変動処理部、32a,32m 第1トルク算出部、32b、32m 第2トルク算出部、32c,32i トルク選択部、32d 変動周期算出部、32e 変動周期ベース値算出部、32f トルク出力継続時間算出部、31、32h 運転状態判定部、32L 基準トルク算出部、33 通常トルク算出部、34 指令値出力部、34 指令値出力部、40 モータ駆動装置、41 モータ制御装置、42 インバータ。

Claims (16)

  1. 駆動輪と、
    バッテリと、
    前記バッテリから供給される電力によって前記駆動輪を駆動する電動モータと、
    運転者が操作するためのアクセル操作子と、
    前記電動モータを制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記アクセル操作子の操作量と、前記アクセル操作子の操作量に応じたトルクである第1トルクとの関係を表す第1トルク規定情報を利用して、アクセル操作センサで検知した前記アクセル操作子の操作量に対応する第1トルクを算出する第1トルク算出部と、
    前記アクセル操作子の操作量と第1トルクのうちの少なくとも一方と、前記第1トルクとは異なる第2トルクとの関係を表し且つ前記第1トルク規定情報とは異なる情報である第2トルク規定情報を利用して、第2トルクを算出又は取得する第2トルク算出部とを含み、
    前記制御装置は、前記第1トルクの出力と前記第2トルクの出力とが周期的に繰り返すように前記電動モータが出力するトルクを変動する
    ことを特徴とする電動車両。
  2. 前記制御装置は、トルク変動の1周期における第1の期間において前記第1トルクを選択し、前記1周期における第2の期間において前記第2トルクを選択するトルク選択部を含んでいる
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動車両。
  3. 前記第1トルク算出部は、前記アクセル操作子の操作量と車両の運転状態のうち少なくとも一方に応じて前記第1トルクを変化させる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電動車両。
  4. 駆動輪と、
    バッテリと、
    前記バッテリから供給される電力によって前記駆動輪を駆動する電動モータと、
    運転者が操作するためのアクセル操作子と、
    前記電動モータを制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記アクセル操作子の操作量に応じたトルクを第1トルクとして算出する第1トルク算出部と、前記第1トルクとは異なる第2トルクを算出又は取得する第2トルク算出部とを含み、前記第1トルクの出力と前記第2トルクの出力とが周期的に繰り返すように前記電動モータが出力するトルクを変動しており、
    前記第2トルク算出部は、前記アクセル操作子の操作量と車両の運転状態のうち少なくとも一方に応じて前記第2トルクを変化させる
    ことを特徴とする電動車両。
  5. 前記制御装置は、前記電動モータが出力するトルクの変動周期を、前記アクセル操作子の操作量と車両の運転状態のうち少なくとも一方に応じて変化させる
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の電動車両。
  6. 前記制御装置は、前記アクセル操作子の操作量、車速、前記電動モータの回転速度、及び前記電動モータに作用する負荷に応じて、前記電動モータが出力するトルクの変動周期を変化させる
    ことを特徴とする請求項に記載の電動車両。
  7. 前記制御装置は、前記アクセル操作子の操作量、車速、前記電動モータの回転速度、及び前記電動モータに作用する負荷のうちの少なくとも1つと、トルクの変動周期とを関係づける情報が予め格納された記憶装置を有している
    ことを特徴とする請求項に記載の電動車両。
  8. 駆動輪と、
    バッテリと、
    前記バッテリから供給される電力によって前記駆動輪を駆動する電動モータと、
    運転者が操作するためのアクセル操作子と、
    前記電動モータを制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記アクセル操作子の操作量に応じたトルクを第1トルクとして算出する第1トルク算出部と、前記第1トルクとは異なる第2トルクを算出又は取得する第2トルク算出部とを含み、前記第1トルクの出力と前記第2トルクの出力とが周期的に繰り返すように前記電動モータが出力するトルクを変動しており、
    前記制御装置は、トルク変動の1周期において設定されている第1トルクの出力継続時間において前記第1トルク算出部で算出された前記第1トルクを前記電動モータから出力し、トルク変動の1周期において設定されている第2トルクの出力継続時間において前記第2トルク算出部で算出又は取得された前記第2トルクを前記電動モータから出力する
    ことを特徴とする電動車両。
  9. 前記制御装置は、現在時間が前記第1トルクの出力継続時間に該当するか否か、或いは、現在時間が前記第2トルクの出力継続時間に該当するか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の電動車両。
  10. 前記制御装置は、前記第1トルクの出力継続時間と前記第2トルクの出力継続時間のうち少なくとも一方を、前記アクセル操作子の操作量と車両の運転状態のうち少なくとも一方に応じて変化させる
    ことを特徴とする請求項8又は9に記載の電動車両。
  11. 前記制御装置は前記第1トルクと前記第2トルクとの割合であるトルク比を前記アクセル操作子の操作量と車両の運転状態のうち少なくとも一方に応じて変化させる
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の電動車両。
  12. 駆動輪と、
    バッテリと、
    前記バッテリから供給される電力によって前記駆動輪を駆動する電動モータと、
    運転者が操作するためのアクセル操作子と、
    前記電動モータを制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記アクセル操作子の操作量に応じたトルクを第1トルクとして算出する第1トルク算出部と、前記第1トルクとは異なる第2トルクを算出又は取得する第2トルク算出部とを含み、前記第1トルクの出力と前記第2トルクの出力とが周期的に繰り返すように前記電動モータが出力するトルクを変動しており、
    前記制御装置は、前記電動モータの回転速度又は車速が予め定められた上限値を超えている場合に、前記電動モータが出力するトルクの変動を停止する
    ことを特徴とする電動車両。
  13. 駆動輪と、
    バッテリと、
    前記バッテリから供給される電力によって前記駆動輪を駆動する電動モータと、
    運転者が操作するためのアクセル操作子と、
    前記電動モータを制御する制御装置と、
    運転者が操作する、前記アクセル操作子とは異なる第2操作子と、を備え、
    前記制御装置は、前記アクセル操作子の操作量に応じたトルクを第1トルクとして算出する第1トルク算出部と、前記第1トルクとは異なる第2トルクを算出又は取得する第2トルク算出部とを含み、前記第1トルクの出力と前記第2トルクの出力とが周期的に繰り返すように前記電動モータが出力するトルクを変動しており、
    前記制御装置は、前記第2操作子の操作状態に応じて、トルクの変動周期、前記第1トルクの継続時間、及び第2トルクの継続時間の少なくとも1つを変化させる
    ことを特徴とする電動車両。
  14. 車両の運転状態は、車速、前記電動モータの回転速度、前記アクセル操作子の操作量の変化速度及び前記電動モータに作用する負荷のうち少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする請求項3、4、5、10、又は11のいずれに記載の電動車両。
  15. 前記制御装置は、前記第1トルクに応じた第1電流指令値の出力と、前記第2トルクに応じた第2電流指令値の出力とを周期的に繰り返す
    ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の電動車両。
  16. 前記第1トルクと前記第2トルクのうち小さいほうのトルクは0よりも大きい
    ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の電動車両。
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