JP6129602B2 - 原稿読取用光源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スキャナー等の原稿読取装置に光源として用いられる原稿読取用光源装置に関する。
従来から、縮小光学系および密着式光学系スキャナー等の原稿読取装置における原稿の読み取りは、次のような手順で行われている。すなわち、コンタクトガラス上に載置された被読取原稿の読取対象面に所定の幅を有する線状光を走査照射し、その反射光または透過光をミラーやレンズ等の光学素子で構成された光学系を経て線状固体撮像素子(ラインCCD(charge-coupled device:固体撮像素子)等)に結像させる。そして、線状固体撮像素子から出力された撮像信号に所定の信号処理を施すことにより、上記読取対象面を原稿画像として読み取るようになっている。
このとき、原稿画像がカラー画像である場合、カラー原稿画像を高精彩に読み取るためには、被読取原稿の読取対象面に対して、高照度で且つ均一な照度分布からなる線状光を照射する技術(つまり、そのような線状光を照射可能な光源装置)が求められている。
加えて、近年では、キセノンランプや冷陰極管(Cold-Cathode Fluorescent Lamp:CCFL)等の管灯に比べて消費電力や発熱の低減が可能であり、耐久性にも優れたLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を、光源として採用する需要が高まり、広く浸透してきている。
かかる要請を満足する線状光を照射可能な原稿読取用光源装置(以下、これを適宜、光源装置と称する)の一例として、例えば、図20に示すように、複数のLEDが長手方向(主走査方向)に一列に並べられてなるLED光源80を備えた、所謂アレイ方式のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この光源装置は、LED光源80の各LEDの微小面積から出射されてなる線状光を、リフレクタとしての第1ミラー81により反射させ、その反射光をコンタクトガラス82上に載置された被読取原稿83の被照射部84に照射させる。そして、被読取原稿83の読取対象面で反射された反射光(原稿画像を含む反射光)を第2ミラー85で反射させ、光電変換素子であるラインセンサ86の撮像面上に原稿画像の縮小像として結像させるものである。
また、このアレイ方式とは異なる方式の原稿読取用光源装置として、例えば、前記LED光源80に替えて、光学素子である導光体を備える、所謂LGL(Light-Guide-Lens)方式のものがある。このLGL方式の光源装置は、LED光源80と同様に主走査方向に長尺な導光体と、当該導光体の主走査方向(長手方向)における一端または両端に配置されるLEDと、を備えて構成され、LEDの発光する光が導光体を介して照射されるようになっている。つまり、導光体が、一端または両端に配置されたLEDから出射された光を入射し、全反射を利用して対向する他端または一端側へと導きながら、前記コンタクトガラス82側を向いた主走査方向の側面から出射されてなる線状光を、第1ミラー81により反射させ、その反射光をコンタクトガラス82上に載置された被読取原稿83の被照射部84に照射させるものである。
ところが、上述のような構成からなる原稿読取用光源装置では、LED光源80または導光体から出射された光が被照射部84に直接照射されるものではなく、被照射部84に照射されるまでの光路中に光学素子(第1ミラー81)が配置されている。このため、その間の光路長が長くなり、当該光路での光損失が大きくなってしまう。その結果、LED光源80から発せられた光の利用効率が低下して原稿の読み取りに寄与する照射光の光量が低減し、ラインセンサ86の撮像面上に鮮明な原稿画像が結像されない虞があった。
そこで、上述のような光の利用効率の低下や、それによる原稿の読み取りに寄与する照射光の光量低減を防止する理想的な構成として、アレイ方式によるLED光源80の二列配置や、LGL方式による導光体の二本配置などが挙げられる。しかし、これらはLED光源80や導光体を2つ備える点において、いずれも部品点数が倍となり、材料費が嵩むことから製造コストが増加する要因を含んでいる点で懸念される傾向があった。
そのため、製造コストの増加を招くことなく、上述のような光の利用効率の低下や、それによる原稿の読み取りに寄与する照射光の光量低減を防止する原稿読取用光源装置として、特許文献2や特許文献3に記載のものが提案されている。前者の光源装置はアレイ方式を採用しており、後者の光源装置はLGL方式を採用している。これら光源装置は、光源の方式が異なることを除いて、ほぼ同様に構成されており、上述の図20を用いて概略的に説明すると、第1ミラー81が、被読取原稿83の中心に垂直な仮想面に対してLED光源80または導光体(不図示)と略対称な位置に配置されている。そして、LED光源80(導光体)から出射される光の一部を第1ミラー81で反射させることで、LED光源80(導光体)があたかも二列(二本)配置されたかのように機能させることが可能となっている。このため、コンタクトガラス82上に載置された被読取原稿83の被照射部84には、LED光源80(導光体)から直接出射される線状光と、第1ミラー81によって反射される線上光と、が対面照射されるようになっている。
これらの原稿読取用光源装置では、コンタクトガラス82上に載置された被読取原稿83の読取り対象面に、LED光源80(導光体)から直接出射される線状光と、第1ミラー81によって反射される線上光と、が前記被読取原稿83の中心に垂直な仮想面に対して対称的な位置から対面照射される。これにより、例えば被読取原稿が冊子であり、読取対象面に浮きが生じるような場合であっても、当該読取対象面の浮きの部分に線状光を対面照射することで、当該浮きによる暗部を生じさせることがない。従って、上述したような光の利用効率を低下させることなく、原稿の読み取りに寄与する照射光の照度分布を良好なものにすることができる。
特開2008−304860号公報 特許第4659698号公報 特許第4793288号公報
ところで、この種のLEDを用いた原稿読取用光源装置では、原稿画像を高精彩に読み取るために、被読取原稿の読取対象面に対して、高照度で且つ均一な照度分布からなる線状光を照射する必要があり、それには、光の利用効率を低下させることなく、原稿の読み取りに寄与する照射光の照度分布を良好なものにしなければならない。そのため、次のような光学特性を満足することが要求される。すなわち、かかる光学特性としては、絶対照度値や主走査配光分布、副走査配光分布、被読取原稿の読取対象面を精確に読み取るために必要な光量を示す照明深度、被読取原稿に浮きが生じる場合の読取対象面に暗部が生じないようにするための対面照射比率、LEDを複数配列する際に隣接するLED間の暗部具合を閾値化した輝度リップル等が挙げられる。
これら特許文献2や特許文献3の原稿読取用光源装置では、コンタクトガラス82の下方に、LED光源80(導光体)と、第1ミラー81とを対称に配置することで、性能面において、対面照射比率(読取対象面に対する配光比率)を5:5とする(すなわち、略均一にする)ことは達成できる。
しかしながら、この対面照射比率を均一にするためには、LED光源80(導光体)から出射される主要光の光軸を第1ミラー81側に傾けなくてはならず、これにより、読取対象面に対して照射される主要光の照度が低下する等、対面照射比率以外の性能面(すなわち、絶対照度値や主走査配光分布、副走査配光分布、照明深度、輝度リップル等)のいずれかを犠牲にすることになり、これら性能面を効率良く満たすことが困難であった。
そこで、本発明は上述した事情を鑑みてなされたもので、原稿読取装置に光源として用いられる原稿読取用光源装置において、光の利用効率を低下させることなく、原稿の読み取りに寄与する照射光を良好なものにするための光学特性を満たすことができ、コストを抑えつつ、被読取原稿に対して高照度で且つ均一な照度分布の光を照射可能にすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の発明は、
原稿読取装置のコンタクトガラス上に載置された被読取原稿の読取対象面に、所定の幅を有する光を前記コンタクトガラスの下方から照射して、前記原稿読取装置における原稿の読み取りに寄与する原稿読取用光源装置において、
長手方向に沿って長尺な開口を有するリング状をなしており、当該長手方向の両端部に対向して配置され、互いに対向する端部に向かって前記長手方向に対し水平に直交する短手方向の二手に分岐した一対の分岐路を有してなる分岐部と、これら分岐部の対向する分岐路間にそれぞれ前記長手方向に沿って平行に延設され、当該各分岐路同士を連通する一対の導光部と、を一体に有し、これら導光部の前記短手方向に対向する上端同士を結んでなる仮想面を出光面とする導光体と、
前記導光体の前記長手方向における前記両端部のうち、少なくとも一方の前記端部の端面に形成された入光面に、発光素子の発光面を向けて配置される半導体光源と、
前記導光体および前記半導体光源を収容し、前記導光体の前記出光面に対応する部位に、前記コンタクトガラスの位置する上方に向けて開口した前記光を照射するための前記長手方向に長尺な出光部を有する筐体と、を備え、
各前記導光部には、
前記半導体光源の発光によって前記入光面および当該入光面から連続する分岐部を介して入射される光を、前記対向する端部側へと導光しつつ上方に位置する前記コンタクトガラスへ向けて出射させるための導光照射用反射部が、当該各導光部の外周側における前記コンタクトガラスとは反対側の斜め下方となる位置に前記長手方向に沿って延設されており、
前記筐体の内部には、
前記導光体の前記開口の内側に位置し、前記半導体光源が配置される端部側の前記分岐部の内周側に対向して配置され、前記半導体光源から前記入光面を介して入射された光を、当該分岐部の各前記分岐路に沿って分光するように全反射させる分光用反射物と、
前記半導体光源が配置される端部側の前記分岐部における各前記分岐路の外周側に沿って各々配置されると共に、当該各分岐路と連通する各前記導光部の外周側における各前記分岐路との連接部分近傍に沿って各々配置され、前記分光用反射物によって全反射する方向以外の指向を有する迷光を、各前記分岐路に沿って連通する各前記導光部へと導光するための複数の導光用反射物と、が設けられており、
前記半導体光源から発せられ、前記入光面を介して前記導光体内に入射される光が、前記分岐部にて分光されつつ各前記分岐路を介して各前記導光部へと導光され、当該各導光部の双方にて各々前記長手方向に沿って対向する端部側へと導光されながら、前記出光面における各前記導光部の双方に対応する部位から、それぞれ前記コンタクトガラス上の受光面となる前記被読取原稿の読取対象面へ向けて前記出光部を介して出射され、当該受光面に対面照射されることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の原稿読取用光源装置において、
前記導光体の前記出光面における各前記導光部の双方に対応する部位からそれぞれ出射され、前記コンタクトガラス上の前記受光面に対面照射される前記光の各々は、当該受光面にて交わることを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の原稿読取用光源装置において、
前記分光用反射物は三角柱状の形状からなり、垂直方向に立設される三つの面のうち、二つの面を前記分岐部の各前記分岐路の内周面にそれぞれ対向して配置され、当該二つの面は、それぞれ鏡面反射面からなることを特徴とする。
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の原稿読取用光源装置において、
前記導光体における前記入光面の幅は、前記半導体光源における前記発光面の幅と同一か、当該発光面の幅よりも0.5mm〜1mmの範囲で大きく設定されていることを特徴とする。
さらに、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の原稿読取用光源装置において、
前記導光体は透明樹脂材からなり、前記分岐部における各前記分岐路は、前記導光体の対向する前記両端部の中心同士を結ぶ前記長手方向の中心軸に対し、それぞれ45°の傾斜角度を有して配設されることを特徴とする。
本発明によれば、原稿読取装置に光源として用いられる原稿読取用光源装置において、導光体が、長手方向の両端部に対向して配置され、互いに対向する端部に向かって長手方向に対し水平に直交する短手方向の二手に分岐した一対の分岐路を有してなる分岐部と、これら分岐部の対向する分岐路間にそれぞれ長手方向に沿って平行に延設され、当該各分岐路同士を連通する一対の導光部と、を一体に有することで、長手方向に沿って長尺な開口を有するリング状をなしており、これら一対の導光部の短手方向に対向する上端同士を結んでなる仮想面を出光面としている。また、導光体の長手方向における両端部のうち、少なくとも一方の端部の端面に形成された鏡面平坦面からなる入光面に、発光素子の発光面を向けて半導体光源が配置されている。さらに、これら導光体および半導体光源は、導光体の出光面に対応する部位に、上方に位置する原稿読取装置のコンタクトガラスに向けて開口した光を照射するための長手方向に長尺な出光部を有する筐体に収容されている。
そして、半導体光源から発せられ、入光面を介して導光体内に入射される光が、分岐部にて分光されつつ各分岐路を介して各導光部へと導光され、当該各導光部の双方にて各々長手方向に沿って対向する端部側へと導光されながら、出光面における各導光部の双方に対応する部位から、それぞれコンタクトガラス上の受光面となる被読取原稿の読取対象面へ向けて出光部を介して出射され、当該受光面に対面照射されるようになっている。
これにより、本発明の原稿読取用光源装置では、出光面と受光面とを結ぶ光路内に光学素子を配置することなく、光路長が長くなることを回避し、当該光路での光損失を低減できるため、半導体光源から発せられた光の利用効率を低下させることなく、原稿の読み取りに寄与する照射光を良好なものにすることができる。
すなわち、コンタクトガラスの下方に配置される、長手方向に長尺な開口を有するリング状の導光体において、半導体光源から発せられる光を分岐部によって分光し、分光された双方の光を対称に配置される一対の導光部からなる出光面より各々出射することで、受光面(被読取原稿の読取対象面)に対する対面照射比率を良好なものにすることができる。しかも、例えば、分岐部における各分岐路を、導光体の対向する両端部の中心同士を結ぶ長手方向の中心軸に対し、それぞれ45°の傾斜角度を有して配設することにより、被読取原稿の読取対象面に対する対面照射比率を略均一にすることができる。
このとき、従来のようなリフレクタを併用する構成とは異なるため、部品点数を低減してコストを抑えることができると共に、半導体光源から発せられる主要光は、一対の導光部に分光されて読取対象面に対して照射されるため、対面照射比率を良好にするべく、光源や導光体の出光角度をリフレクタ側に傾ける必要がない。よって、読取対象面に対して照射される主要光の照度が低下することを未然に回避することができる。さらに、半導体光源から発せられる主要光は、一対の導光部に分光されて読取対象面に対して照射されるため、絶対照度値や主走査配光分布、副走査配光分布、照明深度、輝度リップル等の光学特性における性能面を犠牲にすることはない。よって、これら光学特性を効率良く満たすことができる。
かくして、原稿読取装置に光源として用いられる原稿読取用光源装置において、光の利用効率を低下させることなく、原稿の読み取りに寄与する照射光を良好なものにするための光学特性を満たすことができ、コストを抑えつつ、被読取原稿に対して高照度で且つ均一な照度分布の光を照射可能にする。
本発明の一実施形態に係る原稿読取用光源装置を示す概略斜視図である。 図1の原稿読取用光源装置における導光体を示す概略平面図である。 図2の導光体における長手方向の側面を示す側面図である。 図2の導光体における短手方向の一方の端部を示す概略図である。 図4の導光体におけるA−A断面を示す部分的断面図である。 図5の導光体の一部を拡大して示す拡大図である。 図2の導光体の要部を拡大して示す拡大図である。 図2の導光体における短手方向の他方の端部を示す概略図である。 図1の原稿読取用光源装置に係わる光路説明図である。 本発明の原稿読取用光源装置を用いた原稿読取装置における光路説明図である。 導光体に係わる光路説明図である。 同じく、導光体に係わる光路説明図である。 同じく、導光体に係わる光路説明図である。 同じく、導光体に係わる光路説明図である。 図2の導光体と従来の導光体における主走査方向の光量の配光分布を比較して示すグラフである。 図2の導光体と従来の導光体における副走査方向の光量の配光分布を比較して示すグラフである。 図2の導光体と従来の導光体における光源からの配光比率を比較して示すグラフである。 図2の導光体と従来の導光体における受光面に対する照明深度を比較して示すグラフである。 図2の導光体と従来の導光体における輝度リップルを比較して示すグラフである。 従来の原稿読取用光源装置を用いた原稿読取装置の説明図である。
以下、本発明に係る原稿読取用光源装置の一実施形態について、図面を参照しながら、詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態に限られるものではない。
なお、以下では、本発明に係る原稿読取用光源装置として、不図示の原稿読取装置(例えば、スキャナー等のOA機器)のコンタクトガラス上に載置された受光面である被読取原稿の読取対象面に、所定の幅を有する光をコンタクトガラスの下方から照射して、当該原稿読取装置における原稿の読み取りに寄与するものに適用した場合について述べる。
図1は、本実施形態に係る原稿読取用光源装置1の概略構造を模式的に示した斜視図であり、図2は、原稿読取用光源装置1における導光体2を概略的に示す平面図である。また、図3は、導光体2における長手方向の側面を示す側面図であり、図4は、導光体2における短手方向の一方の端部を示す概略図である。
本実施形態の場合、原稿読取用光源装置1は、図1に示すように、導光体2と、半導体光源としてのLED光源3と、これら導光体2およびLED光源3を収容する所謂ランプハウスとしての筐体4とを備えている。かかる導光体2は、長手方向に沿って長尺な開口2aを有するリング状をなしており、当該長手方向における両端部のうち、少なくとも一方の端部の端面にLED光源3が配置されている。また、筐体4は略矩形状の箱形をなし、導光体2およびLED光源3,3を収容している。さらに、筐体4は、好ましくは遮光性の高い材料からなり、収容する導光体2の後述する出光面23(図2参照)に対応する部位に、原稿読取用光源装置1の上方に位置するコンタクトガラス50(後述する図9,10参照)に向けて開口した、LED光源3からの光を出射するための長手方向に長尺な出光部4aを有している。
具体的に導光体2は、アクリル等の透明樹脂材からなり、図2に示すように、長手方向の両端部に対向して配置される一対の分岐部21,21を有している。また、これら分岐部21,21は、互いに対向する端部に向かって長手方向に対し水平に直交する短手方向の二手に分岐した一対の分岐路21a,21bを有している。すなわち、各分岐部21,21は、それぞれ自身側の端部から相手側の端部に向けて短手方向に分岐した分岐路21a,21bを有し、角柱状のアクリルを平面視において略Y字状に形成されてなる。
また、導光体2は、各分岐部21,21の対向する分岐路21a,21aおよび21b,21b間にそれぞれ長手方向に沿って平行に延設され、当該各分岐路21a,21a同士および21b,21b同士を連通する一対の円柱状からなる導光部22a,22bを有している。そして、導光体2は、各分岐部21,21と各導光部22a,22bとを一体に有することで長手方向に長尺な開口2aを有するリング状をなしている。このとき、導光体2は、これら導光部22a,22bの短手方向に対向する上端同士を結んでなる仮想面の領域を出光面23としており、その中でも中心部分を有効照明領域23aとしている。ここで、有効照明領域23aとは、出光面23から上方に位置する原稿読取装置(不図示)に向かって出射され、当該原稿読取装置の受光面51(後述の図10参照)に対して照射される照射光L3a,L3b(図10参照)を、最も良好に照射可能な領域を意味する。
また、導光体2の長手方向における両端部のうち、少なくとも一方の端部の端面には鏡面平坦面からなる入光面24が形成されており、この入光面24に対し、発光素子の発光面(共に不図示)を向けてLED光源3が配置されている(図1および後述の図9参照)。なお、本実施形態の場合、導光体2の両端部の両端面に、それぞれ入光面24,24が形成されており、これら入光面24,24にそれぞれLED光源3,3が上述した状態で配設されている。なお、入光面24,24を構成する鏡面平坦面とは、形状を示すものであり、いずれも透明樹脂材(この場合、アクリル)の形状を加工したものである。すなわち、反射膜等を形成して鏡面とするものではなく、樹脂と空気の屈折率差により全反射の作用等を有するものである。
さらに、導光体2の各導光部22a,22bには、図3および図4に示すように、当該各導光部22a,22bの外周側において、原稿読取用光源装置1の上方に位置するコンタクトガラス50(図9,10参照)とは反対側の斜め下方となる位置に、長手方向に沿って導光照射用反射部25が延設されている。この導光照射用反射部25は、LED光源3,3(図1および図9参照)の発光によって入光面24,24および当該入光面24,24から連続する分岐部21,21を介して入射される光を、対向する端部側へと導光しつつ、適宜、上方に位置するコンタクトガラス50へ向けて出射させるためのものである。具体的に導光照射用反射部25は、既存の導光技術として一般的な構成であり、各導光体22a,22bの前記斜め下方の位置に形成されるパターン面25aと、当該パターン面25aに沿って配置される反射シート25bとからなる。詳細には、図4のA−A断面を示す図5および当該図5の要部K2を拡大した図6に示すように、パターン面25aは、ドット(白印刷等を含む)や、ローレット等からなり、この場合、パターン形状としてローレットを採用している。このとき、ローレット形状は、ピッチP1、高さP2および角度θを選定することで、ローレットパターンが決定される。なお、通常のパターンとしては、厚みに対して、1/1000〜1/100のスケール、角度は95±10°程度の範囲で決定されることが好ましい。
ここで、かかる導光体2の形状定義について、図2の要部K1を拡大した図7および図8を用いて説明する。なお、ここでは、便宜上、導光体2における一方側の端部における分岐部21を拡大して説明するが、他方側の端部における分岐部21においても同様に構成されている。
図7および図8に示すように、導光体2の全体のレイアウトとして、最外形(全長および全幅)が、長手方向(主走査方向)の長さX1(図2参照)と、短手方向(副走査方向)の幅Y1とによって決められている場合、分岐部21および導光部22a,22bの形状は、以下のように決められる。
すなわち、本実施形態の場合、光源としてLED光源3を用いており、発光素子が点光源であるLEDとなっている。よって、入光面24の幅Y2は、LED光源3の発光面幅に対して公差分余裕のある幅とする。なお、この場合、公差は0.5mm〜1.0mmとすることが好ましい。これにより、LED光源3から発光される光L1(後述する図9参照)を、入光面24を介して導光体2内に効率良く取り込むことができるようになっている。
次に、分岐部21において、分岐後の主走査方向における導光部22a,22bのR形状R1は、当該導光部22a,22bの直径をcとすると、R1>c/2の範囲となるように設定する。つまり、導光部22a,22bのR形状R1は、その直径cの1/2よりも大きく設定される。因みに、本実施形態の場合、導光部22a,22bの直径cは、入光面24の幅Y2と同等であり、入光面24は正方形に形成されている。
次いで、入光面24から主走査方向に向かう入光路長X2は、入光面24の幅Y2の1/2以下とするが、最外形が主走査方向の長さX1(図2参照)と、副走査方向の幅Y1の制約により、例えば、主走査方向に寸法を大きくできない等の場合は、X2=0であっても良い。
続いて、副走査方向の幅Y1の1/2の長さとしての幅Y3(つまり、入光面24の中心から導光部22a,22bの各端縁までの長さ)は、前記有効照明領域23aの幅Y4(図2参照)に、分岐後の導光部2aまたは2bの幅である入光面24の幅Y2を2倍したものを加えた長さよりも大きく設定する。換言すれば、Y3>Y4+2Y2の範囲となるように設定する。このとき、入光面24から主走査方向の分岐路21aまたは21bと、導光部22aまたは22bとの連通部分までの長さX3は、導光体2の半分の幅Y3と同等の長さに設定される。
また、入光面24から分岐路21aおよび21bが分岐を開始する部位までの長さX4は、入光面幅Y2と同等の長さに設定される。そして、導光体2の半分の幅Y3が決定することで、前記長さX3と前記幅Y3から分岐路21a,21bの分岐角度αを求める。
なお、ここでは、各分岐路21a,21bに入光面からの光を均一に分光させるべく、分岐角度αと対向する分岐角度α’とを同等の角度とする場合について述べるが、一例であってこれに限らず、それぞれユーザの要望に応じて、所望する異なる角度で設定しても良い。
これら分岐角度αとα’は、α=α’=ArcTan(Y3/X3)によって求められ、これにより、点光源付近(すなわち、LED光源3を配置する入光面24から導光部22a,22bに掛けて)の入光形状が決定する。因みに、本実施形態の場合、これら分岐角度αとα’は、それぞれ45°に設定されている。
さらに、導光部22aおよび22bにおけるパターン面25aの傾斜角度(すなわち、光の出光角度)βは、上方に位置するコンタクトガラス50の厚みt(以下、これをガラス厚tと称する)と、当該コンタクトガラス50の屈折率と、導光体2からコンタクトガラス50の底面までの垂直距離Vと、不図示の原稿読取装置におけるCCD中心までの水平距離Hと、に依存する。厳密には、CCD中心と合致する交点となる角度に設定することが望ましいが、上記照明深度を考慮した場合、CCD中心より少し高い位置で出光軸を交差させた方が好ましい。この方法により、コンタクトガラス50の屈折率を考慮せずに導光体2の中心から垂直に延在する中心軸Dと、各導光部22a,22bにおける出光軸La,Lbとを結ぶことでパターン面25aにおける上記出光角度βを決定することができるようになっている。
また、パターン面25aの幅は、上述した光学特性における主走査配光分布の要求仕様によって変動するが、例えば一例として、各導光部22a,22bにおける出光軸La,Lbが、各導光部22a,22bのパターン面25aとする底面と直交する点から±1mm程度の幅をペターン面25aの幅として形成することが好ましい。そして、このようなパターン面25aを主走査方向に延設することで、各端部の入光面24,24との距離X5,X6(図3参照)が決定され、長手方向に長尺なリング状からなる導光体2の形状が決定される。
次に、上述のように形状が決定された導光体2を有する原稿読取用光源装置1において、LED光源3,3から発せられた光が原稿読取用光源装置1から外部に向けて照射されるまでの間の光路形成について、図9および図10を用いて説明する。
図9は、原稿読取用光源装置1に係わる光路説明図であり、図10は、原稿読取用光源装置1を用いた原稿読取装置(不図示)のコンタクトガラス50上に位置する受光面に対する光路説明図である。なお、図9および図10においては、便宜上、筐体4の内部側を図示し、筐体4については図示を省略する。
かかる原稿読取用光源装置1において、筐体4の内部には、図9に示すように、導光体2の開口2aの内側に位置し、LED光源3,3が配置される端部側(この場合、両端部)の分岐部21,21の内周側に対向して配置され、LED光源3,3から入光面24,24を介して入射された光を、当該分岐部21,21の各分岐路21a,21bに沿って分光するように全反射させる分光用反射物41,41が設けられている。また、筐体4の内部には、分光用反射物41,41によって全反射する方向以外の指向を有する迷光を、各分岐路21a,21bに沿って連通する各導光部22a,22bへと導光するための複数の導光用反射物42…が設けられている。これら導光用反射物42…は、LED光源3,3が配置される端部側の分岐部21,21における各分岐路21a,21bの外周側に沿って各々配置されると共に、当該各分岐路21a,21bと連通する各導光部22a,22bの外周側における各分岐路21a,21bとの連接部分近傍に沿って各々配置されている。なお、これら分光用反射物41,41や導光用反射物42…は、それぞれ対向する分岐路21a,21bおよび導光部22a,22b側の位置に、鏡面反射面(不図示)を有している。そして、この鏡面反射面は、分光用反射物41,41や導光用反射物42…全体が銀(Ag)等の反射金属フィルムで形成されるか、または樹脂フィルムに銀(Ag)等の反射金属膜を設けることにより形成されている。
ここで、導光体2と、分光用反射物41,41および導光用反射物42…との関係について、図9との対応部分に同一符号を付して示す図11〜図14を用いて説明する。なお、図11〜図14では、便宜上、導光体2の一方の端部側について図示するが、他方の端部側においてもLED光源3が配置される場合は同様の現象となることは言うまでもない。また、導光体2における個々の部位の詳細な説明は重複するため割愛するものとする。
図11〜図14に示すように、導光体2において、分光用反射物41および導光用反射物42…を配置しない場合と、配置した場合とでは、LED光源3から発せられた光(図中、実線で示す)の利用効率が全く異なっている。つまり、分光用反射物41や導光用反射物42…を配置しない場合、全反射による配光以外の方向を有する迷光が、これら分光用反射物41や導光用反射物42…の存在しない部位から外部へと漏れ出てしまう(図11〜図13参照)。
これに対し、分光用反射物41および導光用反射物42…を適切に配置した場合、前記迷光を適切に導光することができ、LED光源3から発せられた光L1の有効に活用することが可能となり、当該光L1の利用効率を向上することができるようになることがわかる。よって、本実施形態では、上述の如く、分光用反射物41および導光用反射物42…を適切に配置するようにした。なお、分光用反射物41は、LED光源3からの直接光(光L1)が、原稿読取装置のCCD(共に不図示)に映り込まないように遮光する役目も有している。
上述のように構成された原稿読取用光源装置1では、図9に示すように、まず、各LED光源3,3から発せられた光L1,L1が、各入光面24,24を介して導光体2内に入射される。これら光L1,L1は、各端部の各分岐部21,21にて、一部が各分岐路21a,21bの内壁で反射しながら当該各分岐路21a,21bと連通する導光路22a,22bへ光L1a,L1bとして導光される。また、他の一部が各分岐路21a,21bの内壁を透過するが、外周に配置される分光用反射物41,41および導光用反射物42…によって反射され、各分岐路21a,21bに沿って反射しながら、当該各分岐路21a,21bと連通する導光路22a,22bへ光L1a,L1bとして導光される。すなわち、全反射部材である分光用反射物41は、LED光源3から出射された光L1,L1が入光面24,24から入射されると、対向する分岐部21,21において、当該LED光源3,3の光軸に沿って前記開口2aの内周側へ透過することなく、分岐路21a,21bへと分岐するように反射させる。そして、入光面24,24を介して導光体2内に入射された光L1,L1は、各分岐部21,21にて光L1aと光L1bとに分光されつつ、各分岐路21a,21bを介して各導光部22a,22bへと導光される。このとき、分岐部21,21の分岐角度α,α’は、それぞれ45°に設定されることにより、上記光L1,L1を均一に分光できるようになっている。
次に、各分岐部21,21にて分光された光L1a,L1bは、各分岐路21a,21bを介して各導光部22a,22bへと導光され、導光路22a,22bの双方において、導光照射用反射部25によって(具体的には、パターン面25aで)反射しながら、光L2a,L2bとして対向する端部へ向かって導光される。このとき、光L2a,L2bが各導光部22a,22bの出光面23となる上端側で臨界角を超えると、当該出光面23から出光することなく、導光路22a,22b内で上述の如く反射を繰り返しながら各々長手方向に沿って対向する端部側へと導光される。
そして、出光面23で臨界角を超えない場合、導光される長手方向(主走査方向)に屈折し、図10に示すように、当該出光面23(導光部22a,22bの上端側)からL3a,L3bとして出光する。すなわち、光L3a,L3bが、出光面23における各導光部22a,22bの双方に対応する部位から、それぞれコンタクトガラス50へ向けて出光部4a(図1参照)を介して出射される。そして、光L3a,L3bは、コンタクトガラス50を透過して、当該コンタクトガラス50上の受光面51となる不図示の被読取原稿の読取対象面に対面照射される。このとき、受光面51に対面照射される各々の光L3a,L3bは、当該受光面51にて交わることが好ましい。これにより、これら光L3a,L3b(すなわち、LED光源3から発せられる光L1)の利用効率を向上することができるようになっている。さらに、コンタクトガラス50を透過して受光面51に対面照射された光L3a,L3bは、当該受光面51によって不図示のCCDへと垂直反射され、当該CCDにて画像として読み取られる。
以上のように構成された原稿読取用光源装置1では、上述した光学特性、具体的には、主走査配光分布、副走査配光分布、導光体2の両端部を長手方向に結ぶ中心軸に対して左右に配置される導光路22a,22bにおける配光比率(すなわち、被読取原稿に浮きが生じる場合の読取対象面に、暗部が生じないようにするための対面照射比率)、照明深度、輝度リップルが、それぞれ図15〜図19のグラフに示されるように、従来に比較して格段と良好になる。
なお、図15,図16,図19において、本実施形態の原稿読取用光源装置1については実線で、従来の原稿読取用光源装置については破線で示している。また、図17において、本実施形態の原稿読取用光源装置1の導光体における一方の導光部22aについては実線で、他方の導光部22bについては一点鎖線で、従来の原稿読取用光源装置における光源側については破線で、リフレクタ側については二点鎖線で示している。さらに、図18において、本実施形態の原稿読取用光源装置1おける深度0mmについては実線で、深度2mmについては一点鎖線で、従来の原稿読取用光源装置における深度0mmについては破線で、深度2mmについては二点鎖線で示している。
以上、説明したように、原稿読取装置に光源として用いられる本実施形態の原稿読取用光源装置1によれば、導光体2が、長手方向の両端部に対向して配置され、互いに対向する端部に向かって長手方向に対し水平に直交する短手方向の二手に分岐した一対の分岐路21a,21bを有してなる分岐部21,21と、これら分岐部21,21の対向する分岐路21a,21b間にそれぞれ長手方向に沿って平行に延設され、当該各分岐路21a,21b同士を連通する一対の導光部22a,22bと、を一体に有することで、長手方向に沿って長尺な開口2aを有するリング状をなしており、これら一対の導光部22a,22bの短手方向に対向する上端同士を結んでなる仮想面を出光面23としている。また、導光体2の長手方向における両端部のうち、少なくとも一方の端部の端面に形成された鏡面平坦面からなる入光面24に、発光素子の発光面を向けてLED光源3,3が配置されている。さらに、これら導光体2およびLED光源3,3は、導光体2の出光面23に対応する部位に、上方に位置する原稿読取装置のコンタクトガラス50に向けて開口した光を照射するための長手方向に長尺な出光部4aを有する筐体4に収容されている。
そして、LED光源3,3から発せられ、入光面24,24を介して導光体2内に入射される光L1が、分岐部21,21にて光L1aと光L1bとに分光されつつ各分岐路21a,21bを介して各導光部22a,22bへと導光され、当該各導光部22a,22bの双方にて各々長手方向に沿って対向する端部側へと光L2a,L2bとして導光されながら、出光面23における各導光部22a,22bの双方に対応する部位から、それぞれコンタクトガラス50上の受光面51となる被読取原稿の読取対象面へ向けて出光部4aを介して光L3a,L3bとして出射され、当該受光面51に対面照射されるようになっている。
これにより、本発明の原稿読取用光源装置1では、出光面23と受光面51とを結ぶ光路内に光学素子を配置することなく、光路長が長くなることを回避し、当該光路での光損失を低減できるため、LED光源3から発せられた光L1の利用効率を低下させることなく、原稿の読み取りに寄与する照射光(光L3a,L3b)を良好なものにすることができる。
すなわち、コンタクトガラス50の下方に配置される、長手方向に長尺な開口2aを有するリング状の導光体2において、LED光源3から発せられる光L1を分岐部21,21によって光L1aと光L1bとに分光し、分光された双方の光L1a,L1bを対称に配置される一対の導光部22a,22bを介して出光面23より光L3a,L3bとして各々出射することで、受光面51(被読取原稿の読取対象面)に対する対面照射比率を良好なものにすることができる。
このとき、従来のようなリフレクタを併用する構成とは異なるため、部品点数を低減してコストを抑えることができると共に、LED光源3,3から発せられる主要光L1は、一対の導光部22a,22bに分光されて読取対象面(受光面51)に対して対面照射されるため、従来のように、対面照射比率を良好にするべく、光源や導光体の出光角度をリフレクタ側に傾ける必要がない。よって、読取対象面に対して照射される主要光L1の照度が低下することを未然に回避することができる。さらに、LED光源3,3から発せられる主要光L1は、一対の導光部22a,22bに向けて分光され、読取対象面(受光面51)に対して照射されるため、絶対照度値や主走査配光分布、副走査配光分布、照明深度、輝度リップル等の光学特性における性能面を犠牲にすることはない。よって、これら光学特性を効率良く満たすことができる。
かくして、原稿読取装置に光源として用いられる原稿読取用光源装置1において、光の利用効率を低下させることなく、原稿の読み取りに寄与する照射光を良好なものにするための光学特性を満たすことができ、コストを抑えつつ、被読取原稿に対して高照度で且つ均一な照度分布の光を照射可能にする。
しかも、本実施形態の原稿読取用光源装置1は、高照度で且つ照度分布が均一な線状光を照射するための構造がシンプルであるため、小型化および低コスト化が可能であり、その結果、本発明の原稿読取用光源装置1を組み込んだスキャナー等の原稿読取装置の小型化および低コスト化の実現に寄与することも可能である。
また、コンタクトガラス50上の受光面51に対面照射される各々の光L3a,L3bは、当該受光面51にて交わることが好ましい。これにより、これら光L3a,L3b(すなわち、LED光源3から発せられる光L1)の利用効率を向上することができる。
さらに、分光用反射物41は三角柱状の形状からなり、垂直方向に立設される三つの面のうち、二つの面を分岐部21,21の各分岐路21a,21bの内周面にそれぞれ対向して配置され、当該二つの面は、それぞれ鏡面反射面からなることが好ましい。これにより、全反射による配光以外の方向を有する迷光が、分光用反射物41の存在しない部位から外部へと漏れ出てしまうことを未然に回避することができ、当該迷光を適切に導光することができる。このため、LED光源3から発せられた光L1を有効に活用することが可能となり、当該光L1の利用効率を向上することができる。
しかも、当該分光用反射物41によって、LED光源3からの直接光(光L1)が、原稿読取装置のCCD(共に不図示)に映り込まないように遮光することもできる。
さらに、導光体2における入光面24の幅Y2は、LED光源3における発光面の幅と同等か、当該発光面の幅よりも0.5mm〜1mmの範囲で大きく設定されていることが望ましい。これにより、LED光源3から発光される光L1を、入光面24を介して導光体2内に効率良く取り込むことができる。
さらに、導光体2はアクリル等の透明樹脂材からなり、分岐部21,21における各分岐路21a,21bは、導光体2の対向する両端部の中心同士を結ぶ長手方向の中心軸に対し、それぞれ45°の傾斜角度を有して配設されることが好ましい。これにより、被読取原稿の読取対象面(受光面51)に対する対面照射比率を略均一にすることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜、種々の改良および設計の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態においては、発光素子を利用した半導体光源としてLED光源3,3を適用する場合について述べたが、一例であってこれに限られず、この他、有機EL等の種々の発光素子を広く適用することができる。
1…原稿読取用光源装置
2…導光体
2a…開口
21…分岐部
21a,21b…分岐路
22a,22b…導光部
23…出光面
23a…有効照明領域
24…入光面
25…導光照射用反射部
25a…パターン面
25b…反射シート
3…LED光源(半導体光源)
4…筐体(ランプハウス)
4a…出光部
50…コンタクトガラス
51…受光面

Claims (5)

  1. 原稿読取装置のコンタクトガラス上に載置された被読取原稿の読取対象面に、所定の幅を有する光を前記コンタクトガラスの下方から照射して、前記原稿読取装置における原稿の読み取りに寄与する原稿読取用光源装置において、
    長手方向に沿って長尺な開口を有するリング状をなしており、当該長手方向の両端部に対向して配置され、互いに対向する端部に向かって前記長手方向に対し水平に直交する短手方向の二手に分岐した一対の分岐路を有してなる分岐部と、これら分岐部の対向する分岐路間にそれぞれ前記長手方向に沿って平行に延設され、当該各分岐路同士を連通する一対の導光部と、を一体に有し、これら導光部の前記短手方向に対向する上端同士を結んでなる仮想面を出光面とする導光体と、
    前記導光体の前記長手方向における前記両端部のうち、少なくとも一方の前記端部の端面に形成された入光面に、発光素子の発光面を向けて配置される半導体光源と、
    前記導光体および前記半導体光源を収容し、前記導光体の前記出光面に対応する部位に、前記コンタクトガラスの位置する上方に向けて開口した前記光を照射するための前記長手方向に長尺な出光部を有する筐体と、を備え、
    各前記導光部には、
    前記半導体光源の発光によって前記入光面および当該入光面から連続する分岐部を介して入射される光を、前記対向する端部側へと導光しつつ上方に位置する前記コンタクトガラスへ向けて出射させるための導光照射用反射部が、当該各導光部の外周側における前記コンタクトガラスとは反対側の斜め下方となる位置に前記長手方向に沿って延設されており、
    前記筐体の内部には、
    前記導光体の前記開口の内側に位置し、前記半導体光源が配置される端部側の前記分岐部の内周側に対向して配置され、前記半導体光源から前記入光面を介して入射された光を、当該分岐部の各前記分岐路に沿って分光するように全反射させる分光用反射物と、
    前記半導体光源が配置される端部側の前記分岐部における各前記分岐路の外周側に沿って各々配置されると共に、当該各分岐路と連通する各前記導光部の外周側における各前記分岐路との連接部分近傍に沿って各々配置され、前記分光用反射物によって全反射する方向以外の指向を有する迷光を、各前記分岐路に沿って連通する各前記導光部へと導光するための複数の導光用反射物と、が設けられており、
    前記半導体光源から発せられ、前記入光面を介して前記導光体内に入射される光が、前記分岐部にて分光されつつ各前記分岐路を介して各前記導光部へと導光され、当該各導光部の双方にて各々前記長手方向に沿って対向する端部側へと導光されながら、前記出光面における各前記導光部の双方に対応する部位から、それぞれ前記コンタクトガラス上の受光面となる前記被読取原稿の読取対象面へ向けて前記出光部を介して出射され、当該受光面に対面照射されることを特徴とする原稿読取用光源装置。
  2. 前記導光体の前記出光面における各前記導光部の双方に対応する部位からそれぞれ出射され、前記コンタクトガラス上の前記受光面に対面照射される前記光の各々は、当該受光面にて交わることを特徴とする請求項1に記載の原稿読取用光源装置。
  3. 前記分光用反射物は三角柱状の形状からなり、垂直方向に立設される三つの面のうち、二つの面を前記分岐部の各前記分岐路の内周面にそれぞれ対向して配置され、当該二つの面は、それぞれ鏡面反射面からなることを特徴とする請求項1または2に記載の原稿読取用光源装置。
  4. 前記導光体における前記入光面の幅は、前記半導体光源における前記発光面の幅と同一か、当該発光面の幅よりも0.5mm〜1mmの範囲で大きく設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の原稿読取用光源装置。
  5. 前記導光体は透明樹脂材からなり、前記分岐部における各前記分岐路は、前記導光体の対向する前記両端部の中心同士を結ぶ前記長手方向の中心軸に対し、それぞれ45°の傾斜角度を有して配設されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の原稿読取用光源装置。
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