JP6128882B2 - 記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は記録媒体に関する。
近年、インクで画像を記録する記録媒体を用いてフォトブックを作成するニーズが高まっている。それに伴って、フォトブックにした際に高級感のある光沢性を有する画像が得られるような記録媒体への需要が高まっている。
記録媒体の光沢性を高める方法としては、従来、インク受容層上に樹脂を主成分とする層を設ける方法が知られている(特許文献1)。特許文献1は、インク受容層上に、ポリビニルアルコールやポリエステルなどの樹脂を含有する分散液を乾燥固形分の塗工量が0.1〜2.0g/mとなるように塗工した記録媒体によって、光沢性とインク吸収性が両立できることが記載されている。
特開2000−108503号公報
しかしながら、本発明者らの検討によると、特許文献1に記載の記録媒体を用い、フォトブックを作成して24時間保存したところ、画像に白いモヤがかかったようになる現象が発生する場合があった。この白もやはフォトブックのように画像を記録したインク受容層同士が接した状態で保存されるような場合に、接触するインク受容層間で水や水溶性有機溶剤などの液体成分の移動が生じることによって発生する。この白もやが発生してしまうと、高級感のある光沢性を有する画像には見えなくなってしまう。
したがって、本発明の目的は、光沢性が高く、白もやが抑制された画像が得られる記録媒体を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明にかかる記録媒体は、基材とインク受容層とをこの順に有し、前記記録媒体のインク受容層を有する面の、JISB 0601:2001で規定される算術平均粗さが1.3μm以上であり、JIS B 0601:2001で規定される粗さ曲線のスキューネスが0.1以下であり、かつ、JIS Z 8741で規定される60度鏡面光沢度が30%以上であり、前記インク受容層の表面が、樹脂を含有する複数の皮膜で被覆されており、前記複数の皮膜の平均長径が、0.3μm以上1.0μm以下であり、前記複数の皮膜によるインク受容層表面の被覆率が30%以上70%以下であることを特徴とする。
本発明によれば、光沢性が高く、白もやが抑制された画像が得られる記録媒体を提供することができる。
本発明における皮膜の長径を説明するための図である。
以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
本発明者らが検討したところ、白もやを抑制するためには、記録媒体のインク受容層同士の接触面積を低減させることが必要であることが分かった。そこで、種々の表面粗さを有する記録媒体を用いて検討を行ったところ、記録媒体の表面のJIS B 0601:2001で規定される算術平均粗さ(以下、「Ra」とする)を1.3μm以上とすることで、記録媒体のインク受容層同士の接触面積を低減でき、白もやが抑制できることが分かった。しかしながら、記録媒体の表面が粗くなると、光沢性は低くなってしまう。そこで、白もやの抑制効果と共に、高い画像の光沢性を得るためには、上記Raの条件を満足することに加えて、記録媒体の表面のJIS Z 8741で規定される60度鏡面光沢度を30%以上とすることが必要であることが分かった。ここで、記録媒体の表面の60度鏡面光沢度を30%以上とするための方法の一例としては、Raを4.0μm以下とする方法が挙げられる。即ち、Raが1.3μm以上4.0μm以下であることが好ましい。尚、Raを所望の値に調整するには、基材として、樹脂で被覆されている基材(樹脂被覆基材)を用い、その表面を種々の表面形状のロールを用いて型付け処理する方法が挙げられる。具体的に、Raを上記の好ましい範囲(1.3μm以上4.0μm以下)とするには、樹脂被覆基材を用い、かつ、その表面のRaを1.5μm以上5.0μm以下とすることが好ましいことが分かった。
本発明者らが更に検討したところ、より高いレベルの光沢性及び白もやの抑制効果を得るには、インク受容層の表面が、樹脂を含有する複数の皮膜で形成された部分皮膜で被覆されていることが好ましいことが分かった。この部分皮膜を有し、かつ、記録媒体表面のRaが1.3μm以上であると、インク受容層同士の接触面積が低減される作用に加えて、樹脂の部分皮膜がインク受容層間の液体成分の移動を抑制するため、更に高い白もやの抑制効果が得られる。また、樹脂が記録媒体表面に存在することにより、記録媒体の表面の60度鏡面光沢度が30%以上という条件を達成しやすくなるため、画像の光沢性も高いレベルで得ることが可能である。尚、本発明において、「部分皮膜」とは、インク受容層全面に連続的に形成された皮膜ではなく、インク受容層表面の部分に形成され、インク受容層の表面の細孔を完全に塞ぐことのない皮膜を意味する。
本発明において、部分皮膜によるインク受容層表面の被覆率は、30%以上70%以下であることが好ましく、45%以上65%以下であることがより好ましい。上記被覆率が70%より大きいと、インク吸収性が十分に得られない場合がある。尚、被覆率は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用い、10ヶ所の観察画像(1ヶ所の大きさ;5.00mm×5.00mm)を画像処理することで、インク受容層表面全面に対する皮膜部の面積比率として算出する。本発明においては、インク受容層の表面が均一に部分皮膜によって被覆されていることが好ましい。即ち、SEMを用いて10ヶ所を観察した場合に、そのうちの7割以上の場所における被覆率が30%以上70%以下であることがより好ましい。更には、SEMを用いて観察した10ヶ所全てにおける被覆率が30%以上70%以下であることが特に好ましい。
本発明の記録媒体は、上述の通り、その表面のRaが1.3μm以上である。したがって、記録媒体の表面には、凹部と凸部が存在し得る。部分皮膜は後述する通り、樹脂を含有する塗工液をインク受容層に塗工することで得ることができるが、塗工液は凹部に溜まりやすいため、部分皮膜は凸部より凹部に多く形成されやすい。しかしながら、上述の通り、インク受容層の表面が均一に部分皮膜によって被覆されていることが好ましいため、インク受容層の凹部にも凸部にも均一に部分皮膜が形成されていることが好ましい。したがって、インク受容層の凹部における被覆率及び凸部における被覆率が何れも30%以上70%以下であることが更に好ましい。尚、本発明において、凹部と凸部は、粗さ曲線の平均線を引いた際に、平均線より上の部分を凸部とし、平均線以下の部分を凹部とする。そして、凹部(凸部)における被覆率とは、上述の被覆率の算出方法と同様に画像処理を行い、インク受容層表面の凹部(凸部)の全面積に対する、皮膜によって被覆されている凹部(凸部)の面積比率として算出することができる。
上述のように、インク受容層の凹部にも凸部にも均一に部分皮膜が形成するためには、樹脂を含有する塗工液の静的表面張力が20mN/m以上30mN/m以下とすることが好ましい。上記範囲とすることで、インク受容層に塗工された際にも、適度に拡がり、かつ、弾かれ過ぎることがなく、インク受容層の凹部と凸部に均一に部分皮膜が形成されやすい。
また、インク受容層の凹部にも凸部にも均一に部分皮膜が形成するためには、インク受容層の表面のJIS B 0601:2001で規定される粗さ曲線のスキューネス(以下、「Rsk」とする)を0.1以下とすることが好ましい。Rskが大きい程、凸部に対する凹部の体積が大きくなるため、塗工液が凹部に流れ込みやすくなるが、Rskを0.1以下とすることで、塗工液が凹部に流れ込む現象を抑制することができる。更には、インク受容層の表面のRskは、0以下であることがより好ましい。
また、本発明において、部分皮膜を構成する複数の皮膜の平均長径が、0.3μm以上1.0μm以下であることが好ましい。尚、本発明において、皮膜の平均長径とは、皮膜の輪郭の任意の2点を結んだ直線の長さの最大値を意味する(図1(1)〜(3)におけるL)。そして、部分皮膜を構成する複数の皮膜の平均長径は、SEMにより、記録媒体の表面(インク受容層を有する面)を観察し、任意の10個の皮膜について、その長径を測定し、それらの個数平均値として算出する。
[記録媒体]
本発明の記録媒体は、基材とインク受容層とを有する。本発明においては、インクジェット記録方法に用いるインクジェット用記録媒体であることが好ましい。以下、本発明の記録媒体を構成する各成分について、それぞれ説明する。
<基材>
基材としては、基紙のみから構成されるものや、基紙と樹脂層を有するもの、即ち、基紙が樹脂で被覆されているものが挙げられる。本発明においては、上述の通り、記録媒体の表面のRaを所望の値に調整しやすいことから、基紙と樹脂層を有する基材(樹脂被覆基材)を用いることが好ましい。樹脂層は、基紙のインク受容層側の面のみに設けられていてもよいが、両面に設けられていることが好ましい。
基紙は、木材パルプを主原料とし、必要に応じてポリプロピレンなどの合成パルプや、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維を加えて抄紙される。木材パルプとしては広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)、広葉樹溶解パルプ(LDP)、針葉樹溶解パルプ(NDP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)などが挙げられる。これらは、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。木材パルプの中でも短繊維成分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPを用いることが好ましい。パルプとしては、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましい。また、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも好ましい。紙基材中には、サイズ剤、白色顔料、紙力増強剤、蛍光増白剤、水分保持剤、分散剤、柔軟化剤などを適宜添加してもよい。
紙基材の坪量は50g/m以上250g/m以下が好ましく、更には、70g/m以上200g/m以下がより好ましい。紙基材の厚さは50μm以上350μm以下が好ましい。紙基材は抄紙段階や抄紙後にカレンダー処理して平滑性を高めてもよい。JIS P 8118で規定される紙密度は0.6g/cm以上1.2g/cm以下であることが好ましい。また、JIS P 8143で規定される原紙剛度は、20g以上200g以下であることが好ましい。JIS P 8113で規定される紙基材のpHは、5以上9以下であることが好ましい。
本発明において、基材が樹脂層を有する場合は、樹脂層の膜厚は、5μm以上40μm以下であることが好ましい。更には、8μm以上35μm以下であることがより好ましい。尚、本発明において、樹脂層の膜厚は、以下の方法で算出する。まず、記録媒体の断面をマイクロトームで切り出し、その断面を走査型電子顕微鏡で観察する。そして、樹脂層の任意の100点以上の膜厚を測定し、その平均値を樹脂層の膜厚とする。尚、本発明におけるその他の層の膜厚も同様の方法で算出するものとする。
また、樹脂層に用いられる樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体などが挙げられる。これらの中でも、ポリオレフィン樹脂を用いることが好ましい。本発明において、ポリオレフィン樹脂とは、モノマーとしてオレフィンを用いた重合体を意味する。具体的には、エチレン、プロピレン、イソブチレンなどの単重合体や共重合体が挙げられる。ポリオレフィン樹脂は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、ポリエチレンを用いることが好ましい。ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)や高密度ポリエチレン(HDPE)を用いることが好ましい。樹脂層は、不透明度や白色度や色相を調整するために、白色顔料や蛍光増白剤や群青などを含有してもよい。中でも、不透明度を向上することができるため、白色顔料を含有することが好ましい。白色顔料としては、ルチル型又はアナターゼ型の酸化チタンが挙げられる。
<インク受容層>
本発明において、インク受容層は基材の少なくとも一方の面に形成される。インク受容層は基材の両面に形成されてもよい。詳細は後述するが、本発明において、インク受容層は、基材の上に、インク受容層用塗工液を塗工することで形成することができる。その際の塗工量としては、乾燥塗工量で5g/m以上50g/m以下であることが好ましい。塗工量が5g/m以上であると、インク吸収性が高い。塗工量が50g/m以下であると、インク受容層を形成する際の乾燥が早く、生産性が高い。以下、インク受容層に含有することができる材料について、それぞれ説明する。
(無機粒子)
本発明において、インク受容層は無機粒子を含有することが好ましい。無機粒子としては、平均一次粒子径が、1nm以上であることが好ましい。また、平均一次粒子径が1μm未満であることが好ましく、30nm以下であることがより好ましい。本発明において、無機粒子の平均一次粒子径は、電子顕微鏡によって観察したときの無機粒子の一次粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径の数平均粒子径である。このとき少なくとも100点以上で測定を行う。
本発明において、インク受容層中に占める、無機粒子の含有量(質量%)は、50質量%以上98質量%以下であることが好ましく、更には、70質量%以上96質量%以下であることがより好ましい。
本発明において、インク受容層を形成する際に塗布する無機粒子の塗工量(g/m)は、8g/m以上45g/m以下であることが好ましい。上記範囲とすることで、好ましいインク受容層の膜厚となりやすい。
本発明に用いる無機粒子としては、例えば、アルミナ水和物、アルミナ、シリカ、コロイダルシリカ、二酸化チタン、ゼオライト、カオリン、タルク、ハイドロタルサイト、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウムなどが挙げられる。これらの無機粒子は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。上記無機粒子の中でも、インクの吸収性が高い多孔質構造を形成することができるアルミナ水和物、アルミナ、シリカを用いることが好ましい。
本発明においては、無機粒子としてアルミナ水和物を用いることが特に好ましい。この理由は以下の通りである。本発明の技術課題の1つである白もやは、インク受容層中のバインダーの量が多い程、発生しやすい。これは、バインダーが水や水溶性有機溶剤などの液体成分を保持しやすく、更に、バインダー間でのこれらの液体成分の移動が生じるからである。一方、無機粒子としてアルミナ水和物を用いると、バインダーの量が少なくても、無機粒子を十分に結着し、インク受容層を形成することができる。したがって、同じ無機粒子の含有量で比較した場合、無機粒子としてアルミナ水和物を用いることで、必要なバインダーの量を少なくできるため、白もやの発生をより抑制することができるのである。
インク受容層に用いるアルミナ水和物は、
一般式(X):Al3−n(OH)2n・mH
(一般式(X)中、nは0、1、2、又は3であり、mは0以上10以下、好ましくは0以上5以下である。ただし、mとnは同時に0にはならない。)
により表されるものを好適に用いることができる。尚、mHOは、多くの場合、結晶格子の形成に関与しない脱離可能な水相を表すものであるため、mは整数でなくてもよい。また、アルミナ水和物を加熱するとmは0となり得る。
本発明においてアルミナ水和物は、公知の方法で製造することができる。具体的には、アルミニウムアルコキシドを加水分解する方法、アルミン酸ナトリウムを加水分解する方法、アルミン酸ナトリウムの水溶液に、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウムの水溶液を加えて中和する方法などが挙げられる。
アルミナ水和物の結晶構造としては、熱処理する温度に応じて、非晶質、キブサイト型、ベーマイト型が知られており、これらのうち何れの結晶構造のものも使用可能である。本発明においては、これらの中でも、X線回折法による分析でベーマイト型又は非晶質を示すものが好ましい。具体例としては、特開平7−232473号公報、特開平8−132731号公報、特開平9−66664号公報、特開平9−76628号公報などに記載されたアルミナ水和物や、市販品としてはDisperal HP14(サソール製)及びDisperal HP18(サソール製)などを挙げることができる。これらのアルミナ水和物は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
また、本発明において、アルミナ水和物のBET法で求められる比表面積が100m/g以上200m/g以下であることが好ましく、125m/g以上175m/g以下であることがより好ましい。ここでBET法とは、試料表面に大きさの分かっている分子やイオンを吸着させて、その吸着量から、試料の比表面積を測定する方法である。本発明においては、試料に吸着させる気体として、窒素ガスを用いる。
インク受容層に用いるアルミナとしては、γ−アルミナ、α−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ、χ−アルミナなどを挙げることができる。これらの中でも、画像の光学濃度やインク吸収性の観点から、γ−アルミナを用いることが好ましい。具体例としては、AEROXIDE Alu C(EVONIK製)などを挙げることができる。
本発明に用いるアルミナ水和物及びアルミナは、水分散液としてインク受容層用塗工液に混合することが好ましく、その分散剤として酸を使用することが好ましい。酸としては、
一般式(Y):R−SO
(一般式(Y)中、Rは水素原子、炭素数1以上3以下のアルキル基、炭素数1以上3以下のアルケニル基の何れかを表す。Rは、オキソ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、及びアシル基で置換されていてもよい。)
で表されるスルホン酸を用いることが、画像の滲みを抑制する効果が得られるため好ましい。
インク受容層に用いるシリカは、通常その製造法により湿式法と乾式法(気相法)に大別される。湿式法としては、ケイ酸塩の酸分解により活性シリカを生成し、これを適度に重合させ凝集沈降させて含水シリカを得る方法が知られている。一方、乾式法(気相法)としては、ハロゲン化珪素の高温気相加水分解による方法(火炎加水分解法)や、ケイ砂とコークスとを電気炉中でアークによって加熱還元気化し、これを空気で酸化する方法(アーク法)によって無水シリカを得る方法が知られている。本発明においては、乾式法(気相法)により得られるシリカ(以下、「気相法シリカ」ともいう)を用いることが好ましい。これは、気相法シリカは、比表面積が特に大きいので、インクの吸収性が特に高く、また、屈折率が低いので、受容層に透明性を付与でき、良好な発色性が得られるためである。具体的に、気相法シリカとしては、アエロジル(日本アエロジル製)、レオロシールQSタイプ(トクヤマ製)などが挙げられる。
本発明において、気相法シリカのBET法による比表面積は50m/g以上400m/g以下であることが好ましく、200m/g以上350m/g以下であることがより好ましい。
本発明において、気相法シリカは、分散剤によって分散されている状態で、インク受容層用の塗工液に用いられることが好ましい。分散状態での気相法シリカの粒子径は、50nm以上300nm以下であることがより好ましい。尚、分散状態での気相法シリカの粒子径は、動的光散乱法により測定することができる。
本発明において、アルミナ水和物、アルミナ、シリカは混合して使用してもよい。具体的には、アルミナ水和物、アルミナ、シリカから選択される少なくとも2種を、粉体状態で混合、分散して分散液とする方法が挙げられる。
(バインダー)
本発明において、インク受容層はバインダーを含有することが好ましい。本発明において、バインダーとは、無機粒子を結着し、インク受容層を形成することができる材料を意味する。
バインダーとしては例えば、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白及びポリビニルアルコール(PVA)並びにその誘導体;各種重合体として、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役重合体ラテックス;アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体などのアクリル系重合体ラテックス;エチレン−酢酸ビニル共重合体などのビニル系重合体ラテックス;上記の各種重合体のカルボキシル基などの官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス;カチオン基を用いて上記各種重合体をカチオン化したもの;カチオン性界面活性剤を用いて上記各種重合体の表面をカチオン化したもの;カチオン性ポリビニルアルコール下で上記各種重合体を重合し、重合体の表面にポリビニルアルコールを分布させたもの;カチオン性コロイド粒子の懸濁分散液中で上記各種重合体の重合を行い、重合体の表面にカチオン性コロイド粒子を分布させたもの;メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂などの水性バインダー;ポリメチルメタクリレートなどのメタクリル酸エステルやアクリル酸エステルの重合体及び共重合体樹脂;ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂などの合成樹脂系バインダーなどが挙げられる。これらのバインダーは、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
上記したバインダーの中でも、ポリビニルアルコールやポリビニルアルコール誘導体を用いることが好ましい。ポリビニルアルコール誘導体としては、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタールなどが挙げられる。
ポリビニルアルコールは、例えば、ポリ酢酸ビニルをけん化して合成することができる。ポリビニルアルコールのけん化度としては、70mol%以上100mol%以下が好ましく、85mol%以上100mol%以下がより好ましい。尚、けん化度とは、ポリ酢酸ビニルをけん化してポリビニルアルコールを得た際の、けん化反応によって生じた水酸基のモル数の割合であり、本発明においては、JIS−K6726の方法で測定した値を用いるものとする。また、ポリビニルアルコールの平均重合度は、1,500以上5,000以下が好ましく、2,000以上5,000以下がより好ましい。尚、本発明において平均重合度は、JIS−K6726の方法で求めた粘度平均重合度を用いるものとする。
インク受容層用塗工液を調製する際は、ポリビニルアルコールやポリビニルアルコール誘導体を水溶液として使用することが好ましい。その際、水溶液中のポリビニルアルコール及びポリビニルアルコール誘導体の固形分の含有量は、3質量%以上20質量%以下が好ましい。
また、インク受容層中の、無機粒子の含有量に対する、バインダーの含有量が、5質量%以上20質量%以下であることが好ましい。5質量%より少ないと、無機粒子の結着力が弱く、インク受容層が脆くなる場合がある。一方、20質量%より多いと、白もやの抑制効果が十分に得られない場合がある。
(架橋剤)
本発明において、インク受容層は、更に架橋剤を含有することが好ましい。架橋剤としては、例えば、アルデヒド系化合物、メラミン系化合物、イソシアネート系化合物、ジルコニウム系化合物、アミド系化合物、アルミニウム系化合物、ホウ酸、及びホウ酸塩などが挙げられる。これらの架橋剤は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。特にバインダーとしてPVAを用いる場合は、上記した架橋剤の中でも、ホウ酸及びホウ酸塩を用いることが好ましい。
ホウ酸としては、オルトホウ酸(HBO)、メタホウ酸、ジホウ酸などが挙げられる。ホウ酸塩としては、上記ホウ酸の水溶性の塩が好ましい。例えば、ホウ酸のナトリウム塩やカリウム塩などのホウ酸のアルカリ金属塩;ホウ酸のマグネシウム塩やカルシウム塩などのホウ酸のアルカリ土類金属塩;ホウ酸のアンモニウム塩などが挙げられる。これらの中でも、オルトホウ酸を用いることが、塗工液の経時安定性の観点から好ましい。
架橋剤の使用量は、製造条件などに応じて適宜選択することができる。インク受容層中のバインダーの含有量に対して、0.2当量以上1.2当量以下の範囲で用いることが好ましい。尚、上記「当量」については、バインダーが有する架橋基(PVAの場合は、ヒドロキシル基)の量と理論上、完全に反応する架橋剤の量を1.0当量とする。
更に、バインダーがポリビニルアルコールであり、架橋剤がホウ酸及びホウ酸塩から選択される少なくとも1種である場合には、インク受容層中の、ポリビニルアルコールの含有量に対する、ホウ酸及びホウ酸塩の合計の含有量が、2質量%以上7質量%以下であることが好ましい。
(その他の添加剤)
本発明において、インク受容層は、これまで述べてきた材料以外のその他の材料を含有してもよい。その他の添加剤としては、pH調整剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、界面活性剤、離型剤、浸透剤、着色顔料、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、耐水化剤、染料定着剤、硬化剤、耐候材料などが挙げられる。
<部分皮膜>
本発明において、インク受容層の表面は、樹脂を含有する複数の皮膜で形成された部分皮膜で被覆されていることが好ましい。部分皮膜は、樹脂以外に、上記<インク受容層>において例示した無機粒子やその他の添加剤を更に含有してもよい。
部分皮膜が含有する樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、セルロース、アクリル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂などが挙げられる。これらは、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。これらの樹脂の中でも、ポリウレタンを用いることが好ましい。
また、樹脂は、樹脂粒子の状態で用いることが好ましい。その場合の樹脂粒子の平均粒子径は、0.01μm以上0.10μm以下であることが好ましい。また、樹脂の重量平均分子量は、1,000以上200,000以下が好ましく、2,000以上50,000以下がより好ましい。
[記録媒体の製造方法]
<基材の作製方法>
本発明の記録媒体において、基材の作製方法としては、一般的に用いられている紙の作製方法を適用することができる。抄紙装置としては、例えば長網抄紙機、丸網抄紙機、円胴、ツインワイヤーなどが挙げられる。基材を樹脂で被覆する方法としては、基材の片面又は両面に溶融した樹脂を押し出しコーティングする方法が挙げられる。更に、樹脂で被覆された基材を、凹凸を有するロールなどを押し付けることによって、所望の表面粗さの凹凸模様をつけることができる。この凹凸模様をつける方法としては、樹脂をコーティングした後に、エンボシングカレンダー処理をする方法や、樹脂のコーティング時に、表面に凹凸を有するクーリングロールを押しつけながら冷却する方法などが挙げられる。後者の方法の方が、より正確で均質な凹凸模様を弱い圧力でつけることができるため好ましい。
<インク受容層の形成方法>
本発明の記録媒体において、基材にインク受容層を形成する方法としては、例えば以下の方法を挙げることができる。まず、インク受容層用塗工液を調製する。そして、基材に上記塗工液を塗工及び乾燥することで、インク受容層を形成することができる。塗工液の塗工方法としては、カーテンコーター、エクストルージョン方式を用いたコーター、スライドホッパー方式を用いたコーターなどを用いることができる。尚、塗工時に、塗工液を加温してもよい。また、塗工後の乾燥方法としては、直線トンネル乾燥機、アーチドライヤー、エアループドライヤー、サインカーブエアフロートドライヤーなどの熱風乾燥機を使用する方法や、赤外線、加熱ドライヤー、マイクロ波などを利用した乾燥機を使用する方法などが挙げられる。
<部分皮膜の形成方法>
本発明の記録媒体において、インク受容層の表面を部分皮膜で被覆する方法としては、例えば以下の方法を挙げることができる。まず、部分皮膜用の樹脂を含有する塗工液(樹脂塗工液)を調製する。そして、上述のインク受容層用塗工液を塗工するのと同時に、樹脂塗工液を塗工し、両者を同時に乾燥させる方法や、インク受容層用塗工液を塗工し、乾燥させた後に、更に、樹脂塗工液を塗工する方法が挙げられる。後者の方法の方が、インク受容層と部分皮膜とが混合することが避けられるため、より好ましい。
また、部分皮膜によるインク受容層表面の被覆率が30%以上70%以下となるためには、樹脂塗工液の塗工量は、樹脂の乾燥固形分量が0.01g/m以上0.10g/m以下とすることが好ましい。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
[記録媒体の作製]
<基材の作製>
広葉樹晒クラフトパルプ100部、カチオン化澱粉2部、軽質炭酸カルシウム20部、無水アルケニルコハク酸系中性サイズ剤0.3部を混合して抄紙原料とし、長網多筒式抄紙機を用いて水分を10質量%まで乾燥させ、サイズプレスで酸化澱粉の7質量%溶液を両面で4g/m塗布、乾燥し、水分を7質量%まで乾燥させて坪量110g/mの基紙を作製した。
次いで、基紙の両面に、低密度ポリエチレン70部と、高密度ポリエチレン20部とからなる樹脂組成物を、乾燥塗工量が30g/mとなる様に溶融押し出し塗布直後に、冷却しながら、種々の表面形状のクーリングロールを用いて型付け処理を行った。そして、坪量170g/mの基材A〜Hを作製した。得られた各基材のRa及びRskを、表面粗さ計Surfcorder SE3500(小坂研究所製)を用いて、JIS B0601:2001に準じて測定した。結果を表1に示す。
<インク受容層用塗工液の調製>
(インク受容層用塗工液1)
イオン交換水中に、アルミナ水和物 DISPERAL HP14(サソール製)を固形分の含有量が30質量%となるように添加した。次に、アルミナ水和物の固形分100部に対して、メタンスルホン酸1.5部を加えて撹拌し、更に、アルミナ水和物の固形分の含有量が、27質量%となるようにイオン交換水を加え、アルミナ粒子分散液を得た。次いで、このアルミナ粒子分散液と、ポリビニルアルコ−ル水溶液(重合度3,500、けん化度88mol%であるPVA235(クラレ製)の固形分の含有量が8質量%である水溶液)と、ホウ酸水溶液(固形分の含有量が3質量%)とを、固形分の比率(アルミナ粒子:ポリビニルアルコール:ホウ酸)が100:10:2となるように混合し、インク受容層用塗工液1を得た。
(インク受容層用塗工液2)
イオン交換水中に、気相法シリカ A300(日本アエロジル製)を固形分の含有量が22質量%となるように添加した。次に、気相法シリカの固形分100部に対して、カチオンポリマー シャロールDC902P(第一工業製薬製)4部加えて撹拌し、更に、気相法シリカの固形分の含有量が、18質量%となるようにイオン交換水を加え、シリカ粒子分散液を得た。次いで、このシリカ粒子分散液と、ポリビニルアルコ−ル水溶液(重合度3,500、けん化度88mol%であるPVA235(クラレ製)の固形分の含有量が8質量%である水溶液)と、ホウ酸水溶液(固形分の含有量が3質量%)とを、固形分の比率(シリカ粒子:ポリビニルアルコール:ホウ酸)が100:20:3.5となるように混合し、インク受容層用塗工液2を得た。
<樹脂塗工液の調製>
下記の表2に示す固形分の比率となるように、樹脂分散液と界面活性剤とを混合し、撹拌して各樹脂塗工液を調製した。得られた樹脂塗工液それぞれについて、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面化学製)で静的表面張力を測定した。結果を表2に示す。
尚、表2中の樹脂分散液と界面活性剤の種類は、商品名で記載してある。それぞれの詳細は以下の通りである。
(樹脂分散液)
・スーパーフレックス620(第一工業製薬製):カチオン性ポリウレタン樹脂粒子の分散液
・スマーテックスPA−3232:スチレン−ブタジエンゴム系ラテックス粒子の分散液
(界面活性剤)
・ノイゲンTDS−70(第一工業製薬製):ポリオキシエチレントリデシルエーテル
・サーフィノール440(日信化学工業製):アセチレングリコールポリオキシエチレン付加物
・サーフロンS−241(AGCセイミケミカル製):フッ素系界面活性剤
<記録媒体の作製>
表3の組合せで、基材にインク受容層用塗工液を乾燥後の膜厚が35μmとなるように塗工後、60℃で乾燥させて、基材上にインク受容層を形成した。次いで、形成したインク受容層上に、樹脂塗工液を、樹脂の乾燥塗工量が表3の値になるようにメイヤーバーを用いてオーバーコートした後、60℃で20分間乾燥し記録媒体を得た。得られた記録媒体のRa及びRskを、表面粗さ計Surfcorder SE3500(小坂研究所製)を用いて、JIS B0601:2001に準じて測定した。また、得られた記録媒体の60度鏡面光沢度を光沢計VG−2000(日本電色工業製)を用いて、JIS Z 8741で規定されるに準じて測定した。また、部分皮膜の平均長径及び被覆率を上述の方法で算出した。結果を表3に示す。
<評価>
本発明においては、下記の各評価項目のA及びBを好ましいレベルとし、Cを許容できないレベルとした。尚、下記の各評価において、記録媒体に画像を記録する際は、インクジェット記録装置はPIXUS MP990(キヤノン製)に、インクカートリッジBCI−321(キヤノン製)を装着して記録した。その際の記録条件は、温度:23℃、相対湿度:50%とした。尚、上記インクジェット記録装置では、解像度600dpi×600dpiで1/600インチ×1/600インチの単位領域に約11ngのインクを1滴付与する条件で記録された画像を、記録デューティが100%であると定義するものである。
(光沢感)
記録媒体に、上記インクジェット記録装置を用いて、光沢プロプラチナグレードモード(標準設定、色/濃度:マッチングなし)にて、任意の写真画像を記録し、目視にて評価を行った。評価基準は以下の通りである。評価結果を表4に示す。
A:高級感のある光沢を有していた
B:ある程度高級感のある光沢を有していた
C:高級感のある光沢を有していなかった。
(白もやの抑制効果)
記録媒体に、上記インクジェット記録装置を用いて、光沢プロプラチナグレードモード(標準設定、色/濃度:マッチングなし)にて、15cm×15cmの領域を、PhotoShop7.0のRGBモードで、(R,G,B)=(0,0,0)で塗りつぶした画像Xと、5cm×5cmの領域を、PhotoShop7.0のRGBモードで、(R,G,B)=(255,255,0)で塗りつぶした画像Yの2つの画像を記録した。記録後、温度:23℃、相対湿度:50%の環境下で10分間乾燥し、画像Xと画像Yが重なるように重ね合わせ、24時間保管した。その後、画像Xの、画像Yと重なっていた領域と、重なってなかった領域を目視で比較し、白もやの抑制効果を評価した。評価基準は以下の通りである。評価結果を表4に示す。
A:特に大きな違いは見られなかった
B:画像Xの、画像Yと重なっていた領域に、白いモヤがわずかに確認された
C:画像Xの、画像Yと重なっていた領域に、白いモヤがはっきりと確認された。
(インク吸収性)
記録媒体に、上記インクジェット記録装置を用いて、記録デューティが200%、300%のグリーン色のベタ画像2つを記録した。得られた画像におけるビーディング現象の発生の有無を目視で確認することで、インク吸収性を評価した。尚、ビーディング現象とは、記録媒体に吸収される前のインク滴同士が合体する現象で、インク吸収性と相関が高いことが知られている。記録デューティが高い画像でもビーディング現象が発生しなければインク吸収性が高いと判断することができる。評価基準は以下の通りである。評価結果を表4に示す。
A:記録デューティが300%の画像でもビーディング現象が発生していなかった
B:記録デューティが300%の画像ではビーディング現象が発生していたが、200%の画像では発生していなかった
C:記録デューティが200%の画像でもビーディング現象が発生していた。

Claims (4)

  1. 基材とインク受容層とをこの順に有する記録媒体であって、
    前記記録媒体のインク受容層側の表面の、JIS B 0601:2001で規定される算術平均粗さが1.3μm以上であり、JIS B 0601:2001で規定される粗さ曲線のスキューネスが0.1以下であり、かつ、JIS Z 8741で規定される60度鏡面光沢度が30%以上であり、
    前記インク受容層の表面が、樹脂を含有する複数の皮膜で被覆されており、
    前記複数の皮膜の平均長径が、0.3μm以上1.0μm以下であり、
    前記複数の皮膜によるインク受容層表面の被覆率が30%以上70%以下であることを特徴とする記録媒体。
  2. 前記樹脂が、ポリウレタンを含む請求項に記載の記録媒体。
  3. 前記記録媒体のインク受容層側の表面の、JIS B 0601:2001で規定される算術平均粗さが4.0μm以下である請求項1または2に記載の記録媒体。
  4. 前記基材と、前記インク受容層との間に、更に樹脂層を有し、
    前記樹脂層の前記インク受容層側の表面のJIS B 0601:2001で規定される算術平均粗さが1.5μm以上5.0μm以下である請求項1乃至の何れか1項に記載の記録媒体。
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