JP5714061B2 - 記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は記録媒体に関する。
得られる画像が銀塩写真のような風合いになる記録媒体として、基紙を樹脂で被覆した基材を有する記録媒体が用いられている。基紙を樹脂で被覆した基材は、基紙のみの基材と比較して、光沢性や耐水性が高く、コックリングが抑制できることが知られている。特許文献1には、基紙を樹脂で被覆した基材の表面平滑性を高めることで、高光沢な記録媒体が得られることが記載されている。
特開2006−240287号公報
近年、フォトブックやフォトアルバムなどの需要が高まっている。フォトブックやフォトアルバムに用いられる記録媒体に求められる性能としては、銀塩写真のような画像が得られることに加えて、更に、めくり性や、両面に画像を記録した際に表面から裏面の画像が透けないような不透明性が挙げられる。上述の通り、基紙を樹脂で被覆した基材とインク受容層とを有する記録媒体は、得られる画像が銀塩写真のような風合いになることから、フォトブックやフォトアルバム用の記録媒体として用いられ得る。そこで、本発明者らは、基紙を樹脂で被覆した基材とインク受容層とを有する記録媒体のめくり性や不透明性を改善する方法について検討を行った。
一般的に、記録媒体のめくり性を向上する方法としては、めくる力に対して記録媒体が変形しやすくなるように、記録媒体の剛性を小さくする方法が挙げられる。記録媒体として求められるインクの吸収性などを損なわずに、剛性を小さくするためには、基紙を樹脂で被覆した基材を薄くする方法が挙げられる。しかしながら、基材のうち樹脂層を薄くすると、印画紙に似た質感が損なわれてしまい、得られる画像が銀塩写真のような風合いにならない。また、基材のうち基紙を薄くすると、基材の巻き取り工程において、基材の変形や切断が発生することがある、即ち、基材巻き取り性が低かった。
本発明者らの検討によると、特許文献1に記載の記録媒体において、めくり性を向上するために、基紙を樹脂で被覆した基材を薄くすると、基材巻き取り性が低くなってしまった。また、透明性が高くなり、表面から裏面の画像が透ける場合があった。
したがって、本発明の目的は、銀塩写真のような画像が得られ、めくり性が高く、両面に画像を記録した際にも表面から裏面の画像が透けにくく、基材巻き取り性が高い記録媒体を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明にかかる記録媒体は、基紙と、樹脂層と、インク受容層をこの順に有し、前記基紙の膜厚が50μm以上130μm以下であり、前記樹脂層の膜厚が20μm以上60μm以下であり、前記樹脂層の、前記インク受容層側の表面のJIS B 0601:2001で規定される算術平均粗さRaが0.12μm以上0.18μm以下であり、前記樹脂層の、前記インク受容層側の表面のJIS B 0601:2001で規定される粗さ曲線要素の平均長さRSmが0.01mm以上0.20mm以下であり、前記記録媒体の、前記インク受容層側の表面のJIS B 0601:2001で規定される算術平均粗さRaが0.13μm以下であることを特徴とする。
本発明によれば、銀塩写真のような画像が得られ、めくり性が高く、両面に画像を記録した際に表面から裏面の画像が透けにくく、基材巻き取り性が高い記録媒体を提供することができる。
以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
本発明者らが、検討したところ、銀塩写真のような画像が得られ、かつ、高いめくり性を達成するには、記録媒体の表面のJIS B 0601:2001で規定される算術平均粗さ(本発明においては、Raとする)が0.13μm以下と平滑であり、更に、基紙を樹脂で被覆した基材(以下、「樹脂被覆基材」ともいう)のうち、基紙の膜厚が50μm以上130μm以下であり、かつ、樹脂層の膜厚が20μm以上60μm以下であることが必要であることが分かった。
しかしながら、上記の条件を満足するだけでは、不透明性が低く、両面に画像を記録した際に表面から裏面の画像が透ける場合や、基材巻き取り性が低く、基材の巻き取り工程において、基材の変形や切断が発生する場合があった。
本発明者らは、まず、特許文献1のような従来の記録媒体と同様に、樹脂被覆基材の表面平滑性を高める方法を検討したが、表面からの裏面の画像の透けの抑制や基材巻き取り性は改善しなかった。そこで、反対に、樹脂被覆基材の表面平滑性を低くしたところ、表面からの裏面の画像の透けの抑制や基材巻き取り性が改善することが分かった。この理由は明らかではないが、本発明者らは以下のように推測している。
まず、表面からの裏面の画像の透けは、記録媒体の光透過性が高いことが原因の1つとして考えられる。しかし、インク受容層の光透過性を下げてしまうと、得られる画像の発色性が低くなってしまう。そこで、本発明者らが、基材の光透過性を下げる方法として、種々検討を行ったところ、樹脂被覆基材の表面平滑性を低くすることで、インク受容層と基材の界面で光の反射が起き、画像の発色性を維持したまま、表面からの裏面の画像の透けを抑制できることが分かった。
また、基材の巻き取り工程において、基材の変形や切断が発生する理由としては、巻き取り時に空気を抱き込むことが原因の1つとして挙げられる。そこで、樹脂被覆基材の表面平滑性を低くする、即ち、凹凸を有することで、抱き込んだ空気の逃げ場ができるため、基材の変形や切断の発生が抑制されると考えられる。
上記の知見から、本発明者らが、不透明性や基材巻き取り性が改善し、更に、得られる画像の質感やめくり性に影響を与えないような、樹脂被覆基材の表面の状態について検討を行ったところ、基材の表面である樹脂層のJIS B 0601:2001で規定される算術平均粗さ(本発明においては、Raとする)が0.12μm以上0.18μm以下であり、かつ、基材の表面である樹脂層のJIS B 0601:2001で規定される粗さ曲線要素の平均長さ(本発明においては、RSmとする)が0.01mm以上0.20mm以下であることが必要であることが分かった。
以上のメカニズムのように、各構成が相乗的に効果を及ぼし合うことによって、本発明の効果を達成することが可能となる。
[記録媒体]
本発明の記録媒体は、樹脂被覆基材とインク受容層とを有する。本発明においては、インクジェット記録方法に用いるインクジェット用記録媒体であることが好ましい。
本発明において、記録媒体の表面のJIS B 0601:2001で規定される算術平均粗さRaは0.13μm以下である。Raが0.13μmより大きいと、銀塩写真のような画像が得られない場合がある。更には、Raは0.05μm以上であることが好ましく、0.10μm以上であることがより好ましい。記録媒体の表面の算術平均粗さを調整する方法としては、例えば、樹脂被覆基材の表面を特定の凹凸を有するロールで押し付け、その上に、インク受容層用塗工液を塗工する方法や、記録媒体の表面に特定の凹凸を有するロールで押し付ける方法などが挙げられる。
本発明においては、記録媒体のJIS P 8149:2000で規定される不透明度が97%以上であることが好ましい。以下、本発明の記録媒体を構成する各成分について、それぞれ説明する。
<樹脂被覆基材>
本発明において、樹脂被覆基材は、基紙と樹脂層を有し、基紙が樹脂層で被覆されている。樹脂層は、基紙のインク受容層を有する面に設けられる必要がある。樹脂層は、基紙の片面のみに設けられていてもよいが、両面に設けられていることが好ましい。また、樹脂層は基紙の表面の一部を被覆するように設けられていればよいが、樹脂層の被覆率(樹脂層で被覆された基紙の表面の面積/基紙の表面の全面積)が70%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、更には、100%であること、即ち、基紙の表面の全面が樹脂層で被覆されていることが特に好ましい。以下、樹脂被覆基材を構成する各成分について、それぞれ説明する。
(基紙)
本発明において、基紙の膜厚は、50μm以上130μm以下である。更には、基紙の膜厚は、90μm以上120μm以下であることが好ましい。基紙の膜厚を130μm以下とすることで、記録媒体の剛性が小さくなり、めくり性が向上する。基紙の膜厚が50μmより小さいと、記録媒体の強度が弱くなり過ぎて、逆にめくり性が低くなる場合があり、また、不透明性が低く、両面に画像を記録した際に表面から裏面の画像が透ける場合がある。尚、本発明において、基紙の膜厚は、以下の方法で算出する。まず、記録媒体の断面をマイクロトームで切り出し、その断面を走査型電子顕微鏡で観察する。そして、基紙の任意の100点以上の膜厚を測定し、その平均値を基紙の膜厚とする。尚、本発明におけるその他の層の膜厚も同様の方法で算出するものとする。
本発明において、基紙のJIS P 8118で規定される紙密度は、0.6g/cm以上1.2g/cm以下であることが好ましい。更には、0.7g/cm以上1.2g/cm以下であることがより好ましい。
基紙は、木材パルプを主原料とし、必要に応じてポリプロピレンなどの合成パルプや、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維を加えて抄紙される。木材パルプとしては、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)、広葉樹溶解パルプ(LDP)、針葉樹溶解パルプ(NDP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)などが挙げられる。これらは、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。木材パルプの中でも短繊維成分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPを用いることが好ましい。パルプとしては、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましい。また、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも好ましい。紙基材中には、サイズ剤、白色顔料、紙力増強剤、蛍光増白剤、水分保持剤、分散剤、柔軟化剤などを適宜添加してもよい。
(樹脂層)
本発明において、樹脂層の膜厚は、20μm以上60μm以下である。更には、樹脂層の膜厚は、35μm以上50μm以下であることが好ましい。樹脂層を基紙の両面に設ける場合は、両面の樹脂層の膜厚が上記範囲を満足することが好ましい。樹脂層の膜厚を20μm以上とすることで、記録媒体が印画紙に似た質感となり、得られる画像が銀塩写真のような風合いになる。樹脂層の膜厚が60μmより大きいと、剛性が高く、めくり性が低くなる場合がある。
樹脂層に用いられる樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体などが挙げられる。これらの中でも、ポリオレフィン樹脂を用いることが好ましい。本発明において、ポリオレフィン樹脂とは、モノマーとしてオレフィンを用いた重合体を意味する。具体的には、エチレン、プロピレン、イソブチレンなどの単重合体や共重合体が挙げられる。ポリオレフィン樹脂は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、ポリエチレンを用いることが好ましい。ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)や高密度ポリエチレン(HDPE)を用いることが好ましい。
本発明において、樹脂層は、不透明度や白色度や色相を調整するために、白色顔料や蛍光増白剤や群青などを含有してもよい。中でも、不透明度を向上することができるため、白色顔料を含有することが好ましい。白色顔料としては、ルチル型又はアナターゼ型の酸化チタンが挙げられる。本発明において、樹脂層中の白色顔料の含有量は、3g/m以上30g/m以下であることが好ましい。尚、樹脂層を基紙の両面に設ける場合は、2つの樹脂層中の白色顔料の合計の含有量が、上記範囲を満足することが好ましい。また、樹脂層中の、白色顔料の含有量は、樹脂の含有量に対して、25質量%以下であることが好ましい。25質量%より大きいと、白色顔料の分散安定性が十分に得られない場合がある。
本発明において、樹脂層のJIS B 0601:2001で規定される算術平均粗さRaは、0.12μm以上0.18μm以下である。更には、Raは、0.13μm以上0.15μm以下であることが好ましい。樹脂層を両面に設ける場合は、少なくともインク受容層を設ける面の樹脂層が、上記Raの範囲を満足する必要がある。Raが0.12μmより小さいと、基材の巻き取り工程において、基材の変形や切断が発生する場合、即ち、基材巻き取り性が低い場合がある。Raが0.18μmより大きいと、記録媒体の表面の凹凸が大きくなり、銀塩写真のような風合いの画像が得られない場合がある。尚、樹脂層の表面の算術平均粗さを調整する方法としては、例えば、樹脂被覆基材の表面を特定の凹凸を有するロールで押し付ける方法が挙げられる。
本発明において、樹脂層の算術平均粗さRaが、記録媒体の表面の算術平均粗さRaより大きいこと(Ra>Ra)が好ましい。また、樹脂層の算術平均粗さRaと記録媒体の表面の算術平均粗さRaの差ΔRa(=Ra−Ra)が、0.03μm以上0.05μm以下であることが好ましい。ΔRaを0.03μm以上とすることで、画質が更に向上する。また、ΔRaを0.05μm以下とすることで、記録媒体のめくり性が更に向上する。
また、本発明において、樹脂層のJIS B 0601:2001で規定される粗さ曲線要素の平均長さRSmは、0.01mm以上0.20mm以下である。更には、RSmは、0.04mm以上0.15mm以下であることが好ましい。樹脂層を両面に設ける場合は、少なくともインク受容層を設ける面の樹脂層が、上記RSmの範囲を満足する必要がある。RSmが上記範囲を満足しないと、基材の巻き取り工程において、基材の変形や切断が発生する場合、即ち、基材巻き取り性が低い場合がある。
<インク受容層>
本発明において、樹脂被覆基材の樹脂層を有する面には、インク受容層が設けられる必要がある。インク受容層は、樹脂被覆基材の両面に設けられることが好ましい。インク受容層の膜厚は、15μm以上60μm以下であることが好ましい。以下、インク受容層に含有することができる材料について、それぞれ説明する。
(無機粒子)
本発明において、インク受容層は無機粒子を含有することが好ましい。無機粒子の平均一次粒子径は、50nm以下が好ましい。更には、1nm以上30nm以下がより好ましく、3nm以上10nm以下が特に好ましい。本発明において、無機粒子の平均一次粒子径は、電子顕微鏡によって観察したときの無機粒子の一次粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径の数平均である。このとき少なくとも100点以上で測定を行う。
本発明において、無機粒子は、分散剤によって分散されている状態で、インク受容層用の塗工液に用いられることが好ましい。分散状態での無機粒子の平均二次粒子径は、0.1nm以上500nm以下が好ましく、更には、1.0nm以上300nm以下がより好ましく、10nm以上250nm以下が特に好ましい。尚、分散状態での無機粒子の平均二次粒子径は、動的光散乱法により測定することができる。
本発明において、インク受容層中に占める、無機粒子の含有量(質量%)は、50質量%以上98質量%以下であることが好ましく、更には、70質量%以上96質量%以下であることがより好ましい。
本発明において、インク受容層を形成する際に塗布する無機粒子の塗布量(g/m)は、8g/m以上45g/m以下であることが好ましい。上記範囲とすることで、好ましいインク受容層の膜厚となりやすい。
本発明に用いる無機粒子としては、例えば、アルミナ水和物、アルミナ、シリカ、コロイダルシリカ、二酸化チタン、ゼオライト、カオリン、タルク、ハイドロタルサイト、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウムなどが挙げられる。これらの無機粒子は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。上記無機粒子の中でも、インクの吸収性が高い多孔質構造を形成することができるアルミナ水和物、アルミナ、シリカを用いることが好ましい。
インク受容層に用いるアルミナ水和物は、
一般式(X):Al3−n(OH)2n・mH
(一般式(X)中、nは0、1、2、又は3であり、mは0以上10以下、好ましくは0以上5以下である。ただし、mとnは同時に0にはならない。)
により表されるものを好適に用いることができる。尚、mHOは、多くの場合、結晶格子の形成に関与しない脱離可能な水相を表すものであるため、mは整数でなくてもよい。また、アルミナ水和物を加熱するとmは0となり得る。
本発明においてアルミナ水和物は、公知の方法で製造することができる。具体的には、アルミニウムアルコキシドを加水分解する方法、アルミン酸ナトリウムを加水分解する方法、アルミン酸ナトリウムの水溶液に、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウムの水溶液を加えて中和する方法などが挙げられる。
アルミナ水和物の結晶構造としては、熱処理する温度に応じて、非晶質、ギブサイト型、ベーマイト型が知られている。尚、アルミナ水和物の結晶構造は、X線回折法によって分析することができる。本発明においては、これらの中でも、ベーマイト型のアルミナ水和物又は非晶質のアルミナ水和物が好ましい。具体例としては、特開平7−232473号公報、特開平8−132731号公報、特開平9−66664号公報、特開平9−76628号公報などに記載されたアルミナ水和物や、市販品としてはDisperal HP14、HP18(以上、サソール製)などを挙げることができる。これらのアルミナ水和物は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
また、本発明において、アルミナ水和物のBET法で求められる比表面積が100m/g以上200m/g以下であることが好ましく、125m/g以上175m/g以下であることがより好ましい。ここでBET法とは、試料表面に大きさの分かっている分子やイオンを吸着させて、その吸着量から、試料の比表面積を測定する方法である。本発明においては、試料に吸着させる気体として、窒素ガスを用いる。
インク受容層に用いるアルミナとしては、気相法アルミナが好ましい。気相法アルミナとしては、γ−アルミナ、α−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ、χ−アルミナなどを挙げることができる。これらの中でも、画像の光学濃度やインク吸収性の観点から、γ−アルミナを用いることが好ましい。気相法アルミナの具体例としては、AEROXIDE;Alu C、Alu130、Alu65(以上、EVONIK製)などを挙げることができる。
本発明において、気相法アルミナのBET法で求められる比表面積が50m/g以上が好ましく、80m/g以上がより好ましい。また、150m/g以下が好ましく、120m/g以下がより好ましい。
また、気相法アルミナの平均一次粒子径は、5nm以上が好ましく、11nm以上がより好ましい。また、30nm以下が好ましく、15nm以下がより好ましい。
本発明に用いるアルミナ水和物及びアルミナは、水分散液としてインク受容層用塗工液に混合することが好ましく、その分散剤として酸を使用することが好ましい。酸としては、
一般式(Y):R−SO
(一般式(Y)中、Rは水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルケニル基の何れかを表す。Rは、オキソ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、及びアシル基で置換されていてもよい。)
で表されるスルホン酸を用いることが、画像の滲みを抑制する効果が得られるため好ましい。本発明においては、上記酸の含有量は、アルミナ水和物及びアルミナの合計の含有量に対して、1.0質量%以上2.0質量%以下であることが好ましく、1.3質量%以上1.6質量%以下であることがより好ましい。
インク受容層に用いるシリカは、その製法により湿式法と乾式法(気相法)に大別される。湿式法としては、ケイ酸塩の酸分解により活性シリカを生成し、これを適度に重合させ凝集沈降させて含水シリカを得る方法が知られている。一方、乾式法(気相法)としては、ハロゲン化珪素の高温気相加水分解による方法(火炎加水分解法)や、ケイ砂とコークスとを電気炉中でアークによって加熱還元気化し、これを空気で酸化する方法(アーク法)によって無水シリカを得る方法が知られている。本発明においては、乾式法(気相法)により得られるシリカ(以下、「気相法シリカ」ともいう)を用いることが好ましい。これは、気相法シリカは、比表面積が特に大きいので、インクの吸収性が特に高く、また、屈折率が低いので、インク受容層に透明性を付与でき、良好な発色性が得られるためである。具体的に、気相法シリカとしては、アエロジル(日本アエロジル製)、レオロシールQSタイプ(トクヤマ製)などが挙げられる。
本発明において、気相法シリカのBET法による比表面積は50m/g以上400m/g以下であることが好ましく、200m/g以上350m/g以下であることがより好ましい。
本発明において、気相法シリカは、分散剤によって分散されている状態で、インク受容層用の塗工液に用いられることが好ましい。分散状態での気相法シリカの粒子径は、50nm以上300nm以下であることがより好ましい。尚、分散状態での気相法シリカの粒子径は、動的光散乱法により測定することができる。
本発明において、アルミナ水和物、アルミナ、シリカは混合して使用してもよい。具体的には、アルミナ水和物、アルミナ、シリカから選択される少なくとも2種を、粉体状態で混合、分散して分散液とする方法が挙げられる。本発明においては、無機粒子として、アルミナ水和物及び気相法アルミナを共に用いることが好ましい。その場合、インク受容層の最表面層に含まれる、アルミナ水和物の含有量(質量%)が、気相法アルミナの含有量(質量%)に対して、質量比率で60/40倍以上90/10倍以下、即ち、1.5倍以上9.0倍以下であることが好ましい。
(バインダー)
本発明において、インク受容層はバインダーを含有することが好ましい。本発明において、バインダーとは、無機粒子を結着し、被膜を形成することができる材料を意味する。
本発明においては、インク吸収性の観点から、インク受容層中の、バインダーの含有量が、無機粒子の含有量に対して、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。また、インク受容層の結着性の観点から、上記比率は、5.0質量%以上が好ましく、8.0質量%以上がより好ましい。
バインダーとしては例えば、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、及びポリビニルアルコール、並びに、それらの誘導体;ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役重合体ラテックス;アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体などのアクリル系重合体ラテックス;エチレン−酢酸ビニル共重合体などのビニル系重合体ラテックス;上記の重合体のカルボキシル基などの官能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス;カチオン基を用いて上記重合体をカチオン化したもの;カチオン性界面活性剤を用いて上記重合体の表面をカチオン化したもの;カチオン性ポリビニルアルコール下で上記重合体を構成するモノマーを重合し、重合体の表面にポリビニルアルコールを分布させたもの;カチオン性コロイド粒子の懸濁分散液中で上記重合体を構成するモノマーを重合し、重合体の表面にカチオン性コロイド粒子を分布させたもの;メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂などの水性バインダー;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体及び共重合体;ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂などの合成樹脂が挙げられる。これらのバインダーは、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
上記したバインダーの中でも、ポリビニルアルコールやポリビニルアルコール誘導体を用いることが好ましい。ポリビニルアルコール誘導体としては、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタールなどが挙げられる。カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば特開昭61−10483号公報に記載されているような、第1〜3級アミノ基または第4級アンモニウム基をポリビニルアルコールの主鎖又は側鎖中に有するポリビニルアルコールが好ましい。
ポリビニルアルコールは、例えば、ポリ酢酸ビニルをけん化して合成することができる。ポリビニルアルコールのけん化度としては、80mol%以上100mol%以下が好ましく、85mol%以上98mol%以下がより好ましい。尚、けん化度とは、ポリ酢酸ビニルをけん化してポリビニルアルコールを得た際の、けん化反応によって生じた水酸基のモル数の割合であり、本発明においては、JIS−K6726の方法で測定した値を用いるものとする。また、ポリビニルアルコールの平均重合度は、2,000以上が好ましく、2,000以上5,000以下がより好ましい。尚、本発明において平均重合度は、JIS−K6726の方法で求めた粘度平均重合度を用いるものとする。
インク受容層用塗工液を調製する際は、ポリビニルアルコールやポリビニルアルコール誘導体を水溶液として使用することが好ましい。その際、水溶液中のポリビニルアルコール及びポリビニルアルコール誘導体の固形分の含有量は、3質量%以上20質量%以下が好ましい。
(架橋剤)
本発明において、インク受容層は更に架橋剤を含有することが好ましい。架橋剤としては、例えば、アルデヒド系化合物、メラミン系化合物、イソシアネート系化合物、ジルコニウム系化合物、アミド系化合物、アルミニウム系化合物、ホウ酸、及びホウ酸塩などが挙げられる。これらの架橋剤は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。特にバインダーとしてポリビニルアルコールやポリビニルアルコール誘導体を用いる場合は、上記した架橋剤の中でも、ホウ酸やホウ酸塩を用いることが好ましい。
ホウ酸としては、オルトホウ酸(HBO)、メタホウ酸、ジホウ酸などが挙げられる。ホウ酸塩としては、上記ホウ酸の水溶性の塩が好ましい。例えば、ホウ酸のナトリウム塩やカリウム塩などのホウ酸のアルカリ金属塩;ホウ酸のマグネシウム塩やカルシウム塩などのホウ酸のアルカリ土類金属塩;ホウ酸のアンモニウム塩などが挙げられる。これらの中でも、オルトホウ酸を用いることが、塗工液の経時安定性とクラックの発生を抑制する効果の観点から好ましい。
架橋剤の使用量は、製造条件などに応じて適宜調整することができる。本発明においては、インク受容層中の、架橋剤の含有量が、バインダーの含有量に対して、1.0質量%以上50質量%以下が好ましく、5質量%以上40質量%以下がより好ましい。
更に、バインダーがポリビニルアルコールであり、架橋剤がホウ酸及びホウ酸塩から選択される少なくとも1種である場合には、インク受容層中の、ポリビニルアルコールの含有量に対する、ホウ酸及びホウ酸塩の合計の含有量が、5質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
(その他の添加剤)
本発明において、インク受容層は、これまで述べてきたもの以外のその他の添加剤を含有してもよい。具体的には、pH調整剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、界面活性剤、離型剤、浸透剤、着色顔料、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、耐水化剤、染料定着剤、硬化剤、耐候材料などが挙げられる。
<下塗り層>
本発明においては、樹脂被覆基材とインク受容層との密着性を向上する目的で、樹脂被覆基材とインク受容層との間に、下塗り層を設けてもよい。下塗り層は、水溶性ポリエステル樹脂、ゼラチン、ポリビニルアルコールなどを含有することが好ましい。下塗り層の膜厚は、0.01μm以上5μm以下が好ましい。
<バックコート層>
本発明においては、樹脂被覆基材のインク受容層が設けられる面とは反対側の面に、ハンドリング性、搬送適性、多数枚積載での連続印字時の耐搬送擦過性を向上する目的でバックコート層を設けてもよい。バックコート層は、白色顔料やバインダーなどを含有することが好ましい。バックコート層の膜厚は、乾燥塗工量が、1g/m以上25g/m以下となるようにすることが好ましい。
[記録媒体の製造方法]
本発明において、記録媒体を製造する方法は、特に限定されないが、樹脂被覆基材を作製し、樹脂被覆基材にインク受容層用の塗工液を塗工する工程を有する記録媒体の製造方法が好ましい。以下、記録媒体の製造方法について説明する。
<樹脂被覆基材の作製方法>
本発明において、基紙の作製方法としては、一般的に用いられている抄紙方法を適用することができる。抄紙装置としては、例えば長網抄紙機、丸網抄紙機、円胴、ツインワイヤーなどが挙げられる。基紙の表面平滑性を高めるために、抄紙工程中又は抄紙工程後に、熱及び圧力を加えて表面処理してもよい。具体的な表面処理方法としては、マシンカレンダーやスーパーカレンダーといったカレンダー処理が挙げられる。
基紙の上に樹脂層を設ける方法、即ち、基紙を樹脂で被覆する方法としては、溶融押出法、ウェットラミネーション、ドライラミネーションなどが挙げられる。中でも、基紙の片面又は両面に溶融した樹脂を押し出しコーティングする溶融押出法が好ましい。例えば、搬送されてきた基紙と、押出ダイから押し出された樹脂を、ニップローラと冷却ローラとの間のニップ点において接触させ、ニップで圧着することで樹脂層を基紙上にラミネートする方法(押出コーティング方法ともいう)が広く採用されている。溶融押出法により、樹脂層を設ける際には、基紙と樹脂層の接着がより強固となるように、前処理を施してもよい。前処理としては、硫酸クロム酸混液による酸エッチング処理、ガス炎による火炎処理、紫外線照射処理、コロナ放電処理、グロー放電処理、アルキルチタネートなどのアンカーコート処理などが挙げられる。中でも、コロナ放電処理が好ましい。また、樹脂層に白色顔料を含有する場合は、樹脂と白色顔料を混合したもので、基紙を被覆すればよい。
樹脂層の算術平均粗さRaや粗さ曲線要素の平均長さRSmを調整するには、樹脂層に凹凸を有するロールを押し付ける方法などを用いればよい。具体的には、樹脂層を設けた後にエンボシングカレンダー処理する方法や、樹脂をコーティングする際に表面に凹凸を有するクーリングロールを押しつけながら冷却する方法などが挙げられる。後者の方法が、より正確で均質な凹凸を弱い圧力でつけられるため好ましい。
上記のようにして作製した樹脂被覆基材を、インク受容層を形成する前に、巻芯にロール状に巻き取る工程を有することが好ましい。巻芯は、直径が50mm以上300mm以下のものが好ましく用いられる。また、巻き取る際の張力としては、50N/m以上800N/m以下が好ましい。尚、巻き取る際の張力は、巻き始めから巻き終わりまで一定でもよい。また、巻き始めの圧力集中を緩和するために、巻き始めから巻き終わりにかけて徐々に張力を低下させてもよい。
<インク受容層の形成方法>
本発明の記録媒体において、樹脂被覆基材にインク受容層を形成する方法としては、例えば以下の方法を挙げることができる。まず、インク受容層用塗工液を調製する。そして、樹脂被覆基材に上記塗工液を塗工及び乾燥することで、記録媒体を得ることができる。塗工液の塗工方法としては、カーテンコーター、エクストルージョン方式を用いたコーター、スライドホッパー方式を用いたコーターなどを用いることができる。尚、塗工時に、塗工液を加熱してもよい。また、塗工後の乾燥方法としては、直線トンネル乾燥機、アーチドライヤー、エアループドライヤー、サインカーブエアフロートドライヤーなどの熱風乾燥機を使用する方法や、赤外線、加熱ドライヤー、マイクロ波などを利用した乾燥機を使用する方法などが挙げられる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。尚、以下の実施例の記載において、「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
[記録媒体の作製]
<樹脂被覆基材の作製>
(基紙の作製)
カナダ標準濾水度が450mLCSFのLBKP80部、カナダ標準濾水度が480mLCSFのNBKP20部、カチオン化澱粉0.60部、重質炭酸カルシウム10部、軽質炭酸カルシウム15部、アルキルケテンダイマー0.10部、カチオン性ポリアクリルアミド0.030部を混合し、固形分の含有量が3.0質量%となるように水を加えて、紙料を得た。次いで、紙料を長網抄紙機で抄造し、3段のウエットプレスを行った後、多筒式ドライヤーで乾燥した。その後、サイズプレス装置で乾燥後の固形分が1.0g/mとなるように酸化澱粉水溶液を含浸、乾燥させ、更に、マシンカレンダー仕上げをして、坪量が105g/mで、膜厚が105μmの基紙Aを作製した。また、同様の方法で、膜厚が異なる基紙B〜Gを作製した。基紙A〜Gの膜厚は表2に示した。
(樹脂組成物の調製)
低密度ポリエチレンと酸化チタンを表1の組成で混合し、樹脂組成物を調製した。
(樹脂被覆基材の作製)
樹脂組成物を320℃で溶融したものを、基紙上に溶融押出法により塗工し、更に、種々の面質を有する冷却ドラムで押圧することにより、異なる算術平均粗さRa、異なる粗さ曲線要素の平均長さRSmを有する樹脂被覆基材を得た。基紙と樹脂組成物の組合せ、樹脂層中の白色顔料の合計の含有量(g/m)、樹脂層の膜厚(μm)、Ra(μm)、RSm(mm)を表2に示した。尚、樹脂被覆基材の表面の算術平均粗さRa、粗さ曲線要素の平均長さRSmは、JIS B 0601:2001に準じて、表面粗さ測定機Surfcorder SE3500(小坂研究所製)を用いて測定した。
尚、上記表において、樹脂被膜基材25は、樹脂層の白色顔料の分散安定性が十分に得られず、得られた基材の樹脂層は、表面が大きく荒れていたりして、測定ができなかった。また、樹脂層の膜厚も不均一となっていたが、平均の膜厚は60μmであった。
[樹脂被覆基材の評価]
(基材巻き取り性)
上記で得られた樹脂被覆基材を、直径が150mmの巻芯に、750N/mの張力、100m/分の速度で巻き取った。尚、巻き取る際の張力は、巻き始めから巻き終わりまで一定とした。巻き取った基材(ロール)を目視で観察し、基材巻き取り性を評価した。評価基準は以下の通りである。下記の評価基準において、A及びBを好ましいレベルとし、C及びDを許容できないレベルとした。評価結果を表4に示す。
A:ロール表面の変形がほとんどなく、ロール端部の乱れがなかった
B:ロール表面の変形がほとんどないが、ロール端部にやや乱れがあった
C:ロール表面にやや変形があり、ロール端部にも乱れがあった
D:ロール表面が変形しており、ロール端部に大きな乱れがあった。
<インク受容層用塗工液の調製>
イオン交換水333部にメタンスルホン酸1.5部を溶解した水溶液に、ホモミキサーT.K.ホモミクサーMARKII2.5型(特殊機化工業製)で3000rpmで撹拌させながら、アルミナ水和物 DISPERAL HP14(サソール製)100部を少量ずつ添加した。添加終了後、更に30分間撹拌し、固形分の含有量が23質量%のアルミナ水和物分散液を調製した。
上記で得たアルミナ水和物分散液441部、ポリビニルアルコ−ル水溶液(重合度3,500、けん化度88mol%であるPVA235(クラレ製)の固形分の含有量が8質量%)125部、オルトホウ酸水溶液(固形分の含有量が5質量%)20部を混合し、固形分の含有量が18質量%となるように水を加えた後、界面活性剤であるサーフィノール465を0.1質量%となるように添加し、インク受容層用塗工液を調製した。
<記録媒体の作製>
樹脂被覆基材1〜24の樹脂層を有する面(第1面)と樹脂層を有さない面(第2面)にインク受容層用塗工液を塗工し、温度100℃、風速10m/秒の熱風で乾燥して記録媒体を得た。用いた樹脂被覆基材の種類、第1面側のインク受容層の膜厚(μm)、第1面側の記録媒体の表面の算術平均粗さRa(μm)、ΔRa(μm)、記録媒体の不透明度(%)を表3に示した。尚、得られた記録媒体の表面の算術平均粗さRaは、JIS B 0601:2001に準じて、表面粗さ測定機Surfcorder SE3500(小坂研究所製)を用いて測定した。また、得られた記録媒体の不透明度は、JISP 8149:2000に準じて、Technibrite Micro TB1−C(Technidyne Corporation製)を用いて測定した。
[記録媒体の評価]
本発明においては下記の各評価項目の評価基準において、AA〜Bを好ましいレベルとし、C及びDを許容できないレベルとした。尚、下記の各評価において、記録媒体に画像を記録する際は、インクジェット記録装置はPIXUS MP990(キヤノン製)に、インクカートリッジBCI−321(キヤノン製)を装着して記録した。その際の記録条件は、温度:23℃、相対湿度:50%とした。尚、上記インクジェット記録装置では、解像度600dpi×600dpiで1/600インチ×1/600インチの単位領域に約11ngのインクを1滴付与する条件で記録された画像を、記録デューティが100%であると定義するものである。
(画像の風合い)
記録媒体に、上記インクジェット記録装置を用いて、光沢プロ プラチナグレードモード(色補正あり)にて、人物及び風景の画像を記録し、目視で観察することで、得られた画像の風合いを評価した。評価基準は以下の通りである。評価結果を表4に示す。
AA:銀塩写真のような風合いであり、画質も良好だった
A:概ね銀塩写真のような風合いであり、画質も概ね良好だった
B:銀塩写真のような風合いにはやや劣るが、画質は概ね良好だった
C:銀塩写真のような風合いにやや乏しく、画質も普通であった
D:銀塩写真のような風合いに乏しく、画質も劣っていた。
(記録媒体のめくり性)
A4サイズにカットした記録媒体を20枚用いてフォトアルバムを作製した。作成したフォトアルバムを手でめくることで、記録媒体のめくり性を評価した。評価基準は以下の通りである。評価結果を表4に示す。
AA:めくり性が非常に良好であった
A:めくり性が良好であった
B:めくり性がやや劣っていた
C:めくり性が劣っていた。
(両面に画像を記録した際の、裏面の画像の透けにくさ)
記録媒体の両面に、上記インクジェット記録装置を用いて、光沢プロ プラチナグレードモード(色補正あり)にて、人物及び風景の画像をそれぞれ記録した。記録媒体の表面を目視で観察することで、裏面の画像の透けにくさを評価した。評価基準は以下の通りである。評価結果を表4に示す。
AA:表面から、裏面の画像が全く透けていなかった
A:表面から、裏面の画像がほとんど透けていなかった
B:表面から、裏面の画像がやや透けていたが、気にならないレベルであった
C:表面から、裏面の画像が明らかに透けていた。

Claims (15)

  1. 基紙と、樹脂層と、インク受容層とをこの順に有する記録媒体であって、
    前記基紙の膜厚が50μm以上130μm以下であり、
    前記樹脂層の膜厚が20μm以上60μm以下であり、
    前記樹脂層の、前記インク受容層側の表面のJIS B 0601:2001で規定される算術平均粗さRaが0.12μm以上0.18μm以下であり、
    前記樹脂層の、前記インク受容層側の表面のJIS B 0601:2001で規定される粗さ曲線要素の平均長さRSmが0.01mm以上0.20mm以下であり、
    前記記録媒体の、前記インク受容層側の表面のJIS B 0601:2001で規定される算術平均粗さRaが0.13μm以下であることを特徴とする記録媒体。
  2. 前記インク受容層が、アルミナ水和物及びバインダーを含有する請求項1に記載の記録媒体。
  3. 前記樹脂層の表面の算術平均粗さRaと前記記録媒体の表面の算術平均粗さRaの差ΔRa(Ra−Ra)が、0.03μm以上0.05μm以下である請求項1又は2に記載の記録媒体。
  4. 前記基紙の膜厚が90μm以上120μm以下であり、
    前記樹脂層の膜厚が35μm以上50μm以下であり、
    前記樹脂層のJIS B 0601:2001で規定される粗さ曲線要素の平均長さRSmが0.04mm以上0.15mm以下である請求項1乃至3の何れか1項に記載の記録媒体。
  5. 前記樹脂層が白色顔料を含有し、その含有量が3g/m以上30g/m以下である請求項1乃至の何れか1項に記載の記録媒体。
  6. 前記記録媒体の、前記インク受容層側の表面のJIS B 0601:2001で規定される算術平均粗さRaが0.05μm以上である請求項1乃至の何れか1項に記載の記録媒体。
  7. 前記記録媒体のJIS P 8149:2000で規定される不透明度が97%以上である請求項1乃至の何れか1項に記載の記録媒体。
  8. 前記記録媒体のJIS P 8149:2000で規定される不透明度が97.0%より大きい請求項に記載の記録媒体。
  9. 前記インク受容層の膜厚が15μm以上60μm以下である請求項1乃至の何れか1項に記載の記録媒体。
  10. 前記基紙の前記樹脂層を設ける面とは反対の面に、第2のインク受容層を更に有する請求項1乃至の何れか1項に記載の記録媒体。
  11. 前記基紙と、前記第2のインク受容層との間に、更に、第2の樹脂層を有する請求項10に記載の記録媒体。
  12. 前記第2の樹脂層の膜厚が20μm以上60μm以下であり、
    前記第2の樹脂層の、前記第2のインク受容層側の表面のJIS B 0601:2001で規定される算術平均粗さRa’が0.12μm以上0.18μm以下であり、
    前記第2の樹脂層の、前記第2のインク受容層側の表面のJIS B 0601:2001で規定される粗さ曲線要素の平均長さRSm’が0.01mm以上0.20mm以下である請求項11に記載の記録媒体。
  13. インクジェット記録方法に用いる、請求項1乃至12の何れか1項に記載の記録媒体。
  14. 前記基紙と前記樹脂層とを有する樹脂被覆基材を用意する工程と、前記樹脂被覆基材の前記樹脂層側の面に、インク受容層用塗工液を塗工することで前記インク受容層を形成するインク受容層形成工程を有する製造方法によって製造される請求項1乃至の何れか1項に記載の記録媒体。
  15. 前記インク受容層形成工程の前に、前記樹脂被覆基材を巻芯にロール状に巻き取る工程を有する製造方法によって製造される請求項14に記載の記録媒体。
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