JP6126762B1 - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】重ね印刷において印刷効率を向上させることができるインクジェットプリンタを提供することである。【解決手段】本発明に係るプリンタはヘッド移動機構60を備え、ヘッド移動機構60は、キャリッジ25において、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50を移動させて、「第1の配置」および「第2の配置」を取らせる。「第1の配置」では、第1インクヘッド40の少なくとも一部が第2インクヘッド50よりも副走査方向Xの上流X1側に配置され、「第2の配置」では下流X2側に配置される。第1インクヘッド40および第2インクヘッド50は、「第1の印刷方法」が選択されたときには「第1の配置」に配置され、「第2の印刷方法」が選択されたときには「第2の配置」に配置される。【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェットプリンタに関する。
従来から、異なる種類のインクを重ねて記録媒体上に画像を形成するインクジェットプリンタが知られている。例えば、特許文献1には、地色層プリント用のサブヘッドと、画像プリント用のサブヘッドとを備えたインクジェットプリンタが開示されている。特許文献1に開示されているインクジェットプリンタにおいては、地色層プリント用のサブヘッドは、メディアの搬送方向において下流側に位置する前部地色層用インク吐出口と、上流側に位置する後部地色層用インク吐出口とを備えている。また、画像プリント用のサブヘッドは、メディアの搬送方向において下流側に位置する前部画像用インク吐出口と、上流側に位置する後部画像用インク吐出口とを備えている。
特許文献1に開示されたインクジェットプリンタでは、地色層を下層とし画像を上層とする重ね印刷を行う際には、後部地色層用インク吐出口から噴射される地色層プリント用のインクで下層を印刷し、その上から、前部画像用インク吐出口から噴射される画像プリント用のインクによって上層を印刷する。画像を下層とし地色層を上層とする重ね印刷を行う際には、地色層プリント用のサブヘッド、画像プリント用のサブヘッドのそれぞれについて、吐出口の前部と後部を逆にして印刷が行われる。特許文献1に開示されたインクジェットプリンタは、上記のような構成を取ることによって、メディアを戻すことなく連続的に重ね印刷を行うことができるようになっている。
特開2007−050555号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたインクジェットプリンタでは、重ね印刷時、半分のサブヘッドしか使用できないという問題がある。詳しくは、前部地色層用インク吐出口と後部画像用インク吐出口との組み合わせ、または、後部地色層用インク吐出口と前部画像用インク吐出口との組み合わせのどちらか一方しか使用できない。そこで、特許文献1に開示されたインクジェットプリンタにおいては、重ね印刷時のインクの吐出効率が通常印刷時の約半分になってしまう。それはつまり、印刷における印刷効率が約半分になること(印刷速度が約半分になること)を意味する。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、重ね印刷においてインクの吐出効率を向上させるインクジェットプリンタを提供することである。
本発明に係るインクジェットプリンタは、記録媒体を副走査方向の上流側から下流側に向かって搬送する搬送機構と、前記副走査方向に沿って並ぶ複数のノズルを備えた第1インクヘッドと、前記副走査方向に沿って並ぶ複数のノズルを備えた第2インクヘッドと、前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドが搭載されたキャリッジと、前記キャリッジを前記副走査方向と交差する主走査方向に移動させるキャリッジ移動機構と、ヘッド移動機構と、前記搬送機構、前記第1インクヘッド、前記第2インクヘッド、前記キャリッジ移動機構、および前記ヘッド移動機構を制御する制御装置と、を備えている。前記ヘッド移動機構は、前記キャリッジにおいて前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドの一方または両方を移動させ、前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドに、前記第1インクヘッドの少なくとも一部が前記第2インクヘッドよりも前記副走査方向の上流側に配置される第1の配置と、前記第1インクヘッドの少なくとも一部が前記第2インクヘッドよりも前記副走査方向の下流側に配置される第2の配置とを含む複数の配置を取らせるように構成されている。前記制御装置は、モード選択部と、配置制御部とを備えている。前記モード選択部では、前記第1インクヘッドが前記記録媒体上に印刷した画像の上に前記第2インクヘッドが画像を重ねて印刷する第1の印刷方法と、前記第2インクヘッドが前記記録媒体上に印刷した画像の上に前記第1インクヘッドが画像を重ねて印刷する第2の印刷方法と含む複数の印刷方法からいずれかの印刷方法が選択される。前記配置制御部は、前記第1の印刷方法が選択されたときには前記ヘッド移動機構を制御して前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドを前記第1の配置に配置し、前記第2の印刷方法が選択されたときには前記ヘッド移動機構を制御して前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドを前記第2の配置に配置する。
上記インクジェットプリンタによれば、第1インクヘッドおよび第2インクヘッドが「第1の配置」または「第2の配置」を取るとき、副走査方向における第1インクヘッドの位置と第2インクヘッドの位置がずれている。そこで、第1インクヘッドおよび第2インクヘッドは、重ね印刷において、上記ずれた分だけ多くのノズルを使って印刷を行うことができる。つまり、その分、吐出効率が向上する。さらに、「第1の配置」と「第2の配置」とでは、第1インクヘッドと第2インクヘッドとがずれる方向が逆になっている。そこで、地色層が上層の場合、地色層が下層の場合の両方に対して対応できる。
第1実施形態に係るインクジェットプリンタの正面図である。 通常印刷時におけるキャリッジ下面の構成を示す模式図である。 プリンタのブロック図である。 重ね印刷時におけるキャリッジ下面の構成を示す模式図である。 重ね印刷時におけるキャリッジ周辺を上方から見た模式図である。 第1変形例に係るキャリッジ下面の構成を示す模式図である。 第2変形例に係るキャリッジ下面の構成を示す模式図である。 第2実施形態に係るキャリッジ下面の構成を示す模式図である。 「第2の配置」におけるキャリッジ下面の構成を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、いくつかの実施形態に係るインクジェットプリンタについて説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。以下の説明では、インクジェットプリンタを正面から見たときに、インクジェットプリンタから遠ざかる方を前方、インクジェットプリンタに近づく方を後方とする。また、図面中の符号Yは主走査方向を示し、符号Xは主走査方向Yと直交する副走査方向Xを示している。また、図面中の符号F、Rr、L、R、は、それぞれ前、後、左、右を表している。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、インクジェットプリンタの設置態様等を限定するものではない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る大判のインクジェットプリンタ(以下、「プリンタ」とする。)10の正面図である。プリンタ10は、ロール状の記録媒体5を順次前方(副走査方向Xの下流X2側)に移動させると共に、主走査方向Yに移動するキャリッジ25に搭載された第1インクヘッド40および第2インクヘッド50(図2参照)からインクを吐出することによって、記録媒体5上に画像を印刷する。
記録媒体5は、画像が印刷される対象物である。記録媒体5は特に限定されない。記録媒体5は、例えば、普通紙やインクジェット用印刷紙等の紙類であってもよいし、樹脂製やガラス製などの透明なシートであってもよいし、金属製やゴム製等のシートであってもよい。本実施形態にあっては、記録媒体5は透明なシートである。
図1に示すように、プリンタ10は、プリンタ本体10aと、プリンタ本体10aを支持する脚11とを備えている。プリンタ本体10aは、主走査方向Yに延びている。プリンタ本体10aは、ガイドレール21と、ガイドレール21に係合したキャリッジ25とを備えている。ガイドレール21は、主走査方向Yに延びている。ガイドレール21は、キャリッジ25の主走査方向Yへの移動をガイドする。キャリッジ25には無端状のベルト22が固定されている。ベルト22は、ガイドレール21の右側に設けられたプーリ23aおよび左側に設けられたプーリ23bに巻き掛けられている。右側のプーリ23aにはキャリッジモータ24が取り付けられている。キャリッジモータ24は、制御装置100と電気的に接続されている。キャリッジモータ24は、制御装置100によって制御される。キャリッジモータ24が駆動するとプーリ23aが回転し、ベルト22が走行する。それにより、キャリッジ25がガイドレール21に沿って主走査方向Yに移動する。このように、キャリッジ25が主走査方向Yに移動することによって、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50も主走査方向Yに移動する。本実施形態では、ベルト22とプーリ23aとプーリ23bとキャリッジモータ24とが、キャリッジ25およびキャリッジ25に搭載された第1インクヘッド40、第2インクヘッド50を主走査方向Yに移動させるキャリッジ移動機構20の一例である。
キャリッジ25の下方には、プラテン12が配置されている。プラテン12は、主走査方向Yに延びている。プラテン12には記録媒体5が載置される。プラテン12の上方には、記録媒体5を上から押下するピンチローラ31が設けられている。ピンチローラ31は、キャリッジ25より後方に配置されている。プラテン12には、グリッドローラ32が設けられている。グリッドローラ32は、ピンチローラ31の下方に配置されている。グリッドローラ32は、ピンチローラ31と対向する位置に設けられている。グリッドローラ32は、フィードモータ33(図3参照)に連結されている。グリッドローラ32は、フィードモータ33の駆動力を受けて回転可能に形成されている。フィードモータ33は、制御装置100と電気的に接続されている。フィードモータ33は、制御装置100によって制御される。ピンチローラ31とグリッドローラ32との間に記録媒体5が挟まれた状態でグリッドローラ32が回転すると、記録媒体5は副走査方向Xに搬送される。本実施形態では、ピンチローラ31とグリッドローラ32とフィードモータ33とが、記録媒体5を副走査方向Xに移動させる搬送機構30の一例である。
図2は、キャリッジ25の記録媒体5と対向する側の面(本実施形態では下面)の構成を示す模式図である。図2では、キャリッジ25の下面を、上方Uに向かって見ている。キャリッジ25は、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50を搭載している。また、キャリッジ25は、第1ヘッド移動機構61と第2ヘッド移動機構62とを備えている。第1インクヘッド40は、第1ヘッド移動機構61によって移動可能に構成されている。また、第2インクヘッド50は、第2ヘッド移動機構62によって移動可能に構成されている。つまり、第1インクヘッド40、第2インクヘッド50は、ともに移動可能に構成されている。第1ヘッド移動機構61と第2ヘッド移動機構62とは、ヘッド移動機構60を構成している。
上記のように、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50はキャリッジ25において移動可能に構成されているが、ここではまず、通常印刷を行うときの第1インクヘッド40および第2インクヘッド50の配置(以下、「基本配置」と呼ぶ。)について説明する。図2は、基本配置におけるキャリッジ25の下面を示す図である。図2に示されるように、基本配置において、第1インクヘッド40と第2インクヘッド50とは、主走査方向Yに並んで配置されている。第1インクヘッド40の副走査方向Xの長さと、第2インクヘッド40の副走査方向Xの長さとは等しく、ともにLxである。
第1インクヘッド40は、1つのインクヘッド41からなっている。本実施形態においては、第1インクヘッド40は、カラー画像の色調や意匠性に変化を与えるための、所謂、特色インクを吐出する。ここでは、第1インクヘッド40はホワイトインクを吐出する。本実施形態では、第1インクヘッド40のインクヘッドは、インクヘッド41の1個であるが、これに限定されない。第1インクヘッド40のインクヘッドの数は、例えば2個以上であってもよい。また、特色インクの色調は何ら限定されるわけではない。第1インクヘッド40は、例えばシルバーインクやゴールドインクなどのメタリックインクを吐出するインクヘッドや、透明インクを吐出するインクヘッドを有していてもよい。
図2に示すように、インクヘッド41は、副走査方向Xに並んだ複数のノズル41aを有している。本実施形態に係るインクヘッド41においては、複数のノズル41aが副走査方向Xに沿って1列に並び、ノズル列を構成している。ただし、ノズル41aの配置は何ら限定されるわけではない。例えば、インクヘッド41は、2列以上のノズル列を有していてもよい。
図2に示すように、第2インクヘッド50は、複数のインクヘッド51、52、53、54からなっている。複数のインクヘッド51、52、53、54は、主走査方向Yに並んでいる。複数のインクヘッド51、52、53、54は、それぞれ、カラー画像を形成するためのプロセスカラーインク(画像形成用インク)を吐出する。本実施形態にあっては、インクヘッド51は、シアンインクを吐出する。インクヘッド52は、マゼンタインクを吐出する。インクヘッド53は、イエローインクを吐出する。インクヘッド54は、ブラックインクを吐出する。ただし、第2インクヘッド50のインクヘッドの数は4個に限定されない。第2インクヘッド50のインクヘッドの数は、例えば5個以上であってもよいし、1個(例えばインクヘッド54のみ)であってもよい。また、プロセスカラーインクの色調は何ら限定されるわけではない。
図2に示すように、複数のインクヘッド51、52、53、54は、それぞれ、副走査方向Xに並んだ複数のノズル51a、52a、53a、54aを有している。本実施形態において、各インクヘッド51、52、53、54では、それぞれ、複数のノズル51a、52a、53a、54aが1列に並んでノズル列を構成している。ただし、ノズル51a、52a、53a、54aの配置は何ら限定されるわけではない。複数のインクヘッド51、52、53、54の各ノズル51a、52a、53a、54aは、副走査方向Xに関して揃った位置に配置されている。
なお、図2において、インクヘッド41およびインクヘッド51、52、53、54には、それぞれ10個のノズルが図示されているが、実際にはさらに多数(例えば360個)のノズルが形成されている。ただし、ノズルの個数は何ら限定されるわけではない。
インクヘッド41およびインクヘッド51、52、53、54の内部には、圧電素子等を備えたアクチュエータ(図示せず)が設けられている。アクチュエータは、制御装置100と電気的に接続されている。アクチュエータは、制御装置100によって制御される。アクチュエータが駆動することによって、インクヘッド41のノズル41aおよびインクヘッド51、52、53、54の各ノズル51a、52a、53a、54aから記録媒体5に向かってインクが吐出される。
図2に示すように、第1インクヘッド40を構成するインクヘッド41は、第1ヘッド移動機構61に摺動自在に係合している。詳しくは、インクヘッド41の上方に第1ヘッド移動機構61の第1レール61aが設けられており、インクヘッド41は第1レール61aに係合している。第1レール61aは、副走査方向Xに沿って、キャリッジ25の下面に取り付けられている。そこで、インクヘッド41は、キャリッジ25の下面において、副走査方向Xに摺動自在である。キャリッジ25におけるインクヘッド41の副走査方向Xについての可動範囲(以下、第1可動域L1と呼ぶ。)は、ほぼキャリッジ25の副走査方向Xの長さと等しい。また、第1可動域L1は、インクヘッド41の副走査方向Xの長さLxの2倍以上である。
図2に示すように、第2インクヘッド50を構成するインクヘッド51〜54も、第2ヘッド移動機構62に摺動自在に係合している。インクヘッド51〜54は、第2ヘッド移動機構62の第2レール62aに係合している。第2レール62aは、副走査方向Xに沿って、キャリッジ25の下面に取り付けられている。そこで、インクヘッド51〜54は、キャリッジ25の下面において、副走査方向Xに摺動自在である。インクヘッド51〜54は、それぞれ独立に第2レール62aに係合されていてもよいが、本実施形態にあっては一体で移動される。キャリッジ25におけるインクヘッド51〜54の副走査方向Xについての可動範囲(以下、第2可動域L2と呼ぶ。)は、第1可動域L1と同じである。従って、第1インクヘッド40と第2インクヘッド50とは、一方のインクヘッドの全体が他方のインクヘッドよりも上流側または下流側に位置することが可能である。
「基本配置」において、インクヘッド41およびインクヘッド51〜54は、第1可動域L1および第2可動域L2の最も後方Rr側(=副走査方向Xにおける上流X1側)に揃って配置されている。
第1ヘッド移動機構61および第2ヘッド移動機構62は、それぞれ駆動部を備えている。本実施形態に係る第1ヘッド移動機構61は、第1モータ61bを備えている。第1モータ61bは、図示しないボールねじ等を介して第1インクヘッド40に接続され、第1レール61aに沿って、第1インクヘッド40を移動させる。同じく、第2ヘッド移動機構62は第2モータ62bを備え、第2モータ62bは、図示しないボールねじ等を介して、第2インクヘッド40を第2レール62aに沿って移動させる。
インクヘッド41、51、52、53、および54は、それぞれ、図示しないインク供給路によって、図示しないインクカートリッジと連通されている。インクカートリッジは、例えばプリンタ本体10aの右端部に着脱可能に配置されている。なお、インクの材料は何ら限定されず、従来からインクジェットプリンタのインクの材料として用いられている各種の材料を使用することができる。上記インクは、例えば、ソルベント系(溶剤系)顔料インクや水性顔料インクであってもよいし、水性染料インク、あるいは、紫外線を受けて硬化する紫外線硬化型顔料インク等であってもよい。
図1に示すように、プリンタ10は、ヒータ35を備えている。ヒータ35は、プラテン12の下方に設けられている。ヒータ35は、グリッドローラ32より前方に配置されている。ヒータ35は、プラテン12を加熱する。プラテン12が加熱されることによって、プラテン12上に配置されている記録媒体5および記録媒体5に着弾したインクが加熱され、インクの乾燥が促進される。ヒータ35は、制御装置100に電気的に接続されている。ヒータ35の加熱温度は、制御装置100によって制御される。
図1に示すように、プリンタ本体10aの右端部には、操作パネル110が設けられている。操作パネル110には、機器状態を表示する表示部と、ユーザーによって操作される入力キー等が設けられている。操作パネル110の内側には、プリンタ10の各種の動作を制御する制御装置100が収容されている。図3は、本実施形態に係るプリンタ10のブロック図である。図3に示すように、制御装置100は、フィードモータ33、キャリッジモータ24、ヒータ35、第1インクヘッド40のインクヘッド41、第2インクヘッド50の各インクヘッド51〜54、第1ヘッド移動機構61の第1モータ61b、および第2ヘッド移動機構62の第2モータ62bとそれぞれ通信可能に接続されており、それらを制御可能に構成されている。制御装置100は、モード選択部101と、印刷制御部102と、配置制御部103とを備えている。
制御装置100の構成は特に限定されない。制御装置100は、例えばマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのハードウェア構成は特に限定されないが、例えば、ホストコンピュータ等の外部機器から印刷データ等を受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、上記プログラムや各種データを格納するメモリ等の記憶装置とを備えている。なお、制御装置100は必ずしもプリンタ本体10aの内部に設けられている必要はなく、例えば、プリンタ本体10aの外部に設置され、有線または無線を介してプリンタ本体10aと通信可能に接続されたコンピュータ等であってもよい。
モード選択部101は、印刷方法が選択される部位である。本実施形態では、印刷方法は「通常印刷」、「重ね印刷」に区別される。さらに、「重ね印刷」は、「第1重ね印刷」と「第2重ね印刷」とに区別される。「第1重ね印刷」は、「第1の印刷方法」に相当する。「第1重ね印刷」では、第1インクヘッド40による画像が下層として印刷され、上記下層の上に第2インクヘッド50による画像が重ねて印刷される。本実施形態にあっては、下層に特色インクによる地色層が印刷され、上層にプロセスカラーインクによる画像が印刷される。また、「第2重ね印刷」は、「第2の印刷方法」に相当する。「第2重ね印刷」では、第2インクヘッド50による画像が下層として印刷され、上記下層の上に第1インクヘッド40による画像が重ねて印刷される。本実施形態にあっては、下層にプロセスカラーインクによる画像が印刷され、上層に特色インクによる地色層が印刷される。印刷方法は、印刷データに予め組み込まれていてもよいし、作業者が適宜選択できるようになっていてもよい。
印刷制御部102は、インクヘッド41および51〜54、キャリッジモータ24、フィードモータ33を制御して記録媒体5に対して印刷を施すとともに、ヒータ35を制御して記録媒体5に吐出されたインクを乾燥させる部位である。印刷制御部102は、モード選択部101と接続され、選択された印刷方法ごとに異なった動きで各部を制御する。印刷方法ごとの各部の動きについては後述する。
配置制御部103は、ヘッド移動機構60を制御して、キャリッジ25において第1インクヘッド40および第2インクヘッド50を移動させる部位である。配置制御部103は、印刷方法として「第1重ね印刷」が選択されたときには、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50を「第1の配置」に配置する。さらに、配置制御部103は、印刷方法として「第2重ね印刷」が選択されたときには、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50を「第2の配置」に配置する。また、配置制御部103は、印刷方法として「通常印刷」が選択されたときには、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50を「基本配置」に配置する。上記「第1の配置」および「第2の配置」については後述する。
モード選択部101で「通常印刷」が選択された場合、配置制御部103は、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50を「基本配置」に配置する。「通常印刷」においてはプロセスカラーインクだけが用いられ、印刷制御部102は、キャリッジモータ24を駆動してキャリッジ25を主走査方向Yに移動させるとともに、アクチュエータを駆動して第2インクヘッド50からインクを吐出させ、記録媒体5の印刷面にプロセスカラーインクを着弾させる。また、印刷制御部102は、記録媒体5が順次前方F(副走査方向Xの下流X2側)に送り出されるように、フィードモータ33を制御する。印刷制御部102は、例えば、記録媒体5が1回前方Fに送り出されるまでに、キャリッジ25を主走査方向Yに1回または複数回移動させる。
ところで、本実施形態に係るモード選択部101では、上記のような「通常印刷」だけでなく、下層の画像の上に上層の画像を重ねる「重ね印刷」を選択することもできるようになっている。「重ね印刷」のうち「第1重ね印刷」においては、まず記録媒体5上に特色インクによって地色が印刷される。次いで、記録媒体5上に吐出された特色インクの上に、プロセスカラーインクによる画像の印刷が行われる。「重ね印刷」のうち「第2重ね印刷」においては逆に、プロセスカラーを印刷した下層の上に、上層として特色インクを重ね印刷する。いずれの場合でも、重ね印刷の目的は、画像に対する特定の視覚効果の付与である。本実施形態においては、記録媒体5が透明シートであるため、画像に対する地色(ホワイト)の付与である。「第1重ね印刷」で印刷される印刷物は、印刷面側から見られるものとして製作される。「第2重ね印刷」で印刷される印刷物は、印刷面の裏側から見られるものとして製作される。
上記「重ね印刷」において、従来のプリンタは、例えば、第1インクヘッド、第2インクヘッドのそれぞれを副走査方向の上流側/下流側に2分割し、第1インクヘッドの上流側と第2インクヘッドの下流側、または、第1インクヘッドの下流側と第2インクヘッドの上流側の組み合わせで、地色用の特色インクと画像用のプロセスカラーインクを吐出していた。そのように構成されることにより、従来のプリンタは、記録媒体を戻すことなく連続的に重ね印刷を行うことができるようになっていた。
しかしながら、従来のインクジェットプリンタでは、重ね印刷時、第1インクヘッドにおいても第2インクヘッドにおいても、その副走査方向における上流側または下流側のどちらか一方のノズルしか使用できない。即ち、従来のインクジェットプリンタでは、重ね印刷時、半分のノズルしか使用することができない。そこで、重ね印刷時のインクの吐出効率は、通常印刷時の約半分になってしまう。それはつまり、印刷効率が約半分になることを意味する。
そこで、本実施形態に係るプリンタ10はヘッド移動機構60を備え、ヘッド移動機構60は、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50に、第1インクヘッド40の少なくとも一部が第2インクヘッド50よりも副走査方向Xの上流X1側に配置される「第1の配置」と、第1インクヘッド40の少なくとも一部が第2インクヘッド50よりも副走査方向Xの下流X2側に配置される「第2の配置」とを含む複数の配置を取らせるように構成されている。配置制御部103は、モード選択部101で「第1重ね印刷」が選択されたときには、ヘッド移動機構60を制御して第1インクヘッド40および第2インクヘッド50を「第1の配置」に配置し、「第2重ね印刷」が選択されたときにはヘッド移動機構60を制御して第1インクヘッド40および第2インクヘッド50を「第2の配置」に配置する。本実施形態に係るプリンタ10において、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50が「第1の配置」を取る場合は、下層に地色が、上層に画像が印刷される場合である。逆に、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50が「第2の配置」を取る場合は、下層に画像が、上層に地色が印刷される場合である。
本実施形態に係るプリンタ10によれば、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50が「第1の配置」または「第2の配置」を取るとき、副走査方向Xにおける第1インクヘッド40の位置と第2インクヘッド50の位置とがずれている。そこで、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50は、「重ね印刷」において、上記ずれた分だけ多くのノズルを使って印刷を行うことができる。さらに、「第1の配置」と「第2の配置」とでは、第1インクヘッド40と第2インクヘッド50とがずれる方向が逆になっている。そこで、「第1重ね印刷」、「第2重ね印刷」の両方に対して、機構を変更することなく対応できる。
図4は、「重ね印刷」時におけるキャリッジ25の下面の構成を示す模式図である。図4は、キャリッジ25を上方Uに向かって見た図である。図4(a)は、「第1重ね印刷」時におけるキャリッジ25の下面の構成、即ち「第1の配置」を示している。図4(b)は、「第2重ね印刷」時におけるキャリッジ25の下面の構成、即ち「第2の配置」を示している。図4(a)に示す「第1の配置」おいて、第1インクヘッド40を構成するインクヘッド41は、第2インクヘッド50を構成するインクヘッド51〜54に対して、副走査方向Xの上流X1側に位置している。「第1の配置」は、「基本配置」と比較すると、第2インクヘッド50が副走査方向Xの下流X2側に移動している。その結果、第1インクヘッド40が第2インクヘッド50の上流X1側に位置している。本実施形態における「第1の配置」において、第1インクヘッド40と第2インクヘッド50とは、副走査方向Xに関して完全にずれている。即ち、「第1の配置」において、第1インクヘッド40は、全体が第2インクヘッド50よりも副走査方向Xの上流X1側に配置されている。
「第2の配置」では、図4(b)に示すように、第1インクヘッド40を構成するインクヘッド41は、第2インクヘッド50を構成するインクヘッド51〜54に対して、副走査方向Xの下流X2側に位置している。「第2の配置」は、「基本配置」と比較すると、第1インクヘッド40が副走査方向Xの下流X2側に移動している。「第2の配置」においても、第1インクヘッド40と第2インクヘッド50とは、副走査方向Xに関して完全にずれている。即ち、「第2の配置」において、第1インクヘッド40は、全体が第2インクヘッド50よりも副走査方向Xの下流X2側に配置されている。
図5は、「第1重ね印刷」におけるキャリッジ25周辺を上方から見た模式図である。図5において、ノズル41aおよび51a〜54aに施された黒丸は、当該ノズルからインクが吐出されていることを表している。図5に示すキャリッジ25において、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50は、「第1の配置」を取っている。「第1重ね印刷」においては、まず第1インクヘッド40が吐出する特色インクにより下層の印刷が行われる。図5(a)は、第1インクヘッド40が特色インクを吐出しているときを示す図である。このとき、インクヘッド41は、すべてのノズル41aを使用して吐出を行っている。
図5(a)に示された吐出の後、印刷制御部102は、フィードモータ33を駆動させて、記録媒体5を1回前方Fへ移動させる。このときの移動距離は、第1インクヘッド40の副走査方向Xの長さLx分である。記録媒体5の移動後、印刷制御部102は、第2インクヘッド50を構成するインクヘッド51〜54にプロセスカラーインクを吐出させる。図5(b)は、第2インクヘッド50がプロセスカラーインクを吐出している状態を示す図である。図5(b)において符号E1で示した領域は、前のプロセスにおいて下層の特色インクが吐出された領域E1を表している。第2インクヘッド50を構成するインクヘッド51〜54は、領域E1に向かってプロセスカラーインクを吐出している。同時に、第1インクヘッド40を構成するインクヘッド41からは、領域E1の次の(副走査方向Xの上流X1側の)領域E2に向けて特色インクが吐出されている。このとき、インクヘッド41およびインクヘッド51〜54は、すべてのノズルを使用して吐出を行っている。このように、第1インクヘッド40が第2インクヘッド50よりも副走査方向Xの上流X1側に位置しているため、本実施形態に係るプリンタ10は、連続的に重ね印刷を行うことができる。
第1インクヘッド40と第2インクヘッド50は、「第1の配置」において、副走査方向Xに完全にずれているため、それぞれ全てのノズルを使用することができる。それにより本実施形態に係るプリンタ10は、「第1重ね印刷」においても「通常印刷」と同じインク吐出効率で印刷を行うことができる。
上記は、「第2重ね印刷」においても同様である。「第2重ね印刷」では、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50は「第2の配置」を取り、「第1重ね印刷」のときと同様に、全ノズルを使用した連続重ね印刷を行うことができる。
また、本実施形態に係る第1可動域L1と第2可動域L2とは全体が重なっており、第1可動域L1と第2可動域L2とはまったく同じ範囲である。第1インクヘッド40および第2インクヘッド50がそれぞれ移動可能であり、第1可動域L1と第2可動域L2が重なることで、第1インクヘッド40と第2インクヘッド50をずらしつつ、可動域L1およびL2を狭くすることができる。つまり、キャリッジ25の副走査方向Xについての長さを短くすることができる。本実施形態のように第1可動域L1と第2可動域L2とが完全に重なると好適であるが、少なくとも一部が重なれば、重なった分に相当してキャリッジ25の副走査方向Xについての長さを短くすることができる。
(第1変形例)
第1実施形態は、いくつかの変形例で実施することも可能である。例えば、その1つの変形例は、第1インクヘッド40と第2インクヘッド50とが完全にはずれていない変形例(以下、第1変形例と称する。)である。図6は、第1変形例におけるキャリッジ25の下面の構成を示す模式図である。図6は、キャリッジ25の下面を上方Uに向かって見た図である。図6は、第1変形例における「第1の配置」を示している。図6において、第1インクヘッド40と第2インクヘッド50は、副走査方向Xにずれているが、完全にずれてはいない。そこで、本変形例における「第1の配置」では、第1インクヘッド40の最も上流X1側の部分と第2インクヘッド50の最も下流X2側の部分との副走査方向Xに関する距離は、図6に示すように、Lvである。従って、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50が使用できるノズルは、Lvの半分(Lv/2)に相当する部分である。これは、「第2の配置」においても同様である。本変形例によれば、第1実施形態に比べて、インクの吐出効率は下がるものの、キャリッジ25の副走査方向Xの長さをコンパクトにすることができる。
(第2変形例)
また、第1実施形態は、第1インクヘッド40または第2インクヘッド50の片方だけが移動される変形例で実施することも可能である。図7は、第1インクヘッド40だけがキャリッジ25において移動される第2変形例において、キャリッジ25の下面の構成を示す模式図である。図7は、キャリッジ25の下面を上方Uに向かって見た図である。図7(a)は、第2変形例における「第1の配置」を示し、図7(b)は、第2変形例における「第2の配置」を示している。図7(a)および図7(b)に示されるように、第2変形例では、第1インクヘッド40は3つの位置を取ることが可能に構成されている。本変形例によれば、第1実施形態に比べて、キャリッジ25の副走査方向Xの長さは長くなるものの、第2ヘッド移動機構62が不要となり、ヘッド移動機構60が単純になる。第2インクヘッド50だけが移動される変形例の場合も同様である。
(第2実施形態)
第2実施形態は、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50が、副走査方向Xだけでなく、主走査方向Yにも移動される実施形態である。第2実施形態に係るプリンタ10は、ヘッド移動機構60に第1インクヘッド40および第2インクヘッド50を主走査方向Yに移動させる機構を備えること、および一部の制御を除き、第1実施形態に係るプリンタ10と共通である。そこで、以下の第2実施形態の説明においては、第1実施形態と同じ部材には同じ符号を付すものとし、重複する説明は省略または簡略化する。
図8は、第2実施形態に係るキャリッジ25の下面の構成を示す模式図である。図8は、キャリッジ25を上方Uに向かって見た図である。図8は、第2実施形態における「基本配置」を示している。図8に示されるように、キャリッジ25にはヘッド移動機構60が設けられ、ヘッド移動機構60は、第1ヘッド移動機構61と第2ヘッド移動機構62とを備えている。第1実施形態と同様に、第1ヘッド移動機構61は、第1レール61aと第1モータ61bとを備え、第1インクヘッド40を第1モータ61bの駆動力によって第1レール61aに沿って副走査方向Xに移動させるようになっている。同様に、第2ヘッド移動機構62は、第2レール62aと第2モータ62bとを備え、第2インクヘッド50を第2モータ62bの駆動力によって第2レール62aに沿って副走査方向Xに移動させるようになっている。さらにヘッド移動機構60は、第3ヘッド移動機構63を備えている。第3ヘッド移動機構63は、第3レール63aと第3モータ63bとベース63cとを備えている。第3レール63aは、キャリッジ25に固定され、主走査方向Yに沿って延びている。第3レール63aには、ベース63cが主走査方向Yに摺動可能に係合している。ベース63cの主走査方向Yについての可動範囲は、図8においてL3で示された範囲である(以下、第3可動域L3と呼ぶ。)。第3可動域L3は、左右方向それぞれについて、第1インクヘッド40と第2インクヘッド50とを合わせた主走査方向Yの幅Lyよりも長く構成されている。L3のLyに対する突出量は、左右方向それぞれについて、インクヘッド1つの幅以上である。ベース63cの下面(第3レール63aと係合している面の裏面)は、キャリッジ25の下面と面一である。ベース63cの下面には、第1レール61aの一部および第2レール62aの一部が敷設されている。第1レール61aおよび第2レール62aは、キャリッジ25の下面とベース63cの下面との境界線BLで分割されている。ベース63cは、図示しないボールねじ等を介して第3モータ63bと接続され、第3モータ63bの駆動力によって、第3レール63aに沿って移動されるように構成されている。第1インクヘッド40および第2インクヘッド50は、ベース63c上に配置されているとき、ベース63cとともに主走査方向Yに移動されるようになっている。
図9は、本実施形態に係る「第2の配置」におけるキャリッジ下面の構成を示す模式図である。図9(a)は、第1インクヘッド40および第2インクヘッド41が「基本配置」から本実施形態における「第2の配置」に移行する途中の状態を表している。図9(a)において、第1インクヘッド40は、第1レール61aに沿って、副走査方向Xの下流X2側に移動している。
図9(b)は、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50が本実施形態における「第2の配置」を取っている状態を表した図である。第1インクヘッド40は、図9(a)に示した配置から、ベース63cとともに、第3レール63aに沿って第2インクヘッド50側(右方R)に移動している。図9(b)に示す「第2の配置」において、第1インクヘッド40の左端40Lと第2インクヘッド50の左端50Lとは揃っている。「第2の配置」において、第1インクヘッド40は、第2インクヘッド50の左端50Lと右端50Rとの間に配置されている。
上記のような「第2の配置」によれば、第1インクヘッド40が第2インクヘッド50の左端50Lと右端50Rとの間に配置されているため、「第2重ね印刷」を行う際、主走査方向Yに関するスキャン距離が短くて済む。それによって、第1実施形態よりもさらに印刷効率を向上させることができる。
「第1の配置」では、第2インクヘッド50がキャリッジ25において、副走査方向Xおよび主走査方向Yに移動する。上記2段階の移動によっても、第1インクヘッド40は、主走査方向Yにおいて第2インクヘッド50の左端50Lと右端50Rとの間に配置される。第1実施形態と比較した場合の「第1の配置」の作用効果は、「第2の配置」と同様である。なお、「第1の配置」、「第2の配置」いずれの場合においても、上記作用効果を奏するためには第1インクヘッド40が第2インクヘッド50の左端50Lと右端50Rとの間に収まっていればよい。つまり、第1インクヘッド40と第2インクヘッド50とは、左右いずれにおいても位置が揃っていることを要しない。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の各実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
例えば、上記した実施形態では、ヘッド移動機構60は、インクヘッドがレールに係合してスライドする機構を備えていたが、これに限定されない。ヘッド移動機構60は、別の機構を備えていてもよい。例えば、ヘッド移動機構60は、着脱可能な第1インクヘッド40および第2インクヘッド50と、インクヘッドの位置をキャリッジ25上で付け替えるアーム機構を備えていてもよい。また、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50を移動させる駆動力はモータに限定されず、例えば、エア駆動などでもよい。
さらに、上記した第2実施形態では、第1インクヘッド40および第2インクヘッド50は1つのベース63cと駆動部によって主走査方向Yに移動されたが、第1インクヘッド40と第2インクヘッド50とは別々のベースと駆動部によって主走査方向Yに移動されてもよい。
また、搬送機構30は、記録媒体5を副走査方向Xの上流X1側から下流X2側にのみ搬送するものに限られない。搬送機構30は、例えば画像を印刷した後に当該画像の周囲を切断するカッティング機構を備えたプリンタ等に見られるように、記録媒体5を必要に応じて副走査方向Xの下流X2側から上流X1側に搬送するように構成されていてもよい。
5 記録媒体
10 プリンタ(インクジェットプリンタ)
25 キャリッジ
40 第1インクヘッド
50 第2インクヘッド
60 ヘッド移動機構
61 第1ヘッド移動機構
61a 第1レール
61b 第1モータ(第1駆動部)
62 第2ヘッド移動機構
62a 第2レール
62b 第2モータ(第2駆動部)
63 第3ヘッド移動機構
63a 第3レール
63b 第3モータ(第3駆動部)
63c ベース
100 制御装置
101 モード選択部
103 配置制御部

Claims (6)

  1. 記録媒体を副走査方向の上流側から下流側に向かって搬送する搬送機構と、
    前記副走査方向に沿って並ぶ複数のノズルを備えた第1インクヘッドと、
    前記副走査方向に沿って並ぶ複数のノズルを備えた第2インクヘッドと、
    前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドが搭載されたキャリッジと、
    前記キャリッジを前記副走査方向と交差する主走査方向に移動させるキャリッジ移動機構と、
    前記キャリッジにおいて前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドの一方または両方を移動させ、前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドに、前記第1インクヘッドの少なくとも一部が前記第2インクヘッドよりも前記副走査方向の上流側に配置される第1の配置と、前記第1インクヘッドの少なくとも一部が前記第2インクヘッドよりも前記副走査方向の下流側に配置される第2の配置とを含む複数の配置を取らせるように構成されたヘッド移動機構と、
    前記搬送機構、前記第1インクヘッド、前記第2インクヘッド、前記キャリッジ移動機構、および前記ヘッド移動機構を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記第1インクヘッドが前記記録媒体上に印刷した画像の上に前記第2インクヘッドが画像を重ねて印刷する第1の印刷方法と、前記第2インクヘッドが前記記録媒体上に印刷した画像の上に前記第1インクヘッドが画像を重ねて印刷する第2の印刷方法とを含む複数の印刷方法からいずれかの印刷方法が選択されるモード選択部と、
    前記第1の印刷方法が選択されたときには前記ヘッド移動機構を制御して前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドを前記第1の配置に配置させ、前記第2の印刷方法が選択されたときには前記ヘッド移動機構を制御して前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドを前記第2の配置に配置させる配置制御部と、を備え、
    前記第1インクヘッドは、前記第1の配置において、全体が前記第2インクヘッドよりも前記副走査方向の上流側に配置されるとともに、前記第2インクヘッドの前記主走査方向における一方の端と他方の端との間に配置される、
    インクジェットプリンタ。
  2. 記録媒体を副走査方向の上流側から下流側に向かって搬送する搬送機構と、
    前記副走査方向に沿って並ぶ複数のノズルを備えた第1インクヘッドと、
    前記副走査方向に沿って並ぶ複数のノズルを備えた第2インクヘッドと、
    前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドが搭載されたキャリッジと、
    前記キャリッジを前記副走査方向と交差する主走査方向に移動させるキャリッジ移動機構と、
    前記キャリッジにおいて前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドの一方または両方を移動させ、前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドに、前記第1インクヘッドの少なくとも一部が前記第2インクヘッドよりも前記副走査方向の上流側に配置される第1の配置と、前記第1インクヘッドの少なくとも一部が前記第2インクヘッドよりも前記副走査方向の下流側に配置される第2の配置とを含む複数の配置を取らせるように構成されたヘッド移動機構と、
    前記搬送機構、前記第1インクヘッド、前記第2インクヘッド、前記キャリッジ移動機構、および前記ヘッド移動機構を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記第1インクヘッドが前記記録媒体上に印刷した画像の上に前記第2インクヘッドが画像を重ねて印刷する第1の印刷方法と、前記第2インクヘッドが前記記録媒体上に印刷した画像の上に前記第1インクヘッドが画像を重ねて印刷する第2の印刷方法とを含む複数の印刷方法からいずれかの印刷方法が選択されるモード選択部と、
    前記第1の印刷方法が選択されたときには前記ヘッド移動機構を制御して前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドを前記第1の配置に配置させ、前記第2の印刷方法が選択されたときには前記ヘッド移動機構を制御して前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドを前記第2の配置に配置させる配置制御部と、を備え、
    前記第1インクヘッドは、前記第2の配置において、全体が前記第2インクヘッドよりも前記副走査方向の下流側に配置されるとともに、前記第2インクヘッドの前記主走査方向における一方の端と他方の端との間に配置される、
    インクジェットプリンタ。
  3. 前記ヘッド移動機構は、
    前記第1インクヘッドを移動させる第1ヘッド移動機構と、
    前記第2インクヘッドを移動させる第2ヘッド移動機構と、を備え、
    前記第1ヘッド移動機構が前記第1インクヘッドを移動させる範囲である第1可動域と、前記第2ヘッド移動機構が前記第2インクヘッドを移動させる範囲である第2可動域とは、前記副走査方向について少なくとも一部が重なっている、
    請求項1または2に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 記録媒体を副走査方向の上流側から下流側に向かって搬送する搬送機構と、
    前記副走査方向に沿って並ぶ複数のノズルを備えた第1インクヘッドと、
    前記副走査方向に沿って並ぶ複数のノズルを備えた第2インクヘッドと、
    前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドが搭載されたキャリッジと、
    前記キャリッジを前記副走査方向と交差する主走査方向に移動させるキャリッジ移動機構と、
    前記キャリッジにおいて前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドの一方または両方を移動させ、前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドに、前記第1インクヘッドの少なくとも一部が前記第2インクヘッドよりも前記副走査方向の上流側に配置される第1の配置と、前記第1インクヘッドの少なくとも一部が前記第2インクヘッドよりも前記副走査方向の下流側に配置される第2の配置とを含む複数の配置を取らせるように構成されたヘッド移動機構と、
    前記搬送機構、前記第1インクヘッド、前記第2インクヘッド、前記キャリッジ移動機構、および前記ヘッド移動機構を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記第1インクヘッドが前記記録媒体上に印刷した画像の上に前記第2インクヘッドが画像を重ねて印刷する第1の印刷方法と、前記第2インクヘッドが前記記録媒体上に印刷した画像の上に前記第1インクヘッドが画像を重ねて印刷する第2の印刷方法とを含む複数の印刷方法からいずれかの印刷方法が選択されるモード選択部と、
    前記第1の印刷方法が選択されたときには前記ヘッド移動機構を制御して前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドを前記第1の配置に配置させ、前記第2の印刷方法が選択されたときには前記ヘッド移動機構を制御して前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドを前記第2の配置に配置させる配置制御部と、を備え、
    前記ヘッド移動機構は、
    前記副走査方向に延び前記第1インクヘッドが係合する第1レールと、
    前記第1インクヘッドを前記第1レールに沿って移動させる第1駆動部と、
    前記副走査方向に延び前記第1インクヘッドが係合する第2レールと、
    前記第2インクヘッドを前記第2レールに沿って移動させる第2駆動部と、
    前記主走査方向に延びる第3レールと、
    前記第3レールに係合するベースと、
    前記ベースを前記第3レールに沿って移動させる第3駆動部と、
    を備え、
    前記第1レールは、前記第1インクヘッドを前記ベース上および前記ベース外に移動させることが可能なように敷設され、
    前記第2レールは、前記第2インクヘッドを前記ベース上および前記ベース外に移動させることが可能なように敷設され、
    前記第1インクヘッドは、前記ベース上において前記ベースとともに前記主走査方向に移動されるように構成され、
    前記第2インクヘッドは、前記ベース上において前記ベースとともに前記主走査方向に移動されるように構成され、
    前記配置制御部は、前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドに前記第1の配置または前記第2の配置を取らせるとき、前記第1駆動部、前記第2駆動部、および前記第3駆動部を制御して、前記第1インクヘッドおよび前記第2インクヘッドのうちの一方のインクヘッドを前記ベース上に移動させ他方のインクヘッドを前記ベース外に移動させた後に、前記ベースを前記ベース外に配置されているインクヘッド側に移動させるように設定されている、
    インクジェットプリンタ。
  5. 前記第1駆動部が前記第1インクヘッドを移動させる範囲である第1可動域と、前記第2駆動部が前記第2インクヘッドを移動させる範囲である第2可動域とは、前記副走査方向について少なくとも一部が重なっている、
    請求項4に記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記第1インクヘッドは、特色インクを吐出し、
    前記第2インクヘッドは、プロセスカラーインクを吐出する、
    請求項1〜5のいずれか一つに記載のインクジェットプリンタ。
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