JP2018065336A - インクジェットプリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】レイヤー印刷を効率よく行うことができるインクジェットプリンタを提供すること。
【解決手段】本発明に係るインクジェットプリンタは、記録媒体が載せ置かれる載置台と、上記記録媒体に向かってインクを吐出する吐出ヘッド30Aとを備える。吐出ヘッド30Aは、副走査方向Xと直交する主走査方向Yに並んで配置される第1吐出ヘッド群31と第2吐出ヘッド群32とを備える。第1吐出ヘッド群31は、副走査方向Xに並んだ複数のノズル6からなる第1ノズル列を有する第1ヘッド部31K、31C、31M、31Yを有する。第2吐出ヘッド群32は、副走査方向Xに並んだ複数のノズル6からなる第2ノズル列を有する第2ヘッド部32W、32GLを有する。副走査方向Xにおいて、上記第1ノズル列の一端から他端までの長さL1と、上記第2ノズル列の一端から他端までの長さL2とが相互に異なっている。
【選択図】図2
【解決手段】本発明に係るインクジェットプリンタは、記録媒体が載せ置かれる載置台と、上記記録媒体に向かってインクを吐出する吐出ヘッド30Aとを備える。吐出ヘッド30Aは、副走査方向Xと直交する主走査方向Yに並んで配置される第1吐出ヘッド群31と第2吐出ヘッド群32とを備える。第1吐出ヘッド群31は、副走査方向Xに並んだ複数のノズル6からなる第1ノズル列を有する第1ヘッド部31K、31C、31M、31Yを有する。第2吐出ヘッド群32は、副走査方向Xに並んだ複数のノズル6からなる第2ノズル列を有する第2ヘッド部32W、32GLを有する。副走査方向Xにおいて、上記第1ノズル列の一端から他端までの長さL1と、上記第2ノズル列の一端から他端までの長さL2とが相互に異なっている。
【選択図】図2
Description
本発明は、インクジェットプリンタに関する。
従来から、インクを用いてメディア(記録媒体)上に画像を形成するインクジェットプリンタが知られている。カラー画像を形成するインクジェットプリンタは、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)等の、所謂、プロセスカラーインクを吐出ヘッドのノズルから吐出して、メディア上で混在させることにより、所望のカラー画像を形成する。
近年、印刷物の高品質化や多様化等を目的として、プロセスカラーインクだけでなく、ホワイト(W)、グロス(GL)、メタリック(Mt)等の、所謂、特色インクが用いられることもある。これに関連する技術として、特許文献1には、2層以上のインク層を積層するレイヤー印刷が可能なインクジェットプリンタが開示されている。例えば特許文献1の図4,5に開示されるインクジェットプリンタは、ホワイトインクを吐出する下地形成用サブヘッドと、プロセスカラーインクを吐出する画像形成用サブヘッドとを有する吐出ヘッドを備えている。このインクジェットプリンタは、下地形成用サブヘッドのメディア搬送方向の後方側半分のノズルからホワイトインクを吐出して、メディア上に下地層を形成した後、画像形成用サブヘッドのメディア搬送方向の前方側半分のノズルからプロセスカラーインクを吐出して、上記形成した下地層の上にプロセスカラーインク層を積層する。プロセスカラーインク層の下にホワイトインク層を設けることで、プロセスカラーインク層に入射する光を遮ることができ、たとえメディアの遮光性が低い場合であっても、鮮明な色調のカラー画像を形成することができる。
特許文献1の図4,5に開示されるインクジェットプリンタでは、吐出ヘッドのメディア搬送方向の後方側半分が下地層を形成する役割を有し、前方側半分がプロセスカラーインク層を形成する役割を有する。このように、下地層とプロセスカラーインク層とを連続的に形成するレイヤー印刷では、通常、メディア搬送方向において、下地形成用サブヘッドの印刷長さと画像形成用サブヘッドの印刷長さとを等しく設定する。そのため、レイヤー印刷時には、画像形成用サブヘッドのみを使用する通常印刷時に比べて使用可能なノズルが全体の半数以下となり、一度に印刷可能な領域(メディア搬送方向の長さ)が半分以下になってしまう。したがって、所望の画像の印刷に要する時間が通常印刷時の倍以上となり、生産性が低下してしまう問題があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、レイヤー印刷を効率よく行うことができるインクジェットプリンタを提供することである。
本発明に係るインクジェットプリンタは、記録媒体が載せ置かれる載置台と、上記記録媒体に向かってインクを吐出する吐出ヘッドと、上記載置台および上記吐出ヘッドのいずれか一方を他方に対して相対的に第1方向に移動させる移動機構と、上記吐出ヘッドと上記移動機構とに通信可能に接続され、上記吐出ヘッドと上記移動機構とを駆動する制御装置と、を備える。上記吐出ヘッドは、上記第1方向と直交する第2方向に並んで配置される第1吐出ヘッド群と第2吐出ヘッド群とを備える。上記第1吐出ヘッド群は、上記第1方向に並んだ複数のノズルからなる第1ノズル列を有する第1ヘッド部を有する。上記第2吐出ヘッド群は、上記第1方向に並んだ複数のノズルからなる第2ノズル列を有する第2ヘッド部を有する。上記第1方向において、上記第1ノズル列の一端から他端までの長さと、上記第2ノズル列の一端から他端までの長さとが相互に異なっている。
上記構成のインクジェットプリンタでは、特許文献1の図4,5に開示されるようなプリンタに比べて、レイヤー印刷時に使用可能なノズルの割合を増やして、より広い領域を一度に印刷することができる。そのため、レイヤー印刷時の印刷効率を向上して、印刷物の生産性を高めることができる。また、通常印刷時とレイヤー印刷時との生産性の差を軽減することができる。加えて、第1ノズル列と第2ノズル列との長さを異ならせることで、第1ノズル列と第2ノズル列とをいずれも長くする場合に比べて、相対的に低コストで上記効果を奏することができる。
本発明のインクジェットプリンタによれば、レイヤー印刷を効率よく行うことができる。
以下、図面を参照しながら、ここに開示されるインクジェットプリンタの一実施形態について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。以下の説明では、インクジェットプリンタを正面から見たときに、インクジェットプリンタから遠ざかる方を前方、インクジェットプリンタに近づく方を後方とする。また、図面中の符号Yは主走査方向を示し、符号Xは主走査方向Yと直交する副走査方向を示している。また、図面中の符号F、Rr、L、R、は、それぞれ前、後、左、右を表している。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、インクジェットプリンタの設置態様等を限定するものではない。
図1は、一実施形態に係る大判のインクジェットプリンタ(以下、単に「プリンタ」ということがある。)1の正面図である。プリンタ1は、ロール状のメディア5を前方に順次移動させると共に、主走査方向Yに移動する吐出ヘッド30Aからインクを吐出することによって、メディア5上に画像を印刷する。メディア5は、画像が印刷される対象物である。メディア5は特に限定されない。メディア5は、例えば、普通紙やインクジェット用印刷紙等の紙類であってもよいし、樹脂製やガラス製などの透明なシートであってもよいし、金属製やゴム製等のシートであってもよい。
なお、本明細書において「インクジェットプリンタ」とは、従来公知のインクジェット技術による印刷方法、例えば、二値偏向方式あるいは連続偏向方式等の連続方式や、サーマル方式あるいは圧電素子方式等のオンデマンド方式を利用したプリンタ全般をいう。
プリンタ1は、プリンタ本体10と、プリンタ本体10を支持する脚11とを備えている。プリンタ本体10は、主走査方向Yに延びている。プリンタ本体10は、ガイドレール12と、ガイドレール12に係合したキャリッジ30とを備えている。ガイドレール12は、主走査方向Yに延びている。ガイドレール12は、キャリッジ30の主走査方向Yへの移動をガイドする。キャリッジ30には無端状のベルト13が固定されている。ベルト13は、ガイドレール12の右側および左側に設けられたプーリ14に巻き掛けられている。右側のプーリ14にはキャリッジモータ15が取り付けられている。キャリッジモータ15は、制御装置25と電気的に接続されている。キャリッジモータ15は、制御装置25によって制御される。キャリッジモータ15が駆動するとプーリ14が回転し、ベルト13が走行する。すると、キャリッジ30がガイドレール12に沿って主走査方向Yに移動する。本実施形態では、ベルト13とプーリ14とキャリッジモータ15とが、キャリッジ30を主走査方向Yに移動させる主走査方向移動機構である。また、本実施形態では、主走査方向Yが「第2方向」である。
キャリッジ30の下方には、プラテン16が配置されている。プラテン16は、主走査方向Yに延びている。プラテン16にはメディア5が載せ置かれる。プラテン16は、載置台の一例である。プラテン16の上方には、メディア5を上から押さえつけるピンチローラ17が設けられている。プラテン16におけるピンチローラ17と対向する位置には、グリッドローラ18が設けられている。グリッドローラ18は、図示しないフィードモータに連結されている。グリッドローラ18は、フィードモータの駆動力を受けて回転可能に形成されている。フィードモータは、制御装置25と電気的に接続されている。フィードモータは、制御装置25によって制御される。ピンチローラ17とグリッドローラ18との間にメディア5が挟まれた状態でグリッドローラ18が回転すると、メディア5は副走査方向Xに搬送される。本実施形態では、ピンチローラ17とグリッドローラ18とフィードモータとが、メディア5を副走査方向Xに移動させる副走査方向移動機構である。また、本実施形態では、副走査方向Xが「第1方向」である。
キャリッジ30は、吐出ヘッド30Aを備えている。図2は、吐出ヘッド30Aのメディア5と対向する側の面(本実施形態では下面)の構成を示す模式図である。吐出ヘッド30Aは、第1吐出ヘッド群31と第2吐出ヘッド群32とを備えている。第1吐出ヘッド群31と第2吐出ヘッド群32とは、主走査方向Yに並んでいる。第1吐出ヘッド群31と第2吐出ヘッド群32とは、一体的に形成されている。
第1吐出ヘッド群31は、インクを吐出するための複数のヘッド部31K、31C、31M、31Yを備えている。複数のヘッド部31K、31C、31M、31Yは、主走査方向Yに並んでいる。本実施形態では、複数のヘッド部31K、31C、31M、31Yが一体的に形成されている。ただし、複数のヘッド部31K、31C、31M、31Yはそれぞれ別体に形成されていてもよく、それらの一部が一体的に形成されていてもよい。
複数のヘッド部31K、31C、31M、31Yは、それぞれ、カラー画像を形成するためのプロセスカラーインクを吐出する。ヘッド部31Kはブラックインクを吐出する。ヘッド部31Cはシアンインクを吐出する。ヘッド部31Mはマゼンタインクを吐出する。ヘッド部31Yはイエローインクを吐出する。ただし、第1吐出ヘッド群31のヘッド部の数は4個には限定されない。第1吐出ヘッド群31のヘッド部の数は、例えば5個以上であってもよいし、1個(例えばヘッド部31Kのみ)であってもよい。また、プロセスカラーインクの色調は何ら限定されるわけではない。
複数のヘッド部31K、31C、31M、31Yは、それぞれ、副走査方向X(言い換えると前後方向)に並んだ複数のノズル6を有している。本実施形態において、各ヘッド部31K、31C、31M、31Yでは、複数のノズル6が1列に並んでノズル列を構成している。ただし、ノズル6の配置は何ら限定されるわけではない。本実施形態において、複数のヘッド部31K、31C、31M、31Yは、千鳥状に配置されている。つまり、ヘッド部31C、31Yは、ヘッド部31K、31Mに対して前後方向にずれた位置に配置されている。ヘッド部31C、31Yは、ヘッド部31K、31Mに対して、後述するノズルピッチP1の半分だけ前方にずれた位置に配置されている。ただし、複数のヘッド部31K、31C、31M、31Yの配置は、何ら限定されるわけではない。複数のヘッド部31K、31C、31M、31Yは、例えば、ノズル列を構成するノズル6の前後方向の位置が一致するように配置されていてもよい。言い換えれば、第1吐出ヘッド群31では、主走査方向Yおよび副走査方向Xにおいて、複数のヘッド部31K、31C、31M、31Yのノズル6が完全に整列するように配置されていてもよい。
各ヘッド部31K、31C、31M、31Yでは、ノズル列の長さ、すなわち、ノズル列のなかで最も前方に位置するノズル6の中心から最も後方に位置するノズル6の中心までの長さが、相互に等しい。本実施形態では、各ヘッド部31K、31C、31M、31Yのノズル列の長さがL1である。
第2吐出ヘッド群32は、インクを吐出するための複数のヘッド部32W、32GLを備えている。複数のヘッド部32W、32GLは、主走査方向Yに並んでいる。本実施形態では、複数のヘッド部32W、32GLが一体的に形成されている。ただし、複数のヘッド部32W、32GLはそれぞれ別体に形成されていてもよい。
複数のヘッド部32W、32GLは、それぞれ、カラー画像の色調や意匠性に変化を与えるための、所謂、特色インクを吐出する。ヘッド部32Wはホワイトインクを吐出する。ヘッド部32GLはグロスインクを吐出する。ただし、第2吐出ヘッド群32のヘッド部の数は2個には限定されない。第2吐出ヘッド群32のヘッド部の数は、例えば3個以上であってもよいし、1個(例えばヘッド部32Wのみ)であってもよい。また、特色インクの色調は何ら限定されるわけではない。第2吐出ヘッド群32は、例えばシルバーインクやゴールドインクなどのメタリックインクを吐出するヘッド部を有していてもよい。
複数のヘッド部32W、32GLは、それぞれ、副走査方向Xに並んだ複数のノズル6を有している。本実施形態において、各ヘッド部32W、32GLでは、複数のノズル6が1列に並んでノズル列を構成している。ただし、ノズル6の配置は何ら限定されるわけではない。本実施形態において、複数のヘッド部32W、32GLは、千鳥状に配置されている。つまり、ヘッド部32GLは、ヘッド部32Wに対して前後方向にずれた位置に配置されている。ヘッド部32GLは、ヘッド部32Wに対して、後述するノズルピッチP2の半分だけ前方にずれた位置に配置されている。ただし、複数のヘッド部32W、32GLの配置は、何ら限定されるわけではない。複数のヘッド部32W、32GLは、例えば、ノズル列を構成するノズル6の前後方向の位置が一致するように配置されていてもよい。言い換えれば、第2吐出ヘッド群32では、主走査方向Yおよび副走査方向Xにおいて、複数のヘッド部32W、32GLのノズル6が完全に整列するように配置されていてもよい。
各ヘッド部32W、32GLでは、ノズル列の長さ、すなわち、ノズル列のなかで最も前方に位置するノズル6の中心から最も後方に位置するノズル6の中心までの長さが、相互に等しい。本実施形態では、各ヘッド部32W、32GLのノズル列の長さがL2である。
副走査方向Xにおいて、第1吐出ヘッド群31の各ヘッド部31K、31C、31M、31Yにおけるノズル列の長さL1と、第2吐出ヘッド群32の各ヘッド部32W、32GLにおけるノズル列の長さL2とは、相互に異なっている。本実施形態では、副走査方向Xにおいて、第2吐出ヘッド群32のノズル列の長さL2が、第1吐出ヘッド群31のノズル列の長さL1よりも長い。このように第1吐出ヘッド群31のノズル列の長さL1と、第2吐出ヘッド群32のノズル列の長さL2とを異ならせることで、レイヤー印刷時に使用可能なノズル6の割合を増やすことができる。これについては後ほど詳述する。
また、本実施形態では、第1吐出ヘッド群31の各ヘッド部31K、31C、31M、31Yにおけるノズル6の数と、第2吐出ヘッド群32の各ヘッド部32W、32GLにおけるノズル6の数とが、相互に異なっている。第2吐出ヘッド群32の各ヘッド部32W、32GLにおけるノズル6の数は、第1吐出ヘッド群31の各ヘッド部31K、31C、31M、31Yにおけるノズル6の数よりも多い。好ましくは、第2吐出ヘッド群32の各ヘッド部32W、32GLにおけるノズル6の数が、第1吐出ヘッド群31の各ヘッド部31K、31C、31M、31Yにおけるノズル6の数の1.5倍以上、例えば2倍以上であって、例えば3倍以下である。これにより、通常印刷時とレイヤー印刷時との生産性の差を好適に軽減することができる。ただし、第1吐出ヘッド群31の各ヘッド部31K、31C、31M、31Yにおけるノズル6の数と、第2吐出ヘッド群32の各ヘッド部32W、32GLにおけるノズル6の数とは同じであってもよい。
なお、図2において、第1吐出ヘッド群31の各ヘッド部31K、31C、31M、31Yには、それぞれ15個のノズル6が表されているが、実際にはさらに多数(例えば150個)のノズル6が形成されている。また、第2吐出ヘッド群32の各ヘッド部32W、32GLには、それぞれ23個のノズル6が表されているが、実際にはさらに多数(例えば300個)のノズル6が形成されている。ただし、ノズル6の個数は何ら限定されるわけではない。
また、本実施形態では、第1吐出ヘッド群31の各ヘッド部31K、31C、31M、31Yにおけるノズル列のノズルピッチP1と、第2吐出ヘッド群32の各ヘッド部32W、32GLにおけるノズル列のノズルピッチP2とが、互いに等しい。これにより、印刷物上に、プロセスカラーインクの層と特色インクの層とを同じ解像度で形成することができる。ただし、ノズルピッチP1とノズルピッチP2とは必ずしも同じである必要はなく、例えばノズルピッチP1よりもノズルピッチP2の方が大きくてもよいし、ノズルピッチP2よりもノズルピッチP1の方が大きくてもよい。なお、「ノズルピッチ」とは、各ノズル列において、隣り合うノズル6の中心同士の間の距離をいう。
ノズルピッチP1は、ノズルピッチP2の倍数であることが好ましい。例えばノズルピッチP1をノズルピッチP2の2倍、更には3倍等とすることができる。言い換えれば、第2吐出ヘッド群32の各ヘッド部32W、32GLにおけるノズル密度を、第1吐出ヘッド群31各ヘッド部31K、31C、31M、31Yにおけるノズル密度の2倍、更には3倍とすることができる。これにより、特色インクの層をプロセスカラーインクの層よりも高解像度に形成することができる。かかる態様は、例えば特色インクとしてのホワイトインクを使用して、透明のメディア5上にホワイトインクの層とプロセスカラーインクの層とを重ねるレイヤー印刷を行う場合等に好適である。
また、本実施形態では、副走査方向Xにおいて、第1吐出ヘッド群31のノズル列の中心の位置M1と、第2吐出ヘッド群32のノズル列の中心の位置M2とが、一致しているなお、「ノズル列の中心の位置」とは、ノズル列のなかで最も前方に位置するノズル6と、最も後方に位置するノズル6との中間地点をいう。また、「一致」とは、ノズルピッチP1、P2の一つ分程度の誤差を許容し得るものである。本実施形態において、第1吐出ヘッド群31のノズル列の中心の位置M1は、前方側に配置されたヘッド部31C、31Yのノズル列の中心の位置と、後方側に配置されたヘッド部31K、31Mのノズル列の中心の位置との平均である。また、第2吐出ヘッド群32のノズル列の中心の位置M2は、前方側に配置されたヘッド部32GLのノズル列の中心の位置と、後方側に配置されたヘッド部32Wのノズル列の中心の位置との平均である。これにより、特色インクの層の上にプロセスカラーインクの層を形成する場合と、プロセスカラーインクの層の上に特色インクの層を形成する場合とのいずれの態様においても、ここに開示される技術の効果を好適に発揮することができる。
ただし、第1吐出ヘッド群31のノズル列の中心M1と、第2吐出ヘッド群32のノズル列の中心M2とは必ずしも一致している必要はない。また、例えば第1吐出ヘッド群31と第2吐出ヘッド群32とが別体に構成されていて、副走査方向Xにおいて第1吐出ヘッド群31が第2吐出ヘッド群32に対して相対的に移動可能なように構成されていてもよい。言い換えれば、第1吐出ヘッド群31が副走査方向Xにスライド可能なように構成されていてもよい。
吐出ヘッド30Aの各ヘッド部31K、31C、31M、31Y、32W、32GLの内部には、圧電素子等を備えたアクチュエータ(図示せず)が設けられている。アクチュエータは、制御装置25と電気的に接続されている。アクチュエータは、制御装置25によって制御される。アクチュエータが駆動することによって、各ヘッド部31K、31C、31M、31Y、32W、32GLのノズル6からメディア5に向かってインクが吐出される。
ヘッド部31K、31C、31M、31Y、32W、32GLは、それぞれ、図示しないインク供給路によって、図示しないインクカートリッジと連通されている。インクカートリッジは、例えばプリンタ本体10の右端部に着脱可能に配置されている。なお、インクの材料は何ら限定されず、従来からインクジェットプリンタのインクの材料として用いられている各種の材料を使用することができる。上記インクは、例えば、ソルベント系(溶剤系)顔料インクや水性顔料インクであってもよいし、水性染料インク、あるいは、紫外線を受けて硬化する紫外線硬化型顔料インク等であってもよい。
図1に示すように、プリンタ本体10の右端部には、操作パネル20が設けられている。操作パネル20には、操作状態を表示する表示部と、ユーザーによって操作される入力キー等が設けられている。操作パネル20の内側には、プリンタ1の各種の動作を制御する制御装置25が収容されている。制御装置25は、フィードモータ、キャリッジモータ15、およびアクチュエータとそれぞれ通信可能に接続されており、それらを制御可能に構成されている。制御装置25は、第1レイヤー印刷部26と、第2レイヤー印刷部27とを備えている。
制御装置25の構成は特に限定されない。制御装置25は、例えばマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのハードウェア構成は特に限定されないが、例えば、ホストコンピュータ等の外部機器から印刷データ等を受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、上記プログラムや各種データを格納するメモリ等の記憶装置とを備えている。なお、制御装置25は必ずしもプリンタ本体10の内部に設けられている必要はなく、例えば、プリンタ本体10の外部に設置され、有線または無線を介してプリンタ本体10と通信可能に接続されたコンピュータ等であってもよい。
制御装置25には印刷する画像等のデータが入力される。制御装置25は、このデータに基づいて印刷を実行する。制御装置25は、メディア5が順次前方に送り出されるように、フィードモータを制御する。また、制御装置25は、キャリッジモータ15を駆動してキャリッジ30を主走査方向Yに移動させると共に、アクチュエータを駆動して第1吐出ヘッド群31および/または第2吐出ヘッド群32からインクを吐出させ、メディア5の印刷面に着弾させる。制御装置25は、例えば、メディア5が1回前方に送り出される毎に、キャリッジ30を主走査方向Yに1回または複数回移動させる。
プリンタ1は、第1吐出ヘッド群31のみを用いた通常の印刷に加えて、2通りのレイヤー印刷、つまり、特色インクの層の上にプロセスカラーインクの層を重ねる第1のレイヤー印刷と、プロセスカラーインクの層の上に特色インクの層を重ねる第2のレイヤー印刷とが可能なように構成されている。
なお、以下では、説明の便宜上、図3に示すように、第1吐出ヘッド群31の副走査方向Xに並ぶノズル6を前方側から後方側に向かって順に、前方側ノズル311、中央ノズル312、後方側ノズル313とする。また、第2吐出ヘッド群32の副走査方向Xに並ぶノズル6を前方側から後方側に向かって順に、前方側ノズル321、中央ノズル322、後方側ノズル323とする。副走査方向Xにおいて、第1吐出ヘッド群31の中央ノズル312のノズル列の長さと後方側ノズル313のノズル列の長さとを合算した長さは、第2吐出ヘッド群32の前方側ノズル321のノズル列の長さと等しくなっている。また、副走査方向Xにおいて、第1吐出ヘッド群31の前方側ノズル311のノズル列の長さと中央ノズル312のノズル列の長さとを合算した長さは、第2吐出ヘッド群32の後方側ノズル323のノズル列の長さと等しくなっている。ただし、上記ノズル列の分類はあくまで一例であって、何ら限定されるわけではない。
第1のレイヤー印刷は、第1レイヤー印刷部26によって制御される。第1レイヤー印刷部26は、第2吐出ヘッド群32のヘッド部32W、32GLのうちの少なくとも一つについて、副走査方向Xの後方側に位置する後方側ノズル323からインクを吐出するように制御する。第1のレイヤー印刷部26は、後方側ノズル323のノズル列の長さ以下の長さ、例えば、後方側ノズル323のノズル列の長さと等しい長さ分、メディア5を前方に送り出す。また、第1レイヤー印刷部26は、第1吐出ヘッド群31のヘッド部31K、31C、31M、31Yのうちの少なくとも一つについて、副走査方向Xの前方側および中央部に位置する前方側ノズル311と中央ノズル312とからインクを吐出するように制御する。
図4は、第1のレイヤー印刷を説明するための模式図である。キャリッジ30とこれに備えられた吐出ヘッド30Aが主走査方向Yの一方向に一回移動する間または左右方向に一往復移動する間に、第2吐出ヘッド群32の後方側ノズル323からは特色インク7が吐出される(図4(a)参照)。また、第1吐出ヘッド群31の前方側ノズル311と中央ノズル312とからはプロセスカラーインク8が吐出される(図4(b)参照)。第1のレイヤー印刷では、プロセスカラーインク8が特色インク7上に着弾する。その結果、図4(c)に示すように、メディア5上には特色インク層T1と、プロセスカラーインク層T2とが積層される。すなわち、メディア5上には、まず特色インク層T1が形成され、特色インク層T1の上にプロセスカラーインク層T2が形成される。かかる態様は、例えば特色インク7としてのホワイトインクを使用して、透明のメディア5上にカラーの画像を印刷する場合等に好適である。なお、図4(c)ではインク層T1,T2が完全に分離されているように図示しているが、インク層T1,T2は必ずしもその境界部において完全に分離している必要はなく、境界部において互いに多少混じり合っていてもよい。
第2のレイヤー印刷は、第2レイヤー印刷部27によって制御される。第2レイヤー印刷部27は、第1吐出ヘッド群31のヘッド部31K、31C、31M、31Yのうちの少なくとも一つについて、副走査方向Xの中央側および後方部に位置する中央ノズル312と前方側ノズル313とからインクを吐出するように制御する。第2レイヤー印刷部27は、中央ノズル312および前方側ノズル313の合計のノズル列の長さ以下の長さ、例えば、当該合計のノズル列の長さと等しい長さ分、メディア5を前方に送り出す。また、第2吐出ヘッド群32のヘッド部32W、32GLのうちの少なくとも一つについて、副走査方向Xの前方側に位置する前方側ノズル321からインクを吐出するように制御する。
図5は、第2のレイヤー印刷を説明するための模式図である。キャリッジ30とこれに備えられた吐出ヘッド30Aが主走査方向Yの一方向に一回移動する間または左右方向に一往復移動する間に、第1吐出ヘッド群31の中央ノズル312と後方側ノズル313とからはプロセスカラーインク8が吐出される(図5(a)参照)。また、第2吐出ヘッド群32の前方側ノズル321からは特色インク7が吐出される(図5(b)参照)。第2のレイヤー印刷では、第1のレイヤー印刷とは逆に、特色インク7がプロセスカラーインク8上に着弾する。その結果、図5(c)に示すように、メディア5上には、まずプロセスカラーインク層T2が形成され、プロセスカラーインク層T2の上に特色インク層T1が形成される。かかる態様は、例えば特色インク7としてのグロスインクを使用して、印刷した画像の表面をオーバーコートする場合等に好適である。また、メディア5として透明なメディアを使用し、特色インク7としてホワイトインクを使用し、メディア5を通じて画像を視認する場合等に好適である。
なお、図4(a)、(b)および図5(a)、(b)には、それぞれ9個のノズル6から9滴のインク7、8が吐出される様子が表されているが、実際にはさらに多数のノズル6からインク7、8が吐出されている。本実施例では、第1吐出ヘッド群31の各ヘッド部31K、31C、31M、31Yにおいて、全ノズル数150個のうちの75%に相当する112個のノズルから、プロセスカラーインク8を吐出することができる。その結果、レイヤー印刷時に全ノズルの半数以下しか使用することのできない従来のプリンタと比べて、印刷効率を25%以上も向上することができる。また、通常印刷時とレイヤー印刷時との生産性の差を軽減することもできる。
本実施形態では、第1のレイヤー印刷および第2のレイヤー印刷のいずれにおいても、第1吐出ヘッド群31の中央ノズル312がインクを吐出するように制御される。このことにより、第1のレイヤー印刷および第2のレイヤー印刷のいずれにおいても、使用可能なノズルの数を増やして、より広い領域を一度に印刷することができる。したがって、印刷物の生産性を高めることができる。
本実施形態では、第1のレイヤー印刷および第2のレイヤー印刷のいずれにおいても、第2吐出ヘッド群32の中央ノズル322がインクを吐出しないように制御される。つまり、中央ノズル322のアクチュエータには、制御装置25が駆動信号を供給しない。このことにより、第1吐出ヘッド群31の印刷領域(メディア搬送方向の長さ)と第2吐出ヘッド群32の印刷領域(メディア搬送方向の長さ)とを等しく設定することができ、2種類のインク層を積層するレイヤー印刷を連続的に行うことができる。
本実施形態では、第1吐出ヘッド群31の各ヘッド部31K、31C、31M、31Yにおけるノズル6の数と、第2吐出ヘッド群32の各ヘッド部32W、32GLにおけるノズル6の数とが、相互に異なっている。これにより、通常印刷時とレイヤー印刷時との生産性の差を好適に軽減することができ、ここに開示される技術の効果をより高いレベルで効率よく発揮することができる。
本実施形態では、第1吐出ヘッド群31の各ヘッド部31K、31C、31M、31Yにおけるノズル列のノズルピッチP1と、第2吐出ヘッド群32の各ヘッド部32W、32GLにおけるノズル列のノズルピッチP2とが、互いに等しい。これにより、印刷物上に、プロセスカラーインク層T2と特色インク層T1とを同じ解像度で形成することができる。
本実施形態では、第1吐出ヘッド群31のノズル列の中心の位置M1と、第2吐出ヘッド群32のノズル列の中心の位置M2とが、一致している。これにより、特色インク層T1の上にプロセスカラーインク層T2を形成する場合(第1のレイヤー印刷)と、プロセスカラーインク層T2の上に特色インク層T1を形成する場合(第2のレイヤー印刷)のいずれの態様においても、ここに開示される技術の効果を好適に発揮することができる。
本実施形態では、制御装置25は、第2吐出ヘッド群32の各ヘッド部32W、32GLにおけるノズル列の副走査方向Xの一端側に位置する一部のノズルからインクを吐出すると共に、第1吐出ヘッド群31の各ヘッド部31K、31C、31M、31Yにおけるノズル列の副走査方向Xの他端側に位置する一部のノズルからインクを吐出して、第2吐出ヘッド群32の各ヘッド部32W、32GLにおけるノズル列から吐出されるインクの上に、第1吐出ヘッド群31の各ヘッド部31K、31C、31M、31Yにおけるノズル列から吐出されるインクを重ねるように構成されている第1レイヤー印刷部と、第1吐出ヘッド群31の各ヘッド部31K、31C、31M、31Yにおけるノズル列の副走査方向Xの一端側に位置する一部のノズルからインクを吐出すると共に、第2吐出ヘッド群32の各ヘッド部32W、32GLにおけるノズル列の副走査方向Xの他端側に位置する一部のノズルからインクを吐出して、第1吐出ヘッド群31の各ヘッド部31K、31C、31M、31Yにおけるノズル列から吐出されるインクの上に、第2吐出ヘッド群32の各ヘッド部32W、32GLにおけるノズル列から吐出されるインクを重ねるように構成されている第2レイヤー印刷部と、を備える。これにより、1台のプリンタ1で多彩なレイヤー印刷を行うことができる。
本実施形態では、第1吐出ヘッド群31の中央ノズル312が、第1のレイヤー印刷および第2のレイヤー印刷の両方において使用されるように構成されている。これにより、第1のレイヤー印刷および第2のレイヤー印刷のいずれにおいても、ここに開示される技術の効果を好適に発揮することができる。
本実施形態では、第1吐出ヘッド群31は、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、イエローインクをそれぞれ吐出する複数の第1ヘッド部31K、31C、31M、31Yを備える。第2吐出ヘッド群32は、ホワイトインクを吐出する第2ヘッド部32Wを備える。これにより、メディア5が樹脂製やガラス製などの透明なシートである場合にも、メディア5上に鮮明な色調のカラー画像を好適に形成することができる。
本実施形態では、主走査方向Yに延びるガイドレール12と、ガイドレール12に摺動自在に係合されているキャリッジ30とを備え、第1吐出ヘッド群31と第2吐出ヘッド群32とがキャリッジ30に搭載されている。これにより、キャリッジ30の構成をシンプルにして、低コストを実現することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
上記した実施形態では、第1のレイヤー印刷において、第2吐出ヘッド群32の後方側ノズル323から特色インク7を吐出し、第1吐出ヘッド群31の前方側ノズル311と中央ノズル312とからプロセスカラーインク8を吐出するようにしていた。また、第2のレイヤー印刷において、第1吐出ヘッド群31の中央ノズル312と後方側ノズル313とからプロセスカラーインク8を吐出し、第2吐出ヘッド群32の前方側ノズル321から特色インク7を吐出するようにしていた。言い換えれば、レイヤー印刷時には、副走査方向X(前後方向)において吐出ヘッド30Aを2分割し、特色インク層T1形成用のノズル、および、プロセスカラーインク層T2形成用のノズルとしていた。そして、副走査方向Xにおいて、特色インク層T1形成用のノズルと、プロセスカラーインク層T2形成用のノズルとの間には、ノズルピッチ1つ分程度の空間しか空いていなかった。しかし、これには限定されない。
例えば、副走査方向Xにおいて吐出ヘッドを3分割し、上流側ノズルと、中流側ノズルと、下流側ノズルとに分類する。そして、レイヤー印刷時には、上流側ノズルおよび下流側ノズルから、上層および下層を形成するインクを吐出する一方、中流側ノズルからは下層を形成するインクも上層を形成するインクも吐出させないようにしてもよい。つまり、副走査方向Xにおいて、下層形成用のノズルと上層形成用ノズルとの間には所定の空間が空いていてもよい。これにより、下層用のインクを吐出してから上層用のインクを吐出するまでの時間を長く確保することができ、下層のインクを好適に乾燥あるいは硬化させることができる。その結果、上層と下層とをより良く分離することができ、印刷画質を向上することができる。かかる態様において、インクを吐出しない中流側ノズルに分類されるノズルの数は、上流側ノズルや下流側ノズルに分類されるノズルの数よりも少ないことが好ましい。一具体例では、ノズル数が3個分程度の微小領域とすることが好ましい。これにより、印刷画質の向上と、印刷効率の向上とを、より高いレベルで兼ね備えることができる。
上記した実施形態では、プリンタ1が、通常の印刷に加えて2通りのレイヤー印刷を可能なように構成されていたが、これには限定されない。プリンタ1は、通常の印刷に加えて1通りのレイヤー印刷のみが可能なように構成されていてもよい。
上記した実施形態では、副走査方向Xにおいて、第1吐出ヘッド群31のノズル列の中心の位置M1と、第2吐出ヘッド群32のノズル列の中心の位置M2とが一致していたが、これには限定されない。図6(a)は、他の一実施形態に係る吐出ヘッド40のメディア5と対向する側の面(本実施形態では下面)の構成を示す模式図である。図6(a)に示す吐出ヘッド40では、副走査方向Xにおいて、第1吐出ヘッド群31のノズル列のなかで最も前方に位置するノズル6の中心の位置F1と、第2吐出ヘッド群32のノズル列のなかで最も前方に位置するノズル6の中心の位置F2とが、一致している。このような態様は、例えば、特色インクの層の上にプロセスカラーインクの層を形成する態様で好ましく採用することができる。
また、図6(b)は、他の一実施形態に係る吐出ヘッド50のメディア5と対向する側の面(本実施形態では下面)の構成を示す模式図である。図6(b)に示す吐出ヘッド50では、副走査方向Xにおいて、第1吐出ヘッド群31のノズル列のなかで最も後方に位置するノズル6の中心の位置Rr1と、第2吐出ヘッド群32のノズル列のなかで最も後方に位置するノズル6の中心の位置Rr2とが、一致している。このような態様は、例えば、プロセスカラーインクの層の上に特色インクの層を形成する態様で好ましく採用することができる。
上記した実施形態では、第1吐出ヘッド群31と第2吐出ヘッド群32とが同じキャリッジ30に搭載されていたが、これには限定されない。第1吐出ヘッド群31と第2吐出ヘッド群32とは、それぞれ別々のキャリッジに搭載され、別々のキャリッジモータによって移動可能なように構成されていてもよい。
上記した実施形態では、キャリッジ30が主走査方向Yに移動し、メディア5が副走査方向Xに移動するように構成されていたが、これには限定されない。キャリッジ30とメディア5との移動は相対的なものであり、そのどちらが主走査方向Yまたは副走査方向Xに移動してもよい。例えば、メディア5は移動不能に配置され、キャリッジ30が主走査方向Yおよび副走査方向Xの両方向に移動可能なように構成されていてもよい。また、キャリッジ30およびメディア5のいずれもが両方向に移動可能なように構成されていてもよい。
さらに、ここに開示される技術は様々なタイプのインクジェットプリンタに適用することができる。上記実施形態で示したロール状のメディア5を搬送する、所謂、Roll-to-Rollタイプのプリンタ1の他、例えばフラットベッドタイプのインクジェットプリンタにも同様に適用することができる。また、プリンタ1は独立したプリンタとして単独で使用されるものに限定されず、他の装置と組み合わせたものであってもよい。例えば、プリンタ1は、他の装置に内蔵されていてもよい。
1 インクジェットプリンタ
30A 吐出ヘッド
31 第1吐出ヘッド群
31K、31C、31M、31Y ヘッド部
32 第2吐出ヘッド群
32W、32GL ヘッド部
30A 吐出ヘッド
31 第1吐出ヘッド群
31K、31C、31M、31Y ヘッド部
32 第2吐出ヘッド群
32W、32GL ヘッド部
Claims (9)
- 記録媒体が載せ置かれる載置台と、
前記記録媒体に向かってインクを吐出する吐出ヘッドと、
前記載置台および前記吐出ヘッドのいずれか一方を他方に対して相対的に第1方向に移動させる移動機構と、
前記吐出ヘッドと前記移動機構とに通信可能に接続され、前記吐出ヘッドと前記移動機構とを駆動する制御装置と、
を備え、
前記吐出ヘッドは、前記第1方向と直交する第2方向に並んで配置される第1吐出ヘッド群と第2吐出ヘッド群とを備え、
前記第1吐出ヘッド群は、前記第1方向に並んだ複数のノズルからなる第1ノズル列を有する第1ヘッド部を有し、
前記第2吐出ヘッド群は、前記第1方向に並んだ複数のノズルからなる第2ノズル列を有する第2ヘッド部を有し、
前記第1方向において、前記第1ノズル列の一端から他端までの長さと、前記第2ノズル列の一端から他端までの長さとが相互に異なっている、インクジェットプリンタ。 - 前記第1ノズル列の前記ノズルの数と、前記第2ノズル列の前記ノズルの数とが、相互に異なっている、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
- 前記第1方向において、前記第1ノズル列のノズルピッチと、前記第2ノズル列のノズルピッチとが、互いに等しい、請求項1または2に記載のインクジェットプリンタ。
- 前記第1方向において、前記第1ノズル列の中心の位置と、前記第2ノズル列の中心の位置とが、一致している、請求項1から3のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタ。
- 前記第1方向において、前記第1ノズル列の一端の位置と、前記第2ノズル列の一端の位置とが、一致している、請求項1から3のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタ。
- 前記制御装置は、
前記第2ノズル列の前記第1方向の一端側に位置する一部のノズルからインクを吐出すると共に、前記第1ノズル列の前記第1方向の他端側に位置する一部のノズルからインクを吐出して、前記第2ノズル列から吐出されるインクの上に前記第1ノズル列から吐出されるインクを重ねるように構成されている第1レイヤー印刷部と、
前記第1ノズル列の前記第1方向の一端側に位置する一部のノズルからインクを吐出すると共に、前記第2ノズル列の前記第1方向の他端側に位置する一部のノズルからインクを吐出して、前記第1ノズル列から吐出されるインクの上に前記第2ノズル列から吐出されるインクを重ねるように構成されている第2レイヤー印刷部と、
を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタ。 - 前記第1ノズル列の一部のノズルが、前記第1レイヤー印刷部と前記第2レイヤー印刷部との両方において使用されるように構成されている、請求項6に記載のインクジェットプリンタ。
- 前記第1吐出ヘッド群は、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、およびブラックインクをそれぞれ吐出する複数の前記第1ヘッド部を備え、
前記第2吐出ヘッド群は、ホワイトインクを吐出する前記第2ヘッド部を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタ。 - 前記第2方向に延びるガイドレールと、前記ガイドレールに摺動自在に係合されているキャリッジとを備え、
前記第1吐出ヘッド群と前記第2吐出ヘッド群とが前記キャリッジに搭載されている、請求項1から8のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタ。
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JP2016206701A JP2018065336A (ja) | 2016-10-21 | 2016-10-21 | インクジェットプリンタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016206701A JP2018065336A (ja) | 2016-10-21 | 2016-10-21 | インクジェットプリンタ |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2018065336A true JP2018065336A (ja) | 2018-04-26 |
Family
ID=62085625
Family Applications (1)
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JP2016206701A Withdrawn JP2018065336A (ja) | 2016-10-21 | 2016-10-21 | インクジェットプリンタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018065336A (ja) |
-
2016
- 2016-10-21 JP JP2016206701A patent/JP2018065336A/ja not_active Withdrawn
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A621 | Written request for application examination |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20200608 |