JP6123200B2 - 光半導体装置用リードフレーム、樹脂付き光半導体装置用リードフレーム、リードフレームの多面付け体、樹脂付きリードフレームの多面付け体、光半導体装置、光半導体装置の多面付け体 - Google Patents
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Description
しかし、このような光半導体装置は、LED素子の発光や、実装した基板の熱によって、樹脂層及びリードフレームがそれぞれ伸びてしまう場合があった。ここで、リードフレームの端子部は、銅等の導電材料から形成され、樹脂層は、熱可塑性樹脂等から形成されているので、両者の線膨張係数の差によって、樹脂層がリードフレームの端子部から剥離してしまう場合があった。
また、特許文献1に記載の光半導体装置と相違して、リードフレームを覆う樹脂層が、リードフレームの厚みとほぼ一致するように形成され、その樹脂層が形成されたリードフレーム上に透明樹脂層が形成される、いわゆるフラットタイプの光半導体素子装置も存在するが、このような装置においては、樹脂層とリードフレームの端子部との接触面積がさらに狭くなるため、上記剥離の発生が顕著になる場合があった。
第2の発明は、第1の発明の光半導体装置用リードフレーム(10)において、前記端子部(11、12)は、前記第1凹部(M1)と前記第2凹部(M2)との間の少なくとも1つに、前記端子部の表面と前記第1凹部の底面(m1)とをつなぐ第1傾斜面(n1)と、前記端子部の裏面と前記第2凹部の底面(m2)とをつなぐ第2傾斜面(n2)とを備える傾斜部(N)を有すること、を特徴とする光半導体装置用リードフレームである。
第3の発明は、第2の発明の光半導体装置用リードフレーム(10)において、前記傾斜部(N)は、前記第1傾斜面(n1)と前記端子部(11、12)の表面との境界(L1)が、前記端子部の厚み方向(Z)において、前記第2傾斜面(n2)と前記端子部の裏面との境界(L2)と対向する位置に形成されること、を特徴とする光半導体装置用リードフレームである。
第4の発明は、第2の発明の光半導体装置用リードフレーム(210)において、前記傾斜部(N)は、前記第1傾斜面(n1)と前記第1凹部(M1)の底面(m1)との境界(L3)が、前記端子部(211、212)の厚み方向(Z)において、前記第2傾斜面(n2)と前記端子部の裏面との境界(L4)と対向する位置に形成され、前記第1傾斜面と前記端子部の表面との境界(L5)は、前記端子部の厚み方向において、前記第2傾斜面と前記第2凹部の底面との境界(L6)と対向する位置に形成されること、を特徴とする光半導体装置用リードフレームである。
第5の発明は、第1の発明の光半導体装置用リードフレーム(310)において、前記端子部(311、312)は、前記第1凹部(M1)と前記第2凹部(M2)との間の少なくとも1つに、切り欠き部(P)を有すること、を特徴とする光半導体装置用リードフレーム。
である。
第6の発明は、第1の発明の光半導体装置用リードフレーム(410)において、前記端子部(411、412)は、前記第1凹部(M1)が、前記第2凹部(M2)に対して所定の間隔(Q)を設けて形成されること、を特徴とする光半導体装置用リードフレームである。
第7の発明は、第1の発明の光半導体装置用リードフレーム(510)において、前記端子部(511、512)の表面と前記第1凹部(M1)の底面(m1)との境界(L7)は、前記端子部の厚み方向(Z)において、前記端子部の裏面と前記第2凹部(M2)の低面(m2)との境界(L8)と対向する位置に形成されること、を特徴とする光半導体装置用リードフレームである。
第8の発明は、第1の発明から第7の発明までのいずれかの光半導体装置用リードフレーム(10)において、前記端子部(11、12)は、互いに電気的に独立して配置される一対の端子部から構成されること、を特徴とする光半導体装置用リードフレームである。
を特徴とする光半導体装置の多面付け体である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態の光半導体装置1の全体構成を示す図である。
図1(a)、図1(b)は、それぞれ、光半導体装置1の平面図、下面図を示し、図1(c)、図1(d)は、それぞれ、図1(a)のc−c断面図、d−d断面図を示す。
図2は、第1実施形態のリードフレーム10の詳細を説明する図である。
図2(a)、図2(b)は、それぞれ、リードフレーム10の平面図、下面図を示し、図2(c)、図2(d)は、それぞれ、図2(a)のc−c断面図、d−d断面図を示す。
図3は、第1実施形態の光反射樹脂層20が形成されたリードフレーム10の詳細を説明する図である。
図3(a)、図3(b)は、それぞれ、光反射樹脂層20が形成されたリードフレーム10の平面図、下面図を示し、図3(c)、図3(d)は、それぞれ、図3(a)のc−c断面図、d−d断面図を示す。
各図において、光半導体装置1の平面図における長手方向を左右方向X、短手方向を上下方向Y、表面及び裏面の方向を厚み方向Zとする。
光半導体装置1は、リードフレーム10に光反射樹脂層20を形成し、LED素子2を電気的に接続し、透明樹脂層30を形成することによって製造される(詳細は後述する)。
LED素子2は、発光層として一般に用いられるLED(発光ダイオード)の素子であり、例えば、GaP、GaAs、GaAlAs、GaAsP、AlInGaP等の化合物半導体単結晶、又は、InGaN等の各種GaN系化合物半導体単結晶からなる材料を適宜選ぶことにより、紫外光から赤外光に渡る発光波長を選択することができる。
端子部11、12は、それぞれ導電性のある材料、例えば、銅、銅合金、42合金(Ni40.5%〜43%のFe合金)等により形成されており、本実施形態では、熱伝導及び強度の観点から、銅合金から形成されている。
端子部11、12は、それぞれ離れて配置されており、互いに電気的に独立している。端子部11、12は、1枚の金属基板(銅版)をプレス又はエッチング加工することにより形成されるため、両者の厚みは同等である。
端子部12は、その表面にLED素子2のボンディングワイヤ2aが接続されるLED端子面12aが形成され、また、その裏面に外部機器に実装される外部端子面12bが形成される、いわゆるリード側端子部を構成する。
端子部11、12は、その表面及び裏面にめっき層Sが形成されており(図4(e)参照)、表面側のめっき層Sは、LED素子2の発する光を反射する反射層としての機能を有し、裏面側のめっき層Sは、外部機器に実装されるときの半田の溶着性を高める機能を有する。
また、端子部11、12には、図2(d)に示すように、それぞれの周縁部において、凹部M1及び凹部M2間に傾斜部Nが形成されている。この傾斜部Nは、表面と、凹部M1の底面m1とをつなぐ傾斜面n1(第1傾斜面)と、裏面と、凹部M2の底面m2とをつなぐ傾斜面n2(第2傾斜面)とから構成されている。
さらに、端子部11、12は、LED端子面11a、12aを囲むようにして、凹部M1、M2の底面m1、m2とLED端子面11a、12aとをつなぐ傾斜面n3が形成されている。
凹部M2は、リードフレーム10の裏面側から見て、矩形状に形成された窪みであり、その底面の厚みは、端子部11、12の厚みの1/3〜2/3程度に形成されている。
また、凹部M1、M2の底面m1、m2は、各端子部11、12の外周につながっている。
傾斜部Nは、図2(d)に示すように、傾斜面n1と、各端子部11、12の表面との境界L1が、端子部の厚み方向Zにおいて、傾斜面n2と、各端子部11、12の裏面との境界L2と対向する位置に形成される。これにより、各端子部11、12は、傾斜部Nの厚みが、凹部M1、凹部M2が形成される部分の厚みよりも厚くなるため、リードフレーム10の強度を向上させることができる。
また、傾斜部Nは、傾斜面n1、n2が各端子部11、12の外周につながっている。
また、各端子部11、12は、凹部M1、M2間に傾斜部Nを備え、LED端子面11a、12aと、凹部M1、M2の底面m1、m2との間に傾斜面n3を備えているので、リードフレーム10を平坦な金型で表裏から抑える又は表裏にテープを貼付け、側面から樹脂を注入する方法により、光反射性樹脂を充填する場合、樹脂の流動を妨げることなく、各凹部M1、M2内に樹脂を容易に充填することができる。
さらに、LED素子を基板、特にリジッド基板に半田を用いて接合する工程の冷却の過程において、端子部の大きさが同じでなかったり、端子部に搭載されている素子への熱伝達により、各端子部の実質的な熱容量が異なっていたりする場合に、半田が冷え固まるのに端子部間で時間差が発生する場合がある。この場合、冷え固まった一方の半田側の端子部は固定され、もう一方の冷え固まっていない半田側は、半田の表面張力により引っ張りの力が働くため、LED素子がX方向に引き離される強い応力がかかり、端子部間に間隙が発生しやすくなる問題があるが、本実施形態のリードフレーム710は、これを抑制することができる。
光反射樹脂層20は、リードフレーム10に載置されるLED素子2の発する光を反射させるために、光反射特性を有する熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂が用いられる。
光反射樹脂層20を形成する樹脂は、凹み部分への樹脂充填に関しては、樹脂形成時には流動性が高いことが、凹み部分での接着性に関しては、分子内に反応基を導入しやすいためにフレームとの化学接着性を得られることが必要なため、熱硬化性樹脂が望ましい。
例えば、熱可塑性樹脂としては、ポリアミド、ポリフタルアミド、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルサルホン、ポリブチレンテレフタレート等を用いることができる。
さらに、これらの樹脂中に光反射材として、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、チタン酸カリウム、窒化アルミニウム及び窒化ホウ素のうちいずれかを添加することによって、光の反射率を増大させることができる。
透明樹脂層30は、光の取り出し効率を向上させるために、LED素子2の発光波長において光透過率が高く、また、屈折率が高い材料を選択するのが望ましい。例えば、耐熱性、耐光性、及び機械的強度が高いという特性を満たす樹脂として、エポキシ樹脂や、シリコーン樹脂を選択することができる。特に、LED素子2に高輝度LED素子を用いる場合、透明樹脂層30は、強い光にさらされるため、高い耐光性を有するシリコーン樹脂からなることが好ましい。また、波長変換用の蛍光体を使用してもよい。
銅板の加工は、プレス加工でも良いが、薄肉部を形成しやすいエッチング処理が望ましい。
図4は、第1実施形態のリードフレーム10の製造過程を説明する図である。
図5は、多面付けされたリードフレーム、樹脂付きリードフレーム、光半導体装置1を示す図である。
図4(a)は、レジストパターンを形成した金属基板100を示す平面図と、a−a断面図とを示す。図4(b)は、エッチング加工されている金属基板100を示す図である。図4(c)は、エッチング加工後の金属基板100を示す図である。図4(d)は、レジストパターンが除去された金属基板100を示す図である。図4(e)は、めっき処理が施された金属基板100を示す図である。
なお、図4においては、1枚のリードフレーム10の製造過程について図示するが、実際には、1枚の金属基板100から複数のリードフレーム10が製造されるものとする。
まず、平板状の金属基板100を用意し、図4(a)に示すように、その表面及び裏面のエッチング加工を施さない部分にレジストパターン40a、40bを形成する。なお、レジストパターン40a、40bの材料及び形成方法は、エッチング用レジストとして従来公知の技術を用いる。
次に、図4(b)に示すように、レジストパターン40a、40bを耐エッチング膜として、金属基板100に腐食液でエッチング処理を施す。腐食液は、使用する金属基板100の材質に応じて適宜選択することができる。本実施形態では、金属基板100として銅板を使用しているため、塩化第二鉄水溶液を使用し、金属基板100の両面からスプレーエッチングすることができる。
エッチング処理により金属基板100には、図4(c)に示すように、凹部M1、M2や、傾斜部Nが形成された端子部11、12が形成され、金属基板100上にリードフレーム10が形成される。
そして、図4(e)に示すように、リードフレーム10が形成された金属基板100にめっき処理を行い、端子部11、12にめっき層Sを形成する。めっき処理は、例えば、シアン化銀を主成分とした銀めっき液を用いた電界めっきを施すことにより行われる。
なお、めっき層Sを形成する前に、例えば、電解脱脂工程、酸洗工程、銅ストライク工程を適宜選択し、その後、電解めっき工程を経てめっき層Sを形成してもよい。
以上により、リードフレーム10は、図5(a)に示すように、枠体Fに多面付けされた状態で製造される。
図6は、第1実施形態の光半導体装置1の製造過程を説明する図である。
図6(a)は、光反射樹脂層20が形成されたリードフレーム10の平面図であり、図6(b)、図6(c)は、図6(a)のb−b断面図、c−c断面図である。
図6(d)は、LED素子2が電気的に接続されたリードフレーム10の断面図を示す。図6(e)は、透明樹脂層30が形成されたリードフレーム10の断面図を示す。図6(f)は、ダイシングにより小片化され、光半導体装置1を形成したリードフレーム10の断面図を示す。
なお、図6においては、1台の光半導体装置1の製造過程について図示するが、実際には、1枚の金属基板100から複数の光半導体装置1が製造されるものとする。また、図6(d)〜(f)は、それぞれ図6(c)の断面図に基づくものである。
また、光反射樹脂層20は、端子部11、12とほぼ同等の厚みに形成され、光反射樹脂層20の表面及び裏面には、各端子部11、12のLED端子面11a、12aと、外部端子面11b、12bとが表出する(図3(a)、図3(b)参照)。以上により、図6(b)に示すように、樹脂付きのリードフレーム10が多面付けで形成される。
そして、図6(e)に示すように、リードフレーム10と、それに接合した光反射樹脂層20の表面に、LED素子2を覆うようにして透明樹脂層30を形成する。
透明樹脂層は平坦な形状のほかレンズ形状、屈折率勾配等、光学的な機能を持たせてもよい。以上により、図6(c)に示すように、多面付けされた光半導体装置1が形成される。
最後に、図6(f)に示すように、光半導体装置1の外形に合わせて、光反射樹脂層20及び透明樹脂層30とともに、リードフレーム10の不図示の連結部を切断(ダイシング)して、1パッケージに分離(小片化)された光半導体装置1を得る。
(1)リードフレーム10は、各端子部11、12の周縁部に凹部M1、M2が複数形成され、凹部M1、M2の各底面m1、m2が端子部11、12の外周につながっている。これにより、各端子部11、12の外周(リードフレーム10の外周及び端子部間)に樹脂を流し込んで光反射樹脂層20を形成する場合に、樹脂が凹部M1、M2、傾斜部Nにも流れ込んで、光反射樹脂層20が、平面方向(X方向、Y方向)及び厚み方向(Z方向)において、リードフレーム10から剥離してしまうのを抑制することができる。
(3)第1傾斜面n1と各端子部11、12の表面との境界L1は、端子部の厚み方向において、第2傾斜面n2と各端子部11、12の裏面との境界L2と対向する位置に形成されるので、樹脂の充填を容易にしつつ、各端子部11、12の裏面の外部端子面11b、12bの表出面積を広くすることができる。
また、各端子部11、12の傾斜部Nにおける厚みを、凹部M1、M2における厚みよりも厚くすることができるので、リードフレーム10の強度を向上させることができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図7は、第2実施形態のリードフレーム210及び光反射樹脂層220が形成されたリードフレーム210の詳細を説明する図である。
図7(a)は、リードフレーム210の断面図(図2(d)に相当)であり、図7(b)は、図7(a)のリードフレーム210に光反射樹脂層が形成された断面図(図3(d)に相当)である。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
傾斜部Nは、図7に示すように、傾斜面n1と凹部M1の底面m1との境界L3が、端子部の厚み方向Zにおいて、傾斜面n2と端子部の裏面との境界L4と対向する位置に形成される。また、傾斜面n1と端子部の表面との境界L5は、端子部の厚み方向Zにおいて、傾斜面n2と凹部M2の底面m2との境界L6と対向する位置に形成される。
また、各端子部11、12は、凹部M1及び凹部M2間に傾斜部Nを有するので、リードフレーム10の凹部M1、M2への樹脂の充填をより容易にすることができる。
さらに、傾斜面n1と凹部M1の底面m1との境界L3が、端子部の厚み方向Zにおいて、傾斜面n2と端子部の裏面との境界L4に対向する位置に形成され、傾斜面n1と端子部の表面との境界L5が、端子部の厚み方向Zにおいて、傾斜面n2と凹部M2の底面m2との境界L6に対向する位置に形成されるので、各端子部11、12の凹部M1、M2における厚みを、傾斜部Nの厚みから薄くすることができる。
また、本実施形態では、傾斜部Nがあるために樹脂の充填が容易であることに加え、金属に比べ比重の低い樹脂の充填量を増加させることができるため軽量化が可能である。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図8は、第3実施形態のリードフレーム310の詳細を説明する図である。
図8(a)は、リードフレーム310の平面図を示し、図8(b)は、図8(a)のb−b断面図を示し、図8(c)は、図8(a)のc−c断面図を示し、図8(d)は、図8(a)のリードフレーム310に光反射樹脂層320が形成された断面図(図8(c)に相当)である。
端子部311、312は、図8に示すように、凹部M1及び凹部M2間に切り欠き部Pが設けられている。
光反射樹脂層320は、図8(d)に示すように、リードフレーム310の外周と、各端子部11、12間の隙間と、各端子部11、12に設けられた凹部M1、M2上と、切り欠き部Pとに充填された樹脂の層である。光反射樹脂層320は、リードフレーム310の厚みとほぼ同一の厚みに形成されている。
また、各端子部11、12は、凹部M1及び凹部M2間に切り欠き部Pを有するので、リードフレーム310と光反射樹脂層320とをより強固に接合することができる。特に、切り欠き部Pに樹脂が充填されることによって、リードフレーム310のXY平面方向への剥離抑制効果を向上させることができる。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図9は、第4実施形態のリードフレーム410及び光反射樹脂層420が形成されたリードフレーム410の詳細を説明する図である。
図9(a)は、リードフレーム410の断面図(図2(d)に相当)であり、図9(b)は、図9(a)のリードフレーム410に光反射樹脂層420が形成された断面図(図3(d)に相当)である。
端子部411、412は、図9(a)に示すように、凹部M1及び凹部M2間に所定の間隔Qが設けられている。この間隔Qは、凹部M1、M2等の窪んだ空間が形成されていない部分であり、その厚みは、端子部411、412の厚みと同等である。
光反射樹脂層420は、図9(b)に示すように、リードフレーム410の外周と、各端子部11、12間の隙間と、各端子部11、12に設けられた凹部M1、M2とに充填された樹脂の層である。光反射樹脂層420は、リードフレーム410の厚みとほぼ同一の厚みに形成されている。
また、各端子部11、12は、凹部M1及び凹部M2間に所定の間隔Qを設けることによって、リードフレーム410の強度を向上させることができる。
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
図10は、第5実施形態のリードフレーム510及び光反射樹脂層520が形成されたリードフレーム510の詳細を説明する図である。
図10(a)は、リードフレーム510の断面図(図2(d)に相当)であり、図10(b)は、図10(a)のリードフレーム510に光反射樹脂層520が形成された断面図(図3(d)に相当)である。
端子部511、512は、図10(a)に示すように、その表面及び裏面の外周縁に凹部M1及び凹部M2が、交互に形成されている。
凹部M1、M2は、凹部M1の底面m1と、各端子部11、12の表面との境界L7が、端子部の厚み方向Zにおいて、凹部M2の底面m2と、各端子部11、12の裏面との境界L8と対向するように形成される。凹部M1、M2は、その内周側面と、隣り合う凹部M2、M1の内周側面とつなぐ貫通部Rが形成されている。
光反射樹脂層520は、図10(b)に示すように、リードフレーム510の外周と、各端子部11、12間の隙間と、各端子部11、12に設けられた凹部M1、M2と、貫通部Rとに充填された樹脂の層である。光反射樹脂層520は、リードフレーム510の厚みとほぼ同一の厚みに形成されている。
また、各端子部11、12は、その裏面の外周縁に、凹部M1、M2の底面m1、m2を広く取ることができるので、リードフレーム510と光反射樹脂層520との接合面積を広くすることができ、剥離抑制効果を向上させることができる。
さらに、凹部M1、M2に充填された樹脂が貫通部Rでつながるため、光反射樹脂層520とリードフレーム510との剥離防止効果を向上させることができる。
(変形形態)
(1)各実施形態において、リードフレーム10は、LED素子2を載置、接続するダイパッドとなる端子部11と、LED素子2とボンディングワイヤ2aを介して接続されるリード側端子部となる端子部12とから構成する例を説明したが、これに限定されない。例えば、図11に示すように、LED素子2が2つの端子部611、612を跨ぐようにして載置、接続されるようにしてもよい。なお、この場合、端子部611、612は、それぞれ同等の外形としてもよい。
(2)各実施形態においては、リードフレーム10は、LED素子2等の光半導体素子を接続する光半導体装置1に使用する例を示したが、光半導体素子以外の半導体素子を用いた半導体装置にも使用することができる。
2 LED素子
10、210、310、410、510 リードフレーム
11、211、311、411、511 端子部
12、212、312、412、512 端子部
20、220、320、420、520 光反射樹脂層
30、230、330、430、530 透明樹脂層
M 凹部
N 傾斜部
P 切り欠き部
Claims (13)
- 複数の端子部を有し、前記端子部のうち少なくとも一つが光半導体素子と接続される光半導体装置に用いられる光半導体用リードフレームにおいて、
前記端子部は、厚み方向から見た形状が矩形状に形成されており、その周縁部の各辺に、表面から窪んだ第1凹部と、裏面から窪んだ第2凹部とが形成され、
前記第1凹部及び前記第2凹部は、それぞれの底面が前記端子部の外周につながっていること、
を特徴とする光半導体装置用リードフレーム。 - 請求項1に記載の光半導体装置用リードフレームにおいて、
前記端子部は、前記第1凹部と前記第2凹部との間の少なくとも1つに、前記端子部の表面と前記第1凹部の底面とをつなぐ第1傾斜面と、前記端子部の裏面と前記第2凹部の底面とをつなぐ第2傾斜面とを備える傾斜部を有すること、
を特徴とする光半導体装置用リードフレーム。 - 請求項2に記載の光半導体装置用リードフレームにおいて、
前記傾斜部は、前記第1傾斜面と前記端子部の表面との境界が、前記端子部の厚み方向において、前記第2傾斜面と前記端子部の裏面との境界と対向する位置に形成されること、
を特徴とする光半導体装置用リードフレーム。 - 請求項2に記載の光半導体装置用リードフレームにおいて、
前記傾斜部は、前記第1傾斜面と前記第1凹部の底面との境界が、前記端子部の厚み方向において、前記第2傾斜面と前記端子部の裏面との境界と対向する位置に形成され、
前記第1傾斜面と前記端子部の表面との境界は、前記端子部の厚み方向において、前記第2傾斜面と前記第2凹部の底面との境界と対向する位置に形成されること、
を特徴とする光半導体装置用リードフレーム。 - 請求項1に記載の光半導体装置用リードフレームにおいて、
前記端子部は、前記第1凹部と前記第2凹部との間の少なくとも1つに、切り欠き部を有すること、
を特徴とする光半導体装置用リードフレーム。 - 請求項1に記載の光半導体装置用リードフレームにおいて、
前記端子部は、前記第1凹部が、前記第2凹部に対して所定の間隔を設けて形成されること、
を特徴とする光半導体装置用リードフレーム。 - 請求項1に記載の光半導体装置用リードフレームにおいて、
前記端子部の表面と前記第1凹部の底面との境界は、前記端子部の厚み方向において、前記端子部の裏面と前記第2凹部の低面との境界と対向する位置に形成されること、
を特徴とする光半導体装置用リードフレーム。 - 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の光半導体装置用リードフレームにおいて、
前記端子部は、
互いに電気的に独立して配置される一対の端子部から構成されること、
を特徴とする光半導体装置用リードフレーム。 - 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の光半導体装置用リードフレームと、
前記光半導体装置用リードフレームと同等の厚みを有し、前記端子部の外周、前記第1凹部、及び、前記第2凹部に形成される樹脂層とを備えること、
を特徴とする樹脂付き光半導体装置用リードフレーム。 - 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の光半導体装置用リードフレームが枠体に多面付けされていること、
を特徴とするリードフレームの多面付け体。 - 請求項9に記載の樹脂付き光半導体装置用リードフレームが多面付けされていること、
を特徴とする樹脂付きリードフレームの多面付け体。 - 請求項9に記載の樹脂付き光半導体装置用リードフレームと、
前記樹脂付き光半導体装置用リードフレームの前記端子部のうち少なくとも一つに接続される光半導体素子と、
前記樹脂付き光半導体装置用リードフレームの前記光半導体素子が接続される側の面に形成され、前記光半導体素子を覆う透明樹脂層とを備えること、
を特徴とする光半導体装置。 - 請求項12に記載の光半導体装置が多面付けされていること、
を特徴とする光半導体装置の多面付け体。
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