実施の形態1
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。以下の説明では各図中の上下、左右を使用する。図1は実施の形態1に係る表示制御装置1の一構成例を示すブロック図である。図1に示すように表示制御装置1は制御部10、入出力部11、記憶部12及び表示部13を備える。表示制御装置1は例えば、タブレット型携帯端末又はPC(Personal Computer)等である。制御部10、入出力部11、記憶部12及び表示部13はバスL上に接続されている。
表示部13は液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等であり、制御部10の指示に従いオブジェクト又はアプリケーション等の各種情報を表示画面に表示する。表示画面は例えば、矩形をなす。
入出力部11はタッチパネル、マウス又はキーボード等の入力デバイスであり、受け付けた操作情報を制御部10へ出力する。タッチパネルは表示部13の表示画面を覆うように設けられている。タッチパネルは例えば、タッチ、フリック又はドラッグ等のユーザの指先のタッチ操作により表示部13の表示画面上における位置指定を受け付ける。タッチパネルはユーザの指先が接触する接触点の表示画面上の座標を検出する。タッチパネルは検出した座標とともにユーザが行ったタッチ操作の情報を制御部10へ出力する。
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を備えている。ROMは例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)又はフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ素子である。RAMはSRAM(Static Random Access Memory)又はDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性メモリ素子で構成されている。記憶部12には制御プログラム12a(プログラム)、オブジェクトテーブル12b及び対応テーブル12c等の制御部10が処理を行う際に必要とする種々のデータが予め記憶されている。
制御部10は例えば、一又は複数のCPU(Central Processing Unit)またはマルチコアCPU等を備える。制御部10は入出力部11から操作情報を受け取った場合、記憶部12又は表示部13等に制御信号を出力することにより、表示制御装置1内の各部の動作を制御する。
図2はオブジェクトテーブル12bの一構成例を示すレコードレイアウトである。オブジェクトテーブル12bとはオブジェクトについての情報を関連づけた表である。オブジェクトとは表示部13の表示画面上に表示されるデータである。オブジェクトは例えばアプリケーションの起動ファイル又はファイルもしくはフォルダへのショートカット等を示す。図2に示すように、オブジェクトテーブル12bはID(Identification)列、オブジェクト名列、画像列、初期X1座標列、初期X2座標列、初期Y1座標列、初期Y2座標列、表示方向列、X1座標列、X2座標列、Y1座標列、Y2座標列、形状列、アプリケーション列及びファイル列を備える。以下では表示部13に表示される表示画面上において座標軸原点を正面視左端とし、左から右へ向かう方向をX軸正方向としたX座標、及び表示部13に表示される表示画面上において座標軸原点を正面視上端とし、上から下へ向かう方向をY軸正方向としたY座標を用いる。
ID列にはオブジェクトを識別するためのIDコードが記憶されている。オブジェクト名列にはオブジェクトを識別するための名称が記憶されている。画像列にはオブジェクトを形成する画像データが記憶されている。
初期X1座標列にはオブジェクトを回転させない状態で表示部13に表示させた場合におけるオブジェクトの左端のX座標が記憶されている。初期X2座標列にはオブジェクトを回転させない状態で表示部13に表示させた場合におけるオブジェクトの右端のX座標が記憶されている。初期Y1座標列にはオブジェクトを回転させない状態で表示部13に表示させた場合におけるオブジェクトの上端のY座標が記憶されている。初期Y2座標列にはオブジェクトを回転させない状態で表示部13に表示させた場合におけるオブジェクトの下端のY座標が記憶されている。
表示方向列には中心座標を中心に時計回りに回転させたオブジェクトの角度を示すオブジェクトの表示方向が記憶されている。中心座標とは例えば、X1座標とX2座標との中点を示すX座標及び、Y1座標とY2座標との中点を示すY座標である。表示方向列に記憶される角度の単位は度である。なお、表示方向列に記憶される角度の単位はラジアンであってもよい。表示方向列には例えば、0、90、180、π、2π等が記憶されている。0はオブジェクトの中心座標を中心に時計回りに0度回転させた方向を示す。90はオブジェクトの中心座標を中心に時計回りに90度回転させた方向を示す。180はオブジェクトの中心座標を中心に時計回りに180度回転させた方向を示す。πはオブジェクトの中心座標を中心に時計回りにπラジアン回転させた方向を示す。2πはオブジェクトの中心座標を中心に時計回りに2πラジアン回転させた方向を示す。
X1座標列にはオブジェクトを回転させた状態で表示部13に表示させた場合におけるオブジェクトの左端のX座標が記憶されている。X2座標列にはオブジェクトを回転させた状態で表示部13に表示させた場合におけるオブジェクトの右端のX座標が記憶されている。Y1座標列にはオブジェクトを回転させた状態で表示部13に表示させた場合におけるオブジェクトの上端のY座標が記憶されている。Y2座標列にはオブジェクトを回転させた状態で表示部13に表示させた場合におけるオブジェクトの下端のY座標が記憶されている。
形状列にはオブジェクトの形状が記憶されている。形状列には例えば、矩形、楕円又は角丸等が記憶されている。なお、角丸とはオブジェクトの角を丸くした形状である。
アプリケーション列にはオブジェクトを操作した場合、起動されるアプリケーションが記憶されている。アプリケーション列には例えば、doc.exe、browser.exe、list.exe及びart.exe等が記憶されている。doc.exeとは文章作成ソフトである。文章作成ソフトとは例えば、マイクロソフト社のワード(登録商標)又はジャストシステム社の一太郎(登録商標)等である。browser.exeとはインターネットブラウザである。インターネットブラウザとは例えばマイクロソフト社のインターネットエクスプローラ(登録商標)又はモジラプロジェクトのファイアフォックス(登録商標)等である。list.exeとは表計算ソフトである。表計算ソフトとはマイクロソフト社のエクセル(登録商標)又はジャストシステム社の三四郎(登録商標)等である。art.exeとは画像作成ソフトである。画像作成ソフトとはマイクロソフト社のペイント(登録商標)又はアドビ社のフォトショップ(登録商標)等である。
ファイル列にはオブジェクトに対応づけられたファイルのリンクが記憶されている。
なお、オブジェクトテーブル12bはファイル型列を備えてもよい。
ファイル型列にはオブジェクトに対応づけられたファイルの形式が記憶されている。ファイル型列には例えば、文章ファイル、表計算ファイル、画像ファイル等が記憶されている。文章ファイルとは例えば、文書作成ソフトにより作成されたファイルである。表計算ファイルとは例えば、表計算ソフトにより作成されたファイルである。画像ファイルとは例えば、画像作成ソフトにより作成されたファイルである。
図3は対応テーブル12cの一構成例を示すレコードレイアウトである。対応テーブル12cとは表示方向と表示部13の表示画面の一辺とを対応づけた表である。対応テーブル12cは表示方向列及び対応辺列を備える。
表示方向列には中心座標を中心に時計回りに回転させたオブジェクトの角度を示すオブジェクトの表示方向が記憶されている。対応辺列には表示方向に対応づけられた表示部13の表示画面の一辺が記憶されている。対応辺列には例えば上辺、左辺、下辺又は右辺等が記憶されている。
以下では表示制御装置1の作用及び動作を説明する。図4は散逸的にオブジェクトを表示した表示部13を示す説明図である。制御部10はオブジェクトテーブル12bからオブジェクト名、画像データ、初期X1座標、初期X2座標、初期Y1座標、初期Y2座標、形状及び表示方向、X1座標、X2座標、Y1座標、Y2座標を特定する。
制御部10は画像データを上部に配置し、オブジェクト名を下部に配置したデータを形成する。制御部10は形成したデータを特定した形状に変換することによりオブジェクトを生成する。制御部10は例えば、形成したデータの内、特定した形状以外の部分にマスクを掛け、マスクを掛けたデータを透明にすることによりオブジェクトを生成する。制御部10は生成したオブジェクトを初期X1座標、初期X2座標、及び初期Y1座標から初期Y2座標で囲まれた表示画面上の座標領域に表示する。制御部10は表示したオブジェクトを表示方向に回転させる。制御部10は回転させたオブジェクトのX1座標からX2座標、及びY1座標からY2座標で囲まれた表示画面上の座標領域に表示する。なお、以下ではX座標及びY座標を簡略化のため、(x,y)のデカルト座標系によって記述する。
具体的には、制御部10は『アイコンA』の画像データを上部に配置し、『ショートカットA』のオブジェクト名を下部に配置し、矩形に変換させたオブジェクト131を生成する。制御部10は生成したオブジェクトを(50,120)から(80,170)の表示画面上の座標領域に配置する。制御部10は配置したオブジェクト131を時計回りに0度回転させる。制御部10は回転させたオブジェクト131を(50,120)から(80,170)の表示画面上の座標領域に表示する。
制御部10は『アイコンA』の画像データを上部に配置し、『ショートカットB』のオブジェクト名を下部に配置し、矩形に変換させたオブジェクト132を生成する。制御部10は生成したオブジェクトを(110,120)から(140,170)の表示画面上の座標領域に配置する。制御部10は配置したオブジェクト132を時計回りに90度回転させる。制御部10は回転させたオブジェクト132を(150,130)から(100,160)の表示画面上の座標領域に表示する。
制御部10は『アイコンC』の画像データを上部に配置し、『文章A』のオブジェクト名を下部に配置し、矩形に変換させたオブジェクト133を生成する。制御部10は生成したオブジェクトを(110,10)から(140,60)の表示画面上の座標領域に配置する。制御部10は配置したオブジェクト133を時計回りに180度回転させる。制御部10は回転させたオブジェクト133を(140,60)から(110,10)の表示画面上の座標領域に表示する。
なお、オブジェクト134から137はオブジェクト131から133と略同様の作用及び動作であるため、記載を省略する。
図5はメニュー130を表示した表示部13を示す説明図である。図5に示すようにメニュー130は表示部13に表示されたオブジェクトの上に重ねて表示されている。メニュー130はオブジェクトの表示方向及び配置を制御するメニューである。メニュー130は回転行及び全方向整列行を備える。
ユーザが例えば入出力部11のタッチパネルにより表示部13の表示画面に表示されたオブジェクトをフリックした場合、制御部10はフリックされたオブジェクトの上にメニュー130を重ねて表示させる。
ユーザがメニュー130の回転行を例えば入出力部11のタッチパネルによりタッチした場合、制御部10はフリックされたオブジェクトを時計回りに所定の角度回転する。所定の角度とは例えば90度である。制御部10はX1座標、X2座標、Y1座標及びY2座標を座標変換し、フリックされたオブジェクトを表示画面上の座標領域に表示する。
具体的には、ユーザが入出力部11のタッチパネルにより表示部13に表示されたオブジェクト131をフリックした場合、制御部10はオブジェクト131の上にメニュー130を重ねて表示させる。ユーザがメニュー130の回転行を入出力部11のタッチパネルによりタッチした場合、制御部10はオブジェクト131を時計回りに90度回転する。制御部10は座標変換により(90,130)から(40,160)の表示画面上の座標領域にオブジェクト131を表示する。
ユーザが入出力部11のタッチパネルにより表示部13に表示されたオブジェクト132をフリックした場合、制御部10はオブジェクト132の上にメニュー130を重ねて表示させる。ユーザがメニュー130の回転行を入出力部11のタッチパネルによりタッチした場合、制御部10はオブジェクト132を時計回りに90度回転する。制御部10は座標変換により(140,170)から(110,120)の表示画面上の座標領域にオブジェクト132を表示する。
ユーザが入出力部11のタッチパネルにより表示部13に表示されたオブジェクト133をフリックした場合、制御部10はオブジェクト133の上にメニュー130を重ねて表示させる。ユーザがメニュー130の回転行を入出力部11のタッチパネルによりタッチした場合、制御部10はオブジェクト133を時計回りに90度回転する。制御部10は座標変換により(100,50)から(150,20)の表示画面上の座標領域にオブジェクト133を表示する。
なお、オブジェクト134から137はオブジェクト131から133と略同様の作用及び動作であるため、記載を省略する。
図6はオブジェクトを整列して表示した表示部13を示す説明図である。ユーザがメニュー130の全方向整列行を入出力部11のタッチパネルによりタッチした場合、制御部10はオブジェクト131から137を同一の表示方向毎に複数の群に分類する。具体的には制御部10はオブジェクト131を含む0度の群、オブジェクト132を含む90度の群、オブジェクト133、オブジェクト134及びオブジェクト135を含む180度の群、オブジェクト136及びオブジェクト137を含む270度の群に分類する。
制御部10は対応テーブル12cに基づいて、同一の表示方向毎に分類した複数の群を表示方向に対応づけられた表示画面の夫々の辺に整列して表示する。
具体的には制御部10は対応テーブル12cに基づいて、0度の群に含まれるオブジェクト131を表示画面の左辺の上端に表示し、90度の群に含まれるオブジェクト132を表示画面の上辺の右端に表示する。
制御部10は対応テーブル12cに基づいて、180度の群に含まれるオブジェクト133を表示画面の右辺の下端に表示し、オブジェクト133の上に180度の群に含まれるオブジェクト134を表示し、オブジェクト134の上に180度の群に含まれるオブジェクト135を表示する。
制御部10は対応テーブル12cに基づいて、270度の群に含まれるオブジェクト136を表示画面の下辺の左端に表示し、オブジェクト136の右に270度の群に含まれるオブジェクト137を表示する。
図7は起動したアプリケーションを表示した表示部13を示す説明図である。図7に示すように、表示部13はアプリケーション138からアプリケーション141を備える。
ユーザがオブジェクトを入出力部11のタッチパネルによりタッチした場合、制御部10はオブジェクトテーブル12bの表示方向、オブジェクトに対応づけられたアプリケーション及びファイルを参照する。制御部10はアプリケーションを起動する。制御部10はアプリケーションのウィンドウをオブジェクトと同一の表示方向に回転する。制御部10は回転したアプリケーションをオブジェクト及び他のアプリケーションと重ならないようにオブジェクトテーブル12bの座標データを参照して、表示部13の表示画面に表示する。
具体的にはユーザがオブジェクト131を入出力部11のタッチパネルによりタッチした場合、制御部10はオブジェクトテーブル12bの表示方向、アプリケーション及びファイルを参照する。制御部10はアプリケーション138を起動する。制御部10はアプリケーション138のウィンドウを0度回転する。制御部10は回転したアプリケーション138を表示画面に表示する。
ユーザがオブジェクト132を入出力部11のタッチパネルによりタッチした場合、制御部10はオブジェクトテーブル12bの表示方向、アプリケーション及びファイルを参照する。制御部10はアプリケーション139を起動する。制御部10はアプリケーション139のウィンドウを90度回転する。制御部10は回転したアプリケーション139を表示画面に表示する。
なお、アプリケーション140及び141はオブジェクト138及び139と略同様の作用及び動作であるため、記載を省略する。
図8、図9及び図10は実施の形態1に係る制御部10の処理手順を示したフローチャートである。制御部10はオブジェクトテーブル12bからオブジェクト名、画像データ、初期X1座標、初期X2座標、初期Y1座標、初期Y2座標、形状及び表示方向、X1座標、X2座標、Y1座標、Y2座標、を特定する(ステップS11)。
制御部10はオブジェクト名、画像データ及び特定された形状に基づいてオブジェクトを生成する(ステップS12)。具体的には制御部10は画像データを上部に配置し、オブジェクト名を下部に配置したデータを形成する。制御部10は形成したデータを特定した形状に変換することによりオブジェクトを生成する。
制御部10は生成したオブジェクトを初期X1座標から初期X2座標、及び初期Y1座標から初期Y2座標で囲まれた表示画面上の座標領域に配置する(ステップS13)。
制御部10は配置したオブジェクトを特定した表示方向に回転する(ステップS14)。制御部10は回転したオブジェクトをX1座標からX2座標、及びY1座標からY2座標で囲まれた表示画面上の座標領域に表示する(ステップS15)。
制御部10は表示画面に表示されたオブジェクトを入出力部11にて所定の表示動作により操作されたか否かを判定する(ステップS16)。所定の表示動作とは例えば入出力部11のタッチパネルによるフリックである。なお、所定の表示動作は入出力部11のタッチパネルによるフリックに限られず、例えば、入出力部11のマウスによる右クリックでもよい。制御部10はオブジェクトが所定の表示動作により操作されなかったと判定した場合(S16:NO)、S117に移り、オブジェクトを入出力部11にて所定の起動動作により操作されたか否かを判定する。
制御部10はオブジェクトが所定の表示動作により操作されたと判定した場合(S16:YES)、操作されたオブジェクトの上にメニュー130を重ねて表示画面上に表示させる(ステップS17)。
制御部10はメニュー130の回転行が入出力部11にて操作されたか否かを判定する(ステップS18)。制御部10は回転行が操作されなかったと判定した場合(S18:NO)、S112に移り、メニュー130の全方向整列行が入出力部11にて操作されたか否かを判定する。制御部10は回転行が操作されたと判定した場合(S18:YES)、操作されたオブジェクトを時計回りに所定の角度回転する(ステップS19)。所定の角度とは例えば90度である。制御部10はX1座標、X2座標、Y1座標及びY2座標を座標変換し、回転したオブジェクトを変換した表示画面上の座標領域に表示する(ステップS110)。制御部10はオブジェクトテーブル12bのX1座標、X2座標、Y1座標及びY2座標並びに表示方向を更新する(ステップS111)。
制御部10はメニュー130の全方向整列行が入出力部11にて操作されたか否かを判定する(ステップS112)。制御部10はメニュー130の全方向整列行が操作されなかったと判定した場合(S112:NO)、S117に移り、オブジェクトを入出力部11にて所定の起動動作により操作されたか否かを判定する。
制御部10はメニュー130の全方向整列行が操作されたと判定した場合(S112:YES)、オブジェクトテーブル12bからX1座標、X2座標、Y1座標、Y2座標及び表示方向を特定する(ステップS113)。制御部10は複数のオブジェクトを表示方向により複数の群に分類する(ステップS114)。具体的には制御部10はオブジェクトを同一の表示方向毎に複数の群に分類する。
制御部10は対応テーブル12cに基づいて、同一の表示方向毎に分類した複数の群を表示方向に対応づけられた表示画面の夫々の辺に、整列して表示する(ステップS115)。制御部10はオブジェクトテーブル12bのX1座標、X2座標、Y1座標及びY2座標を更新する(ステップS116)。
制御部10は表示部13に表示されたオブジェクトを入出力部11にて所定の起動動作により操作されたか否かを判定する(ステップS117)。所定の起動動作とは例えば、入出力部11のタッチパネルによるタッチである。なお、所定の起動動作は入出力部11のタッチパネルによるタッチに限られず、例えば、入出力部11のマウスによる左クリックでもよい。制御部10はオブジェクトが所定の起動動作により操作されなかったと判定した場合(S117:NO)、処理を終了する。
制御部10はオブジェクトが所定の起動動作により操作されたと判定した場合(S117:YES)、オブジェクトテーブル12bから表示方向、アプリケーション及びファイルを特定する(ステップS118)。制御部10はアプリケーションを起動する(ステップS119)。制御部10はアプリケーションのウィンドウをオブジェクトと同一の表示方向に回転する(ステップS120)。制御部10は回転したウィンドウを表示画面に表示する(ステップS121)。
本実施の形態によれば、制御部10は対応テーブル12cに基づいて、同一の表示方向毎に分類した複数の群を表示方向に対応づけられた表示画面の夫々の辺に、整列して表示する。このことにより表示制御装置1は表示画面の視認性を好適にすることができる。
なお、本実施の形態ではオブジェクトを時計回りに回転させたが、左回りに回転させてもよい。また本実施の形態では表示画面を矩形としたが、矩形でなくてもよい。例えば、表示画面は楕円状であってもよい。また本実施の形態では表示制御装置は0度、90度、180度、270度の4つの表示方向に整列して表示したが、この表示方向に限られるものではなく、任意の角度の表示方向に整列して表示することもできる。
実施の形態2
以下本発明の実施の形態2をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。以下、特に説明する構成、作用以外の構成及び作用は実施の形態1と同等であり、簡潔のため記載を省略する。
図11は実施の形態2に係るオブジェクトテーブル12bの一構成例を示すレコードレイアウトである。オブジェクトテーブル12bはさらに優先度列を備える。
優先度列には優先度が記憶されている。優先度とはオブジェクトが表示画面上において互いに重なった場合、制御部10が優先的に表示部13に表示させるオブジェクトを数字の大小により示した数値である。例えば、一方のオブジェクトの優先度が20であり、他方のオブジェクトの優先度が10であった場合、制御部10は優先度20のオブジェクトを優先度10のオブジェクトより優先的に表示部13に表示させる。
図12は実施の形態2に係るオブジェクトを整列して表示した表示部を示す説明図である。制御部10はX1座標、X2座標、Y1座標、Y2座標、形状及び優先度を特定する。制御部10はX1座標、X2座標、Y1座標、Y2座標及び形状に基づいて、一方のオブジェクトと他方のオブジェクトとが重複しているか否かを判定する。具体的には制御部10は一方のオブジェクトの形状内の座標領域と、他方のオブジェクトの形状内の座標領域とが重複しているか否かを判定する。
制御部10は一方のオブジェクトと他方のオブジェクトとが重複していると判定した場合、重複しているオブジェクト同士の優先度を比較する。制御部10は一方のオブジェクトが他方のオブジェクトより優先度が高いと判定した場合、一方のオブジェクトを他方のオブジェクトの上に重ねて表示画面に表示する。
具体的には制御部10はオブジェクト131から137のX1座標、X2座標、Y1座標、Y2座標に基づいてオブジェクト同士が重複しているか否かを判定する。制御部10はオブジェクト132とオブジェクト135とが重複していると判定する。制御部10はオブジェクト132の優先度とオブジェクト135の優先度とを比較する。制御部10はオブジェクト135がオブジェクト132より優先度が高いと判定する。制御部10はオブジェクト132の上にオブジェクト135を重ねて表示画面に表示する。
図13はオブジェクト重複処理の処理手順を示したフローチャートである。S11からS121の処理は上述の実施の形態1に係る制御部10の処理手順と同様であるので、簡潔のため説明を省略する。
図9において、制御部10はS116の処理を終了した後、オブジェクトが重複していると判定した場合、一方のオブジェクトの上に他方のオブジェクトを重ねて表示部13に表示するオブジェクト重複処理を行う。制御部10はオブジェクト重複処理を終了した後、処理をS117に移す。
制御部10はオブジェクトテーブル12bからオブジェクトのX1座標、X2座標、Y1座標、Y2座標、形状及び優先度を特定する(ステップS21)。制御部10はX1座標、X2座標、Y1座標、Y2座標及び形状に基づいて、一方のオブジェクトと他方のオブジェクトとが重複しているか否かを判定する(ステップS22)。具体的には制御部10は一方のオブジェクトの形状内の座標領域と、他方のオブジェクトの形状内の座標領域が重複しているか否かを判定する。制御部10は一方のオブジェクトと他方のオブジェクトとが重複していないと判定した場合(S22:NO)、オブジェクト重複処理を終了する。
制御部10は一方のオブジェクトと他方のオブジェクトとが重複していると判定した場合(S22:YES)、一方のオブジェクトの優先度が他方のオブジェクトの優先度より大きいか否かを判定する(ステップS23)。
制御部10は一方のオブジェクトの優先度が他方のオブジェクトの優先度より大きいと判定した場合(S23:YES)、一方のオブジェクトを他方のオブジェクトの上に重ねて表示部13に表示し(ステップS24)、オブジェクト重複処理を終了する。
制御部10は一方のオブジェクトの優先度が他方のオブジェクトの優先度以下であると判定した場合(S23:NO)、他方のオブジェクトを一方のオブジェクトの上に重ねて表示画面に表示し(ステップS25)、オブジェクト重複処理を終了する。
本実施の形態によれば、制御部10は一方のオブジェクトの優先度が他方のオブジェクトの優先度より大きいと判定した場合、一方のオブジェクトを他方のオブジェクトの上に重ねて表示する。このことにより、表示制御装置はオブジェクトが重複していた場合でも表示部13にオブジェクトを適切に表示できる。
実施の形態3
以下本発明の実施の形態3をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。以下、特に説明する構成、作用以外の構成及び作用は実施の形態1と同等であり、簡潔のため記載を省略する。
図14は実施の形態3に係るメニュー130を表示した表示部13を示す説明図である。メニュー130は更に選択方向整列行を備える。
図15は実施の形態3に係るオブジェクトを整列して表示した表示部13を示す説明図である。ユーザがオブジェクト137を例えば入出力部11のタッチパネルによりフリックし、かつ選択方向整列行を例えば入出力部11のタッチパネルによりタッチした場合、制御部10はタッチされたオブジェクトを同一の表示方向毎に複数の群に分類する。制御部10は対応テーブル12cに基づいて、入出力部11にてフリックされたオブジェクトを含む一の群を表示方向に対応づけられた表示画面の一辺に整列して表示し、他の群の表示をしないものとする。
具体的には制御部10は対応テーブル12cに基づいて、270度の群に含まれるオブジェクト136を表示画面の下辺の左端に表示し、オブジェクト136の右にオブジェクト137を表示する。
図16及び図17は実施の形態3に係る制御部10の処理手順を示したフローチャートである。S11からS25の処理は上述の実施の形態1に係る制御部10の処理手順と同様であるので、簡潔のため説明を省略する。
制御部10はS116の処理を終了した後、メニュー130の選択方向整列行が入出力部11にて操作されたか否かを判定する(ステップS30)。制御部10は選択方向整列行が操作されなかったと判定した場合(S30:NO)、S117に移り、オブジェクトを所定の起動動作により操作したか否かを判定する。
制御部10は選択方向整列行が操作されたと判定した場合(S30:YES)、オブジェクトを同一の表示方向毎に複数の群に分類する(ステップS31)。制御部10は対応テーブル12cに基づいて、操作されたオブジェクトを含む一の群を、表示方向に対応づけられた表示画面の一辺に整列して表示する(ステップS32)。
制御部10はオブジェクトテーブル12bのX1座標、X2座標、Y1座標及びY2座標を更新し(ステップS33)、処理をS117に移り、オブジェクトを所定の起動動作により操作したか否かを判定する。
本実施の形態によれば、制御部10は対応テーブル12cに基づいて、操作されたオブジェクトを含む一の群を、表示方向に対応づけられた表示画面の一辺に整列することにより、一方向のオブジェクトの視認性を好適にすることができる。
実施の形態4
以下本発明の実施の形態4をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。以下、特に説明する構成、作用以外の構成及び作用は実施の形態3と同等であり、簡潔のため記載を省略する。
図18は実施の形態4に係るメニュー130を表示した表示部13を示す説明図である。メニュー130は更に選択方向表示行を備える。
制御部10が操作されたオブジェクトを含む一の群を、表示方向に対応づけられた表示画面の一辺に整列させて表示した後、オブジェクトを例えば入出力部11のタッチパネルによりフリックした場合、メニュー130に選択方向表示行が表示される。
図19は実施の形態4に係るオブジェクトを整列して表示した表示部13を示す説明図である。ユーザがメニュー130の選択方向表示行を例えば入出力部11のタッチパネルによりタッチした場合、制御部10は対応テーブル12cに基づいて、分類された複数の群を操作されたオブジェクトの表示方向に対応づけられた表示画面の一辺に整列させて表示する。
具体的にはユーザがオブジェクト137を例えば入出力部11のタッチパネルによりフリックし、かつ選択方向整列行を例えば入出力部11のタッチパネルによりタッチした場合、制御部10はオブジェクト137を表示部13の右辺の上端に表示する。制御部10はオブジェクト136をオブジェクト137の左に表示する。
制御部10はオブジェクト135をオブジェクト136の左に表示する。制御部10はオブジェクト134をオブジェクト135の下に表示する。制御部10はオブジェクト133をオブジェクト134の下に表示する。
制御部10はオブジェクト132をオブジェクト135の左に表示する。制御部10はオブジェクト131をオブジェクト132の左に表示する。
図20は実施の形態4に係る制御部10の処理手順を示したフローチャートである。S11からS33の処理は上述の実施の形態3に係る制御部10の処理手順と同様であるので、簡潔のため説明を省略する。
制御部10はS33の処理を終了した後、メニュー130の選択方向表示行を入出力部11にて操作したか否かを判定する(ステップS40)。制御部10はメニュー130の選択方向表示行を操作しなかったと判定した場合(S40:NO)、S117に処理を移り、オブジェクトを所定の起動動作により操作したか否かを判定する。
制御部10はメニュー130の選択方向表示行を操作したと判定した場合(S40:YES)、対応テーブルに基づいて、分類された複数の群を操作されたオブジェクトの表示方向に対応づけられた表示画面の一辺に整列させて表示する(ステップS41)。
制御部10はオブジェクトテーブル12bのX1座標、X2座標、Y1座標及びY2座標を更新し(ステップS42)、S117に処理を移り、オブジェクトを所定の起動動作により操作したか否かを判定する。
本実施の形態によれば、制御部10は対応テーブルに基づいて、同一の表示方向毎に分類された複数の群を、表示方向に対応づけられた表示画面の一辺に整列させる。このことにより、表示制御装置は一方向にいるユーザに対して表示画面に表示された複数のオブジェクトの視認性を好適にすることができる。
実施の形態5
以下本発明の実施の形態5をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。以下、特に説明する構成、作用以外の構成及び作用は実施の形態4と同等であり、簡潔のため記載を省略する。
図21は分割した表示画面を示す説明図である。図21に示すように、表示部13の表示画面は、表示画面の中点を中心に表示面13a、13b、13c及び13dの4つに分割することが可能である。表示画面の中点とは、表示画面の左辺のX座標と右辺のX座標との中点、及び表示画面の上辺のY座標と下辺のY座標との中点を示す。表示面13aは表示画面の中点から左上の矩形領域であり、表示面13bは表示画面の中点から右上の矩形領域であり、表示面13cは表示画面の中点から左下の矩形領域であり、表示面13dは表示画面の中点から右下の矩形領域である。
図22は実施の形態5に係る対応テーブル12cの一構成例を示すレコードレイアウトである。図22に示すように、対応テーブル12cは表示面列を備える。表示面列には表示方向に対応づけられた表示面が記憶されている。
図23は実施の形態5に係るメニューを表示した表示部13を示す説明図である。図23に示すように、メニュー130は画面分割行を備える。ユーザがメニュー130の画面分割行を入出力部11のタッチパネルによりタッチした場合、制御部10は表示画面を表示面13a、13b、13c及び13dに分割する。制御部10は表示画面を分割した後、タッチされたオブジェクトを同一の表示方向毎に複数の群に分類する。
図24は実施の形態5に係るオブジェクトを整列して表示した表示部13を示す説明図である。図24に示すように、制御部10は対応テーブルに基づいて、同一の表示方向毎に分類した複数の群を表示方向に対応づけられた表示面13a、13b、13c及び13dの一辺に整列させて表示する。
制御部10はオブジェクト131を表示面13aの左辺の上端に表示する。制御部10はオブジェクト132を表示面13bの上辺の右端に表示する。
制御部10は、オブジェクト133を表示面13cの右辺の下端に表示する。制御部10は、オブジェクト134をオブジェクト133の上に表示する。制御部10は、オブジェクト135をオブジェクト134の上に表示する。
制御部10はオブジェクト136を表示面13dの下辺の左端に表示する。制御部10はオブジェクト137をオブジェクト136の右に表示する。
図25は実施の形態5に係る制御部の処理手順を示したフローチャートである。S11からS42の処理は上述の実施の形態4に係る制御部10の処理手順と同様であるので、簡潔のため説明を省略する。
制御部10はS42を終了した後、表示画面分割処理を行う。制御部10は表示画面分割処理を終了した後、処理をS117に移す。制御部10は画面分割行を操作したか否か判定する(ステップS50)。制御部10は画面分割行を操作しなかったと判定した場合(S50:NO)、処理を終了し、その後S117に移す。
制御部10は画面分割行を操作したと判定した場合(S50:YES)、表示画面を表示面に分割する(ステップS51)。制御部10はオブジェクトを同一の表示方向毎に複数の群に分類する(ステップS52)。制御部10は対応テーブルに基づいて、同一の表示方向毎に分類した複数の群を表示方向に対応づけられた表示面の夫々の辺に整列させて表示する(ステップS53)。
制御部10はオブジェクトテーブル12bのX1座標、X2座標、Y1座標及びY2座標を更新し(ステップS54)、処理を終了し、その後S117に移し、オブジェクトを所定の起動動作により操作したか否かを判定する。
本実施の形態によれば、制御部10は分割した表示面にオブジェクトを整列させることにより、表示制御装置はよりオブジェクトの視認性を好適にすることができる。
なお、本実施の形態における表示面は表示画面を中点で4つに分割することにより表示したが、表示部13以外に表示部を別に設け、表示部13及び別に設けられた表示部に表示面を表示してもよい。
実施の形態6
以下本発明の実施の形態6をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。以下、特に説明する構成、作用以外の構成及び作用は実施の形態5と同等であり、簡潔のため記載を省略する。
図26は実施の形態6に係るオブジェクトテーブル12bのレコードレイアウトの一構成例を示す説明図である。図26に示すように、オブジェクトテーブル12bは更にアカウント列、属性列及びハンドル列を備える。アカウント列にはオブジェクトにアクセスすることができるユーザのアカウント又はユーザのアカウントをまとめたグループが記憶されている。
属性列にはオブジェクトに対応づけられたユーザ、グループ並びにユーザ及びグループ以外の第三者毎に実行できる権限の種類が記憶されている。属性列には例えば--x------又は---------等が記憶されている。--x------とはユーザがファイルの実行をできる権限があることを示す。---------とはユーザ、グループ及びグループ以外の第三者がファイルの実行をできる権限がないことを示す。
ハンドル列にはオブジェクトに対応づけられたアプリケーションの同一性を識別するためのハンドルが記憶されている。例えば同じ番号のハンドルがハンドル列に記憶されていた場合、オブジェクトに対応づけられたアプリケーションが同一であることを意味する。
制御部10は表示部13に表示されたオブジェクトを入出力部11にて操作した場合、
オブジェクトテーブル12bのアカウント及び属性を参照し、アカウントにファイルの実行をできる権限があるか否かを判定する。制御部10はアカウントにファイルの実行をできる権限がないと判定した場合、処理を終了し、オブジェクトが操作されるまで待機する。
制御部10はアカウントにファイルの実行をできる権限があると判定した場合、オブジェクトテーブル12bのハンドルを参照し、操作したオブジェクトと同一のハンドルを有するアプリケーションが起動しているか否かを判定する。制御部10はオブジェクトと同一のハンドルを有するアプリケーションが起動していると判定した場合、処理を終了し、オブジェクトが操作されるまで待機する。
制御部10はオブジェクトと同一のハンドルを有するアプリケーションが起動していないと判定した場合、アプリケーション及びファイルを参照し、アプリケーションを起動する。
図27は実施の形態6に係る制御部の処理手順を示したフローチャートである。S11からS54の処理は上述の実施の形態1に係る制御部10の処理手順と同様であるので、簡潔のため説明を省略する。
制御部10はS118の処理を終了した後、オブジェクトテーブル12bに基づいて、アカウント、属性、ハンドルを特定する(ステップS60)。制御部10はアカウント及び属性を参照し、アカウントにファイルの実行をできる権限があるか否かを判定する(ステップS61)。制御部10はアカウントにファイルの実行をできる権限がないと判定した場合(S61:NO)、処理を終了する。制御部10はアカウントにファイルの実行をできる権限があると判定した場合(S61:YES)、同一のハンドルを有するアプリケーションが起動しているか否かを判定する(ステップS62)。
制御部10は同一のハンドルを有するアプリケーションが起動していると判定した場合(S62:YES)、処理を終了する。制御部10は同一のハンドルを有するアプリケーションが起動していないと判定した場合(S62:NO)、処理をS119に移し、アプリケーションを起動する。
本実施の形態によれば、制御部10はアカウント、属性及びハンドルにより、アプリケーションの起動を行うか否かを判定することにより、表示制御装置のセキュリティが向上する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。