JP6115333B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スタータモータの電源であるキャパシタを備え、車載バッテリの電力を用いてキャパシタの再充電を制御する車両の制御装置に関する。
従来、車両非使用時に常に蓄電部の電圧が既定下限電圧と既定保持電圧の間になるように制御し、かつ車両が運転者認証手段により運転者を認識すれば、蓄電部を満充電にする構成とした蓄電装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−141855号公報
しかしながら、従来装置にあっては、運転者を認識すれば、蓄電部を満充電にする構成である。このため、スタータ始動後に充電量が低下した際、蓄電部が高温であるにもかかわらず、早期に満充電にすることが可能な電流を用いて蓄電部の再充電を行うと、大電流での再充電に伴う発熱により蓄電部の温度が上昇し、蓄電部の劣化が進行してしまう、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、スタータ始動の待ち時間を短縮しながら、キャパシタ寿命の延長を図ることができる車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、駆動系にスタータモータとエンジンを有する。電源システムとして、車載バッテリと、前記スタータモータの電源であるキャパシタと、前記車載バッテリの電力を用いて前記キャパシタの再充電を制御するキャパシタ再充電制御手段と、を備える。
この車両の制御装置において、前記キャパシタを電源とするスタータモータを用い、前記エンジンをクランキングしてスタータ始動するエンジン始動制御手段と、前記キャパシタの温度を検出するキャパシタ温度検出手段と、を設ける。
前記キャパシタ再充電制御手段は、スタータ始動後、キャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧以下で、かつ、キャパシタ温度が劣化警告閾値以下であるとき、第1充電電流を用いてキャパシタ再充電を行う。
スタータ始動後、キャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧以下で、かつ、キャパシタ温度が劣化警告閾値を超えているとき、前記スタータ始動許可電圧と現状の電圧との電圧差が閾値以内であるか否かを判断し、前記電圧差が閾値以内のとき、前記第1充電電流より低い第2充電電流を用いて前記キャパシタの再充電を行い、前記電圧差が閾値を超えているとき、スタータ始動を禁止する
よって、スタータ始動後、キャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧以下で、かつ、キャパシタ温度が劣化警告閾値以下であるとき、第1充電電流を用いてキャパシタ再充電が行われる。スタータ始動後、キャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧以下で、かつ、キャパシタ温度が劣化警告閾値を超えているとき、スタータ始動許可電圧と現状の電圧との電圧差が閾値以内であると、第1充電電流より低い第2充電電流を用いてキャパシタの再充電が行われ、電圧差が閾値を超えていると、スタータ始動が禁止される
すなわち、キャパシタ電圧をスタータ始動が可能な電圧まで高める再充電を行うとき、次のスタータ始動を可能にするまでの待ち時間を短縮するには、大電流にて再充電する必要がある。しかし、キャパシタ温度が高いとき、大電流にて再充電すると、キャパシタの発熱による劣化が進行する。
これに対し、キャパシタ温度が劣化警告閾値以下のときは、第1充電電流を用いたキャパシタ再充電によりスタータ始動までの待ち時間が短縮される。キャパシタ温度が劣化警告閾値を超えているときは、電圧差が閾値以内であると、第2充電電流(<第1充電電流)を用いたキャパシタ再充電により再充電速度が遅くされ、電圧差が閾値を超えていると、スタータ始動が禁止される。よって、キャパシタの発熱による劣化の進行が抑えられる。
この結果、スタータ始動の待ち時間を短縮しながら、キャパシタ寿命の延長を図ることができる。
実施例1の制御装置が適用されたFFプラグインハイブリッド車両を示す全体システム図である。 実施例1の制御装置が適用されたFFプラグインハイブリッド車両のスタータ電源を中心とする電源システム構成を示す電源回路図である。 実施例1の制御装置が適用されたFFプラグインハイブリッド車両の制御システム構成を示すブロック図である。 実施例1のハイブリッドコントロールモジュールにて実行されるキャパシタ再充電制御処理の流れを示すフローチャートである。 キャパシタ寿命を決定する劣化要因(電圧、温度)の関係を示す寿命決定要因関係図である。
以下、本発明の車両の制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
実施例1の制御装置が適用されたFFプラグインハイブリッド車両(車両の一例)の構成を、「駆動システム構成」、「電源システム構成」、「制御システム構成」、「キャパシタ再充電制御の詳細構成」に分けて説明する。
[駆動システム構成]
図1はFFプラグインハイブリッド車両の全体を示す。以下、図1に基づいて、FFプラグインハイブリッド車両の駆動システム構成を説明する。
前記駆動システムとして、図1に示すように、スタータモータ1(略称「M」)と、横置きエンジン2(略称「ICE」)と、第1クラッチ3(略称「CL1」)と、モータ/ジェネレータ4(略称「M/G」)と、第2クラッチ5(略称「CL2」)と、ベルト式無段変速機6(略称「CVT」)と、を備えている。ベルト式無段変速機6の出力軸は、終減速ギヤトレイン7と差動ギヤ8と左右のドライブシャフト9R,9Lを介し、左右の前輪10R,10Lに駆動連結される。なお、左右の後輪11R,11Lは、従動輪としている。
前記スタータモータ1は、横置きエンジン2のクランク軸に設けられたエンジン始動用ギヤに噛み合うギヤを持ち、後述するキャパシタ23を電源とし、エンジン始動時にクランク軸を回転駆動するクランキングモータである。
前記横置きエンジン2は、クランク軸方向を車幅方向としてフロントルームに配置したエンジンであり、電動ウォータポンプ12と、横置きエンジン2の逆転を検知するクランク軸回転センサ13と、を有する。
前記第1クラッチ3は、横置きエンジン2とモータ/ジェネレータ4との間に介装された油圧作動による乾式多板摩擦クラッチであり、第1クラッチ油圧により完全締結/スリップ締結/開放が制御される。
前記モータ/ジェネレータ4は、第1クラッチ3を介して横置きエンジン2に連結された三相交流の永久磁石型同期モータである。このモータ/ジェネレータ4は、後述する強電バッテリ21を電源とし、ステータコイルには、力行時に直流を三相交流に変換し、回生時に三相交流を直流に変換するインバータ26が、ACハーネス27を介して接続される。
前記第2クラッチ5は、モータ/ジェネレータ4と駆動輪である左右の前輪10R,10Lとの間に介装された油圧作動による湿式の多板摩擦クラッチであり、第2クラッチ油圧により完全締結/スリップ締結/開放が制御される。実施例1の第2クラッチ5は、遊星ギヤによるベルト式無段変速機6の前後進切替機構に設けられた前進クラッチ5aと後退ブレーキ5bを流用している。つまり、前進走行時には、前進クラッチ5aが第2クラッチ5とされ、後退走行時には、後退ブレーキ5bが第2クラッチ5とされる。
前記ベルト式無段変速機6は、プライマリ油室とセカンダリ油室への変速油圧によりベルトの巻き付き径を変えることで無段階の変速比を得る変速機である。このベルト式無段変速機6には、メインオイルポンプ14(メカ駆動)と、サブオイルポンプ15(モータ駆動)と、ポンプ吐出圧を調圧することで生成したライン圧を元圧として第1,第2クラッチ油圧及び変速油圧を作り出す図外のコントロールバルブユニットと、を有する。
前記第1クラッチ3とモータ/ジェネレータ4と第2クラッチ5により1モータ・2クラッチの駆動システムが構成され、この駆動システムによる主な駆動態様として、「EVモード」と「HEVモード」を有する。「EVモード」は、第1クラッチ3を開放し、第2クラッチ5を締結してモータ/ジェネレータ4のみを駆動源に有する電気自動車モードであり、「EVモード」による走行を「EV走行」という。「HEVモード」は、両クラッチ3,5を締結して横置きエンジン2とモータ/ジェネレータ4を駆動源に有するハイブリッド車モードであり、「HEVモード」による走行を「HEV走行」という。
前記モータ/ジェネレータ4は、基本的にブレーキ操作時において回生動作を行うことに伴い、ブレーキ操作時にトータル制動トルクをコントロールする回生協調ブレーキユニット16を有する。この回生協調ブレーキユニット16は、ブレーキペダルと電動ブースタとマスタシリンダを備え、電動ブースタは、ブレーキ操作時、ペダル操作量にあらわれる要求制動力から回生制動力を差し引いた分を液圧制動力で分担するというように、回生分/液圧分の協調制御を行う。
[電源システム構成]
図1はFFプラグインハイブリッド車両の全体システムを示し、図2はスタータ電源を中心とする電源システム構成を示す。以下、図1及び図2に基づいて、FFプラグインハイブリッド車両の電源システム構成を説明する。
前記電源システムとしては、図1に示すように、モータ/ジェネレータ電源としての強電バッテリ21(車載バッテリ)と、12V系負荷電源としての12Vバッテリ22と、スタータ電源としてのキャパシタ23と、を備えている。
前記強電バッテリ21は、モータ/ジェネレータ4の電源として搭載された二次電池であり、例えば、多数のセルを積層したセルモジュールを、バッテリパックケース内に設定したリチウムイオンバッテリが用いられる。この強電バッテリ21には、強電の供給/遮断/分配を行うリレー回路を集約させたジャンクションボックスが内蔵され、さらに、エアコン機能を持つバッテリ温度調整ユニット24と、バッテリ充電容量(バッテリSOC)やバッテリ温度を監視するリチウムバッテリコントローラ86と、が付設される。
前記強電バッテリ21とモータ/ジェネレータ4は、DCハーネス25とインバータ26とACハーネス27を介して接続される。インバータ26には、強電の供給/遮断/分配を行うリレー回路を集約させたジャンクションボックス28が内蔵され、さらに、暖房回路29と電動エアコン30と、力行/回生制御を行うモータコントローラ83と、が付設される。つまり、インバータ26は、強電バッテリ21の放電によりモータ/ジェネレータ4を駆動する力行時、DCハーネス25からの直流をACハーネス27への三相交流に変換する。また、モータ/ジェネレータ4での発電により強電バッテリ21を充電する回生時、ACハーネス27からの三相交流をDCハーネス25への直流に変換する。
前記強電バッテリ21には、DCハーネス31を介して急速充電ポート32が接続されるとともに、DC分岐ハーネス25’と充電器33とACハーネス34とを介して普通充電ポート35が接続される。充電器33は、AC/DC変換や電圧変換を行う。急速充電時には、例えば、外出先等に設置されている充電スタンドのコネクタプラグを、急速充電ポート32に接続することで外部充電される(プラグイン急速充電)。普通充電時には、例えば、家庭用電源からのコネクタプラグを、普通充電ポート35に接続することで外部充電される(プラグイン普通充電)。
前記12Vバッテリ22は、スタータモータ1を除いた他の補機類である12V系負荷36の電源として搭載された二次電池であり、例えば、エンジン車等で一般的に搭載されている鉛バッテリが用いられる。強電バッテリ21と12Vバッテリ22は、DC分岐ハーネス25”とDC/DCコンバータ37とバッテリハーネス38を介して接続される。DC/DCコンバータ37は、強電バッテリ21からの数百ボルト電圧を12Vに変換するものであり、このDC/DCコンバータ37を、ハイブリッドコントロールモジュール81により制御することで、12Vバッテリ22の充電量を管理する構成としている。
前記キャパシタ23は、スタータモータ1の専用電源として搭載された蓄電デバイスであり、大きな静電容量を有し、急速充放電性能に優れた特徴を持つ電気二重層キャパシタ(eDLC:electric Double Layer Capacitor)と呼ばれるものが用いられる。補機負荷電源系39とキャパシタ23は、図2に示すように、ヒューズ40を設けたバッテリ分岐ハーネス38’とキャパシタ充電回路41を介して接続される。また、キャパシタ23とスタータモータ1は、キャパシタハーネス42と抵抗43とリレースイッチ44を介して接続される。なお、キャパシタ23とキャパシタ充電回路41等によりDLCユニット45を構成し、スタータモータ1とリレースイッチ44等によりスタータユニット46を構成する。以下、DLCユニット45とスタータユニット46の詳しい構成を説明する。
前記DLCユニット45は、図2に示すように、キャパシタ23と、キャパシタ充電回路41と、自然放電用スイッチ47と、強制放電用スイッチ48と、セル電圧モニタ49と、キャパシタ温度センサ50(キャパシタ温度検出手段)と、を備えている。
前記キャパシタ23は、複数個のDLCセルを直列/並列に接続して構成したもので、自然放電用スイッチ47と強制放電用スイッチ48とキャパシタ温度センサ50は、複数個のDLCセルの両端部に並列にて設けられる。また、セル電圧モニタ49は、複数個のDLCセルのそれぞれのセル電圧(=キャパシタ容量)を検出するように、各DLCセルに並列に設けられる。
前記キャパシタ充電回路41は、スイッチング方式による半導体リレー内蔵のDC/DCコンバータ回路(スイッチング素子とチョークコイルとコンデンサとダイオードの組み合わせ回路)により構成される。このキャパシタ充電回路41は、ハイブリッドコントロールモジュール81により制御される半導体リレー51とDC/DCコンバータ52を有する。半導体リレー51は、半導体スイッチング素子を使用した無接点リレーであり、例えば、図2の左下部に概略を示すように、絶縁された入出力の空間を光の信号で伝達するフォトカプラと呼ばれる光半導体を用いた構成としている。この半導体リレー51は、補機負荷電源系38からキャパシタ23を切り離したり接続したりするスイッチ機能を持つ。DC/DCコンバータ52は、12V直流を13.5V直流に変換する機能とキャパシタ充電電流を切り替える機能を持つ。
前記スタータユニット46は、スタータモータ1と、リレースイッチ43と、電磁アクチュエータ53と、ピニオンシフト機構54と、を備えている。
前記電磁アクチュエータ53は、2つのコイル55,56への通電による電磁力にて、リレースイッチ44をオンにするとともに、ピニオンシフト機構54のピニオン57をリングギヤ58と噛み合う位置までシフトさせる。通電遮断時は、リレースイッチ44をオフにするとともに、ピニオン57をリングギヤ58との噛み合いが解除された位置までシフトする。なお、リングギヤ58は、横置きエンジン2のクランク軸に設けられる。補機負荷電源系39と2つのコイル55,56は、スータータカットオフリレー59とHEV/IS/リレー60とスタータリレー61を設けたバッテリ分岐ハーネス38”を介して接続される。スータータカットオフリレー59の通電/遮断は、ボディコントロールモジュール87により行われる。HEV/IS/リレー60の通電/遮断は、ハイブリッドコントロールモジュール81により行われる。スタータリレー61の通電/遮断は、アンダーフードスイッチングモジュール88により行われる。なお、バッテリ分岐ハーネス38”の交わる位置には、リレー診断用の電圧センサ62が設けられている。
前記ピニオンシフト機構54は、スタータモータ1のモータ軸に対して軸方向移動可能に設けられたピニオン57と、一端側を電磁アクチュエータ53に接続し、他端側をピニオン57のシフト溝に嵌合させたシフトレバー63と、を有する。
[制御システム構成]
図1はFFプラグインハイブリッド車両の全体システムを示し、図2はスタータ電源を中心とする電源システム構成を示し、図3は制御システム構成を示す。以下、図1〜図3に基づいて、FFプラグインハイブリッド車両の制御システム構成を説明する。
前記制御システムとしては、図1〜図3に示すように、車両全体の消費エネルギーを適切に管理する機能を担う統合制御手段として、ハイブリッドコントロールモジュール81(略称:「HCM」)を備えている。このハイブリッドコントロールモジュール81に接続される制御手段として、エンジンコントロールモジュール82(略称:「ECM」)と、モータコントローラ83(略称:「MC」)と、CVTコントロールユニット84(略称:「CVTCU」)と、を有する。そして、データ通信モジュール85(略称:「DCM」)と、リチウムバッテリコントローラ86(略称:「LBC」)と、を有する。さらに、ボディコントロールモジュール87(略称:「BCM」)と、アンダーフードスイッチングモジュール88(略称:「USM」)と、を有する。これらの制御手段は、ハイブリッドコントロールモジュール81とDLCユニット45を接続するLIN通信線89(LIN:「Local Interconnect Network」の略称)を除き、CAN通信線90(CANは「Controller Area Network」の略称)により双方向情報交換可能に接続される。
前記ハイブリッドコントロールモジュール81は、各制御手段、イグニッションスイッチ91、アクセル開度センサ92、車速センサ93等からの入力情報に基づき、様々な制御を行う。このうち、外部充電が可能なFFプラグインハイブリッド車両を高い燃費効率で走らせることを目的として行われる制御が、強電バッテリ21のバッテリSOCに基づく走行モード(「CDモード」、「CSモード」)の選択制御である。
前記「CDモード(Charge Depleting mode)」は、原則として、強電バッテリ21の電力を消費するEV走行を優先するモードであり、例えば、強電バッテリ21のバッテリSOCがフルSOCから設定SOCまで低下する間にて選択される。但し、EV走行では駆動力が不足する高負荷走行等において、例外的にHEV走行が行われる。この「CDモード」の選択中における横置きエンジン2の始動は、スタータモータ1による始動(スタータ始動)を基本とし、モータ/ジェネレータ4による始動(M/G始動)を例外とする。
前記「CSモード(Charge Sustain mode)」は、原則として、強電バッテリ21の電力を維持するHEV走行を優先するモードであり、強電バッテリ21のバッテリSOCが設定SOC以下になると選択される。つまり、強電バッテリ21のバッテリSOCを所定範囲に維持する必要があるとき、横置きエンジン2の駆動によりモータ/ジェネレータ4を発電させるエンジン発電によるHEV走行を行う。この「CSモード」の選択中における横置きエンジン2の始動は、モータ/ジェネレータ4による始動(M/G始動)を基本とし、スタータモータ1による始動(スタータ始動)を例外とする。なお、モード切り替え閾値である「設定SOC」は、CDモード→CSモードのときの値と、CSモード→CDモードのときの値とでヒステリシスを持たせている。
前記ハイブリッドコントロールモジュール81では、「CDモード」と「CSモード」の選択制御以外に、スタータモータ1によるエンジン始動制御、キャパシタ23への充電制御、キャパシタ23からの放電制御を行う。さらに、下記のようなスタータ始動関連制御を行う。
(A)エンジン始動後からスタータ始動許可までの時間短縮制御。
(B)イグニッションオンからスタータ始動許可までの時間短縮制御。
(C)キャパシタ23の劣化進行抑制制御。
(D)キャパシタ23の高温/低温時対策制御(実施例1)。
(E)車両用補機の電圧瞬低防止制御。
前記エンジンコントロールモジュール82は、横置きエンジン2の燃料噴射制御や点火制御や燃料カット制御等を行う。モータコントローラ83は、インバータ26によるモータジェネレータ4の力行制御や回生制御等を行う。CVTコントロールユニット84は、第1クラッチ3の締結油圧制御、第2クラッチ5の締結油圧制御、ベルト式無段変速機6の変速油圧制御等を行う。データ通信モジュール85は、携帯リモコンキーのスイッチを遠隔操作したとき、携帯リモコンキーとの間で通信が成立すると、例えば、充電ポートリッドやコネクタロック機構のロック/アンロックの制御を行う。リチウムバッテリコントローラ86は、強電バッテリ21のバッテリSOCやバッテリ温度等を管理する。ボディコントロールモジュール87は、スータータカットオフリレー59の通電/遮断制御を行う。アンダーフードスイッチングモジュール87は、インヒビタースイッチ94からのレンジ位置信号に基づき、内蔵するスタータリレー61の通電/遮断制御を行う。
[キャパシタ再充電制御の詳細構成]
図4はハイブリッドコントロールモジュール81にて実行されるキャパシタ再充電制御処理流れを示す(キャパシタ再充電制御手段)。以下、キャパシタ再充電制御処理構成をあらわす図4の各ステップについて説明する。
ステップS1では、セル電圧モニタ49により検出されるキャパシタ電圧が、スタータ始動許可電圧a以上であるか否かを判断する。Yes(キャパシタ電圧≧スタータ始動許可電圧a)の場合は終了へ進み、No(キャパシタ電圧<スタータ始動許可電圧a)の場合はステップS2へ進む。
ここで、「スタータ始動許可電圧a」としては、例えば、満充電でのキャパシタ電圧が13.5V程度の場合、スタータ始動によるクランキング所要時間が目標時間以下になる12.5V程度のキャパシタ電圧に設定している。
ステップS2では、ステップS1でのキャパシタ電圧<スタータ始動許可電圧aであるとの判断、或いは、ステップS8でのスタータ始動禁止に続き、キャパシタ温度センサ50により検出されるキャパシタ温度が、劣化警告閾値A以下であるか否かを判断する。Yes(キャパシタ温度≦劣化警告閾値A)の場合はステップS3へ進み、No(キャパシタ温度>劣化警告閾値A)の場合はステップS5へ進む。
ここで、「劣化警告閾値A」としては、例えば、スタータ始動の待ち時間短縮を重視して設定された充電電流1(第1充電電流)よりキャパシタ23の再充電を行うと、キャパシタ23の劣化を進行させる劣化閾値をすぐに超えるであろうと予測されるキャパシタ温度(例えば、50℃〜70℃)に設定している。なお、劣化閾値とは、キャパシタ23を構成するセルの熱劣化により、キャパシタ劣化が急に進行するキャパシタ温度をいう。
ステップS3では、ステップS2でのキャパシタ温度≦劣化警告閾値Aであるとの判断、或いは、ステップS4でのキャパシタ電圧<スタータ始動許可電圧aであるとの判断に続き、充電電流1(第1充電電流)により再充電を行い、ステップS4へ進む。
ここで、「充電電流1」は、キャパシタ再充電の際、次のスタータ始動を開始するまでの待ち時間の短縮化を重視した再充電電流であり、例えば、充電電流1=15Aとされる。
ステップS4では、ステップS3での充電電流1での再充電に続き、セル電圧モニタ49により検出されるキャパシタ電圧が、スタータ始動許可電圧a以上であるか否かを判断する。Yes(キャパシタ電圧≧スタータ始動許可電圧a)の場合は終了へ進み、No(キャパシタ電圧<スタータ始動許可電圧a)の場合はステップS3へ戻る。
ステップS5では、ステップS2でのキャパシタ温度>劣化警告閾値Aであるとの判断に続き、スタータ始動許可電圧aから現状の電圧bを差し引いた電圧差(a−b)を計算し、電圧差(a−b)が閾値α以内であるか否かを判断する。Yes(電圧差(a−b)≦閾値α)の場合はステップS6へ進み、No(電圧差(a−b)>閾値α)の場合はステップS8へ進む。
ここで、「閾値α」としては、例えば、充電電流2(第2充電電流)にてスタータ始動許可電圧aまで再充電した場合、再充電に要する時間が劣化限界時間となるような電圧差に設定している。
ステップS6では、ステップS5での電圧差(a−b)≦閾値αであるとの判断、或いは、ステップS7でのキャパシタ電圧<スタータ始動許可電圧aであるとの判断に続き、再充電電流を充電電流1(第1充電電流)から、充電電流1より低い充電電流2(第2充電電流)に変更し、充電電流2により再充電を行い、ステップS7へ進む。
ここで、「充電電流2」は、キャパシタ再充電の際、スタータ始動の待ち時間短縮を重視した充電電流1に比べて低く(充電電流2<充電電流1)、キャパシタ劣化の進行抑制を重視した値として設定される。例えば、充電電流1=15Aの場合に、充電電流2=7Aに設定される。
ステップS7では、ステップS6での充電電流2での再充電に続き、セル電圧モニタ49により検出されるキャパシタ電圧が、スタータ始動許可電圧a以上であるか否かを判断する。Yes(キャパシタ電圧≧スタータ始動許可電圧a)の場合は終了へ進み、No(キャパシタ電圧<スタータ始動許可電圧a)の場合はステップS6へ戻る。
ステップS8では、ステップS5での電圧差(a−b)>閾値αであるとの判断に続き、スタータ始動を禁止し、ステップS2へ戻る。
次に、作用を説明する。
実施例1のFFプラグインハイブリッド車両の制御装置における作用を、[キャパシタ電源回路構成による特徴作用]、[キャパシタ電源による充放電作用]、[キャパシタ再充電制御作用]に分けて説明する。
[キャパシタ電源回路構成による特徴作用]
例えば、アイドルストップ車において、スタータモータの電源を12Vバッテリとする場合、電源回路構成は、実施例1のキャパシタ電源回路構成からDLCユニット45とヒューズ40を除いた構成とされ、これを比較例とする。
この比較例の場合、スタータモータと車両補機類の電源を、1つの12Vバッテリにより共有するものとなる。このため、車両補機類での電力必要量が高い時、スタータモータによるエンジン始動を行うと、供給電力が不足し、エンジン始動開始の瞬間、車両補機類の電圧が急に低下する電圧瞬低が発生する。
これに対し、実施例1では、強電バッテリ21と12Vバッテリ22を、DC/DCコンバータ37を介して接続することで補機負荷電源系39が構成される。DC/DCコンバータ37から分岐して接続されるキャパシタ充電回路41と、キャパシタ充電回路41に接続されるキャパシタ23と、を有してDLCユニット45が構成される。そして、補機負荷電源系39とDLCユニット45との間に、キャパシタ充電回路41に内蔵してスイッチとしての半導体リレー51を設けることで、キャパシタ電源回路が構成される。
この構成により、強電バッテリ21からの電力にて12Vバッテリ22とキャパシタ23を充電しつつ、12Vバッテリ22から車両補機類である12V系負荷36に必要電力を供給し、キャパシタ23からスタータモータ1に必要電力を供給する。すなわち、スタータモータ1と12V系負荷36の電源を共有しないし、12Vバッテリ22とキャパシタ23による2つの電源は、強電バッテリ21による充電バックアップを受ける。
そして、比較例であるアイドルストップ車の電源回路構成を変更することなく、DLCユニット45(キャパシタ充電回路41+キャパシタ23)を追加することでキャパシタ電源回路が構成される。このように、補機類の追加と同じ要領でDLCユニット45を追加できるため、強電バッテリ21とDC/DCコンバータ37の制御は、比較例の制御から変更する必要がない。
さらに、補機負荷電源系39の充放電バランスが崩れそうな場合、DLCユニット45(キャパシタ充電回路41+キャパシタ23)は、充電電流を制御可能で、かつ、スイッチである半導体リレー51により補機負荷電源系39と切り離し可能である。このため、スタータ始動時に半導体リレー51を開いておくことで、車両補機類の電圧が急に低下する電圧瞬低を防止できる。加えて、DC/DCコンバータ37のコンバータ容量や12Vバッテリ22のバッテリ容量を、比較例で設定したコンバータ容量やバッテリ容量から変更する必要がない。
[キャパシタ電源による充放電作用]
上記キャパシタ電源回路に対しハイブリッドコントロールモジュール81により行われる「スタータモータ1によるエンジン始動制御作用」、「キャパシタ23への充電制御作用」、「キャパシタ23からの放電制御作用」を説明する。
スタータモータ1によるエンジン始動は、ハイブリッドコントロールモジュール81からのスタータ始動指令の出力に基づき、HEV/IS/リレー60に通電すると、リレースイッチ44がオンになり、ピニオン57がリングギヤ58と噛み合う位置までシフトする。これにより、キャパシタ23を電源とするスタータモータ1が横置きエンジン2のクランク軸を回転させることでスタータ始動が行われ、通電から所定時間後にHEV/IS/リレー60を遮断する。なお、スータータカットオフリレー59は、エンジン始動を禁止する車両条件が成立する場合を除いて、ボディコントロールモジュール87により通電が維持されている。また、アンダーフードスイッチングモジュール88に内蔵されているスタータリレー61は、Pレンジの選択時に限り通電され、Pレンジ以外のDレンジ等の選択時においては遮断状態である。
したがって、スタータモータ1によるエンジン始動制御は、原則として、スタータ始動許可条件下でのスタータ始動指令によりHEV/IS/リレー60が通電されている間、キャパシタ23の電力を用いてスタータモータ1が駆動し、横置きエンジン2を始動させる。
キャパシタ23への充電は、ハイブリッドコントロールモジュール81からの充電指令の出力に基づき、キャパシタ充電回路41の半導体リレー51を閉とし、キャパシタ充電電流を選択する。これにより、強電バッテリ21からの電力を、DC/DCコンバータ37→ヒューズ40→半導体リレー51→DC/DCコンバータ52を介してキャパシタ23へ導入することで、キャパシタ充電電流に応じた短時間充電が行われる。なお、キャパシタ充電電流としては、充電電流1(例えば、15A)を基本電流とし、例外として、電流1からの変更により選択可能な電流2(例えば、7A)を有する。
したがって、キャパシタ23への充電制御は、充電指令が出力されている間、強電バッテリ21からの電力を用い、選択されているキャパシタ充電電流によりキャパシタ23を充電する。
キャパシタ23からの放電は、ハイブリッドコントロールモジュール81からの自然放電指令の出力に基づき、DLCユニット45の自然放電用スイッチ47を閉とすることで、キャパシタ23からの自然放電を行う。また、ハイブリッドコントロールモジュール81からの強制放電指令の出力に基づき、DLCユニット45の強制放電用スイッチ48を閉とすることで、キャパシタ23からの強制放電を行う。この強制放電の場合、単位時間当たりの放電量が自然放電の場合よりも大きく設定されている。
したがって、キャパシタ23への自然放電制御は、自然放電指令に基づいて自然放電用スイッチ47を閉としている間、キャパシタ23の電力を抵抗熱に変換して放電を行う。キャパシタ23への強制放電制御は、強制放電指令に基づいて強制放電用スイッチ48を閉としている間、キャパシタ23の電力を抵抗熱に変換し、自然放電よりも短時間にて放電を行う。
[キャパシタ再充電制御作用]
キャパシタ寿命を決める要因としては、図5に示すように、キャパシタ電圧とキャパシタ温度がある。キャパシタ電圧については、充放電頻度や出力頻度(負荷パターン)による充電状態により決まり、例えば、満充電の維持による内部抵抗の増加や充放電の繰り返しによる電圧劣化がキャパシタ寿命を短くする要因になる。キャパシタ温度については、スタータ始動インターバル(負荷パターン)による内部自己発熱や使用雰囲気温度による温度状態により決まり、例えば、大電流での再充電に伴う発熱によるセル温度上昇による熱劣化がキャパシタ寿命を短くする要因になる。
すなわち、スタータ始動後、キャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧aより低下した場合には、次のスター始動に備えてキャパシタ23を再充電する。このとき、キャパシタ温度が高いのにもかかわらず、大電流によるキャパシタ23の再充電を行うと、熱劣化によりキャパシタ寿命を短くする。以下、図4に基づき、これを反映して行われる実施例1のキャパシタ再充電制御作用を説明する。
まず、キャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧a未満であり、かつ、キャパシタ温度が劣化警告閾値A以下である場合、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4へ進む。そして、ステップS4にてキャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧a未満であると判断されている間は、ステップS3→ステップS4へと進む流れが繰り返され、充電電流1(例えば、15A)により再充電が行われる。さらに、ステップS4にてキャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧a以上になったと判断されると、ステップS4から終了へと進む。すなわち、キャパシタ温度が劣化警告閾値A以下である場合には、次のスタータ始動を開始するまでの待ち時間の短縮化を重視した充電電流1により再充電される。
一方、キャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧a未満で、キャパシタ温度が劣化警告閾値Aを超え、かつ、電圧差(a−b)が閾値α以内である場合、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS5→ステップS6→ステップS7へ進む。そして、ステップS7にてキャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧a未満であると判断されている間は、ステップS6→ステップS7へと進む流れが繰り返され、充電電流2(例えば、7A)により再充電が行われる。さらに、ステップS7にてキャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧a以上になったと判断されると、ステップS7から終了へと進む。すなわち、キャパシタ温度が劣化警告閾値Aを超えているが、電圧差(a−b)が閾値α以内である場合には、充電電流1より低い充電電流2に切り替えて再充電を行うことで、発熱によるキャパシタ23の劣化進行が抑えられる。
さらに、キャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧a未満で、キャパシタ温度が劣化警告閾値Aを超え、かつ、電圧差(a−b)が閾値αを超える場合、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS5→ステップS8へ進む。そして、ステップS8では、スタータ始動を禁止する。すなわち、キャパシタ温度が劣化警告閾値Aを超えていて、かつ、電圧差(a−b)が閾値αを超えている場合には、充電電流2に切り替えて再充電を行うと再充電の所要時間が長くなることで、キャパシタ23の発熱が避けられない。よって、このような場合は、スタータ始動を禁止し、図4のフローチャートにおいて、ステップS8→ステップS2→ステップS5を繰り返し、ステップS2の温度条件成立するまでキャパシタ温度が下がるのを待つことで、キャパシタ23の劣化進行を抑える。
上記のように、実施例1では、スタータ始動後、キャパシタ電圧をスタータ始動が可能な電圧まで高める再充電を行うとき、キャパシタ温度が高いほど、キャパシタ23への再充電速度を遅くする構成を採用している。
すなわち、キャパシタ電圧をスタータ始動が可能なスタータ始動許可電圧aまで高める再充電を行うとき、次のスタータ始動を可能にするまでの待ち時間を短縮するには、大電流にて再充電する必要がある。しかし、キャパシタ温度が高いとき、大電流にて再充電すると、上記キャパシタ寿命を決める要因で説明したように、キャパシタ23の発熱による劣化が進行する。
これに対し、キャパシタ温度が高いほど、キャパシタ23への再充電速度を遅くすることで、キャパシタ温度が低いとき、スタータ始動までの待ち時間を短縮しながら、キャパシタ温度が高いとき、キャパシタ23の発熱による劣化の進行が抑えられる。
この結果、スタータ始動の待ち時間を短縮しながら、キャパシタ寿命の延長を図ることができる。
実施例1では、スタータ始動後、キャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧a以下で、かつ、キャパシタ温度が劣化警告閾値A以下であるとき、スタータ始動の待ち時間短縮を重視して設定された充電電流1を用いてスタータ始動許可電圧aまでのキャパシタ再充電を行う。そして、キャパシタ温度が劣化警告閾値Aを超えているとき、充電電流1より低く、かつ、キャパシタ劣化進行抑制を重視して設定された充電電流2を用いてスタータ始動許可電圧aまでのキャパシタ再充電を行う構成を採用している。
すなわち、キャパシタ温度の劣化警告閾値Aを用いることで、劣化警告閾値A以下のキャパシタ温度領域では、待ち時間短縮を重視した再充電制御とする。劣化警告閾値Aを超えるキャパシタ温度領域では、劣化進行抑制を重視した再充電制御とする。このように、再充電制御を2つに切り分けることができる。
したがって、キャパシタ温度の劣化警告閾値Aを用いた簡単な切り替え制御により、スタータ始動の待ち時間短縮と、キャパシタ寿命の延長と、の両立を図ることができる。
実施例1では、スタータ始動後、キャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧a以下で、かつ、キャパシタ温度が劣化警告閾値Aを超えているとき、スタータ始動許可電圧aと現状の電圧bとの電圧差(a−b)が大きいほど、キャパシタ23の再充電速度を遅くする構成を採用している。
すなわち、温度によりキャパシタ寿命を短くする要因は、再充電開始時のキャパシタ温度のみならず、再充電開始後、再充電所要時間による発熱量も大きく影響してくる。このとき、スタータ始動許可電圧aと現状の電圧bとの電圧差(a−b)が、再充電容量の大きさ、言い換えると、再充電所要時間をあらわす値となる。
したがって、キャパシタ温度が高いとき、電圧差(a−b)が大きいほどキャパシタ23の再充電速度を遅くすることで、再充電所要時間にかかわらず、キャパシタ寿命の延長を図ることができる。
実施例1では、スタータ始動許可電圧aと現状の電圧bとの電圧差(a−b)が閾値α以内であるか否かを判断し、電圧差(a−b)が閾値α以内のとき、充電電流1より低い充電電流2を用いてキャパシタ23の再充電を行う。そして、電圧差(a−b)が閾値αを超えているとき、スタータ始動を禁止する構成を採用している。
すなわち、電圧差(a−b)が閾値αを超える場合、仮に再充電電量を小さく抑えたとしても、キャパシタ温度が劣化閾値を超えるまで上昇してしまう可能性がある。このような場合には、キャパシタ23の再充電を行わず、スタータ始動を禁止する。そして、キャパシタ温度が下がるのを待つことで、キャパシタ23の劣化進行が抑えられる。
したがって、電圧差(a−b)が閾値αを超える場合、スタータ始動を禁止し、キャパシタ温度が下がるのを待つことで、キャパシタ寿命の延長を図ることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のFFプラグインハイブリッド車両の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 駆動系にスタータモータ1とエンジン(横置きエンジン2)を有し、
電源システムとして、車載バッテリ(強電バッテリ21)と、前記スタータモータ1の電源であるキャパシタ23と、前記車載バッテリ(強電バッテリ21)の電力を用いて前記キャパシタ23の再充電を制御するキャパシタ再充電制御手段(ハイブリッドコントロールモジュール81)と、を備えた車両(FFプラグインハイブリッド車両)の制御装置において、
前記キャパシタ23を電源とするスタータモータ1を用い、前記エンジン(横置きエンジン2)をクランキングしてスタータ始動するエンジン始動制御手段(ハイブリッドコントロールモジュール81)と、
前記キャパシタ23の温度を検出するキャパシタ温度検出手段(キャパシタ温度センサ50)と、を設け、
前記キャパシタ再充電制御手段(ハイブリッドコントロールモジュール81)は、スタータ始動後、キャパシタ電圧をスタータ始動が可能な電圧(スタータ始動許可電圧a)まで高める再充電を行うとき、キャパシタ温度が高いほど、前記キャパシタ23への再充電速度を遅くする(図4)。
このため、スタータ始動の待ち時間を短縮しながら、キャパシタ寿命の延長を図ることができる。
(2) 前記キャパシタ再充電制御手段(ハイブリッドコントロールモジュール81)は、スタータ始動後、キャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧a以下で、かつ、キャパシタ温度が劣化警告閾値A以下であるとき、スタータ始動の待ち時間短縮を重視して設定された第1充電電流(充電電流1)を用いてスタータ始動許可電圧aまでのキャパシタ再充電を行い、キャパシタ温度が劣化警告閾値Aを超えているとき、前記第1充電電流(充電電流1)より低く、かつ、キャパシタ劣化進行抑制を重視して設定された第2充電電流(充電電流2)を用いてスタータ始動許可電圧aまでのキャパシタ再充電を行う(図4)。
このため、(1)の効果に加え、キャパシタ温度の劣化警告閾値Aを用いた簡単な切り替え制御により、スタータ始動の待ち時間短縮と、キャパシタ寿命の延長と、の両立を図ることができる。加えて、スタータ始動許可電圧aまでのキャパシタ再充電としたことで、満充電までの再充電に比べ、キャパシタ23の劣化進行を抑制(キャパシタ寿命の延長)することができる。
(3) 前記キャパシタ再充電制御手段(ハイブリッドコントロールモジュール81)は、スタータ始動後、キャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧a以下で、かつ、キャパシタ温度が劣化警告閾値Aを超えているとき、前記スタータ始動許可電圧aと現状の電圧bとの電圧差(a−b)が大きいほど、前記キャパシタ23の再充電速度を遅くする(図4)。
このため、(2)の効果に加え、キャパシタ温度が高いとき、再充電所要時間にかかわらず、キャパシタ寿命の延長を図ることができる。
(4) 前記キャパシタ再充電制御手段(ハイブリッドコントロールモジュール81)は、前記スタータ始動許可電圧aと現状の電圧bとの電圧差(a−b)が閾値α以内であるか否かを判断し、前記電圧差(a−b)が閾値α以内のとき、前記第1充電電流(充電電流1)より低い第2充電電流(充電電流2)を用いて前記キャパシタ23の再充電を行い、前記電圧差(a−b)が閾値αを超えているとき、スタータ始動を禁止する(図4)。
このため、(3)の効果に加え、電圧差(a−b)が閾値αを超える場合、スタータ始動を禁止し、キャパシタ温度が下がるのを待つことで、キャパシタ寿命の延長を図ることができる。
以上、本発明の車両の制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、キャパシタ再充電制御手段として、スタータ始動後、キャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧a以下で、かつ、キャパシタ温度が劣化警告閾値A以下であるとき、充電電流1を用いてスタータ始動許可電圧aまでのキャパシタ再充電を行い、キャパシタ温度が劣化警告閾値Aを超えているとき、充電電流2を用いてスタータ始動許可電圧aまでのキャパシタ再充電を行う例を示した。しかし、キャパシタ再充電制御手段としては、スタータ始動後、キャパシタ電圧をスタータ始動が可能な電圧まで高める再充電を行うとき、キャパシタ温度が高いほど、無段階或いは多段階にてキャパシタへの再充電速度を遅くするものとしても良い。さらに、スタータ始動許可電圧までのキャパシタ再充電に限らず、スタータ始動が可能な電圧であれば、満充電まで再充電するものであっても良い。
実施例1では、キャパシタ再充電制御手段として、スタータ始動許可電圧aと現状の電圧bとの電圧差(a−b)が閾値α以内であるか否かを判断し、電圧差(a−b)が閾値α以内のとき、充電電流2を用いてキャパシタ23の再充電を行い、電圧差(a−b)が閾値αを超えているとき、スタータ始動を禁止する例を示した。しかし、キャパシタ再充電制御手段としては、電圧差(a−b)が閾値α以内であるとき、電圧差(a−b)が大きいほど充電電流を低くするような例としても良い。
実施例1では、キャパシタ再充電制御手段として、キャパシタ電圧情報を用いて再充電やスタータ始動許可の制御を行う例を示した。しかし、キャパシタ再充電制御手段としては、キャパシタ電圧情報の代わりにキャパシタ容量情報を用いて再充電やスタータ始動許可の制御を行う例としても良い。つまり、キャパシタ容量をQ、静電容量をC、キャパシタ電圧をVとすると、Q=C・Vであらわされ、静電容量Cが一定であると、キャパシタ容量Qは、キャパシタ電圧Vに比例することで、キャパシタ電圧情報の代わりにキャパシタ容量情報を用いても等価制御になる。
実施例1では、キャパシタ再充電制御手段として、ハイブリッドコントロールモジュール81を用いる例を示した。しかし、キャパシタ再充電制御手段としては、独立に設けた電源系コントローラを用いても良いし、また、ハイブリッドコントロールモジュール以外のコントローラに、電源系制御部を設けるような例としても良い。
実施例1では、本発明の制御装置をFFプラグインハイブリッド車両に適用する例を示した。しかし、本発明の制御装置は、外部充電機能を持たないハイブリッド車両に対しても適用することができる。また、FFハイブリッド車両に限らず、FRハイブリッド車両や4WDハイブリッド車両に対しても適用することができる。加えて、停車時にエンジンを停止するアイドルストップ制御を行うエンジン車に対しても、車載バッテリとして12Vバッテリを用いることで適用することができる。要するに、電源として、キャパシタへの再充電電源である車載バッテリと、スタータモータの電源であるキャパシタと、を備えた車両であれば適用できる。
1 スタータモータ
2 横置きエンジン(エンジン)
3 第1クラッチ
4 モータ/ジェネレータ
5 第2クラッチ
6 ベルト式無段変速機
10R,10L 左右前輪
11R,11L 左右後輪
21 強電バッテリ(車載バッテリ)
22 12Vバッテリ
23 キャパシタ
37 DC/DCコンバータ
41 キャパシタ充電回路
45 DLCユニット
49 セル電圧モニタ
50 キャパシタ温度センサ(キャパシタ温度検出手段)
51 半導体リレー
52 DC/DCコンバータ
81 ハイブリッドコントロールモジュール(キャパシタ再充電制御手段、エンジン始動制御手段)

Claims (3)

  1. 駆動系にスタータモータとエンジンを有し、
    電源システムとして、車載バッテリと、前記スタータモータの電源であるキャパシタと、前記車載バッテリの電力を用いて前記キャパシタの再充電を制御するキャパシタ再充電制御手段と、を備えた車両の制御装置において、
    前記キャパシタを電源とするスタータモータを用い、前記エンジンをクランキングしてスタータ始動するエンジン始動制御手段と、
    前記キャパシタの温度を検出するキャパシタ温度検出手段と、を設け、
    前記キャパシタ再充電制御手段は、スタータ始動後、キャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧以下で、かつ、キャパシタ温度が劣化警告閾値以下であるとき、第1充電電流を用いてキャパシタ再充電を行い、
    スタータ始動後、キャパシタ電圧がスタータ始動許可電圧以下で、かつ、キャパシタ温度が劣化警告閾値を超えているとき、前記スタータ始動許可電圧と現状の電圧との電圧差が閾値以内であるか否かを判断し、前記電圧差が閾値以内のとき、前記第1充電電流より低い第2充電電流を用いて前記キャパシタの再充電を行い、前記電圧差が閾値を超えているとき、スタータ始動を禁止する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載された車両の制御装置において、
    前記キャパシタ再充電制御手段は、前記第1充電電流を、スタータ始動の待ち時間短縮を重視して設定し、前記第2充電電流を、キャパシタ劣化進行抑制を重視して設定し、前記スタータ始動許可電圧までのキャパシタ再充電を行う
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載された車両の制御装置において、
    前記キャパシタ再充電制御手段は、前記電圧差の閾値を、前記第2充電電流にて前記スタータ始動許可電圧まで再充電した場合、再充電に要する時間が劣化限界時間となる電圧差に設定する
    ことを特徴とする車両の制御装置。
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