JP6112854B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、転写部に電圧を印加してトナー像を転写する画像形成装置、詳しくは定電圧制御された電圧と定電流制御された電圧の一方を選択して転写部に印加する制御に関する。
像担持体に形成したトナー像を直接又は中間転写体を介して記録材に転写し、トナー像が転写された記録材を定着装置で加熱加圧して画像を記録材に定着させる画像形成装置が広く用いられている。像担持体に担持されたトナー像を記録材又は中間転写体に転写する転写部は、一般的には、像担持体に転写部材を当接して形成される。転写部材に転写電圧を印加することで、転写部を通過する記録材又は中間転写体へ像担持体からトナー像が電気的に移転する。
転写部材を用いてトナー像を転写する場合、転写部材を介して転写部に流れる転写電流を適正範囲に確保する必要がある。転写電流が適正範囲を下回ると、像担持体に担持されたトナーが十分に移転できず、転写効率が低下する。しかし、転写電流が適正範囲を上回ると、像担持体から移転したトナーが移転先で極性反転して像担持体に戻る割合が増えてやはり転写効率が低下する。そして、転写部材は、一般的に、環境温度や通電時間の累積に伴って抵抗値が変動するため、転写部材に印加する電圧は、常に転写部材の抵抗値に応じて調整される必要がある。
転写部材を介して転写部に流れる転写電流を適正範囲に設定する方法として、定電流制御とATVC(Active Transfer Voltage Control)制御とが実用化されている。定電流制御は、所定の電流値で定電流制御された転写電圧を転写部材に印加してトナー像を転写する。ATVC制御は、非画像形成状態で前記転写部に所定の定電圧を印加して転写電流を測定した後に測定結果に基づく定電圧の転写電圧を前記転写部に印加してトナー像を転写する(特許文献1)。
特許文献1では、転写部材に電流検出回路が接続され、所定枚数の画像形成ごとに画像形成を停止させて、転写部材に複数段階の定電圧を印加して転写部を流れる転写電流を測定している。そして、複数段階の電圧−電流データを補間演算して、転写効率が高い転写電流範囲のセンター値が得られるように定電圧の転写電圧を設定している。
特開平05−006112号公報
画像形成装置は、画像形成ジョブが行われない時間が所定時間を超えると、自動的に各部の回転動作、加熱動作、電圧印加を停止させて装置本体の電力を下げるスリープ状態へ移行して、電力を節約する。そして、スリープ状態中に、画像形成ジョブの入力又は操作部に対する復帰操作がされると、スリープ状態からスタンバイ状態に移行し、ATVC制御が実行される。スリープ状態のときに転写部材の抵抗値が変化して適正な転写電流を得るために必要な転写電圧が変化している可能性があるからである。
しかし、ATVC制御が実行されると、現像装置が起動されて現像剤が攪拌されるため、ATVC制御に必要な時間分、余計に現像剤の劣化が進行する。また、ATVC制御が実行されている間は画像形成を開始できないため、画像形成を指令してから最初の印刷物が出力されるまでの時間であるファーストコピータイムが長くなる。
近年、画像形成装置の用途が拡大しており、日常的にスリープ状態からスタンバイ状態に移行して1枚だけ印刷を行うような家庭用FAXでもトナー像を用いる画像形成装置が採用されている。このような用途でも印刷物の画像品質を保つためにはスリープ状態からスタンバイ状態へ移行時に転写電流を最適に調整する必要がある。しかし、スリープ状態からスタンバイ状態へ移行のたびにATVC制御が実行されて、現像剤の劣化を伴って印刷を待たされることは避けたい。
本発明の画像形成装置は、回転する像担持体と、前記像担持体にトナー像を形成するトナー像形成部と、前記像担持体が当接し回転する中間転写体と、前記像担持体から転写部にて前記中間転写体へトナー像を転写する転写部材と、画像形成に先立つ予め定めたタイミングで前記転写部材に所定の電圧を印加したときに検知した電流に基づいた転写電圧を、前記転写部材に印加して画像形成を行う第1のモードと、所定の定電流値になるように前記転写部材に転写電圧を印加して画像形成を行う第2のモードと、を実行可能な実行部と、前記画像形成が可能な状態であるスタンバイ状態と、前記スタンバイ状態よりも消費電力の少ないスリープ状態との状態間を相互に移行させることが可能であって、装置本体の電源投入後、前記スリープ状態に移行させる前の画像形成ジョブでは前記第1のモードを実行させる制御部と、ダウンタイム削減を優先する生産性優先モードと、画像品質優先モードとを操作者が選択して設定可能な設定部と、を有し、前記制御部は、前記設定部に前記生産性優先モードが選択された場合には前記スリープ状態から前記スタンバイ状態に移行させた後の最初の画像形成ジョブにおいて前記第2のモードを実行させ、前記画像品質優先モードが選択された場合には前記スリープ状態から前記スタンバイ状態に移行させた後の最初の画像形成ジョブにおいて前記第1のモードを実行させるものである。
本発明の画像形成装置では、設定部に生産性優先モードが選択された場合にはスリープ状態からスタンバイ状態に移行させた後の最初の画像形成ジョブにおいて第2のモードを実行させ、画像品質優先モードが選択された場合にはスリープ状態からスタンバイ状態に移行させた後の最初の画像形成ジョブにおいて第1のモードを実行させる。
したがって、生産性優先モードが選択された場合には、スリープ状態からスタンバイ状態へ移行時に、ATVC制御を実行しなくても、転写電圧が適正に設定されて、高品質の印刷物を速やかに出力できる。
画像形成装置の構成の説明図である。 画像形成装置の制御系のブロック図である。 イエロー画像形成部の一次転写部の説明図である。 一次転写部におけるATVC制御のタイムチャートである。 ATVC制御における転写電流の測定結果の説明図である。 実施例1のATVC制御のフローチャートである。 トナー像の転写を伴う場合の転写電圧−転写電流特性の説明図である。 環境の温度湿度変化に伴うターゲット電流の変化の説明図である。 定電流制御による転写電流の最適化の説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明は、スリープ状態からスタンバイ状態へ移行後最初のトナー像の転写が定電流制御された転写電圧を用いて実行される限りにおいて、実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
画像形成装置は、フルカラー/モノクロ、1ドラム型/タンデム型、一成分現像剤/二成分現像剤、直接転写方式/記録材搬送方式/中間転写方式、帯電方式、露光方式、感光体種類等によらず実施できる。本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
<画像形成装置>
図1は画像形成装置の構成の説明図である。図1に示すように、画像形成装置100は、中間転写ベルト8の下向き面に沿って画像形成部1Y、1M、1C、1Kを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。
画像形成部1Yでは、感光ドラム2aにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト8に転写される。画像形成部1Mでは、感光ドラム2bにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト8に転写される。画像形成部1C、1Kでは、それぞれ感光ドラム2c、2dにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて中間転写ベルト8に転写される。
中間転写ベルト8に転写された四色のトナー像は、二次転写部T2へ搬送されて記録材Pへ一括二次転写される。分離ローラ34は、記録材カセット30から引き出した記録材Pを1枚ずつに分離して、レジストローラ19へ送り出す。レジストローラ19は、停止状態で記録材Pを受け入れて待機させ、中間転写ベルト8のトナー像にタイミングを合わせて記録材Pを二次転写部T2へ送り込む。中間転写ベルト8に担持されたトナー像は、二次転写部T2を挟持搬送される記録材Pへ二次転写される。
四色のトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置16の加熱ニップで加熱加圧を受けて表面にトナー像を定着された後に、排出ローラ94を通じてトレイ95へ排出される。定着装置16は、定着ローラ16aに加圧ローラ16bを圧接させて記録材の加熱ニップを形成する。
画像形成部1Y、1M、1C、1Kは、現像装置4a、4b、4c、4dで用いられるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は、ほぼ同一に構成される。以下では、画像形成部1Yについて説明し、画像形成部1M、1C、1Kについては、説明中の符号において各色の区別を表すaを、b、c、dに読み替えて説明されるものとする。
画像形成部1Yは、像担持体の一例である感光ドラム2aを囲んで、帯電ローラ3a、露光装置7、現像装置4a、一次転写ローラ5a、ドラムクリーニング装置6aを配置している。感光ドラム2aは、OPC感光層を形成したアルミニウムの円筒で構成され、所定のプロセススピードで回転する。
帯電ローラ3aは、感光ドラム2aに当接して回転し、直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧を印加されて感光ドラム2aの表面をマイナスの暗部電位VDに帯電させる。露光装置7は、画像データを走査線に展開してパルス幅変調された露光信号でレーザー光を出力し、レーザー光を回転ミラーで走査して感光ドラム2aを露光する。露光装置7のレーザー光源は、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応したレーザー光を発光する。感光ドラム2aの表面の露光を受けた部分の電位が明部電位VLに電位低下して、トナーの付着が可能となる。
現像装置4aは、トナーとキャリアを含む現像剤を攪拌して帯電させ、回転する現像スリーブ4sに現像剤を担持して感光ドラム2aにトナーを供給する。現像スリーブ4sにマイナスの直流電圧Vdcに交流電圧を重畳した振動電圧を印加することで、感光ドラム2aの露光を受けた部分にトナーが移転してトナー像が現像される。画像形成によって消費された量のトナーが、不図示の現像剤補給装置から現像装置4aへ補給されることで、現像装置4a内の現像剤の状態が一定に保たれる。
一次転写ローラ5aは、プラスの直流電圧を印加されて、一次転写部Taを通過する感光ドラム2a上のトナー像を、中間転写ベルト8へ移転させる。ドラムクリーニング装置6aは、感光ドラム2aにクリーニングブレードを当接させて、一次転写部Taを通過した感光ドラム2aに付着した転写残トナーを回収する。
<中間転写ベルト>
中間転写ベルト8は、対向ローラ10、駆動ローラ59、及びテンションローラ11に掛け渡して支持され、駆動ローラ59に駆動されて矢印R2方向に回転する。駆動ローラ59は、テンションローラ11とは水平方向に離れた位置に設けられる。中間転写ベルト8は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリフッ化ビニリデン樹脂フィルム等のような誘電体樹脂によって構成される。
二次転写ローラ12は、対向ローラ10によって内側面を支持された中間転写ベルト8の外側面に当接して中間転写ベルト8との間に二次転写部T2を形成する。ベルトクリーニング装置13は、テンションローラ11に内側面を支持された中間転写ベルト8の外側面にクリーニングブレードを当接させている。ベルトクリーニング装置13は、中間転写ベルト8にクリーニングブレードを摺擦させて、二次転写部T2を通過した中間転写ベルト8の表面に付着した転写残トナーを回収する。
<制御部>
図2は画像形成装置の制御系のブロック図である。制御部120は、画像形成装置100を制御する。インタフェース部110は、画像データが入力される。画像処理部115は、入力された画像データの画像処理を行う。画像形成部1Y、1M、1C、1Kは、処理された画像データをもとに画像形成を行う。制御部120は、画像形成部1Y、1M、1C、1Kを制御して記録材に画像を形成する。
CPU101は、プログラムを実行することにより各部の制御を行う。RAM102は、データの一時記憶し、プログラムの実行領域を確保する。ROM103は、プログラムや初期設定値、また、後述する濃度検出用のパッチパターンの画像などが記憶されている。フラッシュメモリ104は、各種設定値を記憶する。
操作部130は、タッチパネルによる操作が可能な液晶モニタ画面により構成され、ユーザーからの入力を受け付ける。操作部130は、画像形成装置100の外部に接続された入力端末(PC)などにより構成してもよい。
<一次転写部>
図3はイエロー画像形成部の一次転写部の説明図である。図3に示すように、感光ドラム2aは、矢印R1方向に回転し、中間転写ベルト8は、矢印R2方向に回転する。一次転写ローラ5aは、金属製の回転軸の周囲に弾性層を形成してある。弾性層は、イオン系導電剤を混合したゴム材料のスポンジ組織で構成されている。
一次転写ローラ5aは、両端部を不図示のばね部材で感光ドラム2aの回転軸へ向かって付勢されることにより、中間転写ベルト8と感光ドラム2aとの間に一次転写部Taを形成する。電源51aは、トナー像の通過タイミングに合わせて、プラス極性の直流電圧を一次転写ローラ5aに印加して、中間転写ベルト8を感光ドラム2aよりも相対的にプラス電位に帯電させる。これにより、マイナス帯電して感光ドラム2aに担持されたトナー粒子が中間転写ベルト8へ引き付けられる。
電源51aは、定電圧発生回路511aと定電流発生回路512aとで構成され、制御部120の制御に応じて、一次転写ローラ5aに印加する転写電圧の制御を定電圧制御と定電流制御とに切り替え設定することが可能となっている。
一次転写ローラ5aは、一次転写電流検知回路52aと接続されている。一次転写電流検知回路52aは、電源51aから一次転写ローラ5aへ流れ込む転写電流に応じたアナログ電圧を発生する分圧回路と、アナログ電圧を増幅する増幅回路と、増幅されたアナログ電圧をデジタルデータに変換するADコンバータとで構成される。
制御部120は、ATVC制御時、定電圧発生回路511aから一次転写ローラ5aに既定の転写電圧を印加して、一次転写電流検知回路52aの出力を取り込んで転写電流を測定する。制御部120は、転写電流の測定結果に基づいて画像形成時の一次転写部Taに印加する定電圧の転写電圧を設定する。制御部120は、画像形成時には、定電圧発生回路511aを制御して設定した定電圧を出力させて、感光ドラム2aから中間転写ベルト8へトナー像を転写する。
定電流発生回路512aは、一次転写電流検知回路52aからアナログ電圧のフィードバックを受けて、制御部120から指定された定電流値を出力するように出力電圧を変動させる。このため、一次転写ローラ5aの抵抗値、一次転写部Taの接触状態等が変化しても、一次転写ローラ5aを通じて一次転写部Taには一定範囲の転写電流が流れる。ただし、定電流発生回路512aの応答速度に限界があるため、定電流発生回路512aが出力する転写電圧は変動が大きく、定電圧発生回路511aが転写電圧を出力している場合のほうが転写電流も安定している。
<ATVC制御>
図4は一次転写部におけるATVC制御のタイムチャートである。図5はATVC制御における転写電流の測定結果の説明図である。一般的に、画像形成装置の一次転写部では、オゾンレス、低コストなどの利点を有するスポンジ弾性ローラが、多く使用されている。ところが、スポンジ弾性ローラは、製造時の抵抗のばらつきを抑えることが難しい上、環境の温度湿度変化や耐久劣化などにより抵抗が変化してしまう。
そのため、画像形成装置100では、一次転写バイアスの制御において、ローラ抵抗のばらつきや、使用環境、使用状態によらず転写性を保つ方法として、ATVC制御を実行する。ATVC制御は、転写時に転写バイアス印加電源から転写ローラに転写バイアスを印加する際のバイアス制御として、非画像形成時に転写ニップ部に電流を流し、このときの電流と電圧値から最適な転写バイアスを設定する。ATVC制御では、電圧印加手段および、電流を検知する検知手段を接続している。そして、転写バイアス印加電源に所定の電圧(2点以上)を印加し、そのときの電流を検知し、電圧電流の関係式を求めている。その関係式より、目標の電流値となる電圧値を計算し、感光ドラム上のトナー像を転写する際には先に求めた転写電圧で定電圧制御を行う。
図3に示すように、制御部120は、ATVC制御を実行して画像形成時の一次転写ローラ5aに印加する転写電圧を設定する。ATVC制御の実施タイミングは、(1)一定枚数の画像形成の累積が行われるごと、(2)環境温度湿度が大きく変動した場合、(3)本体電源投入時(朝一番判定時)である。制御部120は、ATVC制御において、感光ドラム2aと中間転写ベルト8を回転させ、回転が安定したタイミングで帯電ローラ3aに直流電圧VDに交流電圧Vacを印加した振動電圧を印加して、感光ドラム2aの表面を暗部電位VDに帯電させる。
図4に示すように、制御部120は、感光ドラム2a上の暗部電位VDに帯電した領域が一次転写部Taに到達したときに、一次転写ローラ5aに複数段階の直流電圧を印加する。ここでは、一次転写ローラ5aに、500V、1000V、1500Vの3水準の電圧を連続的に印加している。図中、400msecは、帯電ローラ3aの当接位置から一次転写部Taまで感光ドラム2aが回転する時間である。
制御部120は、一次転写ローラ5aに複数段階の直流電圧を印加したそれぞれの段階で一次転写電流検知回路52aの出力を取り込み、一次転写ローラ5aに流れる転写電流を測定する。一次転写ローラ5aに500Vを印加したときの転写電流I1、1000Vを印加したときの転写電流I2、1500Vを印加したときの転写電流I3を測定する。
図5に示すように、転写電流I1、I2、I3は、一次転写ローラ5aに印加する転写電圧が高くなるほど大きな値となる。一次転写部Taにおける電流−電圧特性は、破線で示す「転写電流開始電圧」を超える電圧範囲では、線形性(比例関係)を示す。
制御部120は、この線形性を利用して、ATVC制御においては、上記の3段階の電圧を印加したときに検知した電流−電圧のデータを線形にプロットして、所望の転写電流Imとなる転写電圧Vtを補間演算する。制御部120は、算出した転写電圧Vtを設定して画像形成を再開する。あるいは画像形成のスタンバイ状態に移行する。
なお、スタンバイ状態では、画像形成部における回転動作や電圧印加はオンされており、定着装置における加熱動作はオンされている。そのためすぐに画像形成動作を開始可能である。
<ATVC制御の実施時間>
ATVC制御を行う際には、それなりの時間を要する。具体的には、一次転写ローラ5aと感光ドラム2aとの間に画像形成時と同条件の電位差(転写コントラスト)を設定するために帯電ローラ3aに印加する帯電電圧の立ち上げ時間がある。帯電された感光ドラム2aの電位が安定するまでの時間がある。一次転写ローラ5aに印加される転写電圧の立ち上げ時間、転写電流の測定時間、及び測定した転写電圧−転写電流の関係から画像形成時の転写電圧を算出する時間もある。
ここでは、感光ドラム2aの周速度(プロセススピード)が150mm/sec、感光ドラム2aの直径が30mm、一次転写ローラ5aの直径が16mmであるため、ATVC制御の実施時間は、以下のとおりである。帯電ローラ3aによる帯電開始から帯電された感光ドラム2aの領域が一次転写部Taに到達するまでの時間が1000msecである。一次転写ローラ5aに印加する転写電圧の立ち上がり時間が100msecである。一次転写ローラ5aの抵抗むらを考慮して一次転写ローラ5aの1回転に渡って転写電流の測定するため、転写電流の測定時間は、印加する三段階の電圧の各段階で335msecとなり、合計で1000msecである。三段階の電圧の切り替え時間が50msecである。3段階の転写電流の測定後の転写電圧の設定値の演算時間は数μsecのため無視する。以上から、ATVC制御におけるトータルの制御時間は、2.2secである。
このように時間を要するため、一般の画像形成装置では、ATVC制御を実施するタイミングは、本体電源の立ち上げ時、環境センサによる環境変動の検知時、画像形成中の所定枚数(例えば1000枚)ごとに限られている。これにより、画像形成ごと、画像形成ジョブごとに毎回行わないことで、画像形成装置のダウンタイムを減らしている。そして、ATVC制御とATVC制御の間隔では、一番直近で行われたATVC制御の結果を参照して、転写電圧の設定がされるため、通常の場合であれば、一次転写部Taにおけるトナー像の転写効率を一定に維持できる。
<スリープ状態からスタンバイ状態へ移行時>
画像形成装置100は、電源投入され、一次転写ATVCを含む本体立上げの各種制御が実施された後、もしくは画像形成ジョブ後に、次のジョブ投入時にすぐ画像形成を実施できるスタンバイ状態になる。ここで、次の画像形成ジョブが行われない時間が所定時間を超えると、省電力のために電源投入状態のまま、消費電力を抑えるスリープ状態に移行する。画像形成装置100は、節電の観点から、積極的にスリープ状態を活用する。
スリープ状態は、操作や画像形成ジョブの入力が所定時間途絶えた場合に自動的に移行するシステムの非動作モードである。スリープ状態では、電力消費を抑えるために、必要最低限の回路のみに電源を供給し、制御部120でも、CPU101のクロック周波数の低減を行なっている。そして、スリープ状態時に、画像形成ジョブの入力やキー操作が行なわれると、装置本体の電源が再度立ち上がり、印刷等の通常動作が行なえる通常動作モードに戻り、システムが起動する。
ところで、スリープ状態からスタンバイ状態へ移行は、スリープ状態で放置される時間が不定であるため、さまざまな環境変化が想定される。
これに対応して、予防策としてスリープ状態からスタンバイ状態へ移行時に本体の条件最適化のためのATVC制御を実施することが好ましい。一次転写部Taに関して、ATVC制御を実施すれば、本体環境の変動に対応した転写電圧の最適化を行うことができ、良好な画像を得られるからである。
しかし、無差別にATVC制御を実施する場合、算出される転写電圧において変動がほとんどなかった場合にも、ATVC制御に伴うダウンタイムが発生したこととなる。ATVC制御の時間の分だけ、スリープ状態からスタンバイ状態へ移行時にダウンタイムを生じるため、ユーザビリティの観点からは、好ましくない。
しかし、仮に、画像形成装置100において、スリープ状態からスタンバイ状態へ移行時にダウンタイム削減を優先して、ATVC制御を行わなかったとすると、直近に行われたATVC制御で算出された転写電圧が一次転写ローラ5aに印加される。
この場合、画像形成装置100のスリープ状態中に大きく環境変動が発生していると、一次転写ローラ5aの抵抗値は、直近に行われたATVC制御時と異なる値に変化している。このため、直近に行われたATVC制御で算出された転写電圧が印加されたときに、一次転写部Taに流れる電流値が変化してしまい、そのずれによって転写不良画像が発生してしまう。
なお、この現象は、スリープ状態中に画像形成装置100の環境条件が変化しなかったとしても、発生し得る。例えば、中間転写ベルト8及び一次転写ローラ5aを含む中間転写ユニットが交換されていると、一次転写ローラ5aに抵抗変化が発生する。寿命を終えて交換される中間転写ユニットと新品の中間転写ユニットとでは、一次転写ローラ5aの抵抗値の差が大きく異なるため、直近に行われたATVC制御で算出された転写電圧と同じ転写電圧を印加すると、転写電流は最適電流値から大きくずれてしまう。
そこで、以下の実施例では、ダウンタイムの発生を抑えた画像出力を優先するとき、スリープ状態に移行した後に復帰して画像形成を行う際に、ATVC制御を行わず、定電流制御により一次転写バイアス印加を行って、画像形成動作を行う。これにより、一次転写ローラ5aの抵抗値が変化していても不適切な電圧が印加されることはなくなるからである。
<実施例1>
図6は実施例1のATVC制御のフローチャートである。図2に示すように、サービスマンは、画像形成装置100のセットアップ時に、操作部130に設定画面を表示させて、ダウンタイム削減を優先する生産性優先モードと、ダウンタイム削減を優先しない画像品質優先モードとを切り替え設定している。切り替えは、ユーザーがその後変更することも自由である。
図3に示すように、トナー像形成部の一例である画像形成部1Yは、像担持体の一例である感光ドラム2aにトナー像を形成する。中間転写体の一例である中間転写ベルト8は、感光ドラム2aが当接し回転する。転写部材の一例である一次転写ローラ5aは、感光ドラム2aから転写部にて中間転写ベルト8へトナー像を転写する。
実行部の一例である制御部120は、第1のモードの一例であるATVCモードと第2のモードの一例である定電流モードとを実行可能である。ATVCモードは、画像形成に先立つ予め定めたタイミングで一次転写ローラ5aに所定の電圧を印加したときに検知した電流に基づいた転写電圧を、一次転写ローラ5aに印加して画像形成を行う。定電流モードは、所定の定電流値になるように一次転写ローラ5aに転写電圧を印加して画像形成を行う。環境センサ55は、画像形成装置本体周辺の温度と湿度とを検知する。制御部120は、環境センサ55の出力に応じた定電流値で生産性優先モードを実行させる。
制御部の一例である制御部120は、画像形成が可能な状態であるスタンバイ状態と、スタンバイ状態よりも消費電力の少ないスリープ状態との状態間を相互に移行させることが可能である。制御部120は、装置本体の電源投入後、スリープ状態に移行させる前の画像形成ジョブではATVCモードを実行させ、スリープ状態からスタンバイ状態に移行させた後の最初の画像形成ジョブでは定電流モードを実行させる。制御部120は、スリープ状態からスタンバイ状態に移行させた後の最初の画像形成ジョブで定電流モードを実行させた後、次回にスリープ状態に移行させるまでの次回以降の画像形成ジョブではATVCモードを実行させる。
設定部の一例である操作部130は、ダウンタイム削減を優先する生産性優先モードと、画像品質優先モードとを操作者が選択して設定可能である。制御部120は、操作部130に生産性優先モードが選択された場合、スリープ状態からスタンバイ状態に移行させた後の最初の画像形成ジョブにおいて、定電流モードを実行させる。制御部120は、操作部130に画像品質優先モードが選択された場合、スリープ状態からスタンバイ状態に移行させた後の最初の画像形成ジョブにおいて、ATVCモードを実行させる。
図3を参照して図6に示すように、制御部120は、本体電源が投入直後か判定し(S101)、電源投入直後だった場合(S101のYES)、ATVC制御を実施する(S107)。制御部120は、投入直後で無い場合(S101のNO)、本体の状態がスタンバイ状態であるか否かの判定を行う(S102)。
制御部120は、スタンバイ状態でない場合(S102のNO)、スタンバイ状態になるのを待つ。スタンバイ状態である場合(S102のYES)、スリープ状態から移行だったのか否かを判定する(S103)。制御部120は、スリープ状態からの移行であった場合(S103のYES)、生産性優先モードが設定されているか否かを判定する(S104)。制御部120は、生産性優先モードが設定されている場合(S104のYES)、ATVC制御は行わないで、定電流制御による画像形成を行う(S109)。
しかし、スリープ状態からの移行でなかった場合(S103のNO)、もしくは生産性優先モードでない設定の場合(S104のNO)、通常の定電圧制御による画像形成が行われる(S105〜S108)。
通常の定電圧制御による画像形成では、ATVC実施のタイミングであるかの判定を行う(S105)。実施例1では、ATVC制御の実施タイミングとしては、前回ATVC制御から100枚通紙された次のジョブである場合、もしくは環境センサ55が所定幅以上の温度湿度の変動を検知した場合、としている。
この2項目に該当する場合、ATVC制御の実施タイミングであると判定され(S105のYES)、ATVC制御が行われ(S107)、ATVC制御により設定された定電圧を設定して、定電圧制御によるトナー像の一次転写が実行される(S108)。この2項目に該当しない場合、ATVC制御の実施タイミングではないと判定され(S105のNO)、前回行ったATVC制御で決まった定電圧を設定して、定電圧制御によるトナー像の転写が実行される(S106)。
なお、図1に示すように、二次転写部材の一例である二次転写ローラ12に印加する定電圧の設定に関しては、ジョブスタートから中間転写ベルト8に転写されたトナー像の先端が二次転写部T2へ到達するまでに時間が十分にある。このため、一次転写ローラ5aに定電流制御による転写電圧の印加が実行開始された後に、二次転写部T2におけるATVC制御を行っている。
定電流制御にて画像のトナー像を転写する際に設定する定電流をターゲット電流と呼ぶ。一次転写部Taを定電流制御する場合、まず、制御の狙いとするターゲット電流を決定する必要がある。ターゲット電流は、ATVC制御で印加電圧を決めるときに参照する、大気の絶対湿度の範囲ごとに規定したターゲット電流の環境テーブルから求める。表1は、定電流制御を実施する際に参照するターゲット電流の環境テーブルである。
Figure 0006112854
画像形成装置100の装置本体内に設置した環境センサ55の出力から大気の絶対水分量を求め、表1に示すように、絶対水分量で環境テーブルを参照してターゲット電流を決定する。一次転写ローラ5aに印加する転写電圧は、現像されたトナー像が一次転写部Taに来る前に電流値が立ちあがっていればよいため、通常の定電圧制御で一次転写ローラ5aに転写電圧を印加するタイミングと同一である。
上述したように、ATVC制御を行った場合(S107、S108)、一次転写ローラ5aに転写電圧を印加するまでに2.2secを要した。これに対し、定電流制御を行った場合(S109)、感光ドラム2aの帯電電位が安定した領域が一次転写部Taに到達した段階で直ちに定電流制御によるトナー像の転写を開始できるため、およそ1.0secを要する。したがって、ATVC実施時(S107、S108)と比較して約1.2Sのダウンタイム削減を達成できた。
実施例1の制御によれば、ダウンタイムの発生を抑えた画像出力を優先するとき、スリープ状態からスタンバイ状態へ移行後に画像形成を行う際に、ATVC制御を行わず、定電流制御により一次転写ローラ5aに印加する転写電圧を制御する。スリープ状態からスタンバイ状態へ移行時に、一次転写ローラ5aの印加電圧の設定値の最適化がされなくても、定電流制御により画像形成を行うことで、本体のダウンタイムが発生することなく画像形成を行うことができる。
<実施例2>
実施例1では、スリープ状態からスタンバイ状態へ移行時には、定電流制御で画像形成を行う。しかし、転写効率の安定性の観点からは、スリープ状態からスタンバイ状態へ移行後も、続けて画像形成が実行される場合には、早期に定電圧制御に戻すことが望ましい。そのため、実施例2においては、定電流制御での通紙が終わったジョブの次のジョブでATVC制御を実施し、それ以降は、定電圧制御のみを行うこととした。
<実施例3>
図7はトナー像の転写を伴う場合の転写電圧−転写電流特性の説明図である。図8は環境の温度湿度変化に伴うターゲット電流の変化の説明図である。図9は定電流制御による転写電流の最適化の説明図である。
図6に示すように、実施例1では、スリープ状態からスタンバイ状態へ移行時に(S103のYES)、ダウンタイム削減を優先した設定であれば(S104のYES)、ATVC制御を行わず、定電流制御で画像形成動作を行う(S109)。実施例3ではその理由について説明を行う。
図7に示すように、トナー像の転写を伴う場合と伴わない場合とで転写電圧−転写電流特性は変化する。破線でトナー像の転写を伴わない白地画像の転写時を示し、実線でトナー像が大量に転写される全面最高濃度画像の転写時を示す。トナー像の転写を伴う場合、転写電圧が振れても転写電流が変化しない安定領域が存在する。
画像形成装置の高圧電源の性能にもよるが、定電圧制御にしても定電流制御にしても、高圧の出力はある程度のばらつきをもっている。そのため、定電圧制御を行い、この電流の安定領域を利用することで、装置の電圧制御のばらつきを吸収することができ、転写効率を安定して確保して出力画像の濃度むら及び濃度ばらつきを軽減できる。
図8の(a)、(b)に示すように、高温高湿環境では、常温常湿環境よりも一次転写ローラ5aの抵抗値が下がって同一の転写電圧の設定値Aに対する転写電流が増える傾向となる。高温高湿環境は、温度30℃湿度80%、常温常湿環境は、温度23℃湿度50%である。
環境の温度湿度の変化によって一次転写ローラ5aの抵抗は変化し、その抵抗の変化によって転写電流と転写電圧の関係も変化するため、転写電流と転写電圧をプロットした曲線がシフトする。このため、仮にこの状態で一次転写部T1に印加される転写電圧の設定値Aが変わらない場合、高温高湿環境の状態では、一次転写部T1に過剰な電流が流れて転写不良画像がでてしまう。
図8の(a)に示すように、白地画像(べた白画像)の転写時の転写電流の変化は、図8の(b)に示す全面最高濃度画像(べた黒画像)の転写時よりも大きいため、画像の高濃度側よりもトナー載り量の少ないハイライト側で転写不良が顕著となる。
したがって、スタンバイ状態からスリープ状態への移行時とスリープ状態からスタンバイ状態への移行時とで、その間の環境変化が大きいと、一次転写ローラ5aの抵抗の変化を無視できなくなる。スリープ状態からスタンバイ状態へ移行時にATVC制御を行わない場合、環境変化前に印加していた設定値Aの転写電圧が一次転写ローラ5aへ印加されると、転写不良が発生する。
しかし、この場合に定電流制御を行うと、一次転写部Taに流れる電流は、スリープ状態からスタンバイ状態へ移行時の設定値Aで定電圧制御出力を行うのと比較して、よりターゲット電流に近い値の転写電流が流れることとなる。ただし、本体の定電流制御のばらつきの範囲で転写電流が振れる。
図9の(a)は、実際に装置内で環境変化が起こる前にATVC制御を行った後、定電圧制御で一次転写を行った時の電圧および電流の波形である。図9の(a)に示すように、ATVC制御後に定電圧制御を行っている場合、転写電流が安定する。この時の転写電流の振れΔIは、0.5μA〜1.0μAであった。
図9の(b)は、環境変化が起こった場合に、定電流制御で一次転写を行った際の電圧および電流の波形である。図9の(b)に示すように、スリープ状態からスタンバイ状態へ移行時にATVC制御を行わずに定電流制御を行った場合、転写電流の振れΔIは、1.0μA〜1.5μaと定電圧制御と比較して若干大きな値を示す。しかし、転写電流Iとターゲット電流Imの差分値の平均値≒0μAのため、出力された画像に大きな欠陥は無かった。
図9の(c)は、環境変化が起こった場合に、定電圧制御で一次転写を行った際の電圧および電流の波形である。図9の(c)に示すように、スリープ状態からスタンバイ状態へ移行時にATVC制御を行わずに、スリープ移行時の設定値Aで定電圧制御を行った場合、低温低湿環境が高温高湿環境へ移行したことで、転写電流の設定値Aは適正範囲を大きく外れてしまう。この時、転写電流の振れは0.5μA〜1.0μAで小さいが、転写電流がターゲット電流よりも4.0μA〜4.5μA程大きくなって、過剰な転写電流により、転写不良画像が発生した。
この結果から、スリープ状態中に温度湿度の変動が起こった際にATVC制御を行わずに画像形成を行うには、定電圧制御よりも、定電流制御の方が有効であることが確認された。スリープ復帰時に温度湿度の変動が起きていた際に、ATVC制御を行わなかったとしても、定電流制御を行うことで、電流の変化を最小限にすることができ、ダウンタイムの発生なく画像形成が行うことができる。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術思想内であらゆる変形が可能である。
1Y、1M、1C、1K 画像形成部
2a、2b、2c、2d 感光ドラム
3a、3b、3c、3d 帯電ローラ
4a、4b、4c、4d 現像装置
5a、5b、5c、5d 一次転写ローラ
6a、6b、6c、6d ドラムクリーニング装置
7 露光装置、8 中間転写ベルト、51a、53a 電源
52a 一次転写電流検知回路、55 環境センサ
100 画像形成装置、120 制御部

Claims (3)

  1. 回転する像担持体と、
    前記像担持体にトナー像を形成するトナー像形成部と、
    前記像担持体が当接し回転する中間転写体と、
    前記像担持体から転写部にて前記中間転写体へトナー像を転写する転写部材と、
    画像形成に先立つ予め定めたタイミングで前記転写部材に所定の電圧を印加したときに検知した電流に基づいた転写電圧を、前記転写部材に印加して画像形成を行う第1のモードと、所定の定電流値になるように前記転写部材に転写電圧を印加して画像形成を行う第2のモードと、を実行可能な実行部と、
    前記画像形成が可能な状態であるスタンバイ状態と、前記スタンバイ状態よりも消費電力の少ないスリープ状態との状態間を相互に移行させることが可能であって、装置本体の電源投入後、前記スリープ状態に移行させる前の画像形成ジョブでは前記第1のモードを実行させる制御部と、
    ダウンタイム削減を優先する生産性優先モードと、画像品質優先モードとを操作者が選択して設定可能な設定部と、を有し、
    前記制御部は、前記設定部に前記生産性優先モードが選択された場合には前記スリープ状態から前記スタンバイ状態に移行させた後の最初の画像形成ジョブにおいて前記第2のモードを実行させ、前記画像品質優先モードが選択された場合には前記スリープ状態から前記スタンバイ状態に移行させた後の最初の画像形成ジョブにおいて前記第1のモードを実行させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 回転する像担持体と、
    前記像担持体にトナー像を形成するトナー像形成部と、
    前記像担持体が当接し回転する中間転写体と、
    前記像担持体から転写部にて前記中間転写体へトナー像を転写する転写部材と、
    画像形成に先立つ予め定めたタイミングで前記転写部材に所定の電圧を印加したときに検知した電流に基づいた転写電圧を、前記転写部材に印加して画像形成を行う第1のモードと、所定の定電流値になるように前記転写部材に転写電圧を印加して画像形成を行う第2のモードと、を実行可能な実行部と、
    画像形成ジョブが入力された後に画像形成を開始するスタンバイ状態と、前記スタンバイ状態よりも消費電力が少なく、画像形成ジョブが入力された後に前記スタンバイ状態に移行して画像形成を開始するスリープ状態との状態間を相互に移行させることが可能であって、前記スリープ状態からの移行ではない前記スタンバイ状態で画像形成ジョブが入力された後の最初の画像形成ジョブでは前記第1のモードを実行させる制御部と、
    ダウンタイム削減を優先する生産性優先モードと、画像品質優先モードとを操作者が選択して設定可能な設定部と、を有し、
    前記制御部は、前記スリープ状態で画像形成ジョブが入力された後の最初の画像形成ジョブでは、前記設定部に前記生産性優先モードが選択されたときに第2のモードを、前記設定部に前記画像品質優先モードが選択されたときに第1のモードを実行することを特徴とする画像形成装置。
  3. 画像形成装置本体周辺の温度と湿度とを検知する環境センサを有し、
    前記制御部は、前記環境センサの出力に応じた定電流値で前記第2のモードを実行させることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
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