JP6112695B2 - 自動車の車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、CFRP製の車体に後部サスペンション部品を支持する自動車の車体構造に関する。
金属製のシャーシに前後の車軸を弾性支持するスプリングストラットを設け、このスプリングストラットにCFRP製のボディをボルトで取り付けるものが、下記特許文献1により公知である。
またFRP製の車体のクロスメンバをリヤパーティションの前面に配置し、クロスメンバとの間にリヤパーティションを挟むように金属製のブラケットを固定し、このブラケットに燃料タンクを支持するものが、下記特許文献2により公知である。
米国特許公開US2013/076069号公報 日本特開2010−64696号公報
ところで、上記特許文献1に記載されたものは、重量の大きい金属製のシャーシを有するため、ボディをCFRP製としても軽量化に限界があるという問題があった。
また上記特許文献2に記載されたものは、金属製のブラケットに燃料タンクを支持することは可能であっても、それにサスペンション装置のダンパーを支持した場合には、ダンパーから入力する過大な荷重によってFRP製の車体が損傷する可能性があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、後部サスペンション部品から入力する大荷重によるCFRP製の車体の破壊を軽量な構造で防止することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、CFRP製の車体に後部サスペンション部品を支持する自動車の車体構造であって、前記車体と前記後部サスペンション部品との間に脆弱部を有する金属製のマウント部材を配置し、前記マウント部材は、前記後部サスペンション部品から前記車体に対して該車体の破壊に至らない過大な荷重に入力したときに塑性変形することを第1の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第1の特徴に加えて、前記車体はリヤダンパー支持部材であり、前記後部サスペンション部品はリヤダンパーであることを第2の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第2の特徴に加えて、リヤピラーの上端を後方に延長した延長部に前記リヤダンパー支持部材の上端を接合し、前記リヤダンパー支持部材に形成した段部の下面に前記マウント部材を支持し、前記リヤダンパー支持部材の段部の上面と前記延長部とを連結部材を介して連結したことを第3の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第3の特徴に加えて、CFRP製の車体下部は、車体フロアと、前記車体フロアの車幅方向外端に沿って前後方向に延びる左右のサイドシルと、前記左右のサイドシルの前端から起立する左右のフロントピラーロアと、前記左右のフロントピラーロアを連結して前記車体フロアの前端に接合するダッシュパネルロアと、前記左右のサイドシルの後端から起立する左右のリヤピラーと、前記左右のリヤピラーを連結して前記車体フロアの後端に接合する後部隔壁とを備え、前記車体フロアの後端から後方に延びる後部フロアの車幅方向外端部と、前記延長部を含む前記左右のリヤピラーとを左右の前記リヤダンパー支持部材で連結し、前記後部フロア、前記後部隔壁および左右の前記リヤダンパー支持部材で荷室を区画したことを第4の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第4の特徴に加えて、前記車体フロアはアンダーフロアパネルおよびアッパーフロアパネルからなる中空部材であることを第5の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第4または第5の特徴に加えて、前記車体フロアは前記サイドシルの車幅方向外端よりも車幅方向外側に突出する突出部を備え、少なくとも前記突出部内にエネルギー吸収部材を配置し、前記突出部の車幅方向外端と前記サイドシルの車幅方向外端とを連結部材で連結したことを第6の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第4〜第6の何れか1つの特徴に加えて、前記後部隔壁は、前記後部フロアの上面、前記リヤダンパー支持部材の車幅方向内面および前記リヤピラーの下面に接合することを第7の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第4〜第7の何れか1つの特徴に加えて、アウタースキンおよびインナースキンよりなる中空部材である前記後部隔壁は、その上端から後方に延出するリヤパーシェルを一体に備えて断面逆L字状に形成され、前記リヤパーシェルの前端の屈曲部において前記アウタースキンおよび前記インナースキンが相互に接合することを第8の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第4〜第8の何れか1つの特徴に加えて、前記後部フロアの下面に左右のリヤサイドフレームを備え、前記リヤダンパー支持部材は前記リヤピラーおよび前記リヤサイドフレームを連結することを第9の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第1の特徴に加えて、前記車体はサイドシルであり、前記後部サスペンション部品はサスペンションアームであることを第10の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第10の特徴に加えて、CFRP製の車体フロアの車幅方向外端に沿って前後方向に延びる前記サイドシルと、前記サイドシルの前端から起立するフロントピラーロアと、前記サイドシルの後端から起立するリヤピラーとを側面視でU字状に形成したことを第11の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第11の特徴に加えて、前記車体フロアはアンダーフロアパネルの接合フランジおよびアッパーフロアパネルの接合フランジどうしを接合した中空部材であることを第12の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第12の特徴に加えて、前記マウント部材は、前記アンダーフロアパネルおよび前記アッパーフロアパネルを接合する接合フランジを挟んで、前記サイドシルの後端部に埋設したナットに螺合するボルトにより締結されることを第13の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第13の特徴に加えて、前記マウント部材は長手方向に一定断面を有するアルミニウム合金製の押し出し材から切り出され、前記ボルトが貫通するボルト孔が形成された底壁と、前記底壁から相互に平行に起立する一対の側壁と、前記底壁および前記一対の側壁を斜めに接続する一対の補強壁とを備え、前記側壁の先端側に前記サスペンションアームの取付孔を形成するとともに、前記取付孔および前記補強壁間に前記脆弱部を形成したことを第14の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第10〜第14の何れか1つの特徴に加えて、前記車体フロアは前記サイドシルの車幅方向外端よりも車幅方向外側に突出する突出部を備え、少なくとも前記突出部内にエネルギー吸収部材を配置し、前記突出部の車幅方向外端と前記サイドシルの車幅方向外端とを連結部材で連結したことを第15の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第1の特徴に加えて、前記車体はリヤサイドフレームのCFRP製フレームであり、前記後部サスペンション部品はダンパースプリングであり、前記マウント部材の前面および上面は、前記CFRP製フレームの後部に形成した凹部の前面および下面にそれぞれ接合され、前記マウント部材の前面および前記CFRP製フレームの前記凹部の前面は前下方から後上方に傾斜し、前記マウント部材は前記ダンパースプリングから所定値以上の荷重が入力すると塑性変形する前記脆弱部を備えることを第16の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第16の特徴に加えて、前記CFRP製フレームはCFRP製の後部フロアと一体に連続することを第17の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第16または第17の特徴に加えて、CFRP製の車体フロアの後部に一体に形成される前記CFRP製フレームの車幅方向両側の側壁の間隔は、上下方向視で後方から前方に向けて末広がりに拡開することを第18の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第18の特徴に加えて、前方から後方に向けてキックアップする前記CFRP製フレームの上下方向高さは、前記車体フロアに設けたフロアトンネル部の上下方向高さと略同一であることを第19の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第19の特徴に加えて、前記フロアトンネル部の車幅方向両側の側壁の間隔は、上下方向視で前方から後方に向けて末広がりに拡開することを第20の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第16〜第20の何れか1つの特徴に加えて、前記マウント部材はアルミニウム合金の鋳物製であり、前記CFRP製フレームの前記凹部の前記下面に下方から嵌合するコ字状断面の上壁と、帯状の下壁と、前記上壁および前記下壁を接続する垂直壁と、前記上壁、前記下壁および前記垂直壁を接続する補強リブとを備えることを第21の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第21の特徴に加えて、前記脆弱部は前記補強リブに形成した車幅方向の溝であることを第22の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第18〜第20の何れか1つの特徴に加えて、前記車体フロアの車幅方向外端部の上面に前後方向に延びるサイドシルを接続し、前記車体フロアは上方に屈曲して前記サイドシルの後端を覆う屈曲部を備えることを第23の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
また本発明によれば、前記第16〜第23の何れか1つの特徴に加えて、前記リヤサイドフレームの上方の車体に、所定値以上の荷重が入力すると塑性変形する金属製のヒューズ部材を介してリヤダンパーの上端を支持したことを第24の特徴とする自動車の車体構造が提案される。
尚、実施の形態のサイドシル12は本発明の車体に対応し、実施の形態のリヤホイールハウスインナー23は本発明の車体あるいはリヤダンパー支持部材に対応し、実施の形態のトンネル部側壁25bは本発明の側壁に対応し、実施の形態のヒューズ部材59は本発明のマウント部材に対応し、実施の形態のリヤダンパー62は本発明の後部サスペンション部品に対応し、実施の形態のトレーリングアーム67は本発明の後部サスペンション部品あるいはサスペンションアームに対応し、実施の形態のブラケット69は本発明のマウント部材に対応し、実施の形態のCFRP製フレーム74は本発明の車体に対応し、実施の形態のCFRP製フレーム側壁74bは本発明の側壁に対応し、実施の形態の金属製フレーム75は本発明のマウント部材に対応し、実施の形態の溝75fは本発明の脆弱部に対応し、実施の形態のダンパースプリング78は本発明の後部サスペンション部品に対応する。
本発明の第1の特徴によれば、CFRP製の車体に後部サスペンション部品を支持する際に、車体と後部サスペンション部品との間に脆弱部を有する金属製のマウント部材を配置し、マウント部材は、後部サスペンション部品から車体に対して該車体の破壊に至らない過大な荷重に入力したときに塑性変形するので、CFRP製の車体の破壊を防止することができるだけでなく、車体と後部サスペンション部品との連結状態を維持することができる。しかもCFRP製の車体の破壊がCFRP積層板の内部層間剥離であると外部から目視で確認することが困難であるが、マウント部材の塑性変形は外部から目視で容易に確認することができるので、損傷したマウント部材を確実に交換修理することができる。
また本発明の第2の特徴によれば、車体はリヤダンパー支持部材であり、後部サスペンション部品はリヤダンパーであるので、リヤダンパーから入力する荷重でマウント部材を塑性変形させることでリヤダンパー支持部材の破壊を防止することができる。
また本発明の第3の特徴によれば、リヤピラーの上端を後方に延長した延長部にリヤダンパー支持部材の上端を接合し、リヤダンパー支持部材に形成した段部の下面にマウント部材を支持し、リヤダンパー支持部材の段部の上面と延長部とを連結部材を介して連結したので、マウント部材からリヤダンパー支持部材の段部に入力した荷重を連結部材および延長部を介してリヤピラーに伝達して吸収することができる。
また本発明の第4の特徴によれば、CFRP製の車体下部は、車体フロアと、車体フロアの車幅方向外端に沿って前後方向に延びる左右のサイドシルと、左右のサイドシルの前端から起立する左右のフロントピラーロアと、左右のフロントピラーロアを連結して車体フロアの前端に接合するダッシュパネルロアと、左右のサイドシルの後端から起立する左右のリヤピラーと、左右のリヤピラーを連結して車体フロアの後端に接合する後部隔壁とを備えるので、車体フロアの周囲を取り囲むように補強して車室の強度を高めることができるだけでなく、車体フロアの後端から後方に延びる後部フロアの車幅方向外端部と、延長部を含む左右のリヤピラーとを左右のリヤダンパー支持部材で連結し、後部フロア、後部隔壁および左右のリヤダンパー支持部材で荷室を区画したので、車体フロアの後方に荷室を容易に形成することができる。
また本発明の第5の特徴によれば、車体フロアはアンダーフロアパネルおよびアッパーフロアパネルからなる中空部材であるので、車体フロアの強度を高めることができる。
また本発明の第6の特徴によれば、車体フロアはサイドシルの車幅方向外端よりも車幅方向外側に突出する突出部を備え、少なくとも突出部内にエネルギー吸収部材を配置したので、側面衝突の衝突荷重を先ず車体フロアの突出部に入力させてエネルギー吸収部材の圧壊により衝突エネルギーの一部を吸収することで、サイドシルの車幅方向内側への倒れを防止することができ、しかも突出部の車幅方向外端とサイドシルの車幅方向外端とを連結部材で連結したので、サイドシルの倒れを一層確実に防止することができる。
また本発明の第7の特徴によれば、後部隔壁は、後部フロアの上面、リヤダンパー支持部材の車幅方向内面およびリヤピラーの下面に接合するので、後部隔壁で車体後部の剛性を確保しながら車室の容積を最大限に確保することができる。
また本発明の第8の特徴によれば、アウタースキンおよびインナースキンよりなる中空部材である後部隔壁は、その上端から後方に延出するリヤパーシェルを一体に備えて断面逆L字状に形成され、リヤパーシェルの前端の屈曲部においてアウタースキンおよびインナースキンが相互に接合するので、後部隔壁を中空にして強度を高めながら、リヤパーシェルの前端の屈曲部においてアウタースキンに応力が集中するのを回避することができる。
また本発明の第9の特徴によれば、後部フロアの下面に左右のリヤサイドフレームを備え、リヤダンパー支持部材はリヤピラーおよびリヤサイドフレームを連結するので、リヤダンパーからマウント部材に入力した荷重を、リヤダンパー支持部材からリヤピラーを介してサイドシルに伝達するとともに、リヤダンパー支持部材からリヤサイドフレームに伝達して吸収することができる。
また本発明の第10の特徴によれば、車体はサイドシルであり、後部サスペンション部品はサスペンションアームであるので、サスペンションアームから入力する荷重でマウント部材を塑性変形させることでサイドシルの破壊を防止することができる。
また本発明の第11の特徴によれば、CFRP製の車体フロアの車幅方向外端に沿って前後方向に延びるサイドシルと、サイドシルの前端から起立するフロントピラーロアと、サイドシルの後端から起立するリヤピラーとを側面視でU字状に形成したので、車体フロア、フロントピラーロアおよびリヤピラーと相互に補強し合うことでサイドシルの強度が高まり、サイドシルに対するマウント部材の支持強度が高められる。
また本発明の第12の特徴によれば、車体フロアはアンダーフロアパネルの接合フランジおよびアッパーフロアパネルの接合フランジどうしを接合した中空部材であるので、車体フロアの強度を高めることができる。
また本発明の第13の特徴によれば、マウント部材は、アンダーフロアパネルおよびアッパーフロアパネルを接合する接合フランジを挟んで、サイドシルの後端部に埋設したナットに螺合するボルトにより締結されるので、マウント部材に入力する荷重をサイドシルだけでなく車体フロアにも分散して効果的に吸収することができる。
また本発明の第14の特徴によれば、マウント部材は長手方向に一定断面を有するアルミニウム押し出し材から切り出されるので、マウント部材を容易に製造することができる。またマウント部材は、ボルトが貫通するボルト孔が形成された底壁と、底壁から相互に平行に起立する一対の側壁と、底壁および一対の側壁を斜めに接続する一対の補強壁とを備えるので、補強壁によりマウント部材の剛性を高めることができるだけでなく、側壁の先端側にサスペンションアームの取付孔を形成するとともに、取付孔および補強壁間に脆弱部を形成したので、サスペンションアームから過大な荷重が入力したときに膳弱部を確実に塑性変形させることができる。
また本発明の第15の特徴によれば、車体フロアはサイドシルの車幅方向外端よりも車幅方向外側に突出する突出部を備え、少なくとも突出部内にエネルギー吸収部材を配置し、突出部の車幅方向外端とサイドシルの車幅方向外端とを連結部材で連結したので、側面衝突の衝突荷重を先ず車体フロアの突出部に入力させてエネルギー吸収部材の圧壊により衝突エネルギーの一部を吸収することで、サイドシルの車幅方向内側への倒れを防止することができ、しかも突出部の車幅方向外端とサイドシルの車幅方向外端とを連結部材で連結したので、サイドシルの倒れを一層確実に防止することができる。
本発明の第16の特徴によれば、車体はリヤサイドフレームのCFRP製フレームであり、後部サスペンション部品はダンパースプリングであるので、ダンパースプリングから入力する荷重でマウント部材を塑性変形させることでCFRP製フレームの破壊を防止することができる。しかもマウント部材の前面および上面は、CFRP製フレームの後部に形成した凹部の前面および下面にそれぞれ接合され、マウント部材の前面およびCFRP製フレームの凹部の前面は前下方から後上方に傾斜し、マウント部材はダンパースプリングから所定値以上の荷重が入力すると破壊する脆弱部を備えるので、リヤサイドフレームの一部だけを金属製として軽量化を図ることができるだけでなく、ダンパースプリングから過剰な荷重が入力すると脆弱部が破壊してマウント部材が塑性変形することで荷重を吸収することができ、しかもマウント部材に入力した上向きの荷重をマウント部材の傾斜した前面からCFRP製フレームの凹部の傾斜した前面に効率的に伝達して吸収することができる。
また本発明の第17の特徴によれば、CFRP製フレームはCFRP製の後部フロアと一体に連続するので、部品点数を削減して車体の軽量化を図るとともに、CFRP製フレームおよび後部フロアの強度を相互に高め合うことができる。
また本発明の第18の特徴によれば、CFRP製の車体フロアの後部に一体に形成されるCFRP製フレームの車幅方向両側の側壁の間隔は、上下方向視で後方から前方に向けて末広がりに拡開するので、CFRP製フレームに入力した後面衝突の衝突荷重を車体フロアの後部に均一に分散して効率的に吸収することができる。
また本発明の第19の特徴によれば、前方から後方に向けてキックアップするCFRP製フレームの上下方向高さは、車体フロアに設けたフロアトンネル部の上下方向高さと略同一であるので、CFRP製フレームに入力した後面衝突の衝突荷重をフロアトンネル部に効率的に伝達して車体フロアに分散することができる。
また本発明の第20の特徴によれば、フロアトンネル部の車幅方向両側の側壁の間隔は、上下方向視で前方から後方に向けて末広がりに拡開するので、CFRP製フレームからフロアトンネル部への荷重伝達を一層効率的に行うことができる。
また本発明の第21の特徴によれば、マウント部材はアルミニウム合金の鋳物製であり、CFRP製フレームの凹部の下面に下方から嵌合するコ字状断面の上壁と、帯状の下壁と、上壁および下壁を接続する垂直壁と、上壁、下壁および垂直壁を接続する補強リブとを備えるので、マウント部材を軽量化しながら強度を確保することができるだけでなく、CFRP製フレームおよびマウント部材を強固に結合することができる。
また本発明の第22の特徴によれば、脆弱部は補強リブに形成した車幅方向の溝であるので、通常時にはマウント部材の強度を確保しながら、ダンパースプリングから過剰な荷重が入力したときには補強リブの溝からマウント部材の塑性変形を誘発することができる。
また本発明の第23の特徴によれば、車体フロアの車幅方向外端部の上面に前後方向に延びるサイドシルを接続し、車体フロアは上方に屈曲してサイドシルの後端を覆う屈曲部を備えるので、後面衝突の衝突荷重が車体フロアに入力したときに、その衝突荷重を屈曲部からサイドシルの後端に伝達して効率的に吸収することができる。
また本発明の第24の特徴によれば、リヤサイドフレームの上方の車体に、所定値以上の荷重が入力すると塑性変形する金属製のヒューズ部材を介してリヤダンパーの上端を支持したので、リヤダンパーから過剰な荷重が入力したときにヒューズ部材が塑性変形して荷重を吸収することで、リヤサイドフレームの上方の車体の破壊を防止することができる。
図1は自動車の車体フレームの斜め前方から見た斜視図である。(第1の実施の形態) 図2は自動車の車体フレームの斜め後方から見た斜視図である。(第1の実施の形態) 図3は図1の3方向矢視図である。(第1の実施の形態) 図4は図3の4A方向および4B方向矢視図である。(第1の実施の形態) 図5は図4の5−5線断面図である。(第1の実施の形態) 図6は図3の6方向矢視図である。(第1の実施の形態) 図7は図1の7−7線断面図である。(第1の実施の形態) 図8は図7の8−8線断面図である。(第1の実施の形態) 図9はヒューズ部材の製造方法の説明図である。(第1の実施の形態) 図10は左側のサイドシルの後端部の斜視図である。(第2の実施の形態) 図11(A)は図10の11方向矢視図で、図11(B)は図11(A)のB−B線断面図である。(第2の実施の形態) 図12はブラケットの斜視図である。(第2の実施の形態) 図13は図6に対応する図である。(第3の実施の形態) 図14は図13の14方向矢視図である。(第3の実施の形態) 図15は図13の15部拡大図である。(第3の実施の形態)
11 車体フロア
11a フロアトンネル部
11c 突出部
11k 屈曲部
12 サイドシル(車体)
13 フロントピラーロア
14 リヤピラー
14a 延長部
17 ダッシュパネルロア
18 後部隔壁
19 リヤパーシェル
22 リヤサイドフレーム
23 リヤホイールハウスインナー(車体、リヤダンパー支持部材)
23a 段部
25 アンダーフロアパネル
25b トンネル部側壁(側壁)
25d 接合フランジ
26 アッパーフロアパネル
26b 接合フランジ
30 エネルギー吸収部材
37 連結部材
44 後部フロア
45 荷室
59 ヒューズ部材(マウント部材)
62 リヤダンパー(後部サスペンション部品)
63 連結部材
64 インナースキン
65 アウタースキン
67 トレーリングアーム(後部サスペンション部品、サスペンションアーム)
69 ブラケット(マウント部材)
69a 底壁
69b 側壁
69c 補強壁
69d ボルト孔
69e 取付孔
69f 脆弱部
70 ナット
71 ボルト
74 CFRP製フレーム(車体)
74a 凹部
74b CFRP製フレーム側壁(側壁)
75 金属製フレーム(マウント部材)
75a 上壁
75b 下壁
75c 垂直壁
75d 補強リブ
75f 溝(脆弱部)
78 ダンパースプリング(後部サスペンション部品)
以下、図1〜図15に基づいて本発明の実施の形態を説明する。尚、本明細書において前後方向、左右方向(車幅方向)および上下方向とは、運転席に着座した乗員を基準として定義される。
第1の実施の形態
先ず、図1〜図9に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1〜図4に示すように、CFRP(カーボン繊維強化樹脂)を主たる材料とする自動車の車体フレームは、車体フロア11と、車体フロア11の左右両側部に沿って前後方向に延びる左右一対のサイドシル12,12と、左右のサイドシル12,12の前端から前上方に起立する左右一対のフロントピラーロア13,13と、左右のサイドシル12,12の後端から後上方に起立する左右一対のリヤピラー14,14と、左右のサイドシル12,12の前後方向中間部から上方に起立する左右一対のセンターピラー15,15と、左右のフロントピラーロア13,13の上端から左右のセンターピラー15,15の上端を経由して左右のリヤピラー14,14の上端に延びる左右一対の上部部材16,16とを備える。そして左右のセンターピラー15,15の上端間がルーフアーチ24で接合される。
車体フロア11の前端と左右のフロントピラーロア13,13の前面とに平板状のダッシュパネルロア17が接合され、車体フロア11の後端と左右のリヤピラー14,14の後面とに平板状の後部隔壁18が接合され、 後部隔壁18の後端からリヤパーシェル19が後方に水平に延出する。車体フロア11の前端に左右一対のアルミニウム合金製の取付台座20,20が固定され、取付台座20,20の前端に左右一対のアルミニウム合金製のフロントサイドフレーム21,21の後端が固定される。
車体フロア11の下壁の後端から左右一対のリヤサイドフレーム22,22が後方に延びており、リヤピラー14,14およびリヤサイドフレーム22,22が左右一対のリヤホイールハウスインナー23,23で接合される。車体フロア11の上壁の後端は後部隔壁18の位置で終わっており、後部隔壁18の後方には車体フロア11の上壁とは別部材の後部フロア44が配置され、後部隔壁18よりも後方に延びる車体フロア11の下壁と後部フロア44とにより閉断面を有するリヤサイドフレーム22,22が構成される。そして後部フロア44の上方に荷室45が区画される。
図1、図2および図5に示すように、車体フロア11は、車幅方向中央部を前後方向に延びる逆U字状のフロアトンネル部11aと、フロアトンネル部11aの車幅方向両側に連続する左右一対のフロア部11b,11bとを備える。アンダーフロアパネル25は、トンネル部上壁25aと、トンネル部上壁25aの車幅方向外端から下方に延びる左右一対のトンネル部側壁25b,25bと、トンネル部側壁25b,25bの下端から車幅方向外側に延びるフロア部下壁25c,25cとを備え、左右一対のアッパーフロアパネル26,26のフロア部上壁26a,26aは、フロア部下壁25c,25cの上面に沿うように略平坦に形成される。
アンダーフロアパネル25のフロア部下壁25cと、アッパーフロアパネル26のフロア部上壁26aとを備えるフロア部11bは、車幅方向両端部が車幅方向中央部に比べて上下方向に厚くなっており、その厚くなった部分に上下一対のエネルギー吸収部材30,30が配置される。エネルギー吸収部材30,30は衝撃吸収性能に優れたPA(ポリアミド)あるいはナイロン製の波板状の部材で構成される。
エネルギー吸収部材30,30の車幅方向内側には支持壁31が接着により固定されており、支持壁31の車幅方向外面に形成した嵌合溝にエネルギー吸収部材30,30が嵌合して接着により接合される。そしてエネルギー吸収部材30,30の上面がアッパーフロアパネル26の下面に接着により接合され、エネルギー吸収部材30,30の下面がアンダーフロアパネル25の上面に接着により接合される。
支持壁31の車幅方向内側であってフロア部11bの厚さが変化する部分に、前後方向に延びるCFRP製(あるいはアルミニウム合金製)の荷重分散フレーム32が配置される。荷重分散フレーム32の上面および下面はそれぞれアッパーフロアパネル26の下面およびアンダーフロアパネル25の上面に接着により接合され、かつ車幅方向外面は支持壁31の車幅方向内面に接着により接合される。荷重分散フレーム32の車幅方向内側のフロア部11bの内部に波板状のコア33が配置され、その上面および下面がそれぞれアッパーフロアパネル26の下面およびアンダーフロアパネル25の上面に接着により接合される。
サイドシル12は、外側壁46、上壁47、下壁48および内側壁49を備えて四角形状の閉断面に構成されており、その内部に複数の隔壁板36…が前後方向に所定間隔で配置される。サイドシル12の下壁48は、車体フロア11の車幅方向外端部、つまりエネルギー吸収部材30,30の上部において、アッパーフロアパネル26の上面に載置されて接着により接合されるが、車体フロア11の車幅方向外端に形成した突出部11cがサイドシル12の車幅方向外端よりも車幅方向外側に突出する。そしてサイドシル12の車幅方向外端と車体フロア11の車幅方向外端とに、CFRP製の板材よりなる断面クランク状の連結部材37の上下端部がそれぞれ接着により接合される。
図6〜図8に示すように、リヤホイールハウスインナー23は水平な段部23aを備えており、段部23aの下面にアルミニウム合金製のマウント部材であるヒューズ部材59がボルト60…およびナット61…で固定される。ヒューズ部材59は、平板状の取付部59aと、大径の中空部59bと、小径の中空部59cと、平板状のダンパー支持部59dとを有する部材であり、一定断面の押し出し材の一部を切除することで容易に製造可能である(図9参照)。ダンパー支持部59dにはリヤサスペンション装置のリヤダンパー62の上端が支持される。
ヒューズ部材59の取付部59aとダンパー支持部59dとは、車幅方向外側に位置して中空部59cを囲む比較的に肉薄の外壁59eおよび中間壁59fと、車幅方向内側に位置して中空部59bの一部を囲む比較的に肉厚の内壁59gとで上下方向に接続される。肉薄の外壁59eおよび中間壁59fは、リヤダンパー62から入力する上向きの荷重が所定値を超えると圧壊する脆弱部を構成する。
リヤホイールハウスインナー23の段部23aの車幅方向外端から上方に延びる側壁部23bの上端は、リヤピラー14の上端を後方に延長した延長部14aの下面に接合されており、左右の延長部14a,14aの下面間を接続するリヤパーシェル19の下面と、リヤホイールハウスインナー23の側壁部23bの車幅方向内面と、リヤホイールハウスインナー23の段部23aの上面とに、CFRP積層板よりなる前後2枚の連結部材63,63が接合される。前後2枚の連結部材63,63は、ヒューズ部材59の上方に位置している。
断面L字状に屈曲する後部隔壁18およびリヤパーシェル19は、インナースキン64およびアウタースキン65間に波板状のコア66を挟んだ中空部材であるが、後部隔壁18およびリヤパーシェル19の境界の屈曲部でコア66が途切れた部分において、アウタースキン65の上面がインナースキン64の下面に当接して接合される。
次に、上記構成を備えた本発明の第1の実施の形態の作用を説明する。
車体フロア11およびサイドシル12の車幅方向外端部に側面衝突の衝突荷重が入力すると、車体フロア11の内部に配置したエネルギー吸収部材30,30とサイドシル12の内部に配置した隔壁板36…とが圧壊して衝突エネルギーの一部を吸収し、そこで吸収しきれなかった衝突エネルギーは荷重分散フレーム32を介して車体フロア11のフロア部11bに伝達されて吸収される。
このとき、車体フロア11はサイドシル12よりも車幅方向外側に突出する突出部11cを備え、少なくとも突出部11c内にエネルギー吸収部材30,30を配置したので(図5参照)、側面衝突の衝突荷重をサイドシル12よりも先に車体フロア11の突出部11cに入力させ、車体フロア11の突出部11c内に配置したエネルギー吸収部材30,30の圧壊により衝突エネルギーの一部を吸収することで、サイドシル12の車幅方向内側への倒れを防止することができる。
しかもサイドシル12よりも車幅方向内側の車体フロア11はCFRP積層板よりなるアンダーフロアパネル25およびCFRP積層板よりなるアッパーフロアパネル26間にコア33を挟持して構成され、かつ車体フロア11はエネルギー吸収部材30,30を収納する部分の厚さがコア33を収納する部分の厚さよりも大きく、エネルギー吸収部材30,30とコア33との間に荷重分散フレーム32を備えるので(図5参照)、サイドシル12に入力する側面衝突の衝突荷重に対し、エネルギー吸収部材30,30の厚さを増加させてエネルギー吸収性能を高めながら、その車幅方向内側の車体フロア11の厚さを減少させて軽量化を図ることができる。
さて後輪の上下動に伴う荷重はリヤサスペンション装置のリヤダンパー62を介してリヤホイールハウスインナー23の段部23aに伝達されるが、リヤダンパー62とリヤホイールハウスインナー23の段部23aとの間にアルミニウム合金製のヒューズ部材59が配置されており、ヒューズ部材59は取付部59aおよびダンパー支持部59d間に中空部59b,59cを備えるので、リヤダンパー62からリヤホイールハウスインナー23の破壊には至らない程度の過大な荷重が入力すると、ヒューズ部材59の薄肉の外壁59eおよび中間壁59fが金属延性により車幅方向外側に屈曲あるいは湾曲するように塑性変形し、ヒューズ部材59が上下方向に潰れるように圧壊することで(図8参照)、CFRP製のリヤホイールハウスインナー23や、それに接続するリヤピラー14の延長部14aおよびリヤパーシェル19の破壊を防止することができるだけでなく、ヒューズ部材59が圧壊してもリヤダンパー62とリヤホイールハウスインナー23との連結状態を維持することができる。
しかもCFRP製のリヤホイールハウスインナー23の破壊がCFRP積層板の内部層間剥離である場合には、その破壊を外部から目視で確認することが困難であるが、金属製のヒューズ部材59の塑性変形は外部から目視で容易に確認することができるので、損傷したヒューズ部材59を確実に交換修理することができる。尚、ヒューズ部材59は衝突事故等によりリヤダンパー62から過大な荷重が入力した場合に塑性変形するものであり、通常の走行時に入力する荷重に対しては充分な剛性を有しており、ヒューズ部材59の外壁59eや中間壁59fが塑性変形することはない。
またリヤピラー14の上端を後方に延長した延長部14aにリヤホイールハウスインナー23の側壁部23bの上端を接合し、リヤホイールハウスインナー23の段部23aの下面にヒューズ部材59を支持し、リヤホイールハウスインナー23の段部23aの上面と延長部14aとを連結部材63,63を介して連結したので(図6参照)、ヒューズ部材59からリヤホイールハウスインナー23の段部23aに入力した荷重を連結部材63,63および延長部14aを介してリヤピラー14に伝達して吸収することができる。
また後部フロア44の下面に左右のリヤサイドフレーム22,22を備え、リヤホイールハウスインナー23,23はリヤピラー14,14およびリヤサイドフレーム22,22を連結するので(図6参照)、リヤダンパー62,62からヒューズ部材59,59に入力した荷重を、リヤホイールハウスインナー23,23からリヤピラー14,14を介してサイドシル12,12に伝達するとともに、リヤホイールハウスインナー23,23からリヤサイドフレーム22,22に伝達して吸収することができる。
また車体フロア11は左右のサイドシル12,12と、左右のサイドシル12,12の前端から起立する左右のフロントピラーロア13,13と、左右のフロントピラーロア13,13を連結するダッシュパネルロア17と、左右のサイドシル12,12の後端から起立する左右のリヤピラー14,14と、左右のリヤピラー14,14を連結する後部隔壁18とを備えるので、車体フロア11の周囲を取り囲むように補強して車室の強度を高めることができるだけでなく、車体フロア11の後端から後方に延びる後部フロア44の車幅方向外端部と、延長部14a,14aを含む左右のリヤピラー14,14とを左右のリヤホイールハウスインナー23,23で連結し、後部フロア44、後部隔壁18および左右のリヤホイールハウスインナー23,23で荷室45を区画したので、車体フロア11の後方に荷室45を容易に形成することができる。
しかも後部隔壁18は、後部フロア44の上面、リヤホイールハウスインナー23,23の車幅方向内面およびリヤピラー14,14の下面に接合するので、後部隔壁18で車体後部の剛性を確保しながら車室の容積を最大限に確保することができる。
またインナースキン64およびアウタースキン65よりなる中空部材である後部隔壁18は、その上端から後方に延出するリヤパーシェル19を一体に備えて断面逆L字状に形成され、リヤパーシェル19の前端の屈曲部においてインナースキン64およびアウタースキン65が相互に接合するので、後部隔壁18を中空にして強度を高めながら、リヤパーシェル19の前端の屈曲部においてアウタースキン65に応力が集中するのを回避することができる。
第2の実施の形態
次に、図10〜図12に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
図10〜図12に示すように、リヤサスペンション装置のトレーリングアーム67の前端のゴムブッシュジョイント68を支持するためのマウント部材である金属製のブラケット69が、サイドシル12の後端部に固定される。ブラケット69は、長手方向に一定断面を有するアルミニウム合金製の押し出し材(図12参照)から切り出されるもので、一対の四角形の底壁69a,69aと、一対の底壁69a,69aを接続するように相互に平行に延びる一対の略V字状の側壁69b,69bとを備えており、底壁69a,69aおよび側壁69b,69bがトラスを構成する補強壁69c…で斜めに接続される。底壁69aには2個のボルト孔69d,69dが形成され、略V字状の側壁69b,69bの頂点部分にはトレーリングアーム67のゴムブッシュジョイント68の取付孔69e,69eが形成され、底壁69a,69aおよびボルト孔69d,69dに挟まれた側壁69b,69bの中間部分は荷重により塑性変形可能な脆弱部69f…を構成する。
車体フロア11を構成するアンダーフロアパネル25およびアッパーフロアパネル26は、それらの外周部に形成された接合フランジ25d,26bどうしを重ね合わせて接合することで、中空断面に構成される(図5参照)。車体フロア11の車幅方向外端部の接合フランジ25d,26bの後端は上下方向に幅広に形成され、サイドシル12の後端部に重なるように車幅方向内側に折り曲げられており、その部分にブラケット69の下側の底壁69aが後方を向くように固定される。
即ち、サイドシル12の後端部に2個のナット70,70が埋設されており、ブラケット69の下側の底壁69aのボルト孔69d,69d、車体フロア11の接合フランジ25d,26bおよびサイドシル12の後端部を貫通する2本のボルト71,71を2個のナット70,70に螺合することにより、ブラケット69の下側の底壁69aが接合フランジ25d,26bを挟んだ状態でサイドシル12の後端部に固定される。ブラケット69の上側の底壁69aは、サイドシル12の後端部における接合フランジ25d,26bよりも上方部分に、同様にして2本のボルト71,71で固定される。そして一対の側壁69b,69bの頂点部分に形成した取付孔69e,69eに嵌合するブッシュ72,72を貫通するボルト73で、トレーリングアーム67のゴムブッシュジョイント68がブラケット69に支持される。
次に、上記構成を備えた本発明の第2の実施の形態の作用を説明する。
凹凸のある路面を走行するときにリヤサスペンション装置のトレーリングアーム67からゴムブッシュジョイント68を介してブラケット69に前後方向の過大な荷重が入力すると、アルミニウム合金製のブラケット69の一対の側壁69b,69bの脆弱部69f…が前後方向に潰れるように塑性変形することで(図11(B)の鎖線参照)、ブラケット69が取り付けられるサイドシル12の破壊を防止することができる。しかもサイドシル12に金属部材を用いて特別の補強を施すことなく、ブラケット69だけを金属部材とすれば良いので重量の増加を最小限に抑えることができる。
特に、ブラケット69は長手方向に一定断面を有するアルミニウム合金製の押し出し材から切り出されるので、ブラケット69を容易に製造することができる。またブラケット69は、ボルト71…が貫通するボルト孔69d…が形成された一対の底壁69a,69aと、一対の底壁69a,69aから相互に平行に起立する一対の略V字状の側壁69b,69bと、一対の底壁69a,69aおよび一対の側壁69b,69bを斜めに接続する補強壁69c…とを備えるので、補強壁69c…によりブラケット69の剛性を高めることができる。
また側壁69b,69bの頂点部分にトレーリングアーム67の取付孔69e,69eを形成するとともに、取付孔69e,69eおよび補強壁69c…間に、トレーリングアーム67からの荷重の入力方向に対して傾斜する脆弱部69f…を形成したので、トレーリングアーム67から過大な荷重が入力したときに脆弱部69f…を金属延性により確実に前後方向に塑性変形させ、ブラケット69にヒューズ機能を発揮させてCFRP製のサイドシル12への荷重伝達を遮断することができる。しかも大荷重の入力時にブラケット69は塑性変形するだけで破断することがないため、トレーリングアーム67とサイドシル12との連結状態を維持することができる。
またCFRP製のサイドシル12の破壊がCFRP積層板の内部層間剥離である場合には、その破壊を外部から目視で確認することが困難であるが、金属製のブラケット69の塑性変形は外部から目視で容易に確認することができるので、損傷したブラケット69を確実に交換修理することができる。尚、ブラケット69は衝突事故等によりトレーリングアーム67から過大な荷重が入力した場合に塑性変形するものであり、通常の走行時に入力する荷重に対しては充分な剛性を有しており、ブラケット69の脆弱部69f…が塑性変形することはない。
またCFRP製の車体フロア11の車幅方向外端に沿って前後方向に延びるサイドシル12,12と、サイドシル12,12の前端から起立するフロントピラーロア13,13と、サイドシル12,12の後端から起立するリヤピラー14,14とを側面視でU字状に形成したので、車体フロア11、フロントピラーロア13,13およびリヤピラー14,14と相互に補強し合うことでサイドシル12,12の強度が高まり、サイドシル12,12に対するブラケット69,69の支持強度を高めることができる。その際に、車体フロア11はアンダーフロアパネル25およびアッパーフロアパネル26,26の接合フランジ25d,26bどうしを接合した中空部材であるので強度を高められ、この車体フロア11に接合されたサイドシル12,12の強度も高められる。
またブラケット69の下部は、アンダーフロアパネル25およびアッパーフロアパネル26,26を接合する接合フランジ25d,26bを挟んで、サイドシル12の後端部に埋設したナット70,70に螺合するボルト71,71により締結されるので、ブラケット69に入力する荷重をサイドシル12だけでなく車体フロア11にも分散して効果的に吸収することができる。
第3の実施の形態
次に、図13〜図15に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
図13および図14に示すように、車体フロア11の後方に連続する後部フロア44は、車体フロア11と同様にアンダーフロアパネル25およびアッパーフロアパネル26よりなる中空構造を有する。リヤサイドフレーム22は、前側のCFRP製フレーム74と後側の金属製フレーム75とからなり、CFRP製フレーム74は車体フロア11の後部が後部フロア44に向けてキックアップする部分において、アンダーフロアパネル25の一部を下向きに膨出させるとともに、その上面をアッパーフロアパネル26で覆うことで中空閉断面に構成される。一方、アルミニウム合金の鋳造材よりなる金属製フレーム75は、後部フロア44の後半部の下面を構成するアンダーフロアパネル25に接合され、CFRP製フレーム74の後方に直列に接続される。
後輪を支持するリヤサスペンション装置は、サイドシル12の後端に枢支されたトレーリングアーム67と、金属製フレーム75の前部下面に車幅方向内端を枢支された前部ロアアーム79と、左右の金属製フレーム75,75間を接続する台形状のクロスメンバ80の下面に車幅方向内端を枢支された後部ロアアーム81と、後部ロアアーム81の車幅方向中間部を金属製フレーム75の後部下面に接続するダンパースプリング78と、後部ロアアーム81の車幅方向中間部をヒューズ部材59に接続するリヤダンパー62と、左右の後部ロアアーム81,81を車幅方向に接続するスタビライザ82と、トレーリングアーム67、前部ロアアーム79および後部ロアアーム81に支持されたナックル83とを備える。クロスメンバ80の車幅方向外端に設けた金属ジョイント84が金属製フレーム75の車幅方向内面に当接し、金属製フレーム75を貫通する2本のボルト85,85で締結される。
図14および図15に示すように、金属製フレーム75は、上向きに開放するコ字状断面の上壁75aと、帯状の下壁75bと、上壁75aおよび下壁75bを接続する垂直壁75cと、上壁75a、下壁75bおよび垂直壁75cを接続する補強リブ75d…とを備えており、下壁75bの前部には前部ロアアーム79がブラケット77を介して枢支されるとともに、下壁75bの後部にはダンパースプリング78の上端を支持するダンパースプリング支持部75eが設けられる。そしてダンパースプリング支持部75eの直上に位置する補強リブ75dに車幅方向に延びる脆弱部としての溝75fが形成される。
後部フロア44の下面においてCFRP製フレーム74はL字状の凹部74aを有しており、その凹部74aに金属製フレーム75が嵌合して接着により接合される。このとき、上向きに開放するコ字状断面の上壁75aがCFRP製フレーム74の凹部74aに下方から嵌合することで、CFRP製フレーム74に金属製フレーム75が強固に接着される。相互に当接して接着される金属製フレーム75の前面およびCFRP製フレーム74の凹部74aの前面は、角度θで前下方から後上方に傾斜している(図14参照)。
図13に示すように、車体フロア11のアンダーフロアパネル25およびアッパーフロアパネル26の接合フランジ25d,26bは、サイドシル12の後端で上下方向高さが高くなって車幅方向内側に回り込むことで、上方に屈曲してサイドシル12の後端を後方から覆う屈曲部11kを構成する。
図4(B)に示すように、車体フロア11のフロアトンネル部11aの左右のトンネル部側壁25b,25bの後部における幅W1は、前側から後側に向かって車幅方向外側に末広がりに拡開している。またフロアトンネル部11aの拡開部を車幅方向両側から挟む左右のCFRP製フレーム74の左右のCFRP製フレーム側壁74b,74bの前部における幅W2は、後側から前側に向かって車幅方向外側に末広がりに拡開している。
また図14に示すように、フロアトンネル部11aの上下方向高さHは、その後方に位置するCFRP製フレーム74の上下方向高さHと略一致しており、かつフロアトンネル部11aおよびCFRP製フレーム74の位置は前後方向に見たときに相互に重なり合っている。
次に、上記構成を備えた本発明の第3の実施の形態の作用を説明する。
リヤサイドフレーム22を、リヤサスペンション装置のトレーリングアーム67、前部ロアアーム79、後部ロアアーム81、リヤダンパー62、ダンパースプリング78等から大きな荷重が入力する金属製フレーム75と、それ以外のCFRP製フレーム74とに分割したことにより、リヤサイドフレーム22全体を金属製とする場合に比べて重量を軽減し、強度および軽量化を両立することができる。
後輪の上下動に伴ってリヤサスペンション装置のダンパースプリング78等から金属製フレーム75の下壁75bのダンパースプリング支持部75eに所定値以上の荷重が入力すると、そのダンパースプリング支持部75eの上方の補強リブ75dに形成した脆弱部である溝75fから金属製フレーム75が塑性変形することで(図14右上円内参照)、金属製フレーム75を支持するCFRP製フレーム74や後部フロア44の破壊を防止することができる。また金属製フレーム75の前面とCFRP製フレーム74の凹部74aの前面とは前下方から後上方に角度θ傾斜しているため、リヤサスペンション装置から金属製フレーム75に入力した荷重を前記傾斜面を介してCFRP製フレーム74に伝達し、効率的に吸収することができる。
またマウント部材である金属製フレーム75はアルミニウム合金の鋳物製であり、CFRP製フレーム74の凹部74aの下面に下方から嵌合するコ字状断面の上壁75aと、帯状の下壁75bと、上壁75aおよび下壁75bを接続する垂直壁75cと、上壁75a、下壁75bおよび垂直壁75cを接続する補強リブ75d…とを備えるので、金属製フレーム75を軽量化しながら強度を確保することができるだけでなく、CFRP製フレーム74および金属製フレーム75を強固に結合することができる。
また金属製フレーム75の脆弱部を補強リブ75dに形成した車幅方向の溝75fで構成したので、通常時には金属製フレーム75の強度を確保しながら、ダンパースプリング78から過剰な荷重が入力したときには補強リブ75dの溝75fから金属製フレーム75の塑性変形を誘発することができる。尚、金属製フレーム75の脆弱部は、補強リブ75dに形成した車幅方向の溝75fに限定されず、垂直壁75cや補強リブ75dの薄肉化、それらの配置、形状、数等の変更によっても構成することが可能である。
以上のように、ダンパースプリング78から過剰な荷重が入力したときに、ダンパースプリング78のマウント部材である金属製フレーム75の金属延性による塑性変形によりCFRP製フレーム74の破壊を防止することができるだけでなく、CFRP製フレーム74とダンパースプリング78との連結関係を維持することができる。
またCFRP製フレーム74の破壊がCFRP積層板の内部層間剥離である場合には、その破壊を外部から目視で確認することが困難であるが、金属製フレーム75の塑性変形は外部から目視で容易に確認することができるので、損傷した金属製フレーム75を確実に交換修理することができる。尚、金属製フレーム75は衝突事故等によりダンパースプリング78等から過大な荷重が入力した場合に塑性変形するものであり、通常の走行時に入力する荷重に対しては充分な剛性を有しており、金属製フレーム75の脆弱部が塑性変形することはない。
また後面衝突の衝突荷重はリヤサイドフレーム22の金属製フレーム75からCFRP製フレーム74に伝達されるが、CFRP製フレーム74は後部フロア44および車体フロア11と一体に形成されているため、部品点数を削減して車体の軽量化を図りながら、CFRP製フレーム74を含む後部フロア44および車体フロア11の強度を高めることができる。
しかもCFRP製の車体フロア11の後部に一体に形成されるCFRP製フレーム74の左右のCFRP製フレーム側壁74b,74bの間隔W2は、上下方向視で後方から前方に向けて末広がりに拡開するので(図4(B)参照)、CFRP製フレーム74に入力した後面衝突の衝突荷重を車体フロア11の後部に均一に分散して効率的に吸収することができるだけでなく、フロアトンネル部11a左右のトンネル部側壁25b,25bの間隔W1は、上下方向視で前方から後方に向けて末広がりに拡開するので(図4(B)参照)、CFRP製フレーム74からフロアトンネル部11aへの荷重伝達を一層効率的に行うことができる。
更に、前方から後方に向けてキックアップするCFRP製フレーム74の上下方向高さHは、車体フロア11に設けたフロアトンネル部11aの上下方向高さHと略同一であるので(図14参照)、CFRP製フレーム74に入力した後面衝突の衝突荷重をフロアトンネル部11aに効率的に伝達して車体フロア11に分散することができる。
また車体フロア11の車幅方向外端部の上面に前後方向に延びるサイドシル12が接続されており、車体フロア11は上方に屈曲してサイドシル12の後端を覆う屈曲部11kを備えるので(図13参照)、後面衝突の衝突荷重が車体フロア11に入力したときに、その衝突荷重を屈曲部11kからサイドシル12の後端に伝達して効率的に吸収することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、本発明のマウント部材は実施の形態のヒューズ部材59、ブラケット69および金属製フレーム75に限定されるものではない。
また本発明の後部サスペンション部品は実施の形態のリヤダンパー62、トレーリングアーム67およびダンパースプリング78に限定されるものではない。
また本発明の車体は実施の形態のリヤホイールハウスインナー23、サイドシル12およびCFRP製フレーム74に限定されるものではない。

Claims (24)

  1. CFRP製の車体(23,12,74)に後部サスペンション部品(62,67,78)を支持する自動車の車体構造であって、
    前記車体(23,12,74)と前記後部サスペンション部品(62,67,78)との間に脆弱部を有する金属製のマウント部材(59,69,75)を配置し、前記マウント部材(59,69,75)は、前記後部サスペンション部品(62,67,78)から前記車体(23,12,74)に対して該車体(23,12)の破壊に至らない過大な荷重が入力したときに塑性変形することを特徴とする自動車の車体構造。
  2. 前記車体(23)はリヤダンパー支持部材(23)であり、前記後部サスペンション部品(62)はリヤダンパー(62)であることを特徴とする、請求項1に記載の自動車の車体構造。
  3. リヤピラー(14)の上端を後方に延長した延長部(14a)に前記リヤダンパー支持部材(23)の上端を接合し、前記リヤダンパー支持部材(23)に形成した段部(23a)の下面に前記マウント部材(59)を支持し、前記リヤダンパー支持部材(23)の段部(23a)の上面と前記延長部(14a)とを連結部材(63)を介して連結したことを特徴とする、請求項2に記載の自動車の車体構造。
  4. CFRP製の車体下部は、車体フロア(11)と、前記車体フロア(11)の車幅方向外端に沿って前後方向に延びる左右のサイドシル(12)と、前記左右のサイドシル(12)の前端から起立する左右のフロントピラーロア(13)と、前記左右のフロントピラーロア(13)を連結して前記車体フロア(11)の前端に接合するダッシュパネルロア(17)と、前記左右のサイドシル(12)の後端から起立する左右のリヤピラー(14)と、前記左右のリヤピラー(14)を連結して前記車体フロア(11)の後端に接合する後部隔壁(18)とを備え、
    前記車体フロア(11)の後端から後方に延びる後部フロア(44)の車幅方向外端部と、前記延長部(14a)を含む前記左右のリヤピラー(14)とを左右の前記リヤダンパー支持部材(23)で連結し、前記後部フロア(44)、前記後部隔壁(18)および左右の前記リヤダンパー支持部材(23)で荷室(45)を区画したことを特徴とする、請求項3に記載の自動車の車体構造。
  5. 前記車体フロア(11)はアンダーフロアパネル(25)およびアッパーフロアパネル(26)からなる中空部材であることを特徴とする、請求項4に記載の自動車の車体構造。
  6. 前記車体フロア(11)は前記サイドシル(12)の車幅方向外端よりも車幅方向外側に突出する突出部(11c)を備え、少なくとも前記突出部(11c)内にエネルギー吸収部材(30)を配置し、前記突出部(11c)の車幅方向外端と前記サイドシル(12)の車幅方向外端とを連結部材(37)で連結したことを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の自動車の車体構造。
  7. 前記後部隔壁(18)は、前記後部フロア(44)の上面、前記リヤダンパー支持部材(23)の車幅方向内面および前記リヤピラー(14)の下面に接合することを特徴とする、請求項4〜請求項6の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
  8. アウタースキン(65)およびインナースキン(64)よりなる中空部材である前記後部隔壁(18)は、その上端から後方に延出するリヤパーシェル(19)を一体に備えて断面逆L字状に形成され、前記リヤパーシェル(19)の前端の屈曲部において前記アウタースキン(65)および前記インナースキン(64)が相互に接合することを特徴とする、請求項4〜請求項7の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
  9. 前記後部フロア(44)の下面に左右のリヤサイドフレーム(22)を備え、前記リヤダンパー支持部材(23)は前記リヤピラー(14)および前記リヤサイドフレーム(22)を連結することを特徴とする、請求項4〜請求項8の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
  10. 前記車体(12)はサイドシル(12)であり、前記後部サスペンション部品(67)はサスペンションアーム(67)であることを特徴とする、請求項1に記載の自動車の車体構造。
  11. CFRP製の車体フロア(11)の車幅方向外端に沿って前後方向に延びる前記サイドシル(12)と、前記サイドシル(12)の前端から起立するフロントピラーロア(13)と、前記サイドシル(12)の後端から起立するリヤピラー(14)とを側面視でU字状に形成したことを特徴とする、請求項10に記載の自動車の車体構造。
  12. 前記車体フロア(11)はアンダーフロアパネル(25)の接合フランジ(25d)およびアッパーフロアパネル(26)の接合フランジ(26b)どうしを接合した中空部材であることを特徴とする、請求項11に記載の自動車の車体構造。
  13. 前記マウント部材(69)は、前記アンダーフロアパネル(25)および前記アッパーフロアパネル(26)を接合する接合フランジ(25d,26b)を挟んで、前記サイドシル(12)の後端部に埋設したナット(70)に螺合するボルト(71)により締結されることを特徴とする、請求項12に記載の自動車の車体構造。
  14. 前記マウント部材(69)は長手方向に一定断面を有するアルミニウム合金製の押し出し材から切り出され、前記ボルト(71)が貫通するボルト孔(69d)が形成された底壁(69a)と、前記底壁(69a)から相互に平行に起立する一対の側壁(69b)と、前記底壁(69a)および前記一対の側壁(69b)を斜めに接続する一対の補強壁(69c)とを備え、前記側壁(69b)の先端側に前記サスペンションアーム(67)の取付孔(69e)を形成するとともに、前記取付孔(69e)および前記補強壁(69c)間に前記脆弱部(69f)を形成したことを特徴とする、請求項13に記載の自動車の車体構造。
  15. 前記車体フロア(11)は前記サイドシル(12)の車幅方向外端よりも車幅方向外側に突出する突出部(11c)を備え、少なくとも前記突出部(11c)内にエネルギー吸収部材(30)を配置し、前記突出部(11c)の車幅方向外端と前記サイドシル(12)の車幅方向外端とを連結部材(37)で連結したことを特徴とする、請求項10〜請求項14の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
  16. 前記車体(74)はリヤサイドフレーム(22)のCFRP製フレーム(74)であり、前記後部サスペンション部品(78)はダンパースプリング(78)であり、前記マウント部材(75)の前面および上面は、前記CFRP製フレーム(74)の後部に形成した凹部(74a)の前面および下面にそれぞれ接合され、前記マウント部材(75)の前面および前記CFRP製フレーム(74)の前記凹部(74a)の前面は前下方から後上方に傾斜し、前記マウント部材(75)は前記ダンパースプリング(78)から所定値以上の荷重が入力すると塑性変形する前記脆弱部(75f)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の自動車の車体構造。
  17. 前記CFRP製フレーム(74)はCFRP製の後部フロア(44)に一体に連続することを特徴とする、請求項16に記載の自動車の車体構造。
  18. CFRP製の車体フロア(11)の後部に一体に形成される前記CFRP製フレーム(74)の車幅方向両側の側壁(74b)の間隔は、上下方向視で後方から前方に向けて末広がりに拡開することを特徴とする、請求項16または請求項17に記載の自動車の車体構造。
  19. 前方から後方に向けてキックアップする前記CFRP製フレーム(74)の上下方向高さは、前記車体フロア(11)に設けたフロアトンネル部(11a)の上下方向高さと略同一であることを特徴とする、請求項18に記載の自動車の車体構造。
  20. 前記フロアトンネル部(11a)の車幅方向両側の側壁(25b)の間隔は、上下方向視で前方から後方に向けて末広がりに拡開することを特徴とする、請求項19に記載の自動車の車体構造。
  21. 前記マウント部材(75)はアルミニウム合金の鋳物製であり、前記CFRP製フレーム(74)の前記凹部(74a)の前記下面に下方から嵌合するコ字状断面の上壁(75a)と、帯状の下壁(75b)と、前記上壁(75a)および前記下壁(75b)を接続する垂直壁(75c)と、前記上壁(75a)、前記下壁(75b)、前記垂直壁(75c)を接続する補強リブ(75d)とを備えることを特徴とする、請求項16〜請求項20の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
  22. 前記脆弱部(75f)は前記補強リブ(75d)に形成した車幅方向の溝であることを特徴とする、請求項21に記載の自動車の車体構造。
  23. 前記車体フロア(11)の車幅方向外端部の上面に前後方向に延びるサイドシル(12)を接続し、前記車体フロア(11)は上方に屈曲して前記サイドシル(12)の後端を覆う屈曲部(11k)を備えることを特徴とする、請求項18〜請求項20の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
  24. 前記リヤサイドフレーム(22)の上方の車体に、所定値以上の荷重が入力すると塑性変形する金属製のヒューズ部材(59)を介してリヤダンパー(62)の上端を支持したことを特徴とする、請求項16〜請求項23の何れか1項に記載の自動車の車体構造。
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