JP6111241B2 - 銅の電解析出用水性酸浴、当該浴の使用、当該浴中のルテニウムイオンの使用、および、当該浴を用いた加工対象物上への銅の電解析出方法 - Google Patents

銅の電解析出用水性酸浴、当該浴の使用、当該浴中のルテニウムイオンの使用、および、当該浴を用いた加工対象物上への銅の電解析出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6111241B2
JP6111241B2 JP2014506836A JP2014506836A JP6111241B2 JP 6111241 B2 JP6111241 B2 JP 6111241B2 JP 2014506836 A JP2014506836 A JP 2014506836A JP 2014506836 A JP2014506836 A JP 2014506836A JP 6111241 B2 JP6111241 B2 JP 6111241B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copper
ruthenium
bath
workpiece
aqueous acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014506836A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014513211A (ja
Inventor
ニーナ ダムブロブスキー
ニーナ ダムブロブスキー
ウヴェ ハウフ
ウヴェ ハウフ
インゴ エーベルト
インゴ エーベルト
クリストフ エルベン
クリストフ エルベン
レネ ヴェンツェル
レネ ヴェンツェル
Original Assignee
アトーテヒ ドイッチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
アトーテヒ ドイッチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アトーテヒ ドイッチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング, アトーテヒ ドイッチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング filed Critical アトーテヒ ドイッチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
Publication of JP2014513211A publication Critical patent/JP2014513211A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6111241B2 publication Critical patent/JP6111241B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D3/00Electroplating: Baths therefor
    • C25D3/02Electroplating: Baths therefor from solutions
    • C25D3/38Electroplating: Baths therefor from solutions of copper
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D5/00Electroplating characterised by the process; Pretreatment or after-treatment of workpieces
    • C25D5/02Electroplating of selected surface areas
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D5/00Electroplating characterised by the process; Pretreatment or after-treatment of workpieces
    • C25D5/18Electroplating using modulated, pulsed or reversing current
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D5/00Electroplating characterised by the process; Pretreatment or after-treatment of workpieces
    • C25D5/60Electroplating characterised by the structure or texture of the layers
    • C25D5/605Surface topography of the layers, e.g. rough, dendritic or nodular layers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D5/00Electroplating characterised by the process; Pretreatment or after-treatment of workpieces
    • C25D5/60Electroplating characterised by the structure or texture of the layers
    • C25D5/605Surface topography of the layers, e.g. rough, dendritic or nodular layers
    • C25D5/611Smooth layers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D5/00Electroplating characterised by the process; Pretreatment or after-treatment of workpieces
    • C25D5/627Electroplating characterised by the visual appearance of the layers, e.g. colour, brightness or mat appearance
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D7/00Electroplating characterised by the article coated
    • C25D7/12Semiconductors
    • C25D7/123Semiconductors first coated with a seed layer or a conductive layer
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/40Forming printed elements for providing electric connections to or between printed circuits
    • H05K3/42Plated through-holes or plated via connections
    • H05K3/423Plated through-holes or plated via connections characterised by electroplating method

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Description

本発明は、水性酸浴、ならびに、銅の電解析出方法、特に、プリント回路基板、チップキャリアおよび半導体ウェハの、ブラインドマイクロビア、スルーホールビア、トレンチおよび類似の構造を充填するための、または表面をメッキするための銅の電解析出方法に関する。
銅コーティングの装飾的および機能的特性の制御を可能とするために、酸性電解銅浴に多くの各種有機添加物を添加することが知られている。とりわけ、延性があり、規則的で光沢のある析出物を得るために、浴に光沢剤およびキャリアが添加される。さらに、プリント回路基板、チップキャリアおよび半導体ウェハの製造時に、銅電解液への添加物として有機化合物が使用され、これらの化合物は、抑制剤および促進剤として作用し、プリント回路基板の表面、またはプリント回路基板の構造、例えば、トレンチ、スルーホールビアもしくはBMVの異なる領域の内部および上に、可能な限り均一な銅の析出を可能にする。
トレンチ、ブラインドマイクロビア(BMV)またはスルーホールビア(ビア(via)=垂直相互接続(Vertical Interconnect Access))などの構造内に、銅による均一な金属析出を行うには、しばしば困難を伴う。これらの構造の幾何学的配置および展開のために、それらの電気的析出挙動が変動するからである。特に、この種の非常に小さい構造では、析出場所に向かう金属イオンと添加剤の拡散の影響が支配的である。複雑な導体構造の展開には、銅の均一な充填が不可欠である。不十分な、または不均一な充填では、それらが無用なものになることが多く、その結果、プリント回路基板またはチップキャリア全体が廃棄されることになる。
さらに、プリント回路基板、チップキャリアおよびウェハのトレンチ、スルーホールビアおよびBMVの金属化が不十分かつ不均一であると、銅析出物中に中空領域(ボイド)が形成されたり、あるいは望ましくない物質が含まれたりするおそれがある。また、構造の金属化が不十分かつ不均一であると、銅の電気メッキ後、その表面に構造を再生成することもあり得る。これには、その後の層の形成のために追加の処理工程と材料費が必要となり、また許容できないインピーダンスの変動のために問題が生じ得る。
プリント回路基板の微細化が進行し、あるいはプリント回路基板およびウェハの設計がより一層複雑になる中、とりわけ、ますます狭くなるスペースに、より大きな計算能力および/または機能を付与するために、この産業は常に新しい課題に直面している。同時に、例えば、プリント回路基板の形状、あるいは、プリント回路基板、チップキャリアおよび半導体ウェハの導体経路構造および導体構造のそれぞれの形状は、ますます複雑になっている。
上記のことを考慮すれば、プリント回路基板、チップキャリアおよび半導体ウェハのトレンチ、スルーホールビアおよびBMVの充填は、導体構造の信頼できる形成を保証するために、可能な限り完全、かつ均一であることが求められる。
これらの要件に応えるために、先行技術には、数種類の析出浴組成物が開示されている。
非特許文献1には、鏡面状の銅表面を形成でき、かつ最も精細なトレンチにおける銅の析出を促進できる、例えば、ポリエーテル、硫黄系有機化合物、およびレベラー(チオ尿素、ベンゾトリアゾール(BTA)およびヤヌスグリーンB(JGB)など)を含む組成物が記載されている。
特許文献1には、アミノ酸、またはペプトンおよびペプチドなどの第2級アミノ酸誘導体を含有するアルカリ性シアン化銅浴が記載されている。これらの添加剤は銅析出プロセスに有利に作用するといわれている。
特許文献2には、集積回路上へ、例えば、導体経路用の狭いトレンチまたは導体経路接続部(ビア)内に銅を電解析出するための組成物が開示されている。この組成物は、他の添加剤と共に、つや出し手段として硫黄含有アミノ酸、例えば、システイン、ペルシステイン、グルタチオン、ならびにそれらの誘導体および塩を含む。
特許文献3には、誘電体層中の開口部、特に接点、ビアおよび/またはトレンチ用の高アスペクト比開口部を確実に充填するCuの電気メッキ法が開示されている。レベリング剤、および任意選択の光沢剤を含む電気めっき溶液が用いられている。レベリング剤は、ポリエチレンイミン、ポリギルシン(polygylcine)、2−アミノ−1−ナフタリンスルホン酸、3−アミノ−1−プロパンスルホン酸、4−アミノトルエン−2−スルホン酸、およびさらに他の化合物から選択することができる。適切な光沢剤は、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チオジアゾールであり得る。
特許文献4は、特にブラインドマイクロビア(BMV)およびトレンチ内において、非常に均一な銅の析出を実現させる問題に関するものであり、少なくとも1種の銅イオン源、少なくとも1種の酸性イオン源、少なくとも1種の光沢剤化合物および少なくとも1種のレベラー化合物を含み、少なくとも1種のレベラー化合物が、合成により製造された非機能性ペプチド、合成により製造された機能性ペプチド、および合成により製造された機能性アミノ酸を含む群から選択される銅の電解析出用水性酸浴を開示している。
しかしながら、スルーホール、トレンチおよびBMVのような構造を銅により、より一層均一に充填するためには、従来から知られている浴液を改良する必要が依然としてある。スルーホール、トレンチおよびBMVの微細構造を、より均一な方法で、より一層精密に、すなわち可能な限り平坦かつ薄い銅の表面で充填する必要がある。
したがって、この問題を解決すること、および、これに加えて、大量生産の条件下でも上記要件が常に達成できることを保証することが、本発明の1つの目的である。特に、プリント回路基板、チップキャリアおよび半導体ウェハのスルーホール、トレンチおよびBMVなどの微細構造では、凹み(dimple)もしくは窪み(recess)、および内包物などの不利な結果を招かない方法で、また全体に平坦な表面が形成される方法で充填されるべきである。
本発明の目的はまた、スルーホール、トレンチおよびBMVなどの微細構造の充填に有用な方法を提供することでもあった。
特許文献5には、スルーホールビアを充填するための二段階法が開示されている。前記方法の第1工程では、スルーホールの中央部で析出が起こる。これによりホール中央部が充填され、ホール中央部に近い方の1端がそれぞれ閉じている2つのブラインドホール、すなわちブラインドマイクロビアが形成される。第2の金属化工程では、このように形成されたブラインドホールが金属により充填される。特許文献5は、硫酸銅、硫酸、塩化物、鉄イオン、光沢剤としての硫酸含有化合物、およびポリマー性窒素化合物、窒素含有硫黄化合物またはポリマー性フェナゾニウム誘導体であり得るレべリング剤を含む浴の使用を示唆している。さらにこの刊行物は、その方法の各工程において異なる電解液を使用すること、およびその方法の各工程において異なる電流パラメータ、例えば、各工程でパラメータが異なるパルス性逆電流を使用することを示唆している。これらの理由により、特許文献5の方法は比較的複雑である。さらに前記方法は、特に垂直金属化法で使用される場合に、スルーホールを完全に充填するのに比較的長い時間を要する。したがって、本発明の1つの目的は、これらの欠点を克服することであった。
米国特許第2,876,178号明細書 米国特許出願公開第2002/0195351A1号明細書 米国特許第5,972,192号明細書 国際公開第2009132861号パンフレット 国際公開第2006032346号パンフレット
P. M. Vereecken et al."The chemistry of additives in damascene copper plating",IBM J.Res.&Dev.,Vol.49(2005年1月),No.1,3−18
本発明は、
− 少なくとも1種の銅イオン源
− 少なくとも1種の酸
− 少なくとも1種の光沢剤化合物
− 少なくとも1種のハロゲン化物イオン源、および
− 銅析出用レベラーとして機能する少なくとも1種の物
− 銅析出用のレベラーおよび/または抑制剤として、少なくとも1種の鉄イオン源を含む銅の電解析出用水性酸浴であって、
前記少なくとも1種の物質が溶解したルテニウムであり、
鉄/ルテニウムのモル比が少なくとも1.5モル(Fe)/1モル(Ru)となるような量の鉄が存在する、水性酸浴、
ならびに、基材上に銅を電解析出する方法(本願の後の方で記載する)を提供する。
有利な実施形態を含む本発明の水性酸浴および方法により、上述した目的が部分的に、またはさらには完全に達成される。
比較例1aの結果を示す。 実施例1の結果を示す。 比較例2の結果を示す。 比較例2の結果を示す。 実施例2aの結果を示す。 実施例2aの結果を示す。 比較例3の結果を示す。 実施例3aの結果を示す。 比較例4の結果を示す。 実施例4aの結果を示す。 比較例5の結果を示す。 実施例5aの結果を示す。 実施例5bの結果を示す。 比較例6の結果を示す。 実施例6aの結果を示す。 図6aの左側を90°回転させて示す。 図6aの右側を90°回転させて示す。 比較例7の結果を示す。 実施例7aの結果を示す。 直径100μmのBMVの結果を示す。 直径125μmのBMVの結果を示す。 直径150μmのBMVの結果を示す。
本発明の水性酸浴および本発明の方法は、プリント回路基板、チップキャリアおよび半導体ウェハのような対象物だけでなく、他の回路キャリアおよび相互接続デバイスの電解コーティングにも好ましく使用される。この浴および方法は、特に半導体ウェハ、プリント回路基板、チップキャリアにおいて、トレンチ、ブラインドマイクロビア、スルーホールビア(スルーホール)、および類似の構造を銅で充填するために使用される。
本質的に、「スルーホールビア」は対象物を完全に貫いている孔、すなわち対象物、特にウェハ、プリント回路基板またはチップキャリアを貫通している孔である。「スルーホールビア」はレーザー穿孔による孔または機械的穿孔による孔が好ましい。スルーホールビアは、対象の2つの外部導電層を相互接続し、任意選択により外部層を1つ以上の内部導電層と相互接続し得ることが好ましい。スルーホールビアはスパッタリングまたは無電解析出による銅層を有することができ、これはコンフォーマルめっきによって厚肉化するか、または銅もしくは他の金属で充填することができる。
本質的に、「ブラインドマイクロビア」は、対象物を完全には貫いていない、すなわち対象物を貫通していない、銅メッキされた孔である。言い換えれば、ブラインドマイクロビアは対象、特にウェハ、プリント回路基板またはチップキャリアの内部で終わる孔である。ブラインドマイクロビアは対象物の1つの外部導電層を1つ以上の内部導電層と接続することが好ましい。
スルーホールビアおよびブラインドマイクロビアの説明については、R.S.Khhandpur、“Printed circuit boards,Design,Fabrication and Assembly”,McGraw Hill,2006年,ISBN 0−07−146420−4,pp.185−186にも言及されている。
本発明の水性酸浴または本発明の方法は、特に、プリント回路基板、チップ、キャリア、ウェハ、およびその他の各種相互接続デバイスの、トレンチ、ブラインドマイクロビア、スルーホールビア、およびその類似構造内での銅の析出に使用することができる。用語「スルーホールビア」または「スルーホール」は、本発明で使用するときは、あらゆる種類のスルーホールビアを包含し、シリコンウェハにおける所謂「スルーシリコンビア(through silicon vias)」を含む。
前記構造内に銅を析出させることができる。ルテニウムを銅の電解析出用水性酸浴に加えると、特にブラインドマイクロビア(BMV)およびトレンチにおける銅の均一析出性が向上することがわかった。ルテニウムは、銅析出用レベラーとして機能する。ルテニウムは前記構造内に析出せず、また析出銅中に含有されることもないと推測されるが、この推測が本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
用語「銅析出用レベラー」は、トレンチ、ブラインドマイクロビア、スルーホールビア、およびその類似構造などの構造、特に陥凹部(indentation)、開口部、窪み、および空洞内における銅の析出に特に関係する。それは、銅で完全にまたは部分的に充填されるか、または充填されるであろう構造に関係する。
レべリング機能および用語「レベラー」は以下のことを意味する。本発明の水性酸浴および本発明の方法を使用すれば、充填されるべき窪みおよび陥凹部のような構造、特にトレンチおよびBMV内において非常に均一に銅を析出させることが可能である。特に、窪みおよび陥凹部を完全に充填することができ、陥凹部/窪み内における析出と比較して表面上への銅の析出を減少させ、ボイドまたは凹みを回避するか、または少なくとも最小化することができる。これは、広い範囲にわたって滑らかかつ平坦で、事実上歪みがない銅表面が形成されることを保証するものである。例えば、BMV領域において凹みは殆ど見出せず、そのため導体構造の断面は、理想的またはほぼ理想的な長方形に形成される。
他の態様では、ルテニウムは銅析出促進剤として機能する。銅析出促進剤としての機能とは、スルーホール、BMVおよびトレンチのような構造、特にスルーホールが、ルテニウムを含まない浴よりも、本発明の析出浴でより短時間に充填されることを意味する。この効果はまた、スルーホールの部分充填法においても見ることができ、これについては本発明の方法と関連して、以下で説明する。
ルテニウムを添加すると、銅が充填されるべき構造周囲の表面上の銅の析出が減少することがわかった。構造周囲の表面は、充填されるべき構造に隣接する表面であり、例えば、トレンチ、BMVまたはスルービアに隣接するプリント回路基板またはウェハの表面である(構造自体の表面ではない)。上で定義したように、隣接する表面上への銅の析出はルテニウムにより減少するが、銅の析出が充填されるべき構造に集中することになるため、これは非常に望ましい効果である。このようにルテニウムは、スルーホール、BMVおよびトレンチのような、銅が充填される構造内における銅の析出を促進かつ平坦化し、同時に、銅の析出が望ましくない、前記構造に隣接する表面での銅の析出を抑制する。銅が充填される構造に隣接する表面で銅の析出が減少することに関して言えば、ルテニウムを「抑制剤」と定義することもできる。
ルテニウムの他に、本発明の浴は、レベラーとして知られる物質をさらに含むことができる。その例としては、Atotech社の製品である、Inpulse H5、Cuprapulse XP7およびCuprapulse S4が挙げられる。
他の態様では、本発明はまた、微細構造、特にスルーホール、BMVおよびトレンチ内における銅析出用促進剤としてのルテニウムイオンの使用、ならびに微細構造、特にスルーホール、ブラインドマイクロビアまたはトレンチ内における銅析出用レベラーとしてのルテニウムイオンの使用に関する。実際の使用は、特に限定はされないが、上記目的のため、または上記効果を得るために、ルテニウムを単独もしくは組み合わせで、銅電解析出用水性酸浴中で使用することである。銅の析出は、プリント回路基板、チップ、キャリア、ウェハ、およびその他の各種相互接続デバイス上への析出に関係し得る。
浴はルテニウムを任意の溶解状態で含む。したがって、この浴は、溶解したルテニウムを含む。例としては、溶解ルテニウムイオン、あるいは、溶解した無機もしくは有機ルテニウム化合物であって、浴中で解離していても、解離していなくても、または完全には解離していなくてもよい化合物が挙げられる。本発明の水性酸浴中におけるルテニウム(溶解したルテニウムを意味する)の好ましい濃度範囲は、0.01mg/l〜100mg/l、0.1mg/l〜100mg/l、0.5mg/l〜100mg/l、0.01mg/l〜80mg/l、0.1mg/l〜80mg/l、0.5mg/l〜80mg/l、0.01mg/l〜50mg/l、0.1mg/l〜50mg/l、または0.5mg/l〜50mg/lである。100mg/lを超える濃度は空隙の生成をもたらし得る。濃度は浴体積当たりのルテニウム原子の質量と関係しており、浴組成物に添加されたいずれのルテニウム化合物の質量とも関係していない。
例えば、ルテニウムは、完全または部分的に水溶性であるルテニウム化合物として添加することができる。ルテニウム化合物は無機化合物であっても(金属)有機化合物であってもよい。さらに、ルテニウム化合物はイオン性化合物であっても非イオン性化合物であってもよい。例としては、特に限定はされないが、ルテニウム塩、ルテニウム錯体化合物、またはルテニウムを含む他の無機または有機化合物が挙げられる。本発明の水性酸浴は、例えば、溶解したルテニウムイオン、あるいは溶解したルテニウム化合物、例えば溶解したルテニウム錯化合物、またはルテニウムを含む他の溶解した無機もしくは有機化合物を含んでもよい。ルテニウム塩の例としては、塩化ルテニウム、特にルテニウム(3.5)クロライドが挙げられる。ルテニウムの酢酸塩、炭酸塩、酢酸塩、臭化物、炭酸塩、フッ化物、硫酸塩、テトラフルオロボレート、リン酸塩、過塩素酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、メタンスルホン酸塩、およびシュウ酸塩も適している。ルテニウム錯体の例には、ビピリジン、サレン、フェナントロリン、スルホン酸などのリガンドを有する異なる酸化状態のルテニウムを含むルテニウム錯体がある。特に、C、N、O、S、P、Seなどのドナー原子を有するリガンドは、添加剤として使用できる錯体を生成するのに適している。
異なる酸化状態のルテニウムを使用することができる。ルテニウムは、Ru(II)および/またはRu(III)の酸化状態で使用することが好ましく、それには、例えばRu(IV)やそれより高い他の酸化状態のものも少量含まれていてもよい。この実施形態では、ルテニウムは主として、Ru(II)もしくはRu(III)、または両者の混合物として存在する。この意味で、ルテニウムは平均酸化状態が、IIおよびIIIの酸化状態を含む、II〜IIIの範囲で存在する。したがって、好ましく存在するルテニウムは、Ru(II〜III)と定義し得る。平均酸化状態とは、浴中に存在する全てのRuイオンの平均酸化状態を意味する。Ru(II〜III)は、これより高い酸化状態と比較すると、本発明の浴中における溶解度がより大きいことがわかった。Ruの溶解度が大きいと、結果的に、本明細書に記述されているようなRuの有益な機能、例えばレベリング効果や促進効果などがより一層高まる。さらに、そのような酸化状態では、浴は望ましい黄色、緑色または緑/黄色を呈し、一方、より高い酸化状態では、浴は、適用する上で不利な茶〜暗褐色を呈することがわかった。Ru(II〜III)の酸化状態は、ルテニウムに対してモル過剰の鉄を加えることにより得ることが好ましい。鉄とルテニウムの好ましいモル比は、少なくとも1.1モル(Fe)/1モル(Ru)、少なくとも1.5モル(Fe)/1モル(Ru)、少なくとも2.0モル(Fe)/1モル(Ru)、少なくとも3.0モル(Fe)/1モル(Ru)、少なくとも4.0モル(Fe)/1モル(Ru)、少なくとも5.0モル(Fe)/1モル(Ru)、少なくとも6.0モル(Fe)/1モル(Ru)、少なくとも8.0モル(Fe)/1モル(Ru)、少なくとも10.0モル(Fe)/1モル(Ru)、少なくとも12.0モル(Fe)/1モル(Ru)、少なくとも14.0モル(Fe)/1モル(Ru)、少なくとも16.0モル(Fe)/1モル(Ru)、または少なくとも18.0モル(Fe)/1モル(Ru)である。モル比は、鉄のモル数とルテニウムのモル数(RuおよびFeの原子またはイオン)に関係しており、鉄またはルテニウムを含有するいずれの化合物のモル数にも関係していない。浴の他の特性に悪影響を及ぼさない限り、また好ましくはFeの少なくとも大部分が溶解状態にある限り、ルテニウムに対する鉄のモル過剰には上限がない。例えば、鉄とルテニウムのモル比は、110モル(Fe)/1モル(Ru)もしくはさらにはそれを上回ってもよい。そのような大量の鉄は、例えば水平法の適用/プロセス設計のなかで、例えば、不溶性アノードを使用することによる光沢剤の安定性のためという、他の理由からも選択され得る。全てのモル比は、任意の組み合わせで、本明細書に示されている任意のルテニウム濃度と組み合わせることができる。
鉄(II)は浴中で混合することが好ましい。上で示したように鉄の添加により、鉄はFe(II)からFe(III)へ酸化され、ルテニウムは望ましい酸化状態のRu(II〜III)に還元される。この意味では、鉄は、鉄が果たし得る他の機能(本明細書中に示されている)に加えて、ルテニウムの還元剤としての機能を有する。
銅浴は銅イオン源、例えば硫酸銅を含有する。他の銅塩も使用することができ、銅イオン源として、硫酸銅を少なくとも部分的に置き換えることができる。
酸は、主として浴の電気伝導度を高めるために添加される。本発明の意味における酸は、水溶液に加えられたときに、Hイオンを生成させる化合物である。好ましい酸は硫酸である。硫酸は、その全部または一部を、リン酸、フルオロ硼酸、メタンスルホン酸または他の酸で置き換えることができる。
さらなる成分として、本発明の浴はハロゲン化物を含有する。ハロゲン化物は塩化物が好ましい。塩化物イオンは、試薬級のアルカリ塩化物(例えば、塩化ナトリウム)または塩酸の形態で添加することができる。ハロゲン化物イオンが既に他の成分に含まれているときは、必要に応じて、塩化ナトリウムの添加を全部または一部省略することができる。例えば、ルテニウムが塩化ルテニウムとして浴に添加される場合、塩化物の塩をさらに添加する必要はない。この場合、塩化ルテニウムは、ハロゲン化物イオン源とルテニウム源の両方になる。
銅、酸および任意選択の塩化物イオンの浴中の含有率は、広い範囲で変えることができる。一般に、次の組成を有する水溶液を使用することができる。
Cu2+:4〜90g/l、好ましくは5〜80g/l、
硫酸銅(CuSO・5HO):20〜360g/l、好ましくは48〜120g/lまたは160〜320g/l、
硫酸:20〜350g/l、
塩化物イオン:0.01〜0.20g/l、好ましくは0.03〜0.12g/l。
特に限定はされないが、銅は、例えば、CuSO・5HOまたはメタンスルホン酸銅(CHS)Cuとして添加することができる。Cu2+の上記濃度は、浴の体積当たりの銅原子の質量に関係し、ルテニウム化合物の質量には関係しない。CuSO硫酸塩が添加される場合、CuSOの好ましい量は40〜320g/lである。
本発明の水性酸浴はまた、少なくとも1種の光沢剤化合物を含む。用語「光沢剤」は本明細書および請求の範囲で使用される限り、銅析出過程で光沢および促進作用を示す物質を指す。これらは、一般に有機化合物、特に硫黄を含む有機化合物、好ましくは有機チオール、有機スルフィド、有機ジスルフィドまたは有機ポリスルフィド、例えば脂肪族のチオール、スルフィド、ジスルフィドおよびポリスルフィドである。光沢剤化合物はまた、−SHまたは−S−S−部分を有する、有機、例えば脂肪族、芳香脂肪族またはアリールの化合物であり得る。水性酸浴中でこれらの化合物が十分な溶解度を有するよう、これらはそれぞれ少なくとも1つの極性基、例えば1つもしくは2つのスルホン酸基、またはそのそれぞれの塩の基をさらに含むことが好ましい。
特に、本発明の水性酸浴は、有機チオール化合物、有機スルフィド化合物、有機ジスルフィド化合物および有機ポリスルフィド化合物を含む群から選択される、少なくとも1種の光沢剤化合物を含むことができる。3−(ベンズチアゾリル−2−チオ)−プロピルスルホン酸、3−メルカプト−プロパン−1−スルホン酸、エチレンジチオジプロピルスルホン酸、ビス−(p−スルホフェニル)−ジスルフィド、ビス−(ω−スルホブチル)−ジスルフィド、ビス−(ω−スルホヒドロキシプロピル)−ジスルフィド、ビス−(ω−スルホプロピル)−ジスルフィド、ビス−(ω−スルホプロピル)−スルフィド、メチル−(ω−スルホプロピル)−ジスルフィド、メチル−(ω−スルホプロピル)−トリスルフィド、O−エチル−ジチオ炭酸−S−(ω−スルホプロピル)−エステル、チオグリコール酸、チオリン酸−O−エチル−ビス−(ω−スルホプロピル)−エステル、チオリン酸−トリス−(ω−スルホプロピル)−エステル、およびそれらの塩を含む群から選択される少なくとも1種の光沢剤化合物が最も好ましい。
本発明の水性酸浴中の全光沢剤化合物の全濃度は、好ましくは少なくとも0.01mg/l、より好ましくは少なくとも0.1mg/l、最も好ましくは少なくとも1mg/lである。光沢剤の濃度は、電解液中に、好ましくは100mg/l以下、特に好ましくは10mg/l以下、最も好ましくは5mg/l以下である。これらの下限値および上限値は、任意に組み合わせることができる。
本発明の水性酸浴は、少なくとも1種のキャリア物質をさらに含むことができる。用語「キャリア」は本明細書および請求の範囲で使用される限り、銅析出過程を抑制(部分的に)または遅延させる作用を有する物質を指す。これらは一般に有機化合物であり、特に酸素含有高分子量化合物、好ましくはポリアルキレングリコール化合物である。この種の化合物は、例えば、酸素含有高分子量化合物であり得る。これらは、好ましくはポリアルキレングリコール化合物、例えばポリアルキレングリコール、酸エステル、特にポリアルキレングリコールのカルボン酸エステル、または、ポリアルキレングリコールのアルカノールエーテルもしくはフェノールエーテルなどのポリアルキレングリコールと1種以上のアルコールのエーテルである。この種の添加剤は、例えば、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ステアリン酸ポリグリコールエステル、オレイン酸ポリグリコールエステル、ステアリルアルコールポリグリコールエーテル、ノニルフェノールポリグリコールエーテル、オクタノールポリアルキレングリコールエーテル、オクタンジオール−ビス−(ポリアルキレングリコールエーテル)、ポリ(エチレングリコール−ran−プロピレングリコール)、ポリ(エチレングリコール)−block−ポリ(プロピレングリコール)−block−ポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)−block−ポリ(エチレングリコール)−block−ポリ(プロピレングリコール)である。これらの化合物の濃度は、好ましくは少なくとも約0.005g/l、特に好ましくは少なくとも約0.01g/lである。濃度は約20g/l以下、より好ましくは約5g/l以下である。これらの下限値および上限値は、任意に組み合わせることができる。
浴には、さらに、従来からの界面活性剤または他の添加剤を含有させることができる。
好ましい実施形態では、本発明の水性酸浴は、銅析出用のレベラーおよび/または抑制剤として少なくとも1種の鉄イオン源をさらに含む。用語「レベラー」については先に定義した。鉄イオンの添加は、銅で充填されるべき構造周囲の表面における銅の析出を減少させる。構造周囲の表面は、充填されるべき構造に隣接する表面、例えば、トレンチ、BMVまたはスルービアに隣接するプリント回路基板またはウェハの表面である(構造自体の表面ではない)。用語「抑制剤」は、上で定義した隣接表面における銅の析出を減少させる作用を意味し、銅の析出が充填されるべき構造に集中することになるため、これは非常に望ましい作用である。
鉄イオンの添加により、浴のレベリング特性、抑制特性(構造に隣接する表面の銅の抑制)および充填特性を改善することさえできることがわかった。ルテニウムと併用すると、ルテニウムまたは鉄の単独添加と比較して、相乗効果を観察することができる。鉄の濃度は次の好ましい下限値:少なくとも0.1mg/l、少なくとも0.001g/l、少なくとも0.01g/l、少なくとも0.1g/l、少なくとも0.5g/l、少なくとも1g/l、少なくとも2g/l、少なくとも3g/lまたは少なくとも5g/lから選択し得る。好ましい上限値は、50g/l、30g/lまたは20g/lであり、先に記載した各下限値と組み合わせることができる。鉄の濃度の好ましい範囲は、0.1mg/l〜50g/l、0.001g/l〜50g/l、0.01g/l〜50g/l、0.1g/l〜50g/l、0.5g/l〜50g/l、1g/l〜50g/l、2g/l〜50g/l、3g/l〜50g/lまたは5g/l〜50g/lである。他の好ましい範囲は、0.1mg/l〜30g/l、0.001g/l〜30g/l、0.01g/l〜30g/l、0.1g/l〜30g/l、0.5g/l〜30g/l、1g/l〜30g/l、2g/l〜30g/l、3g/l〜30g/lまたは5g/l〜30g/lである。さらに他の好ましい範囲は、0.1mg/l〜20g/l、0.001g/l〜20g/l、0.01g/l〜20g/l、0.1g/l〜20g/l、0.5g/l〜20g/l、1g/l〜20g/l、2g/l〜20g/l、3g/l〜20g/lまたは5g/l〜20g/lである。最も好ましい範囲は5g/l〜20g/lであり、この濃度範囲で最良の結果が得られる。濃度は、浴体積当たりの鉄原子の質量に関係し、鉄化合物の質量には関係しない。好ましくはFe(II)またはFe(III)、最も好ましくはFe(II)が浴中で混合される。短い操作時間の経過後に、Fe(II)とFe(III)は浴中で平衡に達する。浴中の鉄の他の好ましい量は、上で示した鉄とルテニウムの任意の好ましいモル比から計算することができる(ただし、ルテニウムが、これも上で示した好ましい量で添加された場合)。例えば、ルテニウム濃度として0.01mg/lが選ばれ、モル比が少なくとも18.0モル(Fe)/1モル(Ru)であると選ばれたなら、鉄濃度は少なくとも約0.1mg/lである。この例の最小濃度は、50g/lなど、上で示した任意の好ましい上限値と組み合わせることができる。この例では、鉄の濃度は、好ましくは0.1mg/l〜50g/l、より好ましくは0.1mg/l〜30g/l、最も好ましくは0.1mg/l〜20g/lである。全ての鉄の濃度は、任意の組み合わせで、本明細書に示した任意のルテニウム濃度と組み合わせることができる。
鉄イオン源は好ましくは、水溶性の鉄塩、例えば鉄(II)または鉄(III)の酢酸塩、炭酸塩、酢酸塩、塩化物、臭化物、炭酸塩、フッ化物、硫酸塩、テトラフルオロボレート、リン酸塩、過塩素酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、メタンスルホン酸塩またはシュウ酸塩である。
本発明はまた、加工対象物上への銅の電解析出方法であって、
a)上記水性酸浴、および少なくとも1つのアノードを準備する工程と、
b)加工対象物および少なくとも1つのアノードを水性酸浴と接触させる工程と、
c)加工対象物と少なくとも1つのアノードとの間に電流を流して、加工対象物上に銅を析出させる工程と
を含む方法に関する。
この方法は、ブラインドマイクロビア、トレンチまたはスルーホールビアなどの構造に銅を充填するために使用することが好ましい。用語「充填」は、前記構造が、前記構造の側壁と加工対象物の表面との間の少なくともエッジ部まで充填されることを意味する。この実施形態では、工程c)は前記構造が充填されるまで行われる。本発明の方法によれば、前記構造を正確に充填できることがわかった。BMVは所謂窪み形状を有しない。
本方法は、スルーホールビアの充填に特に有用である。さらに、本方法は銅メッキに非常に適している。
本発明の方法は、本開示に記載の他の全ての方法を含めて、より詳しくは、
− 構造、特にブラインドマイクロビア(BMV)、スルーホールおよびトレンチ内で銅を均一に析出させる方法、および/または
− 銅析出時間を短縮する方法、および/または
− 銅で充填されるべき構造周囲の表面への銅の析出を抑制する方法
である。
これについては、先に定義し、かつ説明した、ルテニウムのレベリング作用、促進作用および/または抑制作用、ならびに本発明の浴に記載されている。
特許文献5は、本願の導入部で説明したように、2工程で行われるスルーホールの充填方法を開示しており、異なる酸浴とプロセスパラメータの使用を示唆している。しかしながら、本発明の方法では、スルーホールビアの充填は、ただ1種の酸浴およびただ1組のプロセスパラメータを用いて、1工程のみで行うことができる。これにより、非常に満足でき、あるいは優れているとさえいえる金属化の結果を得ることができる。さらに、スルーホールに対し、内包物のない充填を行うことができる。この方法は、直径が50〜1000μmのスルーホール、直径が1〜100μmのスルーシリコンビア(TSV)、ならびに前述の孔およびビアを含む、アスペクト比(孔の深さ/孔の直径)が0.5:1〜1:30および1:30〜30:1の孔で、具体例を挙げれば(μm深さ/μm直径)40/100、100/100、200/100、100/80、400/100、1000/300、1000/500および1000/1000の孔に特に適している。
他の実施形態では、本発明の方法はスルーホールビア内の銅の析出に使用される。その方法では、スルーホールビアが銅の析出物によって分割され、2つのブラインドホールが形成される。言い換えれば、スルーホールビアが銅の析出により2つのブラインドホールに分割される。銅の析出は、スルーホールビアの1つまたは複数の壁に対し直角方向に伸長する。ブラインドホールとは基板を貫通していない孔を意味する。そのようなブラインドホールはまた、上で示した本質的に、ブラインドマイクロビアとも称し得る。別の表現をすれば、本方法では、スルーホールビアの1つまたは複数の壁に対し直角方向に伸長する銅の析出物が、スルーホール内に形成され、その結果、スルーホールビアは銅の析出により2つのブラインドホールに分割される。
この実施形態では、工程c)は2つのブラインドホールが形成されるまで行われる。銅の析出は壁の表面で始まり、析出物はこの過程の間、孔の中心に向かって拡張または伸長する。異なる方向から孔の中心に向かって盛り上がってきた銅の析出物が、孔の中心で出合うと、連続的な銅の接合部が形成される。これにより、ホールを2つのブラインドホールに分割する連続的な銅の析出物が形成される。この銅の析出物は2つのブラインドホールの底壁を形成する。
本方法のこの実施形態は、スルーホールビアの銅による「部分充填」とも呼ばれる。本発明においては、本発明の浴は、ルテニウムを含まない浴より、より短時間に2つのブラインドホールを形成できることがわかった。この利点により、本発明の酸浴およびこの実施形態の方法は、比較的大きい直径、例えば500μm超、特に500〜1000μmの直径を有するスルーホールビアに特に適している。
上述の実施形態では、スルーホールビアは部分的にのみ充填され、加工対象物の反対面から接近できる2つのブラインドホールが形成される。スルーホールビアは加工対象物の2つの反対面間に延びており、用語「スルーホールビア内」は加工対象物の反対面の間にあるスルーホールビア内の位置、あるいは別の表現をすれば、スルーホールビアの両端の間の位置を意味する。
この実施形態では、スルーホールはその両端間のどこかの位置で閉じられる。銅の析出は、主としてスルーホールの中心部または中心部近傍で生じることが好ましい。これは、析出が主としてスルーホールの両端間の距離の半分の位置で起きるのが好ましいことを意味している。これにより、深さが同一、またはほぼ同一の、2つのブラインドホールが形成される。
本実施形態の方法が完了すると、すなわち2つのブラインドホールが形成されたなら、例えば同一または異なる電解液と他のプロセスパラメータを使用する、任意の知られた充填法により、2つのブラインドホールをさらに充填することができる。次工程におけるBMVの充填例は、特許文献5に記載されている。しかしながら、中間生成物である2つのブラインドホールも充填されるまで(これは、結果において、スルーホールが充填されることを意味する)本発明の酸浴および同一のプロセスパラメータを使用するこの方法を続けることが好ましい。
本発明の方法の好ましいパラメータを以下に記載する。
本発明の浴を製造するために、銅イオン、酸、および好ましくは塩化物も加えて水溶液(「基本組成物」とも称する)を調製することができる。この基本組成物に追加物質及び他の添加剤が加えられる。浴の好ましい操作条件は以下の通りである。
pH値:0〜<3;
温度:15℃〜60℃、特に好ましくは15℃〜50℃
カソード平均電流密度:0.5〜20A/dm、好ましくは0.5〜12A/dm、特に好ましくは0.7〜10A/dm
浴の表面が強い動きを受けるように、特に強い流入流れにより、また利用可能な場合清浄な空気の吹込みにより、析出浴に運動を与えることができる。これは、カソードおよびアノードの近傍で物質移動が最大化され、より大きな電流密度が可能になることを意味する。電解液の流れはまた、ポンプの性能(流量、圧力)および流れ特性(噴霧ノズル、排出管理)により向上させることができる。カソードの運動も、それぞれの表面における物質移動を向上させる。さらに、液体がその表面に引っ張られるよう、浴中で加工対象物、例えば半導体ウェハを比較的高速で回転させて、浴中に対流を発生させることができる。対流および電極運動の増加により、安定した拡散支配の析出が達成される。加工対象物は水平および垂直方向に、かつ/または振動で動かすことができる。析出浴への空気の吹込みを併用することは、特に有効である。
異なる種類のアノードを使用することができ、そして本方法には特に限定はない。アノードの1種は、銅のアノードである。この場合、析出過程で消費された銅は、銅アノードから電気化学的に補充することができる。それらは、例えば棒または板の形態で電解液中に直接吊り下げることができ、あるいは、ボールもしくはペレットの形態で、この目的のために浴中に配置したチタン製の籠に充填して使用することができる。
他の種類のアノードは、不溶性アノードである。この種のアノードは析出過程で不活性であり、したがって、形状は変化しない。このことは、析出過程において形状が経時変化しないことを可能にする。特に、白金などの貴金属、あるいはまた、貴金属酸化物の混合物、例えば酸化ルテニウムと酸化イリジウムでコーティングされたチタンなどの所謂バルブ金属は、不溶性アノードとして使用することができる。不溶性アノードは、エキスパンドメタルの形態とすることができる。不溶性アノード使用時に銅イオンを補充するためには、銅化合物を浴に溶解可能か、または金属銅を本発明の水性酸浴に接触させる。この金属は、浴中に溶解している酸素の作用、またはレドックス系の酸化形態を生成する化合物の助け、例えば、浴中に溶解しているFe(III)イオンの助けにより(これによりFe(III)イオンはFe(II)イオンに還元される)溶解する。Fe(II)イオンは不溶性アノードで酸化されて、Fe(III)イオンに戻る。Fe(II)/Fe(III)イオンは、例えば対応する硫酸鉄塩由来とすることができる。鉄の好ましい濃度は前述した。鉄イオンを不溶性アノードと共に使用する場合、鉄イオンは2つの特性を持つ。それらは、既に上述したように、銅析出用レベラーおよび/または抑制剤としての特性を有し、またそれらはレドックス系として働く。
本発明においては、ルテニウム塩、例えばRu(II)およびRu(III)はこの意味でのレドックス系としては機能しないことがわかった。Ruイオンはまた、0.5mg/l〜100mg/lの好ましい濃度で使用した場合も、レドックス系として働くことはない。Ruが国際公開第98/26114号パンフレットに示すようなレドックス系の特性を持たないこともわかった。国際公開第98/26114号パンフレットの目的は、コーティングした表面の全ての場所で可能な限り均一な厚さで銅の層を析出させること、および、亀裂を生じないで、はんだ浴への複数回の浸漬に耐えることができるプリント回路基板に穿孔された孔の外部および内部の両方に、例えば約25μmの層を作製することであった。本発明者らの実験は、銅析出用水性酸浴にRuを添加しても、国際公開第98/26114号パンフレットが教示するような、プリント回路基板にドリルで穿孔された孔の外部および内部の両方に等しい厚さの層、例えば25μmの層は形成されないことを示した。本発明の酸性溶液および方法を使用すると、トレンチ、BMVおよびスルービアのような構造内では、これらの構造周囲の表面よりもより厚い銅の層が形成される。言い換えれば、例えばプリント回路基板の表面の銅の析出は最小化され、これは非常に望ましい作用である。表面の銅の層の厚さは、25μmよりはるかに薄い。約≦15μmの大きさであることがわかった。
本発明の目的は、国際公開第98/26114号パンフレットの目的とは異なるものであった。本発明の目的は、スルーホール、トレンチおよびBMVのような構造に、一様で、ボイドおよび/または窪みがない銅の充填を行うことであり、穿孔した孔の外部および内部の両方の表面を、一様な厚さの銅層でコーティングすることではなかった。本発明においては、上記効果がルテニウムを添加することにより達成できることがわかった。さらに、ルテニウムは銅析出用促進剤として働くことができ、かつ充填される構造の外部表面での銅の析出を減少させる。
銅は、共に従来の方法である、浸漬浴容器中に入れられた析出浴中に加工対象物を浸漬させ、同じ浴中にあるアノードに対して加工対象物を分極させることによって、そしてまた水平析出法によって、析出させることができる。後者の析出法は、コンベアを備えた水平装置で行われ、その装置で加工対象物を水平な姿勢で移送方向に運び、同時に析出浴と接触させる。アノードも、加工対象物の移送経路に沿って装置内に水平な姿勢で配置される。これらの種類の装置は、例えば、独国特許出願公開第3624481A1号明細書および独国特許出願公開第3236545A1号明細書に開示されている。さらに、半導体ウェハは、所謂カッププレーターで処理することが好ましく、そこでは、これも水平姿勢で配置されているアノードの上に、それぞれのウェハを水平姿勢で配置される。カッププレーターは、析出浴で満たされている。その結果、ウェハおよびアノードは共に析出浴と接触する。析出過程ではウェハは回転する。
本発明の方法では、加工対象物および少なくとも1つのアノードは、電流源、またはそれぞれ電圧源に接続される。加工対象物および少なくとも1つのアノード間の電流は直流とし得る。銅メッキは、直流(DC)法に替えて、パルス電流またはパルス電圧メッキ法を使用しても行うことができる。パルス電流法では、電流は、カソードとして分極している加工対象物(プリント回路基板など)とアノードの間を定電流に設定され、適切な手段により調節される。カソードおよびアノード間の電圧は自動的に発生する。パルス電圧法では、電圧は加工対象物とアノード間を定電位に設定され、時間的に調節できる電圧を発生させるよう時間的に調節される。この場合、電流は自動的に発生する。
パルス電流法には、析出電流が規則的に中断され、析出パルス間で電流が停止する単極パルス電流法と、メッキ過程において加工対象物の位置で時々電流が反転する、すなわちアノードに切り替わるパルス反転メッキを含む。アノードパルスは、カソードパルスと少なくとも同程度の強度であるべきである。アノードパルスは、カソード電流パルスより2〜3倍の強度であることが好ましい。全体では、(カソード)析出相の間に流れる電荷は、アノード相での電荷よりはるかに大きくあるべきである。パルス反転メッキ法は、高アスペクト比の回路基板上の、特に銅の電解析出用として開発されたものであり、例えば、独国特許発明第4225961C2号明細書および独国特許出願公開第2739427A1号明細書に記載されている。より高い電流密度を使用すれば、スルーホール内における表面分布および均一電着性が向上する。
パルス反転メッキ法のパラメータの例示は以下の通りである。
少なくとも1つの順電流パルスの持続時間と少なくとも1つの逆電流パルスの持続時間との比は、少なくとも5、好ましくは少なくとも15に調節される。この比は、多くとも75、好ましくは多くとも50に調節され得る。この比を16〜約20に調節することが特に好ましい。
少なくとも1つの順電流パルスの持続時間は、好ましくは少なくとも5ms〜250msに調節できる。
少なくとも1つの逆電流パルスの持続時間は、好ましくは多くとも50ms、最も好ましくは0.1〜20msに調節される。
平均電流は、0.01〜20A/dm、より好ましくは2.5〜8A/dmの値に調節される。
加工対象物上の少なくとも1つの逆電流パルスのピーク電流密度は、多くとも80A/dmの値に調節されることが好ましいであろう。水平法では、加工対象物上の少なくとも1つの逆電流パルスのピーク電流密度は、約30〜60A/dmであることが特に好ましい。垂直法では、加工対象物上の少なくとも1つの順電流パルスの最も好ましいピーク電流密度は、多くとも3〜10A/dmである。
本方法の一実施形態においては、表面に銅を析出させる前に、加工対象物を、その表面を予備処理するための、銅イオン、酸、光沢剤化合物、レベラー化合物(ルテニウム以外のレベラー)、ハロゲン化物イオンおよびルテニウムから選択される1種以上の物質を含む予備処理溶液で処理する。ルテニウムに関しては、ルテニウムに関する上記の開示でも言及されている。ルテニウム以外のレベラー化合物の例としては、Atotech社の製品、Inpulse H5、Cuprapulse XP7およびCuprapulse S4が挙げられる。
本実施形態において、加工対象物上への銅の電解析出方法は、
a)上で定義した予備処理溶液で加工対象物を予備処理する工程と、
b)上述した本発明の水性酸浴と少なくとも1つのアノードを準備する工程と、
c)加工対象物と少なくとも1つのアノードを水性酸浴と接触させる工程と、
d)加工対象物と少なくとも1つのアノード間に電流を流して、加工対象物上に銅を析出させる工程と
を含む。
予備処理溶液は、ルテニウムと、銅イオン、酸、光沢剤化合物、レベラー化合物、ハロゲン化物イオンから選択される1種以上の物質を含むことが好ましい。特別の一実施形態においては、予備処理溶液は、ルテニウムと、少なくとも1種の光沢剤化合物を含む。他の特別な実施形態においては、予備処理溶液は、ルテニウムと、少なくとも1種のレベラー化合物を含む。
予備処理溶液が1種以上の光沢剤化合物を含む場合、予備処理溶液中の全光沢剤化合物の全濃度は、好ましくは少なくとも0.1mg/l、より好ましくは少なくとも10mg/l、最も好ましくは少なくとも100mg/lである。水性酸浴中の光沢剤化合物の好ましい濃度とは対照的に、予備処理溶液中の光沢剤の濃度は、好ましい実施形態においては、100mg/l以上であり得る。
さらなる態様において、本発明は、スルーホールビアを部分的または完全に銅で充填するための、本開示に記載の水性酸浴の使用に関する。本発明はさらに、ブラインドマイクロビアまたはトレンチにおける銅の析出のための、本開示に記載の水性酸浴の使用に関する。特に、水性酸浴の使用は、例えば記載したレベリング作用、促進作用などの、本開示に記載した1つ以上の特別かつ有益な作用を得ることに関する。
以下の実施例および比較例は、本発明を説明するために使用されるものである。ルテニウムが加えられる場合、Ru(3.5)塩化物塩(ここで、「3.5」は塩のルテニウムイオンの平均酸化数である)として添加された。
比較例1(スルーホールの部分充填)
実験装置:実験室規模
充填すべきスルーホールビアは、直径200μm、深さ400μmであった。
電解液
Cu(CuOとして添加) 50 g/l
硫酸 200 g/l
塩化物 40〜45 mg/l
光沢剤(Cuprapulse S3、Atotech) 1 ml/l
レベラー(Cuprapulse S4、Atotech) 18 ml/l
プロセスパラメータ
温度 20 ℃
平均電流 5 Adm−2
リバース電流 35 Adm−2
順方向パルス時間 80 ms
逆方向パルス時間 4 ms
時間 60 分
実施例1a(スルーホールの部分充填)
反応時間を66分とした以外は、比較例1aと同じ実験装置およびプロセスパラメータを使用した。比較例1の電解液にルテニウム10mg/lを加えた。
比較例1aと実施例1の結果を図1(比較例)および図1aに示す。両スルーホールとも部分的に充填されている。実施例1a/図1aでは、スルーホールビアが比較的厚い銅析出物で分割されて、2つのブラインドマイクロビアが形成されており、一方、比較例1/図1では、ホール内に銅ブリッジが未だ形成されていないことを示している。さらに、比較例1/図1では、V字状の底を有するBMVが形成され、一方、実施例1a/図1aでは、U字状の底を有するBMVが形成されている。
比較例2(BMV充填)
実験装置:実験室規模
電解液
Cu(硫酸銅として添加) 60 g/l
硫酸 80 g/l
塩化物 40 mg/l
Fe(硫酸鉄として添加) 9 g/l
光沢剤(Inpulse、Atotech) 5 ml/l
レベラー(Inpulse H5、Atotech) 5 ml/l
プロセスパラメータ
温度 30〜35 ℃
平均電流 5 Adm−2
リバース電流 50 Adm−2
順方向パルス時間 80 ms
逆方向パルス時間 4 ms
時間 70 分
実施例2a(BMV充填)
反応時間を70分に代えて60分とした以外は、比較例2と同じ実験装置およびプロセスパラメータを使用した。比較例2の電解液にルテニウム5mg/lを加えた。
比較例2の結果を図2.1および2.2(比較例)に異なる縮尺で示す。図2.2は、図2.1に選択して示したBMV構造が他のBMVでも観察され得ることを示している。
実施例2aの結果を図2a.1および2a.2に異なる縮尺で示す。図2a.2は、図2a.1に選択して示したBMV構造が他のBMVでも観察され得ることを示している。比較例の構造には僅かな窪みが見られる。BMVの充填はルテニウムを添加するとより良好になることを示している。充填は均一になされ、窪みは観察されない。図2.1(Feのみ)では、僅かな窪みが観察され、一方、図2a.1では、BMVは、CuフィリングがBMV周囲の表面より高くなるような形で、過剰に充填すらされている。さらに、ルテニウムなしの場合よりCu表面厚さを厚くせずに、処理時間を短縮できよう。
比較例3(BMV充填)
実験装置:実験室規模
電解液
Cu(硫酸銅として添加) 60 g/l
硫酸 80 g/l
塩化物 40 mg/l
Fe(硫酸鉄として添加) 9 g/l
光沢剤(Inpulse、Atotech) 5 ml/l
レベラー(Inpulse H5、Atotech) 5 ml/l
プロセスパラメータ
温度 30〜35 ℃
平均電流 5 Adm−2
リバース電流 50 Adm−2
順方向パルス時間 40 ms
逆方向パルス時間 4 ms
時間 30 分
実施例3a(BMV充填)
比較例3と同じ実験装置およびプロセスパラメータを使用した。比較例3の電解液にルテニウム5mg/lを加えた。
比較例3の結果を図3に示す。実施例3aの結果を図3aに示す。比較例の構造には窪みが見られる。BMVの充填はルテニウムを添加するとより良好になることを示している。充填は均一で、凹みは観察されない。さらに、Cuの表面厚さは、ルテニウムなしの比較例に比べ低減できよう。
比較例4(スルーホールの部分充填)
実験装置:特許出願(国際公開第04/022814号パンフレット、同第06/002969号パンフレット、同第06/000439号パンフレット、同第08/148578号パンフレット、同第08/148579号パンフレットおよび同第08/148580号パンフレット)に記載されているようなシングルボードプロセッサ。充填すべきスルーホールビアは、直径500μmであった。
電解液
Cu(硫酸銅として添加) 20 g/l
硫酸 250 g/l
塩化物 100 mg/l
Fe(硫酸鉄として添加) 9 g/l
光沢剤(Inpulse、Atotech) 5 ml/l
レベラー(Inpulse H5、Atotech) 5 ml/l
プロセスパラメータ
温度 30〜35 ℃
平均電流 8 Adm−2
リバース電流 50 Adm−2
順方向パルス時間 80 ms
逆方向パルス時間 4 ms
時間 30 分
実施例4a(スルーホールの部分充填)
比較例4と同じ実験装置およびプロセスパラメータを使用した。実施例4aでは、比較例4の電解液にルテニウム20mg/lを加えた。
比較例4の結果を図4に示す。実施例4aの結果を図4aに示す。比較例4および実施例4aを比較すると、ルテニウムの添加により2つのBMVがより短時間に形成されることがわかる。実施例4aで形成されたBMVの底は、U字状である。実施例4aでは、ホールに接する表面に析出する銅は、比較例4に比べより少なく、そこには、より薄い銅の層が形成される(図4、4aに、水平な表面として示されている)。
比較例5(スルーホールの部分充填)
実験装置:Inpulse 2 Plater
充填すべきスルーホールビアは、直径1000μm、深さ1000μmであった。
電解液
Cu(硫酸銅として添加) 20 g/l
硫酸 250 g/l
塩化物 110 mg/l
Fe(硫酸鉄として添加) 9 g/l
光沢剤(Inpulse、Atotech) 5 ml/l
レベラー(Inpulse H5、Atotech) 5 ml/l
プロセスパラメータ
温度 30〜35 ℃
平均電流 8 Adm−2
リバース電流 50 Adm−2
順方向パルス時間 80 ms
逆方向パルス時間 4 ms
時間 70 分
実施例5aおよび5b(スルーホールの部分充填)
実施例5aおよび5bでは、比較例5と異なる実験装置を使用した。特許出願(国際公開第04/022814号パンフレット、同第06/002969号パンフレット、同第06/000439号パンフレット、同第08/148578号パンフレット、同第08/148579号パンフレットおよび同第08/148580号パンフレット)に記載されているシングルボードプロセッサを使用した。
プロセスパラメータは以下の通りであった。
電解液 実施例5a 実施例5b
Cu(硫酸銅として添加) 55 g/l 20 g/l
硫酸 120 g/l 250 g/l
塩化物 90 mg/l 110 mg/l
Fe(硫酸鉄として添加) 9 g/l 9 g/l
光沢剤 5 ml/l 5 ml/l
レベラー 5 ml/l 5 ml/l
ルテニウム 20 mg/l 20 mg/l
プロセスパラメータ
温度 48 ℃ 30〜35 ℃
平均電流 8 Adm−2 8 Adm−2
リバース電流 50 Adm−2 50 Adm−2
順方向パルス時間 80 ms 80 ms
逆方向パルス時間 4 ms 4 ms
時間 70 分 70 分
比較例5の結果を図5に示す。実施例5aおよび5bの結果を図5aおよび図5bに示す。
実験装置、電解液およびプロセスパラメータは、比較例5と実施例5bを比較すると同じである。実施例5aでは、パラメータが比較例と僅かに違っている。比較例5と実施例5bを比較すると、ルテニウムの添加により、1000μmの大きい直径を有するスルーホールに2つのBMVが形成される一方、比較例5では、スルーホールに銅の結合が認められず、したがって、同時間を経てもBMVが形成されなかったことを示すことができる。
比較例6(スルーホールの部分充填)
実験装置:特許出願(国際公開第04/022814号パンフレット、同第06/002969号パンフレット、同第06/000439号パンフレット、同第08/148578号パンフレット、同第08/148579号パンフレットおよび同第08/148580号パンフレット)に記載されているようなシングルボードプロセッサ。
充填すべきスルーホールビアは、直径100μm、深さ400μmであった。
電解液
Cu(硫酸銅として添加) 24 g/l
硫酸 250 g/l
塩化物 75 mg/l
Fe(硫酸鉄として添加) 9 g/l
光沢剤 5 ml/l
レベラー 5 ml/l
プロセスパラメータ
温度 30〜35 ℃
平均電流 5 Adm−2
リバース電流 50 Adm−2
順方向パルス時間 80 ms
逆方向パルス時間 4 ms
時間 10 分
実施例6a(スルーホールの部分充填)
比較例6と同じ実験装置およびプロセスパラメータを使用した。実施例6aでは、比較例6の電解液にルテニウム10mg/lを加えた。
比較例6の結果を図6に示す。実施例6aの結果を図6aに示す。比較例では、スルーホールに銅の結合が認められず、したがって、10分後にBMVが形成されなかったが、一方、ルテニウムを含む実施例では、それが生じた。図6bおよび図6cに、図6aの詳細をより高い倍率で、かつ尺度を付して示すが、図6bは、図6aの左側を90°回転させて示しており、図6cは、図6aの右側を90°回転させて示している。
比較例7(スルーホールの完全充填)
実験装置:空気攪拌を備えたパイロットプラント。
充填すべきスルーホールビアは、直径100μm、深さ500μmであった。
電解液
Cu(硫酸銅として添加) 19 g/l
硫酸 235 g/l
塩化物 90 mg/l
Fe(硫酸鉄として添加) 9 g/l
光沢剤 5 ml/l
レベラー 6 ml/l
プロセスパラメータ
温度 30〜35 ℃
平均電流 5 Adm−2
リバース電流 50 Adm−2
順方向パルス時間 80 ms
逆方向パルス時間 4 ms
時間 60 分
実施例7a(1つの浴のみによるスルーホールの完全充填)
比較例7と同じ実験装置およびプロセスパラメータを使用した。実施例7aでは、比較例7の電解液にルテニウム20mg/lを加えた。比較例7の結果を図7に示す。実施例7aの結果を図7aに示す。析出浴にルテニウムを加えると、同じパラメータ、および同じ析出浴を用いて、一工程でスルーホールの充填を行うことができることがわかる。まず、図4bおよび6aに示す構造と同様の2つのBMVの構造が形成され、次いで、図7aに示すように、2つのBMVが充填される。充填はほぼ完全で、浴中の銅の含有量を増すことによって避けられるであろう小さな内包物が1個観察されるだけである。ルテニウムを使用しない比較例は、比較的良くない結果を示す。ホールは60分の処理時間を経ても充填されず、不規則で不均一な析出が観察される。
比較例8、実施例8aおよび実施例8b(BMV充填)
実験装置:実験室規模
電解液
Cu(硫酸銅として添加) 55 g/l
硫酸 65 g/l
塩化物 50 mg/l
光沢剤(Inpulse、Atotech) 5 ml/l
レベラー(Cuflex 330、Atotech) 5 ml/l
プロセスパラメータ
温度 30 ℃
電流密度 2 Adm−2
時間 32 分
比較例8では、FeおよびRuを含まないいわゆる基本浴が使用された。実施例8aでは、Ru(5mg/l Ru、Ru塩化物として添加)が添加され、実施例8bでは、Ru(5mg/l Ru、Ru塩化物として添加)とFe(10g/l Fe、Fe硫酸塩として添加)が添加された。実施例8bの浴は、黄色ないし緑/黄色を呈しており、これはRuが主に酸化状態II〜III(平均)で存在していることを示している。一方、実施例8aの浴は、かなり濃い茶色を呈しており、これは平均の酸化状態がより高いこと、またより多くのRuが、例えばIV、おそらくはそれ以上のような、より高い酸化状態にあることを示している。
比較例および実施例で異なる直径(直径100μm、直径125μmおよび直径150μm)のBMVに充填した。全実施例および比較例で、同じ実験装置およびプロセスパラメータを使用した。光学顕微鏡でめっき性能の窪み(凹み)を測定した。凹みの深さは、BMV周囲の銅の析出と同じ高さに引いた仮想の水平線から、窪みの最深点までを測定した。凹みの最深点から前記仮想水平線まで伸ばした縦方向のスケールバーが深さを示す(図8a〜8cの凹みの縦方向のスケールバーを参照)。
図8aは直径100μmのBMVの結果を示す。
上: 比較例8 凹み25μm(スケールバー:24.89μm)
中央:実施例8a、Ru 5mg/l 凹み17μm(スケールバー:17.3μm)
下: 実施例8b、Ru 5mg/lおよびFe 10g/l
凹み7μm(スケールバー:7.3μm)
図8bは直径125μmのBMVの結果を示す。
上: 比較例8 凹み29μm(スケールバー:29.0μm)
中央:実施例8a、Ru 5mg/l 凹み26μm(スケールバー:25.7μm)
下: 実施例8b、Ru 5mg/lおよびFe 10g/l
凹み11μm(スケールバー:11.3μm)
図8cは直径150μmのBMVの結果を示す。
上: 比較例8 凹み37μm(スケールバー:36.78μm)
中央:実施例8a、Ru 5mg/l 凹み30μm(スケールバー:30.7μm)
下: 実施例8b、Ru 5mg/lおよびFe 10g/l
凹み17μm(スケールバー:16.7μm)
BMVの3つの寸法すべてで、Ruが添加されるとBMVの充填が良好となり、RuとFeが添加されると充填はさらに改善されることを示すことができる。この結果はRuとFeの相乗効果を示唆している。RuおよびFeが添加されると、凹みの深さは、Ruの単独添加の場合のわずか半分、またはそれ以下にさえなる(図8aおよび8b)。相乗効果は、この例と、比較例2/図2.1および実施例2a/図2a.1との比較からも推測できる。比較例2/図2.1では、Feのみが浴に添加され、実施例2a/図2a.1では、FeおよびRuが添加された。図2.1(Feのみ)では僅かな凹みが観察され、一方、図2a.1では、CuがBMV周囲の表面より高いアーチを描くように、BMVにさえ過剰に充填されている。

Claims (12)

  1. − 少なくとも1種の銅イオン源、
    − 少なくとも1種の酸、
    − 少なくとも1種の光沢剤化合物、
    − 少なくとも1種のハロゲン化物イオン源、および
    − 銅析出用レベラーとして機能する少なくとも1種の物質、
    − 銅析出用のレベラーおよび/または抑制剤として、少なくとも1種の鉄イオン源
    を含む銅の電解析出用水性酸浴であって、
    前記少なくとも1種の物質が溶解したルテニウムであり、
    鉄/ルテニウムのモル比が少なくとも1.5モル(Fe)/1モル(Ru)となるような量の鉄が存在する、水性酸浴。
  2. ルテニウムの濃度が0.01mg/l〜100mg/lである、請求項1に記載の水性酸浴。
  3. ルテニウムの平均酸化状態がII〜IIIの範囲である、請求項1または2に記載の水性酸浴。
  4. 鉄の濃度が0.1mg/l〜20g/lである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性酸浴。
  5. スルーホールビアを銅で部分的または完全に充填するための請求項1〜4のいずれか一項に記載の水性酸浴の使用。
  6. ブラインドマイクロビアまたはトレンチ内に銅を析出させるための請求項1〜4のいずれか一項に記載の水性酸浴の使用。
  7. スルーシリコンビアを含むスルーホールビア、ブラインドマイクロビアおよびトレンチ内における銅析出用レベラーとしての請求項1〜4のいずれか一項に記載の水性酸浴中のルテニウムイオンの使用。
  8. 加工対象物上への銅の電解析出方法であって、
    a)請求項1〜4のいずれか一項に記載の水性酸浴、および少なくとも1つのアノードを準備する工程と、
    b)前記加工対象物および前記少なくとも1つのアノードを前記水性酸浴と接触させる工程と、
    c)前記加工対象物と前記少なくとも1つのアノードとの間に電流を流して、前記加工対象物上に銅を析出させる工程と
    を備えて構成される、方法。
  9. 加工対象物のブラインドマイクロビア、トレンチまたはスルーホールビアを充填するための方法である、請求項8に記載の方法。
  10. スルーホールビア内の銅の析出方法であって、前記スルーホールビアの1つまたは複数の壁に対し直角方向に伸長する銅の析出物が、前記スルーホールの内部で形成されることで、前記スルーホールビアが前記銅の析出物により分割され、2つのブラインドホールが形成される、請求項8または9に記載の方法。
  11. パルスめっき法である、請求項8〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 請求項8〜11のいずれか一項に記載の方法であって、加工対象物の表面に銅を析出する前に、前記加工対象物の表面を予備処理するために、銅イオン、酸、光沢剤化合物、レベラー化合物、ハロゲン化物イオンおよびルテニウムから選択される1種以上の物質を含む予備処理溶液で加工対象物を処理する、方法。
JP2014506836A 2011-04-26 2012-04-25 銅の電解析出用水性酸浴、当該浴の使用、当該浴中のルテニウムイオンの使用、および、当該浴を用いた加工対象物上への銅の電解析出方法 Active JP6111241B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP11163752.6 2011-04-26
EP11163752A EP2518187A1 (en) 2011-04-26 2011-04-26 Aqueous acidic bath for electrolytic deposition of copper
PCT/EP2012/057504 WO2012146591A1 (en) 2011-04-26 2012-04-25 Aqueous acidic bath for electrolytic deposition of copper

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014513211A JP2014513211A (ja) 2014-05-29
JP6111241B2 true JP6111241B2 (ja) 2017-04-05

Family

ID=45999837

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014506836A Active JP6111241B2 (ja) 2011-04-26 2012-04-25 銅の電解析出用水性酸浴、当該浴の使用、当該浴中のルテニウムイオンの使用、および、当該浴を用いた加工対象物上への銅の電解析出方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20140138252A1 (ja)
EP (2) EP2518187A1 (ja)
JP (1) JP6111241B2 (ja)
KR (1) KR20140021618A (ja)
CN (1) CN103547711B (ja)
TW (1) TWI516643B (ja)
WO (1) WO2012146591A1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2735627A1 (en) * 2012-11-26 2014-05-28 ATOTECH Deutschland GmbH Copper plating bath composition
CN103361694A (zh) * 2013-08-08 2013-10-23 上海新阳半导体材料股份有限公司 一种用于3d铜互连高深宽比硅通孔技术微孔电镀填铜方法
CN106574390A (zh) * 2014-04-25 2017-04-19 株式会社杰希优 铜的高速填充方法
WO2016079230A1 (en) * 2014-11-20 2016-05-26 Solvay Specialty Polymers Italy S.P.A. Multi-layered elastomer article and method for making the same
CN108369932A (zh) * 2015-09-25 2018-08-03 英特尔公司 包括无空隙孔的电子组件
KR20190098963A (ko) * 2016-12-27 2019-08-23 후루카와 덴끼고교 가부시키가이샤 표면 처리재 및 이를 이용하여 제작한 부품
JP6653799B2 (ja) * 2017-07-31 2020-02-26 メルテックス株式会社 電解銅めっき用陽極、及びそれを用いた電解銅めっき装置
CN109385650A (zh) * 2017-08-09 2019-02-26 中南大学 一种硅通孔结构、硅通孔结构的制造方法及其装置
KR20190110452A (ko) * 2018-03-20 2019-09-30 한양대학교 에리카산학협력단 접촉식 표면 처리를 이용한 선택적 구리 충진 방법
EP3570645B1 (en) * 2018-05-17 2023-01-25 AT & S Austria Technologie & Systemtechnik Aktiengesellschaft Component carrier with only partially filled thermal through-hole
KR20210000514A (ko) 2019-06-25 2021-01-05 삼성전기주식회사 인쇄회로기판 도금 방법 및 인쇄회로기판
US11746433B2 (en) 2019-11-05 2023-09-05 Macdermid Enthone Inc. Single step electrolytic method of filling through holes in printed circuit boards and other substrates
CN111270277B (zh) * 2020-03-23 2021-05-25 东莞市康迈克电子材料有限公司 盲孔填孔电镀工艺及采用该工艺得到的镀件、镀件的应用、电子产品
EP3933073B1 (en) 2020-06-29 2023-11-29 Atotech Deutschland GmbH & Co. KG Copper electroplating bath
CN113430596A (zh) * 2021-07-23 2021-09-24 赛莱克斯微***科技(北京)有限公司 一种硅通孔铜电镀液及其电镀方法
TW202342827A (zh) * 2022-03-31 2023-11-01 日商奧野製藥工業股份有限公司 Pr脈衝電解用銅鍍敷液、及利用pr脈衝電解法之銅鍍敷方法

Family Cites Families (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2876178A (en) 1956-03-06 1959-03-03 Ewald H Mccoy Electrodepositing copper
US3530049A (en) * 1968-10-02 1970-09-22 Technic Gold and ruthenium plating baths
CH629542A5 (de) 1976-09-01 1982-04-30 Inoue Japax Res Verfahren und vorrichtung zur galvanischen materialablagerung.
US4385967A (en) 1981-10-07 1983-05-31 Chemcut Corporation Electroplating apparatus and method
JPH0246675B2 (ja) * 1986-07-04 1990-10-16 Nippon Kagaku Sangyo Kk Sanseidometsukyoku
DE3645319C3 (de) 1986-07-19 2000-07-27 Atotech Deutschland Gmbh Anordnung und Verfahren zum elektrolytischen Behandeln von plattenförmigen Gegenständen
DE4225961C5 (de) 1992-08-06 2011-01-27 Atotech Deutschland Gmbh Vorrichtung zur Galvanisierung, insbesondere Verkupferung, flacher platten- oder bogenförmiger Gegenstände
DE19545231A1 (de) * 1995-11-21 1997-05-22 Atotech Deutschland Gmbh Verfahren zur elektrolytischen Abscheidung von Metallschichten
US6008877A (en) * 1996-11-28 1999-12-28 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display having multilayered electrodes with a layer adhesive to a substrate formed of indium tin oxide
DE19653681C2 (de) 1996-12-13 2000-04-06 Atotech Deutschland Gmbh Verfahren zur elektrolytischen Abscheidung von Kupferschichten mit gleichmäßiger Schichtdicke und guten optischen und metallphysikalischen Eigenschaften und Anwendung des Verfahrens
US5972192A (en) 1997-07-23 1999-10-26 Advanced Micro Devices, Inc. Pulse electroplating copper or copper alloys
JP2001267726A (ja) * 2000-03-22 2001-09-28 Toyota Autom Loom Works Ltd 配線基板の電解メッキ方法及び配線基板の電解メッキ装置
US6491806B1 (en) * 2000-04-27 2002-12-10 Intel Corporation Electroplating bath composition
US20050081744A1 (en) * 2003-10-16 2005-04-21 Semitool, Inc. Electroplating compositions and methods for electroplating
JP2003003290A (ja) 2001-04-12 2003-01-08 Chang Chun Petrochemical Co Ltd 集積回路の配線形成用の銅電気めっき液組成物
WO2002090623A1 (fr) * 2001-05-09 2002-11-14 Ebara-Udylite Co., Ltd. Bain galvanoplastique et procede pour substrat de galvanoplastie faisant appel audit bain
US6652731B2 (en) * 2001-10-02 2003-11-25 Shipley Company, L.L.C. Plating bath and method for depositing a metal layer on a substrate
US6930391B2 (en) * 2002-08-27 2005-08-16 Intel Corporation Method for alloy-electroplating group IB metals with refractory metals for interconnections
DE10241619B4 (de) 2002-09-04 2004-07-22 Atotech Deutschland Gmbh Vorrichtung und Verfahren zum elektrolytischen Behandeln von zumindest oberflächlich elektrisch leitfähigem Behandlungsgut
DE102004030377B3 (de) 2004-06-23 2006-01-19 Atotech Deutschland Gmbh Translatorischer Manipulator, Behandlungsanlage und Verfahren zum Behandeln von Behandlungsgut
DE102004032659B4 (de) 2004-07-01 2008-10-30 Atotech Deutschland Gmbh Vorrichtung und Verfahren zum chemischen oder elektrolytischen Behandeln von Behandlungsgut sowie die Verwendung der Vorrichtung
DE102004045451B4 (de) 2004-09-20 2007-05-03 Atotech Deutschland Gmbh Galvanisches Verfahren zum Füllen von Durchgangslöchern mit Metallen, insbesondere von Leiterplatten mit Kupfer
KR100632552B1 (ko) * 2004-12-30 2006-10-11 삼성전기주식회사 내부 비아홀의 필 도금 구조 및 그 제조 방법
WO2007112971A2 (de) * 2006-03-30 2007-10-11 Atotech Deutschland Gmbh Elektrolytisches verfahren zum füllen von löchern und vertiefungen mit metallen
DE102007026635B4 (de) 2007-06-06 2010-07-29 Atotech Deutschland Gmbh Vorrichtung zum nasschemischen Behandeln von Ware, Verwendung eines Strömungsorgans, Verfahren zum Einbauen eines Strömungsorgans in die Vorrichtung sowie Verfahren zur Herstellung einer nasschemisch behandelten Ware
DE102007026633B4 (de) 2007-06-06 2009-04-02 Atotech Deutschland Gmbh Vorrichtung und Verfahren zum elektrolytischen Behandeln von plattenförmiger Ware
DE102007026634B4 (de) 2007-06-06 2009-04-16 Atotech Deutschland Gmbh Vertikalanlage zur galvanotechnischen Behandlung eines Werkstückes und Verfahren zum Befördern des Werkstückes
TWI341554B (en) * 2007-08-02 2011-05-01 Enthone Copper metallization of through silicon via
EP2113587B9 (de) 2008-04-28 2011-09-07 ATOTECH Deutschland GmbH Wässriges saures Bad und Verfahren zum elektrolytischen Abschneiden von Kupfer
US20100206737A1 (en) * 2009-02-17 2010-08-19 Preisser Robert F Process for electrodeposition of copper chip to chip, chip to wafer and wafer to wafer interconnects in through-silicon vias (tsv)
US20110056838A1 (en) * 2009-09-04 2011-03-10 Ibiden, Co., Ltd. Method of manufacturing printed wiring board

Also Published As

Publication number Publication date
EP2702189A1 (en) 2014-03-05
US20140138252A1 (en) 2014-05-22
TWI516643B (zh) 2016-01-11
EP2518187A1 (en) 2012-10-31
EP2702189B1 (en) 2018-03-07
CN103547711B (zh) 2016-09-28
WO2012146591A1 (en) 2012-11-01
JP2014513211A (ja) 2014-05-29
CN103547711A (zh) 2014-01-29
KR20140021618A (ko) 2014-02-20
TW201303088A (zh) 2013-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6111241B2 (ja) 銅の電解析出用水性酸浴、当該浴の使用、当該浴中のルテニウムイオンの使用、および、当該浴を用いた加工対象物上への銅の電解析出方法
JP6012723B2 (ja) 銅めっきする方法
JP4651906B2 (ja) 基体上に金属層を堆積させるためのメッキ浴および方法
JP4740632B2 (ja) 改善されたメッキ方法
JP5073736B2 (ja) 孔及びキャビティの金属による電解充填法
JP4932370B2 (ja) 電解めっき方法、プリント配線板及び半導体ウェハー
JP2003113490A (ja) 基体上に金属層を堆積させるためのメッキ浴および方法
TWI660074B (zh) 銅電鍍方法
JP2005535787A (ja) 電解銅めっき液
US20080087549A1 (en) Additive For Copper Plating And Process For Producing Electronic Circiut Substrate Therewith
US11035051B2 (en) Acidic aqueous composition for electrolytic copper plating
EP1477588A1 (en) Copper Electroplating composition for wafers
CN103003473A (zh) 刻蚀铜和铜合金的方法
TWI609101B (zh) 含有胺、聚丙烯醯胺及磺內酯之反應產物的化合物的銅電鍍浴
KR102125237B1 (ko) 아민과 퀴논의 반응 생성물의 화합물을 함유하는 구리 전기도금욕
US20230142446A1 (en) Acidic aqueous composition for electrolytically depositing a copper deposit

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160920

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170313

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6111241

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250