JP6098604B2 - レーザマーカ及びパラメータ設定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パッシブ型のQスイッチを用いたレーザマーカ及びパラメータ設定方法に関する。
従来のレーザマーカには、例えば、下記特許文献1に記載の技術がある。この技術では、アクティブ型のQスイッチを使用する。
この技術によれば、ファーストパルスサプレッション機能を備えたQスイッチレーザ光出力装置を用いて不定間隔にパターニングする際に発生する加工開始位置の遅延を加工開始位置より先行した位置でレーザ発振させるように制御するので、加工開始位置での加工遅延を発生させることなくレーザ加工を実施することができる。
ファーストパルスサプレッション機能は、ファーストパルスの強度が高くなるのは抑えられるが、加工開始点でのレーザパルス出力の遅延という課題が生じる。この課題を解決するために、パターニング開始点より先行する位置でレーザ発振を開始させるように制御する。
その一方で、従来のレーザマーカには、アクティブ型のQスイッチが光源として用いられる技術がある。この技術は、外部指令によりQスイッチをオンすることで、パルスを出力することが可能である。もっとも、そのための電源等の付帯機構が必要なため、一般的にコストが高い。
特開2006−863号公報
そこで、アクティブ型のQスイッチに代えて、電源等の付帯機構が不要な上記パッシブ型のQスイッチを用いることが考えられる。しかしながら、パッシブ型は、レーザ発振のタイミングがQスイッチ結晶に依存するため、最も適したときにパルスを出力させることができず、書き出し位置での加工結果が所望の結果とはならない可能性がある。
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、パッシブ型のQスイッチを有する加工レーザの媒質を励起するポンピングレーザに対し、第1電流量、第2電流量、及び第1時間を使用して書き出し時の電流供給制御を行うことにより、書き出し位置での加工結果が所望の結果になるレーザマーカとパラメータ設定方法を提供することを目的とする。
この課題を解決するためになされた請求項1に係る発明は、レーザマーカであって、パッシブ型のQスイッチを有する加工レーザと、前記加工レーザの媒質を励起するポンピングレーザと、前記ポンピングレーザに電流を供給する電流供給部と、前記加工レーザの出力を加工閾値を超える第1値となる第1電流量と、前記加工レーザの出力がゼロ以上且つ前記加工閾値より小さい第2値となる第2電流量と、前記第2電流量を供給する第1時間とを決定する決定手段と、前記レーザマーカが起動された後で、前記ポンピングレーザに前記第2電流量を前記電流供給部によって供給させ、前記第2電流量の供給を開始してから前記第1時間が経過した後で、前記ポンピングレーザに前記第1電流量を前記電流供給部によって供給させる制御を行う電流制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載するレーザマーカであって、前記第1電流量、前記第2電流量、及び前記第1時間が組み合わされた一又は複数の組合せが制御パラメータとして予め記憶された記憶部を備え、前記決定手段は、前記第1電流量、前記第2電流量、及び前記第1時間を前記記憶部から取得すること、を特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載するレーザマーカであって、前記記憶手部は、前記加工レーザのパルスの繰り返し周波数に基づいて決定された、前記第1電流量、前記第2電流量、及び前記第1時間を記憶すること、を特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項3に記載するレーザマーカであって、前記記憶部は、当該レーザマーカで加工される材料の種類毎に前記複数の組合せを記憶すること、を特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項3に記載するレーザマーカであって、前記記憶部は、前記繰り返し周波数の関数である係数により、前記第1時間=(前記第1電流量/前記第2電流量)×前記係数の関係を満たすことに基づいて決定された、前記第1電流量、前記第2電流量、及び前記第1時間を記憶すること、を特徴とする。
を特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、請求項5に記載するレーザマーカであって、前記記憶部は、前記係数が、前記繰り返し周波数が所定の閾値より小さい範囲で前記繰り返し周波数の値に依存して変化する一方、前記繰り返し周波数の値が前記所定の閾値以上の範囲で一定となることに基づいて決定された、前記第1電流量、前記第2電流量、及び前記第1時間を記憶すること、を特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載するレーザマーカであって、2次元方向に走査可能な光走査部と、マーキングを行う印字データに基づいて決定された、前記光走査部の走査位置がマーキング開始位置まで移動する第2時間が、前記第1時間よりも長いかを判断する判断手段をさらに備え、前記電流制御手段は、前記第2時間が前記第1時間よりも短いと前記判断手段によって判断されたことに応じて、前記光走査部が移動を開始した後で前記ポンピングレーザに前記第2電流量を前記電流供給部によって供給することを開始し、前記光走査部が移動を開始してから前記第2時間が経過することで前記走査位置が前記マーキング開始位置に到達し、且つ、前記光走査部が移動を開始してから前記第1時間が経過した後で、前記ポンピングレーザに前記第1電流量を前記電流供給部によって供給すること、を特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、請求項7に記載するレーザマーカであって、前記電流制御手段は、前記第2時間が前記第1時間よりも長いと前記判断手段によって判断されたことに応じて、前記光走査部が移動を開始してから前記第2時間と前記第1時間の差分の時間が経過した後、前記ポンピングレーザに前記第2電流量を前記電流供給部によって供給することを開始し、前記光走査部の走査位置が前記マーキング開始位置に到達した時点で、前記ポンピングレーザに前記第1電流量を前記電流供給部によって供給すること、を特徴とする。
また、請求項9に係る発明は、レーザマーカを制御するためのパラメータである第1電流量、第2電流量、及び第1時間を設定するパラメータ設定方法であって、前記第1電流量は、ポンピングレーザに電流供給部によって供給されることによって、パッシブ型のQスイッチを有する加工レーザの出力を加工閾値を超える所望の第1値にさせる電流量であり、前記第2電流量は、前記ポンピングレーザに前記電流供給部によって供給されることによって、前記加工レーザの出力をゼロ以上且つ前記加工閾値より小さい第2値にさせる電流量であり、前記ポンピングレーザに供給する電流を変化させて前記加工レーザからの出力を測定し、前記測定された出力に基づき、前記第1電流量を決定する段階と、前記ポンピングレーザに供給する電流を変化させて前記加工レーザを出力させることで、前記第2電流量を決定する段階と、前記ポンピングレーザに前記第1電流量が供給されているときの前記加工レーザの出力を測定し、前記測定された出力に基づき、前記加工レーザのパルスの繰り返し周波数を測定する段階と、前記測定された繰り返し周波数の関数である係数、前記第1電流量、及び前記第2電流量を用いて、前記レーザマーカが起動された後で、前記第1電流量が供給される前に前記第2電流量を前記ポンピングレーザに供給する前記第1時間を決定する段階と、前記第1電流量、前記第2電流量、及び前記第1時間を記憶部に記憶する段階と、を備えたこと、を特徴とする。
また、請求項10に係る発明は、請求項9に記載するパラメータ設定方法であって、前記第1時間を決定する段階は、前記繰り返し周波数の関数である係数により、前記第1時間=(前記第1電流量/前記第2電流量)×前記係数に基づいて、前記第1時間を決定すること、を特徴とする。
また、請求項11に係る発明は、請求項10に記載するパラメータ設定方法であって、前記第1時間を決定する段階は、前記繰り返し周波数が所定の閾値より小さい範囲で前記繰り返し周波数の値に依存して変化する一方、前記繰り返し周波数の値が前記所定の閾値以上の範囲で一定となる前記係数を用いて、前記第1時間を決定すること、を特徴とする。
請求項1に係る発明のレーザマーカは、パッシブ型のQスイッチを有する加工レーザと、加工レーザの媒質を励起するポンピングレーザと、を備える。また、加工レーザの出力を加工閾値を超える第1値となる第1電流量と、加工レーザの出力がゼロ以上且つ加工閾値より小さい第2値となる第2電流量と、第2電流量を供給する第1時間とを決定する。さらに、レーザマーカが起動された後で、ポンピングレーザに第2電流量を供給し、第2電流量の供給を開始してから第1時間が経過した後で、ポンピングレーザに第1電流量を供給する。
このようにして、請求項1に係る発明のレーザマーカは、パッシブ型のQスイッチを有する加工レーザの媒質を励起するポンピングレーザに対し、第1電流量、第2電流量、及び第1時間を使用して書き出し時の電流供給制御を行うことにより、書き出し位置での加工結果が所望の結果になる。
また、請求項2に係る発明のレーザマーカは、制御パラメータとして記憶部に予め記憶された一又は複数の組合せから、第1電流量、第2電流量、及び第1時間を決定する。よって、第1電流量、第2電流量、及び第1時間を直ちに決定することができる。
また、請求項3に係る発明のレーザマーカは、第1電流量、第2電流量、及び第1時間を、加工レーザのパルスの繰り返し周波数に基づいて決定する。よって、第1電流量、第2電流量、及び第1時間を最適化することができる。
また、請求項4に係る発明のレーザマーカは、加工される材料の種類毎に複数の組合せを記憶する。よって、材料の種類毎に適した第1電流量、第2電流量、及び第1時間を直ちに決定することができる。
また、請求項5に係る発明のレーザマーカは、繰り返し周波数の関数である係数により、第1時間=(第1電流量/第2電流量)×係数の関係を満たすことに基づいて決定された、第1電流量、第2電流量、及び第1時間が、記憶部に記憶される。よって、第1電流量、第2電流量、及び第1時間をより最適化することができる。
また、請求項6に係る発明のレーザマーカは、繰り返し周波数が所定の閾値より小さい範囲で繰り返し周波数の値に依存して係数は変化する一方、繰り返し周波数の値が所定の閾値以上の範囲で係数は一定となることに基づいて決定された第1時間が、記憶部に記憶される。よって、第1時間をより一層に最適化することができる。
また、請求項7に係る発明のレーザマーカは、光走査部の走査位置がマーキング開始位置まで移動する第2時間が第1時間よりも短い場合には、光走査部が移動を開始した後でポンピングレーザに第2電流量を供給することを開始する。そして、光走査部が移動を開始してから第2時間が経過することで走査位置がマーキング開始位置に到達し、且つ、光走査部が移動を開始してから第1時間が経過した後で、ポンピングレーザに第1電流量を供給する。
このようにして、請求項7に係る発明のレーザマーカは、光走査部の走査位置がマーキング開始位置まで移動する第2時間が第1時間よりも短い場合を配慮して、書き出し時の電流供給制御を行うので、第2時間が第1時間よりも短い場合でも書き出し位置での加工結果が所望の結果になる。
また、請求項8に係る発明のレーザマーカは、光走査部の走査位置がマーキング開始位置まで移動する第2時間が第1時間よりも長い場合には、光走査部が移動を開始してから第2時間と第1時間の差分の時間が経過した後、ポンピングレーザに第2電流量を供給することを開始する。そして、光走査部の走査位置がマーキング開始位置に到達した時点で、ポンピングレーザに第1電流量を供給する。
このようにして、請求項8に係る発明のレーザマーカは、光走査部の走査位置がマーキング開始位置まで移動する第2時間が第1時間よりも長い場合を配慮して、書き出し時の電流供給制御を行うので、第2時間が第1時間よりも長い場合でも書き出し位置での加工結果が所望の結果になる。
また、請求項9に係る発明のパラメータ設定方法は、レーザーマーカを制御するためのパラメータを決定する。制御するためのパラメータには、第1電流量、第2電流量、及び第1時間がある。第1電流量は、ポンピングレーザに供給されることによって、パッシブ型のQスイッチを有する加工レーザの出力を加工閾値を超える所望の第1値にさせる電流量である。第2電流量は、ポンピングレーザに供給されることによって、加工レーザの出力をゼロ以上且つ加工閾値より小さい第2値にさせる電流量である。第1時間は、第1電流量が供給される前に第2電流量をポンピングレーザに供給する時間である。
第1電流量、第2電流量、及び第1時間の決定方法は、以下のようにして行われる。
(1)ポンピングレーザに供給する電流を変化させて加工レーザからの出力を測定し、その測定された出力に基づき、第1電流量を決定する。
(2)ポンピングレーザに供給する電流を変化させて加工レーザを出力させることで、第2電流量を決定する。
(3)ポンピングレーザに第1電流量が供給されているときの加工レーザの出力を測定し、その測定された出力に基づき、加工レーザのパルスの繰り返し周波数を測定する。
(4)その測定された繰り返し周波数の関数である係数、第1電流量、及び第2電流量を用いて、第1時間を決定する。
(5)第1電流量、第2電流量、及び第1時間を記憶部に記憶する。
このようして、請求項9に係る発明のパラメータ設定方法では、制御するためのパラメータである第1電流量、第2電流量、及び第1時間が最適に決定・記憶される。その決定・記憶された第1電流量、第2電流量、及び第1時間は、パッシブ型のQスイッチを有する加工レーザを出力させるために電流が供給されるポンピングレーザに対する書き出し時の電流供給制御を行う際に使用されると、レーザマーカの書き出し位置での加工結果が所望の結果になる。
また、請求項10に係る発明のパラメータ設定方法では、第1時間=(第1電流量/第2電流量)×係数に基づいて、第1時間を決定する。よって、第1時間をより最適化することができる。
また、請求項11に係る発明のパラメータ設定方法では、繰り返し周波数が所定の閾値より小さい範囲で繰り返し周波数の値に依存して変化する一方、繰り返し周波数の値が所定の閾値以上の範囲で一定となる係数を用いて、第1時間を決定する。よって、第1時間をより一層に最適化することができる。
本実施形態に係るレーザマーカシステム1を構成するパーソナル・コンピュータ2とレーザマーカ3の電気的構成を示すブロック図である。 レーザマーカ3のCPU41が実行する制御パラメータ決定処理のプログラムを示すフローチャートである。 レーザマーカ3のCPU41が実行する制御パラメータ決定処理のプログラムを示すフローチャートである。 レーザマーカ3のCPU41が実行する制御パラメータ決定処理のプログラムを示すフローチャートである。 レーザマーカ3のCPU41が実行する制御パラメータ決定処理のプログラムを示すフローチャートである。 (a)は、パッシブQスイッチレーザ17からのレーザ光出力が5Wである場合における、パルス繰り返し周波数fと係数X(=第2電流量A2×第1時間t1/第1電流量A1)の関係を示す図である。(b)は、(a)のグラフにプロットされたデータをまとめたデータテーブルである。 ジャンプ移動時間tjを、レーザマーカ3の光走査部18の移動量とポンピングレーザ21への電流供給量との関係から説明する図である。 ジャンプ移動時間tj1,tj2を、印字オブジェクトY1,Y2とレーザマーカ3の光走査部18の走査位置との距離関係から説明する図である。 レーザマーカ3のCPU41が実行する電流制御処理のプログラムを示すフローチャートである。 (a)は、パルス繰り返し周波数fが30kHzよりも小さい場合における、第1電流量A1の値、第2電流量A2の値、及び第1時間t1の値が印字対象毎に記憶されたデータテーブルを表した図である。(b)は、パルス繰り返し周波数fが30kHz以上の場合における、第1電流量A1の値、第2電流量A2の値、及び第1時間t1の値が印字対象毎に記憶されたデータテーブルを表した図である。 第1電流量A1の値、第2電流量A2の値、及び第1時間t1の値が印字速度のパラメータ毎に記憶されたデータテーブルを表した図である。
[1.レーザマーカシステム等の概要]
図1に基づいて、本実施形態に係るレーザマーカシステム1を構成するパーソナル・コンピュータ2とレーザマーカ3の回路構成について説明する。先ず、レーザマーカ3の回路構成について説明する。
図1に示すように、レーザマーカ3は、レーザマーカ3の全体を制御するレーザコントローラ6、ガルバノコントローラ35、ガルバノドライバ36、レーザドライバ37、ガルバノX軸モータ31,ガルバノY軸モータ32、ポンピングレーザ21、及びパッシブQスイッチレーザ17から構成されている。レーザコントローラ6には、ガルバノコントローラ35、レーザドライバ37等が電気的に接続されている。また、レーザコントローラ6には、外部のパーソナル・コンピュータ2が双方向通信可能に接続される。レーザコントローラ6は、パーソナル・コンピュータ2から送信された印字情報、レーザマーカ3の制御パラメータ、ユーザからの各種指示情報等を受信可能に構成されている。また、ガルバノコントローラ35,ガルバノドライバ36、ガルバノX軸モータ31,ガルバノY軸モータ32、X軸ガルバノ(非図示)、及び、Y軸ガルバノ(非図示)は、光走査部18を構成する。
レーザコントローラ6は、レーザマーカ3の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU41、RAM42、ROM43、時間を計測するタイマ44等を備えている。また、CPU41、RAM42、ROM43、タイマ44は、不図示のバス線により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。尚、タイマ44は、CPU41が備えるタイマ機能により構成されてもよい。
RAM42は、CPU41により演算された各種の演算結果や印字パターンのXY座標データ等を一時的に記憶させておくためのものである。ROM43は、各種のプログラムを記憶させておくものである。尚、後述するフローチャートのプログラムはROM43に記憶されていてもよいし、下記CD−ROM57等の記憶媒体から読み込まれてもよいし、図示しないインターネットなどのネットワークからダウンロードされてもよい。ROM43には、フォントの種類別に、直線と楕円弧とで構成された各文字のフォントの始点、終点、焦点、曲率等のデータが記憶されている。例えば、印字パターンには、直線または楕円弧からなる線ごとに、各線について少なくとも印字開始点と印字終了点とを示すXY座標データが含まれる。各XY座標データには、加工順序が定められる。印字パターンは、ROM43に記憶されたデータに基づいて各種プログラムにより算出される。
また、ROM43には、パーソナル・コンピュータ2から受信した印字情報に対応する印字パターンの太さ、深さ及び本数、パッシブQスイッチレーザ17のレーザ出力、光走査部18によるレーザ光を走査する速度を表すガルバノ走査速度情報等の各種制御パラメータをRAM42に格納するプログラムが記憶されている。ROM43は、例えば、フラッシュROMなどの追記可能な不揮発性のメモリで構成される。印字パターンの印字タイミングは、XY座標データにより構成される直線または楕円弧ごとに、ガルバノ走査速度情報に従って印字所要時間が求められる時間データである。
そして、CPU41は、かかるROM43に記憶されている各種のプログラムに基づいて各種の演算及び制御を行なうものである。例えば、CPU41は、パーソナル・コンピュータ2から入力された印字情報に基づいて算出した印字パターンのXY座標データおよび印字タイミング、ガルバノ走査速度情報等をガルバノコントローラ35に出力する。また、CPU41は、パーソナル・コンピュータ2から入力された印字情報に基づいて設定したパッシブQスイッチレーザ17のレーザ出力等のレーザ駆動情報をレーザドライバ37に出力する。
ガルバノコントローラ35は、レーザコントローラ6から入力された印字パターンのXY座標データ、ガルバノ走査速度情報等に基づいて、ガルバノX軸モータ31とガルバノY軸モータ32の駆動角度、回転速度等を算出して、駆動角度、回転速度を表すモータ駆動情報をガルバノドライバ36へ出力する。ガルバノドライバ36は、ガルバノコントローラ35から入力された駆動角度、回転速度を表すモータ駆動情報に基づいて、ガルバノX軸モータ31とガルバノY軸モータ32を駆動制御して、レーザ光を2次元走査する。尚、ガルバノコントローラ35は、レーザコントローラ6と同一の基板又はICとして実装されても差し支えない。
レーザドライバ37は、レーザコントローラ6から入力されたパッシブQスイッチレーザ17のレーザ出力等のレーザ駆動情報と、ポンピングレーザ21のレーザ出力制御信号等に基づいて、ポンピングレーザ21に所定の駆動電流を供給する。
ポンピングレーザ21は、例えば、半導体レーザ光源で構成される。ポンピングレーザ21は、レーザドライバ37からの駆動電流に応じて、励起用の連続レーザを出力する。これによりポンピングレーザ21は、パッシブQスイッチレーザ17の媒質を励起する。
パッシブQスイッチレーザ17は、パッシブQスイッチとして機能する媒質を含む。媒質は、反転分布を達成可能な所定のエネルギー順位構造を有し、且つ、パッシブQスイッチとしてパルスレーザを出力可能な物質(例えば、クロムをドープしたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(Cr:YAG)結晶や、Cr:YAG結晶とネオジムをドープしたYAG(Nd:YAG)結晶との複合材料)で構成される。パッシブQスイッチレーザ17は、レーザ発信器21からの連続レーザによって励起され、所定のパルス間隔でレーザを射出する。
次に、パーソナル・コンピュータ2の回路構成について説明する。図1に示すように、パーソナル・コンピュータ2は、制御部51、マウスとキーボード等から構成される入力操作部55、液晶ディスプレイ(LCD)56、CD−ROM57などの光学メディアに各種データ、プログラム等を書き込み及び読み込むためのCD−R/W58等から構成されている。
パーソナル・コンピュータ2の制御部51は、パーソナル・コンピュータ2の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU61、RAM62、ROM63、時間を計測するタイマ65、ハードディスクドライブ(以下、「HDD」という。)66等を備えている。また、CPU61、RAM62、ROM63、タイマ65は、不図示のバス線により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。また、CPU61とHDD66は、不図示の入出力インターフェースを介して接続され、相互にデータのやり取りが行われる。尚、タイマ65は、CPU61が備えるタイマ機能により構成されてもよい。
RAM62は、CPU61により演算された各種の演算結果等を一時的に記憶させておくためのものである。ROM63は、各種のプログラムを記憶させておくものである。
また、HDD66は、各種アプリケーションソフトウェアのプログラム、各種データファイルを記憶するものであり、少なくとも記憶領域等が設けられている。
[2.制御パラメータの決定(その1)]
次に、上記のように構成された本実施形態に係るレーザマーカシステム1のレーザマーカ3のCPU41が実行する制御パラメータ決定処理を図2と図3に基づいて説明する。本処理で決定される制御パラメータは、第1電流量A1、第2電流量A2、及び第1時間t1である。
第1電流量A1と第2電流量A2は、ポンピングレーザ21に供給される電流量である。第1時間t1とは、第2電流量A2がポンピングレーザ21に供給される時間である。
図2に示すように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)11において、CPU41は、レーザ光出射準備完了の処理(例えば、ポンピングレーザ21に対するバイアス電流の供給)を行う。この処理では、CPU41は、ポンピングレーザ21を駆動させるための準備を完了する。
S12では、CPU41は、第1電流量A1の値を設定する。その設定値は、入力操作部55を介してユーザが入力した値をパーソナル・コンピュータ2から受信しもよいし、CPU41によって自動的に設定された値でもよい。そして、CPU41は、その設定された値の第1電流量A1をレーザドライバ37によってポンピングレーザ21に供給する。この供給により、ポンピングレーザ21は、第1電流量A1に対応する出力の連続レーザ光を射出する。この連続レーザ光により、パッシブQスイッチレーザ17の媒質が励起される。
その後、パッシブQスイッチレーザ17からレーザ光が出射されると、S13では、その出力が不図示のPowerメータで測定される。Powerメータは、レーザ光の出力値を測定可能な所定のセンサ(例えば、フォトダイオード、ボロメータ)で構成される。Powerメータは、レーザコントローラ6に接続されてもよい。この場合、CPU41は、測定されたレーザ光の出力値を、レーザコントローラ6を介してPowerメータから取得する。Powerメータは、レーザマーカ3と別体に設けられてもよい。この場合、ユーザは、Powerメータによって測定されたレーザ光の出力値を、入力操作部55に対して入力する。パーソナル・コンピュータ2のCPU61は、入力されたレーザ光の出力値を、レーザマーカ3に送信する。即ち、CPU41は、測定された出力値を、パーソナル・コンピュータ2から受信してもよい。
S14では、CPU41は、その測定された出力値が所望の出力値であるか否かを判断する。本実施形態では、所望の出力値は5Wである。ここで、その測定された出力値が所望の出力値でない場合(S14:NO)には、CPU41は、処理を上記S12に戻し、第1電流量A1の値を設定し直す。例えば、測定された出力値が所望の出力値よりも小さい場合、CPU41は、次に実行されるS12において、第1電流量A1の値を所定量増加させる。一方、例えば、測定された出力値が所望の出力値よりも大きい場合、CPU41は、次に実行されるS12において、第1電流量A1の値を所定量減少させる。これに対して、その測定された出力値が所望の出力値である場合(S14:YES)には、CPU41は、処理をS15に進める。
S15では、CPU41は、上記S12で現在設定されている値を第1電流量A1の値に決定する。
S16では、CPU41は、テスト印字文字列を設定する。テスト印字文字列は、例えば、ユーザが入力操作部55を操作することで、パーソナル・コンピュータ2に対して入力される。パーソナル・コンピュータ2のCPU61は、入力されたテスト印字文字列を、その位置と内容に応じて、レーザマーカ3で印字可能な形式に変換する。CPU61は、変換されたテスト印字文字列を、レーザマーカ3に送信する。即ち、CPU41は、テスト印字文字列を、パーソナル・コンピュータ2から受信する。CPU41は、受信したテスト印字文字列を、RAM42に一時的に記憶する。
S17では、CPU41は、比較的長い値の第1時間t1を設定する。本実施形態では、比較的長い第1時間t1の値は、例えば、20msecである。
S18では、CPU41は、第2電流量A2の値を設定する。その設定値は、入力操作部55を介してユーザが入力した値をパーソナル・コンピュータ2から受信してもよいし、CPU41によって自動的に設定された値でもよい。但し、第2電流量A2の値は、上記S15で決定された第1電流量A1の値よりも小さく設定される。
S19では、CPU41は、上記S16で設定されたテスト印字文字列に基づいて、レーザマーカ3でテスト部材上に印字する。テスト部材は、図2の処理が実行される前に、予めユーザによって所定の位置に配置されているものとする。その印字の際は、CPU41は、ポンピングレーザ21に上記S18で値が設定された第2電流量A2を供給し、その第2電流量A2の供給を開始してから上記S17で値が設定された第1時間t1が経過した後で、ポンピングレーザ21に上記S15で値が決定された第1電流量A1を供給する。これにより、パッシブQスイッチレーザ17から出射されたレーザ光で、上記S16で設定されたテスト印字文字列がテスト部材上に印字される。
S20では、上記S19の印字結果が所望の印字結果であるか否かが判断される。所望の印字結果とは、汚点等の印字不良がない結果である。ここで、上記S19の印字結果が所望の印字結果でない場合(S20:NO)には、CPU41は、処理を上記S18に戻し、第2電流量A2の値を設定し直す。これに対して、上記S19の印字結果が所望の印字結果である場合(S20:YES)には、CPU41は、処理をS21に進める。例えば、上記S19の印字結果が所望の印字結果である場合、ユーザは、所望の印字結果であることを示す入力を、入力操作部55に対して入力する。パーソナル・コンピュータ2のCPU61は、その入力を、レーザマーカ3に送信する。CPU41は、所望の印字結果であることを示す入力を、パーソナル・コンピュータ2から受信した場合、上記S19の印字結果が所望の印字結果であると判断する。一方、上記S19の印字結果が所望の印字結果でない場合、ユーザは、所望の印字結果でないことを示す入力を、入力操作部55に対して入力する。CPU41は、所望の印字結果でないことを示す入力を、パーソナル・コンピュータ2から受信した場合、上記S19の印字結果が所望の印字結果でないと判断する。尚、所望の印字結果でない場合とは、例えば、第2電流量A2が小さいために書き出し位置の印字が欠けたり、第2電流量A2が大きいために文字と文字の間にマーキングされるなどの場合が含まれる。
S21では、CPU41は、上記S18で現在設定されている値を第2電流量A2の値に決定する。
図3のS22では、CPU41は、第1時間t1の値を設定する。その設定値は、入力操作部55を介してユーザが入力した値をパーソナル・コンピュータ2から受信してもよいし、CPU41によって自動的に設定された値でもよい。但し、第1時間t1の値は、上記S17で設定された比較的長い第1時間t1の値よりも短く設定される。
S23では、CPU41は、上記S16で設定されたテスト印字文字列に基づいて、レーザマーカ3でテスト部材上に印字する。その印字の際は、CPU41は、ポンピングレーザ21に上記S21で値が決定された第2電流量A2を供給し、その第2電流量A2の供給を開始してから上記S22で値が設定された第1時間t1が経過した後で、ポンピングレーザ21に上記S15で値が決定された第1電流量A1を供給する。これにより、パッシブQスイッチレーザ17から出射されたレーザ光で、上記S16で設定されたテスト印字文字列がテスト部材上に印字される。
S24では、上記S23の印字結果が所望の印字結果であるか否かが判断される。所望の印字結果とは、欠損等の印字不良がない結果である。ここで、上記S24の印字結果が所望の印字結果でない場合(S24:NO)には、CPU41は、処理を上記S22に戻し、第1時間t1の値を設定し直す。これに対して、上記S24の印字結果が所望の印字結果である場合(S24:YES)には、CPU41は、処理をS25に進める。尚、所望の印字結果か否かの判断は、S20と同様の内容で行われる。
S25では、CPU41は、上記S22で現在設定されている値を第1時間t1の値に決定する。
S26では、CPU41は、上記S15で決定された第1電流量A1の値、上記S21で決定された第2電流量A2の値、及び上記S25で決定された第1時間t1の値を、記憶装置であるROM43等に記憶する。
[3.制御パラメータの決定(その2)]
更に、上記のように構成された本実施形態に係るレーザマーカシステム1のレーザマーカ3のCPU41が実行する制御パラメータ決定処理を図4と図5に基づいて説明する。本処理で決定される制御パラメータは、第1電流量A1、第2電流量A2、及び第1時間t1である。
第1電流量A1と第2電流量A2は、ポンピングレーザ21に供給される電流量である。第1時間t1とは、第2電流量A2がポンピングレーザ21に供給される時間である。
図4に示すように、先ず、S31において、CPU41は、レーザ光出射準備完了の処理(例えば、ポンピングレーザ21に対するバイアス電流の供給)を行う。この処理では、CPU41は、ポンピングレーザ21を駆動させるための準備を完了する。この処理は、図2のS11の処理と同様である。
S32では、CPU41は、第1電流量A1の値を設定する。その設定値は、入力操作部55を介してユーザが入力した値をパーソナル・コンピュータ2から受信しもよいし、CPU41によって自動的に設定された値でもよい。そして、CPU41は、その設定された値の第1電流量A1をレーザドライバ37によってポンピングレーザ21に供給する。この供給により、ポンピングレーザ21は、第1電流量A1に対応する出力の連続レーザ光を射出する。この連続レーザ光により、パッシブQスイッチレーザ17の媒質が励起される。この処理は、図2のS12の処理と同様である。
その後、パッシブQスイッチレーザ17からレーザ光が出射されると、S33では、その出力が不図示のPowerメータで測定される。Powerメータは、レーザ光の出力値を測定可能な所定のセンサ(例えば、フォトダイオード、ボロメータ)で構成される。Powerメータは、レーザコントローラ6に接続されてもよい。この場合、CPU41は、測定されたレーザ光の出力値を、レーザコントローラ6を介してPowerメータから取得する。Powerメータは、レーザマーカ3と別体に設けられてもよい。この場合、ユーザは、Powerメータによって測定されたレーザ光の出力値を、入力操作部55に対して入力する。パーソナル・コンピュータ2のCPU61は、入力されたレーザ光の出力値を、レーザマーカ3に送信する。即ち、CPU41は、測定された出力値を、パーソナル・コンピュータ2から受信してもよい。この処理は、図2のS13の処理と同様である。
S34では、CPU41は、その測定された出力値が所望の出力値であるか否かを判断する。本実施形態では、所望の出力値は5Wである。ここで、その測定された出力値が所望の出力値でない場合(S34:NO)には、CPU41は、処理を上記S32に戻し、第1電流量A1の値を設定し直す。例えば、測定された出力値が所望の出力値よりも小さい場合、CPU41は、次に実行されるS12において、第1電流量A1の値を所定量増加させる。一方、例えば、測定された出力値が所望の出力値よりも大きい場合、CPU41は、次に実行されるS12において、第1電流量A1の値を所定量減少させる。これに対して、その測定された出力値が所望の出力値である場合(S34:YES)には、CPU41は、処理をS15に進める。この処理は、図2の14の処理と同様である。
S35では、CPU41は、上記S32で現在設定されている値を第1電流量A1の値に決定する。
S36では、CPU41は、ポンピングレーザ21に上記S35で値が決定された第1電流量A1を供給する。この供給により、ポンピングレーザ21では、パッシブQスイッチレーザ17の媒質が励起される。その後、パッシブQスイッチレーザ17からレーザ光が出射されると、そのレーザ光のパルス繰り返し周波数f[kHz]が受光素子で測定される。受光素子は、レーザコントローラ6に接続されてもよい。この場合、CPU41は、測定されたパルス繰り返し周波数fを、レーザコントローラ6を介して受光素子から取得する。受光素子は、レーザマーカ3と別体に設けられてもよい。この場合、ユーザは、受光素子によって測定されたパルス繰り返し周波数fを、入力操作部55に対して入力する。パーソナル・コンピュータ2のCPU61は、入力されたパルス繰り返し周波数fを、レーザマーカ3に送信する。即ち、CPU41は、パルス繰り返し周波数fを、パーソナル・コンピュータ2から受信してもよい。
S37では、CPU41は、テスト印字文字列を設定する。テスト印字文字列は、例えば、ユーザが入力操作部55を操作することで、パーソナル・コンピュータ2に対して入力される。パーソナル・コンピュータ2のCPU61は、入力されたテスト印字文字列を、その位置と内容に応じて、レーザマーカ3で印字可能な形式に変換する。CPU61は、変換されたテスト印字文字列を、レーザマーカ3に送信する。即ち、CPU41は、テスト印字文字列を、パーソナル・コンピュータ2から受信する。CPU41は、受信したテスト印字文字列を、RAM42に一時的に記憶する。この処理は、図2のS16と同様である。
S38では、CPU41は、比較的長い値の第1時間t1を設定する。本実施形態では、比較的長い第1時間t1の値は、例えば、20msecである。この処理は、図2のS17と同様である。
S39では、CPU41は、第2電流量A2の値を設定する。その設定値は、入力操作部55を介してユーザが入力した値をパーソナル・コンピュータ2から受信してもよいし、CPU41によって自動的に設定された値でもよい。但し、第2電流量A2の値は、上記S15で決定された第1電流量A1の値よりも小さく設定される。この処理は、図2のS18と同様である。
S40では、CPU41は、上記S37で設定されたテスト印字文字列に基づいて、レーザマーカ3でテスト部材上に印字する。テスト部材は、図4の処理が実行される前に、予めユーザによって所定の位置に配置されているものとする。その印字の際は、CPU41は、ポンピングレーザ21に上記S39で値が設定された第2電流量A2を供給し、その第2電流量A2の供給を開始してから上記S38で値が設定された第1時間t1が経過した後で、ポンピングレーザ21に上記S35で値が決定された第1電流量A1を供給する。これにより、パッシブQスイッチレーザ17から出射されたレーザ光で、上記S37で設定されたテスト印字文字列がテスト部材上に印字される。この処理は、図2のS19と同様である。
S41では、上記S40の印字結果が所望の印字結果であるか否かが判断される。所望の印字結果とは、汚点等の印字不良がない結果である。ここで、上記S40の印字結果が所望の印字結果でない場合(S41:NO)には、CPU41は、処理を上記S39に戻し、第2電流量A2の値を設定し直す。これに対して、上記S40の印字結果が所望の印字結果である場合(S41:YES)には、CPU41は、処理をS42に進める。例えば、上記S40の印字結果が所望の印字結果である場合、ユーザは、所望の印字結果であることを示す入力を、入力操作部55に対して入力する。パーソナル・コンピュータ2のCPU61は、その入力を、レーザマーカ3に送信する。CPU41は、所望の印字結果であることを示す入力を、パーソナル・コンピュータ2から受信した場合、上記S40の印字結果が所望の印字結果であると判断する。一方、上記S40の印字結果が所望の印字結果でない場合、ユーザは、所望の印字結果でないことを示す入力を、入力操作部55に対して入力する。CPU41は、所望の印字結果でないことを示す入力を、パーソナル・コンピュータ2から受信した場合、上記S40の印字結果が所望の印字結果でないと判断する。尚、所望の印字結果でない場合とは、例えば、第2電流量A2が小さいために書き出し位置の印字が欠けたり、第2電流量A2が大きいために文字と文字の間にマーキングされるなどの場合が含まれる。この処理は、図2のS20と同様である。
S42では、CPU41は、上記S39で現在設定されている値を第2電流量A2の値に決定する。この処理は、図2のS21と同様である。
図5のS43では、CPU41は、上記S36で計測されたパルス繰り返し周波数fが30kHzよりも小さいか否かを判断する。
ここで、上記S36で計測されたパルス繰り返し周波数fが30kHzよりも小さい場合(S43:YES)には、CPU41は、処理をS44に進める。S44では、CPU41は、
「第2電流量A2×第1時間t1/第1電流量A1=−11×パルス繰り返し周波数f+500」
の関係式を満たす第1時間t1を算出する。その後、CPU41は、処理をS46に進める。
これに対して、上記S36で計測されたパルス繰り返し周波数fが30kHz以上の場合(S43:NO)には、CPU41は、処理をS45に進める。S45では、CPU41は、
「第2電流量A2×第1時間t1/第1電流量A1=175」
の関係式を満たす第1時間t1を算出する。その後、CPU41は、処理をS46に進める。
尚、上記S44,S45の両関係式で使用される第1電流量A1は、上記S35で値が決定された第1電流量A1である。上記S44,S45の両関係式で使用される第2電流量A2は、上記S42で値が決定された第2電流量A2である。上記S44,S45の両関係式で使用されるパルス繰り返し周波数fは、上記S36で計測されたパルス繰り返し周波数fである。
また、上記S44,S45の両関係式は、図6(a)に示すように、パッシブQスイッチレーザ17からのレーザ光出力が5Wである場合における、パルス繰り返し周波数fと係数Xの関係によって導かれる。
係数Xは、
「係数X=第2電流量A2×第1時間t1/第1電流量A1」
と定義される。パルス繰り返し周波数fが30kHz未満の場合、
「係数X=−11×パルス繰り返し周波数f+500」
の近似関数が成立する。これに対して、パルス繰り返し周波数fが30kHz以上の場合、係数X=175の近似関係が成立する。図6(b)に示すデータテーブルは、図6(a)のグラフにプロットされたデータをまとめた表である。各データは、5Wのレーザ光出力を得られるときの、パルス繰り返し周波数fの実測値である。5Wのレーザ光出力を得られるときのパルス繰り返し周波数fは、種々の要因により変動する。種々の要因とは、例えば、パッシブQスイッチレーザ17の個体差や、パッシブQスイッチレーザ17とポンピングレーザ21とを組み付けたときの相対位置などである。発明者は、係数Xとパルス繰り返し周波数fとの間に、上記の関係があることを初めて見出した。
図5に戻り、S46では、CPU41は、上記S44又は上記45で算出された第1時間t1の値を設定する。
S47では、CPU41は、上記S42で設定されたテスト印字文字列に基づいて、レーザマーカ3でテスト部材上に印字する。その印字の際は、CPU41は、ポンピングレーザ21に上記S42で値が決定された第2電流量A2を供給し、その第2電流量A2の供給を開始してから上記S46で値が設定された第1時間t1が経過した後で、ポンピングレーザ21に上記S35で値が決定された第1電流量A1を供給する。これにより、パッシブQスイッチレーザ17から出射されたレーザ光で、上記S37で設定されたテスト印字文字列がテスト部材上に印字される。この処理は、図3のS23と同様である。尚、この印字は念のために行われることから、CPU41は、このS47を省略してもよい。
S48では、CPU41は、上記S46で現在設定されている値を第1時間t1の値に決定する。この処理は、図3のS25と同様である。
S49では、CPU41は、上記S35で決定された第1電流量A1の値、上記S42で決定された第2電流量A2の値、及び上記S48で決定された第1時間t1の値を、記憶装置であるROM43等に記憶する。この処理は、図3のS26と同様である。
[4.ジャンプ移動時間の配慮]
図7に示すように、レーザマーカ3の光走査部18は、印字開始の指令時点から印字開始位置までの移動を開始し、ポンピングレーザ21の出射開始時点から印字オブジェクトを印字するための移動を開始する。そのうち、印字開始の指令時点からレーザマーカ3の光走査部18が印字開始位置に到達するまでに要する時間をジャンプ移動時間tjという。
従って、ジャンプ移動時間tjは、印字オブジェクトの配置によって異なる。そのため、ジャンプ移動時間tjは、印字オブジェクトの位置によって第1時間t1に対する長短関係が変わるので、第2電流量A2がポンピングレーザ21に供給されるタイミングを変更する必要がある。
具体的には、図8に示すように、レーザマーカ3の光走査部18には、印字することが可能な範囲である印字エリアZがある。印字エリアZの中央には、レーザマーカ3の光走査部18の初期位置Oがある。印字開始の指令時点では、レーザマーカ3の光走査部18の走査位置は初期位置Oにある。その初期位置Oに対して、「ABC」の印字オブジェクトY1は遠くに位置し、「DEF」の印字オブジェクトY2は近くに位置する。
従って、「ABC」の印字オブジェクトY1を印字する場合において、ジャンプ移動時間tj1が第1時間t1よりも長いと仮定すると、第2電流量A2がポンピングレーザ21に供給されるタイミングをジャンプ移動時間tj1の開始時点から遅らせる必要がある。これに対して、「DEF」の印字オブジェクトY2を印字する場合において、ジャンプ移動時間tj2が第1時間t1よりも短いと仮定すると、第2電流量A2がポンピングレーザ21に供給されるタイミングをジャンプ移動時間tj2の開始時点と同時にする必要がある。
光走査部18の移動とは、CPU41からガルバノコントローラ35に対して指示が送信され、その指示によってガルバノドライバ36を介してガルバノX軸モータ31,ガルバノY軸モータ32に駆動電流が供給されることで、X軸ガルバノ(不図示)、及び、Y軸ガルバノが移動することである。
次に、上記のように構成された本実施形態に係るレーザマーカシステム1のレーザマーカ3のCPU41が実行する電流制御処理を図9に基づいて説明する。
図9に示すように、S51では、CPU41は、印字条件設定と印字開始指令を行う。印字条件設定と印字開始指令は、入力操作部55を介してユーザによって入力される。パーソナル・コンピュータ2のCPU61は、入力された印字条件設定と印字開始指令を、レーザマーカ3に送信する。即ち、CPU41は、印字条件設定と印字開始指令を、パーソナル・コンピュータ2から受信する。印字開始指令を受信したCPU41は、印字条件に従って、ガルバノコントローラ35に対して、ガルバノX軸モータ31及びガルバノY軸モータ32の駆動を開始する指示を送信する。
S52では、CPU41は、第1電流量A1の値、第2電流量A2の値、及び第1時間t1の値を、記憶装置であるROM43から読み出す。
ROM43では、図10(a)(b)に示すように、パルス繰り返し周波数fが30kHzよりも小さい場合と30kHz以上の場合に分けて、印字対象毎に、第1電流量A1の値、第2電流量A2の値、及び第1時間t1の値が記憶されている。印字対象には、アルミニウム(A5052P)、真鍮(C3604)、及び銅(SS400)がある。
あるいは、ROM43では、図11に示すように、印字速度のパラメータ毎に、第1電流量A1の値、第2電流量A2の値、及び第1時間t1の値が記憶されている。印字速度のパラメータは、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」があり、「はやく」から「遅く」なるに連れて数字が大きくなる。
つまり、S52では、CPU41は、上記S51で設定された印字条件から、パルス繰り返し周波数f、印字対象、印字速度のパラメータ等を特定し、その特定に適した第1電流量A1の値、第2電流量A2の値、及び第1時間t1の値を、記憶装置であるROM43から読み出す。
S53では、CPU41は、印字オブジェクトの印字開始位置までのジャンプ移動時間tjを算出する。その算出は、上記S51で設定された印字条件に基づいて行われる。
S54では、CPU41は、上記S53で算出されたジャンプ移動時間tjが第1時間t1より長いか否かを判断する。
ここで、上記S53で算出されたジャンプ移動時間tjが第1時間t1より長い場合(S54:YES)には、CPU41は、処理をS55に進める。S55では、CPU41は、上記S53で算出されたジャンプ移動時間tjと上記S52で読み出された第1時間t1の差分の時間が経過した直後に、第2電流量A2をレーザドライバ37によってポンピングレーザ21に供給する。S56では、CPU41は、上記S53で算出されたジャンプ移動時間tjが経過した直後に、第1電流量A1をレーザドライバ37によってポンピングレーザ21に供給する。その後は、CPU41は、処理をS59に進める。
これに対して、上記S53で算出されたジャンプ移動時間tjが第1時間t1と同じ又は短い場合(S54:NO)には、CPU41は、処理をS57に進める。S57では、CPU41は、上記S53で算出されたジャンプ移動時間tjの開始と同時に、第2電流量A2をレーザドライバ37によってポンピングレーザ21に供給する。S58では、CPU41は、第1時間t1が経過した直後に、第1電流量A1をレーザドライバ37によってポンピングレーザ21に供給する。その後は、CPU41は、処理をS59に進める。
S59では、CPU41は、印字シーケンスにて印字をレーザマーカ3で実施する。
[5.まとめ]
すなわち、本実施形態に係るレーザマーカシステム1は、パッシブQスイッチレーザ17と、パッシブQスイッチレーザ17の媒質を励起するポンピングレーザ21と、を備える(図1参照)。また、パッシブQスイッチレーザ17の出力を5Wにする第1電流量A1と、パッシブQスイッチレーザ17の出力がゼロ以上且つ5Wより小さくする第2電流量A2と、第2電流量A2を供給する第1時間t1とを決定する(S15,S21,S25,S35,S42,S48)。さらに、本実施形態に係るレーザマーカシステム1が起動された後で、ポンピングレーザ21に第2電流量A2を供給し(S55,S57)、第2電流量A2の供給を開始してから第1時間t1が経過した後で、ポンピングレーザ21に第1電流量A1を供給する(S56,S58)。
このようにして、本実施形態に係るレーザマーカシステム1は、パッシブQスイッチレーザ17の媒質を励起するポンピングレーザ21に対し、第1電流量A1、第2電流量A2、及び第1時間t1を使用して書き出し時の電流供給制御を行うことにより(S55,S56,S57,S58)、印字開始位置での印字結果が所望の結果になる。
また、本実施形態に係るレーザマーカシステム1は、図10(a)(b)や図11に表されたデータテーブルのように、制御パラメータとしてROM43に予め記憶された複数の組合せから、第1電流量A1、第2電流量A2、及び第1時間t1を決定する(S51,S52)。よって、第1電流量A1、第2電流量A2、及び第1時間t1を直ちに決定することができる。
また、本実施形態に係るレーザマーカシステム1は、第1時間t1を、パッシブQスイッチレーザ17のパルス繰り返し周波数fに基づいて決定する(S43〜S48)。よって、第1時間t1を最適化することができる。
尚、制御パラメータとして予め記憶された第1電流量A1、第2電流量A2、及び第1時間t1の組合せは1つであってもよい。
また、本実施形態に係るレーザマーカシステム1は、図10(a)(b)に表されたデータテーブルのように、印字対象の種類(アルミニウム(A5052P)、真鍮(C3604)、及び銅(SS400))毎に、複数の組合せを記憶する。よって、印字対象の種類毎に適した第1電流量A1、第2電流量A2、及び第1時間t1を直ちに決定することができる。
また、本実施形態に係るレーザマーカシステム1では、パルス繰り返し周波数fの関数である係数Xにより(図6参照)、第1時間t1=(第1電流量A1/第2電流量A2)×係数Xの関係を満たすことに基づいて決定された第1時間t1が(S44〜S48)、ROM43に記憶される(S49)。よって、第1時間t1をより最適化することができる。
また、本実施形態に係るレーザマーカシステム1では、パルス繰り返し周波数fが30kHzより小さい範囲でパルス繰り返し周波数fの値に依存して係数Xは変化する一方、パルス繰り返し周波数fの値が30kHzの範囲で係数Xは一定となることに基づいて決定された(図6参照、S43〜S48)、第1時間t1がROM43に記憶される(s49)。よって、第1時間t1をより一層に最適化することができる。
また、本実施形態に係るレーザマーカシステム1は、レーザマーカ3の光走査部18の走査位置が初期位置Oから印字開始位置まで移動するジャンプ移動時間tjが第1時間t1と同じ又は短い場合(S54:NO)には、レーザマーカ3の光走査部18が移動を開始した後でポンピングレーザ21に第2電流量A2を供給することを開始する(S57)。そして、レーザマーカ3の光走査部18が移動を開始してからジャンプ移動時間tjが経過することで走査位置が印字開始位置に到達し、且つ、レーザマーカ3の光走査部18が移動を開始してから第1時間t1が経過した後で、ポンピングレーザ21に第1電流量A1を供給する(S58)。
このようにして、本実施形態に係るレーザマーカシステム1は、レーザマーカ3の光走査部18の走査位置が印字開始位置まで移動するジャンプ移動時間tjが第1時間t1と同じ又は短い場合(S54:NO)を配慮して、書き出し時の電流供給制御を行うので(S57,S58)、ジャンプ移動時間tjが第1時間t1と同じ又は短い場合(S54:NO)でも印字開始位置での印字結果が所望の結果になる。
また、本実施形態に係るレーザマーカシステム1は、レーザマーカ3の光走査部18の走査位置が初期位置Oから印字開始位置まで移動するジャンプ移動時間tjが第1時間t1よりも長い場合(S54:YES)には、レーザマーカ3の光走査部18が移動を開始してからジャンプ移動時間tjと第1時間t1の差分の時間が経過した後、ポンピングレーザ21に第2電流量A2を供給することを開始する(S55)。そして、レーザマーカ3の光走査部18の走査位置が印字開始位置に到達した時点(つまり、ジャンプ移動時間tjが経過した後)で、ポンピングレーザ21に第1電流量A1を供給する(S56)。
このようにして、本実施形態に係るレーザマーカシステム1は、レーザマーカ3の光走査部18の走査位置が印字開始位置まで移動するジャンプ移動時間tjが第1時間t1よりも長い場合(S54:YES)を配慮して、書き出し時の電流供給制御を行うので(S55,S56)、ジャンプ移動時間tjが第1時間t1よりも長い場合(S54:YES)でも印字開始位置での印字結果が所望の結果になる。
また、本実施形態に係るレーザマーカシステム1で実行されるパラメータ設定方法は、本実施形態に係るレーザマーカシステム1を制御するためのパラメータを決定する。制御するためのパラメータには、第1電流量A1、第2電流量A2、及び第1時間t1がある。第1電流量A1は、ポンピングレーザ21に供給されることによって、パッシブQスイッチレーザ17の出力を5Wにする電流量である。第2電流量A2は、ポンピングレーザ21に供給されることによって、パッシブQスイッチレーザ17の出力をゼロ以上且つ5Wより小さくする電流量である。第1時間t1は、第1電流量A1が供給される前に第2電流量A2をポンピングレーザ21に供給する時間である。
第1電流量A1、第2電流量A2、及び第1時間t1の決定方法は、以下のようにして行われる。
(1)ポンピングレーザ21に供給する電流を変化させてパッシブQスイッチレーザ17からの出力を測定し(S33)、その測定された出力に基づき、第1電流量A1を決定する(S35)。
(2)ポンピングレーザ21に供給する電流を変化させてパッシブQスイッチレーザ17を出力させることで(S39,S40)、第2電流量A2を決定する(S42)。
(3)ポンピングレーザ21に第1電流量A1が供給されているときのパッシブQスイッチレーザ17の出力を測定し(S33)、その測定された出力に基づき、パッシブQスイッチレーザ17のパルス繰り返し周波数fを計測する(S36)。
(4)その計測されたパルス繰り返し周波数fの関数である係数X、第1電流量A1、及び第2電流量A2を用いて、第1時間t1を決定する(S43〜S48)。
(5)第1電流量A1、第2電流量A2、及び第1時間t1をROM43に記憶する(S49)。
このようして、本実施形態に係るレーザマーカシステム1で実行されるパラメータ設定方法では、制御するためのパラメータである第1電流量A1、第2電流量A2、及び第1時間t1が最適に決定・記憶される。その決定・記憶された第1電流量A1、第2電流量A2、及び第1時間t1は、パッシブQスイッチレーザ17を出力させるために電流が供給されるポンピングレーザ21に対する書き出し時の電流供給制御を行う際に使用されると(S55,S56,S57,S58)、本実施形態に係るレーザマーカシステム1の印字開始位置での印字結果が所望の結果になる。
また、本実施形態に係るレーザマーカシステム1で実行されるパラメータ設定方法では、第1時間t1=(第1電流量A1/第2電流量A2)×係数Xに基づいて、第1時間t1を決定する(S44〜S48)。よって、第1時間t1をより最適化することができる。
また、本実施形態に係るレーザマーカシステム1で実行されるパラメータ設定方法では、パルス繰り返し周波数fが30kHzより小さい範囲でパルス繰り返し周波数fの値に依存して変化する一方、パルス繰り返し周波数fの値が30kHz以上の範囲で一定となる係数Xを用いて、第1時間t1を決定する(S43〜S48)。よって、第1時間t1をより一層に最適化することができる。
[6.その他]
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、上述した各フローチャートのプログラムは、パーソナル・コンピュータ2のCPU61が実行してもよい。
また、上記S14,S34の「所望の出力値」は、5Wに限るものではない。
1 レーザマーカシステム
2 パーソナル・コンピュータ
3 レーザマーカ
6 レーザコントローラ
17 パッシブQスイッチレーザ
18 光走査部
21 ポンピングレーザ
31 ガルバノX軸モータ
32 ガルバノY軸モータ
35 ガルバノコントローラ
36 ガルバノドライバ
37 レーザドライバ
41 CPU
43 ROM
51 制御部
61 CPU
66 HDD
A1 第1電流量
A2 第2電流量
f パッシブQスイッチレーザのパルス繰り返し周波数
O 光走査部の走査位置(初期位置)
t1 第1時間
tj ジャンプ移動時間
X 係数
Y1 印字オブジェクト
Y2 印字オブジェクト
Z 印字エリア

Claims (11)

  1. レーザマーカであって、
    パッシブ型のQスイッチを有する加工レーザと、
    前記加工レーザの媒質を励起するポンピングレーザと、
    前記ポンピングレーザに電流を供給する電流供給部と、
    前記加工レーザの出力を加工閾値を超える第1値となる第1電流量と、前記加工レーザの出力がゼロ以上且つ前記加工閾値より小さい第2値となる第2電流量と、前記第2電流量を供給する第1時間とを決定する決定手段と、
    前記レーザマーカが起動された後で、前記ポンピングレーザに前記第2電流量を前記電流供給部によって供給させ、前記第2電流量の供給を開始してから前記第1時間が経過した後で、前記ポンピングレーザに前記第1電流量を前記電流供給部によって供給させる制御を行う電流制御手段と、を備えることを特徴とするレーザマーカ。
  2. 請求項1に記載するレーザマーカであって、
    前記第1電流量、前記第2電流量、及び前記第1時間が組み合わされた一又は複数の組合せが制御パラメータとして予め記憶された記憶部を備え、
    前記決定手段は、前記第1電流量、前記第2電流量、及び前記第1時間を前記記憶部から取得すること、を特徴とするレーザマーカ。
  3. 請求項2に記載するレーザマーカであって、
    前記記憶部は、前記加工レーザのパルスの繰り返し周波数に基づいて決定された、前記第1電流量、前記第2電流量、及び前記第1時間を記憶すること、を特徴とするレーザマーカ。
  4. 請求項3に記載するレーザマーカであって、
    前記記憶部は、当該レーザマーカで加工される材料の種類毎に前記複数の組合せを記憶すること、を特徴とするレーザマーカ。
  5. 請求項3に記載するレーザマーカであって、
    前記記憶部は、前記繰り返し周波数の関数である係数により、前記第1時間=(前記第1電流量/前記第2電流量)×前記係数の関係を満たすことに基づいて決定された、前記第1電流量、前記第2電流量、及び前記第1時間を記憶すること、を特徴とするレーザマーカ。
  6. 請求項5に記載するレーザマーカであって、
    前記記憶部は、前記係数が、前記繰り返し周波数が所定の閾値より小さい範囲で前記繰り返し周波数の値に依存して変化する一方、前記繰り返し周波数の値が前記所定の閾値以上の範囲で一定となることに基づいて決定された、前記第1電流量、前記第2電流量、及び前記第1時間を記憶すること、を特徴とするレーザマーカ。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載するレーザマーカであって、
    2次元方向に走査可能な光走査部と、
    マーキングを行う印字データに基づいて決定された、前記光走査部の走査位置がマーキング開始位置まで移動する第2時間が、前記第1時間よりも長いかを判断する判断手段をさらに備え、
    前記電流制御手段は、前記第2時間が前記第1時間よりも短いと前記判断手段によって判断されたことに応じて、前記光走査部が移動を開始した後で前記ポンピングレーザに前記第2電流量を前記電流供給部によって供給することを開始し、前記光走査部が移動を開始してから前記第2時間が経過することで前記走査位置が前記マーキング開始位置に到達し、且つ、前記光走査部が移動を開始してから前記第1時間が経過した後で、前記ポンピングレーザに前記第1電流量を前記電流供給部によって供給すること、を特徴とするレーザマーカ。
  8. 請求項7に記載するレーザマーカであって、
    前記電流制御手段は、前記第2時間が前記第1時間よりも長いと前記判断手段によって判断されたことに応じて、前記光走査部が移動を開始してから前記第2時間と前記第1時間の差分の時間が経過した後、前記ポンピングレーザに前記第2電流量を前記電流供給部によって供給することを開始し、前記光走査部の走査位置が前記マーキング開始位置に到達した時点で、前記ポンピングレーザに前記第1電流量を前記電流供給部によって供給すること、を特徴とするレーザマーカ。
  9. レーザマーカを制御するためのパラメータである第1電流量、第2電流量、及び第1時間を設定するパラメータ設定方法であって、
    前記第1電流量は、ポンピングレーザに電流供給部によって供給されることによって、パッシブ型のQスイッチを有する加工レーザの出力を加工閾値を超える所望の第1値にさせる電流量であり、
    前記第2電流量は、前記ポンピングレーザに前記電流供給部によって供給されることによって、前記加工レーザの出力をゼロ以上且つ前記加工閾値より小さい第2値にさせる電流量であり、
    前記ポンピングレーザに供給する電流を変化させて前記加工レーザからの出力を測定し、前記測定された出力に基づき、前記第1電流量を決定する段階と、
    前記ポンピングレーザに供給する電流を変化させて前記加工レーザを出力させることで、前記第2電流量を決定する段階と、
    前記ポンピングレーザに前記第1電流量が供給されているときの前記加工レーザの出力を測定し、前記測定された出力に基づき、前記加工レーザのパルスの繰り返し周波数を測定する段階と、
    前記測定された繰り返し周波数の関数である係数、前記第1電流量、及び前記第2電流量を用いて、前記レーザマーカが起動された後で、前記第1電流量が供給される前に前記第2電流量を前記ポンピングレーザに供給する前記第1時間を決定する段階と、
    前記第1電流量、前記第2電流量、及び前記第1時間を記憶部に記憶する段階と、を備えたこと、を特徴とするパラメータ設定方法。
  10. 請求項9に記載するパラメータ設定方法であって、
    前記第1時間を決定する段階は、前記第1時間=(前記第1電流量/前記第2電流量)×前記係数に基づいて、前記第1時間を決定すること、を特徴とするパラメータ設定方法。
  11. 請求項10に記載するパラメータ設定方法であって、
    前記第1時間を決定する段階は、前記繰り返し周波数が所定の閾値より小さい範囲で前記繰り返し周波数の値に依存して変化する一方、前記繰り返し周波数の値が前記所定の閾値以上の範囲で一定となる前記係数を用いて、前記第1時間を決定すること、を特徴とするパラメータ設定方法。
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